説明

チューブラーのメイクアップの制御システム

第1チューブラー(106)と第2チューブラー(114)の間のねじ接続を行うためのメイクアップコントロールの方法とシステム(100)が提供される。このシステム(100)は第1チューブラー(106)に接続されたトップドライブ(101)と、少なくとも1つの命令信号をトップドライブに送る、トップドライブに作用上接続されたコントローラー(102)とを含む。トップドライブ(101)は少なくとも1つの命令信号に応答してトルクと回転スピードを発生し、トルクと回転スピードは第1チューブラーと第2チューブラーの間のメイクアッププロセスの間第1チューブラー(106)に加えられる。トップドライブ(101)はまたコントローラー(102)に伝達されるトルクフィードバック信号を発生し、コントローラーはメイクアッププロセスの間、第1チューブラー(106)に加えられるトルクと回転スピードを監視することができる。
コントローラー(102)はあらかじめ決定されたトルクリミットに到達した場合にはメイクアッププロセスを停止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に油井及びガス井戸の掘削システムの分野に関し、特に、トップドライブを使用して、ドリルケーシングのようなねじ付きチューブラーの間のねじ接続のメイクアップを行うための、コントロールシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
油井やガス井戸の掘削システムは、普通「チューブラー」と呼ばれる多数のタイプの配管を有している。チューブラーは掘削管、ケーシング、その他のねじ接続ができる油井構造物やガス井戸構造物を含む。つながったチューブラーの長い「ストリング」は普通、井戸穴を掘削しかつ掘削後の井戸穴の崩壊を防止するために用いられる。いくつかのチューブラーは一方の端部がオスねじで、他方の端部がメスねじで作られている。他のチューブラーは両端部がオスねじで、チューブラー間の接続は2つのメスねじを有するねじ付きカラーを用いて行われる。1連のチューブラーを互いに接続して「ストリング」を作る操作は「メイクアップ」プロセスとして知られている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ねじ付きチューブラーのメイクアップの一方法は、技術を持ったオペレーターを必要とし、「パワートング」として知られる油圧駆動の道具を使用する、多段階プロセスを含む。油圧パワートングは様々な制約を有する。メイクアッププロセスのいくつかの部分の最中、油圧パワートングは、接続を完全にメイクアップするために、ねじ付きチューブラーに大きなトルクを加えることができなければならない。しかし、メイクアッププロセスの他の部分では、油圧パワートングはもしチューブラーが不注意にクロススレッドしていたら、チューブラーを損傷から保護するために、トルク制限されなければならない。更に、メイクアッププロセスのいくつかの部分では、パワートングは、ねじ付きチューブラーのねじ接続を開始するためにはねじ付きチューブラーをゆっくり回転させることができなければならず、接続をさせるためにはねじ付きチューブラーをすばやく回転させることができなければならない。
【0004】
これらの特徴をいくつか備えた実用的な油圧パワートングを設計することは可能であろうが、これらの特徴をすべて備えた設計は、油井掘削リグの過酷な条件で実施するのは実用的でない。更に、チューブラーの繰り返しの多いプロセスは、技術を持ったオペレーターを疲労させ、退屈させ、メイクアッププロセスに対して不注意にさせる結果を引き起こすであろう。したがって、自動運転でき、トルクと回転スピードの両方に関して大きな動的範囲を有するメイクアップシステムに対する要求が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明はトップドライブモーターを使用して第1チューブラーと第2チューブラーの間のねじ接続を行うためのメイクアップ制御システムに関する。本発明のコントロールシステムは、メイクアッププロセスの間、トップドライブによって第1チューブラーに加えられる回転の数のうちの少なくとも1つと、トルクと、回転スピードを監視し、トルクリミットに到達したらメイクアッププロセスを停止する。トップドライブは油井及びガス井戸の構造物で、普通1またはそれ以上のチューブラーと接続され、井戸穴の掘削の間、チューブラーにトルクを与え、回転スピードを制御する。トップドライブは、接続されるチューブラーのねじの損傷を防ぐためには精密な制御が必要なことから、普通メイクアッププロセスの間は使用されない。そこで、本発明の制御システムは、メイクアッププロセスの間、チューブラーのねじを損傷から保護するために、トップドライブがチューブラーに加えるトルクと回転スピードを綿密に監視し、制御する。
【0006】
1実施例では、本発明は第1チューブラーと第2チューブラーの間のねじ接続を行うためのメイクアップコントロールシステムに関し、このメイクアップコントロールシステムは第1チューブラーに接続されたトップドライブと、少なくとも1つの命令信号をトップドライブに送る、トップドライブに作用上接続されたコントローラーを備えている。トップドライブは少なくとも1つの命令信号に応答して、トルクと回転スピードを発生し、好ましいトルクと回転スピードが、メイクアッププロセスの間第1チューブラーに加えられる。トップドライブはまたトルクフィードバック信号を発生し、トルクフィードバック信号はコントローラーに伝達される。コントローラーはこのフィードバック信号を利用して、メイクアッププロセスの間、第1チューブラーに加えられるトルクと回転スピードを監視する。コントローラーはあらかじめ決定されたトルクリミットに到達した場合にはメイクアッププロセスを停止する。
【0007】
