説明

ナビゲーションシステム及び移動通信装置

【課題】適切な目的地が指定される可能性が高いナビゲーションシステム及び移動通信装置を提供する。
【解決手段】目的地情報解析部41は、与えられたオブジェクトに目的地を示すURI、又は、その他の目的地を識別する情報が含まれている場合(ステップS41bの「得られた」、又は、ステップS41cの「得られた」)、得られた情報が固定電話番号であれば(ステップS41dの「固定電話番号」)、その番号を住所に変換した上で(ステップS41e)、目的地の緯度経度を求めてルート検索部に通知する(ステップS41g)。ルート検索部は、現在位置から目的地へのルートを検索する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーションシステム及び移動通信装置に係り、特に、目的地の指定処理に関する。
【背景技術】
【0002】
現在地から指定された目的地までのルートを検索して、表示するナビゲーション装置が知られている。この装置には、車載型のもの(カーナビと称されることもある。)もあり、また、移動通信装置に組み込まれた、携帯型のものもある。
【0003】
目的地の指定は、例えば、メニューを介して住所を入力することによって行なわれる。即ち、まず、都道府県一覧のメニューを介して都道府県を指定し、指定された都道府県に含まれる市区町村一覧のメニューを介して市区町村を指定するように、階層構造のメニューをたどり、最後に番地を入力する。
【0004】
このようにメニューを介して目的地を指定することは、必ずしも短時間で行われるものではない。そこで、ナビゲーション装置は、例えば、携帯電話に記憶されたスケジュール情報と、アドレス帳とを通信回線を介して入力し、スケジュール情報を参照して訪問しようとしている人や、会社の名前を得る。そして、その名前を検索キーにアドレス帳を検索することによって、目的地の住所を得ることが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−107174号公報(第2頁、図1、図5)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した特許文献1に開示されている方法では、適切な目的地が指定されないことが多い問題点があった。なぜなら、第1に、スケジュール情報は、携帯電話の使用者だけが理解できれば良いため、目的地が省略されて、更には、記号化されて記憶されており、人や会社の名前が正しく記憶されていないことが少なくないからである。第2に、携帯電話のアドレス帳には、人や会社の名前の他、その人の携帯電話の電話番号が記憶されているものの、その人の住所が記憶されていないことが少なくないからである。
【0007】
本発明は上記問題点を解決するためになされたもので、適切な目的地が指定される可能性が高いナビゲーションシステム及び移動通信装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明のナビゲーションシステムは、移動通信装置と、その移動通信装置から送信された、緯度及び経度を得るためのURI、住所を得るためのURI、固定電話番号を得るためのURI、ウェブページを得るためのURL、ウェブコンテンツ、固定電話番号、電子メールのうちの少なくとも1つを含むオブジェクトを受信し、そのオブジェクトによって識別される位置へのルートを求めるナビゲーション装置とが通信回線を介して接続されたナビゲーションシステムであって、前記移動通信装置は、入力手段からの入力に従って選択されたオブジェクトを前記ナビゲーション装置に送信するオブジェクト送信手段を有し、前記ナビゲーション装置は、前記移動通信装置から送信されたオブジェクトを受信するオブジェクト受信手段と、前記オブジェクト受信手段によって受信されたオブジェクトを解析して位置情報を抽出する位置情報抽出手段と、測位手段によって測位された現在位置から前記位置情報抽出手段によって抽出された位置情報によって識別される位置へのルートを求めるルート検索手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】
また、本発明の移動通信装置は、入力手段からの入力に従い、緯度及び経度を得るためのURI、住所を得るためのURI、固定電話番号を得るためのURI、ウェブページを得るためのURL、ウェブコンテンツ、固定電話番号、電子メールのうちの少なくとも1つを含むオブジェクトを選択するオブジェクト選択手段と、前記オブジェクト選択手段によって選択されたオブジェクトを解析して位置情報を抽出する位置情報抽出手段と、測位手段によって測位された自装置の現在位置から前記位置情報抽出手段によって抽出された位置情報によって識別される位置へのルートを求めるルート検索手段とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、適切な目的地が指定されることが多い。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るナビゲーションシステムの構成を示すブロック図。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る移動通信装置の構成を示すブロック図。
【図3】本発明の第1の実施形態に係るナビゲーション装置の構成を示すブロック図。
【図4】本発明の第1の実施形態に係るナビゲーション装置のナビゲーション部の構成を示すブロック図。
【図5】本発明の第1の実施形態に係るナビゲーションシステムにおける目的地へのルート検索の動作のシーケンス図。
