ダイオードの製造方法
【課題】 空乏層がp型領域からショットキー接続部に広がり易いダイオードの製造方法を提供する。
【解決手段】 半導体基板の一方の表面に形成されているアノード電極と、半導体基板の他方の表面に形成されているカソード電極と、半導体基板内に形成されており、アノード電極に対してオーミック接続されているp型領域と、半導体基板内に形成されており、p型領域に隣接しており、アノード電極に対してショットキー接続されており、カソード電極に対してオーミック接続されているn型領域を有するダイオードの製造方法。この製造方法は、p型不純物をマスクを通して半導体基板に注入する第1注入ステップと、その後に、第1注入ステップと注入深さを変更して前記p型不純物と同種のp型不純物を前記マスクと同一のマスクを通して半導体基板に注入する第2注入ステップとを実行することで、前記p型領域を形成する。
【解決手段】 半導体基板の一方の表面に形成されているアノード電極と、半導体基板の他方の表面に形成されているカソード電極と、半導体基板内に形成されており、アノード電極に対してオーミック接続されているp型領域と、半導体基板内に形成されており、p型領域に隣接しており、アノード電極に対してショットキー接続されており、カソード電極に対してオーミック接続されているn型領域を有するダイオードの製造方法。この製造方法は、p型不純物をマスクを通して半導体基板に注入する第1注入ステップと、その後に、第1注入ステップと注入深さを変更して前記p型不純物と同種のp型不純物を前記マスクと同一のマスクを通して半導体基板に注入する第2注入ステップとを実行することで、前記p型領域を形成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダイオードに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1に開示されているように、ショットキーダイオードとpnダイオードを組み合わせたダイオードが知られている。この種のダイオードでは、複数のp型領域が、アノード電極と接する範囲に離散的に形成されている。p型領域の間の範囲では、n型領域がアノード電極に対してショットキー接続されている。
【0003】
一般に、ショットキーダイオードでは、リカバリ損失がほとんど発生しない。このため、上述したショットキーダイオードとpnダイオードを組み合わせたダイオードでは、通常のpnダイオードに比べて、リカバリ損失を低減することができる。また、一般に、ショットキーダイオードでは、逆電圧が印加されているときに、漏れ電流が生じ易い。しかしながら、上述したショットキーダイオードとpnダイオードを組み合わせたダイオードでは、逆電圧が印加されると、各p型領域からn型領域内に空乏層が広がる。空乏層によって2つのp型領域の間のn型領域がピンチオフされる。これによって、このダイオードでは、ショットキーダイオードにおける逆方向漏れ電流が抑制される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−314099号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したショットキーダイオードとpnダイオードを組み合わせたダイオードでは、p型領域から横方向(半導体基板の表面に対して平行な方向)に伸びる空乏層によって、2つのp型領域の間のn型領域をピンチオフする。しかしながら、空乏層が横方向に伸びる距離が短いため、2つのp型領域の間の距離を短くしなければならない。その結果、ショットキー接続部の面積が小さくなり、ダイオードで生じるリカバリ損失をそれほど大幅に低減することができない。また、特許文献1の技術では、深い位置に幅が広いp型領域を設けることで、2つのp型領域の間の間隔を狭めるとともに、ショットキー接続部の面積を確保している。しかしながら、このように複雑な構造を採用すると、ダイオードの製造コストが高くなるという問題が生じる。したがって、本明細書では、空乏層がp型領域からショットキー接続部に広がり易いダイオードの製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書が開示するダイオードの製造方法では、半導体基板の一方の表面に形成されているアノード電極と、半導体基板の他方の表面に形成されているカソード電極と、半導体基板内に形成されており、アノード電極に対してオーミック接続されているp型領域と、半導体基板内に形成されており、p型領域に隣接しており、アノード電極に対してショットキー接続されており、カソード電極に対してオーミック接続されているn型領域を有するダイオードを製造する。この製造方法では、p型不純物をマスクを通して半導体基板に注入する第1注入ステップと、その後に、第1注入ステップと注入深さを変更して前記p型不純物と同種のp型不純物を前記マスクと同一のマスクを通して半導体基板に注入する第2注入ステップとを実行することで、前記p型領域を形成することを特徴とする。
【0007】
