説明

トランスファギヤ位置判定装置

【課題】トランスファのギヤ位置を識別する。
【解決手段】トランスファ22は、パートタイム式四輪駆動車に搭載され、変速機20からの駆動力を前後輪12に分配するとともに高速ギヤ位置と低速ギヤ位置とを切り換える機能を有する。トランスファ検知センサ58は、トランスファのギヤ位置を表すトランスファ信号を発する。推定ギヤ比演算部は、エンジン回転数および駆動輪回転数を用いて変速機20とトランスファ22とを合わせた減速比を表す推定ギヤ比を演算する。信号異常判定部は、推定ギヤ比に基づきトランスファのギヤ位置を判定し、判定されたギヤ位置とトランスファ信号で表されるギヤ位置とが相違する場合、トランスファ信号が異常であると判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トランスファを備えた四輪駆動車においてトランスファのギヤ位置を判定する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
四輪駆動車には、常に四輪駆動で走行するフルタイム4WDと、通常は二輪駆動であるが、悪路走行時などのために必要に応じて二輪駆動を四輪駆動に変更して走行するパートタイム4WDとがある。パートタイム4WDには、二輪駆動と四輪駆動の切換を行うトランスファが設けられている。トランスファの中には、四輪駆動時にさらなる駆動力を確保するために、高速ギヤと低速ギヤで変速することが可能なものがある。したがって、トランスファは副変速機と呼ばれることもある。
【0003】
通常、トランスファにはギヤスイッチが設けられており、高速ギヤと低速ギヤのいずれにギヤが入っているかを検知して車両の電子制御装置(以下、「ECU」という)に伝えている。
【0004】
一般に、オートマチックトランスミッション車(以下、「AT車」という)であれば、ECUは、次式にしたがってトランスファのギヤ比Rtを推定することで、トランスファのギヤが高速と低速のいずれにあるかを検出することができる。
Rt=NE/(Rg×NP) (1)
ここで、NEはエンジン回転数、NPはプロペラシャフト回転数、Rgは変速装置のギヤ比である。エンジン回転数NEはエンジンに取り付けたセンサで検出でき、プロペラシャフト回転数NPは駆動輪の車輪速から算出する。変速装置のギヤ比はECUで認識している。
【0005】
これに対し、マニュアルトランスミッション車(以下、「MT車」という)の場合、エンジン回転数NEとプロペラシャフト回転数NPはセンサで検出できるが、ECUはクラッチ操作および変速装置のギヤ比が分からないので、式(1)を用いてトランスファのギヤ比Rtを推定できない。したがって、上記方法ではトランスファが高速ギヤと低速ギヤのいずれにあるかを検出することができない。そこで、様々な手法が考案されている。
【0006】
例えば、特許文献1には、出力軸の回転数検出値に副変速機の低速位置でのギヤ比を乗算した値が、入力側の回転数検出値より小さいか否かを判定することにより、副変速機の切換位置を検出する手段を設けることなく副変速機が低速位置であるか高速位置であるかを検出することが開示されている。
【特許文献1】特開平8−91076号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
トランスファのギヤが高速か低速であるかは車両制御上、重要な情報であるので、トランスファのギヤが高速と低速のいずれであるかを表す信号については、その信号が正常か否かを常に監視し検証することが望ましい。
【0008】
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、変速機とトランスファとを備えた四輪駆動車において、トランスファのギヤ位置に関する信号が正常であるか否かを判定する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のある態様は、トランスファギヤ位置判定装置である。この装置は、四輪駆動車に搭載され、変速機からの駆動力を前後輪に分配するとともに高速ギヤ位置と低速ギヤ位置とを切り換える機能を有するトランスファと、前記トランスファのギヤ位置を表すトランスファ信号を発するトランスファ検知センサと、エンジン回転数および駆動輪回転数を用いて前記変速機と前記トランスファとを合わせた減速比を表す推定ギヤ比を演算する推定ギヤ比演算部と、前記推定ギヤ比に基づき前記トランスファのギヤ位置を判定し、判定されたギヤ位置と前記トランスファ信号で表されるギヤ位置とが相違する場合、前記トランスファ信号が異常であると判定する信号異常判定部と、を備える。