【図6】本発明の第1の実施形態に係るナビゲーション装置の目的地情報解析部の動作のフローチャート。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る移動通信装置の構成を示すブロック図。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る移動通信装置のナビゲーション部の構成を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明の実施形態に係るナビゲーションシステム及び移動通信装置の実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0013】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るナビゲーションシステムの構成を示すブロック図である。このナビゲーションシステムは、移動通信装置MS−1と、例えば、車載型装置であるナビゲーション装置NVとが近距離無線通信網NWを介して接続されることによって構成される。近距離無線通信網NWは、ブルートゥース(登録商標、Bluetooth)方式による通信網である。なお、ナビゲーション装置NVは、車載型ハンズフリー通話装置を兼ねても良い。
【0014】
図2は、本発明の第1の実施形態に係る移動通信装置MS−1の構成を示すブロック図である。この移動通信装置MS−1は、装置全体の制御を行う制御部11と、移動通信網通信部12と、移動通信網に属する基地局(図示せず)との間で無線信号の送受信を行うアンテナ12aと、移動通信網送受信部13と、通話部14と、受話用のスピーカ14aと、送話用のマイクロフォン14bと、使用者へ情報の提示を行う表示部15と、使用者からの操作指示を入力する入力部16と、近距離無線通信部17と、近距離無線通信網NWを介して近距離無線信号の送受信を行うアンテナ17aと、近距離無線送受信部18と、バーコード解析部19と、画像を撮影するカメラ19aと、電子メール送受信部21と、ブラウザ部22と、アプリケーション用記憶部23とからなる。
【0015】
なお、制御部11がプログラムを実行することで実現される本発明に関する機能として、目的地情報送信制御機能11−1がある。また、アプリケーション用記憶部23に記憶される情報は、バーコード解析部19によって解析されたバーコード情報と、電子メール送受信部21によって受信された、並びに、送信が保留されている及び送信された電子メールと、ブラウザ部22によってアクセスされたウェブコンテンツとを含む。なお、ウェブコンテンツとは、文字、画像情報、リンク情報などから構成されるウェブページである。
【0016】
図3は、本発明の第1の実施形態に係るナビゲーション装置NVの構成を示すブロック図である。このナビゲーション装置NVは、装置全体の制御を行う制御部31と、近距離無線通信部32と、近距離無線通信網NWを介する近距離無線信号の送受信を行うアンテナ32aと、近距離無線送受信部33と、GPSシステム等の測位用衛星から送信された電波によって現在位置を測位する測位部34と、測位用衛星から送信された電波を受信するアンテナ34aと、目的地へのルートなどを表示する表示部35と、使用者からの操作指示を入力する入力部36と、ナビゲーション部40とからなる。
【0017】
図4は、ナビゲーション部40の詳細な構成を示すブロック図である。このナビゲーション部40は、制御部31と接続され、目的地情報解析部41と、ルート検索部42と、ナビゲーション用記憶部43とからなる。
【0018】
なお、制御部31がプログラムを実行することで実現される本発明に関する機能として、ナビゲーション制御機能31−1がある。また、ナビゲーション用記憶部43に記憶される情報は、近距離無線送受信部33によって受信された目的地情報と、都道府県から市区町村まで、階層構造に整えられた住所情報と、固定電話番号及び住所の対応である電話番号住所対応と、道路の経路を示す道路情報と、地図情報とを含む。
【0019】
続いて、移動通信装置MS−1、及びナビゲーション装置NVそれぞれにおける各部の動作を説明する。まず、移動通信装置MS−1の各部の動作について、図2を参照して説明する。
【0020】
移動通信網通信部12は、アンテナ12aが基地局から受信した無線信号から高周波信号を得て、この高周波信号を移動通信網送受信部13に送信する。また、移動通信網送受信部13から送信された高周波信号をアンテナ12aに送信する。
【0021】
移動通信網送受信部13は、移動通信網通信部12からの高周波信号を増幅、周波数変換及び復調し、それによって得たデジタル音声信号を通話部14へ、制御信号を制御部11へ、電子メールに係る信号を電子メール送受信部21へ、ウェブページに係る信号をブラウザ部22へ、それぞれ送信する。
【0022】
更には、移動通信網送受信部13は、通話部14から送信されたデジタル音声信号と、制御部11から送信された制御信号と、電子メール送受信部21から送信された電子メールに係る信号と、ブラウザ部22から送信されたウェブページへのアクセスに係る信号とを変調、周波数変換及び増幅し、高周波信号を得て、それを移動通信網通信部12に送信する。
【0023】
通話部14は、移動通信網送受信部13から送信されたデジタル音声信号をアナログ音声信号に変換し、それを増幅してスピーカ14aに送る。また、マイクロフォン14bが送信するアナログ音声信号を増幅し、それをデジタル音声信号に変換して移動通信網送受信部13へ送信する。
【0024】
表示部15は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)の表示部であり、制御部11の制御により、使用者に操作を促す表示や、使用者が操作した内容の表示や、装置の動作状態の表示などを行う。
【0025】
入力部16は、電話番号を含む数字や電子メールを作成する際の文字などの入力に用いられる文字・数字キーと、移動通信装置MS−1の電源のオン及びオフなどの動作指示や、発信及び着信応答などの操作指示などを入力するために用いられる複数の機能キーを備え、使用者が操作したキーを識別するコード信号を制御部11へ通知する。
