説明

タンパク質の経口投与方法及び組成物

本発明は、タンパク質と少なくとも2つのプロテアーゼインヒビターとを備える組成物、該組成物を投与する工程を備える真性糖尿病を処置する方法、及び、酵素活性を有するタンパク質を経口投与する工程を備える該タンパク質を経口投与する方法、を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タンパク質と少なくとも2つのプロテアーゼインヒビターを備える経口組成物、及び経口組成物の投与方法を提供する。
【背景技術】
【0002】
進歩した生物工学により、医薬品産業にとっての生物学的に活動的なペプチドの利用可能性はかなり上昇した。しかしながら、ペプチド薬の発達における限定因子は、経口的に与えられる場合の相対的な無効性である。非経口的に投与されたペプチド薬は、しばしば低い患者コンプライアンスに関連するが、ほぼ全てのペプチド薬が非経口的に投与される。
【0003】
インスリンは糖尿病を患う患者を処置するために用いられる薬物であり、インスリン依存性真性糖尿病の唯一の処置である。糖尿病は絶対的な又は相対的なインスリン不足の症状により特徴化され、高血糖をもたらし、及び21世紀におけるヒトの健康に対する主要な脅威の一つである。糖尿病の人々の世界的な数は、2010年には2億2千万人に、2025年には3億人にまで上昇する見込みである。I型糖尿病は、主にインスリンを作り出す膵臓の衰弱により引き起こされる。II型糖尿病は、インスリンの活動に対する体の反応性の欠如に関係する。
【0004】
全ての糖尿病患者のおよそ20%〜30%は、血糖値を維持するために毎日インスリン注射を使用している。全ての糖尿病患者の約10%がインスリン注射に完全に依存している。
【0005】
今のところ、インスリン投与の唯一の方法は注射である。毎日のインスリン注射は、患者にとって相当な苦痛の原因である。注射部位でのリポジストロフィ、脂肪萎縮症、脂肪肥大症、及び時々の高血糖などの副作用が起こると知られている。更に、インスリンの皮下投与は代謝の微細な持続型の制御を通常行わない。インスリンの皮下投与は膵臓から門脈を介して直接的に肝臓へ分泌されたインスリンを用いて通常は行われる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、インスリン投与の代わりの解決策の必要性に取り組む。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、1つの実施形態において、タンパク質又は最大100000ダルトンの分子量備えるタンパク質と第1プロテアーゼインヒビターと第2プロテアーゼインヒビターの組み合わせを備える組成物を提供する。
【0008】
別の実施形態において、本発明は、被検体に対し最大100000ダルトンの分子量を備えるタンパク質の経口投与の方法を提供し、それによって、タンパク質のかなりの割合が吸収後、被検体の腸管粘膜関門を介してその活性を保持する。この方法は、被検体へのタンパク質と第1プロテアーゼインヒビターと第2プロテアーゼインヒビターを備える医薬組成物を経口投与する工程を含む。
【0009】
別の実施形態において、本発明は、被検体における糖尿病を処置する方法を提供し、インスリン、エクセナチド、又はこれらの組み合わせ、及び第1プロテアーゼインヒビターと第2プロテアーゼインヒビターを備える医薬組成物を被検体に経口投与する工程を含み、それにより糖尿病を処置する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1A】図1Aは本発明の製剤での処置後の血糖値の変化を示す一組の棒グラフである。図1Aにおいて、A−Cの血糖値は製剤(3)(8mgのインスリン、150mgのEDTA、150000KIUのアプロチニン、ソフトゲルカプセル(SwissCup)内の1mlの魚油中の125mgのSBTI)で処置されたヒト被検体において著しく減少した。
【図1B】図1Bは本発明の製剤での処置後の血糖値の変化を示す一組の棒グラフである。図1Bにおいて、A−Cの血糖値は製剤(3)(8mgのインスリン、150mgのEDTA、150000KIUのアプロチニン、ソフトゲルカプセル(SwissCup)内の1mlの魚油中の125mgのSBTI)で処置されたヒト被検体において著しく減少した。
【図1C】図1Cは本発明の製剤での処置後の血糖値の変化を示す一組の棒グラフである。図1Cにおいて、A−Cの血糖値は製剤(3)(8mgのインスリン、150mgのEDTA、150000KIUのアプロチニン、ソフトゲルカプセル(SwissCup)内の1mlの魚油中の125mgのSBTI)で処置されたヒト被検体において著しく減少した。
【図1D】図1Dは本発明の製剤での処置後の血糖値の変化を示す一組の棒グラフである。図1Dは、総合血中インスリンが製剤(3)で処置されたヒト被検体において、220〜300分の間で特に著しくより高くなったことを示す。
【図1E】図1Fは本発明の製剤での処置後の血糖値の変化を示す一組の棒グラフである。図1Eは、総合血中インスリンが製剤(3)で処置されたヒト被検体において、220〜300分の間で特に著しくより高くなったことを示す。
【図1F】図1Fは本発明の製剤での処置後の血糖値の変化を示す一組の棒グラフである。図1Fは、総合血中インスリンが製剤(3)で処置されたヒト被検体において、220〜300分の間で特に著しくより高くなったことを示す。
【図1G】図1Gは本発明の製剤での処置後の血糖値の変化を示す一組の棒グラフである。図1Gは、血中C−ペプチドレベルが製剤(3)で処置されたヒト被検体において著しく減少したことを示す。
【図1H】図1Hは本発明の製剤での処置後の血糖値の変化を示す一組の棒グラフである。図1Hは、血中C−ペプチドレベルが製剤(3)で処置されたヒト被検体において著しく減少したことを示す。
【図1I】図1Iは本発明の製剤での処置後の血糖値の変化を示す一組の棒グラフである。図1Iは、血中C−ペプチドレベルが製剤(3)で処置されたヒト被検体において著しく減少したことを示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明は、タンパク質と少なくとも2つのプロテアーゼインヒビターを備える組成物、及び組成物の方法を提供する。別の実施形態において、本発明はタンパク質と第1プロテアーゼインヒビターと第2プロテアーゼインヒビターを備える組成物及び方法を提供する。別の実施形態において、本発明は最大100000ダルトンの分子量備えるタンパク質と第1プロテアーゼインヒビターと第2プロテアーゼインヒビターを備える組成物及び方法を提供する。
【0012】
別の実施形態において、本発明のタンパク質は1000〜5000ダルトンの分子量を備える。別の実施形態において、本発明のタンパク質は5000〜10000ダルトンの分子量を備える。別の実施形態において、本発明のタンパク質は10000〜20000ダルトンの分子量を備える。別の実施形態において、本発明のタンパク質は20000〜30000ダルトンの分子量を備える。別の実施形態において、本発明のタンパク質は40000〜50000ダルトンの分子量を備える。別の実施形態において、本発明のタンパク質は50000〜60000ダルトンの分子量を備える。別の実施形態において、本発明のタンパク質は60000〜70000ダルトンの分子量を備える。別の実施形態において、本発明のタンパク質は70000〜80000ダルトンの分子量を備える。別の実施形態において、本発明のタンパク質は80000〜90000ダルトンの分子量を備える。別の実施形態において、本発明のタンパク質は90000〜100000ダルトンの分子量を備える。別の実施形態において、本発明のタンパク質は100000〜150000ダルトンの分子量を備える。
【0013】
別の実施形態において、タンパク質は1〜50キロダルトン(kDa)の分子量(MW)を備える。別の実施形態において、MWは1〜45KDaである。別の実施形態において、MWは1〜40KDaである。別の実施形態において、MWは1〜35KDaである。別の実施形態において、MWは1〜30KDaである。別の実施形態において、MWは1〜25KDaである。別の実施形態において、MWは1〜20KDaである。別の実施形態において、MWは10〜50KDaである。別の実施形態において、MWは15〜50KDaである。別の実施形態において、MWは20〜50KDaである。別の実施形態において、MWは25〜50KDaである。別の実施形態において、MWは30〜50KDaである。別の実施形態において、MWは35〜50KDaである。別の実施形態において、MWは1〜100KDaである。別の実施形態において、MWは1〜90KDaである。別の実施形態において、MWは1〜80KDaである。別の実施形態において、MWは1〜70KDaである。別の実施形態において、MWは1〜60KDaである。別の実施形態において、MWは10〜100KDaである。別の実施形態において、MWは15〜100KDaである。別の実施形態において、MWは20〜100KDaである。別の実施形態において、MWは25〜100KDaである。別の実施形態において、MWは30〜100KDaである。別の実施形態において、MWは10〜80KDaである。別の実施形態において、MWは15〜80KDaである。別の実施形態において、MWは20〜80KDaである。別の実施形態において、MWは25〜80KDaである。別の実施形態において、MWは30〜80KDaである。各々の可能性が本発明の別の実施形態を表す。
【0014】
別の実施形態において、MWは20KDa未満である。別の実施形態において、MWは25KDa未満である。別の実施形態において、MWは30KDa未満である。別の実施形態において、MWは35KDa未満である。別の実施形態において、MWは40KDa未満である。別の実施形態において、MWは45KDa未満である。別の実施形態において、MWは50KDa未満である。別の実施形態において、MWは55KDa未満である。別の実施形態において、MWは60KDa未満である。別の実施形態において、MWは65KDa未満である。別の実施形態において、MWは70KDa未満である。別の実施形態において、MWは75KDa未満である。別の実施形態において、MWは80KDa未満である。別の実施形態において、MWは85KDa未満である。別の実施形態において、MWは90KDa未満である。別の実施形態において、MWは95KDa未満である。別の実施形態において、MWは100KDa未満である。
【0015】
別の実施形態において、本発明のタンパク質はインスリンである。別の実施形態において、本発明の方法及び組成物のインスリンはヒトインスリンである。別の実施形態において、インスリンは組換え型インスリンである。別の実施形態において、インスリンは組み換え型ヒトインスリンである。別の実施形態において、インスリンは牛インスリンである。別の実施形態において、インスリンは豚インスリンである。別の実施形態において、インスリンはクジラインスリンである。別の実施形態において、インスリンはインスリンの金属錯体(例えば、インスリンの亜鉛錯体、プロタミン亜鉛インスリン、又はグロビン亜鉛)である。
【0016】
別の実施形態において、インスリンはレギュラーインスリンである。別の実施形態において、インスリンは即効性インスリンである。別の実施形態において、インスリンは四句節インスリンである。別の実施形態において、インスリンは準四句節(semilente)インスリンである。別の実施形態において、インスリンはウルトラレンテインスリンである。別の実施形態において、インスリンはNPHインスリンである。別の実施形態において、インスリンはグラルギンインスリンである。別の実施形態において、インスリンはリスプロインスリンである。別の実施形態において、インスリンはアスパルトインスリンである。別の実施形態において、インスリンは上記のタイプのインスリンのいずれかの2以上の組み合わせである。別の実施形態において、インスリンは当技術分野で知られている他の任意のインスリンのタイプである。各々の可能性が本発明の別の実施形態を表す。
【0017】
1つの実施形態において、本発明の方法及び組成物で利用されるインスリンの量は、ヒトにおいて0.5〜3単位(u)/kgである。1つの実施形態において、本発明の方法及び組成物におけるインスリンを測定するために用いられる単位は、USPインスリン単位である。1つの実施形態において、インスリンを測定するために用いられる単位はミリグラムである。別の実施形態において、インスリンの国際単位(IU)は45.5mgのインスリンに等しい。
【0018】
別の実施形態において、インスリンの量は0.1〜1u/kgである。別の実施形態において、インスリンの量は0.2〜1u/kgである。別の実施形態において、インスリンの量は0.3〜1u/kgである。別の実施形態において、インスリンの量は0.5〜1u/kgである。別の実施形態において、インスリンの量は0.1〜2u/kgである。別の実施形態において、インスリンの量は0.2〜2u/kgである。別の実施形態において、インスリンの量は0.3〜2u/kgである。別の実施形態において、インスリンの量は0.5〜2u/kgである。別の実施形態において、インスリンの量は0.7〜2u/kgである。別の実施形態において、インスリンの量は1〜2u/kgである。別の実施形態において、インスリンの量は1.2〜2u/kgである。別の実施形態において、インスリンの量は1〜1.2u/kgである。別の実施形態において、インスリンの量は1〜1.5u/kgである。別の実施形態において、インスリンの量は1〜2.5u/kgである。別の実施形態において、インスリンの量は1〜3u/kgである。別の実施形態において、インスリンの量は2〜3u/kgである。別の実施形態において、インスリンの量は1〜5u/kgである。別の実施形態において、インスリンの量は2〜5u/kgである。別の実施形態において、インスリンの量は3〜5u/kgである。
【0019】
別の実施形態において、インスリンの量は0.1u/kgである。別の実施形態において、インスリンの量は0.2u/kgである。別の実施形態において、インスリンの量は0.3u/kgである。別の実施形態において、インスリンの量は0.4u/kgである。別の実施形態において、インスリンの量は0.5u/kgである。別の実施形態において、インスリンの量は0.6u/kgである。別の実施形態において、インスリンの量は0.8u/kgである。別の実施形態において、インスリンの量は1u/kgである。別の実施形態において、インスリンの量は1.2u/kgである。別の実施形態において、インスリンの量は1.4u/kgである。別の実施形態において、インスリンの量は1.6u/kgである。別の実施形態において、インスリンの量は1.8u/kgである。別の実施形態において、インスリンの量は2u/kgである。別の実施形態において、インスリンの量は2.2u/kgである。別の実施形態において、インスリンの量は2.5u/kgである。別の実施形態において、インスリンの量は3u/kgである。
【0020】
別の実施形態において、インスリンの量は1〜10uである。別の実施形態において、インスリンの量は2〜10uである。別の実施形態において、インスリンの量は3〜10uである。別の実施形態において、インスリンの量は5〜10uである。別の実施形態において、インスリンの量は1〜20uである。別の実施形態において、インスリンの量は2〜20uである。別の実施形態において、インスリンの量は3〜20uである。別の実施形態において、インスリンの量は5〜20uである。別の実施形態において、インスリンの量は7〜20uである。別の実施形態において、インスリンの量は10〜20uである。別の実施形態において、インスリンの量は12〜20uである。別の実施形態において、インスリンの量は10〜12uである。別の実施形態において、インスリンの量は10〜15uである。別の実施形態において、インスリンの量は10〜25uである。別の実施形態において、インスリンの量は10〜30uである。別の実施形態において、インスリンの量は20〜30uである。別の実施形態において、インスリンの量は10〜50uである。別の実施形態において、インスリンの量は20〜50uである。別の実施形態において、インスリンの量は30〜50uである。別の実施形態において、インスリンの量は20〜100uである。別の実施形態において、インスリンの量は30〜100uである。別の実施形態において、インスリンの量は100〜150uである。別の実施形態において、インスリンの量は100〜250uである。別の実施形態において、インスリンの量は100〜300uである。別の実施形態において、インスリンの量は200〜300uである。別の実施形態において、インスリンの量は100〜500uである。別の実施形態において、インスリンの量は200〜500uである。別の実施形態において、インスリンの量は300〜500uである。別の実施形態において、インスリンの量は200〜1000uである。別の実施形態において、インスリンの量は300〜1000uである。
【0021】
