説明

ナノチューブの熱インターフェース構造

半導体構造の一方の面に配置された電気的及び熱的伝導性層を有する半導体構造と、電気的及び熱的ヒートシンクと、電気的及び熱的キャリヤー層と、複数の電気的及び熱的ナノチューブの第1部分は電気的及び熱的キャリヤー層の第1表面に配置された近位端を有し、複数の電気的及び熱的ナノチューブの第2部分は電気的及び熱的キャリヤー層の反対の表面に配置された近位端を有する、複数の電気的及び熱的ナノチューブと、複数の電気的及び熱的ナノチューブの遠位端に配置された複数の電気的及び熱的伝導性チップであって、複数の電気的及び熱的ナノチューブの第1部分上の複数の電気的及び熱的伝導性チップは電気的及び熱的伝導性層に取り付けられ、複数の電気的及び熱的ナノチューブの第2部分上の複数の電気的及び熱的伝導性チップは電気的及び熱的ヒートシンクに取り付けられる、複数の電気的及び熱的伝導性チップとを備える構造。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概ね、熱インターフェース構造に関し、より具体的には、ナノチューブの熱インターフェース構造に関する。
【背景技術】
【0002】
当該技術分野において知られているように、多くのアプリケーションで、例えば、半導体集積回路チップなどのマイクロエレクトロニクスコンポーネントから熱を除去する必要がある。ある熱除去、より一般的には、熱管理技術は、集積回路チップとヒートシンクとの間に配置された熱インターフェース構造の使用を含む。
【0003】
当該技術分野において知られているように、マイクロエレクトロニクスコンポーネントの増加する電力密度の傾向は、改善された熱管理技術の必要性を促進する。次世代のシリコンとワイドバンドギャップ半導体エレクトロニクスに期待されている0.1−3kW/cmの範囲にある熱流速に関して、インターフェース間での熱抵抗の低減は、デバイス動作温度を低減し、信頼性を確保する上で極めて重要となっている。この研究課題は、熱放散の要件を効果的に管理するために、高度な熱スプレッダー(例えば、ダイヤモンド、AINなど)と共に新しい熱インターフェース材料の開発につながった。現時点では、商業的に使用される最高のパフォーマンスを発揮する熱インターフェース材料は、ハンダダイアタッチフィルムの形態である。これらのフィルムは、20−86W/mKの範囲にある熱伝導率を有する。しかしながら、それらは、熱疲労及び老化への影響を受けやすく、常に容易に再生できず、ダイシンニングコンセプトを制限するダイに大きな応力を移動する。
【0004】
複数のアプローチ及び様々な技術は、過去の研究活動のインターフェース間で熱移動を強化するために評価されている。大規模な実験的な作業は、様々なエポキシ充填材料(すなわち、銀、ダイヤモンド、カーボンナノチューブ(CNT)、カーボンファイバー、2008年1月8日付で発行された米国特許第7316661号を参照)で実施されているが、フィラーの大きさ、形状及び体積濃度と共に、充填されたエポキシ樹脂への代替的なアプローチの創造に向かってほんの少しの努力がなされている。ほとんどの先行実験研究は、バルクの熱伝導性の向上に焦点を当て、パーコレーション理論によって導かれた。業界全体の現在の推力は、界面接合部の抵抗、およびこれらのインターフェースが有するパフォーマンスの劇的な減少の理由を理解することである。近年のナノメートルスケールでの熱エネルギー伝達の理解の向上は、技術の進歩の広い範囲を有効にしている。
【0005】
より具体的には、大規模な実験的なワークは、材料(例えば、銀、ダイヤモンド、CNT及び炭素繊維)を充填した粒子、低温はんだ合金及び垂直配向ナノ構造で行われる。ほとんどの先行実験的なワークは、バルクの熱伝導率の改善(E.E. Marotta and L.S. Fletcher, “選択された高分子材料の熱接触コンダクタンス,”J. Thermophys. Hear Transf., vol. 10, no.2 pp.334-342, 1996 参照)に焦点され、パーコレーション理論又はデバイスの基板上にCNTs/カーボンナノファイバー(CNF)の関係の直接成長によって牽引された。業界全体の現在の推力は、ジョイントで界面抵抗及びこれらのインターフェースが有するパフォーマンスの劇的な減少の理由を理解することである(E.E. Marotta and L.S. Fletcher, “選択された高分子材料の熱接触コンダクタンス,”J. Thermophys. Hear Transf., vol. 10, no.2 pp.334-342, 1996 参照)。
