説明

ナビゲーションシステム

【課題】環境に与える影響を軽減した上で、記憶するデータを効率的に更新できるナビゲーションシステムを提供する。
【解決手段】
車両の乗員に対して表示する映像又は出力する音声を表すデータを電力線を用いて受信した後に記憶するカーナビゲーション装置と、電力線を用いてデータを通信できるか否かを、通信に用いるパケットを送受信することで判断すると共に、通信できると判断した場合に、カーナビゲーション装置へ供給される電源を、カーナビゲーション装置を搭載した車両が供給する車両電源から、電力線が供給する電力電源に切り替える電源切替装置とを備えることを特徴とする。この構成によれば、電力線から供給される電力電源を用いてカーナビゲーション装置がデータの通信及び更新をするため、環境に与える影響を軽減しながら安定した電源を供給できるだけでなく、電力線を用いて効率良くデータを通信できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーションシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、カーナビゲーションシステム(以下単に、カーナビシステムという)が多機能化した。これにより、カーナビシステムが表示等する電子データが、地図データに限定されず、映像又は楽曲データにも及ぶようになり、システムが記憶する電子データの情報量が増加した。
【0003】
ここで、カーナビシステムが表示する自車周辺の地理だけでなく、ユーザが視聴を求める映像又は楽曲もまた日々変化するため、カーナビシステムが記憶する電子データを定期的に更新する必要がある。
【0004】
よって、カーナビシステムが記憶する電子データを更新できるシステムが知られるに至った(例えば、特許文献1)。
【0005】
この特許文献1に記載のカーナビシステムは、ホストコンピュータと通信することで、システムに追加するソフトウェアをダウンロードして追加することを特徴としている。
【0006】
また、カーナビシステムが記憶する情報量の増大に伴って更新が必要な情報の量も増大した。これによって、カーナビシステムとホストコンピュータとの間における通信に要する通信時間長が増長した。
【0007】
よって、ホストコンピュータと通信する際に、安定して電源をカーナビ装置に提供できる通信システムが知られるに至った(例えば、特許文献2)。
【0008】
この特許文献2に記載の通信システムは、車載装置へ電源を供給する車載バッテリの端子電圧を情報の通信を行う前に推定すると共に、推定した端子電圧が所定値よりも低い場合には、車両のエンジンを始動させることで得た電源を、情報の通信を行う車載装置へ供給することを特徴としている。
【0009】
【特許文献1】特開2002−108620号公報
【特許文献2】特開平10−241095号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところで、特許文献1に記載のカーナビシステムでは、車両に搭載されたカーナビシステムとホストコンピュータとの通信を、例えば、携帯電話又はビーコンを用いて行うため、大量の電子データを通信することができないという問題があった。特に、携帯電話を用いてホストコンピュータと通信する場合には、通信速度のみならず通信費用の面からも大量の電子データを通信することができなかった。
【0011】
また、ホストコンピュータが記憶する電子データを、例えば、パーソナルコンピュータを用いてダウンロードした後に、SDカード、メモリカード、CD−R、又はDVDディスク等のカーナビシステムが読み取り可能な記憶媒体を用いてカーナビシステムに記憶させる場合には、一度に更新できるデータ量が記憶媒体の記憶容量に制限されるため、データの更新効率が向上しないという問題があった。
【0012】
更に、カーナビシステムが電子データを記憶するために用いるハードディスク等を車両から取り外した後に、例えば、パーソナルコンピュータに接続して電子情報を更新する場合には、ハードディスクを取り外す手間がかかるだけでなく、ハードディスクを誤って破損する危険があった。
【0013】
また、特許文献2に記載の通信システムでは、情報の通信時にエンジンを始動する必要があるため、エンジン熱及びエンジン音のみならず二酸化炭素をも排出し、生活環境のみならず地球環境にも悪影響を及ぼす(つまり、地球にやさしくない)という問題があった。
【0014】
本発明は、上記問題に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、環境に与える影響を軽減した上で安定した電源の供給を受けながら効率良くデータを更新できるナビゲーションシステムを提供することにある。
【0015】
また、本発明の目的とするところは、環境に与える影響を軽減した上で車両が電気を蓄電する間に効率良くデータを更新できるナビゲーションシステムを提供することにもある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明に係るナビゲーションシステムは、車両の乗員に対して表示する映像又は出力する音声を表すデータを電力線を用いて受信した後に記憶するカーナビゲーション装置と、電力線を用いてデータを通信できるか否かを、通信に用いるパケットを送受信することで判断すると共に、通信できると判断した場合に、カーナビゲーション装置へ供給される電源を、カーナビゲーション装置を搭載した車両が供給する車両電源から、電力線が供給する電力電源に切り替える電源切替装置とを備えることを特徴としている。