【0026】
近距離無線通信部17は、アンテナ17aを介して近距離無線通信網NWから受信した近距離無線信号を近距離無線送受信部18に送信する。また、近距離無線送受信部18から送信された近距離無線信号を、アンテナ17aを介して近距離無線通信網NWに送信する。
【0027】
近距離無線送受信部18は、ナビゲーション装置NVとの間で信号を送受信するとき、近距離無線通信部17を制御して、近距離無線通信網NW上の無線リンクを確立させる。そして、信号は、この確立した無線リンク上のOBEX(Object Exchange、オブジェクト交換)プロトコルを使用するOPP(Object Push Profile)プロファイルを介して送受信される。なお、この確立された無線リンクは上記信号の送受信が終了すると、近距離無線送受信部18による制御を受けて近距離無線通信部17によって切断される。
【0028】
バーコード解析部19は、カメラ19aに画像を撮影させる。そして撮影された画像に含まれるQRコード(登録商標)などのバーコード画像信号を解析し、その画像信号を文字列に変換する。そして、得られた文字列であるバーコード情報をアプリケーション用記憶部23に記憶させると共に、表示部15に表示させる。なお、バーコード解析部19は、その文字列がウェブページを示すURL(Uniform Resource Locator)である場合、入力部16の所定のキー操作の入力に応答して、又は、URLの検出に応答して自動的に、ブラウザ部22にそのウェブページへアクセスさせても良い。更には、バーコード解析部19は、入力部16の所定のキー操作に従って、アプリケーション用記憶部23に記憶されたバーコード情報を表示部15に表示させる。
【0029】
電子メール送受信部21は、電子メールの送受信を行う。即ち、入力部16の所定のキー操作によって入力された電子メールアドレス宛ての、入力部16の所定のキー操作によって入力された電子メールをアプリケーション用記憶部23に記憶させ、その電子メールを移動通信網送受信部13を介してメールサーバ装置(図示せず)に対して送信する。また、メールサーバ装置から送信された電子メールを移動通信網送受信部13を介して受信して、アプリケーション用記憶部23に記憶させる。更には、入力部16の所定のキー操作に従って、アプリケーション用記憶部23に記憶された電子メールを表示部15に表示させる。
【0030】
ブラウザ部22は、ウェブページを示すURLによって識別されるウェブサーバ装置(図示せず)に記憶されたウェブページに移動通信網送受信部13を介してアクセスして、そのページのウェブコンテンツをダウンロードしてアプリケーション用記憶部23に記憶させ、そして、再生する。即ち、そのデータに含まれる静止画像及び動画像、並びに、文字を表示部15に表示させる。
【0031】
なお、ウェブページを示すURLは、入力部16の所定のキー操作によって指定されても良く、また、バーコード解析部19によって解析されたバーコード情報であっても良い。このバーコード情報は、バーコード解析部19によって解析され、入力部16の操作を経て、又は、経ずにブラウザ部22通知されたものでも良く、アプリケーション用記憶部23に記憶され、入力部16の操作によって選択されたものでも良い。また、ブラウザ部22は、入力部16の所定のキー操作に従って、アプリケーション用記憶部23に記憶されたウェブコンテンツを再生する。
【0032】
目的地情報送信制御機能11−1は、アプリケーション用記憶部23に記憶された、バーコード情報、電子メール、及び、ウェブコンテンツの中で、入力部16の所定のキー操作によって指定されたものを目的地情報として、近距離無線送受信部18を介してナビゲーション装置NVへ送信させて、ナビゲーション装置NVに目的地までのルートを求めさせる。なお、目的地情報は、例えば、IrMC(Infra-red Mobile Communication)で規定された、vNoteや、vMessageなどの形式のオブジェクトに変換されて送信させる。
【0033】
次に、ナビゲーション装置NVの各部の動作を、図3及び図4を参照して説明する。
【0034】
近距離無線通信部32は、アンテナ32aを介して近距離無線通信網NWから受信した近距離無線信号を近距離無線送受信部33に送信する。また、近距離無線送受信部33から送信された近距離無線信号をアンテナ32aに送信する。
【0035】
近距離無線送受信部33は、移動通信装置MS−1との間で信号を送受信するとき、近距離無線通信部32を制御して近距離無線通信網NW上の無線リンクを確立させる。そして、信号は、この確立した無線リンク上のOBEXプロトコルを使用するOPPプロファイルを介して送受信される。なお、この確立された無線リンクは上記信号の送受信が終了すると、近距離無線送受信部33による制御を受けて近距離無線通信部32によって切断される。
【0036】
測位部34は、アンテナ34aによって受信された、少なくとも4つのGPSシステム等の測位用衛星から送信された電波を受信する。そして、その電波が衛星から送信されてから受信されるまでの時間から、ナビゲーション装置NVが位置する現在地の緯度及び経度を算出する。
【0037】
表示部35は、例えばLCDなどから成り、制御部31より起動されることにより、使用者に操作を促す表示や、使用者が操作した内容の表示や、ルート検索部42によって検索された目的地へのルートなどを表示する。ここで、ルートの表示の際には、ルートを含む場所の地図情報が併せて表示される。
【0038】
入力部36は、装置の電源のオン及びオフを指示するためのキー、表示部15に表示されたメニューの中の1つの項目を選択するためのカーソル移動キー及び決定キーなどの機能キー、並びに、数字を含む文字を入力するための数字キーからなり、使用者が操作した各キーを識別するコード信号を制御部31へ通知する。
【0039】
