説明

チアゾリジン誘導体を用いた有機色素

【課題】 特に、いわゆる青色レーザー用の波長に対応した吸収帯を有する有機色素及び製膜が容易な新規有機化合物を提供すること。
【解決手段】 有機色素の新規化合物として、下記一般式(A)の5−ベンジリデン−2−チオキソ−チアゾリジン−4−オン誘導体を用いる。


【効果】 これら誘導体はいずれも300〜450nmにおいて極大吸収波長を示し、特に400nm付近において大きな吸収を示すものである。この吸収特性はいわゆる青色レーザーの波長に対応するものであり、媒体などへの応用が可能である。また、なかでも2−エチルヘキシル基,2−エチルヘキシルエステル等を置換基とした化合物は、これを有機色素として用いて塗膜化する場合でも、アルコール、ケトンなどへの溶解性が良く、結晶化し難い特性があるため、物理的特性としても良好である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、青〜紫色領域を吸収し、自身は黄〜朱色であるチアゾリジン誘導体を用いた有機色素の化合物に関し、また新規な5−ベンジリデン−2−チオキソ−チアゾリジン−4−オン誘導体に関する。より詳しくは、いわゆる青色レーザーの波長領域に適した有機色素及び新規化合物に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、CD−R/RW、DVD−R/RW、MOなどへの媒体の書き込み、読み取りには、いわゆる赤色レーザーが普及している。これに使用する媒体には、当該赤色レーザーの波長に対応した波長を吸収する色素が表面にコーティングされている。色素には無機色素と有機色素が存在するが、応答速度が速いなどの利点から有機色素が一般に用いられる。
【0003】
一方最近、更なる高密度の記録を可能にすべく、いわゆる青色レーザーを用いた機器の開発が進んでいる。青色レーザー用の媒体に用いる色素は、レーザーの波長に対応すべく、405nm付近の波長を効率的に吸収する色素でなければならない。かかる色素として、現在いくつかの無機色素が実用化に向けて開発されている。
【0004】
しかし、レーザーによる高速度の記録に対応できるものとするためには、媒体に用いる色素として、無機色素ではなく応答の速い有機色素が好ましい。このような波長領域に吸収を持つ化合物としては、例えば、特許文献1〜4に記載されているような有機色素の基本骨格としてピラン化合物の誘導体、ポリアセンジイミド系色素の誘導体、シアニン系有機色素の混合物、メチン基のパラ位に特定のアミノ基を導入したベンゼン誘導体を用いる方法などが提案されている。
【特許文献1】特開2004−322564号公報
【特許文献2】特開2004−090372号公報
【特許文献3】特開2003−266954号公報
【特許文献4】特開2003−246142号公報
【特許文献5】特開2003−103935号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、例えば、特許文献3記載の合成化合物の吸収曲線チャートで見られるように、λmaxは350〜380nmにあり、405nm付近での吸収強度が小さく、必ずしも青色レーザー光に対して適応しているとはいえない。
【0006】
また、上記のような媒体に適用するため、有機色素を媒体上に塗布する際においては、なんらかの有機溶媒に有機色素を溶解させてからスピンコートするのが一般的である。しかし、上記有機色素をスピンコートするには、溶媒としてトルエン、キシレン、セロソルブ系の有機溶媒を用いざるを得なかったが、かかる有機溶媒は、媒体の材質を傷めたり、環境上の問題があるなどの理由で使用が敬遠されているものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明では、下記(化1)に示した一般式(A)で示される5−ベンジリデン−2−チオキソ−チアゾリジン−4−オン誘導体のうち、(A)式中のR〜Rがそれぞれ下記の官能基または原子のうちいずれかであるチアゾリジン誘導体を含有する化合物を有機色素として用いることを主要な解決手段とする。
【化1】


〜Rは、水素原子、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、カルボキシアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基(1〜3位のいずれかで枝分かれしているものを含む)、炭素数1〜20のアルキルオキシカルボニル基のうち、いずれかの官能基または原子であり、
は、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基(1〜3位のいずれかで枝分かれしているものを含む)、炭素数1〜3のカルボキシアルキル基のうち、いずれかの官能基または原子である。
【発明の効果】
【0008】
本発明の有機色素は、390〜430nmの範囲において大きな吸収を持ち、更に400nm付近の波長領域に極大吸収領域を持つため、405nm付近の波長を持つ青色レーザーの波長に対応する吸収帯を持つ色素である。
【0009】
なかでも、下記(化22〜化25、化29)の化合物(a),(b),(c),(d)及び(e)のような、RやRが2−エチルヘキシル基,2−エチルヘキシルエステルなどである化合物は、イソプロピルアルコール他、種々の溶媒に対する溶解性に優れており、かつ基盤上に塗膜して乾燥させた後も結晶化しにくいという優れた特性を持つため、下記の化合物(a)〜(e)を用いた有機色素では、容易に薄い塗膜の状態にすることができる。
化合物(a)
【化22】