この製造方法では、同一のマスクを用いて注入深さが異なる2つの注入ステップ(第1注入ステップと第2注入ステップ)を実施する。このように、異なる深さにp型不純物を注入すると、その後にp型不純物をそれほど拡散させることなく、深いp型領域を形成することができる。p型不純物の拡散距離が小さいと、p型領域とショットキー接続部を構成するn型領域との境界面を、半導体基板の表面に対してより垂直に近い角度とすることができる。その結果、p型領域から、ショットキー接続部を構成するn型領域に向かって空乏層が伸びやすくなる。したがって、この製造方法によれば、逆方向漏れ電流が生じ難いダイオードを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】ダイオード10の縦断面図(図3のI−I線における縦断面図)。
【図2】ダイオード10のp型領域22の拡大断面図。
【図3】アノード電極20の図示を省略したダイオード10の上面図。
【図4】図2のA−A線に沿って見たp型領域22内のp型不純物濃度Npの分布と電界Eの分布を示すグラフ。
【図5】実施例の製造方法の説明図。
【図6】実施例の製造方法の説明図。
【図7】実施例の製造方法の説明図。
【図8】変形例のダイオードの上面図。
【図9】変形例のダイオードの上面図。
【図10】従来のダイオードの縦断面図。
【図11】従来のダイオードのp型領域22の拡大断面図。
【図12】図11のB−B線に沿って見たp型領域22内のp型不純物濃度Npの分布と電界Eの分布を示すグラフ。
【図13】従来のダイオードの製造方法の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
最初に、実施例の製造方法により製造されるダイオード10の構造について説明する。図1、2に示すように、ダイオード10は、半導体基板12と、半導体基板12の上面に形成されているアノード電極20と、半導体基板12の下面に形成されているカソード電極28を有している。半導体基板12内には、複数のp型領域22と、低濃度n型領域24と、高濃度n型領域26が形成されている。複数のp型領域22は、アノード電極20と接する範囲に間隔を空けて形成されている。各p型領域22は、アノード電極20に対してオーミック接続されている。低濃度n型領域24は、各p型領域22の側方、及び、下側に形成されている。低濃度n型領域24は、2つのp型領域22の間の範囲において、アノード電極20と接している。以下では、2つのp型領域22の間に挟まれている範囲の低濃度n型領域24を、ショットキー接続領域24aという。ショットキー接続領域24aは、アノード電極20に対してショットキー接続されている。高濃度n型領域26は、低濃度n型領域24の下側に形成されている。高濃度n型領域26内のn型不純物濃度は、低濃度n型領域24内のn型不純物濃度よりも高い。高濃度n型領域26は、カソード電極28に対してオーミック接続されている。アノード電極20と、低濃度n型領域24と、高濃度n型領域26と、カソード電極28によって、ショットキーダイオードが形成されている。また、アノード電極20と、p型領域22と、低濃度n型領域24と、高濃度n型領域26と、カソード電極28によって、pnダイオードが形成されている。
【0010】
図3は、アノード電極20の図示を省略したダイオード10の上面図を示している。図3に示すように、半導体基板12の上面に露出する範囲には、半導体基板12の外周に沿って3つのFLR(フィールドリミッティングリング)40が形成されている。図1に示す断面構造は、図3のFLR40に囲まれた領域内に形成されている。図3に示すように、各p型領域22は、互いに平行なストライプ状に形成されている。
【0011】
他方、図10、11は、従来の製造方法により製造されるダイオード(ショットキーダイオードとpnダイオードを組み合わせたダイオード)を示している。なお、図10、11において、図1、2のダイオードの各部分に対応する部分には、図1、2と同じ参照番号を付している。
【0012】
図1、10を比較することで明らかなように、ダイオード10では、従来のダイオードに比べて、2つのp型領域22の間の距離(すなわち、ショットキー接続領域24aとアノード電極20とがショットキー接続されている部分の幅)が大きい。
【0013】
また、図2、11の参照番号22aは、p型領域22とショットキー接続領域24aの境界面(すなわち、p型領域22の側方の境界面)を示している。図2、11を比較することで明らかなように、ダイオード10では、境界面22aが、従来のダイオードよりも、半導体基板12の表面に対して垂直に近い角度で形成されている。
【0014】
また、図4、12は、ダイオード10と従来のダイオードにおいて、境界面22a近傍のp型不純物濃度分布と電界分布を示している。図4、12を比較することで明らかなように、ダイオード10では、境界面22a近傍において、p型領域22内のp型不純物濃度の勾配が急峻となっている。したがって、境界面22aに近い位置(例えば、図4、12に示す境界面22aから一定の距離の位置22c)において、ダイオード10では、従来のダイオードよりもp型不純物濃度が高い。
【0015】
