説明

データ配信システム

【課題】基地局での配信状態を考慮して、データをサーバから効率よく配信することを目的とする。
【解決手段】上記課題を解決するため、サーバから基地局経由で移動局へデータを配信するデータ配信システムであって、該基地局は、該移動局との間の回線状態に関する情報を該サーバへ送信し、該サーバは、該回線状態に関する情報に基づき、該基地局へのデータの配信を行うことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動局からの要求に応じてサーバからデータを配信する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
移動局からの要求に応じて、コンテンツサーバ(以下、サーバという)はWEBコンテンツなどのデータを移動局に配信する。サーバは移動局から要求されたコンテンツを含むデータを有線で接続された基地局へ送信する。基地局はサーバから受信したデータを無線送信する。移動局は基地局から無線送信されたデータを受信する。移動局の要求するコンテンツ更新の高頻度化に伴い、一定時間当たりにサーバから移動局へデータを配信する回数はますます多くなっている。ここでコンテンツとは、人間が観賞するひとまとまりの情報、すなわち、映像や画像、音楽、文章、またはそれらの組み合わせを含むものである。
【0003】
移動局と基地局との回線混雑度が高くなると、サーバから移動局へのデータ配信サービスの継続が不可能になる場合がある。特許文献1から4には、回線混雑度が高くなってもサービスを継続するため、あらかじめ登録された要求に応じてコンテンツデータをサーバから移動局のバッファへ自動送信しておく技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−133502号公報
【特許文献2】特開2002−41823号公報
【特許文献3】特開2002−118332号公報
【特許文献4】特開2006−236284号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
サーバからデータを定期的に送信する場合、基地局と移動局との間の回線状態に関わらず、サーバはデータを基地局に送信し続ける。サーバから基地局までは有線で接続されているのに対し、基地局と移動局は無線通信で接続されている。無線通信は通信環境が時間的に変化する上に、環境ノイズの影響を受ける。このため無線通信は、データレートの低下や、通信リソースの不足などにより回線混雑度が高くなりやすい。
【0006】
基地局と移動局との回線混雑度が高い状態であってもサーバはデータを送信し続けるため、データサイズが大きいと、基地局から移動局へのデータ送信中に通信リソース不足となる場合がある。送信ミスしたデータは再送信することになるため、データの送信ミスはサーバと基地局との間のトラフィック量および基地局の処理負荷の増大の原因となる。
【0007】
本技術では、基地局と移動局との間の回線状態を考慮して、データをサーバから効率よく配信することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、サーバから基地局経由で移動局へデータを配信するデータ配信システムであって、該基地局は、該移動局との間の回線状態に関する情報を該サーバへ送信し、該サーバは、該回線状態に関する情報に基づき、該基地局へのデータの配信を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
実施形態によれば、基地局と移動局との間の回線状態を考慮して、データをサーバから効率よく配信することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】データ配信システムのブロック図である。
【図2】移動局の機能ブロック図である。
【図3】移動局のハードウェアブロック図である。
【図4】基地局の機能ブロック図である。
【図5】基地局のハードウェアブロック図である。
【図6】サーバの機能ブロック図である。
【図7】サーバのハードウェアブロック図である。
【図8】コンテンツの優先度を演算するための重みづけ係数を示すテーブル図である。
【図9】各コンテンツのリンク状態および各コンテンツの優先度を示すブロック図である。
【図10】優先度演算部により実行される優先度演算処理フロー図である。
【図11】基地局からサーバへ送信する回線状態情報を説明するイメージ図である。
【図12】データ配信システムの全体の処理を説明するシーケンス図である。
【図13】サーバの処理フローである。
【図14】基地局の回線状態演算処理フローである。
【図15】移動局におけるコンテンツデータの閲覧処理フローである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本実施の形態について説明する。なお、各実施形態における構成の組み合わせも本発明の実施形態に含まれる。
【0012】
図1は本実施例に係るデータ配信システム1のブロック図である。データ配信システム1は移動局2、基地局3、交換機80、サーバ4を有する。データ配信システム1はサーバに蓄積されたコンテンツのうち、移動局2から要求されたコンテンツを配信するシステムである。移動局2は制御部5、コンテンツ記憶部6、通信処理部7を有する。サーバ4は制御部9、優先度演算部8、記憶部26を有する。