【0006】
垂直配向CNTが非常に優れた軸上の熱伝導率を提供するものとしてよく記載されており(D.E. Angelescu, M.C. Cross, and M. L. Roukes, “メゾスコピック系の熱伝達,”Superlatices and Microstructures, vol. 23, P.673, 1998 参照)、しかしながら、多層(MW)及び単層(SW)の双方のCNTは、インターフェースのアプリケーションでその可能性に到達する。より理論的な導電性を持ちながら、単層カーボンナノチューブは、その直径(1−2nm)が最も成長した基板(〜5nm)の支配的なフォノンの波長よりも小さい(M.S.Dresselhaus, G.Dresselhaus, and P.C.Eklund, フラーレンやカーボンナノチューブの科学, SanDiego,CA: Academic Press, 1996 参照)として垂直配向の配列インターフェースのアプリケーションで問題があり(J. M. Ziman, Electrones and phonons: 固体における伝達現象の理論, Oxford: Clarendon Press, 1962 参照)、界面抵抗を増大させるスケールの不一致誘導反射を生じる。MWCNTアプローチは、機械的安定性と密着性を提供するために、ポリマー(R. Prasher, “Thermal interface materials: Histrical perspective, status, and future directions,”Proceedings of the Ieee, vol.94, pp.1571-1586, August 2006 参照)又は金属フィラー(Chuang, H.F.et al., “Improvement of Thermal Contact Resistance by Carbon Nanotubes and Nanofibers,” Journal of Nanoscience and Nanotechnology, Vol 4, no. 8, pp.964-967, 2004 参照)を利用した。実際の基板に存在するミクロスケールの表面粗さへのフォノンの分散やコンプライアンスの欠如による弾性体の干渉は、これらのアプローチの有効性を制限している。最近、パーデュー大学で合成された両面CNT−フォイルガスケットは、適度な圧力の下で〜10mmK/Wの抵抗を示す(B.A. Cola, X.Xu, T.S. Fisher, Applied Physics Leteers 2007, 90, 093513 参照)マイクロ粗面用のインターフェース材料として示された。
関連ワークでは、CNTの自由端の接触抵抗は、Cu−CNT−Siインターフェースで全体の抵抗の〜90%を構成することが示された(J. Xu and T.S. Fisher, “Enhancement of thermal interface materials with carbon nanotube arrays,”International Journal of Heat and Mass Transfer, vol.49, pp.1658-1666, May 2006 参照)。インジウムはんだ合金を使用するCNT自由端の金属結合(”Indium Assisted Multiwalled Carbon Nanotube Array Thermal Interface Materials”2006 IEEE proceedings 参照)は、乾燥したインターフェース対大きさのオーダーで熱抵抗を軽減することが示された。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
現在採用される熱エポキシに対する効果的な代替となるために、ハイパワー電子デバイスのための代替的な熱インターフェース材料(TIM)ソルーションは、デバイスまたはヒートシンクに変更する必要がなく、金属被覆法(metalization)スキームと互換性があり、工場出荷時のリワークを可能にし、ヒートシンクの粗さの程度を許容し、ストレスを生成しないようにデバイスとヒートシンクの間の熱膨張係数(CTE)のミスマッチを吸収する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示に従って、半導体構造の一方の面に配置された電気的及び熱的伝導性層を有する半導体構造と、電気的及び熱的キャリヤー層と、電気的及び熱的キャリヤー層に配置された近位端を有する複数の電気的及び熱的ナノチューブと、複数の電気的及び熱的ナノチューブの遠位端に配置され電気的及び熱的伝導性層に取り付けられた複数の電気的及び熱的伝導性チップとを備える構造が提供される。