目的地情報解析部41は、ナビゲーション制御機能31−1によって起動され、ナビゲーション用記憶部43に記憶された目的地情報を解析して、目的地を示す情報を得て、目的地の緯度及び経度を求める。ここで、目的地情報は、文字列データであり、目的地を示す情報は、目的地の住所、固定電話番号、並びに、緯度及び経度のいずれか1つ、又は、複数である。住所は、ナビゲーション用記憶部43に記憶された住所情報を参照して、固定電話番号は、ナビゲーション用記憶部43に記憶された電話番号住所対応を参照して住所に変換された上で住所情報を参照して、それぞれ緯度及び経度に変換される。
【0040】
ルート検索部42は、ナビゲーション制御機能31−1によって起動され、測位部34によって算出されたナビゲーション装置NVが位置する現在地の緯度及び経度、目的地情報解析部41によって求められた目的地の緯度及び経度、並びに、ナビゲーション用記憶部43に記憶された道路情報から、現在地から目的地までのルートを検索する。そして、そのルートを、そのルート周辺の地図と共に、表示部35に表示させる。なお、周辺の地図は、ナビゲーション用記憶部43に記憶された地図情報の一部を切り出すことによって得られる。
【0041】
ナビゲーション制御機能31−1は、入力部36の所定の操作によって動作を開始し、目的地の住所を入力部36の操作によって入力する。そして、その住所を、目的地情報としてナビゲーション用記憶部43に記憶させる。そして、目的地情報解析部41と、ルート検索部42とを順次動作させることによって、現在地から目的地までのルートを表示部35に表示させる。
【0042】
なお、目的地の住所の入力の際、ナビゲーション制御機能31−1は、ナビゲーション用記憶部43に記憶された住所情報を参照して、上位階層の住所(都道府県)の一覧を表示部35に表示させ、その中の1つを入力部36の操作によって選択させることによって入力する。次に、同様に、その入力された住所に含まれるより下位の階層の住所(市区町村)の一覧から1つを入力し、最後に、番地を入力させる。
【0043】
また、ナビゲーション制御機能31−1は、近距離無線送受信部33を介して目的地情報が受信された場合、動作を開始し、その目的地情報をナビゲーション用記憶部43に記憶させる。そして、目的地情報解析部41と、ルート検索部42とを順次動作させることによって、現在地から目的地までのルートを表示部35に表示させる。
【0044】
上記のように構成された、本発明の第1の実施形態に係るナビゲーションシステムにおける目的地へのルート検索の動作を、図5に示すシーケンス図を参照して説明する。この制御動作は、二分され、第1に、移動通信装置MS−1の目的地情報送信制御機能11−1が制御する、例えば、IrMCで規定された、vNoteや、vMessageなどの形式のオブジェクトである目的地情報を生成する動作である。そして、第2に、ナビゲーション装置NVのナビゲーション制御機能31−1が制御する、そのオブジェクトである目的地情報から目的地の緯度及び経度を求めさせ、現在地からその目的地までのルートを検索させ、表示させる動作である。
【0045】
目的地情報送信制御機能11−1は、入力部16の所定のキー操作に基づいて動作を開始し(ステップS101)、アプリケーション用記憶部23に記憶されたバーコード情報、電子メール、及び、ウェブコンテンツの中の1つから目的地情報であるオブジェクトを生成する(ステップS102)。オブジェクトの生成には、以下に示すように、アプリケーション用記憶部23に記憶された情報に依存した、種々の動作を含む。
【0046】
第1に、アプリケーション用記憶部23に記憶された情報がオブジェクトである場合、そのオブジェクトをそのまま生成されたオブジェクトとする。特に、バーコード情報は、オブジェクトである可能性が高い。第2に、バーコード情報がウェブページを示すURLである場合、目的地情報送信制御機能11−1は、ブラウザ部22にそのアドレスへアクセスさせる。そして、得られたウェブコンテンツからvNoteオブジェクトを生成する。
【0047】
第3に、電子メールからvMessageオブジェクトを生成する。電子メールは、受信された電子メールでも、送信用で未送信の、又は、送信された電子メールでも良い。第4に、ウェブコンテンツからvNoteオブジェクトを生成する。
【0048】
なお、ウェブコンテンツからvNoteオブジェクトを生成する際、ウェブコンテンツから文字列情報を抽出するが、これに限るものではない。これに加えて、ウェブコンテンツに含まれる画像を対象に文字認識をして文字を抽出しても良い。
【0049】
上記以外にも、例えば、メモ帳管理部(図示せず)が入力部16のキー操作によって入力されたメモ帳をアプリケーション用記憶部23に記憶させる場合、目的地情報送信制御機能11−1は、その記憶されたメモ帳の1項目からvNoteオブジェクトを生成する。
【0050】
なお、上記目的地情報送信制御機能11−1が動作を開始させるための所定のキー操作は、バーコード解析部19、電子メール送受信部21、又は、ブラウザ部22が動作中のキー操作であっても良い。例えば、バーコード解析部19がバーコード情報を、電子メール送受信部21が電子メールを、又は、ブラウザ部22がウェブコンテンツを表示部15に表示させている際のキー操作によって、目的地情報送信制御機能11−1は、それぞれ、表示されているバーコード情報、電子メール、又は、ウェブコンテンツから目的地情報を生成する。
【0051】
更には、上記所定のキー操作は、バーコード解析部19、電子メール送受信部21、又は、ブラウザ部22を動作させるためのキー操作を兼ねても良い。例えば、バーコード解析部19を動作させるためのキー操作を兼ねた場合、装置の使用者は、カメラ19aをバーコードに向けて、1回のキー操作をすることによって、バーコード解析部19がそのバーコードを解析し、ウェブページを示すURLが得られた場合、ブラウザ部22にそのURLで識別されるウェブページにアクセスさせ、目的地情報送信制御機能11−1は、表示されているウェブコンテンツから目的地情報を生成する。
