バッテリカバー
【課題】バッテリの電流を分配する機能を有した構造とすることにより、部品点数の削減及び金型の種類の削減を可能としたバッテリカバーを提供する。
【解決手段】バッテリ2,3の上面に対向するカバー本体5と、カバー本体えに埋設されてバッテリからの供給電流を分配する分岐回路体6と、バッテリ2のプラス電極23と分岐回路体6とを接続し分岐回路体6に電流を供給する入力電線7と、負荷側と接続されてバッテリ2からの電流を負荷側へ供給する出力端子部8と、分岐回路体6と出力端子部8との間に設けられて過電流により負荷側とバッテリ側とを遮断する可溶体部9とを有する。
【解決手段】バッテリ2,3の上面に対向するカバー本体5と、カバー本体えに埋設されてバッテリからの供給電流を分配する分岐回路体6と、バッテリ2のプラス電極23と分岐回路体6とを接続し分岐回路体6に電流を供給する入力電線7と、負荷側と接続されてバッテリ2からの電流を負荷側へ供給する出力端子部8と、分岐回路体6と出力端子部8との間に設けられて過電流により負荷側とバッテリ側とを遮断する可溶体部9とを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載のバッテリの上面を覆ってバッテリを保護するバッテリカバーに関する。
【背景技術】
【0002】
図20は、車載のバッテリの電流を車両の負荷に分配供給するためのヒューズボックスをバッテリに取り付ける構造を示す(特許文献1参照)。
【0003】
ヒューズボックス100は、箱形状のボックス本体120と、蓋体130とを有しており、これらが樹脂によって形成されている。ボックス本体120内には、バッテリ110のバッテリポスト140に接続されるターミナル150を始めとした各種の電気部品160が配置されている。ボックス本体120をバッテリ110に取り付けるため、ボックス本体120には、フック爪170が下方に突出しており、このフック爪170がバッテリ110の蓋部110aの縁部分に係合するようになっている。蓋体130はボックス本体120の上面を閉じるものであり、ボックス本体120に対して開閉可能に取り付けられる。
【0004】
トラック等の車両においては、バッテリ110が車外に設置されるため、水や埃等の環境からバッテリ110及びヒューズボックス100を保護する必要がある。このため、ヒューズボックス100の上部にカバー(図示省略)を被せてヒューズボックス100を含むバッテリ110の全体を覆うようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】EP1332924A1公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
図20の構造では、バッテリ110の電流を分配するためのヒューズボックス100及びヒューズボックス100を保護するカバーがバッテリ110に対して配置される。このため、ヒューズボックス100のボックス本体120及び蓋体130と、ヒューズボックス100を覆うカバーの3部品が必要であり、部品点数が多くなっている。しかも、これらの部品が樹脂によって成形されるため、それぞれの部品を成形するための金型が必要となっており、金型の種類も多くなっている。
【0007】
本発明は、このような従来の問題点を考慮してなされたものであり、バッテリの電流を分配する機能を有した構造とすることにより、部品点数の削減及び金型の種類の削減を可能としたバッテリカバーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、バッテリの上面を被覆して保護するバッテリカバーであって、前記バッテリの上面に対向するカバー本体と、このカバー本体に埋設されてバッテリからの供給電流を分配する分岐回路体と、前記バッテリのプラス電極と前記分岐回路体とを接続し前記分岐回路体に電流を供給する入力電線と、負荷側と接続されて前記バッテリからの電流を負荷側へ供給する出力端子部と、前記分岐回路体と前記出力端子部との間に設けられて過電流により負荷側とバッテリ側とを遮断する可溶体部とを有することを特徴とする。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のバッテリカバーであって、前記可溶体部は、前記分岐回路体と接続する回路体側端子と、前記出力端子部と接続する負荷側端子と、これらの回路体側端子と負荷側端子との間に設けられた可溶部とからなることを特徴とする。
【0010】
請求項3記載の発明は、請求項2記載のバッテリカバーであって、前記回路体側端子、前記負荷側端子及び前記可溶部が前記分岐回路体と一体に形成され、該分岐回路体と共に前記回路体側端子、前記負荷側端子及び前記可溶部が前記カバー本体に埋設されていることを特徴とする。
【0011】
請求項4記載の発明は、請求項2又は3記載のバッテリカバーであって、前記可溶部が過電流により溶断する可溶電線からなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1記載の発明によれば、カバー本体がバッテリの上面を覆うことにより、バッテリカバーがバッテリを水、埃等の環境から保護する。このバッテリカバーにおいては、バッテリからの供給電流を分配する分岐回路体がカバー本体に埋設されているため、バッテリの電流を分配供給するためのヒューズボックスやヒューズユニットをバッテリに接続する必要がなくなる。
【0013】
