説明

ネットワーク接続機器及び連携機器

【課題】利便性とセキュリティを高めるために、ホスト情報の動的な変更に対応したネットワーク接続情報の提供が可能で、省略可能な認証処理を備えたネットワーク接続機器を提供する。
【解決手段】ネットワーク接続機器は、ホスト情報の変化を検知し、ネットワーク接続機器へWebページ要求を送信する連携機器向けに、ホスト情報を含む英数字以外の符号化したコードを表示する。また、被接続機器操作者の本人確認または承認意思確認を行い、認証処理を行う。認証が完了した連携機器からのWebページ要求に対しては、認証処理を省略する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、利便性とセキュリティを高めたネットワーク接続機器及び連携機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネットの普及によりネットワーク接続に対応した機器が増えてきた。その急速な普及に伴って、家庭や会社内で複数のネットワーク接続機器によるローカルネットワークを構築する機会が増えてきた。
【0003】
ローカルネットワークのように機器間でネットワーク接続するためには、被接続機器のIPアドレスを入力すればよい。しかし多くのネットワークは、ネットワークの効率的な構築のために導入されたDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバによって、ネットワーク内のIPアドレスが動的に変化してしまう。そのため、IPアドレスが変化するたびに接続機器のIPアドレスを調べ直して入力するという煩わしさがあった。
【0004】
この課題を解決する方法として、例えば、特許文献1には、DNS(Domain Name System)サーバやWINS(Windows(登録商標)Internet Name Service)サーバを利用して、IPアドレスに対応する名前を付ける方法がある。この方法を利用すれば、各接続機器にネットワーク上の名前をつけて管理できるのでIPアドレスの動的な変更にも対応できる(例えば特許文献1参照)。
【0005】
なお、WINSサーバは、マイクロソフト社のOS(Operation System)であるWindows(登録商標)におけるネームサーバである。
【0006】
また、特許文献2には、デジタルテレビとデジタルカメラを接続するために、接続情報の画像パターンを生成することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005−318653号公報
【特許文献2】特開2008−211507号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記のDNSでは、ネットワーク上の名前によって利用者がIPアドレスの動的な変化を意識する必要がなくなることが利点だが、DNSサーバを新たに構築する必要があるため家庭内のような小さなローカルネットワーク内で構築するのは費用と利便性の面から現実的ではない。
【0009】
また、上記のWINSでは、接続機器以外のサーバ構築が不要であり、設定も簡略化されているのが利点だがWINS搭載機器でしか使えない。そのため、近年増加するネットワーク接続可能なテレビやゲーム機などのWINS非搭載の機器では利用できないという欠点がある。
【0010】
そこで、これらの方法を用いずに、かつ、テレビのIPアドレスを直接入力するという手間をかけずに、テレビやゲーム機などのネットワーク内の複数の機器間で接続を行うことが求められる。
【0011】
その一例として、特許文献2に示された方法があるが、特許文献2では、デジタルカメラの撮影データをデジタルテレビに送信することしか考慮しておらず、デジタルテレビからデジタルカメラへ異なるネットワーク経由の情報を送信すること及び異なるネットワーク経由の情報に応じて接続情報を変更することは考慮していない。
【0012】
さらに、手間をかけない機器間の接続を追求すると、接続時のセキュリティ低下という問題が生じる可能性も大きい。
【0013】
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、利便性を高めるために、動的なホスト情報及び異なるネットワーク経由の情報に対応して接続情報を変更して、異なるネットワーク経由の情報を送信できるようにすることにある。
【0014】
また、別の目的は、セキュリティを高めるために、省略可能な認証処理を行うことにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的を達成するために、本発明は、ネットワーク接続機能を備えたネットワーク接続機器と、Webブラウザを備え、前記ネットワーク接続機器と連携する連携機器とが、ネットワークを介して接続されたシステムにおけるネットワーク接続機器であって、前記連携機器と接続をするための接続用コードを生成する接続用コード生成部と、前記接続用コード生成部で生成された接続用コードを表示する表示部とを備え、前記表示部で表示された接続用コードを読み取り、前記ネットワーク接続機器と接続した連携機器から前記Webブラウザに表示させるWebページを要求された場合に、前記接続用コードに基づくWebページを送信する。