【0052】
オブジェクトが生成されると、目的地情報送信制御機能11−1は、近距離無線送受信部18に対して、ナビゲーション装置NVとの間で近距離無線通信リンクの確立と、OBEXプロトコルによる接続を要求する(ステップS103)。この要求に従い、近距離無線送受信部18は、ナビゲーション装置NVの近距離無線送受信部33との間で、リンク確立と、OBEXプロトコルによる接続を行い(ステップS104)、接続完了を目的地情報送信制御機能11−1に応答する(ステップS105)。
【0053】
すると、目的地情報送信制御機能11−1は、近距離無線送受信部18に対して、ナビゲーション装置NVへ生成されたオブジェクトを送信することを要求する(ステップS106)。この要求に従い、近距離無線送受信部18は、ナビゲーション装置NVの近距離無線送受信部33へオブジェクトを送信する(ステップS107)。
【0054】
近距離無線送受信部33は、受信されたオブジェクトをナビゲーション制御機能31−1へ送信する(ステップS108)。ナビゲーション制御機能31−1は、オブジェクトを受信すると、その受信完了を近距離無線送受信部33に応答することに応じて(ステップS109)、近距離無線送受信部33は、近距離無線送受信部18へ受信完了を応答する(ステップS110)。近距離無線送受信部18は、近距離無線送受信部33から受信完了の応答を受信すると、目的地情報送信制御機能11−1へオブジェクト送信完了を応答する(ステップS111)。
【0055】
すると、目的地情報送信制御機能11−1は、ステップS103〜ステップS105で確立されたリンクの切断を近距離無線送受信部18に要求し、(ステップS112)。近距離無線送受信部18は、近距離無線送受信部33との間でそのリンクを切断して(ステップS113)、切断完了を目的地情報送信制御機能11−1に応答する(ステップS114)。以上によって、移動通信装置MS−1の目的地情報送信制御機能11−1が行う目的地へのルート検索の動作は終了する。
【0056】
一方、ステップS108でオブジェクトを受信したナビゲーション制御機能31−1は、そのオブジェクトの解析を目的地情報解析部41に要求し(ステップS121)、目的地情報解析部41は、その解析を行い(解析結果として、目的地の緯度及び経度が得られる。)、解析完了をナビゲーション制御機能31−1に応答する(ステップS122)。
【0057】
すると、ナビゲーション制御機能31−1は、目的地情報解析部41によって得られた解析結果を添えて、ルート検索部42に目的地までのルートの検索を要求し(ステップS123)、ルート検索部42は、そのルートを検索し、得られたルートを表示部15に表示させる(ステップS124)。なお、目的地情報解析部41によって解析結果が得られなかった場合、ナビゲーション制御機能31−1は、ルート検索部42に目的地までのルートの検索を要求しない(図示せず)。
【0058】
次に、図6に示すフローチャートを参照して、目的地情報解析部41の動作を詳細に説明する。目的地情報解析部41は、ナビゲーション制御機能31−1によって起動されて動作を開始する(ステップS41a)。このとき、目的地情報が与えられる。目的地情報は、IrMCで規定されたオブジェクトである。
【0059】
目的地情報解析部41は、目的地情報を解析して、そのオブジェクトに含まれた目的地を示すURI(Uniform Resource Identifier)が得られたか否かを判断する(ステップS41b)。ここで、目的地を示すURIとは、緯度及び経度を示すURI、住所を示すURI、及び、固定電話番号を示すURIである。なお、複数個が得られることもある。
【0060】
目的地を示すURIが得られなかった場合、目的地情報解析部41は、そのオブジェクトをパーシング、即ち、形態素解析して、目的地を識別する情報が得られたか否かを判断する(ステップS41c)。ここで、目的地を識別する情報とは、緯度及び経度を識別する情報、住所を識別する情報、及び、固定電話番号を識別する情報である。なお、複数個が得られることもある。
【0061】
ステップS41bで目的地を示すURIが得られた場合、及び、ステップS41cで目的地を識別する情報が得られた場合、目的地情報解析部41は、得られたURI/情報を判断し(ステップS41d)、得られたURI/情報が固定電話番号である場合、ナビゲーション用記憶部43に記憶された電話番号住所対応を参照して、その住所を住所に変換する(ステップS41e)。
【0062】
得られたURI/情報が緯度及び経度、又は、住所である場合、及び、得られたURI/情報が固定電話番号であり、この固定電話番号がステップS41eで住所に変換されると、目的地情報解析部41は、得られた緯度及び経度、及び/又は、住所を表示部15に表示し、確認した旨の入力部16の操作を求める。もし、得られた緯度及び経度、又は、住所が複数であれば、入力部16の操作によって、その中の1つを選択する(ステップS41f)。この表示の際、得られた情報が緯度及び経度である場合、ナビゲーション用記憶部43に記憶された住所情報を参照して、その緯度及び経度を住所に変換する。そして、目的地情報解析部41は、その緯度及び経度とともに前記変換で得られた住所を、又は、その経度及び緯度に代えて前記変換された住所のみを、表示部15に表示する。
【0063】
また、この表示の際、目的地情報解析部41は、現在地から目的地までの距離を併せて表示させてもよい。この場合、得られた情報が住所である場合、ナビゲーション用記憶部43に記憶された住所情報を参照して、その住所を緯度及び経度に変換し、得られた又は変換された緯度及び経度と、現在地の緯度及び経度とから、上記距離を算出して表示させる。なお、現在地の緯度及び経度は、測位部34に測位させる。なお、上記表示させる際、上記距離によって目的地をソートして、例えば、距離が短い順に表示させても良い。また、ステップS41bで得られたURIに基づく表示を先に表示させても良い。目的地である確度がより高いと考えられるからである。