【0010】
この態様によると、トランスファのギヤ位置をエンジン回転数および駆動輪回転数に基づき監視することで、トランスファ信号が正常であるか否かを検証することが可能になる。これにより、車両制御上重要な情報であるトランスファのギヤ位置を検知するトランスファ信号の信頼性を確保することができる。
【0011】
前記信号異常判定部は、前記四輪駆動車の加速中に前記判定を実施してもよい。クラッチが踏まれていたり変速機がニュートラルにあるときに、エンジン回転数と駆動輪回転数から推定ギヤ比を演算すると、ギヤ比が高めに算出されてしまい、その結果トランスファのギヤが低速位置にあると誤判定されるおそれがある。そこで、通常は車両の加速中はクラッチを操作せずまた変速機がニュートラルにないという前提に基づき、加速中に限り上記判定を実行することで、トランスファのギヤ位置が誤判定されることを防止できる。
【0012】
前記信号異常判定部は、前記判定条件が所定の時間以上継続したとき、前記信号が異常であると判定してもよい。例えば半クラッチ状態にあるまま車両を加速したときなどは、短時間の間、推定ギヤ比が高めに演算されてしまうので、所定時間同じ状態が継続したときに初めて判定をすることで、トランスファのギヤ位置の誤判定を防止することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、変速機とトランスファとを備えた四輪駆動車において、トランスファのギヤ位置に関する信号が正常であるか否かを判定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1は、本発明の一実施形態に係るトランスファギヤ位置判定装置が搭載される車両10の概略構成図である。この車両は、FR(フロントエンジン、リヤドライブ)方式をベースにしたパートタイム四輪駆動車であり、回転駆動源であるエンジン16、駆動力を変速する変速機20、変速機20から出力された駆動力を減速するとともに、前輪12FR、12FLと後輪12RR、12RLとに駆動力を分配する役割を有するトランスファ22を備える。トランスファ22では、後輪駆動(「FR」と表記する)、四輪駆動低速ギヤ(「L4」と表記する)、および四輪駆動高速ギヤ(「H4」と表記する)を選択可能である。駆動方式およびギヤの切換は、運転席近傍に設けられたレバーまたはスイッチ等をドライバーが操作することで実行される。車両10は、通常はFRで走行するが、路面が滑り易いときにはH4が選択され、ガレ場や急登等ではL4が選択される。
【0015】
トランスファ22により前輪プロペラシャフト34と後輪プロペラシャフト44とを直結した場合は四輪駆動になり、シャフトを分離した場合は後輪二輪駆動になる。シャフトの直結時、トランスファ22により分配された前輪駆動力は、前輪プロペラシャフト34、前輪ディファレンシャル36、および前輪ドライブシャフト38を経由して、左右の前輪12FR、12FLに伝達される。トランスファ22により分配された後輪駆動力は、同様に、後輪プロペラシャフト44、後輪ディファレンシャル46、および後輪ドライブシャフト48を経由して、左右の後輪12RR、12RLに伝達される。
【0016】
トランスファ22には、トランスファのギヤ位置、すなわち高速ギヤ(H4)か低速ギヤ(L4)かを検知するトランスファ検知センサ58と、運転席近傍のレバーまたはスイッチからの信号に基づき高速ギヤと低速ギヤとを切り換えるモータ(図示せず)とが設けられている。トランスファ検知センサ58は、トランスファ22のギヤ位置を表すトランスファ信号をシャシーECU100に供給する。
【0017】
車輪12FR〜12RLの近傍には、各車輪の回転数を検出する車輪回転数センサ54が取り付けられる。また、エンジン16にはエンジン回転数を検出するエンジン回転数センサ52が設けられる。さらに、車室内にはドライバーのアクセルペダルの踏み具合を検出するアクセル開度センサ56も設けられる。これら各センサの検出信号は、シャシーECU100に送られる。
