説明

タンクの組み付け方法およびタンク組み付け部の検査方法

【課題】シール部材を、傷の発生や、捩れや、偏りを抑制しつつ、確実に組み込み、タンク組み付け部のシール性を確保する。
【解決手段】 タンク1の供給孔1aが開口する接続部11を、O−リング12を介して本体ハウジング2に嵌合して組み付けるタンクの組み付け方法であって、タンク1の接続部11にO−リング12を装着する工程と、O−リング12を装着したタンク1の接続部11を、本体ハウジング2の嵌合凹部21に当接させる工程と、O−リング12を装着したタンク1の接続部11を本体ハウジング2の嵌合凹部21に当接させた状態で、タンク1内部を減圧用ポンプ51により減圧する工程と、大気圧によりタンク1の嵌合部11bが本体ハウジング2の嵌合凹部21へ嵌合され、タンク1内部を減圧した状態で、タンク1を本体ハウジング2にボルト13等で締結して固定する工程とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、油圧系フルードのリザーバタンク等のタンクを、O−リングを介して本体ハウジングに組み付ける際の、タンクの組み付け方法およびタンク組み付け部の検査方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、車両には油圧系フルードを貯溜しておくためのリザーバタンクが設けられており、そのリザーバタンクは、該リザーバタンクに形成される供給孔をO−リング等のシール部材を介して本体ハウジングに接続することで、該本体ハウジングに組み付けられている。
例えば、図8に示すように、リザーバタンク1の供給孔1aが開口している接続部11にはフランジ11aが形成されており、該接続部11におけるフランジ11aの先端側には、本体ハウジング2の嵌合凹部21と嵌合接続される、嵌合部11bが形成されている。
そして、この嵌合部11bにシール部材であるO−リング12を嵌装した状態で、該嵌合部11bを本体2の嵌合凹部21に嵌合接続することで、両者が組み付けられている。
【0003】
このように、O−リング12を介してリザーバタンク1と本体ハウジング2とを接続する場合、リザーバタンク1のフランジ11aを、専用の治具を用いて本体ハウジング2側へ押し当てて、リザーバタンク1の嵌合部11bおよびO−リング12を本体ハウジング2の嵌合凹部21に嵌め込むようにしている。
この嵌合部11bを嵌合凹部21に嵌め込むことで、嵌合部11bに形成されるテーパー面と嵌合凹部21の内周面との間でO−リング12が弾性変形して、該嵌合部11bのテーパー面および嵌合凹部21の内周面に所定の面圧で当接し、リザーバタンク1の接続部11と本体ハウジング2の嵌合凹部21との間のシール性が確保されている。
【0004】
また、O−リングを介して2つの部材を接続する場合、一方の部材の嵌合凹部に予めO−リングを嵌装しておき、O−リングが嵌装された状態の嵌合凹部に、他方の部材を嵌合させる場合もある。
このような場合には、特許文献1に示すようなO−リング組付装置を用いて、一方の部材の嵌合凹部にO−リングを嵌装することができる。特許文献1に記載の装置では、O−リングに捩れが残らないように、該O−リングを嵌合凹部に嵌装することが可能となっており、これにより、O−リングの装着不良による両部材の接続不良の発生を防止している。
【特許文献1】特開2000−161490号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、前述の図8に示したように、O−リング12を嵌装した状態の嵌合部11bを、本体ハウジング2の嵌合凹部21に嵌合して組み付けるときに、治具によりフランジ11aを押し込むようにすると、該フランジ11aを押し込む力を均一にすることが困難であり、O−リング12の弾性変形度合いが場所によって異なったり、O−リング12が嵌合部からはみ出したり、さらにはO−リング12に傷つきが発生したりして、リザーバタンク1と本体ハウジング2との接続部のシール性を確保できない場合があった。
また、リザーバタンク1は、接続部11に開口している供給孔1aが大きいほど吸入抵抗が少なく機能的に優れているものとなるが、供給孔1aを大きくすると、リザーバタンク1の接続部11を本体ハウジング2の嵌合凹部21へ押し込むのに大きな力を要することとなる。従って、リザーバタンク1のフランジ11aの剛性が場所によって異なる場合や、該フランジ11aの剛性が不足する場合には、O−リング12の嵌合凹部21への押し込み力が均一にならず、該O−リング12の弾性変形度合いが場所によって異なってしまい、接続部のシール性を確保できなくなるおそれがある。