【0064】
また、この表示の際、目的地情報解析部41は、上記算出された距離が所定の値より大きい場合、目的地の緯度及び経度、又は、住所を表示部15に表示させなくてもよい。これは、目的地ではないと判断されてしまう恐れがあるからである。なお、所定の値は、ナビゲーション装置NVが車載型の装置の場合、数百キロメートル、携帯型の装置の場合、十キロメートル程度が適切であるが、これに限らない。入力部16の操作によって設定されるとしても良い。
【0065】
このように、目的地が確認、又は、選択された後、目的地情報解析部41は、目的地の緯度及び経度をナビゲーション制御機能31−1に通知し(ステップS41g)、動作を終了する(ステップS41h)。なお、ステップS41cで目的地を識別する情報が得られなかった場合、その旨を表示部15に表示させて(ステップS41i)、動作を終了する(ステップS41h)。
【0066】
以上の説明では、ステップS41bで目的地を示すURIが得られた場合、ステップS41cのパーシングによって目的地を識別する情報を得る動作を行わないとした。URIが得られた場合、パーシングによって情報を得るよりも確実な情報が得られると考えられるからであるが、これに限るものではない。ステップS41bで目的地を示すURIが得られた場合、ステップS41cのパーシングよって目的地を識別する情報を得る動作をしても良い。これによって、より多くの目的地を識別する情報が得られる。
【0067】
以上説明した処理によって、バーコード情報、電子メール、及び、ウェブコンテンツから適切な目的地情報が得られることが多い。なぜなら、ある人を訪問する場合、電子メール送受信部21を動作させ、その訪問予定の人からの電子メールを表示させて、目的地情報送信制御機能11−1を動作させることにより、その電子メールに中の署名に含まれるその人の住所や固定電話番号を含む署名から、適切な目的地情報であるオブジェクトが生成されるからである。
【0068】
なお、その人の自宅を訪問するなら、その人の個人の電子メールアドレスによって送信された電子メールを、その人が属する組織を訪問するなら、その人のその組織内の電子メールアドレスによって送信された電子メールを表示させる。また、訪問予定の人への電子メールを表示させても良い。この電子メールには、特に、正式な書類に準じた形式で作成された電子メールには、その人の自宅の、又は、その人が属する組織の住所などが含まれることが多いからである。
【0069】
また、ある組織(以下、店舗や、レストランなどを含む。)へ行く場合、その組織の位置等を調べるため、ブラウザ部22を動作させ、その組織によって作成されたウェブページを参照することが多い。そこで、そのページを参照中に目的地情報送信制御機能11−1を動作させることにより、そのページのウェブコンテンツに通常含まれるその組織の住所や固定電話番号から、適切な目的地情報であるオブジェクトが生成されるからである。なお、組織の広告には、ウェブページを示すURLが2次元バーコードとして印刷されることも多く、上記ウェブページの参照は、そのバーコードをバーコード解析部19に解析させることを経て行われることも多い。
【0070】
以上説明したような移動通信装置MS−1と、ナビゲーション装置NVとによるシステムによれば、携帯性に優れた移動通信装置MS−1がオブジェクトである目的地情報を生成する動作を分担する。そして、移動通信装置MS−1に比較すれば消費電力の制限がゆるいナビゲーション装置NVがルート検索の動作を分担する。そこで、使用者の都合の良い時に、都合の良い場所で電子メールの送受信や、ウェブページへのアクセスをすることによって目的地情報の元になる情報を記憶させることができ、かつ、消費電力の過多の心配がなくナビゲーションを行わせることができる。
【0071】
(第1の実施形態の変形例)
以上の説明で、移動通信装置MS−1からナビゲーション装置NVへ送信される目的地情報は、例えば、IrMCで規定されたオブジェクトである。これは、規定され、標準化された形式の送受によれば、この情報の送受信に係る処理部は、他の目的の送受信を行うことができるからである。しかし、これに限るものではなく、任意の形式でよい。この場合、オブジェクトの一例は、アプリケーション用記憶部23に記憶されたバーコード情報、電子メール、及び、ウェブコンテンツである。
【0072】
以上の説明で、近距離無線通信網NWは、ブルートゥース(R)方式による通信網であるとしたが、これに限るものではない。通信方式は、赤外線通信方式、無線LAN方式、また、ケーブルを介した方式であっても良い。赤外線通信方式による場合、OBEXプロトコルに代えて、IrOBEXプロトコルが用いられる。更には、移動通信網を介した通信方式でも良い。
【0073】
移動通信網を介した通信による場合、ナビゲーション装置NVは、移動通信網通信部と、移動通信網に属する基地局との間で無線信号の送受信を行うアンテナと、移動通信網送受信部とを備え、移動通信網に属する基地局(図示せず)との間で通信する。また、この場合、移動通信装置MS−1及びナビゲーション装置NVは、近距離無線通信に係る処理部を備えなくとも良い。
【0074】
ナビゲーション装置NVが移動通信網を介した通信をする場合、ナビゲーション装置NVは、ナビゲーション用記憶部43に記憶された情報に代えて、又は、加えて、移動通信網を介した通信によってアクセス可能な検索機能を提供する装置(図示せず)に記憶された情報を参照しても良い。また、検索に用いられる情報をダウンロードしてナビゲーション用記憶部43に記憶させても良い。
【0075】