他の実施例では、本発明はメイクアッププロセスにおいて第1チューブラーと第2チューブラーの間のねじ接続を行うためにトップドライブを利用する方法であり、トップドライブを備え、第1チューブラーをトップドライブに接続し、コントローラーをトップドライブに作用上接続することを含む。このような実施例では、コントローラーは、例えばモーター駆動システムを介して、コントローラーからトップドライブへ命令信号を伝達する。トップドライブは命令信号に応答してトルクと回転スピードを第1チューブラーに加える。トップドライブはまた、トルクフィードバック信号をコントローラーに伝達する。次にコントローラーはフィードバック信号を利用して、メイクアッププロセスの間、第1チューブラーに加えられるトルクを監視する。あらかじめ決定されたトルクリミットは、メイクアッププロセスのさまざまな段階のうちの少なくとも1つに対して設定され、コントローラーは、あらかじめ決定されたトルクリミットの少なくともどれか1つが超過した場合にはメイクアッププロセスを停止する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図1から図10に示すように、本発明の実施例は複数の段階を有するメイクアッププロセスの間、チューブラー間のねじ接続を行うために使用できるメイクアップコントロールシステムである。
【0009】
1実施例では、メイクアップコントロールシステムはトップドライブを有し、トップドライブはコントローラーに作用上接続され、メイクアッププロセスの間、回転の数と、トルクと、回転スピード制御を与える。このような実施例では、回転チューブラーはコントローラーの制御の下でトップドライブによって回転され、静止チューブラーとのねじ接続を行う。
【0010】
メイクアッププロセスにはいくつもの標準段階がある。例えば、初めに、メイクアップコントロールシステムはねじマッチング段階の間、回転チューブラーを回転チューブラーのねじのねじ切り方向と反対方向に回転させることによって、チューブラーのねじをマッチさせる。いったんチューブラーのねじがマッチしたら、メイクアップコントロールシステムは初期ねじ接続段階の間、回転チューブラーをねじ方向に回転させてチューブラーのねじ接続を開始する。ねじ接続が開始された後は、メイクアップコントロールシステムは主ねじ接続段階の間、回転チューブラーの回転スピードを増加する。メイクアップコントロールシステムは次に最終ねじ接続段階の間、ねじ接続の完成に近い回転チューブラーの回転スピードを減速し、チューブラーが突然停止しないようにする。メイクアップコントロールシステムは次にねじ締め付け段階の間、ねじ接続が最終トルク値まで締まるまで、回転チューブラーに加えられているトルクを徐々に増加する。
【0011】
メイクアッププロセスの上述の各段階の間、メイクアップコントロールシステムは、トップドライブが回転チューブラーに加えることを許されている回転の数か又はトルクリミットを設定する。メイクアップコントロールシステムは次に、メイクアッププロセスの各段階の間、トップドライブによって回転チューブラーに加えられた回転の数、トルク、及び/又は回転総数を監視する。上記パラメータのうちの1つがその段階に対するリミットを超えた場合には、メイクアッププロセスに、クロススレッド、ねじ損傷、又は、ねじコンパウンドの過剰供給、その他起こりうるエラーの中からエラーが表示される。
【0012】
図1は本発明の好ましい実施例によるメイクアップコントロールシステム100の概略図である。メイクアップコントロールシステム100はコントローラー102に作用上接続されたトップドライブシステム101を含む。トップドライブ101はコントローラー102から命令信号104を受け、回転チューブラー106に加えられるトルクと回転数を発生することによって命令信号104に応答する。1実施例では、トップドライブ101はケーシング駆動工具107に接続され、次に、回転チューブラー106に接続され、トップドライブ101から回転チューブラー106にトルクと回転スピードを伝達する。
【0013】
運転中、トップドライブ101はフィードバック信号108を発生し、フィードバック信号108はコントローラー102に伝達される。フィードバック信号108はトルクフィードバック信号と回転スピードフィードバック信号を含む。コントローラー102はフィードバック信号108を利用してメイクアッププロセスの間、トップドライブ101の運転を監視する。コントローラー102の機能は、コントローラー102に記憶された一式のプログラム命令110に記述されている。
【0014】
1実施例では、回転チューブラー106は複数の段階を有するメイクアッププロセス300(図3を参照して以下に詳述)の間、トップドライブ101によって回転され、静止チューブラー114とねじ接続を行う。そのような実施例では、回転チューブラー106はねじ部112を有し、ねじ部112は静止チューブラー114の対応するねじ部116と係合してねじ接続を形成する。上述の説明は係合する接続部を有するチューブラーについてであるが、チューブラーは対応するメス両端部を有する接続継手を介して接続されたオス両端部を有するケーシングであってもよいことが理解されなければならない。
【0015】
図2は本発明の好ましい実施例によるメイクアップコントロールシステム100のブロック線図である。このような実施例では、上述のようにメイクアップコントロールシステム100はトップドライブ101とコントローラー102を含む。更に、メイクアップコントロールシステム100は電動モーター202と作用上接続されたモーターコントローラー200を含むことができる。DCモーターを使用するそのような1実施例では、モーターコントローラー200はAC電源208から高電圧/大電流のAC電力206を受け、このAC電力を電動モーター202のために調整し制御されたDC電力に変換する。次に電動モーター202は、メイクアッププロセス300の間、DC電力を受け、トップドライブ101にトルクを加え、トルクは回転チューブラー106に伝達される。モーターコントローラー200は、電動モーター202に加えられる電圧を制御することにより、電動モーター202のスピードを制御し、電動モーター202に供給される電流の大きさを調整することによって、電動モーター202によって加えられるトルクの大きさを調整する。DCモーターのみ上述したが、ACモーターもまた利用できる。このような実施例では、コントローラーはACモーターに加えられる電力の周波数を調整することによって、ACモーターのトルクとスピードを調整する。
【0016】
