説明

ディスクドライブ装置、光アッテネータの状態判定方法

【課題】専用の光検出器を設けることなく、光アッテネータのオン/オフの状態を判定できるようにする。
【解決手段】一定レベルの駆動信号によりレーザ光を出射させた状態で光アッテネータについて目標の光透過率が得られるようにして駆動しながら光検出手段の出力レベルを取得する。そして、この光検出手段の出力レベルと閾値とを比較することにより、実際に、光アッテネータが目標の光透過率を有する状態に至ったか否かを判断する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば光学ディスク状記録媒体に対応して記録及び/又は再生を行うディスクドライブ装置と、そのディスクドライブ装置における光アッテネータの状態判定方法とに関する。
【背景技術】
【0002】
近年における高記録密度の光ディスクとしては、ブルーレイディスク(Blu-ray Disc(登録商標))が知られている。
このブルーレイディスクに対応しては、波長405nmの短波長の青色レーザ光が使用される。
しかし、このような短波長の青色レーザ光は、例えば2mW程度以下の低パワーの領域では非常にノイズが多いことが分かっている。例えば、光ディスクに対してデータを記録するときには、光ディスクに照射するレーザ光のレーザパワーは大きくする必要がある。このために、記録時には高いパワー領域でレーザ発光させることになるので、ノイズは問題にはならない。これに対して、光ディスクに対する再生時においては、記録時よりも低いレーザパワーのレーザ光を照射する必要がある。このときに、レーザダイオードからの発光のパワー領域を小さくするとノイズの発生が無視できない程度にまで大きくなってしまう。
【0003】
そこで、レーザ光のパワーを減衰させるための光アッテネータを設けるようにした構成が知られるようになってきている。つまり、例えば再生時においてはノイズが問題ない程度に高いレーザパワーを設定してレーザ光を出射させたうえで、そのレーザ光を減衰させて光ディスクに照射するというものである。
特許文献1には、レーザダイオードから出射されるレーザ光のパワーと、光アッテネータを透過した後に、光ディスクに照射されるレーザ光のパワーとをそれぞれモニタし、これらのパワーの比に基づいて光アッテネータの減衰率を変化させる構成が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−226371号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のようにして光アッテネータは、透過光の減衰率が変化されるようにして駆動されるのであるが、ディスクドライブ装置により記録又は再生を実行するのにあたっては、例えばそのオン/オフのコマンドに応じて、光アッテネータが正常にオン/オフした状態となるようにして駆動されているかどうかを判断しておく必要がある。
例えば仮に、故障などにより光アッテネータが命令通りに正常にオン/オフしない状態になっているとする。すると、例えば記録時において、ディスクドライブ装置では光アッテネータをオフにして透過光を減衰させないつもりでいるのに、実際に光アッテネータはオンとなっていて透過光が減衰されている、というような誤動作を生じ得る。このような誤動作が生じた場合には、例えばレーザダイオードが保証していない非常に強いパワーで発光する危険性があり、レーザダイオードの寿命を短くする原因となる可能性が出てくる。
【0006】
また、これまでにおいて、光アッテネータの状態判定を積極的に行わないディスクドライブ装置も実際には存在していたが、この場合には、光アッテネータの状態を正確に判定できないだけではなく、次のような問題も生じる。
例えば液晶デバイスを用いた液晶アッテネータの場合には、そのオン/オフ間での状態が完全に遷移するのに在る程度の時間がかかり、特に低温となるほど、その所要時間は長くなる。すると、例えば記録再生を開始する段階において、液晶アッテネータのオン/オフ切り換えを行う際には、常に、切り換えを指示してから最悪条件を想定して設定したオン/オフ状態遷移の所要時間を待機しなければならないことになる。これにより、例えば記録再生の開始タイミングが遅れるなどの弊害が生じる。
【0007】
光アッテネータの状態を判定するのにあたっては、例えば液晶アッテネータであれば、この液晶アッテネータにて偏光されて対物レンズ側には照射されない光を、専用のフォトディテクタにより受光する、ということが行われていた。しかし、この場合には、光アッテネータの状態判定のために、フォトディテクタを追加する必要があり、それだけ光学ピックアップの光学系の構造が複雑になり、また、コスト的にも不利になる。
【0008】
そこで、本願発明は、光アッテネータ専用のフォトディテクタなどを追加することなく、アッテネータの状態が判定できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
このために本発明は、ディスクドライブ装置として次のように構成する。
つまり、入力される駆動信号に応じて、光ディスクに照射されるべきレーザ光を出射するレーザ光出射手段と、上記レーザ光出射手段から上記光ディスクに至るまでのレーザ光の光路において配置される光アッテネータと、上記光アッテネータを透過したレーザ光が受光されるようにして配置される光検出手段と、上記レ駆動信号を上記レーザ光出射手段に対して出力するもので、上記光検出手段の出力に基づいては、指定されたレーザパワーによる上記レーザ光が出射されるようにして上記駆動信号を可変する自動レーザパワー調整動作を実行する、レーザ光駆動手段と、上記自動レーザパワー調整動作を停止状態としたうえで、設定された一定レベルの駆動信号を出力して、上記レーザ光出射手段からレーザ光を出射させる、一定レベル駆動動作が実行されるように、上記レーザ光駆動手段を制御する、一定レベル駆動制御手段と、上記一定レベル駆動動作が実行されている状態のもとで、上記光アッテネータが目標の光透過率を有する状態に変化するように駆動する光アッテネータ駆動手段と、上記光アッテネータ駆動手段により光アッテネータが駆動されているときに応じて取得した上記光検出手段の出力レベルと、設定された閾値とを比較することによって、上記光アッテネータが目標の光透過率を有する状態に至ったか否かを判別する、光アッテネータ状態判別手段とを備えることとした。
【0010】
上記構成では、一定レベルの駆動信号によりレーザ光を出射させた状態で光アッテネータについて目標の減衰率が得られるようにして駆動する。このとき、自動レーザパワー調整動作は停止されている。そして、このときに光検出手段の出力レベルを取得する。このときの光検出手段の出力レベルは、光アッテネータが目標の減衰率を有する状態に遷移していれば,これに応じて変化することになる。そして、このように変化する光検出手段の出力レベルと閾値とを比較することにより、実際に、光アッテネータが目標の減衰率を有する状態に至ったか否かが判断できることになる。つまり、光アッテネータが正常に動作しているか否かを判断できる。そして、この判断にあたっては、本来は自動レーザパワー調整のために備えられる光検出手段の出力レベルを利用している。
【発明の効果】
【0011】
このようにして本願発明は、専用の光検出器を追加して設けなくとも、光アッテネータの状態判定を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本実施形態のディスクドライブ装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】ディスクドライブ装置における光学ピックアップの内部構成例を、そのための制御系の構成と共に示すブロック図である。
