説明

データ通信システム及び受信装置

【課題】回路規模の増大を抑制しつつ温度を検出することができるデータ通信システム及び受信装置を提供する。
【解決手段】RF回路13は、クロック周波数が温度に応じて変動する温度特性を有するクロックに同期して生成されたデータを受信する。周波数同期回路16及び送信周波数検出回路24は、受信されたデータからクロック周波数を検出する。温度特性データバッファ34は、クロック周波数の温度特性に関わる温度特性情報を記憶する。温度検出回路26は、検出されたクロック周波数と温度特性情報とに基づいて、クロック周波数に対応する温度を演算する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データを送信する送信装置と、送信装置からデータを受信する受信装置とを有するデータ通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
装置が置かれた環境の温度を検出する方法として、特許文献1にはイメージセンサの暗電流雑音を積分してイメージセンサの温度を検出し、その結果から環境温度を算定する方法が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3954382号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に示された方法では、暗電流の積分という特別な処理が必要となるため、特別な回路が必要となる。又、イメージセンサを構成する素子毎に暗電流の現れ方にばらつきがあるので、正確な温度を得るためには、多くの画素の暗電流を測定することが必要となり、処理が複雑になると共に回路規模が増大する。
【0005】
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであって、新規な方法により温度を検出することができるデータ通信システム及び受信装置を提供することを目的とする。特に、本発明は、回路規模の増大を抑制しつつ温度を検出することができるデータ通信システム及び受信装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、データを送信する送信装置と、前記データを受信する受信装置とを有するデータ通信システムであって、前記送信装置は、クロック周波数が温度に応じて変動する温度特性を有するクロックを生成するクロック生成回路と、前記クロックに同期して生成されたデータを前記受信装置に送信する送信部と、を有し、前記受信装置は、前記送信装置から送信されたデータを受信する受信部と、前記受信部によって受信されたデータから前記クロック周波数を検出する検出部と、前記クロック周波数の温度特性に関わる温度特性情報を記憶する記憶部と、前記検出部によって検出された前記クロック周波数と、前記記憶部に記憶された前記温度特性情報とに基づいて、前記クロック周波数に対応する温度を演算する演算部と、を有するデータ通信システムである。
【0007】
又、本発明のデータ通信システムにおいて、前記温度特性情報は、前記クロック生成回路の代表的な温度特性値である。
【0008】
又、本発明のデータ通信システムにおいて、前記受信装置は、前記受信部によって受信されたデータに基づいて、複数の前記温度特性情報から、いずれかの温度特性情報を選択する選択部を更に有する。
【0009】
又、本発明のデータ通信システムにおいて、前記送信装置から送信されるデータは、前記クロック生成回路における前記温度特性を識別する識別情報を含み、前記選択部は、前記識別情報に基づいて前記温度特性情報を選択する。
【0010】
又、本発明のデータ通信システムにおいて、前記受信部は更に外部装置から前記温度特性情報を受信し、前記記憶部は、前記受信部によって受信された前記温度特性情報を記憶する。
【0011】
又、本発明のデータ通信システムにおいて、前記送信部は更に前記温度特性情報を送信し、前記受信部は更に前記送信装置から前記温度特性情報を受信し、前記記憶部は、前記受信部によって受信された前記温度特性情報を記憶する。
【0012】
又、本発明のデータ通信システムにおいて、前記クロック生成回路は、前記送信装置の外壁の近傍に配置されている。
【0013】
又、本発明のデータ通信システムにおいて、前記送信装置は、該送信装置周辺の環境を検出するセンサを更に有し、前記クロック生成回路は、前記センサの近傍に配置されている。
【0014】
又、本発明のデータ通信システムにおいて、前記センサは、イメージャである。
【0015】
又、本発明のデータ通信システムにおいて、前記センサは、PHセンサである。
【0016】
又、本発明のデータ通信システムにおいて、前記受信部は、前記送信装置から送信されたデータを受信する第1受信回路と、前記外部装置から送信された前記温度特性情報を受信する第2受信回路と、を有する。
【0017】
又、本発明のデータ通信システムにおいて、前記送信装置から送信されるデータは、該データ内に周期的に挿入された同期パターンを含み、前記検出部は、前記受信部によって受信されたデータに含まれる前記同期パターンから前記クロック周波数を検出する。
【0018】
