説明

トリアジン誘導体、アミド系油およびN−ブチルフタルイミド/イソプロピルフタルイミド共融混合物を含む化粧用組成物

本発明は、a)少なくとも1つの1,3,5-トリアジン誘導体、b)その構造中に少なくとも1つのアミド単位を含む少なくとも1つの油、およびc)少なくとも1つのn-ブチルフタルイミドおよびイソプロピルフタルイミドの共融混合物を含むことを特徴とする、光防護化粧用または皮膚科学的組成物に関する。本発明は、本組成物の日光防御指数、化粧用特性および/または安定性を向上させることを目的とする、1,3,5-トリアジン誘導体を含む化粧用または皮膚科学的組成物における、(i)その構造中に少なくとも1つのアミド単位を含む少なくとも1つの油ならびに(ii)少なくとも1つのn-ブチルフタルイミドおよびイソプロピルフタルイミドの共融混合物の組合せの使用にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1つの1,3,5-トリアジン誘導体、少なくとも1つのアミド系油およびn-ブチルフタルイミド/イソプロピルフタルイミド共融混合物を含む光防護組成物に関する。
【0002】
本発明は、特に皮膚および/または唇および/または外皮を紫外線放射、特に太陽光放射から防護することを目的とする、前記組成物の種々の化粧品としての使用にも関する。
【背景技術】
【0003】
280nmと400nmの間の波長をする光の放射は、ヒト表皮のタンニングを可能にすることが、またUV-B光線として知られる280nmと320nmの間の波長を有する光線は、自然な小麦色の発現を妨げる皮膚の日焼けおよび紅斑を引き起こすことが知られている。したがってこのUV-B放射は遮蔽するべきである。
【0004】
320nmと400nmの間の波長を有するUV-A光線は、皮膚のタンニングを引き起こし、特に敏感な皮膚または太陽光放射に絶えず暴露している皮膚の場合、皮膚に悪影響をもたらす傾向があることもまた知られている。UV-A光線は、特に皮膚の弾力性の損失およびしわの出現を引き起こし、早期皮膚老化をもたらす。UV-A光線は、紅斑反応の誘発を促進しまたはある種の個人においては紅斑反応を増幅させ、かつ光毒性または光アレルギー反応を引き起こす可能性さえある。したがって、UV-A光線もまた、遮蔽されることが望ましい。
【0005】
皮膚の光防護(UV-Aおよび/またはUV-B)を意図した数多くの化粧用組成物がこれまでに提案されてきた。
【0006】
これらの日焼け防止組成物の非常に多くが、水中油型のエマルション(すなわち連続性水性分散相と不連続性油性分散相とからなる化粧品に許容できる支持体)の形態であって、有害なUV放射を選択的に吸収することができる1つまたは複数の従来の親油性および/または親水性有機スクリーニング剤を、種々の濃度で含み、これらのスクリーニング剤(およびその量)は所望の日光防御指数の関数として選択され、日光防御指数(SPF)は、UVスクリーニング剤無塗布時に紅斑形成閾値に達するのに必要なUV照射線量に対するUVスクリーニング剤塗布時に紅斑形成閾値に達するのに必要なUV照射線量の比率により数学的に表現される。
【0007】
1,3,5-トリアジン誘導体は、UV-B領域で非常に活性であり、これら化合物のうちには含まれる置換基の性質によってはUV-A領域においてさえも活性なものがあるという事実により、特に日焼け防止化粧品において望ましい。さらに、1,3,5-トリアジン誘導体は、光安定性であり、すなわちUV放射の作用下で化学分解をほとんどまたはまったく起こさない。1,3,5-トリアジン誘導体は、特に特許出願US4 367 390、EP863 145、EP517 104、EP570 838、EP796 851、EP775 698、EP878 469およびEP933 376に記載されており、かつ特に下記が知られている:
- 「Uvinul T 150」の商品名でBASF社により販売されている、2,4,6-トリス[(p-(2'-エチルヘキシル-1'-オキシカルボニル)アニリノ]-1,3,5-トリアジンすなわち「Ethylhexyl Triazone(エチルヘキシルトリアゾン)」(INCI名)、
- 「Uvasorb HEB」の商品名でSigma 3Vにより販売されている、2-[(p-(tert-ブチルアミド)アニリノ]-4,6-ビス[(p-(2'-エチルヘキシル-1'-オキシカルボニル)アニリノ]-1,3,5-トリアジンすなわち「Diethylhexyl Butamido Triazone(ジエチルヘキブタミドトリアゾン)」(INCI名)、
- 「Tinosorb S」の商品名でCiba Specialty Chemicalsにより販売されている、2,4-ビス{[4-2-エチルヘキシルオキシ)]-2-ヒドロキシ]フェニル}-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジンすなわち「bis-Ethylhexyloxyphenol Methoxyphenyl Triazine(ビス-エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン)」(INCI名)。
【0008】
先行技術において、1,3,5-トリアジン誘導体を、エステルおよびより特にC12〜C15アルキル安息香酸(Finetexの「Finsolv TN」)、またはトリグリセリド特にC8〜C12脂肪酸トリグリセリド(Hulsの「Miglyol 812」)、または別法としてオキシエチレン化もしくはオキシプロピレン化脂肪酸モノアルコールもしくは多価アルコール(Henkelの「Cetiol HE」またはWitcoの「Witconol AM」)などの油中で使用することが提案されてきた。これら油の使用は2つの欠点:
- 日焼け防止製品の化粧品としての品質、安定性および効果を損なう、時間経過に伴う製剤中での結晶の出現または
- 十分に効果的な製品を得ることを不可能にする、製剤中でのスクリーニング剤濃度の制限
をもたらす。
【特許文献1】特許出願US4 367 390
【特許文献2】特許出願EP863 145
【特許文献3】特許出願EP517 104
【特許文献4】特許出願EP570 838
【特許文献5】特許出願EP796 851
【特許文献6】特許出願EP775 698
【特許文献7】特許出願EP878 469
【特許文献8】特許出願EP933 376
【特許文献9】特許EP0 748 632
【特許文献10】特許EP1 269 980
【特許文献11】特許EP1 430 881
【特許文献12】特許出願EP1 044 676
【特許文献13】特許出願EP0 928 608
【特許文献14】特許US6 306 373
【特許文献15】EP-A-0 517 104
【特許文献16】EP-A-0 570 838
【特許文献17】US4 724 137
【特許文献18】特許出願EP-A-0 775 698
【特許文献19】特許出願EP507 691
【特許文献20】特許出願EP507 692
【特許文献21】特許出願EP790 243
【特許文献22】特許出願EP944 624
【特許文献23】特許EP669 323
【特許文献24】特許US2 463 264
【特許文献25】特許出願US5 237 071
【特許文献26】特許出願US5 166 355
【特許文献27】特許出願GB2 303 549
【特許文献28】特許出願DE197 26 184
【特許文献29】特許出願EP893 119
【特許文献30】特許出願EP0 832 642
【特許文献31】特許出願EP1 027 883
【特許文献32】特許出願EP1 300 137
【特許文献33】特許出願DE101 62 844
【特許文献34】特許出願WO93/04665
【特許文献35】特許出願DE198 55 649
【特許文献36】特許出願EP0 967 200
【特許文献37】特許出願DE197 46 654
【特許文献38】特許出願DE197 55 649
【特許文献39】特許出願EP-A-1 008 586
【特許文献40】特許出願EP1 133 980
【特許文献41】特許出願EP133 981
【非特許文献1】Cosmetics & Toiletries、February 1990、Vol.105、53〜64頁
【特許文献42】GB-A-2 206 339
【特許文献43】WO-A-92/06778
【非特許文献2】Bangham、Standish and Watkins、J.Mol.Biol.、13、238頁(1965)
【特許文献44】FR2 315 991
【特許文献45】FR2 416 008
【特許文献46】特許US4 077 441
【特許文献47】特許US4 850 517
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって本発明の基礎をなす技術的課題は、このような1,3,5-トリアジン誘導体を含む組成物の光防護効果、化粧用特性および安定性を向上させることである。
【0010】
このことを目的として、すでに特許EP0 748 632において2,4,6-トリス[(p-(2'-エチルヘキシル-1'-オキシカルボニル)アニリノ]-1,3,5-トリアジンすなわち「Ethylhexyl Triazone(エチルヘキシルトリアゾン)」に乳化特性を有さないN,N-ジ置換アミド系化合物、例えばN,N-ジエチル-3-メチルベンズアミドまたはエチルN-ブチルN-アセチルアミノプロピオネートを加えることが提案されている。
【0011】
特許EP1 269 980において、トリアジンタイプのUV-スクリーニング剤にアミノ酸のN-アシルエステル、例えばイソプロピルN-ラウロイルサルコシネートを加えることもまた、提案されている。
【0012】
これらのアミド系油により得られた結果は、依然として完全に満足のいくものではない。
【0013】
特許EP1 430 881において、n-ブチルフタルイミド/イソプロピルフタルイミド共融混合物をトリアジンタイプのUVスクリーニング剤に加えることもまた、提案されている。
【0014】
この共融混合物により得られた結果は、依然として完全に満足のいくものではない。
【課題を解決するための手段】
【0015】
驚いたことにかつ思いがけなく、出願者は前述の技術的課題は、その構造中に少なくとも1つのアミド単位を含む油とn-ブチルフタルイミド/イソプロピルフタルイミド共融混合物の組合せを少なくとも1つのトリアジン誘導体を含む組成物において使用することによって解決されることを発見した。
【0016】
この組合せは、1,3,5-トリアジン誘導体を含む先行技術の組成物よりも高い日光防御指数を有する、1,3,5-トリアジン誘導体を含む安定な日焼け防止組成物を得ることを可能にする。これらの組成物はまた、化粧品としての品質においても向上している。これらの組成物は、特に良好な皮膚の保湿性を可能にし、すなわち皮膚の乾燥およびべたつき感はまったく観察されない。
【0017】
したがって、本発明の課題の1つは、
a)少なくとも1つの1,3,5-トリアジン誘導体、
b)その構造中に少なくとも1つのアミド単位を含む少なくとも1つの油、および
c)少なくとも1つのn-ブチルフタルイミドおよびイソプロピルフタルイミドの共融混合物
を含む、光防護化粧用または皮膚科学的組成物である。
【0018】
本発明のもう1つの課題は、特にケラチン物質を太陽光放射から防護することを意図した化粧用または皮膚科学的組成物の製造のための、このような組成物の使用からなる。
【0019】
本発明の課題はまた、本組成物の日光防御指数および/または化粧品としての品質および/または安定性を向上させることを目的とする、少なくとも1つの1,3,5-トリアジン誘導体を含む光防護化粧用または皮膚科学的組成物における、(i)その構造中に少なくとも1つのアミド単位を含む少なくとも1つの油および(ii)n-ブチルフタルイミドおよびイソプロピルフタルイミドの共融混合物の組合せの使用でもある。
【0020】
本発明の他の課題は、これ以降の説明および実施例を読めば明らかになるであろう。
【0021】
表現「光防護組成物」は、吸収、反射または散乱の現象によりUV-Aおよび/またはUV-B放射を遮蔽することができる、少なくとも1つの有機化合物および/または少なくとも1つの無機化合物を含むあらゆる組成物を意味する。
【0022】
表現「その構造中に少なくとも1つのアミド単位を含む油」は、説明の本文全体にわたって、その化学構造中に少なくとも1個:
【0023】
【化1】