1実施例では、上述の命令信号104は回転方向命令信号210、トルクリミット信号212、及びスピード命令信号214を含む。この実施例では、モーターコントローラー200はメイクアップシステムコントローラー102によって伝達された回転方向命令信号210を受け、電動モーター202の回転方向を設定することによって回転方向命令信号210に応答する。電動モーター202はまた電動モーター202の回転方向を逆にするために回転方向スイッチ204を有する。
このようにして、この実施例のメイクアップシステムコントローラー102は、回転方向命令信号210を発生し、回転方向命令信号210をモーターコントローラー200に伝達することによって、回転チューブラー106の回転方向を制御できる。
【0017】
このような実施例では、モーターコントローラー200はまた、メイクアップシステムコントローラー102によって伝達されたトルクリミット信号212を受けることができる。この実施例のモーターコントローラー200は、電動モーター202に供給される電流の最大値を調整するためにトルクリミット信号212を利用する。電動モーター202に供給される電流の最大値は電動モーター202によって回転チューブラー106に加えられるトルクの最大値を決定するので、メイクアップシステムコントローラー102は、メイクアッププロセス300の間、電動モーター202によって回転チューブラー106に加えられるトルクの大きさを制限する。
【0018】
モーターコントローラー200はまた、メイクアップシステムコントローラー102によって伝達されるスピード命令信号214を受けることができる。このような実施例のモーターコントローラー200は、電動モーター202に加えられる電圧/周波数を調整するためにスピード命令信号214を利用する。電動モーター202の回転スピードは電動モーター202に加えられる電圧/周波数によって決定されるので、メイクアップシステムコントローラー102はメイクアッププロセス300の間、電動モーター202が回転チューブラー106に伝える回転スピードを決定する。1実施例では、モーターコントローラー200はまた、電動モーター202に加えられる電流と電圧(又は周波数)を個別に調整するシリコン制御整流器(SCR)を含むことができる。
【0019】
1実施例では、上述のフィードバック信号108はトルクフィードバック信号216を含む。この実施例では、モーターコントローラー200はトルクフィードバック信号216を発生し、この信号をメイクアップシステムコントローラー102に伝達する。トルクフィードバック信号216は電動モーター202を流れる電流に比例し、したがって電動モーター202によって加えられるトルクに比例する。メイクアップシステムコントローラー102はメイクアッププロセス300の間、電動モーター202によって回転チューブラー106に加えられるトルクの大きさを監視するために、トルクフィードバック信号216を利用する。
【0020】
1実施例では、電動モーター202はまた回転エンコーダー218に機械的に結合される。このような実施例では、回転エンコーダー218は回転フィードバック信号220を発生し、回転フィードバック信号220は電動モーター202の回転総数に比例する。電動モーター202はトップドライブ101に機械的に結合されており、トップドライブ101は上述のようにケーシング運転工具107を介して回転チューブラー106に接続することができる。そこで、電動モーター202の回転総数はまた回転チューブラー106の回転総数に比例する。回転フィードバック信号220を利用することによって、メイクアップシステムコントローラー102はメイクアッププロセス300の間、回転チューブラー106の回転総数を決定することができる。
【0021】
図3は本発明の好ましい実施例によるメイクアッププロセス300のプロセスフローダイヤグラムである。メイクアッププロセス300は回転チューブラーと静止チューブラーの間のねじ接続を行うために、メイクアップコントロールシステム100によって実行される。1実施例では、図示のように、メイクアッププロセス300は複数の段階を有するプロセスであり、この複数の段階を有するプロセスはねじマッチング段階400、初期ねじ接続段階500、主ねじ接続段階600、最終ねじ接続段階700、そしてねじ締め付け段階800を含み、それぞれ以下に詳述される。
【0022】
1実施例では、メイクアッププロセス300はねじマッチング段階400で始まる。図4は本発明の好ましい実施例によるねじマッチング段階400のプロセスフローダイヤグラムである。ねじマッチング段階400の間、メイクアップコントロールシステム100は回転チューブラー106のねじを静止チューブラー114のねじとマッチさせる。
【0023】
図示した実施例では、コントローラー102は回転チューブラー106の回転方向を回転チューブラー106のねじのねじ切り方向と逆方向へ設定401をする。例えば、回転チューブラー106のねじが右ねじである場合には、回転チューブラー106はねじマッチング段階400の間、反時計回りに回転される。
【0024】
コントローラー102はまた、上述のようにスピード命令信号214を発生し、スピード命令信号214をモーターコントローラー200に伝達することにより、トップドライブ101が回転チューブラー106に加えることを許されている最大回転スピードの設定402を行う。例えば、1実施例では、回転チューブラー106の最大回転スピードは約8 RPMである。
【0025】
コントローラー102は次に、例えばモーターコントローラー200を介して、トップドライブ101に命令信号104を伝達し、回転チューブラー106の回転開始405をする。ねじマッチング段階400の間ずっと、コントローラー102は上述のように、モーターコントローラー200と回転エンコーダー218からそれぞれコントローラー102に伝達される回転フィードバック信号220を監視することによって、回転チューブラー106の回転総数の監視406をする。
【0026】
コントローラー102は回転チューブラー106があらかじめ決定された回転総数まで回転されたかどうかの決定412を行う。回転チューブラー106があらかじめ決定された回転総数まで回転された場合には、コントローラー102はねじマッチング段階400の終了414をする。さもなければ、コントローラー102は回転チューブラー106があらかじめ決定された回転総数まで回転されるまで、ねじマッチング段階400の継続416を行う。1実施例では、ねじマッチング段階400の間の回転チューブラー106のあらかじめ決定された回転総数は1回転半である。