【0016】
なお、前記接続用コードを生成するための情報は、前記連携機器が、ネットワーク接続機器と接続するためのホスト情報を含むURLであり、前記接続用コード生成部は、ホスト情報の変更に対応して、接続用コードを変更して生成する。
【0017】
また、前記URLは、ホスト情報に続くファイル情報を含み、前記接続用コード生成部は、ファイル情報を変更することにより、接続用コードを変更して生成可能とする。
【0018】
さらに、上記発明において、前記連携機器からWebページを要求された場合に、当該要求を認証処理する認証管理部をさらに備える。
【0019】
別の本発明は、ネットワーク接続機能を備えたネットワーク接続機器と、Webブラウザを備え、前記ネットワーク接続機器と連携する連携機器とが、ネットワークを介して接続されたシステムにおける連携機器であって、前記ネットワーク接続機器において、前記連携機器が前記ネットワーク接続機器と接続をするための接続用コードが表示された場合に、当該接続用コードを読み取る入力部を備え、前記入力部で読み取られた接続用コードに基づき、ネットワーク接続機器に、前記Webブラウザに表示させるWebページを要求し、ネットワーク接続機器から要求したWebページを受信し、Webブラウザで表示する。
【0020】
なお、前記接続用コードは、前記ネットワーク接続機器のホスト情報を含むURLに基づく。
【0021】
また、前記URLは、ホスト情報に続くファイル情報を含む。
【0022】
以上の本発明において、前記ネットワーク接続機器は、例えば、テレビ、レコーダ、ビデオカメラ、あるいは、スチールカメラであり、前記連携機器は、例えば、ゲーム機、あるいは、携帯端末である。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、連携機器利用者が連携機器をネットワーク接続機器に接続させるときの利便性が向上する。また、ネットワーク接続機器への不正アクセスに対するセキュリティを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施形態における、利用形態を示す構成図である。
【図2】本発明の実施形態における、テレビの概略構成を示した図である。
【図3】本発明の実施形態における、連携機器の概略構成を示した図である。
【図4】本発明の実施形態における、テレビが連携機器を認証する際の処理手順を示すフローである。
【図5】本発明の実施例1における、テレビが連携機器を認証するとき、テレビのリモコンが使用される場合の処理手順を示すフローである。
【図6】本発明の実施形態における、テレビが連携機器を認証するとき、テレビに表示されるメッセージを示した図である。
【図7】本発明の実施例2における、テレビが連携機器を認証するとき、認証手段としてcookieを使用する場合の処理手順を示すフローである。
【図8】本発明の実施例3における、テレビが連携機器を認証するとき、認証手段としてMACアドレスを使用する場合の処理手順を示すフローである。
【図9】本発明の実施形態における、テレビがもつ情報管理データベース255の例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施形態を説明する。
【0026】
まず、本発明の実施形態における概略構成について、図1を用いて説明する。
【0027】
以下の実施例では、ネットワーク接続機器の例としてネットワーク接続テレビを用いて説明するが、ネットワーク接続機能を備えたレコーダ、ビデオカメラ、スチールカメラなどの機器であってもよい。また、連携機器の例としては、ゲーム機や携帯端末がある。
【0028】
図1に示すように、本実施例のシステムはネットワーク接続可能なテレビと、テレビを操作するためのリモートコントローラ(リモコン)と、ネットワーク接続可能な連携機器で構成される。なお、テレビと連携機器は互いにネットワーク接続されていれば、同一の部屋になくてもよい。
【0029】
また、リモートコントローラはどのような通信手段を用いたものであってもよい。通信手段は、例えば赤外線、RF(Radio Frequency)、Bluetoothなどがある。
【0030】
また、ネットワークが有線、無線のどちらで構築されていてもよいし、有線と無線が混在して構築されていてもよい。
【0031】
また、テレビ操作者と連携機器利用者は同一人物であっても別人であってもよい。同一人物である場合は、テレビ操作者が連携機器を利用するときの操作が簡略になり、自身で承認権限を持つことでセキュリティを高めると同時に、繰り返しの認証処理を省略することができる。別人である場合は、連携機器利用者が連携機器を利用するときの操作が簡略になり、テレビ操作者が承認権限を持つことでセキュリティを高めると同時に、繰り返しの認証処理を省略することができる。
