説明

バルサルタン、アムロジピンおよびヒドロクロロチアジドの固体投与量剤形およびその製造法

バルサルタン、アムロジピンおよびヒドロクロロチアジドの組合せの単層、二層および三層固体投与量剤形を製造する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の背景
技術分野
本発明は、バルサルタン、アムロジピンおよび利尿剤、例えば、ヒドロクロロチアジドの組合せを含む固体投与量製剤、ならびにこのような固体投与量剤形の製造法およびこのような固体投与量剤形での対象の処置法である。
【背景技術】
【0002】
特定の活性成分の固定された組合せ固体投与量製剤の開発は容易ではない。本明細書で使用される“固定された組合せ”は、例えば、錠剤またはカプセルのような単一の投与量単位で存在する2種以上の薬物または活性成分の組合せを意味する;さらに本明細書で使用される“自由な組合せ”は、同時に投与されるが、2つ以上の投与量単位としての2種以上の薬物または活性成分の組合せを意味する。固定された組合せ固体投与量製剤を製剤するとき、目標は、同じ活性成分の対応する自由な組合せと生物学的に同等である、および/または個々の成分よりも優れた薬物動態学的効果を送達する、患者に利便性の活性成分の組合せ投与形態を提供することである。自由な組合せと生物学的に同等である固定された組合せ投与量製剤の開発は、組合せようとする薬物の薬物動態学的および薬学的特性から生じる多様な挑戦のために容易でない。
【0003】
例えば、バルサルタンは10%−35%の広い範囲を有する僅か約25%の絶対経口バイオアベイラビリティを有する。バルサルタンは、また、pH依存的溶解性を有し、胃腸管で、酸性環境では難溶性であり、中性環境では溶解性である。さらに、患者に利便性のバルサルタンの経口投与量剤形の開発は、その低バルク密度のために容易ではない。ベシル酸アムロジピンは水にわずかに溶解し、64−90%の絶対バイオアベイラビリティを有する。ヒドロクロロチアジドは水にわずかに溶解し、60−80%の経口バイオアベイラビリティを有する。これらの複雑な生物薬学的特性の結果、それらの自由な組合せと生物学的に同等であるバルサルタン、アムロジピンおよびヒドロクロロチアジドの固定された組合せ投与量剤形の開発は容易でない。
【0004】
したがって、対応する自由な組合せと生物学的に同等であるバルサルタン、アムロジピンおよびヒドロクロロチアジドの固定された組合せ固体投与量製剤は望まれている。
【発明の概要】
【0005】
第1の態様において、本発明は、バルサルタン、アムロジピンおよびヒドロクロロチアジドの組合せならびに固体投与量製剤の製造のために適当な薬学的に許容される添加剤を含む固体投与量剤形を目的とする。本発明の好ましい態様において、アムロジピン遊離塩基をベシル酸アムロジピンの形態で提供し、薬学的に許容される添加剤は、希釈剤、崩壊剤、流動促進剤、滑剤、結合剤、着色剤およびそれらの組合せから選択される。
【0006】
本発明のある好ましい態様において、本固体投与量剤形は単層錠である。本発明の他の好ましい態様において、本固体投与量剤形は、例えば、一方の層にバルサルタンおよびヒドロクロロチアジドを、そして他方の層にアムロジピンを有するか、一方の層にバルサルタンを、そして他方の層にアムロジピンおよびヒドロクロロチアジドを有するか、あるいは、一方の層にバルサルタンおよびアムロジピンを、そして他方の層にヒドロクロロチアジドを有する、二層錠である。本発明の他の好ましい態様において、本固体投与量剤形は、例えば、3種全ての活性剤別個の層に有する三層錠である。単層または二層であるこのような固体投与量剤形で使用されるバルサルタンの量は、好ましくは約40mgから約640mg、好ましくは80mgから640mgの範囲であり、さらに好ましくは160mgまたは320mgである。単層または二層であるこのような固体投与量剤形で使用されるアムロジピンの量は、好ましくは約2.5mgから約20mgの範囲であり、さらに好ましくは5mgまたは10mgである。単層または二層であるこのような固体投与量剤形で使用されるヒドロクロロチアジドの量は、好ましくは約6.25mgから約50mgの範囲であり、さらに好ましくは12.5mgまたは25mgである。
【0007】
第2の態様において、本発明は、(a)バルサルタン、アムロジピン、ヒドロクロロチアジドおよび薬学的に許容される添加剤を混合して混合物質を形成し;(b)該混合物質を篩過して篩過物質を形成し;(c)該篩過物質を混合して混合/篩過物質を形成し;(d)該混合/篩過物質を緻密化(compacting)して緻密化物質を形成し;(e)該緻密化物質を粉砕して粉砕物質を形成し;(f)該粉砕物質を混合して混合/粉砕物質を形成し;そして、(g)該混合/粉砕物質を圧縮(compressing)して単層固体投与量製剤を形成する工程を含む、バルサルタン、アムロジピンおよびHCTZの固体投与量製剤の製造法である。本発明の好ましい態様は、また、工程(h)該単層固体投与量製剤をフィルム被覆する任意の工程を含む。
【0008】
第3の態様において、本発明は、第2の態様の方法にしたがって製造されるバルサルタン、アムロジピンおよびHCTZの固体投与量剤形である。
【0009】
第4の態様において、本発明は、(a)バルサルタンおよび薬学的に許容される添加剤を混合して混合物質を形成し;(b)該混合物質を篩過して篩過物質を形成し;(c)該篩過物質を混合して混合/篩過物質を形成し;(d)該混合/篩過物質を緻密化して緻密化物質を形成し;(e)該緻密化物質を粉砕して粉砕物質を形成し;(f)該粉砕物質とアムロジピンおよびヒドロクロロチアジドを混合して混合/粉砕物質を形成し;そして、(g)該混合/粉砕物質を圧縮して単層固体投与量製剤を形成する工程を含む、バルサルタン、アムロジピンおよびHCTZの固体投与量製剤の製造法である。本発明の好ましい態様は、また、工程(h)単層固体投与量製剤をフィルム被覆する任意の工程を含む。