このようなバッテリカバーは、バッテリ電流の分配機能及びバッテリの保護機能を有しているため、バッテリに取り付ける部品点数を少なくすることができる。又、部品点数が少なくなるため、バッテリに取り付ける部品を成形するための金型の種類を削減することができる。
【0014】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果を有するのに加えて、過電流によって負荷側とバッテリ側とを遮断する可溶体部が、回路体側端子と負荷側端子と可溶部とによって形成されるため、バッテリと負荷との間を電気的に接続すると共に負荷を過電流から保護することができる。
【0015】
請求項3記載の発明によれば、請求項2記載の発明の効果を有するのに加えて、可溶体部が分岐回路体と一体となっており、しかも可溶体部及び分岐回路体がカバー本体に埋設されているため、電気的接続のための部品点数を少なくすることができ、電気的な接続作業が簡単となる。又、バッテリと負荷との電気的な接続をカバー本体への取り扱いだけで可能であり、作業性が向上する。
【0016】
請求項4記載の発明によれば、請求項2及び3記載の発明の効果に加えて、可溶部が可溶電線によって形成されるため、可溶部の取り換えが簡単となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1実施形態のバッテリカバーとバッテリとの関係を示す斜視図である。
【図2】図1におけるM部拡大斜視図である。
【図3】バッテリ及び負荷との接続を示すバッテリカバーの底面からの斜視図である。
【図4】バッテリカバーの底面からの斜視図である。
【図5】(a)、(b)は、接続用ボルトを示す図である。
【図6】分岐回路体の正面図である。
【図7】分岐回路体への接続状態を示す正面図である。
【図8】第1実施形態のバッテリカバーをバッテリに取り付けた状態の平面図である。
【図9】図8の正面図である。
【図10】図8の側面図である。
【図11】本発明の第2実施形態のバッテリカバーとバッテリとの関係を示す斜視図である。
【図12】図11におけるN部拡大斜視図である。
【図13】バッテリ及び負荷との接続を示すバッテリカバーの底面からの斜視図である。
【図14】第2実施形態の分岐回路体を示す斜視図である。
【図15】第2実施形態の可溶体部を示す斜視図である。
【図16】第2実施形態のバッテリカバーをバッテリに取り付けた状態の斜視図である。
【図17】図16の平面図である。
【図18】図16の正面図である。
【図19】図16の側面図である。
【図20】特許文献1に記載された従来の構造を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明を図示する実施形態により具体的に説明する。なお、各実施形態において、同一の部材には同一の符号を付して対応させてある。
【0019】
[第1実施形態]
図1〜図10は、本発明の第1実施形態を示し、図1は、バッテリカバーとバッテリとの関係を示す斜視図、図2は図1におけるM部拡大斜視図、図3はバッテリ及び負荷との接続を示すバッテリカバーの底面からの斜視図、図4はバッテリカバーの底面からの斜視図、図5はバッテリカバーに用いられる接続用ボルトの正面図、図6は分岐回路体の正面図、図7は分岐回路体への接続状態を示す正面図、図8はバッテリカバーをバッテリに取り付けた状態の平面図、図9は図8の正面図、図10は図8の側面図である。
【0020】
この実施形態のバッテリカバー1は、図1に示すように、2つのバッテリ2,3を覆う大きさのカバー本体5を有している。カバー本体5は樹脂によって成形されており、2つのバッテリ2,3を合わせた大きさとなった矩形板状の覆い板部5aと、覆い板部5aの4辺から垂下した4つの周壁部5bとによって形成されている。
【0021】
バッテリカバー1は、カバー本体5に加えて、分岐回路体6と、入力電線7と、図2等で示すように、2つの出力端子部8と、可溶体部9とを備えている。
【0022】
図6に示すように、分岐回路体6は、可溶体部9と一体に形成されており、分岐回路体6及び可溶体部9とによりバスバー10が構成されている。バスバー10は、カバー本体5に埋設されるものであり、バスバー10を金型内にインサートした状態で樹脂を射出することによりカバー本体5が成形される。
【0023】
バスバー10を構成する分岐回路体6は、入力電線7側に接続される入力側回路部11と、負荷側に接続される2つの出力側回路部12とを有している。
【0024】
バスバー10を構成する可溶体部9は、入力側回路部11と、2つの出力側回路部12とを接続するようにこれらの間に設けられている。それぞれの可溶体部9は、入力側回路部11と接続される回路体側端子13と、出力側回路部12を介して出力端子部8と接続される負荷側端子14と、回路体側端子13及び負荷側端子14の間に設けられた可溶部15とを有している。バッテリ2から入力電線7を介して過電流が分岐回路体6に流れると可溶部15が溶断する。これにより、バッテリ2側と車両の負荷側とが遮断され、車両の負荷を保護することができる。
【0025】
カバー本体5に埋設された分岐回路体6における入力側回路部11及び2つの出力側回路部12のそれぞれにはボルト孔16、17、18が形成されている。このボルト孔16、17、18に対し、図5に示す接続用ボルト19を圧入することにより分岐回路体6への電流の入力及び電流の出力が可能となっている。
【0026】
