説明

ドープされたシリコン層の製造方法、該方法によって得られるシリコン層およびその使用

本発明は、基板上のドープされたシリコン層の製造方法であって、次の工程(a)液体シラン配合物および基板の準備、(b)該基板に該液体シラン配合物を塗布、(c)電磁エネルギーおよび/または熱エネルギーの導入、(d)少なくとも1種の、アルミニウムを含有する金属錯体化合物を有する液体調製物の準備、(e)前記工程(c)によって得られたシリコン層に該調製物を塗布、そして引き続き(f)電磁エネルギーおよび/または熱エネルギーの導入によって、前記工程(e)によって得られた被覆の加熱、そして引き続き(g)前記工程(f)によって得られた被覆の冷却、を含むドープされたシリコン層の製造方法、該法によって得られるドープされたシリコン層ならびに感光性素子および電子素子を製造するための該シリコン層の使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板上のドープされたシリコン層の製造方法に関する。本発明は、また該方法によって得られるシリコン層、ならびに感光性素子および電子素子を製造するために該シリコン層を用いる使用に関する。
【0002】
太陽電池の製造の際には、少なくとも1つのpn接合を有する多様なドーピング型の半導体層が必要である。
【0003】
1つまたは複数の層列をなかんずくシランを含む液相から好適な基板上で析出することによって、太陽電池として機能するpn接合を生成できる。pn接合を含有するシリコン層を製造する際の一般的な方法は、個々の層をn型シリコン層として例えばリンで、p型シリコン層として例えばホウ素でそれぞれドープすることであって、その際好適なリン化合物またはホウ素化合物を液体配合物に添加する。これら化合物はそれ自体液状でよい、または配合物中に溶解していてよい。
【0004】
先行技術では、前記液体配合物を例えばスピンコーティングによって好適な導電性の基板上に塗布し、その後シリコンに変化させることによって溶剤から順にそれぞれn型ドープシリコン層もしくはp型ドープシリコン層を製造する。その工程は、
i)基板の準備、
ii)少なくとも1種のシリコン化合物および場合により1種のリン化合物またはホウ素化合物を含有する配合物の準備、
iii)該基板を該配合物で被覆、
iv)少なくとも部分的に多形で、主としてシリコンからなる層の形成下に、該被覆された基板の照射および/または温度処理、
である。
【0005】
こうして得られたシリコン層は、一般的に微晶質構造、ナノ結晶構造およびアモルファス構造を有する。これらの構造を有する層を、こことこれ以降では「多形」と呼ぶ。多形層の結晶構造を詳細に識別および定義付けすることは、たいていの場合不可能である、もしくは意図的な使用にとってあまり重要ではない。
【0006】
上述の従来のシリコン層の製造では、3つの問題が生じる。
【0007】
第一に、液状のリン化合物またはホウ素化合物は、多くの場合揮発性の化合物であり、250℃を下回って沸騰するため、液体シラン配合物で被覆された基板を加熱する場合、前記配合物から固体が生じうる前に蒸発によって層から抜け出る。前記液体シラン配合物の多形シリコン層への転換は、すなわち約350℃以上の温度で起こる。これは、リンドープ原子またはホウ素ドープ原子が、形成する固体シリコンの形態学的構造に組み込まれうる前に、これら原子を有する化合物はすでに少なくとも大部分が層から離れたことを表している。
【0008】
これをホスフィン化合物またはボラン化合物と液状シランとの共オリゴマー化を用いて防ぐことが試みられ、これはドープ原子を含有する物質の沸点を高める。しかし、Si−P結合もしくはSi−B結合は非常に不安定で、すでに200〜350℃で熱する際に逆反応によって、供給されたリンまたはホウ素の依然として大部分が揮発性成分として消えるため、ここでも大きな過剰のドーパントが必要である。
【0009】
第二に、残留するドープ原子も、液体配合物から製造されたシリコンの場合、容易に組み込まない。それゆえドープ原子を有効的に多形のシリコン構造に導入するには、さらに相当な過剰のリン化合物またはホウ素化合物および比較的高い温度が必要である。
【0010】
第三に、機能的な太陽電池を得るには、アモルファスまたは多形のn型シリコン層およびアモルファスまたは多形のp型シリコン層からなる層列を形成する際に、形態学的構造が継続的に続く層の結合が生じなくてはならない。アモルファスまたは多形のn型シリコン層およびアモルファスまたは多形のp型シリコン層からなる複数の層列は、例えば繰り返し被覆することで得られる。
