説明

ネットワーク輻輳監視システム

【課題】 回線サービス毎にネットワークの構成の変化による品質低下を推測することができるネットワーク輻輳監視システムを提供する。
【解決手段】 ネットワーク構成情報と回線サービス情報とを定義する定義部11,12と、ネットワークの構成に変化があったとき、ネットワーク構成情報と前記回線サービス情報とを用いて前記ネットワークに発生する輻輳を推測する監視部13,14,15とを有している。ネットワーク構成情報は、ネットワークを構成する複数の機器の物理的接続状態を表す接続状態情報と、互いに接続された2つの機器間の標準トラフィックを表す標準トラフィック情報と、当該2つの機器間における輻輳状態の判定に用いられるトラフィック閾値とを含み、前記回線サービス情報は、ネットワークによって提供される回線サービス毎に、端装置を表す端装置情報と、端装置間の情報伝送量を表す伝送量情報と、優先度を表す優先度情報とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワーク輻輳監視システムに関し、特に、IPネットワークの輻輳を監視するためのネットワーク輻輳監視システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のネットワーク輻輳監視システムは、ネットワークを構成する複数のルータのうちのいずれかに接続された輻輳監視装置が、接続されたルータを介して周期的に各ルータに関するトラフィックデータを収集して輻輳の発生を検出するとともに、接続されたルータからネットワークの構成変化の通知を受けたときに、変化前の構成で使用し得なくなった経路のトラフィックデータに基づいて、新しい構成で代替する経路のトラフィックデータを予測し、輻輳を起こすか否か判定するように構成されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】特開2002−271384号公報(要約)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のネットワーク輻輳監視システムは、ネットワークの構成が変化する際に、輻輳が発生する可能性のあるルータを検知することが可能である。
【0005】
しかしながら、従来のネットワーク輻輳監視システムでは、ネットワークにより提供される各回線サービスが、輻輳の発生によってどのような影響を受けるのか(どの程度の品質低下が見込まれるのか)知ることができないという問題点がある。
【0006】
そこで、本発明は、ネットワークにより提供される回線サービス毎に、ネットワークの構成の変化による品質低下を推測することができるネットワーク輻輳監視システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明は、複数の機器を接続して構成されるネットワークにおける輻輳を監視するためのネットワーク輻輳監視システムにおいて、ネットワーク構成情報と回線サービス情報とを定義する定義手段と、前記ネットワークの構成に変化があったとき、前記ネットワーク構成情報と前記回線サービス情報とを用いて前記ネットワークに発生する輻輳を推測する監視手段と、を有し、前記ネットワーク構成情報が、前記複数の機器の物理的接続状態を表す接続状態情報と、互いに接続された2つの機器間の標準トラフィックを表す標準トラフィック情報と、当該2つの機器間における輻輳状態の判定に用いられるトラフィック閾値とを含み、前記回線サービス情報が、前記ネットワークによって提供される回線サービス毎に、端装置を表す端装置情報と、端装置間の情報伝送量を表す伝送量情報と、優先度を表す優先度情報とを含むことを特徴としている。
【0008】
このネットワーク輻輳監視システムでは、前記監視装置が、前記優先度情報を用いて、前記回線サービス毎の品質状態を推測する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ネットワーク構成情報に標準トラヒック情報及びトラフィック閾値を含ませるようにしたことで、ネットワーク構成機器の状態情報に基づいて輻輳発生を推測することができる。その際、回線サービス情報を利用することで、回線サービス毎の品質低下をその優先度に応じて推測することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0011】
図1を参照すると、本実施の形態に係るネットワーク輻輳監視システムは、プログラム制御により動作する監視装置10及び伝送路確認装置20と、これらに接続された記憶装置30と、監視対象であるネットワークを構成する複数の網構成機器(網構成機器群)40とを含んでいる。