【0032】
次に、本発明の実施形態におけるテレビの概略構成について図2を用いて説明する。
【0033】
図2に示すように本発明のテレビは、通信装置21と、入力装置22と、受信装置23と、出力装置24と、記録装置25と、制御装置26を有している。
【0034】
通信装置21は、連携機器と通信を行ったり、通信内容を制御装置26に転送する装置である。通信方式の例としては、USB(Universal Serial Bus)、IEEE1394、イーサネット(登録商標)、無線LAN(Local Area Network)、Bluetooth、赤外線などがある。通信内容の例としては、Webコンテンツ、ネットワーク接続テレビと連携機器間の認証情報データなどがある。
【0035】
入力装置22は、利用者がテレビを操作するインタフェースである。入力装置の例としては、ボタン、スイッチ、ダイヤル、マウス、キーボード、タッチパネル、リモートコントローラなどがある。
【0036】
受信装置23は、放送データを受信し、利用者が視聴可能な形式に信号処理する装置である。なお、放送データはUHFアンテナ、VHFアンテナ、インターネット回線、ケーブルテレビ回線などを介して受信する。
【0037】
出力装置24は、受信装置23で信号処理された映像、または接続用コード情報生成管理処理部254で生成された接続用コード情報を出力する装置である。出力先の例としては、液晶ディスプレイモニタ、プラズマディスプレイモニタ、有機ELディスプレイモニタ、ブラウン管モニタなどがある。なお、出力先のモニタはテレビと一体でもよい。また、出力先は、モニタでなくても、プロジェクタや他の映像表示機器であってもよい。
【0038】
記録装置25は、サーバ処理部251、表示要求検知処理部252、ホスト情報管理処理部253、接続用コード情報生成管理処理部254、認証情報生成管理処理部255、情報管理データベース256を有している。
【0039】
サーバ処理部251は、Webコンテンツを管理し、連携機器からのWebページ要求に対する応答としてWebページを返す処理部である。返すWebページは入力装置22が受け付けた要求によって異なる。
【0040】
表示要求検知処理部252は、入力装置22から接続用コードの表示要求があったとき、要求されている接続先をホスト情報管理処理部253へ伝える処理部である。
【0041】
ホスト情報管理処理部253は、ホスト情報の変化を検知し、変化したホスト情報とともに、表示要求検知処理部からの要求された接続先を用いて接続用コード情報を生成するよう、接続用コード情報生成管理処理部254に命じる処理部である。
【0042】
接続用コード情報生成管理処理部254は、連携機器からテレビへの接続に必要な接続用情報を文字および数値以外の手段で符号化し接続用コードとして管理する処理部である。
【0043】
なお、以下では、連携機器とテレビの接続方式として、http接続方式(プロトコル)やhttps接続方式により、連携機器がWebページ要求を送信しテレビが受信する場合を用いて説明するが、ネットワーク接続方式であれば他の接続方式でもよい。例えば、telnet接続方式、socket接続方式、samba接続方式、nfs接続方式などがある。
【0044】
また、以下では、接続用情報の例として、テレビのネットワーク情報であるホスト情報を含むURLを用いて説明するが、連携機器からテレビへの接続に必要な接続用情報であれば、URL以外の情報でもよい。
【0045】
また、以下では、ホスト情報の例として、テレビのIPアドレスを用いて説明するが、テレビのネットワーク情報であれば他の情報でもよい。ホスト情報には、たとえばIPアドレス、MACアドレス、デフォルトゲートウェイアドレス、DNSアドレス、機器ID、ユーザIDなどがある。
【0046】
ここで、例えば、テレビのIPアドレスが「100.101.102.103」の場合、http接続方式を用いたWebページ要求に用いるURLは、「http://100.101.102.103/index.html」となる。
【0047】
また、以下では、URL情報のコード化の例として、二次元コード(例えばQRコード)への変換を用いて説明するが、他のコード変換であってもよい。コード変換には、例えば、二次元コード化、三次元コード化、光の波長を組み合わせたコードへの変換、音の周波数を組み合わせたコードへの変換などがある。
【0048】
認証情報生成管理処理部255は、本人確認処理部2551、承認意思確認処理部2552を有している。
【0049】
認証情報生成管理処理部255は、認証処理が完了したことを示す認証情報データを生成し、認証処理が完了した後に通信装置21を通して連携機器に送信しておく。そして、連携機器からWebページ要求を受信したとき、連携機器から受信した認証情報データが正しいか否かを判断し、判断が正しい場合は認証処理が完了済みであるとして認証処理を行わない。