【0024】
のタイプのアミド基(または官能基)を含み、
かつ同時に、下記の特徴:
a)25℃で液体であり、
b)25℃で水に不溶性または混和せず、
c)乳化特性を有さない
を有するあらゆる化合物を意味すると理解されよう。
【0025】
好ましくは、n-ブチルフタルイミドおよびイソプロピルフタルイミドの共融混合物/アミド系油の組合せは、それ自体で(他の溶媒の使用を必要とせずに)組成物中に存在するトリアジンスクリーニング剤の全量の溶解を可能にするのに十分な量で組成物中に存在する。
【0026】
本発明の、その構造中に少なくとも1つのアミド単位を含む1つ(複数)の油は、好ましくは下記の式(1):
【0027】
【化2】

【0028】
(式中、
- 基R1は、両端を含めて1から30個の炭素原子、好ましくは1から22個の炭素原子を含む、任意選択で官能化された、脂肪族、脂環族または環式、飽和または不飽和の、1価の炭化水素系基を表し、
- 基R2、R3およびR4は、同一でも異なっていてもよく、両端を含めて1から30個の炭素原子、好ましくは1から22個の炭素原子を含む、任意選択で官能化された、脂肪族、脂環族または環式、飽和または不飽和の、1価の炭化水素系基を表し、
- kは、0または1であり、
- iは、0から2までの整数であり、
- jは、0または1であり
- ただし、j=1のとき、kは0であり、j=0のとき、i=0かつk=1である)
の化合物から選択される。
【0029】
特に挙げることができる飽和脂肪族炭化水素系基の例には、直鎖もしくは分枝、置換または非置換のC1〜C30、好ましくはC1〜C22アルキル基、特にメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、ペンチル、n-アミル、イソアミル、ネオペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、2-エチルヘキシル、tert-オクチル、デシル、ラウリル、およびオクタデシル基が含まれる。
【0030】
特に挙げることができる飽和環式炭化水素系基の例には、任意選択で特にアルキル基で置換されたシクロペンチルおよびシクロヘキシル基が含まれる。
【0031】
特に挙げることができる不飽和脂肪族炭化水素系基の例には、直鎖もしくは分枝、置換または非置換のC2〜C30、好ましくはC2〜C22アルケニルまたはアルキニル基、特にビニル、アリル、オレイル、およびリノレイル基が含まれる。
【0032】
特に挙げることができる不飽和環式炭化水素系基の例には、任意選択で特にアルキルで置換されたフェニルやナフチルなどのアリール基、例えば、トリル基が含まれ、より特に挙げることができる不飽和脂環族基の例には、ベンジルおよびフェニルエチル基が含まれる。
【0033】
用語「官能化された基」はより特に、その化学構造中、主鎖中または副鎖単位上に、1つまたは複数の官能基、特に、エステル、エーテル、アルコール、アミン、アミド、およびケトン、好ましくはエステルを含む基を意味する。
【0034】
好ましい式(1)のアミド系油は:
R1が、直鎖もしくは分枝C1〜C22アルキル基、直鎖もしくは分枝C2〜C22アルケニル基、アリール基を表し、
R2が、水素原子あるいは直鎖もしくは分枝C1〜C6アルキル基を表し、
R3が、水素原子または直鎖または分枝C1〜C6アルキル基を表し、
R4が、直鎖もしくは分枝状C1〜C10アルキル基あるいは直鎖または分枝C2〜C10アルケニル基、あるいはステロール残基を表す、
油から選択される。
【0035】
上記の式(1)において、基R1(CO)-は、好ましくは、酢酸、トルイル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、リノール酸、リノレン酸、オレイン酸、イソステアリン酸、2-エチルヘキサン酸、ヤシ油脂肪酸、およびパーム核油脂肪酸で構成される群から選択される酸のアシル基である。これらの酸はまた、ヒドロキシル基を含んでもよい。
【0036】
式(1)において、j=1のとき、アミノ酸エステルの-N(R2)CH(R3)(CH2)q(CO)-部分は、好ましくは下記のアミノ酸:
グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、プロリン、ヒドロキシプロリン、β-アラニン、N-ブチル-β-アラニン、アミノ酪酸、アミノカプロン酸、サルコシン、またはN-メチル-β-アラニン、
に相当するアミノ酸から選択される。
【0037】
式(1)において、j=1のとき、基OR4-に相当するアミノ酸エステルの部分は、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、tert-ブタノール、イソブタノール、3-メチル-1-ブタノール、2-メチル-1-ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、オクタノール、2-エチルヘキサノール、デカノール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ベヘニルアルコール、ホホバアルコール、2-ヘキサデシルアルコール、2-オクチルドデカノール、およびイソステアリルアルコールで構成される群から選択されるアルコールから得られてよい。
【0038】
本発明の、その構造中に少なくとも1個のアミド官能基を含む式(1)の油は、それ自体公知である。そのいくつかは、特に、Ajinomoto Co.社からの特許出願EP1 044 676およびEP0 928 608に、その調製方法と共に記載されている。他には、化粧品、例えば、エチルN-アセチル-N-ブチルアミノプロピオネートやN,N-ジエチルトルアミドなどの昆虫忌避剤で知られている。
【0039】
特に好ましい式(1)の化合物の中で:
Merck社からRepellent R3535の商品名で販売されている製品など、下記の式:
【0040】
【化3】

【0041】
を有するエチルN-アセチル-N-ブチルアミノプロピオネート、
Ajinomoto社からEldew SL-205の名称で販売されている製品など、式:
【0042】
【化4】

【0043】
のイソプロピルN-ラウロイルサルコシネート、
Showa Denko社からDeetの商品名で販売されている製品など、式:
【0044】
【化5】

【0045】
のN,N-ジエチルトルアミド
を挙げることができる。
【0046】
上記定義の、その構造中に少なくとも1つのアミド官能基を含む1つ(複数)の油は、本発明の組成物中に、組成物の全重量に対して好ましくは0.1重量%から40重量%、より好ましくは1重量%から20重量%の範囲の濃度で存在する。
【0047】
本発明の共融混合物は、好ましくは:
(a)下記の構造(2)の60重量%から75重量%のn-ブチルフタルイミド:
【0048】
【化6】

【0049】
(b)下記の構造(3)に相当する、本発明による25重量%から40重量%のイソプロピルフタルイミド:
【0050】
【化7】

【0051】
からなる。
【0052】
本発明のn-ブチルフタルイミド/イソプロピルフタルイミド共融混合物は、公知であり、(記載内容の不可欠な部分を形成する)特許US6 306 373において記載かつ合成されている。
【0053】
使用されてよい共融混合物の中で、下記の混合物:
- n-ブチルフタルイミド/イソプロピルフタルイミド共融混合物(60/40重量%)
- n-ブチルフタルイミド/イソプロピルフタルイミド共融混合物(62/38重量%)
- n-ブチルフタルイミド/イソプロピルフタルイミド共融混合物(65/35重量%)
- n-ブチルフタルイミド/イソプロピルフタルイミド共融混合物(70/30重量%)
- n-ブチルフタルイミド/イソプロピルフタルイミド共融混合物(75/25重量%)
を挙げることができる。
【0054】
例えば、Pelemol BIPの名称でPhoenix Chemicals社により販売されているn-ブチルフタルイミド/イソプロピルフタルイミド共融混合物が使用される。
【0055】
本発明の共融混合物は、好ましくは、組成物の全重量に対して0.1重量%から40重量%、より好ましくは1重量%から30重量%の範囲の濃度で、好ましくは使用される。
【0056】
1,3,5-トリアジン誘導体は、下記の式(I):
【0057】
【化8】