【0017】
上記構成において、電源切替装置が電源を切り替えた後に、カーナビゲーションプログラムを再実行すると共に、プログラムの実行が終了した後に電力線を用いてデータを受信する構成を採用できる。
【0018】
本発明に係るナビゲーションシステムは、電気を蓄電した後に蓄電した電気を放電することで、車両が走行するために用いる電源を供給する電源装置と、車両の乗員に対して映像又は音声を表示又は出力するカーナビゲーション装置と、電源装置が電力線により供給される電力電源を用いて電気を蓄電する場合に、車両が搭載するカーナビゲーション装置へ供給される電源を、車両が供給する車両電源から、電力電源に切り替える電源切替装置とを備え、カーナビゲーション装置は、電源切替装置が電力線により供給される電力電源に切り替えた後に、映像又は音声を表すデータを電力線を用いて受信して記憶することを特徴としている。
【0019】
上記構成において、カーナビゲーション装置と電力線を用いて接続可能であると共に、データを記憶する記憶装置を更に備え、カーナビゲーション装置は、電源切替装置が電力線の供給する電力電源に切り替えた後に、電力線を介して記憶装置に接続すると共に、接続した記憶装置が記憶するデータの内で未だ記憶していないデータを、記憶装置から受信して記憶する構成を採用できる。
【発明の効果】
【0020】
請求項1の構成によれば、電力線から供給される電力電源を用いてカーナビゲーション装置がデータの通信及び更新をするため、カーナビゲーション装置は、環境に与える影響を軽減しながら安定した電源の供給を受けることができるだけでなく、電力線を用いて効率良くデータを通信できる。
【0021】
請求項2の構成によれば、カーナビゲーション装置がプログラムを再実行した後にデータの受信及び更新を開始するため、カーナビゲーション装置が効率良くデータを通信できるだけでなく、カーナビゲーション装置の安定性が向上する。
【0022】
請求項3の構成によれば、電源装置が電力線から得る電気を蓄電する場合に、電力線から供給される電力電源を用いてカーナビゲーション装置がデータの通信及び更新をするため、環境に与える影響を軽減しながら安定した電源をカーナビゲーション装置に供給できるだけでなく、電源装置が蓄電に要する時間において電力線を用いてカーナビゲーション装置が効率良くデータを通信できる。
【0023】
請求項4の構成によれば、カーナビゲーション装置が記憶装置に接続した後に、未だ記憶していないデータ受信して記憶するため、記憶装置のデータと容易に同期をとることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の最良の実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
【実施例1】
【0025】
先ず、図1を参照しながら本実施例のナビゲーションシステムの一構成例について説明する。
【0026】
図1に示すナビゲーションシステム1は、建屋10に設置された装置及び車両20に搭載された装置で構成される。建屋10は、その内部に部屋10a、部屋10aに設置されたコンセント11a、外壁に設置されたコンセント11b、及びコンセント11a及び11bに電力を供給する電力線Lとを備える。
【0027】
本実施例では、建屋10は、屋根、柱、及び壁を有するとして説明するが、これに限定される訳ではない。また、建屋10は、土地に定着していてもしていなくても良い。更に、建屋10の用途は限定されず、例えば、住宅 、事務所、倉庫、店舗、工場、校舎、及び車庫のいずれであっても構わない。
【0028】
部屋10aには、ネットワークHDD13(Hard Disk Drive)及びPLC(Power Line Communication)モデム12が設置され、部屋10aの内壁には、コンセント11aが設置されている。
【0029】
PLCモデム12は、電源プラグ12aを有する。PLCモデム12の電源プラグ12aは、コンセント11bに差し込まれて電力線Lに接続する。また、PLCモデム12は、ネットワークHDD13と、例えば、ネットワークケーブルを介して接続する。PLCモデム12は、子装置であり、ネットワークHDD13とネットワークケーブルを介して行う通信に用いられるデジタル信号を、電力線Lを介して行う通信に用いられるアナログ信号に変換すると共に、その逆の変換をも行う。尚、PLCモデム12及びネットワークHDD13は、電力線Lから電源の供給を受けて作動する。
【0030】
ネットワークHDD13は、PLCモデム12に接続する。ネットワークHDD13は、例えば、パーソナルコンピュータに接続することなしに、直接にPLCモデム12と接続することで、車両20が搭載するナビゲーション装置23を始めとする装置に接続する機能を有している。このネットワークHDD13は、車両20の乗員に対して表示する映像又は出力する音声を表すデータを記憶している。ネットワークHDD13は、例えば、Windows(登録商標)で使用されるネットワークファイルシステムSMB(Server Message Block)プロトコルを用いて、記憶するデータを他の装置から参照及び読取可能な状態にする機能を有する。
【0031】
尚、ネットワークHDD13が記憶するデータは、例えば、映像データ、画像データ、音楽データ、及び車両20が搭載するナビゲーション装置が有するナビゲーション機能を発揮するために実行するカーナビゲーションプログラムを含む。尚、ナビゲーション機能は、車両の位置を示す機能のみならず、目的地へ到達する経路、到達要する時間、経路の混雑状況、経路又は車両周辺に存在する店舗等の地理に関する情報を車両の乗員に通知する機能を含む。