【0011】
従来のCVD法もしくはPECVD法では、継続的に続けられるn型領域およびp型領域を有する層の接合のために、前記層列はうまく形成する。ドープされたシリコン層を製造するための液体ベースの方法では、pn接合の形成を妨害する、または困難にする界面で障害となる構造、いわゆるダングリングボンドが発生するため、前記層列の形成はそれに比べてより悪い。
【0012】
先行技術に記載される、半導体層をアルミニウムドーピングするための方法も、費用がかかりすぎるため好ましくない:例えばDE2444881A1は、シリコンからなる半導体ボディを有する半導体素子において、シリコン−アルミニウム共晶の形成下に、アノード側でアルミニウム含有層が合金化される半導体素子を製造するための合金法を記載している。該法はしかし、シリコン含有層を製造するための(つまり、液体シリコン前駆体からシリコン含有層を製造するための)液相法にうまく統合され得るには、設備投資がかかりすぎる。H.Rysselは、さらに「Lexikon Elektronik und Mikroelektronik」、Hrg.Dieter Sautter、Hans Weinerth、VDI−Verlag Duesseldorf(1993)において、アルミニウムシート、スクリーン印刷塗膜または蒸着されたアルミニウム層を有する半導体素子を、共晶点を越えて加熱することによってドープすることを記載している。該法も、しかしながらシリコン含有層を製造するための液相法に統合するには費用がかかりすぎる。ウェーハベースの従来の太陽電池のために、さらに裏面接点もしくは裏面電界のためのアルミニウムによるp型ドーピングが記載される(EP0776051、DE19758712B4、WO2009048332、US2005074917、US5766964)。しかし、前述の文書はすべて、液相法には同じく費用のかかる方法を基礎とする。
【0013】
本発明の課題はしたがって、先に挙げた欠点を回避し、技術的費用の少ない方法において、シリコン層をドープする際および多様なドーピング型の層列を製造する際に障害となる構造を回避または減少させ、特にシリコン含有層を製造するための液相法において有効に使用できる方法を提供することである。
【0014】
驚くべきことに、上述の難点は、液体アルミニウムを含有する金属錯体化合物を、すでに形成されたシリコン層またはそのモノマー前駆体、オリゴマー前駆体もしくはポリマー前駆体のためのドーパントとして使用することで避けられる。
【0015】
本発明の対象は、したがって基板上のドープされたシリコン層の製造方法であって、次の工程、
(a)液体シラン配合物および基板の準備、
(b)該基板に該液体シラン配合物を塗布、
(c)電磁エネルギーおよび/または熱エネルギーの導入、その際、少なくとも部分的に多形のシリコン層が得られる、
(d)少なくとも1種の、アルミニウムを含有する金属錯体化合物を有する液体調製物の準備、
(e)前記工程(c)によって得られたシリコン層に該調製物を塗布、そして引き続き、
(f)電磁エネルギーおよび/または熱エネルギーの導入によって、前記工程(e)によって得られた被覆の加熱、その際、工程(d)によって得られた調製物は少なくとも金属および水素に分解し、好ましくは(a)からも水素が部分的に放出される、そして引き続き、
(g)前記工程(f)によって得られた被覆の冷却、その際、
なおも水素を有することができる、AlまたはAlおよび金属でドープされたシリコン層が得られる、
を含む。
【0016】
本発明による方法は、エクスサイチュでドープされたシリコン層を生じさせる。本発明の範囲における液体シランの組成物とは、一般式Sin2n+2[式中、n≧3]の標準圧および標準温度(0℃および1bar)において液状で存在する少なくとも1種のヒドリドシランを含有する、場合により溶剤を含む、標準圧および標準温度で液状の組成物であると解釈される。好ましくは、液体シランの組成物は、もっぱら一般式Sin2n+2[式中、n≧3]の液体または固体のヒドリドシランおよび任意に少なくとも1種の溶剤からなる。
【0017】
本発明による方法は、先行技術に存在する欠点を防ぐ以外に、アルミニウムを含有する金属錯体化合物のAlまたはAlおよび金属が、工程(f)の間に固体シリコンで合金化されるため、界面でのダングリングボンドが回避されるという利点がある。
【0018】