【0010】
第5の態様において、本発明は、第4の態様の方法にしたがって製造されるバルサルタン、アムロジピンおよびHCTZの固体投与量製剤である。
【0011】
第6の態様において、本発明は、a)バルサルタン、アムロジピンおよび薬学的に許容される添加剤を混合して混合物質を形成し;(b)該混合物質を篩過して篩過物質を形成し;(c)該篩過物質を混合して混合/篩過物質を形成し;(d)該混合/篩過物質を緻密化して緻密化物質を形成し;(e)該緻密化物質を粉砕して粉砕物質を形成し;(f)該粉砕物質とヒドロクロロチアジドを混合して混合/粉砕物質を形成し;そして、(g)混合/粉砕物質を圧縮して、単層固体投与量製剤を形成する工程を含む、バルサルタン、アムロジピンおよびHCTZの固体投与量製剤の製造法である。本発明の好ましい態様は、また、工程(h)単層固体投与量製剤をフィルム被覆する任意の工程を含む。
【0012】
第7の態様において、本発明は、第6の態様の方法にしたがって製造されるバルサルタン、アムロジピンおよびHCTZの固体投与量製剤である。
【0013】
第8の態様において、本発明は、a)バルサルタン、ヒドロクロロチアジドおよび薬学的に許容される添加剤を混合して混合物質を形成し;(b)該混合物質を篩過して篩過物質を形成し;(c)該篩過物質を混合して混合/篩過物質を形成し;(d)該混合/篩過物質を緻密化して緻密化物質を形成し;(e)該緻密化物質を粉砕して粉砕物質を形成し;(f)該粉砕物質とアムロジピンを混合して混合/粉砕物質を形成し;そして、(g)該混合/粉砕物質を圧縮して単層固体投与量剤形を形成する工程を含む、バルサルタン、アムロジピンおよびHCTZの固体投与量製剤の製造法である。本発明の好ましい態様は、また、工程(h)単層固体投与量製剤をフィルム被覆する任意の工程を含む。
【0014】
第9の態様において、本発明は、第8の態様の方法にしたがって製造されるバルサルタン、アムロジピンおよびHCTZの固体投与量製剤である。
【0015】
第10の態様において、本発明は、(a)バルサルタン、薬学的に許容される添加剤および所望によりヒドロクロロチアジドを粒状化してバルサルタン粒状物を形成し;(b)アムロジピン、薬学的に許容される添加剤および所望によりヒドロクロロチアジドを粒状化してアムロジピン粒状物を形成し;そして、(c)該バルサルタン粒状物および該アムロジピン粒状物を共圧縮(compressing together)して二層固体投与量製剤を形成する工程を含むバルサルタン、アムロジピンおよびHCTZの固体投与量製剤の製造法であって、ここで、ヒドロクロロチアジドがバルサルタン粒状物および/またはアムロジピン混合物中に存在する方法である。本発明の好ましい態様において、工程(a)は(a1)バルサルタン、薬学的に許容される添加剤および所望によりヒドロクロロチアジドを混合して混合物質を形成し;(a2)該混合物質を篩過して篩過物質を形成し;(a3)該篩過物質を混合して混合/篩過物質を形成し;(a4)該混合/篩過物質を緻密化して緻密化物質を形成し;(a5)該緻密化物質を粉砕して粉砕物質を形成し;そして、(a6)該粉砕物質を混合してバルサルタン粒状物を形成する工程を含む。他の好ましい態様において、工程(b)は(b1)アムロジピン、薬学的に許容される添加剤および所望によりヒドロクロロチアジドを混合して混合物質を形成し;(b2)該混合物質を篩過して篩過物質を形成し;(b3)該篩過物質を混合して混合/篩過物質を形成し;(b4)該混合/篩過物質を緻密化して緻密化物質を形成し;(b5)該緻密化物質を粉砕して粉砕物質を形成し;そして、(b6)該粉砕物質を混合してアムロジピン粒状物を形成する工程を有する粒状化方法を含む。本発明の他の好ましい態様は、また、工程(d)該二層固体投与量製剤をフィルム被覆する任意の工程を含む。ヒドロクロロチアジドは工程a1および/またはa6ならびに工程b1および/またはb6で含んでもよい。
【0016】
第11の態様において、本発明は、第10の態様の方法にしたがって製造されるバルサルタン、アムロジピンおよびHCTZの固体投与量製剤である。
【0017】
他の好ましい態様において、本発明は、(a)バルサルタン、薬学的に許容される添加剤および所望によりアムロジピンを粒状化してバルサルタン粒状物を形成し;(b)ヒドロクロロチアジド、薬学的に許容される添加剤および所望によりアムロジピンを粒状化してヒドロクロロチアジド粒状物を形成し;そして、(c)該バルサルタン粒状物および該ヒドロクロロチアジド粒状物を共圧縮して二層固体投与量製剤を形成する工程を含むバルサルタン、アムロジピンおよびHCTZの固体投与量製剤の製造法であって、ここで、アムロジピンがバルサルタン粒状物および/またはヒドロクロロチアジド混合物に存在する方法である。他の好ましい態様において、工程(a)が(a1)バルサルタン、薬学的に許容される添加剤および所望によりアムロジピンを混合して混合物質を形成し;(a2)該混合物質を篩過して篩過物質を形成し;(a3)該篩過物質を混合して混合/篩過物質を形成し;(a4)該混合/篩過物質を緻密化して緻密化物質を形成し;(a5)該緻密化物質を粉砕して粉砕物質を形成し;そして、(a6)該粉砕物質を混合してバルサルタン粒状物を形成する工程を含む。他の好ましい態様において、工程(b)が(b1)ヒドロクロロチアジド、薬学的に許容される添加剤および所望によりアムロジピンを混合して混合物質を形成し;(b2)該混合物質を篩過して篩過物質を形成し;(b3)該篩過物質を混合して混合/篩過物質を形成し;(b4)該混合/篩過物質を緻密化して緻密化物質を形成し;(b5)該緻密化物質を粉砕して粉砕物質を形成し;そして、(b6)該粉砕物質を混合してヒドロクロロチアジド粒状物を形成する工程を有する粒状化方法を含む。本発明の他の好ましい態様は、また、工程(d)二層固体投与量製剤をフィルム被覆する任意の工程を含む。アムロジピンは工程a1および/またはa6ならびに工程b1および/またはb6で含んでもよい。