【0013】
制御部5は通信処理部7に対し、コンテンツの配信を要求する配信要求信号をサーバ4へ送信させるための制御信号を送信する。また制御部5はサーバ4から配信されコンテンツ記憶部6に記憶されたコンテンツを処理する。
【0014】
通信処理部7は制御部5から受信した制御信号に応じてコンテンツの配信要求信号をサーバ4へ送信すると共に、サーバ4から受信したコンテンツを処理する。コンテンツ記憶部6は通信処理部7により受信処理されたコンテンツを記憶する。
【0015】
基地局3は移動局2から受信したコンテンツの配信要求信号をサーバ4へ送信する。また基地局3はサーバ4から受信したコンテンツを移動局2へ送信する。基地局3は通信可能範囲を示すセルを形成する。通常基地局3は自身のセル領域内に、移動局2以外の複数の移動局を有する。
【0016】
交換機80は基地局3と移動局2との通信経路を管理する。本実施例では構成の簡略化のため、交換機80には1つの基地局が接続され、1つの基地局は1つの移動局と通信する構成となっている。交換機80は図示しない複数の基地局と通信することが出来る。複数の基地局はそれぞれ、複数の移動局と通信することが出来る。交換機80は、各移動局とどの基地局を経由して通信するかを示す通信経路情報を管理する。交換機は通信経路情報をサーバ4へ送信する。
【0017】
制御部9は基地局3を経由して移動局2から受信した配信要求信号を処理する。また制御部9は配信要求信号の処理結果および優先度演算部8の演算結果に基づいて記憶部26からコンテンツを読み出し、基地局3へ送信する。
【0018】
記憶部26は制御部9による移動局2からの配信要求信号の処理結果および移動局2に配信するコンテンツを記憶する。優先度演算部8は記憶部26に記憶された配信要求信号の処理結果に基づいて、移動局2に送信すべきコンテンツの優先度を計算する。優先度演算部8は優先度の演算結果を制御部9に送信する。
【0019】
以上の通りサーバ4は、移動局2から受信した配信要求信号に応じて、移動局2にコンテンツを配信することが出来る。またサーバ4は、移動局2に配信するコンテンツの配信順序を優先度演算部による演算結果に従って決定することが出来る。
【0020】
図2は移動局2の機能ブロック図である。移動局2は表示部71、端末操作部73、コンテンツ記憶部6、リスト記憶部72、制御部5、閲覧情報記憶部74、通信処理部7、アンテナ78を有する。通信処理部7はさらに、信号生成部75、受信処理部76、送信処理部77を有する。
【0021】
表示部71は閲覧対象であるコンテンツを表示するための出力デバイスである。端末操作部73はサーバ4に配信要求するコンテンツを制御部5に指示するための入力デバイスである。また端末操作部73は、表示部71に表示させて閲覧したいコンテンツの選択を行うための入力デバイスである。制御部5は端末操作部73から入力された情報に従ってコンテンツ記憶部6からコンテンツデータを読み出し、表示部71に読み出したコンテンツを表示する。
【0022】
コンテンツ記憶部6はサーバ4から受信したコンテンツデータを記憶する。リスト記憶部72はコンテンツ記憶部6に記憶されたコンテンツデータのリストを記憶する。制御部6はコンテンツ記憶部6に記憶されたコンテンツデータのリストを解析し、リスト記憶部72に書き込む。制御部5はリスト記憶部72に記憶されたリストに従って、コンテンツ記憶部6に記憶されたコンテンツデータを表示部71に表示させる。
【0023】
制御部5は端末操作部73の入力に従って、サーバ4へ送信する配信要求信号を生成するための生成信号を信号生成部75に送信する。また制御部5は端末操作部73からの入力に従ってどのコンテンツが閲覧選択されたかを示す閲覧情報を閲覧情報記憶部74に送信する。閲覧情報記憶部74は受信した閲覧情報を記憶する。
【0024】
なお本実施例では、コンテンツ記憶部6、リスト記憶部72、および閲覧情報記憶部74を別個の記憶部として記載しているが、同一記憶部内の異なる記憶領域であっても良い。
【0025】
制御部5は閲覧情報記憶部74に記憶された閲覧情報に従って、サーバ4へ送信する閲覧情報を生成するための生成信号を信号生成部75へ送信する。制御部5は信号生成部75に対し、一定周期で生成信号を送信する。信号生成部75は生成信号に従ってサーバ4へ送信する閲覧情報を生成する。
【0026】
送信処理部77は配信要求信号および閲覧情報を基地局3へ送信するための変調信号を生成する。送信処理部77が閲覧情報を送信できなかった場合、制御部5は再度閲覧情報記憶部74から読み出した閲覧情報に基づいて、生成信号を信号生成部75に送信する。送信処理部77は閲覧情報を変調処理し、アンテナ78へ出力する。アンテナ78は送信処理部77から受信した変調信号を無線送信するとともに、基地局3から送信された無線信号を受信し受信処理部76へ出力する。
【0027】
受信処理部76は基地局3を経由してサーバ4から送信されたコンテンツデータを復調処理し、デジタル信号に変換する。コンテンツ記憶部6はデジタル信号に変換されたコンテンツデータを記憶する。
【0028】
以上の通り移動局2は、サーバ4に対し配信要求信号を送信すると共に、サーバ4から受信したコンテンツデータを記憶することが出来る。
