説明

ディスクブレーキ装置

【課題】エア弁を容易に操作することができ、ブレーキ液充填作業に伴うエア抜き作業が円滑に行え、ブレーキ液充填作業の効率化を図る。
【解決手段】キャリパケース38には、センタシリンダ42に接続する第1のホース接続口44及び第1のエア抜き口45が、第1のホース接続口の軸46と第1のエア抜き口の軸47が互いに平行になるように且つキャリパケース38の外面48から突出して並んで近接して設けられている。加えて、第1のホース接続口44の先端面49より、第1のエア抜き口45の先端面51が高くなるように、両先端面49、51に高低差h1が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動二輪車に好適なディスクブレーキ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
シリンダを3個並列に配置したキャリパが、搭載されている自動二輪車が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特許第3881756号公報(図3〜図5)
【0003】
特許文献1の図3に、ディスクブレーキ装置が示されている。以下の説明中、括弧付き符号は特許文献1に記載されたものと同一である。
キャリパボディ(12)に、3個のピストン(20)、(21)、(22)の各々が収納されるシリンダ(13)、(14)、(15)が設けられ、シリンダ(13)とシリンダ(15)とが第1油路(a1)で連結され、シリンダ(15)が第2油路(a2)で外部と接続され、シリンダ(14)が第3油路(b)で外部と接続される。すなわち、第2油路(a2)や第3油路(b)には、ブレーキホースが接続される。
【0004】
図4に示されるように、第3油路(b)は、傾斜して設けられている。符号は省かれているが、第3油路(b)の奥に、第2油路(a2)が形成されている凸部が見える。
図5に示されるように、第3油路(b)に比較して、第2油路(a2)はディスクプレート(18)に近い部位に設けられている。
【0005】
また、中央のシリンダ(14)へブレーキ作動油を円滑に充填するには、シリンダ(14)にエア抜き(符号無し)を連通することが必要となる。図3に示されるキャリパボディ(12)には、エア抜きと第3油路(b)と第2油路(a2)とが比較的接近して設けられる。エア抜きはレンチで開閉操作を行い、第3油路(b)と第2油路(a2)はブレーキホースの一端を工具でねじ込む操作が必要となる。レンチや工具が周囲のブレーキホースに干渉すると作業に支障がでる。
【0006】
そこで、従来は、エア抜きと第3油路(b)と第2油路(a2)を相対的に傾斜させる。相対的に傾斜させることでレンチや工具の干渉を回避することができる。
しかし、エア抜きと第3油路(b)と第2油路(a2)を相対的に傾斜させると、ドリルに対してキャリパボディ(12)を傾斜させる必要があり、傾斜角を一々調節するため、エア抜きと第3油路(b)と第2油路(a2)とに係る穴開け工程は面倒になり、工数が嵩む。
【0007】
そこで、穴開け工程が短縮可能なキャリパ構造が求められる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、穴開け工程が短縮可能なキャリパ構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に係る発明は、ディスクブレーキのキャリパに、ブレーキパッドをディスクプレートへ押し付けるピストンを備えているシリンダを3個並列に配置し、中央のセンタシリンダに第1のブレーキホース及び第1のエア抜きを接続し、両側のサイドシリンダに第2のブレーキホース及び第2のエア抜きを接続したディスクブレーキ装置において、
前記第1のブレーキホースを接続する第1のホース接続口と、前記第1のエア抜きを接続する第1のエア抜き口とは、第1のホース接続口の軸と第1のエア抜き口の軸が互いに平行になるように且つ近接して前記キャリパの外面から突出して設けられ、
第1のホース接続口の先端面より、前記第1のエア抜き口の先端面が高くなるように、両先端面に高低差が設けられていることを特徴とする。
【0010】