図2等で示すように、分岐回路体6のボルト孔16、17、18と対応した覆い板部5aの底面には、ワッシャ状となっている入力端子部20及び2つの出力端子部8が取り付けられている。接続用ボルト19は、分岐回路体6の3つのボルト孔16、17、18に圧入された後、入力端子部20及び2つの出力端子部8を貫通する。これにより、分岐回路体6の入力側回路部11と入力端子部20とが電気的に接続され、分岐回路体6の出力側回路部12と出力端子部8とが電気的に接続される。
【0027】
入力電線7は、覆い板部5aの底面の入力端子部20に接続用ボルト19を介して接続され、負荷側からの出力電線21(図3参照)は、出力端子部8に接続用ボルト19を介して接続される。これらの接続においては、接続用ボルト19にナット22(図5参照)を螺合することにより行われる。
【0028】
入力電線7は、一方のバッテリ2からポスト状となって突出しているプラス電極23(図1参照)に一端が接続され、他端が分岐回路体6に接続される。入力電線7の他端を分岐回路体6に接続するため、入力電線7の他端には図7に示すように、端子部7aが設けられている。この端子部7aは接続用ボルト19を介して分岐回路体6と接続される。すなわち、分岐回路体6の入力側回路部11のボルト孔16を貫通した接続用ボルト19を端子部7aに貫通させることにより、入力電線7と分岐回路体6の入力側回路部11とが電気的に接続されるものである(図2及び図7参照)。
【0029】
負荷側からの出力電線21の端末には、図7に示すように、端子部21aが形成されており、この端子部21aが接続用ボルト19を介して分岐回路体6の出力側回路部12と接続される。すなわち、分岐回路体6の出力側回路部12のボルト孔17、18を貫通した接続用ボルト19を端子部21aに貫通させることにより接続が行われるものである(図2及び図7参照)。
【0030】
次に、この実施形態のバッテリカバー1をバッテリ2と電気的に接続する操作を説明する。
【0031】
図4に示すように、カバー本体5の覆い板部5aの底面には、分岐回路体6の入力側回路部11及び2つの出力側回路部12に圧入された接続用ボルト19が抜き出ている。それぞれの接続用ボルト19は、入力端子部20及び2つの出力端子部8を貫通した状態となっている。
【0032】
分岐回路体6と車両の負荷との電気的な接続は、図2、図3、図7及び図8に示すように、負荷からの出力電線21の端末に形成された端子部21aに対し、2つの出力端子部8を貫通している接続用ボルト19を貫通させ、接続用ボルト19にナット22を螺合することにより行うことができる。
【0033】
分岐回路体6とバッテリ2との電気的な接続は、図2、図3、図7及び図8に示すように、バッテリ2のプラス電極23に接続された入力電線7の端子部7aに対し、入力端子部20を貫通している接続用ボルト19を貫通させ、接続用ボルト19にナット22を螺合することにより行うことができる。
【0034】
このような第1実施形態では、カバー本体5がバッテリ2,3の上面を覆うことにより、バッテリカバー1がバッテリ2,3を水、埃等の環境から保護することができる。又、バッテリ2からの供給電流を分配する分岐回路体6がカバー本体5に埋設されているため、バッテリ2の電流を分配供給するためのヒューズボックスやヒューズユニットをバッテリに接続する必要がない。このようなバッテリカバー1は、バッテリ電流の分配機能及びバッテリ2,3の保護機能を有しているため、バッテリ2,3に取り付ける部品点数を少なくすることができる。又、部品点数が少なくなるため、バッテリ2,3に取り付ける部品を成形するための金型の種類を削減することができる。
【0035】
さらに、可溶体部9が過電流によって溶断する可溶部15を有しているため、負荷を過電流から保護することができる。
【0036】
又、可溶体部9が分岐回路体6と一体となっており、しかも可溶体部9及び分岐回路体6がカバー本体5に埋設されるため、電気的接続のための部品点数を少なくすることができ、電気的な接続作業が簡単となる。又、バッテリ2と負荷との電気的な接続をカバー本体5への取り扱いだけで可能であり、作業性が向上する。
【0037】
[第2実施形態]
図11〜図19は、本発明の第2実施形態を示し、図11はバッテリカバーとバッテリとの関係を示す斜視図、図12は図11におけるN部拡大斜視図、図13はバッテリ及び負荷との接続を示すバッテリカバーの底面からの斜視図、図14はこの実施形態の分岐回路体の斜視図、図15はこの実施形態に用いられる可溶体部の斜視図、図16はバッテリカバーをバッテリに取り付けた状態の斜視図、図17はバッテリカバーをバッテリに取り付けた状態の平面図、図18は図17の正面図、図19は図17の側面図である。
【0038】
この実施形態のバッテリカバー51は、図11に示すように、2つのバッテリ2,3を覆う大きさのカバー本体55を有している。カバー本体55は樹脂によって成形されており、2つのバッテリ2,3を合わせた大きさとなった矩形板状の覆い板部55aと、覆い板部55aの4辺から垂下した4つの周壁部55bとによって形成されている。
【0039】
バッテリカバー51は、カバー本体55に加えて、入力電線7と、図12等で示すように、分岐回路体56と、入力電線7と、2つの出力端子部58と、可溶体部59とを備えている。
【0040】
分岐回路体56は、カバー本体55の覆い板部55aに埋設されるものである。すなわち、カバー本体55は、分岐回路体56を金型内にインサートした状態で樹脂を射出することにより形成される。