別の実施形態において、インスリンの量は1uである。別の実施形態において、インスリンの量は2uである。別の実施形態において、インスリンの量は3uである。別の実施形態において、インスリンの量は4uである。別の実施形態において、インスリンの量は5uである。別の実施形態において、インスリンの量は6uである。別の実施形態において、インスリンの量は8uである。別の実施形態において、インスリンの量は10uである。別の実施形態において、インスリンの量は12uである。別の実施形態において、インスリンの量は14uである。別の実施形態において、インスリンの量は16uである。別の実施形態において、インスリンの量は18uである。別の実施形態において、インスリンの量は20uである。別の実施形態において、インスリンの量は22uである。別の実施形態において、インスリンの量は25uである。別の実施形態において、インスリンの量は30uである。別の実施形態において、インスリンの量は50uである。別の実施形態において、インスリンの量は80uである。別の実施形態において、インスリンの量は100uである。別の実施形態において、インスリンの量は120uである。別の実施形態において、インスリンの量は140uである。別の実施形態において、インスリンの量は160uである。別の実施形態において、インスリンの量は180uである。別の実施形態において、インスリンの量は200uである。別の実施形態において、インスリンの量は300uである。別の実施形態において、インスリンの量は500uである。
【0022】
別の実施形態において、タンパク質はエクセナチドである。別の実施形態において、本発明の経口製剤は胃のエクセナチド分解を防ぐ。別の実施形態において、本発明のエクセナチド製剤は血糖値を制御する。別の実施形態において、本発明のエクセナチド製剤は血糖値制御を助ける。別の実施形態において、本発明のエクセナチド製剤はインスリンの膵臓生産を誘発する。別の実施形態において、本発明のエクセナチド製剤は2型(非インスリン依存性)糖尿病の処置に用いられる。別の実施形態において、本発明のエクセナチド製剤は他の糖尿病医薬品との組み合わせで用いられる。
【0023】
別の実施形態において、本明細書に記載の製剤におけるエクセナチドの量は10mcg〜1mgである。別の実施形態において、本明細書に記載の製剤におけるエクセナチドの量は10mcg〜25mcgである。別の実施形態において、本明細書に記載の製剤におけるエクセナチドの量は25mcg〜50mcgである。別の実施形態において、本明細書に記載の製剤におけるエクセナチドの量は50mcg〜60mcgである。別の実施形態において、本明細書に記載の製剤におけるエクセナチドの量は60mcg〜70mcgである。別の実施形態において、本明細書に記載の製剤におけるエクセナチドの量は70mcg〜80mcgである。別の実施形態において、本明細書に記載の製剤におけるエクセナチドの量は80mcg〜90mcgである。別の実施形態において、本明細書に記載の製剤におけるエクセナチドの量は90mcg〜100mcgである。別の実施形態において、本明細書に記載の製剤におけるエクセナチドの量は100mcg〜110mcgである。別の実施形態において、本明細書に記載の製剤におけるエクセナチドの量は110mcg〜125mcgである。別の実施形態において、本明細書に記載の製剤におけるエクセナチドの量は125mcg〜150mcgである。別の実施形態において、本明細書に記載の製剤におけるエクセナチドの量は150mcg〜175mcgである。別の実施形態において、本明細書に記載の製剤におけるエクセナチドの量は175mcg〜200mcgである。別の実施形態において、本明細書に記載の製剤におけるエクセナチドの量は200mcg〜220mcgである。別の実施形態において、本明細書に記載の製剤におけるエクセナチドの量は220mcg〜240mcgである。別の実施形態において、本明細書に記載の製剤におけるエクセナチドの量は240mcg〜260mcgである。別の実施形態において、本明細書に記載の製剤におけるエクセナチドの量は260mcg〜300mcgである。
【0024】
別の実施形態において、本明細書に記載の製剤におけるエクセナチドの量は300mcg〜350mcgである。別の実施形態において、本明細書に記載の製剤におけるエクセナチドの量は350mcg〜400mcgである。別の実施形態において、本明細書に記載の製剤におけるエクセナチドの量は400mcg〜450mcgである。別の実施形態において、本明細書に記載の製剤におけるエクセナチドの量は450mcg〜500mcgである。別の実施形態において、本明細書に記載の製剤におけるエクセナチドの量は550mcg〜600mcgである。別の実施形態において、本明細書に記載の製剤におけるエクセナチドの量は600mcg〜700mcgである。別の実施形態において、本明細書に記載の製剤におけるエクセナチドの量は700mcg〜800mcgである。別の実施形態において、本明細書に記載の製剤におけるエクセナチドの量は800mcg〜900mcgである。別の実施形態において、本明細書に記載の製剤におけるエクセナチドの量は900mcg〜1mgである。
【0025】
別の実施形態において、本明細書に記載のエクセナチド製剤は1日1回服用される。別の実施形態において、本明細書に記載のエクセナチド製剤は1日2回服用される。別の実施形態において、本明細書に記載のエクセナチド製剤は1日3回服用される。別の実施形態において、本明細書に記載のエクセナチド製剤は1日4回服用される。別の実施形態において、本明細書に記載のエクセナチド製剤は1日5回服用される。別の実施形態において、当業者は本明細書に記載のエクセナチド製剤の用量を定める。別の実施形態において、当業者は本明細書に記載のエクセナチド製剤の毎日の用量を定める。別の実施形態において、当業者は本明細書に記載のエクセナチド製剤の毎日の投与計画を定める。
【0026】
別の実施形態において、本明細書に記載のエクセナチド製剤は少なくとも食事の15分前に服用される。別の実施形態において、本明細書に記載のエクセナチド製剤は少なくとも食事の30分前に服用される。別の実施形態において、本明細書に記載のエクセナチド製剤は少なくとも食事の45分前に服用される。別の実施形態において、本明細書に記載のエクセナチド製剤は少なくとも食事の60分前に服用される。別の実施形態において、本明細書に記載のエクセナチド製剤は少なくとも食事の75分前に服用される。別の実施形態において、本明細書に記載のエクセナチド製剤は少なくとも食事の90分前に服用される。別の実施形態において、本明細書に記載のエクセナチド製剤は少なくとも食事の100分前に服用される。別の実施形態において、本明細書に記載のエクセナチド製剤は少なくとも食事の120分前に服用される。別の実施形態において、本明細書に記載のエクセナチド製剤は少なくとも食事の150分前に服用される。別の実施形態において、本明細書に記載のエクセナチド製剤は少なくとも食事の180分前に服用される。
【0027】
別の実施形態において、本明細書に記載のエクセナチド製剤はエクセナチドを備える注入投薬形態に関連する副作用を減少させる。別の実施形態において、本明細書に記載のエクセナチド製剤はエクセナチドを備える注入投薬形態に関連する副作用である吐き気を減少させる。別の実施形態において、本明細書に記載のエクセナチド製剤はエクセナチドを備える注入投薬形態に関連する副作用である吐き気を誘発しない。
【0028】
本明細書で提供されるように、プロテアーゼインヒビターは本発明のタンパク質を開裂から守る。別の実施形態において、本発明はプロテアーゼインヒビターが本発明のインスリンを開裂から守ることを提供する。別の実施形態において、本発明はプロテアーゼインヒビターが被検体の腸でタンパク質吸収を促進することを提供する。別の実施形態において、本発明はプロテアーゼインヒビターが被検体の腸でインスリン吸収を促進することを提供する。
【0029】
別の実施形態において、本発明は1つの組成物又は方法において2以上のプロテアーゼインヒビターの使用を提供する。別の実施形態において、本発明は第1及び第2プロテアーゼインヒビターがセルピンであることを提供する。別の実施形態において、本発明はセルピンがトリプシンインヒビターであることを提供する。別の実施形態において、本発明は第1及び第2プロテアーゼインヒビターが以下のようなセルピン:α 1−アンチトリプシン、アンチトリプシンに関連したタンパク質、α 1−抗キモトリプシン、カリスタチン、タンパク質Cインヒビター、コルチゾール結合グロブリン、チロキシン結合グロブリン、アンジオテンシノーゲン、センテリン(Centerin)、タンパク質Zに関連したプロテアーゼインヒビター、内臓脂肪由来セリンプロテアーゼ阻害剤、単球好中球エラスターゼインヒビター、プラスミノーゲン活性剤インヒビター2、扁平細胞癌抗原1(SCCA−1)、扁平細胞癌抗原2(SCCA−2)、マスピン、PI−6、メグシン(Megsin)、PI−8、PI−9、ボマピン(Bomapin)、ユコピン(Yukopin)、ハーピン/ヘッドピン(Hurpin/Headpin)、アンチトロンビン、へパリン補助因子II、プラスミノーゲン活性剤インヒビター1、グリア由来のネキシン/プロテアーゼネキシンI、色素上皮由来因子、α 2−抗プラスミン、補体1−インヒビター、47kDa熱ショックタンパク質(HSP47)、ニューロセルピン、又はパンクピン(Pancpin)などであることを提供するが、これらに限定されない。
【0030】
別の実施形態において、本発明は第1及び第2プロテアーゼインヒビターが以下のようなトリプシンインヒビター:リママメトリプシンインヒビター、アプロチニン、大豆トリプシンインヒビター(SBTI)、又はオボムコイドなどであることを提供するが、これらに限定されない。別の実施形態において、本発明は第1及び第2プロテアーゼインヒビターがリママメトリプシンインヒビター及びアプロチニンであることを提供する。別の実施形態において、本発明は第1及び第2プロテアーゼインヒビターがリママメトリプシンインヒビター及び大豆トリプシンインヒビター(SBTI)であることを提供する。別の実施形態において、本発明は第1及び第2プロテアーゼインヒビターがリママメトリプシンインヒビター及びオボムコイドであることを提供する。別の実施形態において、本発明は第1及び第2プロテアーゼインヒビターがアプロチニン及び大豆トリプシンインヒビター(SBTI)であることを提供する。別の実施形態において、本発明は第1及び第2プロテアーゼインヒビターがアプロチニン及びオボムコイドであることを提供する。別の実施形態において、本発明は第1及び第2プロテアーゼインヒビターが大豆トリプシンインヒビター(SBTI)及びオボムコイドであることを提供する。別の実施形態において、本発明は第1プロテアーゼインヒビターがクニッツであることを提供する。別の実施形態において、本発明は第1プロテアーゼインヒビターがボウマン−バークプロテアーゼインヒビター(BBI)であることを提供する。別の実施形態において、本発明は第2プロテアーゼインヒビターがボウマン−バークプロテアーゼインヒビター(BBI)であることを提供する。
【0031】
別の実施形態において、本発明は第1プロテアーゼインヒビターがセルピンであり、第2プロテアーゼインヒビターがシステインプロテアーゼインヒビターであることを提供する。別の実施形態において、本発明は本発明のシステインプロテアーゼインヒビターが、システイン、1型システイン(又はステフィン(stefins))、2型システイン、ヒトシステインC、D、S、SN、及びSA、システインE/M、システインF、3型システイン、又はキニノーゲンを備えることを提供する。
【0032】
別の実施形態において、本発明は第1プロテアーゼインヒビターがセルピンであり、第2プロテアーゼインヒビターがトレオニンプロテアーゼインヒビターであることを提供する。別の実施形態において、本発明は本発明のトレオニンプロテアーゼインヒビターが、ボルテゾミブ、MLN−519、ER−807446、TMC−95Aを備えることを提供する。
【0033】
別の実施形態において、本発明は第1プロテアーゼインヒビターがセルピンであり、第2プロテアーゼインヒビターがアスパラギン酸プロテアーゼインヒビターであることを提供する。別の実施形態において、本発明は本発明のアスパラギン酸プロテアーゼインヒビターが、α2−マクログロブリン、ペプスタチンA、アスパラギン酸プロテアーゼインヒビター11、アスパラギン酸プロテアーゼインヒビター1、アスパラギン酸プロテアーゼインヒビター2、アスパラギン酸プロテアーゼインヒビター3、アスパラギン酸プロテアーゼインヒビター4、アスパラギン酸プロテアーゼインヒビター5、アスパラギン酸プロテアーゼインヒビター6、アスパラギン酸プロテアーゼインヒビター7、アスパラギン酸プロテアーゼインヒビター8、アスパラギン酸プロテアーゼインヒビター9、ペプシンインヒビターDit33、アスパルチルプロテアーゼインヒビター、又はプロテアーゼAインヒビター3を備えることを提供する。
【0034】
別の実施形態において、本発明は第1プロテアーゼインヒビターがセルピンであり、第2プロテアーゼインヒビターがメタロプロテアーゼインヒビターであることを提供する。別の実施形態において、本発明は本発明のメタロプロテアーゼインヒビターが、アンギオテンシン−1転換酵素抑制性ペプチド、抗出血(Antihemorragic)因子BJ46a、βカゼイン、プロテイナーゼインヒビターCeKI、メタロプロテイナーゼインヒビター毒液DM43、カルボキシペプチターゼAインヒビター、smpI、IMPI、アルカリンプロテイナーゼ、inh、ラテキシン(Latexin)、カルボキシペプチターゼインヒビター、抗出血因子HSF、テスカチン−3、SPOCK3、TIMP1、メタロプロテイナーゼインヒビター1、メタロプロテイナーゼインヒビター2、TIMP2、メタロプロテイナーゼインヒビター3、TIMP3、メタロプロテイナーゼインヒビター4、TIMP4、推定上のメタロプロテイナーゼインヒビター tag−225、メタロプロテイナーゼの組織インヒビター、WAP、カザール、免疫グロブリン、又はクニッツ及びNTRドメイン含有タンパク質1を備えることを提供する。
【0035】
別の実施形態において、本発明は第1プロテアーゼインヒビターがシステインプロテアーゼインヒビターであり、第2プロテアーゼインヒビターがメタロプロテアーゼインヒビターであることを提供する。別の実施形態において、本発明は第1プロテアーゼインヒビターがシステインプロテアーゼインヒビターであり、第2プロテアーゼインヒビターがトリプシンインヒビターであることを提供する。別の実施形態において、本発明は第1プロテアーゼインヒビターがシステインプロテアーゼインヒビターであり、第2プロテアーゼインヒビターがトレオニンプロテアーゼインヒビターであることを提供する。別の実施形態において、本発明は第1プロテアーゼインヒビターがシステインプロテアーゼインヒビターであり、第2プロテアーゼインヒビターがアスパラギン酸プロテアーゼインヒビターであることを提供する。別の実施形態において、本発明は第1プロテアーゼインヒビターがシステインプロテアーゼインヒビターであり、第2プロテアーゼインヒビターがメタロプロテアーゼインヒビターであることを提供する。別の実施形態において、本発明は第1プロテアーゼインヒビターがトリプシンインヒビターであり、第2プロテアーゼインヒビターがメタロプロテアーゼインヒビターであることを提供する。別の実施形態において、本発明は第1プロテアーゼインヒビターがトリプシンインヒビターであり、第2プロテアーゼインヒビターがトレオニンプロテアーゼインヒビターであることを提供する。別の実施形態において、本発明は第1プロテアーゼインヒビターがトリプシンインヒビターであり、第2プロテアーゼインヒビターがアスパラギン酸プロテアーゼインヒビターであることを提供する。別の実施形態において、本発明は第1プロテアーゼインヒビターがトリプシンインヒビターであり、第2プロテアーゼインヒビターがメタロプロテアーゼインヒビターであることを提供する。別の実施形態において、本発明は第1プロテアーゼインヒビターがアスパラギン酸プロテアーゼインヒビターであり、第2プロテアーゼインヒビターがメタロプロテアーゼインヒビターであることを提供する。別の実施形態において、本発明は第1プロテアーゼインヒビターがアスパラギン酸プロテアーゼインヒビターであり、第2プロテアーゼインヒビターがトレオニンプロテアーゼインヒビターであることを提供する。別の実施形態において、本発明は第1プロテアーゼインヒビターがアスパラギン酸プロテアーゼインヒビターであり、第2プロテアーゼインヒビターがメタロプロテアーゼインヒビターであることを提供する。
【0036】