化合物(b)
【化23】

化合物(c)
【化24】

化合物(d)
【化25】

化合物(e)
【化29】

【0010】
また、上記化合物(a)〜(e)の他、本発明の化合物のうち、下記化合物(f)〜(k)については、青色レーザー用として適当な吸収帯を有する有機色素化合物であることが実験的にも明確となった。
化合物(f)
【化19】

化合物(g)
【化20】

化合物(h)
【化21】

化合物(i)
【化26】

化合物(j)
【化27】

化合物(k)
【化28】

【0011】
さらに、本発明の有機色素は、湿式塗布以外にも蒸着法、スパッタリング法によっても基板上に成膜させることができる。
【0012】
また、今回新規に合成した下記(化26〜化28)の化合物(f),(g)及び(h)のような、Rに酢酸基を導入した化合物は、更にRを2−エチルヘキシル基などを導入できる中間体として有効に用いることができる。Rに酢酸基を導入し、Rを2−エチルヘキシル基などを導入した5−ベンジリデン−2−チオキソ−チアゾリジン−4−オン誘導体であれば、更に様々な溶媒に溶解性を持ち、また結晶化も発生し難いものとなると予想される。
化合物(i)
【化26】

化合物(j)
【化27】

化合物(k)
【化28】

【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下に本発明につき詳細に説明する。本発明は、有機色素として、下記一般式(A)によって示される有機化合物を用いたものである。以下に前記一般式(A)において表される化合物について説明する。
【0014】
【化1】

【0015】
(A)式中、R〜Rは、それぞれ独立に水素原子または任意の置換基を表し、任意の置換基はさらに置換されていても良い。該任意の置換基の例としてR〜Rはフッ素、塩素、臭素等のハロゲン;メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基等の置換されても良い炭素数1〜20の直鎖または分岐のアルキル基;ヒドロキシ基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基などの置換されても良い炭素数1〜20の直鎖または分岐のアルキルオキシ基;カルボキシル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、sec−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、n−ヘキシルオキシカルボニル基、n−オクチルオキシカルボニル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニル基等の置換されても良い炭素数1〜20の直鎖または分岐のカルボン酸エステル基;シアノ基;ニトロ基等が挙げられる。
【0016】
該任意の置換基の例としてRはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基などの置換されても良い炭素数1〜20の直鎖または分岐のアルキル基;下記(化5〜化6)の−RCOOHで表されるアルキルカルボキシル基;下記(化7〜化16)の−RCOORで表される下記のアルキルカルボン酸エステル基が挙げられる。
【0017】
アルキルカルボキシル基(−RCOOH)
【化6】

【化7】

【化8】

【0018】
アルキルカルボン酸エステル(−RCOOR
【化9】

【化10】

【化11】

【化12】

【化13】

【化14】

【化15】

【化16】

【化17】

【化18】

【0019】
本発明の有機色素においては、一般式(A)においてR〜Rに水酸基、アルキル基、アルコキシ基、カルボキシル基、カルボン酸エステル基を、Rにアルキル基、アルキルカルボキシル基、アルキルカルボン酸エステル基を特に選択し、化学修飾させて嵩高くすることで、結晶化しにくくすることができる。
【0020】
なかでも今回新たに合成したRやRが2−エチルヘキシル基や2−エチルヘキシルエステルなどである化合物は、種々の溶媒に対する溶解性に優れており、かつ基盤上に塗膜して乾燥させた後も結晶化しにくいという優れた特性を持つことが分かった。これは置換基として、嵩高い2−エチルヘキシル基等を導入した効果と思われる。このような特に良好な特性を有する化合物の具体例としては、上記の化合物(a),(b),(c),(d)及び(e)が挙げられる。
【0021】
一般式(A)で示される本発明化合物は、たとえば下記(化30)に示した反応式を経て合成することができる。
【化30】