次に、ダイオード10の動作について説明する。ダイオード10に順電圧を印加すると、図1の矢印100、102に示すように、電流が流れる。矢印100に示す電流経路は、ショットキーダイオードの電流経路である。矢印102に示す電流経路は、pnダイオードの電流経路である。上述したように、ダイオード10では、ショットキー接続領域24aの幅が、図10に示す従来のダイオードよりも大きい。このため、矢印100に示すようにショットキーダイオードの電流経路に流れる電流が従来のダイオードよりも多い。このため、ショットキーダイオードとしての効果が大きくなるので、順電圧が逆電圧に切り換えられるときに、ダイオード10では、従来のダイオードよりも、リカバリ損失が生じ難い。
【0016】
また、ダイオード10に逆電圧を印加すると、p型領域22から低濃度n型領域24内に空乏層が広がる。2つのp型領域22に挟まれたショットキー接続領域24a内には、矢印110に示すように、両側のp型領域22から空乏層が伸びる。その結果、空乏層がショットキー接続領域24a全体に広がる。すなわち、ショットキー接続領域24aがピンチオフされる。このため、ショットキー接続領域24aを通して逆方向漏れ電流が生じることが抑制される。
【0017】
なお、ダイオード10では、2つのp型領域22の間のショットキー接続領域24aの幅が大きいため、ショットキー接続領域24aをピンチオフするためには、ショットキー接続領域24a内に大きく空乏層を伸展させなければならない。ダイオード10では、以下の理由により、ショットキー接続領域24a内に空乏層が伸びやすくなっている。
【0018】
第1の理由は、ダイオード10では、p型領域22の側方の境界面22aが半導体基板12の上面に対して垂直に近い角度で形成されていることである。空乏層は、p型領域22の境界面22aから垂直な方向に伸び易い。このため、図11に示す従来のダイオードのように、p型領域22の側方の境界面22aが大きく傾いていると、矢印122に示すように、空乏層がp型領域22から斜め下方向に伸び易くなる。これに対し、図2に示すように、境界面22aが半導体基板12の表面に対して略垂直となっていると、矢印120に示すように、空乏層がp型領域22から横方向(半導体基板12の表面と平行な方向)に伸びやすくなる。このため、ダイオード10では、ショットキー接続領域24a内に空乏層が伸び易い。
【0019】
第2の理由は、ダイオード10では、p型領域22の境界面22aの近傍で、p型不純物濃度が高くなっていることである。図4、12の電界Eの分布は、ダイオード10と従来のダイオードのそれぞれに比較的小さい逆電圧(ショットキー接続領域24aがピンチオフされない程度の逆電圧)を印加したときの電界分布である。図4、12の電界分布において、電界Eが生じている範囲(電界Eがゼロ以上の範囲)は、空乏層が広がっている領域である。図4、12を比較すると明らかなように、ダイオード10では、境界面22a近傍のp型領域22内のp型不純物濃度が高いために、p型領域22内に空乏層が伸びる距離L1が小さくなり、ショットキー接続領域24a内に空乏層が伸びる距離L2が大きくなっている。すなわち、ダイオード10は、従来のダイオードよりも、ショットキー接続領域24a内に空乏層が伸び易い。
【0020】
このように、ダイオード10は、ショットキー接続領域24a内に空乏層が伸び易いので、ショットキー接続領域24aの幅が大きくても、ショットキー接続領域24aをピンチオフできる。このため、ダイオード10は、逆方向漏れ電流が生じ難い。また、ダイオード10は、ショットキー接続領域24aの幅が大きいので、従来のダイオードよりもリカバリ損失が生じ難い。
【0021】
次に、ダイオード10の製造方法について説明する。ダイオード10を製造する際には、p型領域22を形成するために、半導体基板12の上面にp型不純物が注入される。図5〜7は、p型不純物注入工程を示している。なお、p型不純物注入工程の前に、半導体基板12には、既に、低濃度n型領域24が形成されている。
【0022】
p型不純物注入工程では、最初に、図5に示すように、半導体基板12の上面に、開口部52を有するマスク50を形成する。
【0023】
次に、図5に示すように、半導体基板12の上面にp型不純物を注入する。マスク50が形成されている範囲ではマスク50によってp型不純物が半導体基板12に注入されることが防止される。このため、p型不純物は、開口部52内の半導体基板12に注入される。ここでは、半導体基板12に注入されるp型不純物の平均停止深さが深さD1(図5参照)となるように、p型不純物の注入エネルギーを調節する。なお、p型不純物の注入エネルギーは、不純物注入装置によって調節することができる。
【0024】
その後に、マスク50が形成された状態のまま半導体基板12の上面に対して、p型不純物の注入を繰り返し行う。2回目以降のp型不純物の注入では、p型不純物の平均停止深さが前回のp型不純物の注入時の平均停止深さよりも浅くなるように、p型不純物の注入エネルギーを調節する。例えば、図6は、2回目のp型不純物の注入を示している。図6に示すように、2回目のp型不純物の注入では、半導体基板12に注入されるp型不純物の平均停止深さD2が、1回目のp型不純物注入時の平均停止深さD1よりも浅くなるように、p型不純物の注入エネルギーを調節する。このように、注入深さを徐々に浅くしながらp型不純物の注入が繰り返し行うことで、図7に示すように、開口部52内の半導体基板12に浅い位置から深い位置までp型不純物が注入される。