【0032】
電力線Lは、建屋10の(部屋10a)の内壁に設置されたコンセント11a及び外壁に設置されたコンセント11bを接続する。電力線Lは、図示を省略するが、分電盤を介して送電線に接続し、送電線が送電する電力をコンセント11a及び11bに供給する。
【0033】
また、電力線Lは、コンセント11a及び11bに接続する子装置であるPLCモデム間で行われる通信を媒介する機能を有する。更に、図示を省略するが、電力線Lは、分電盤を介して親装置であるPLCモデムに接続し、親装置であるPLCモデムに接続するインタネット等の通信網を介して接続する装置との間で行われる通信をも媒介する。
【0034】
この構成によれば、電力線から供給される電力電源を用いてインタネットを介して接続する装置との間でカーナビゲーション装置がデータを通信できる。
【0035】
車両20は、ガソリン又はガス自動車である。尚、電気自動車又はハイブリッド車については、実施例2において説明する。車両20は、プラグ20aを有し、電源切替装置22及びナビゲーション装置23を搭載している。
【0036】
プラグ20aは、建屋10の外壁に設置されたコンセント11bに差し込むことができる。コンセント20aからは電源切替装置22に接続するコードが延びている。
【0037】
電源切替装置22は、ナビゲーション装置23、図示を省略するが、車両20が搭載するバッテリが提供する車両電源、及びプラグ20aを介して電力線Lが供給する電力電源に接続する。電源切替装置22は、電力線Lを用いてデータを通信できるか否かを、通信に用いるパケットを送受信することで判断すると共に、通信できると判断した場合に、ナビゲーション装置23へ供給される電源を、ナビゲーション装置23を搭載した車両20が供給する車両電源から、電力線Lが供給する電力電源に切り替える。尚、電力電源及び車両電源は、アクセサリ電源(以下単に、ACC電源という)と、バックアップ電源(以下単に、BU電源という)とを含む。
【0038】
この構成によれば、電力線から供給される電力電源を用いてカーナビゲーション装置23がデータの通信をするため、環境に与える影響を軽減しながら安定した電源をカーナビゲーション装置23に供給できるだけでなく、カーナビゲーション装置23は電力線を用いて効率良くデータを通信できる。
【0039】
電源切替装置22は、PLCモデム22a、電圧変換機22b、CPU22c、スイッチ22dを備える。PLCモデム22aは、子装置である。PLCモデム22aは、IP(Internet Protocol)アドレスで電力線Lを媒介としたネットワークに接続したか否か(つまり、電力線Lを用いてデータを通信できるか否か)を判断すると共に、データを通信できると判断した場合にはデータを通信できる旨を表す信号をCPU22cへ出力する。その後、PLCモデムは、電力線Lを用いてナビゲーション装置23が通信するデータを中継する。尚、データを通信できない又はできなくなったと判断した場合にはデータを通信できる旨を表す信号を出力する構成を採用できる。
【0040】
具体例を挙げて説明すると、図示を省略するが、電力線Lを媒介としたネットワークには、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバが接続し、PLCモデム22aはDHCPサーバがIPアドレスを割り当てたことをもって、ネットワークに接続したと判断する構成を採用できる。尚、PLCモデム22aは、ネットワークへの接続を判断する処理を、ネットワークへ接続したと判断するまで、所定回数リトライする。
【0041】
また、他の具体例を挙げて説明すると、PLCモデム22aは、所定のIPアドレスを割り振られた装置、PLCモデム12、又はネットワークHDD13に、Pingコマンドを用いて所定のパケットを送信する。その後、PLCモデム22aは、送信したパケットに応じて返信されたパケットを受信したことをもって、ネットワークに接続したと判断する構成を採用できる。
【0042】
尚、本実施例において、PLCモデム22aは、IPアドレスを用いてネットワークへの接続を検出するとして説明したが、これに限定される訳ではなく、例えば、IPアドレスに関連付けたドメイン名、ホスト名、MAC(Media Access Control)アドレス、又は装置が固有に有する固体機種番号を用いてネットワークに接続したと判断する構成を採用できる。
【0043】
電圧変換機22bは、プラグ20aから延びるコード及びスイッチ22dに接続する。電圧変換機22bは、プラグ20aから供給されるAC100Vの家庭用電源を、ナビゲーション装置23が使用するDC12Vの電源に変換した後にスイッチ22dへ供給する。
【0044】
CPU(Central Processing Unit)22cは、PLCモデム22a及びスイッチ22dに接続する。CPU22cは、PLCモデム22aからデータを通信できる旨を表す信号を取得した後に、スイッチ22dへ、ナビゲーション装置23に対して供給する電源を、車両電源から電力電源に変更するように制御する制御信号を出力する。尚、データを通信できない旨を表す信号を取得した後に、スイッチ22dが供給する電源を電力電源から車両電源に変更するように制御する制御信号を出力する構成を採用できる。
【0045】