【0022】
等モルのローダニンまたはローダニンから誘導される化合物とベンズアルデヒドまたはベンズアルデヒドより誘導される化合物とトルエンを混ぜ合わせ、酢酸アンモニウムと酢酸の存在下にて110℃の還流脱水下で反応させる。析出した結晶を濾過し取り、メチルイソブチルケトンで再結晶することで高純度の5−ベンジリデン−2−チオキソ−チアゾリジン−4−オン誘導体である化合物が得られる。反応の溶媒としてはトルエン以外に例えばベンゼン、キシレン等の芳香族系溶媒、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のセロソルブ類、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の鎖状炭化水素、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の環状炭化水素等が挙げられる。再結晶溶媒としてはメチルイソブチルケトン以外に例えばメチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のセロソルブ類、酢酸エチル、酢酸イソプロピル等の低級エステル類等が挙げられる。
【0023】
本発明の有機色素を製膜して用いる方法としては真空蒸着法、スパッタリング法、ドクターブレード法、キャスト法、スピンコート法、浸漬法などが一般的であるが、コスト面ではスピンコート法が望ましい。
【0024】
ドクターブレード法、キャスト法、スピンコート法、浸漬法等により塗布する場合の塗布溶媒としては、基盤を侵さない溶媒であればよく、特に限定されない。一般的にはメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等の低級アルコールが良い。その他の塗布溶媒としては、例えばジアセトンアルコール、3−ヒドロキシ−3−メチル−2−ブタノン等のケトンアルコール系溶媒;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒;n−ヘキサン、n−ヘプタン等の鎖状炭化水素系溶媒;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の環状炭化水素系溶媒;テトラフルオロプロパノール、オクタフルオロペンタノール等のフルオロアルキルアルコール系溶媒;乳酸メチル、乳酸エチル、2−ヒドロキシイソ酪酸メチル等のヒドロキシカルボン酸エステル系溶媒等が挙げられる。
【0025】
しかし、最近になって毒性のある溶媒や地球環境に影響を及ぼすおそれのあるこれらの溶媒は敬遠される傾向にあって、より安全性の高い低級アルコールなどに溶解しやすい化合物が求められるようになってきた。低級アルコールの例としては、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、1−ブタノール、2−ブタノール等が挙げられる。この中でメタノールは毒性が比較的強く、1−ブタノール、2−ブタノールは、沸点が高くて揮発性が悪い等の問題がある。またエタノールはコスト的に不利があるので、最も望ましい低級アルコールとしては低コストであり、毒性が低く、揮発性の良い、イソプロピルアルコール(IPA)が挙げられる。
【0026】
本発明の化合物(a),(b),(c),(d)及び(e)はイソプロピルアルコールに対して比較的溶解性が良く、かつ前述のように基盤上に塗布して乾燥させた後も結晶化しにくいという優れた性質を持つ。
【実施例】
【0027】
〔化合物の合成〕
以下に本発明で実施した本発明の有機色素に用いる化合物の合成法を示す。ただし合成方法はこれに限定されるものではない。
【0028】
(実施例1)
化合物(f);メチル−4−((4−オキソ−2−チオキソチアゾリジン−5−イリデン)メチル)ベンゾエートの合成
【化19】

【0029】
200mLの4つ口フラスコに水分定量受器のついた玉付きコンデンサー、温度計、撹拌装置を取り付け、ローダニン4.00g(0.03モル)、4−ホルミル安息香酸メチル4.92g(0.03モル)、酢酸アンモニウム1.2g(0.015モル)、酢酸4.5mL(0.075モル)、トルエン45mLを入れ110℃にて水を留去しながら1.5時間撹拌した。冷却後、結晶を濾過し取り、水洗後60℃の乾燥機にて一晩乾燥し、黄色の結晶7.83gを得た(粗収率93.4%)。その結晶を、メチルイソブチルケトン300mLを用いて再結晶して黄色の目的物5.99gを得た。得られた化合物の収率は、71.4%、融点は、231.6〜232.2℃であった。
【0030】
この化合物を高感度C,H,Nにて定量した。
<測定装置>
酸素循環燃焼・TCD検出方式 NCH定量装置
スミグラフ NCH−21型(住化分析センター製)
<測定結果>
C12H9NO3S2としての計算値
C(%)51.60;H(%)3.25;N(%)5.01
実測値 C(%)51.5;H(%)3.07;N(%)5.03
【0031】
また、HPLC分析により、純度を測定した。
<測定条件>
装置:LC−6A((株)島津製作所製)
使用カラム:SUMIPAX ODSA−212 5μm 6mm×15cm
カラム温度:40℃
移動層:メタノ−ル:0.1Mクエン酸溶液=8:2
流速:1.0mm/min
<測定結果>
HPLC面百純度99.0%