【図3】実施形態の第1例としての、液晶アッテネータのオン/オフ状態判定のための処理手順例を示すフローチャートである。
【図4】実施形態の第1例としての、液晶アッテネータのオン/オフ状態判定のための処理手順例を示すフローチャートである。
【図5】実施形態の第2例としての、液晶アッテネータのオン/オフ状態判定のための処理手順例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本願発明を実施するための形態(以下、実施形態という)について、下記の順により説明する。

<1.ディスクドライブ装置の構成例>
<2.光学系とそのための制御系の構成>
<3.液晶アッテネータの状態判定処理:第1例>
<4.液晶アッテネータの状態判定処理:第2例>

【0014】
<1.ディスクドライブ装置の構成例>

本実施の形態のディスクドライブ装置は、ブルーレイディスク規格としての再生専用ディスクや記録可能型ディスク(ライトワンスディスクやリライタブルディスク)に対応して再生や記録を行うことができるものとする。
【0015】
記録可能型ディスクの場合、波長405nmのレーザ(いわゆる青色レーザ)とNAが0.85の対物レンズの組み合わせという条件下でフェイズチェンジマーク(相変化マーク)や色素変化マークの記録再生を行うものとされ、トラックピッチ0.32μm、線密度0.12μm/bitで、64KB(キロバイト)のデータブロックを1つの記録再生単位(RUB:Recording Unit Block)として記録再生を行う。
なお再生専用ディスクについては、λ/4程度の深さのエンボスピットにより再生専用のデータが記録される。同様にトラックピッチは0.32μm、線密度は0.12μm/bitである。そして64KBのデータブロックを1つの再生単位(RUB)として扱う。
【0016】
記録再生単位であるRUBは、156シンボル×496フレームのECCブロック(クラスタ)に対して、例えばその前後に1フレームのリンクエリアを付加して生成された合計498フレームとなる。
なお、記録可能型ディスクの場合、ディスク上にはグルーブ(溝)が蛇行(ウォブリング)されて形成され、このウォブリンググルーブが記録再生トラックとされる。そしてグルーブのウォブリングは、いわゆるADIP(Address in Pregroove)データを含むものとされる。つまりグルーブのウォブリング情報を検出することで、ディスク上のアドレスを得ることができるようにされている。
【0017】
記録可能型ディスクの場合、ウォブリンググルーブによって形成されるトラック上にはフェイズチェンジマークによるレコーディングマークが記録されるが、フェイズチェンジマークはRLL(1,7)PP変調方式(RLL;Run Length Limited、PP:Parity preserve/Prohibit rmtr(repeated minimum transition runlength))等により、線密度0.12μm/bit、0.08μm/ch bitで記録される。
チャネルクロック周期を「T」とすると、マーク長は2Tから8Tとなる。
再生専用ディスクの場合、グルーブは形成されないが、同様にRLL(1,7)PP変調方式で変調されたデータがエンボスピット列として記録されているものとなる。
【0018】
図1は、上記フォーマットの光ディスク90に対応して記録/再生を行うことのできるディスクドライブ装置の構成例を示している。
本実施形態に対応する光ディスク90は、ディスクドライブ装置に装填されると、図示しないターンテーブルに積載され、記録/再生動作時においてスピンドルモータ2によって一定線速度(CLV)で回転駆動される。
そして再生時には光学ピックアップ(光学ヘッド)1によって光ディスク90上のトラックに記録されたマーク情報の読出が行われる。
また光ディスク90に対してのデータ記録時には、光学ピックアップ1によって光ディスク90上のトラックに、ユーザデータがフェイズチェンジマークもしくは色素変化マークとして記録される。
【0019】
なお、光ディスク90の内周エリア91等には、再生専用の管理情報として例えばディスクの物理情報等がエンボスピット又はウォブリンググルーブによって記録されるが、これらの情報の読み出しも光学ピックアップ1により行われる。
さらに光ディスク90に対しては、光学ピックアップ1によって光ディスク90上のグルーブトラックのウォブリングとして埋め込まれたADIP情報の読み出しもおこなわれる。
【0020】
光学ピックアップ1内には、レーザ光源となるレーザダイオードや、反射光を検出するためのフォトディテクタ、レーザ光の出力端となる対物レンズ、対物レンズを介してディスク記録面にレーザ光を照射し、またその反射光をフォトディテクタに導く光学系等が形成される。レーザダイオードは、例えば波長405nmのいわゆる青色レーザを出力する。また光学系によるNAは0.85である。
光学ピックアップ1内において対物レンズは二軸機構によってトラッキング方向及びフォーカス方向に移動可能に保持されている。
また光学ピックアップ1全体はスレッド機構3によりディスク半径方向に移動可能とされている。
また光学ピックアップ1におけるレーザダイオードはレーザドライバ13からの駆動信号(ドライブ電流)によってレーザ発光駆動される。
【0021】
光ディスク90からの反射光情報はフォトディテクタによって検出され、受光光量に応じた電気信号とされてマトリクス回路4に供給される。
マトリクス回路4には、フォトディテクタとしての複数の受光素子からの出力電流に対応して電流電圧変換回路、マトリクス演算/増幅回路等を備え、マトリクス演算処理により必要な信号を生成する。
例えば再生データに相当する再生情報信号(RF信号)、サーボ制御のためのフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号などを生成する。
さらに、グルーブのウォブリングに係る信号、即ちウォブリングを検出する信号としてプッシュプル信号を生成する。
マトリクス回路4から出力される再生情報信号はデータ検出処理部5へ、フォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号は光学ブロックサーボ回路11へ、プッシュプル信号はウォブル信号処理回路15へ、それぞれ供給される。
【0022】
データ検出処理部5は、再生情報信号の2値化処理を行う。
例えばデータ検出処理部5では、RF信号のA/D変換処理、PLLによる再生クロック生成処理、PR(Partial Response)等化処理、ビタビ復号(最尤復号)等を行い、パーシャルレスポンス最尤復号処理(PRML検出方式:Partial Response Maximum Likelihood検出方式)により、2値データ列を得る。
そしてデータ検出処理部5は、光ディスク90から読み出した情報としての2値データ列を、後段のエンコード/デコード部7に供給する。
【0023】
エンコード/デコード部7は、再生時おける再生データの復調と、記録時における記録データの変調処理を行う。即ち、再生時にはデータ復調、デインターリーブ、ECCデコード、アドレスデコード等を行い、また記録時にはECCエンコード、インターリーブ、データ変調等を行う。
再生時においては、上記データ検出処理部5で復号された2値データ列がエンコード/デコード部7に供給される。エンコード/デコード部7では上記2値データ列に対する復調処理を行い、光ディスク90からの再生データを得る。即ち、即ちRLL(1,7)PP変調が施されて光ディスク90に記録されたデータに対しての復調処理と、エラー訂正を行うECCデコード処理を行って、光ディスク90からの再生データを得る。