【0018】
本発明のさらなる他の態様は、高血圧、鬱血性心不全、狭心症、心筋梗塞、動脈硬化症、糖尿病性腎症、糖尿病性心筋疾患、腎不全、末梢血管障害、卒中、左心室肥大、認知機能障害、頭痛または慢性心不全の処置法であって、バルサルタン、アムロジピンおよびヒドロクロロチアジドの固体投与量製剤をこのような処置を必要とする対象に投与することを含む方法である。好ましい態様において、固体投与量製剤は対象に経口投与する。
【0019】
詳細な説明
本発明は、バルサルタン、アムロジピンおよびヒドロクロロチアジドの組合せを含む固体投与量剤形に関する。
【0020】
本発明の第1の態様は、バルサルタン、アムロジピンおよびヒドロクロロチアジドの組合せならびに固体投与量製剤の製造のために適当な薬学的に許容される添加剤を含む固体投与量製剤である。本発明の固体投与量製剤は、単層錠(一つの層でバルサルタン、アムロジピンおよびヒドロクロロチアジドを有する)または二層錠(例えば、一方の層でバルサルタンを、そして他方の層でアムロジピンおよびヒドロクロロチアジドを有するか、または、一方の層でバルサルタンおよびヒドロクロロチアジドを、そして他方の層でアムロジピンを有するか、または、一方の層でバルサルタンおよびアムロジピンを、そして他方の層でヒドロクロロチアジドを有する)を有するか、または三層錠(例えば、別々の層でバルサルタン、アムロジピンおよびヒドロクロロチアジド全てを有する)または不活性層により分離した2つの活性層(アムロジピン+HCTZ、アムロジピン+バルサルタン)ならびにバルサルタンまたはHCTZまたはアムロジピンの3つ目の層の三層錠剤の形態をとり得る。
【0021】
本発明の使用のために適当なバルサルタン、((S)−N−バレリル−N−{[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−イル]−メチル}−バリン)は、市販物を購入するか、または既知の方法にしたがって製造できる。例えば、バルサルタンの製造法はU.S.Patent No.5,399,578(この全内容を出典明示により本明細書に包含させる)に記載されている。バルサルタンをその遊離形ならびに任意の適当な塩形で本発明の目的のために使用し得る。
【0022】
バルサルタンは一般的に単層錠または二層錠または三層錠で約40mgから約640mg、好ましくは約80mgから約320mgの範囲、より好ましくは約160mgまたは約320mgの量で使用する。上記バルサルタンの量は、得られる固体投与量剤形中で存在する遊離バルサルタンまたはその塩の量を意味する。
【0023】
本発明の使用のために適当なアムロジピン、(3−エチル−5−メチル−2(2−アミノエトキシメチル)−4−(2−クロロフェニル)−1,4−ジヒドロ−6−メチル−3,5−ピリジンジカルボキシレートベンゼンスルホネート)は、市販物を購入するか、または既知の方法にしたがって製造できる。アムロジピンをその遊離形ならびに任意の適当な塩形で本発明の目的のために使用し得;本発明の好ましい態様において、アムロジピン遊離塩基はベシル酸アムロジピンの使用を介して固体投与量剤形に提供する。
【0024】
アムロジピンは単層錠または二層錠または三層錠で2.5mgから約20mg、好ましくは約5mgから約10mgの範囲、より好ましくは約5mgまたは約10mgの量で使用する。上記アムロジピンの量は、得られる固体投与量剤形中で存在する遊離アムロジピンまたはその塩の量を意味する。
【0025】
本発明の使用のために適当なヒドロクロロチアジドは、市販物を購入するか、または既知の方法にしたがって製造できる。ヒドロクロロチアジドをその遊離形ならびに任意の適当な塩形で本発明の目的のために使用し得る。
【0026】
ヒドロクロロチアジドは単層錠または二層錠または三層錠で6.25mgから約50mg、好ましくは約12.5mgから約25mgの範囲、より好ましくは約12.5mgまたは約25mgの量で使用する。上記ヒドロクロロチアジドの量は、得られる固体投与量製剤中で存在する遊離ヒドロクロロチアジドの量を意味する。
【0027】
本発明の使用のために適当な薬学的に許容される添加剤は、限定はしないが、希釈剤または増量剤、崩壊剤、流動促進剤、滑剤、結合剤、着色剤およびそれらの組合せを含む。固体投与量製剤中のそれぞれの添加剤の量は、当分野で慣用の範囲内で変化し得る。
【0028】
適当な希釈剤は、限定はしないが、微結晶性セルロース(例えば、セルロース MK GR)、マンニトール、スクロースまたは他の糖または糖誘導体、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、リン酸二カルシウム、ラクトースおよびそれらの組合せを含む。存在するとき、希釈剤は固体投与量剤形の約10重量%から約80重量%、好ましくは約32重量%から約51重量%の範囲の量(任意のフィルム被覆前)で使用し得る。単層錠に対して、希釈剤は、好ましくは固体投与量製剤の約10重量%から約80重量%、より好ましくは約32重量%から約39重量%の範囲の量で使用する。二層錠に対して、希釈剤は、好ましくは固体投与量製剤の約10重量%から約80重量%、より好ましくは約47重量%から約51重量%の範囲の量で使用する。
【0029】
適当な崩壊剤は、限定はしないが、クロスポビドン、デンプングリコール酸ナトリウム、L−ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロースナトリウムおよびそれらの組合せを含む。存在するとき、崩壊剤は固体投与量剤形の約0.5重量%から約50重量%、好ましくは約5重量%から約14重量%の範囲の量(任意のフィルム被覆前)で使用し得る。単層錠剤に対して、崩壊剤は、好ましくは固体投与量剤形の約0.5重量%から約50重量%、より好ましくは約5重量%から約14重量%の範囲の量で使用する。二層錠剤に対して、崩壊剤は、好ましくは固体投与量剤形の約0.5重量%から約50重量%、より好ましくは約7重量%から約10重量%の範囲の量で使用する。