【0012】
監視装置10は、定義手段として第1の定義部11と第2の定義部12とを備えている。第1の定義部11は、網構成機器群40の各機器間の物理的接続状態を表すネットワーク構成情報と、互いに接続された網構成機器間に想定される情報伝送量(標準トラフィック)を表す標準トラフィック情報と、及び輻輳判定に用いられるトラフィック閾値と、を監視装置10内に定義する。また、第2の定義部12は、監視対象網により提供される回線サービス(管理対象伝送単位)毎に、その回線サービス(伝送情報)を利用する端装置と、確保されるべき伝送量とを監視装置10内に定義する。
【0013】
また、監視装置10は、監視手段として、第1の監視部13、第2の監視部14、及び第3の監視部15を備えている。第1の監視部13は、機器状態情報受信手段として機能し、網構成機器群40の各機器が自発的に発行する機器状態情報および第2の監視部14から発行された機器状態問い合わせに応じて網構成機器群40の各機器から発行される応答情報を受け取る。そして、第1の監視部13は、ネットワーク構成情報と、機器状態情報及び/又は応答情報とに基づいてネットワーク上で情報伝送に利用可能な経路を特定するとともに、その経路で伝送可能な情報量(伝送可能量)を算定する。また、第1の監視部13は、回線サービス情報として定義されている各回線サービス(管理対象伝送)を、伝送可能な経路を使用して提供した場合に必要な伝送量を確保できるか否か判定する。一方、第2の監視部14は、機器情報問合せ手段として機能し、前述のように、網構成機器群40に対してその稼動状態を確認するための機器状態問い合わせを発行する。また、第3の監視部15は、伝送経路確認装置20から入力する伝送経路情報と、ネットワーク構成情報とを照らし合わせて、伝送路経路情報が示す経路上の伝送可能な情報量(伝送可能量)を算定する。
【0014】
伝送経路確認装置20は、第4の監視部21と第5の監視部22とを備えている。第4の監視部21は、網構成機器群40に含まれる任意の網構成機器に対して伝送経路確認パケットを送出する。第5の監視部22は、第4の監視部21から送出された伝送路確認パケットに対する網構成機器群40からの応答である伝送経路情報を受け取る。なお、伝送経路情報は、第4の開始部21から目的の網構成機器間での経路状に存在する全ての網構成機器から送出される。第5の監視部22は、また、網構成機器群40より受け取った伝送経路情報を第3の監視部15へ引き渡す。
【0015】
伝送経路確認装置20は、網構成機器群40に含まれる機器の数及び接続構成の複雑さに応じて複数設けてもよい。
【0016】
記憶装置30は、第1の定義部11により定義されるネットワーク構成情報31と、第2の定義部12により定義される回線サービス情報32とを記憶情報として保有する。
【0017】
網構成機器群40は、各々が監視装置10及び伝送経路確認装置20と情報通信可能に接続された1つ以上の機器からなる。各網構成機器は、自発的な自己機器状態情報の発行機能を具備する。また、各網構成機器は、第2の監視部14からの機器状態問合せに応答する機能、第4の監視部21からの伝送経路確認パケットを転送するとともに、伝送経路情報を第5の監視部22へ送出する機能を備える。ただしこれらの網構成機器は、本実施の形態に係るネットワーク監視システムの監視対象機器であり、ネットワーク監視システムの構成要素ではない。
【0018】
次に、図1に加え、図2乃至図11をも参照して、本実施の形態に係るネットワーク輻輳監視システムの動作について詳細に説明する。
【0019】
まず、第1の定義部11は、網構成機器群40に含まれる機器相互間の物理的接続状態、互いに接続された機器間の標準トラフィック量及びトラフィック閾値、及び管理区間を定義する。具体的には、第1の定義部11は、機器相互間の物理的接続状態、互いに接続された機器間の標準トラフィック量及びトラフィック閾値、及び管理区間を夫々表す情報を含むネットワーク構成情報31を生成して、記憶装置30に格納する。
【0020】
例えば、図1の網構成機器群40が、図2に示すように相互に接続された、“イ”、“ロ”、“ハ”、・・・、及び“タ”で表される16個の機器からなり、これら16個の網構成機器のうち、ネットワークの利用者が端装置として使用する装置を“イ”、“ト”、“ワ”及び“タ”の4つの機器であるとする。また、端装置相互間の接続を「管理区間」と呼び、ネットワーク構成上での管理区間の位置付けが、図3に示すようなものであるとする。この場合、第1の定義部11は、図4に示すような情報を含むネットワーク構成情報31を生成し、記憶装置30に記憶させる。