【0006】
さらに、リザーバタンク1の本体ハウジング2への組み付け工程においては、リザーバタンク1と本体ハウジング2とを接続する工程の後に、両者の接続部のシール性を確認する工程が配されていた。
このシール性を確認する工程は、リザーバタンク1と本体ハウジング2との接続工程とは別工程に構成されていたので、リザーバタンク1と本体ハウジング2との組み付け品を工程間で移動させる手間や時間が多くかかっていた。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するタンクの組み付け方法およびタンク組み付け部の検査方法は、以下の特徴を有する。
即ち、請求項1記載のごとく、タンクの開口部を、シール部材を介して本体に嵌合して組み付けるタンクの組み付け方法であって、タンクの開口部にシール部材を装着する工程と、シール部材を装着したタンクの開口部を、本体の嵌合凹部に当接させる工程と、シール部材を装着したタンクの開口部を本体の嵌合凹部に当接させた状態で、タンク内部を減圧する工程と、タンク内部を減圧した状態で、タンクを本体に固定する工程とを備える。
これにより、外部の大気圧力により、タンクの接続部の全体を本体へ均一な力で押し付けることができ、該タンクと本体との間に介装されるシール部材が、組み付け時に均一な力でタンクおよび本体に圧接されることとなる。
従って、シール部材を、傷の発生や、捩れや、偏りを抑制しつつ、タンクと本体との間に組み込むことが可能となり、タンク組み付け部のシール性を確実に得ることが可能となる。
【0008】
また、請求項2記載のごとく、前記シール部材は、タンクを本体に組み付けた状態で、テーパー状に形成されるタンクの開口部外周と、本体の嵌合凹部内周との間に介装されている。
従って、タンクの開口部を本体の嵌合凹部へ嵌合するのに従って、該タンクの開口部外周のテーパーによって、シール部材が外側へ押し広げられることとなる。
これにより、シール部材がタンクの嵌合部外周面および本体の嵌合凹部内周面に密着し易くなり、タンクと本体との組み付け部を、より確実にシールすることが可能となる。
【0009】
また、請求項3記載のごとく、タンクの開口部がシール部材を介して本体に嵌合して組み付けられたタンク組み付け部の検査方法であって、シール部材を装着したタンクの開口部を本体の嵌合凹部に当接させた状態で、タンク内部を減圧して、タンクの開口部と本体の嵌合凹部とをシール部材を介して嵌合させ、タンクを本体に固定した後、タンク内部の減圧状態を一定時間維持し、減圧状態維持前後のタンク内部の圧力変化を測定し、圧力変化の測定結果に基づいて、タンク組み付け部の気密状態を検査する。
これにより、検査開始時となるタンクの本体への組み付けの終了時には、すでにタンク内は減圧状態となっており、そのままタンク内の圧力測定を実施するだけで検査を行うことができるため、タンクの本体への組み付け作業と、タンク組み付け部のシール性の検査とを、同じ工程にて、短時間かつ少ない作業量で実施することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、シール部材を、傷の発生や、捩れや、偏りを抑制しつつ、確実に組み込むことが可能となり、タンク組み付け部のシール性を確保することができる。
また、タンク組み付け部のシール性の検査を、タンクの本体への組み付け作業と同じ場所で行うことができるので、低コストで高品質なタンク組み付けを行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明を実施するための形態を、添付の図面を用いて説明する。
【0012】
まず、本発明にかかる組み付け方法により、本体であるハウジング(以降「本体ハウジング」と記載する)へ組み付けられる、タンク1の概略構成について説明する。
図1に示すタンク1は、例えば車両の油圧系フルードを貯溜しておくためのリザーバタンクとして用いられ、例えば合成樹脂部材にて構成されている。
【0013】
タンク1は、その上面に補給口1bが開口しており、この補給口1bから、タンク1内に貯溜するフルード等の貯溜液を補給するようにしている。
また、タンク1の1側面には供給孔1aが開口している。供給孔1aは、タンク1の1側面から外側へ突出する接続部11に開口しており、該接続部11にはフランジ11aが形成されている。該フランジ11aの先端側には、嵌合部11bが形成されている。