【0009】
一実施形態では、複数の電気的及び熱的伝導性の熱伝導性チップは、電気的及び熱的伝導性層に結合される。
【0010】
一実施形態では、複数の電気的及び熱的伝導性の熱伝導性チップは、電気的及び熱的伝導性層に熱圧着結合される。
【0011】
一実施形態では、複数の電気的及び熱的伝導性の熱伝導性チップは、金属コーティングを有する。
【0012】
一実施形態では、複数の電気的及び熱的ナノチューブは、中空である。
【0013】
一実施形態では、電気的及び熱的キャリヤー層は、グラフェンである。
【0014】
一実施形態では、電気的及び熱的キャリヤー層は、金属である。
【0015】
一実施形態では、半導体構造の一方の面に配置された電気的及び熱的伝導性層を有する半導体構造と、電気的及び熱的ヒートシンクと、電気的及び熱的キャリヤー層と、複数の電気的及び熱的ナノチューブであって、複数の電気的及び熱的ナノチューブの第1部分は電気的及び熱的キャリヤー層の第1表面に配置された近位端を有し、複数の電気的及び熱的ナノチューブの第2部分は電気的及び熱的キャリヤー層の反対の表面に配置された近位端を有する、複数の電気的及び熱的ナノチューブと、複数の電気的及び熱的ナノチューブの遠位端に配置された複数の電気的及び熱的伝導性チップであって、複数の電気的及び熱的ナノチューブの第1部分上の複数の電気的及び熱的伝導性チップは電気的及び熱的伝導性層に結合され、複数の電気的及び熱的ナノチューブの第2部分上の複数の電気的及び熱的伝導性チップは電気的及び熱的ヒートシンクに結合される、複数の電気的及び熱的伝導性チップとを備える構造が提供される。
【0016】
一実施形態では、方法は、構造を形成するためである。その方法は、半導体構造の一方の面に配置された電気的及び熱的伝導性層を有する半導体構造を提供することと、電気的及び熱的ヒートシンクを提供することと、電気的及び熱的キャリヤー層と、複数の電気的及び熱的ナノチューブであって、複数の電気的及び熱的ナノチューブの第1部分は電気的及び熱的キャリヤー層の第1表面に配置された近位端を有し、複数の電気的及び熱的ナノチューブの第2部分は電気的及び熱的キャリヤー層の反対の表面に配置された近位端を有する、複数の電気的及び熱的ナノチューブと、複数の電気的及び熱的ナノチューブの遠位端に配置された複数の熱伝導性チップとを有するユニットを提供することとを備える。その方法は、複数の電気的及び熱的ナノチューブの第1部分上の複数の熱伝導性チップが電気的及び熱的伝導性層と接触し、複数の電気的及び熱的ナノチューブの第2部分上の複数の熱伝導性チップが電気的及び熱的ヒートシンクと接触した状態で、提供された電気的及び熱的ヒートシンクと、提供された半導体構造との間に配置された提供されたユニットを有するサンドイッチ構造を提供する。その方法は、(1)複数の電気的及び熱的ナノチューブの第1部分上の複数の熱伝導性チップ及び(2)複数の電気的及び熱的ナノチューブの第2部分上の複数の熱伝導性チップを、同時に結合するために熱及び圧力をサンドイッチ構造に加える。
【0017】
プロセスフローは、次の3つの主要なステップである熱伝導性のキャリヤー層(フォイル)上でのCNTの成長、CNT端部金属被覆法(metalization)及び低温金属接合に分けることができる。フォイルキャリヤー層は、高い横方向の拡散を提供し、平面の導電性の不十分及びCNTがその完全な可能性を達成するのを事前に防止するCNT自由端のユーティリゼーションを克服する。個々のCNTを調整するために薄い金属被覆(metalization)を適用することによって、我々は、強固で再加工可能なアッセンブリの金属結合の実証済みの利点を活用する。さらに、界面抵抗の低減のための革新的な技術を開発し、活用することで、我々は境界を越えて熱損失を制限する。
【0018】
このような構造及び方法を使用して、以下のことが達成される。
【0019】
1.低温層金属結合材料は、安定性、強度、低接合熱抵抗のために使用される。
【0020】
2.垂直方向に整合されたCNTフォイルは、コンプライアンス及び横方向の拡散、デバイスのホットスポットの低減及び非接触CNTを達成するために使用される。
【0021】
3.CNTフォイル構造は、半導体とヒートシンクとの間に挟まれ、アプリケーションの時間を最小限にし、再加工可能性を最大にする。