請求項2に係る発明は、第1のエア抜き口に、締めると弁閉となり、緩めると弁開となるエア弁がねじ込まれており、このエア弁の工具掛け部が第1のエア抜き口の先端面より高位置にあることを特徴とする。
【0011】
請求項3に係る発明では、工具掛け部は、レンチが係合するように、六角形に形成されていることを特徴とする。
【0012】
請求項4に係る発明は、両側のサイドシリンダを構成する前側サイドシリンダと後側サイドシリンダが横に並んでいるように見たときに、前側サイドシリンダと後側サイドシリンダは連通路で連通され、この連通路からエアを排出する前記第2のエア抜きは、前記前側サイドシリンダより前位置にて前記キャリパから前方へ突出して設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に係る発明では、第1のホース接続口の軸と第1のエア抜き口の軸が互いに平行であるため、キャリパの角度を固定したままで、2つの口の穴開けが実施できる。そのため、穴開け工程が短縮できる。
【0014】
また、第1のホース接続口の先端面より、第1のエア抜き口の先端面が高くなるように、両先端面に高低差が設けられているため、第1のエア抜き口に取付けたエア弁の周囲に邪魔物がなくなる。このため、エア弁を容易に操作することができ、ブレーキ液充填作業に伴うエア抜き作業が円滑に行え、ブレーキ液充填作業の効率化が図れる。
【0015】
請求項2に係る発明では、エア弁の工具掛け部が第1のエア抜き口の先端面より高位置にあり、工具掛け部の周囲に邪魔物がなくなる。このため、エア弁を容易に操作することができ、ブレーキ液充填作業に伴うエア抜き作業が円滑に行え、ブレーキ液充填作業の効率化が図れる。
【0016】
請求項3に係る発明では、工具掛け部は、レンチが係合するように、六角形に形成されていることを特徴とする。レンチは汎用工具であり、特殊工具に比較して格段に安価である。
【0017】
請求項4に係る発明によれば、一次キャリパを、斜め又は縦向きに且つ第2のエア抜きが上位になるように取付けるだけで、第2のエア抜き性能は格段に良好となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、「左右前後」は、運転者を基準に決めるものとする。
図1は本発明に係る自動二輪車におけるディスクブレーキ装置のシステム図であり、自動二輪車10は、想像線で示す車体11の前部に前輪12及びハンドル13を備え、中央の右にブレーキペダル14を備え、後部に後輪15を備えている。
【0019】
そして、前輪12の左側に、第1ディスクプレート16が付設され、この第1ディスクプレート16に臨んで一次キャリパ17が配置され、この一次キャリパ17の近傍に二次マスタシリンダ18が配置されている。
【0020】
前輪12の右側に、第2ディスクプレート21が付設され、この第2ディスクプレート21に臨んで第2のキャリパ22が配置され、且つ、前輪12の回転速度を検出する前輪パルスピックアップ23が配置されている。
【0021】
後輪15の右側に、第3ディスクプレート24が付設され、この第3ディスクプレート24に臨んで二次キャリパ25が配置され、且つ、後輪15の回転速度を検出する後輪パルスピックアップ26が配置されている。
【0022】
なお、キャリパ17、22、25は、各々3個のシリンダを備えている。これらの中央をセンタシリンダ、残りをサイドシリンダと呼ぶことにする。
ハンドル13に備えられているブレーキレバー27が握られると、ハンドブレーキマスタシリンダ28で液圧を発生する。この液圧は油路a、フロントモジュレータ29及び油路b、cを介して、一次キャリパ17のセンタシリンダ及び第2のキャリパ22のサイドシリンダに送られ、前輪12が制動状態になる。
【0023】
また、ブレーキペダル14が踏まれると、フートブレーキマスタシリンダ31で液圧を発生する。この液圧は油路e、fを介して、リヤモジュレータ32とフロントモジュレータ29とに供給される。リヤモジュレータ32から油路gを介して二次キャリパ25のセンタシリンダに送られ、後輪が制動状態になる。並行して、フロントモジュレータ29から油路h、jを介して一次キャリパ17のサイドシリンダ及び第2のキャリパ22のセンタシリンダに送られ、前輪12が制動状態になる。
【0024】
