説明

データ処理装置、そのコンピュータプログラムおよびデータ処理方法

【課題】サービス対象ユーザに年齢制限サービスを簡単かつ確実に提供することができるデータ処理装置を提供する。
【解決手段】データ処理装置100は、特定年齢範囲IARでないと所持できない年齢制限物品STPの各種の物品外観特徴PASを保持する。年齢制限物品STPが撮像されている物品撮像画像PCGを受信すると、物品撮像画像PCGから物品外観特徴PASを抽出して年齢制限物品STPを特定する。この特定でサービス対象ユーザSTYが特定年齢範囲IARと判定されると年齢制限サービスACSの提供を許可する。このため、サービス対象ユーザSTYは特定年齢範囲IARでないと所持できない年齢制限物品STPを撮像して送信するだけで年齢制限サービスACSの提供が許可される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも年齢制限物品を所持している特定年齢範囲のサービス対象ユーザに年齢制限サービスを提供することに利用されるデータ処理装置、このデータ処理装置のためのコンピュータプログラムおよびデータ処理方法、に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、各種の製品製造メーカが各種製品を製造販売するとともに、その製品を購入した一般ユーザに販促などのために各種サービスを提供している。例えば、製品にラベルを付与しておき、そのラベルを葉書に貼付して製品製造メーカに送付すると、その製品製造メーカからプレゼントが搬送されるユーザサービスなどが実施されている。
【0003】
なお、上述のようなサービスの一部ないし全部をインターネットなどを利用して自動化することも各種実施されている。ただし、上述のようなサービスには年齢制限が必要な場合もある。
【0004】
例えば、製品がアルコール飲料やタバコパックなどの場合、その購入ユーザは成人に限定される。当然ながら、その製品に関連したユーザサービスの対象者も成人に限定する必要がある。
【0005】
換言すると、製品製造メーカが一般ユーザに製品購入などに関連してユーザサービスを実施する場合でも、その製品に年齢制限があるならば、そのユーザサービスも年齢制限する必要がある。
【0006】
このため、上述のような場合には、一般ユーザが製品製造メーカからユーザサービスを受領するようなときに、簡単かつ確実に年齢を認証する必要がある。現在、このようなことをデータ処理装置などで実施する各種の提案がある。
【0007】
例えば、携帯電話を利用して、任意の人がいつでもどこでも個人認証できるサービス方法が提案されている。このサービス方法では、携帯電話装置を使用する個人の氏名、住所および生年月日を証明する少なくとも一つの書類を、携帯電話使用者個人の顔写真と共にサーバ装置に予め読み込んで登録するステップと、携帯電話の使用者が対面相手に対して個人証明する必要が発生した場合に、その携帯電話からサーバ装置内の登録内容を呼び出し、顔写真および書類を携帯電話の表示部に表示させて対面相手に提示することにより、対面相手に該携帯電話の使用者本人であることを確認させる(例えば、特許文献1参照)。
【0008】
また、個人の身分の証明能力を持たせた形態で個人情報を登録可能とし、身分証明書としての機能を持たせる発明もある。この発明では、カメラを備えた携帯端末の購入契約が終了すると、身分証明書の機能を取得する場合、そのための手続をこの携帯端末の購入店に依頼する。
【0009】
購入店は、この購入者に関する情報(氏名,住所など)を携帯端末に入力するとともに、カメラで購入者の顔写真を撮影し、これらを購入者の個人情報として携帯運営会社に送信する。
【0010】
携帯運営会社は、この個人情報を受信すると、顔写真が合成された身分証明書のフォーマットの画像を作成し、さらに、セキュリティを掛けて携帯端末に送信する。携帯端末では、これが受信されてメモリに登録される。この登録された画像を読み出して表示装置に供給することにより、身分証明書が表示される(例えば、特許文献2参照)。
【0011】
さらに、プリペイド式携帯電話機の販売において、前記携帯電話機を自動販売機に収納して販売し、且つ販売時に顧客の身元確認等の作業を実行できるように構成した発明もある。
【0012】
この発明は、身元確認手段と記憶手段と通信手段とを有しプリペイド式携帯電話機を販売する自動販売機であって、前記身元確認手段は前記プリペイド式携帯電話機の購入者が所有する健康保険証やパスポートや運転免許証等の身分証に表示した文字や写真等をイメージデータ若しくはテキストデータとして取り込み身元確認情報とし、これを前記記憶手段に記憶すると共に、前記通信手段を用いて該身元確認情報を携帯電話サービスを提供する携帯電話サービス事業者へ通知する(例えば、特許文献3参照)。
【0013】
また、自動販売機において、生体認証による年齢識別制御システムを提供する発明もある。この場合、購入に年齢制限のある商品を販売する自動販売機又はその周辺に、客の生体データを採取する手段を設け、自動販売機又はその周辺、或いは自動販売機を制御する管理センタに、採取された生体データから、当該客の年齢を判定し、この判定結果が「資格あり」であるときは自動販売機に対して「販売可」制御を行い、「資格無し」であるときは自動販売機に対して「販売不可」制御を行う(例えば、特許文献4参照)。
【0014】
さらに、年齢制限のある商品が外部から容易に見えないようにすると共に、何ら証明媒体を使用しないでも購入者本人が未成年か否かを確認できる発明もある。この場合、前面に年齢制限のない清涼飲料ボトル等を展示し、年齢制限のあるタバコ等は、購入者が制限年齢以上と判別した場合のみ液晶ディスプレーに表示する。
【0015】
制限年齢以上か否かは、顔認証手段がデジタルカメラの撮影データと、ハードディスクに記録してある多数の顔のデータとを照合して判別する。判別できないときにはインターネットを介して目視判別し、さらに判別できないときには音声にて判別する。判別した撮影データは記録されるので、それ以降の同一人に対しては、迅速かつ確実に自動判別が可能になる(例えば、特許文献5参照)。
【特許文献1】特開2002−207838号公報
