説明

ノズル洗浄装置およびバブル発生装置

【課題】浸漬洗浄および噴射洗浄を組み合わせて小型ノズルの洗浄を1つずつ行うことができ、ハンダ粒子等を確実に除去できるノズル洗浄装置を提供する。
【解決手段】このノズル洗浄装置は、洗浄液を貯蔵する下部タンク23と、下部タンクと連通する洗浄液収納部を下部に備えると共に、ノズル17を保持する複数のノズル保持部51を有しかつ下方への回転移動時にノズルを洗浄液収納部の洗浄液内に浸漬する回転板21を備える縦タンク22と、回転板の回転動作によるノズルの移動路に沿って配置され、1つのノズルに対して洗浄液を噴射する5方向ノズル102と、洗浄液収納部の洗浄液内であって回転板の回転動作によるノズルの移動路に沿って配置され、旋回流によりマイクロバブルを発生することにより1つのノズルを洗浄する旋回ノズル193を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はノズル洗浄装置およびバブル発生装置に関し、特に、小型ノズルを1つずつ洗浄するノズル洗浄装置、および当該ノズル洗浄装置に好適なマイクロバブル等を発生させるためのバブル発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プリント基板洗浄や半導体洗浄等の産業用洗浄に関する洗浄の方法には様々な方法が提案されている。例を挙げると、手洗い洗浄、浸漬洗浄、噴射洗浄、超音波洗浄、電解水洗浄、ドライアイスブラスト洗浄、プラズマ洗浄、超臨界流体洗浄等である。このうち、洗浄媒体を液体または蒸気に限定すると、浸漬洗浄、噴射洗浄、超音波洗浄、電解水洗浄、超臨界流体洗浄が対象になる。
【0003】
チップマウンタ吸着ノズル等のノズル掃除の現状工程は、通常、次の工程(1)〜(5)から構成される。なお他の方法として、現物でノズルをマウンタから外し、エアーブローだけで済ます方法もある。
(1)対象のノズルをマウンタから外し、交換品をマウンタにセットする。
(2)超音波洗浄機に複数のノズルを配置したセット治具を手でセットし、洗浄を行う。終了後手でセット治具を取り出す。
(3)次に、ノズルの開口部にエアーガン装置を当てて、ノズルの内部を掃除する。
(4)拡大器でノズル先端部を検査する。
(5)その後、治具で保管する。
【0004】
また従来の具体的な洗浄装置として非特許文献1に記載されるノズル洗浄装置が存在する。このノズル洗浄装置で洗浄されるノズルはチップマウンタ吸着ノズルである。ノズル洗浄装置は、チップマウンタに付着するハンダ粒子等の除去する。従来のノズル洗浄装置は、複数のノズルをセットしたノズルホルダを洗浄室内に配置し、当該ノズルホルダにセットした複数のノズルをまとめて洗浄液で洗浄する構成であった。洗浄が終了した複数のノズルは、その後、洗浄室から取り出され、エアーブローまたは自然乾燥により乾燥される。
【0005】
通常のノズル洗浄装置としては特許文献1,2に開示される装置がある。特許文献1に記載されるノズル洗浄装置は、電子部品実装機用吸着ノズルの洗浄装置である。このノズル洗浄装置では、複数の吸着ノズルをユニット体で取付け、ユニット体ごとに超音波洗浄とエアー洗浄が実行される。特許文献2に記載される吸着ノズルの洗浄方法および装置等では、高温ガス吹付手段から高温ガスを吸着ノズルのノズル穴に向けて吹き付け、所定圧のエアーを吹き付けて吹き飛ばす作用により、吸着ノズルの穴内部の付着物を除去する。
【特許文献1】特開平10ー305263号公報
【特許文献2】特開2007−98241号公報
【非特許文献1】株式会社中村超硬、東西機工株式会社、「自動ノズル洗浄機」の製品パンフレット、2007年5月印刷・発行
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
例えば内径0.1〜1.0mmの小型の吸着ノズル等を1つずつ連続的に投入することができ、洗浄用のマイクロバブル等を利用し、かつ浸漬洗浄、噴射洗浄、および蒸気洗浄を組み合わせてノズルの洗浄を1つずつ行えるようにし、さらにノズル表面および吸着穴内部に付着したハンダ粒子等を確実に除去でき、自動的に乾燥することができ、自動的な排出および整列を行うことができる小型で高性能のノズル洗浄装置が求められている。
さらに、実装ラインに装備された実際の吸着ノズル使用装置では、その場で、使用中の吸着ノズルを外して短時間で洗浄し、かつ再度、当該使用装置に装着できることが望まれている。
【0007】
本発明の目的は、上記の課題に鑑み、小型ノズルを1つずつ連続的に投入でき、浸漬洗浄および噴射洗浄を組み合わせて小型ノズルの洗浄を行うことができ、ノズル表面および吸着穴内部に付着したハンダ粒子等を確実に除去でき、自動的に乾燥することができ、小型ノズルの排出および整列を自動的に行うことができる小型のノズル洗浄装置を提供することにある。
【0008】
本発明の他の目的は、効果的にマイクロバブル等を発生させることができ、高い洗浄効果を発揮できるバブル発生装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係るノズル洗浄装置およびバブル発生装置は、上記の目的を達成するため、次のように構成される。
【0010】
本発明に係るノズル洗浄装置は、洗浄液を貯蔵する第1のタンク(下部タンク)と、第1のタンクと連通する洗浄液収納部を下部に備えると共に、洗浄対象であるノズルを保持する環状に配置された複数のノズル保持部を有しかつ下方への回転移動時にノズルを洗浄液収納部の洗浄液内に浸漬する回転板を備える第2のタンク(縦タンク)と、回転板の回転動作によるノズルの移動路に沿って配置され、1つのノズルに対して洗浄液を噴射する多方向ノズルと、洗浄液収納部の洗浄液内であって回転板の回転動作によるノズルの移動路に沿って配置され、旋回流によりマイクロバブルを発生することにより1つのノズルを洗浄する旋回ノズルと、を備えるように構成される。
【0011】
上記のノズル洗浄装置では、第2のタンク内に設けられ、ノズル保持部ごとの距離単位で回転する回転板に設けられた複数のノズル保持部の各々にクランプされたノズルを、1つずつ多方向ノズルおよび旋回ノズルで順次に洗浄する。これにより、1つずつ連続的に投入された小型ノズルのそれぞれを、マイクロバブルを利用して浸漬洗浄および噴射洗浄を組み合わせて洗浄することができ、ノズル表面および吸着穴内部に付着したハンダ粒子等を確実に除去できる。
【0012】
本発明に係るノズル洗浄装置は、上記の構成において、好ましくは、回転板の回転動作によるノズルの移動路に沿って、多方向ノズル、旋回ノズルの順序で多方向ノズルおよび旋回ノズルが配置されることを特徴とする。
【0013】
本発明に係るノズル洗浄装置は、上記の構成において、好ましくは、第1のタンクから洗浄液を吸い込み洗浄液を一定圧力で排出するためのエアーシリンダおよび加圧タンクと、加圧タンクから排出された洗浄液を流す流路部材と、洗浄液を多方向ノズルと旋回ノズルへ分岐して供給する分岐部と、を備えることを特徴とする。
【0014】
本発明に係るノズル洗浄装置は、上記の構成において、好ましくは、分岐部の上流側にマイクロバブル発生部を備えることを特徴とする。さらに、このマイクロバブル発生部は、中間部の流路に、洗浄液の流れ方向に対して傾斜端面を有するエアー吸い込み管を備える。
【0015】