本発明による方法においては、前記工程(c)の実施後に少なくとも部分的に多形のシリコン層が存在する。前記工程(f)の実施中に、該層の境界にAlおよびSiからなる液状の相が形成する。工程(g)の間に冷却する際の該相の再結晶化によって、Alがドーパントとして再結晶化された層に取り込まれ、工程(g)の後にp型ドープされた領域がシリコンの表面に存在する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】アルミニウム−シリコン構造の溶解および凝固工程を図式的に表す図。
【0020】
本発明を以下に詳しく述べる。
【0021】
本発明による方法の工程(a)において、生成された電流を伝導するために裏面接点を有する基板を準備することは有利になり得る。特に好ましくは、該基板は、金属、導電性材または導電性材で被覆された絶縁体もしくは半導体から選択されてよい。
【0022】
さらに好ましくは、工程(f)において達する最大温度で、シリコンと共晶を形成もせず、工程(c)によって得られたシリコン層への拡散も有しない基板が選択される。これらの前提条件の下で、当業者に公知のあらゆる金属または合金が選択されてよい。例えばT.B.Massalski、H.Okamoto、P.R.Subramanian、L.Kacprzakによる「Binary Alloy Phase Diagrams」、2.Auflage ASM International、Metals Park Ohio 1990において、またはO.Ikeda、Y.Himuro、I.Ohnuma、R.KainumaおよびK.Ishidaによる「Phase equilibria in the Fe−rich portion of the Fe−Ni−Si system」、Journal of Alloys and Compounds、Volume 268、Issues 1−2、27 March 1998、130〜136ページにおいて記載されている。
【0023】
工程(d)において使用されるべきアルミニウムを有する金属錯体化合物とは、本発明の場合にはアルミニウム含有配位化合物(つまり、少なくとも1つの中心金属と相応する数の配位子を有し、前記中心金属が少なくとも1つはアルミニウムで構成される化合物)であると解釈され、前記化合物は少なくとも金属(特にアルミニウム)および水素に分解される。ここではアルミニウムを有する金属錯体化合物は、純粋な金属水素化物であり、水素化物のアルミニウム含有配位化合物であり、またアルミニウム含有の非水素化物の配位化合物(ただし、該配位化合物は、金属および水素に分解されうる)であってよい。
【0024】
好ましくは、本発明による方法の工程(d)において、Al以外にシリコン用のドープ金属として適している更なる金属を有する、アルミニウムを有する金属錯体化合物が使用されてよい。好適には、p型ドーピングを電子不足によって引き起こし、および状態図によって表すことができる、Siと合金化できるすべての3価の金属である。好ましくは、B、G、In、Tlである。
【0025】
特に好ましくは、工程(d)において、金属水素化物錯体、金属水素化物アルキル錯体、金属アルキル錯体および/または金属アルキルハロゲン錯体から選択される化合物、特に金属水素化物、金属水素化物アルキレン、金属アルキレンおよび/または金属アルキルハロゲン化物から選択される化合物が使用されてよい。さらに特に好ましくは、液状であるこのような錯体が使用されてよい。液状ではない金属水素化物錯体、金属水素化物アルキル錯体、金属アルキル錯体および/または金属アルキルハロゲン錯体が使用される場合、これらの錯体は好ましくは少なくとも1種の溶剤に溶解される。前記1種または複数種の溶剤は、工程(f)において一緒に放出される。
【0026】
さらに好ましくは、アルミニウム化合物およびホウ素化合物の混合物が使用される。
【0027】
さらに好ましくは、本発明による方法の工程(d)において少なくとも1種の液状のアルミニウム水素化物錯体化合物が使用されてよい。利点は、そのような化合物がすでに200℃を下回る温度で金属アルミニウムおよび水素に分解することである。アルミニウム水素化物錯体化合物を有する調製物が、工程(c)によって得られたシリコン層に塗布される場合、好ましくはスピンコーティングで塗布される場合、工程(f)の間に200℃で微細に分散した金属アルミニウムが形成し、これが固体シリコンをドープする。
【0028】
工程(f)の間に電磁エネルギーおよび/または熱エネルギーの本発明による導入によって、工程(e)によって得られた被覆が577℃の温度TEuまで熱せられ、その際Alとの共晶合金が形成する。前記Si−Al共晶は、11.3%のシリコンおよび88.7%のアルミニウムからなり、例えばMax Hansenによる「Constitution of Binary Alloys」、Mc−GrawHill Book Company、1958に記載されている。