この自動二輪車10は、ABS(アンチロックシステム)をも装備している。すなわち、前輪パルスピックアップ23と後輪パルスピックアップ26とで車輪の回転速度を検出し、これらの検出情報を取得した制御部33は、車輪ロック現象の発生を回避するように、フロントモジュレータ29を制御して前輪12に対する制動量を調節し、リヤモジュレータ29を制御して後輪15に対する制動量を調節する。
【0025】
また、自動二輪車10は、左のフロントフォーク34の下部にアンチダイブ装置35を備えて、このアンチダイブ装置35は、前輪12が制動状態になったときに、作動して車体前部の沈み込みを制限する役割を果たす。
【0026】
アンチダイブ装置35は二次マスタシリンダ18により油路k、mを介して液圧を得る。また、二次マスタシリンダ18で発生した液圧の一部は、油路k、三方口継手36、油路n、pを介して二次キャリパ25のサイドシリンダに送られ、後輪15は制動状態になる。
【0027】
一次キャリパ17と第2のキャリパ22と二次キャリパ25は、同一品とすることができる。一次キャリパ17の構造を次に説明する。第2のキャリパ22と二次キャリパ25の構造の説明は省略する。
【0028】
図2は本発明に係るキャリパの正面図であり、一次キャリパ17のキャリパケース38には、複数のボルト穴39が縁に配置されると共に、前側サイドシリンダ41、センタシリンダ42及び後側サイドシリンダ43からなる3個のシリンダが並列に配置されている。
さらに、キャリパケース38には、センタシリンダ42に接続する第1のホース接続口44及び第1のエア抜き口45が、第1のホース接続口の軸46と第1のエア抜き口の軸47が互いに平行になるように且つ近接してキャリパケース38の外面48から突出して設けられている。
【0029】
加えて、第1のホース接続口44の先端面49より、第1のエア抜き口45の先端面51が高くなるように、両先端面49、51に高低差h1が設けられている。なお、高さはセンタシリンダ42の中心52からの高さを採用する。
【0030】
好ましくは、後側サイドシリンダ43に接続する第2のホース接続口53は、第2のホース接続口の軸54が第1のホース接続口の軸46に平行になるように、キャリパケース38の外面48から近接して突出して設けられている。第1のホース接続口44の先端面49より、第2のエア抜き口の先端面55が高くなるように、両先端面49、55に高低差h2が設けられている。
【0031】
図3は図2の3−3線断面図であり、前側サイドシリンダ41の奥に凹部56が設けられ、後側サイドシリンダ43の奥に凹部57が設けられ、これらの凹部56、57を連通するように連通路58が設けられ、この連通路58からエアを排出する第2のエア抜き口59は、前側サイドシリンダ41より前位置に配置されている。
【0032】
両サイドシリンダ41、43に嵌られたピストン61、63で、ブレーキパッド64を押し、このブレーキパッド64に付設したライニング65、65を第1ディスクプレート16へ押し付ける。
別のブレーキパッド66に付設されたライニング67、67と手前のライニング65、65とで挟まれることで第1ディスクプレート16は制動される。
又は、センタシリンダ42に嵌められたピストン62で、ブレーキパッド64が押されても、第1ディスクプレート16は制動される。
【0033】
図4は前輪の左側面図であり、フロントフォーク34の下端に後方へ張り出す張り出し部71、72が一体形成されている。下位で且つ車軸69近傍の張り出し部72に一次キャリパ17を支えるキャリパブラケット73の下端が枢支されている。キャリパブラケット73はピン74を中心に前後(図では左右)に揺動可能に取付けられている。
【0034】
キャリパブラケット73に、例えば3個のボルト75で一次キャリパ17を固定する。このようなキャリパブラケット73の上部に、二次マスタシリンダ18が一体形成されている。この二次マスタシリンダ18から延びるプランジャ軸75はフロントフォーク34側の張り出し部71にピン76で連結されている。
【0035】
図中で、反時計方向に回っている第1ブレーキプレート16に、一次キャリパ17で制動力を付与すると、制動トルクにより一次キャリパ17は、ピン74を中心に、図反時計方向へ揺動する。すると、プランジャ軸75が圧縮側に後退し、液圧を発生する。
