説明

ドア

【課題】 採光用窓のデザイン性を高めた斬新なドアの提供。
【解決手段】 表側又は裏側に配置したドアパネル1aと、ドアパネル1aと対向して配置した透光性パネル2とを備え、ドアパネル1aには、透光性パネル2が配置された位置に採光用小窓3が複数形成してある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、玄関等に用いられるドアに関する。
【背景技術】
【0002】
玄関等に用いられるドアとして、四周枠組みした枠体の表裏に鋼板等を使用したパネルを貼り付けて構成したものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。かかるドアにおいては、ドアの一部に採光用窓を設けることが一般的に行われており、採光用窓は表裏のパネルに開口部を形成し、ドア内部の開口部と対向する位置に、ガラス等の透光性パネルを縦横桟で四周枠組みしたパネルユニットを設置して形成している。パネルの開口部と透光性パネルとの隙間には、樹脂製のビード等が開口部の縁に沿って設置され、開口部からの雨水の浸入を防止している。またパネルユニットは、ドア内部の左右縦枠間に架設した横材に支持している。
従来、採光用窓の形状は四角形や、せいぜい円形でしかなく、且つ一つのパネルユニットに対して開口部が一つしかないため、何ら特別な印象を与えるものではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−144502号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は以上に述べた実情に鑑み、採光用窓のデザイン性を高めた斬新なドアの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を達成するために請求項1記載の発明によるドアは、表側又は裏側に配置したドアパネルと、ドアパネルと対向して配置した透光性パネルとを備え、ドアパネルには、透光性パネルが配置された位置に採光用小窓が複数形成してあることを特徴とする。
【0006】
請求項2記載の発明によるドアは、表裏のドアパネルと、ドア内部に配置した透光性パネルとを備え、表裏何れか一方のドアパネルには、透光性パネルが配置された位置に採光用小窓が複数形成してあり、他方のドアパネルには、透光性パネルの略全域にわたる開口部が形成してあることを特徴とする。
【0007】
請求項3記載の発明によるドアは、表裏のドアパネルと、ドア内部に配置した透光性パネルとを備え、表裏何れか一方のドアパネルには、透光性パネルが配置された位置に採光用小窓が複数形成してあり、他方のドアパネルには、複数の採光用小窓を囲むように開口部が形成してあることを特徴とする。
【0008】
請求項4記載の発明によるドアは、請求項1,2又は3記載の発明の構成に加え、複数の採光用小窓が集まって一つの模様を構成していることを特徴とする。
【0009】
請求項5記載の発明によるドアは、請求項1,2,3又は4記載の発明の構成に加え、ドアパネルと透光性パネルとの間に所定の間隔を有し、採光用小窓には透光性パネルに向けて延びる内周縁部を有することを特徴とする。
【0010】
請求項6記載の発明によるドアは、請求項1,2,3,4又は5記載の発明の構成に加え、ドアパネルと透光性パネルとの間に所定の間隔を有し、採光用小窓にキャップが嵌め込んであり、キャップの先端部が透光性パネルに当接又は近接していることを特徴とする。
【0011】
請求項7記載の発明によるドアは、請求項1,2,3,4,5又は6記載の発明の構成に加え、ドアパネルと透光性パネルとの間に所定の間隔を有し、ドアパネルと透光性パネルとの間の間隔にスペーサーを配置したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1記載の発明によるドアは、表側又は裏側に配置したドアパネルと、ドアパネルと対向して配置した透光性パネルとを備え、ドアパネルには、透光性パネルが配置された位置に採光用小窓が複数形成してあるので、採光用小窓を適宜形状・配置で自由に設けることができ、デザイン的に強くアピールするものとなる。また、表側と裏側の一方のドアパネルにのみ採光用小窓を形成したことで、ドアの表側と裏側とで異なった印象を与えられる。本発明のドアによれば、複数の採光用小窓より木漏れ日のような細分化されたやさしい光を屋内に取り込むことができると共に、床や壁に採光用小窓が投影されるので、居心地が良く且つ趣きのある屋内空間を演出でき、また夜間には採光用小窓が屋内の光が漏れることで発光し、ライトアップ効果が得られる。