【0030】
適当な流動促進剤は、限定はしないが、コロイド状酸化ケイ素(例えば、Aerosil 200)、三ケイ酸マグネシウム、粉末化セルロース、デンプン、タルクおよびそれらの組合せを含む。存在するとき、流動促進剤は固体投与量剤形の約0.1重量%から約10重量%、好ましくは約0.6重量%から約0.8重量%の範囲の量(任意のフィルム被覆前)で使用し得る。単層錠に対して、流動促進剤は、好ましくは固体投与量剤形の約0.1重量%から約10重量%の範囲、より好ましくは約0.75重量%の量で使用する。二層錠に対して、流動促進剤は、好ましくは固体投与量製剤の約0.1重量%から約10重量%の範囲、より好ましくは約0.65重量%の量で使用する。
【0031】
適当な滑剤は、限定はしないが、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ケイ酸アルミニウムまたはカルシウム、ステアリン酸、クチナ(cutina)、PEG4000−8000、タルクおよびそれらの組合せを含む。存在するとき、滑剤は固体投与量剤形の約0.1重量%から約10重量%、好ましくは約2重量%から約3重量%の範囲の量(任意のフィルム被覆前)で使用し得る。単層錠に対して、滑剤は、好ましくは固体投与量剤形の約0.1重量%から約10重量%の範囲、より好ましくは約2重量%の量で使用する。二層錠に対して、滑剤は、好ましくは固体投与量剤形の約0.1重量%から約10重量%の範囲、より好ましくは約2重量%の量で使用する。
【0032】
適当な結合剤は、限定はしないが、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、プレゼラチン化(pregelatinized)デンプン、微結晶性セルロース(例えば、セルロース MK GR)およびそれらの組合せを含む。存在するとき、結合剤は固体投与量剤形の約0.5重量%から約40重量%の範囲、好ましくは約10重量%の量(任意のフィルム被覆前)で使用し得る。単層錠剤に対して、結合剤は、好ましくは固体投与量剤形の約0.5重量%から約40重量%の範囲、より好ましくは約10重量%の量で使用する。二層錠剤に対して、結合剤は、好ましくは固体投与量剤形の約0.5重量%から約40重量%の範囲、より好ましくは約10重量%の量で使用する。
【0033】
適当な着色剤は、限定はしないが、酸化鉄、例えば、黄色、赤色および黒色の酸化鉄、および酸化チタンおよびそれらの組合せを含む。存在するとき、着色剤は固体投与量剤形の約0.01重量%から約0.1重量%の範囲の量(任意のフィルム被覆前)で使用し得る。好ましい態様において、単層錠剤は着色剤を含まない。単層錠剤のフィルム被覆剤を実施例表1に挙げる。
【0034】
本発明の第1の態様の固体投与量剤形は、適当な硬度、例えば、単層剤形に対して約60Nから約350Nの範囲である平均硬度および二層剤形に対して約100Nから約350Nの範囲である平均硬度の単層または二層錠剤投与量剤形である。このような平均硬度は固体投与量剤形をフィルム被覆する前に測定する。その点で、本発明の好ましい態様はフィルム被覆された固体投与量剤形である。適当なフィルム被覆剤は、既知であり市販されているか、または既知の方法にしたがって製造できる。一般的に、フィルム被覆物質は、物質、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリエチレングリコール、タルクおよび着色剤を含むフィルム被覆物質である。一般的に、フィルム被覆物質は、フィルム被覆錠剤の約1重量%から約7重量%の範囲であるフィルム被覆剤を提供する量で使用する。
【0035】
本発明の第2の態様は、(a)バルサルタン、アムロジピン、ヒドロクロロチアジドおよび薬学的に許容される添加剤を混合して混合物質を形成し;(b)該混合物質を篩過して、篩過物質を形成し;(c)該篩過物質を混合して混合/篩過物質を形成し;(d)該混合/篩過物質を緻密化して緻密化物質を形成し;(e)該緻密化物質を粉砕して粉砕物質を形成し;(f)該粉砕物質を混合して混合/粉砕物質を形成し;そして、(g)該混合/粉砕物質を圧縮して単層固体投与量剤形を形成する工程を含む、バルサルタン、アムロジピンおよびHCTZの固体投与量剤形の製造法である。バルサルタン、アムロジピン、ヒドロクロロチアジドおよび薬学的に許容される添加剤の詳細、すなわち、源、量などは、上記本発明の第1の態様に記載している。この態様は、すべての可能な変化形態であってよく、例えば、バルサルタンを単独で混合し、アムロジピンおよびヒドロクロロチアジドを最終混合工程で加えてもよい。
【0036】
第2の態様の方法の最初の工程において、バルサルタン、アムロジピン、ヒドロクロロチアジドおよび薬学的に許容される添加剤を混合して混合物質を形成する。混合は、任意の適当な方法、例えば、拡散ブレンダーまたは拡散ミキサーを使用して達成できる。第2の工程において、混合物質を篩過して篩過物質を形成する。篩過は、任意の適当な方法を使用して達成できる。第2の態様の方法の第3工程において、篩過物質を混合して混合/篩過物質を形成する。さらなる混合が、任意の適当な方法を使用して達成できる。
【0037】
第4の工程において、混合/篩過物質を緻密化して緻密化物質を形成する。緻密化は任意の適当な方法を使用して達成できる。一般的に緻密化は約0.5kNから約90kN、好ましくは約20kNから約60kNの範囲の緻密化力でローラー・コンパクターを使用して達成できる。緻密化は、混合粉末を一旦大型錠剤に打錠し、次いでサイズを圧縮することによっても実施し得る。
【0038】