【0025】
図7に示すようにp型不純物が注入された後に、半導体基板12に対して熱処理が行われる。これによって、半導体基板12に注入されたp型不純物が拡散するとともに活性化し、図1、2に示すようにp型領域22が形成される。p型不純物注入工程において浅い位置から深い位置までp型不純物が注入されているので、図2に示すように、p型領域22の側方の境界面22aが、半導体基板12の上面に対して略垂直となる。また、p型不純物注入工程において浅い位置から深い位置までp型不純物が注入されているので、熱処理工程では、p型不純物をあまり拡散させなくても、浅い位置から深い位置まで広がるp型領域22を形成することができる。熱処理工程におけるp型不純物の拡散距離を小さくすると、図4に示すように、境界面22aの近傍において、p型領域22内のp型不純物濃度の勾配が急峻となる。熱処理工程の後に、アノード電極20、カソード電極28を形成することで、図1に示すダイオード10が完成する。
【0026】
次に、図10、11に示す従来のダイオードの製造方法について説明する。従来のダイオードの製造方法では、図13に示すように、マスク60を介して半導体基板12の上面にp型不純物を注入する。このとき、半導体基板12の表面近傍の位置にp型不純物を注入する。すなわち、ここでは、半導体基板12に注入されるp型不純物の平均停止深さD3が極めて小さくなるように、p型不純物の注入エネルギーを調節する。その後、半導体基板12を熱処理することで、注入されたp型不純物を拡散させるとともに、活性化させる。これによって、図10、11に示すように、p型領域22が形成される。p型不純物注入工程では半導体基板12の表面近傍のみにp型不純物が注入されているので、熱処理工程ではp型不純物の拡散距離を長くして、p型不純物を深い位置まで拡散させる。このように、浅い位置に注入されたp型不純物を長距離拡散させてp型領域22を形成すると、図11に示すように、p型領域22の側方の境界面22aと下方の境界面22bが滑らかに接続され、境界面22aが半導体基板12の上面に対して傾斜する。また、このようにp型不純物の拡散距離が大きいと、図12に示すように、境界面22aの近傍において、p型領域22内のp型不純物濃度の勾配が緩やかとなる。
【0027】
以上に説明したように、本実施例の製造方法では、同一のマスクを通して、注入深さを変更して、複数回p型不純物を半導体基板に注入する。つまり、マスクと半導体基板の位置関係を変更しないで、注入深さを変更して、複数回p型不純物を半導体基板に注入する。したがって、本実施例の製造方法では、従来の製造方法に比べて、p型領域22の側方の境界面22aを半導体基板12の上面に対して垂直に近い角度に形成することができる。また、本実施例の製造方法では、従来の製造方法に比べて、境界面22a近傍におけるp型領域22内のp型不純物濃度の勾配を急峻とすることができる。このため、空乏層がp型領域22から横方向に広がり易くなり、2つのp型領域22の間の幅(ショットキー接続領域24aの幅)を広く設けることができる。したがって、本実施例の製造方法では、逆方向漏れ電流が生じ難いとともに、従来よりもリカバリ損失が生じ難いダイオード10を製造することができる。
【0028】
なお、上述した実施例の製造方法では、同一のマスクを通して注入深さを変更しながら半導体基板に繰り返しp型不純物を注入したが、p型不純物の注入回数は2回以上であれば、何回でもよい。注入回数を2回以上とすれば、従来よりもダイオードの特性を改善することができる。また、上述した実施例の製造方法では、p型不純物注入を繰り返す際に、注入深さを徐々に浅くしたが、p型不純物の注入深さはどのように変更してもよい。
【0029】
また、上述したダイオード10では、図3に示すようにp型領域22がストライプ状に形成されていたが、その他の形状に形成されていてもよい。例えば、図8に示すようにp型領域22が円形に形成されていてもよいし、図9に示すようにp型領域22が格子状に形成されていてもよい。
【0030】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例をさまざまに変形、変更したものが含まれる。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0031】
10:ダイオード
12:半導体基板
20:アノード電極
22:p型領域
24:低濃度n型領域
26:高濃度n型領域
28:カソード電極
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダイオードに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1に開示されているように、ショットキーダイオードとpnダイオードを組み合わせたダイオードが知られている。この種のダイオードでは、複数のp型領域が、アノード電極と接する範囲に離散的に形成されている。p型領域の間の範囲では、n型領域がアノード電極に対してショットキー接続されている。