【0058】
式中、
基A1、A2およびA3は、同一でも異なっていてもよく、下記の式(II)から(IX):
【0059】
【化9】


【0060】
[式中、
- Xa(基Xaはそれぞれ、同一でも異なっていてもよい)は、酸素または-NH-を表し、
- Ra(基Raはそれぞれ、同一でも異なっていてもよい)は、水素、アルカリ金属、任意選択で1つまたは複数の直鎖もしくは分枝C1〜C18アルキルあるいは直鎖もしくは分枝C1〜C18ヒドロキシアルキル基で置換されたアンモニウム基、直鎖もしくは分枝C1〜C18、好ましくはC6〜C12アルキル基、任意選択で1つまたは複数のC1〜C4アルキル基で置換されたC5〜C12シクロアルキル基、1から6個のエチレンオキサイド単位を含み、末端のOH基がメチル化されたポリオキシエチレン化された基、下記の式(X)、(XI)または(XII):
【0061】
【化10】

【0062】
(式中、
- R8は、水素またはメチル基であり、
- R9は、C1〜C9アルキル基であり、
- qは、0、1、2、3に等しい整数であり、
- rは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10に等しい整数であり、
- Aは、C4〜C8アルキル基またはC5〜C8シクロアルキル基であり、
- Bは、直鎖もしくは分枝C1〜C8アルキル基、C5〜C8、シクロアルキル基、任意選択で1つまたは複数のC1〜C4アルキル基で置換されたアリール基から選択される)
- R1は、C3〜C18アルキル基、C2〜C18アルケニル基、式CH2-CH(OH)-CH2-OT1(式中、T1が水素原子またはC1〜C8アルキル基である)の残基、下記の式(XIII):
【0063】
【化11】

【0064】
(式中、
- R13は、共有結合、直鎖もしくは分枝C1〜C4アルキル基または式-Cm1H2m1-O-(式中、m1が1、2、3、4に等しい整数である)の基であり、
- p1は、0、1、2、3、4、5に等しい整数であり、
- 基R10、R11およびR12は、同一でも異なっていてもよく、C1〜C18アルキル基、C1〜C18アルコキシ基または式:
【0065】
【化12】

【0066】
(式中、R14はC1〜C5アルキル基である)
の基を表す)
の残基を表し、
- R2は、水素原子、直鎖もしくは分枝C1〜C4アルキル基またはC1〜C4アルコキシ基を表し、
- R3およびR4は、同一でも異なっていてもよく、直鎖もしくは分枝C1〜C20アルキル基を表し、
- R5は、水素原子、あるいは任意選択でハロゲンまたはC1〜C4アルキル基またはC1〜C4アルコキシ基で置換されたフェニル基を表し、
- R6は、直鎖もしくは分枝C1〜C8アルキル基またはC1〜C3アルコキシ基であり(後者の場合、同一の芳香核にある2個の隣接するR6は、アルキリデン基が1個もしくは2個の炭素原子、OH、NHCOCH3またはNH2を含むアルキリデンジオキシ基を共に形成することができることが理解されよう)
- R7は、水素原子、C1〜C10アルキル基、R8およびT1が上述と同一の意味を有する、式:-(CH2CHR5-O)n1R8(式中、n1が1から16の数である)の基、または構造-CH2-CH-(OH)-CH2OT1の基を表し、
- Zは、酸素、イオウ、-NH-またはR3が直鎖もしくは分枝C1〜C20アルキル基を表す-NR3-
を表し、
- pは、0、1、2または3である]
の基から選択され、
A1はまた、ハロゲン、2個の基R3が共に場合により4もしくは5個の炭素原子の環を形成する基-N(R3)2、またはR3が上述と同一の定義を有する基-OR3であってよい}
に相当する。
【0067】
より特に好ましくかつ、特に文献EP-A-0 517 104に記載された1,3,5-トリアジン誘導体の第1のファミリーは、式(I)[式中、A1、A2およびA3が式(II)であり、下記の特徴:
基Xa-Raのうち1個が、任意選択で1つまたは複数のC1〜C4アルキル基で置換されたC5〜C12シクロアルキル基、上記の式(X)、(XI)または(XII)(式中、
- Bは、C1〜C4アルキル基であり、
- R9は、メチル基である)
の基から選択されるRaを有する基-NH-Raを表し、
- 他の2個の基Xa-Raは、同一でも異なっていてもよく、水素、アルカリ金属、任意選択で1つまたは複数のアルキルまたはヒドロキシアルキル基で置換されたアンモニウム基、直鎖もしくは分枝C1〜C18アルキル基、任意選択で1つまたは複数のC1〜C4アルキル基で置換されたC5〜C12シクロアルキル基、上記の式(X)、(XI)または(XII)(式中、
- Bは、C1〜C4アルキル基であり、
- R9は、メチル基である)
の基から選択されるRaを有する基-O-Raを表す
という特徴をすべて有する]に相当する1,3,5-トリアジンのファミリーである。
【0068】
より特に好ましくかつ、特に文献EP-A-0 570 838に記載された1,3,5-トリアジン誘導体の第2のファミリーは、式(I)[式中、A1、A2およびA3が式(II)であり、下記の特徴:
- 1個または2個の基Xa-Raが、直鎖もしくは分枝C1〜C18アルキル基;任意選択で1つまたは複数のC1〜C4アルキル基で置換されたC5〜C12シクロアルキル基;上記の式(X)、(XI)または(XII) (式中、BはC1〜C4アルキル基であり、R9はメチル基である)の基から選択されるRaを有する基-NH-Raを表し、
- 他のまたは他の2個の基Xa-Raは、同一でも異なっていてもよく、水素;アルカリ金属;任意選択で1つまたは複数のアルキルまたはヒドロキシアルキル基で置換されたアンモニウム基;直鎖もしくは分枝C1〜C18アルキル基;任意選択で1つまたは複数のC1〜C4アルキル基で置換されたC5〜C12シクロアルキル基;上記の式(X)、(XI)または(XII)(式中、Bは、C1〜C4アルキル基であり、R9はメチル基である)の基から選択されるRaを有する基-O-Raである
をすべて有する]に相当する1,3,5-トリアジンのファミリーである。
【0069】
特に好ましいこの第2のファミリーの1,3,5-トリアジンは、「Uvasorb HEB」の商品名でSigma 3Vにより販売されている、2-[(p-(tert-ブチルアミド)アニリノ]-4,6-ビス[(p-(2'-エチルヘキシル-1'-オキシカルボニル)アニリノ]-1,3,5-トリアジンすなわち「ジエチルヘキシルブタミドトリアゾン」であり下記の式:
【0070】
【化13】

【0071】
(式中、R'は2-エチルヘキシル基を表し、Rはtert-ブチル基を表す)
に相当する。
【0072】
本発明の状況において使用してよく、特に文献US4 724 137に記載されている組成物の第3の好ましいファミリーは、式(I)[式中、A1、A2およびA3が式(II)であり、下記の特徴:
- Xaは同一であって、酸素を表し、
- Raは、同一でも異なっていてもよく、C6〜C12アルキル基または1から6個のエチレンオキサイド単位を含み、末端のOH基がメチル化されたポリオキシエチレン化された基を表す
という特徴をすべて有する]に相当する1,3,5-トリアジンのファミリーである。
【0073】
特に好ましいこの第3のファミリーの1,3,5-トリアジンは、特に「Uvinul T 150」の商品名でBASF社により販売されている2,4,6-トリス[(p-(2'-エチルヘキシル-1'-オキシカルボニル)アニリノ]-1,3,5-トリアジンすなわち「エチルヘキシルトリアゾン」であり、下記の式:
【0074】
【化14】

【0075】
(式中、R'は2-エチルヘキシル基を表す)
に相当する。
【0076】
本発明の状況において使用してよく、特に特許出願EP-A-0 775 698に記載されている組成物の第4の好ましいファミリーは、式(I)[式中、A1およびA2が式(III)であり、A3が式(IX)であり、下記の特徴:R1は同一でも異なっていてもよく、C3〜C18アルキル基、C2〜C18アルケニル基、あるいは式CH2-CH(OH)-CH2-OT1(式中、T1が水素原子またはC1〜C8アルキル基である)の残基を表し、R7は、水素原子またはC1〜C10アルキル基を表す
をすべて有する式(I)に相当する1,3,5-トリアジンのファミリーである。
【0077】
特に好ましいこの第4のファミリーの1,3,5-トリアジンは、「Tinosorb S」の商品名でCiba Specialty Chemicalsにより販売されている、2,4-ビス{[4-2-エチルヘキシルオキシ)]-2-ヒドロキシ]フェニル}-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジンすなわち「アニソトリアジン」であり、下記の式:
【0078】
【化15】

【0079】
(式中、R'は2-エチルヘキシル基を表す)
に相当する。
【0080】
本発明の状況において使用してよく、特に特許出願EP507 691、EP507 692、EP790 243およびEP944 624に記載され、その技術的内容が全体として本説明に組み込まれている組成物の第5の好ましいファミリーは、式(I)[式中、A1、A2およびA3が前述の式(VII)から(XI)である]に相当する1,3,5-トリアジンのファミリーである。
【0081】
使用されてよいこれらの式の化合物の例として、
2,4,6-トリス(ジイソブチル 4'-アミノベンザルマロネート)-s-トリアジン、
2,4,6-トリス(ビス(2-エチルヘキシル)4'-アミノベンザルマロネート)-s-トリアジン、
2,4,6-トリス(ビス(2-エチルヘキシル)4'-アミノベンザルマロネート)-6-クロロ-s-トリアジン、
2,4,6-トリス(ビス(2-エチルヘキシル)4'-アミノベンザルマロネート)-6-(2-エチルヘキシル 4'-アミノベンゾエート)-s-トリアジン、
2,4,6-トリス(ジイソブチル 4'-アミノベンザルマロネート)-6-ブトキシ-s-トリアジン、
2,4,6-トリス(ジイソブチル 4'-アミノベンザルマロネート)-6-(2-エチルヘキシルアミノ)-s-トリアジン、
2,4-ビス(4'-アミノベンジリデンカンファー)-6-(2-エチルヘキシルアミノ)-s-トリアジン、
2,4-ビス(4'-アミノベンジリデンカンファー)-6-(ジイソブチル 4'-アミノベンザルマロネート)-s-トリアジン、
2,4,6-トリス(ジエチル 4'-アミノベンザルマロネート)-s-トリアジン、
2,4,6-トリス(ジイソプロピル 4'-アミノベンザルマロネート)-s-トリアジン、
2,4,6-トリス(ジメチル 4'-アミノベンザルマロネート)-s-トリアジン、
2,4,6-トリス(エチル α-シアノ-4-アミノシンナメート)-s-トリアジン、
2,4,6-トリス[(3'-ベンゾトリアゾール-2-イル-2'-ヒドロキシ-5'-メチル)フェニルアミノ]-s-トリアジン、
2,4,6-トリス[(3'-ベンゾトリアゾール-2-イル-2'-ヒドロキシ-5'-tert-オクチル)フェニルアミノ)-s-トリアジン
を挙げることができる。
【0082】
特に好ましいこの第5のファミリーの1,3,5-トリアジンは、2,4,6-トリス(ジイソブチル4'-アミノベンザルマロネート)-s-トリアジンであり、下記の式:
【0083】
【化16】