【0027】
ねじマッチング段階400は、回転チューブラー106があらかじめ決定された回転総数まで回転された場合には、完了する。ねじマッチング段階400の間、回転チューブラー106は約5 RPMから約10 RPMのレンジのスピードで、約678 N・m(約500 ft-lbs)から約2034 N・m(約1500 ft-lbs)のレンジのトルクで回転されることが好ましい。ねじマッチング段階400が完了した場合には、メイクアップコントロールシステム100は初期ねじ接続段階500へ進む。
【0028】
図5は本発明の好ましい実施例による初期ねじ接続段階500のプロセスフローダイヤグラムである。初期ねじ接続段階500の間、メイクアップコントロールシステム100は回転チューブラー106と静止チューブラー114の間のねじ接続を開始する。
【0029】
1実施例では、コントローラー102は、回転チューブラー106のねじ切り方向に回転チューブラー106の回転方向の設定501をする。例えば、もし回転チューブラー106のねじが右ねじならば、回転チューブラー106は初期ねじ接続段階500の間、時計回り方向に回転される。コントローラー102はまた、上述のようにスピード命令信号214を発生し、スピード命令信号214をモーターコントローラー200に伝達することによって、回転チューブラー106の最大回転スピードの設定502を行う。メイクアップコントロールシステム100はまた、上述のようにトルクリミット信号212を発生し、トルクリミット信号212をモーターコントローラー200に伝達することによって、トップドライブ101が回転チューブラー106に加えることが許されているトルクのリミットの設定504を行う。例えば、1実施例では、回転チューブラー106の最大回転スピード及びトルクリミットはそれぞれ約8 RPMと約2034 N・m(約1500 ft-lbs)である。
【0030】
コントローラー102は次に命令信号104をトップドライブ101に伝達し、回転チューブラー106の回転開始505を行う。初期ねじ接続段階500の間ずっと、コントローラー102は、上述のようにモーターコントローラー200及び回転エンコーダー218からそれぞれコントローラー102に伝達されるトルクフィードバック信号216と回転フィードバック信号220を監視することによって、回転チューブラー106に加えられたトルクと回転総数の監視506を行う。
【0031】
コントローラー102はトルクリミットに到達したかどうか決定508を行う。もしトルクリミットに到達したら、初期ねじ接続段階500において、ねじのクロススレッドのようなエラーを表示し、コントローラー102はメイクアッププロセス300の停止510を行い、回転チューブラー106の回転をやめる。
【0032】
もしトルクリミットに到達しなかったら、コントローラー102は回転チューブラー106があらかじめ決定された回転総数まで回転されたかどうかの決定512を行う。回転チューブラー106があらかじめ決定された回転総数まで回転された場合には、コントローラー102は初期ねじ接続段階500の終了514を行う。さもなければ、コントローラー102は、トルクリミットに到達するか又は回転チューブラー106があらかじめ決定された回転総数まで回転されるまで初期ねじ接続段階500の継続516をする。1実施例では、初期ねじ接続段階500の間での回転チューブラー106のあらかじめ決定された回転総数は2回転である。
【0033】
初期ねじ接続段階500は、回転チューブラー106が初期ねじ接続段階500のトルクリミットを超えることなく、あらかじめ決定された回転総数まで回転された場合には、成功のうちに完了する。初期ねじ接続段階500の間、回転チューブラー106は好ましくは、約5 RPMから約10 RPMのレンジのスピードで、約1356 N・m(約1000 ft-lbs)から約2712 N・m(約2000 ft-lbs)のレンジのトルクで回転される。初期ねじ接続段階500が完了した場合には、メイクアップコントロールシステム100は主ねじ接続段階600へ進む。
【0034】
図6は本発明の好ましい実施例による主ねじ接続段階600のプロセスフローダイヤグラムである。主ねじ接続段階600の間、コントローラー102は回転チューブラー106に加えられる回転スピードの、初期ねじ接続段階500の間回転チューブラー106に加えられた回転スピードからの増加601を行う。回転チューブラー106に加えられる回転スピードの増加は、ねじの回転の抵抗力の増加をもたらし、トップドライブ101が回転チューブラー106に加えることを許されているトルクのリミットにおいて、対応する増加602を必要とする。すなわち、コントローラー102は、トップドライブ101が回転チューブラー106に加えることを許されているトルクのリミットを増加することによって、より高い回転スピードでのねじの接続に対して増加した抵抗力を補う。例えば、1実施例では、回転チューブラー106のトルクリミットは約9491 N・m(約7000 ft-lbs)である。
【0035】
主ねじ接続段階600の間ずっと、コントローラーは、上述のように、モーターコントローラー220及び回転エンコーダー218からそれぞれコントローラー102に伝達されるトルクフィードバック信号216と回転フィードバック信号220を監視することにより、回転チューブラー106に加えられたトルクと回転総数の監視604を継続する。
【0036】
主ねじ接続段階600は、加えられたトルクがトルクリミットに近いことと結びついて回転スピードが減速したことをコントローラー102が検出606するまで続く。加えられたトルクがトルクリミットに近いことと結びついた回転スピードの減速は、チューブラーのねじが完全なねじ接続に近い場合に、抵抗力が増加することによって生じる。この状態が発生した場合には、主ねじ接続段階600は完了し、コントローラー102は最終ねじ接続段階700へ進む608となる。
【0037】