スイッチ22dは、図示を省略するがバッテリ、電圧変換機22b、CPU22c、及びナビゲーション装置23に接続する。スイッチ22dは、CPU22cから制御信号を取得すると共に、取得した制御信号に基づいてナビゲーション装置23に供給する電源を、車両電源から電力電源に切り替える。尚、逆に、スイッチ22dは、電源を電力電源から車両電源に切り替える構成を採用できる。
【0046】
ナビゲーション装置23は、電源切替装置22に接続する。ナビゲーション装置23は、電源切替装置22から、主に、車両電源の供給を受けて、車両20の乗員に対して映像又は音声を表示又は出力する。また、ナビゲーション装置23は、電源切替装置22から電力電源の供給を受けて、車両20の乗員に対して表示する映像又は出力する音声を表すデータを電力線Lを用いて受信した後に記憶する。特に、ナビゲーション装置23は、電源切替装置22が電源を切り替えた後に、カーナビゲーションプログラムを再実行すると共に、ナビゲーションプログラムの実行が終了した後に電力線Lを用いて前記データを受信する。
【0047】
ここで、図2を参照して、機能に基づいてナビゲーション装置23の構成について説明を行う。図2は、ナビゲーション装置23の一構成例を表す機能ブロック図である。
【0048】
ナビゲーション装置23は、変換部231、記憶部232、制御部233、表示部234、及び入力部235で構成される。制御部233が有する機能は、ナビゲーション装置23が実行するソフトウェア制御により実現される。
【0049】
ここで、図3を参照して、ナビゲーション装置23がソフトウェア制御を実行するために用いるハードウェアの一構成例について説明する。図3は、ソフトウェア制御を実行するために用いるナビゲーション装置23の一構成例を表すハードウェア構成図である。
【0050】
ナビゲーション装置23は、例えば、CPU(Central Processing Unit)23a、EPROM(Erasable Programmable Read-Only Memory)又はEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等の読み出し専用メモリであるROM23b(Read-Only Memory )、DRAM(Dynamic RAM)又はSRAM(Static RAM)等の揮発性メモリ及びNVRAM(Non Volatile RAM)等の不揮発性メモリで構成されるRAM23c(Random Access Memory)、ハードディスクドライブ23d(以下単に、HDDという)、ハードウェア回路で構成される変換部23eで構成され、CPU23a、ROM23b、RAM23c、HDD23d、及び変換部23eは互いにバス23fによって接続している。
【0051】
ソフトウェア制御は、CPU23aが、ROM23b又はHDD23dに格納したプログラムを読み込み、読み込んだプログラムに従って演算を行うことにより実現される。なお、RAM23cには、演算結果のデータが書き込まれ、特にNVRAMには、電源オフ時にバックアップが必要なデータが保存される。また、演算結果は、変換部23eを介して接続する他の装置との間で入出力される。
【0052】
ここで、図2戻り、ナビゲーション装置23の構成について引き続き説明する。
【0053】
変換部231は、変換部23eで構成され、PLCモデム22a、記憶部232、及び制御部233に接続する。変換部231は、PLCモデム22aと、例えば、USB(Universal Serial Bus)又はLANケーブル等を介して接続し、記憶部232とATA(Advanced Technology Attachment)ケーブルを介して接続する。変換部231は、USB又はLANケーブルを用いて通信する際に用いるインタフェースと、ATAPI(ATA Packet Interface)とに適合するようにデータを変換する。
【0054】
記憶部232は、HDD23dで構成され、制御部233及び変換部231に接続する。記憶部232は、ネットワークHDD13と同様のデータを記憶する。つまり、記憶部232は、ナビゲーションプログラムのみならず、映像データ、画像データ、及び音楽データを記憶する。記憶部232が記憶するデータは、変換部231が変換したデータに更新された後に、制御部233によって参照される。また、記憶部232は下記のその他各種情報を記憶する。
【0055】
制御部233は、変換部231、記憶部232、表示部234、入力部235、並びに図示を省略するが、例えば、スピーカ等で構成される出音部、及びGPS(Global Positioning System)アンテナに接続する。制御部233は、記憶部232が記憶するナビゲーションプログラムを実行することで、入力部235が入力する信号に従って、GPSアンテナからGPS衛星が発信した信号を取得する。また、制御部233は、取得した信号に基づいて車両20の現在位置及び車両20の周辺地理等の画像を表す信号を表示部234へ出力する等してナビゲーション機能を提供する。
【0056】
また、制御部233は、再生処理を実行することで、記憶部232が記憶する画像データ、映像データ、及び音声データを参照すると共に、画像データ、映像データ、及び音声データを再生した画像、映像、及び音声を表す信号を表示部234及び出音部に出力する。
【0057】
更に、制御部233は、起動処理を実行することで、記憶部232が記憶するデータを起動時に更新する。ここで、図4を参照して、制御部233が実行する起動処理について説明する。図4は、制御部233が実行する起動処理の一例を表すフローチャートである。
【0058】