エンコード/デコード部7で再生データにまでデコードされたデータは、ホストインターフェース8に転送され、システムコントローラ10の指示に基づいてホスト機器100に転送される。ホスト機器100とは、例えばコンピュータ装置やAV(Audio-Visual)システム機器などである。
【0024】
光ディスク90に対する記録/再生時にはADIP情報の処理が行われる。
即ちグルーブのウォブリングに係る信号としてマトリクス回路4から出力されるプッシュプル信号は、ウォブル信号処理回路6においてデジタル化されたウォブルデータとされる。またPLL処理によりプッシュプル信号に同期したクロックが生成される。
ウォブルデータはADIP復調回路16でMSK復調、STW復調され、ADIPアドレスを構成するデータストリームに復調されてアドレスデコーダ9に供給される。
アドレスデコーダ9は、供給されるデータについてのデコードを行い、アドレス値を得て、システムコントローラ10に供給する。
【0025】
記録時には、ホスト機器100から記録データが転送されてくるが、その記録データはホストインターフェース8を介してエンコード/デコード部7に供給される。
この場合エンコード/デコード部7は、記録データのエンコード処理として、エラー訂正コード付加(ECCエンコード)やインターリーブ、サブコードの付加等を行う。またこれらの処理を施したデータに対して、RLL(1−7)PP方式の変調を施す。
【0026】
エンコード/デコード部7で処理された記録データは、ライトストラテジ部14において、記録補償処理として、記録層の特性、レーザ光のスポット形状、記録線速度等に対する最適記録パワーの微調整やレーザドライブパルス波形の調整などが行われた状態のレーザドライブパルスとされ、レーザドライバ13に供給される。
そして、レーザドライバ13は、記録補償処理したレーザドライブパルスを光学ピックアップ1内のレーザダイオードに与えてレーザ発光駆動を実行させる。これにより光ディスク90に、記録データに応じたマークが形成されることになる。
【0027】
また、レーザドライバ13は、いわゆるAPC回路(Auto Power Control)を備え、光学ピックアップ1内に設けられたレーザパワーのモニタ用ディテクタの出力によりレーザ出力パワーをモニタしながらレーザの出力が温度などによらず一定になるように制御する。
記録時及び再生時のレーザ出力(レーザパワー)の目標値はシステムコントローラ10から与えられ、記録時及び再生時にはそれぞれレーザ出力レベルが、その目標値になるように制御する。
記録時の最適なレーザパワーは、後述するレーザパワー調整処理によって設定される。
また、APCオン/オフ切換部19は、システムコントローラ10の指示に応じて、上記のAPCの動作についてのオン/オフ切り換えを行う。
【0028】
光学ブロックサーボ回路11は、マトリクス回路4からのフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号から、フォーカス、トラッキング、スレッドの各種サーボドライブ信号を生成しサーボ動作を実行させる。
即ちフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号に応じてフォーカスドライブ信号、トラッキングドライブ信号を生成し、二軸ドライバ18により光学ピックアップ1内の二軸機構のフォーカスコイル、トラッキングコイルを駆動することになる。これによって光学ピックアップ1、マトリクス回路4、光学ブロックサーボ回路11、二軸ドライバ18、二軸機構によるトラッキングサーボループ及びフォーカスサーボループが形成される。
また光学ブロックサーボ回路11は、システムコントローラ10からのトラックジャンプ指令に応じて、トラッキングサーボループをオフとし、ジャンプドライブ信号を出力することで、トラックジャンプ動作を実行させる。
また光学ブロックサーボ回路11は、トラッキングエラー信号の低域成分として得られるスレッドエラー信号や、システムコントローラ10からのアクセス実行制御などに基づいてスレッドドライブ信号を生成し、スレッドドライバ19によりスレッド機構3を駆動する。スレッド機構3には、図示しないが、光学ピックアップ1を保持するメインシャフト、スレッドモータ、伝達ギア等による機構を有し、スレッドドライブ信号に応じてスレッドモータを駆動することで、光学ピックアップ1の所要のスライド移動が行なわれる。
【0029】
スピンドルサーボ回路12はスピンドルモータ2をCLV回転させる制御を行う。
スピンドルサーボ回路12は、ウォブル信号に対するPLL処理で生成されるクロックを、現在のスピンドルモータ2の回転速度情報として得、これを所定のCLV基準速度情報と比較することで、スピンドルエラー信号を生成する。
またデータ再生時においては、データ信号処理回路5内のPLLによって生成される再生クロックが、現在のスピンドルモータ2の回転速度情報となるため、これを所定のCLV基準速度情報と比較することでスピンドルエラー信号を生成することもできる。
そしてスピンドルサーボ回路12は、スピンドルエラー信号に応じて生成したスピンドルドライブ信号を出力し、スピンドルドライバ17によりスピンドルモータ2のCLV回転を実行させる。
またスピンドルサーボ回路12は、システムコントローラ10からのスピンドルキック/ブレーキ制御信号に応じてスピンドルドライブ信号を発生させ、スピンドルモータ2の起動、停止、加速、減速などの動作も実行させる。
【0030】
以上のようなサーボ系及び記録再生系の各種動作はマイクロコンピュータによって形成されたシステムコントローラ10により制御される。
システムコントローラ10は、ホストインターフェース8を介して与えられるホスト機器100からのコマンドに応じて各種処理を実行する。
例えばホスト機器100から書込命令(ライトコマンド)が出されると、システムコントローラ10は、まず書き込むべきアドレスに光学ピックアップ1を移動させる。そしてエンコード/デコード部7により、ホスト機器100から転送されてきたデータ(例えばビデオデータやオーディオデータ等)について上述したようにエンコード処理を実行させる。そして上記のようにエンコードされたデータに応じてレーザドライバ13がレーザ発光駆動することで記録が実行される。
【0031】
また例えばホスト機器100から、光ディスク90に記録されている或るデータの転送を求めるリードコマンドが供給された場合は、システムコントローラ10はまず指示されたアドレスを目的としてシーク動作制御を行う。即ち光学ブロックサーボ回路11に指令を出し、シークコマンドにより指定されたアドレスをターゲットとする光学ピックアップ1のアクセス動作を実行させる。
その後、その指示されたデータ区間のデータをホスト機器100に転送するために必要な動作制御を行う。即ち光ディスク90からのデータ読出を行い、データ検出処理部5、エンコード/デコード部7における再生処理を実行させ、要求されたデータを転送する。
【0032】
なお図1の例は、ホスト機器100に接続されるディスクドライブ装置として説明したが、本発明のディスクドライブ装置としては他の機器に接続されない形態もあり得る。その場合は、操作部や表示部が設けられたり、データ入出力のインターフェース部位の構成が、図1とは異なるものとなる。つまり、ユーザーの操作に応じて記録や再生が行われるとともに、各種データの入出力のための端子部が形成されればよい。もちろんディスクドライブ装置の構成例としては他にも多様に考えられる。
【0033】
<2.光学系とそのための制御系の構成>

図2は、上記図2の光学ピックアップ1において本実施形態に関連する光学系主要部を、そのための制御系とともに示している。