【0029】
図3は移動局2のハードウェアブロック図である。移動局2は表示部71、端末操作部73、Read Only Memory(ROM)84、Random Access Memory(RAM)85、Central Processing Unit(CPU)81、無線Interface(無線I/F)82、記憶部83、アンテナ78を有する。図3において、図2の移動局2における機能ブロック図と同一部材には同一番号を付し、その説明を省略する。
【0030】
CPU81は記憶部83に記憶されたプログラムを実行することにより、図2の各機能ブロックとして動作する演算部である。CPU81は記憶部83に記憶された受信処理プログラム76aを実行することにより、受信処理部76として機能する。CPU81は記憶部83に記憶された送信処理プログラム77aを実行することにより、送信処理部77として機能する。CPU81は記憶部83に記憶された信号生成プログラム75aを実行することにより、信号生成部75として機能する。CPU81は記憶部83に記憶された制御プログラム5aを実行することにより、制御部5として機能する。
【0031】
記憶部83は受信処理プログラム76a、送信処理プログラム77a、信号生成プログラム75a、制御プログラム5a、コンテンツデータ6a、コンテンツリスト72a、閲覧情報74aを有する。記憶部83は、コンテンツデータ6aを記憶するコンテンツ記憶部6、コンテンツリスト72aを記憶するリスト記憶部72、および閲覧情報74aを記憶する閲覧情報記憶部74として機能する。
【0032】
ROM84はフラッシュメモリなどの不揮発メモリである。RAM85はDRAMなどの揮発メモリである。内部バス86は移動局2に実装された各装置間のデータ伝送に用いられる。無線I/F82はアナログ回路やDigital Signal Processor(DSP)等により実現され、受信処理部76および送信処理部77として機能する。無線I/F82は無線信号とバス信号との相互変換処理を行う。
【0033】
以上のハードウェア構成により、移動局2は図2に示す各機能ブロックを実現することが出来る。
【0034】
図4は基地局3の機能ブロック図である。基地局3はアンテナ40、受信処理部41、スケジューラ42、送信処理部43、信号処理部44、回線状態信号生成部45、回線状態演算部46、基地局情報記憶部47、ビットレート測定部48を有する。
【0035】
アンテナ40は移動局2から送信された無線信号を受信すると共に、送信処理部43から受信した信号を無線信号として送信する。
【0036】
受信処理部41はアンテナ40から受信した信号を復調処理する。受信処理部41は復調処理した信号を信号処理部44に送信する。また受信処理部41は、信号の受信タイミング、信号のデータ量などの受信スケジュール情報をスケジューラ42に通知する。
【0037】
スケジューラ42は受信処理部41から受信した受信スケジュール情報に基づいて、送信信号の送信タイミング、使用する周波数帯などを制御する送信スケジュール情報を送信処理部43に送信する。またスケジューラ42は、受信処理部41から受信する受信スケジュール情報および送信処理部43に送信する送信スケジュール情報に基づいて、スケジュール情報を回線状態演算部46に送信する。
【0038】
回線状態演算部46はスケジューラ42から受信したスケジュール情報に基づいて、回線状態を演算する。回線状態演算部46は演算結果である回線状態に基づく生成信号を回線状態信号生成部45に送信する。基地局3と移動局2との回線状態には、移動局2が通信不可状態にある場合も含まれる。
【0039】
基地局情報記憶部47は基地局3の識別情報を記憶する。回線状態信号生成部45は基地局情報記憶部47から基地局の識別情報を読み出す。回線状態信号生成部45は回線状態演算部46から受信した回線状態情報と識別情報を結合させた回線状態信号を生成する。
【0040】
送信処理部43はスケジューラ42から受信した送信スケジュール情報に従って、信号処理部44から受信した送信信号の送信タイミング、使用する周波数帯などを決定し送信する。
【0041】
信号処理部44は受信処理部41から受信した受信信号をIPパケットに変換しビットレート測定部48に送信する。信号処理部44は回線状態信号生成部45から受信した回線状態情報をビットレート測定部48経由でサーバ4へ送信する。また信号処理部44は、ビットレート測定部48経由でサーバ4から受信した信号を送信処理部43に送信する。
【0042】
ビットレート測定部48は、信号処理部44から受信した信号のビットレートを測定する。ビットレート測定部48は測定結果を回線状態情報としてサーバ4へ送信することが出来る。
【0043】
以上の通り基地局3は、回線状態情報をサーバ4に送信することが出来る。
【0044】
図5は基地局3のハードウェアブロック図である。基地局3はアンテナ40、無線I/F91、CPU92、ROM93、RAM94、通信I/F95、記憶部96を有する。図5において、図4の基地局3における機能ブロック図と同一部材には同一番号を付し、その説明を省略する。
【0045】