【0032】
(実施例2)
化合物(g);5−(2,4ジヒドロキシベンジリデン)−2−チオキソチアゾリジン−4オンの合成
【化20】

【0033】
200mLの4つ口フラスコに玉付きコンデンサー、温度計、撹拌装置を取り付け、ローダニン4.00g(0.03モル)、2.4−ジヒドロキシベンズアルデヒド4.14g(0.03モル)、酢酸アンモニウム1.2g(0.015モル)、酢酸4.5mL(0.075モル)、IPA45mLを入れ85℃にて1.5時間撹拌した。冷却後、結晶を濾過し取りし、水洗後60℃の乾燥機にて一晩乾燥し、朱色の結晶4.55g(粗収率59.9%)を得た。その結晶を、IPA220mLに溶かし、熱ろ過(75℃)、120mLIPAを回収し朱色の結晶2.23gを得た。得られた化合物の収率は、29.3%、融点は、262.6〜262.9℃であった。
【0034】
この化合物を高感度C,H,Nにて定量した。
<測定装置>
酸素循環燃焼・TCD検出方式 NCH定量装置
スミグラフ NCH−21型(住化分析センター製)
<測定結果>
C10H7NO3S2としての計算値
C(%)47.42;H(%)2.79;N(%)5.53
実測値 C(%)47.2;H(%)2.32;N(%)5.45
【0035】
また、HPLC分析により、純度を測定した。
<測定条件>
装置:LC−6A((株)島津製作所製)
使用カラム:SUMIPAX ODSA−212 5μm 6mm×15cm
カラム温度:40℃
移動層:メタノ−ル:0.1Mクエン酸溶液=8:2
流速:1.0mm/min
<測定結果>
HPLC面百純度98.1%
【0036】
(実施例3)
化合物(h);5−(4−(ジメチルアミノ)ベンジリデン)−2−チオキソチアゾリジン−4−オンの合成
【化21】

【0037】
200mLの4つ口フラスコに水分定量受器のついた玉付きコンデンサー、温度計、撹拌装置を取り付け、ローダニン2.66g(0.02モル)、p−ジメチルアミノベンズアルデヒド2.98g(0.02モル)、酢酸アンモニウム0.77g(0.01モル)、酢酸3mL(0.05モル)、トルエン30mLを入れ110℃にて水を留去しながら1.5時間撹拌した。冷却後、結晶を濾過し取り、水洗後60℃の乾燥機にて一晩乾燥し、赤色の結晶4.92g(粗収率93.0%)を得た。その結晶を、ジメチルアセトアミド45mL、水80mLを用いて再結晶して赤色の目的物4.53gを得た。得られた化合物の収率は、86.0%、融点は、281.4〜281.7℃であった。
【0038】
この化合物を高感度C,H,Nにて定量した。
<測定装置>
酸素循環燃焼・TCD検出方式 NCH定量装置
スミグラフ NCH−21型(住化分析センター製)
<測定結果>
C12H12N2OS2としての計算値
C(%)54.52;H(%)4.58;N(%)10.60
実測値 C(%)52.5;H(%)4.49;N(%)10.2
【0039】
また、HPLC分析により、純度を測定した。
<測定条件>
装置:LC−6A((株)島津製作所製)
使用カラム:SUMIPAX ODSA−212 5μm 6mm×15cm
カラム温度:40℃
移動層:メタノ−ル:0.1Mクエン酸溶液=8:2
流速:1.0mm/min
<測定結果>
HPLC面百純度97.6%
【0040】
(実施例4)
化合物(a);2−エチルヘキシル−4−((4−オキソ−2−チオキソチアゾリジン−5−イリデン)メチル)ベンゾエートの合成
【化22】

【0041】
200mLの4つ口フラスコに玉付きコンデンサー、温度計、撹拌装置を取り付け、5−(4−ヒドロキシ−3−メトキシベンジリデン)−2−チオキソチアゾリジン−4−オン
5.59g(0.02モル)、2−エチルヘキシルアルコ−ル5.21g(0.04モル)、ジブチルスズオキシド0.2g、トルエン50mLを入れトルエンを常圧にて回収した後、130℃〜140℃で6時間撹拌した。90℃まで冷却した後トルエン30mL、水30mLを入れて撹拌、静置後、分液(70℃)し、水洗2回(30mL、70℃)を行った後、トルエンを減圧回収し、65℃にてIPA30mLを加え、冷却後結晶を濾取し、60℃の乾燥機にて一晩乾燥し、黄色の結晶6.05gを得た。得られた化合物の収率は、83.3%、融点は、130.1〜131.0℃であった。
【0042】
この化合物を高感度C,H,Nにて定量した。
<測定装置>
酸素循環燃焼・TCD検出方式 NCH定量装置
スミグラフ NCH−21型(住化分析センター製)
<測定結果>
C19H23NO3S2としての計算値
C(%)60.45;H(%)6.14;N(%)3.71
実測値 C(%)59.8;H(%)6.03;N(%)3.70
【0043】
また、HPLC分析により、純度を測定した。
<測定条件>
装置:LC−6A((株)島津製作所製)
使用カラム:SUMIPAX ODSA−212 5μm 6mm×15cm
カラム温度:40℃
移動層:メタノ−ル:水=95:5
流速:1.0mm/min
<測定結果>
HPLC面百純度97.6%
【0044】
(実施例5)
化合物(b);5−(4−(2−エチルヘキシルオキシ)−3−メトキシベンジリデン)−2−チオキソチアゾリジン−4−オンの合成
【化23】