【0029】
本発明による方法の前記工程(f)において、TEuを上回る温度を選択することは有利になり得る。これは、不足して存在するアルミニウムがシリコンを表面的に溶解させ、液状の共晶および固体シリコンから相混合物が形成するという利点がある。更に加熱する際は、状態図によると溶融物中でシリコンの割合を高める必要があり、これはシリコンがさらに溶解することにより満たされるため、本発明による方法は、シリコンが溶解した範囲の深さが選択された温度でおよびアルミニウムの使用量で調節できるという利点がある。
【0030】
特に好ましくは、アルミニウムによるシリコンのドーピング範囲は、工程(f)において温度を選択することで調整できる。
【0031】
すなわち本発明による方法の工程(g)において、溶融物およびシリコン固体が再び冷却されると、溶融物が再びシリコン側から固体エピタキシーによって状態図に応じて凝固する。577℃で再び共晶が形成し、該共晶はさらに冷却すると1つのアルミニウム固体中でシリコンの割合が少ないところと、一見するとシリコン100%の固体割合のところに分解する。
【0032】
例えばB.F.A.Trumboreが「Solid Solubilities of Impurity Elements in Germanium and Silicon」、Bell System Tech.J.,vol.39、1960で報告するさらに詳細な分析は、しかし固体シリコンがアルミニウムを1019cm-3を上回る濃度まで取り込むことを明らかにしている。状態図では認識不可能なこのAl濃度は、驚くべきことに本発明の範囲において高ドーピングとして利用できる。
【0033】
前記調製物は、工程(f)の間に更なる有機および/または無機成分に分解できる。この場合、これら成分は水素と一緒に放出され、かつ溶剤が使用された場合は、該1種または複数種の溶剤と一緒に放出される。
【0034】
前記工程(a)ないし(c)、好ましくは(a)および(b)は、任意に何度も繰り返してよい。特に好ましくは、(a)および(b)を1回繰り返してよい。(a)および(b)または(a)ないし(c)が少なくとも1回繰り返される場合、繰り返す際に同一の、または別の、特に好ましくは別の液体シラン配合物が準備されうる。さらに特に好ましくは繰り返す際に、工程(c)の後にp型ドープされたシリコン層を得るため、前記液体シラン配合物に少なくとも1種のアルミニウム化合物もしくは少なくとも1種のホウ素化合物から選択されるドーパントを混ぜてよい。さらに好ましくは、前記工程(d)ないし(f)を少なくとも1回繰り返してよい。
【0035】
本発明による方法の特に有利な更なる実施態様においては、前記工程(b)において液体シラン配合物は、工程(c)の後に厚さ最大200nmを有するシリコン層が得られる方法で基板に塗布される。厚さは、ここでは公知の方法で被覆法によって、例えば、スピンコーティングでの回転数によって、またはドクターブレード法でのドクターブレードの種類および/またはドクターブレードの隙間の大きさによって調節される。
【0036】
この種の薄いシリコン層において、半導体技術のために利用できる、電荷担体濃度の定義された推移を有するpn接合を達するために、理論的に考えられる方法はドープ原子の注入または拡散である。しかし、先行技術においては、200nmの薄いシリコン層におけるこのようなpn接合は、注入によっても拡散によっても経済的に作成できない。
【0037】
本発明による方法は、それに対して驚くべきことに深度分布の調整も可能にする:表面ドーピングは、そのために最少量のAlH3の準備を要する。深度分布は、前記工程(f)および(g)においてシリコン/アルミニウム共晶の形成中に温度プロフィールで制御される。
【0038】
本発明の対象は、また本発明による方法によって得られるドープされたシリコン層である。
【0039】
好ましくは、本発明による方法を用いてドープされたシリコン層の連続を得ることができ、該層のうち少なくとも1つの層は、n型ドープされた基層との界面にp型オーバードーピングを有する。特に好ましくは、特許請求の範囲に記載された方法を用いてホモ接合が得られる。ホモ接合は、例えば完璧なnp接合を有することができる、反対の型にドープされたウェーハの場合に、当業者に公知である。
【0040】