又、本発明のデータ通信システムにおいて、前記検出部は、前記受信部によって受信されたデータに含まれる前記同期パターンのタイミングを測定することにより、前記送信装置の前記クロックと前記受信装置の受信クロックとの周波数差を検出し、前記受信クロックの周波数に該周波数差を加えることにより前記クロック周波数を検出する。
【0019】
又、本発明のデータ通信システムにおいて、前記送信装置から送信されるデータはプリアンブルパターンを含み、前記検出部は、前記受信部によって受信されたデータに含まれる前記プリアンブルパターンから前記クロック周波数を検出する。
【0020】
又、本発明は、クロック周波数が温度に応じて変動する温度特性を有するクロックに同期して生成されたデータを受信する受信部と、前記受信部によって受信されたデータから前記クロック周波数を検出する検出部と、前記クロック周波数の温度特性に関わる温度特性情報を記憶する記憶部と、前記検出部によって検出された前記クロック周波数と、前記記憶部に記憶された前記温度特性情報とに基づいて、前記クロック周波数に対応する温度を演算する演算部と、を有する受信装置である。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、クロック周波数が温度に応じて変動する温度特性を有するクロックに同期して生成されたデータからクロック周波数を検出し、検出したクロック周波数と、クロック周波数の温度特性に関わる温度特性情報とに基づいて、クロック周波数に対応する温度を演算することによって、回路規模の増大を抑制しつつ温度を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の第1の実施形態による送信装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態における送信クロック回路の温度特性を示す参考図である。
【図3】本発明の第1の実施形態による受信装置の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施形態における温度特性データを示す参考図である。
【図5】本発明の第1の実施形態における送信データのフレームの構成を示す参考図である。
【図6】本発明の第1の実施形態における送信モードを示す参考図である。
【図7】本発明の第1の実施形態における送信モードを示す参考図である。
【図8】本発明の第1の実施形態による受信装置が備える周波数同期回路の構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の第2の実施形態による送信装置の構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の第2の実施形態における送信データの構成を示す参考図である。
【図11】本発明の第2の実施形態による受信装置の構成を示すブロック図である。
【図12】本発明の第2の実施形態による受信装置が備える周波数同期回路の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態を説明する。
【0024】
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態を説明する。本実施形態では、画像センサから得られる画像データを送信データとして無線で送信する送信装置と、送信装置からの送信データを受信し、送信データから画像データを再生し記録する受信装置とを有する電子カメラシステムに本発明を適用した場合を例に説明を行っている。
【0025】
図1は、本実施形態による送信装置の構成を示している。送信装置1において、レンズ2は撮像素子3上に被写体像を結像する。撮像素子3は、レンズ2によって結像された被写体像を撮像し、撮像データを出力する。データ生成回路5は、撮像素子3からの撮像データと、送信装置毎に設定される固有情報とを用いて送信データ6を生成する。固有情報の詳細については後述する。RF回路9は送信データ6を高周波変調した後、アンテナ10から受信装置に送信する。
【0026】
送信装置1の各種制御は、制御回路4により行われ、送信モード等が設定される。送信クロック回路7は送信クロック信号8を生成する。データ生成回路5には、送信クロック回路7からの送信クロック信号8が与えられており、送信データ6は送信クロック信号8に同期したタイミングで生成される。送信クロック回路7は送信装置1の外壁近傍に(又は外壁に接して)配置されており、送信クロック回路7内の発振子の温度が、外壁を通して送信装置1の周囲温度の温度変化を反映するように送信装置1が構成されている。
【0027】
本実施形態では、送信クロック信号8の周波数を10MHzとし、送信データ6の1bit期間が送信クロック信号8の10クロック分で構成されている場合を例として説明を行う。この場合、送信データ6の送信レートは、1Mbpsになる。
【0028】
図2は、送信クロック回路7の温度特性(温度対周波数変化特性)を示している。この温度特性は、温度に対する、送信クロック回路7が生成する送信クロック信号8の周波数変化を表している。本実施形態の送信クロック回路7では、発振子にセラミック発振子を用いている。図2に示すように、20度の温度変化で約0.2%の周波数変化が発生している。