【0041】
図14に示すように、分岐回路体56は、横長の導電性金属によって形成されており、中央及び左右両端部にボルト孔66、67、68が形成されている。中央のボルト孔66は、入力電線7に接続され、両端部のボルト孔67、68は可溶体部59に接続される。これらの接続を行うため、それぞれのボルト孔66、67、68には、図5に示すと同様の接続用ボルト19が圧入されている。接続用ボルト19は、カバー本体55の覆い板部55aの底面から抜き出されており、この抜き出し部分に対して入力電線7及び可溶体部59が接続される。
【0042】
入力電線7と分岐回路体56との電気的な接続は、図12に示すように、入力電線7の端末に設けられた端子部7aに対し、ボルト孔66から抜き出ている接続用ボルト19を貫通させ、図5と同様に接続用ボルト19にナット22を螺合させることにより行われる。
【0043】
この実施形態において、2つの出力端子部58は分岐回路体56と離れた位置となるようにカバー本体55の覆い板部55aに形成されている。図12及び図13に示すように、2つの出力端子部58は覆い板部55aの底面に固定されたワッシャによって形成されている。ワッシャ状の出力端子部58には、接続用ボルト19が圧入されることにより、接続用ボルト19が覆い板部55aから露出している。
【0044】
図15は、この実施形態に用いられる可溶体部59を示す。可溶体部59は、可溶電線65と、可溶電線65の両方の端末部に加締めにより取り付けられた回路体側端子63及び負荷側端子64とを有している。回路体側端子63は、分岐回路体56に接続され、負荷側端子64は負荷側からの出力電線21に接続される。これらの接続を行うため、回路体側端子63及び負荷側端子64には接続用孔63a、64aがそれぞれ形成されている。
【0045】
回路体側端子63の分岐回路体56への電気的な接続は、図12及び図13に示すように、分岐回路体56の両端部のボルト孔67、68から抜け出ている接続用ボルト19を回路体側端子63の接続用孔63aに貫通させ、接続用ボルト19にナット22を螺合させることにより行われる。
【0046】
負荷側端子64の出力電線21への電気的な接続は、図12及び図13に示すように、2つの出力端子部58の接続用ボルト19を出力電線21に端末の端子部21aに貫通させると共に、負荷側端子64の接続用孔64aを貫通させ、ナット22を接続用ボルト19に螺合させることにより行われる。これにより、出力電線21の端子部21aと負荷側端子64とがナット22によって共締めされ、負荷側端子64と出力電線21との電気的接続が行われる。
【0047】
以上の接続により、可溶体部59は、分岐回路体56を介して入力電線7に接続されると共に、出力端子部58を介して出力電線21に接続される。この接続状態において、バッテリ2から過電流が流れると可溶体部59の可溶電線65が溶断し、バッテリ2と負荷とが電気的に遮断される。これにより、負荷を過電流から保護することができる。
【0048】
このような第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、カバー本体55がバッテリ2,3の上面を覆うことにより、バッテリカバー51がバッテリ2,3を水、埃等の環境から保護することができる。又、バッテリ52からの供給電流を分配する分岐回路体56がカバー本体55に埋設されているため、バッテリ52の電流を分配供給するためのヒューズボックスやヒューズユニットをバッテリに接続する必要がなく、バッテリ2,3に取り付ける部品点数を少なくすることができる。
【0049】
特に、この実施形態では、可溶体部59を可溶電線65と可溶電線65の両端部の回路体側端子63及び負荷側端子64によって形成し、カバー本体55の覆い板部55aの外側に設けているため、可溶体部59の交換が容易となっている。このため、過電流によって可溶電線65が溶断した際の交換作業を簡単に行うことができる。
【符号の説明】
【0050】
1、51 バッテリカバー
2、3 バッテリ
5、55 カバー本体
6、56 分岐回路体
7 入力電線
8、58 出力端子部
9、59 可溶体部
13、63 回路体側端子
14、64 負荷側端子
15 可溶部
23 プラス電極
65 可溶電線
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載のバッテリの上面を覆ってバッテリを保護するバッテリカバーに関する。
【背景技術】
【0002】
図20は、車載のバッテリの電流を車両の負荷に分配供給するためのヒューズボックスをバッテリに取り付ける構造を示す(特許文献1参照)。
【0003】
ヒューズボックス100は、箱形状のボックス本体120と、蓋体130とを有しており、これらが樹脂によって形成されている。ボックス本体120内には、バッテリ110のバッテリポスト140に接続されるターミナル150を始めとした各種の電気部品160が配置されている。ボックス本体120をバッテリ110に取り付けるため、ボックス本体120には、フック爪170が下方に突出しており、このフック爪170がバッテリ110の蓋部110aの縁部分に係合するようになっている。蓋体130はボックス本体120の上面を閉じるものであり、ボックス本体120に対して開閉可能に取り付けられる。
【0004】