【0050】
また、認証情報生成管理処理部255は、認証処理の完了した連携機器のMACアドレス情報を保存しておく。そして、連携機器からのWebページ要求を受信したとき、Webページ要求の送信元のMACアドレス情報が、保存したMACアドレス情報と一致するか否かを判断し、判断が一致した場合は認証処理が完了済みであるとして認証処理を行わない。
【0051】
また、認証情報生成管理処理部255は、連携機器からのWebページ要求を受信したとき、テレビ操作者が一定時間連携機器の認証処理を行わない場合、連携機器にエラーメッセージを送る。
【0052】
本人確認処理部2551は、通信装置21を通して連携機器からWebページ要求を受信したとき、要求の受付を承認する権限を有するテレビ操作者の本人確認を行う処理部である。
【0053】
承認意思確認処理部2552は、通信装置21を通して連携機器からWebページ要求を受信したとき、テレビ操作者の承認意思確認を行う処理部である。
【0054】
情報管理データベース256は、ホスト情報管理処理部253が管理するホスト情報2561、接続用コード情報生成管理処理部254が生成し管理する接続用コード情報2562、認証情報生成管理処理部255が生成した連携機器の認証情報データ2563、および認証情報生成管理処理部255が認証を完了した接続機器のMACアドレス情報2564を格納する保存領域である。
【0055】
データベースのデータ格納例は図9に示されている。図9の例では、接続用コード情報データ2561と認証情報データ2563の実体データはデータベース外にあり、実体データと紐付けられたデータ名を用いてデータベース上で管理されている。接続用コード情報データ2561の実体データの例としては、QRコードの画像ファイルがある。認証情報データ2563の例としては、cookieファイルがある。
【0056】
なお、データベースは、各種情報のデータだけでなく保存日時あるいは認証日時を管理してもよい。これらの日時を管理して、年数が経過して不要になった接続用コード情報データやホスト情報、一定期間Webページ要求がなかった連携機器の認証情報データやMACアドレスを消去するなどの機能を持たせれば、効率的なデータベース管理をさせることができる。
【0057】
制御装置26は、記録装置25が保持している処理プログラムを実行し、機器全体の動作を制御する装置である。
【0058】
次に、本発明の実施形態における連携機器の概略構成について図3を用いて説明する。
【0059】
図3に示すように、本発明の連携機器は、通信装置31と、入力装置32と、出力装置33と、記録装置34と、制御装置35を有している。
【0060】
通信装置31は、テレビと通信を行ったり、通信内容を制御装置35に転送する装置である。通信方式の例としては、USB(Universal Serial Bus)、IEEE1394、イーサネット、無線LAN(Local Area Network)、Bluetooth、赤外線などがある。
【0061】
入力装置32は、利用者が連携機器を操作するインタフェース装置である。インタフェース装置の例としては、ボタン、スイッチ、ダイアル、マウス、キーボード、タッチパネル、リモートコントローラ、加速度センサ、ジャイロセンサ、カメラ、地磁気センサなどがある。
【0062】
出力装置33は、Webブラウザ処理部341の情報を出力する装置である。出力先の例としては、液晶ディスプレイモニタ、プラズマディスプレイモニタ、有機ELディスプレイモニタ、ブラウン管モニタなどがある。なお、出力先のモニタは連携機器と一体でもよい。また、出力先は、モニタでなくても、プロジェクタや他の映像表示機器であってもよい。
【0063】
記録装置34は、Webブラウザ処理部341と、二次元コード読取処理部342と、二次元コード解析処理部343と、認証情報管理処理部344と、認証情報管理データベース345を有している。
【0064】
Webブラウザ処理部341は、入力装置32を通した連携機器の利用者の指示に従い、通信装置31を通してテレビにWebページ要求を送信し、その応答として通信装置31を通してテレビから取得したWebページのデータを解析し、出力装置33へ渡す表示データに変換する処理部である。
【0065】
二次元コード読取処理部342は、入力装置32から二次元コードを読み取り、読取結果を二次元コード解析処理部343へ渡す処理部である。例えば、カメラで二次元コードを撮像し、その撮像データを二次元コード解析処理部343へ渡す。
【0066】
二次元コード解析処理部343は、二次元コード読取処理部342から渡された二次元コードの画像データを解析してURLに変換し、Webブラウザ処理部341にそのURLを用いて接続させる処理部である。
【0067】
認証情報管理処理部344は、テレビでの認証処理完了時にテレビから受け取る認証情報データを管理する管理処理部である。
【0068】