【特許文献2】特開2004−179859号公報
【特許文献3】特開2002−183811号公報
【特許文献4】特開2003−217010号公報
【特許文献5】特開2006−301829号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
上述のようにデータ処理装置などを利用して一般ユーザを年齢認証する各種の提案がある。しかし、遠隔の一般ユーザを簡単かつ確実に年齢認証して年齢制限サービスを提供する現実的な手法は確立されていない。
【0017】
本発明は上述のような課題に鑑みてなされたものであり、サービス対象ユーザに年齢制限サービスを簡単かつ確実に提供することができるデータ処理装置、そのデータ処理装置のためのコンピュータプログラムおよびデータ処理方法、を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明のデータ処理装置は、特定年齢範囲のサービス対象ユーザに年齢制限サービスを提供することに利用されるデータ処理装置であって、特定年齢範囲のサービス対象ユーザしか所持できない年齢制限物品の各種の物品外観特徴を保持する特徴保持部と、年齢制限物品が撮像されている物品撮像画像を受信する画像受信部と、受信された物品撮像画像に撮像されている年齢制限物品から少なくとも一つの物品外観特徴を抽出する特徴抽出部と、抽出された物品外観特徴から年齢制限物品を特定する物品特定部と、特定された年齢制限物品によりサービス対象ユーザが特定年齢範囲か判定する年齢判定部と、サービス対象ユーザが特定年齢範囲と判定されると年齢制限サービスの提供を許可するサービス許可部と、を有する。
【0019】
従って、本発明のデータ処理装置は、特定年齢範囲のサービス対象ユーザに年齢制限サービスを提供することに利用される。このため、特定年齢範囲のサービス対象ユーザしか所持できない年齢制限物品の各種の物品外観特徴を特徴保持部が保持する。このような状態で、年齢制限物品が撮像されている物品撮像画像を画像受信部が受信すると、受信された物品撮像画像に撮像されている年齢制限物品から少なくとも一つの物品外観特徴を特徴抽出部が抽出する。この抽出された物品外観特徴から年齢制限物品を物品特定部が特定する。この特定された年齢制限物品によりサービス対象ユーザが特定年齢範囲か年齢判定部が判定する。これでサービス対象ユーザが特定年齢範囲と判定されると年齢制限サービスの提供をサービス許可部が許可する。このため、サービス対象ユーザが年齢制限物品を撮像して送信するだけで、その年齢制限物品により特定年齢範囲が確認されて年齢制限サービスの提供がサービス対象ユーザに許可される。特に、年齢制限物品は特定年齢範囲でないと所持できないので、簡単かつ確実にサービス対象ユーザが特定年齢範囲か判定される。
【0020】
また、上述のようなデータ処理装置において、複数種類の年齢制限物品ごとに複数種類の年齢制限サービスが用意されており、物品特定部は、年齢制限物品を種類まで特定し、サービス許可部は、特定された種類の年齢制限物品に対応した種類の年齢制限サービスの提供を許可してもよい。
【0021】
また、上述のようなデータ処理装置において、画像受信部は、種類が相違する複数の年齢制限物品が撮像されている物品撮像画像を受信し、物品特定部は、複数の年齢制限物品ごとに種類も特定し、サービス許可部は、特定された複数の年齢制限物品の種類の組み合わせに対応した年齢制限サービスの提供を許可してもよい。
【0022】
また、上述のようなデータ処理装置において、サービス対象ユーザの少なくとも上半身に露呈する対象ユーザ年代ごとの各種の生物学的特質を保持する特質保持部を、さらに有し、画像受信部は、年齢制限物品とサービス対象ユーザとが一緒に撮像されている物品撮像画像を受信し、年齢判定部は、受信された物品撮像画像に撮像されているサービス対象ユーザが特定年齢範囲か生物学的特質に基づいて推定し、サービス許可部は、サービス対象ユーザが生物学的特質に基づいて特定年齢範囲と推定されないと年齢制限サービスの提供を許可しない。
【0023】
上述のようなデータ処理装置において、特質保持部は、サービス対象ユーザの外観に露呈する対象ユーザ年代ごとの生物学的特質ではない各種の年代文化特質も保持し、年齢判定部は、受信された物品撮像画像に撮像されているサービス対象ユーザが特定年齢範囲か年代文化特質にも基づいて推定し、サービス許可部は、サービス対象ユーザが年代文化特質にも基づいて特定年齢範囲と推定されないと年齢制限サービスの提供を許可しない。
【0024】
上述のようなデータ処理装置において、受信された物品撮像画像に撮像されている年齢制限物品から抽出された物品外観特徴とサービス対象ユーザから抽出された年代文化特質とを組み合わせてデータ収集するデータ収集部を、さらに有してもよい。
【0025】
また、上述のようなデータ処理装置において、画像受信部は、サービス対象ユーザが所持するユーザ情報端末で撮像されて送信された物品撮像画像を受信し、ユーザ情報端末にインストールされて物品撮像画像を暗号化して送信する暗号送信プログラムを保持するプログラム保持部と、保持されている暗号送信プログラムをユーザ情報端末に提供するプログラム提供部とを、さらに有し、画像受信部は、暗号送信プログラムで暗号化されて受信した物品撮像画像を復号してもよい。
【0026】
また、上述のようなデータ処理装置において、物品撮像画像を送信したユーザ情報端末に許可された年齢制限サービスをデータ提供するサービス提供部を、さらに有してもよい。
【0027】
また、上述のようなデータ処理装置において、年齢制限物品がタバコパックとタバコカートンとの少なくとも一方からなってもよい。
【0028】
本発明のコンピュータプログラムは、特定年齢範囲のサービス対象ユーザに年齢制限サービスを提供することに利用されるデータ処理装置のコンピュータプログラムであって、特定年齢範囲のサービス対象ユーザしか所持できない年齢制限物品の各種の物品外観特徴を保持する特徴保持処理と、年齢制限物品が撮像されている物品撮像画像を受信する画像受信処理と、受信された物品撮像画像に撮像されている年齢制限物品から少なくとも一つの物品外観特徴を抽出する特徴抽出処理と、抽出された物品外観特徴から年齢制限物品を特定する物品特定処理と、特定された年齢制限物品によりサービス対象ユーザが特定年齢範囲か判定する年齢判定処理と、サービス対象ユーザが特定年齢範囲と判定されると年齢制限サービスの提供を許可するサービス許可処理と、をデータ処理装置に実行させる。