トラック等の車両においては、バッテリ110が車外に設置されるため、水や埃等の環境からバッテリ110及びヒューズボックス100を保護する必要がある。このため、ヒューズボックス100の上部にカバー(図示省略)を被せてヒューズボックス100を含むバッテリ110の全体を覆うようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】EP1332924A1公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
図20の構造では、バッテリ110の電流を分配するためのヒューズボックス100及びヒューズボックス100を保護するカバーがバッテリ110に対して配置される。このため、ヒューズボックス100のボックス本体120及び蓋体130と、ヒューズボックス100を覆うカバーの3部品が必要であり、部品点数が多くなっている。しかも、これらの部品が樹脂によって成形されるため、それぞれの部品を成形するための金型が必要となっており、金型の種類も多くなっている。
【0007】
本発明は、このような従来の問題点を考慮してなされたものであり、バッテリの電流を分配する機能を有した構造とすることにより、部品点数の削減及び金型の種類の削減を可能としたバッテリカバーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、バッテリの上面を被覆して保護するバッテリカバーであって、前記バッテリの上面に対向するカバー本体と、このカバー本体に埋設されてバッテリからの供給電流を分配する分岐回路体と、前記バッテリのプラス電極と前記分岐回路体とを接続し前記分岐回路体に電流を供給する入力電線と、負荷側と接続されて前記バッテリからの電流を負荷側へ供給する出力端子部と、前記分岐回路体と前記出力端子部との間に設けられて過電流により負荷側とバッテリ側とを遮断する可溶体部とを有することを特徴とする。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のバッテリカバーであって、前記可溶体部は、前記分岐回路体と接続する回路体側端子と、前記出力端子部と接続する負荷側端子と、これらの回路体側端子と負荷側端子との間に設けられた可溶部とからなることを特徴とする。
【0010】
請求項3記載の発明は、請求項2記載のバッテリカバーであって、前記回路体側端子、前記負荷側端子及び前記可溶部が前記分岐回路体と一体に形成され、該分岐回路体と共に前記回路体側端子、前記負荷側端子及び前記可溶部が前記カバー本体に埋設されていることを特徴とする。
【0011】
請求項4記載の発明は、請求項2又は3記載のバッテリカバーであって、前記可溶部が過電流により溶断する可溶電線からなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1記載の発明によれば、カバー本体がバッテリの上面を覆うことにより、バッテリカバーがバッテリを水、埃等の環境から保護する。このバッテリカバーにおいては、バッテリからの供給電流を分配する分岐回路体がカバー本体に埋設されているため、バッテリの電流を分配供給するためのヒューズボックスやヒューズユニットをバッテリに接続する必要がなくなる。
【0013】
このようなバッテリカバーは、バッテリ電流の分配機能及びバッテリの保護機能を有しているため、バッテリに取り付ける部品点数を少なくすることができる。又、部品点数が少なくなるため、バッテリに取り付ける部品を成形するための金型の種類を削減することができる。
【0014】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果を有するのに加えて、過電流によって負荷側とバッテリ側とを遮断する可溶体部が、回路体側端子と負荷側端子と可溶部とによって形成されるため、バッテリと負荷との間を電気的に接続すると共に負荷を過電流から保護することができる。
【0015】
請求項3記載の発明によれば、請求項2記載の発明の効果を有するのに加えて、可溶体部が分岐回路体と一体となっており、しかも可溶体部及び分岐回路体がカバー本体に埋設されているため、電気的接続のための部品点数を少なくすることができ、電気的な接続作業が簡単となる。又、バッテリと負荷との電気的な接続をカバー本体への取り扱いだけで可能であり、作業性が向上する。
【0016】
請求項4記載の発明によれば、請求項2及び3記載の発明の効果に加えて、可溶部が可溶電線によって形成されるため、可溶部の取り換えが簡単となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1実施形態のバッテリカバーとバッテリとの関係を示す斜視図である。
【図2】図1におけるM部拡大斜視図である。
【図3】バッテリ及び負荷との接続を示すバッテリカバーの底面からの斜視図である。
【図4】バッテリカバーの底面からの斜視図である。
【図5】(a)、(b)は、接続用ボルトを示す図である。
【図6】分岐回路体の正面図である。
【図7】分岐回路体への接続状態を示す正面図である。
【図8】第1実施形態のバッテリカバーをバッテリに取り付けた状態の平面図である。
【図9】図8の正面図である。
【図10】図8の側面図である。
【図11】本発明の第2実施形態のバッテリカバーとバッテリとの関係を示す斜視図である。
【図12】図11におけるN部拡大斜視図である。
【図13】バッテリ及び負荷との接続を示すバッテリカバーの底面からの斜視図である。
【図14】第2実施形態の分岐回路体を示す斜視図である。
【図15】第2実施形態の可溶体部を示す斜視図である。