【0022】
このような構成では、ナノサーマルインターフェースマテリアル(nTIM)は、高性能カーボンナノチューブ(CNT)フォイル(foil)キャリヤーをデバイス及びヒートシンクインターフェースに取り付けるために金属結合材を使用する。これは、薄い金属結合及びフォイル上で成長した多壁カーボンナノチューブ(NWCNT)配列の最適化を通じて接合抵抗を最小限にし、半導体デバイス又はヒートシンクのどちらかへの変更を必要としない“ドロップイン(drop-in)”TIMのソリューションを提供する。CNTフォイル介在物(interposers)は、フォイル及びCNT変形の双方によって微小に粗いヒートシンク表面に応じる。これは、CNTアレイ上の制約を削除し、最大性能を得ることができる。界面抵抗は、さらに、結合されたCNT自由端部、及び、フォイルの横方向の拡散を通じて与えられた効率的な磁束分布の、最大活用によって最小化される。Auなどの薄くて安定した金属結合材料は、安定性を最大化し、アプリケーションの温度及び圧力を最小にするために使用される。結合の厚みは、電子ビーム蒸着を介して接合する前に、CNTチップの金属被覆法(metalization)によって最小化される。本開示の他の特徴、目的、および利点は、説明及び図面からおよび特許請求の範囲から明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、熱源で発生した熱をヒートシンクに伝達するのに使用され及び熱源が開示に係る集積回路の場合に、必要に応じてヒートシンクに熱源間の電気的連続を提供するために使用される構造の概略図である。
【図2A】図2Aは、それの組み立ての第1段階における図1の構造の概略を示す。
【図2B】図2Bは、それの組み立ての後段階における図1の構造の概略を示す。
【図3A】図3Aは、図1の構造の様々に示された拡大上部部分及び下部部分の概略図である。
【図3B】図3Bは、図1の構造の様々に示された拡大上部部分及び下部部分の概略図である。
【図3C】図3Cは、図1の構造の様々に示された拡大上部部分及び下部部分の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1を参照すると、構造10は、チップ12の底面に、例えばTi/Au又はW/Auなどの熱的及び電気的伝導性材料である金属グランド平面導体層13を有するモノリシックマイクロ波集積回路(MMIC)12である熱源12で発生した熱を、例えば、ヒートシンク14の上面の、例えば層13と同じ材料の導電層15に伝達するのに使用される。構造10は、(好ましくは、純粋なグラフェン膜、織り合わせたCNT膜及び剥離グラファイトペーパーなどのグラフェンやグラフェン系材料である銅又はアルミニウムなどの)高い横方向の熱拡散特性を有する電気的及び熱的伝導性キャリヤー層16を含む。キャリヤー層16は、その上面及び下面に直接的に成長した、マイクロ波プラズマ化学蒸着法または熱化学蒸着を使用して、複数の概ね垂直に延びる中空ナノチューブ18を有する。
【0025】
ナノチューブ18及びキャリヤー層16は、図2Aにより明白に示された介在構造19を提供する。ナノチューブ18は、キャリヤー層16上に配置された近位端に形成されると共に、図2Bにより明白に示されるように例えばナノチューブ18の遠位端に配置された層状のTi/Au又はW/Auなどの電子ビーム蒸発材料の複数の熱伝導性チップ20に形成される。ナノチューブ18は、カーボンナノチューブ(CNT)である。ナノチューブとキャリヤー構造との間の異種のインターフェースは、ナノチューブの接触外形の操作及び/又はナノチューブ材料特性の変更によって境界を越えて熱抵抗を最小限に抑えるために設計されている。
【0026】
フォイル16上のCNT18の統合体は、以下の重要な利点がある。CNT18は、介在キャリヤー16(金属及びグラフェン系)ホイル上に直接的に成長されると共に、アッセンブリ19は除去されて同じヒートシンクに再挿入されるため、本質的に再加工可能である。高いせん断強度、及び直接統合時に形成された化学結合によるCNTフィルム/基板インターフェースでの熱伝導率。ホイル及びグラフェン介在材料は、デバイスから個々に作られ、低温及び圧力を使用してヒートシンクと半導体との間に組み立てられるので、非常に低いアプリケーション時間。
【0027】
