説明

ダイヤフラム及びダイヤフラムポンプ

【課題】エアチャンバーの内壁面に当接してもその衝撃を緩和できる材料で形成された浮動パッドをダイヤフラムのエアチャンバー側の面に配置することにより、ダイヤフラム及びエアチャンバー壁の摩損や劣化を生じることなく、エアチャンバーの内部空間容積を小さくでき、もって、圧縮エアを供給する駆動電力量を低減させることができるダイヤフラム及びダイヤフラムポンプを得る。
【解決手段】センターシャフト、ダイヤフラムチャンバー及び作動流体チャンバーを有するダイヤフラムポンプに用いられ、ダイヤフラムポンプのセンターシャフトに取り付けられるダイヤフラムにおいて、ダイヤフラムは、ダイヤフラムポンプの作動流体チャンバー側の面に、センターシャフトを貫通した、作動流体チャンバーの内部空間容積を小さくするための浮動パッドが配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダイヤフラム及びダイヤフラムポンプに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来において、種々のダイヤフラムポンプが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−117364号公報
【0004】
一般的に、ダイヤフラムポンプは、バルブによって供給される圧縮エアを駆動源として動作されるようになっている。周知であるように、ダブルダイヤフラムポンプの場合、左右対称に配置された2枚のダイヤフラムは、軸方向に往復運動可能なセンターシャフトの各端部に配置され、バルブによって各ダイヤフラムの内側に配置されたエアチャンバー内に圧縮エアが周期的に交互に供給されることにより、一対のダイヤフラムの変形を伴なう押し引き動作が繰り返されてポンピング作用が行われる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来におけるダイヤフラムポンプは、ダイヤフラムの押し引き動作のためにエアチャンバー内のダイヤフラムの片面に供給される圧縮エアの消費量は、実質的にエアチャンバーの内部空間容積量に相当しており、従って、エアチャンバーの空間容積量に相当するだけの容量の圧縮エアをダイヤフラムの往復運動毎に供給する必要があり、そのための駆動源に対する駆動電力量が従来のダイヤフラムポンプではかなり必要とされた。
【0006】
圧縮エアを供給する駆動電力量を低減させるためには、エアチャンバーの内部空間容積を小さくすることが必要である。そこで、エアチャンバーの内部空間を減少させるようにエアチャンバー壁(ブロック)の厚さを大きくしたり変形させることが考えられるが、かかる構成では、以下のような問題が生じる。すなわち、ダイヤフラムのポンピング動作(センターシャフトを中心とした往復運動)は、流体の種類や圧力設定値等の動作環境条件に依存して常に一定ではないため、エアチャンバー壁(ブロック)の厚さを大きくしてエアチャンバーの内部空間を減少させた場合には、ダイヤフラムがエアチャンバーの内壁面に当接し、その結果、ダイヤフラムの摩損や劣化による損傷、補修のためのポンプ稼働停止を不可避としてしまう。
【0007】
本発明は、上述のような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、エアチャンバーの内壁面に当接してもその衝撃を緩和できる材料で形成された浮動パッドをダイヤフラムのエアチャンバー側の面に配置することにより、ダイヤフラム及びエアチャンバー壁の摩損や劣化を生じることなく、エアチャンバーの内部空間容積を小さくでき、もって、圧縮エアを供給する駆動電力量を低減させることができるダイヤフラム及びダイヤフラムポンプを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、センターシャフト、ダイヤフラムチャンバー及び作動流体チャンバーを有するダイヤフラムポンプに用いられ、前記ダイヤフラムポンプの前記センターシャフトに取り付けられるダイヤフラムにおいて、前記ダイヤフラムは、前記ダイヤフラムポンプの作動流体チャンバー側の面に、前記作動流体チャンバーの内部空間容積を小さくするための浮動パッドが取り付けられていることを特徴とするダイヤフラムを提供する。
【0009】
また、前記作動流体は、圧縮エアにすることができる。また、前記浮動パッドは、ゴム材料で形成されており、前記浮動パッドのゴム材料は、例えば、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、又は、フッ素ゴムにすることができる。