本発明に係るノズル洗浄装置は、上記の構成において、好ましくは、第2のタンクの外側から、タンク正面板に形成された搬入部を通して、回転板における複数のノズル保持部の各々に1つずつノズルを搬入してセットするノズル搬入機構と、回転板における複数のノズル保持部の各々から1つずつ洗浄済みのノズルを、タンク正面板に形成された排出部を通して排出するノズル排出機構と、を備えることを特徴とする。
【0016】
本発明に係るバブル発生装置は、ノズルから噴射される洗浄液のバブル破壊衝撃で対象物を洗浄し、当該ノズルは、入口側から出口側の内部スペースに通じる軸方向の第1の穴と、入口側の内面に形成された1つの穴と、この穴に通じる外周通路と、外周通路と出口側の内部スペースを連通する少なくとも3つの穴とを備える、ことを特徴とする。
【0017】
本発明に係るバブル発生装置は、ノズルから噴射される洗浄液で対象物を洗浄し、当該ノズルは、入口側と出口側の間に設けた隔壁部と、入口側の内面に形成された穴と、この穴に通じる外周通路と、穴および外周通路を通して流れてきた洗浄液を出口側の内部スペースに流しかつ内部スペース内で旋回流を作る少なくとも2つの穴とを備える、ことを特徴とする。
【0018】
本発明に係るバブル発生装置は、加圧タンク装置からノズルに向けて一定圧力の洗浄液が流れる流路に配置される装置であって、一定径の流路が形成された本体部の軸方向にほぼ直交するように配置されたエアー吸い込み管を備え、流路内にあるエアー吸い込み管の先端開口部に、流路における洗浄液の流れ方向に対して傾斜する端面を形成し、洗浄液にマイクロバブルを発生させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、次の効果を奏する。
【0020】
本発明に係るノズル洗浄装置によれば、所定の回転動作で回転する回転板に複数のノズル保持部を設け、これらのノズル保持部のそれぞれに洗浄対象であるノズルを1つずつクランプし、回転板を回転させてノズルを移動させ、当該ノズルの移動経路に沿って配置した5方向ノズルおよび旋回ノズルのそれぞれで順次に洗浄液によるバブル破壊衝撃等で洗浄するようにしたため、1つずつ連続的に投入された小型ノズルのそれぞれを浸漬洗浄、噴射洗浄、および蒸気洗浄を組み合わせて洗浄することができ、ノズル表面および吸着穴内部に付着したハンダ粒子等を確実に効果的に除去できる。
【0021】
本発明に係る5方向ノズルに基づくバブル発生装置によれば、出口側の内部スペースで所定の位置関係にある5つの穴から導入される洗浄液の衝突的な流れによってマイクロバブル等と発生して出口部の穴から噴射するようにしたため、効率よくかつ効果的に小型ノズルの先端部のハンダ粒子等を除去することができる。
【0022】
本発明に係る旋回ノズルに基づくバブル発生装置によれば、出口側の内部スペースにおいて位置をずらせた好ましくは2つの径方向の穴から導入される洗浄液で旋回流を作り、出口部の穴が噴射するようにしたため、洗浄液内に浸漬された小型ノズルの先端部、穴内部、および全体を効率よくかつ効果的に洗浄することができる。
【0023】
本発明に係るマイクロバブル発生用のバブル発生装置によれば、流路中に所定配置関係を有するエアー吸い込み管を備え、流路にあるエアー吸い込み管の先端開口部に、所定位置関係の傾斜端面を形成するようにしたため、洗浄液に効果的にマイクロバブルを発生させることができ、洗浄効果を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下に、本発明の好適な実施形態(実施例)を添付図面に基づいて説明する。
【0025】
<装置全体の外観の構成>
図1〜図4を参照して、本発明に係るノズル洗浄装置の外観の形態と、洗浄対象であるノズルを説明する。図1はノズル洗浄装置の正面図を示し、図2は同装置の右側面図を示し、図3は同装置の平面図を示している。図4は洗浄対象であるノズルの外観斜視図を示している。
【0026】
ノズル洗浄装置10は、全体としてほぼ立方体の外観形状を形成する装置ケースで覆われている。ノズル洗浄装置10は、一辺がおよそ30cm程度の寸法である。図1に示したノズル洗浄装置10の正面部において、11は操作パネル部、12は洗浄終了後のノズルを排出するノズル排出口、13は洗浄機構部が内部に収容された洗浄機本体部、14はタンク内の洗浄液のレベルを目視できる窓、15は制御用の電子回路基板が配置された基板配置領域部である。図1において、正面から見たノズル洗浄装置10の左側面部に、洗浄対象であるノズルをノズル洗浄装置10の内部に1つずつ搬入するためのノズル搬入部16が設けられている。
【0027】
図4に洗浄対象であるノズルの一例を示す。ノズル17はチップマウンタ吸着ノズルである。ノズル17は、全体がパイプ状であり、先端部に吸着穴を有し、かつ基端部が開口されているノズル本体部17aから成る。さらにノズル本体部17aは、ノズル本体部17aの軸方向に直交するように環状のつば部17bを有している。
【0028】
上記のノズル搬入部16は、ノズル17のつば部17bを差し入れ、ノズル搬入部16の長手方向に転がり移動するようにノズル17を案内するガイド溝を有している。ノズル搬入部16は、所定の長さを有し、装置内部に入るほどその位置が低くなるように、傾斜して設けられている。ノズル搬入部16の外側の上端に置かれたノズル17は、傾斜したノズル搬入部16に案内されてノズル洗浄装置10の内部に移動する。ノズル搬入部16の形状の詳細については後述される。このノズル洗浄装置10は、チップマウンタ吸着ノズルを1つずつ洗浄しかつ乾燥するための機構を備えた装置である。洗浄されかつ乾燥されたノズルはノズル排出口12から1つずつ排出される。
【0029】
図1〜図3において、ノズル洗浄装置10の内部に設けられた要素は破線で示されている。21は洗浄されるノズル17がセットされる内部の回転板であり、22は縦タンクでであり、23は下部タンクであり、24はエアーシリンダであり、25は加圧タンクである。図1に示した回転板21は、図2に示した縦タンク22内に配置される。縦タンク22と下部タンク23の間は接続され、内部が連通された状態にて形成されている。下部タンク23内に洗浄液が収容される。この洗浄液の液面は基本的に下部タンク23内の収容量に基づいて決まる。下部タンク23と連通状態にある縦タンク22の下部には洗浄液収容部が形成されており、その液面の高さは、縦タンク22内において相対的に下方の所定位置に設定されている。縦タンク22内には、上記の回転板21が、その回転中心21aの回りに所要の回転動作で回転するように配置されている。回転板21において、その回転によって最下位の位置に到来した部分は、縦タンク22の下部の洗浄液収容部に貯められた洗浄液の中に浸漬される。縦タンク22の下部の一部22aは、ノズル17を洗浄することにより除去されたハンダ粒子を回収する回収部となっている。
【0030】
<内部の具体的な構造>
次に、ノズル洗浄装置10の内部に設けられたノズル搬入・排出機構部、ノズル保持機構部、回転駆動機構部、洗浄機構部、加圧機構部、バブル発生機構部などの具体的な構造を説明する。
【0031】
<ノズル搬入機構>