主ねじ接続段階600の間、回転チューブラー106は好ましくは、約10 RPMから約20 RPMのレンジのスピードで、最終トルクリミット(以下に述べる)の約15から30パーセントのレンジのトルクで回転される。例えば1実施例では、最終トルクリミットが33,895 N・m(25,000 ft-lbs)で、主ねじ接続段階600の間のトルクリミットが約5084 N・m(約3750 ft-lbs)から約10,169 N・m(約7500 ft-lbs)である。主ねじ接続段階600が完了した場合には、メイクアップコントロールシステム100は最終ねじ接続段階700へ進む。
【0038】
図7は本発明の好ましい実施例による最終ねじ接続段階700のプロセスフローダイヤグラムである。最終ねじ接続段階700の間、コントローラー102は、回転チューブラー106に加えられた回転スピードの、主ねじ接続段階600の間回転チューブラー106に加えられていた回転スピードからの減速701を行う。スピードの減速は、回転チューブラー106と静止チューブラー114に損傷を与えることなく回転チューブラー106が静止チューブラー114とねじ接続を形成することを可能にする。
【0039】
例えば、1実施例では、チューブラー106と114の各々は、ねじ部112と116それぞれに隣接して肩部を有し、これら肩部はねじ接続が形成された場合には、互いに係合する。この場合、これら肩部が接触したときに回転チューブラー106を早すぎる回転スピードで回転することは、係合したチューブラー106と114の肩部及び/又はねじ部に損傷を与えるかもしれない。
【0040】
従って、最終ねじ接続段階700の間、回転チューブラー106は好ましくは、約3 RPMから約8 RPMのレンジのスピードで、最終トルクリミット(以下に述べる)の約15から30パーセントのレンジのトルクで回転される。例えば、1実施例では、最終トルクリミットが33,895 N・m(25,000 ft-lbs)で、最終ねじ接続段階700の間のトルクリミットが約5084 N・m(約3750 ft-lbs)から約10,169 N・m(約7500 ft-lbs)である。好ましくは、回転チューブラー106のトルクリミットは約9491 N・m(約7000 ft-lbs)である。
【0041】
最終ねじ接続段階700の間ずっと、コントローラー102は回転チューブラー106に加えられたトルクと回転総数の監視703を行う。トルクリミットに到達した場合には、コントローラー102は、よい接続ができたことを確認するために、あらかじめ決定された時間の間、加えられたトルクの保持706をする。もし回転チューブラー106がトルクリミットで回転をやめれば、このことは回転チューブラー106と静止チューブラー114の間によい接続がされ、最終ねじ接続段階700が完了したことを示す。最終ねじ接続段階700が完了した場合には、メイクアップコントロールシステム100は締め付け段階800へ進む。
【0042】
図8は本発明の好ましい実施例による締め付け段階800のプロセスフローダイヤグラムである。締め付け段階800の間、コントローラー102は最終トルクリミットの設定801を行う。コントローラーは次にトップドライブ101が回転チューブラー106に加えることを許されているトルクのリミットを、最終ねじ接続段階700の間設定されていたトルクリミットから最終トルクリミットへ徐々に増加802する。
【0043】
締め付け段階800の間ずっと、コントローラーは回転チューブラー106に加えられたトルクの監視803をする。増加トルクのリミットに到達するまで回転が継続する。増加トルクのリミットに到達した場合には、コントローラーは最終トルクリミットに達したかどうかの決定805を行う。もし最終トルクリミットに達しなければ、トップドライブ101が回転チューブラー106に加えることを許されているトルクのリミットは再び新たな増加トルクのリミットまで徐々に増加807される。このプロセスは最終トルクリミットに到達するまで続く。
【0044】
最終トルクリミットに到達した場合には、コントローラー102は最終接続を確認するために、あらかじめ決定された時間の間、加えられたトルクを保持806する。コントローラー102は次に回転チューブラー106の回転の監視807を行い、回転が継続しているかどうかの決定808をする。もし回転チューブラー106があらかじめ決定された時間の間最終トルクリミットで回転を継続していれば812へ進み、これはメイクアップエラーを示す。もし回転チューブラー106がトルクリミットで回転をやめていれば810へ進み、これは回転チューブラー106と静止チューブラー114の間でよい接続がされていることを示し、締め付け段階800の完了を示す。
【0045】
締め付け段階800の間、最終トルクリミットは好ましくは約10,847 N・m(約8000 ft-lbs)から約47,454 N・m(約35,000 ft-lbs)のレンジ内で、増分トルクリミットの各増分の増加は約68 N・m(約50 ft-lbs)から約271 N・m(約200 ft-lbs)のレンジ内にある。例えば、1実施例では、最終トルクリミットは約33,895 N・m(約25,000 ft-lbs)で、増分トルクリミットの各増分トルクの増加は約136 N・m(約100 ft-lbs)である。
【0046】
上述のようにメイクアッププロセス300の間ずっと、メイクアップコントロールシステム100は回転チューブラー106に加えられるトルクを監視し、記録し、報告する。1実施例では、メイクアップコントロールシステム100は、この情報をトルク対回転のグラフ(以下簡単にトルク・回転グラフと呼ぶ)を作成するために利用できる。
【0047】
図9は本発明の好ましい実施例による、メイクアップコントロールシステムへ加えられたトルク、トルクリミット、回転方向、回転スピード、及び、回転の数の間の関係を図示した好ましいトルク・回転グラフ900である。ねじ付き接続をメイクアップするのに必要な実際の回転の数、加えられる実際のトルク、リミットを設定されたトルクは、接続されるねじ付きチューブラーのタイプに依存しており、従って、グラフ900に示した値は説明目的のみのための値であり、これらの各パラメーターはメイクアップコントロールシステムへのユーザーインプットにより変更でき、又はプログラムで修正することができる。グラフ900の上側部分901は回転する右ねじ付きチューブラーのトルク903対回転904を示し、グラフ900の下側部分902は回転する右ねじ付きチューブラーの回転スピード905対回転904を示す。