【0013】
請求項2記載の発明によるドアは、表裏のドアパネルと、ドア内部に配置した透光性パネルとを備え、表裏何れか一方のドアパネルには、透光性パネルが配置された位置に採光用小窓が複数形成してあり、他方のドアパネルには、透光性パネルの略全域にわたる開口部が形成してあるので、採光用小窓を適宜形状・配置で自由に設けることができ、デザイン的に強くアピールするものとなる。また、一方のドアパネル側から見ると採光用小窓が分散して見え、他方のドアパネル側から見ると透光性パネルがほぼ全部見え、透光性パネル越しに採光用小窓がのぞく状態となり、ドアの表側と裏側とで異なった印象を与えられる。本発明のドアによれば、複数の採光用小窓と開口部を通じて木漏れ日のような細分化されたやさしい光を屋内に取り込むことができると共に、床や壁に採光用小窓が投影されるので、居心地が良く且つ趣きのある屋内空間を演出でき、また夜間には採光用小窓が屋内の光が漏れることで発光し、ライトアップ効果が得られる。
【0014】
請求項3記載の発明によるドアは、表裏のドアパネルと、ドア内部に配置した透光性パネルとを備え、表裏何れか一方のドアパネルには、透光性パネルが配置された位置に採光用小窓が複数形成してあり、他方のドアパネルには、複数の採光用小窓を囲むように開口部が形成してあるので、採光用小窓を適宜形状・配置で自由に設けることができ、デザイン的に強くアピールするものとなる。また、一方のドアパネルの採光用小窓と他方のドアパネルの開口部とで形状が異なるため、ドアの表側と裏側とで異なった印象を与えられる。本発明のドアによれば、複数の採光用小窓と開口部を通じて木漏れ日のような細分化されたやさしい光を屋内に取り込むことができると共に、床や壁に採光用小窓が投影されるので、居心地が良く且つ趣きのある屋内空間を演出でき、また夜間には採光用小窓が屋内の光が漏れることで発光し、ライトアップ効果が得られる。
【0015】
請求項4記載の発明によるドアは、複数の採光用小窓が集まって一つの模様を構成することにより、より一層デザイン性を高められる。
【0016】
請求項5記載の発明によるドアは、採光用小窓に透光性パネルに向けて延びる内周縁部を有しているので、採光用小窓に指を入れてケガをしたり、採光用小窓の端縁が錆びたりするのを防止できる。
【0017】
請求項6記載の発明によるドアは、採光用小窓にキャップが嵌め込んであり、キャップの先端部が透光性パネルに当接又は近接しているので、採光用小窓に指を入れてケガをしたり、採光用小窓の端縁が錆びたりするのを防止する効果をより一層高められる。さらに、採光用小窓を光を漏らさずに通過させ、採光用小窓の形状を室内の壁や床等にそのまま投影できるようにする効果がある。また、採光用小窓からの雨水の浸入を抑えることができる。
【0018】
請求項7記載の発明によるドアは、ドアパネルと透光性パネルとの間の間隔にスペーサーを配置したことにより、ドアパネルのへこみを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】(a)は本発明の第1実施形態に係る玄関ドアの室外側正面図であり、(b)は同ドアの室内側正面図である。
【図2】図1に示すドアの、室外側のドアパネルを取外した状態の室外側正面図である。
【図3】図1のA−A断面図である。
【図4】図1のB−B断面図である。
【図5】(a)は採光用小窓及びキャップを示す斜視図であり、(b)はキャップの取付状態を示す縦断面図である。
【図6】(a),(b)は第1実施形態の玄関ドアの変形例を示す室外側正面図である。
【図7】(a)は本発明の第2実施形態に係る玄関ドアの室外側正面図であり、(b)は同ドアの室内側正面図である。
【図8】図7に示すドアの、室外側のドアパネルを取外した状態の室外側正面図である。
【図9】図7のA−A断面図である。
【図10】図7のB−B断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1〜4は、本発明のドアの第1実施形態に係る玄関ドアを示している。この玄関ドアは、玄関の開口部に固定したドア枠(図示省略)に蝶番10にて開閉自在に取付けられるものであり、図2に示すように、外周部に上枠11と下枠12と左右の縦枠13a,13bとからなる枠を有し、ドア内部にはガラスパネル2を縦横桟14a,14b,15a,15bで支持したガラスユニット16が設けてあり、ドア内部の他の領域には断熱パネル17が設けてあり、ドアの室外側面と室内側面には金属の薄い板で形成したドアパネル1a,1bがそれぞれ貼り付けてある。図1に示すように、ドアの戸先側には、ハンドル18と施錠装置19a,19bが設けてある。