【0014】
嵌合部11bは、その外周面に、先端側へいくに従って縮径するテーパー面が形成されており、該嵌合部11bにはシール部材であるO−リング12が嵌合される。
なお、本例ではシール部材としてO−リング12を用いているが、他のシール部材を用いることも可能である。
【0015】
次に、このように構成されるタンク1の本体ハウジング2(図2図示)への組み付け方法、および本体ハウジング2へ組み付けたタンク1におけるタンク組み付け部の検査方法について図6に示すフローを用いて説明する。
まず、図2に示すように、タンク1を組み付ける本体ハウジング2を、治具3上に載置してセットする(S01)。
次に、図1に示したように、タンク1の接続部11における嵌合部11bにO−リング12を嵌合装着する(S02)。
【0016】
さらに、タンク1における、O−リング12が装着された嵌合部11bを、本体ハウジング2に形成される嵌合凹部21に当接させる(S03)。
また、タンク1の補給口1bに、排気測定系5を接続する(S04)。
排気測定系5は、減圧用ポンプ51、バルブ52、圧力計53、および計測部54を備えており、減圧用ポンプ51がバルブ52を介してタンク1の補給口1bに接続されている。また、圧力計53は、バルブ52とタンク1との間に介装して、該タンク1内の圧力を測定するようにしている。さらに、計測部54は圧力計53に接続されている。
【0017】
排気測定系5をタンク1に接続するとともに、タンク1の嵌合部11bを本体ハウジング2の嵌合凹部21に当接させた後は、バルブ52を閉じた状態で減圧用ポンプ51を作動させる。その後、バルブ52を開いて、タンク1内の減圧を開始する(S05)。
タンク1内が減圧されて、所定の圧力にまで達すると、バルブ52と閉じてタンク1内の圧力を保持するとともに、減圧用ポンプ51を停止する(S06)。
【0018】
この場合、減圧用ポンプ51の作動を開始してバルブ52が開かれると、タンク1の嵌合部11bに装着されたO−リング12が本体ハウジング2の嵌合凹部21の内周面に当接しているため、この当接部はO−リング12によりシールされることとなり、タンク1内が減圧されていく。
【0019】
また、タンク1内は接続部11に開口する供給孔1aにより本体ハウジング2内と連通しているため、タンク1内が減圧されると本体ハウジング2内も同様に減圧される。
一方、タンク1の外部は大気圧となっている。
従って、タンク1内および本体ハウジング2内が減圧されると、外部からの大気圧力により、タンク1の嵌合部11bが本体ハウジング2の嵌合凹部21へ嵌合される方向(タンク1と本体ハウジング2とが近づく方向)への力が、該タンク1に対して全体的にかかり、図3に示すように、タンク1の嵌合部11bが本体ハウジング2の嵌合凹部21へ嵌合される。
【0020】
なお、タンク1にかかる、外部からの大気圧力による本体ハウジング2方向への最大組み付け力は、タンク1と本体ハウジング2との当接面積S(図3図示)と、タンク1内の減圧圧力との積となる。
具体的には、最大組み付け力Fは、次式により表わされる。
【数1】

ここで、数1におけるpは、減圧後のタンク1内の圧力である。
【0021】
図5(a)に示すように、タンク1の嵌合部11bが本体ハウジング2の嵌合凹部21に嵌合された状態においては、該嵌合部11bの外周面と嵌合凹部21の内周面との間で、O−リング12が弾性変形して、該嵌合部11bの外周面および嵌合凹部21の内周面に所定の面圧で当接している。
これにより、リザーバタンク1の接続部11と本体ハウジング2の嵌合凹部21との間のシール性(気密性)を確保している。
【0022】
特に、該嵌合部11bの外周面がテーパー面に形成されているので、嵌合部11bを嵌合凹部21へ嵌合するのに従ってO−リング12が外側へ押し広げられることとなる。
これにより、O−リング12が嵌合部11bの外周面および嵌合凹部21の内周面に密着し易くなり、タンク1と本体ハウジング2との組み付け部を、より確実にシールすることが可能となっている。
なお、図5(b)に示すように、タンク1の嵌合部11bの外周部と、嵌合凹部21の内周面との間にO−リング12を配し、嵌合凹部21の嵌合部11bとの接触部に面取りを施して、O−リング12の傷発生を防止する形態を採っても良い。
【0023】
そして、タンク1の嵌合部11bが本体ハウジング2の嵌合凹部21へ嵌合された後、ボルト13等の締結部材を、タンク1のフランジ11aに形成される締結孔11cに挿入するとともに、本体ハウジング2に形成される螺子穴22に螺装して、タンク1の接続部11と本体ハウジング2とを締結する(S07)。