CPU92は記憶部96に記憶されたプログラムを実行することにより、図4の各機能ブロックとして動作する演算部である。CPU92は記憶部96に記憶された受信処理プログラム41aを実行することにより、受信処理部41として機能する。CPU92は記憶部96に記憶されたスケジュールプログラム42aを実行することにより、スケジューラ42として機能する。CPU92は記憶部96に記憶された送信処理プログラム43aを実行することにより、送信処理部43として機能する。CPU92は記憶部96に記憶された信号処理プログラム44aを実行することにより、信号処理部44として機能する。CPU92は記憶部96に記憶された回線状態信号生成プログラム45aを実行することにより、回線状態信号生成部45として機能する。CPU92は記憶部96に記憶された回線状態演算プログラム46aを実行することにより、回線状態演算部46として機能する。CPU92は記憶部96に記憶されたビットレート測定プログラム48aを実行することにより、ビットレート測定部48として機能する。
【0046】
記憶部96は受信処理プログラム41a、スケジュールプログラム42a、送信処理プログラム43a、信号処理プログラム44a、回線状態信号生成プログラム45a、回線状態演算プログラム46a、ビットレート測定プログラム48a、基地局情報47aを記憶する。記憶部96は、基地局情報47aを記憶する基地局情報記憶部47として機能する。
【0047】
ROM93はフラッシュメモリなどの不揮発メモリである。RAM94はDRAMなどの揮発メモリである。内部バス97は基地局3に実装された各装置間のデータ伝送に用いられる。無線I/F91はアナログ回路やDSP等により実現され、受信処理部41および送信処理部43として機能する。無線I/F91は無線信号とバス信号との相互変換処理を行う。通信I/F95は通信信号とバス信号との相互変換処理を行う。
【0048】
以上のハードウェア構成により、基地局3は図4に示す各機能ブロックを実現することが出来る。
【0049】
図6はサーバ4の機能ブロック図である。サーバ4は、記憶部26、制御部9、優先度演算部8を有する。さらに記憶部26は、コンテンツ記憶部30、ユーザ情報記憶部33、基地局情報記憶部34を有する。
【0050】
コンテンツ記憶部30は移動局2に送信するコンテンツを記憶する。制御部9は優先度演算部8から受信した優先度情報に基づいてコンテンツ記憶部30へ読み出し要求信号を送信する。
【0051】
制御部9は移動局から受信した配信要求信号および閲覧情報信号に基づいて、ユーザ情報記憶部33に対し移動局ごとの配信要求情報および閲覧情報を書き込む。制御部9はユーザ情報記憶部33に複数書き込まれた閲覧情報に基づいて、各コンテンツの閲覧度を演算する。制御部9は演算した閲覧度をユーザ情報記憶部33に書き込む。
【0052】
制御部9はコンテンツ記憶部30から読み出したコンテンツを基地局3へ送信する。制御部9は移動局2から送信された配信要求信号に基づいて、ユーザ情報をユーザ情報記憶部33に書き込む。ユーザ情報記憶部33は各移動局と通信する場合に経由する基地局の情報を対応付けて記憶する。また制御部9は基地局3から送信された回線状態情報を基地局情報記憶部34に書き込む。
【0053】
ユーザ情報記憶部33は、制御部9から書き込まれたユーザ情報を移動局ごとに対応付けて記憶する。基地局情報記憶部34は、制御部9から書き込まれた回線状態情報を基地局ごとに対応付けて記憶する。
【0054】
優先度演算部8はコンテンツ記憶部30からコンテンツデータの一覧情報を読み出す。優先度演算部8はユーザ情報記憶部33からユーザの閲覧希望に基づく重みづけ係数、および各コンテンツの閲覧度に対応する重みづけ係数を読み出す。優先度演算部8は基地局情報記憶部34から、移動局2をセル内に有する基地局3の回線状態情報を読み出す。
【0055】
制御部9は基地局3から受信した配信要求信号に基づいて、コンテンツ記憶部30のコンテンツリストを優先度演算部8に送信させる。制御部9は配信要求信号に基づいて、ユーザ情報記憶部33のユーザ情報を優先度演算部8に送信させる。制御部9は配信要求信号に基づいて、基地局情報記憶部34の回線状態情報を優先度演算部8に送信させる。
【0056】
優先度演算部8は記憶部26から送信されたコンテンツリスト、ユーザ情報、および回線状態情報に基づいて、移動局2に送信するコンテンツの優先度を演算する。優先度演算部8は演算結果である優先度情報を制御部9に送信する。
【0057】
以上の通りサーバ4は、移動局2から送信される配信要求信号に応じて、基地局3の通信状況を考慮して優先度の高いコンテンツを移動局2に送信することが出来る。
【0058】
図7はサーバ4のハードウェアブロック図である。サーバ4は通信I/F101、CPU102、ROM103、RAM104、記憶部26を有する。図7において、図6のサーバ4における機能ブロック図と同一部材には同一番号を付し、その説明を省略する。
【0059】
CPU102は記憶部26に記憶されたプログラムを実行することにより、図6の各機能ブロックとして動作する演算部である。CPU102は記憶部26に記憶された制御プログラム9aを実行することにより、制御部9として機能する。CPU102は記憶部26に記憶された優先度演算プログラム8aを実行することにより、優先度演算部8として機能する。
【0060】