この図の光学ピックアップ1においては、レーザダイオード21、液晶アッテネータ22、分光器23、機能光学部品群24、対物レンズ25が示されている。また、これとともに、先に図1に示したシステムコントローラ10、レーザドライバ13、及びフロントフォトダイオード26も示されている。
【0034】
レーザダイオード21は、レーザドライバ13から出力される駆動電流によって発光駆動される。
ここで、レーザドライバ13に対しては、システムコントローラ10により、例えば記録/再生の別などに応じて、適宜、適切とされるレーザパワーが指示される。レーザドライバ13は、内部APC回路により、後述するフロントフォトダイオード(FPD)26からの出力に基づき、レーザパワーダイオード21に対して出力する駆動信号(駆動電流量)を調整する。これにより、レーザダイオード21から出射されるレーザ光は、指定されたレーザパワーで一定となるようにして制御される。
【0035】
ここでは、光学ピックアップ1において、レーザダイオード21から出射されたレーザ光は、液晶アッテネータ22を介して分光器23に至るようになっている。
液晶アッテネータ22は、光アッテネータの1つであって、液晶パネルを有して成る。この場合の液晶アッテネータ22は、システムコントローラ10の制御によって、例えばオン/オフの2状態の間で切換が行われるようにして駆動されるようになっている。
ここで、液晶アッテネータ22がオン(クローズ)の状態とは、液晶アッテネータ22が、入射光を一定量により減衰させて出射させる状態をいう。また、液晶アッテネータがオフ(オープン)の状態とは、液晶アッテネータ22が、入射光を減衰させることなく透過させて出射させる状態をいう。
【0036】
本実施形態において、液晶アッテネータ22をどのような条件に対応させてオン/オフ状態の間で切り換えるのかということについては特に限定されるものではないが、例えば、下記のような態様を考えることができる。
1つは、再生時において液晶アッテネータをオンとし、記録時においては液晶アッテネータをオフとする、というものである。
先にも述べたように、青色レーザ光は、一定以下のレーザパワーでは非常にノイズの発生量が多い。その一方で、再生時は記録時と比較して低いレーザパワーによるレーザ光を記録層に照射することが求められるので、そのままでは、再生時のレーザ光には多くのノイズが発生することになる。
そこで、再生時においては、ノイズの発生量が問題にならない程度にまで高いレーザパワーによりレーザダイオード21からレーザ光を出射させる。そのうえで、液晶アッテネータ22をオンとして透過光を減衰させることにより、再生に適合したレーザパワーによるレーザ光を光ディスクの記録層に照射する。これにより、低ノイズでありながら再生に適合した低パワーのレーザ光を光ディスクの記録層に照射できる。
そして、記録時においては、記録に適合した高レーザパワーを設定してレーザダイオード21からレーザ光を出射させたうえで、液晶アッテネータ22はオフとして、そのまま透過させたレーザ光を光ディスクの記録層に照射させる。
【0037】
また、光ディスクには、記録層が1層のものと、2層以上の多層のものとが知られているが、レーザ光が透過する記録層の数に応じて、液晶アッテネータのオン/オフ切り換えを行うようにすることも考えられる。
例えば、多層の光ディスクでは、レーザ光が記録層を透過することによる光の減衰を考慮する必要がある。このために、多層の光ディスクに対応するディスクドライブ装置では、多層の光ディスクに対応する記録再生に対応したレーザパワーを設定することが通常である。
これに対して、1層の光ディスクであれば、上記のレーザ光が記録層を透過することによる光の減衰を考慮する必要はないので、多層の光ディスクの場合よりも小さいレーザパワーが適している。
このような場合において、1層の光ディスクに対応して適切とされるレーザパワーが相当に小さく、これに対応したレーザパワーによりレーザダイオード21からレーザ光を取捨させたとするとノイズが無視できない程度に大きくなってしまうとする。
このような場合には、1層の光ディスクの再生時には、高いレーザパワーによりレーザダイオード21からレーザ光を出射させるとともに、液晶アッテネータ22をオンとして透過光を減衰させる。一方、2層の光ディスクであって、再生対象の記録層にレーザ光が到達するまでに、これより表面側の記録層を透過する場合には、液晶アッテネータ22をオフとして、透過するレーザ光を減衰させることなく記録層に照射させる、というものである。
【0038】
また、他にも、光ディスクの種別などに応じて光の透過率が異なるような場合には、記録再生対象となる光ディスクの種別に応じて、液晶アッテネータ22をオン/オフするという構成を考えることができる。
いずれにせよ、本実施形態のディスクドライブ装置は、記録及び/又は再生に際して、予め規定した条件に応じて、液晶アッテネータ22のオン/オフ状態を切り換えることによって、正常な記録及び/又は再生結果が得られるようにされている。
【0039】
この場合、液晶アッテネータ22から出射されたレーザ光は、分光器23に対して入射される。
この場合の分光器23は、入射されたレーザ光を2つに分光して、分光されたレーザ光の一方を機能光学部品群24に対して出射し、他方をフロントフォトダイオード26に対して出射する。
【0040】
先ず、フロントフォトダイオード(FPD)26は、分光器23から入射されたレーザ光を受光して、その受光光量に応じた出力を、APCオン/オフ切換部19を介して、レーザドライバ13に対して出力する。
レーザドライバ13は、APCとして、このフロントフォトダイオード26から入力される検出信号が示す受光光量について、システムコントローラ10により指定されたレーザパワーに対応する値となるようにして、レーザダイオード21に対して出力する駆動信号レベル(駆動電流量)を可変する。
なお、この図に示す構成では、フロントフォトダイオード26の出力は、システムコントローラ10にも入力されるようになっている。つまり、システムコントローラ10が監視できるようにもなっている。
【0041】
APCオン/オフ切換部19は、例えば次のようにしてAPCの動作についてのオン/オフを切り換える。
システムコントローラ10がAPCオン/オフ切換部19に対してAPCをオンとする命令を出力したとする。これに応じて、APCオン/オフ切換部19は、フロントフォトダイオード26の出力がレーザドライバ13に対して入力される経路をオンにする。これにより、レーザドライバ13は、通常に、フロントフォトダイオード26からの出力に応じてAPC動作を実行することになる。
これに対して、システムコントローラ10がAPCをオフとする命令を出力した場合には、APCオン/オフ切換部19は、フロントフォトダイオード26の出力がレーザドライバ13に対して入力される経路をオフとして遮断する。これにより、レーザドライバ13には、フロントフォトダイオード26からの出力は入力されない状態となるが、この状態では、レーザドライバ13は、APCの動作を停止する。
そのうえで、本実施形態では、レーザドライバ13は、このようにしてフロントフォトダイオード26からの出力が得られないことに応じてAPCの動作を停止しているときには、システムコントローラ10の制御によって、予め定められた一定量による駆動信号をレーザダイオード21に対して出力させるCC(Constant Current)駆動を実行することができる。このときレーザダイオード21は、供給される一定量の駆動信号に応じたレーザパワーによりレーザ光を出射させることになる。
【0042】
ここでの機能光学部品群24は、例えば、収差補正機構であるとか、光路を変更させるためのミラーなどの所要の光学部品をまとめて示している。ここでは、機能光学部品群24を通過したレーザ光が対物レンズ25に入射されるようになっている。