このように、タンク1内および本体ハウジング2内を減圧して大気圧により嵌合部11bを嵌合凹部21に嵌合させた後、タンク1の接続部11と本体ハウジング2とをボルト13にて締結することで、該タンク1の本体ハウジング2への組み付けを行う。
【0024】
このように、タンク1内を減圧し、外部の大気圧力を用いて該タンク1を本体ハウジング2に嵌合させて組み付けることで、タンク1の接続部11の全体を本体ハウジング2へ均一な力で押し付けることができ、該タンク1と本体ハウジング2との間に介装されるO−リング12が、組み付け時に均一な力でタンク1および本体ハウジング2に圧接されることとなる。
これにより、O−リング12を、傷の発生や、捩れや、偏りを抑制しつつ、タンク1と本体ハウジング2との間に組み込むことが可能となり、タンク組み付け部のシール性を確実に得ることが可能となっている。
【0025】
タンク1を本体ハウジング2へ組み付けた後は、そのまま続いて、本体ハウジング2へ組み付けたタンク1におけるタンク組み付け部のシール性(気密性)の検査を行う。
つまり、タンク組み付け部となる、O−リング12を介装した、タンク1の嵌合部11bと本体ハウジング2の嵌合凹部21との接続部のシール性についての検査を行う。
【0026】
ここで、タンク組み付け部が十分にシールされていれば、減圧状態に保持したタンク1内の圧力は殆ど変化しないが、タンク組み付け部のシール状態が不十分であればタンク組み付け部から外部のエアがタンク内に漏れ込んできて、タンク1内の圧力が上昇することとなる。
従って、本発明にかかるタンク組み付け部の検査方法では、減圧状態に保持したタンク1内の圧力変化の度合いを利用することにより、タンク組み付け部のシール性を検査することとしている。
【0027】
具体的には、本タンク組み付け部のシール性の検査においては、まず、圧力計53にて、減圧状態に保持したタンク1内の圧力の測定を開始する(S08)。
その後、圧力計53によるタンク1内の圧力測定を、予め設定した規定時間だけ継続する(S09)。
【0028】
タンク1内の圧力測定が開始されてから、前記規定時間が経過するまでの間、圧力計53により計測されたタンク1内の圧力が前記計測部54に入力されており、前記規定時間の経過後に、圧力測定の開始時におけるタンク1内の圧力と、規定時間が経過した時点でのタンク1内の圧力との差を、計測部54により比較する。
さらに、圧力測定開始時と規定時間経過後との圧力変化の値が、予め設定されている規格値の範囲内に入っているか否かの判定を計測部54にて行う(S10)。
【0029】
判定の結果、前記圧力変化の値が前記規格値の範囲内に入っていれば、外部からタンク組み付け部を通じてのタンク1内へのエアの流入がなく、該タンク組み付け部のシール性が十分に確保されていると判断して、検査結果はOKとなる。
検査結果がOKであった場合は、タンク1から排気測定系5を取り外して(S11)、タンク組み付け部のシール性の検査を完了する(S12)。
【0030】
一方、前記ステップS10にて、圧力測定開始時と規定時間経過後との圧力変化の値が、予め設定されている規格値の範囲内から外れていると計測部54にて判定された場合は、タンク組み付け部のシール性が十分でなく、エアが外部からタンク組み付け部を通じてタンク1内へ流入しているとの判断が行われ、検査結果はNGとなる。
【0031】
検査結果がNGであった場合は、タンク1から排気測定系5を取り外すとともに(S21)、タンク1と本体ハウジング2とを締結している複数のボルト13・13・・・を取り外して(S22)、タンク1と本体ハウジング2との間に介装されていたO−リング12に傷等の不具合がないかどうかの判定を行う(S23)。
【0032】
O−リング12の判定の結果、O−リング12に傷等の不具合がなければ、タンク組み付け部のシール性が確保できずにタンク1内へのエアの漏れ込みが生じるのはタンク1自身に原因があると判断して、該タンク1を廃棄する(S24)
逆に、ステップS23における判定の結果で、O−リング12に傷等の不具合があった場合には、O−リング12をタンク1から取り外して(S31)、新たなO−リング12をタンク1に装着し(S02)、タンク1の本体ハウジング2への組み付けを再度行う。
【0033】