【0021】
図1(a)に示すように、室外側のドアパネル1aは、ドア内部のガラスパネル2と対向する左上部分と右下部分に、リーフ形状の採光用小窓3がそれぞれ複数設けてある。採光用小窓3は、大小2種類の大きさのものがあって、それぞれ一点から放射状に4つずつ配置してあり、4つの採光用小窓3,3,…が集まって花の模様4aを構成している。
一方、室内側のドアパネル1bは、図1(b)に示すように、ガラスパネル2の略全体がのぞくように開口部5が大きく形成してある。
【0022】
図3,4に示すように、室外側のドアパネル1aとガラスパネル2との間には10mm程度の間隔Sが設けてあり、各採光用小窓5は、図5(b)に示すように、曲げ加工(絞り加工)によりガラスパネル2に向けて延びる内周縁部6が形成され、さらにその内側に樹脂で形成したリング状のキャップ7が嵌め込んである。キャップ7は、内周面7aがドア外側に向けて若干末広がり状となるようにテーパーが付けてあり、外周面には抜け止め用の突起7bが形成してある。キャップ7の先端面7cはガラスパネル2に当接している。上記の構成により、採光用小窓3に指を入れてケガをしたり、採光用小窓3の端縁が錆びたりするのを防止でき、さらには採光用小窓3からの雨水の浸入が抑えられている。また、このように採光用小窓3にキャップ7を嵌め込むことで、採光用小窓3を光を漏らさずに通過させ、採光用小窓3の形状を室内の壁や床等にそのまま投影できるようにする効果がある。なおキャップ7は、必ずしも先端面7cがガラスパネル2にぴったり当接していなくてもよく、先端面7cが部分的にガラスパネル2に当接するものや、先端面7cとガラスパネル2との間に若干隙間があってもよい。
【0023】
室外側のドアパネル1aとガラスパネル2との間の間隔Sには、図2〜4に示すように、ゴム等で形成した円柱状のスペーサー8が、採光用小窓3の位置を避けるように分散して配置してあり、これらのスペーサー8によりドアパネル1aのへこみを防止している。さらに、採光用小窓3が形成されていない中央部から右上の領域には、ドアパネル1aとガラスパネル2との隙間Sに断熱パネル20を設置している。スペーサー8と断熱パネル20は、ドアパネル1aの裏面及びガラスパネル2の室外側面の少なくとも何れか一方に接着して取り付けられる。
【0024】
ガラスユニット16は、図2に示すように、上下の横桟14a,14bと左右の縦桟15a,15bとで区画された枠内にガラスパネル2(複層ガラス)を支持して構成されている。縦桟15a,15bは、下側の横桟14bよりも下方に突出しており、縦桟15a,15bの下端を下枠12上に支持してある。横桟14a,14bと縦桟15a,15bは、図3,4に示すように、アルミニウム合金の押出形材よりなる本体部材22と、本体部材22の室内側面にビス23で取付けた押縁部材24とを有し、本体部材22の室外側に内周側に突出して設けた支持片25と押縁部材24とでガラスパネル2の周縁部を挟持している。押縁部材24は、室内側のドアパネル1bの開口部5の縁部に係止するように取付けられ、押縁部材14の室内側面には樹脂製の額縁部材26を取付けてある。
図2中の点線27は、採光用小窓3から浸入した雨水の排水経路を示しており、採光用小窓3から浸入した雨水は、下側の横桟14bから縦桟15bの中空部21(図4参照)内へと導かれ、中空部21を通じて下枠12内に落ち、下枠12の端部に形成された水抜き孔28よりドア外部へと排水される。
【0025】
次に、このドアの組み立て手順を説明する。室内側のドアパネル1bの裏面に接着剤を塗布し、その上に上枠11、下枠12、左右の縦枠13a,13b、縦横桟14a,14b,15a,15bを組み立てたもの、断熱パネル17を所定の位置に配置する。その後、室外側のドアパネル1aの裏面に接着剤を塗布し、その上に貼り合わせる。その後、全体をプレス機でプレスする。その後、室内側のドアパネル1bの開口部5よりガラスパネル2をドア内部に納め、押縁部材24を取付けてガラスパネル2を固定する。その後、ハンドル18、錠装置19a,19b等の部品を取付ける。ガラスパネル2の取付けは、室外側のドアパネル1aを貼り合わせる前に行うこともできる。
【0026】
