説明

ハニカムフィルタ及びその製造方法

【課題】外周コート層に触媒が堆積されにくく、かつ、最外周のセルを区画形成する隔壁において触媒が凝集し難いハニカムフィルタを提供すること。
【解決手段】多孔質の隔壁6によって区画形成された複数のセル5を有するセル構造体と、セル構造体の外周に配設された外壁と、を備えたハニカムセグメント2の複数個が、それぞれの外壁どうしで接合された接合体を構成するとともに、構成された接合体の外周部が切削加工された切削加工体の隔壁に触媒が担持された触媒担持体と、触媒担持体の外周面10上に配設された外周コート層4と、を備え、触媒担持体と外周コート層4の境界面から50μm以上離れた外周コート層4中における触媒の担持量が、走査型電子顕微鏡を使用し、エネルギー分散型蛍光X線分析により測定した場合に、5質量%以下であるハニカムフィルタ1。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はハニカムフィルタ及びその製造方法に関し、更に詳しくは、外周コート層に触媒が堆積されにくく、かつ、最外周のセルを区画形成する隔壁において触媒が凝集し難いハニカムフィルタ及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の排ガスや廃棄物の焼却時に発生する焼却排ガス等に含まれる、塵やその他の粒子状物質を捕集するため、セラミックスからなるハニカムフィルタが使用されている。特に、内燃機関から排出されるスート等の粒子状物質(以下、「PM」ともいう)を効率的に除去するために、ディーゼルパティキュレートフィルタ(以下、「DPF」ともいう)が使用されている。
【0003】
このDPFは、捕捉したPMを除去しなければ最終的に目詰りしてしまうため、捕捉したPMを除去して再生する必要がある。DPFの再生は、一般的にはDPF自体を加熱してPMを燃焼させることにより可能である。DPFの再生方法としては、例えば、DPFに酸化型の触媒を担持し、ディーゼル機関の高温排ガスにより効率的にPMを燃焼させる方法がある。
【0004】
DPFに触媒を担持する場合には、通常、触媒が隔壁全体に担持されるようにする。触媒が隔壁全体に担持されることにより、DPF全体に渡って効率的にPMを燃焼することができる。しかし、DPFの排ガスが流入する側の端部(入口側端部)から、排ガスが流出する側の端部(出口側端部)に向かって温度が上昇するようになるため、DPFの出口側端部付近の温度が過剰に高くなると、DPFの出口側端部付近において、触媒が劣化したり、隔壁にクラックが生じたり、隔壁が溶損したりするようになる。
【0005】
これに対し、DPFの出口側端部付近の、触媒の担持量を減らしたり、触媒を非担持にしたりすることにより、DPFの出口側端部付近の触媒劣化等の問題を解消しようとする方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
また、再生を繰り返した場合の再生効率が十分ではないという問題があったため、触媒劣化、隔壁のクラックの発生及び隔壁の溶損を抑制するとともに、再生時の再生効率を高くすることが可能なハニカムフィルタが開示されている(例えば、特許文献2参照)。
【0007】
【特許文献1】特開2003−154223号公報
【特許文献2】特開2007−216165号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来のハニカムフィルタは、外周面上に外周コート層を配設した後に多孔質の隔壁に触媒を担持させて製造する。この製造方法では、多孔質の隔壁に担持させた余剰触媒をエアーブロー等で取り除く際、セル内を通過するエアーは、最外周のセル内では外周コート層の方向へ流れるため、外周コート層に触媒が堆積する場合がある。また、最外周のセルを区画形成する隔壁に触媒が凝集する場合がある。
【0009】
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、外周コート層に触媒が堆積されにくく、かつ、最外周のセルを区画形成する隔壁において触媒が凝集し難いハニカムフィルタを提供することにある。
【0010】
また、本発明の課題とするところは、外周コート層に触媒が堆積されにくく、かつ、最外周のセルを区画形成する隔壁において触媒が凝集し難いハニカムフィルタの製造方法を提供することにある。
【0011】
本発明者らは上記課題を達成すべく鋭意検討した結果、所定の工程でハニカムフィルタを製造することによって、上記課題を達成することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
【課題を解決するための手段】
【0012】
即ち、本発明によれば、以下に示すハニカムフィルタ及びその製造方法が提供される。
【0013】
