説明

データ伝送システム

【課題】鉄道でのサービス向上が高度になるに従って、従来のようなアナログ信号伝送に代わってより高速高帯域伝送が可能なディジタル信号を用いたデータ伝送システムを構築することが必要である。
【解決手段】複数に区切られた部屋空間(1,2,3)に敷設された少なくとも1系統の金属線による引き通し線(4)と、各部屋空間に映像音声情報サービスを提供する2以上の端末(8)と、前記引き通し線と前記端末間とに接続され、前記端末からデータを送信する時には前記データを電気信号としてディジタル信号に変調し、当該ディジタル信号を前記金属線に重畳して送信し、受信時には当該ディジタル信号を復調し前記端末データ配信する変換アダプタ(7)と、から構成されたことを特徴とするデータ伝送システムである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道や地下鉄等の車両間においてデータを伝送する鉄道車両間のデータ伝送システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より鉄道や地下鉄等の車両内のサービスとして、引き通し線を使って様々な車内放送や映像情報サービスが行われている。例えば、「この電車は○時△分発□□行きです。」、「次ぎは○○駅に停車します。」等の電車内の音声サービスや、液晶パネル等の表示装置による映像情報サービスなど様々なものがある。さらに今後、鉄道でのサービス向上として、航空機並みの映像音声情報サービスも提供されつつある。
【0003】
以下従来の鉄道車両間のデータ伝送システムについて説明する。
【0004】
図8は従来の鉄道車両間のデータ伝送システムのシステム構成を示す概略図である。この鉄道車両10の車両間データ伝送システムにおいて、鉄道車両30は先頭車両1と数車両から成る中間車両2と最後尾の後備車両3から編成されている。各車両には映像音声情報データを伝送する通信線、行き先、特急/急行等の列車種別表示を切り替えたり、照明、空調機器を制御する制御線、照明、その他の機器に電力を供給する電力線に代表される引き通し線4は各車両の連結部5を介して接続されている。
【0005】
各車両に引き込まれた通信線、制御線、電力線を含む引き通し線22には車両内の乗客やプラットホ−ムの乗降客の状態を撮影するカメラ、カメラ画像を表示するモニタ−、車内放送や各種映像音声サービスのソースとなる放送装置、列車間や地上のコントロールセンタ−との通信を行う列車無線装置が用途に応じて各種端末8として接続されている。
【0006】
図9は車両内に設置された車両内表示器31の一例であり、乗客に様々な映像音声情報サービスを提供する。例えば、列車の行き先、停車駅、列車の遅れ、到着時刻、現在走行中の位置のお知らせや、娯楽目的とした映画などのコンテンツ、商業目的としてのコマーシャルの配信や、映像を含む社内放送等が用途として挙げられる。
【0007】
図10も車両内に設置された車両内表示器32の一例であり、乗客に文字による情報サービスを提供するものである。
【特許文献1】特表平7−508609号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記のように従来の車両内サービスの信号伝送形態はアナログ信号伝送が主流であり、アナログベースバンドによる映像音声通信等の各種伝送が行われている。
【0009】
しかし、近年鉄道でのサービス向上が高度になるに従って、従来のようなアナログ信号伝送に代わって、より高速高帯域伝送が可能なディジタル信号を用いたデータ伝送システムを用いた方が有利である。
【0010】
近年では、専用線を用いず既存の電力線を通信回線として利用する技術(PLC:電力線搬送通信 Power Line Communications)がある。電力線を通信回線として利用する技術であり、電気のコンセントに通信用のアダプタ(PLCモデム)を設置してパソコンなどをつなぐことにより、数Mbps〜数百Mbpsのデータ通信が可能である。
【0011】
ほとんどの建物には交流電力配線が張り巡らされているため、新たにケーブルなどを敷設することなく手軽に構内または家庭内通信システムを構築できる。また、電力会社の配電網をそのまま通信インフラとして利用することができ、インターネット接続サービスなどが提供できる技術である。
【0012】
このようなデータ伝送システムを鉄道や地下鉄等の車両間データ伝送システムとして構築することが可能になれば、高度な映像音声情報サービスを提供することが可能になる。
【0013】