【0084】
に相当する。
【0085】
本発明の組成物は、好ましくは、生理的に許容できる媒体中に、前記組成物の全重量に対して、0.05重量%から15重量%、好ましくは0.1重量%から10重量%の1,3,5-トリアジン誘導体を含む。
【0086】
前記本発明の組成物は、好ましくは、有機スクリーニング剤としての1,3,5-トリアジン誘導体に加え、水溶性、脂溶性または通常使用される化粧用溶媒に不溶である少なくとも1つの他の追加的有機スクリーニング剤および/または少なくとも1つの他の追加的無機スクリーニング剤を含む化粧用組成物である。
【0087】
本発明の組成物は、水溶性、脂溶性または通常使用される化粧用溶媒に不溶である他の追加のUVA-活性および/またはUVB-活性の有機または無機光防護剤をも含んでよい。
【0088】
追加の有機光防護剤は、特許EP669 323およびUS2 463 264に記載されているような、アントラニルレート、ケイ皮酸誘導体、サリチル酸誘導体、カンファー誘導体、ベンゾフェノン誘導体、β,β'-ジフェニルアクリル酸誘導体、ベンゾトリアゾール誘導体、ベンザルマロネート誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、イミダゾリン、ビス-ベンザゾリル誘導体;p-アミノ安息香酸(PABA)誘導体;特許出願US5 237 071、US5 166 355、GB2 303 549、DE197 26 184およびEP893 119に記載されているような、メチレンビス(ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール)誘導体;特許出願EP0 832 642、EP1 027 883、EP1 300 137およびDE101 62 844に記載されているような、ベンズオキサゾール誘導体;特に特許出願WO93/04665に記載されているような、スクリーニングポリマーおよびスクリーニングシリコーン;特許出願DE198 55 649に記載されているような、α-アルキルスチレン由来のダイマー;特許出願EP0 967 200、DE197 46 654、DE197 55 649、EP-A-1 008 586、EP1 133 980およびEP133 981に記載されているような、4,4-ジアリールブタジエン、ならびにこれらの混合物から特に選択される。
【0089】
追加の有機スクリーニング剤の例として、以下にINCI名により示したものを挙げることができる:
para-アミノ安息香酸誘導体:
PABA、
Ethyl PABA(エチルPABA)、
Ethyl dihidroxypropyl PABA(エチルジヒドロキシプロピルPABA)、
特に「Escalol 507」の名称でISPにより販売されているEthylhexyl dimethyl PABA(エチルヘキシルジメチルPABA)、
Glyceryl PABA(グリセリルPABA)、
「Uvinul P25」の名称でBASFにより販売されているPEG-25 PABA。
サリチル酸誘導体:
「Eusolex HMS」の名称でRona/EM Industriesにより販売されているHomosalate(ホモサレート)、
「Neo Heliopan OS」の名称でHaarmann and Reimerにより販売されているEthylhexyl salicylate(サリチル酸エチルヘキシル)、
「Dipsal」の名称でScherにより販売されているDipropylene glycol salicylate(サリチル酸ジプロピレングリコール)、
「Neo Heliopan TS」の名称でHaarmann and Reimerにより販売されているTEA salicylate(サリチル酸TEA)。
ケイ皮酸誘導体:
特に「Parsol MCX」の商品名でHoffmann LaRocheにより販売されているEthylhexyl methoxycinnamate(メトキシケイ皮酸エチルヘキシル)、
Isopropyl methoxycinnamate(メトキシケイ皮酸イソプロピル)、
「Neo Heliopan E 1000」の商品名でHaarmann and Reimerにより販売されているIsoamyl methoxycinnamate(メトキシケイ皮酸イソアミル)、
Cinoxate(シノキサート)、
DEA methoxycinnamate(メトキシケイ皮酸DEA)、
Diisopropyl methylcinnamate(メトキシケイ皮酸ジイソプロピル)、
Glyceryl ethylhexanoate dimethoxycinnamate(ジメトキシケイ皮酸エチルへキサン酸グリセリル)。
ジベンゾイルメタン誘導体:
特に「Parsol 1789」の商品名でHoffmann LaRocheにより販売されているButyl methoxydibenzoylmethane(ブチルメトキシジベンゾイルメタン)、Isopropyldibenzoylmethane(イソプロピルジベンゾイルメタン)。
β,β-ジフェニルアクリル酸誘導体:
特に「Uvinul N539」の商品名でBASFにより販売されているOctocrylene(オクトクリレン)、
特に「Uvinul N35」の商品名でBASFにより販売されているEtocrylene(エトクリレン)。
ベンゾフェノン誘導体:
「Uvinul 400」の商品名でBASFにより販売されているBenzophenone-1(ベンゾフェノン-1)、
「Uvinul D50」の商品名でBASFにより販売されているBenzophenone-2(ベンゾフェノン-2)、
「Uvinul M40」の商品名でBASFにより販売されているBenzophenone-3(ベンゾフェノン-3)またはOxybenzone(オキシベンゾン)、
「Uvinul MS40」の商品名でBASFにより販売されているBenzophenone-4(ベンゾフェノン-4)、
Benzophenone-5(ベンゾフェノン-5)、
「Helisorb 11」の商品名でNorquayにより販売されているBenzophenone-6(ベンゾフェノン-6)、
「Spectra-Sorb UV-24」の商品名でAmerican Cyanamidにより販売されているBenzophenone-8(ベンゾフェノン-8)、
「Uvinul DS-49」の商品名でBASFにより販売されているBenzophenone-9(ベンゾフェノン-9)、
Benzophenone-12(ベンゾフェノン-12)、
n-hexyl 2-(4-diethylamino-2-hydroxybenzoyl)benzoate(n-ヘキシル2-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシベンゾイル)安息香酸)。
ベンジリデンカンファー誘導体:
「Mexoryl SD」の名称でChimexにより製造されている3-Benzylidenecamphor(3-ベンジリデンカンファー)、
「Eusolex 6300」の名称でMerckにより販売されている4-Methylbenzylidenecamphor(4-メチルベンジリデンカンファー)、
「Mexoryl SL」の名称でChimexにより製造されているBenzylidenecamphorsulfonic acid(ベンジリデンカンファースルホン酸)、
「Mexoryl SO」の名称でChimexにより製造されているCamphor benzalkonium methosulfate(カンファーメト硫酸ベンザルコニウム)、
「Mexoryl SX」の名称でChimexにより製造されているTerephtalylidenedicamphorsulfonic acid(テレフタリリデンジカンファースルホン酸)、
「Mexoryl SW」の名称でChimexにより製造されているPolyacrylamidomethylbenzylidenecamphor(ポリアクリルアミドメチルベンジリデンカンファー)。
フェニルベンズイミダゾール誘導体:
特に「Eusolex 232」の商品名でMerckにより販売されているPhenylbenzimidazolesulfonic acid(フェニルベンズイミダゾールスルホン酸)、
「Neo Heliopan AP」の商品名でHaarmann and Reimerにより販売されているDisodium phenyldibenzimidazoletetrasulfonate(フェニルベンズイミダゾールテトラスルホン酸二ナトリウム)。
フェニルベンゾトリアゾール誘導体:
「Silatrizole」の名称でRhodia Chimieにより販売されているDrometrizole trisiloxiane(ドロメトリゾールトリシロキサン)、
「MIXXIM BB/100」の商品名でFairmount Chemicalにより固体形態で販売、または「Tinosorb M」の商品名でCiba Specialty Chemicalsにより水性ディスパージョンとして微粒子形態で販売されているMethylenebis(benzotriazolyl)tetramethylbutylphenol(メチレンビス(ベンゾトリアゾリル)テトラメチルブチルフェノール)。
アントラニル酸誘導体:
「Neo Heliopan MA」の商品名でHaarmann and Reimerにより販売されているMenthyl anthranilate(アントラニル酸メチル)。
イミダゾリン誘導体:
Ethylhexyldimethoxybenzylidenedioxoimidazoline propionate(プロピオン酸エチルヘキシルジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリン)。
ベンザルマロネート誘導体:
ベンザルマロネート官能基を含むポリオルガノシロキサン、例えば「Parsol SLX」の商品名でHoffmann LaRocheにより販売されているPolysilicone-15(ポリシリコーン-15)。
4,4-ジアリールブタジエン誘導体:
1,1-Dicarboxy(2,2'-dimethylpropyl)-4,4-diphenylbutadiene(1,1-ジカルボキシ(2,2'-ジメチルプロピル)-4,4-ジフェニルブタジエン)。
ベンゾキサゾール誘導体:
Uvasorb K2Aの名称でSigma 3Vにより販売されている2,4-bis[5-1(dimethylpropyl)benzoxazol-2-yl(4-phenyl)imino]-6-(2-ethylhexyl)imino-1,3,5-triazine(2,4-ビス[5-1(ジメチルプロピル)ベンゾキサゾール-2-イル(4-フェニル)イミノ]-6-(2-エチルヘキシル)イミノ-1,3,5-トリアジン)
およびこれらの混合物。
【0090】
好ましい追加の有機スクリーニング剤は:
ホモサレート、
エチルヘキシル サリチレート、
エチルヘキシル メトキシシンナメート、
ブチルメトキシジベンゾイルメタン、
オクトクリレン、
フェニルベンズイミダゾールスルホン酸、
ベンゾフェノン-3、
ベンゾフェノン-4、
ベンゾフェノン-5、
n-ヘキシル 2-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシベンゾイル)ベンゾエート、
4-メチルアミノベンジリデンカンファー、
テレフタリリデンジカンファースルホン酸、
二ナトリウム フェニルジベンズイミダゾールテトラスルホネート、
メチレンビス(ベンゾトリアゾリル)テトラメチルブチルフェノール、
ドロメトリゾールトリシロキサン、
ポリシリコーン-15、
1,1-ジカルボキシ(2,2'-ジメチルプロピル)-4,4-ジフェニルブタジエン、
2,4-ビス[5-1(ジメチルプロピル)ベンゾオキサゾール-2-イル(4-フェニル)イミノ]-6-(2-エチルヘキシル)イミノ-1,3,5-トリアジン、
およびこれらの混合物
から選択される。
【0091】
追加の無機光防護剤は、顔料、さらにより好ましくはナノ顔料、例えば、(非晶質またはルチルおよび/またはアナターゼ型の結晶である)酸化チタンのナノ顔料、または酸化鉄、酸化亜鉛、酸化ジルコニウムまたは酸化セリウムのナノ顔料などの、処理または無処理の金属酸化物のナノ顔料(一次粒子の平均サイズ:一般に5nmと100nmの間、好ましくは10nmと50nmの間)から選択される。
【0092】
処理ナノ顔料は、例えば、Cosmetics & Toiletries、February 1990、Vol.105、53〜64頁に記載されているような、アミノ酸、ミツロウ、脂肪酸、脂肪アルコール、アニオン界面活性剤、レシチン、脂肪酸のナトリウム、カリウム、亜鉛、鉄またはアルミニウム塩、金属(チタニウムまたはアルミニウム)アルコキシド、ポリエチレン、シリコーン、タンパク質(コラーゲンまたはエラスチン)、アルカノールアミン、酸化ケイ素、金属酸化物、ヘキサメタリン酸ナトリウム、アルミナまたはグリセリンなどの化合物による化学的、電気的、メカノケミカルおよび/または機械的な種類の1つまたは複数の表面処理を受けた顔料である。
【0093】
処理ナノ顔料は、より特に、
- Tayca社の製品「Microtitanium Dioxide MT 500 SA」および「Microtitanium Dioxide MT 100 SA」、ならびにTioxide社の製品「Tioveil Fin」、「Tioveil OP」、「Tioveil MOTG」および「Tioveil IPM」などのシリカおよびアルミナ、
- Tayca社の製品「Microtitanium Dioxide MT 100 T」などの、アルミナおよびステアリン酸アルミニウム、
- Tayca社の製品「Microtitanium Dioxide MT 100 S」などの、アルミナおよびラウリン酸アルミニウム、
- Tayca社の製品「Microtitanium Dioxide MT 100 F」などの、酸化鉄およびステアリン酸鉄、
- Tayca社の製品「Microtitanium Dioxide MT 100 SAS」、「Microtitanium Dioxide MT 600 SAS」および「Microtitanium Dioxide MT 500 SAS」などの、シリカ、アルミナおよびシリコーン、
- Tayca社の製品「Microtitanium Dioxide MT 150 W」などの、ヘキサメタリン酸ナトリウム、
- Degussa社の製品「T-805」などの、オクチルトリメトキシシラン、
- Kemira社の製品「UVT-M160」などのアルミナおよびステアリン酸、
- Kemira社の製品「UVT-M212」などのアルミナおよびグリセリン、
- Kemira社の製品「UVT-M262」などのアルミナおよびシリコーン
で処理された酸化チタンであってよい。
【0094】
シリコーン処理された他の酸化チタンナノ顔料は、好ましくは、「T 805」の商品名でDegussa Silices社により販売されている製品など、オクチルトリメチルシランで処理され、かつ基本粒子の平均サイズが25と40nmの間であるTiO2、「70250 Cardre UF TiO2SI3」の商品名でCardre社により販売されている製品など、ポリジメチルシロキサンで処理され、かつ基本粒子の平均サイズが21nmであるTiO2、「Microtitanium Dioxide USP Grade Hydrophobic」の商品名でColor Techniques社により販売されている製品など、ポリジメチルハイドロジェンシロキサンで処理され、かつ基本粒子の平均サイズが25nmであるアナターゼ/ルチルTiO2である。
【0095】
無被覆酸化チタンナノ顔料は、例えば、「Microtitanium Dioxide MT 500 B」または「Microtitanium Dioxide MT 600 B」の商品名でTayca社により、「P 25」の名称でDegussa社により、「Oxyde de titane transparent PW」の名称でWackher社により、「UFTR」の名称でMiyoshi Kaseiにより、「ITS」の名称でTomen社により、かつ「Tioveil AQ」の名称でTioxide社により、販売されている