[1]多孔質の隔壁によって区画形成された複数のセルを有するセル構造体と、前記セル構造体の外周に配設された外壁と、を備えたハニカムセグメントの複数個が、それぞれの前記外壁どうしで接合された接合体を構成するとともに、構成された前記接合体の外周部が切削加工された切削加工体の前記隔壁に触媒が担持された触媒担持体と、前記触媒担持体の外周面上に配設された外周コート層と、を備え、前記触媒担持体と前記外周コート層の境界面から50μm以上離れた前記外周コート層中における前記触媒の担持量が、前記触媒担持体と前記外周コート層の境界部を観測可能な切断面を有し、前記切断面における前記境界部に樹脂を埋めて得られる測定片を、走査型電子顕微鏡を使用し、エネルギー分散型蛍光X線分析により測定した場合に、5質量%以下であるハニカムフィルタ。
【0014】
[2]走査型電子顕微鏡を使用し、エネルギー分散型蛍光X線分析により、前記測定片における前記触媒の担持量を測定した場合に、前記触媒の担持量が、前記境界面から50μm以上離れた前記外周コート層中で1質量%以下である前記[1]に記載のハニカムフィルタ。
【0015】
[3]走査型電子顕微鏡を使用し、エネルギー分散型蛍光X線分析により、前記測定片における前記触媒の有無を測定した場合に、前記触媒が、前記境界面から50μm以上離れた前記外周コート層中で検出されない前記[1]に記載のハニカムフィルタ。
【0016】
[4]最外周のセル以外のセルを区画形成する前記隔壁における前記触媒の担持量に対する、前記最外周のセルを区画形成する前記隔壁の前記触媒担持体と前記外周コート層の境界面から50μm以内における前記触媒の担持量の割合が30%未満である前記[1]〜[3]のいずれかに記載のハニカムフィルタ。
【0017】
[5]多孔質の隔壁によって区画形成された複数のセルを有するセル構造体と、前記セル構造体の外周に配設された外壁と、を備えたハニカムセグメントの複数個を、それぞれの前記外壁どうしで接合して接合体を得、得られた前記接合体の外周部を切削加工して切削加工体を得る工程(1)、前記切削加工体の前記隔壁に触媒を担持して触媒担持体を得る工程(2)、及び得られた前記触媒担持体の外周面上に外周コート層を配設して外周コート体を得る工程(3)、を備えたハニカムフィルタの製造方法。
【0018】
[6]前記工程(3)の後に、前記外周コート体を熱することで前記触媒を前記隔壁に固定する工程(4)を更に備えた前記[5]に記載のハニカムフィルタの製造方法。
【発明の効果】
【0019】
本発明のハニカムフィルタは、外周コート層に触媒が堆積されにくく、かつ、最外周のセルを区画形成する隔壁において触媒が凝集し難いという効果を奏するものである。そのため、DPFを加熱してPMを燃焼させるときに、DPFに生じる部分的な温度上昇によるクラックの発生を抑制することができる。
【0020】
また、本発明のハニカムフィルタの製造方法は、外周コート層に触媒が堆積されにくく、かつ、最外周のセルを区画形成する隔壁において触媒が凝集し難いハニカムフィルタを製造することができるという効果を奏するものである。そのため、必要最低限の量だけ触媒を担持することになり、製造コストを削減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施の最良の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施の形態に対し適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に入ることが理解されるべきである。
【0022】
(1)ハニカムフィルタ
本発明のハニカムフィルタは、触媒担持体と外周コート層を備えるものである。また、本発明のハニカムフィルタは、触媒担持体と外周コート層の境界面から50μm以上離れた外周コート層中における触媒の担持量が、触媒担持体と外周コート層の境界部を観測可能な切断面を有し、切断面における境界部に樹脂を埋めて得られる測定片を、走査型電子顕微鏡を使用し、エネルギー分散型蛍光X線分析により測定した場合に、5質量%以下のものであり、1質量%以下のものであることが好ましい。また、走査型電子顕微鏡を使用し、エネルギー分散型蛍光X線分析により、測定片における触媒の有無を測定した場合に、触媒が、境界面から50μm以上離れた外周コート層中で検出されないものであることが更に好ましい。このため、本発明のハニカムフィルタは、外周コート層に触媒が堆積されにくいものであるといえる。なお、ここでいう「境界面」とは、触媒担持体と外周コート層が密着している場合には、外周コート層の、触媒担持体と当接する面をいう。また、触媒担持体と外周コート層が密着していない場合には、外周コート層の、触媒担持体と対向する面をいう。
【0023】