また、信号のディジタル化により運行中の車両内の様子をテレビカメラで撮影した画像データを再生して先頭車両にあるコックピットで監視したり、このディジタル信号をさらに架線やあるいは無線を通じて地上のコントロールセンターへ送信し、コントロールセンターのモニター等に車両内の様子を表示させ、車内のセキュリティに利用することも可能になる。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題である鉄道や地下鉄等の車両間データ伝送システムとして構築するために本発明の伝送システムは、複数に区切られた部屋空間に敷設された少なくとも1系統の金属線による引き通し線と、各部屋空間に映像音声情報サービスを提供する2以上の端末と、前記引き通し線と前記端末間とに接続され、前記端末からデータを送信する時には前記データを電気信号としてディジタル信号に変調し、当該ディジタル信号を前記金属線に重畳して送信し、受信時には当該ディジタル信号を復調し前記端末データ配信する変換アダプタと、から構成されたことを特徴とするデータ伝送システム、としたものである。
【発明の効果】
【0015】
以上のように本発明によれば、鉄道や地下鉄等の車両間のデータを伝送する伝送システムにおいて、各車両には映像音声情報データを伝送する通信線、行き先、特急/急行等の列車種別表示を切り替えたり、照明、空調機器を制御する制御線、その他検知センサー、温度センサー、圧力センサーなどの各種センサーよりの信号を伝達する線のような専用線を敷設することなく、元々ある照明機器に電力を供給する電力線のような既存線を利用するため手軽に高速高帯域通信網を構築することができ、これにより放送・通話、非常通話、案内表示機能などの一元化を図るなど、通信線を省略または簡略化することで保守、管理も容易になる。従って、旧式の既存車両でも引き通し線を変えずに代替機器への置換えや新規の機器の追加ができる。新造車両の製造初期では引き通し線にPLCを導入すれば機能のグレ−ドアップ時に新規線の張替えの必要がなく機能のグレ−ドアップが容易に可能になり、車両内の合理化とシステムアップが容易に行うこと可能になる。
【0016】
また、省配線以外にも、機器数の低減による軽量化、低コスト化が実現できる。さらに無線LANのアクセスポイントなどの施工面においても容易に対応可能であり、使用機器の組み換えも容易になる。
【0017】
また、電力線はエネルギー伝送効率の観点から低抵抗の銅線が使われている点、また一般に電車の車体は鉄や軽量アルミ合金など金属で覆われているので、高い周波数のディジタル信号が電車走行中に漏洩電波として影響することが少ない点でも鉄道の車両に適用するのには有利である。
【0018】
また、線種を問わないこと、高速伝送が可能(190Mbps:2〜30MHz帯域を利用)であり、鉄道車両用にも搭載可能である。これによって放送業務、情報、広告配信、セキュリティサービスなどのシステム構築、いわゆるブロ−ドバンドネットワークが鉄道車両内、及び鉄道車両間において実現でき、鉄道での乗客へのサービスに対してより高度な映像音声情報サービスの提供が可能になり、さらに鉄道車両と駅など基地局との通信が容易になり、全乗客、全乗務員に同時に一元化された配信、通信も可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1に係る鉄道車両間のデータ伝送システムのシステム構成を示す概略図である。
【0020】
この鉄道車両間のデータ伝送システムにおいて、一般に鉄道は先頭車両1と数車両から成る中間車両2と最後尾の後備車両3から編成されている。各車両に電力を供給する電力線に代表される引き通し線4は各車両の連結部5付近に配置された中継器6を介して接続されている。各車両に引き込まれた電力線を代表とする引き通し線4にはPLC(Power Line Communications)モデム7が配設され、これらのPLCモデムを介して車両内の乗客やプラットホ−ムの乗降客の状態や駅構内の乗降客の流れを撮影するカメラ、カメラ画像を表示するモニタ−、車内放送や各種映像音声サービスのソースとなる放送装置、列車間や地上のコントロールセンタ−との通信を行う列車無線装置が用途に応じて各種端末8として接続されている。(H/S:Hand Set:乗務員専用の通話器である。)
以上のように構成された鉄道車両間のデータ伝送システムについてその動作を説明する。
【0021】