図5〜図11を参照してノズル搬入機構を説明する。図5は、ノズル搬入部の外側端部のノズル投入部を装置ケースの一部を切り欠いて部分的に示し、図6は、装置ケースの正面部分を取り外し、回転板21が設けられた縦タンク11の正面側の構造部分を示す図である。ノズル搬入機構は、ノズル17をセットして装置内部に導入する機構部分として、ノズル搬入部16を備える。ノズル搬入部16とその関連部分のみの側面図を図7に示し、ノズル搬入部16の平面図を図8に示す。ノズル搬入部16は、長形の2枚の板材31,32を所定の隙間33を設けてビス等で結合することにより形成される。隙間33が上記のガイド溝である。ノズル搬入部16は、縦タンク22の右側の上部に右下がりの姿勢により傾斜状態で取り付けられている。隙間33にノズル17のつば部17bを挿入した状態で、ノズル搬入部16の上端部に配置される。ノズル搬入部16の上端部に配置されたノズル17は、図7および図8に示されるように、ノズル搬入部16の傾斜に沿ってその自重および自由転がり動作によって矢印34の方に移動する。こうして、ノズル洗浄装置10の外部に突き出たノズル搬入部16の上端部にノズル17を1つずつ配置すると、各ノズル17は下方に移動し、ノズル洗浄装置10の内部に移送される。ノズル搬入部16の下端側の下部にはノズル分離部35が設けられている。ノズル搬入部16に沿って装置内部に搬入されたノズル17は、ノズル分離部35の手前でノズル分離部35の停止機構によりその移動を止められる。ノズル分離部35は、ノズル搬入部16で搬入されたノズル17を1つずつ縦タンク22内の回転板21に供給する機構を有している。
【0032】
図9を参照してノズル分離部35の機構を説明する。図9に示すように、ノズル分離部35は、2つの停止爪板36,37を備えている。2つの停止爪板36,37は移動方向に並べて配置され、かつそれぞれ矢印38の方向に別々の移動タイミングで独立して上下動するように設けられている。手前の停止爪板36が下動すると、最下端に位置する1つのノズル17が下側に移動し次の停止爪板37で停止させられる。次に停止爪板36が上動し、停止爪板37が下動すると、1つのノズル17はさらに下方に移動して、ノズル搬入部16の下端から搬入回転部39にセットされる。こうしてノズル分離部39の2つの停止爪板36,37が交互に上下動することにより、ノズル搬入部16を介して搬入された複数のノズル17を1つずつ分離される。分離された1つのノズル17は次の搬入回転部39に供給される。ノズル分離部35によって1つのノズル17を分離する機能は、センサ(図示せず)によるノズルの存在確認に基づいて行われる。
【0033】
搬入回転部39は、供給されたノズル17を支持する溝部41を有する支持板42と、当該支持板42をその軸42aの回りに縦タンク22側にほぼ90度回転させる回転駆動部43とを備える。搬入回転部39に1つのノズル17が供給されると、その存在をセンサで確認する。センサによる確認が完了すると、制御系により回転駆動部43を回転動作させ、支持板32を回転させ、支持板42にセットされたノズル17を、縦タンク22の正面板に形成された搬入口を通して縦タンク22の内部に搬入し、所定位置(図12に示す搬入部50Aの位置)に到来した回転板21のノズル保持部51(図12に示す)の所定の箇所に配置する。このとき、ノズル保持部51において、ノズル17の先端部の吸着穴は回転板21における外側を向くように配置される。
【0034】
図11に、縦タンク22内に設けられた回転板21のノズル保持部51の受け板52の平面図を示す。縦タンク22内に搬入されたノズル17は、ノズル保持部51の当該受け板52にセットされる。受け板52にも、ノズル17を配置する溝52aに入口側から奥側に向かって傾斜を形成しているので、後述するクランプ解除状態において、搬入部位置でのノズル搬入の際には自然な転がり状態が生じ、その結果、縦タンク22内の回転板21の搬入部位置のノズル保持部51に容易にセットされる。
【0035】
<回転板およびその周辺部の構造>
図12および図13を参照して回転板21およびこれに関連する周辺部の構造を説明する。図12および図13に示すように、回転板21は、縦タンク22の内部に配置され、かつその回転中心21aの回りに反時計方向(図12中矢印53)に回転し得るように取り付けられている。回転板21は、環状の形状を有し、その外周縁部21Aは例えば4個のガイドローラ61,62,63,64をほぼ等間隔で配置することにより回転自在に支持されている。ガイドローラ61〜64の配置位置は任意であるが、ほぼ等間隔で配置されることが好ましい。また回転板21の内周縁部21Bには例えば2個のカムフォロア71,72が設けられている。カムフォロ71,72の配置位置も任意である。回転板21を回転させる回転駆動機構は、縦タンク22の背面部に設けられている。回転板21は、図12に示すように、その正面側に例えば20個のノズル保持部51を取り付けている。回転板21は、1つのノズル保持部51の分だけの距離、すなわち18°(=360°/20)の回転角度を単位として回転する。回転板21の正面側に取り付けられた20個のノズル保持部51は各々同じ構造を有している。
【0036】
回転板21の内周縁部21Bの内側に位置する円形スペースには、縦タンク22の裏面板等に取り付けれた固定された支持環状板54(図12中で斜線で示した部分)が取り付けられている。この支持環状板54には、その正面側の所定の複数箇所(P1,P4等に対応する箇所)の各々に、後で説明される洗浄機構における要素が取り付けられている。
【0037】
図14を参照して回転板21の回転支持構造と回転駆動機構とノズル保持機構(ノズル保持部51)を説明する。図14は図12におけるA−A線断面図を示している。図14において、81は縦タンク22の正面板であり、82は縦タンク22の裏面板である。また21aは回転板21の回転中心を示しており、図14は回転板21の回転中心21aよりも上側部分の一部断面側面図を示している。縦タンク22内において、正面板81と裏面板82の間に形成されたスペースに回転板21が、その面が略垂直になるように立てた状態で、回転自在に配置されている。
【0038】
裏面板82には、上部に配置した1つのガイドローラ61が回転自在に取り付けられている。このガイドローラ61は回転板21の外周縁部21Aを支持し、回転板21の反時計方向の自由な回転を可能にしている。回転板21の外周縁部21Aに沿ってほぼ等距離の間隔で配置された残りの3つのガイドローラ62〜64も同じ取付け構造および支持構造を有している。また回転板21の内周縁部21Bの側は、内周縁部21Bに当たるカムフォロア71が配置されるように、当該カムフォロア71が裏面板82に取り付けられている。カムフォロア71はベアリング構造を内蔵し、回転板21を内周側から回転自在に支持している。他の箇所に設けられたカムフォロア72も同様な取付け構造および支持構造を有している。上記の回転板21の回転可能な支持構造において、ガイドローラ61〜64はその円周部にV字形状の溝が形成されているので、回転板21の軸方向の移動を規制している。
【0039】
また回転板21の裏面には、回転板21の内周縁部21Bの縁に沿ってリング形状の内部ギヤ83が設けられている。リング状の内部ギヤ83には外歯を有している。
【0040】