なお、この図では、機能光学部品群24は、分光器23と対物レンズ25との間に設けられているが、実際においては、機能光学部品群24を為す部品は、例えば必要に応じて、分光器23と対物レンズ25との間以外の光路内に設けられてよい。
【0043】
機能光学部品群24から対物レンズ25に入射されたレーザ光は、集光された状態で、ここでは図示していない光ディスク90の記録層に対して照射される。
【0044】
なお、光学ピックアップ1においては、他に、対物レンズ25からの反射光を検出して、例えば再生信号、各種サーボエラー信号の基となる受光信号を生成するメインの光検出器、また、このメインの光検出器に対して対物レンズ25からの反射光を導くためのミラー、分光器なども備えられるが、これらの部品素子についての図示は省略している。
【0045】
<3.液晶アッテネータの状態判定処理:第1例>

上記したように、液晶アッテネータ22は、システムコントローラ10の制御によってオン/オフ状態が切り換わるようにして駆動される。しかし、例えば液晶アッテネータ22を形成する液晶デバイスの故障が原因で、システムコントローラ10の制御に対して液晶アッテネータ22のオン/オフ状態が切り換わらない場合もあると考えられる。この場合、システムコントローラ10側で認識している液晶アッテネータ22のオン/オフ状態と、実際の液晶アッテネータ22のオン/オフ状態とが異なってしまうことになる。この場合、光ディスク90の記録層に対してレーザノイズが多く発生してしまうようなパワーのレーザ光が出射されてしまう。APCにより光ディスク記録面でのレーザパワーは設定されたレベルとなるように制御されるので、データが記録済みの記録層部分を変性させることはないが、十分な再生信号品質を得られない可能性がある。
このような不具合を避けるためには、実際の液晶アッテネータ22のオン/オフ状態を判定可能として、システムコントローラ10がこれを把握できるようにすればよい。
【0046】
そこで、本実施形態としては、図1,図2に示した構成のもとで、以降説明するようにして、液晶アッテネータ22における実際のオン/オフ状態を判定可能なように構成する。つまり、システムコントローラ10の制御の通りに、液晶アッテネータ22のオン/オフ状態が切り換わるか否かについて判定する。
そして、本実施形態における液晶アッテネータ22のオン/オフ状態判定のための構成としては、第1例と第2例の2例を挙げることとして、先ず、第1例から説明する。
【0047】
図3,図4のフローチャートは、第1例としての液晶アッテネータ22のオン/オフ状態判定のためにディスクドライブ装置が実行する処理手順例を示している。
なお、この図に示す処理手順は、システムコントローラ10がプログラムを実行して実現されるものとしてみることができる。
【0048】
第1例としては、液晶アッテネータ22のオン/オフ状態判定の実行機会は、ディスクドライブ装置の電源が投入されたときとされている。ディスクドライブ装置は、電源がオンに切り換えられた直後においては、初期動作として、所要のデバイスが正常に動作するか否かについてのチェックを行う(デバイスチェック)。第1例による液晶アッテネータ22のオン/オフ状態判定は、このデバイスチェックの1つとして実行される。
【0049】
ここで、ディスクドライブ装置の電源がオフの状態からオンに切り換えられたとする。すると、システムコントローラ10は、デバイスチェックとしての液晶アッテネータ22のオン/オフ状態判定のために、図3のステップS101以降の処理を実行する。
なお、前提として、図3の処理の開始時、即ち、電源がオンとされた直後の液晶アッテネータ22の初期状態としては、オン状態により透過光を減衰させる状態であるとする。
【0050】
先ず、ステップS101においては、システムコントローラ10は、通常時に設定するレーザパワーに対して1/2のレーザパワーを、レーザドライバ13に対して設定する。なお、ここでの通常時のレーザパワーとしては、例えば再生時に対応して標準として規定されたレーザパワーを想定している。
なお、レーザパワーを通常時の1/2としているのは、実際の液晶アッテネータ22の特性として、相対的な光の透過率についてオフ時を1とした場合に、オン時には、ほぼ0.5(1/2)となることに基づいている。従って、ステップS101において設定する通常時よりも低いレーザパワーは、実際の液晶アッテネータ22のオン/オフ時の光透過率の変化率(光減衰率)に基づいて設定されるべきものとなる。
【0051】
次のステップS102において、システムコントローラ10は、APCオン/オフ切換部19に対してAPCをオンとするように指示するとともに、レーザドライバ13にレーザダイオード21の駆動を開始させる。これにより、レーザドライバ13は、ステップS101により設定されたレーザパワーで一定に維持されるようにするAPCの動作を伴って、レーザダイオード21を駆動し、レーザ光を出射させる。
【0052】
ステップS103においてシステムコントローラ10は、上記ステップS102に対応してAPCによりレーザ光が出射されている状態のもと、そのときにレーザドライバ13からレーザダイオード21に出力している駆動信号の電流値(レーザ駆動電流値Iapc1)を取得する。
続いてシステムコントローラ10は、ステップS104により、上記ステップS103により取得したレーザ駆動電流値Iapc1に基づいて、CC駆動のためのレーザ駆動電流値Icc1を設定する。CC(Constant Current)駆動とは、前述したAPCオン/オフ切換部19によりAPCの動作がオフとされたことに応じて、レーザドライバ13が、一定の駆動電流量をレーザダイオード21に出力してレーザ光を出射させることをいう。また、レーザ駆動電流値Icc1としては、この場合には、レーザ駆動電流値Iapc1と同じ値を設定する。
ただし、なんらかの原因で、液晶アッテネータ22がオフとなったときに光ディスクの記録層に対して照射されるレーザ光のパワーが想定以上大きくなって、記録層に記録した情報に影響を及ぼすようなことも可能性として考えられる場合がある。この場合に対応しては、レーザ駆動電流値Icc1として、例えばレーザ駆動電流値Iapc1よりも小さい値を設定することも考えられる。
【0053】
そしてシステムコントローラ10は、ステップS105により、APCオン/オフ切換部19に対してAPC動作をオフとするように指示する。これにより、APCオン/オフ切換部19によって、フロントフォトダイオード26からレーザドライバ13への出力は遮断される。そのうえで、システムコントローラ10は、レーザドライバ13に対して、CC駆動時の電流値として、ステップS104にて設定したレーザ駆動電流値Icc1を指定する。これによって、レーザドライバ13は、一定のレーザ駆動電流値Icc1をレーザダイオード21に出力してレーザ光を出射させる。
なお、CC駆動は、厳密には、例えば温度変化などの条件に応じて、出射されるレーザ光のレーザパワーには変化が生じ得る。しかし、短時間であれば、CC駆動は、レーザダイオード21を一定のレーザパワーで発光させているものとして扱うことができる。
【0054】
次に、システムコントローラ10は、上記ステップS105によるCC駆動を行っている状態のもとで、ステップS106により、このときのフロントフォトダイオード(FPD)26の出力レベル値(FPD出力レベル値)Lfpd1を取得する。
このFPD出力レベル値Lfpd1は、レーザ駆動電流値Icc1により一定として扱われるレーザパワーによりレーザダイオード21が発光駆動されており、かつ、液晶アッテネータ22がオン状態のときの、液晶アッテネータ22を透過したときの光のエネルギー、強度を示すものとなる。