電車の各車両には照明や表示機器を駆動するための電力線は必要不可欠であり、各車両の連結部5の中継器6を介して各車両に電力が供給されている。さらにこの電力線をそのまま通信インフラとして利用することで新たなケーブルなどを敷設することなく手軽に通信網を構築することができる。電力線は一般には直流、または数十Hzの交流であるため銅線が持つ周波数帯域のごく一部しか使われない。従って1KHzから数百MHzの非常に広い帯域を利用することが可能であり、この電力線にディジタル信号を重畳して通信を行うことが可能である。
【0022】
各車両に引き通し線として敷設された電力線にはPLCモデム7が接続されている。PLCモデム7はPLC通信を行うためにディジタルデータのデータ変調/復調装置であり、送信時には各端末からディジタル変換されたデータに誤り訂正符号を付加し、さらにパケット化等の処理を施して電力線に重畳、合成する。
【0023】
図1の先頭車両1内の端末8のモニタ、列車無線と1つのPLCモデム7のように、複数の端末に対してPLCモデムはディジタルデータをパケット化した後にパケット化したデータを時分割多重して電力線に信号を重畳する機能を持たせることも可能である。
【0024】
受信時にはこれとは逆に電力線からディジタルデータをPLC内に内蔵のスプリッタにより重畳され、時分割多重された信号分離し、誤り訂正等のデータ復調をして、復調後のデータを各端末に分離して伝送する。
【0025】
アナログ信号を扱う端末に対しては、データ送信用のアナログ/ディジタル変換器(A/D変換器)、データ受信用のディジタル/アナログ変換器(D/A変換器)を端末に付加するか、またはPLCモデム7のその機能をもたせてもよい。
【0026】
なお、上記の説明では1つのPLCモデム7に対して、複数の端末8を接続する場合、データ送信時にPLCモデム7にパケット化したデータを時分割多重する機能を、あるいはデータ受信時にPLCモデム7に時分割されて受信データを分離する機能をもたせるようにしたが、送信データを時分割多重する機能、受信データを分離する機能を持つ多重・分離器を別途設けても良い。
【0027】
以上のように本実施の形態によれば、鉄道や地下鉄等の車両間のデータを伝送する伝送システムにおいて、各車両には映像音声情報データを伝送する通信線、行き先、特急/急行等の列車種別表示を切り替えたり、照明、空調機器を制御する制御線、その他検知センサー、温度センサー、圧力センサーなどの各種センサーよりの信号を伝達する線のような専用線を敷設することなく、元々ある照明機器に電力を供給する電力線のような既存線を利用するため手軽に高速高帯域通信網を構築することができ、これにより放送・通話、非常通話、案内表示機能などの一元化を図るなど、通信線を省略または簡略化することで保守、管理も容易になる。
【0028】
また、電力線はエネルギー伝送効率の観点から低抵抗の銅線が使われている点、また一般に電車の車体は鉄や軽量アルミ合金など金属で覆われているので、高い周波数のディジタル信号が電車走行中に漏洩電波として影響することが少ない点でも鉄道の車両に適用するのには有利である。
【0029】
(実施の形態2)
図2は本発明の実施の形態2に係る鉄道車両間のデータ伝送システムのシステム構成を示す概略図である。
【0030】
図2おいて図1と異なる点は各種端末9が図1の各種端末8と比較してより高速高帯域ディジタル伝送を必要とするブロードバンド端末が接続されている点である。例えば動画を使ったゲーム機を端末にする場合にスムーズな動画によるテレビゲームを楽しむには百Mbps〜数百Mbpsの帯域を必要とする。PLCでは数MHz〜数百Mbpsのデータ通信が可能と言われているので、この点でも本実施の形態では十分、高速高帯域ディジタル伝送を必要とする端末の対応が可能である。
【0031】
以上のように本実施の形態によれば、PLCは線種を問わないこと、高速伝送が可能(190Mbps:2〜30MHz帯域を利用)であり、鉄道車両用にも搭載可能である。これによって放送業務、情報、広告配信、セキュリティサービスなどのシステム構築、いわゆるブロ−ドバンドネットワークが鉄道車両内、及び鉄道車両間において実現でき、鉄道での乗客へのサービスに対してより高度な映像音声情報サービスの提供が可能になり、さらに鉄道車両と駅など基地局との通信が容易になる。
【0032】
(実施の形態3)
図3,図4は本発明の実施の形態3に係る鉄道車両間のデータ伝送システムのシステム構成を示す概略図である。
【0033】
図3,図4ではアナログ信号を主体とした伝送形態を採用している旧型の既存車両10と、先述したPLCを採用した新造車両11の接続形態を示している。
【0034】