【0029】
この場合、送信クロック信号8の周波数(送信クロック周波数)は1度の温度変化で約100ppm変化することになる。本実施形態では、送信クロック周波数が10MHzであるので、1度の温度変化で周波数が1000Hz変化することになる。
【0030】
図3は、本実施形態による受信装置の構成を示している。受信装置11においてRF回路13は、送信装置1からのRF信号をアンテナ12で受信し、復調して受信信号14を生成する。受信信号14は、データ処理回路15及び周波数同期回路16に与えられる。
【0031】
データ処理回路15は、受信信号14から画像データ22及び固有情報23を再生する回路である。周波数同期回路16は、受信信号14から、同期パターンの検出タイミングを示す同期パターン検出信号19と、送信クロック信号8の周波数及び位相に同期した再生クロック信号20と、送信クロック信号8及び受信クロック信号18の周波数差を表す周波数差信号21とを生成する回路である。本実施形態の電子カメラシステムは複数の送信モードを持っており、周波数同期回路16は各送信モードに応じて動作を変更する。
【0032】
制御回路30は、受信装置11の動作を制御する回路である。周波数同期回路16には、送信モードを示す送信モード選択信号31が制御回路30から出力される。送信モードに応じた周波数同期回路16の動作の詳細は後述する。再生クロック信号20はデータ処理回路15に与えられ、受信信号14の再生処理に使用される。
【0033】
周波数差信号21は、送信周波数検出回路24に与えられる。送信周波数検出回路24は、周波数差信号21と受信クロック周波数データ32から、送信クロック信号8の周波数を示す送信クロック周波数データ25を生成し、温度検出回路26に出力する。受信クロック周波数データ32は、受信クロック信号18の周波数を示すデータであり、制御回路30から送信周波数検出回路24に出力される。
【0034】
前述したように周波数差信号21は、送信クロック信号8と受信クロック信号18の周波数差を示している。受信クロック周波数データ32は受信クロック信号18の周波数を示しているので、受信クロック周波数データ32に周波数差信号21を加えることにより、送信クロック信号8の周波数を示す送信クロック周波数データ25を得ることができる。
【0035】
温度検出回路26には、送信周波数検出回路24から送信クロック周波数データ25が出力されると共に、温度特性データバッファ34から温度特性データ35が出力される。温度特性データ35は、送信装置1における温度に対する送信クロック周波数の特性を示すデータである。温度検出回路26は、送信クロック周波数データ25と温度特性データ35を用いて、送信クロック回路7の温度を示す温度データ27を生成し、ファイル生成回路28に出力する。
【0036】
制御回路30は、データ処理回路15からの固有情報23に基づいて、送信装置1の送信クロック回路7の特性に応じた温度特性データ選択信号33を生成して温度特性データバッファ34に出力する。温度特性データバッファ34には、温度特性データが格納されている。温度特性データバッファ34には、制御回路30から温度特性データ選択信号33が与えられており、温度特性データ選択信号33に応じて選択された温度特性データ35が温度特性データバッファ34から出力される。
【0037】
上記の動作により、受信信号14中の固有情報23が示す、送信装置1の特性に応じた温度特性データ35が温度検出回路26に与えられる。送信装置1の特性に対応した温度特性データ35が温度特性データバッファ34中にない場合、制御回路30は、ネットワーク接続回路38を介して、ネットワーク39上の外部装置であるPC(パーソナルコンピュータ)40に格納されている温度特性データをダウンロードして、温度特性データバッファ34に格納する。これにより、受信装置11は、自身が予め保持している温度特性データのほかに、PC40からダウンロードした温度特性データを使用することが可能となる。
【0038】
温度検出回路26からの温度データ27は、データ処理回路15からの画像データ22と共にファイル生成回路28に与えられる。ファイル生成回路28は、画像データ22と温度データ27をファイルデータ29に変換し、記録装置36に送る。ファイルデータ29は記録装置36に記録される。記録装置36上のファイルデータは、表示画像生成回路37により表示信号に変換されて外部の表示部により表示される。表示画面上には、温度データ27も表示される。又、ファイルデータ29は、ネットワーク接続回路38を介してネットワーク39上の機器への転送も可能となっている。
【0039】
図4は、温度特性データバッファ34に格納されている温度特性データの例である。本実施形態では、特性1、特性2、特性3の3種類の温度特性データが格納されている場合を例に説明する。特性1、特性2、特性3は、各々“温度対周波数”を示す複数のデータの集まりで表現されている。
【0040】
本実施形態における送信クロック回路7のセラミック発振子は、前述したように約100ppm/℃の周波数変化特性を持っていて、且つ振動子の固有周波数ばらつきが大きいとして説明を行う。その場合の温度特性データは、図4に示すように周波数変化の傾きがほぼ同じで固有周波数がばらつく特性を有するデータの集まりとなる。固有情報23は、特性1、特性2、特性3のいずれかを識別可能な情報である。