別の実施形態において、本発明は第1プロテアーゼインヒビターがシステインプロテアーゼインヒビターであることを提供する。別の実施形態において、本発明は第1プロテアーゼインヒビターがメタロプロテアーゼインヒビターであることを提供する。別の実施形態において、本発明は第1プロテアーゼインヒビターがトリプシンインヒビターであることを提供する。別の実施形態において、本発明は第1プロテアーゼインヒビターがトレオニンプロテアーゼインヒビターであることを提供する。別の実施形態において、本発明は第1プロテアーゼインヒビターがアスパラギン酸プロテアーゼインヒビターであることを提供する。別の実施形態において、本発明は第1プロテアーゼインヒビターがメタロプロテアーゼインヒビターであることを提供する。別の実施形態において、本発明は第2プロテアーゼインヒビターがトリプシンインヒビターであることを提供する。別の実施形態において、本発明は第2プロテアーゼインヒビターがメタロプロテアーゼインヒビターであることを提供する。別の実施形態において、本発明は第2プロテアーゼインヒビターがトレオニンプロテアーゼインヒビターであることを提供する。別の実施形態において、本発明は第2プロテアーゼインヒビターがアスパラギン酸プロテアーゼインヒビターであることを提供する。
【0037】
いくつかの実施形態において、プロテアーゼインヒビターは自殺阻害剤、遷移状態阻害剤、又はキレート剤を含む。いくつかの実施形態において、本発明の第1及び第2プロテアーゼインヒビターは、AEBSF−HCl、(ε)―アミノカプロン酸、(α)1−抗キモトリプシン、アンチパイン、アンチトロビンIII、(α)1−抗トリプシン([α]1−プロテイナーゼインヒビター)、APMSF−HCl(4−アミジノフェニル−メタン スルホニル−フッ化物)、スプロチニン(sprotinin)、ベンズアミジン−HCl、キモスタチン、DFP(ジイソプロピルフルオロ−リン酸塩)、ロイペプチン、PEFABLOC(商標)、SC(4−(2−アミノエチル)−ベンゼンスルホニルフッ化物塩酸塩)、PMSF(フェニルメチルスルホニルフッ化物)、TLCK(1−クロロ−3−トシルアミド−7−アミノ−2−ヘプタノン(heptanone)HCl)、TPCK(1−クロロ−3−トシルアミド−4−フェニル−2−ブタノン)、オボムコイド、大豆由来のトリプシンインヒビター、アプロチニン、イセチオン酸ペンタミジン、ペプスタチン、グアニジウム、α2−マクログロブリン、亜鉛のキレート剤、ヨード酢酸、亜鉛などの二つの異なるプロテアーゼインヒビターの任意の組み合わせを備えるが、これらに限定されない。各々の可能性が本発明の別の実施形態を表す。
【0038】
別の実施形態において、記述されたプロテアーゼインヒビターの組み合わせを備える製剤は、アプロチニン及びBBIを備える。別の実施形態において、記述されたプロテアーゼインヒビターの組み合わせを備える製剤は、アプロチニン及びクニッツを備える。別の実施形態において、記述されたプロテアーゼインヒビターの組み合わせを備える製剤は、BBI及びクニッツを備える。別の実施形態において、記述されたプロテアーゼインヒビターの組み合わせを備える製剤は、SBTI及びBBIを備える。別の実施形態において、記述されたプロテアーゼインヒビターの組み合わせを備える製剤は、クニッツ及びSBTIを備える。
【0039】
別の実施形態において、本発明の方法及び組成物において利用される第1又は第2プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき0.1mgである。別の実施形態において、プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき0.2mgである。別の実施形態において、プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき0.3mgである。別の実施形態において、プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき0.4mgである。別の実施形態において、プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき0.6mgである。別の実施形態において、プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき0.8mgである。別の実施形態において、プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき1mgである。別の実施形態において、プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき1.5mgである。別の実施形態において、プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき2mgである。別の実施形態において、プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき2.5mgである。別の実施形態において、プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき3mgである。別の実施形態において、プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき5mgである。別の実施形態において、プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき7mgである。別の実施形態において、プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき10mgである。別の実施形態において、プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき12mgである。別の実施形態において、プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき15mgである。別の実施形態において、プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき20mgである。別の実施形態において、プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき30mgである。別の実施形態において、プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき50mgである。別の実施形態において、プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき70mgである。別の実施形態において、プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき100mgである。
【0040】
別の実施形態において、第1又は第2プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき0.1〜1mgである。別の実施形態において、プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき0.2〜1mgである。別の実施形態において、プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき0.3〜1mgである。別の実施形態において、プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき0.5〜1mgである。別の実施形態において、プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき0.1〜2mgである。別の実施形態において、プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき0.2〜2mgである。別の実施形態において、プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき0.3〜2mgである。別の実施形態において、プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき0.5〜2mgである。別の実施形態において、プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき1〜2mgである。別の実施形態において、プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき1〜10mgである。別の実施形態において、プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき2〜10mgである。別の実施形態において、プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき3〜10mgである。別の実施形態において、プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき5〜10mgである。別の実施形態において、プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき1〜20mgである。別の実施形態において、プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき2〜20mgである。別の実施形態において、プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき3〜20mgである。別の実施形態において、プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき5〜20mgである。別の実施形態において、プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき10〜20mgである。別の実施形態において、プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき10〜100mgである。別の実施形態において、プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき20〜100mgである。別の実施形態において、プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき30〜100mgである。別の実施形態において、プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき50〜100mgである。別の実施形態において、プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき10〜200mgである。別の実施形態において、プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき20〜200mgである。別の実施形態において、プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき30〜200mgである。別の実施形態において、プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき50〜200mgである。別の実施形態において、プロテアーゼインヒビターの量は、1つの用量単位につき100〜200mgである。
【0041】
別の実施形態において、本発明の方法及び組成物において利用される第1又は第2プロテアーゼインヒビターの量は、1つの錠剤につき1000k.i.u(カリクレイン失活剤単位)である。別の実施形態において、第1又は第2プロテアーゼインヒビターの量は1つの用量単位につき10k.i.uである。別の実施形態において、第1又は第2プロテアーゼインヒビターの量は1つの用量単位につき12k.i.uである。別の実施形態において、第1又は第2プロテアーゼインヒビターの量は1つの用量単位につき15k.i.uである。別の実施形態において、第1又は第2プロテアーゼインヒビターの量は1つの用量単位につき20k.i.uである。別の実施形態において、第1又は第2プロテアーゼインヒビターの量は1つの用量単位につき30k.i.uである。別の実施形態において、第1又は第2プロテアーゼインヒビターの量は1つの用量単位につき40k.i.uである。別の実施形態において、第1又は第2プロテアーゼインヒビターの量は1つの用量単位につき50k.i.uである。別の実施形態において、第1又は第2プロテアーゼインヒビターの量は1つの用量単位につき70k.i.uである。別の実施形態において、第1又は第2プロテアーゼインヒビターの量は1つの用量単位につき100k.i.uである。別の実施形態において、第1又は第2プロテアーゼインヒビターの量は1つの用量単位につき150k.i.uである。別の実施形態において、第1又は第2プロテアーゼインヒビターの量は1つの用量単位につき200k.i.uである。別の実施形態において、第1又は第2プロテアーゼインヒビターの量は1つの用量単位につき300k.i.uである。別の実施形態において、第1又は第2プロテアーゼインヒビターの量は1つの用量単位につき500k.i.uである。別の実施形態において、第1又は第2プロテアーゼインヒビターの量は1つの用量単位につき700k.i.uである。別の実施形態において、第1又は第2プロテアーゼインヒビターの量は1つの用量単位につき1500k.i.uである。別の実施形態において、第1又は第2プロテアーゼインヒビターの量は1つの用量単位につき3000k.i.uである。別の実施形態において、第1又は第2プロテアーゼインヒビターの量は1つの用量単位につき4000k.i.uである。別の実施形態において、第1又は第2プロテアーゼインヒビターの量は1つの用量単位につき5000k.i.uである。第1又は第2プロテアーゼインヒビターの各々の量は、本発明の別の実施形態を表す。
【0042】
いくつかの実施形態において、オメガ3脂肪酸は、チーア、エゴマ、亜麻、クルミ、スベリヒユ、コケモモ、シーバックソーン、及びアサの種などの植物の供給源で発見されることがある。いくつかの実施形態において、オメガ3脂肪酸はアサイーパームの果実で発見されることもある。別の実施形態において、オメガ3脂肪酸は合成オメガ3脂肪酸の形態で提供される。1つの実施形態において、本発明の方法及び組成物のオメガ3脂肪酸は魚油の形態で組成物に対して提供される。別の実施形態において、オメガ3脂肪酸はキャノーラ油の形態で提供される。別の実施形態において、オメガ3脂肪酸は亜麻仁油の形態で提供される。別の実施形態において、オメガ3脂肪酸は当該技術分野において知られているその他の任意のオメガ3脂肪酸に富んだ供給源の形態で提供される。別の実施形態において、オメガ3脂肪酸は合成オメガ3脂肪酸の形態で提供される。オメガ3脂肪酸の各々の形態は本発明の別の実施形態を表す。
【0043】
別の実施形態において、本発明の方法及び組成物のオメガ3脂肪酸はオメガ3多価不飽和脂肪酸である。別の実施形態において、オメガ3脂肪酸は、DHA、オメガ3多価不飽和の、22−カルボン脂肪酸であり、4,7,10,13,16,19−ドコサヘキサエン酸としても表される。別の実施形態において、オメガ3脂肪酸は□−リノレン酸(9,12,15−オクタデカトリエン酸(octadecatrienoic acid))である。別の実施形態において、オメガ3脂肪酸はステアリドン酸(6,9,12,15−オクタデカテトラエン酸(octadecatetraenoic acid))である。別の実施形態において、オメガ3脂肪酸はエイコサトリエン酸(ETA;11,14,17−エイコサトリエン酸)である。別の実施形態において、オメガ3脂肪酸はエイコサテトラエン酸(8,11,14,17−エイコサテトラエン酸)である。別の実施形態において、オメガ3脂肪酸はエイコサペンタエン酸(EPA;5,8,11,14,17−エイコサペンタエン酸)である。別の実施形態において、オメガ3脂肪酸はエイコサヘキサエン酸(「EPA」としても表される;5,7,9,11,14,17−エイコサヘキサエン酸(eicosahexaenoic))である。別の実施形態において、オメガ3脂肪酸はドコサペンタエン酸(DPA;7,10,13,16,19−ドコサペンタエン酸)である。別の実施形態において、オメガ3脂肪酸はテトラコサヘキサエン酸(6,9,12,15,18,21−テトラコサヘキサエン酸)である。別の実施形態において、オメガ3脂肪酸は、当該技術分野において知られるその他の任意のオメガ3脂肪酸である。オメガ3脂肪酸の各々は、本発明の別の実施形態を表す。
【0044】
別の実施形態において、本発明の組成物は、腸管粘膜壁を介して本発明のタンパク質の吸収を強化する物質を更に備える。別の実施形態において、本発明の組成物は、腸管粘膜壁を介してインスリンの吸収を強化する物質を更に備える。別の実施形態において、本発明の組成物は、腸管粘膜壁を介してエクセナチドの吸収を強化する物質を更に備える。別の実施形態において、本発明の組成物は、消化器系においてエクセナチドの分解を減少する物質を更に備える。別の実施形態において、本発明の組成物は、胃においてエクセナチドの分解を減少する物質を更に備える。別の実施形態において、本発明の組成物は、腸においてエクセナチドの分解を減少する物質を更に備える。このような物質は、「エンハンサー」として本明細書に表されている。本明細書で提供されるように、エンハンサーは、オメガ3脂肪酸又はプロテアーゼインヒビターと共に用いられる際に、腸に吸収されるタンパク質の能力を高める。本明細書で提供されるように、エンハンサーは、オメガ3脂肪酸及び/又はプロテアーゼインヒビターと共に用いられる際に、腸に吸収されるインスリンの能力を高める。本明細書で提供されるように、エンハンサーは、オメガ3脂肪酸及び/又はプロテアーゼインヒビターと共に用いられる際に、腸に吸収されるエクセナチドの能力を高める。