認証情報管理データベース345は、認証情報管理処理部344が管理する認証情報データを格納する保存領域である。認証情報管理データベース345は、格納するデータの格納日なども記録できる。
【実施例1】
【0069】
以下、本実施例におけるテレビが連携機器に接続情報を提示し、認証するまでの処理シーケンスについて、図4および図5を用いて説明する。テレビにおいて、表示要求検知処理部252は、テレビ操作者または連携機器利用者から二次元コード表示要求があればホスト情報管理処理部253に伝え、ホスト情報管理処理部253は連携機器がテレビにWebページ要求を送信するために用いるURLが、前回起動時のURLと変化したか否かを確認する(ステップ4001)。変化している場合(ステップ4001のYes)、ホスト情報管理処理部253が接続用コード情報生成管理処理部254に伝え、接続用コード情報生成管理処理部254が、利用者の要求に応じたURLを二次元コード化する (ステップ4002)。
【0070】
変化していない場合(ステップ4001のNo)、接続用コード情報生成管理処理部254は情報管理データベース256に保存されている前回起動時に使用した二次元コードを探し、ステップ4003に進む。
【0071】
出力装置24は接続用コード情報生成管理処理部254が生成した二次元コードを画面に表示させる(ステップ4003)。
【0072】
次に、連携機器において、入力装置32が、出力装置24が表示した二次元コードを撮像し、二次元コード読取処理部342が読み取り、二次元コード解析処理部343が解析してURLに変換する (ステップ4004)。
【0073】
Webブラウザ処理部341は、解析したURLを用いてテレビにWebページ要求を送信する(ステップ4005)。
【0074】
そして、テレビにおいて、認証情報生成管理処理部255は、連携機器からのWebページ要求を受信すると、Webページ要求の解析を行い(ステップ4006)、認証処理(ステップ4007)に進む。
【0075】
認証処理(ステップ4007)の詳細について、図5を用いて説明する。
【0076】
認証処理(ステップ4007)が開始すると、テレビにおいて、認証情報生成管理処理部255は、出力装置24で画面にメッセージを表示させる(ステップ5001)。メッセージの例は図6の通りである。なお、画面に表示されるメッセージは、テレビ操作者にリモートコントローラ操作によって承認意思を示すよう促すものであれば他の表現方法でもよい。例えば、絵、アニメーション、音、光を用いたものであってもよい。
【0077】
認証情報生成管理処理部255は、一定時間内にリモートコントローラのボタンが押されたか否かを判断する(ステップ5002)。なお、一定時間とは何秒であってもよい。一定時間内にリモートコントローラのボタンが押されなかった場合(ステップ5002のNo)、Webページ要求はテレビ操作者に承認されなかったとして、認証情報生成管理処理部255が連携機器にエラーメッセージを送信し、テレビ側の処理は終了する。一定時間内にリモートコントローラのボタンが押された場合(ステップ5002のYes)、承認意思確認処理部2552は、リモートコントローラで「OK」ボタンが押されたか否かを確認する(ステップ5003)。リモートコントローラの「キャンセル」ボタンが押された場合(ステップ5003のNo)、Webページ要求はテレビ操作者に承認されなかったとして、認証情報生成管理処理部255が連携機器にエラーメッセージを送信し、テレビ側の処理は終了する。リモートコントローラの「OK」ボタンが押された場合(ステップ5003のYes)、Webページ要求はテレビ操作者に承認されたとして、承認意思確認処理部2552は認証処理を完了し、図4のステップ4008へ進む。
【0078】
一方、連携機器において、認証情報管理処理部344は、テレビからエラーメッセージを受け取ったか否かを判断する(ステップ5004)。エラーメッセージを受け取った場合(ステップ5004のYes)、Webページ要求はテレビ操作者に承認されなかったとして、連携機器側の処理は終了する。エラーメッセージを受け取らなかった場合(ステップ5004のNo)、認証情報管理処理部344は処理を継続し、図4のステップ4009へ進む。
【0079】
認証処理が完了すると、テレビにおいて、サーバ処理部251は、連携機器に対してWebページのデータを送信する(ステップ4008)。そして、連携機器において、Webブラウザ処理部341は、テレビから受信したWebページのデータを解析し、表示データに変換して表示する(ステップ4009)。
【0080】
なお、本実施例では、リモートコントローラからテレビへ操作要求を送るためにテレビ利用者がリモートコントローラのボタンを押す場合を説明したが、加速度センサ、ジャイロセンサなどの動き検知センサを用いて、テレビ利用者がリモートコントローラを振る、テレビに向けることで操作要求を送ってもよい。
【0081】