先ず、制御部233は、ナビシステムの読み込み開始する(ステップS01)。この処理は、制御部233が、ナビゲーション機能を提供するために必要な処理をいい、具体的には、記憶部232の記憶するナビゲーションプログラムを読み込みんだ後に実行(場合によっては、再実行)する処理を含む。
【0059】
次に、制御部233は、ナビシステムの読み込みが終了したか否かを判断する(ステップS02)。制御部233は、読み込みが終了したと判断する場合にはステップS03の処理を実行し、そうでない場合には所定時間経過後に再度ステップS02の処理を繰り返す。
【0060】
ステップS02において、ナビシステムの読み込みが終了したと判断した場合には、制御部233は、ループバックテストを実行する(ステップS03)。この処理は、例えば、Pingコマンド等のコマンドを実行することで、ネットワークHDD13との間で通信に用いるパケットの送受信をすることができるか否かを確認する処理を含む。
【0061】
次に、制御部233は、ループバックテストの結果に基き、電力線Lを用いて通信が可能であるか否かを判断する(ステップS04)。制御部233は、通信が可能と判断する場合にはステップS05の処理を実行し、そうでない場合にはステップS08の処理を実行する。
【0062】
ステップS04において、通信が可能と判断した場合には、制御部233は、接続先名の読み出しを行う(ステップS05)。この処理は、ホスト名又はIPアドレスを読み出すことで行われる。次に、制御部233は、読み出した接続先名が、記憶部232に登録された情報であるか否かを判断する(ステップS06)。制御部233は、接続先名が登録された情報であると判断する場合にはステップS07の処理を実行し、そうでない場合にはステップS08の処理を実行する。
【0063】
ステップS06において、登録された情報であると判断した場合には、制御部233は、ネットワークHDD13が記憶するデータをダウンロードする(ステップS07)。つまり、制御部233は、電力線Lを介してネットワークHDD13が記憶するデータを受信するよう変換部231を制御した後に、変換部231が変換したデータを記憶部232に保存するよう制御する。その後、制御部233は、起動処理の実行を終了する。
【0064】
ステップS04において、通信が不可能と判断した場合、又はステップS06において、登録された情報でないと判断した場合には、制御部233は、規定回数、ステップS03の処理を繰り返したか否かを判断する(ステップS08)。制御部233は、処理を規定回数繰り返したと判断する場合にはステップS09の処理を実行し、そうでない場合にはステップS03に戻り上記の処理を繰り返す。
【0065】
ステップS08において、処理を規定回数繰り返したと判断した場合には、制御部233は、ネットワークと接続しているならば、ネットワークとの接続を切断する(ステップS09)。その後、制御部233は、アラート処理を実行する(ステップS10)。この処理は、ネットワークHDD13と通信できない旨及びその理由等を警告する信号を表示部234へ出力する処理を含む。その後、制御部233は、起動処理の実行を終了する。
【0066】
ここで、図2に戻り、ナビゲーション装置23の構成について引き続き説明する。
【0067】
表示部234は、例えば、液晶パネルで構成され、制御部233に接続する。表示部234は、制御部233が出力する信号を受けて、車両20の位置及び周辺地理、その他の映像、画像、及び情報を表示する。
【0068】
入力部235は、例えば、ボタンで構成され、制御部233に接続する。入力部235は、車両20の乗員に操作されて、カーナビゲーション機能の提供を命じる信号、並びに映像、画像、及び音声の再生を命じる等の信号を制御部233に入力する。
【0069】
次に、図5を参照して、車両20に搭載された電源切替装置22とナビゲーション装置23との電源切替時の協働関係について説明する。図5は、車両20が実行する切替処理の一例を表すフローチャートである。
【0070】
先ず、車両20は、ナビシステムを起動する(ステップS11)。具体的には、この処理は、ナビゲーション装置23が起動処理を実行する処理をいう。尚、ステップS11において、車両20は、車両電源をナビゲーション装置23に供給しているとして説明を行う。
【0071】
次に、車両20は、プラグイン充電を開始したか否かを判断する(ステップS12)。車両20は、プラグイン充電を開始したと判断する場合にはステップS13の処理を実行し、そうでない場合には切替処理の実行を終了する。尚、プラグイン充電とは、プラグ20aをコンセント11bに差込んだ後に、コンセント11bが供給する電源を用いて、例えば、車両が搭載するバッテリに電気を蓄積して充電する処理を含む。尚、この判断は、上記の様に電源切替装置22を構成するPLCモデム22aが行う処理によって判断できる。
【0072】
ステップS12において、車両20は、プラグイン充電を開始したと判断した場合には、ACC及びBU電源切り替え処理を実行する(ステップS13)。この処理は、電源切替装置22を構成するCPU22cがスイッチ22dを制御して、ナビゲーション装置23に提供する電源を車両電源のACC及びBU電源から電力電源のACC及びBU電源に切り替える処理をいう。
【0073】
ここで、ステップS13のACC及びBU電源切り替え処理を実行すると、ナビゲーション装置23に瞬断が生じる。よって、車両20は、ナビシステムを再度起動する(ステップS14)。つまり、電力電源の供給が開始されたナビゲーション装置23は、起動処理を再度実行することで、電力線Lから電源を得ながら電力線Lを通じてデータをダウンロードする。その後、車両20は、切替処理の実行を終了する。