【0096】
無被覆の酸化亜鉛ナノ顔料は、例えば、
- 「Z-Cote」の名称でSunsmart社により販売されているもの、
- 「Nanox」の名称でElementis社により販売されているもの、
- 「Nanogard WCD 2025」の名称でNanophase Technologies社により販売されているもの
である。
【0097】
被覆酸化亜鉛ナノ顔料は、例えば、
- 「Zinc Oxide CS-5」の名称でToshibi社により販売されているもの(ポリメチルハイドロジェンシロキサンで被覆したZnO)、
- 「Nanogard Zinc Oxide FN」の名称でNanophase Technologies社により販売されているもの(Finsolv TN、C12〜C15アルキル安息香酸中40%ディスパージョンとして)
- 「Daitopersion ZN-30」および「Daitopersion ZN-50」の名称でDaito社により販売されているもの(シリカおよびポリメチルハイドロジェンシロキサンで被覆したナノ酸化亜鉛30%または50%を含む、シクロポリメチルシロキサン/オキシエチレン化ポリジメチルシロキサンへのディスパージョン)、
- 「NFD Ultrafine ZNO」の名称でDaikin社により販売されているもの(シクロペンタシロキサンへのディスパージョンとしての、パーフルオロアルキルリン酸およびパーフルオロアルキルエチル系コポリマーで被覆したZnO)、
- 「SPD-Z1」の名称でShin-Etsu社により販売されているもの(シクロジメチルシロキサンに分散した、シリコーングラフト化アクリルポリマー被覆のZnO)、
- 「Escalol Z100」の名称でISP社により販売されているもの(メトキシケイ皮酸エチルヘキシル/PVP-ヘキサデセンコポリマー/メチコン混合物に分散したアルミナ処理ZnO)、
- 「Fuji ZNO-SMS-10」の名称でFuji Pigment社により販売されているもの(シリカおよびポリメチルシルセスキオキサンで被覆したZnO)、
- 「Nanox Gel TN」の名称でElementis社により販売されているもの(C12〜C15アルキル安息香酸とヒドロキシステアリン酸との重縮合物中に55%濃度で分散したZnO)
である。
【0098】
無被覆酸化セリウムナノ顔料は、「Colloidal Cerium Oxide」の名称でRhone-Poulenc社により販売されている。
【0099】
無被覆酸化鉄ナノ顔料は、例えば、「Nanogard WCD 2002(FE 45B)」および「Nanogard Iron FE 45 BL AQ」、「Nanogard FE 45R AQ」、「Nanogard WCD 2006(FE 45R)」の名称でArnaud社により、または「TY-200」の名称でMitsubishi社により販売されている
【0100】
被覆酸化鉄ナノ顔料は、例えば、「Nanogard WCD 2008(FE 45B FN)」、「Nanogard WCD 2009(FE 45B 556)」、「Nanogard FE 45 BL 345」、および「Nanogard FE 45 BL」の名称でArnaud社により、または「Transparent Iron Oxide」の名称でBASF社により販売されている
【0101】
金属酸化物の混合物、特に、「Sunveil A」の名称でIkeda社により販売されている、二酸化チタンと二酸化セリウムのシリカ被覆同重量混合物を含む、二酸化チタンと二酸化セリウムの混合物、ならびにまた、Kemira社により販売されている製品「M 261」など、二酸化チタンと二酸化亜鉛のアルミナ、シリカおよびシリコーン被覆混合物、またはKemira社により販売されている製品「M 211」など、二酸化チタンと二酸化亜鉛のアルミナ、シリカおよびグリセリン被覆混合物を、また挙げることもできる。
【0102】
ナノ顔料は、非修飾形態でまたは顔料ペーストの形態で、すなわち、例えば、文献GB-A-2 206 339に記載されているように、分散剤との混合物として、本発明の組成物に導入されてよい。
【0103】
追加の光防護剤は、一般に本発明の組成物中に、組成物の全重量に対して0.01重量%から20重量%の範囲、好ましくは組成物の全重量に対して0.1重量%から10重量%の範囲の比率で存在する。
【0104】
本発明の組成物は、皮膚の人工的タンニングおよび/またはブラウニングのための作用物質(セルフタンニング剤)およびより特にジヒドロキシアセトン(DHA)をも含んでよい。これらは、好ましくは組成物の全重量に対して、0.1重量%から10重量%の範囲の量で存在する。
【0105】
本発明の組成物は、特に脂肪物質、有機溶媒、イオン性または非イオン性の、親水性または親油性増粘剤、柔軟剤、湿潤剤、乳白剤、安定化剤、エモリエント、シリコーン、消泡剤、香料、防腐剤、アニオン性、カチオン性、非イオン性、双極性または両性界面活性剤、活性剤、フィラー、ポリマー、噴射剤、酸性化剤または塩基性化剤あるいは化粧品および/または皮膚科学において通常使用される他のあらゆる成分から選択される標準的な化粧用アジュバントをも含んでよい。
【0106】
脂肪物質は、油またはワックスまたはこれらの混合物からなってよい。用語「油」は、室温で液体である化合物を意味する。用語「ワックス」は、室温で固体またはほとんど固体である化合物であって、融点が一般に35℃超であるものを意味する
【0107】
挙げることができる油には、鉱油(パラフィン)、植物油(スイートアーモンド油、マカデミア油、ブドウ種子油またはホホバ油)、合成油、例えばペルヒドロスクワレン、脂肪アルコール、脂肪酸または脂肪酸エステル(例えば「Finsolv TN」の商品名でWitco社により販売されているC12〜C15アルキル安息香酸、パルミチン酸オクチル、ラノリン脂肪酸イソプロピルおよびトリ(カプリン酸/カプリル酸)トリグリセリドを含むトリグリセリド)、オキシエチレン化またはオキシプロピレン化脂肪酸エステルおよびエーテル、シリコーン油(シクロメチコンおよびポリジメチルシロキサン、すなわちPDMS)またはフッ素油、およびポリアルキレンが含まれる。
【0108】
挙げることができるワックス化合物には、パラフィン、カルナウバロウ、ミツロウおよび水添ヒマシ油が含まれる。
【0109】
有機溶媒の中で挙げることができるのは、低級アルコールおよび多価アルコールである。これらの多価アルコールは、グリコールおよびグリコールエーテル、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジプロピレングリコールまたはジエチレングリコールから選択されてよい。
【0110】
挙げることができる親水性増粘剤には、Carbopol製品(カルボマー)およびPemulen製品(アクリル酸/アクリル酸アルキルC10〜C30コポリマー)などのカルボキシビニルポリマー;ポリアクリルアミド、例えばSepigel 305(CTFA名:polyacrylamide/C13-14 isoparaffin/Laureth 7)(ポリアクリルアミド/C13-14イソパラフィン/ラウレス7)またはSimulgel 600(CTFA名:acrylamide/sodium acryloyldimethyltaurate copolymer/isohexadecane/polysorbate 80)(アクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウムコポリマー/イソヘキサデカン/ポリソルベート80)の名称でSEPPIC社により販売されている架橋コポリマー;任意選択で架橋および/または中和されている、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸ポリマーおよびコポリマー、例えば「Hostacerin AMPS」(CTFA名:ammonium polyarcyldimethyltauramide)(アンモニウムポリアクリルジメチルタウラミド)の商品名でHoechst社により販売されているポリ(2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸);ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース系誘導体;多糖類、特にキサンタンガムなどのガム類、ならびにこれらの混合物が含まれる。
【0111】
挙げることができる親油性増粘剤には、ヘクトライトおよびその誘導体などの修飾クレイ、例えばBentoneの名称で販売されている製品が含まれる。
【0112】
活性剤の中で挙げることができるのは、
- 汚染防止剤および/またはフリーラジカル捕捉剤、
- 脱色素剤および/または着色促進剤、
- 抗グリケーション剤、
- NO-シンターゼ阻害剤、
- 真皮または表皮高分子の合成促進および/またはその分解防止のための作用物質、
- 線維芽細胞増殖を促進するための作用物質、
- ケラチノサイト増殖を促進するための作用物質、
- 筋弛緩剤、
- 緊張剤、
- 落屑促進剤、
- 保湿剤、
- 抗炎症剤、
- 細胞のエネルギー代謝を促進する作用物質、
- 昆虫忌避剤、
- サブスタンスPまたはCGRPアンタゴニスト
である。
【0113】
言うまでもなく、当業者であれば、本発明の組成物に本来付随する有利な特性が、想定される添加により悪影響をまったく、または実質上受けることがないように、前述の任意選択の追加的化合物、および/またはその量を選択するよう注意を払うであろう。
【0114】
本発明の組成物は、当業者によく知られた技術、具体的には水中油または油中水型のエマルションの調製を意図した技術、に基づき調製されてよい。組成物は具体的には、クリームまたはミルクなどの、単純系または複合エマルション(O/W、W/O、O/W/OまたはW/O/W型エマルション)の形態、ゲルまたはクリーム-ゲルの形態、あるいはローション、パウダーまたは固体スティックの形態であってよく、任意選択でエアロゾルとして充填されてもよく、かつムースまたはスプレーの形態であってもよい。
【0115】
本発明の組成物は、好ましくは水中油型または油中水型エマルションの形態である
【0116】
エマルションは一般に、両性、アニオン性、カチオン性および非イオン性乳化剤から選択され、単独でまたは混合物として使用される少なくとも1つの乳化剤を含む。乳化剤は得ようとするエマルション(W/OまたはO/W)に応じて適切に選択される。
【0117】
W/O型エマルションの調製のために使用してよい乳化界面活性剤として挙げることができる例には、ソルビタン、グリセリンまたは糖アルキルエステルまたはエーテル;シリコーン界面活性剤、例えば、「DC 5225 C」の名称でDow Corning社により販売されているシクロメチコンとジメチコンコポリオールの混合物などのジメチコンコポリオール、および「Dow Corning 5200 Formulation Aid」の名称でDow Corning社により販売されているラウリルメチコンコポリオールなどのアルキルジメチコンコポリオール;Abil EM 90Rの名称でGoldschmidt社により販売されている製品などのセチルジメチコンコポリオール、ならびにAbil WE 09の名称でGoldschmidt社により販売されている、セチルジメチコンコポリオール、イソステアリン酸ポリグリセリル(4モル)およびラウリン酸ヘキシルの混合物が含まれる。1つまたは複数の乳化助剤もまたさらに加えてよく、これらは有利には多価アルコールアルキルエステルを含む群から選択される。特に挙げることができる多価アルコールアルキルエステルには、グリセリンおよび/またはソルビタンエステル、例えばIsolan GI 34の名称でGoldschmidt社により販売されている製品などのイソステアリン酸ポリグリセリル、Arlacel 987の名称でICI社により販売されている製品などのイソステアリン酸ソルビタン、Arlacel 986の名称でICI社により販売されている製品などのソルビタンイソステアリン酸グリセリル、ならびにこれらの混合物が含まれる。
【0118】
O/W型エマルションに関して、挙げることができる乳化剤の例には、オキシアルキレン化(より特にポリオキシエチレン化)されたグリセリンの脂肪酸エステル;オキシアルキレン化されたソルビタンの脂肪酸エステル;オキシアルキレン化(オキシエチレン化および/またはオキシプロピレン化)された脂肪酸エステル;オキシアルキレン化(オキシエチレン化および/またはオキシプロピレン化)された脂肪酸アルキルエーテル;糖エステル、例えばステアリン酸スクロース;糖の脂肪アルキルエーテル、特に、例えばそれぞれPlantaren 2000およびPlantaren 1200の名称でHenkel社により販売されているデシルグルコシドおよびラウリルグルコシドなどのアルキルポリグルコシド(APG)などの非イオン性乳化剤、例えば、Montanov 68の名称でSEPPIC社により、Tegocare CG90の名称でGoldschmidt社により、Emulgade KE3302の名称でHenkel社により販売されている、任意選択でセトステアリルアルコールとの混合物としてのセトステアリルグルコシド、およびまた、例えばアラキジルアルコール、ベヘニルアルコールおよびアラキジルグルコシドの混合物の形態で、Montanov202の名称でSEPPIC社により販売されているアラキジルグルコシドも含まれる。本発明の特定の一実施形態に基づき、上記定義のアルキルポリグルコシドと対応する脂肪アルコールとの混合物は、例えば文献WO-A-92/06778に記載されているような自己乳化組成物の形態であってよい。
【0119】
エマルションである場合、このエマルションの水相は、既知のプロセス(Bangham、Standish and Watkins、J.Mol.Biol.、13、238頁(1965)、FR2 315 991およびFR2 416 008)に基づき調製された非イオン性小胞性ディスパージョンを含んでよい。
【0120】
本発明の組成物は、特に皮膚、唇および/または頭髪を保護および/またはケアするため、かつ/あるいは皮膚および/または唇をメークアップするために、数多くの処理、特に皮膚、唇、および頭髪を含む毛髪の美容的処理への応用が見出される。
【0121】
本発明のもう1つの課題は、皮膚、唇、爪、毛髪、睫毛、眉毛および/または頭皮を美容的に処理するための製品、特にケア製品およびメークアップ製品を製造するための上記定義の本発明の組成物の使用である。
【0122】
本発明の化粧用組成物は、ミルク、程度の差はあれリッチなクリーム、クリーム-ゲルおよびペーストなどの液体から半液体の粘稠性を有する、例えば、フェイスおよび/またはボディ用のケア製品および/または日焼け防止製品として、使用されてよい。組成物は、任意選択でエアロゾルとして充填されてもよく、かつムースまたはスプレーの形態であってもよい。
【0123】
本発明による噴霧可能な液体ローションの形態の本発明の組成物は、加圧装置を用いて微粒子の形態で皮膚または毛髪に適用される。本発明の装置は、当業者にはよく知られており、非エアロゾルポンプすなわち「アトマイザー」、噴射剤を含むエアロゾル容器および噴射剤として圧縮空気を用いるエアロゾルポンプをもまた含む。後者のポンプは、(記載内容の不可欠な部分を形成する)特許US4 077 441およびUS4 850 517に記載されている。
【0124】
本発明のエアロゾル形態に充填された組成物は、一般に従来の噴射剤、例えばハイドロフルオロ化合物、ジクロロジフルオロメタン、ジフルオロエタン、ジメチルエーテル、イソブタン、n-ブタン、プロパンまたはトリクロロフルオロメタンを含む。噴射剤は、好ましくは、組成物の全重量に対し、15重量%から50重量%の範囲の量で存在する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0125】
(実施例)
本発明を例証する具体的なしかしまったく限定的ではない実施例を次に示す。
【0126】
下記の日焼け防止製剤を調製した。量は重量%で表示されている。
【0127】
【表1】