記憶部26は制御プログラム9a、優先度演算プログラム8a、コンテンツデータ30a、ユーザ情報33a、基地局情報34aを記憶する。記憶部26は、コンテンツデータ30aを記憶するコンテンツ記憶部30、ユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶部33、および基地局情報34aを記憶する基地局情報記憶部34として機能する。
【0061】
ROM103はフラッシュメモリなどの不揮発メモリである。RAM104はDRAMなどの揮発メモリである。内部バス107はサーバ4に実装された各装置間のデータ伝送に用いられる。通信I/F101は通信信号とバス信号との相互変換処理を行う。
【0062】
以上のハードウェア構成により、サーバ4は図6に示す各機能ブロックを実現することが出来る。
【0063】
図8はサーバ4から移動局2へ送信するコンテンツの優先度を演算するための重みづけ係数を示すテーブル図である。図8のAは、移動局2のユーザにより設定されたコンテンツごとの重みづけ係数である。図8のBは、移動局2のユーザが実際に閲覧した履歴に基づいて決定したコンテンツごとの重みづけ係数である。図8のCは、コンテンツの新しさに応じて設定した重みづけ係数である。
【0064】
図8のAにおいて、列51はコンテンツのカテゴリを示す。列52は各カテゴリに割り当てられた重みづけ係数を示す。行53はカテゴリAに重みづけ係数‘2’が割り当てられていることを示す。行54から行56は、カテゴリBからDに重みづけ係数‘1’が割り当てられていることを示す。
【0065】
ユーザは複数あるコンテンツのカテゴリのうち、優先してコンテンツの取得を希望するカテゴリを端末操作部73から入力する。本実施例ではユーザはカテゴリAを選択する。制御部5は選択されたカテゴリAに重みづけ係数‘2’を割り当て、それ以外のカテゴリに重みづけ係数‘1’を割り当てる。制御部5は図8のAの通り割り当てられたカテゴリごとの重みづけ係数を信号生成部75へ送信する。信号生成部75は受信したカテゴリごとの重みづけ係数に基づいて配信要求信号を生成する。信号生成部75は生成した配信要求信号をサーバ4に送信する。サーバ4のユーザ情報記憶部33は、配信要求信号に基づいて重みづけ係数を記憶する。
【0066】
図8のBにおいて、列51は図8のAの列51と共通である。列57は各カテゴリを実際にユーザが閲覧した履歴に基づいて演算した閲覧率である。列58は閲覧率に基づいて設定した重みづけ係数である。
【0067】
行59はカテゴリAの閲覧率が50%であり、その重みづけ係数が‘5’であることを示す。行60はカテゴリBの閲覧率が15%であり、その重みづけ係数が‘3’であることを示す。行61はカテゴリCの閲覧率が30%であり、その重みづけ係数が‘4’であることを示す。行62はカテゴリDの閲覧率が5%であり、その重みづけ係数が‘2’であることを示す。本実施例では閲覧率の高い順に重みづけ係数‘5’から‘2’を割り当てる。
【0068】
移動局2から受信したコンテンツの閲覧情報は、サーバ4のユーザ情報記憶部33に記憶される。制御部9はユーザ情報記憶部33に記憶された閲覧情報に基づいて各カテゴリの閲覧率を演算する。制御部9は演算した閲覧率に基づいて各カテゴリの重みづけ係数を図8のBのテーブルの通り設定する。ユーザ情報記憶部33は、制御部9により設定された重みづけ係数を記憶する。
【0069】
図8のCにおいて、列63はコンテンツの更新日時である。列64は更新日時に基づいて時系列順に割り当てた重みづけ係数である。行65は本日更新されたコンテンツに、重みづけ係数‘5’を割り当てることを示す。行66は昨日更新されたコンテンツに、重みづけ係数‘4’を割り当てることを示す。行67は2日前に更新されたコンテンツに、重みづけ係数‘3’を割り当てることを示す。行68は3日前に更新されたコンテンツに、重みづけ係数‘2’を割り当てることを示す。行69は4日以上前に更新されたコンテンツに、重みづけ係数‘1’を割り当てることを示す。
【0070】
図8のCのテーブルに示す重みづけ係数は、移動局2から送信される配信要求信号に関わらず、サーバ4の優先度演算部8にあらかじめ記憶されている。また優先度演算部8は、ユーザが現在閲覧中のコンテンツに重みづけ係数‘2’を割り当て、それ以外のコンテンツに重みづけ係数‘1’を割り当てる。
【0071】
優先度演算部8は記憶部26から読み出したコンテンツおよび上記の通り優先度演算部8に記憶された重みづけ係数に基づいて、各コンテンツの重みづけ演算を行う。
【0072】
図9は各コンテンツのリンク状態および各コンテンツの優先度を示すブロック図である。ブロック10、11、12、13は日付ごとのコンテンツをカテゴリA、B、C、Dでグループ化したものである。ブロック14、18、22はカテゴリAの本日、1日前、2日前のコンテンツを示す。ブロック15、19、23はカテゴリBの本日、1日前、2日前のコンテンツを示す。ブロック16、20、24はカテゴリCの本日、1日前、2日前のコンテンツを示す。ブロック17、21、25はカテゴリDの本日、1日前、2日前のコンテンツを示す。
【0073】