【0003】
一般に、ショットキーダイオードでは、リカバリ損失がほとんど発生しない。このため、上述したショットキーダイオードとpnダイオードを組み合わせたダイオードでは、通常のpnダイオードに比べて、リカバリ損失を低減することができる。また、一般に、ショットキーダイオードでは、逆電圧が印加されているときに、漏れ電流が生じ易い。しかしながら、上述したショットキーダイオードとpnダイオードを組み合わせたダイオードでは、逆電圧が印加されると、各p型領域からn型領域内に空乏層が広がる。空乏層によって2つのp型領域の間のn型領域がピンチオフされる。これによって、このダイオードでは、ショットキーダイオードにおける逆方向漏れ電流が抑制される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−314099号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したショットキーダイオードとpnダイオードを組み合わせたダイオードでは、p型領域から横方向(半導体基板の表面に対して平行な方向)に伸びる空乏層によって、2つのp型領域の間のn型領域をピンチオフする。しかしながら、空乏層が横方向に伸びる距離が短いため、2つのp型領域の間の距離を短くしなければならない。その結果、ショットキー接続部の面積が小さくなり、ダイオードで生じるリカバリ損失をそれほど大幅に低減することができない。また、特許文献1の技術では、深い位置に幅が広いp型領域を設けることで、2つのp型領域の間の間隔を狭めるとともに、ショットキー接続部の面積を確保している。しかしながら、このように複雑な構造を採用すると、ダイオードの製造コストが高くなるという問題が生じる。したがって、本明細書では、空乏層がp型領域からショットキー接続部に広がり易いダイオードの製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書が開示するダイオードの製造方法では、半導体基板の一方の表面に形成されているアノード電極と、半導体基板の他方の表面に形成されているカソード電極と、半導体基板内に形成されており、アノード電極に対してオーミック接続されているp型領域と、半導体基板内に形成されており、p型領域に隣接しており、アノード電極に対してショットキー接続されており、カソード電極に対してオーミック接続されているn型領域を有するダイオードを製造する。この製造方法では、p型不純物をマスクを通して半導体基板に注入する第1注入ステップと、その後に、第1注入ステップと注入深さを変更して前記p型不純物と同種のp型不純物を前記マスクと同一のマスクを通して半導体基板に注入する第2注入ステップとを実行することで、前記p型領域を形成することを特徴とする。
【0007】
この製造方法では、同一のマスクを用いて注入深さが異なる2つの注入ステップ(第1注入ステップと第2注入ステップ)を実施する。このように、異なる深さにp型不純物を注入すると、その後にp型不純物をそれほど拡散させることなく、深いp型領域を形成することができる。p型不純物の拡散距離が小さいと、p型領域とショットキー接続部を構成するn型領域との境界面を、半導体基板の表面に対してより垂直に近い角度とすることができる。その結果、p型領域から、ショットキー接続部を構成するn型領域に向かって空乏層が伸びやすくなる。したがって、この製造方法によれば、逆方向漏れ電流が生じ難いダイオードを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】ダイオード10の縦断面図(図3のI−I線における縦断面図)。
【図2】ダイオード10のp型領域22の拡大断面図。
【図3】アノード電極20の図示を省略したダイオード10の上面図。
【図4】図2のA−A線に沿って見たp型領域22内のp型不純物濃度Npの分布と電界Eの分布を示すグラフ。
【図5】実施例の製造方法の説明図。
【図6】実施例の製造方法の説明図。
【図7】実施例の製造方法の説明図。
【図8】変形例のダイオードの上面図。
【図9】変形例のダイオードの上面図。
【図10】従来のダイオードの縦断面図。
【図11】従来のダイオードのp型領域22の拡大断面図。
【図12】図11のB−B線に沿って見たp型領域22内のp型不純物濃度Npの分布と電界Eの分布を示すグラフ。
【図13】従来のダイオードの製造方法の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