【0029】
本発明のデータ処理方法は、特定年齢範囲のサービス対象ユーザに年齢制限サービスを提供することに利用されるデータ処理装置のデータ処理方法であって、特定年齢範囲のサービス対象ユーザしか所持できない年齢制限物品の各種の物品外観特徴を保持する特徴保持動作と、年齢制限物品が撮像されている物品撮像画像を受信する画像受信動作と、受信された物品撮像画像に撮像されている年齢制限物品から少なくとも一つの物品外観特徴を抽出する特徴抽出動作と、抽出された物品外観特徴から年齢制限物品を特定する物品特定動作と、特定された年齢制限物品によりサービス対象ユーザが特定年齢範囲か判定する年齢判定動作と、サービス対象ユーザが特定年齢範囲と判定されると年齢制限サービスの提供を許可するサービス許可動作と、を有する。
【0030】
なお、本発明の各種の構成要素は、その機能を実現するように形成されていればよく、例えば、所定の機能を発揮する専用のハードウェア、所定の機能がコンピュータプログラムにより付与されたデータ処理装置、コンピュータプログラムによりデータ処理装置に実現された所定の機能、これらの任意の組み合わせ、等として実現することができる。
【0031】
また、本発明の各種の構成要素は、個々に独立した存在である必要もなく、複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等を許容する。
【0032】
また、本発明のコンピュータプログラムおよびデータ処理方法は、複数の処理および動作を順番に記載してあるが、その記載の順番は複数の処理および複数の動作を実行する順番を限定するものではない。
【0033】
このため、本発明のコンピュータプログラムおよびデータ処理方法を実施するときには、その複数の処理および複数の動作の順番は内容的に支障しない範囲で変更することができる。
【0034】
さらに、本発明のコンピュータプログラムおよびデータ処理方法は、複数の処理および複数の動作が個々に相違するタイミングで実行されることに限定されない。このため、ある処理および動作の実行中に他の処理および動作が発生すること、ある処理および動作の実行タイミングと他の処理および動作の実行タイミングとの一部ないし全部が重複していること、等でもよい。
【0035】
また、本発明で云うデータ処理装置は、コンピュータプログラムを読み取って対応する処理動作を実行できるように、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、I/F(Interface)ユニット、等の汎用デバイスで構築されたハードウェア、所定の処理動作を実行するように構築された専用の論理回路、これらの組み合わせ、等として実施することができる。
【0036】
なお、本発明でコンピュータプログラムに対応した各種動作をデータ処理装置に実行させることは、各種デバイスをデータ処理装置に動作制御させることなども意味している。
【0037】
例えば、データ処理装置に各種データを記憶させることは、データ処理装置に固定されているHDD(Hard Disc Drive)等の情報記憶媒体にCPUが各種データを格納すること、データ処理装置に交換自在に装填されているCD−R(Compact Disc-Recordable)等の情報記憶媒体にCPUがCDドライブで各種データを格納すること、等を許容する。
【発明の効果】
【0038】
本発明のデータ処理装置では、特定年齢範囲のサービス対象ユーザしか所持できない年齢制限物品の各種の物品外観特徴を特徴保持部が保持する。このような状態で、年齢制限物品が撮像されている物品撮像画像を画像受信部が受信すると、受信された物品撮像画像に撮像されている年齢制限物品から少なくとも一つの物品外観特徴を特徴抽出部が抽出する。この抽出された物品外観特徴から年齢制限物品を物品特定部が特定する。この特定された年齢制限物品によりサービス対象ユーザが特定年齢範囲か年齢判定部が判定する。これでサービス対象ユーザが特定年齢範囲と判定されると年齢制限サービスの提供をサービス許可部が許可する。このため、サービス対象ユーザが年齢制限物品を撮像して送信するだけで、その年齢制限物品により特定年齢範囲が確認されて年齢制限サービスの提供がサービス対象ユーザに許可される。特に、年齢制限物品は特定年齢範囲でないと所持できないので、簡単かつ確実にサービス対象ユーザが特定年齢範囲か判定して年齢制限サービスを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
本発明の実施の一形態を図面を参照して以下に説明する。本実施の形態のデータ処理装置100は、図1および図2に示すように、特定年齢範囲IARのサービス対象ユーザSTYに年齢制限サービスACSを提供することに利用される。
【0040】
このため、本実施の形態のデータ処理装置100は、特定年齢範囲IARのサービス対象ユーザSTYしか所持できない年齢制限物品であるタバコパックSTPの各種の物品外観特徴PASを保持する特徴保持部110と、タバコパックSTPが撮像されている物品撮像画像PCGを受信する画像受信部120と、受信された物品撮像画像PCGに撮像されているタバコパックSTPから少なくとも一つの物品外観特徴PASを抽出する特徴抽出部130と、抽出された物品外観特徴PASからタバコパックSTPを特定する物品特定部140と、特定されたタバコパックSTPによりサービス対象ユーザSTYが特定年齢範囲IARか判定する年齢判定部150と、サービス対象ユーザSTYが特定年齢範囲IARと判定されると年齢制限サービスACSの提供を許可するサービス許可部160と、を有する。
【0041】
より具体的には、本実施の形態のデータ処理装置100は、タバコパックSTPを販売するタバコ販売メーカのデータベースサーバなどからなる。本実施の形態のタバコ販売メーカは、タバコパックSTPを消費するサービス対象ユーザSTYに年齢制限サービスACSを実施する。