このように、本実施形態では、本来はAPCのために備えるフロントフォトダイオード26を、液晶アッテネータ22の状態判定にも流用している。これにより、本実施形態としては、例えば専用のフォトディテクタなどを設けることなく、液晶アッテネータ22のオン/オフ状態を適正に判定することが可能になっている。
【0055】
次にシステムコントローラ10は、上記ステップS106により取得したFPD出力レベル値Lfpd1に基づいて閾値th1を算出する。この閾値th1は、後述するステップS110にて、FPD出力レベル値Lfpd2と比較される閾値となる。
このステップS106により取得されるFPD出力レベル値Lfpd1は、レーザ駆動電流値Icc1によりCC駆動している前提で、液晶アッテネータ22がオン状態のときに得られる。従って、同じくレーザ駆動電流値Icc1によりCC駆動している条件下で、液晶アッテネータ22が正常にオフ状態になったとすれば、そのときのFPD出力レベル値は、Lfpd1よりも大きくなる。また、この液晶アッテネータ22がオフ状態のときのFPD出力レベル値が、Lfpd1よりもどれだけ大きくなるようにして変化するのかについては、液晶アッテネータ22のオン/オフ状態に応じた光透過率の特性により予め知ることができる。
閾値th1は、例えば、レーザ駆動電流値Icc1によりCC駆動している状態のもとで、液晶アッテネータ22が正常にオフ状態になったときに得られるとされるFPD出力レベル値に対応するものとして求められる。
例えば、オン状態に対するオフ状態のときの光透過率の変化の割合(減衰率)をa%(a>100)とすると、レーザ駆動電流値Icc1によりCC駆動している条件でのオフ状態のときのレーザ駆動電流値は、Lfpd1×a/100で表されることになる。閾値th1は、このLfpd1×a/100に基づく値として求めることができる。あくまでも一例であるが、閾値th1としては、そのままLfpd1×a/100として求められた値とすることが考えられる。若しくは、実際に考慮すべき諸条件に応じて、Lfpd1×a/100に対して或る割合だけ増加若しくは減少させた値とすることも考えられる。
【0056】
ステップS108においてシステムコントローラ10は、これまでオン状態にあったとされる液晶アッテネータ22をオフ状態に切り換えるための駆動を開始する。前述もしたように、液晶アッテネータ22のオン/オフ状態間での遷移にはある程度の時間を要する。このステップS108に対応した駆動が開始されて以降、液晶アッテネータ22が正常であれば、或る経過時間をもって、オン状態からオフ状態に遷移していく。また、このときには、ステップS105以降実行されている、レーザ駆動電流値Icc1によるCC駆動が継続されている。
【0057】
そして、上記のようにして液晶アッテネータ22がオン状態からオフ状態に遷移している状態のもと、システムコントローラ10は、ステップS109により、そのときのFPD出力レベル値Lfpd2を取得する。つまり、FPD出力レベル値Lfpd2は、レーザ駆動電流値Icc1によりCC駆動している状態のもと、ステップS108により液晶アッテネータ22をオフ状態に切り換えるための駆動を開始して以降において、実際にフロントフォトダイオード26から出力されるレベル値を示すものとなる。
【0058】
そして、ステップS110においては、上記ステップS109により取得したFPD出力レベル値Lfpd2と、ステップS107にて求めた閾値th1とを比較して、Lfpd2≧th1が成立するか否かについて判別する。先の閾値th1の求め方によれば、Lfpd2≧th1が成立する場合には、液晶アッテネータ22が正常にオン状態に完全に遷移していることになる。つまり、ステップS110は、ステップS108による切り換えのための駆動制御に応じて、液晶アッテネータ22が正常にオフ状態からオン状態に遷移したか否かを判別する処理となる。
ここで、否定の判別結果が得られた場合には、ステップS113にてタイムアウトしたか否かを判別する。例えばシステムコントローラ10は、最初のステップS109を実行するタイミングに応じて計時を開始する。そして、この計時開始時点から予め定めた一定時間が経過すると、ステップS113にて肯定の判別結果が得られるようになっている。なお、上記のタイムアウト判定に対応する上記の一定時間は、例えば、温度等の諸条件についての最悪条件を考慮して、液晶アッテネータ22のオン/オフ状態間での遷移に要するとされる時間として想定される、最長時間に基づいて設定することになる。
ステップS113にて否定の判別結果が得られている限りは、ステップS110に戻り、新たにFPD出力レベル値Lfpd2を取得して、ステップS110による判別を実行する。そして、液晶アッテネータ22が正常であれば、ステップS109〜S113を繰り返し実行している或る段階で液晶アッテネータ22が完全にオフ状態に遷移し、ステップS110にて肯定の判別結果が得られる。
【0059】
ステップS110にて肯定の判別結果が得られた場合には、先ず、液晶アッテネータ22は、正常にオン状態からオフ状態に遷移できることが判定できたことになる。そこで、この場合には、図4の処理に進むことで、液晶アッテネータ22のオン/オフ状態判定として、オフ状態からオン状態に正常に遷移できるか否かを判定するための手順に移行する。
【0060】
なお、先のステップS113においてタイムアウトになったとして肯定の判別結果が得られた場合、液晶アッテネータ22は、最悪条件に対応する状態遷移のための所要時間を経過しても、正常にオフ状態に遷移できなかったことになる。つまり、この場合には、なんらかの原因で、液晶アッテネータ22は、正常に動作していないということが判定される。そこで、この場合には、例えば液晶アッテネータ22の不良を通知するなどの所定のエラー通知処理をステップS114として実行したうえで、以降の液晶アッテネータ22のオン/オフ状態判定のための処理は停止する。
【0061】
次に、図4において、システムコントローラ10は、先ず、ステップS201により、これまでのCC駆動を停止させ、代わりにAPC動作をオンとする。このとき、APCオン/オフ切換部19はフロントフォトダイオード26からの出力をレーザドライバ13に対して入力させるようにして動作する。なお、図4の処理は、図3のステップS110にて肯定の判別結果が得られたことに応じて実行されるものであるので、この段階では、液晶アッテネータ22は透過光を減衰させないオフ状態にある。
【0062】
また、システムコントローラ10は、APC動作をオンとしたことに応じて、ステップS202により、ここでは、通常のレーザパワーを設定する。
図3のステップS101においては、液晶アッテネータ22について、透過光を減衰させるオンの状態から、光を減衰させずに透過させるオフの状態に切り換えることに対応して、通常の1/2のレーザパワーを設定していた。これに対して、図4の処理では、以降説明するようにして、オフ状態の液晶アッテネータ22をオン状態に遷移させる。つまり、透過光としては減衰するようにして変化させることになるので、過度に強いパワーのレーザ光がディスクに不用意に照射される可能性はないといえる。このために、ステップS202では、通常のレーザパワーを設定することとしている。ステップS201,S202が実行されることにより、レーザダイオード21からは設定された通常のレーザパワーで一定のレーザ光が出射されるようにしてレーザドライバ13によって制御される。
【0063】
ステップS203においては、上記のようにして通常のレーザパワーを指定してAPCが動作している状態のもと、このときのレーザ駆動電流値Iapc2を取得する。次に、ステップS204により、この取得したレーザ駆動電流値Icc2に基づいて、CC駆動のためのレーザ駆動電流値Icc2を設定する。このレーザ駆動電流値Icc2についても、ステップS103に準じて、レーザ駆動電流値Iapc2と同じ電流値を設定すればよい。