また縦タンク22の背面側には、裏面板82に取付板84を介して固定された回転シリンダ85が設けられる。回転シリンダ85の回転軸にはワンウェイベアリング86を介して回転ギヤ87が取り付けられている。回転シリンダ85の回転軸に固定されたワンウェイベアリング86および回転ギヤ87は、裏面板82に形成された開口部を通して縦タンク22の内部に挿入されている。この配置状態において、回転ギヤ87は、回転板21の裏面側に設けた上記の内部ギヤ83と噛み合っている。回転シリンダ85の回転動作に基づき、ワンウェイベアリング86を介して回転ギヤ87が時計回りの一方向だけに回転すると、内部ギヤ83により回転板21は反時計回り(図12に示した矢印53)に回転することが可能になる。この回転板21の反時計回りの回転動作は、所定の距離毎(18°の回転角度分)に行われる。
【0041】
ノズル保持部51は回転板21の正面側に取り付けられており、回転板21の外周側に上記の受け板52を備え、内周側に断面L字形状の支持板91を備えている。支持板91は回転板21に固定されている。受け板51は、支持板91に平行になるように配置されている。支持板91と受け板52は、共に、正面側から裏面側に向かって同じ位置および同じ形状の溝(受け板52では前述の溝52a)が形成されている。また受け板52については、取付け回転軸の回りに回転し得るように圧縮バネによって弾支されている。ノズル保持部51の受け板52は、ノズル17の搬入時または排出時に、搬入部50Aの位置または排出部50Bの位置に設置された捩りバネ92によって押圧されたとき、溝52aの開口を開くように僅かな角度だけ回転する。これにより、ノズル保持部51に保持されたノズルのクランプ状態が解除される。捩りバネ92はクランプ解除部を形成している。捩りバネ92は、裏面板82に固定されたビス93に取り付けられている。
【0042】
また符号94は位置決め穴を指している。位置決め穴94は回転板21の円周方向に複数(例えば20個)形成されている。図示された1つの位置決め穴94には図示しないピンおよびプランジャが係合している。回転シリンダ85が駆動するとき、位置決め穴94からピンとプランジャが外れ、ワンウェイベアリング86、回転ギヤ87、内部ギヤ83を介して回転板21が18°回転する。
【0043】
図12において、破線で示した領域50Aは搬入部の箇所であり、破線で示した領域50Bは排出部の箇所である。回転板21が回転し、搬入部50Aの位置に到来したノズル保持部51に、縦タンク22内に搬入された洗浄対象のノズル17が保持される。ノズル保持部51において、ノズル17の先端部は外側に向き、基端部は内側を向いている。このとき、ノズル17はノズル保持部51の支持板91と受け板52の溝に挿入され、支持板91と受け板52によってクランプされる。回転板21のノズル保持部51に保持されたノズル17は回転板21の反時計回りの方向(矢印53)に送られる。回転板21が回転し、各ノズル保持部51が搬入部50Aから排出部50Bに移動する間に、箇所P1で第1のノズル洗浄が行われ、箇所P2で第2のノズル洗浄が行われ、箇所P3で第3のノズル洗浄が行われ、箇所P4で第4のノズル洗浄が行われ、箇所P5でノズル乾燥が行われる。
【0044】
上記の搬入部50Aと排出部50Bの位置に対応する縦タンク22の正面板81の箇所には、それぞれ、搬入口と排出口が形成されている。また搬入口と排出口の各々の正面側には、開閉扉(図6、図25に示す241,242)が設けられている。搬入部50Aの搬入口を通してノズル17を搬入する際、あるいは排出部50Bの排出口を通してノズル17を排出する際には、各々の開閉扉は開いた状態になる。その他の時には開閉扉は閉じた状態に保持される。開閉扉の駆動機構については後述する。
【0045】
箇所P1でのノズル洗浄では、支持環状板54に固定された一般ノズル101が使用され、バブル破壊衝撃に基づきノズル基端側からノズル17の洗浄が行われる。箇所P2のノズル洗浄では、5方向ノズル102が使用され、バブル破壊衝撃に基づきノズル先端側からノズル17の洗浄が行われる。
【0046】
上記の5方向ノズル102は後述するように5つの方向(軸方向1つ、径方向4つ)から洗浄液の流れが作られるので、「5方向ノズル」と記すことにする。ただし、径方向の流れ等は数を例えば3方向に減らすことができる。この場合には、全体で4つの方向の洗浄液の流れが作られるので、「4方向ノズル」となる。一般的には「多方向ノズル」と言うことができる。実施形態の説明では代表的に「5方向ノズル」について説明する。
【0047】
5方向ノズル102は、原則的に回転板21の外側に配置され、かつ矢印55に示されるように移動自在に設けられている。回転板21が回転動作するときには、5方向ノズル102は外側に向かって移動し、回転板21の外縁部の外側に位置している。箇所P3でのノズル洗浄では、洗浄液収納部56に収容された洗浄液57内にノズル17の先端部側が浸漬された状態で、かつ洗浄液57内に配置された旋回ノズル103を用いてマイクロバルブを発生してノズル17を洗浄する。57aは洗浄液57の液面であり、洗浄液収納部56の深さは約23mmであり、ワーク(ノズル)のサイズに応じて外部から+15mmの高さ調整を行うことができる。なお箇所P3においては液体波動発生装置111,112およびチェックバルブ113を備えている。液体波動発生装置111,112によれば、圧縮エアーブローを瞬時に交互に行うことにより、洗浄液57内におけるノズル17の先端部近傍の領域でで液体波動を作り出す。箇所P4でのノズル洗浄では、支持環状板54に固定された一般ノズル104が使用され、バブル破壊衝撃に基づきノズル基端側からノズル17の洗浄が行われる。箇所P5ではノズル乾燥装置114,115が設けられている。ノズル乾燥装置114,115によれば、エアーブローを交互に行うことにより、洗浄したノズル17の乾燥を行う。さらに図12において、22aはハンダ回収部を示し、23は下部タンクの一部を示している。
【0048】
上記の一般ノズル101、5方向ノズル102、旋回ノズル103、一般ノズル104の各々には、共通の加圧システムにより、4つの枝路を備えた分岐部を経由して所要の圧力の洗浄液が供給される。
【0049】
なお図12において、矢印AL1は旋回ノズル103から吐出される洗浄液の流れを示し、矢印AL2は洗浄液収納部56から溢れて流れ出す洗浄液の流れを示し、矢印AL3は回収物(ハンダ粒子等)の移動・流れを示している。
【0050】
図13に示された符号105は上記の分岐部である。分岐部105は、支持環状板54の中央に形成された円形スペースに配置されている。図13に示された構造では、分岐部105の2つの枝路が2つの一般的ノズル101,104の各々に接続されている。分岐部105の他の枝路は、内部スペースに延設されている。
【0051】
さらに図13では、ノズル乾燥装置114と液体波動発生装置111に可撓性を有するチューブ106が接続されている。チューブ106を介して、エアーブローを行うための空気流がノズル乾燥装置114と液体波動発生装置111等に供給される。
【0052】
また縦タンク22の内部であって回転板22の上方位置には冷却部107が設けられている。縦タンク22の下部の洗浄液収納部56に収容された洗浄液57は40℃程に温められるので、蒸発して蒸気が出る。冷却部107は、その蒸気を再び洗浄液収納部56に戻す目的で、蒸気を冷却するために設けられる。冷却部107は例えば右上がりで傾斜した状態で取り付けられている。冷却部107に付着した洗浄液は左方向に移動し、その後落下して洗浄液収納部56に戻る。冷却の方法としては、圧縮エアーを断続的に供給することにより、冷却部が冷やされ、結露する。あるいは、ペルチェ素子等を使用することもできる。冷気が下降することにより、縦タンク22の上部でのワーク(ノズル)の乾燥性を高めることができる。