【0010】
また、前記浮動パッドは、前記ダイヤフラムと対向する面が、前記ダイヤフラムの前記浮動パッドと対向する面全体に概ね接面するように形成され、かつ、前記ダイヤフラムと対向しない面には、平坦部が形成されている。前記平坦部は、好ましくは、前記センターシャフトの中心軸線を中心として形成された平坦部である。
【0011】
前記浮動パッドは、その外端縁部近傍において環状の隆起部を形成されることができ、この場合、隆起部の内部にグラスウール又はウレタンフォームを格納することができる。
【0012】
また、本発明は、作動流体充填室を有するバルブによって供給される作動流体によって動作されるダイヤフラムポンプであって、第1ダイヤフラムチャンバーが形成された第1ダイヤフラムカバーと、第1作動流体チャンバーが形成された第1チャンバーブロックと、前記第1ダイヤフラムチャンバーを前記第1作動流体チャンバーから隔絶する第1ダイヤフラムと、第2ダイヤフラムチャンバーが形成された第2ダイヤフラムカバーと、第2作動流体チャンバーが形成された第2チャンバーブロックと、前記第2ダイヤフラムチャンバーを前記第2作動流体チャンバーから隔絶する第2ダイヤフラムと、前記作動流体充填室を往復移動可能に貫通したセンターシャフトであって、前記センターシャフトの第1端部に前記第1ダイヤフラムが取り付けられ、前記センターシャフトの第2端部に前記第2ダイヤフラムが取り付けられた、センターシャフトとを備え、前記第1ダイヤフラムには、前記第1作動流体チャンバー側に、前記センターシャフトを貫通した、前記第1作動流体チャンバーの内部空間容積を小さくするための第1浮動パッドが配置され、前記第2ダイヤフラムには、前記第2作動流体チャンバー側に、前記センターシャフトを貫通した、前記第2作動流体チャンバーの内部空間容積を小さくするための第2浮動パッドが配置され、前記第1ダイヤフラム及び前記第1浮動パッドは、それらの内端縁部が前記第1ダイヤフラムカバーと前記第1チャンバーブロックとの間でクランプされて配置され、前記第2ダイヤフラム及び前記第2浮動パッドは、それらの内端縁部が前記第2ダイヤフラムカバーと前記第2チャンバーブロックとの間でクランプされて配置されていることを特徴とするダイヤフラムポンプを提供する。
【0013】
また、前記作動流体は、例えば、圧縮エアにすることができる。また、前記第1浮動パッド及び前記第2浮動パッドは、ゴム材料で形成されており、前記第1浮動パッド及び前記第2浮動パッドのゴム材料は、例えば、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、又は、フッ素ゴムにすることができる。
【0014】
また、前記第1浮動パッド及び前記第2浮動パッドは、前記第1ダイヤフラム及び前記第2ダイヤフラムと対向する面が、前記第1ダイヤフラム及び前記第2ダイヤフラムの前記第1浮動パッド及び前記第2浮動パッドと対向する面全体に概ね接面するように形成され、かつ、前記第1ダイヤフラム及び前記第2ダイヤフラムと対向しない面には、平坦部が形成されている。前記平坦部は、好ましくは、前記センターシャフトの中心軸線を中心として形成された平坦部である。
【0015】
また、前記第1浮動パッド及び前記第2浮動パッドは、それぞれ、その外端縁部近傍において環状の隆起部を形成されることができ、この場合、隆起部の内部に、グラスウール又はウレタンフォームを格納することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、センターシャフト、ダイヤフラムチャンバー及び作動流体チャンバーを有するダイヤフラムポンプに用いられ、前記ダイヤフラムポンプの前記センターシャフトに取り付けられるダイヤフラムにおいて、前記ダイヤフラムは、前記ダイヤフラムポンプの作動流体チャンバー側の面に、前記センターシャフトを貫通した、前記作動流体チャンバーの内部空間容積を小さくするための浮動パッドが取り付けられているため、ダイヤフラム及び作動流体チャンバー壁の摩損や劣化を生じることなく、作動流体チャンバーの内部空間容積を小さくでき、もって、作動流体を供給する駆動電力量を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】図1は、本発明にかかるダイヤフラムが適用されたダブルダイヤフラムポンプの実施の形態を示す概略部分断面図である。