また、本実施例で説明した連携機器利用者からの二次元コード表示要求は複数あってもよい。すなわち、接続用コード情報生成管理処理部254が、テレビ内Webサーバの異なるWebページの接続先ごとに二次元コードを生成する機能を持ち、リモートコントローラの複数のボタンに異なる二次元コードを表示要求する機能を割り当ててもよい。
【0082】
また、本実施例では、テレビ操作者の承認意思を確認するのに、「OK」ボタンと「キャンセル」ボタンを用いたが、他の方法であってもよい。例えば、「承認する」と「拒否する」の2つの選択肢を画面に表示して選択、決定させるようにしてもよい。
【0083】
また、本実施例では、承認意思確認処理部2552がテレビ操作者の承認意思を確認することで認証処理を完了させる場合を説明したが、本人確認処理部2551がテレビ操作者の本人確認を行うことで認証処理を完了させてもよい。
【0084】
例えば、暗証番号の入力画面を表示させ、テレビ操作者しか知らない暗証番号が正しく入力された場合に、認証処理を完了させてもよい。また、本人確認により認証処理を完了させる場合は、テレビではなく、連携機器を用いてもよい。
【0085】
また、本人確認の方法は、パスワード、生体認証など他の方法であってもよい。
【0086】
本実施形態によれば、テレビは、連携機器がWebページ要求を送信する際に必要な接続用情報(URL:Uniform Resource Locator)をコード化した接続用コード情報(二次元コード)を画面に表示するため、連携機器利用者は、連携機器に二次元コードを読み取らせることで、URLを入力することなくテレビへWebページを要求することができる。また、テレビは、URLを構成するホスト情報(テレビのIPアドレスなどのネットワーク情報)の変化を検知して二次元コードを画面に表示するため、連携機器利用者は、テレビのIPアドレスの変化を気にすることなく、テレビへWebページを要求することができる。
【0087】
また、テレビは、URLを構成するホスト情報に続くファイル情報を異ならせた二次元コードを画面に表示するため、連携機器利用者のニーズに応じたWebページを提供することができる。
【0088】
また、テレビ操作者による承認確認を行い、連携機器からのWebページ要求の認証を行う。そのため、第三者の連携機器からの不正なアクセスを防止することができる。
【実施例2】
【0089】
以下、テレビと連携機器の認証方法について、他の実施例を図7を用いて説明する。
【0090】
本実施例では、連携機器がテレビにWebページ要求をしたときにテレビが行う認証処理の一つを説明する。なお、実施例1での説明と重複する部分は適宜省略する。
【0091】
本実施例では、認証処理(ステップ4007)が開始すると、テレビにおいて、認証情報生成管理処理部255が連携機器に対してcookieを要求する(ステップ7001)。
【0092】
ここで、cookieとは、テレビでの認証完了時にテレビから連携機器に与えられる認証情報データを含むファイルを指す。なお、cookieは、ファイル以外の形式であってもよい。
【0093】
一方、連携機器において、認証情報管理処理部344は、cookieを持っているか否かを確認し、持っている場合はテレビへcookieを送信し、持っていない場合はテレビへエラーメッセージを送信する(ステップ7002)。
【0094】
さらに、テレビにおいて、認証情報生成管理処理部255は、cookieを受信したか否かを確認する(ステップ7003)。そして、エラーメッセージを受信した場合(ステップ7003のNo)、テレビ操作者に承認意思を示すよう促す画面を表示する (ステップ7005)。また、cookieを受信した場合(ステップ7003のYes)、受信したcookieの認証情報が正しいか否かを確認する (ステップ7004)。そして、認証情報が正しい場合(ステップ7004のYes)、認証処理が完了したものとして、図4のステップ4008へ進む。また、認証情報が正しくない場合(ステップ7004のNo)、テレビ操作者に承認意思を示すよう促す画面を表示する(ステップ7005)。
【0095】
認証情報生成管理処理部255は、一定時間内にリモートコントローラのボタンが押されたか否かを判断する(ステップ7006)。なお、一定時間とは何秒であってもよい。一定時間内にボタンが押されなかった場合(ステップ7006のNo)、Webページ要求はテレビ操作者に承認されなかったとして、認証情報生成管理処理部255が連携機器にエラーメッセージを送信し、テレビ側の処理は終了する。また、一定時間内にボタンが押された場合(ステップ7006のYes)、承認意思確認処理部2552は、リモートコントローラで「OK」ボタンが押されたか否かを確認する(ステップ7007)。リモートコントローラの「キャンセル」ボタンが押された場合(ステップ7007のNo)、Webページ要求はテレビ操作者に承認されなかったとして、認証情報生成管理処理部255が連携機器にエラーメッセージを送信し、テレビ側の処理は終了する。リモートコントローラの「OK」ボタンが押された場合(ステップ7007のYes)、Webページ要求はテレビ操作者に承認されたとして、認証情報生成管理処理部255は、認証処理が完了したことを示す認証情報データを含むcookieを生成して連携機器へ送信し(ステップ7008)、認証処理を完了して図4のステップ4008へ進む。