【0045】
1つの実施形態において、エンハンサーはドデカノイルホスファチジル(DDPC)である。1つの実施形態において、エンハンサーは、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)又はエグタズ酸(EGTA)等のキレート剤である。別の実施形態において、EDTAはナトリウムEDTAである。いくつかの実施形態において、エンハンサーはNO供与体である。いくつかの実施形態において、エンハンサーは胆汁酸、胆汁酸のグリシン共役形態、又はアルカリ金属塩である。1つの実施形態において、吸収強化は、α−ガラクトシダーゼとβ−マンナナーゼの組み合わせの利用を介して達成される。いくつかの実施形態において、エンハンサーはカプリン酸ナトリウムなどの脂肪酸である。1つの実施形態において、エンハンサーはグリココール酸ナトリウムである。1つの実施形態において、エンハンサーはサリチル酸ナトリウムである。1つの実施形態において、エンハンサーはn−ドデシル−β−D−マルトピラノシドである。いくつかの実施形態において、界面活性剤は吸収エンハンサーとして機能する。1つの実施形態において、エンハンサーは、N,N,N−トリメチルキトサン塩化物(TMC)等のキトサン(chitisan)である。
【0046】
1つの実施形態において、本発明のNO供与体は、3−(2−ヒドロキシ−1−(1−メチルエチル)−2−ニトロソヒドラジノ(nitrosohydrazino))−1−プロパナミン、N−エチル−2−(1−エチル−ヒドロキシ−2−ニトロソヒドラジノ)−エタンアミン、又はS−ニトロソ−N−アセチルペニシラミンを備える。
【0047】
別の実施形態において、胆汁酸はコール酸である。別の実施形態において、胆汁酸はケノデオキシコール酸である。別の実施形態において、胆汁酸はタウロコール酸である。別の実施形態において、胆汁酸はタウロケノデオキシコール酸である。別の実施形態において、胆汁酸はグリココール酸である。別の実施形態において、胆汁酸はグリコケノコール酸である。別の実施形態において、胆汁酸は3β−モノヒドロキシコール酸である。別の実施形態において、胆汁酸はリトコール酸である。別の実施形態において、胆汁酸は5β−コラン酸である。別の実施形態において、胆汁酸は3,12−ジオール−7−オン−5β−コラン酸である。別の実施形態において、胆汁酸は3α−ヒドロキシ−12−ケトコール酸である。別の実施形態において、胆汁酸は3β−ヒドロキシ−12−ケトコール酸である。別の実施形態において、胆汁酸は12α−3β−デヒドロコール酸(dihydrocholic acid)である。別の実施形態において、胆汁酸はウルソデスオキシコール酸である。
【0048】
1つの実施形態において、エンハンサーは非イオン性界面活性剤である。1つの実施形態において、エンハンサーは非イオン性ポリオキシエチレンエーテル表面活性薬剤(例えば、6から19のHLB値を備えるものであり、この場合、ポリオキシエチレン単位の平均数は4から30である)である。1つの実施形態において、エンハンサーは陰イオン性表面活性薬剤である。1つの実施形態において、エンハンサーは陽イオン性表面活性薬剤である。1つの実施形態において、エンハンサーは両性電解表面活性薬剤である。1つの例において、アシルカルニチンなどの双性イオン(zwitteruionic)界面活性剤は、吸収エンハンサーとして機能する。
【0049】
別の実施形態において、本発明の方法及び組成物で利用されるエンハンサーの量は、1つの用量単位につき0.1mgである。別の実施形態において、エンハンサーの量は、1つの用量単位につき0.2mgである。別の実施形態において、量は、1つの用量単位につき0.3mgである。別の実施形態において、量は、1つの用量単位につき0.4mgである。別の実施形態において、量は、1つの用量単位につき0.6mgである。別の実施形態において、量は、1つの用量単位につき0.8mgである。別の実施形態において、量は、1つの用量単位につき1mgである。別の実施形態において、量は、1つの用量単位につき1.5mgである。別の実施形態において、量は、1つの用量単位につき2mgである。別の実施形態において、量は、1つの用量単位につき2.5mgである。別の実施形態において、量は、1つの用量単位につき3mgである。別の実施形態において、量は、1つの用量単位につき5mgである。別の実施形態において、量は、1つの用量単位につき7mgである。別の実施形態において、量は、1つの用量単位につき10mgである。別の実施形態において、量は、1つの用量単位につき12mgである。別の実施形態において、量は、1つの用量単位につき15mgである。別の実施形態において、量は、1つの用量単位につき20mgである。別の実施形態において、量は、1つの用量単位につき30mgである。別の実施形態において、量は、1つの用量単位につき50mgである。別の実施形態において、量は、1つの用量単位につき70mgである。別の実施形態において、量は、1つの用量単位につき100mgである。
【0050】
別の実施形態において、エンハンサーの量は、1つの用量単位につき0.1〜1mgである。別の実施形態において、エンハンサーの量は、1つの用量単位につき0.2〜1mgである。別の実施形態において、量は、1つの用量単位につき0.3〜1mgである。別の実施形態において、量は、1つの用量単位につき0.5〜1mgである。別の実施形態において、量は、1つの用量単位につき0.1〜2mgである。別の実施形態において、量は、1つの用量単位につき0.2〜2mgである。別の実施形態において、量は、1つの用量単位につき0.3〜2mgである。別の実施形態において、量は、1つの用量単位につき0.5〜2mgである。別の実施形態において、量は、1つの用量単位につき1〜2mgである。別の実施形態において、量は、1つの用量単位につき1〜10mgである。別の実施形態において、量は、1つの用量単位につき2〜10mgである。別の実施形態において、量は、1つの用量単位につき3〜10mgである。別の実施形態において、量は、1つの用量単位につき5〜10mgである。別の実施形態において、量は、1つの用量単位につき1〜20mgである。別の実施形態において、量は、1つの用量単位につき2〜20mgである。別の実施形態において、量は、1つの用量単位につき3〜20mgである。別の実施形態において、量は、1つの用量単位につき5〜20mgである。別の実施形態において、量は、1つの用量単位につき10〜20mgである。別の実施形態において、量は、1つの用量単位につき10〜100mgである。別の実施形態において、量は、1つの用量単位につき20〜100mgである。別の実施形態において、量は、1つの用量単位につき30〜100mgである。別の実施形態において、量は、1つの用量単位につき50〜100mgである。別の実施形態において、量は、1つの用量単位につき10〜200mgである。別の実施形態において、量は、1つの用量単位につき20〜200mgである。別の実施形態において、量は、1つの用量単位につき30〜200mgである。別の実施形態において、量は、1つの用量単位につき50〜200mgである。別の実施形態において、量は、1つの用量単位につき100〜200mgである。エンハンサーの各々の量及びタイプは、本発明の別の実施形態を表す。
【0051】
別の実施形態において、本発明の組成物は、被検体の胃において組成物の消化を抑制するコーティングを供える。1つの実施形態において、コーティングは被検体の胃において組成物の消化を抑制する。1つの実施形態において、コーティングされた剤形は、pHがアルカリ性の範囲になる際に薬物を放出する。1つの実施形態において、コーティングは単層であり、この場合他の実施形態においてコーティングは多層において適用される。1つの実施形態において、コーティングは腸管粘膜に選択的に結合する生接着性ポリマーであり、したがって薬物を付着部位に放出できるようになる。1つの実施形態において、腸内コーティングは腸内フィルムコーティングである。いくつかの実施形態において、コーティングは、生分解性多糖、キトサン、水性アクアテリック(aquateric)、アクアコートECD、アゾポリマー、酢酸フタル酸セルロース、酢酸トリメリット酸セルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ゼラチン、酢酸フタル酸ポリビニル、ハイドロゲル、プルシンカップ、又はそれらの組み合わせを備える。1つの実施形態において、pH感受性コーティングが、当業者に知られる所望の放出部位及び/又は特性に従い使用される。
【0052】
1つの実施形態において、コーティングは腸内コーティングである。腸内コーティングの方法は当該技術分野においてよく知られており、例えば、文献「Siepmann F, Siepmann J et al, Blends of aqueous polymer dispersions used for pellet coating: importance of the partivle size. J Control Release 2005; 105(3): 226-39」及び「Huyghebaert N, Vermeire A, Remon JP. In vitro evaluation of coating polymers for enteric coating and human ileal targeting. Int J Pharm 2005; 298(1): 26-37」に記述されている。各々の方法は、本発明の別の実施形態を表す。
【0053】
別の実施形態において、Eudragit(商標)、即ちアクリルポリマーは、腸内コーティングとして使用される。医薬製剤のコーティングのためのアクリルポリマーの使用は、当該技術分野においてよく知られている。Eudragitアクリルポリマーは安全であると証明され、体により吸収も代謝もされず、むしろ除去される。
【0054】
別の実施形態において、コーティングはゼラチンコーティングである。別の実施形態において、マイクロカプセル化は胃での分解に対してインスリンを保護するために使用される。別の実施形態において、コーティングはゼラチンコーティングである。別の実施形態において、マイクロカプセル化は胃での分解に対してエクセナチドを保護するために使用される。ゼラチンコーティングの適用及びマイクロカプセル化の方法は、当該技術分野においてよく知られている。各々の方法は、本発明の別の実施形態を表す。
【0055】
別の実施形態において、コーティングは、膜コーティングである。別の実施形態において、コーティングは、エチルセルロースである。別の実施形態において、コーティングは、エチルセルロースの水性分散、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)E 15である。別の実施形態において、コーティングは、 胃耐性コーティング、例えば、官能基としてのポリマー含有カルボン酸基である。別の実施形態において、コーティングは、モノシリックマトリックスである。別の実施形態において、コーティングは、セルロース・エーテル(例えば、ヒプロメロース(HPMC)である)。夫々のタイプのコーティングは、本発明の別の実施形態を表す。
【0056】
1つの実施形態において、タンパク質は、組み換えタンパク質である。1つの実施形態において、タンパク質は、 インスリンである。別の実施形態において、タンパク質は、グルカゴンである。別の実施形態において、タンパク質は、インターフェロンガンマである。別の実施形態において、タンパク質は、インターフェロンアルファである。別の実施形態において、タンパク質は、成長ホルモンである。別の実施形態において、タンパク質は、エリスロポエチンである。別の実施形態において、タンパク質は、エクセナチドである。別の実施形態において、タンパク質は、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)である。別の実施形態において、タンパク質は、当該分野で知られている任意の他のタンパク質である。
【0057】
別の実施形態において、タンパク質は、成長ホルモンである。1つの実施形態において、成長ホルモンは、ソマトトロピンである。別の実施形態において、成長ホルモンは、インスリン成長因子I(IGF−I)である。別の実施形態において、成長ホルモンは、当該技術分野で知られている任意の他の成長ホルモンである。
【0058】
上記のタンパク質の幾つかの分子量は、以下の如く、インスリン−6キロダルトン(kDa);グルカゴン−3.5kDa;インターフェロン,28kDa、成長ホルモン−21.5−47kDa;ヒト血清アルブミン−69kDa;エリスロポエチン−34kDa;G−CSF−30−34kDaである。したがって、1つの実施形態において、このようなタンパク質の分子量は、本発明の方法による投与に適切である。
【0059】
別の実施形態において、本発明の方法及び組成物は、ヒト血清アルブミンを投与するために用いられる。1つの実施形態において、ヒト血清アルブミンは、治療上有効な成分とはみなされていないが、活性成分に対して治療上有用な担体として本発明の文脈では使用可能である。タンパク質の各々のタイプは、本発明の別の実施形態を表す。
【0060】
1つの実施形態において、タンパク質は、酵素である。幾つかの実施形態において、タンパク質は、受容体リガンド、輸送体又は貯蔵タンパク質である。1つの実施形態において、タンパク質は、構造タンパク質である。
【0061】
幾つかの実施形態において、酵素は、酸化還元酵素、トランスフェラーゼ、加水分解酵素、リアーゼ、異性化酵素、又は、リガーゼである。幾つかの実施形態において、酸化還元酵素は、アルデヒド又は供与体のオキソ基、供与体のCH−CH基、供与体のCH−NH(2)基、供与体のCH−NH基、NADH又はNADPH、供与体のCH−OH基、供与体としての窒素化合物、供与体の硫黄属、供与体のヘム基、ジフェノール及び供与体としての関連物質、受容体としての過酸化物、供与体としての水素、酵素分子の組み込みによる単一の供与体、対の供与体、受容体としての超酸化物、酸化金属イオン、CH又はCH(2)基、供与体としての鉄硫黄タンパク質、供与体としての還元フラボドキシン、供与体中のリン又はヒ素、又は、x−y結合を形成するx−H及びy−Hに影響を与える。
【0062】
幾つかの実施形態において、トランスフェラーゼは、アシルトランスフェラーゼ又はグリコシルトランスフェラーゼである。幾つかの実施形態において、トランスフェラーゼは、アルデヒド又はケトン残基を転移する。幾つかの実施形態において、トランスフェラーゼは、メチル基以外のアルキル又はアリール基を転移する。幾つかの実施形態において、トランスフェラーゼは、窒素含有基、リン含有基、硫黄含有基、又は、セレン含有基を転移する。
【0063】
幾つかの実施形態において、加水分解酵素は、グリコシラーゼであるか、又は、エーテル結合、ペプチド結合、炭素−窒素結合、ペプチド結合以外の結合、酸無水物、炭素−炭素結合、ハロゲン化結合(halide bonds)、リン−窒素結合、硫黄−窒素結合、炭素−リン結合、硫黄−硫黄結合、又は、炭素−硫黄結合に影響を与える。
【0064】
幾つかの実施形態において、リアーゼは、炭素−炭素リアーゼ、炭素−酸素リアーゼ、炭素−窒素リアーゼ、炭素−硫黄リアーゼ、炭素−ハロゲン化リアーゼ、リン−酸素リアーゼ、又は、それ以外のリアーゼである。
【0065】
幾つかの実施形態において、異性化酵素は、ラセマーゼ又はエピメラーゼ、シス−トランス−異性化酵素、分子内酸化還元酵素、分子内トランスフェラーゼ、分子内リアーゼ、又は、それ以外の異性化酵素である。
【0066】
幾つかの実施形態において、リガーゼは、炭素−硫黄結合、炭素−窒素結合、炭素−炭素結合、リン酸エステル結合、又は、窒素−金属結合を形成する。
【0067】
幾つかの実施形態において、輸送体タンパク質は、アネキシン、ATP−結合カセット輸送体、ヘモグロビン、ATPアーゼ、カルシウムチャネル、カリウムチャネル、ナトリウムチャネル、又は、溶質輸送体である。
【0068】
幾つかの実施形態において、貯蔵タンパク質は、アルブミン、ラクトグロブリン、カセイン、オボムチン、フェリチン、ホスビチン、ラクトフェリン、又は、ビテロゲニンを備える。1つの実施形態において、アルブミンは、アビジン、オボアルブミン、血清アルブミン、パルブアルブミン、c−反応性タンパク質プレアルブミン、コンアルブミン、リシン、ラクトアルブミン、メトヘムアルブミン、又は、トランスサイレチンを含む。