【0064】
次いで、システムコントローラ10は、ステップS205により、APCの動作をオフに切り換えて、ステップS204により設定したレーザ駆動電流値Icc2によるCC駆動が開始されるように制御する。そしてこの状態のもと、ステップS206により、このときのFPD出力レベル値Lfpd3を取得する。FPD出力レベル値Lfpd3は、レーザ駆動電流値Icc2によるCC駆動が行われており、かつ、液晶アッテネータ22がオフ状態とされて透過光を減衰させていないときに得られるフロントフォトダイオード26の出力レベル値となる。
【0065】
次にシステムコントローラ10は、上記ステップS206により取得したFPD出力レベル値Lfpd3に基づいて、閾値th2を算出する。閾値th2は、ステップS210における判別処理に使用する。
この閾値th2は、レーザ駆動電流値Icc2によるCC駆動が行われている状態のもとで、液晶アッテネータ22がオン状態となって透過光を減衰させる状態のときに得られるFPD出力レベル値に対応するものとして求められる。
例えば、レーザ駆動電流値Icc2によるCC駆動を実行している状態のもと、液晶アッテネータ22がオフ状態からオン状態に遷移したときの透過光の減衰率をb%(b<1)とする。すると、液晶アッテネータ22がオン状態のときのFPD出力レベル値は、Lfpd3×b/100として求められることになる。一例として、閾値th2は、Lfpd3×b/100により求められる値に基づいて設定することができる。
【0066】
そしてシステムコントローラ10は、ステップS208により、レーザ駆動電流値Icc2によるCC駆動は継続させた状態で、液晶アッテネータ22をオンに切り換えるための制御を実行する。
次にシステムコントローラ10は、ステップS208に応じて液晶アッテネータ22がオフ状態からオン状態に遷移しているとされる状態において、ステップS209により、そのときのFPD出力レベル値Lfpd4を取得する。さらにステップS210により、FPD出力レベル値Lfpd4と閾値th2とを比較して、Lfpd4≦th2が成立するか否かについて判別する。Lfpd4≦th2が成立しない場合には、未だ、液晶アッテネータ22が完全にオン状態に遷移していないので、ステップS213においてタイムアウトであると判別され直井限りは、ステップS209,S210の処理を繰り返す。
【0067】
ステップS213においてタイムアウトであると判別された場合には、液晶アッテネータ22がオン状態に遷移できなかったことになる。この場合には、ステップS214によりエラー対応処理を実行して、以降の処理を停止する。
なお、例えば、液晶アッテネータ22の特性として、オフからオンに遷移する場合とオフからオンに遷移する場合とで所要時間が異なるような場合には、これに対応させて、ステップS213のタイムアウト判定に利用する計時時間については、ステップS113のときに利用するものと異なる適切な時間長が設定されればよい。
【0068】
これに対して、液晶アッテネータ22が正常にオン状態に遷移したことに応じて、ステップS210において肯定の判別結果が得られた場合、システムコントローラ10は、ステップS211により、再度、APCの動作をオンに切り換え、ステップS212により通常のレーザパワーを設定する。ステップS211,S212を実行したことによっては、例えば以降における、光ディスクに対する通常の記録再生、若しくは他のデバイスチェックのための待機状態が得られる。
【0069】
ところで、CC駆動時のレーザ駆動電流値Icc1,Icc2については、システムコントローラ10が予め設定された固定値を保持しておくようにして、これをステップS105,S205にて使用するということも考えられる。また、これに伴って、閾値th1,th2についても、同様に、システムコントローラ10が予め設定された固定値を保持しておき、これをステップS110,S210において使用する、ということが考えられる。
しかし、例えば経年変化であるとか、温度などの条件により、予め規定したレーザ駆動電流値Icc1,Icc2に応じて得られるレーザパワーが、予めの想定に対して相応の誤差を生じる可能性がある。このようにして誤差が発生すると、液晶アッテネータ22のオン/オフ状態間での遷移を正しく判定できなくなる。
【0070】
そこで、本実施形態としては、逐次、ステップS104,S204により、そのときのFPDレーザ駆動電流値Iapc1,Iapc2に基づいてCC駆動時のレーザ駆動電流値Icc1,Icc2を求め、さらに、レーザ駆動電流値Icc1,Icc2によりCC駆動しているときのFPD出力レベル値Lfpd1,Lfpd3に基づき、閾値th1,th2を求めることとしている。これにより、上記した、経年変化や温度などの諸条件に応じて生じ得る誤差は解消できる。
【0071】
そして、これまでの説明から理解されるように、本実施形態では、APCからCC駆動に切り換えて液晶アッテネータ22のオン/オフを切り換えることで、このときのレーザ光のパワーの変化を、本来はAPCのために配置されるフロントフォトダイオード26の出力レベル(FPD出力レベル値Lfpd2,Lfpd4)として得るようにされている。これによって、別途、光検出器を備えることなく、液晶アッテネータ22のオン/オフ状態を判定することが可能となっている。
また、本実施形態では、ステップS109〜S113,若しくはステップS209〜S213により、オン状態からオフ状態若しくはオフ状態からオン状態への遷移を、FPD出力レベル値Lfpd2,Lfpd4の変化として監視している。これにより、例えば従来のようにして、液晶アッテネータ22のオン/オフ状態の遷移のための所要時間として、最悪条件に対応した時間長を待機する必要もなくなっている。
【0072】
なお、CC駆動時はAPCが動作していないので、厳密には、時間経過に応じてレーザパワーは変動し得る。しかし、これまでの説明から理解されるように、CC駆動は、液晶アッテネータ22がオンからオフ、またオフからオンに遷移する期間にのみほぼ対応して実行される。この期間は、最長では、例えばステップS113,S213に対応して設定されるタイムアウトの時間に相当することになるが、それでも、100ms程度である。この程度の時間長であれば、CC駆動時におけるレーザパワーの変動はほとんどないものとしてみることができ、液晶アッテネータ22のオン/オフ状態を判定することに対しては、なんら支障にはならない。
【0073】
<4.液晶アッテネータの状態判定処理:第2例>

上記した液晶アッテネータ22についての状態判定処理は、電源オン時に対応したデバイスチェックの一環として実行されるものとしている。
これに対して第2例は、電源がオンとされて以降、液晶アッテネータ22のオン/オフ状態を切り換えるべきときに、その都度、状態判定を行うというものである。
例えば第1例は、図3,図4により液晶アッテネータ22が正常であることが確認されれば、以降は、特に状態判定は実行しない。第2例では、この確認をオン/オフ切換が行われる都度、実行することになるので、信頼性という点では優れることになる。
ただし、第1例は、最初のデバイスチェック時のみ状態判定を実行し、その後は実行しないので、それだけ迅速に記録再生が開始されるという利点がある。また、液晶アッテネータ22のオン/オフ状態判定処理時において、装填されている光ディスクに対して不用意に不適切なレーザパワーによるレーザ光が照射される可能性もほとんどなくすことができるので、安全性の点でも第1例は有利である。
本実施形態に対応する実際のディスクドライブ装置としては、上記の利点などを考慮して、第1例と第2例の何れを採用するのかを決めればよい。また、考え方によっては、第1例と第2例の両者を採用する構成としてもよい。
【0074】