【0096】
一方、連携機器において、認証情報管理処理部344は、テレビからエラーメッセージを受け取ったか否かを判断する(ステップ7009)。エラーメッセージを受け取った場合(ステップ7009のYes)、Webページ要求はテレビ操作者に承認されなかったとして、連携機器側の処理は終了する。エラーメッセージを受け取らなかった場合(ステップ7009のNo)、認証情報管理処理部344は、テレビからcookieを受信すると認証情報管理データベース345へ格納し(ステップ7010)、図4のステップ4008へ進む。
【0097】
本実施形態によれば、テレビは、一度認証情報を生成して連携機器に送信しておけば、連携機器は、Webページ要求時に当該認証情報を送信することができ、テレビにおいて当該認証情報が正しいと判断した場合は、認証手続きを省略することができ、接続時間を短縮できる。
【実施例3】
【0098】
以下、テレビと連携機器の認証方法について、他の実施例を図8を用いて説明する。
【0099】
本実施例では、連携機器がテレビにWebページ要求をしたときにテレビが行う認証処理の一つを説明する。なお、実施例1での説明と重複する部分は適宜省略する。
【0100】
本実施例では、認証処理(ステップ4007)が開始すると、テレビにおいて、認証情報生成管理処理部255は、Webページ要求データに含まれた連携機器のMACアドレスデータを解析し(ステップ8001)、解析結果からMACアドレスデータを取得したか否かを確認する(ステップ8002)。MACアドレスデータが取得できなかった場合(ステップ8002のNo)、テレビ操作者に承認意思を示すよう促す画面を表示する (ステップ8004)。MACアドレスデータを取得した場合(ステップ8002のYes)、情報管理データベース256を参照し、取得したMACアドレスデータが登録済みか否かを確認する(ステップ8003)。そして、MACアドレスデータが登録済みの場合(ステップ8003のYes)、認証処理が完了したものとして、図4のステップ4008へ進む。また、MACアドレスデータが登録済みでない場合(ステップ8003のNo)、テレビ操作者に承認意思を示すよう促す画面を表示する (ステップ8004)。
【0101】
認証情報生成管理処理部255は、一定時間内にリモートコントローラのボタンが押されたか否かを判断する(ステップ8005)。なお、一定時間とは何秒であってもよい。一定時間内にボタンが押されなかった場合(ステップ8005のNo)、Webページ要求はテレビ操作者に承認されなかったとして、認証情報生成管理処理部255が連携機器にエラーメッセージを送信し、テレビ側の処理は終了する。また、一定時間内にボタンが押された場合(ステップ8005のYes)、承認意思確認処理部2552は、リモートコントローラで「OK」ボタンが押されたか否かを確認する(ステップ8006)。リモートコントローラの「キャンセル」ボタンが押された場合(ステップ8006のNo)、Webページ要求はテレビ操作者に承認されなかったとして、認証情報生成管理処理部255が連携機器にエラーメッセージを送信し、テレビ側の処理は終了する。リモートコントローラの「OK」ボタンが押された場合(ステップ8006のYes)、 Webページ要求はテレビ操作者に承認されたとして、認証情報生成管理処理部255は、情報管理データベース255に、取得したMACアドレスデータを保存し(ステップ8007)、認証処理を完了して図4のステップ4008へ進む。
【0102】
一方、連携機器において、認証情報管理処理部344は、テレビからエラーメッセージを受け取ったか否かを判断する(ステップ8008)。エラーメッセージを受け取った場合(ステップ8008のYes)、Webページ要求はテレビ操作者に承認されなかったとして、連携機器側の処理は終了する。エラーメッセージを受け取らなかった場合(ステップ8008のNo)、認証情報管理処理部344は、処理を継続し、図4のステップ4009へ進む。
【0103】
本実施形態によれば、テレビは、一度認証処理が完了した連携機器のMACアドレスデータを保存し、次にWebページを要求する連携機器のMACアドレスデータが保存しておいたMACアドレスデータと一致していると判断した場合は、認証手続きを省略することができ、接続時間を短縮できる。
【符号の説明】
【0104】
21…通信装置、22…入力装置、23…受信装置、24…出力装置、25…記録装置、26…制御装置、31…通信装置、32…入力装置、33…出力装置、34…記録装置、35…制御装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク接続機能を備えたネットワーク接続機器と、Webブラウザを備え、前記ネットワーク接続機器と連携する連携機器とが、ネットワークを介して接続されたシステムにおけるネットワーク接続機器であって、