【0018】
後輪ディファレンシャル46には、左右後輪のドライブシャフトが連結状態にあるか否かを表すディファレンシャルロック信号をシャシーECU100に供給するデフロックセンサ(図示せず)が配設される。
【0019】
シャシーECU100は、トランスファのギヤ状態、エンジン出力、車速、車輪のスリップの有無等に基づき、図示しない制動システムに指令を与えて車両の安定性を向上させるABS制御やVSC制御などを実行する。これらの制御方式は当業者には周知であるため、詳細な説明を省略する。
【0020】
上述したように、トランスファのギヤ位置の情報は、VSC制御の許可または禁止の判定に用いられるため、トランスファのギヤ位置情報がシャシーECUに誤って伝わってしまうと、車両の走行性能に与える影響が大きい。そこで、シャシーECU100は、以下に述べるような手順で、トランスファ検知センサ58からの信号が正常か否かを常時監視している。
【0021】
図2は、シャシーECU100のうち、本実施形態に係るトランスファギヤ位置判定に関与する部分の構成を示す機能ブロック図である。ここに示す各ブロックは、ハードウェア的には、コンピュータのCPUやメモリをはじめとする素子や回路で実現でき、ソフトウェア的にはコンピュータプログラム等によって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックとして描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろなかたちで実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0022】
推定ギヤ比演算部102は、エンジン回転数NEとプロペラシャフト回転数NPを使用し、次式にしたがって、変速機20およびトランスファ22を合わせた減速比を表す車両10の推定ギヤ比Rを算出する。
R=NE/(NP×Rf) (2)
本実施形態では、プロペラシャフト回転数NPは車輪回転数と同一であるので、駆動輪である後輪の車輪回転数センサ54で検出された車輪回転数で代用する。また、Rfはファイナルギヤ比を表す。ファイナルギヤ比とは後輪ディファレンシャル46のギヤ比であり、固定値である。
【0023】
なお、式(2)の計算は、車両10が加速中であるときにのみ実行することが好ましい。車両10はMT車であるため、ドライバーがクラッチを操作している間や変速機がニュートラル位置にあるときに上記の推定をすると、エンジン回転数がプロペラシャフト回転数よりかなり高い状態になるため、トランスファが実際には高速ギヤ(H4)にあっても低速ギヤ(L4)と判定されてしまう可能性がある。車両が加速中であれば、クラッチが操作されていたり変速機がニュートラルにある可能性が低く、したがって推定ギヤ比Rを正確に算出できる。そこで、本実施形態では、アクセルペダル開度が所定値以上であるとき車両10が加速中であると判定し、推定ギヤ比Rの演算を許可するようにしている。代替的に、エンジントルクの大きさに基づき車両が加速中か否かを判定してもよい。
【0024】
推定ギヤ比演算部102は、算出した推定ギヤ比Rに基づき、トランスファ22がL4位置にあるかを判定する。より具体的には、推定ギヤ比Rが予め定められたギヤ比の範囲内にあるか否かを判定する。
【0025】
信号異常判定部104は、トランスファ検知センサ58からシャシーECU100に送られたトランスファ信号が正常か異常かを判定する。具体的には、エンジン回転数および車輪回転数から算出した推定ギヤ比Rに基づき判定されたトランスファ22のギヤ位置と、トランスファ信号で表されるギヤ位置とが一致するか否かによって、トランスファ信号の異常を判定する。
【0026】
トランスファ検知センサ58がL4またはH4のいずれかを表すトランスファ信号を送り続けたり、またはトランスファ検知センサ58からシャシーECU100への信号線が断線したような場合、シャシーECU100は誤った情報にしたがって制御をすることになり、好ましくない。トランスファ検知センサ58からのトランスファ信号に基づくトランスファ22のギヤ位置と、シャシーECU100が独自に判定したトランスファ22のギヤ位置との一致を確認することで、トランスファ信号の正確さを検証できる。