【0128】
成分すべてを含む水相(B相)をウォーターバス中で80℃まで加熱する。成分すべてを含む脂肪相(A相)をウォーターバス中で80℃まで加熱する。ローターステーター型(Moritz社の装置)で攪拌しながらAをBに乳化させる。C相を配合し、混合物を穏やかに攪拌しながら室温まで冷却する。製造の最後にトリエタノールアミンを加えてpHを所望の値に調整する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)少なくとも1つの1,3,5-トリアジン誘導体、
b)その構造中に少なくとも1つのアミド単位を含む少なくとも1つの油、および
c)少なくとも1つのn-ブチルフタルイミドおよびイソプロピルフタルイミドの共融混合物
を含むことを特徴とする、光防護化粧用または皮膚科学的組成物。
【請求項2】
その構造中に少なくとも1つのアミド単位を含む油が、下記の式(1):
【化1】

(式中、
基R1は、両端を含めて1から30個の炭素原子、好ましくは1から22個の炭素原子を含む、任意選択で官能化された、脂肪族、脂環族または環式、飽和または不飽和の、1価の炭化水素系基を表し、
基R2、R3およびR4は、同一でも異なっていてもよく、両端を含めて1から30個の炭素原子、好ましくは1から22個の炭素原子を含む、任意選択で官能化された、脂肪族、脂環族または環式、飽和または不飽和の、1価の炭化水素系基を表し、
kは、0または1であり、
iは、0から2までの整数であり、
jは、0または1であり
ただし、j=1のとき、kは0であり、j=0のとき、i=0かつk=1である)
の化合物から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
その構造中に少なくとも1つのアミド単位を含む式(1)の油が、
R1が、直鎖もしくは分枝C1〜C22アルキル基、直鎖もしくは分枝C2〜C22アルケニル基、アリール基を表し、
R2が、水素原子あるいは直鎖もしくは分枝C1〜C6アルキル基を表し、
R3が、水素原子あるいは直鎖もしくは分枝C1〜C6アルキル基を表し、
R4が、直鎖もしくは分枝C1〜C10アルキル基あるいは直鎖もしくは分枝C2〜C10アルケニル基あるいはステロール残基を表す式(1)の油から選択されることを特徴とする、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
その構造中に少なくとも1つのアミド単位を含む式(1)の油が、
下記の式:
【化2】