【0042】
当然ながら、タバコパックSTPは、特定年齢範囲IARのサービス対象ユーザSTYしか所持できない。また、タバコパックSTPは、各種の工業製品と同様に銘柄ごとに各種の物品外観特徴PASがあるため、これがデータ処理装置100の特徴保持部110にデータ登録されている。
【0043】
そこで、特徴抽出部130は、図5に示すように、上述のような物品外観特徴PASの抽出や、一般化された画像レイアウトとのパターンマッチングなどにより、受信された物品撮像画像PCGのパック外観画像PAGから物品外観特徴PASを抽出する。
【0044】
物品特定部140は、物品撮像画像PCGから抽出される複数の物品外観特徴PASの組み合わせを検出することなどにより、パック外観画像PAGからタバコパックSTPを特定する。すると、年齢判定部150は、タバコパックSTPを所持していることからサービス対象ユーザSTYを特定年齢範囲IARと判定する。
【0045】
そこで、サービス許可部160は、撮像された物品撮像画像PCGからタバコパックSTPが適正に特定されると、サービス対象ユーザSTYが特定年齢範囲IARと判定して年齢制限サービスACSの提供を許可する。
【0046】
ただし、本実施の形態のデータ処理装置100は、タバコパックSTPのパック外観画像PAGのみでサービス対象ユーザSTYを特定年齢範囲IARと判定せず、サービス対象ユーザSTYが特定年齢範囲IARかを二重に判定する。
【0047】
このため、データ処理装置100は、図1に示すように、サービス対象ユーザSTYの少なくとも上半身に露呈する対象ユーザ年代ごとの各種の生物学的特質PDSを保持する特質保持部170も有する。
【0048】
この生物学的特質PDSは、既存の顔面年齢認証に利用される、眼部位置のパターンデータなどからなる。このため、年齢判定部150は、生物学的特質PDSによってもサービス対象ユーザSTYが特定年齢範囲IARか推定する。
【0049】
このような顔面認識アルゴリズムとしては各種があるが、例えば、図6に示すように、人間の顔面の生物学的特徴を各種リソースとして基準画像(図示せず)とパターンマッチングすることなどにより実行される。
【0050】
そこで、サービス許可部160は、前述のように撮像された物品撮像画像PCGからタバコパックSTPが適正に特定されても、サービス対象ユーザSTYが生物学的特質PDSに基づいて特定年齢範囲IARと推定されないと、年齢制限サービスACSの提供を許可しない。
【0051】
なお、本実施の形態のデータ処理装置100の画像受信部120は、サービス対象ユーザSTYが所持するユーザ情報端末である携帯電話端末200の画像撮像部210で撮像されて送信された物品撮像画像PCGを受信する。
【0052】
そこで、データ処理装置100は、携帯電話端末200にインストールされて物品撮像画像PCGを暗号化して送信する暗号送信プログラムSSPを保持するプログラム保持部180と、保持されている暗号送信プログラムSSPを携帯電話端末200に提供するプログラム提供部190と、も有する。このため、画像受信部120は、暗号化されている物品撮像画像PCGを受信して復号する。
【0053】
データ処理装置100は、いわゆるCPUやHDDなどの既存のハードウェアで形成されており、専用のコンピュータプログラムがソフトウェアとして実装されることで、上述のような各部110〜が各種機能として論理的に実現されている。
【0054】
例えば、特徴保持部110、特質保持部170、プログラム保持部180は、データ処理装置100のCPUが実装されているコンピュータプログラムに対応して認識するようにHDDなどの記憶デバイスに構築された記憶エリアなどに相当する。
【0055】
画像受信部120やプログラム提供部190は、例えば、CPUがコンピュータプログラムに対応して通信I/F(図示せず)のデータ通信を動作制御する機能などに相当する。
【0056】
特徴抽出部130、物品特定部140、年齢判定部150等は、例えば、CPUがコンピュータプログラムに対応して所定のデータ処理を実行する機能などに相当する。サービス許可部160は、例えば、CPUがコンピュータプログラムに対応してディスプレイユニット(図示せず)のデータ表示を動作制御する機能などに相当する。
【0057】
上述のようなデータ処理装置100のコンピュータプログラムは、例えば、特定年齢範囲IARのサービス対象ユーザSTYしか所持できないタバコパックSTPの各種の物品外観特徴PASを保持する特徴保持処理と、タバコパックSTPが撮像されている物品撮像画像PCGを受信する画像受信処理と、受信された物品撮像画像PCGに撮像されているタバコパックSTPから少なくとも一つの物品外観特徴PASを抽出する特徴抽出処理と、抽出された物品外観特徴PASからタバコパックSTPを特定する物品特定処理と、特定されたタバコパックSTPによりサービス対象ユーザSTYが特定年齢範囲IARか判定する年齢判定処理と、サービス対象ユーザSTYが特定年齢範囲IARと判定されると年齢制限サービスACSの提供を許可するサービス許可処理と、をデータ処理装置100に実行させるように記述されている。
【0058】
上述のような構成において、本実施の形態のデータ処理装置100は、例えば、図2に示すように、購入や利用に年齢制限がある紙巻タバコのタバコパックSTPを製造するタバコ製造メーカTMMで利用される。
【0059】
このタバコ製造メーカTMMでは、例えば、タバコパックSTPを購入するサービス対象ユーザSTYに年齢制限サービスACSを実施することがある。このような年齢制限サービスACSは、例えば、タバコパックSTPに関連した携帯灰皿のプレゼントや、特定の動画データの配信、などとして実施される。
【0060】
当然ながら、タバコパックSTPは成人しか消費できないため、その年齢制限サービスACSも成人しか提供されない。そこで、タバコ製造メーカTMMでは、例えば、図7に示すように、成人しかアクセスできないウェブサイト(図示せず)をデータ処理装置100で通信ネットワークCINに開設する(ステップS1)。
【0061】
一方、そのウェブサイトへのアクセスアドレスを、図3に示すように、商品データのバーコードTIDなどとともに、二次元コードTDCでタバコパックSTPに表記しておく。