図6は、第1実施形態の玄関ドアの変形例であり、ドア内部にガラスユニット16を上述のものと同様に配置し、室外側のドアパネル1aへの採光用小窓3の設け方を変更したものである。図6(a)の例は、ガラスパネル2に対向する左上の領域と右下の領域に、大小のリーフ形状の採光用小窓3,3,…をそれぞれ向きを異ならせて複数配置し、落ち葉が流れるような模様4bを構成している。図6(b)の例は、ガラスパネル2に対向するドア中央の上方寄りの位置に、大小のリーフ形状の採光用小窓3,3,…が角度を少しずつ変化させながら大きな円を描くように複数並べて配置してあり、これら複数の採光用小窓3,3,…はキャンドルの灯をイメージした模様4cになっている。
【0027】
以上に述べた玄関ドアは、室外側のドアパネル1aにリーフ形状の採光用小窓3,3,…が複数設けてあり、これら複数の採光用小窓3,3,…が集まって植物等をモチーフにした模様4a,4b,4cを成しているので、室外側から本ドアを見たときに、さながら絵画のように見る人に強くアピールするものとなる。一方、室内側から本ドアを見ると、ドア面の大部分がガラスパネル2となり、ガラスパネル2越しに室外側のドアパネル1aの採光用小窓3,3,…がのぞく状態となり、室外側とはまた違ったクールな印象になる。
さらに本玄関ドアは、室外側のドアパネル1aに複数の採光用小窓3,3,…がガラスパネル2に対向して設けてあり、室内側のドアパネル1bはガラスパネル2の略全体がのぞくように大きく開口部5を設けてあるため、各採光用小窓3,3,…より木漏れ日のような細分化されたやさしい光を屋内に取り込むことができると共に、床や壁に採光用小窓3,3,…が投影されることで、居心地が良く且つ趣きのある屋内空間を演出できる。また夜間には、採光用小窓3,3,…から屋内の光が漏れることで、ライトアップ効果が得られる。
採光用小窓3は、自由な形状、配置で設けることができ、デザインの変更が容易である。ガラスユニット2は、縦桟15a,15bを下側の横桟14bよりも下方に突出させ、縦桟15a,15bの下端を下枠12上に支持することで、ガラスユニット16を支持する部材をドア内に別途架設する必要がなく、材料費が抑えられると共に、ドア内部の構造がシンプルになってドアの組立てが容易に行える。
各採光用小窓3にはキャップ7が嵌め込んであるので、採光用小窓3に指が入らず、且つ雨水の浸入を抑えることができる。また当該キャップ7を有することで、採光用小窓3を光を漏らさずに通過させ、採光用小窓3の形状を室内の壁や床等にそのまま投影できる。
たとえ採光用小窓3から雨水が浸入しても、横桟14bと縦桟15b及び下枠12を通じて外部に速やかに排水できる。また、ドアパネル1aとガラスパネル2との間の間隔Sにスペーサー8が分散して配置してあるため、ドアパネル1aのへこみを防止できる。
【0028】
図7〜10は、本発明のドアの第2実施形態に係る玄関ドアを示している。この玄関ドアは、図8に示すように、ドア内部の左上の領域と右下の領域の2箇所に、ガラスパネル2a,2bをそれぞれ縦横桟14a,14b,15a,15bで支持したガラスユニット16a,16bが設けてある。室外側のドアパネル1aは、図7(a)に示すように、ガラスパネル2a,2bと対向する左上と右下の領域に、大小の複数のリーフ形状の採光用小窓3,3,…を、花の模様4aをなすように配置してある。室内側のドアパネル1bは、図7(b)に示すように、花の模様4aを成すように配置された4つずつの採光用小窓3,3,…をそれぞれ囲むように、円形の開口部5を設けている。当該開口部5は、図9,10に示すように、採光用小窓3と同じようにガラスパネル2a,2bに向けて延びる内周縁部29が形成され、その内側に樹脂製のキャップ30を嵌め込んである。
【0029】
上側のガラスユニット16aは、図8に示すように、上下の横桟14a,14bと左右の縦桟15a,15bとで区画された枠内にガラスパネル2aを支持して構成されている。横桟14a,14bと縦桟15a,15bは、図9,10に示すように、略H形断面のアルミニウム合金の押出形材で構成され、内周側に開口した溝31内にガラスパネル2aの縁部をグレイジングチャンネル32を介して保持している。横桟14a,14bおよび縦桟15a,15bの室内側面には、樹脂製の断熱形材33が嵌め込んである。下側の横桟14bは、図8に示すように、左右の端部が左右の縦桟15a,15bよりも突出しており、同横桟14bの左右の端部を左右の縦枠13a,13bに形成した切り欠き部34a,34bに係止することで、ガラスユニット16aがドア内で固定されている。また下側の横桟14bには、採光用小窓3より浸入した雨水を排水するための水抜き孔(図示省略)を溝31の底面に有し、図8に示すように、水抜き孔の下方より右側の縦枠13bにかけて樋部材35を渡してあり、雨水は樋部材35と縦枠13b内を通じて下枠12内に落ち、下枠12端部に形成した水抜き孔28(図10参照)よりドア外部に排水される。