最初に、実施例の製造方法により製造されるダイオード10の構造について説明する。図1、2に示すように、ダイオード10は、半導体基板12と、半導体基板12の上面に形成されているアノード電極20と、半導体基板12の下面に形成されているカソード電極28を有している。半導体基板12内には、複数のp型領域22と、低濃度n型領域24と、高濃度n型領域26が形成されている。複数のp型領域22は、アノード電極20と接する範囲に間隔を空けて形成されている。各p型領域22は、アノード電極20に対してオーミック接続されている。低濃度n型領域24は、各p型領域22の側方、及び、下側に形成されている。低濃度n型領域24は、2つのp型領域22の間の範囲において、アノード電極20と接している。以下では、2つのp型領域22の間に挟まれている範囲の低濃度n型領域24を、ショットキー接続領域24aという。ショットキー接続領域24aは、アノード電極20に対してショットキー接続されている。高濃度n型領域26は、低濃度n型領域24の下側に形成されている。高濃度n型領域26内のn型不純物濃度は、低濃度n型領域24内のn型不純物濃度よりも高い。高濃度n型領域26は、カソード電極28に対してオーミック接続されている。アノード電極20と、低濃度n型領域24と、高濃度n型領域26と、カソード電極28によって、ショットキーダイオードが形成されている。また、アノード電極20と、p型領域22と、低濃度n型領域24と、高濃度n型領域26と、カソード電極28によって、pnダイオードが形成されている。
【0010】
図3は、アノード電極20の図示を省略したダイオード10の上面図を示している。図3に示すように、半導体基板12の上面に露出する範囲には、半導体基板12の外周に沿って3つのFLR(フィールドリミッティングリング)40が形成されている。図1に示す断面構造は、図3のFLR40に囲まれた領域内に形成されている。図3に示すように、各p型領域22は、互いに平行なストライプ状に形成されている。
【0011】
他方、図10、11は、従来の製造方法により製造されるダイオード(ショットキーダイオードとpnダイオードを組み合わせたダイオード)を示している。なお、図10、11において、図1、2のダイオードの各部分に対応する部分には、図1、2と同じ参照番号を付している。
【0012】
図1、10を比較することで明らかなように、ダイオード10では、従来のダイオードに比べて、2つのp型領域22の間の距離(すなわち、ショットキー接続領域24aとアノード電極20とがショットキー接続されている部分の幅)が大きい。
【0013】
また、図2、11の参照番号22aは、p型領域22とショットキー接続領域24aの境界面(すなわち、p型領域22の側方の境界面)を示している。図2、11を比較することで明らかなように、ダイオード10では、境界面22aが、従来のダイオードよりも、半導体基板12の表面に対して垂直に近い角度で形成されている。
【0014】
また、図4、12は、ダイオード10と従来のダイオードにおいて、境界面22a近傍のp型不純物濃度分布と電界分布を示している。図4、12を比較することで明らかなように、ダイオード10では、境界面22a近傍において、p型領域22内のp型不純物濃度の勾配が急峻となっている。したがって、境界面22aに近い位置(例えば、図4、12に示す境界面22aから一定の距離の位置22c)において、ダイオード10では、従来のダイオードよりもp型不純物濃度が高い。
【0015】
次に、ダイオード10の動作について説明する。ダイオード10に順電圧を印加すると、図1の矢印100、102に示すように、電流が流れる。矢印100に示す電流経路は、ショットキーダイオードの電流経路である。矢印102に示す電流経路は、pnダイオードの電流経路である。上述したように、ダイオード10では、ショットキー接続領域24aの幅が、図10に示す従来のダイオードよりも大きい。このため、矢印100に示すようにショットキーダイオードの電流経路に流れる電流が従来のダイオードよりも多い。このため、ショットキーダイオードとしての効果が大きくなるので、順電圧が逆電圧に切り換えられるときに、ダイオード10では、従来のダイオードよりも、リカバリ損失が生じ難い。
【0016】
また、ダイオード10に逆電圧を印加すると、p型領域22から低濃度n型領域24内に空乏層が広がる。2つのp型領域22に挟まれたショットキー接続領域24a内には、矢印110に示すように、両側のp型領域22から空乏層が伸びる。その結果、空乏層がショットキー接続領域24a全体に広がる。すなわち、ショットキー接続領域24aがピンチオフされる。このため、ショットキー接続領域24aを通して逆方向漏れ電流が生じることが抑制される。
【0017】
なお、ダイオード10では、2つのp型領域22の間のショットキー接続領域24aの幅が大きいため、ショットキー接続領域24aをピンチオフするためには、ショットキー接続領域24a内に大きく空乏層を伸展させなければならない。ダイオード10では、以下の理由により、ショットキー接続領域24a内に空乏層が伸びやすくなっている。
【0018】
第1の理由は、ダイオード10では、p型領域22の側方の境界面22aが半導体基板12の上面に対して垂直に近い角度で形成されていることである。空乏層は、p型領域22の境界面22aから垂直な方向に伸び易い。このため、図11に示す従来のダイオードのように、p型領域22の側方の境界面22aが大きく傾いていると、矢印122に示すように、空乏層がp型領域22から斜め下方向に伸び易くなる。これに対し、図2に示すように、境界面22aが半導体基板12の表面に対して略垂直となっていると、矢印120に示すように、空乏層がp型領域22から横方向(半導体基板12の表面と平行な方向)に伸びやすくなる。このため、ダイオード10では、ショットキー接続領域24a内に空乏層が伸び易い。