【0041】
送信装置1の温度特性と固有情報を対応付ける方法として、上記の方法だけではなく、様々な方法が可能である。例えば、固有情報として送信装置毎の識別IDを使用し、温度特性のデータとして、個々の送信装置毎に予め測定された値を使用するように構成する方法をとることができる。又、別の方法としては、温度特性における周波数変化の傾きがどの送信装置でも同一であるとして、0℃での周波数データを固有情報とし、0℃での周波数データと周波数変化の傾きから受信装置11が温度特性のデータを生成する方法をとることも可能である。
【0042】
図5〜図8を用いて、周波数同期回路16が周波数差信号21を生成する方法について説明する。
【0043】
図5は、本実施形態における送信データ6の1フレームの構成を示している。図5に示すように、画像データは所定の単位で複数のデータブロックに分割されている。各ブロックの先頭には同期パターン(UW:ユニークワード)が付加されている。UWは、画像データ中には発生しない同期パターンで構成されたデータである。
【0044】
本実施形態では、UW1はフレームの先頭を表し、UW2は画像データブロックの先頭を表す。UW1の後には送信装置1の固有情報が配置されている。図5に示すように、1フレームが500ラインで構成され1ラインが1000bitであるので、総データ数は500000bitである。前述したように、送信レートは1Mbpsであるので、1フレームの送信時間は0.5秒となる。
【0045】
図6、図7を用いて、送信モードを説明する。本実施形態における送信モードは、不連続に発生するトリガ信号に応じて送信データ600が送信される第1の送信モード(図6)と、一定周期で送信データ700が連続して送信される第2の送信モード(図7)との2種類がある。トリガ信号は、制御回路4が発生する信号である(図示せず)。送信モードの設定およびトリガの設定は制御回路4により行われる。
【0046】
第1の送信モードは、例えば受信装置11から指示されたシャッタトリガタイミングに応じてトリガ信号が発生するモードである。第1の送信モードでは、送信装置1からの送信データ6の転送がトリガに応じて不連続に行われる。
【0047】
第2の送信モードは、例えば受信装置11が所定の周期でトリガ信号を発生させるモードである。第2の送信モードでは、送信装置1からの送信データ6の転送が周期的に行われる。前述したように1フレームの送信時間が0.5秒であるので、送信周期は0.5秒以上となる。本実施形態では、送信周期を1秒として説明を行う。
【0048】
図8は、周波数同期回路16の構成を示している。図8を用いて、第1の送信モード及び第2の送信モードにおける周波数差信号21の生成方法を説明する。まず、第1の送信モードにおける周波数差信号21の生成方法を説明する。
【0049】
周波数同期回路16に与えられた受信信号14は、同期パターン検出回路41に与えられる。同期パターン検出回路41は、通信データ中の同期パターンを相関演算により検出する。相関演算により通信データが同期パターンと完全に一致した場合に同期パターン検出信号19が‘1’(HI)となる。同期パターン検出回路41からの同期パターン検出信号19は、データ処理回路15、周波数差検出回路43、位相調整回路51に出力される。又、同期パターン検出回路41から同期パターン検出信号42が周波数差検出回路45に出力される。同期パターン検出信号19は、図5に示したUW1及びUW2の検出タイミングを示す信号である。同期パターン検出信号42は、UW1のみの検出タイミングを示す信号である。
【0050】
NCO(Numerical Controlled Oscillator)回路49は、制御周波数決定回路48の出力である周波数差信号21により出力信号の周波数が制御される回路である。NCO回路49は、受信クロック信号18を基準として動作し、周波数差信号21によりNCO出力信号50の周波数が送信クロック周波数と同じになるように制御される。
【0051】
本実施形態におけるNCO回路49は、受信クロック信号18を内部で10逓倍して内部クロックを生成し、内部クロックのタイミングで、周波数差信号21の値に応じて累積加算処理を行い、処理結果の最上位bitをNCO出力信号50として出力する。NCO回路の詳細については公知であるので、これ以上の説明は省略する。
【0052】
NCO出力信号50は、位相調整回路51により、位相を調整されて再生クロック信号20として出力される。位相調整回路51は、同期パターン検出信号19が示す同期パターン(UW1,UW2)の検出タイミングを用いて再生クロック信号20の位相を調整する回路である。位相調整回路51による位相調整手法は公知であるので説明を省略する。
【0053】
第1の送信モードでは、周波数差検出回路43の出力信号44がセレクタ47により選択されて、制御周波数決定回路48に出力される。制御周波数決定回路48は、セレクタ47で選択された周波数差検出回路43若しくは周波数差検出回路45の出力値とその時点での出力値(周波数差信号21)から次の時点の出力値を決定する回路である。具体的には、制御周波数決定回路48は、現時点での出力値から周波数差検出回路43若しくは周波数差検出回路45の出力値を減算することにより次の時点の出力値を決定する。