【0053】
<洗浄、加圧、バブル発生の機構>
図15〜図20を参照して洗浄機構部、加圧機構部、およびバブル発生機構部を説明する。
【0054】
図15は加圧機構部および洗浄機構部を示している。図15において、22は縦タンクである。縦タンク22の中に上述した回転板21が配置されている。また縦タンク22の内部には、回転板21に関連させて、洗浄機構部を構成する一般ノズル101、5方向ノズル102、旋回ノズル103、一般ノズル104等が配置されている。図15では、これらの要素の図示は、説明の便宜上省略されている。
【0055】
さらに縦タンク22の下側部分と連通した状態で下部タンク23が設けられている。下部タンク23内には洗浄液57が収容され貯蔵されている。洗浄液57の液面57aは破線で示されている。下部タンク23の内部は、隔壁部121により正面側区域23Aと裏面側区域23Bに区分けされている。隔壁部121の下縁部にはその辺に沿って長穴121aが形成されている。この長穴121aを通して正面側区画23Aと裏面側区画23Bとは連通している。縦タンク22と下部タンク23との連結部であって、縦タンク22の下部にはハンダ回収部22aが設けられている。ハンダ回収部22aには、ノズルの洗浄で除去されたハンダ粒子等のうちその比重が液体より重いものが回収される。
【0056】
隔壁部121で区画された裏面側区域23Bには、その天井部に設けた開口部122から洗浄液を供給し得る構造を有している。当該開口部122には、通常、蓋部が備えられている。裏面側区域23Bから長穴121aを介して正面側区域23Aに洗浄液57が供給される。下部タンク23の正面側区画23Aと裏面側区画23Bとの間は長穴121aを介して連通状態にあるので、洗浄液57の液面57aは同じ高さになっている。こうして、下部タンク23内に供給された洗浄液57は、液面位置が57aの状態で収容されている。
【0057】
また正面側区画23Aの内部において、長穴121aの近くの箇所にヒータ123が設けられている。ヒータ123は洗浄液57を所要の温度に加熱するための手段である。
【0058】
次に、正面側区画23Aの箇所には、加圧タンク25とエアーシリンダ24とが設けられている。エアーシリンダ24と加圧タンク25は一体的な構造物として作られ、シリンダ部材の内部に往復動作するピストン部材が設けられている。なお、エアーシリンダ24等は作動部の負荷を小さくするため、重力方向に取り付けられている。
【0059】
加圧タンク25は、チェックバルブを備えた洗浄液吸い込み部124を介して下部タンク23の裏面側区画23Bとつながっている。洗浄液吸い込み部124の入口部にはフィルタ125が設置されている。洗浄液吸い込み部124に設けられたチェックバルブによって、裏面側区画23Bから加圧タンク25の内部空間への洗浄液の流れは生じるが、この逆向きの洗浄液の流れは阻止される。エアーシリンダ24のピストン部材は、往復動するように設けられ、加圧タンク25において洗浄液を吸い込む作用および排出する作用を生じさせる。
【0060】
図15において、エアーシリンダ24のピストン部材が上動すると、フィルタ125および洗浄液吸い込み部124を介して裏面側区画23B内の洗浄液が加圧タンク25内に吸い込まれる。このとき、さらに正面側区画23A内の洗浄液も長穴121aを介して裏面側区画23Bへ流れる。図15の2つの矢印126は、洗浄液の流れを示す。この際に、ヒータ123の近傍を流れるため、吸い込まれる洗浄液は加熱されることになる。下部タンク23内に隔壁部121を設け、その下縁部の長穴121aを通して洗浄液を供給させることにより、洗浄液内の泡(バブル)の大きいものを吸い込まないようにすることができる。さらに、フィルタ125の孔径を例えば0.45μmとすることにより、微細なゴミ等を除去して加圧タンク25内に供給することができる。
【0061】
エアーシリンダ24の吸入動作で加圧タンク25内に洗浄液57が吸い込まれた後、ピストン部材が下動すると、加圧作用が生じ、加圧タンク25内の洗浄液が液排出口127より排出される。このときのエアーの圧力は好ましくは0.5Mpaである。また加圧タンク25の容量は例えば約175ccである。加圧タンク25の液排出口127には、排出方向のみに洗浄液を流すためのチェックバルブが付設されている。加圧タンク25から排出された洗浄液は、流路を介して、前述した一般ノズル101、5方向ノズル102、旋回ノズル103、一般ノズル104の各々に供給される。
【0062】
次に、図16を参照して、加圧タンク25から排出された洗浄液57の供給システム、および各ノズルの構造を説明する。
【0063】
図16において、23は下部タンク、24はエアーシリンダ、25は加圧タンクを示している。下部タンク23の設置位置は破線で示している。加圧タンク25において、128は洗浄液吸い込み口であり、131は洗浄液を排出する液排出部である。液排出部131から排出された洗浄液は、流路132を流れ、先ず最初にマイクロバブル発生器140を通り、その後、再び流路132を流れ、4分岐部133を経由して、一般ノズル101、5方向ノズル102、旋回ノズル103、一般ノズル104の各々に供給される。矢印134は洗浄液の流れを示す。4分岐部133は、前述した分岐105に相当している。
一般ノズル101、5方向ノズル102、旋回ノズル103、一般ノズル104の各々のノズル機構は、内径が例えば0.5〜1.0mm程度の細管である。
【0064】
流路132は、金属性または可撓性を有するパイプ状部材で形成され、洗浄液の排出圧力に対抗して所要耐圧を有する。流路132は、例えば内径が略4mmである。
【0065】
マイクロバブル発生器140は、全体形状は略円柱状の形状を有する。マイクロバブル発生器140の入口部141では径の大きい部分から径の小さい部分(略6.4mmの内径)にテーパー状に流路142が形成される。その中央部143では略1.6mmの一定内径の流路144が形成されている。またその出口部145では、径の小さい部分から径の大きい部分にテーパー状の流路146が形成される。中央部143の流路144では、当該流路144に直交する径方向にエアー吸い込み部材147が設けられている。当該エア吸い込み部材147は、パイプ(管)状部材であり、その外端部147aは調整弁により大気に開放されている。またエア吸い込む部材147の内端部147bは、図16に示すように、斜辺部147b−1を形成するようにカットされている。内端部147bの斜辺部147b−1は、流路144における洗浄液の流れる方向(進行方向)に斜辺部147b−1が向かうように配置されている。図17に拡大図を示す。図17の(A)は下面図、(B)は側面図である。矢印148は洗浄液の流れである。147cはエアー吸い込み部材147のエアー孔である。エアー吸い込み部材147の内端部147bの斜辺部147b−1は、流れ148の進行方向に対して向かうように配置される。その結果、斜辺部147b−1の背後に負圧(バブル)が発生しやすく、カルマン流149が発生する。以上のごとく、内端部147bにおける乱流発生と負圧に基づきエアー吸い込み部材147によってエアー吸い込みが行われ、特に斜辺部147b−1を設けることにより洗浄液の中にマイクロバブルが効果的に発生する。このような作用は、ベンチュリー管の原理の応用に基づいて生じる。