コンテンツ間のリンク関係は固定されている。サーバ4のコンテンツ記憶部30は、コンテンツ間のリンク関係を示すリンク情報を記憶する。制御部9は移動局2から受信した閲覧情報およびリンク情報に基づいて、各コンテンツの重みづけ係数を決定する。本実施例において制御部9は、現在閲覧中のコンテンツと同一日付コンテンツ、および同一カテゴリでの前後日のコンテンツの重みづけ係数を‘2’とし、他を‘1’とする。例えばブロック14が閲覧中である場合、ブロック15、16、17、18のリンク情報に関する重みづけ係数は‘2’とし、それ以外のコンテンツの重みづけ係数を‘1’とする。
【0074】
各ブロック中の計算式において、第1項はリンク情報に基づく重みづけ係数である。第2項はカテゴリごとの閲覧率に基づく重みづけ係数である。第3項はユーザの閲覧希望に基づく重みづけ係数である。第4項は更新日時に基づく重みづけ係数である。
【0075】
ブロック18を例に重みづけ係数の演算手順を説明する。ブロック18において、第1項の重みづけ係数は、閲覧中のブロック14とのリンク関係に基づき‘2’となる。第2項の重みづけ係数は、図8のBのテーブルに基づき‘5’となる。第3項の重みづけ係数は、図8のAのテーブルに基づき‘2’となる。第4項の重みづけ係数は、図8のCのテーブルに基づき‘4’となる。以上よりブロック18の重みづけ係数は、‘2×5×2×4=80’となる。
【0076】
他のブロックについても重みづけ係数に基づいて優先度演算を行う。計算結果が大きい順にブロックを並べ替えることにより、各ブロックの優先度を決定することが出来る。
【0077】
図10は優先度演算部8により実行される優先度演算処理フロー図である。優先度演算部8はユーザ情報記憶部33から、図8のAに示すユーザの配信要求に基づく重みづけ係数を読み出す(S20)。優先度演算部8はユーザ情報記憶部33から、図8のBに示す閲覧率に基づく重みづけ係数を読み出す(S21)。優先度演算部8はユーザ情報記憶部33から、現在ユーザがどのコンテンツを閲覧しているかを示す閲覧情報を読み出す(S22)。
【0078】
優先度演算部8は読み出した配信要求情報、閲覧率情報、および現在の閲覧情報に基づいて各コンテンツの優先度を演算する(S23)。優先度演算部8は優先度の演算結果に基づいて、移動局2に送信するコンテンツの送信順序を並べ替える(S24)。
【0079】
以上の通り、サーバ4の優先度演算部8は、ユーザの配信要求および実際の閲覧率に基づいて移動局2に送信するコンテンツの優先度を演算することが出来る。
【0080】
図11は基地局3からサーバ4へ送信する回線状態情報を説明するイメージ図である。図11のAは、通信リソースの使用状況の時間変化を示す。図11のBは、通信リソースの使用状況から演算される回線状態とサーバに設けられた閾値との関係を示す。
【0081】
図11のAにおいて、横軸は時間であり、縦軸は周波数である。時間軸はフレーム単位に区切られている。周波数軸はサブキャリア単位に区切られている。グラフの斜線でマーキングされた長方形は、ある時間におけるフレームが、あるサブキャリアを占有していることを示す。図11のAは基地局3と各移動局との通信スケジュール情報に基づいて生成される。あるフレームにおける占有率は、基地局3に割り当てられた全サブキャリアのうち、どれだけのサブキャリアが占有されているかを確認することにより、フレーム単位での回線状態の変化を演算することが出来る。
【0082】
図11のBにおいて、横軸は時間であり、縦軸は回線状態の一つの指標である回線混雑度である。サーバ4は小さいサイズのコンテンツデータを送信可能な基地局3での回線混雑度の閾値を60%と設定する。またサーバ4は、大きいサイズのコンテンツデータを送信可能な基地局3での回線混雑度の閾値を30%と設定する。サーバ4の制御部9は、基地局3から受信した回線状態情報と閾値とを比較し、コンテンツデータを配信すべきか否かを判断する。回線混雑度を判定するための閾値は、コンテンツのデータサイズおよび基地局3の通信リソースを考慮して設定される。コンテンツデータの大小は、制御部9によりあらかじめ設定される。
【0083】
時間T1において、基地局3の回線混雑度は30%以上60%以下である。制御部9は優先度演算部8の演算結果に基づいてコンテンツデータを基地局3へ送信する。送信対象に大きいサイズのコンテンツデータが有る場合、制御部9はそのデータを後回しにし、小さいサイズのコンテンツデータを先に送信する。
【0084】
時間T2において、基地局3の回線混雑度は30%以下である。制御部9は後回しにした大きいサイズのコンテンツデータをまず基地局3へ送信し、その後は優先度の演算結果に従って送信する。
【0085】
時間T3において、基地局3の回線混雑度は再び30%以上60%以下となる。制御部9は優先度演算部8の演算結果に基づいてコンテンツデータを基地局3へ送信する。送信対象に大きいサイズのコンテンツデータが有る場合、制御部9はそのデータを後回しにし、小さいサイズのコンテンツデータを先に送信する。
【0086】
時間T4において、基地局3の回線混雑度は60%以上である。回線混雑度が60%以上である場合、小さいサイズのコンテンツであっても通信リソースが足らないため、移動局へコンテンツを送信することができない。この場合、制御部9は基地局3へのコンテンツデータの送信を停止する。
【0087】
以上の通り基地局3の回線状態に応じてサーバ4から移動局2へ送信するコンテンツデータの送信順序を変えることにより、基地局3の回線状態およびコンテンツデータの優先度を考慮したデータ配信を実現することが出来る。また回線混雑度が一定値を超えた場合にコンテンツデータの送信を停止することにより、無駄な通信リソースの消費を抑えることが出来る。