本発明による方法を用いて同様にnip構造を有する層列が得られ、該構造ではn型ドープされた、もしくはp型ドープされた1つまたは複数のシリコン層の間に、ドープされていない真性の1つまたは複数の中間層をさらに組み込む。そのためには、本発明による方法を用いてp型ドーパントのアルミニウムを有するi層を外側層に施与する。特に好ましくは、本発明による方法において、工程(c)の後に厚さ200nmを有する最初のn型ドープされた層が塗布されてよく、引き続き好ましくは最初のn型ドープされた層よりも厚みがある、ドープされていないシリコン層を有する更なる被覆が続く。特に好ましくは、厚み0.3〜2μmである。この2番目の層は、好ましくは前記工程(b)および(c)を繰り返し実施することによって得られる。引き続き本発明による方法の前記工程(d)ないし(g)を実施すると、それによって共晶から高ドープされたp+型層が再結晶化する。工程(g)の後には、層列nipが存在し、これはアモルファスnipに類似して多形nip型太陽電池として使用されうる。
【0041】
本発明の対象は、したがってまた本発明によって製造されたドープされたシリコン層の、感光性素子を製造するための使用である。
【0042】
更に本発明の対象は、本発明によって製造されたドープされたシリコン層の、電子素子を製造するための使用である。
【0043】
本発明による電子素子は、好ましくは光起電性素子、太陽電池、タンデム型太陽電池、フォトダイオード、サプレッサーダイオード、感光性トランジスター、バリスター、サイリスター、電子回路もしくはメカトロニクス回路、または太陽電池を有する装置、電子機器、例えば太陽エネルギー利用発電所の制御メカトロニクスであってよい。
【0044】
図1は、アルミニウム−シリコン構造の溶解および凝固工程を図式的に表す。該構造が存在する基板は、前記記載の温度では不活性であり、そのため一緒に表されない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上のドープされたシリコン層の製造方法において、次の工程、
(a)液体シラン配合物および基板の準備、
(b)該基板に該液体シラン配合物を塗布、
(c)電磁エネルギーおよび/または熱エネルギーの導入、その際、少なくとも部分的に多形のシリコン層が得られる、
(d)少なくとも1種の、アルミニウムを含有する金属錯体化合物を有する液状の調製物の準備、
(e)工程(c)によって得られたシリコン層に該調製物を塗布、そして引き続き、
(f)電磁エネルギーおよび/または熱エネルギーの導入によって、工程(e)によって得られた被覆の加熱、その際、工程(d)によって得られた調製物が少なくとも金属および水素に分解する、そして引き続き、
(g)工程(f)で得られた被覆の冷却、その際、AlまたはAlおよび金属でドープされたシリコン層が得られる、
を含むドープされたシリコン層の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、工程(c)によって得られたシリコン層を更なる工程(c2)において300〜1000℃の温度に加熱し、引き続き冷却することを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項1または2のいずれか1項に記載の方法によって得られたドープされたシリコン層。
【請求項4】
請求項3に記載のドープされたシリコン層の、感光性素子を製造するための使用。
【請求項5】
請求項3に記載のドープされたシリコン層の、電子素子を製造するための使用。

【図1】
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【公表番号】特表2013−511830(P2013−511830A)
【公表日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−539272(P2012−539272)
【出願日】平成22年11月10日(2010.11.10)
【国際出願番号】PCT/EP2010/067224
【国際公開番号】WO2011/061109
【国際公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【出願人】(501073862)エボニック デグサ ゲーエムベーハー (837)
【氏名又は名称原語表記】Evonik Degussa GmbH
【住所又は居所原語表記】Rellinghauser Strasse 1−11, D−45128 Essen, Germany
【Fターム(参考)】