【0019】
第2の理由は、ダイオード10では、p型領域22の境界面22aの近傍で、p型不純物濃度が高くなっていることである。図4、12の電界Eの分布は、ダイオード10と従来のダイオードのそれぞれに比較的小さい逆電圧(ショットキー接続領域24aがピンチオフされない程度の逆電圧)を印加したときの電界分布である。図4、12の電界分布において、電界Eが生じている範囲(電界Eがゼロ以上の範囲)は、空乏層が広がっている領域である。図4、12を比較すると明らかなように、ダイオード10では、境界面22a近傍のp型領域22内のp型不純物濃度が高いために、p型領域22内に空乏層が伸びる距離L1が小さくなり、ショットキー接続領域24a内に空乏層が伸びる距離L2が大きくなっている。すなわち、ダイオード10は、従来のダイオードよりも、ショットキー接続領域24a内に空乏層が伸び易い。
【0020】
このように、ダイオード10は、ショットキー接続領域24a内に空乏層が伸び易いので、ショットキー接続領域24aの幅が大きくても、ショットキー接続領域24aをピンチオフできる。このため、ダイオード10は、逆方向漏れ電流が生じ難い。また、ダイオード10は、ショットキー接続領域24aの幅が大きいので、従来のダイオードよりもリカバリ損失が生じ難い。
【0021】
次に、ダイオード10の製造方法について説明する。ダイオード10を製造する際には、p型領域22を形成するために、半導体基板12の上面にp型不純物が注入される。図5〜7は、p型不純物注入工程を示している。なお、p型不純物注入工程の前に、半導体基板12には、既に、低濃度n型領域24が形成されている。
【0022】
p型不純物注入工程では、最初に、図5に示すように、半導体基板12の上面に、開口部52を有するマスク50を形成する。
【0023】
次に、図5に示すように、半導体基板12の上面にp型不純物を注入する。マスク50が形成されている範囲ではマスク50によってp型不純物が半導体基板12に注入されることが防止される。このため、p型不純物は、開口部52内の半導体基板12に注入される。ここでは、半導体基板12に注入されるp型不純物の平均停止深さが深さD1(図5参照)となるように、p型不純物の注入エネルギーを調節する。なお、p型不純物の注入エネルギーは、不純物注入装置によって調節することができる。
【0024】
その後に、マスク50が形成された状態のまま半導体基板12の上面に対して、p型不純物の注入を繰り返し行う。2回目以降のp型不純物の注入では、p型不純物の平均停止深さが前回のp型不純物の注入時の平均停止深さよりも浅くなるように、p型不純物の注入エネルギーを調節する。例えば、図6は、2回目のp型不純物の注入を示している。図6に示すように、2回目のp型不純物の注入では、半導体基板12に注入されるp型不純物の平均停止深さD2が、1回目のp型不純物注入時の平均停止深さD1よりも浅くなるように、p型不純物の注入エネルギーを調節する。このように、注入深さを徐々に浅くしながらp型不純物の注入が繰り返し行うことで、図7に示すように、開口部52内の半導体基板12に浅い位置から深い位置までp型不純物が注入される。
【0025】
図7に示すようにp型不純物が注入された後に、半導体基板12に対して熱処理が行われる。これによって、半導体基板12に注入されたp型不純物が拡散するとともに活性化し、図1、2に示すようにp型領域22が形成される。p型不純物注入工程において浅い位置から深い位置までp型不純物が注入されているので、図2に示すように、p型領域22の側方の境界面22aが、半導体基板12の上面に対して略垂直となる。また、p型不純物注入工程において浅い位置から深い位置までp型不純物が注入されているので、熱処理工程では、p型不純物をあまり拡散させなくても、浅い位置から深い位置まで広がるp型領域22を形成することができる。熱処理工程におけるp型不純物の拡散距離を小さくすると、図4に示すように、境界面22aの近傍において、p型領域22内のp型不純物濃度の勾配が急峻となる。熱処理工程の後に、アノード電極20、カソード電極28を形成することで、図1に示すダイオード10が完成する。
【0026】
次に、図10、11に示す従来のダイオードの製造方法について説明する。従来のダイオードの製造方法では、図13に示すように、マスク60を介して半導体基板12の上面にp型不純物を注入する。このとき、半導体基板12の表面近傍の位置にp型不純物を注入する。すなわち、ここでは、半導体基板12に注入されるp型不純物の平均停止深さD3が極めて小さくなるように、p型不純物の注入エネルギーを調節する。その後、半導体基板12を熱処理することで、注入されたp型不純物を拡散させるとともに、活性化させる。これによって、図10、11に示すように、p型領域22が形成される。p型不純物注入工程では半導体基板12の表面近傍のみにp型不純物が注入されているので、熱処理工程ではp型不純物の拡散距離を長くして、p型不純物を深い位置まで拡散させる。このように、浅い位置に注入されたp型不純物を長距離拡散させてp型領域22を形成すると、図11に示すように、p型領域22の側方の境界面22aと下方の境界面22bが滑らかに接続され、境界面22aが半導体基板12の上面に対して傾斜する。また、このようにp型不純物の拡散距離が大きいと、図12に示すように、境界面22aの近傍において、p型領域22内のp型不純物濃度の勾配が緩やかとなる。