【0062】
そこで、タバコパックSTPを購入したサービス対象ユーザSTYが年齢制限サービスACSを要望する場合には、その二次元コードTDCを携帯電話端末200のCCD(Charge Coupled Device)カメラなどの画像撮像部210で撮像する。
【0063】
すると、現在の携帯電話端末200の標準的な機能により二次元コードTDCがウェブアドレスに変換され、タバコ製造メーカTMMのウェブサイトにアクセスすることとなる(ステップS2−Y)。すると、ウェブサイトでは、年齢制限サービスACSを受領するための各種のガイダンスメッセージが表示出力される(ステップS3)。
【0064】
例えば、年齢制限サービスACSを受領するためには、そのタバコ製造メーカTMMが販売する年齢制限物品であるタバコパックSTPを、本人が所定ポーズで把持した状態を撮像して送付する必要があること、その送付は専用の暗号送信プログラムSSPにより実行されること、その暗号送信プログラムSSPをウェブサイトからダウンロードできること、等が表示出力される。
【0065】
このような状態で、携帯電話端末200から暗号送信プログラムSSPのダウンロードが要求されると(ステップS4−Y)、データ処理装置100は暗号送信プログラムSSPを配信する(ステップS5)。
【0066】
この場合、携帯電話端末200は、ウェブサイトからダウンロードした暗号送信プログラムSSPをインストールすることになる。このような状態で、サービス対象ユーザSTYは、暗号送信プログラムSSPを起動した携帯電話端末200の画像撮像部210で所望のタバコパックSTPを自身とともに撮像する。
【0067】
すると、その暗号送信プログラムSSPは、撮像された物品撮像画像PCGを所定アルゴリズムにより暗号化し、データ処理装置100の専用アドレスの記憶エリアにデータ送信する。
【0068】
このとき、暗号化のアルゴリズムと、送信先の記憶エリアのウェブアドレスとは、暗号送信プログラムSSPに実装されているが、携帯電話端末200では確認できないようにされている。
【0069】
図8に示すように、上述のように物品撮像画像PCGをデータ受信したタバコ製造メーカTMMのデータ処理装置100は(ステップT1−Y)、その暗号化された物品撮像画像PCGを所定アルゴリズムにより復号する(ステップT2)。
【0070】
図4に示すように、これでタバコパックSTPの物品撮像画像PCGが復元されると、図5に示すように、物品撮像画像PCGから物品外観特徴PASが抽出される(ステップT3)。
【0071】
この場合、事前にデータ登録されているタバコパックSTPの銘柄画像などの物品外観特徴PASを物品撮像画像PCGの特定領域からパターンマッチングで検出する。これでパック外観画像PAGが検出されてタバコパックSTPが特定される(ステップT4−Y)。
【0072】
このとき、所定のタバコパックSTPであることが判定されないと(ステップT4−N)、例えば、「申し訳ありませんが、当社の製品と特定できませんでした。より鮮明な写真、または、より高解像度な写真、を撮影して再送してください。」等のエラーメッセージがデータ処理装置100から携帯電話端末200に返信される(ステップT9)。
【0073】
一方、タバコ製造メーカTMMの適正なタバコパックSTPであることが判定されると(ステップT4−Y)、そのサービス対象ユーザSTYは特定年齢範囲IARの顧客であることが確認されたことになる。
【0074】
ただし、子供が父親のタバコパックSTPを不正に持ち出して携帯電話端末200で撮像し、上述のような一連の操作を実行するような可能性もある。そこで、本実施の形態のデータ処理装置100は、タバコパックSTPを適正に確認すると、一緒に撮像されているサービス対象ユーザSTYを生物学的特質PDSにより特定年齢範囲IARか二重に確認する(ステップT5,T6)。
【0075】
その場合、図6に示すように、前述した既存の顔面認識アルゴリズムなどにより、物品撮像画像PCGの特定領域のユーザ顔面画像CFGから生物学的特質PDSが抽出される(ステップT5)。
【0076】
これでサービス対象ユーザSTYが特定年齢範囲IARであると推定できない場合には(ステップT6−N)、例えば、「申し訳ありませんが、本サービスを利用することはできません。」等のエラーメッセージがデータ処理装置100から携帯電話端末200に返信される(ステップT9)。この場合、サービスを利用できない理由は明示されないため、未成年者が不正な工夫によりサービスを利用することが防止される。
【0077】
一方、生物学的特質PDSによりサービス対象ユーザSTYが特定年齢範囲IARであると推定されると(ステップT6−Y)、これでサービス対象ユーザSTYは正当であると二重に確認できたことになる。
【0078】
すると、データ処理装置100では、物品撮像画像PCGの送信時に入力操作されたユーザ個人データが抽出される(ステップT7)。このユーザ個人データは、年齢制限サービスACSに必要な氏名や住所などからなり、暗号送信プログラムSSPにより物品撮像画像PCGの送信時に入力操作が指示される。
【0079】
そして、このように抽出されたユーザ個人データは、年齢制限サービスACSの許可ガイダンスとともにデータ処理装置100からタバコ製造メーカTMMのサービス担当者(図示せず)に出力される(ステップT8)。
【0080】
そこで、このサービス担当者は、データ処理装置100の表示出力などで報知されたサービス許可を確認するとともに、サービス対象ユーザSTYの氏名や住所などのユーザ個人データを確認し、これでプレゼント発送などの年齢制限サービスACSを実行することになる。
【0081】
本実施の形態のデータ処理装置100では、上述のように特定年齢範囲IARのサービス対象ユーザSTYしか所持できないタバコパックSTPの各種の物品外観特徴PASを特徴保持部110が保持する。
【0082】
このような状態で、タバコパックSTPが撮像されている物品撮像画像PCGを画像受信部120が受信すると、受信された物品撮像画像PCGに撮像されているタバコパックSTPから少なくとも一つの物品外観特徴PASを特徴抽出部130が抽出する。