更に、本発明のハニカムフィルタは、最外周のセル以外のセルを区画形成する隔壁における触媒の担持量に対する、最外周のセルを区画形成する隔壁の触媒担持体と外周コート層の境界面から50μm以内における触媒の担持量の割合(以下、「触媒割合」ともいう)が30%未満であることが好ましく、20%未満であることが更に好ましく、10%未満であることが特に好ましく、1%未満であることが最も好ましい。このため、本発明のハニカムフィルタは、最外周のセルを区画形成する隔壁において触媒が凝集し難いものであるといえる。なお、「触媒の担持量」は、エネルギー分散型蛍光X線分析により測定した値である。また、ここでいう「境界面」とは、触媒担持体と外周コート層が密着している場合には、触媒担持体の、外周コート層と当接する面をいい、触媒担持体と外周コート層が密着していない場合には、触媒担持体の、外周コート層と対向する面をいう。
【0024】
本発明のハニカムフィルタは、外周コート層に触媒が堆積されにくく、かつ、最外周のセルを区画形成する隔壁において触媒が凝集し難いものであるため、DPFを加熱してPMを燃焼させるときに、DPFに生じる部分的な温度上昇によるクラックの発生を抑制することができる。
【0025】
ここで、本発明のハニカムフィルタについて図を用いて説明する。図1は、本発明のハニカムフィルタの一実施形態を模式的に示す斜視図であり、図2は、図1に示されるハニカムフィルタを端面側から見た部分正面図である。
【0026】
図1において、ハニカムフィルタ1は、触媒が担持された多孔質の隔壁6によって区画形成された複数のセル5を有するセル構造体と、セル構造体の外周に配設される外壁とを備えたハニカムセグメント2と、ハニカムセグメント2の複数個をそれぞれの外壁どうしで接合してできる接合材層9と、接合体の外周部を切削加工してできる外周面10と、外周面10に配設された外周コート層4と、を有している。なお、図1において、ハニカムフィルタ1は、円柱状の形状であるが、本発明のハニカムフィルタの形状は円柱状に限定されるものではなく、必要に応じて適宣選択することができる。
【0027】
図2において、ハニカムフィルタ1は、触媒が担持された多孔質の隔壁6によって区画形成された複数のセル5を有するセル構造体と、セル構造体の外周に配設される外壁8とを備えたハニカムセグメント2と、ハニカムセグメント2の複数個をそれぞれの外壁8どうしで接合してできる接合材層9と、接合体の外周部を切削加工してできる外周面10と、外周面10に配設された外周コート層4と、を有している。なお、複数のセル5においては、一方の端面と他方の端面とが相補的な市松模様を呈するように目封止7が形成されている。
【0028】
(1−1)触媒担持体
触媒担持体は、多孔質の隔壁によって区画形成された複数のセルを有するセル構造体と、セル構造体の外周に配設された外壁と、を備えたハニカムセグメントの複数個が、それぞれの外壁どうしで接合された接合体を構成するとともに、構成された接合体の外周部が切削加工された切削加工体の隔壁に触媒が担持されたものである。
【0029】
(切削加工体)
切削加工体は、接合体の外周部が切削加工されたものである。切削加工による外周部の形状は特に限定されるものではなく、任意の形状をとることができる。
【0030】
(接合体)
接合体は、複数個のハニカムセグメントを、それぞれの外壁どうしで接合材を用いて接合して構成されるものである。接合するハニカムセグメントの個数は特に限定されるものではないが、通常、9個〜16個程度である。
【0031】
(ハニカムセグメント)
ハニカムセグメントは、多孔質の隔壁によって区画形成された複数のセルを有するセル構造体と、セル構造体の外周に配設された外壁と、を備えるものである。多孔質の隔壁によって区画形成された複数のセルは、ハニカムセグメントの二つの端面間を連通しており、流体の流路となる。
【0032】
ハニカムセグメントの材質は、多孔質であることが好ましく、平均細孔径が5μm〜40μmであり、気孔率が30%〜85%であることが更に好ましい。より具体的には、強度及び耐熱性の観点から、炭化珪素(SiC)、炭化珪素(SiC)を骨材とし、かつ珪素(Si)を結合材とする珪素−炭化珪素系複合材料、窒化珪素、コージェライト、ムライト、アルミナ、スピネル、炭化珪素−コージェライト系複合材、リチウムアルミニウムシリケート、チタン酸アルミニウム、Fe−Cr−Al系金属からなる群より選択される少なくとも1種を材質として用いることが好ましい。これらの中でも、炭化珪素又は珪素−炭化珪素系複合材料を用いることが更に好ましい。珪素−炭化珪素系複合材料を材質としたハニカムセグメントを用いてハニカムフィルタを製造した場合には、通常、珪素−炭化珪素の表面に二酸化珪素の膜が形成される。二酸化珪素の融点は珪素の融点より高いため、ハニカムフィルタの温度が上昇し珪素の融点を超えた場合であっても、二酸化珪素の表面保護膜により、隔壁の溶損を防止することができる。なお、平均細孔径は、「JASO 自動車規格 自動車排気ガス浄化触媒セラミックモノリス担体の試験方法 M505−87の6.3に記載の全細孔容積、メジアン細孔径」の方法で測定された値であり、気孔率は、細孔容積より算出の方法で測定された値である。