第2の態様の方法の第5の工程において、緻密化物質を粉砕し、粉砕物質を形成する。粉砕は任意の適当な方法を使用して達成できる。第6の工程において、粉砕物質を混合して混合/粉砕物質を形成する。ここでさらなる混合が任意の適当な方法を使用して達成できる。第2の態様の方法の最終工程において、混合/粉砕物質を圧縮して、単層固体投与量剤形を形成する。圧縮は任意の適当な方法を使用して達成できる。一般的に圧縮はロータリー錠剤圧縮機を使用して達成できる。このようなロータリー錠剤圧縮機の圧縮力は一般的に約5kNから約40kNの範囲である。
【0039】
所望により、第2の態様の方法は(h)単層固体投与量剤形をフィルム被覆する工程を含む。物質をフィルム被覆する詳細、すなわち、成分、量などは、上記本発明の第1の態様に記載している。フィルム被覆は任意の適当な方法を使用して達成できる。
【0040】
第3の態様において、本発明は第2の態様の方法にしたがって製造されるバルサルタンの固体投与量剤形である。
【0041】
第4の態様において、本発明は、a)バルサルタンおよび薬学的に許容される添加剤を混合して混合物質を形成し;(b)該混合物質を篩過して篩過物質を形成し;(c)該篩過物質を混合して混合/篩過物質を形成し;(d)該混合/篩過物質を緻密化して緻密化物質を形成し;(e)該緻密化物質を粉砕して粉砕物質を形成し;(f)該粉砕物質とアムロジピンおよびヒドロクロロチアジドを混合して混合/粉砕物質を形成し;そして、(g)該混合/粉砕物質を圧縮して単層固体投与量剤形を形成する工程を含む、バルサルタン、アムロジピンおよびHCTZの固体投与量剤形の製造法である。本発明の好ましい態様は、また、(h)単層固体投与量剤形をフィルム被覆する任意の工程を含む。
【0042】
第5の態様において、本発明は第4の態様の方法にしたがって製造されるバルサルタン、アムロジピンおよびHCTZの固体投与量剤形である。
【0043】
第6の態様において、本発明は、a)バルサルタン、アムロジピンおよび薬学的に許容される添加剤を混合して混合物質を形成し;(b)該混合物質を篩過して篩過物質を形成し;(c)該篩過物質を混合して混合/篩過物質を形成し;(d)該混合/篩過物質を緻密化して緻密化物質を形成し;(e)該緻密化物質を粉砕して粉砕物質を形成し;(f)該粉砕物質とヒドロクロロチアジドを混合して混合/粉砕物質を形成し;そして、(g)該混合/粉砕物質を圧縮して単層固体投与量剤形を形成する工程を含む、バルサルタン、アムロジピンおよびHCTZの固体投与量剤形の製造法である。本発明の好ましい態様は、また、(h)単層固体投与量剤形をフィルム被覆する任意の工程を含む。
【0044】
第7の態様において、本発明は第6の態様の方法にしたがって製造されるバルサルタン、アムロジピンおよびHCTZの固体投与量剤形である。
【0045】
第8の態様において、本発明は、a)バルサルタン、ヒドロクロロチアジドおよび薬学的に許容される添加剤を混合して混合物質を形成し;(b)該混合物質を篩過し、篩過物質を形成し;(c)該篩過物質を混合して、混合/篩過物質を形成し;(d)該混合/篩過物質を緻密化して、緻密化物質を形成し;(e)該緻密化物質を粉砕して、粉砕物質を形成し;(f)該粉砕物質とアムロジピンを混合して、混合/粉砕物質を形成し;そして、(g)該混合/粉砕物質を圧縮して、単層固体投与量剤形を形成する工程を含む、バルサルタン、アムロジピンおよびHCTZの固体投与量剤形の製造法である。本発明の好ましい態様は、また、(h)単層固体投与量剤形をフィルム被覆する任意の工程を含む。
【0046】
第9の態様において、本発明は第8の態様の方法にしたがって製造されるバルサルタン、アムロジピンおよびHCTZの固体投与量剤形である。
【0047】
第10の態様において、本発明は、(a)バルサルタン、薬学的に許容される添加剤および所望によりヒドロクロロチアジドを粒状化してバルサルタン粒状物を形成し;(b)アムロジピン、薬学的に許容される添加剤および所望によりヒドロクロロチアジドを混合してアムロジピン混合物を形成し;そして、(c)該バルサルタン粒状物および該アムロジピン混合物を共緻密化して二層固体投与量剤形を形成する工程を含む、バルサルタン、アムロジピンおよびHCTZの固体投与量剤形の製造法であって、ここで、ヒドロクロロチアジドがバルサルタン粒状物および/またはアムロジピン混合物中に存在する方法である。バルサルタン、アムロジピン、ヒドロクロロチアジドおよび薬学的に許容される添加剤の詳細、すなわち、源、量など、上記本発明の第1の態様に記載している。
【0048】
第10の態様の方法の第1の工程において、バルサルタンを薬学的に許容される添加剤および所望によりヒドロクロロチアジドと粒状化してバルサルタン粒状物を形成する。バルサルタン粒状物は任意の適当な方法により形成できる。本発明の好ましい態様において、バルサルタン粒状物は、(a1)バルサルタン、薬学的に許容される添加剤および所望によりヒドロクロロチアジドを混合して混合物質を形成し;(a2)該混合物質を篩過して篩過物質を形成し;(a3)該篩過物質を混合して混合/篩過物質を形成し;(a4)該混合/篩過物質を緻密化して緻密化物質を形成し;(a5)該緻密化物質を粉砕して粉砕物質を形成し;そして、(a6)該粉砕物質を混合してバルサルタン粒状物を形成することにより達成する。ヒドロクロロチアジドは工程a1および/またはa6で含んでもよい。
【0049】
工程(a1)の混合は任意の適当な方法を使用して達成できる。一般的に、バルサルタン、薬学的に許容される添加剤および所望によりヒドロクロロチアジドを適当な装置、例えば、拡散ブレンダーまたは拡散ミキサーに入れる。工程(a2)の篩過は任意の適当な方法を使用して達成できる。工程(a3)の混合は任意の適当な方法を使用して達成できる。工程(a4)の緻密化は任意の適当な方法を使用して達成できる。一般的に、緻密化は、約0.5kNから約90kN、好ましくは約20−60kNの範囲である緻密化力のローラー・コンパクターを使用して達成する。緻密化は、また、混合粉末を大型錠剤に打錠した後にサイズ縮小をさせることによっても実施され得る。工程(a5)の粉砕は任意の適当な方法を使用して達成できる。一般的に、緻密化物質はスクリーン・ミルを介して粉砕する。工程(a6)の混合は任意の適当な方法を使用して達成できる。好ましくは粉砕物質を、しばしば、薬学的に許容される添加剤、例えば、滑剤と拡散ブレンダー中で混合する。