を有するエチルN-アセチル-N-ブチルアミノプロピオネート、
式:
【化3】

のイソプロピルN-ラウロイルサルコシネート、
式:
【化4】

のN,N-ジエチルトルアミド
から選択されることを特徴とする、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
その構造中に少なくとも1つのアミド官能基を含む1つ(複数)の油が、組成物の全重量に対して好ましくは0.1重量%から40重量%、より好ましくは1重量%から20重量%の範囲の濃度で存在することを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
共融混合物が、
(a)下記の構造(2)の60重量%から75重量%のn-ブチルフタルイミド:
【化5】

(b)下記の構造(3)に相当する、本発明による25重量%から40重量%のイソプロピルフタルイミド:
【化6】

からなることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
共融混合物が、
n-ブチルフタルイミド/イソプロピルフタルイミド(60/40重量%)
n-ブチルフタルイミド/イソプロピルフタルイミド(62/38重量%)
n-ブチルフタルイミド/イソプロピルフタルイミド(65/35重量%)
n-ブチルフタルイミド/イソプロピルフタルイミド(70/30重量%)
n-ブチルフタルイミド/イソプロピルフタルイミド(75/25重量%)
から選択されることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
共融混合物が、組成物の全重量に対して0.1重量%から50重量%、より好ましくは1重量%から30重量%の範囲の濃度で存在することを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
1,3,5-トリアジン誘導体が、下記の式(I):
【化7】

{式中、
基A1、A2およびA3は、同一でも異なっていてもよく、下記の式(II)から(IX):
【化8】


[式中、
Xa(基Xaはそれぞれ、同一でも異なっていてもよい)は、酸素または-NH-を表し、
Ra(基Raはそれぞれ、同一でも異なっていてもよい)は、水素、アルカリ金属、任意選択で1つまたは複数の直鎖もしくは分枝C1〜C18アルキルあるいは直鎖もしくは分枝C1〜C18ヒドロキシアルキル基で置換されたアンモニウム基、直鎖もしくは分枝C1〜C18、好ましくはC6〜C12アルキル基、任意選択で1つまたは複数のC1〜C4アルキル基で置換されたC5〜C12シクロアルキル基、1から6個のエチレンオキサイド単位を含み、末端のOH基がメチル化されたポリオキシエチレン化された基、下記の式(X)、(XI)または(XII):
【化9】

(式中、
R8は、水素またはメチル基であり、
R9は、C1〜C9アルキル基であり、
qは、0、1、2、3に等しい整数であり、
rは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10に等しい整数であり、
Aは、C4〜C8アルキル基またはC5〜C8シクロアルキル基であり、
Bは、直鎖もしくは分枝C1〜C8アルキル基、C5〜C8、シクロアルキル基、任意選択で1つまたは複数のC1〜C4アルキル基で置換されたアリール基から選択される)
R1は、C3〜C18アルキル基、C2〜C18アルケニル基、式CH2-CH(OH)-CH2-OT1(式中、T1が水素原子またはC1〜C8アルキル基である)の残基、下記の式(XIII):
【化10】

(式中、
R13は、共有結合、直鎖もしくは分枝C1〜C4アルキル基または式-Cm1H2m1-O-(式中、m1が1、2、3、4に等しい整数である)の基であり、
p1は、0、1、2、3、4、5に等しい整数であり、
基R10、R11およびR12は、同一でも異なっていてもよく、C1〜C18アルキル基、C1〜C18アルコキシ基または式:
【化11】

(式中、R14はC1〜C5アルキル基である)
の基を表す)
の残基を表し、
R2は、水素原子、直鎖もしくは分枝C1〜C4アルキル基またはC1〜C4アルコキシ基を表し、
R3およびR4は、同一でも異なっていてもよく、直鎖もしくは分枝C1〜C20アルキル基を表し、
R5は、水素原子、あるいは任意選択でハロゲンまたはC1〜C4アルキル基またはC1〜C4アルコキシ基で置換されたフェニル基を表し、
R6は、直鎖もしくは分枝C1〜C8アルキル基またはC1〜C3アルコキシ基であり(後者の場合、同一の芳香核にある2個の隣接するR6は、アルキリデン基が1個もしくは2個の炭素原子、OH、NHCOCH3またはNH2を含むアルキリデンジオキシ基を共に形成することができることが理解されよう)
R7は、水素原子、C1〜C10アルキル基、R8およびT1が上述と同一の意味を有する、式:-(CH2CHR5-O)n1R8(式中、n1が1から16の数である)の基、または構造-CH2-CH-(OH)-CH2OT1の基を表し、
Zは、酸素、イオウ、-NH-またはR3が直鎖もしくは分枝C1〜C20アルキル基を表す-NR3-
を表し、
pは、0、1、2または3である]
の基から選択され、
A1はまた、ハロゲン、2個の基R3が共に場合により4もしくは5個の炭素原子の環を形成する基-N(R3)2、またはR3が上述と同一の定義を有する基-OR3であってよい}
に相当することを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
1,3,5-トリアジン誘導体が、式(I)[式中、A1、A2およびA3が式(II)であり、下記の特徴:
基Xa-Raのうち1個が、任意選択で1つまたは複数のC1〜C4アルキル基で置換されたC5〜C12シクロアルキル基、上記の式(X)、(XI)または(XII)(式中、
Bは、C1〜C4アルキル基であり、
R9は、メチル基である)
の基から選択されるRaを有する基-NH-Raを表し、
他の2個の基Xa-Raは、同一でも異なっていてもよく、水素、アルカリ金属、任意選択で1つまたは複数のアルキルまたはヒドロキシアルキル基で置換されたアンモニウム基、直鎖もしくは分枝C1〜C18アルキル基、任意選択で1つまたは複数のC1〜C4アルキル基で置換されたC5〜C12シクロアルキル基、上記の式(X)、(XI)または(XII)(式中、
Bは、C1〜C4アルキル基であり、
R9は、メチル基である)
の基から選択されるRaを有する基-O-Raを表す
という特徴をすべて有する]に相当することを特徴とする、請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
1,3,5-トリアジン誘導体が、式(I)[式中、A1、A2およびA3が式(II)であり、下記の特徴:
1個または2個の基Xa-Raが、直鎖もしくは分枝C1〜C18アルキル基、任意選択で1つまたは複数のC1〜C4アルキル基で置換されたC5〜C12シクロアルキル基、上記の式(X)、(XI)または(XII)(式中、
Bは、C1〜C4アルキル基であり、
R9は、メチル基である)
の基から選択されるRaを有する基-NH-Raを表し、
他のまたは他の2個の基Xa-Raは、同一でも異なっていてもよく、水素、アルカリ金属、任意選択で1つまたは複数のアルキルまたはヒドロキシアルキル基で置換されたアンモニウム基、直鎖もしくは分枝C1〜C18アルキル基、任意選択で1つまたは複数のC1〜C4アルキル基で置換されたC5〜C12シクロアルキル基、上記の式(X)、(XI)または(XII)(式中、
Bは、C1〜C4アルキル基であり、
R9は、メチル基である)
の基から選択されるRaを有する基-O-Raである
という特徴をすべて有する]に相当することを特徴とする、請求項9に記載の組成物。
【請求項12】
1,3,5-トリアジン誘導体が、下記の式:
【化12】