【0021】
図4のネットワーク構成定義情報は、各網構成機器“イ”〜“タ”を定義対象として、管理区間の端装置であるか否か(端装置を☆で示す。)と、定義内容とを含む。定義内容には、各網構成機器の接続先と、その接続先との接続区間における想定帯域値(トラフィック閾値/標準トラフィック)とが含まれる。
【0022】
次に、第2の定義部12は、監視対象であるネットワーク上で伝送される情報(回線サービス)について定義する。具体的には、各回線サービス毎に、管理区間の端に位置する端装置と、管理区間で伝送される情報の伝送量と、優先度とを夫々表す情報を含む回線サービス情報32を生成して、記憶装置30に記憶させる。
【0023】
回線サービス情報は、例えば、ネットワークが図2に示すように構成され且つ管理区間が図3に示すようなものである場合、図5に示すようになる。図5の回線サービス情報は、“あ”、“い”、“う”、・・・、及び“す”の13個の回線サービスを定義し、各回線サービスについて、一対の管理区間端装置と、確保すべき伝送量と、優先度とを定義している。なお、優先度は、輻輳発生時に他の回線サービスと比較して優先的に維持すべき回線サービス(優先的に伝送すべき情報)を表している。ここでは、値が小さいほど高い優先度を意味する。
【0024】
ネットワーク構成情報31及び回線サービス情報32が記憶装置30に記憶されると、第1の監視部13は、これらの情報を組み合わせることにより、監視対象である網の構成と各機器を接続する接続区間の伝送量(トラフィック閾値/標準トラフィック)を認識する。第1の監視部13の認識結果は、図6のように表すことができる。
【0025】
また、第1の監視部13は、網構成機器群40から送出される機器状態情報を受け取り、網構成機器群40の各機器が正常に動作しているか否かを認識する。ここで、網構成機器群40の各機器は、定期的に自己診断を行って機器状態情報を送出してもよいし、障害を検出した場合にのみ機器状態情報を送出するようにしてもよい。あるいは、各機器は、第2の監視部14からの機器状態問合せを受けたときにのみ機器状態情報を送出するようにしてもよい。第1の監視部13は、機器状態情報の内容から、あるいは、第2の監視部14からの機器状態問合せに対する無応答により、各機器の障害発生(停止)を認識する。
【0026】
以下、第1の監視部13が、いずれかの網構成機器の停止を認識した場合の動作について説明する。
【0027】
まず、図6に示すネットワーク構成において、網構成機器“ロ”、“ハ”及び“カ”が停止したとする。すると、第1の監視部13は、網構成機器群40からの機器状態情報(あるいは機器状態問合せに対する無応答検出)により、網構成機器“ロ”、“ハ”及び“カ”が停止したことを認識する。この場合、第1の監視部13は、ネットワーク構成を図7に示すようなものとして認識する。
【0028】
また、第1の監視部13は、記憶装置30に保持されているネットワーク構成情報31に基づき、停止した網構成機器“ロ”、“ハ”及び“カ”に接続された他の機器との接続区間が伝送不能となったことを認識し、管理区間において情報伝送が不可能になった接続区間がないか判断する。判断の結果、第1の監視部13は、管理区間における情報伝送の可否を、例えば、図8に示すように認識する。
【0029】
次に、第1の監視部13は、網構成機器“ロ”、“ハ”及び“カ”が停止したことによるトラフィックの変化、即ち輻輳状態を推測する。この推測は、情報伝送不可能な接続区間に設定されている標準トラフィック量を、情報伝送可能な接続区間に設定されている標準トラフィック量に加算(累積)することにより行われる。トラフィックの変化を推測した結果を図9に示す。
【0030】
図7と図9とを比較すると、図7では、機器“イ”と機器“ロ”との間及び機器“イ”と機器“ハ”との間の標準トラフィック量が夫々“50”であり、機器“イ”と機器“ニ”との間の標準トラフィック量が“0”なので、図9では、機器“イ”と機器“ニ”との間の合計トラフィック量が“100”となっている。
【0031】
また、図7では、機器“ニ”と機器“ロ”との間の標準トラフィックが“50”であり、機器“ニ”と機器“イ”との間及び機器“ニ”と機器“ハ”との間の標準トラフィック量は夫々“0”であり、機器“ニ”と機器“ト”との間の標準トラフィック量が“30”なので、図9では、機器“ニ”と機器“ト”との間の合計トラフィック量が“80”となっている。さらに、図7では、機器“ヘ”と機器“ホ”との間及び機器“ヘ”と機器“ト”との間の標準トラフィック量が夫々“20”なので、図9では、機器“へ”と機器“ト”との間の合計トラフィック量が“40”となっている。