【0033】
セル構造体に関して、隔壁の厚さは6mil〜70milであることが好ましく、8mil〜30milであることが更に好ましく、10mil〜20milであることが特に好ましい。また、セル密度は50cpsi〜400cpsiであることが好ましく、70cpsi〜370cpsiであることが更に好ましく、80cpsi〜320cpsiであることが特に好ましい。隔壁の厚さが6mil未満であると、強度が低い場合がある。一方、隔壁の厚さが70mil超であると、圧力損失が高すぎてエンジン出力が低下する場合がある。また、セル密度が、50cpsi未満であると、強度が低い場合がある。一方、セル密度が400cpsi超であると、圧力損失が高すぎてエンジン出力が低下する場合がある。
【0034】
多孔質の隔壁によって区画形成された複数のセルには、一方の端面と他方の端面において相補的な市松模様を呈するように目封止が形成される。セルにこのような目封止が形成されることで、流体が本発明のハニカムフィルタを用いたDPFを流れるときに、連通する端面間をそのまま通過することは無く、触媒が担持された隔壁を少なくとも一度は通過しなくてはならない。触媒が担持された隔壁を通過する際に、流体に含まれるPMが除去される。
【0035】
ハニカムセグメントについて図3を用いて説明する。図3は、本発明のハニカムフィルタを構成するハニカムセグメントの一例を模式的に示す斜視図である。
【0036】
ハニカムセグメント2は、多孔質の隔壁6によって区画形成された複数のセル5を有するセル構造体と、セル構造体の外周に配設された外壁8とを備えるものであり、ハニカム形状を有している。また、セル5においては、一方の端面11と他方の端面12において相補的な市松模様を呈するように目封止7が形成されている。なお、図3において、ハニカムセグメント2の形状は角柱状であるが、本発明のハニカムフィルタを構成するハニカムセグメントの形状は角柱状に限定されるものではなく、必要に応じて適宣選択することができる。
【0037】
(接合材)
接合材は複数個のハニカムセグメントをそれぞれの外壁どうしで接合するのに用いるものであり、その構成成分は、耐熱性を有するセラミックファイバー、セラミック粒子等からなるフィラーと、コロイダルシリカ等の無機接着剤とを主成分とすることが好ましい。
【0038】
(触媒)
触媒としては、排ガスの熱によりPMを燃焼することができるものであれば特に限定されるものではない。例えば、貴金属元素、周期表VIa族の元素、及び周期表VIII族の元素の中から選ばれる元素を含む単体又は化合物を用いることができる。より具体的には、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、セリウム(Ce)、銅(Cu)、バナジウム(V)、鉄(Fe)、金(Au)、銀(Ag)等の元素を含む単体又は化合物を挙げることができる。また、NOx選択還元型触媒成分やNOx吸蔵型触媒成分を用いても良い。
【0039】
隔壁に担持される触媒の濃度は、5g/L〜250g/Lであることが好ましく、10g/L〜100g/Lであることが更に好ましく、15g/L〜50g/Lであることが特に好ましい。触媒の濃度が5g/L未満であると、PMを充分に燃焼除去することができない場合がある。一方、触媒の濃度が250g/L超であると、圧力損失が高くなりすぎてしまう場合や、コスト高となる場合がある。なお、触媒の濃度は、例えば、ハニカムフィルタからある体積のブロックを切り出し、触媒を担持する前後の質量差を、切り出した体積で割ることにより算出することができる。
【0040】
触媒割合は30%未満であることが好ましく、20%未満であることが更に好ましく、10%未満であることが特に好ましく、1%未満であることが最も好ましい。このような範囲とすることで、余剰の触媒を担持することがなく、製造コストを削減することができる。
【0041】
(1−2)外周コート層
外周コート層は、触媒担持体の外周面上に配設されるものである。また、触媒担持体と外周コート層の境界面から50μm以上離れた外周コート層中における触媒の担持量は、触媒担持体と外周コート層の境界部を観測可能な切断面を有し、切断面における境界部に樹脂を埋めて得られる測定片を、走査型電子顕微鏡を使用し、エネルギー分散型蛍光X線分析により測定した場合に、5質量%以下であり、1質量%以下であることが好ましい。また、走査型電子顕微鏡を使用し、エネルギー分散型蛍光X線分析により、測定片における触媒の有無を測定した場合に、触媒は、境界面から50μm以上離れた外周コート層中では検出されないことが更に好ましい。
【0042】