第2例としての液晶アッテネータ22のオン/オフ状態判定処理は、図5、及び先に説明した図4のフローチャートにより示されるものとなる。
第2例の場合、先ず、システムコントローラ10は、図5のステップS301において液晶アッテネータ22のオン/オフを切り換えるためのコマンドが発生するのを待機している。
例えば、光ディスクに対して記録、再生を開始する、あるいは、装填された光ディスクの記録層の数に変更が生じたことなどの一定条件が満たされたことに応じて、液晶アッテネータ22のオン/オフを切り換えるべきことになったとする。すると、システムコントローラ10は、液晶アッテネータ22のオン/オフ状態の切り換えコマンドを発生させることになり、ステップS301にて肯定の判別結果が得られて、ステップS302以降の処理を実行する。
【0075】
ステップS302においては、今回発生された切り換えコマンドの内容が、液晶アッテネータ22をオフへの切り換えを指示するものであるのか、オンへ切り換えを指示するものであるかについて判別する。
オフへの切り換えを指示するものである場合には、同じ図5におけるステップS303以降の処理を実行する。ステップS303〜S316の各処理は、図3におけるステップS101〜S114と同様となる。
これに対して、オンへの切り換えを指示するものである場合には、図4のステップS201以降の処理を実行する。
このような処理によって、液晶アッテネータ22をオン状態からオフ状態に切り換える際には、正常にオフ状態に遷移できたか否かの判定が行われ、同じく、液晶アッテネータ22をオフ状態からオン状態に切り換える際には、正常にオン状態に遷移できたか否かの判定が行われる。
【0076】
なお、これまでにおいては、光アッテネータとして、液晶アッテネータ22を採用した場合を例に挙げたが、光アッテネータとしては、他にもNDフィルタ、回折格子を用いたものなどが知られている。本実施形態は、これらをはじめとする液晶以外の光アッテネータを備える場合にも適用できる。
また、上記の説明では、光アッテネータがオン/オフの2状態で遷移する場合の状態判定としているが、例えば3段階以上で目標光透過率が可変されるような光アッテネータについても、本実施形態の構成は適用できる。
また、これまでに説明してきた本実施形態としての構成は、例えばブルーレイディスクなどの短波長の青色のレーザ光により記録再生する場合を例に挙げたが、ブルーレイディスク以外の光ディスクに対応する場合、また、青色以外の波長によるレーザ光により記録再生する場合にも適用できる。
【符号の説明】
【0077】
1 光ピックアップ、5 データ検出処理部、7 エンコード/デコード部、10 システムコントローラ、13 レーザドライバ、90 光ディスク、91 内周エリア、92 データゾーン、93 外周エリア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力される駆動信号に応じて、光ディスクに照射されるべきレーザ光を出射するレーザ光出射手段と、
上記レーザ光出射手段から上記光ディスクに至るまでのレーザ光の光路において配置される光アッテネータと、
上記光アッテネータを透過したレーザ光が受光されるようにして配置される光検出手段と、
上記駆動信号を上記レーザ光出射手段に対して出力するもので、上記光検出手段の出力に基づいては、指定されたレーザパワーによる上記レーザ光が出射されるようにして上記駆動信号を可変する自動レーザパワー調整動作を実行する、レーザ光駆動手段と、
上記自動レーザパワー調整動作を停止状態としたうえで、設定された一定レベルの駆動信号を出力して、上記レーザ光出射手段からレーザ光を出射させる、一定レベル駆動動作が実行されるように、上記レーザ光駆動手段を制御する、一定レベル駆動制御手段と、
上記一定レベル駆動動作が実行されている状態のもとで、上記光アッテネータが目標の光透過率を有する状態に変化するように駆動する光アッテネータ駆動手段と、
上記光アッテネータ駆動手段により光アッテネータが駆動されているときに応じて取得した上記光検出手段の出力レベルと、設定された閾値とを比較することによって、上記光アッテネータが目標の光透過率を有する状態に至ったか否かを判別する、光アッテネータ状態判別手段と、
を備えるディスクドライブ装置。
【請求項2】
所定のレーザパワーを指定して上記自動レーザパワー調整動作を実行させた状態において上記レーザ光駆動手段が出力する駆動信号レベルを取得する駆動信号レベル取得手段と、
上記駆動信号レベル取得手段が取得した駆動信号レベルに基づいて、上記一定レベル駆動動作のための上記一定レベルとしての駆動信号レベルを設定する駆動信号レベル設定手段と、をさらに備える、
請求項1に記載のディスクドライブ装置。
【請求項3】
上記駆動信号レベル取得手段は、
上記光アッテネータ駆動手段により、これまでより小さい目標の光透過率を有する状態となるように光アッテネータが駆動される場合に応じては、
上記自動レーザパワー調整動作のために上記レーザ光駆動手段に指定する所定のレーザパワーとして、通常のときに設定するレーザパワー値よりも小さい所定値を設定する、
請求項2に記載のディスクドライブ装置。
【請求項4】
上記一定レベル駆動動作が実行されている状態のもとで、上記光検出手段の出力レベルを取得し、この取得した出力レベルに基づいて上記閾値を設定する、閾値設定手段をさらに備える、
請求項1乃至請求項3の何れかに記載のディスクドライブ装置。
【請求項5】
上記光アッテネータ状態判別手段は、
上記光アッテネータ駆動手段による、目標の光透過率を有する状態とするための上記光アッテネータの駆動が開始されてから所定時間を経過しても、上記目標の光透過率を有する状態に至らなかった場合には、上記光アッテネータが正常に駆動されていないとして判定する、
請求項1乃至請求項4の何れかに記載のディスクドライブ装置。
【請求項6】
入力される駆動信号に応じて、光ディスクに照射されるべきレーザ光を出射するレーザ光出射手段と、上記レーザ光出射手段から上記光ディスクに至るまでのレーザ光の光路において配置される光アッテネータと、上記光アッテネータを透過したレーザ光が受光されるようにして配置される光検出手段と、上記駆動信号を上記レーザ光出射手段に対して出力するもので、上記光検出手段の出力に基づいては、指定されたレーザパワーによる上記レーザ光が出射されるようにして上記駆動信号を可変する自動レーザパワー調整動作を実行するレーザ光駆動手段とを有する光学ピックアップに対する制御として、上記自動レーザパワー調整動作を停止状態としたうえで、設定された一定レベルの駆動信号を出力して、上記レーザ光出射手段からレーザ光を出射させる、一定レベル駆動動作が実行されるように、上記レーザ光駆動手段を制御する、一定レベル駆動制御手順と、
上記一定レベル駆動動作が実行されている状態のもとで、上記光アッテネータが目標の光透過率を有する状態に変化するように駆動する光アッテネータ駆動手順と、
上記光アッテネータ駆動手順により光アッテネータが駆動されているときに応じて取得した上記光検出手段の出力レベルと、設定された閾値とを比較することによって、上記光アッテネータが目標の光透過率を有する状態に至ったか否かを判別する、光アッテネータ状態判別手順と、
を実行する光アッテネータの状態判定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−65691(P2011−65691A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−213967(P2009−213967)
【出願日】平成21年9月16日(2009.9.16)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】