【0032】
以上のようにトラフィックの変化を推測した第1の監視部13は、続いて、変化後の合計トラフィック量とトラフィック閾値とを比較し、合計トラフィック量がトラフィック閾値を超える場合に過輻輳状態と判定する。こうして、第1の監視部13は、ネットワークにより提供される回線サービスに品質低下が生じる可能性があることを推測できる。
【0033】
また、第1の監視部13は、記憶装置30に記憶された回線サービス情報32を参照し、各接続区間毎に、優先度の高いものから順番に各回線サービスに定義されている伝送量を累積加算し、その接続区間のトラフィック閾値と比較する。伝送量の合計がトラフィック閾値を超えたとき、最後に加算された伝送量に対応する回線サービス及びそれよりも優先度の低い回線サービスについては伝送品質の劣化があるものと推測できる。
【0034】
以上のようにして、第1の監視部は、ネットワーク構成情報として定義された想定経路に基づき、各回線サービスの品質低下を優先度に応じて推測することができる。
【0035】
次に、伝送経路確認装置20を用いた第3の監視部15による輻輳判定動作について説明する。
【0036】
伝送経路確認装置20の第4の監視部21は、回路サービス情報32に定義される回線サービスのうち、経路確認をしようとする回線サービスについて規定された管理区間の端装置の一方へ伝送経路確認パケットを一定時間連続送信する。伝送路確認パケットの送信先は、経路確認をしようとする回線サービスの端装置の他方とする。
【0037】
伝送経路確認パケットは、経路確認をしようとする管理区間の一方の端装置から他方の端装置へ向けて、網構成機器群40内を転送される。伝送路確認パケットを受け取った各網構成機器は、受け取ったパケットを送信先へ向けて転送するとともに、伝送路確認パケットを受け取った旨を伝送経路情報として第5の監視部22へ送信する。即ち、確認しようとする経路上に位置する全ての網構成機器から、第5の監視部22に伝送経路情報が送られる。これにより、第5の監視部22は、経路確認をしようとした回線サービスの管理区間の経路を確認することができる。
【0038】
第5の監視部22は、第3の監視部15に対して、経路確認の対象となった回線サービスを通知するとともに、網構成機器群40から受け取った伝送経路情報を引き渡す。そして、第3の監視部15は、回線サービス情報32を参照し、第5の監視部22から通知された回線サービスと、同一の管理区間の伝送量を集計する。それから、第3の監視部15は、ネットワーク構成情報31を参照し、伝送量の集計値と経路上の接続区間のトラフィック閾値とを比較する。伝送量の集計値が経路上のいずれかの接続区間のトラフィック閾値を超える場合には、第3の監視部15は、過輻輳の可能性があると判定する。
【0039】
上述した伝送路確認パケットを用いた経路確認は、複数の回線サービスに対して同時に行うことも可能である。例えば、図2のネットワーク構成において、機器“イ”から機器“ト”までの伝送経路と、機器“イ”から機器“ワ”までの伝送経路とは、図10に示すように重なり合う。従って、回線サービス情報が図5のようなものである場合は、管理区間が同一の回線サービス“あ”〜“き”のみならず、回線サービス“く”〜“こ”の伝送量についても考慮しなければ、過輻輳が生じるか否かの判定はできない。このような場合、第4の監視部21は、あて先を機器“ト”とする伝送路確認パケットと、あて先を機器“ワ”とする2種の伝送経路確認パケットを機器“イ”に対して送信すればよい。
【0040】
図5の回線サービス“あ”〜“こ”の伝送経路が、図10のように特定された場合、各接続区間のトラフィック閾値とその区間における回線サービスの伝送量合計との関係は、図11に示すようになる。
【0041】
図11において、機器“ニ”と機器“ト”との間の接続区間において、回線サービス“あ”〜“こ”の伝送量の合計が、トラフィック閾値を上回っており、第3の監視部は、この区間において過輻輳となる可能性があると判定できる。この場合において、最も優先度の低い回線サービス“き”がなければ、伝送量の合計がトラフィック閾値以下となるので、伝送品質の劣化が起こるのは、この回線サービス“き”であろうと推測できる。
【0042】
以上のようにして、第3の監視部15は、伝送経路確認装置20を利用して(想定される経路ではなく)実際の伝送経路についての輻輳判定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の一実施の形態に係るネットワーク輻輳監視システムの構成を示すブロック図である。