200mLの4つ口フラスコに水分定量受器のついた玉付きコンデンサー、温度計、撹拌装置を取り付け、ローダニン2.66g(0.02モル)、4−(2−エチルヘキシル)−オキシ−3−メトキシベンズアルデヒド5.29g(0.02モル)、酢酸アンモニウム0.77g(0.01モル)、酢酸3mL(0.05モル)、トルエン30mLを入れ110℃にて水を留去しながら1.5時間撹拌した。トルエン20mL回収し冷却後、結晶を濾過し取り、トルエン10mL洗浄、水洗後60℃の乾燥機にて一晩乾燥し、黄色の結晶4.04g(粗収率53.2%)を得た。その結晶を、IPA25mLを用いて再結晶して黄色の結晶3.79gを得た。さらにIPA50mLを用いて再結晶(洗浄IPA10mL)により黄色結晶の3.06gを得た。得られた化合物の収率は、40.3%、融点は、134.2〜134.7℃であった。
【0045】
この化合物を高感度C,H,Nにて定量した。
<測定装置>
酸素循環燃焼・TCD検出方式 NCH定量装置
スミグラフ NCH−21型(住化分析センター製)
<測定結果>
C19H25NO3S2としての計算値
C(%)60.13;H(%)6.64;N(%)3.69
実測値 C(%)62.3;H(%)5.45;N(%)3.73
【0046】
また、HPLC分析により、純度を測定した。
<測定条件>
装置:LC−6A((株)島津製作所製)
使用カラム:SUMIPAX ODSA−212 5μm 6mm×15cm
カラム温度:40℃
移動層:メタノ−ル:水=95:5
流速:1.0mm/min
<測定結果>
HPLC面百純度98.2%
【0047】
(実施例6)
化合物(c);メチル−4−((3−(2−エチルヘキシル)−4−オキソ−2−チオキソチアゾリジン−5−イリデン)メチル)ベンゾエートの合成
【化24】


200mLの4つ口フラスコに玉付きコンデンサー、温度計、撹拌装置を取り付け、
メチル−4−((4−オキソ−2−チオキソチアゾリジン−5−イリデン)メチルベンゾエート8.38g(0.03モル)、2−エチルヘキシルブロミド5.79g(0.03モル)、DMF 1.5g、炭酸水素ナトリウム5.04g(0.06モル)、ヨウ化カリウム0.3g(1.8×10−3モル)、メチルイソブチルケトン100mLを入れ115℃で8時間撹拌した。冷却後濾過し、濾液を減圧回収した。その残留物を、n−ヘキサン200mLを用いて抽出し熱濾過(60℃)し、溶媒を150mL減圧回収、濾過し取り7.63gの結晶を得た。さらにその結晶を、n−ヘキサン150mLで2回抽出し、冷却後 黄色の結晶5.4gを得た。得られた化合物の収率は、46.0%、融点は、73.2〜72.2℃であった。
【0048】
この化合物を高感度C,H,Nにて定量した。
<測定装置>
酸素循環燃焼・TCD検出方式 NCH定量装置
スミグラフ NCH−21型(住化分析センター製)
<測定結果>
C20H25NO3S2としての計算値
C(%)61.35;H(%)6.44;N(%)3.58
実測値 C(%)63.3;H(%)5.80;N(%)3.55
【0049】
また、HPLC分析により、純度を測定した。
<測定条件>
装置:LC−6A((株)島津製作所製)
使用カラム:SUMIPAX ODSA−212 5μm 6mm×15cm
カラム温度:40℃
移動層:メタノ−ル:水=95:5
流速:1.0mm/min
<測定結果>
HPLC面百純度90.0%
【0050】
(実施例7)
化合物(d);5−(4−ヒドロキシ−3−メトキシベンジリデン)−3−(2−エチルヘキシル)−2−チオキソチアゾリジン−4−オンの合成
【化25】