【0066】
マイクロバブル発生器140の下流側の流路132は、その経路をL字状に形成することによりマイクロバブルを破壊する。その後、4分岐部133によって洗浄液は4つの方向に分岐される。
【0067】
第1の筒状の一般的ノズル101では、洗浄液がそのまま放出されてノズル17の基端部に当たり、バブル破壊衝撃によりノズル17は洗浄される。
【0068】
第2の筒状の一般的ノズル104においても、洗浄液はそのまま放出され、ノズル17の基端部に当たり、バブル破壊衝撃によりノズル17は洗浄される。
【0069】
5方向ノズル102は、全体形状が円筒形状であり、一端が入口部151、他端が出口部152となっている。入口部151と出口部152の間の中間部に絞り穴153が形成され、かつ、絞り穴153の入口部151側の内面部に形成された穴154、この穴154に通じる断面環状の側部通路155、および出口部152側における側部通路155に通じる4箇所の穴156が形成されている。4分岐部133から供給される洗浄液が5方向ノズル102の入口部151に入ると、第1に絞り穴153を通って出口部152側に流れる(矢印157)と共に、第2に穴154、側部通路155、4つの穴156を通って出口部152側に流れ(矢印158)、出口部152の近傍では最終的に5つの穴から5方向の洗浄液が流れ込み、これらの洗浄液が合流して出口部152から噴出される(矢印159)。
【0070】
図18と図19を参照して5方向ノズル102のより詳細な構造を説明する。5方向ノズル102は、ノズル基部102Aと筒状のノズルカバー160とから構成される。図18はノズル基部102Aを示し、(A)はノズル基部102Aの要部断面図、(B)は図15の(A)におけるB−B線断面図、(C)はA1方向矢視図を示す。また図19はノズルカバー160の側面図(A)と端面図(B)を示している。
【0071】
ノズル基部102Aでは、上記の入口部151、出口部152、絞り穴153、内面側部の穴154、出口部152側の4つの穴156が形成されている。ノズル基部102Aの外周面には全周にわたり凹所161が形成されており、当該凹所161が上記の側部通路155を形成する。側部通路155は、ノズル基部102Aに対してノズルカバー160を取り付けることにより、当該凹所161が側部通路155となる。図18の(C)を示す通り、4つの穴156は、90°の角度離して等間隔で形成されており、4つの矢印162(上記の矢印158に対応)に示される通り、四方から出口部152側の内部スペース163に外側から洗浄液が流れ込む。ノズルカバー160は、筒体形状を有する。ノズルカバー160は、ノズル基部102Aの出口部152側から嵌め込まれ、ノズル基部102Aの周囲を覆うように取り付けられる。その結果、側部通路155が形成されることになる。
【0072】
さらに、図18の(B)では5方向ノズル102とノズル17の位置関係が示される。ノズル17の先端部の穴等に対して洗浄液の流れ162と164(上記の矢印157に対応)が生じる。洗浄液の流れ162,164は合流して、さらに矢印165のごとき流れが生じる。また図18の(C)では中央位置にノズル17の先端部が示されている。
【0073】
上記において、5方向ノズル102の軸方向寸法は例えば略15mmであり、ノズルカバー160の外径の寸法は例えば略10mmであり、入口部151および出口部152の内径は例えば略4mmである。なお入口部151には雌ネジが形成されており、当該入口部151には継手部材が螺合される。
【0074】
再び図16に戻り、旋回ノズル103を説明する。旋回ノズル103は、全体形状が円筒形状であり、一端が入口部171、他端が出口部172となっている。入口部171と出口部172の間に隔壁部173が形成され、かつ、隔壁部173の入口部171側の内面部に形成された穴174、この穴174に通じる断面環状の側部通路175、および出口部172側における側部通路175に通じる2つの穴176が形成されている。出口部172には、小径の穴177を有する出口板178が取り付けられている。4分岐部133から供給される洗浄液が旋回ノズル103の入口部171に入ると、穴174、側部通路175、2つの穴176を通って出口部172側に流れ、出口部172の近傍の内部スペース179では軸回りに旋回する洗浄液の流れが作られる。旋回する洗浄液の流れは、2つの穴176の形成位置を対向させるのではなく、ずらすことにより作られる。旋回ノズル103の出口部172側の内部スペース179では、その軸回りに旋回する洗浄液の流れが作られ、その後、出口板172の出口板178の穴177から洗浄液が噴出される(矢印180)。
【0075】
上記旋回ノズル103によれば、空気取り込む口を設けず、液中飽和空気を微細化し、マイクロバブルを発生することができる。出口部172側の内部スペース179は、底側の形状が径が小さくなるように湾曲形状で形成されている。この形状によって、大きなバブルが発生しにくい形状にしている。上記の2つの穴176はガイド穴であり、安定した旋回流を発生させることができる。
【0076】
図20と上記の図19とを参照して旋回ノズル103のより詳細な構造を説明する。旋回ノズル103は、5方向ノズル102と同様に、ノズル基部103Aと、図19で説明した上記のノズルカバー160とから構成される。図20はノズル基部103Aを示し、(A)はノズル基部103Aの要部断面図、(B)は図20の(A)におけるC−C線断面図、(C)はA2方向矢視図を示す。なお図20の(B)では、出口板178を分解して示している。
【0077】
図20に示したノズル基部103Aでは、入口部171側における隔壁部173の近傍の内面部に穴174が形成される。穴174は外面側まで通じている。ノズル基部103Aの外周面には全周にわたり凹所181が形成されており、当該凹所181が上記の側部通路175を形成する。側部通路175は、ノズル基部103Aに対してノズルカバー160を取り付けることにより、当該凹所181が側部通路175となる。図20の(C)を示す通り、2つの穴176は、中心軸に対してずれた位置に形成されている。複数の矢印182に示される通り、周囲の側部通路を通り、2つの穴176から出口部172側の内部スペース179に外側から洗浄液が流れ込むと、旋回流183が生じる。筒体形状のノズルカバー160は、ノズル基部103Aの出口部172側から嵌め込まれ、ノズル基部103Aの周囲を覆うように取り付けられる。その結果、側部通路175が形成されることになる。出口部172側の端面に凹所184が形成されており、当該凹所184には出口板178が取り付けられる。
【0078】
5方向ノズル102および旋回ノズル103におけるノズル基部102A,103Aとノズルカバー160や出口板178等の結合はロウ付けで行われる。
【0079】
<乾燥機構>
図21を参照してノズル乾燥装置114,115に関係する乾燥機構を説明する。ノズル乾燥装置114,115によればエアーブローを利用して乾燥が行われる。ノズル乾燥装置114,115は、縦タンク22の排出部50Bの外側に装備された後述のガイドレールに付設されるホットプレート200(図6に示す)から、所要温度のエアーを供給される。当該温度は、例えば、ワーク(ノズル)におけるダメージを考慮して60〜80℃に設定される。図21は、上記のホットプレート200のヒータ201を示している。図21において、(A)はヒータ201の平面図、(B)はその側面図、(C)はその右端面図を示す。図21の(B)において、ヒータ201の上面にロウ付け等で固定される蓋板202が併せて示されている。