外周コート層に用いられるコーティング材としては、耐火性粒子をスラリー化したものを用いることが好ましい。
【0043】
切断面は、触媒担持体と外周コート層の境界部を観測可能であれば良く、例えば、ハニカムフィルタの端面と平行に切断して生じる切断面であって良い。
【0044】
切断面における触媒担持体と外周コート層の境界部に埋める樹脂は、例えば、商品名「スペシフィックスエポキシ系樹脂」(ストルアス社製)と商品名「スペシフィックス−20硬化剤」(ストルアス社製)を混ぜて硬化させて調製することができる。なお、走査型電子顕微鏡で観測する際には、観測面を研磨した研磨面を観測することが好ましい。
【0045】
測定に用いる走査型電子顕微鏡及びエネルギー分散型蛍光X線分析は特に限定されるものではない。走査型電子顕微鏡としては、例えば、商品名「S−3200N」(日立社製)がある。また、エネルギー分散型蛍光X線分析としては、例えば、商品名「EMAX−5770W」(堀場製作所社製)がある。
【0046】
(2)ハニカムフィルタの製造方法
本発明のハニカムフィルタの製造方法は、多孔質の隔壁によって区画形成された複数のセルを有するセル構造体と、セル構造体の外周に配設された外壁と、を備えたハニカムセグメントの複数個を、それぞれの外壁どうしで接合して接合体を得、得られた接合体の外周部を切削加工して切削加工体を得る工程(1)、切削加工体の隔壁に触媒を担持して触媒担持体を得る工程(2)、及び得られた触媒担持体の外周面上に外周コート層を配設して外周コート体を得る工程(3)、を備える。また、当該製造方法では、外周コート体を熱することで触媒を隔壁に固定する工程(4)を工程(2)又は工程(3)の後に行うことが可能ではあるが、工程(3)の後に、工程(4)を行うことが好ましい。これは、熱処理工程を1回分減らすことで、製造工程で発生する二酸化炭素及び加熱費用等の製造コストの削減が可能となるからである。
【0047】
(2−1)工程(1)
工程(1)は、多孔質の隔壁によって区画形成された複数のセルを有するセル構造体と、セル構造体の外周に配設された外壁と、を備えたハニカムセグメントの複数個を、それぞれの外壁どうしで接合して接合体を得、得られた接合体の外周部を切削加工して切削加工体を得る工程である。ハニカムセグメントの複数個を、それぞれの外壁どうしで接合した接合体を用いることで、熱応力が緩和され、排ガスの急激な温度変化や局所的な発熱にさらされ内部に不均一な温度分布が生じた場合のクラックの発生を抑制することができる。また、得られた接合体の外周部を切削加工するので、本発明のハニカムフィルタは任意の形状にすることができる。
【0048】
(接合体の作製方法)
接合体は、ハニカムセグメントの複数個が、それぞれの外壁どうしで接合して作製されるものである。接合方法としては、例えば、特開2000−279729号公報に記載されている方法がある。より具体的には、図5に示すような直角をなす2つの平面(第一平面20及び第二平面21)を有する設置基準治具23を用い、この設置基準治具23上にて、複数のハニカムセグメント2の外壁にペースト状の接合材24を塗布し、第一平面20と平行な方向及び第二平面21と平行な方向に並べて所定位置に設置し、加圧した後、接合材24を乾燥及び硬化させて得る方法を挙げることができる。なお、第一平面20と第二平面21には、必要に応じてハニカムセグメント2に接触するパッド25を設けても良い。
【0049】
(ハニカムセグメントの作製方法)
ハニカムセグメントは、従来公知の方法を用いて作製することができる。より具体的には、ハニカムセグメントの材質に、メチルセルロース、ヒドロキシプロポキシルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール等のバインダー、造孔材、界面活性剤、溶媒としての水等を添加して、混練することで可塑性の坏土を調製し、調製した坏土を柱状体に成形し、乾燥する。その後、セルに目封止を形成し、焼成する方法で作製することができる。
【0050】
混練方法、調製した坏土を柱状体に成形する方法、及び乾燥方法は特に制限はされるものではない。混練方法としては、例えば、ニーダー、真空土練機等を用いる方法がある。また、調製した坏土を柱状体に成形する方法としては、例えば、押出成形、射出成形、プレス成形等の従来公知の成形法を用いることができる。これらの中でも、調製した坏土を、所望の外壁厚さ、隔壁厚さ、セル密度にするハニカム構造体成形用口金を用いて押出成形する方法が好ましい。更に、乾燥方法としては、例えば、熱風乾燥、マイクロ波乾燥、誘電乾燥、減圧乾燥、真空乾燥、凍結乾燥等の従来公知の乾燥方法を用いることができる。これらの中でも、全体を迅速かつ均一に乾燥することができる点で、熱風乾燥と、マイクロ波乾燥又は誘電乾燥とを組み合わせた乾燥方法を用いることが好ましい。乾燥条件は、ハニカムセグメントの材質等により適宜選択することができる。