【図2】図2は、本発明にかかるダイヤフラムの別の実施の形態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明にかかるダイヤフラム及びダイヤフラムポンプを実施するための最良の形態について図面を参照しながら述べる。図1には、本発明にかかるダイヤフラムが適用されたダイヤフラムポンプの一例として、ダブルダイヤフラムポンプを示している。このダブルダイヤフラムポンプの作動流体は、圧縮エアである。
【0019】
図1に示すように、このダブルダイヤフラムポンプには、ポンプ用バルブ本体1が設けられている。ポンプ用バルブ本体1には、ポンプ用バルブ本体1を中心として左右対称に、第1ダイヤフラム8のための第1ダイヤフラムカバー2a及び第1チャンバーブロック2bと、第2ダイヤフラム9のための第2ダイヤフラムカバー3a及び第2チャンバーブロック3bとが取り付けられている。第1及び第2ダイヤフラムカバー2a、3aには、ボールバルブを有する液体流入用インレットマニホールド4と、ボールバルブを有する液体送り出し用アウトレットマニホールド5が取り付けられている。
【0020】
第1ダイヤフラムカバー2aの中には、第1ダイヤフラムチャンバー6aが形成されており、第1チャンバーブロック2bの中には、第1エアチャンバー(第1作動流体チャンバー)6bが形成されている。第1ダイヤフラム8は、第1ダイヤフラムカバー2aと第1エアチャンバーブロック2bとの間でクランプされて第1ダイヤフラムカバー2a及び第1チャンバーブロック2b内に配置されており、第1ダイヤフラムチャンバー6aを第1エアチャンバー6bから隔絶している。
【0021】
同様に、第2ダイヤフラムカバー3aの中には、第2ダイヤフラムチャンバー7aが形成されており、第2チャンバーブロック3bの中には、第2エアチャンバー(第2作動流体チャンバー)7bが形成されている。第2ダイヤフラム9は、第2ダイヤフラムカバー3aと第2エアチャンバーブロック3bとの間でクランプされて第2ダイヤフラムカバー3a及び第2チャンバーブロック3b内に配置されており、第2ダイヤフラムチャンバー7aを第2エアチャンバー7bから隔絶している。
【0022】
二つのダイヤフラム8、9は、ポンプ用バルブ本体1の中央部に形成された圧縮エア充填室10を(図1において左右方向に)往復移動可能に貫通したセンターシャフト11の各端部にそれぞれ取り付けられている。センターシャフト11は、バルブ本体1の両側に対称に配置された、第1エアチャンバー6bを画定する第1エアチャンバーブロック2bと、第2エアチャンバー7bを画定する第2エアチャンバーブロック3bをそれぞれ貫通しており、圧縮エア充填室2内に配置された切替部材12がセンターシャフト11と一体にスライド移動可能に取り付けられている。従って、周知であるように、ポンプ用バルブ本体1の切替部材12及び切替部材12に取り付けられたセンターシャフト11の往復移動によって、圧縮エア供給口(図示せず)から圧縮エア充填室2に供給された圧縮エアが、各ダイヤフラム8、9の内側に配置された第1及び第2エアチャンバー6b、7b内に周期的に交互に供給されることにより、センターシャフト11に取り付けられた一対のダイヤフラム8、9の変形を伴なう押し引き動作が繰り返されてポンピング作用が行われる。
【0023】
次に、本発明の特徴部分である浮動パッドについて説明する。第1ダイヤフラム8には、第1エアチャンバー6b側に、センターシャフト11を貫通した、第1エアチャンバー6bの内部空間容積を小さくするための第1浮動パッド13が配置され、同様に、第2ダイヤフラム9には、第2エアチャンバー7b側に、センターシャフト11を貫通した、第2エアチャンバー7bの内部空間容積を小さくするための第2浮動パッド14が配置されている。
【0024】
第1ダイヤフラム8及び第1浮動パッド13は、それらの内端縁部が第1ダイヤフラムカバー2aと第1チャンバーブロック2bとの間でクランプされて配置され、同様に、第2ダイヤフラム9及び第2浮動パッド14は、それらの内端縁部が第2ダイヤフラムカバー3aと第2チャンバーブロック3bとの間でクランプされて配置されている。
【0025】
第1浮動パッド13及び第2浮動パッド14は、エアチャンバーの内壁面に当接してもその衝撃を緩和できる材料であるゴム材料で形成されており、このゴム材料は、例えば、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、又は、フッ素ゴム等にすることができる。
【0026】