【0027】
なお、本実施形態では、トランスファ22がL4位置にあり変速機20が一速または二速に位置しているときのみを判定の対象としている。しかしながら、変速機20が三速以上であるとき、またはトランスファ22がH4位置にあるときに上記判定を行ってもよい。
【0028】
故障報知部106は、トランスファ信号が異常と判定されたとき、ドライバーにその旨を報知する。例えば、警報音を鳴らす、ランプを点滅させる、ナビゲーション装置のスクリーンに警告を表示するといった方法で報知する。
【0029】
図3は、本実施形態に係るトランスファギヤ位置判定のフローチャートである。まず、信号異常判定部104は、トランスファ信号およびリアデフロック信号に基づき、車両10でVSC制御を実行可能な状態であるか否かを判定する(S10)。具体的には、トランスファ22がL4位置でなく、かつ後輪ディファレンシャル46がロックされていない場合、VSC制御の実施が許可され(S10のY)、S12に進む。トランスファ信号およびリアデフロック信号がそれ以外の状態を示す場合、VSC制御の実施は許可されず(S10のN)、このフローを終了する。
【0030】
VSC制御が許可された場合、信号異常判定部104は、トランスファ信号に基づきトランスファがH4位置にあるか(S12)、車速が低速であるか(例えば、7kph以上30kph以下)(S14)、およびアクセルペダル開度が所定値(例えば15%)以上であるか(S16)を判定する。S12〜S16のうち一つでも成立しない場合(S12のN、S14のN、S16のN)、このフローを終了する。S12〜S16の全てが成立する場合(S12のY、S14のY、S16のY)、推定ギヤ比演算部102は、エンジン回転数と駆動輪回転数から推定ギヤ比Rを演算する(S18)。
【0031】
推定ギヤ比演算部102は、S18で算出した推定ギヤ比Rが、トランスファ22がL4位置にあり、かつ変速機20が一速または二速の場合のギヤ比と一致するか否かを判定する(S20)。
【0032】
図4は、推定ギヤ比Rからトランスファ22のギヤ位置を決定する様子を説明する図である。横軸はギヤ比を表す。斜線を付した領域70(下限値L1Lo〜上限値L1Hi)は、トランスファ22がL4かつ変速機20が一速であるときのギヤ比を表し、同じく斜線を付した領域72(下限値L2Lo〜上限値L2Hi)は、トランスファ22がL4かつ変速機20が二速であるときのギヤ比を表す。推定ギヤ比演算部102は、推定ギヤ比Rが図中の領域70または72のいずれかに入っていれば、トランスファ22がL4位置にあると判定する。なお、各領域70、72の下限値と上限値の幅は、中心値に対して1〜2%程度の小さな幅にすることが好ましい。
【0033】
図3に戻り、信号異常判定部104は、推定ギヤ比Rに基づきトランスファ22がL4位置でないと判定した場合(S20のN)、トランスファ信号との食い違いがないことから、トランスファ信号が正常であると判断する(S28)。シャシーECU100は、車両状態を基に必要な安定化モーメントを算出し、各輪の目標スリップ率を演算し、これに応じてブレーキ油圧制御装置から各輪のホイールシリンダ圧を制御するVSC制御を実施する(S30)。
【0034】
S20において、トランスファ22がL4位置にあると判定した場合(S20のY)、信号異常判定部104は、S12〜S16およびS20の条件が、いずれも連続して二秒以上成立したか否かを判定する(S22)。上述したように、例えば半クラッチの状態で加速された場合などに、推定ギヤ比Rが大きく演算されてトランスファ22が実際にはH4位置にあるのにL4位置と判定されるおそれがある。そこで、S22で、状態が連続二秒以上継続するという条件を追加することで、このような誤判定を避ける目的がある。いずれか一つでも二秒間成立しなかった場合(S22のN)、トランスファ信号が正常であると判定する(S28)。
【0035】