【0027】
以上に説明したように、本実施例の製造方法では、同一のマスクを通して、注入深さを変更して、複数回p型不純物を半導体基板に注入する。つまり、マスクと半導体基板の位置関係を変更しないで、注入深さを変更して、複数回p型不純物を半導体基板に注入する。したがって、本実施例の製造方法では、従来の製造方法に比べて、p型領域22の側方の境界面22aを半導体基板12の上面に対して垂直に近い角度に形成することができる。また、本実施例の製造方法では、従来の製造方法に比べて、境界面22a近傍におけるp型領域22内のp型不純物濃度の勾配を急峻とすることができる。このため、空乏層がp型領域22から横方向に広がり易くなり、2つのp型領域22の間の幅(ショットキー接続領域24aの幅)を広く設けることができる。したがって、本実施例の製造方法では、逆方向漏れ電流が生じ難いとともに、従来よりもリカバリ損失が生じ難いダイオード10を製造することができる。
【0028】
なお、上述した実施例の製造方法では、同一のマスクを通して注入深さを変更しながら半導体基板に繰り返しp型不純物を注入したが、p型不純物の注入回数は2回以上であれば、何回でもよい。注入回数を2回以上とすれば、従来よりもダイオードの特性を改善することができる。また、上述した実施例の製造方法では、p型不純物注入を繰り返す際に、注入深さを徐々に浅くしたが、p型不純物の注入深さはどのように変更してもよい。
【0029】
また、上述したダイオード10では、図3に示すようにp型領域22がストライプ状に形成されていたが、その他の形状に形成されていてもよい。例えば、図8に示すようにp型領域22が円形に形成されていてもよいし、図9に示すようにp型領域22が格子状に形成されていてもよい。
【0030】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例をさまざまに変形、変更したものが含まれる。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0031】
10:ダイオード
12:半導体基板
20:アノード電極
22:p型領域
24:低濃度n型領域
26:高濃度n型領域
28:カソード電極
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板の一方の表面に形成されているアノード電極と、
半導体基板の他方の表面に形成されているカソード電極と、
半導体基板内に形成されており、アノード電極に対してオーミック接続されているp型領域と、
半導体基板内に形成されており、p型領域に隣接しており、アノード電極に対してショットキー接続されており、カソード電極に対してオーミック接続されているn型領域、
を有するダイオードの製造方法であって、
p型不純物をマスクを通して半導体基板に注入する第1注入ステップと、その後に、第1注入ステップと注入深さを変更して前記p型不純物と同種のp型不純物を前記マスクと同一のマスクを通して半導体基板に注入する第2注入ステップとを実行することで、前記p型領域を形成することを特徴とする製造方法。
【請求項1】
半導体基板の一方の表面に形成されているアノード電極と、
半導体基板の他方の表面に形成されているカソード電極と、
半導体基板内に形成されており、アノード電極に対してオーミック接続されているp型領域と、
半導体基板内に形成されており、p型領域に隣接しており、アノード電極に対してショットキー接続されており、カソード電極に対してオーミック接続されているn型領域、
を有するダイオードの製造方法であって、
p型不純物をマスクを通して半導体基板に注入する第1注入ステップと、その後に、第1注入ステップと注入深さを変更して前記p型不純物と同種のp型不純物を前記マスクと同一のマスクを通して半導体基板に注入する第2注入ステップとを実行することで、前記p型領域を形成することを特徴とする製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2013−101994(P2013−101994A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−243656(P2011−243656)
【出願日】平成23年11月7日(2011.11.7)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月7日(2011.11.7)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】
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