【0088】
図12はデータ配信システム1の全体の処理を説明するシーケンス図である。移動局2は基地局3および交換機80経由でサーバ4へ配信要求信号を送信する(S30)。サーバ4は交換機80および基地局3経由で移動局2へ配信要求されたコンテンツデータを送信する(S31)。
【0089】
移動局2は受信したコンテンツデータを閲覧する。移動局2は閲覧したコンテンツの情報を示す閲覧情報をサーバ4へ送信する(S32)。基地局3は移動局2が基地局3のセル範囲に属することを示すセル情報を交換機80へ送信する(S33)。交換機80は各基地局と移動局との通信経路情報をサーバ4へ送信する(S34)。
【0090】
サーバ4は移動局2から受信した配信要求信号、閲覧情報、および交換機80から受信した通信経路情報に基づいて、優先度演算処理を実行する(S35)。サーバ4は演算した優先度に従って、コンテンツデータの送信順序を入れ替える。
【0091】
基地局3はセル範囲に存在する移動局との通信スケジュールに基づいて、回線状態を演算する(S60)。基地局3は回線状態の演算結果を回線状態情報としてサーバ4へ送信する(S36)。
【0092】
サーバ4は演算した優先度に従ってコンテンツデータを送信する前に、基地局3の回線状態情報を参照する。サーバ4は回線状態情報に基づいて、基地局3へ送信するコンテンツデータの優先度を変更する(S37)。
【0093】
サーバ4は変更した優先度に従ってコンテンツデータを移動局2へ送信する(S38)。サーバ4は以上の処理を繰り返しながら、移動局2へコンテンツデータを一定間隔で配信し続ける。
【0094】
移動局2はコンテンツデータの受信を止めたい場合、サーバ4へ配信停止要求信号を送信する(S39)。サーバ4は移動局2から配信停止要求信号を受信すると、移動局2へのコンテンツデータ送信を停止する。
【0095】
以上の通り移動局2からの配信要求、閲覧情報、および基地局からの回線状態情報に基づいてコンテンツデータをサーバ4から移動局2へ配信することにより、データ配信システム1は、配信の優先度および基地局3の回線状態を考慮してコンテンツデータを配信することが出来る。
【0096】
図13はサーバ4の処理フローである。図13のAはサーバ4における、移動局2のユーザからの配信要求の登録処理を示す。図13のBはサーバ4におけるコンテンツデータ配信処理を示す。
【0097】
図13のAにおいてサーバ4は、移動局2からユーザ登録の要求が有る場合(S10:YES)、ユーザ登録処理を実行する(S11)。ユーザ登録において、コンテンツデータの配信要求がある場合(S12:YES)、サーバ4は配信要求情報をユーザ毎に登録する(S13)。
【0098】
図13のBにおいて、サーバ4は移動局2からコンテンツデータの配信要求が有ると(S14:YES)、コンテンツデータの優先度演算を実行する(S15)。移動局2はコンテンツデータの配信開始要求信号をサーバ4へ送信後、一定時間ごとにコンテンツの閲覧情報をサーバ4へ送信する。
【0099】
サーバ4は基地局3から回線状態情報を受信する。受信した回線状態情報に基づき、送信対象のコンテンツデータのサイズに対し、基地局3の通信リソースに空きが有ると判断した場合(S16:YES)、サーバ4は移動局2に対しコンテンツデータを送信する(S17)。一方送信対象のコンテンツデータのサイズに対し、基地局3の通信リソースに空きが無いと判断した場合(S16:NO)、サーバ4は移動局2へ送信するコンテンツデータのうち、サイズの小さいデータの優先度が高くなるように変更する(S19)。サーバ4は変更後の優先度に基づいて送信するコンテンツデータのサイズに対し、通信リソースに空きが有るかを再度チェックする(S16)。
【0100】
サーバ4は移動局2から配信停止要求信号を受信した場合(S18:YES)、サーバ4は移動局2へのコンテンツデータの配信を停止する。
【0101】
以上の通りサーバ4は、移動局2からの配信要求、閲覧情報、および基地局からの回線状態情報に基づいてコンテンツデータを移動局2へ配信することが出来る。
【0102】
図14は基地局3の回線状態演算処理フローである。基地局3は移動局からデータを受信する受信スケジュールおよび移動局へデータを送信する送信スケジュールに基づいて、移動局との通信スケジュールを設定する(S40)。
【0103】
基地局3は設定した通信スケジュールに基づいて、移動局との回線状態を演算する(S41)。基地局3は演算した回線状態情報をサーバ4へ送信する(S42)。
【0104】
以上の通り基地局3は、移動局との通信スケジュールに基づいて、回線状態情報をサーバ4へ送信することが出来る。
【0105】
図15は移動局2におけるコンテンツデータの閲覧処理フローである。移動局2のユーザは、閲覧を要求するコンテンツを端末操作部73により指定する(S50)。ユーザに指定されたコンテンツが移動局2のコンテンツ記憶部6に存在する場合(S51:YES)、移動局2は指定されたコンテンツを表示部71に表示する(S55)。
【0106】