【0048】
前述のように、ねじマッチング段階400の間、ねじ付きチューブラーのねじは、ねじ付きチューブラーを反時計方向へ回転することによって、受け入れ側ねじ付きチューブラーのねじとマッチさせられる。グラフ900に示すように、ねじマッチング段階400の間、回転スピードは反時計方向にポイント906まで増加し、第2ポイント907まで一定に保持され、次に第3ポイント908での停止まで戻される。ねじマッチング段階400の間、ねじ付き回転チューブラーは反時計方向に全部で1回転半、回転される。
【0049】
初期ねじ接続段階500の間、メイクアップコントロールシステムはねじ付きチューブラーのねじ接続を開始する。メイクアップコントロールシステムは、選定した回転スピードが第4ポイント909に到達するまで、ねじ付き回転チューブラーの回転を時計方向に開始する。回転スピードはねじ付き回転チューブラーを全部で2回回転して第5ポイント910に到達するまで一定値に保たれる。また初期ねじ接続段階500の間、前述のメイクアップコントロールシステムによって、トルクリミットが第1トルクリミットEに設定される。ねじ付きチューブラーに加えられた実際のトルクは、次にメイクアップコントロールシステムによって監視される。もし加えられたトルクが第1トルクリミットEを超えたら、メイクアップコントロールシステムはねじ付き回転チューブラーの回転を停止する。
【0050】
主ねじ接続段階600の間、回転スピードは第6ポイント911で最大値に到達するまで増加される。また主ねじ接続段階600の間、ねじ付きチューブラーに加えられる実際のトルクは、より多くのねじ山が係合して、係合したねじ間の摩擦が増加するにつれ、ポイントBからポイントB’に示すように増加する。これを補うために、許容トルクリミットは第2トルクリミットFまで増加される。主ねじ接続段階600は、加えられたトルクが第2トルクリミットFに近づき、これとともに回転スピードが減速したことをコントローラーが検出するまで継続する。このことは第7ポイント912でグラフ上に示されている。
【0051】
最終ねじ接続段階700の間、回転スピードは第7ポイント912から第8ポイント913まで減速する。最終ねじ接続段階700の間、ねじの肩部がねじ接続プロセスの最後に接触した場合に起こりうるようないかなる損傷をも最小にするために、回転スピードは減速される。
【0052】
締め付け段階800の間、ねじ付きチューブラーの間の接続はトルク増加プロセスで最終トルク値Gまで締められる。ポイントCからポイントDまで、許容トルクリミットはゆっくりと増加される。トルクリミットまでの各増加で、回転チューブラーへ回転力を供給する前述の電動モーターが、加えられたトルクがトルクリミットに到達するまで回転チューブラーを回転し、このトルクリミットのポイントで電動モーターは失速し、ねじ付き回転チューブラーの回転をやめる。トルクリミットの各増加では、電動モーターはねじ付き回転チューブラーを回転の数の一部について回転し、次に失速する。このプロセスは最終トルク値Gに到達するまで繰り返される。ねじ付き回転チューブラーのトルク増加回転の間、回転スピードは第8ポイント913から第9ポイント914まで減速される。
【0053】
図10は本発明の1実施例によるコントローラー102のブロック線図である。この実施例において、コントローラー102はプロセッサー2000を含み、プロセッサー2000は中央処理ユニット(CPU)2002と、メモリーキャッシュ2004と、バスインターフェイス2006とを備える。バスインターフェイス2006はシステムバス2008を介して主メモリー2010及びインプット/アウトプット(I/O)インターフェイスコントロールユニット2012と作用上連結されている。I/Oインターフェイスコントロールユニット2012はローカルバス2014を介してストレージコントローラー2016、及び外部装置と信号の伝達、受け入れのためのI/Oインターフェイス2018と作用上連結されている。ストレージコントローラー2016は、メイクアップコントロールシステム100の前述した機能を実行するプログラム命令110の記憶のための記憶装置2022と作用上連結されている。
【0054】
運転では、プロセッサー2000はプログラム命令110を取り込み、主メモリー2010にプログラム命令110を記憶する。プロセッサー2000は次に、前述したメイクアップコントロールシステム100の機能を実行するために、主メモリー2010に記憶されたプログラム命令110を実行する。プロセッサー2000はプログラム命令110を使用して前述の命令信号104を発生し、外部I/O装置2018を介して前述のトップドライブ101に命令信号104を伝達する。トップドライブ101は命令信号104に応答し、前述したフィードバック信号108を発生し、フィードバック信号108はコントローラー102に伝達されて戻される。プロセッサー2000は外部I/O装置2018を介してフィードバック信号108を受け取る。プロセッサー2000はフィードバック信号108とプログラム命令110を使用して、前述のようにトップドライブ101へ伝達するために追加の命令信号、命令信号210、212、及び214を発生する。
【0055】
上述の説明は本発明の様々な実施例を参照して示された。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者は上述の構造及び操作方法における修正、変更が本発明の理論、精神、及び範囲から有意に離れることなく実行されうることを認めるであろう。
【0056】
例えば、例示した装置や方法は特定の機構や方法の工程を有するが、別の実施例は特定の用途の要求に応じて、より少ない工程やより多い工程を備えうる。従って、上述の説明は、ここで述べられ、また添付図面に示された詳細な構造にのみ属すると解釈してはならず、最も完全かつ広範な範囲を有すべき本出願の請求項と合致し、または請求項を補助するものと解釈されなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の好ましい実施例によるメイクアップコントロールシステムの概略図。