下側のガラスユニット16bは、下側の横桟14bを下枠12上に載置し、右側の縦桟15bを右側の縦枠13bに当接して配置してある。下側の横桟14bには水抜き孔が形成してあり、採光用小窓3から浸入した雨水は水抜き孔より下枠12内に落ち、下枠12端部に形成した水抜き孔28よりドア外部に排水される。
【0030】
上述の第2実施形態の玄関ドアは、室外側のドアパネル1aにリーフ形状の採光用小窓3,3,…が花の模様4aを成すように配置され、室内側のドアパネル1bにはその花の模様4aをそれぞれ囲むように円形の開口部5を形成したので、第1実施形態のものと同様に、採光用小窓3,3,…より木漏れ日のような細分化されたやさしい光を屋内に取り込むことができると共に、床や壁に採光用小窓3,3,…が投影されることで、居心地が良く且つ趣きのある屋内空間を演出できる。また夜間には、採光用小窓から屋内の光が漏れることで、ライトアップ効果が得られる。採光用小窓3と開口部5の形状が異なるため、室外側と室内側とで異なったデザインにできる。ガラスユニット16a,16bを分割してドア内の任意の位置に配置することで、採光用小窓3の配置の自由度を向上できる。また、下側の横桟14bの端部を縦桟15a,15bよりも突出させ、横桟14bを左右の縦枠13a,13b間に架設することで、余計な桟をドア内部に架設することなく、ハンドル18や施錠装置19a,19bが取り付く部分をうまく避けて、ガラスユニット16aをドア内の上方位置や中間高さ位置に容易に設置できる。
【0031】
本発明は、以上に述べた実施形態に限定されない。採光用小窓の形状は、リーフ形状に限らず、円形、矩形、ひし形、ハート形など、自由な形状とすることができる。複数の採光用小窓により構成される模様は、植物等をモチーフにしたものに限らず、幾何学的な模様であってもよい。本発明のドアは、玄関や勝手口等の屋外に面したものに限らず、屋内に取付けられるものであってもよい。
【符号の説明】
【0032】
1a,1b ドアパネル
2,2a,2b ガラスパネル(透光性パネル)
3 採光用小窓
4a,4b,4c 模様
5 開口部
6 採光用小窓の内周縁部
7 キャップ
8 スペーサー
S ドアパネルと透光性パネルとの間の間隔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表側又は裏側に配置したドアパネルと、ドアパネルと対向して配置した透光性パネルとを備え、ドアパネルには、透光性パネルが配置された位置に採光用小窓が複数形成してあることを特徴とするドア。
【請求項2】
表裏のドアパネルと、ドア内部に配置した透光性パネルとを備え、表裏何れか一方のドアパネルには、透光性パネルが配置された位置に採光用小窓が複数形成してあり、他方のドアパネルには、透光性パネルの略全域にわたる開口部が形成してあることを特徴とするドア。
【請求項3】
表裏のドアパネルと、ドア内部に配置した透光性パネルとを備え、表裏何れか一方のドアパネルには、透光性パネルが配置された位置に採光用小窓が複数形成してあり、他方のドアパネルには、複数の採光用小窓を囲むように開口部が形成してあることを特徴とするドア。
【請求項4】
複数の採光用小窓が集まって一つの模様を構成していることを特徴とする請求項1,2又は3記載のドア。
【請求項5】
ドアパネルと透光性パネルとの間に所定の間隔を有し、採光用小窓には透光性パネルに向けて延びる内周縁部を有することを特徴とする請求項1,2,3又は4記載のドア。
【請求項6】
ドアパネルと透光性パネルとの間に所定の間隔を有し、採光用小窓にキャップが嵌め込んであり、キャップの先端部が透光性パネルに当接又は近接していることを特徴とする請求項1,2,3,4又は5記載のドア。
【請求項7】
ドアパネルと透光性パネルとの間に所定の間隔を有し、ドアパネルと透光性パネルとの間の間隔にスペーサーを配置したことを特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6記載のドア。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−275730(P2010−275730A)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−127525(P2009−127525)
【出願日】平成21年5月27日(2009.5.27)
【出願人】(000175560)三協立山アルミ株式会社 (529)
【Fターム(参考)】