第1浮動パッド13及び第2浮動パッド14は、第1ダイヤフラム8及び第2ダイヤフラム9と対向する面が、第1ダイヤフラム8及び第2ダイヤフラム9の第1浮動パッド13及び第2浮動パッド14と対向する面全体に概ね接面するように形成されており、かつ、第1ダイヤフラム8及び第2ダイヤフラム9と対向しない面には、平坦部13a、14a(図2参照)がそれぞれ形成されている。図示の平坦部13a、14aは、センターシャフト11の中心軸線を中心として形成された平坦部である。さらに、第1浮動パッド13及び第2浮動パッド14は、それぞれ、ダイヤフラムカバーとチャンバーブロックとの間でクランプされた外端縁部近傍において環状の隆起部13b、14bが形成されている。この隆起部13b、14bの内部には、グラスウール又はウレタンフォームが格納することができる。なお、図2には、図1に示すダイヤフラムの形状と異なる形状を有するダイヤフラムを示しており、図1及び図2に示されたダイヤフラムの形状とは異なるダイヤフラムにも本発明の特徴部分である浮動パッドを設けることが可能である。
【0027】
以上のように、エアチャンバーの内壁面に当接してもその衝撃を緩和できる材料で形成された浮動パッドをダイヤフラムのエアチャンバー側の内面に配置することにより、ダイヤフラム及びエアチャンバー壁の摩損や劣化を生じることなく、エアチャンバーの内部空間容積を小さくでき、もって、圧縮エアを供給する駆動電力量を低減させることができる。すなわち、エアチャンバー内に供給される圧縮エアの消費量をほぼ浮動パッドで画定された容積に相当する容積だけ減少させることができ、ダイヤフラムの押し引きに伴う圧縮エアの消費量を低減させ、その分だけ圧縮エアを供給する駆動電力量を低減させることができる。
【0028】
例えば、本発明の特徴である浮動パッドを使用しないダイヤフラムポンプで清水を吐出する場合であって、清水の吐出量が40l/分、供給エア圧力が0.3MPaで設定されているとき、供給エア消費量が200l/分である。これに対して、本発明の特徴である浮動パッドを配置したダイヤフラムを用いたダイヤフラムポンプで清水を吐出する場合、清水の吐出量が40l/分、供給エア圧力が0.3MPaで設定されているときには、供給エア消費量を50乃至80l/分に大幅に低減することによりダイヤフラムポンプの駆動電力消費量を節減することができる。
【0029】
なお、本発明の特徴であるダイヤフラム面と対面する隆起部、対面しない平坦部の一方または双方の表面に円環状、螺旋状などの線条を刻設して、浮動パッドの柔軟性を一層高めると共に、インナーチャンバー面とダイヤフラムとの反覆衝突による摩損を予防することもできる。
【符号の説明】
【0030】
1 ポンプ用バルブ本体
2a 第1ダイヤフラムカバー
2b 第1チャンバーブロック
3a 第2ダイヤフラムカバー
3b 第2チャンバーブロック
4 液体流入用インレットマニホールド
5 液体送り出し用アウトレットマニホールド
6a 第1ダイヤフラムチャンバー
6b 第1エアチャンバー(第1作動流体チャンバー)
7a 第2ダイヤフラムチャンバー
7b 第2エアチャンバー(第2作動流体チャンバー)
8 第1ダイヤフラム
9 第2ダイヤフラム
10 圧縮エア充填室
11 センターシャフト
12 切替部材
13 第1浮動パッド
13a 平坦部
13b 隆起部
14 第2浮動パッド
14a 平坦部
14b 隆起部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
センターシャフト、ダイヤフラムチャンバー及び作動流体チャンバーを有するダイヤフラムポンプに用いられ、前記ダイヤフラムポンプの前記センターシャフトに取り付けられるダイヤフラムにおいて、
前記ダイヤフラムは、前記ダイヤフラムポンプの作動流体チャンバー側の面に、前記作動流体チャンバーの内部空間容積を小さくするための浮動パッドを配置したことを特徴とするダイヤフラム。
【請求項2】
請求項1記載のダイヤフラムにおいて、
前記作動流体は、圧縮エアであることを特徴とするダイヤフラム。
【請求項3】
請求項1又は2記載のダイヤフラムにおいて、
前記浮動パッドは、ゴム材料で形成されることを特徴とするダイヤフラム。
【請求項4】
請求項3記載のダイヤフラムにおいて、
前記浮動パッドのゴム材料は、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、又は、フッ素ゴムであることを特徴とするダイヤフラム。
【請求項5】
請求項1乃至4記載のいずれか一つに記載のダイヤフラムにおいて、
前記浮動パッドは、
前記ダイヤフラムと対向する面が、前記ダイヤフラムの前記浮動パッドと対向する面全体に概ね接面するように形成され、かつ、
前記ダイヤフラムと対向しない面には、平坦部が形成されていることを特徴とするダイヤフラム。