【図2】本発明の好ましい実施例によるメイクアップコントロールシステムのブロック線図。
【図3】本発明の好ましい実施例によるメイクアッププロセスのプロセスフローダイヤグラム。
【図4】図3のメイクアッププロセスのねじマッチング段階のプロセスフローダイヤグラム。
【図5】図3のメイクアッププロセスの初期ねじ接続段階のプロセスフローダイヤグラム。
【図6】図3のメイクアッププロセスの主ねじ接続段階のプロセスフローダイヤグラム。
【図7】図3のメイクアッププロセスの最終ねじ接続段階のプロセスフローダイヤグラム。
【図8】本発明の好ましい実施例によるねじ締め付け段階のプロセスフローダイヤグラム。
【図9】本発明の好ましい実施例によるメイクアップコントロールシステムのトルク、回転方向、回転、の間の関係を示すグラフ。
【図10】本発明の好ましい実施例によるコントローラーのブロック線図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1チューブラーに接続されたトップドライブと、
少なくとも1つの命令信号をトップドライブに送る、トップドライブに作用上接続されたコントローラーであって、前記トップドライブは少なくとも1つの命令信号に応答してトルクと回転スピードを発生し、前記トルクと回転スピードが第1チューブラーと第2チューブラーの間のメイクアッププロセスの間第1チューブラーに加えられるコントローラーとを備え、
前記トップドライブはまた前記コントローラーに伝達されるトルク信号又は回転フィードバック信号のうちの少なくとも1つを発生し、前記コントローラーは前記少なくとも1つのフィードバック信号を監視し、メイクアッププロセスの間、第1チューブラーに加えられるトルクと回転の数のうち少なくとも1つを決定し、
前記コントローラーはあらかじめ決定されたトルクリミット又は回転リミットのうちの1つに到達した場合には前記メイクアッププロセスを停止する、
第1チューブラーと第2チューブラーの間のねじ接続を行うためのメイクアップコントロールシステム。
【請求項2】
前記トップドライブが電動モーターである、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記モーターに作用上接続されたモーターコントローラーを更に備え、前記モーターコントローラーは、前記トップドライブに加えられている電圧の大きさを制御することにより、前記トップドライブが第1チューブラーに加える回転スピードを制御する、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記トップドライブに作用上接続されたモーターコントローラーを更に備え、前記モーターコントローラーは、前記トップドライブに加えられている電流の大きさを制御することにより、前記トップドライブが第1チューブラーに加えるトルクを制御する、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
第1チューブラーに加えられるあらかじめ決定された最大許容トルクリミットを制御するモーターコントローラーを更に備えた、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記メイクアッププロセスの間、第1チューブラーの回転の大きさを監視し、回転フィードバック信号を発生し、回転フィードバック信号を前記コントローラーに伝達する回転エンコーダーを更に備えた、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
トップドライブを備える工程と、
第1チューブラーを前記トップドライブに接続する工程と、
コントローラーを前記トップドライブに作用上接続する工程と、
コントローラーからトップドライブへ命令信号を伝達する工程と、
トップドライブでは命令信号に応答してトルクと回転スピードを発生し、前記トルクと回転スピードを第1チューブラーと第2チューブラーの間のメイクアッププロセスの間トップドライブを介して前記第1チューブラーに加える工程と、
トルクフィードバック信号又は回転フィードバック信号のうち少なくとも1つをトップドライブからコントローラーに伝達し、前記コントローラーは前記フィードバック信号を利用して、メイクアッププロセスの間、第1チューブラーに加えられるトルク又は回転の数のうち少なくとも1つを監視する工程と、
メイクアッププロセスの段階のうちの少なくとも1つにおいて、あらかじめ決定されたトルク又は回転リミットの少なくとも1つを設定し、前記コントローラーは、あらかじめ決定されたトルク又は回転リミットの少なくともどれか1つが到達した場合にメイクアッププロセスを停止するためにトップドライブに命令を送る工程とを備え、
メイクアッププロセスにおいて第1チューブラーと第2チューブラーの間のねじ接続を行うためにトップドライブを利用する方法。
【請求項8】
トップドライブが電動モーターである、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記トップドライブに作用上接続されたモーターコントローラーを備える工程を更に備えた、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
トップドライブに加えられている電圧の大きさを制御することにより、前記トップドライブが第1チューブラーに加える回転スピードを制御する工程と、
トップドライブに加えられている電流の大きさを制御することにより、前記トップドライブが第1チューブラーに加えるトルクを制御する工程とを更に備えた、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
メイクアッププロセスの間にトルク対回転のデータを採取する工程と、前記データを解析して第1チューブラーと第2チューブラーの間のねじ接続が好ましい接続かどうか決定する工程とを更に備えた、請求項7に記載の方法。
【請求項12】
ねじマッチング段階を更に備え、ねじマッチング段階は第1チューブラーのねじ部分を第2チューブラーのねじ部分とねじ接続させるために芯合わせする工程を備えた、請求項7に記載の方法。
【請求項13】