200mLの4つ口フラスコに玉付きコンデンサー、温度計、撹拌装置を取り付け、5−(4−ヒドロキシ−3−メトキシベンジリデン)−2−チオキソチアゾリジン−4−オン5.35g(0.02モル)、2−エチルヘキシルブロミド3.86g、炭酸水素ナトリウム3.36g(0.04モル)、ヨウ化カリウム0.4g(2.4×10−3)、メチルイソブチルケトン
200mLを入れ、115℃で10時間撹拌した。さらに、炭酸水素ナトリウム1.68g(0.02モル)、ヨウ化カリウム0.2g(1.2×10−3モル)を加え115℃で6時間撹拌した。冷却後、濾過し、ろ液を減圧回収し、その残留物をn−ヘキサン200mLで2回抽出し、冷却後黄色の結晶2.41gを得た。得られた化合物の収率は、31.8%、融点は、81.8〜82.1℃であった。
【0051】
この化合物を高感度C,H,Nにて定量した。
<測定装置>
酸素循環燃焼・TCD検出方式 NCH定量装置
スミグラフ NCH−21型(住化分析センター製)
<測定結果>
C18H22NO2S2としての計算値
C(%)62.03;H(%)6.36;N(%)4.02
実測値 C(%)62.5;H(%)5.51;N(%)3.71
【0052】
また、HPLC分析により、純度を測定した。
<測定条件>
装置:LC−6A((株)島津製作所製)
使用カラム:SUMIPAX ODSA−212 5μm 6mm×15cm
カラム温度:40℃
移動層:メタノ−ル:水=95:5
流速:1.0mm/min
<測定結果>
HPLC面百純度99.0%
【0053】
(実施例8)
化合物(i);2−(5−(2,4−ジヒドロキシベンジリデン)−4−オキソ−2−チオキソチアゾリジン−3−イル)アセチックアシッドの合成
【化26】


200mLの4つ口フラスコに水分定量受器のついた玉付きコンデンサー、温度計、撹拌装置を取り付け、ローダニンN−アセチックアシッド3.82g(0.02モル)、2,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド2.76g(0.02モル)、酢酸アンモニウム0.77g(0.01モル)、酢酸3mL(0.05モル)、トルエン30mLを入れ110℃にて水を留去しながら1.5時間撹拌した。冷却後、結晶を濾過し取り、水洗後60℃の乾燥機にて一晩乾燥し、朱色の結晶3.13g(粗収率100.5%)を得た。その結晶とメチルイソブチルケトン50mLを30分間還流させ冷却後、結晶を濾過し取りして朱色の結晶2.25gを得た。得られた化合物の収率は、72.3%、融点を測定したところ、216℃で分解した。
【0054】
この化合物を高感度C,H,Nにて定量した。
<測定装置>
酸素循環燃焼・TCD検出方式 NCH定量装置
スミグラフ NCH−21型(住化分析センター製)
<測定結果>
C12H9NO5S2としての計算値
C(%)46.29;H(%)2.91;N(%)4.50
実測値 C(%)43.9;H(%)3.25;N(%)6.51
【0055】
また、HPLC分析により、純度を測定した。
<測定条件>
装置:LC−6A((株)島津製作所製)
使用カラム:SUMIPAX ODSA−212 5μm 6mm×15cm
カラム温度:40℃
移動層:メタノ−ル:0.1Mクエン酸溶液=8:2
流速:1.0mm/min
<測定結果>
HPLC面百純度92.0%
【0056】
(実施例9)
化合物(j);2−(5−(4−(メトキシカルボニル)ベンジリデン)−4−オキソ−2−チオキソチアゾリジン−3−イル)アセチックアシドの合成
【化27】

【0057】
200mLの4つ口フラスコに水分定量受器のついた玉付きコンデンサー、温度計、撹拌装置を取り付け、ローダニンN−アセチックアシッド9.56g(0.05モル)、4−ホルミル安息香酸メチル8.21g(0.05モル)、酢酸アンモニウム1.93g(0.025モル)、酢酸7.5mL(0.125モル)、トルエン75mLを入れ110℃にて水を留去しながら1.5時間撹拌した。冷却後、結晶を濾過し取り、水洗後60℃の乾燥機にて一晩乾燥し、黄色の結晶16.1g(粗収率95.2%)を得た。その結晶5.0gとメチルイソブチルケトン100mLを30分間還流させ冷却後、結晶を濾過し取り、黄色の結晶4.3gを得た。得られた化合物の収率は、81.9%。、融点を測定したところ、240℃で分解した。
【0058】
この化合物を高感度C,H,Nにて定量した。
<測定装置>
酸素循環燃焼・TCD検出方式 NCH定量装置
スミグラフ NCH−21型(住化分析センター製)
<測定結果>
C14H11NO5S2としての計算値
C(%)49.84;H(%)3.29;N(%)4.15
実測値 C(%)47.4;H(%)3.13;N(%)4.71
【0059】
また、HPLC分析により、純度を測定した。
<測定条件>
装置:LC−6A((株)島津製作所製)
使用カラム:SUMIPAX ODSA−212 5μm 6mm×15cm
カラム温度:40℃
移動層:メタノ−ル:0.1Mクエン酸溶液=8:2
流速:1.0mm/min
<測定結果>
HPLC面百純度95.5%
【0060】
(実施例10)
化合物(k);2−(5−(4−ヒドロキシ−3−メトキシベンジリデン)−4−オキソ−2−チオキソチアジリジン−3−イル)アセチックアシドの合成
【化28】