【0069】
幾つかの実施形態において、構造タンパク質は、アミロイド、コラーゲンエラスチン、又は、フィブリリンを含む。
【0070】
幾つかの実施形態において、タンパク質は、ウイルスタンパク質、細菌タンパク質、無脊椎動物のタンパク質、又は、脊椎動物のタンパク質である。幾つかの実施形態において、タンパク質は、組換えタンパク質である。1つの実施形態において、タンパク質は、組み換えタンパク質である。1つの実施形態において、組換えタンパク質は、組み換えヒトタンパク質である。
【0071】
1つの実施形態において、本発明は、インスリンタンパク質と少なくとも2つのプロテアーゼインヒビターとを備える組成物を提供する。1つの実施形態において、本発明は、エクセナチドと少なくとも2つのプロテアーゼインヒビターとを備える組成物を提供する。1つの実施形態において、本発明は、インスリンタンパク質と2つのプロテアーゼインヒビターとを備える組成物を提供する。1つの実施形態において、本発明は、エクセナチドと2つのプロテアーゼインヒビターとを備える組成物を提供する。1つの実施形態において、本発明は、エクセナチドと3つのプロテアーゼインヒビターとを備える組成物を提供する。1つの実施形態において、本発明は、インスリンタンパク質と4つのプロテアーゼインヒビターとを備える組成物を提供する。1つの実施形態において、本発明は、エクセナチドと4つのプロテアーゼインヒビターとを備える組成物を提供する。1つの実施形態において、本発明は、インスリンタンパク質と5つのプロテアーゼインヒビターとを備える組成物を提供する。1つの実施形態において、本発明は、エクセナチドと5つのプロテアーゼインヒビターとを備える組成物を提供する。1つの実施形態において、本発明は、インスリンタンパク質と少なくとも5つのプロテアーゼインヒビターとを備える組成物を提供する。1つの実施形態において、本発明は、インスリンタンパク質と少なくとも7つのプロテアーゼインヒビターとを備える組成物を提供する。1つの実施形態において、本発明は、インスリンタンパク質と少なくとも10のプロテアーゼインヒビターとを備える組成物を提供する。
【0072】
別の実施形態において、本発明は、本発明の活性タンパク質、少なくとも2つのプロテアーゼインヒビター、及び、オメガ3脂肪酸を備える組成物を提供する。別の実施形態において、本発明は、本発明の活性タンパク質、少なくとも2つのプロテアーゼインヒビター、EDTA、又は、それらの塩(Na−EDTAなど)、及び、オメガ3脂肪酸を備える組成物を提供する。
【0073】
別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物で2つのプロテアーゼインヒビターを用いることによって、本発明のタンパク質のバイオアベイラビリティが劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物で2つのプロテアーゼインヒビターを用いることによって、インスリンのバイオアベイラビリティが劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物で2つのプロテアーゼインヒビターを用いることによって、エクセナチドのバイオアベイラビリティが劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物で2つのセルピンを用いることによって、本発明のタンパク質のバイオアベイラビリティが劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物で2つのセルピンを用いることによって、インスリンのバイオアベイラビリティが劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物で2つのセルピンを用いることによって、エクセナチドのバイオアベイラビリティが劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物で2つのトリプシンインヒビターを用いることによって、本発明のタンパク質のバイオアベイラビリティが劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物で2つのトリプシンインヒビターを用いることによって、インスリンのバイオアベイラビリティが劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物で2つのトリプシンインヒビターを用いることによって、エクセナチドのバイオアベイラビリティが劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物でSBTIとアプロチニンとを用いることによって、本発明のタンパク質のバイオアベイラビリティが劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物でSBTIとアプロチニンとを用いることによって、インスリンのバイオアベイラビリティが劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物でSBTIとアプロチニンとを用いることによって、エクセナチドのバイオアベイラビリティが劇的に、予想外に増加するということを示す。
【0074】
別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物でセルピン及びシステインプロテアーゼインヒビターを用いることによって、本発明のタンパク質のバイオアベイラビリティが劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物でセルピン及びシステインプロテアーゼインヒビターを用いることによって、インスリンのバイオアベイラビリティが劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物でセルピン及びシステインプロテアーゼインヒビターを用いることによって、エクセナチドのバイオアベイラビリティが劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物でセルピン及びトレオニンプロテアーゼインヒビターを用いることによって、本発明のタンパク質のバイオアベイラビリティが劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物でセルピン及びトレオニンプロテアーゼインヒビターを用いることによって、インスリンのバイオアベイラビリティが劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物でセルピン及びトレオニンプロテアーゼインヒビターを用いることによって、エクセナチドのバイオアベイラビリティが劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物でセルピン及びメタロプロテアーゼインヒビターを用いることによって、本発明のタンパク質のバイオアベイラビリティが劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物でセルピン及びメタロプロテアーゼインヒビターを用いることによって、インスリンのバイオアベイラビリティが劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物でセルピン及びメタロプロテアーゼインヒビターを用いることによって、エクセナチドのバイオアベイラビリティが劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物でセルピン及びアスパラギン酸プロテアーゼインヒビターを用いることによって、本発明のタンパク質のバイオアベイラビリティが劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物でセルピン及びアスパラギン酸プロテアーゼインヒビターを用いることによって、インスリンのバイオアベイラビリティが劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物でセルピン及びアスパラギン酸プロテアーゼインヒビターを用いることによって、エクセナチドのバイオアベイラビリティが劇的に、予想外に増加するということを示す。
【0075】
別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物で2つのプロテアーゼインヒビターを用いることによって、本発明のタンパク質のバイオアベイラビリティが劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物で2つのプロテアーゼインヒビターを用いることによって、インスリンのバイオアベイラビリティが劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物で2つのプロテアーゼインヒビターを用いることによって、エクセナチドのバイオアベイラビリティが劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物で2つのプロテアーゼインヒビターを用いることによって、ヒト検体においてインスリンのバイオアベイラビリティが劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物で2つのプロテアーゼインヒビターを用いることによって、ヒト検体においてエクセナチドのバイオアベイラビリティが劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物で2つのプロテアーゼインヒビターを用いることによって、ヒト検体において本発明のタンパク質のバイオアベイラビリティが劇的に、予想外に増加するということを示す。
【0076】
別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物で2つのプロテアーゼインヒビターを用いることによって、ヒト検体においてインスリンのバイオアベイラビリティが少なくとも10%、劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物で2つのプロテアーゼインヒビターを用いることによって、ヒト検体においてエクセナチドのバイオアベイラビリティが少なくとも10%、劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物で2つのプロテアーゼインヒビターを用いることによって、ヒト検体においてインスリンのバイオアベイラビリティが少なくとも20%、劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物で2つのプロテアーゼインヒビターを用いることによって、ヒト検体においてエクセナチドのバイオアベイラビリティが少なくとも20%、劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物で2つのプロテアーゼインヒビターを用いることによって、ヒト検体においてインスリンのバイオアベイラビリティが少なくとも30%、劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物で2つのプロテアーゼインヒビターを用いることによって、ヒト検体においてエクセナチドのバイオアベイラビリティが少なくとも30%、劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物で2つのプロテアーゼインヒビターを用いることによって、ヒト検体においてインスリンのバイオアベイラビリティが少なくとも40%、劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物で2つのプロテアーゼインヒビターを用いることによって、ヒト検体においてエクセナチドのバイオアベイラビリティが少なくとも40%、劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物で2つのプロテアーゼインヒビターを用いることによって、ヒト検体においてインスリンのバイオアベイラビリティが少なくとも50%、劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物で2つのプロテアーゼインヒビターを用いることによって、ヒト検体においてエクセナチドのバイオアベイラビリティが少なくとも50%、劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物で2つのプロテアーゼインヒビターを用いることによって、ヒト検体においてインスリンのバイオアベイラビリティが少なくとも60%、劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物で2つのプロテアーゼインヒビターを用いることによって、ヒト検体においてエクセナチドのバイオアベイラビリティが少なくとも60%、劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物で2つのプロテアーゼインヒビターを用いることによって、ヒト検体においてインスリンのバイオアベイラビリティが少なくとも70%、劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物で2つのプロテアーゼインヒビターを用いることによって、ヒト検体においてエクセナチドのバイオアベイラビリティが少なくとも70%、劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物で2つのプロテアーゼインヒビターを用いることによって、ヒト検体においてインスリンのバイオアベイラビリティが少なくとも80%、劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物で2つのプロテアーゼインヒビターを用いることによって、ヒト検体においてエクセナチドのバイオアベイラビリティが少なくとも80%、劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物で2つのプロテアーゼインヒビターを用いることによって、ヒト検体においてインスリンのバイオアベイラビリティが少なくとも90%、劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物で2つのプロテアーゼインヒビターを用いることによって、ヒト検体においてエクセナチドのバイオアベイラビリティが少なくとも90%、劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物で2つのプロテアーゼインヒビターを用いることによって、ヒト検体においてインスリンのバイオアベイラビリティが少なくとも100%、劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物で2つのプロテアーゼインヒビターを用いることによって、ヒト検体においてエクセナチドのバイオアベイラビリティが少なくとも100%、劇的に、予想外に増加するということを示す。
【0077】
別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物でアプロチニン及びSBTIを用いることによって、ヒト検体においてインスリンのバイオアベイラビリティが少なくとも10%、劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物でアプロチニン及びSBTIを用いることによって、ヒト検体においてインスリンのバイオアベイラビリティが少なくとも20%、劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物でアプロチニン及びSBTIを用いることによって、ヒト検体においてインスリンのバイオアベイラビリティが少なくとも30%、劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物でアプロチニン及びSBTIを用いることによって、ヒト検体においてインスリンのバイオアベイラビリティが少なくとも40%、劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物でアプロチニン及びSBTIを用いることによって、ヒト検体においてインスリンのバイオアベイラビリティが少なくとも50%、劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物でアプロチニン及びSBTIを用いることによって、ヒト検体においてインスリンのバイオアベイラビリティが少なくとも60%、劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物でアプロチニン及びSBTIを用いることによって、ヒト検体においてインスリンのバイオアベイラビリティが少なくとも70%、劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物でアプロチニン及びSBTIを用いることによって、ヒト検体においてインスリンのバイオアベイラビリティが少なくとも80%、劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物でアプロチニン及びSBTIを用いることによって、ヒト検体においてインスリンのバイオアベイラビリティが少なくとも90%、劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物でアプロチニン及びSBTIを用いることによって、ヒト検体においてインスリンのバイオアベイラビリティが少なくとも100%、劇的に、予想外に増加するということを示す。