図3において、新造車両11の連結部5付近には変換器12、PLCモデム7が配置されており、既存車両10からの旧形態の信号と、新造車両とを接続部13で接続し、変換器12でPLCに適したディジタルデータに変換し、データに誤り訂正符号を付加し、さらにパケット化等の処理を施して、PLCモデム7により電力線に重畳、合成する。
【0035】
このようにすることで、旧式の伝送形態を採用している旧型既存車両とPLCを採用した新造車両とを共存させ運用することが可能になる。
【0036】
図4では各種端末8の中にあって映像、音声信号や表示信号を集中的に処理する放送装置には変換器12、PLCモデム7が内蔵されており、図3と同様、各端末8の信号を内蔵した変換器12でディジタル信号に変換、処理を施して、同じく内蔵のPLCモデム7により電力線に重畳、合成する。旧型既存車両に設置されていた放送装置に内蔵した変換器12、内蔵型PLCモデム7を組み込む、あるいは周辺機器(モニター、列車無線など)をそのまま使用し、新規に変換器12、PLCモデムが内蔵された放送装置だけを取り替えることで対応が可能である。また、新造車両11の連結部5では、電力線だけを引き込めるように接続部13を構成することで対応可能である。このようにすることで、図3の場合と同様、旧型既存車両とPLCを採用した新造車両とを共存させ運用することが可能になる。
【0037】
(実施の形態4)
図5は本発明の実施の形態4に係る鉄道車両間のデータ伝送システムのシステム構成を示す概略図である。
【0038】
図5において、引き通し線に重畳されたPLC信号を分離して無線電波に変換する、あるいはその逆に無線電波を受信してPLC信号に変換し、電力線に重畳するPLC無線信号変換器14,無線電波を送受信するアンテナ15Aを鉄道車両に設置することで、外部の固定された施設、移動体との間の通信サービスが可能になる。鉄道車両外の通信相手先としてまず無線電波の送受信をするアンテナ15Bを備えた基地局16、ネットワーク17を介して駅、鉄道車庫、自動車、バスなどの移動体、一般家庭などの設備18があり、例えば乗客は車両内に居ながら鉄道駅のサービスステーションに乗り継ぎのチケット予約などのサービスが受けられるシステムを構築できる。その他にも同じく車両内から自宅のネットワーク家電を遠隔操作するなど鉄道車両内の通信ネットワークと外部とを無線電波で通信できるようにすることで様々な用途に範囲を広げることが可能となる。
【0039】
なお、PLC無線信号変換器14,基地局16間は無線電波による通信を記載したが、架線、レールを利用したPLC、他の有線通信手段であってもよいことは言うまでもない。
【0040】
(実施の形態5)
図6、図7は本発明の実施の形態5に係る鉄道車両間のデータ伝送システムのシステム構成を示す概略図である。
【0041】
図6、図7において、各車両では引き通し線4にPLCモデム7が接続され、さらに各PLCモデム7には無線アクセスポイント19が接続されている。
【0042】
図6では、無線アクセスポイント19の通信先として携帯電話20、図7では、無線アクセスポイント19の通信先としてパーソナルコンピュータ(PC)21を記載している。携帯電話は車両外に直接通話が可能ではあるが、トンネル内、地下鉄のような電波の通信圏外であれば通話はできない。そこで本実施の形態ではアクセスポイント19により一旦中継して、あとは車両外との通信手段を確保できれば、上記のような電波の通信圏外であっても通信可能となる。車両外との通信は実施の形態4で説明したとおりである。
【0043】
また、近年無線LANによるPCの活用範囲が広がっているが、図7のように無線LANのアクセスポイント19の設置されている車両内であれば乗客はPC21によるEメール、インターネットサービスが受けられる。ブロードバンドの無線LANを構築すれば、実施の形態2のように動画によるテレビゲーム、映画のような動画サービスを受けることが可能になり、鉄道による快適な旅を楽しむことが可能になる。
【0044】
以上、5例の実施の形態において、専用線を用いず既存の電力線を通信回線として利用するPLCの技術を中心に説明したしたが、既存線として電力線に限ることは無く、既存メタル線であれば鉄道車両に電力を供給する架線、車両間に既に敷設された信号制御線、その他の既存線であっても構わない。
【0045】
また、鉄道車両を中心に多くを説明したがこれに限らず、大型客船、航空機等の移動体、多くの階、部屋を持つビルのような建物にも適用可能である。
【0046】