【図2】網構成機器群の接続状態を示すブロック図である。
【図3】管理区間を示す図である。
【図4】ネットワーク構成情報の一例を示す図である。
【図5】回線サービス情報の一例を示す図である。
【図6】ネットワーク構成情報と回線サービス情報とに基づいて第1の監視部が認識する結果を示す図である。
【図7】機器の停止を第1の監視部が認識した結果を示す図である。
【図8】管理区間におけるの情報伝送の可否を示す図である。
【図9】機器の停止によるトラフィックの変化を推測した結果を示す図である。
【図10】機器“イ”から機器“ト”までの伝送経路と機器“イ”から機器“ワ”までの伝送経路とを示す図である。
【図11】機器“イ”から機器“ワ”までの伝送経路における回線サービス“あ”〜“こ”の伝送量合計とトラフィック閾値とを示す図である。
【符号の説明】
【0044】
10 監視装置
11 第1の定義部
12 第2の定義部
13 第1の監視部
14 第2の監視部
15 第3の監視部
20 伝送路確認装置
21 第4の監視部
22 第5の監視部
30 記憶装置
31 ネットワーク構成情報
32 回線サービス情報
40 網構成機器群

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の機器を接続して構成されるネットワークの輻輳を監視するためのネットワーク輻輳監視システムにおいて、
ネットワーク構成情報と回線サービス情報とを定義する定義手段と、
前記ネットワークの構成に変化があったとき、前記ネットワーク構成情報と前記回線サービス情報とを用いて前記ネットワークに発生する輻輳を推測する監視手段と、を有し、
前記ネットワーク構成情報が、前記複数の機器の物理的接続状態を表す接続状態情報と、互いに接続された2つの機器間の標準トラフィックを表す標準トラフィック情報と、当該2つの機器間における輻輳状態の判定に用いられるトラフィック閾値とを含み、
前記回線サービス情報が、前記ネットワークによって提供される回線サービス毎に、端装置を表す端装置情報と、端装置間の情報伝送量を表す伝送量情報と、優先度を表す優先度情報とを含む、
ことを特徴とするネットワーク輻輳監視システム。
【請求項2】
請求項1に記載されたネットワーク輻輳監視システムにおいて、
前記監視手段が、前記優先度情報を用いて、前記回線サービス毎の品質状態を推測するようにしたことを特徴とするネットワーク輻輳監視システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載されたネットワーク輻輳監視システムにおいて、
前記ネットワーク構成情報と前記回線サービス情報とを記憶するための記憶装置を有していることを特徴とするネットワーク輻輳監視システム。
【請求項4】
請求項1、2または3に記載されたネットワーク輻輳監視システムにおいて、
前記監視手段が、前記ネットワークの構成の変化を認識するために、前記複数の機器からの機器状態情報を受ける機器状態情報受信手段を含むことを特徴とするネットワーク輻輳監視システム。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一つに記載されたネットワーク輻輳監視システムにおいて、
前記監視手段が、前記ネットワークの構成変化を検出するために、前記複数の機器に対してその動作状態を問い合わせる状態問合手段を有していることを特徴とするネットワーク輻輳監視システム。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一つに記載されたネットワーク輻輳監視システムにおいて、
前記ネットワークに対して、任意の伝送経路に関する伝送経路確認パケットを送出し、その応答を受け取る伝送経路確認装置をさらに有し、
前記監視手段が、前記伝送経路確認装置からの伝送経路情報に基づいて、前記ネットワークに発生する輻輳の推測から独立して、前記任意の伝送経路の輻輳判定を行うようにしたことを特徴とするネットワーク輻輳監視システム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−129217(P2006−129217A)
【公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−316430(P2004−316430)
【出願日】平成16年10月29日(2004.10.29)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【出願人】(000213297)中部電力株式会社 (811)
【Fターム(参考)】