【0054】
周波数差信号21は、周波数同期回路16内のNCO回路49及び送信周波数検出回路24に出力される。周波数差検出回路43は、NCO出力信号50を使って1フレーム期間内の同期パターン検出信号19の検出タイミングを測定することにより送信クロック周波数とNCO出力信号50の周波数とのずれを検出する回路である。
【0055】
周波数差検出回路43の出力信号44は、上記のようにセレクタ47を通して制御周波数決定回路48に出力される。制御周波数決定回路48は、周波数差検出回路43の出力信号44が小さくなるように周波数差信号21を決定する。上記の動作により、周波数差信号21は、受信クロック信号18の周波数と送信クロック信号8の周波数との差分を示す信号となる。
【0056】
周波数差信号21について、数値例を示して説明を行う。受信クロック信号18の周波数(受信クロック周波数)が10MHzであり、送信クロック周波数が、受信クロック周波数に対して+1000ppmずれた10.01MHzであるとする。前述したように送信データは、1bit期間が受信クロック10個分の期間で構成されているので、図5に示したように1ライン(UW1+固有情報ブロック、又はUW2+画像データブロック)は10000クロック分に相当する。
【0057】
周波数差検出回路43は100ライン毎に設定されたUW検出期間で測定を行い、送信クロック信号と受信クロック信号の周波数差を測定する。UW1を検出した後、100ライン後のUW2を検出するまでの期間をNCO出力信号50でカウントすると、送信クロック周波数とNCO出力信号50の周波数のズレが無い場合、1ラインが10000クロック分に相当するので、1000000カウントとなる。送信クロック周波数が10.01MHzであり、NCO出力信号50が受信クロック信号18と同じ10MHzである場合、999900カウントとなる。その場合、周波数差検出回路43の出力は“100”となる。
【0058】
その場合、制御周波数決定回路48の出力である周波数差信号21の次の値は、現在の出力値“0”に“100”を加えた“100”となる。周波数差信号21が“100”の場合、NCO回路49の出力周波数は10.01MHzとなる。上記のUW1と100ライン後のUW2の検出による周波数差の測定後は、更に100ライン後のUW2の検出が行われ、上記の周波数差の測定が送信データの受信中繰り返される。次の測定では、周波数差検出回路43の出力が“0”、周波数差信号21が“100”となり、以降の測定では、この値で安定することとなる。
【0059】
次に、第2の送信モードにおける周波数差信号21の生成方法を説明する。第2の送信モードでは、図7に示したように周期的に送信データの送信が行われる。第2の送信モードでは、周波数差検出回路45の出力信号46がセレクタ47により選択されて、制御周波数決定回路48に出力される。UW1の検出間隔をNCO出力信号50でカウントすると、送信クロック周波数とNCO出力信号50の周波数のズレが無い場合、送信周期が1秒であるので、10000000カウントとなる(10MHzを1秒間カウントするため)。上記以外の説明は第1の送信モードと同様であるので省略する。
【0060】
上述したように、本実施形態によれば、送信クロック信号8に同期して生成された送信データ6に対応する受信信号14から送信クロック周波数データ25を生成し、送信クロック周波数データ25と温度特性データ35とに基づいて、送信クロック周波数に対応する温度を演算することによって、送信クロック回路7の温度を検出することができる。又、従来技術のように多くの画素の暗電流を測定するための回路は必要なく、回路規模の増大を抑制することができる。
【0061】
又、複数の温度特性データを予め用意しておき、受信信号14から得られる固有情報23に基づいて、送信装置1の温度特性に対応した温度特性データ35を使用するように受信装置11を構成することによって、より正確に温度を検出することができる。
【0062】
又、必要に応じて温度特性データをPC40からダウンロードするように受信装置11を構成することによって、受信装置11側で予め全ての温度特性データを用意しておく必要がなくなる。
【0063】
又、送信クロック回路7を送信装置1の外壁の近傍に(又は外壁に接して)配置することによって、送信装置1の周囲の温度を検出することができる。
【0064】
本実施形態の別の構成として、送信装置1において、送信クロック回路7を撮像素子3の近傍に配置するシステムがある。このシステムでは、撮像素子3からの画像データと温度データを関連付けて画像ファイルを生成する。そのため、撮像素子3の温度を把握することが可能となり、温度に応じて発生する撮像素子3の画素欠陥の補正を受信装置11において効果的に行うことができる。このように、送信クロック回路7をセンサの近傍に配置することによって、センサの温度を検出することが可能となり、温度特性を有するセンサ出力を補正することができる。