【0080】
ヒータ201の内部には着脱自在なカートリッジヒータ201Aが組み込まれている。ヒータ201の上面には溝状のエアー通路203が形成されている。ヒータ201の上面に蓋板202を固定することにより、出入り口を除き閉じたエアー通路が形成される。204はエアー入口、205はエアー出口である。エアー通路203は、ヒータ201の上面で部分的に蛇行して形成されている。ヒータ201のエアー通路203の中にはC型の複数のスプリングピン206がランダムに設けられている。スプリングピン206は、エアー通路203内に乱流を起こし、エアー接触面積を増し、ヒータ熱を効率よく伝達する。
【0081】
上記のホットプレートに対して、エアーの流れがエアー入口204に供給される。エアー通路204を流れることによってエアーは加熱される。加熱されたエアーは、乾燥箇所に到来したノズル保持部51に保持されたノズル17に与えられ、洗浄されたノズル17を乾燥する。
【0082】
<ノズル排出機構>
ノズル17が排出部50Bまで移動すると、排出部の開閉扉が開き、かつ受け板52によるクランプ状態が捩りバネ92によって解除され、排出口から縦タンク22の外部に排出される。排出口の外側にはノズル17を下方に移動させるガイドレール211を設けられている。ガイドレール211により、排出されたノズル17は下方に移送させ、ノズル排出部12を通してノズル回収部に回収される。
【0083】
<ノズルのクランプ機構>
図22〜図24を参照してノズル保持部51におけるノズルクランプ機構について説明する。図22は受け板52の詳細な平面図を示し、(A)は通常のクランプ時の状態、(B)は搬入時または排出時のクランプ解除時の状態を示している。また図23には回転板21における取付け構造を示している。
【0084】
図23に示すごとく、受け板52は、回転板21の正面側に固定されたL字支持板221に軸222の回りに回転し得るように取り付けられる。さらに図22の(A)に示すように、受け板52は、L字支持板221の端板223と受け板52の押え板224との間に設けられた圧縮バネ225によって軸222の回りで図22中反時計方向に回転するように押されている。これにより通常状態のクランプ状態が作られる。押え板224には2つの縦板226,227が一体的になるように結合されている。
【0085】
受け板52が搬入部50Aまたは排出部50Bに到来する時には、図23およびそのA3方向矢視図である図24に示すように、縦タンク22の裏面板82に固定されたビス93に取り付けた捩りバネ92が、受け板52の押え板224に一体化された縦板226に当たる。その結果、捩りバネ92によって、受け板52が軸222の回りに時計回りに僅かに回転する。捩りバネ92が縦板226に接触すると、バネ接触部によって、図22の(A)で示すように矢印228のごとき力が加わる。そのため、図22の(B)に示されるように、実線直線231に対する破線直線232に示すように、ノズル17を受けるための溝52aが開き、図22の(B)に示した受け板52の溝52aと同形で同位置の溝を有する下方に設けられた支持板91との関係で、ノズル17のクランプ状態が解除される。
【0086】
なお図23に示すような姿勢によって、ノズル17は、受け板52と支持板91との間にクランプされる。
【0087】
<開閉扉の開閉機構>
図25と図26を参照して、図6等に示された2つの開閉扉241,242の開閉機構を説明する。図25に示される通り、241は搬入部50Aの開閉扉であり、242は排出部50Bの開閉扉である。開閉扉241は、矢印243のごとく動き、実線で示された位置は閉状態の位置を示し、想像線で示された位置は開状態の位置を示す。同様に、開閉扉242は矢印244のごとく動き、実線で示された位置は閉状態の位置を示し、想像線で示された位置は開状態の位置を示す。2つの開閉扉241,242は、共通の1つの駆動機構245で同時に開閉動作する。このことは、搬入部50Aにおけるノズル17の搬入動作と、排出部50Bにおけるノズル17の排出動作は同期がとられ、同時に行われることを意味している。駆動機構245は、ギア支持板246を備え、中心線247に関して線対称的な位置に2つのギア248,249を備えている。ギア248にはレバー230が固定され、レバー230の先部に形成された長穴230aに開閉扉241に設けられた突起241aが係合している。同じくギア249にもレバー231が固定され、当該レバー231の先部に形成された長穴231aに開閉扉242に設けられた突起242aが係合している。図25に示したギア248,249とレバー230,231の状態は、開閉扉241,242を閉じた状態に維持している。2つのギア248,249の間には、ギア248,249に係合するラックギア232が配置されている。2つのギア248,249とラックギア232の係合関係を平面図で示すと、図26のようになる。ラックギア232は、2枚のラックギア232A,232Bからなり、各々により左右のギアを動作させる。図25において、このラックギア232が矢印233のように移動すると、ギア248は時計回りに、ギア249は反時計回りに回転する。これによって開閉扉241,242はそれぞれ開状態になる。開閉扉241,242の開状態において、ラックギア232が矢印234の方向に移動すると、ギア248は反時計回りに、ギア249は時計回りに回転し、開閉扉241,242はそれぞれ閉状態になる。上記の構成を有する開閉機構によれば、ラックギア232のストロークが短くなり、コンパクトに開閉扉241,242を開閉することができる。
【0088】
以上の実施形態で説明された構成、形状、大きさおよび配置関係については本発明が理解・実施できる程度に概略的に示したものにすぎず、また数値および各構成の組成(材質)等については例示にすぎない。従って本発明は、説明された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示される技術的思想の範囲を逸脱しない限り様々な形態に変更することができる。
【産業上の利用可能性】
【0089】
本発明に係るノズル洗浄装置は、ハンダ粒子が付着したチップマウンタ吸着ノズルを1つずつ洗浄する洗浄装置として利用される。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】本発明の実施形態に係るノズル洗浄装置の正面図である。
【図2】本実施形態に係るノズル洗浄装置の右側面図である。
【図3】本実施形態に係るノズル洗浄装置の平面図である。
【図4】洗浄対象であるノズルの外観斜視図である。
【図5】ノズル搬入部の外側先端部を示す図である。
【図6】ノズル洗浄装置の縦タンクの正面側の内部構造を示す図である。
【図7】ノズル搬入部の内側先端部と、縦タンクの正面部に形成された搬入部周辺の構造部との関係を示す図である。
【図8】ノズル搬入部とノズル分離部と搬入回転部の正面図である。
【図9】ノズル搬入部の平面図である。
【図10】ノズル搬入部に付設されたノズル分離部の構造を示す図である。
【図11】受け板の平面図である。