200mLの4つ口フラスコに水分定量受器のついた玉付きコンデンサー、温度計、撹拌装置を取り付け、ローダニンN−アセチックアシッド9.56g(0.05モル)、バニリン7.61g(0.05モル)、酢酸アンモニウム1.93g(0.025モル)、酢酸7.5mL(0.125モル)、トルエン75mLを入れ110℃にて水を留去しながら1.5時間撹拌した。冷却後、結晶を濾過し取り、水洗後60℃の乾燥機にて一晩乾燥し、黄色の結晶15.4g(粗収率94.8%)を得た。その結晶5.0gとメチルイソブチルケトン100mLを30分間還流させ冷却後、結晶を濾過し取り、黄色の結晶4.5gを得た。得られた化合物の収率は、収率85.3%、融点を測定したところ、247℃で分解した。
【0061】
この化合物を高感度C,H,Nにて定量した。
<測定装置>
酸素循環燃焼・TCD検出方式 NCH定量装置
スミグラフ NCH−21型(住化分析センター製)
<測定結果>
C13H11NO5S2としての計算値
C(%)47.99;H(%)3.41;N(%)4.30
実測値 C(%)45.0;H(%)3.00;N(%)5.49
【0062】
また、HPLC分析により、純度を測定した。
<測定条件>
装置:LC−6A((株)島津製作所製)
使用カラム:SUMIPAX ODSA−212 5μm 6mm×15cm
カラム温度:40℃
移動層:メタノ−ル:0.1Mクエン酸溶液=8:2
流速:1.0mm/min
<測定結果>
HPLC面百純度97.0%
【0063】
(実施例11)
化合物(e);2−エチルヘキシル2−(5−(4−ヒドドキシ−3−メトキシベンジリデン)−4−オキソ−2−チオキソチアゾリジン−3−イル)アセテ−トの合成
【化29】


200mLの4つ口フラスコに水分定量受器のついた玉付きコンデンサー、温度計、撹拌装置を取り付け、2−(5−(4−ヒドロキシ−3−メトキシベンジリデン)−4−オキソ−2−チオキソチアジリジン−3−イル)アセチックアシド3.25g(0.0
1モル)、2−ヘキシルアルコ−ル6.5g(0.05モル)、98%硫酸0.1gを入れ150〜160℃で8時間撹拌した。90℃まで冷却後、トルエン30mL水30mLを入れて撹拌、静置後、分液(70℃)し、水洗2回(30mL、70℃)を行った。その後トルエンを減圧回収し、65℃にてIPA30mLを加え、冷却後結晶を濾過し取り、60℃の乾燥機にて一晩乾燥し、黄色の結晶1.73gを得た。得られた化合物の収率は、39.6%、融点は、122.0〜122.6℃であった。
【0064】
この化合物を高感度C,H,Nにて定量した。
<測定装置>
酸素循環燃焼・TCD検出方式 NCH定量装置
スミグラフ NCH−21型(住化分析センター製)
<測定結果>
C21H27NO5S2としての計算値
C(%)57.64;H(%)6.22;N(%)3.20
実測値 C(%)57.2;H(%)5.91;N(%)3.14
【0065】
また、HPLC分析により、純度を測定した。
<測定条件>
装置:LC−6A((株)島津製作所製)
使用カラム:SUMIPAX ODSA−212 5μm 6mm×15cm
カラム温度:40℃
移動層:メタノ−ル:水=95:5
流速:1.0mm/min
<測定結果>
HPLC面百純度96.3%
【0066】
〔評価〕
実施例1〜11で得られた化合物(a)〜(k)につき、紫外線〜可視光吸収スペクトル、赤外線吸収スペクトル、イソプロピルアルコール(IPA)への溶解度を測定した。また、前記化合物をポリカーボネート板上に塗布した場合の塗布膜としての評価も併せて行った。試験条件は以下の通りである。
【0067】
(紫外線〜可視光吸収スペクトル)
装置:UV−2450((株)島津製作所製)
測定波長:250〜500nm
検体
試料濃度:10ppm/N,N−ジメチルアセトアミド
(化合物1、2、3、8、9、10)
10ppm/メタノ−ル
(化合物4、5、6、7、11)
上記条件で測定した化合物(1)〜(11)のスペクトルを図1〜11に示す。
【0068】
(赤外線吸収スペクトル)
装置:FTIR−8400S((株)島津製作所製)
検体:1/200(KBr)
上記条件で測定した化合物(1)〜(7)の赤外線吸収スペクトルを図13〜19に示す。
【0069】
(塗布膜としたときの評価)
化合物(a)〜(k)をメチルセロソルブに対して2wt%になるよう調整する。次にこの溶液を回転数500〜600rpmで回転している透明なポリカーボネート円盤(直径12cm厚さ約1.2mm)の上に落とし、円盤上に塗布する。溶液を乾燥させると、化合物(a)〜(k)が膜化して付着しているポリカーボネート板を得ることができる。
【0070】
上記方法により、円盤上に膜化した化合物(a)〜(k)の結晶性を目視で調べ、また膜化したときの紫外線〜可視光吸収スペクトルについて調べた。測定装置、測定波長は上記紫外線〜可視光吸収スペクトルの条件と同じである。ただし、検体は、化合物(a)〜(k)が膜化して付着しているポリカーボネート板自体とした。実施例7の化合物(d)については、塗膜状態の紫外線〜可視光吸収スペクトルを図12に示す。
【0071】
これらの評価の結果をまとめて表1〜表2に示す。
【0072】
【表1】