【0065】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。本実施形態は、phセンサから得られるphデータを送信データとして無線で送信する送信装置と、送信装置からの送信データを受信し、送信データからphデータを再生し記録する受信装置とを有するセンサシステムに本発明を適用した場合を例に説明を行っている。
【0066】
図9は、本実施形態による送信装置の構成を示している。送信装置52において、データ生成回路58は、phセンサ56から得られたphデータ57と、クロック回路特性メモリ53に格納されているクロック回路特性値とを用いて送信データ59を生成する。クロック回路特性値は、送信装置52の製造時に測定された送信クロック回路54の温度特性に関する値である。データ生成回路58には、送信クロック回路54からの送信クロック信号55が与えられており、送信データ59は送信クロック信号55に同期したタイミングで生成される。RF回路60は、送信データ59を高周波変調した後、アンテナ61から受信装置62に送信する。
【0067】
送信クロック回路54はphセンサ56の近傍に配置されており、送信クロック回路54の温度がphセンサ56の温度とほぼ同一となるようになっている。又、送信クロック回路54は、水晶発振子を用いた回路で構成されている。本実施形態では、送信クロック周波数が10MHz、周波数変化特性が1ppm/℃(1℃の変化で10Hz変化)であるものとして説明を行う。本実施形態も第1の実施形態と同様に、送信データ59の1bit期間が送信クロック信号55の10クロック分で構成されているものとして説明を行う。
【0068】
図10は、本実施形態における送信データ59の構成を示している。本実施形態における送信データは、長い期間を置いて間欠的に送信されるため、周波数同期に使用するプリアンブルパターンが先頭に付いている。このプリアンブルパターンから、送信クロック周波数を検出することが可能である。プリアンブルパターンの後に、同期パターン(UW)、センサデータ、クロック回路特性値がこの順に配置されている。
【0069】
図11は、本実施形態による受信装置62の構成を示している。図11では、第1の実施形態で説明した図3に示したブロックと同じ機能のブロックには同一符号を付与している。RF回路13は送信装置52からのRF信号をアンテナ12で受信し、復調して受信信号63を生成する。受信信号63は、データ処理回路64及び周波数同期回路67に与えられる。
【0070】
データ処理回路64は、受信信号63からセンサデータ65及びクロック回路特性値66を再生する回路である。周波数同期回路67は、受信信号63から、UWの検出タイミングを示すUWタイミング信号68と、送信クロック信号55の周波数及び位相に同期した再生クロック信号69と、送信クロック信号55の周波数を表す周波数信号70とを生成する回路である。
【0071】
周波数同期回路67からの周波数信号70は、送信周波数検出回路71に与えられ、送信クロック信号55の周波数の検出に使用される。周波数同期回路67の詳細な構成は後述するが、周波数同期回路67にはVCXO(電圧制御水晶発振器)が内蔵されており、外部から加えられる周波数制御電圧によりVCXOの発振周波数が設定される。周波数同期回路67からのUWタイミング信号68及び再生クロック信号69はデータ処理回路64に与えられ、受信信号63の再生処理に使用される。
【0072】
送信周波数検出回路71は、制御回路75により設定されるVCXOの発振周波数データ76と周波数信号70とを用いて送信クロック信号55の周波数を示す送信クロック周波数データ72を生成し、温度検出回路26に出力する。温度検出回路26には、送信周波数検出回路71から送信クロック周波数データ72が出力されると共に、クロック回路特性値66に応じて制御回路75により生成された温度特性データ77が温度特性データバッファ34から出力される。
【0073】
前述したように、クロック回路特性値は、送信クロック回路54の温度特性に関する値である。例えば、クロック回路特性値は、図4に示した温度特性データを決定する特徴点の値(0℃などの特定の温度における周波数値)である。制御回路75は、送信クロック回路54の温度特性を示す値として、例えば図4に示した温度特性データの傾きを内部に記憶しており、この傾きと、クロック回路特性値が示す特徴点の値とから、図4に示した温度特性データを生成し温度特性データバッファ34に出力する。或いは、クロック回路特性値が特徴点と傾きの両方の値を含み、制御回路75がクロック回路特性値に含まれる特徴点と傾きから温度特性データを生成してもよい。
【0074】
この温度特性データは温度特性データ77として温度特性データバッファ34から温度検出回路26に出力される。温度検出回路26は、送信クロック周波数データ72と温度特性データ77を用いて、送信クロック回路54の温度を示す温度データ27を生成し、ファイル生成回路73に出力する。
【0075】
温度検出回路26からの温度データ27は、データ処理回路64により再生処理されたセンサデータ65と共にファイル生成回路73に与えられる。ファイル生成回路73は、センサデータ65と温度データ27をファイルデータ74に変換し、記録装置36に送る。ファイルデータ74は記録装置36に記録される。
【0076】