【0078】
別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物でアプロチニン及びSBTIを用いることによって、ヒト検体においてエクセナチドのバイオアベイラビリティが少なくとも10%、劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物でアプロチニン及びSBTIを用いることによって、ヒト検体においてエクセナチドのバイオアベイラビリティが少なくとも20%、劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物でアプロチニン及びSBTIを用いることによって、ヒト検体においてエクセナチドのバイオアベイラビリティが少なくとも30%、劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物でアプロチニン及びSBTIを用いることによって、ヒト検体においてエクセナチドのバイオアベイラビリティが少なくとも40%、劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物でアプロチニン及びSBTIを用いることによって、ヒト検体においてエクセナチドのバイオアベイラビリティが少なくとも50%、劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物でアプロチニン及びSBTIを用いることによって、ヒト検体においてエクセナチドのバイオアベイラビリティが少なくとも60%、劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物でアプロチニン及びSBTIを用いることによって、ヒト検体においてエクセナチドのバイオアベイラビリティが少なくとも70%、劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物でアプロチニン及びSBTIを用いることによって、ヒト検体においてエクセナチドのバイオアベイラビリティが少なくとも80%、劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物でアプロチニン及びSBTIを用いることによって、ヒト検体においてエクセナチドのバイオアベイラビリティが少なくとも90%、劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物でアプロチニン及びSBTIを用いることによって、ヒト検体においてエクセナチドのバイオアベイラビリティが少なくとも100%、劇的に、予想外に増加するということを示す。
【0079】
別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物で2つのプロテアーゼインヒビターを用いることによって、ヒト検体において本発明のタンパク質のバイオアベイラビリティが少なくとも10%、劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物で2つのプロテアーゼインヒビターを用いることによって、ヒト検体において本発明のタンパク質のバイオアベイラビリティが少なくとも20%、劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物で2つのプロテアーゼインヒビターを用いることによって、ヒト検体において本発明のタンパク質のバイオアベイラビリティが少なくとも30%、劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物で2つのプロテアーゼインヒビターを用いることによって、ヒト検体において本発明のタンパク質のバイオアベイラビリティが少なくとも40%、劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物で2つのプロテアーゼインヒビターを用いることによって、ヒト検体において本発明のタンパク質のバイオアベイラビリティが少なくとも50%、劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物で2つのプロテアーゼインヒビターを用いることによって、ヒト検体において本発明のタンパク質のバイオアベイラビリティが少なくとも60%、劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物で2つのプロテアーゼインヒビターを用いることによって、ヒト検体において本発明のタンパク質のバイオアベイラビリティが少なくとも70%、劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物で2つのプロテアーゼインヒビターを用いることによって、ヒト検体において本発明のタンパク質のバイオアベイラビリティが少なくとも80%、劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物で2つのプロテアーゼインヒビターを用いることによって、ヒト検体において本発明のタンパク質のバイオアベイラビリティが少なくとも90%、劇的に、予想外に増加するということを示す。別の実施形態において、本発明は、単一の経口組成物で2つのプロテアーゼインヒビターを用いることによって、ヒト検体において本発明のタンパク質のバイオアベイラビリティが少なくとも100%、劇的に、予想外に増加するということを示す。
【0080】
別の実施形態において、本発明は、処置の頻度を一日一度か二度へと減らすことが可能な持続放出製剤(持続放出用マイクロカプセル化)の使用をさらに提供する。別の実施形態において、インスリン投与量は、投与頻度の減少に応じて増加する。別の実施形態において、エクセナチド投与量は、投与頻度の減少に応じて増加する。胃の中で組成物の消化を抑制する各々のタイプのコーティング、剤形などは、本発明の別の実施形態を表す。
【0081】
インスリンレベルを測定する方法は、当該技術分野で知られている。1つの実施形態において、組み換えインスリンレベルは、ヒトインスリンのラジオイムノアッセイ(RIA)キット、例えば、Linco Research Iαc,(ミズーリ州のセントチャールズ)によって製造されたキットを用いて測定される。別の実施形態において、Cペプチドレベルは、同様に、観察されたインスリンレベルの上昇に対する内因性及び外因性のインスリンの相対的な関与を調べるために測定される。別の実施形態において、インスリンELISAキットが用いられる。別の実施形態において、インスリンレベルは、当該技術分野で知られている任意の他の方法を用いて測定される。別の実施形態において、エクセナチドレベルは、当該技術分野で知られている方法を用いて測定される。それぞれの可能性が、本発明の別の実施形態を表す。
【0082】
別の実施形態において、多重粒子剤形が、胃の中の組成物の消化を抑制するために用いられる。別の実施形態において、多重粒子剤形が、胃の中の組成物の消化を抑制するために用いられる。別の実施形態において、本発明は、別の剤形を投与する工程を備え、このとき、各々のプロテアーゼインヒビターは、別の剤形であり、タンパク質は、追加剤形である。別の実施形態において、本発明は、別の剤形を投与する工程を備え、このとき、2つのプロテアーゼインヒビターは、単一の剤形であり、タンパク質は、追加剤形である。
【0083】
別の実施形態において、本発明は、酵素活性を有するタンパク質を被検体に経口投与する方法を提供し、これによって、タンパク質のかなりの割合が、被検体の腸管粘膜関門による吸収後に酵素活性を維持する。この方法は、タンパク質と少なくとも2つのプロテアーゼインヒビターとを備える医薬組成物を被検体に経口投与する工程を備え、これによって、酵素活性を有するタンパク質を被検体に経口投与する。別の実施形態において、本発明は、酵素活性を有するタンパク質を被検体に経口投与する方法を提供し、タンパク質のかなりの割合が、被検体の腸管粘膜関門による吸収後に酵素活性を維持する。この方法は、タンパク質と少なくとも2つのプロテアーゼインヒビターとを備える医薬組成物を被検体に経口投与する工程を備え、これによって、酵素活性を有するタンパク質をヒト被検体に経口投与する。別の実施形態において、本発明は、インスリンを被検体に経口投与する方法を提供し、これによって、インスリンのかなりの割合が、被検体の腸管粘膜関門による吸収後にその活動を維持する。この方法は、インスリンと少なくとも2つのプロテアーゼインヒビターとを備える医薬組成物を被検体に経口投与する工程を備え、これによって、酵素活性を有するタンパク質を被検体に経口投与する。別の実施形態において、本発明は、エクセナチドを被検体に経口投与する方法を提供し、これによって、エクセナチドのかなりの割合が、被検体の腸管粘膜関門による吸収後にその活動を維持する。この方法は、エクセナチドと少なくとも2つのプロテアーゼインヒビターとを備える医薬組成物を被検体に経口投与する工程を備え、これによって、酵素活性を有するタンパク質を被検体に経口投与する。
【0084】
別の実施形態において、本発明は、酵素活性を有するタンパク質を被検体に経口投与する方法を提供し、これによって、タンパク質のかなりの割合が、被検体の腸管粘膜関門による吸収後に酵素活性を維持する。この方法は、タンパク質と少なくとも2つのプロテアーゼインヒビターとオメガ3脂肪酸とを備える医薬組成物を被検体に経口投与する工程を備え、これによって、酵素活性を有するタンパク質を被検体に経口投与する。別の実施形態において、本発明は、酵素活性を有するタンパク質を被検体に経口投与する方法を提供し、これによって、タンパク質のかなりの割合が、被検体の腸管粘膜関門による吸収後に酵素活性を維持する。この方法は、タンパク質と少なくとも2つのプロテアーゼインヒビターとオメガ3脂肪酸とを備える医薬組成物を被検体に経口投与する工程を備え、これによって、酵素活性を有するタンパク質をヒト被検体に経口投与する。別の実施形態において、本発明は、インスリンを被検体に経口投与する方法を提供し、これによって、インスリンのかなりの割合が、被検体の腸管粘膜関門による吸収後にその活動を維持する。この方法は、インスリンと少なくとも2つのプロテアーゼインヒビターとオメガ3脂肪酸とを備える医薬組成物を被検体に経口投与する工程を備え、これによって、酵素活性を有するタンパク質を被検体に経口投与する。別の実施形態において、本発明は、エクセナチドを被検体に経口投与する方法を提供し、これによって、エクセナチドのかなりの割合が、被検体の腸管粘膜関門による吸収後にその活動を維持する。この方法は、エクセナチドと少なくとも2つのプロテアーゼインヒビターとオメガ3脂肪酸とを備える医薬組成物を被検体に経口投与する工程を備え、これによって、酵素活性を有するタンパク質を被検体に経口投与する。
【0085】
別の実施形態において、本発明は、酵素活性を有するタンパク質を被検体に経口投与する方法を提供し、これによって、タンパク質のかなりの割合が、被検体の腸管粘膜関門による吸収後に酵素活性を維持する。この方法は、タンパク質と少なくとも2つのプロテアーゼインヒビターとオメガ3脂肪酸と、及び、Na−EDTAとを備える医薬組成物を被検体に経口投与する工程を備え、これによって、酵素活性を有するタンパク質を被検体に経口投与する。別の実施形態において、本発明は、酵素活性を有するタンパク質を被検体に経口投与する方法を提供し、これによって、タンパク質のかなりの割合が、被検体の腸管粘膜関門による吸収後に酵素活性を維持する。この方法は、タンパク質と少なくとも2つのプロテアーゼインヒビターとオメガ3脂肪酸と、及び、Na−EDTAとを備える医薬組成物を被検体に経口投与する工程を備え、これによって、酵素活性を有するタンパク質をヒト被検体に経口投与する。別の実施形態において、本発明は、インスリンを被検体に経口投与する方法を提供し、これによって、インスリンのかなりの割合が、被検体の腸管粘膜関門による吸収後にその活動を維持する。この方法は、インスリンと少なくとも2つのプロテアーゼインヒビターとオメガ3脂肪酸と、及び、Na−EDTAとを備える医薬組成物を被検体に経口投与する工程を備え、これによって、酵素活性を有するタンパク質を被検体に経口投与する。別の実施形態において、本発明は、エクセナチドを被検体に経口投与する方法を提供し、これによって、エクセナチドのかなりの割合が、被検体の腸管粘膜関門による吸収後にその活動を維持する。この方法は、エクセナチドと少なくとも2つのプロテアーゼインヒビターとオメガ3脂肪酸と、及び、Na−EDTAとを備える医薬組成物を被検体に経口投与する工程を備え、これによって、酵素活性を有するタンパク質を被検体に経口投与する。
【0086】
別の実施形態において、本発明は、酵素活性を有するタンパク質を被検体に経口投与する方法を提供し、これによって、タンパク質のかなりの割合が、被検体の腸管粘膜関門による吸収後に酵素活性を維持する。この方法は、タンパク質と少なくとも2つのプロテアーゼインヒビターとNa−EDTAとを備える医薬組成物を被検体に経口投与する工程を備え、これによって、酵素活性を有するタンパク質を被検体に経口投与する。別の実施形態において、本発明は、酵素活性を有するタンパク質を被検体に経口投与する方法を提供し、これによって、タンパク質のかなりの割合が、被検体の腸管粘膜関門による吸収後に酵素活性を維持する。この方法は、タンパク質と少なくとも2つのプロテアーゼインヒビターとNa−EDTAとを備える医薬組成物を被検体に経口投与する工程を備え、これによって、酵素活性を有するタンパク質をヒト被検体に経口投与する。別の実施形態において、本発明は、インスリンを被検体に経口投与する方法を提供し、これによって、インスリンのかなりの割合が、被検体の腸管粘膜関門による吸収後に酵素活性を維持する。この方法は、インスリンと少なくとも2つのプロテアーゼインヒビターとNa−EDTAとを備える医薬組成物を被検体に経口投与する工程を備え、これによって、酵素活性を有するタンパク質を被検体に経口投与する。別の実施形態において、本発明は、エクセナチドを被検体に経口投与する方法を提供し、これによって、エクセナチドのかなりの割合が、被検体の腸管粘膜関門による吸収後に酵素活性を維持する。この方法は、エクセナチドと少なくとも2つのプロテアーゼインヒビターとNa−EDTAとを備える医薬組成物を被検体に経口投与する工程を備え、これによって、酵素活性を有するタンパク質を被検体に経口投与する。
【0087】
別の実施形態において、本発明は、ヒト被検体における真性糖尿病を処置する方法を提供し、この方法は、インスリンと少なくとも2つのプロテアーゼインヒビターとを備える医薬組成物を被検体に経口投与する工程を備え、これによって真性糖尿病を処置する。別の実施形態において、本発明は、ヒト被検体における真性糖尿病を処置する方法を提供し、この方法は、インスリンと少なくとも2つのプロテアーゼインヒビターとを備える医薬組成物を被検体に経口投与する工程を備え、これによって真性糖尿病を処置する。
【0088】
別の実施形態において、本発明は、ヒト被検体における真性糖尿病を処置する方法を提供し、この方法は、インスリンとオメガ3脂肪酸と、及び、少なくとも2つのプロテアーゼインヒビターとを備える医薬組成物を被検体に経口投与する工程を備え、これによって真性糖尿病を処置する。別の実施形態において、本発明は、ヒト被検体における真性糖尿病を処置する方法を提供し、この方法は、インスリンとオメガ3脂肪酸と、及び、少なくとも2つのプロテアーゼインヒビターとを備える医薬組成物を被検体に経口投与する工程を備え、これによって真性糖尿病を処置する。
【0089】
別の実施形態において、本発明は、ヒト被検体における真性糖尿病を処置する方法を提供し、この方法は、インスリンとNa−EDTAとオメガ3脂肪酸と少なくとも2つのプロテアーゼインヒビターとを備える医薬組成物を被検体に経口投与する工程を備え、これによって真性糖尿病を処置する。別の実施形態において、本発明は、ヒト被検体における真性糖尿病を処置する方法を提供し、この方法は、インスリンとNa−EDTAとオメガ3脂肪酸と少なくとも2つのプロテアーゼインヒビターとを備える医薬組成物を被検体に経口投与する工程を備え、これによって真性糖尿病を処置する。
【0090】