また、図1に記載の各種端末8、図2に記載の各種端末9は図示のみで詳細な説明は省略したが、図中記載の各端末以外にも電話(音声電話、テレビ電話)、パーソナルコンピュータ、娯楽コンテンツ配信のためのパーソナルビデオ、オーディオ機器、その他各種充電器、交換機、サーバ、トランシーバ、レシーバ、内部インターフォン各種センサー、制御機器など様々な用途の端末機器が挙げられる。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明に係る鉄道車両間のデータ伝送システムは、電力線等の既存の引き通し線を利用して手軽に高速高帯域ディジタルデータ伝送通信網を構築することができ、また通信線を省略または簡略化することで保守、管理も容易になる利点において、例えば鉄道や地下鉄等の鉄道車両間のデータ伝送システムに有用である。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】実施の形態1に係る鉄道車両間のデータ伝送システムのシステム構成概略図
【図2】実施の形態2に係る鉄道車両間のデータ伝送システムのシステム構成概略図
【図3】実施の形態3に係る鉄道車両間のデータ伝送システムのシステム構成概略図
【図4】実施の形態3に係る鉄道車両間のデータ伝送システムのシステム構成概略図
【図5】実施の形態4に係る鉄道車両間のデータ伝送システムのシステム構成概略図
【図6】実施の形態5に係る鉄道車両間のデータ伝送システムのシステム構成概略図
【図7】実施の形態5に係る鉄道車両間のデータ伝送システムのシステム構成概略図
【図8】従来の鉄道車両間のデータ伝送システムのシステム構成概略図
【図9】車両内表示器の一例を示す図
【図10】車両内表示器の一例を示す図
【符号の説明】
【0049】
1 先頭車両
2 中間車両
3 後備車両
4 引き通し線(電力線+PLC信号)
5 連結部
6 中継器
7 PLCモデム
8 各種端末
9 各種ブロードバンド端末
10 既存車両
11 新造車両
12 変換器
13 接続部
14 PLC/無線変換器
15A、15B アンテナ
16 基地局
17 既存のネットワーク
18 駅、車庫、移動体、一般家庭を含むネットワーク配信先
19 アクセスポイント
20 携帯電話
21 PC(パーソナルコンピュータ)
22 (既存車両に適用の)引き通し線(通信線/制御線/電力線)
30 電車
31、32 車両内表示器の一例


【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数に区切られた部屋空間に敷設された少なくとも1系統の金属線による引き通し線と、
各部屋空間に映像音声情報サービスを提供する2以上の端末と、
前記引き通し線と前記端末間とに接続され、前記端末からデータを送信する時には前記データを電気信号としてディジタル信号に変調し、当該ディジタル信号を前記金属線に重畳して送信し、受信時には当該ディジタル信号を復調し前記端末データ配信する変換アダプタと、
から構成されたことを特徴とするデータ伝送システム。
【請求項2】
前記引き通し線は鉄道の各車両に敷設された電力線であることを特徴とする請求項1に記載のデータ伝送システム。
【請求項3】
前記複数に区切られた部屋空間は鉄道車両であることを特徴とする請求項1に記載のデータ伝送システム。
【請求項4】
前記変換アダプタはPLC(電力線搬送通信:Power_Line_Communications)モデム、または前記PLCモデムと前記PLCモデムに適したディジタル信号に変換または逆変換する変換器であることを特徴とする請求項1に記載のデータ伝送システム。
【請求項5】
複数系統の信号を1系統の信号に変換または逆変換する変換器と、
PLCモデムと、
前記変換器と前記複数系統の信号とを接続する接続手段と、
をさらに備えたであることを特徴とする請求項1に記載のデータ伝送システム。
【請求項6】
前記PLCモデムに接続され、無線通信機器と前記PLCモデムとの中継をする無線アクセスポイントを備えたことを特徴とする請求項1に記載のデータ伝送システム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−197164(P2006−197164A)
【公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−5915(P2005−5915)
【出願日】平成17年1月13日(2005.1.13)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】