図12は、周波数同期回路67の構成を示している。図12を用いて、周波数同期回路67の動作を説明する。周波数同期回路67に与えられた受信信号63は、位相比較回路78とプリアンブル/UW期間検出回路79に入力される。プリアンブル/UW期間検出回路79は、受信信号63に基づいて送信データ59中のプリアンブルパターンとUWを検出し、プリアンブル期間中信号80及び同期パターン検出信号68を出力する。
【0077】
プリアンブル期間中信号80は、プリアンブルパターンを受信している期間を示す信号である。同期パターン検出信号68は、UWの検出タイミングを示す信号である。プリアンブルとUWの検出方法は既知であるので説明を省略する。
【0078】
分周回路84は、VCXO83の出力である再生クロック信号69を分周する。位相比較回路78は、受信信号63のプリアンブルパターンの位相情報と分周回路84の出力の位相情報とを比較して位相差信号を生成し、LPF回路81に出力する。LPF回路81の出力は、S/H(サンプルホールド)回路82を通ってVCXO83の周波数制御端子に与えられる。
【0079】
上記の位相比較回路78、LPF回路81、S/H回路82、VCXO83、分周回路84のループは、公知のPLL(Phase Locked Loop)回路を構成している。プリアンブル/UW期間検出回路79からのプリアンブル期間中信号80に応じてS/H回路82が動作することにより、プリアンブルパターンに周波数及び位相が同期した再生クロック信号69が生成される。上記の再生クロック信号69の同期動作は公知であるので以降の説明は省略する。
【0080】
S/H回路82から出力された信号はVCXO83とAD変換回路85に出力される。AD変換回路85は、UW検出信号68によりAD変換を実施する。UWを検出した時点では、再生クロック信号69は送信クロック信号55に周波数同期しており、VCXO83の周波数制御端子への制御電圧(S/H回路82の出力)は、送信クロック信号55の周波数を表す電圧となっている。そのため、周波数信号70の値は、送信クロック信号55の周波数を示す値となる。
【0081】
再度図11を用いて、送信周波数検出回路71の動作を説明する。送信周波数検出回路71には、周波数信号70と周波数データ76が入力される。周波数データ76は、VCXO83の制御電圧と発振周波数の関係を示すデータであり、制御回路75により設定される。送信周波数検出回路71は、周波数信号70と周波数データ76から、送信クロック信号55の周波数を示す送信クロック周波数データ72を生成し温度検出回路26に出力する。以降の処理は、第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
【0082】
尚、phセンサ56の温度特性情報(温度に対するセンサ値の情報)は別途記録されており、温度データ27を用いてセンサデータ65が適宜補正される。温度データ27を用いた補正の詳細は、本発明の必須事項ではないので説明を省略する。
【0083】
上述したように、本実施形態によれば、送信クロック信号55に同期して生成された送信データ59に対応する受信信号63から送信クロック周波数データ72を生成し、送信クロック周波数データ72と温度特性データ77とに基づいて、送信クロック周波数に対応する温度を演算することによって、回路規模の増大を抑制しつつ、送信クロック回路54の温度を検出することができる。
【0084】
又、送信装置52が送信クロック回路54の温度特性に関するクロック回路特性値を送信データ59に含めて送信し、受信装置62がクロック回路特性値から温度特性データを生成することによって、個々の送信装置に対応した温度特性データを受信装置62側で予め用意しておく必要がなくなる。
【0085】
又、送信クロック回路7をPHセンサ56近傍に配置することによって、PHセンサ56の温度を検出することが可能となり、温度特性を有するセンサ出力を補正することができる。
【0086】
本実施形態の別の構成として、送信装置52の製造時には送信クロック回路54の温度特性の測定を行わないシステムがある。このシステムでは、送信装置52が送信装置毎の温度特性に関するクロック回路特性値を送ることはせず、受信装置62が代表的な温度特性データを保持しておき、それを使用して温度検出を行う。これによって、個々の送信装置52に対応した温度特性データを受信装置62側で予め用意しておく必要がなくなる。
【0087】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について詳述してきたが、具体的な構成は上記の実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
1,52 送信装置、3 撮像素子(イメージャ)、7,54 送信クロック回路(クロック生成回路)、9 RF回路(送信部)、11,62 受信装置、13 RF回路(受信部、第1受信回路)、16,67 周波数同期回路(検出部)、24,71 送信周波数検出回路(検出部)、26 温度検出回路(演算部)、30 制御回路(選択部)、34 温度特性データバッファ(記憶部)、38 ネットワーク接続回路(第2受信回路)、40 PC(外部装置)、56 PHセンサ
【符号の説明】
【0088】