【図16】第2実施形態のバッテリカバーをバッテリに取り付けた状態の斜視図である。
【図17】図16の平面図である。
【図18】図16の正面図である。
【図19】図16の側面図である。
【図20】特許文献1に記載された従来の構造を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明を図示する実施形態により具体的に説明する。なお、各実施形態において、同一の部材には同一の符号を付して対応させてある。
【0019】
[第1実施形態]
図1〜図10は、本発明の第1実施形態を示し、図1は、バッテリカバーとバッテリとの関係を示す斜視図、図2は図1におけるM部拡大斜視図、図3はバッテリ及び負荷との接続を示すバッテリカバーの底面からの斜視図、図4はバッテリカバーの底面からの斜視図、図5はバッテリカバーに用いられる接続用ボルトの正面図、図6は分岐回路体の正面図、図7は分岐回路体への接続状態を示す正面図、図8はバッテリカバーをバッテリに取り付けた状態の平面図、図9は図8の正面図、図10は図8の側面図である。
【0020】
この実施形態のバッテリカバー1は、図1に示すように、2つのバッテリ2,3を覆う大きさのカバー本体5を有している。カバー本体5は樹脂によって成形されており、2つのバッテリ2,3を合わせた大きさとなった矩形板状の覆い板部5aと、覆い板部5aの4辺から垂下した4つの周壁部5bとによって形成されている。
【0021】
バッテリカバー1は、カバー本体5に加えて、分岐回路体6と、入力電線7と、図2等で示すように、2つの出力端子部8と、可溶体部9とを備えている。
【0022】
図6に示すように、分岐回路体6は、可溶体部9と一体に形成されており、分岐回路体6及び可溶体部9とによりバスバー10が構成されている。バスバー10は、カバー本体5に埋設されるものであり、バスバー10を金型内にインサートした状態で樹脂を射出することによりカバー本体5が成形される。
【0023】
バスバー10を構成する分岐回路体6は、入力電線7側に接続される入力側回路部11と、負荷側に接続される2つの出力側回路部12とを有している。
【0024】
バスバー10を構成する可溶体部9は、入力側回路部11と、2つの出力側回路部12とを接続するようにこれらの間に設けられている。それぞれの可溶体部9は、入力側回路部11と接続される回路体側端子13と、出力側回路部12を介して出力端子部8と接続される負荷側端子14と、回路体側端子13及び負荷側端子14の間に設けられた可溶部15とを有している。バッテリ2から入力電線7を介して過電流が分岐回路体6に流れると可溶部15が溶断する。これにより、バッテリ2側と車両の負荷側とが遮断され、車両の負荷を保護することができる。
【0025】
カバー本体5に埋設された分岐回路体6における入力側回路部11及び2つの出力側回路部12のそれぞれにはボルト孔16、17、18が形成されている。このボルト孔16、17、18に対し、図5に示す接続用ボルト19を圧入することにより分岐回路体6への電流の入力及び電流の出力が可能となっている。
【0026】
図2等で示すように、分岐回路体6のボルト孔16、17、18と対応した覆い板部5aの底面には、ワッシャ状となっている入力端子部20及び2つの出力端子部8が取り付けられている。接続用ボルト19は、分岐回路体6の3つのボルト孔16、17、18に圧入された後、入力端子部20及び2つの出力端子部8を貫通する。これにより、分岐回路体6の入力側回路部11と入力端子部20とが電気的に接続され、分岐回路体6の出力側回路部12と出力端子部8とが電気的に接続される。
【0027】
入力電線7は、覆い板部5aの底面の入力端子部20に接続用ボルト19を介して接続され、負荷側からの出力電線21(図3参照)は、出力端子部8に接続用ボルト19を介して接続される。これらの接続においては、接続用ボルト19にナット22(図5参照)を螺合することにより行われる。
【0028】
入力電線7は、一方のバッテリ2からポスト状となって突出しているプラス電極23(図1参照)に一端が接続され、他端が分岐回路体6に接続される。入力電線7の他端を分岐回路体6に接続するため、入力電線7の他端には図7に示すように、端子部7aが設けられている。この端子部7aは接続用ボルト19を介して分岐回路体6と接続される。すなわち、分岐回路体6の入力側回路部11のボルト孔16を貫通した接続用ボルト19を端子部7aに貫通させることにより、入力電線7と分岐回路体6の入力側回路部11とが電気的に接続されるものである(図2及び図7参照)。
【0029】
負荷側からの出力電線21の端末には、図7に示すように、端子部21aが形成されており、この端子部21aが接続用ボルト19を介して分岐回路体6の出力側回路部12と接続される。すなわち、分岐回路体6の出力側回路部12のボルト孔17、18を貫通した接続用ボルト19を端子部21aに貫通させることにより接続が行われるものである(図2及び図7参照)。
【0030】
次に、この実施形態のバッテリカバー1をバッテリ2と電気的に接続する操作を説明する。
【0031】
図4に示すように、カバー本体5の覆い板部5aの底面には、分岐回路体6の入力側回路部11及び2つの出力側回路部12に圧入された接続用ボルト19が抜き出ている。それぞれの接続用ボルト19は、入力端子部20及び2つの出力端子部8を貫通した状態となっている。
【0032】