【0074】
この構成によれば、電力線Lから供給される電力電源を用いてカーナビゲーション装置23がデータの通信及び更新をするため、環境に与える影響を軽減しながら安定した電源をカーナビゲーション装置23へ供給できるだけでなく、カーナビゲーション装置23は電力線Lを用いて効率良くデータを通信できる。
【0075】
また、この構成によれば、カーナビゲーション装置23がプログラムを再実行した後にデータの受信及び更新を開始するため、カーナビゲーション装置23が効率良くデータを通信できるだけでなく、カーナビゲーション装置23の安定性が向上する。
【実施例2】
【0076】
第2の実施例においては、電気自動車又はハイブリッド車に搭載される本実施例のナビゲーションシステムについて説明する。
【0077】
図6に示すナビゲーションシステム2は、実施例1で説明したナビゲーションシステム1とほぼ同様の構成を有するため、以下主に、相違点について説明する。
【0078】
ナビゲーションシステム2は、充電システム21を備える点で実施例1に説明したナビゲーションシステム1と異なる。充電システム21は、プラグ20aから伸びるコードとCPU22cとに接続する。充電システム21は、例えば、バッテリで構成され、電気を蓄電した後に蓄電した電気を放電することで、車両が走行するために用いる電源を供給する電源装置を備える。充電システム21は、プラグ20aから電力線Lにより供給される電力電源を用いて電気を蓄電する場合に、充電開始を表す信号をCPU22cへ出力する。
【0079】
CPU22cは、PLCモデム22a及びスイッチ22dのみならず、充電システム21にも接続する。CPU22cは、PLCモデム22aが出力する信号であって、電力線Lを用いて通信できる旨を表す信号及び充電システム21が出力する充電開始を表す信号のいずれか1つ又は双方を受信する。この場合に、CPU22cは、ナビゲーション装置23に供給する電源を車両電源から電力電源に切り替えるようスイッチ22dを制御する点で実施例1と異なる。
【0080】
ナビゲーション装置23は、電源切替装置22が電力線Lの供給する電力電源に切り替えた後に、電力線Lを介してネットワークHDD13に接続する。また、ナビゲーション装置23は、接続したネットワークHDD13が記憶するデータの内で未だ記憶していないデータを、ネットワークHDD13から受信して記憶する点で実施例1と異なる。
【0081】
ここで、図7を参照して、実施例2において、ナビゲーション装置23を構成する制御部233が実行する起動処理について説明する。図7は、実施例2において、制御部233が実行する起動処理の一例を表すフローチャートである。
【0082】
先ず、制御部233は、ステップS21からS26の処理、及びステップS28からステップS30の処理を実行する。尚、ステップS21からS26の処理、及びステップS28からステップS30の処理は、実施例1で説明したステップS01からS06の処理、及びステップS08からステップS10の処理と同様であるので説明を省略する。
【0083】
ステップS26において、登録された情報であると判断した場合には、制御部233は、ネットワークHDD13が記憶するデータを共有する共有処理を実行する点で実施例1と異なる(ステップS27)。その後、制御部233は、起動処理の実行を終了する。
【0084】
次に、図8を参照して、制御部233が実行する共有処理について説明する。図8は、制御部233が実行する共有処理の一例を表すフローチャートである。
【0085】
先ず、制御部233は、記憶部232及びネットワークHDD13を構成する各ハードディスクドライブ内の電子ファイルを検索する(ステップS31)。次に、制御部233は、検索した電子ファイルの差分を比較する(ステップS32)。ここで、差分とは、電子ファイルの電子ファイル名、電子ファイルのタイムスタンプ、及び電子ファイルのファイルサイズの差分を含む。
【0086】
次に、制御部233は、書き換え又は追加が必要なファイルがあるか否かを判断する(ステップS33)。制御部233は、書き換え又は追加が必要なファイルがあると判断する場合にはステップS34の処理を実行し、そうでない場合には共有処理の実行を終了する。尚、書き換え又は追加が必要なファイルは、ステップS32で比較した差分が存在する電子ファイルをいう。
【0087】
ステップS33において、書き換え又は追加が必要な電子ファイルがあると判断した場合には、制御部233は、ユーザに通知する(ステップS34)。この処理は、例えば、書き換え又は追加が必要な電子ファイルのファイル名を表示部234に表示する処理を含む。尚、この処理は、例えば、書き換え又は追加が必要な電子ファイルがある旨、電子ファイルのファイル名、タイムスタンプ、及びファイルサイズのいずれか1つ以上を表示部234に表示する処理を採用できる。
【0088】
次に、制御部233は、書き換え又は追加可能であるか否かを判断する(ステップS35)。制御部233は、書き換え又は追加可能であると判断する場合にはステップS36の処理を実行し、そうでない場合には共有処理の実行を終了する。尚、この処理は、書き換え又は追加を許可するか否かを問うメッセージを表示部234に表示した後に、許可する信号を入力部235が入力した場合に書き換え又は追加可能であると判断し、否定する信号を入力した場合に不能であると判断する処理である。
【0089】
また、制御部233は、差分が見つかった場合には、ステップS35の判断処理を実行することなく、書き換え又は追加可能であると判断する構成を採用できる。