【請求項6】
請求項5記載のダイヤフラムにおいて、
前記平坦部は、前記センターシャフトの中心軸線を中心として形成された平坦部であることを特徴とするダイヤフラム。
【請求項7】
請求項5又は6記載のダイヤフラムにおいて、
前記浮動パッドは、その外端縁部近傍に隆起部が形成されていることを特徴とするダイヤフラム。
【請求項8】
請求項7記載のダイヤフラムにおいて、
前記隆起部の内部には、グラスウール又はウレタンフォームが格納されていることを特徴とするダイヤフラム。
【請求項9】
作動流体充填室を有するバルブによって供給される作動流体によって動作されるダイヤフラムポンプであって、
第1ダイヤフラムチャンバーが形成された第1ダイヤフラムカバーと、
第1作動流体チャンバーが形成された第1チャンバーブロックと、
前記第1ダイヤフラムチャンバーを前記第1作動流体チャンバーから隔絶する第1ダイヤフラムと、
第2ダイヤフラムチャンバーが形成された第2ダイヤフラムカバーと、
第2作動流体チャンバーが形成された第2チャンバーブロックと、
前記第2ダイヤフラムチャンバーを前記第2作動流体チャンバーから隔絶する第2ダイヤフラムと、
前記作動流体充填室を往復移動可能に貫通したセンターシャフトであって、前記センターシャフトの第1端部に前記第1ダイヤフラムが取り付けられ、前記センターシャフトの第2端部に前記第2ダイヤフラムが取り付けられた、センターシャフトとを備え、
前記第1ダイヤフラムには、前記第1作動流体チャンバー側に、前記センターシャフトを貫通した、前記第1作動流体チャンバーの内部空間容積を小さくするための第1浮動パッドが取り付けられ、
前記第2ダイヤフラムには、前記第2作動流体チャンバー側に、前記センターシャフトを貫通した、前記第2作動流体チャンバーの内部空間容積を小さくするための第2浮動パッドが取り付けられ、
前記第1ダイヤフラム及び前記第1浮動パッドは、それらの内端縁部が前記第1ダイヤフラムカバーと前記第1チャンバーブロックとの間でクランプされて配置され、
前記第2ダイヤフラム及び前記第2浮動パッドは、それらの内端縁部が前記第2ダイヤフラムカバーと前記第2チャンバーブロックとの間でクランプされて配置されていることを特徴とするダイヤフラムポンプ。
【請求項10】
請求項9記載のダイヤフラムポンプにおいて、
前記作動流体は、圧縮エアであることを特徴とするダイヤフラムポンプ。
【請求項11】
請求項9又は10記載のダイヤフラムポンプにおいて、
前記第1浮動パッド及び前記第2浮動パッドは、ゴム材料で形成されることを特徴とするダイヤフラムポンプ。
【請求項12】
請求項11記載のダイヤフラムポンプにおいて、
前記第1浮動パッド及び前記第2浮動パッドのゴム材料は、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、又は、フッ素ゴムであることを特徴とするダイヤフラムポンプ。
【請求項13】
請求項9乃至12記載のいずれか一つに記載のダイヤフラムポンプにおいて、
前記第1浮動パッド及び前記第2浮動パッドは、
前記第1ダイヤフラム及び前記第2ダイヤフラムと対向する面が、前記第1ダイヤフラム及び前記第2ダイヤフラムの前記第1浮動パッド及び前記第2浮動パッドと対向する面全体に概ね接面するように形成づけられ、かつ、
前記第1ダイヤフラム及び前記第2ダイヤフラムと対向しない面には、平坦部が形成されていることを特徴とするダイヤフラムポンプ。
【請求項14】
請求項13記載のダイヤフラムポンプにおいて、
前記平坦部は、前記センターシャフトの中心軸線を中心として形成された平坦部であることを特徴とするダイヤフラムポンプ。
【請求項15】
請求項13又は14記載のダイヤフラムポンプにおいて、
前記第1浮動パッド及び前記第2浮動パッドは、それぞれ、その外端縁部近傍において環状の隆起部が形成されていることを特徴とするダイヤフラムポンプ。
【請求項16】
請求項15記載のダイヤフラムポンプにおいて、
前記隆起部の内部には、グラスウール又はウレタンフォームが格納されていることを特徴とするダイヤフラムポンプ。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−92110(P2013−92110A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−234734(P2011−234734)
【出願日】平成23年10月26日(2011.10.26)
【出願人】(000179395)株式会社ヤマダコーポレーション (18)
【Fターム(参考)】