【図12】縦タンク内に設けられた回転板および周辺構造の要部の正面図である。
【図13】回転板の中央部の配置構造とガイドローラの回転板指示構造を示す図である。
【図14】図10におけるA−A線断面図である。
【図15】加圧機構部および洗浄機構部の構造を示す一部断面側面図。
【図16】洗浄液の供給流路システムとノズルを示す図である。
【図17】マイクロバブル発生装置におけるエアー吸い込み部材の構造を示す図である。
【図18】5方向ノズルのノズル基部を示す図であり、(A)はノズル基部の要部断面図、(B)は(A)におけるB−B線断面図、(C)は(A)におけるA1方向矢視図である。
【図19】5方向ノズルのノズルカバーを示す図であり、(A)は側面図、(B)は端面図である。
【図20】旋回ノズルのノズル基部を示す図であり、(A)はノズル基部の要部断面図、(B)は(A)におけるC−C線断面図、(C)は(A)におけるA2方向矢視図である。
【図21】ホットプレートのヒータを示す図であり、(A)は平面図、(B)は側面図、(C)は右端面図である。
【図22】受け板およびその周辺部の詳細構造を示し、(A)は通常(クランプ時)の平面図であり、(B)はクランプ解除時の平面図である。
【図23】回転板のノズル保持部における受け板と捩りバネの関係を示す部分断面側面図である。
【図24】図20におけるA3方向矢視図である。
【図25】ノズルの搬入部および排出部の扉開閉機構を示す正面図である。
【図26】ラックギアと二つのギアの係合関係を示す平面図である。
【符号の説明】
【0091】
10 ノズル洗浄装置
11 操作パネル
12 ノズル排出部
16 ノズル搬入部
17 ノズル
21 回転板
22 縦タンク
23 下部タンク
24 エアーシリンダ
25 加圧タンク
35 ノズル分離部
39 搬入回転部
41 溝
42 支持板
50A 搬入部
50B 排出部
51 ノズル保持部
52 受け板
52a 溝
61〜64 ガイドローラ
71,72 カムフォロア
81 正面板
82 裏面板
83 内部ギア
84 取付板
85 回転シリンダ
86 ワンウェイベアリング
87 回転ギア
91 支持板
92 捩りバネ
93 ビス
101 一般的ノズル
102 5方向ノズル
102A ノズル基部
103 旋回ノズル
103A ノズル基部
104 一般的ノズル
114 乾燥装置
115 乾燥装置
121 隔壁部
132 流路
140 マイクロバブル発生器
147 エアー吸い込み部材
201 ヒータ
241 開閉扉(搬入部)
232 開閉扉(排出部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄液を貯蔵する第1のタンクと、
前記第1のタンクと連通する洗浄液収納部を下部に備えると共に、洗浄対象であるノズルを保持する環状に配置された複数のノズル保持部を有しかつ下方への回転移動時に前記ノズルを前記洗浄液収納部の前記洗浄液内に浸漬する回転板を備える第2のタンクと、
前記回転板の回転動作による前記ノズルの移動路に沿って配置され、1つの前記ノズルに対して前記洗浄液を噴射する多方向ノズルと、
前記洗浄液収納部の前記洗浄液内であって前記回転板の回転動作による前記ノズルの移動路に沿って配置され、旋回流によりマイクロバブルを発生することにより1つの前記ノズルを洗浄する旋回ノズルと、
を備えることを特徴とするノズル洗浄装置。
【請求項2】
前記回転板の回転動作による前記ノズルの移動路に沿って、前記多方向ノズル、前記旋回ノズルの順序で前記多方向ノズルおよび前記旋回ノズルが配置されることを特徴とする請求項1記載のノズル洗浄装置。
【請求項3】
前記第1のタンクから前記洗浄液を吸い込み前記洗浄液を一定圧力で排出するためのエアーシリンダおよび加圧タンクと、
前記加圧タンクから排出された前記洗浄液を流す流路部材と、
前記洗浄液を前記多方向ノズルと前記旋回ノズルへ分岐して供給する分岐部と、
を備えることを特徴とする請求項1または2記載のノズル洗浄装置。
【請求項4】
前記分岐部の上流側にマイクロバブル発生部を備えることを特徴とする請求項3記載のノズル洗浄装置。
【請求項5】
前記多方向ノズルは、入口側から出口側の内部スペースに直接的に軸方向に前記洗浄液を流す1つの穴と、入口側の内面穴および外周通路を経由して出口側の前記内部スペースに径方向にて前記洗浄液を流す少なくとも3つの穴とを備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のノズル洗浄装置。
【請求項6】
前記旋回ノズルは、入口側と出口側の間に隔壁部を有し、入口側の内面穴および外周通路を経由して出口側の内部スペースに前記洗浄液を流しかつ前記内部スペース内で旋回流を作る少なくとも2つの穴を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のノズル洗浄装置。
【請求項7】
前記マイクロバブル発生部は、中間部の流路に、前記洗浄液の流れ方向に対して傾斜端面を有するエアー吸い込み管を備えることを特徴とする請求項4記載のノズル洗浄装置。
【請求項8】
前記第2のタンクの外側から、タンク正面板に形成された搬入部を通して、前記回転板における前記複数のノズル保持部の各々に1つずつ前記ノズルを搬入してセットするノズル搬入機構と、
前記回転板における前記複数のノズル保持部の各々から1つずつ洗浄済みの前記ノズルを、タンク正面板に形成された排出部を通して排出するノズル排出機構と、
を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のノズル洗浄装置。
【請求項9】
ノズルから噴射される洗浄液のバブル破壊衝撃で対象物を洗浄するバブル発生装置であり、
前記ノズルは、
入口側から出口側の内部スペースに通じる軸方向の第1の穴と、
入口側の内面に形成された1つの穴と、
前記穴に通じる外周通路と、
前記外周通路と出口側の前記内部スペースを連通する少なくとも3つの穴とを備える、
ことを特徴とするバブル発生装置。
【請求項10】
ノズルから噴射される洗浄液で対象物を洗浄するバブル発生装置であり、
前記ノズルは、
入口側と出口側の間に設けた隔壁部と、
入口側の内面に形成された穴と
前記穴に通じる外周通路と、
前記穴および前記外周通路を通して流れてきた前記洗浄液を出口側の内部スペースに流しかつ前記内部スペース内で旋回流を作る少なくとも2つの穴とを備える、
ことを特徴とするバブル発生装置。
【請求項11】
加圧タンク装置からノズルに向けて一定圧力の洗浄液が流れる流路に配置されるバブル発生装置であって、
一定径の流路が形成された本体部の軸方向にほぼ直交するように配置されたエアー吸い込み管を備え、前記流路内にある前記エアー吸い込み管の先端開口部に、前記流路における前記洗浄液の流れ方向に対して傾斜する端面を形成し、前記洗浄液にマイクロバブルを発生させることを特徴とするバブル発生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2010−155185(P2010−155185A)
【公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−333815(P2008−333815)
【出願日】平成20年12月26日(2008.12.26)
【出願人】(509003726)株式会社加積商会 (1)
【Fターム(参考)】