別の実施形態において、本発明は、ヒト被検体における真性糖尿病を処置する方法を提供し、この方法は、エクセナチドと少なくとも2つのプロテアーゼインヒビターとを備える医薬組成物を被検体に経口投与する工程を備え、これによって真性糖尿病を処置する。別の実施形態において、本発明は、ヒト被検体における真性糖尿病を処置する方法を提供し、この方法は、エクセナチドと少なくとも2つのプロテアーゼインヒビターとを備える医薬組成物を被検体に経口投与する工程を備え、これによって真性糖尿病を処置する。
【0091】
別の実施形態において、本発明は、ヒト被検体における真性糖尿病を処置する方法を提供し、この方法は、エクセナチドとオメガ3脂肪酸と少なくとも2つのプロテアーゼインヒビターとを備える医薬組成物を被検体に経口投与する工程を備え、これによって真性糖尿病を処置する。別の実施形態において、本発明は、ヒト被検体における真性糖尿病を処置する方法を提供し、この方法は、エクセナチドとオメガ3脂肪酸と少なくとも2つのプロテアーゼインヒビターとを備える医薬組成物を被検体に経口投与する工程を備え、これによって真性糖尿病を処置する。
【0092】
別の実施形態において、本発明は、ヒト被検体における真性糖尿病を処置する方法を提供し、この方法は、エクセナチドとNa−EDTAとオメガ3脂肪酸と少なくとも2つのプロテアーゼインヒビターとを備える医薬組成物を被検体に経口投与する工程を備え、これによって真性糖尿病を処置する。別の実施形態において、本発明は、ヒト被検体における真性糖尿病を処置する方法を提供し、この方法は、エクセナチドとNa−EDTAとオメガ3脂肪酸と少なくとも2つのプロテアーゼインヒビターとを備える医薬組成物を被検体に経口投与する工程を備え、これによって真性糖尿病を処置する。
【0093】
1つの実施形態において、真性糖尿病は、I型糖尿病である。別の実施形態において、真性糖尿病は、II型糖尿病である。別の実施形態において、真性糖尿病は、インスリン依存性糖尿病である。別の実施形態において、真性糖尿病は、非インスリン依存性糖尿病である。別の実施形態において、真性糖尿病は、当該技術分野で知られている任意の他の糖尿病である。各々の可能性は、本発明の別の実施形態を表す。
【0094】
1つの実施形態において、インスリン組成物による一日3度の処置が行われる。別の実施形態において、一日2度の処置が行われる。別の実施形態において、一日4度の処置が行われる。別の実施形態において、一日1度の処置が行われる。別の実施形態において、一日4度以上の処置が行われる。各々の可能性は、本発明の別の実施形態を表す。
【0095】
本発明の任意の方法は、様々な実施形態において、本発明の任意の組成物を使用することができる。
【0096】
別の実施形態において、本発明は、インスリンを経口投与するための組成物を提供する。この組成物は、インスリンタンパク質、及び、少なくとも2つのプロテアーゼインヒビターを備え、これによって、インスリンのかなりの割合が、ヒト被検体の腸管粘膜関門による吸収後に酵素活性を維持する。別の実施形態において、本発明は、エクセナチドを経口投与するための組成物を提供する。この組成物は、インスリンタンパク質、及び、少なくとも2つのプロテアーゼインヒビターを備え、これによって、エクセナチドのかなりの割合が、ヒト被検体の腸管粘膜関門による吸収後に酵素活性を維持する。1つの実施形態において、本発明は、タンパク質を経口投与するための組成物を提供する。この組成物は、タンパク質と少なくとも2つのプロテアーゼインヒビターを備え、これによって、タンパク質のかなりの割合が、被検体の腸管粘膜関門による吸収後に酵素活性を維持する。
【0097】
1つの実施形態において、本発明は、酵素活性を有するタンパク質を被検体に経口投与するための薬物の製造中に、タンパク質と少なくとも2つのプロテアーゼインヒビターを使用することを含み、これによって、タンパク質のかなりの割合が、被検体の腸管粘膜関門による吸収後に酵素活性を維持する。1つの実施形態において、本発明は、酵素活性を有するタンパク質を被検体に経口投与するための薬物の製造中に、タンパク質と少なくとも2つのプロテアーゼインヒビターとオメガ3脂肪酸とを使用することを含み、これによって、タンパク質のかなりの割合が、被検体の腸管粘膜関門による吸収後に酵素活性を維持する。1つの実施形態において、本発明は、酵素活性を有するタンパク質を被検体に経口投与するための薬物の製造中に、タンパク質と少なくとも2つのプロテアーゼインヒビターとNa−EDTAとオメガ3脂肪酸とを使用することを含み、これによって、タンパク質のかなりの割合が、被検体の腸管粘膜関門による吸収後に酵素活性を維持する。
【0098】
1つの実施形態において、本発明は、被検体における真性糖尿病を処置するための薬物の製造中に、インスリンタンパク質と少なくとも2つのプロテアーゼインヒビターとを使用することを提供する。1つの実施形態において、本発明は、被検体における真性糖尿病を処置するための薬物の製造中に、インスリンタンパク質と少なくとも2つのプロテアーゼインヒビターとオメガ3脂肪酸とを使用することを提供する。1つの実施形態において、本発明は、被検体における真性糖尿病を処置するための薬物の製造中に、インスリンタンパク質と少なくとも2つのプロテアーゼインヒビターとNa−EDTAとオメガ3脂肪酸とを使用することを提供する。
【0099】
1つの実施形態において、本発明は、被検体における真性糖尿病を処置するための薬物の製造中に、エクセナチドタンパク質と少なくとも2つのプロテアーゼインヒビターとを使用することを提供する。1つの実施形態において、本発明は、被検体における真性糖尿病を処置するための薬物の製造中に、エクセナチドタンパク質と少なくとも2つのプロテアーゼインヒビターとオメガ3脂肪酸とを使用することを提供する。1つの実施形態において、本発明は、被検体における真性糖尿病を処置するための薬物の製造中に、エクセナチドタンパク質と少なくとも2つのプロテアーゼインヒビターとNa−EDTAとオメガ3脂肪酸とを使用することを提供する。
【0100】
1つの実施形態において、本発明の方法及び組成物は、膵臓による生理的なインスリン分泌を近似的に模倣するという利点を有する。インスリンが門脈に分泌されると、肝臓は、末梢組織よりも高いインスリン濃度に暴露される。同様に、本発明によると、投与されたインスリンは腸に達し、腸を通って全身で吸収され、門脈系を通って肝臓に至る。この吸収経路は、したがって、膵臓によるインスリンの生理的分泌に類似しており、本実施形態において、血糖値と、インスリンによって制御される肝臓及び末梢器官の代謝活動とを微妙に調節することができる。対照的に、インスリンが末端静脈系を介してインスリン欠乏性糖尿病の患者に投与されると、門脈中のインスリン濃度は、末梢循環中のインスリン濃度と等しく、門脈及び肝臓で低インスリン血症をもたらすとともに、末端静脈系で高インスリン血症をもたらす。1つの実施形態において、これは、異常な糖処理を招くことになる。
【0101】
別の実施形態において、本発明の組成物の複数の組成物の様々な成分は、異なる速度で、腸管腔から血流へと吸収される。1つの実施形態において、胆汁酸の吸収は、インスリンの吸収よりも著しく速い。
【0102】
このため、別の実施形態において、間隔を開けて一組の丸剤を消化することを含む投薬計画(例えば、高濃度のエンハンサーを含む第2の丸剤)は、第1の丸剤後に予め決められた間隔を開けて(例えば、30分)行われる。別の実施形態において、特定の成分が、インスリンの系への吸収を促進するためにマイクロカプセル化される。別の実施形態において、特定の成分が、エクセナチドの系への吸収を促進するためにマイクロカプセル化される。
【0103】
1つの実施形態において、本発明の処置プロトコルは、治療学的である。別の実施形態において、処置プロトコルは、予防的である。各々の可能性は、本発明の別の実施形態を表す。
【0104】
別の実施形態において、本発明の方法及び組成物において用いられる固体担体/希釈剤は、ガム、澱粉、(例えば、コーンスターチ、事前にゼラチン化した澱粉(pregeletanized starch))、糖、(例えば、ラクトース、マンニトール、スクロース、ブドウ糖)、 セルロース系材料(例えば、結晶セルロース)、アクリル酸(例えば、ポリアクリル酸メチル)、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、タルク、又は、これらの混合物を含むが、これらに限定されない。
【0105】
別の実施形態において、組成物は、結合剤(例えば、アカシア、コーンスターチ、ゼラチン、カルボマー、エチルセルロース、グアーガム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポビドン)、崩壊剤(例えば、コーンスターチ、ジャガイモデンプン、アルギン酸、二酸化ケイ素、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、グアーガム、デンプングリコール酸ナトリウム)、様々なpHの及びイオン強度の緩衝剤(例えば、Tris−HCL、酢酸、リン酸塩)、表面への吸収を防ぐアルブミン又はゼラチンなどの添加物、界面活性剤(例えば、ツイーン20、ツイーン80、プルロニックF68、胆汁酸塩)、プロテアーゼインヒビター、界面活性物質(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)、透過促進剤、可溶化剤(例えば、グリセロール、ポリエチレングリセロール)、酸化防止剤(例えば、アスコルビン酸、二亜硫酸ナトリウム、ブチルヒドロキシアニソール)、安定剤(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、粘度増加剤(例えば、カルボマー、コロイド状二酸化ケイ素、エチルセルロース、グアーガム)、甘味料(例えば、アスパルテーム、クエン酸)、保存料(例えば、チメロサール、ベンジルアルコール、パラベン)、潤滑剤(例えば、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム)、流動助剤(flow-aids)(例えば、コロイド状二酸化ケイ素)、可塑剤(例えば、フタル酸ジエチル、クエン酸トリエチル)、乳化剤(例えば、カルボマー、ヒドロキシプロピルセルロース、ラウリル硫酸ナトリウム)、ポリマーコーティング(例えば、ポロキサマー又はポロキサミン)、コーティング剤及び塗膜形成剤(例えば、エチルセルロース、アクリル酸、ポリメタクリル酸)、及び/又は、アジュバントをさらに備える。上記賦形剤の各々は、本発明の別の実施形態を表す。
【0106】
幾つかの実施形態において、本発明の剤形は、即時作用特性、持続放出特性、又は、遅延放出特性を達成するために処方される。幾つかの実施形態において、組成物の放出特性は、例えば、結合剤、崩壊剤、充填剤、又は、コーティング材料として機能する特別な賦形剤を用いることによって決定される。1つの実施形態において、組成物は、当業者に知られている特定の放出特性を達成するために処方されるであろう。
【0107】
1つの実施形態において、組成物は、経口剤形として処方される。1つの実施形態において、組成物は、錠剤、咀嚼錠剤、又は、カプセルを含む固体の経口剤形である。1つの実施形態において、カプセルは、ソフトゼラチンカプセルである。別の実施形態において、本明細書に記載のカプセルは、ハードシェルカプセルである。別の実施形態において、本明細書に記載のカプセルは、ソフトシェルカプセルである。別の実施形態において、本明細書に記載のカプセルは、ゼラチン製である。別の実施形態において、本明細書に記載のカプセルは、カラギーナンのような植物性のゲル化物質、及び、変性澱粉及びセルロースからできている。
【0108】
他の実施形態において、本発明の方法及び組成物で使用される、制御放出又は持続放出のコーティングは、脂溶性の徐放性製剤(例えば、脂肪酸、ワックス、オイル)中の製剤を含む。
【0109】
別の実施形態において、組成物は同様に、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ハイドロゲルなどの高分子化合物の粒子製剤への/上への活性物質の取り込み、又は、リポソーム、マイクロエマルション、ミセル、単層又は多重膜ベシクル、赤血球ゴースト、又は、スフェロプラスト上への活性物質の取り込みを含む。このような組成物は、物理的状態、溶解度、安定性、インビボ放出の速度、及び、インビボクリアランスの速度に影響を与える。他の実施形態において、活性成分の粒子組成物は、ポリマーでコーティングされる(例えば、ポロキサマー又はポロキサミン)。
【0110】
別の実施形態において、インスリンとオメガ3脂肪酸とを含む組成物は、ベシクル、例えば、リポソームで送達される(文献「Langer, Science 249: 1527-1533 (1990)」、「Treat et al., in Liposomes in the Therapy of Infectious Disease and Cancer, Lopez- Berestein and Fidler (eds.), Liss, New York, pp.353-365 (1989)」、「Lopez-Berestein, ibid., pp.317-327」を参照。通常は、前記の個所を参照のこと)。別の実施形態において、エクセナチドとオメガ3脂肪酸とを含む組成物は、ベシクル、例えば、リポソームで送達される(文献「Langer, Science 249:1527-1533 (1990)」、「Treat et al., in Liposomes in the Therapy of Infectious Disease and Cancer, Lopez- Berestein and Fidler (eds.), Liss, New York, pp.353-365 (1989)」、「Lopez-Berestein, ibid., pp.317-327」を参照。通常は前記の個所を参照)。
【0111】
例えば、混合、整粒、錠剤形成工程により活性成分を含む医薬組成物の調製は、当該技術分野ではよく理解されている。活性治療成分は、往々にして、活性成分と薬学的に許容可能であるとともに適合する賦形剤とで混合される。経口投与に関して、本発明の組成物の活性成分は、通常この目的のため、ビヒクル、安定剤、又は、不活性希釈剤などの添加物と混合されるとともに、通常の方法によって、錠剤、コーティングされた錠剤、ハード又はソフトゼラチンカプセル、水溶液、アルコール溶液、又は、油性溶液などの適切な投与剤形に変化する。
【0112】
上記の添加物、賦形剤、剤形、及び、投与方法の各々は、本発明の別の実施形態を表す。
【0113】
1つの実施形態において、「処置」という用語は、疾患を治癒することを言う。別の実施形態において、「処置」という用語は、疾患を予防することを言う。別の実施形態において、 「処置」という用語は、疾患の発症率を減少させることを言う。別の実施形態において、「処置」という用語は、疾患の症状を改善することを言う。別の実施形態において、「処置」という用語は、寛解に至ることを言う。別の実施形態において、「処置」という用語は、疾患の進行を遅らせることを言う。
【0114】
実験の詳細について
製剤
例1:タンパク質とプロテアーゼインヒビターの組み合わせとを備えるカプセル
材料及び実験方法
投与4日前に、製剤は以下を含むように調製される。(1)ソフトゲルカプセル中の1mlの魚油における、8 mgのインスリン、150mgのEDTA、125mgのSBTI(SwissCup)、(2)ソフトゲルカプセル中の1mlの魚油における、8mgのインスリン、150mgのEDTA、150000KIUのアプロチニン(SwissCup)、(3)ソフトゲルカプセル中の1mlの魚油における、8mgのインスリン、150mgのEDTA、150000KIUのアプロチニン、125mgのSBTI(SwissCup)。製剤は、投与まで冷蔵庫(4℃)で保存された。
【0115】
結果
次の実験において、「製剤」の章で記載された製剤は、健康なヒト被検体によって経口で摂取された。図1に記載の如く、製剤(3)(ソフトゲルカプセル中の1mlの魚油における、8mgのインスリン、150mgのEDTA、150000KIUのアプロチニン、125mgのSBTI(SwissCup))で処置したヒト被検体では、血糖値が著しく減少し、より安定した。このような結果は、同様に、製剤(3)中の2つのプロテアーゼインヒビターには血糖値を低下させる相乗効果があったことを示している。
【0116】
単一のプロテアーゼインヒビター(製剤1又は2、SBTI又はアプロチニン)を含む同じ製剤、又は、SBTIとアプロチニンの両方を含む製剤(製剤3)で処置したイヌにおいて、先の実験では血糖値の低下における違いが全く観察されなかったことを強調しておく。したがって、インスリンと、プロテアーゼインヒビターの組み合わせとによる血糖値の低下に関する結果は予想外のものであった。
【0117】