分岐回路体6と車両の負荷との電気的な接続は、図2、図3、図7及び図8に示すように、負荷からの出力電線21の端末に形成された端子部21aに対し、2つの出力端子部8を貫通している接続用ボルト19を貫通させ、接続用ボルト19にナット22を螺合することにより行うことができる。
【0033】
分岐回路体6とバッテリ2との電気的な接続は、図2、図3、図7及び図8に示すように、バッテリ2のプラス電極23に接続された入力電線7の端子部7aに対し、入力端子部20を貫通している接続用ボルト19を貫通させ、接続用ボルト19にナット22を螺合することにより行うことができる。
【0034】
このような第1実施形態では、カバー本体5がバッテリ2,3の上面を覆うことにより、バッテリカバー1がバッテリ2,3を水、埃等の環境から保護することができる。又、バッテリ2からの供給電流を分配する分岐回路体6がカバー本体5に埋設されているため、バッテリ2の電流を分配供給するためのヒューズボックスやヒューズユニットをバッテリに接続する必要がない。このようなバッテリカバー1は、バッテリ電流の分配機能及びバッテリ2,3の保護機能を有しているため、バッテリ2,3に取り付ける部品点数を少なくすることができる。又、部品点数が少なくなるため、バッテリ2,3に取り付ける部品を成形するための金型の種類を削減することができる。
【0035】
さらに、可溶体部9が過電流によって溶断する可溶部15を有しているため、負荷を過電流から保護することができる。
【0036】
又、可溶体部9が分岐回路体6と一体となっており、しかも可溶体部9及び分岐回路体6がカバー本体5に埋設されるため、電気的接続のための部品点数を少なくすることができ、電気的な接続作業が簡単となる。又、バッテリ2と負荷との電気的な接続をカバー本体5への取り扱いだけで可能であり、作業性が向上する。
【0037】
[第2実施形態]
図11〜図19は、本発明の第2実施形態を示し、図11はバッテリカバーとバッテリとの関係を示す斜視図、図12は図11におけるN部拡大斜視図、図13はバッテリ及び負荷との接続を示すバッテリカバーの底面からの斜視図、図14はこの実施形態の分岐回路体の斜視図、図15はこの実施形態に用いられる可溶体部の斜視図、図16はバッテリカバーをバッテリに取り付けた状態の斜視図、図17はバッテリカバーをバッテリに取り付けた状態の平面図、図18は図17の正面図、図19は図17の側面図である。
【0038】
この実施形態のバッテリカバー51は、図11に示すように、2つのバッテリ2,3を覆う大きさのカバー本体55を有している。カバー本体55は樹脂によって成形されており、2つのバッテリ2,3を合わせた大きさとなった矩形板状の覆い板部55aと、覆い板部55aの4辺から垂下した4つの周壁部55bとによって形成されている。
【0039】
バッテリカバー51は、カバー本体55に加えて、入力電線7と、図12等で示すように、分岐回路体56と、入力電線7と、2つの出力端子部58と、可溶体部59とを備えている。
【0040】
分岐回路体56は、カバー本体55の覆い板部55aに埋設されるものである。すなわち、カバー本体55は、分岐回路体56を金型内にインサートした状態で樹脂を射出することにより形成される。
【0041】
図14に示すように、分岐回路体56は、横長の導電性金属によって形成されており、中央及び左右両端部にボルト孔66、67、68が形成されている。中央のボルト孔66は、入力電線7に接続され、両端部のボルト孔67、68は可溶体部59に接続される。これらの接続を行うため、それぞれのボルト孔66、67、68には、図5に示すと同様の接続用ボルト19が圧入されている。接続用ボルト19は、カバー本体55の覆い板部55aの底面から抜き出されており、この抜き出し部分に対して入力電線7及び可溶体部59が接続される。
【0042】
入力電線7と分岐回路体56との電気的な接続は、図12に示すように、入力電線7の端末に設けられた端子部7aに対し、ボルト孔66から抜き出ている接続用ボルト19を貫通させ、図5と同様に接続用ボルト19にナット22を螺合させることにより行われる。
【0043】
この実施形態において、2つの出力端子部58は分岐回路体56と離れた位置となるようにカバー本体55の覆い板部55aに形成されている。図12及び図13に示すように、2つの出力端子部58は覆い板部55aの底面に固定されたワッシャによって形成されている。ワッシャ状の出力端子部58には、接続用ボルト19が圧入されることにより、接続用ボルト19が覆い板部55aから露出している。
【0044】
図15は、この実施形態に用いられる可溶体部59を示す。可溶体部59は、可溶電線65と、可溶電線65の両方の端末部に加締めにより取り付けられた回路体側端子63及び負荷側端子64とを有している。回路体側端子63は、分岐回路体56に接続され、負荷側端子64は負荷側からの出力電線21に接続される。これらの接続を行うため、回路体側端子63及び負荷側端子64には接続用孔63a、64aがそれぞれ形成されている。
【0045】
回路体側端子63の分岐回路体56への電気的な接続は、図12及び図13に示すように、分岐回路体56の両端部のボルト孔67、68から抜け出ている接続用ボルト19を回路体側端子63の接続用孔63aに貫通させ、接続用ボルト19にナット22を螺合させることにより行われる。
【0046】