このように、タンク組み付け部のシール性の検査は、減圧状態を保持したタンク1内の所定時間内における圧力変化に基づいて行われるが、検査開始時となるタンク1の本体ハウジング2への組み付けの終了時には、すでにタンク1内は減圧状態となっており、そのままタンク1内の圧力測定を実施するだけで検査を行うことができるため、タンク1の本体ハウジング2への組み付け作業と、タンク組み付け部のシール性の検査とを、同じ工程にて、短時間かつ少ない作業量で実施することができる。
【0034】
また、図7に示すように、排気計測系5の減圧用ポンプ51とバルブ52との間には、減圧チャンバー55を介装することもできる。
そして、タンク1を本体ハウジング2へ組み付ける際に、前記減圧チャンバー55を予め減圧しておくことで、減圧チャンバー55を設けない場合に比べて、タンク1内の減圧を短時間で行うことが可能となる。
【0035】
また、タンク1の本体ハウジング2への組み付け時、およびタンク組み付け部のシール性の検査実施時にタンク1内を減圧するための排気測定系5は、本例のようにタンク1の補給口1bに装着する他、本体ハウジング2に装着することもでき、該本体ハウジング2側からタンク1内を減圧することも可能となっている。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の組み付け方法により本体ハウジングへ組み付けられるタンクを示す側面断面図である。
【図2】タンクの本体ハウジングへの組み付け時において、タンクの嵌合部を、本体ハウジングの嵌合凹部に当接させた状態を示す側面断面図である。
【図3】タンクの本体ハウジングへの組み付け時において、タンク内を減圧して、該タンクの嵌合部を本体ハウジングの嵌合凹部に嵌合させた状態を示す側面断面図である。
【図4】タンクの本体ハウジングへの組み付け時において、タンクの嵌合部を本体ハウジングの嵌合凹部に嵌合させた後に、タンクと本体ハウジングとをボルトにて締結した状態を示す側面断面図である。
【図5】タンクの嵌合部を本体ハウジングの嵌合凹部に嵌合させた状態での、O−リングの弾性変形状態を示す側面断面図である。
【図6】タンクの本体ハウジングへの組み付け方法、およびタンク組み付け部の検査方法のフローを示す図である。
【図7】タンク内を減圧する排気測定系の減圧用ポンプとバルブとの間に減圧チャンバーを介装した例を示す側面断面図である。
【図8】従来の組み付け方法により本体ハウジングへ組み付けられるタンクを示す側面断面図である。
【符号の説明】
【0037】
1 タンク
1a 供給孔
1b 補給口
2 本体ハウジング
5 排気測定系
11 接続部
11a フランジ
11b 嵌合部
12 O−リング
21 嵌合凹部
51 減圧用ポンプ
52 バルブ
53 圧力計

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タンクの開口部を、シール部材を介して本体に嵌合して組み付けるタンクの組み付け方法であって、
タンクの開口部にシール部材を装着する工程と、
シール部材を装着したタンクの開口部を、本体の嵌合凹部に当接させる工程と、
シール部材を装着したタンクの開口部を本体の嵌合凹部に当接させた状態で、タンク内部を減圧する工程と、
タンク内部を減圧した状態で、タンクを本体に固定する工程と、
を備えることを特徴とするタンクの組み付け方法。
【請求項2】
前記シール部材は、タンクを本体に組み付けた状態で、テーパー状に形成されるタンクの開口部外周と、本体の嵌合凹部内周との間に介装されていることを特徴とする請求項1に記載のタンクの組み付け方法。
【請求項3】
タンクの開口部がシール部材を介して本体に嵌合して組み付けられたタンク組み付け部の検査方法であって、
シール部材を装着したタンクの開口部を本体の嵌合凹部に当接させた状態で、タンク内部を減圧して、タンクの開口部と本体の嵌合凹部とをシール部材を介して嵌合させ、タンクを本体に固定した後、
タンク内部の減圧状態を一定時間維持し、減圧状態維持前後のタンク内部の圧力変化を測定し、
圧力変化の測定結果に基づいて、タンク組み付け部の気密状態を検査することを特徴とするタンク組み付け部の検査方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−348968(P2006−348968A)
【公開日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−172298(P2005−172298)
【出願日】平成17年6月13日(2005.6.13)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】