図2Aに示されるように、介在キャリヤー16上のCNT18の製造に続いて、CNT18の端部は、上述のように電子ビーム蒸発を使用して例えば30/1000nmのTi/Au又はW/Auのチップ20(図2B)の非常に薄い層で金属化される。熱圧着が行われてこれらのチップがIII−V半導体又はCuMo合金などの基質(すなわち、熱源12及びヒートシンク14、図1)と反応することを許容し、それによって、CNT基板界面で薄いが効果的な結合を形成する。
【0028】
より具体的には、金属結合のアプローチは、従来のCNT/TIMアプローチ:アタッチメント表面での高い界面抵抗を悩ませている他の課題を解決する。CNTチップは、従来の半導体ダイ及びヒートスプレッダーの金属被覆(metalization)に安定した金属結合を形成することに使用される。
【0029】
チップ20に対して使用される金属の例は、CNTを金属化SiC及びCuMo合金表面に結合するためのTi/Auを含む。上述の材料システムは、170℃以下の温度で処理されることができ、界面抵抗の減少及び機械的及び熱特性の長期安定性を提供するために本質的に安定している。そのアプローチは、1)CNT自由端の接触抵抗の低減による熱抵抗、2)独立しているCNTフォイルの介在構造の低温熱圧縮による再加工及び加工温度、3)本質的に安定した均質な薄い金属結合層の使用による安定性及び温度サイクル、を扱う。
【0030】
次に、図3A及び3Bに示されるように、上記構造(すなわち、例えば、Au(図3A及び3B)の結合層22によって囲まれた例えばW又はTiの接着層26を含むチップ20(図2B)を有する介在物19、図2A)は、挟まれた構造で互いに保持され、コーティングされた上チップ20は、コーティングされた下チップ20が接着金属層15a及び結合層15bを有する層15に結合されると同時に層13に熱圧着される。熱圧着プロセスは、半導体デバイスを妨げないように低い処理温度と圧力(すなわち、摂氏170度未満及び2.109765516Kgf/cm(30psi))を使用する。ここで、結合は、デバイス及びW又はTiなどの接着金属層15a及びAuなどの結合層15bから構成されたヒートシンクに同じ金属被覆(metalization)固有を有する。
【0031】
熱圧着は、炉内のサンドイッチ構造を加熱し、万力又はクランプなどで圧力をMMIC12及びヒートシンク14にかけることによって、あるいは、結合界面への熱の伝導に依存しながらMMIC12の上部及びヒートシンク14の底部に熱を加えることによって行われる。結局、チップ20の上部分と層13との間に及びチップ20の低部分と層15との間に物理的結合がある。
【0032】
図1に示された結果として得られる構造は、図3Aに矢印によって示されたヒートシンク14まで移動するためにMMIC12で発生された熱のための熱通路を提供し、また、グランド平面層13と導電性ヒートシンク14との間に電気的な通路を提供する。従って、ヒートシンク14を接地することで、MMIC12のグランド平面層13も接地されることになる。
【0033】
本開示の多くの実施形態が記載された。それにもかかわらず、様々な変形が、開示の精神及び範囲から逸脱しないでなされることを理解されるであろう。従って、他の実施形態は、以下の特許請求の範囲内にある。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造であって、
半導体構造の一方の面に配置された電気的及び熱的伝導性層を有する半導体構造と、
電気的及び熱的キャリヤー層と、
キャリヤー層に配置された近位端部を有する複数の電気的及び熱的伝導性の熱伝導性チップとを備え、
複数の電気的及び熱的伝導性の熱伝導性チップは、電気的及び熱的伝導性層に取り付けられる構造。
【請求項2】
請求項1記載の構造において、
複数の電気的及び熱的伝導性の熱伝導性チップは、電気的及び熱的伝導性層に結合される構造。
【請求項3】
請求項1記載の構造において、
複数の電気的及び熱的伝導性の熱伝導性チップは、電気的及び熱的伝導性層に熱圧着結合される構造。
【請求項4】
請求項1記載の構造において、
電気的及び熱的キャリヤー層は、グラフェンである構造。
【請求項5】
請求項1記載の構造において、
電気的及び熱的キャリヤー層は、金属である構造。
【請求項6】
請求項2記載の構造において、
複数の電気的及び熱的伝導性の熱伝導性チップは、金属コーティングを有する構造。
【請求項7】
構造であって、
半導体構造の一方の面に配置された電気的及び熱的伝導性層を有する半導体構造と、
電気的及び熱的ヒートシンクと、
電気的及び熱的キャリヤー層と、