【0083】
この抽出された物品外観特徴PASからタバコパックSTPを物品特定部140が特定する。この特定されたタバコパックSTPによりサービス対象ユーザSTYが特定年齢範囲IARか年齢判定部150が判定する。
【0084】
これでサービス対象ユーザSTYが特定年齢範囲IARと判定されると年齢制限サービスACSの提供をサービス許可部160が許可する。このため、サービス対象ユーザSTYがタバコパックSTPを撮像して送信するだけで、そのタバコパックSTPにより特定年齢範囲IARが確認されて年齢制限サービスACSの提供がサービス対象ユーザSTYに許可される。
【0085】
特に、タバコパックSTPは特定年齢範囲IARでないと所持できないので、簡単かつ確実にサービス対象ユーザSTYが特定年齢範囲IARか判定して年齢制限サービスACSを提供することができる。
【0086】
さらに、本実施の形態のデータ処理装置100では、タバコパックSTPと一緒に物品撮像画像PCGに撮像されるサービス対象ユーザSTYが特定年齢範囲IARか生物学的特質PDSでも確認する。このため、もしも未成年者が成年者のタバコパックSTPを不正に借用しても、年齢制限サービスACSを不正に受領することを防止できる。
【0087】
しかも、タバコパックSTPの確認による特定年齢範囲IARかの判定と、サービス対象ユーザSTYの生物学的特質PDSの抽出による特定年齢範囲IARかの判定とを、一つの物品撮像画像PCGで実行する。このため、サービス対象ユーザSTYに煩雑な作業を強要することなく特定年齢範囲IARかを簡単かつ確実に判定して年齢制限サービスACSを提供することができる。
【0088】
しかも、タバコパックSTPの物品撮像画像PCGは専用の暗号送信プログラムSSPにより携帯電話端末200で暗号化されてデータ処理装置100に送信されるので、その操作が簡単であるとともにプライバシの守秘性も自動的に確実に確保される。
【0089】
さらに、その送信アドレスは暗号送信プログラムSSPに実装されており、この暗号送信プログラムSSPがインストールされた携帯電話端末200でも確認できない。このため、成年者の物品撮像画像PCGを未成年者が不正に送信することを良好に防止できる。
【0090】
しかも、その暗号送信プログラムSSPは、一般に公開されていないタバコ製造メーカTMMのウェブサイトで配布されており、そのウェブサイトにアクセスするためにはタバコパックSTPの二次元コードTDCを携帯電話端末200で光学読取する必要がある。
【0091】
当然ながら未成年者はタバコパックSTPを購入できないので、その二次元コードTDCを携帯電話端末200に光学読取させてウェブサイトにアクセスすることもできない。
【0092】
しかも、正当なサービス対象ユーザSTYは、携帯電話端末200でタバコパックSTPの二次元コードTDCを光学読取すれば、上述のように一般に公開されていないタバコ製造メーカTMMのウェブサイトにアクセスできる。
【0093】
このため、その操作が簡単で確実である。しかも、上述のウェブサイトをタバコパックSTPの銘柄ごとに用意しておき、サービス対象ユーザSTYのアクセス数をデータ処理装置100で統計処理するようなこともできる。
【0094】
さらに、現在の日本では携帯電話端末200が一般に普及しており、その大部分が画像撮像部210を有するとともに追加プログラムの実装機能なども有している。このため、上述のようにデータ処理装置100と協調して簡単に必要な機能を発生することができる。
【0095】
なお、本発明は本実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で各種の変形を許容する。例えば、上記形態ではタバコパックSTPが適正に確認されると銘柄などには関係なく特定の年齢制限サービスACSが提供されることを例示した。
【0096】
しかし、複数種類のタバコパックSTPごとに複数種類の年齢制限サービスACSが用意されていてもよい。そして、データ処理装置100は、タバコパックSTPを種類まで特定し、特定された種類のタバコパックSTPに対応した種類の年齢制限サービスACSの提供を許可する。この場合、タバコパックSTPの銘柄に対応した年齢制限サービスACSをサービス対象ユーザSTYに提供することができる。
【0097】
さらに、上記形態では年齢制限物品がタバコパックSTPからなることを例示したが、これがタバコカートンやアルコール飲料でもよい(図示せず)。例えば、同一銘柄のタバコパックSTPとタバコカートンとで年齢制限サービスACSの種類や数量を変更するようなことでもよい。
【0098】
さらに、上記形態では物品撮像画像PCGに一個のタバコパックSTPが撮像され、それに対応して一種類の年齢制限サービスACSが提供されることを想定した。しかし、データ処理装置100が、種類が相違する複数のタバコパックSTPが撮像されている物品撮像画像PCGを受信し、複数のタバコパックSTPごとに種類も特定し、特定された複数のタバコパックSTPの種類の組み合わせに対応した年齢制限サービスACSの提供を許可してもよい(図示せず)。
【0099】
この場合、複数種類のタバコパックSTPを愛用しているサービス対象ユーザSTYに特別な年齢制限サービスACSを提供するようなことができる。また、タバコパックSTPの組み合わせと複数種類の年齢制限サービスACSとの対応関係を秘密とすることにより、多種類のタバコパックSTPの購入をサービス対象ユーザSTYに推進するようなこともできる。
【0100】
また、上記形態ではデータ処理装置100が、サービス対象ユーザSTYの少なくとも上半身に露呈する対象ユーザ年代ごとの各種の生物学的特質PDSを保持し、その生物学的特質PDSでサービス対象ユーザSTYが特定年齢範囲IARか推定することを例示した。
【0101】
しかし、データ処理装置100が、サービス対象ユーザSTYの外観に露呈する対象ユーザ年代ごとの生物学的特質PDSではない各種の年代文化特質も保持し、受信された物品撮像画像PCGに撮像されているサービス対象ユーザSTYが特定年齢範囲IARか年代文化特質にも基づいて推定してもよい(図示せず)。