ユーザに指定されたコンテンツが移動局2のコンテンツ記憶部6に存在しない場合(S51:NO)、移動局2は基地局3との通信を試みる。基地局3と通信可能である場合(S52:YES)、移動局2はサーバ4に対しコンテンツ配信要求信号を送信する(S53)。コンテンツ配信要求に対してコンテンツデータが配信されると、移動局2は配信されたコンテンツを表示部71に表示する。一方、基地局3と通信可能でない場合(S52:NO)、移動局2はコンテンツの指定処理に戻る(S50)。移動局2はユーザに対し、他のコンテンツを指定するように要求してもよい。
【0107】
ステップS55においてコンテンツを表示後、移動局2は基地局3との通信を試みる(S56)。基地局3と通信可能である場合(S56:YES)、移動局2は基地局3との無線品質を確認する。移動局2は無線品質を判定するためにあらかじめ設けられた閾値と、現在の無線品質とを比較する(S57)。現在の無線品質が閾値以上である場合(S57:YES)、移動局2は閲覧情報をサーバ4へ送信する(S58)。現在の無線品質が閾値以上である場合(S57:NO)、移動局2は閲覧情報を移動局2の閲覧情報記憶部74へ書き込む(S59)。閲覧情報記憶部74へ書き込まれた閲覧情報は、一定時間後に再度基地局3へ送信処理される。
【0108】
移動局2はコンテンツデータの配信停止要求をサーバ4へ送信した場合(S70:YES)、コンテンツ閲覧処理を終了する。配信停止要求を送信しない場合(S70:NO)、移動局2はステップS50から始まるコンテンツ閲覧処理を継続する。
【0109】
以上の通り移動局2は、サーバ4から受信したコンテンツデータを閲覧処理すると共に、閲覧情報をサーバ4へ送信することが出来る。
【符号の説明】
【0110】
1 データ配信システム
2 移動局
3 基地局
4 サーバ
5 制御部
6 コンテンツ記憶部
7 通信処理部
8 優先度演算部
9 制御部
26 記憶部
30 コンテンツ記憶部
33 ユーザ情報記憶部
34 基地局情報記憶部
40 アンテナ
41 受信処理部
42 スケジューラ
43 送信処理部
44 信号処理部
45 回線状態信号生成部
46 回線状態演算部
47 基地局情報記憶部
48 ビットレート測定部
71 表示部
72 リスト記憶部
73 端末操作部
74 閲覧情報記憶部
75 信号生成部
76 受信処理部
77 送信処理部
78 アンテナ
80 交換機
81 CPU
82 無線I/F
83 記憶部
84 ROM
85 RAM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバから基地局経由で移動局へデータを配信するデータ配信システムであって、
該基地局は、該移動局との間の回線状態に関する情報を該サーバへ送信し、
該サーバは、該回線状態に関する情報に基づき、該基地局へのデータの配信を行う
ことを特徴とするデータ配信システム。
【請求項2】
該基地局は、
該移動局へ信号を配信するスケジュールを管理するスケジューラと、
該スケジュールの情報および該基地局の配信能力に基づいて、該移動局との間の該回線状態を演算する回線状態演算部と
を有することを特徴とする、請求項1に記載のデータ配信システム。
【請求項3】
該サーバは、
該移動局から受信したコンテンツの配信要求信号に基づいて、該移動局へ送信する各コンテンツの優先度を演算する優先度演算部と、
該基地局から受信した該回線状態に関する情報に基づいて、演算した該優先度で該基地局にデータを配信するタイミングを制御する制御部と
を有することを特徴とする、請求項1に記載のデータ配信システム。
【請求項4】
基地局経由で移動局へデータを配信するサーバであって、
該移動局から受信したコンテンツの配信要求信号に基づいて、該移動局へ送信する各コンテンツの優先度を演算する優先度演算部と、
該基地局から受信した該移動局との間の回線状態に関する情報に基づいて、演算した該優先度で該基地局にデータを配信するタイミングを制御する制御部と
を有することを特徴とするサーバ。
【請求項5】
サーバから受信したデータを移動局へ配信する基地局であって、
該移動局へ信号を配信するスケジュールを管理するスケジューラと、
該スケジュールの情報および該基地局の配信能力に基づいて、該移動局との間の該回線状態を演算する回線状態演算部と
を有することを特徴とする基地局。
【請求項6】
データを配信するサーバと、サーバから受信したコンテンツを送信する基地局と、該基地局から送信された該コンテンツを受信する移動局とを有するデータ配信システムの制御方法であって、
該移動局によって、該サーバへデータの送信を要求する配信要求信号を送信し、
該基地局によって、該移動局から受信した該配信要求信号および該移動局との間の回線状態に関する情報を該サーバへ送信し、
該サーバによって、該配信要求信号および該回線状態に関する情報に基づき、該基地局へのデータの配信を行う
ことを特徴とする、データ配信システムの制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−235286(P2012−235286A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−102042(P2011−102042)
【出願日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】