【0050】
第10の態様の方法の第2の工程において、アムロジピンを薬学的に許容される添加剤および所望によりヒドロクロロチアジドと混合し、アムロジピン混合物を形成する。アムロジピン粒状物は任意の適当な方法を使用して達成できる。好ましい態様において、混合工程(b)はアムロジピンの粒状化工程を含む。アムロジピン粒状物は、限定はしないが、湿性粒状化、乾燥粒状化、溶融粒状化または乾燥混合を含む任意の適当な方法を使用して達成できる。本発明のさらに好ましい態様において、アムロジピン粒状物は、(b1)アムロジピン、薬学的に許容される添加剤および所望によりヒドロクロロチアジドを混合して混合物質を形成し;(b2)該混合物質を篩過して篩過物質を形成し;(b3)該篩過物質を混合して混合/篩過物質を形成し;(b4)該混合/篩過物質を緻密化して緻密化物質を形成し;(b5)該緻密化物質を粉砕して粉砕物質を形成し;そして、(b6)該粉砕物質を混合し、アムロジピン粒状物を形成することにより達成する。ヒドロクロロチアジドは工程b1および/またはb6で含んでもよい。ヒドロクロロチアジドは、限定はしないが、湿性粒状化、乾燥粒状化、溶融粒状化または乾燥混合を含む任意の適当な方法により組み込むことができる。
【0051】
工程(b1)の混合は任意の適当な方法を使用して達成できる。工程(b2)の篩過は任意の適当な方法を使用して達成できる。工程(b3)の混合は任意の適当な方法を使用して達成できる。工程(b4)の緻密化は任意の適当な方法を使用して達成できる。一般的に、緻密化は約0.5kNから約90kN、好ましくは約20kNから約60kNの範囲である緻密化力でローラー・コンパクターを使用して達成する。工程(b5)の粉砕は任意の適当な方法を使用して達成できる。一般的に、緻密化物質はスクリーン・ミルを介して粉砕する。工程(b6)の混合は任意の適当な方法を使用して達成できる。
【0052】
第10の態様の方法の最終工程において、バルサルタン粒状物およびアムロジピン混合物を一緒に圧縮し、二層固体投与量剤形を形成する。圧縮は任意の適当な方法を使用して達成できる。一般的に、圧縮は二層ロータリー錠剤圧縮機を使用して達成する。典型的な圧縮力は約5kNから約40kNの範囲である。
【0053】
この態様において、ヒドロクロロチアジドはバルサルタン粒状物およびアムロジピン混合物の一方に存在する。要するに、二層固体投与量剤形のヒドロクロロチアジドの包含は任意ではなく;同じ層、すなわち、バルサルタン層またはアムロジピン層中の何れに存在するかという点でのみ変化し得る。しかしながら、他の態様においては、ヒドロクロロチアジドは別の層中に単独で存在してもよい。
【0054】
所望により、第10の態様の方法は(d)二層固体投与量剤形をフィルム被覆する工程を含む。フィルム被覆物質の詳細、すなわち、成分、量などは、上記本発明の最初の態様に記載されている。フィルム被覆は任意の適当な方法を使用して達成できる。
【0055】
本発明の第11の態様は、第10の態様の方法にしたがって製造されるバルサルタン、アムロジピンおよびHCTZの二層固体投与量剤形である。
【0056】
他の態様において、本発明は、(a)バルサルタン、薬学的に許容される添加剤および所望によりアムロジピンを粒状化してバルサルタン粒状物を形成し;(b)ヒドロクロロチアジド、薬学的に許容される添加剤および所望によりアムロジピンを粒状化してヒドロクロロチアジド粒状物を形成し;そして、(c)該バルサルタン粒状物および該ヒドロクロロチアジド粒状物を共圧縮して、二層固体投与量剤形を形成する工程を含む、バルサルタン、アムロジピンおよびHCTZの固体投与量剤形の製造法であって、ここで、アムロジピンがバルサルタン粒状物および/またはヒドロクロロチアジド混合物中に存在する方法である。本発明の好ましい態様において、(a1)バルサルタン、薬学的に許容される添加剤および所望によりアムロジピンを混合して混合物質を形成し;(a2)該混合物質を篩過して篩過物質を形成し;(a3)該篩過物質を混合して混合/篩過物質を形成し;(a4)該混合/篩過物質を緻密化して緻密化物質を形成し;(a5)該緻密化物質を粉砕して粉砕物質を形成し;そして、(a6)該粉砕物質を混合してバルサルタン粒状物を形成する工程を含む(a)工程を含む。他の好ましい態様において、工程(b)は、(b1)ヒドロクロロチアジド、薬学的に許容される添加剤および所望によりアムロジピンを混合して混合物質を形成し;(b2)該混合物質を篩過して篩過物質を形成し;(b3)該篩過物質を混合して混合/篩過物質を形成し;(b4)該混合/篩過物質を緻密化して緻密化物質を形成し;(b5)該緻密化物質を粉砕して粉砕物質を形成し;そして、(b6)該粉砕物質を混合してヒドロクロロチアジド粒状物を形成する工程を有する粒状化方法を含む。本発明の他の好ましい態様は、また、(d)二層固体投与量剤形をフィルム被覆する任意の工程を含む。アムロジピンは工程a1および/またはa6ならびに工程b1および/またはb6で含んでもよい。
【0057】
本発明のさらに他の態様は、高血圧、鬱血性心不全、狭心症、心筋梗塞、動脈硬化症、糖尿病性腎症、糖尿病性心筋疾患、腎不全、末梢血管障害、卒中、左心室肥大、認知機能障害、頭痛または慢性心不全の処置法である。該方法はバルサルタン、アムロジピンおよびヒドロクロロチアジドの固体投与量剤形をこのような処置を必要とする対象に投与することを含む。好ましい態様において、固体投与量剤形を対象に経口投与する。
【0058】
今回、本発明の特定の態様を下記実施例により説明する。これらの実施例は単に本発明を説明するための記載であり、いかなるときも本発明の範囲を限定するととるべきでないことと理解すべきである。
【実施例】
【0059】
実施例1
160/12.5/5MGの錠剤