負荷側端子64の出力電線21への電気的な接続は、図12及び図13に示すように、2つの出力端子部58の接続用ボルト19を出力電線21に端末の端子部21aに貫通させると共に、負荷側端子64の接続用孔64aを貫通させ、ナット22を接続用ボルト19に螺合させることにより行われる。これにより、出力電線21の端子部21aと負荷側端子64とがナット22によって共締めされ、負荷側端子64と出力電線21との電気的接続が行われる。
【0047】
以上の接続により、可溶体部59は、分岐回路体56を介して入力電線7に接続されると共に、出力端子部58を介して出力電線21に接続される。この接続状態において、バッテリ2から過電流が流れると可溶体部59の可溶電線65が溶断し、バッテリ2と負荷とが電気的に遮断される。これにより、負荷を過電流から保護することができる。
【0048】
このような第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、カバー本体55がバッテリ2,3の上面を覆うことにより、バッテリカバー51がバッテリ2,3を水、埃等の環境から保護することができる。又、バッテリ52からの供給電流を分配する分岐回路体56がカバー本体55に埋設されているため、バッテリ52の電流を分配供給するためのヒューズボックスやヒューズユニットをバッテリに接続する必要がなく、バッテリ2,3に取り付ける部品点数を少なくすることができる。
【0049】
特に、この実施形態では、可溶体部59を可溶電線65と可溶電線65の両端部の回路体側端子63及び負荷側端子64によって形成し、カバー本体55の覆い板部55aの外側に設けているため、可溶体部59の交換が容易となっている。このため、過電流によって可溶電線65が溶断した際の交換作業を簡単に行うことができる。
【符号の説明】
【0050】
1、51 バッテリカバー
2、3 バッテリ
5、55 カバー本体
6、56 分岐回路体
7 入力電線
8、58 出力端子部
9、59 可溶体部
13、63 回路体側端子
14、64 負荷側端子
15 可溶部
23 プラス電極
65 可溶電線
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリの上面を被覆して保護するバッテリカバーであって、
前記バッテリの上面に対向するカバー本体と、このカバー本体に埋設されてバッテリからの供給電流を分配する分岐回路体と、前記バッテリのプラス電極と前記分岐回路体とを接続し前記分岐回路体に電流を供給する入力電線と、負荷側と接続されて前記バッテリからの電流を負荷側へ供給する出力端子部と、前記分岐回路体と前記出力端子部との間に設けられて過電流により負荷側とバッテリ側とを遮断する可溶体部とを有することを特徴とするバッテリカバー。
【請求項2】
請求項1記載のバッテリカバーであって、
前記可溶体部は、前記分岐回路体と接続する回路体側端子と、前記出力端子部と接続する負荷側端子と、これらの回路体側端子と負荷側端子との間に設けられた可溶部とからなることを特徴とするバッテリカバー。
【請求項3】
請求項2記載のバッテリカバーであって、
前記回路体側端子、前記負荷側端子及び前記可溶部が前記分岐回路体と一体に形成され、該分岐回路体と共に前記回路体側端子、前記負荷側端子及び前記可溶部が前記カバー本体に埋設されていることを特徴とするバッテリカバー。
【請求項4】
請求項2又は3記載のバッテリカバーであって、
前記可溶部が過電流により溶断する可溶電線からなることを特徴とするバッテリカバー。
【請求項1】
バッテリの上面を被覆して保護するバッテリカバーであって、
前記バッテリの上面に対向するカバー本体と、このカバー本体に埋設されてバッテリからの供給電流を分配する分岐回路体と、前記バッテリのプラス電極と前記分岐回路体とを接続し前記分岐回路体に電流を供給する入力電線と、負荷側と接続されて前記バッテリからの電流を負荷側へ供給する出力端子部と、前記分岐回路体と前記出力端子部との間に設けられて過電流により負荷側とバッテリ側とを遮断する可溶体部とを有することを特徴とするバッテリカバー。
【請求項2】
請求項1記載のバッテリカバーであって、
前記可溶体部は、前記分岐回路体と接続する回路体側端子と、前記出力端子部と接続する負荷側端子と、これらの回路体側端子と負荷側端子との間に設けられた可溶部とからなることを特徴とするバッテリカバー。
【請求項3】
請求項2記載のバッテリカバーであって、
前記回路体側端子、前記負荷側端子及び前記可溶部が前記分岐回路体と一体に形成され、該分岐回路体と共に前記回路体側端子、前記負荷側端子及び前記可溶部が前記カバー本体に埋設されていることを特徴とするバッテリカバー。
【請求項4】
請求項2又は3記載のバッテリカバーであって、
前記可溶部が過電流により溶断する可溶電線からなることを特徴とするバッテリカバー。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2011−258487(P2011−258487A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−133573(P2010−133573)
【出願日】平成22年6月11日(2010.6.11)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月11日(2010.6.11)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】
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