S12〜S16およびS20の条件がいずれも連続して二秒以上成立した場合(S22のY)、トランスファ信号がH4を表しているにもかかわらず、エンジン回転数および駆動輪回転数からの推定によるとL4を表していることになる。したがって、この場合、信号異常判定部104は、トランスファ信号が異常であると判定する(S24)。これに応じて、シャシーECU100はVSC制御を禁止するとともに、故障報知部106はドライバーに対しトランスファ信号が異常であることを報知する(S26)。
【0036】
以上説明したように、本実施の形態によれば、ECUにおいてトランスファのギヤ位置をエンジン回転数および駆動輪回転数に基づき監視することで、トランスファ信号が正常であるかを判定できる。これにより、車両制御上重要な情報であるトランスファのギヤ位置を検知するトランスファ信号の信頼性を確保することができる。
【0037】
以上、本発明をいくつかの実施の形態をもとに説明した。これらの実施の形態はあくまで例示であり、実施の形態どうしの任意の組合せ、実施の形態の各構成要素や各処理プロセスの任意の組合せなどの変形例もまた、本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0038】
本発明は、上述の各実施形態に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を加えることも可能である。各図に示す構成は、一例を説明するためのもので、同様な機能を達成できる構成であれば、適宜変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の一実施形態に係るトランスファギヤ位置判定装置が搭載される車両の概略構成図である。
【図2】シャシーECUのうち、本実施形態に係るトランスファギヤ位置判定に関与する部分の構成を示す機能ブロック図である。
【図3】本実施形態に係るトランスファギヤ位置判定のフローチャートである。
【図4】推定ギヤ比Rからトランスファのギヤ位置を決定する様子を説明する図である。
【符号の説明】
【0040】
10 車両、 12 車輪、 16 エンジン、 20 変速機、 22 トランスファ、 34 前輪プロペラシャフト、 36 前輪ディファレンシャル、 38 前輪ドライブシャフト、 44 後輪プロペラシャフト、 46 後輪ディファレンシャル、 48 後輪ドライブシャフト、 52 エンジン回転数センサ、 54 車輪回転数センサ、 56 アクセル開度センサ、 58 トランスファ検知センサ、 100 シャシーECU、 102 推定ギヤ比演算部、 104 信号異常判定部、 106 故障報知部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
四輪駆動車に搭載され、変速機からの駆動力を前後輪に分配するとともに高速ギヤ位置と低速ギヤ位置とを切り換える機能を有するトランスファと、
前記トランスファのギヤ位置を表すトランスファ信号を発するトランスファ検知センサと、
エンジン回転数および駆動輪回転数を用いて前記変速機と前記トランスファとを合わせた減速比を表す推定ギヤ比を演算する推定ギヤ比演算部と、
前記推定ギヤ比に基づき前記トランスファのギヤ位置を判定し、判定されたギヤ位置と前記トランスファ信号で表されるギヤ位置とが相違する場合、前記トランスファ信号が異常であると判定する信号異常判定部と、
を備えることを特徴とするトランスファギヤ位置判定装置。
【請求項2】
前記信号異常判定部は、前記四輪駆動車の加速中に前記判定を実施することを特徴とする請求項1に記載のトランスファギヤ位置判定装置。
【請求項3】
前記信号異常判定部は、前記判定の条件が所定の時間以上継続したとき、前記信号が異常であると判定することを特徴とする請求項1または2に記載のトランスファギヤ位置判定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−1190(P2009−1190A)
【公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−165075(P2007−165075)
【出願日】平成19年6月22日(2007.6.22)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】