【0102】
この場合、データ処理装置100は、服装、装飾品、髪型、化粧、携帯品、等の年代文化特質を、複数の対象ユーザ年代ごとに複数ずつ保持する。このような年代文化特質は、例えば、上述のようなサービス対象ユーザSTYの上半身の服装や装飾品などとパターンマッチングされる基準画像(図示せず)などの各種リソースからなる。
【0103】
このようなデータ処理装置100は、ユーザ顔面画像CFGから抽出される、髪型、その着色、イヤリングやネックレスなどの装飾品の有無やブランド、その装着手法、着衣のブランドや着方、化粧の有無や手法、等を年代文化特質として、サービス対象ユーザSTYが特定年齢範囲IARであるか推定する。
【0104】
この場合、抽出された複数の年代文化特質の組み合わせにより、サービス対象ユーザSTYが特定年齢範囲IARであるか推定してもよい。例えば、抽出された複数の年代文化特質ごとに、各々の推定年代に各々の確度係数を乗算し、その平均値を推定年代として算出することなどにより、サービス対象ユーザSTYが特定年齢範囲IARであるか確認される。
【0105】
なお、受信された物品撮像画像PCGに撮像されているタバコパックSTPから抽出された物品外観特徴PASとサービス対象ユーザSTYから抽出された年代文化特質とを組み合わせてデータ収集してもよい(図示せず)。
【0106】
この場合、年代文化特質からサービス対象ユーザSTYの趣味嗜好などを推定することができる。従って、どのような趣味嗜好のサービス対象ユーザSTYが、どのようなタバコパックSTPを愛用しているか、の相対関係を解析するようなことができるので、効果的な新製品の開発や販売戦略の立案などに利用することができる。
【0107】
さらに、上記形態ではデータ処理装置100が携帯電話端末200にインストールされて物品撮像画像PCGを暗号化して送信する暗号送信プログラムSSPを保持し、この暗号送信プログラムSSPをウェブサイトからサービス対象ユーザSTYの携帯電話端末200に配信することを例示した。
【0108】
しかし、タバコパックSTPの二次元コードTDCで暗号送信プログラムSSPをサービス対象ユーザSTYに提供するようなこともできる。この場合でも、タバコパックSTPを所持できるサービス対象ユーザSTYしか暗号送信プログラムSSPを利用できないので、未成年者が年齢制限サービスACSを不正に受領することを防止できる。
【0109】
さらに、上記形態ではタバコ製造メーカTMMのウェブサイトへのアクセス手段としてタバコパックSTPに二次元コードTDCを付与しておくことを例示した。しかし、タバコパックSTPにRFID(Radio Frequency Identification)チップ(図示せず)を付与しておき、これにサイトアドレスや暗号送信プログラムSSPを格納しておいてもよい。
【0110】
また、上記形態ではデータ処理装置100が年齢制限サービスACSの許可ガイダンスをユーザ個人データとともにタバコ製造メーカTMMのサービス担当者に出力し、このサービス担当者が年齢制限サービスACSを実施することを例示した。
【0111】
しかし、年齢制限サービスACSを動画データや割引データの配信などとしておき、このような年齢制限サービスACSをデータ処理装置が自動実行してもよい(図示せず)。この場合、物品撮像画像PCGとともにユーザ個人データを送信せずとも、物品撮像画像PCGの送信元に年齢制限サービスACSのサービスデータを返信すればよい。
【0112】
また、上記形態ではサービス対象ユーザSTYのユーザ情報端末として携帯電話端末200を例示した。しかし、このようなユーザ情報端末としてウェブカメラを実装したパーソナルコンピュータなどを利用してもよい(図示せず)。
【0113】
さらに、本実施の形態ではデータ処理装置100の各部がコンピュータプログラムにより各種機能として論理的に実現されることを例示した。しかし、このような各部の各々を固有のハードウェアとして形成することもでき、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせとして実現することもできる。
【0114】
なお、当然ながら、上述した実施の形態および複数の変形例は、その内容が相反しない範囲で組み合わせることができる。また、上述した実施の形態および変形例では、各部の構造などを具体的に説明したが、その構造などは本願発明を満足する範囲で各種に変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0115】
【図1】本発明の実施の形態のデータ処理装置とユーザ情報端末である携帯電話端末からなるシステム全体の論理構造を示す模式的なブロック図である。
【図2】システム全体の物理構造を示すブロック図である。
【図3】年齢制限物品であるタバコパックの外観を示す斜視図である。
【図4】物品撮像画像を示す模式的な正面図である。
【図5】物品撮像画像からパック外観画像が抽出される状態を示す模式図である。
【図6】物品撮像画像からユーザ顔面画像が抽出されて年齢認証される状態を示す模式図である。
【図7】データ処理装置によるデータ処理方法の一部を示すフローチャートである。
【図8】データ処理装置によるデータ処理方法の一部を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0116】
100 データ処理装置
110 特徴保持部
120 画像受信部
130 特徴抽出部
140 物品特定部
150 年齢判定部
160 サービス許可部
170 特質保持部
180 プログラム保持部
190 プログラム提供部
200 携帯電話端末
210 画像撮像部
ACS 年齢制限サービス
CFG ユーザ顔面画像
CIN 通信ネットワーク
IAR 特定年齢範囲
PAG パック外観画像
PAS 物品外観特徴
PCG 物品撮像画像
PDS 生物学的特質
SSP 暗号送信プログラム
STK タバコカートン
STP タバコパック
STY サービス対象ユーザ
TDC 二次元コード
TID バーコード
TMM タバコ製造メーカ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定年齢範囲のサービス対象ユーザに年齢制限サービスを提供することに利用されるデータ処理装置であって、