さらに、図1D乃至Fに示すごとく、全体的な血中インスリンは、製剤(3)(ソフトゲルカプセル中の1mlの魚油における、8mgのインスリン、150mgのEDTA、150000KIUのアプロチニン、125mgのSBTI(SwissCup))で処置したヒト被検体において、特に220−300分に著しく高かった。このような結果は、同様に、製剤(3)中の2つのプロテアーゼインヒビターにはインスリンレベルを安定させる相乗効果があったことを示している。
【0118】
図1G乃至Iに示すごとく、血中Cペプチドレベルは、製剤(3)(ソフトゲルカプセル中の1mlの魚油における、8mgのインスリン、150mgのEDTA、150000KIUのアプロチニン、125mgのSBTI(SwissCup))で処置したヒト被検体で、著しく減少した。このような結果は、同様に、製剤(3)中の2つのプロテアーゼインヒビターには血中Cペプチドレベルを低下させる相乗効果があったことを示している。
【0119】
健康な被検体での同様の実験において、(1)150mgのEDTA、24mgのアプロチニン、75mgのBBI、及び、10mgのインスリン、(2)150mgのEDTA、24mgのアプロチニン、75mgのクニッツ、及び、12mgのインスリン、さらに、(3)150mgのEDTA、24mgのアプロチニン、75mgのSBTI、及び、8mgのインスリンを含む製剤が、血糖値を低下させるともに、食事摂取後3時間において十分な血中インスリンレベルを維持するのに効果的であることが分かった。
【0120】
単一のプロテアーゼインヒビター(製剤1又は2、SBTI又はアプロチニン)を含む同じ製剤、又は、SBTIとアプロチニンの両方を含む製剤(製剤3)で処置したイヌにおいて、先の実験ではCペプチドレベルの低下における違いが全く観察されなかったことを強調しておく。したがって、インスリンと、プロテアーゼインヒビターの組み合わせとによる血中Cペプチドレベルの低下に関する結果は予想外のものであった。
【0121】
上記の製剤は、また、イヌ及びヒトにおいて、0.5mlの魚油で活性である。イヌは、アプロチニンには反応しない。したがって、イヌにおける、SBTIのみによる血糖値の低下は、アプロチニン及びSBTI双方による血糖値の低下と等しいものであった。さらに、インスリンとアプロチニンを含むが、SBTIを含まない製剤は、イヌの血糖値を低下させなかった。
【0122】
例2:オメガ3脂肪酸源の最適化
様々なオメガ3脂肪酸、又は、オメガ3脂肪酸源(例えば、明細書で先に挙げられたもの)は、本発明の方法及び組成物において、経口投与後のインスリンを保存する能力を比較される。インスリン錠剤又はカプセルは、インスリンが魚油ではなく代替源で溶解するということを除けば、上記の例に記載の如く処方される。オメガ3脂肪酸源の最も効果的なものは、次の例で用いられる。
【0123】
例3:プロテアーゼインヒビターの最適化
様々なプロテアーゼインヒビター(非毒性であるか、又は、許容可能な毒性の特性、例えば、明細書に記載の毒性の特性を有しているかのいずれか)は、本発明の方法及び組成物において、経口投与後のインスリンを保存する能力を比較される。インスリン及び/又はエクセナチド錠剤又はカプセルは、別のプロテアーゼインヒビターがSBTI及び/又はアプロチニンの代わりに用いられるということを除けば、上記例に記載の如く処方される。プロテアーゼインヒビターの量は、最適な量を決定するために同様に変えられる。最も効果的なプロテアーゼインヒビター/量は、次の例で用いられる。
【0124】
例4:エンハンサーの最適化
様々なエンハンサー(例えば、明細書で挙げられたエンハンサー)は、本発明の方法及び組成物において、経口投与後のインスリンの吸収を促進する能力を比較される。インスリン錠剤又はカプセルは、別のエンハンサーがEDTAの代わりに用いられるということを除けば、上記例に記載の如く処方される。エンハンサーの量は、最適な量を決定するために同様に変えられる。最も効果的なエンハンサー/量は、次の実験で用いられる。
【0125】
例5:インスリンのタイプ及び量の最適化
様々なタイプ及び量のインスリン(例えば、明細書で挙げられたインスリン)は、本発明の方法及び組成物において、血糖を制御する能力を比較される。インスリン錠剤又はカプセルは、インスリンのタイプ及び量が変えられることを除けば、上記例に記載の如く処方される。最も効果的なインスリンのタイプ及び量が臨床試験で用いられる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
100000ダルトンまでの分子量を有するタンパク質と、
第1プロテアーゼインヒビターと、
第2プロテアーゼインヒビターとを含むことを特徴とする組成物。
【請求項2】
前記タンパク質がインスリンであることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項3】
前記タンパク質がエクセナチドであることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項4】
前記第1プロテアーゼインヒビターと前記第2プロテアーゼインヒビターがセルピンであることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項5】
前記セルピンがトリプシンインヒビターであることを特徴とする請求項4記載の組成物。
【請求項6】
前記トリプシンインヒビターが、ライマメトリプシンインヒビター、アプロチニン、大豆トリプシンインヒビター(SBTI)、又は、オボムコイドの組み合わせを含むことを特徴とする請求項5記載の組成物。
【請求項7】
前記第1プロテアーゼインヒビターがSBTIであり、前記第2プロテアーゼインヒビターがアプロチニンであることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項8】
前記第1及び前記第2プロテアーゼインヒビターが、自殺阻害剤、遷移状態阻害剤、タンパク質プロテアーゼインヒビター、キレート剤、又は、これらの任意の組み合わせから選択されることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項9】
前記第1プロテアーゼインヒビターがセルピンであり、前記第2プロテアーゼインヒビターがシステインプロテアーゼインヒビターであることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項10】
前記第1プロテアーゼインヒビターがセルピンであり、前記第2プロテアーゼインヒビターがトレオニンプロテアーゼインヒビターであることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項11】
前記第1プロテアーゼインヒビターがセルピンであり、前記第2プロテアーゼインヒビターがアスパラギン酸プロテアーゼインヒビターであることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項12】
前記第1プロテアーゼインヒビターがセルピンであり、前記第2プロテアーゼインヒビターがメタロプロテアーゼインヒビターであることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項13】
オメガ3脂肪酸をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項14】
前記オメガ3脂肪酸が魚油に由来することを特徴とする請求項13記載の組成物。
【請求項15】
腸管粘膜関門による前記タンパク質又はエクセナチドの吸収を促進する物質をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項16】
前記物質がEDTA又はその塩であることを特徴とする請求項15記載の組成物。
【請求項17】
前記物質が胆汁酸又はそのアルカリ金属塩であることを特徴とする請求項15記載の組成物。
【請求項18】
前記組成物が経口組成物であることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項19】
被検体の胃において前記組成物の消化を抑制するコーティングをさらに含むことを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項20】
前記コーティングが腸溶コーティング又はゼラチンコーティングであることを特徴とする請求項19記載の組成物。
【請求項21】
100000ダルトンまでの分子量を有するタンパク質を被検体に経口投与する方法であって、
これによって、前記タンパク質のかなりの割合が、前記被検体の腸管粘膜関門による吸収後に酵素活性を維持し、
前記方法は、
前記タンパク質と第1プロテアーゼインヒビターと第2プロテアーゼインヒビターとを備える医薬組成物を前記被検体に経口投与する工程を備えることを特徴とする方法。
【請求項22】
前記タンパク質が酵素であることを特徴とする請求項21記載の方法。
【請求項23】
前記タンパク質がインスリンであることを特徴とする請求項21記載の方法。
【請求項24】
前記タンパク質がエクセナチドであることを特徴とする請求項21記載の方法。
【請求項25】
前記タンパク質が、グルカゴン、インターフェロンガンマ、インターフェロンアルファ、成長ホルモン、エリスロポエチン、又は、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)であることを特徴とする請求項21記載の方法。
【請求項26】
前記タンパク質が、受容体リガンド、輸送体タンパク質、貯蔵タンパク質、又は、これらの組み合わせであることを特徴とする請求項21記載の方法。
【請求項27】
前記タンパク質が、1−50キロダルトンの分子量を有することを特徴とする請求項21記載の方法。
【請求項28】
前記組成物が、オメガ3脂肪酸をさらに備えることを特徴とする請求項21記載の方法。
【請求項29】
前記オメガ3脂肪酸が、魚油に由来することを特徴とする請求項28記載の方法。
【請求項30】
前記第1プロテアーゼインヒビター及び前記第2プロテアーゼインヒビターがセルピンであることを特徴とする請求項21記載の方法。
【請求項31】
前記セルピンがトリプシンインヒビターであることを特徴とする請求項30記載の方法。
【請求項32】
前記トリプシンインヒビターが、ライマメトリプシンインヒビター、アプロチニン、大豆トリプシンインヒビター(SBTI)、又は、オボムコイドの組み合わせを含むことを特徴とする請求項31記載の方法。
【請求項33】
前記第1プロテアーゼインヒビターがSBTIであり、前記第2プロテアーゼインヒビターがアプロチニンであることを特徴とする請求項21記載の方法。
【請求項34】
前記第1及び前記第2プロテアーゼインヒビターが、自殺阻害剤、遷移状態阻害剤、タンパク質プロテアーゼインヒビター、キレート剤、又は、これらの任意の組み合わせから選択されることを特徴とする請求項21記載の方法。
【請求項35】
前記第1プロテアーゼインヒビターがセルピンであり、前記第2プロテアーゼインヒビターがシステインプロテアーゼインヒビターであることを特徴とする請求項21記載の方法。
【請求項36】
前記第1プロテアーゼインヒビターがセルピンであり、前記第2プロテアーゼインヒビターがトレオニンプロテアーゼインヒビターであることを特徴とする請求項21記載の方法。
【請求項37】
前記第1プロテアーゼインヒビターがセルピンであり、前記第2プロテアーゼインヒビターがアスパラギン酸プロテアーゼインヒビターであることを特徴とする請求項21記載の方法。
【請求項38】
前記第1プロテアーゼインヒビターがセルピンであり、前記第2プロテアーゼインヒビターがメタロプロテアーゼインヒビターであることを特徴とする請求項21記載の方法。
【請求項39】
前記組成物が、腸管粘膜関門による前記インスリンタンパク質又は前記エクセナチドの吸収を促進する物質をさらに備えることを特徴とする請求項21の方法。
【請求項40】
前記物質がEDTA又はその塩であることを特徴とする請求項39記載の方法。
【請求項41】
前記物質が胆汁酸又はそのアルカリ金属塩であることを特徴とする請求項39記載の方法。
【請求項42】
前記組成物が経口組成物であることを特徴とする請求項21記載の方法。
【請求項43】
前記組成物が、被検体の胃において前記組成物の消化を抑制するコーティングをさらに含むことを特徴とする請求項21記載の方法。
【請求項44】
前記コーティングが腸溶コーティング又はゼラチンコーティングであることを特徴とする請求項21記載の方法。
【請求項45】
被検体における真性糖尿病を処置する方法であって、
前記方法は、
インスリンと、エクセナチドと、又はそれらの組み合わせと、及び、第1プロテアーゼインヒビターと、第2プロテアーゼインヒビターとを含む医薬組成物を前記被検体に経口投与する工程を備え、
これによって真性糖尿病を処置することを特徴とする方法。
【請求項46】
前記被検体がヒトであることを特徴とする請求項45記載の方法。
【請求項47】
前記組成物が、オメガ3脂肪酸をさらに含むことを特徴とする請求項45記載の方法。
【請求項48】
前記オメガ3脂肪酸が、魚油に由来することを特徴とする請求項47記載の方法。
【請求項49】
前記第1プロテアーゼインヒビター及び前記第2プロテアーゼインヒビターが、セルピンであることを特徴とする請求項45記載の方法。
【請求項50】
前記セルピンがトリプシンインヒビターであることを特徴とする請求項49記載の方法。
【請求項51】
前記トリプシンインヒビターが、ライマメトリプシンインヒビター、アプロチニン、大豆トリプシンインヒビター(SBTI)、又は、オボムコイドの組み合わせを含むことを特徴とする請求項50記載の方法。
【請求項52】
前記第1プロテアーゼインヒビターがSBTIであり、前記第2プロテアーゼインヒビターがアプロチニンであることを特徴とする請求項45記載の方法。
【請求項53】
前記第1及び前記第2プロテアーゼインヒビターが、自殺阻害剤、遷移状態阻害剤、タンパク質プロテアーゼインヒビター、キレート剤、又は、これらの任意の組み合わせから選択されることを特徴とする請求項45記載の方法。
【請求項54】
前記第1プロテアーゼインヒビターがセルピンであり、前記第2プロテアーゼインヒビターがシステインプロテアーゼインヒビターであることを特徴とする請求項45記載の方法。
【請求項55】
前記第1プロテアーゼインヒビターがセルピンであり、前記第2プロテアーゼインヒビターがトレオニンプロテアーゼインヒビターであることを特徴とする請求項45記載の方法。
【請求項56】
前記第1プロテアーゼインヒビターがセルピンであり、前記第2プロテアーゼインヒビターがアスパラギン酸プロテアーゼインヒビターであることを特徴とする請求項45記載の方法。
【請求項57】
前記第1プロテアーゼインヒビターがセルピンであり、前記第2プロテアーゼインヒビターがメタロプロテアーゼインヒビターであることを特徴とする請求項45記載の方法。
【請求項58】
前記組成物が、腸管粘膜関門による前記インスリンタンパク質の吸収を促進する物質をさらに備えることを特徴とする請求項45記載の方法。
【請求項59】
前記物質がEDTA又はその塩であることを特徴とする請求項58記載の方法。
【請求項60】
前記物質が胆汁酸又はそのアルカリ金属塩であることを特徴とする請求項58記載の方法。
【請求項61】
前記組成物が、被検体の胃において前記組成物の消化を抑制するコーティングをさらに含むことを特徴とする請求項45記載の方法。
【請求項62】
前記コーティングが腸溶コーティング又はゼラチンコーティングであることを特徴とする請求項61記載の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図1E】
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【図1F】
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【図1G】
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【図1H】
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【図1I】
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【公表番号】特表2011−515458(P2011−515458A)
【公表日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−501337(P2011−501337)
【出願日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際出願番号】PCT/IL2009/000223
【国際公開番号】WO2009/118722
【国際公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【出願人】(510255716)オラムド エルティーディー. (3)
【Fターム(参考)】