複数の電気的及び熱的ナノチューブであって、複数の電気的及び熱的ナノチューブの第1部分は電気的及び熱的キャリヤー層の第1表面に配置された近位端を有し、複数の電気的及び熱的ナノチューブの第2部分は電気的及び熱的キャリヤー層の反対の表面に配置された近位端を有する、複数の電気的及び熱的ナノチューブと、
複数の電気的及び熱的ナノチューブの遠位端に配置された複数の電気的及び熱的伝導性チップであって、複数の電気的及び熱的ナノチューブの第1部分上の複数の電気的及び熱的伝導性チップは電気的及び熱的伝導性層に取り付けられ、複数の電気的及び熱的ナノチューブの第2部分上の複数の電気的及び熱的伝導性チップは電気的及び熱的ヒートシンクに取り付けられる、複数の電気的及び熱的伝導性チップとを備える構造。
【請求項8】
請求項7記載の構造において、
複数の電気的及び熱的ナノチューブの第1部分上の複数の電気的及び熱的伝導性チップは電気的及び熱的伝導性層に結合され、複数の電気的及び熱的ナノチューブの第2部分上の複数の電気的及び熱的伝導性チップは電気的及び熱的ヒートシンクに結合される構造。
【請求項9】
請求項7記載の構造において、
複数の電気的及び熱的ナノチューブの第1部分上の複数の電気的及び熱的伝導性チップは電気的及び熱的伝導性層に熱圧着結合され、複数の電気的及び熱的ナノチューブの第2部分上の複数の電気的及び熱的伝導性チップは電気的及び熱的ヒートシンクに熱圧着結合される構造。
【請求項10】
請求項7記載の構造において、
電気的及び熱的キャリヤー層は、グラフェンである構造。
【請求項11】
請求項7記載の構造において、
電気的及び熱的キャリヤー層は、金属である構造。
【請求項12】
構造を形成する方法であって、
半導体構造の一方の面に配置された電気的及び熱的伝導性層を有する半導体構造を提供することと、
電気的及び熱的ヒートシンクを提供することと、
電気的及び熱的キャリヤー層と、複数の電気的及び熱的ナノチューブであって、複数の電気的及び熱的ナノチューブの第1部分は電気的及び熱的キャリヤー層の第1表面に配置された近位端を有し、複数の電気的及び熱的ナノチューブの第2部分は電気的及び熱的キャリヤー層の反対の表面に配置された近位端を有する、複数の電気的及び熱的ナノチューブと、複数の電気的及び熱的ナノチューブの遠位端に配置された複数の熱伝導性チップとを有するユニットを提供することと、
複数の電気的及び熱的ナノチューブの第1部分上の複数の熱伝導性チップが電気的及び熱的伝導性層と接触し、複数の電気的及び熱的ナノチューブの第2部分上の複数の熱伝導性チップが電気的及び熱的ヒートシンクと接触した状態で、提供された電気的及び熱的ヒートシンクと、提供された半導体構造との間に配置された提供されたユニットを有するサンドイッチ構造を提供することと、
(1)複数の電気的及び熱的ナノチューブの第1部分上の複数の熱伝導性チップ及び(2)複数の電気的及び熱的ナノチューブの第2部分上の複数の熱伝導性チップを、同時に結合するために熱をサンドイッチ構造に加えることと、を備える方法。
【請求項13】
請求項12記載の方法において、
結合する前に金属コーティングを有する複数の熱伝導性チップを提供することを含む方法。
【請求項14】
請求項12記載の方法において、
(1)複数の電気的及び熱的ナノチューブの第1部分上の複数の熱伝導性チップ及び(2)複数の電気的及び熱的ナノチューブの第2部分上の複数の熱伝導性チップを、同時に結合するために、熱及び圧力熱をサンドイッチ構造に提供することを含む方法。
【請求項15】
請求項14記載の方法において、
結合する前に金属コーティングを有する複数の熱伝導性チップを提供することを含む方法。

【図1】
image rotate

【図2A】
image rotate

【図2B】
image rotate

【図3A】
image rotate

【図3B】
image rotate

【図3C】
image rotate


【公表番号】特表2013−501379(P2013−501379A)
【公表日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−523646(P2012−523646)
【出願日】平成22年7月28日(2010.7.28)
【国際出願番号】PCT/US2010/043455
【国際公開番号】WO2011/017136
【国際公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【出願人】(503455363)レイセオン カンパニー (244)
【Fターム(参考)】