バルサルタン、アムロジピンおよびHCTZの単層固体投与量製剤」を下記表1に記載されている成分を使用して製造した。
表1
【表1】

*−5mgのアムロジピン遊離塩基に対応する
【0060】
成分A−Gを拡散ブレンダーに入れ、混合する。次に、混合物質を篩過する。次に、該篩過物質を拡散ブレンダーで再び混合する。次に混合/篩過物質をローラー・コンパクターを使用して緻密化する。緻密化物質を篩いを通して粉砕し、次に拡散ブレンダーで成分Hと混合する(この第2の混合工程は粒状化のために滑剤の所望の配合を達成するものであり、ある場合によっては、成分A−Gのバッチ一部と組み合わせる)。次に、混合/粉砕物質をロータリー錠剤圧縮機を使用して単層固体投与量製剤に圧縮し、単層固体投与量製剤を所望によりフィルム被覆する。
【0061】
成分A、C、D、E、FおよびGを拡散ブレンダーに入れ、混合する。次に、混合物質を篩過する。次に、篩過物質を拡散ブレンダーで再び混合する。次に、混合/篩過物質をローラー・コンパクターを使用して緻密化する。緻密化物質を篩いを通して粉砕し、次に拡散ブレンダーで成分BおよびHと混合する(この第2の混合工程は粒状化のためのBおよびHの所望のレベルに達し、ある場合において、成分A、C、D、E、FおよびGの再分割したバッチと組み合わせる)。次に、混合/粉砕物質をロータリー錠剤圧縮機を使用して単層固体投与量剤形に圧縮し、単層固体投与量剤形を所望によりフィルム被覆する。
【0062】
成分A、B、D、E、FおよびGを拡散ブレンダーに入れ、混合する。次に、混合物質を篩過する。次に、篩過物質を拡散ブレンダーで再び混合する。次に、混合/篩過物質をローラー・コンパクターを使用して緻密化する。緻密化物質を篩いを通して粉砕し、次に拡散ブレンダーで成分CおよびHと混合する(この第2の混合工程は粒状化のためにBおよびHの所望の配合を達成するためであり、場合によっては、成分A、B、D、E、FおよびGのバッチの一部と組み合わせる)。次に、混合/粉砕物質をロータリー錠剤圧縮機を使用して単層固体投与量製剤に圧縮し、単層固体投与量製剤を所望によりフィルム被覆する。
【0063】
成分A、D、E、FおよびGを拡散ブレンダーに入れ、混合する。次に、混合物質を篩過する。次に、篩過物質を拡散ブレンダーで再び混合する。次に、混合/篩過物質をローラー・コンパクターを使用して緻密化する。緻密化物質を篩いを通して粉砕し、次に拡散ブレンダーで成分B、CおよびHと混合する(この第2の混合工程は粒状化のためにB、CおよびHの所望の配合を達成するためであり、場合によっては、成分A、D、E、FおよびGのバッチの一部と組み合わせる)。次に、混合/粉砕物質をロータリー錠剤圧縮機を使用して単層固体投与量製剤に圧縮し、単層固体投与量製剤を所望によりフィルム被覆する。
【0064】
実施例2
160/12.5/10MGの錠剤
バルサルタン、アムロジピンおよびHCTZの単層固体投与量製剤を下記表2に記載されている成分を使用して製造した。
表2
【表2】

*−10mgのアムロジピン遊離塩基に対応する
【0065】
成分A−Gを拡散ブレンダーに入れ、混合する。次に、混合物質を篩過する。次に、篩過物質を拡散ブレンダーで再び混合する。次に、混合/篩過物質をローラー・コンパクターを使用して緻密化する。緻密化物質を篩いを通して粉砕し、次に拡散ブレンダーで成分Hと混合する(この第2の混合工程は粒状化のために滑剤の所望の配合を達成するためであり、場合によっては、成分A−Gのバッチの一部と組み合わせる)。次に、混合/粉砕物質をロータリー錠剤圧縮機を使用して単層固体投与量製剤に圧縮し、単層固体投与量製剤を所望によりフィルム被覆する。
【0066】
成分A、C、D、E、FおよびGを拡散ブレンダーに入れ、混合する。次に、混合物質を篩過する。次に、篩過物質を拡散ブレンダーで再び混合する。次に、混合/篩過物質をローラー・コンパクターを使用して緻密化する。緻密化物質を篩いを介して粉砕し、次に拡散ブレンダーで成分BおよびHと混合する(この第2の混合工程は粒状化のためのBおよびHの所望のレベルに達し、ある場合において、成分A、C、D、E、FおよびGの再分割したバッチと組み合わせる)。次に、混合/粉砕物質をロータリー錠剤圧縮機を使用して単層固体投与量製剤に圧縮し、単層固体投与量製剤を所望によりフィルム被覆する。
【0067】
成分A、B、D、E、FおよびGを拡散ブレンダーに入れ、混合する。次に、混合物質を篩過する。次に、篩過物質を拡散ブレンダーで再び混合する。次に、混合/篩過物質をローラー・コンパクターを使用して緻密化する。緻密化物質を篩いを介して粉砕し、次に拡散ブレンダーで成分CおよびHと混合する(この第2の混合工程は粒状化のためのBおよびHの所望のレベルに達し、ある場合において、成分A、B、D、E、FおよびGの再分割したバッチと組み合わせる)。次に、混合/粉砕物質をロータリー錠剤圧縮機を使用して単層固体投与量製剤に圧縮し、単層固体投与量製剤を所望によりフィルム被覆する。
【0068】
成分A、D、E、FおよびGを拡散ブレンダーに入れ、混合する。次に、混合物質を篩過する。次に、篩過物質を拡散ブレンダーで再び混合する。次に、混合/篩過物質をローラー・コンパクターを使用して緻密化する。緻密化物質を篩いを介して粉砕し、次に拡散ブレンダーで成分B、CおよびHと混合する(この第2の混合工程は粒状化のためのB、CおよびHの所望のレベルに達し、ある場合において、成分A、D、E、FおよびGの再分割したバッチと組み合わせる)。次に、混合/粉砕物質をロータリー錠剤圧縮機を使用して単層固体投与量製剤に圧縮し、単層固体投与量製剤を所望によりフィルム被覆する。
【0069】
実施例3
160/25/10MGの錠剤
バルサルタン、アムロジピンおよびHCTZの単層固体投与量製剤を下記表3に記載されている成分を使用して製造した。
表3
【表3】

*−10mgのアムロジピン遊離塩基に対応する
【0070】