【0036】
この液圧は、油路kを構成するホースを通じて、三方口継手36に供給される。この三方口継手36の内部構造は後述する。
なお、フロントフォーク34にボルト77、77でホルダ金具78が固定され、このようなホルダ金具78にボルト79で三方口継手36が取付けられている。ホルダ金具78は係止爪81を備えており、この係止爪81で回り止めを図ることができるため、1本のボルト79だけで三方口継手36を固定することができる。
【0037】
三方口継手36から液圧の一部が、油路mを構成するホースを介してアンチダイブ装置35に供給される。液圧の残部は、油路nを構成するホースを介して外部へ供給される。油路k、m、nは、図1に示すとおりである。
【0038】
すなわち、二次マスタシリンダ18から油路kを構成する1本のホースを延ばし、このホースの先端をフロントフォーク34に固定されている三方口継手36の一口に接続する。1本のホースは一端(下端)が二次マスタシリンダ18で支持され、他端(上端)が三方口継手36で支持されるため、ホースクランプの廃止若しくは個数低減又は簡素化が図れる。
【0039】
二次マスタシリンダ18から2本のホースを延ばす場合に比較して、本発明によれば1本のホースを延ばすだけ済み、ホースの取り回しが容易になり且つフロントフォーク廻りの外観性を高めることができる。
【0040】
また、二次マスタシリンダ18は、一次キャリパ17を支えるキャリパブラケット73に一体形成されている。
キャリパブラケットにボルトなどで二次マスタシリンダを取付ける場合に比較して、本発明のようにキャリパブラケット73に、二次マスタシリンダ18を一体形成すれば部品点数の削減が図れると共にフロントフォーク廻りの外観性を高めることができる。
【0041】
図5は三方口継手の断面図であり、三方口継手36は、角柱形状のブロック82の長手軸83に沿って第1の口84が設けられ、長手軸83に直角に第2の口85が設けられ、この第2の口85に対称に第3の口86が設けられ、3つの口84、85、86がT字通路87で連結されている継手である。
【0042】
第1の口84に接続するホース88の一端にはボルト穴89と環状溝91と突片92とを備えた口金93が備えられている。また、専用ボルト94には、L字通路95が設けられている。
そして、三方口継手36の第1の口84に、シートリング96を介して口金93を当て、専用ボルト94をねじ込む。この際に、突片92をニッパーなどの汎用工具で抑えれば、口金63が専用ボルト94と連れ回る心配が無く、ねじ込みが円滑に行える。
これで、ホース88の接続は完了する。
完了後は、ホース88で供給される液圧は、環状溝91、L字通路95及びT字通路87を介して第2の口85及び第3の口86に供給される。
【0043】
図6は一次キャリパとホース類の取り合いを示す図であり、第1のホース接続口44には、専用ボルト94を用いて第1のブレーキホース97の口金93が接続されており、隣の第2のホース接続口53には、専用ボルト94を用いて第2のブレーキホース98の口金93が接続されており、更に、逆隣の第1のエア抜き口45には、締めると弁閉となり、緩めると弁開となるエア弁99がねじ込まれている。
【0044】
第1のホース接続口44の先端より、第1のエア抜き口の先端がh1だけ、高い位置にあって突出している。そして、第1のブレーキホース97は、一次キャリパ17の外面48に沿って延ばす。
高低差h1を口金93の厚さと略同一にすると、図示するように、工具掛け部101が、車体側方から直接見ることができる。
【0045】
エア抜きに際しては、樹脂キャップ102を外し、工具掛け部101に工具を掛けて回すことで弁開状態にすることができる。
工具は、ボックスレンチ、眼鏡レンチ、スパナなどの汎用工具が使用可能である。すなわち、ボックスレンチや眼鏡レンチであれば、矢印(1)のように工具掛け部101へ係合する。スパナであれば、矢印(2)のように工具掛け部101へ係合する。いずれも、第1のブレーキホース97が邪魔にならない。
【0046】
また、工具掛け部101が、第1のブレーキホース97より高い位置にあるので、工具掛け部101に係合した工具を揺動させても、第1のブレーキホース97が邪魔にならず、容易にエア弁99の開閉作業を行うことができるとともに、樹脂キャップ102の取扱いも容易になる。