【0090】
この構成によれば、プラグ20aをコンセント11bに差し込むだけで、ネットワークHDD13が記憶するデータを共有できるため、効率良くデータを通信して更新できる。
【0091】
ステップS35において、制御部233は、書き換え又は追加可能であると判断した場合には、書き換え追加処理を実行する(ステップS36)。この処理は、ネットワークHDD13が記憶する差分のある電子ファイルのデータを、電力線Lを介して受信するよう変換部231を制御した後に、変換部231が変換したデータを記憶部232に保存するよう制御する処理である。その後、制御部233は、共有処理の実行を終了する。
【0092】
この構成によれば、ナビゲーション装置23がネットワークHDD13に接続した後に、未だ記憶していないデータをネットワークHDD13から受信して記憶するため、ナビゲーション装置23はネットワークHDD13の記憶するデータと容易に同期をとることができる。
【0093】
次に、図9を参照して、車両20に搭載された電源切替装置22とナビゲーション装置23との電源切替時の実施例2における協働関係について説明する。図9は、実施例2において、車両20が実行する切替処理の一例を表すフローチャートである。
【0094】
先ず、車両20は、HV(充電)システムを起動する(ステップST41)。この処理は、充電システムが電力電源を用いて電気を蓄電する機能、及び蓄電した電気を放電することで車両が走行するために用いる電源を供給する機能を提供できる状態にするために必要な処理をいう。
【0095】
次に、車両20は、ナビシステムを起動する(ステップST42)。その後、車両20は、プラグイン充電を開始したか否かを判断する(ステップST43)。車両20は、プラグイン充電を開始したと判断する場合にはステップST44の処理を実行し、そうでない場合には切替処理の実行を終了する。尚、この判断は、上記の様に電源切替装置22を構成するPLCモデム22a又は充電システム21が行う処理によって判断できる。
【0096】
ステップST43において、車両20は、プラグイン充電を開始したと判断した場合には、ACC及びBU電源切り替え処理を実行する(ステップST44)。また、図示を省略するが、車両20は、充電システム21を用いて電力電源が供給する電気の蓄電を開始する。
【0097】
ここで、ステップST44のACC及びBU電源切り替え処理を実行すると、ナビゲーション装置23に瞬断が生じる。よって、車両20は、ナビシステムを再度起動する(ステップST45)。つまり、電力電源の供給が開始されたナビゲーション装置23は、起動処理を再度実行することで、電力線Lから電源を得ながら電力線Lを通じてデータを共有すると共に、差分のあるデータをダウンロードする。その後、車両20は、切替処理の実行を終了する。
【0098】
この構成によれば、電源装置が電力線Lから得る電気を蓄電する場合に、電力線Lから供給される電力電源を用いてカーナビゲーション装置23がデータの通信及び更新をするため、環境に与える影響を軽減しながら安定した電源をカーナビゲーション装置23に供給できるだけでなく、蓄電に要する時間において電力線Lを用いてカーナビゲーション装置23が効率良くデータを通信できる。
【0099】
本実施例において、ネットワークHDD13が記憶装置に相当する。
【0100】
尚、カーナビゲーションシステム1又は2を用いて、以下2つのカーナビゲーション方法を実施することができる。
【0101】
その方法とは、電力線を用いて車両の乗員に対して表示する映像又は出力する音声を表すデータを通信できるか否かを、前記通信に用いるパケットを送受信することで判断すると共に、通信できると判断した場合に、カーナビゲーション装置へ供給される電源を、前記カーナビゲーション装置を搭載した前記車両が供給する車両電源から、前記電力線が供給する電力電源に切り替える第1のステップと、前記第1のステップで電力電源に切り替えた場合に、前記カーナビゲーション装置が前記データを電力線を用いて受信した後に記憶する第2のステップとを備えることを特徴とするナビゲーション方法である。
【0102】
この構成によれば、電力線から供給される電力電源を用いてカーナビゲーション装置がデータの通信及び更新をするため、環境に与える影響を軽減しながら安定した電源をカーナビゲーション装置へ供給できるだけでなく、電力線を用いて効率良くカーナビゲーション装置がデータを通信できる。
【0103】
また、その方法とは、蓄電した電気を放電することで、車両が走行するために用いる車両電源を供給する電源装置が、電力線の供給する電力電源を用いて電気を蓄電する場合に、前記車両が搭載する前記カーナビゲーション装置へ供給される電源を、前記車両に搭載された前記電源装置が供給する車両電源から、前記電力電源に切り替える第1のステップと、前記第1のステップで前記電力線の供給する電力電源に切り替えた後に、前記カーナビゲーション装置が、前記車両の乗員に対して表示する映像又は出力する音声を表すデータを前記電力線を用いて受信して記憶する第2のステップとを備えることを特徴とするナビゲーション方法である。
【0104】
この構成によれば、電源装置が電力線から得る電気を蓄電する場合に、電力線から供給される電力電源を用いてカーナビゲーション装置がデータの通信及び更新をするため、環境に与える影響を軽減しながら安定した電源をカーナビゲーション装置へ供給できるだけでなく、蓄電に要する時間において電力線を用いてカーナビゲーション装置が効率良くデータを通信できる。
【0105】