前記特定年齢範囲の前記サービス対象ユーザしか所持できない年齢制限物品の各種の物品外観特徴を保持する特徴保持部と、
前記年齢制限物品が撮像されている物品撮像画像を受信する画像受信部と、
受信された前記物品撮像画像に撮像されている前記年齢制限物品から少なくとも一つの前記物品外観特徴を抽出する特徴抽出部と、
抽出された前記物品外観特徴から前記年齢制限物品を特定する物品特定部と、
特定された前記年齢制限物品により前記サービス対象ユーザが前記特定年齢範囲か判定する年齢判定部と、
前記サービス対象ユーザが前記特定年齢範囲と判定されると前記年齢制限サービスの提供を許可するサービス許可部と、
を有するデータ処理装置。
【請求項2】
複数種類の前記年齢制限物品ごとに複数種類の前記年齢制限サービスが用意されており、
前記物品特定部は、前記年齢制限物品を種類まで特定し、
前記サービス許可部は、特定された種類の前記年齢制限物品に対応した種類の前記年齢制限サービスの提供を許可する請求項1に記載のデータ処理装置。
【請求項3】
前記画像受信部は、種類が相違する複数の前記年齢制限物品が撮像されている前記物品撮像画像を受信し、
前記物品特定部は、複数の前記年齢制限物品ごとに種類も特定し、
前記サービス許可部は、特定された複数の前記年齢制限物品の種類の組み合わせに対応した前記年齢制限サービスの提供を許可する請求項2に記載のデータ処理装置。
【請求項4】
前記サービス対象ユーザの少なくとも上半身に露呈する対象ユーザ年代ごとの各種の生物学的特質を保持する特質保持部を、さらに有し、
前記画像受信部は、前記年齢制限物品と前記サービス対象ユーザとが一緒に撮像されている前記物品撮像画像を受信し、
前記年齢判定部は、受信された前記物品撮像画像に撮像されている前記サービス対象ユーザが前記特定年齢範囲か前記生物学的特質に基づいて推定し、
前記サービス許可部は、前記サービス対象ユーザが前記生物学的特質に基づいて前記特定年齢範囲と推定されないと前記年齢制限サービスの提供を許可しない請求項1ないし3の何れか一項に記載のデータ処理装置。
【請求項5】
前記特質保持部は、前記サービス対象ユーザの外観に露呈する対象ユーザ年代ごとの前記生物学的特質ではない各種の年代文化特質も保持し、
前記年齢判定部は、受信された前記物品撮像画像に撮像されている前記サービス対象ユーザが前記特定年齢範囲か前記年代文化特質にも基づいて推定し、
前記サービス許可部は、前記サービス対象ユーザが前記年代文化特質にも基づいて前記特定年齢範囲と推定されないと前記年齢制限サービスの提供を許可しない請求項4に記載のデータ処理装置。
【請求項6】
受信された前記物品撮像画像に撮像されている前記年齢制限物品から抽出された前記物品外観特徴と前記サービス対象ユーザから抽出された前記年代文化特質とを組み合わせてデータ収集するデータ収集部を、さらに有する請求項5に記載のデータ処理装置。
【請求項7】
前記画像受信部は、前記サービス対象ユーザが所持するユーザ情報端末で撮像されて送信された前記物品撮像画像を受信し、
前記ユーザ情報端末にインストールされて前記物品撮像画像を暗号化して送信する暗号送信プログラムを保持するプログラム保持部と、
保持されている前記暗号送信プログラムを前記ユーザ情報端末に提供するプログラム提供部とを、さらに有し、
前記画像受信部は、前記暗号送信プログラムで暗号化されて受信した前記物品撮像画像を復号する請求項1ないし6の何れか一項に記載のデータ処理装置。
【請求項8】
前記物品撮像画像を送信した前記ユーザ情報端末に許可された前記年齢制限サービスをデータ提供するサービス提供部を、さらに有する請求項1ないし7の何れか一項に記載のデータ処理装置。
【請求項9】
前記年齢制限物品がタバコパックとタバコカートンとの少なくとも一方からなる請求項1ないし8の何れか一項に記載のデータ処理装置。
【請求項10】
特定年齢範囲のサービス対象ユーザに年齢制限サービスを提供することに利用されるデータ処理装置のコンピュータプログラムであって、
前記特定年齢範囲の前記サービス対象ユーザしか所持できない年齢制限物品の各種の物品外観特徴を保持する特徴保持処理と、
前記年齢制限物品が撮像されている物品撮像画像を受信する画像受信処理と、
受信された前記物品撮像画像に撮像されている前記年齢制限物品から少なくとも一つの前記物品外観特徴を抽出する特徴抽出処理と、
抽出された前記物品外観特徴から前記年齢制限物品を特定する物品特定処理と、
特定された前記年齢制限物品により前記サービス対象ユーザが前記特定年齢範囲か判定する年齢判定処理と、
前記サービス対象ユーザが前記特定年齢範囲と判定されると前記年齢制限サービスの提供を許可するサービス許可処理と、
を前記データ処理装置に実行させるコンピュータプログラム。
【請求項11】
特定年齢範囲のサービス対象ユーザに年齢制限サービスを提供することに利用されるデータ処理装置のデータ処理方法であって、
前記特定年齢範囲の前記サービス対象ユーザしか所持できない年齢制限物品の各種の物品外観特徴を保持する特徴保持動作と、
前記年齢制限物品が撮像されている物品撮像画像を受信する画像受信動作と、
受信された前記物品撮像画像に撮像されている前記年齢制限物品から少なくとも一つの前記物品外観特徴を抽出する特徴抽出動作と、
抽出された前記物品外観特徴から前記年齢制限物品を特定する物品特定動作と、
特定された前記年齢制限物品により前記サービス対象ユーザが前記特定年齢範囲か判定する年齢判定動作と、
前記サービス対象ユーザが前記特定年齢範囲と判定されると前記年齢制限サービスの提供を許可するサービス許可動作と、
を有するデータ処理方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2010−79396(P2010−79396A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−244241(P2008−244241)
【出願日】平成20年9月24日(2008.9.24)
【出願人】(000004569)日本たばこ産業株式会社 (406)
【Fターム(参考)】