【0051】
セルに目封止を形成する方法としては、従来公知の方法を用いることができる。より具体的には、ハニカムセグメントの端面にシートを貼り付けた後、このシートの目封止を形成するセルに対応した位置に穴を開ける。このシートを貼り付けたままの状態で、該端面を目封止用スラリーに浸し、シートに開けた穴を通じて、目封止を形成するセルの開口端部内に目封止用スラリーを充填し、それを乾燥及び焼成する方法を用いることができる。なお、目封止用スラリーは、目封止の材質をスラリー化したものである。目封止の材質は、目封止と多孔質である隔壁との熱膨張差を小さくするために、ハニカムセグメントの材質と同一のものを用いることが好ましい。
【0052】
焼成方法としては、例えば、焼成炉において焼成する方法がある。焼成炉及び焼成条件は、ハニカムセグメントの形状、材質等に合わせて適宜選択することができる。焼成の前に仮焼成によりバインダー等の有機物を燃焼除去しても良い。なお、焼成は、セルに封止用スラリーを充填する前に行っても良く、セルに目封止用スラリーを充填した後に行っても良いが、セルに目封止用スラリーを充填した後に行うことが好ましい。これは、熱処理工程を1回分減らすことで、発生する二酸化炭素及び熱処理工程等のコストを削減することができるからである。
【0053】
(接合材の調製方法)
接合材は接合材の構成成分に、必要に応じて有機バインダー(例えば、メチルセルロース、カルボキシメチルロース等)、分散剤、水等を加え、それをミキサー等の混練機を使用して混合・混練してペースト状にすることで調製することができる。
【0054】
(切削加工体の作製方法)
切削加工体は、作製した接合体の外周部を切削加工することで作製することができる。切削加工する外周部は、外周面から2セル分以上であることが好ましく、2〜4セル分であることが更に好ましい。このように切削加工することで、本発明のハニカムフィルタの形状を任意の形状にすることができ、また、外周部に存在する変形したセルを除くことができる。
【0055】
切削加工する方法は、特に限定されるものではなく従来公知の方法を用いることができる。例えば、特許第2604876号公報に記載の方法で行うことができる。より具体的には、砥石の周速を750m/min〜2100m/min、好ましくは1300m/min〜1500m/minの範囲で行い、加工速度を0.7mm/秒〜0.9mm/秒の速度で行うことが好ましい。砥石の周速が750m/min未満であると、切削加工に要する時間が長くなり、製品のコストを不必要に高くする場合がある。一方、砥石の周速が2100m/min超であると、セラミックハニカム焼成体が欠けたりして所望の寸法精度が得られない場合がある。また、加工速度が0.7mm/秒未満であると、加工時間が長くなる場合がある。一方、0.9mm/秒超であると、チッピングを起こす場合があり、砥石の寿命が短くなる場合がある。
【0056】
(2−2)工程(2)
工程(2)は、切削加工体の隔壁に触媒を担持させて触媒担持体を得る工程である。切削加工体の隔壁に触媒を担持させる方法としては、例えば、以下の方法がある。先ず、所望の触媒を水等の分散媒に分散させて触媒担持液を調製する。次いで、切削加工体を触媒担持液に浸すことによって、切削加工体に存する隔壁に触媒を担持させることができる。
【0057】
(2−3)工程(3)
工程(3)は、触媒担持体の外周面上に外周コート層を配設して外周コート体を得る工程である。外周コート層を配設する方法は特に限定されるものではなく、従来公知の方法を用いることができる。例えば、外周面上をコーティング材で被覆する方法がある。工程(3)を工程(2)の後に行うことで、外周コート層に触媒が堆積さにくく、かつ、最外周のセルを区画形成する隔壁において触媒が凝集し難いため、製造コストを削減することができる。
【0058】
(2−4)工程(4)
工程(4)は、外周コート体を熱することで触媒を隔壁に固定する工程である。工程(4)は、工程(2)の直後に、触媒担持体を加熱することで行うことも可能ではあるが、熱処理工程を1回分減らすことで、発生する二酸化炭素及び製造コストの削減が可能となるために、工程(3)の後に行うことが好ましい。
【0059】
(3)その他
ここで、本発明のハニカムフィルタを用いた際の、流体の一形態について図4を用いて説明する。図4は、図3におけるA−A線断面図である。図4においては、ハニカムセグメント2の左側端面11が排気ガス(流体)の入口となる場合を示し、右側端面12が排気ガス(流体)の出口となる場合を示す。排気ガスは、目封止されることなく開口しているセル5(流入セル)からハニカムセグメント2内に流入し、多孔質の隔壁6を通過して他の目封止されることなく開口しているセル5(流出セル)から流出する。そして、隔壁6を通過する際に排気ガス中のスートを含むPMが隔壁6に捕捉される。このようにして、排気ガスの浄化を行うことが出来る。そして、このような捕捉によって、ハニカムセグメント2の内部にはスートを含むPMが経時的に堆積して圧力損失が大きくなるため、PMを燃焼させ、DPFを再生する必要がある。