【0073】
【表2】

【産業上の利用可能性】
【0074】
本発明の有機色素は、一般の色材としても使用できるものであるが、最大吸収の波長が青色レーザーの波長である410nm程度に存在するため、当該レーザーを吸収するための色素として好適に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】化合物(f)の紫外〜可視吸収スペクトルである。
【図2】化合物(g)の紫外〜可視吸収スペクトルである。
【図3】化合物(h)の紫外〜可視吸収スペクトルである。
【図4】化合物(a)の紫外〜可視吸収スペクトルである。
【図5】化合物(b)の紫外〜可視吸収スペクトルである。
【図6】化合物(c)の紫外〜可視吸収スペクトルである。
【図7】化合物(d)の紫外〜可視吸収スペクトルである。
【図8】化合物(i)の紫外〜可視吸収スペクトルである。
【図9】化合物(j)の紫外〜可視吸収スペクトルである。
【図10】化合物(k)の紫外〜可視吸収スペクトルである。
【図11】化合物(e)の紫外〜可視吸収スペクトルである。
【図12】化合物(d)の塗膜状態の紫外吸収スペクトルである。
【図13】化合物(f)の赤外吸収スペクトルである。
【図14】化合物(g)の赤外吸収スペクトルである。
【図15】化合物(h)の赤外吸収スペクトルである。
【図16】化合物(a)の赤外吸収スペクトルである。
【図17】化合物(b)の赤外吸収スペクトルである。
【図18】化合物(c)の赤外吸収スペクトルである。
【図19】化合物(d)の赤外吸収スペクトルである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の一般式(A)で示される5−ベンジリデン−2−チオキソ−チアゾリジン−4−オン誘導体のうち、
(1)式中のR〜Rがそれぞれ下記の官能基または原子のうちいずれかであるチアゾリジン誘導体を含有する有機色素。
【化1】


〜R=水素原子、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、カルボキシアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基(1〜3位のいずれかで枝分かれしているものを含む)、炭素数1〜20のアルキルオキシカルボニル基
=水素原子、炭素数1〜20のアルキル基(1〜3位のいずれかで枝分かれしているものを含む)、炭素数1〜3のカルボキシアルキル基
【請求項2】
前記一般式(A)におけるR〜Rが、下記(a)〜(e)の記載の組み合わせのうち、いずれかの組み合わせである5−ベンジリデン−2−チオキソ−チアゾリジン−4−オン誘導体化合物。
(a) R、R、R=H、
【化2】


(b) R、R=H、R=OMe、
【化3】


(c) R、R=H、R=COOMe、
【化4】


(d) R=H、R=OMe、R=OH、
【化4】


(e) R=H、R=OMe、R=OH、
【化5】

【請求項3】
前記一般式(A)におけるR〜Rが、下記(f)〜(k)の記載の組み合わせうち、いずれかの組み合わせである5−ベンジリデン−2−チオキソ−チアゾリジン−4−オン誘導体化合物。
(f) R,R,R=H、 R=COOCH
(g) R,R=OH、 R,R=H
(h) R,R,R=H、 R=N(CH
(i) R,R=OH、 R=H、 R=CHCOOH
(j) R,R=H、 R=COOCH、 R=CHCOOH
(k) R=H、 R=OCH、 R=OH、 R=CHCOOH


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2007−45946(P2007−45946A)
【公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−232303(P2005−232303)
【出願日】平成17年8月10日(2005.8.10)
【出願人】(301000675)シプロ化成株式会社 (33)
【Fターム(参考)】