あらかじめ決定された初期ねじ接続段階トルクリミットを設定する工程と、
第1チューブラーの回転総数を監視する工程と、
第1チューブラーに加えられたトルクを監視し、第1チューブラーが初期ねじ接続段階トルクリミットを超えることなくあらかじめ決定された大きさまで回転された場合に前記初期ねじ接続段階が完了する工程とを備えている初期ねじ接続段階を更に備えた、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
第1チューブラーの回転スピードを増加する工程と、
初期ねじ接続段階トルクリミットを主ねじ接続段階トルクリミットまで増加する工程とを備えている主ねじ接続段階を更に備えた、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
第1チューブラーに加えられたトルクが主ねじ接続段階トルクリミットに接近していることと結びついて第1チューブラーの回転スピードが減速したことを前記コントローラーが検知した場合に主ねじ接続段階が完了する、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
第1チューブラーに加えられた回転スピードを、主ねじ接続段階の間に設定された回転スピードよりも下の回転スピードに減速する工程と、
主ねじ接続段階トルクリミットを最終ねじ接続段階トルクリミットまで増加させる工程とを備えている最終ねじ接続段階を更に備えた、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
最終ねじ接続段階トルクリミットに到達した場合に最終ねじ接続段階が完了する、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
最終トルクリミットを設定する工程と、
最終トルクリミットに到達するまで最終ねじ接続段階トルクリミットを徐々に増加する工程とを備えている締め付け段階を更に備えた、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
第1チューブラーに加えられたトルクが最終トルクリミットに到達し、回転が止まる場合に締め付け段階が完了する、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
トップドライブを備える工程と、
第1チューブラーを前記トップドライブに接続する工程と、
コントローラーを前記トップドライブに作用上接続する工程と、
コントローラーからトップドライブへ命令信号を伝達する工程と、
命令信号に応答してトルクと回転スピードを発生し、前記トルクと回転スピードを第1チューブラーと第2チューブラーの間のメイクアッププロセスの間トップドライブを介して前記第1チューブラーに加える工程と、
トルクフィードバック信号又は回転フィードバック信号のうち少なくとも1つをトップドライブからコントローラーに伝達し、前記コントローラーは前記フィードバック信号を利用して、メイクアッププロセスの間、第1チューブラーに加えられるトルク又は回転の数のうち少なくとも1つを監視する工程と、
ねじマッチング段階を開始する工程であって、ねじマッチング段階が第1チューブラーのねじ部分を第2チューブラーのねじ部分とねじ接続させるために芯合わせする工程を備えているねじマッチング段階を開始する工程と、
初期ねじ接続段階を開始する工程であって、初期ねじ接続段階が、
あらかじめ決定された初期ねじ接続段階トルクリミットを設定する工程と、
第1チューブラーの回転総数を監視する工程と、
第1チューブラーに加えられたトルクを監視し、第1チューブラーが初期ねじ接続段階トルクリミットを超えることなくあらかじめ決定された大きさまで回転され場合に、前記初期ねじ接続段階が完了する工程とを備えている初期ねじ接続段階を開始する工程と、
主ねじ接続段階を開始する工程であって、主ねじ接続段階が、
第1チューブラーの回転スピードを増加する工程と、
初期ねじ接続段階トルクリミットを主ねじ接続段階トルクリミットまで増加する工程であって、第1チューブラーに加えられたトルクが主ねじ接続段階トルクリミットに接近していることと結びついて第1チューブラーの回転スピードが減速したことを前記コントローラーが検知した場合に主ねじ接続段階が完了する工程とを備えている主ねじ接続段階を開始する工程と、
最終ねじ接続段階を開始する工程であって、最終ねじ接続段階が、
第1チューブラーに加えられた増加された回転スピードを減速する工程と、
主ねじ接続段階トルクリミットを最終ねじ接続段階トルクリミットまで増加させる工程であって、最終ねじ接続段階トルクリミットに到達した場合に最終ねじ接続段階が完了する工程とを備えている最終ねじ接続段階を開始する工程と、
締め付け段階を開始する工程であって、締め付け段階が
最終トルクリミットを設定する工程と、
最終トルクリミットに到達するまで最終ねじ接続段階トルクリミットを徐々に増加する工程であって、第1チューブラーに加えられたトルクが最終トルクリミットに到達し、回転が止まる場合に締め付け段階が完了し、締め付け段階が完了した場合にチューブラー間のねじ接続が完了する工程とを備えている締め付け段階を開始する工程とを備えた、
メイクアッププロセスにおいて第1チューブラーと第2チューブラーの間のねじ接続を行うためにトップドライブを利用する方法。
【請求項21】
メイクアッププロセスの間にトルク対回転のデータを採取する工程と、前記データを解析して前記ねじ接続が好ましい接続かどうか決定する工程とを更に備えた、請求項20に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2007−521424(P2007−521424A)
【公表日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−510484(P2005−510484)
【出願日】平成15年10月9日(2003.10.9)
【国際出願番号】PCT/US2003/031830
【国際公開番号】WO2005/045177
【国際公開日】平成17年5月19日(2005.5.19)
【出願人】(504239191)バーコ アイ/ピー,インコーポレイティド (4)
【Fターム(参考)】