これによれば、多種の情報の参照が可能であり、また、情報の更新が遅滞無く行われているウェブサーバ装置を選択することによって、より多くの、かつ、最新の情報の参照が容易である。検索機能を提供する装置の一例は、汎用の検索サイトであり、固定電話番号を含む、任意のキーワードを指定したウェブページの検索によって、所望の情報が得られる。また、別の例は、日本電信電話株式会社グループ発行の電話帳に記載された情報を記憶し、固定電話番号を検索キーとして住所を検索する装置である。
【0076】
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係るナビゲーションシステムは、移動通信装置MS−2からなる。図7は、本発明の第2の実施形態に係る移動通信装置MS−2の構成を示すブロック図である。この移動通信装置MS−2は、第1の実施形態に係る移動通信装置MS−1と類似している。そこで、同じ部分には同じ符号を付して説明を省略し、相違点を説明する。
【0077】
この移動通信装置MS−2は、移動通信装置MS−1と比較して、更に、測位部51と、測位用衛星から送信された電波を受信するアンテナ51aと、ナビゲーション部60とを備える。図8は、ナビゲーション部60の詳細な構成を示すブロック図である。このナビゲーション部60は、目的地情報解析部61と、ルート検索部62と、ナビゲーション用記憶部63とからなる。また、制御部11がプログラムを実行することで実現される本発明に関する機能として、更に、ナビゲーション制御機能11−2を備える。
【0078】
測位部51、アンテナ51a、目的地情報解析部61、ルート検索部62、ナビゲーション用記憶部63、及び、ナビゲーション制御機能11−2は、それぞれ、第1の実施形態のナビゲーション装置NVの測位部34、アンテナ34a、目的地情報解析部41、ルート検索部42、ナビゲーション用記憶部43、及び、ナビゲーション制御機能31−1と同じ動作をするので、動作説明を省略する。
【0079】
この移動通信装置MS−2における目的地へのルート検索の動作は、図5に示すシーケンスを参照して説明した第1の実施形態に係るナビゲーションシステムにおける動作と同じであり、説明を省略する。なお、自明なことであるが、図5を参照した動作と比較し、測位部34、アンテナ34a、目的地情報解析部41、ルート検索部42、ナビゲーション用記憶部43、及び、ナビゲーション制御機能31−1に代えて、測位部51、アンテナ51a、目的地情報解析部61、ルート検索部62、ナビゲーション用記憶部63、及び、ナビゲーション制御機能11−2が動作する。
【0080】
また、この動作の際、入力部36からの入力に代えて、入力部16から入力し、表示部35への表示に代えて、表示部15への表示を行う。更に、ナビゲーション制御機能11−2、及び、ナビゲーション部60への入力(第1の実施形態では、入力部36からの入力と説明した。)と、目的地情報送信制御機能11−1への入力(第1の実施形態では、入力部16からの入力と説明した。)とを別個の入力とせず、1つの入力によって、ナビゲーション制御機能11−2、及び、ナビゲーション部60への入力と、目的地情報送信制御機能11−1への入力を兼ねても良い。
【0081】
更に、この動作の際、目的地情報送信制御機能11−1と、ナビゲーション制御機能11−2との間の通信に近距離無線送受信部18を介する必要はない。そこで、移動通信装置MS−2は、近距離無線通信部17と、アンテナ17aと、近距離無線送受信部18とを備えない構成としても良い。
【0082】
以上説明したような移動通信装置MS−2によるナビゲーションによれば、携帯性に優れた小型の装置単体でナビゲーションが可能であり、歩行の際のナビゲーションにも適している。
【0083】
(その他の実施形態)
第1の実施形態に係るナビゲーションシステムと、第2の実施形態に係るナビゲーションシステムとは、適宜組み合わせても良い。例えば、第1の実施形態で、ナビゲーション装置NVに代えて、第2の実施形態の移動通信装置MS−2を用いても良い。これによれば、ナビゲーション装置NVに代えて用いられる移動通信装置MS−2の移動通信網を介した通信によって、検索機能を提供する装置に記憶された情報を参照することができる。
【0084】
また、第1の実施形態で、移動通信装置MS−1に代えて、第2の実施形態の移動通信装置MS−2を用いても良い。更に、ナビゲーション装置NVに代えて、第2の実施形態の移動通信装置MS−2を用いても良い。これらの場合、目的地へのルート検索の動作を前半と後半とに二分し、前半を移動通信装置MS−1に代わる移動通信装置MS−2が行い、後半をナビゲーション装置NV(又は、その装置に代わる移動通信装置MS−2。)が行う。
【0085】
動作を前半と後半とにどのように分割するかは任意であるが、例えば、図6に示す目的地情報解析部41の動作を参照して説明すると、前半の動作は、(1)ステップS41bの目的地を示すURIを得る動作、及び、ステップS41cの目的地を識別する情報を得る動作とする、(2)ステップS41fの得られた緯度及び経度、及び/又は、住所を求めるまでの動作とする、(3)ステップS41fの得られた緯度及び経度、及び/又は、住所を表示、選択までの動作とする(この場合、後半の動作は、ルート検索部42の動作となる。)、(4)全ての目的地情報解析部41の動作とする、がある。
【0086】
更には、前半の動作は、目的地情報解析部41の動作、及び、ルート検索部42の検索動作としても良い。この場合、後半の動作は、ルートの表示となるため、その表示動作を実行する装置は、ナビゲーション装置NV、又は、移動通信装置MS−2であって支障はないが、それらの装置のような、目的地へのルート検索の機能を備える装置であることを要しない。移動通信装置MS−1を含む、表示機能を備えた装置で実行が可能である。本発明は以上の構成に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
【符号の説明】
【0087】
MS−1、MS−2 移動通信装置