【0047】
工具掛け部101は多角形断面であれば、工具を掛けることができる。しかし、汎用工具は六角ボルトに対応したものが主流であるため、工具掛け部101の形状は六角形断面であることが望ましい。
【0048】
また、第2のエア抜き口59は、上向きになるように取付ける。斜め上向きであってもよい。そうすれば、エアを迅速に排出させることができる。
【0049】
尚、本発明のディスクブレーキ装置は、実施の形態では二輪車に適用したが、三輪車にも適用可能であり、一般の車両に適用することは差し支えない。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明のディスクブレーキ装置は、二輪車に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明に係る自動二輪車におけるディスクブレーキ装置のシステム図である。
【図2】本発明に係るキャリパの正面図である。
【図3】図2の3−3線断面図である。
【図4】前輪の左側面図である。
【図5】三方口継手の断面図である。
【図6】一次キャリパとホース類の取り合いを示す図である。
【符号の説明】
【0052】
16…ディスクプレート(第1ディスクプレート)、17…キャリパ(一次キャリパ)、41…前側サイドシリンダ、42…センタシリンダ、43…後側サイドシリンダ、44…第1のホース接続口、45…第1のエア抜き口、46…第1のホース接続口の軸、47…第1のエア抜き口の軸、48…キャリパの外面、49…第1のホース接続口の先端面、51…第1のエア抜き口の先端面、58…連通路、59…第2のエア抜き口、61〜63…ピストン、64、66…ブレーキパッド、97…第1のブレーキホース、99…エア弁、101…工具掛け部、h1…高低差。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスクブレーキのキャリパに、ブレーキパッドをディスクプレートへ押し付けるピストンを備えているシリンダを3個並列に配置し、中央のセンタシリンダに第1のブレーキホース及び第1のエア抜きを接続し、両側のサイドシリンダに第2のブレーキホース及び第2のエア抜きを接続したディスクブレーキ装置において、
前記第1のブレーキホースを接続する第1のホース接続口と、前記第1のエア抜きを接続する第1のエア抜き口とは、第1のホース接続口の軸と第1のエア抜き口の軸が互いに平行になるように且つ互いに近接して前記キャリパの外面から突出して設けられ、
第1のホース接続口の先端面より、前記第1のエア抜き口の先端面が高くなるように、両先端面に高低差が設けられていることを特徴とするディスクブレーキ装置。
【請求項2】
前記第1のエア抜き口に、締めると弁閉となり、緩めると弁開となるエア弁がねじ込まれており、このエア弁の工具掛け部が前記第1のエア抜き口の先端面より高位置にあることを特徴とする請求項1記載のディスクブレーキ装置。
【請求項3】
前記工具掛け部は、レンチが係合するように、六角形に形成されていることを特徴とする請求項2記載のディスクブレーキ装置。
【請求項4】
前記第1のブレーキホースは、前記第1のホース接続口から前方へキャリパの外面に沿って延びていることを特徴とする請求項2記載のディスクブレーキ装置。
【請求項5】
前記両側のサイドシリンダを構成する前側サイドシリンダと後側サイドシリンダが横に並んでいるように見たときに、前側サイドシリンダと後側サイドシリンダは連通路で連通され、この連通路からエアを排出する前記第2のエア抜きは、前記前側サイドシリンダより前位置にて前記キャリパから前方へ突出して設けられていることを特徴とする請求項2記載のディスクブレーキ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−236250(P2009−236250A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−84899(P2008−84899)
【出願日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】