1,52・・・送信装置、3・・・撮像素子(イメージャ)、7,54・・・送信クロック回路(クロック生成回路)、9・・・RF回路(送信部)、11,62・・・受信装置、13・・・RF回路(受信部、第1受信回路)、16,67・・・周波数同期回路(検出部)、24,71・・・送信周波数検出回路(検出部)、26・・・温度検出回路(演算部)、30・・・制御回路(選択部)、34・・・温度特性データバッファ(記憶部)、38・・・ネットワーク接続回路(第2受信回路)、40・・・PC(外部装置)、56・・・PHセンサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データを送信する送信装置と、前記データを受信する受信装置とを有するデータ通信システムであって、
前記送信装置は、
クロック周波数が温度に応じて変動する温度特性を有するクロックを生成するクロック生成回路と、
前記クロックに同期して生成されたデータを前記受信装置に送信する送信部と、
を有し、
前記受信装置は、
前記送信装置から送信されたデータを受信する受信部と、
前記受信部によって受信されたデータから前記クロック周波数を検出する検出部と、
前記クロック周波数の温度特性に関わる温度特性情報を記憶する記憶部と、
前記検出部によって検出された前記クロック周波数と、前記記憶部に記憶された前記温度特性情報とに基づいて、前記クロック周波数に対応する温度を演算する演算部と、
を有するデータ通信システム。
【請求項2】
前記温度特性情報は、前記クロック生成回路の代表的な温度特性値である請求項1に記載のデータ通信システム。
【請求項3】
前記受信装置は、前記受信部によって受信されたデータに基づいて、複数の前記温度特性情報から、いずれかの温度特性情報を選択する選択部を更に有する請求項1に記載のデータ通信システム。
【請求項4】
前記送信装置から送信されるデータは、前記クロック生成回路における前記温度特性を識別する識別情報を含み、
前記選択部は、前記識別情報に基づいて前記温度特性情報を選択する請求項3に記載のデータ通信システム。
【請求項5】
前記受信部は更に外部装置から前記温度特性情報を受信し、
前記記憶部は、前記受信部によって受信された前記温度特性情報を記憶する請求項1に記載のデータ通信システム。
【請求項6】
前記送信部は更に前記温度特性情報を送信し、
前記受信部は更に前記送信装置から前記温度特性情報を受信し、
前記記憶部は、前記受信部によって受信された前記温度特性情報を記憶する請求項1に記載のデータ通信システム。
【請求項7】
前記クロック生成回路は、前記送信装置の外壁の近傍に配置されている請求項1に記載のデータ通信システム。
【請求項8】
前記送信装置は、該送信装置周辺の環境を検出するセンサを更に有し、
前記クロック生成回路は、前記センサの近傍に配置されている請求項1に記載のデータ通信システム。
【請求項9】
前記センサは、イメージャである請求項8に記載のデータ通信システム。
【請求項10】
前記センサは、PHセンサである請求項8に記載のデータ通信システム。
【請求項11】
前記受信部は、
前記送信装置から送信されたデータを受信する第1受信回路と、
前記外部装置から送信された前記温度特性情報を受信する第2受信回路と、
を有する請求項5に記載のデータ通信システム。
【請求項12】
前記送信装置から送信されるデータは、該データ内に周期的に挿入された同期パターンを含み、
前記検出部は、前記受信部によって受信されたデータに含まれる前記同期パターンから前記クロック周波数を検出する請求項1に記載のデータ通信システム。
【請求項13】
前記検出部は、前記受信部によって受信されたデータに含まれる前記同期パターンのタイミングを測定することにより、前記送信装置の前記クロックと前記受信装置の受信クロックとの周波数差を検出し、前記受信クロックの周波数に該周波数差を加えることにより前記クロック周波数を検出する請求項12に記載のデータ通信システム。
【請求項14】
前記送信装置から送信されるデータはプリアンブルパターンを含み、
前記検出部は、前記受信部によって受信されたデータに含まれる前記プリアンブルパターンから前記クロック周波数を検出する請求項1に記載のデータ通信システム。
【請求項15】
クロック周波数が温度に応じて変動する温度特性を有するクロックに同期して生成されたデータを受信する受信部と、
前記受信部によって受信されたデータから前記クロック周波数を検出する検出部と、
前記クロック周波数の温度特性に関わる温度特性情報を記憶する記憶部と、
前記検出部によって検出された前記クロック周波数と、前記記憶部に記憶された前記温度特性情報とに基づいて、前記クロック周波数に対応する温度を演算する演算部と、
を有する受信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−206373(P2010−206373A)
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−47943(P2009−47943)
【出願日】平成21年3月2日(2009.3.2)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】