前記連携機器と接続をするための接続用コードを生成する接続用コード生成部と、
前記接続用コード生成部で生成された接続用コードを表示する表示部とを備え、
前記表示部で表示された接続用コードを読み取り、前記ネットワーク接続機器と接続した連携機器から前記Webブラウザに表示させるWebページを要求された場合に、前記接続用コードに基づくWebページを送信することを特徴とするネットワーク接続機器。
【請求項2】
前記接続用コードを生成するための情報は、前記連携機器ネットワーク接続機器と接続するためのホスト情報を含むURLであり、
前記接続用コード生成部は、ホスト情報の変更に対応して、接続用コードを変更して生成することを特徴とする請求項1に記載のネットワーク接続機器。
【請求項3】
前記URLは、ホスト情報に続くファイル情報を含み、
前記接続用コード生成部は、ファイル情報を変更することにより、接続用コードを変更して生成可能であることを特徴とする請求項2に記載のネットワーク接続機器。
【請求項4】
前記連携機器からWebページを要求された場合に、当該要求を認証処理する認証管理部をさらに備え、
前記認証管理部は、前記要求を承認する操作がなされた場合に、認証処理を完了し、認証情報データを生成し、
前記ネットワーク接続機器は、前記連携機器に生成された認証情報データを送信することを特徴とする請求項1に記載のネットワーク接続機器。
【請求項5】
前記連携機器からWebページを要求されるとともに、認証情報データを送信された場合に、前記認証管理部は、受信した認証情報データが正しいかどうかを判断し、正しいと判断した場合は、認証処理が完了済みであるとして、認証処理を省略することを特徴とする請求項4に記載のネットワーク接続機器。
【請求項6】
前記連携機器からWebページを要求された場合に、当該要求を認証処理する認証管理部をさらに備え、
前記認証管理部は、前記要求を承認する操作がなされた場合に、認証処理を完了し、前記連携機器から送信されているMACアドレス情報を保存することを特徴とする請求項1に記載のネットワーク接続機器。
【請求項7】
前記連携機器からWebページを要求された場合に、前記認証管理部は、受信されているMACアドレス情報が、保存したMACアドレス情報と一致するかどうかを判断し、一致すると判断した場合は、認証処理が完了済みであるとして、認証処理を省略することを特徴とする請求項6に記載のネットワーク接続機器。
【請求項8】
前記ネットワーク接続機器は、テレビ、レコーダ、ビデオカメラ、あるいは、スチールカメラであり、
前記連携機器は、ゲーム機、あるいは、携帯端末であることを特徴とする請求項1に記載のネットワーク接続機器。
【請求項9】
前記接続用コードは、二次元コード、あるいは、三次元コードであることを特徴とする請求項1に記載のネットワーク接続機器。
【請求項10】
ネットワーク接続機能を備えたネットワーク接続機器と、Webブラウザを備え、前記ネットワーク接続機器と連携する連携機器とが、ネットワークを介して接続されたシステムにおける連携機器であって、
前記ネットワーク接続機器において、前記連携機器が前記ネットワーク接続機器と接続をするための接続用コードが表示された場合に、当該接続用コードを読み取る入力部を備え、
前記入力部で読み取られた接続用コードに基づき、ネットワーク接続機器に、前記Webブラウザに表示させるWebページを要求し、ネットワーク接続機器から要求したWebページを受信し、Webブラウザで表示することを特徴とする連携機器。
【請求項11】
前記接続用コードは、前記ネットワーク接続機器が、ネットワークと接続するためのホスト情報を含むURLに基づくことを特徴とする請求項10に記載の連携機器。
【請求項12】
前記URLは、ホスト情報に続くファイル情報を含むことを特徴とする請求項11に記載の連携機器。
【請求項13】
前記ネットワーク接続機器は、テレビ、レコーダ、ビデオカメラ、あるいは、スチールカメラであり、
前記連携機器は、ゲーム機、あるいは、携帯端末であることを特徴とする請求項10に記載の連携機器。
【請求項14】
前記接続用コードは、二次元コード、あるいは、三次元コードであることを特徴とする請求項10に記載の連携機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−123687(P2011−123687A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−281120(P2009−281120)
【出願日】平成21年12月11日(2009.12.11)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
2.QRコード
【出願人】(509189444)日立コンシューマエレクトロニクス株式会社 (998)
【Fターム(参考)】