ナビゲーション装置23は、演算部がROM及びRAMの少なくともひとつに格納されたプログラムを実行することによって実現される。また、このプログラムは、磁気ディスクや光ディスク、半導体メモリ、その他の記録媒体に格納して配布したり、ネットワークを介して配信したりすることにより提供できる。
【0106】
以上本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
【0107】
本実施例において、ナビゲーション装置23は、ネットワークHDD13からデータをダウンロードするとして説明したが、これに限定される訳ではなく、電力線Lを介して接続するインタネットに接続する装置からデータをダウンロードする構成を採用できる。
【0108】
また、本実施例において、ナビゲーション装置23は、パーソナルコンピュータに接続することなしに、直接にPLCモデム12と接続するネットワークHDD13からデータを受信するとして説明した。しかし、これに限定される訳ではなく、ナビゲーション装置23は、例えば、パーソナルコンピュータに接続する外付け又は内蔵のHDDからデータを受信する構成を採用できる。
【0109】
更に、本実施例において、ネットワークHDD13及び記憶部232はHDDであるとして説明したが、これに限定される訳ではなく、例えば、フラッシュメモリ又はSDカード等の半導体メモリである構成を採用できる。
【図面の簡単な説明】
【0110】
【図1】本実施例のナビゲーションシステムの一構成例を表すシステム構成図である。
【図2】ナビゲーション装置の一構成例を表す機能ブロック図である。
【図3】ナビゲーション装置の一構成例を表すハードウェア構成図である。
【図4】制御部が実行する起動処理の一例を表すフローチャートである。
【図5】車両が実行する切替処理の一例を表すフローチャートである。
【図6】実施例2におけるナビゲーションシステムの一構成例を表すシステム構成図である。
【図7】実施例2において制御部が実行する起動処理の一例を表すフローチャートである。
【図8】制御部が実行する共有処理の一例を表すフローチャートである。
【図9】実施例2において車両が実行する切替処理の一例を表すフローチャートである。
【符号の説明】
【0111】
1…ナビゲーションシステム 2…ナビゲーションシステム
10…建屋 10a…部屋
11a…コンセント 11b…コンセント
12…PLCモデム 12a…プラグ
13…ネットワークHDD(記憶装置) 20…車両
20a…プラグ 21…充電システム
22…電源切替装置 22a…PLCモデム
22b…電圧切替機 22c…CPU
22d…スイッチ 23…ナビゲーション装置
23a…CPU 23b…ROM
23c…RAM 23d…HDD
23e…変換部 23f…バス
231…変換部 232…記憶部
233…制御部 234…表示部
235…入力部 L…電力線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の乗員に対して表示する映像又は出力する音声を表すデータを電力線を用いて受信した後に記憶するカーナビゲーション装置と、
前記電力線を用いて前記データを通信できるか否かを、前記通信に用いるパケットを送受信することで判断すると共に、通信できると判断した場合に、前記カーナビゲーション装置へ供給される電源を、前記カーナビゲーション装置を搭載した前記車両が供給する車両電源から、前記電力線が供給する電力電源に切り替える電源切替装置とを備えることを特徴とするナビゲーションシステム。
【請求項2】
前記カーナビゲーション装置は、前記電源切替装置が電源を切り替えた後に、カーナビゲーションプログラムを再実行すると共に、前記プログラムの実行が終了した後に前記電力線を用いて前記データを受信することを特徴とする請求項1に記載のナビゲーションシステム。
【請求項3】
電気を蓄電した後に蓄電した電気を放電することで車両が走行するために用いる電源を供給する電源装置と、
前記車両の乗員に対して映像又は音声を表示又は出力するカーナビゲーション装置と、
前記電源装置が電力線により供給される電力電源を用いて電気を蓄電する場合に、前記車両が搭載する前記カーナビゲーション装置へ供給される電源を、前記車両が供給する車両電源から前記電力電源に切り替える電源切替装置とを備え、
前記カーナビゲーション装置は、前記電源切替装置が前記電力線により供給される電力電源に切り替えた後に、前記映像又は音声を表すデータを前記電力線を用いて受信して記憶することを特徴とするナビゲーションシステム。
【請求項4】
前記カーナビゲーション装置と前記電力線を用いて接続可能であると共に、前記データを記憶する記憶装置を更に備え、
前記カーナビゲーション装置は、前記電源切替装置が前記電力線の供給する電力電源に切り替えた後に、前記電力線を介して前記記憶装置に接続すると共に、接続した前記記憶装置が記憶するデータの内で未だ記憶していないデータを、前記記憶装置から受信して記憶することを特徴とする請求項3に記載のナビゲーションシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−250853(P2009−250853A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−100986(P2008−100986)
【出願日】平成20年4月9日(2008.4.9)
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【Fターム(参考)】