【実施例】
【0060】
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、各種物性値の測定方法、及び諸特性の評価方法を以下に示す。
【0061】
[気孔率]:細孔容積より算出の方法で測定された値を用いた。
【0062】
[外周コート層での触媒の評価及び担持量]:触媒担持体と外周コート層の境界部に、商品名「スペシフィックスエポキシ系樹脂」(ストルアス社製)と商品名「スペシフィックス−20硬化剤」(ストルアス社製)を混ぜて硬化させて調製した樹脂を埋めて得られる測定片を、走査型電子顕微鏡(商品名「S−3200N」、日立社製)を使用し、エネルギー分散型蛍光X線(商品名「EMAX−5770W」、堀場製作所社製)を用いて分析することにより評価した。触媒が、境界面から50μm以上離れた外周コート層中で検出されなかったものを「無」と評価し、検出されたものを「有」と評価した。また、外周コート層での触媒の担持量は、Ce含有量を定量分析することにより測定した。
【0063】
[クラック有無の評価]:目視にてクラックの発生を評価した。クラックが発生したものを「有」、発生しなかったものを「無」と評価した。
【0064】
(実施例1)
ハニカムセグメントの材質として、SiC粉末と金属Si粉末を80:20の質量の割合で混合したものを用い、造孔材として澱粉、発泡樹脂を加え、更に、メチルセルロース、ヒドロキシプロポキシルメチルセルロース、界面活性剤、及び水を添加して、混練することで可塑性の坏土を調製した。
【0065】
調製した坏土を、セル構造が12mil/300cpsi(「0.3mm」/「46.5セル/cm」)となるようなハニカム構造体成形用口金を使用して押出成形した後、乾燥した。その後、セルに目封止を形成し、焼成して角柱状ハニカムセグメントを得た。
【0066】
得られた角柱状ハニカムセグメントを16個、それぞれの外壁にペースト状の接合材を塗布し、4×4に並べて組み付けた後、四方より加圧した。その後、接合材を乾燥させて接合体を得た。接合材の乾燥後、接合体を円柱形状になるように切削加工し、切削加工体を得た。
【0067】
得られた切削加工体に触媒を担持し、150℃で乾燥することで触媒担持体を得た。触媒には、質量比がアルミナ:白金:セリア=8:1.7:2である混合物を用いた。なお、触媒の濃度は、ハニカムフィルタ全体で均一に30g/Lとなるように調製した。
【0068】
触媒担持体の外周面上に炭化珪素を用いて厚さ1mm分だけ外周コート層を配設した後、550℃で乾燥及び触媒を隔壁に固定させて、円柱状のハニカムフィルタを製造した。ハニカムフィルタ全体の大きさは、144mmφ×152mmL(長さ)であった。このハニカムフィルタの「外周コート層での触媒の有無の評価」は「無」であり、「外周コート層での触媒の担持量」は0%であり、「クラック有無の評価」は「無」であった。
【0069】
(実施例2〜9、実施例11〜13)
表1に示す条件以外は、実施例1と同様にして円柱状のハニカムフィルタを製造した。製造した各ハニカムフィルタに関して、「外周コート層での触媒」及び「クラック有無」の評価を行った。結果を表1に示す。
【0070】
(実施例10)
調製した坏土を押し出し成形する際に、入口側端面から5mmのところまで抑え板をおいて加圧し、入口側のセルの形状を八角形に、出口側のセルの形状を四角形にしたこと以外は実施例1と同様にして、円柱状のハニカムフィルタを製造した。製造したハニカムフィルタに関して、「外周コート層での触媒」及び「クラック有無」の評価を行った。結果を表1に示す。
【0071】
【表1】

【0072】
(比較例1)
切削加工体を得るまでは、実施例1と同様にして行った。得られた切削加工体の外周面上に炭化珪素を用いて厚さ1mm分だけ外周コート層を配設した後、触媒を担持した。150℃で乾燥して外周コート体を得た後、得られた外周コート体を550℃で加熱することで触媒を隔壁に固定して、円柱状のハニカムフィルタを製造した。このハニカムフィルタの「外周コート層での触媒の有無」の評価は「有」であり、「外周コート層での触媒の担持量」は7%であり、「クラック有無の評価」は「有」であった。
【0073】
(比較例2〜9、比較例11〜13)
表2に示す条件以外は、比較例1と同様にして円柱状のハニカムフィルタを製造した。製造した各ハニカムフィルタに関して、「外周コート層での触媒」及び「クラック有無」の評価を行った。結果を表2に示す。
【0074】
(比較例10)