NV ナビゲーション装置
NW 近距離無線通信網
11、31 制御部
11−1 目的地情報送信制御機能
11−2、31−1 ナビゲーション制御機能
15、35 表示部
16、36 入力部
17、32 近距離無線通信部
18、33 近距離無線送受信部
19 バーコード解析部
21 電子メール送受信部
22 ブラウザ部
23 アプリケーション用記憶部
34、51 測位部
40、60 ナビゲーション部
41、61 目的地情報解析部
42、62 ルート検索部
43、63 ナビゲーション用記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動通信装置と、その移動通信装置から送信された、緯度及び経度を得るためのURI、住所を得るためのURI、固定電話番号を得るためのURI、ウェブページを得るためのURL、ウェブコンテンツ、固定電話番号、電子メールのうちの少なくとも1つを含むオブジェクトを受信し、そのオブジェクトによって識別される位置へのルートを求めるナビゲーション装置とが通信回線を介して接続されたナビゲーションシステムであって、
前記移動通信装置は、
入力手段からの入力に従って選択されたオブジェクトを前記ナビゲーション装置に送信するオブジェクト送信手段を有し、
前記ナビゲーション装置は、
前記移動通信装置から送信されたオブジェクトを受信するオブジェクト受信手段と、
前記オブジェクト受信手段によって受信されたオブジェクトを解析して位置情報を抽出する位置情報抽出手段と、
測位手段によって測位された現在位置から前記位置情報抽出手段によって抽出された位置情報によって識別される位置へのルートを求めるルート検索手段と
を備えたことを特徴とするナビゲーションシステム。
【請求項2】
前記オブジェクトは、IrMCで規定されている形式である
ことを特徴とする請求項1に記載のナビゲーションシステム。
【請求項3】
前記位置情報は、住所、及び/又は、緯度と経度とである
ことを特徴とする請求項1に記載のナビゲーションシステム。
【請求項4】
前記通信回線は、ブルートゥース方式による回線、赤外線通信による回線、移動通信網による回線、又は、ケーブルを介した回線である
ことを特徴とする請求項1に記載のナビゲーションシステム。
【請求項5】
前記オブジェクトは、OPPプロファイル、又は、IrOBEXプロトコルに従って送受信される
ことを特徴とする請求項1に記載のナビゲーションシステム。
【請求項6】
前記移動通信装置は、バーコード読み取り手段と、ブラウザ手段とを更に有し、
前記オブジェクトは、前記バーコード読み取り手段が読み取ったURLによって識別されるウェブページへ前記ブラウザ手段がアクセスして得られたウェブコンテンツの少なくとも一部である
ことを特徴とする請求項1に記載のナビゲーションシステム。
【請求項7】
入力手段からの入力に従い、緯度及び経度を得るためのURI、住所を得るためのURI、固定電話番号を得るためのURI、ウェブページを得るためのURL、ウェブコンテンツ、固定電話番号、電子メールのうちの少なくとも1つを含むオブジェクトを選択するオブジェクト選択手段と、
前記オブジェクト選択手段によって選択されたオブジェクトを解析して位置情報を抽出する位置情報抽出手段と、
測位手段によって測位された自装置の現在位置から前記位置情報抽出手段によって抽出された位置情報によって識別される位置へのルートを求めるルート検索手段と
を備えたことを特徴とする移動通信装置。
【請求項8】
入力手段からの入力に従い、緯度及び経度を得るためのURI、住所を得るためのURI、固定電話番号を得るためのURI、ウェブページを得るためのURL、ウェブコンテンツ、固定電話番号、電子メールのうちの少なくとも1つを含むオブジェクトを選択するオブジェクト選択手段と、
前記オブジェクト選択手段によって選択されたオブジェクトを解析して位置情報を抽出する位置情報抽出手段と、
前記位置情報抽出手段によって抽出された位置情報を送信する位置情報送信手段と
を備えたことを特徴とする移動通信装置。
【請求項9】
バーコード読み取り手段と、ブラウザ手段とを更に有し、
前記オブジェクトは、前記バーコード読み取り手段が読み取ったURLによって識別されるウェブページへ前記ブラウザ手段がアクセスして得られたウェブコンテンツの少なくとも一部である
ことを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の移動通信装置。
【請求項10】
緯度及び経度を得るためのURI、住所を得るためのURI、固定電話番号を得るためのURI、ウェブページを得るためのURL、ウェブコンテンツ、固定電話番号、電子メールのうちの少なくとも1つを含むオブジェクトを受信するオブジェクト受信手段と、
前記オブジェクト受信手段によって受信されたオブジェクトを解析して位置情報を抽出する位置情報抽出手段と、
測位手段によって測位された現在位置から前記位置情報抽出手段によって抽出された位置情報によって識別される位置へのルートを求めるルート検索手段と
を備えたことを特徴とする移動通信装置。
【請求項11】
前記オブジェクトは、IrMCで規定されている形式である
ことを特徴とする請求項7、請求項8、又は、請求項10に記載の移動通信装置。
【請求項12】
前記位置情報は、住所、及び/又は、緯度と経度である
ことを特徴とする請求項7、請求項8、又は、請求項10に記載の移動通信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−153873(P2011−153873A)
【公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−14713(P2010−14713)
【出願日】平成22年1月26日(2010.1.26)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】