(式中、R'は2-エチルヘキシル基を表し、Rはtert-ブチル基を表す)
の2-[(p-(tert-ブチルアミド)アニリノ]-4,6-ビス[(p-(2'-エチルヘキシル-1'-オキシカルボニル)アニリノ]-1,3,5-トリアジンであることを特徴とする、請求項11に記載の組成物。
【請求項13】
1,3,5-トリアジン誘導体が、式(I)[式中、A1、A2およびA3が式(II)であり、下記の特徴:
Xaは同一であって、酸素を表し、
Raは、同一でも異なっていてもよく、C6〜C12アルキル基または1から6個のエチレンオキサイド単位を含み、末端のOH基がメチル化されたポリオキシエチレン化された基を表す
という特徴をすべて有する]に相当することを特徴とする、請求項9に記載の組成物。
【請求項14】
1,3,5-トリアジン誘導体が、下記の式:
【化13】

(式中、R'は2-エチルヘキシル基を表す)
の2,4,6-トリス[(p-(2'-エチルヘキシル-1'-オキシカルボニル)アニリノ]-1,3,5-トリアジンであることを特徴とする、請求項13に記載の組成物。
【請求項15】
1,3,5-トリアジン誘導体が、式(I)[式中、A1およびA2が式(III)であり、A3が式(IX)であり、下記の特徴:
R1は同一でも異なっていてもよく、C3〜C18アルキル基、C2〜C18アルケニル基または式CH2-CH(OH)-CH2-OT1(式中、T1が水素原子またはC1〜C8アルキル基である)の残基を表し、R7は、水素原子またはC1〜C10アルキル基を表す
という特徴をすべて有する]に相当することを特徴とする、請求項9に記載の組成物。
【請求項16】
1,3,5-トリアジン誘導体が、下記の式:
【化14】

(式中、R'は2-エチルヘキシル基を表す)
の2,4-ビス{[4-2-エチルヘキシルオキシ)]-2-ヒドロキシ]フェニル}-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジンであることを特徴とする、請求項15に記載の組成物。
【請求項17】
1,3,5-トリアジン誘導体が、式中A1、A2およびA3が式(VII)から(XI)である式(I)に相当することを特徴とする、請求項9に記載の組成物。
【請求項18】
1,3,5-トリアジン誘導体が、
2,4,6-トリス(ジイソブチル 4'-アミノベンザルマロネート)-s-トリアジン、
2,4,6-トリス(ビス(2-エチルヘキシル)4'-アミノベンザルマロネート)-s-トリアジン、
2,4,6-トリス(ビス(2-エチルヘキシル)4'-アミノベンザルマロネート)-6-クロロ-s-トリアジン、
2,4,6-トリス(ビス(2-エチルヘキシル)4'-アミノベンザルマロネート)-6-(2-エチルヘキシル 4'-アミノベンゾエート)-s-トリアジン、
2,4,6-トリス(ジイソブチル 4'-アミノベンザルマロネート)-6-ブトキシ-s-トリアジン、
2,4,6-トリス(ジイソブチル 4'-アミノベンザルマロネート)-6-(2-エチルヘキシルアミノ)-s-トリアジン、
2,4-ビス(4'-アミノベンジリデンカンファー)-6-(2-エチルヘキシルアミノ)-s-トリアジン、
2,4-ビス(4'-アミノベンジリデンカンファー)-6-(ジイソブチル 4'-アミノベンザルマロネート)-s-トリアジン、
2,4,6-トリス(ジエチル 4'-アミノベンザルマロネート)-s-トリアジン、
2,4,6-トリス(ジイソプロピル 4'-アミノベンザルマロネート)-s-トリアジン、
2,4,6-トリス(ジメチル 4'-アミノベンザルマロネート)-s-トリアジン、
2,4,6-トリス(エチル α-シアノ-4-アミノシンナメート)-s-トリアジン、
2,4,6-トリス[(3'-ベンゾトリアゾール-2-イル-2'-ヒドロキシ-5'-メチル)フェニルアミノ]-s-トリアジン、
2,4,6-トリス[(3'-ベンゾトリアゾール-2-イル-2'-ヒドロキシ-5'-tert-オクチル)フェニルアミノ]-s-トリアジン
から選択されることを特徴とする、請求項17に記載の組成物。
【請求項19】
1つ(複数)の1,3,5-トリアジン誘導体が、前記組成物の全重量に対して0.05重量%から15重量%、好ましくは0.1重量%から10重量%の範囲の濃度で存在することを特徴とする、請求項1から18のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項20】
水溶性、脂溶性または通常使用される化粧用溶媒に不溶である、少なくとも1つの追加的有機光防護剤および/または少なくとも1つの追加的無機光防護剤をもまた含むことを特徴とする、請求項1から19のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項21】
追加の有機光防護剤が、アンスラニレート、ジベンゾイルメタン誘導体、ケイ皮酸誘導体、サリチル酸誘導体、カンファー誘導体、ベンゾフェノン誘導体、β,β'-ジフェニルアクリレート誘導体、ベンゾトリアゾール誘導体、ベンザルマロネート誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、イミダゾリン、ビス-ベンザゾリル誘導体、p-アミノ安息香酸(PABA)誘導体、メチレンビス(ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール)誘導体、ベンズオキサゾール誘導体、スクリーニングポリマーおよびスクリーニングシリコーン、α-アルキルスチレン由来のダイマー、4,4-ジアリールブタンジエン、ならびにこれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項20に記載の組成物。
【請求項22】
追加の有機スクリーニング剤が、
ホモサレート、
エチルヘキシル サリチレート、
エチルヘキシル メトキシシンナメート、
ブチルメトキシジベンゾイルメタン、
オクトクリレン、
フェニルベンズイミダゾールスルホン酸、
ベンゾフェノン-3、
ベンゾフェノン-4、
ベンゾフェノン-5、
n-ヘキシル 2-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシベンゾイル)ベンゾエート、
4-メチルアミノベンジリデンカンファー、
テレフタリリデンジカンファースルホン酸、
二ナトリウム フェニルジベンズイミダゾールテトラスルホネート、
メチレンビス(ベンゾトリアゾリル)テトラメチルブチルフェノール、
ドロメトリゾールトリシロキサン、
ポリシリコーン-15、
1,1-ジカルボキシ(2,2'-ジメチルプロピル)-4,4-ジフェニルブタジエン、
2,4-ビス[5-1(ジメチルプロピル)ベンゾオキサゾール-2-イル(4-フェニル)イミノ]-6-(2-エチルヘキシル)イミノ-1,3,5-トリアジン、
およびこれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項21に記載の組成物。
【請求項23】
追加の無機光防護剤が、被覆または無被覆の金属酸化物の顔料またはナノ顔料から選択されることを特徴とする、請求項20に記載の組成物。
【請求項24】
追加の無機スクリーニング剤が、非晶質またはルチルおよび/もしくはアナターゼ型の結晶である酸化チタンのナノ顔料、あるいは酸化鉄、酸化亜鉛、酸化ジルコニウムまたは酸化セリウムのナノ顔料であることを特徴とする、請求項23に記載の組成物。
【請求項25】
皮膚の人工的タンニングおよび/またはブラウニングのための少なくとも1つの作用物質も含むことを特徴とする、請求項1から24のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項26】
脂肪物質、有機溶媒、イオン性または非イオン性の、親水性または親油性増粘剤、柔軟剤、湿潤剤、乳白剤、安定化剤、エモリエント、シリコーン、消泡剤、香料、防腐剤、アニオン性、カチオン性、非イオン性、双極性または両性界面活性剤、活性剤、フィラー、ポリマー、噴射剤および酸性化剤または塩基性化剤から選択される少なくとも1つのアジュバントも含むことを特徴とする、請求項1から25のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項27】
n-ブチルフタルイミドおよびイソプロピルフタルイミドの共融混合物/アミド系油の組合せが、それ自体で組成物中に存在するトリアジンスクリーニング剤をすべて溶解するのに十分な量で組成物中に存在することを特徴とする、請求項1から26のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項28】
皮膚、唇、爪、毛髪、睫毛、眉毛および/または頭皮を美容的に処理する製品を製造することを特徴とする、請求項1から27のいずれか一項に記載の組成物の使用。
【請求項29】
皮膚、唇、爪、毛髪および/または頭皮をケアする製品を製造することを特徴とする、請求項1から27のいずれか一項に記載の組成物の使用。
【請求項30】
メークアップ製品を製造することを特徴とする、請求項1から27のいずれか一項に記載の組成物の使用。
【請求項31】
本組成物の日光防御指数、化粧用特性および/または安定性を向上させるためであることを特徴とする、請求項1から30に記載の1,3,5-トリアジン誘導体を含む化粧用または皮膚科学的組成物における、請求項1から30のいずれか一項に記載の(i)その構造中に少なくとも1つのアミド単位を含む少なくとも1つの油および(ii)少なくとも1つのn-ブチルフタルイミドおよびイソプロピルフタルイミドの共融混合物の組合せの使用。

【公表番号】特表2008−504339(P2008−504339A)
【公表日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−518560(P2007−518560)
【出願日】平成17年6月13日(2005.6.13)
【国際出願番号】PCT/EP2005/007888
【国際公開番号】WO2006/003028
【国際公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【出願人】(391023932)ロレアル (950)
【Fターム(参考)】