調製した坏土を押し出し成形する際に、入口側端面から5mmのところまで抑え板をおいて加圧し、入口側のセルの形状を八角形に、出口側のセルの形状を四角形にしたこと以外は比較例1と同様にして、円柱状のハニカムフィルタを製造した。製造したハニカムフィルタに関して、「外周コート層での触媒」及び「クラック有無」の評価を行った。結果を表2に示す。
【0075】
【表2】

【0076】
本発明のハニカムフィルタは、従来のものに比べて、クラックが発生し難く、外周コート層で触媒が観測されにくいものであった。また、最外周のセルを区画形成する隔壁において触媒が凝集し難いものであった。
【産業上の利用可能性】
【0077】
本発明のハニカムフィルタは、排気ガス用のフィルタとして利用可能である。例えば、ディーゼルエンジン等からの排気ガスに含まれている粒子状物質(PM)を捕捉して除去するためのディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)として好適に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】本発明のハニカムフィルタの一実施形態を模式的に示す斜視図である。
【図2】図1に示されるハニカムフィルタを端面側から見た部分正面図である。
【図3】本発明のハニカムフィルタを構成するハニカムセグメントの一例を模式的に示す斜視図である。
【図4】図3におけるA−A線断面図である。
【図5】設置基準治具を用いたハニカムセグメントの設置方法を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0079】
1:ハニカムフィルタ、2:ハニカムセグメント、4:外周コート層、5:セル、6:隔壁、7:目封止、8:外壁、9:接合体層、10:外周面、11,12:端面、20:第一平面、21:第二平面、23:設置基準治具、24:接合材、25:パッド。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多孔質の隔壁によって区画形成された複数のセルを有するセル構造体と、前記セル構造体の外周に配設された外壁と、を備えたハニカムセグメントの複数個が、それぞれの前記外壁どうしで接合された接合体を構成するとともに、構成された前記接合体の外周部が切削加工された切削加工体の前記隔壁に触媒が担持された触媒担持体と、
前記触媒担持体の外周面上に配設された外周コート層と、を備え、
前記触媒担持体と前記外周コート層の境界面から50μm以上離れた前記外周コート層中における前記触媒の担持量が、
前記触媒担持体と前記外周コート層の境界部を観測可能な切断面を有し、前記切断面における前記境界部に樹脂を埋めて得られる測定片を、走査型電子顕微鏡を使用し、エネルギー分散型蛍光X線分析により測定した場合に、5質量%以下であるハニカムフィルタ。
【請求項2】
走査型電子顕微鏡を使用し、エネルギー分散型蛍光X線分析により、前記測定片における前記触媒の担持量を測定した場合に、前記触媒の担持量が、前記境界面から50μm以上離れた前記外周コート層中で1質量%以下である請求項1に記載のハニカムフィルタ。
【請求項3】
走査型電子顕微鏡を使用し、エネルギー分散型蛍光X線分析により、前記測定片における前記触媒の有無を測定した場合に、前記触媒が、前記境界面から50μm以上離れた前記外周コート層中で検出されない請求項1に記載のハニカムフィルタ。
【請求項4】
最外周のセル以外のセルを区画形成する前記隔壁における前記触媒の担持量に対する、前記最外周のセルを区画形成する前記隔壁の、前記触媒担持体と前記外周コート層の境界面から50μm以内における前記触媒の担持量の割合が30%未満である請求項1〜3のいずれか一項に記載のハニカムフィルタ。
【請求項5】
多孔質の隔壁によって区画形成された複数のセルを有するセル構造体と、前記セル構造体の外周に配設された外壁と、を備えたハニカムセグメントの複数個を、それぞれの前記外壁どうしで接合して接合体を得、得られた前記接合体の外周部を切削加工して切削加工体を得る工程(1)、
前記切削加工体の前記隔壁に触媒を担持して触媒担持体を得る工程(2)、及び
得られた前記触媒担持体の外周面上に外周コート層を配設して外周コート体を得る工程(3)、を備えたハニカムフィルタの製造方法。
【請求項6】
前記工程(3)の後に、前記外周コート体を熱することで前記触媒を前記隔壁に固定する工程(4)を更に備えた請求項5に記載のハニカムフィルタの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−183835(P2009−183835A)
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−25285(P2008−25285)
【出願日】平成20年2月5日(2008.2.5)
【出願人】(000004064)日本碍子株式会社 (2,325)
【Fターム(参考)】