成分A−Gを拡散ブレンダーに入れ、混合する。次に、混合物質を篩過する。次に、篩過物質を拡散ブレンダーで再び混合する。次に、混合/篩過物質をローラー・コンパクターを使用して緻密化する。緻密化物質を篩いを介して粉砕し、次に拡散ブレンダーで成分Hと混合する(この第2の混合工程は粒状化のための滑剤の所望のレベルに達し、ある場合において、成分A−Gの再分割したバッチと組み合わせる)。次に、混合/粉砕物質をロータリー錠剤圧縮機を使用して単層固体投与量製剤に圧縮し、単層固体投与量製剤を所望によりフィルム被覆する。
【0071】
成分A、C、D、E、FおよびGを拡散ブレンダーに入れ、混合する。次に、混合物質を篩過する。次に、篩過物質を拡散ブレンダーで再び混合する。次に、混合/篩過物質をローラー・コンパクターを使用して緻密化する。緻密化物質を篩いを介して粉砕し、次に拡散ブレンダーで成分BおよびHと混合する(この第2の混合工程は粒状化のためのBおよびHの所望のレベルに達し、ある場合において、成分A、C、D、E、FおよびGの再分割したバッチと組み合わせる)。次に、混合/粉砕物質をロータリー錠剤圧縮機を使用して単層固体投与量製剤に圧縮し、単層固体投与量製剤を所望によりフィルム被覆する。
【0072】
成分A、B、D、E、FおよびGを拡散ブレンダーに入れ、混合する。次に、混合物質を篩過する。次に、篩過物質を拡散ブレンダーで再び混合する。次に、混合/篩過物質をローラー・コンパクターを使用して緻密化する。緻密化物質を篩いを介して粉砕し、次に拡散ブレンダーで成分CおよびHと混合する(この第2の混合工程は粒状化のためのBおよびHの所望のレベルに達し、ある場合において、成分A、B、D、E、FおよびGの再分割したバッチと組み合わせる)。次に、混合/粉砕物質をロータリー錠剤圧縮機を使用して単層固体投与量製剤に圧縮し、単層固体投与量製剤を所望によりフィルム被覆する。
【0073】
成分A、D、E、FおよびGを拡散ブレンダーに入れ、混合する。次に、混合物質を篩過する。次に、篩過物質を拡散ブレンダーで再び混合する。次に、混合/篩過物質をローラー・コンパクターを使用して緻密化する。緻密化物質を篩いを介して粉砕し、次に拡散ブレンダーで成分B、CおよびHと混合する(この第2の混合工程は粒状化のためのB、CおよびHの所望のレベルに達し、ある場合において、成分A、D、E、FおよびGの再分割したバッチと組み合わせる)。次に、混合/粉砕物質をロータリー錠剤圧縮機を使用して単層固体投与量製剤に圧縮し、単層固体投与量製剤を所望によりフィルム被覆する。
【0074】
実施例4
160/25/5MGの錠剤
バルサルタン、アムロジピンおよびHCTZの単層固体投与量製剤を下記表4に記載されている成分を使用して製造した。
表4
【表4】

*−5mgのアムロジピン遊離塩基に対応する
【0075】
成分A−Gを拡散ブレンダーに入れ、混合する。次に、混合物質を篩過する。次に、篩過物質を拡散ブレンダーで再び混合する。次に、混合/篩過物質をローラー・コンパクターを使用して緻密化する。緻密化物質を篩いを介して粉砕し、次に拡散ブレンダーで成分Hと混合する(この第2の混合工程は粒状化のための滑剤の所望のレベルに達し、ある場合において、成分A−Gの再分割したバッチと組み合わせる)。次に、混合/粉砕物質をロータリー錠剤圧縮機を使用して単層固体投与量製剤に圧縮し、単層固体投与量製剤を所望によりフィルム被覆する。
【0076】
成分A、C、D、E、FおよびGを拡散ブレンダーに入れ、混合する。次に、混合物質を篩過する。次に、篩過物質を拡散ブレンダーで再び混合する。次に、混合/篩過物質をローラー・コンパクターを使用して緻密化する。緻密化物質を篩いを介して粉砕し、次に拡散ブレンダーで成分BおよびHと混合する(この第2の混合工程は粒状化のためのBおよびHの所望のレベルに達し、ある場合において、成分A、C、D、E、FおよびGの再分割したバッチと組み合わせる)。次に、混合/粉砕物質をロータリー錠剤圧縮機を使用して単層固体投与量製剤に圧縮し、単層固体投与量製剤を所望によりフィルム被覆する。
【0077】
成分A、B、D、E、FおよびGを拡散ブレンダーに入れ、混合する。次に、混合物質を篩過する。次に、篩過物質を拡散ブレンダーで再び混合する。次に、混合/篩過物質をローラー・コンパクターを使用して緻密化する。緻密化物質を篩いを介して粉砕し、次に拡散ブレンダーで成分CおよびHと混合する(この第2の混合工程は粒状化のためのBおよびHの所望のレベルに達し、ある場合において、成分A、B、D、E、FおよびGの再分割したバッチと組み合わせる)。次に、混合/粉砕物質をロータリー錠剤圧縮機を使用して単層固体投与量製剤に圧縮し、単層固体投与量製剤を所望によりフィルム被覆する。
【0078】
成分A、D、E、FおよびGを拡散ブレンダーに入れ、混合する。次に、混合物質を篩過する。次に、篩過物質を拡散ブレンダーで再び混合する。次に、混合/篩過物質をローラー・コンパクターを使用して緻密化する。緻密化物質を篩いを介して粉砕し、次に拡散ブレンダーで成分B、CおよびHと混合する(この第2の混合工程は粒状化のためのB、CおよびHの所望のレベルに達し、ある場合において、成分A、D、E、FおよびGの再分割したバッチと組み合わせる)。次に、混合/粉砕物質をロータリー錠剤圧縮機を使用して単層固体投与量製剤に圧縮し、単層固体投与量製剤を所望によりフィルム被覆する。
【0079】
実施例5
320/25/10MGの錠剤
バルサルタン、アムロジピンおよびHCTZの単層固体投与量製剤を下記表5に記載されている成分を使用して製造した。
表5
【表5】

*−10mgのアムロジピン遊離塩基に対応する
【0080】
成分A−Gを拡散ブレンダーに入れ、混合する。次に、混合物質を篩過する。次に、篩過物質を拡散ブレンダーで再び混合する。次に、混合/篩過物質をローラー・コンパクターを使用して緻密化する。緻密化物質を篩いを介して粉砕し、次に拡散ブレンダーで成分Hと混合する(この第2の混合工程は粒状化のための滑剤の所望のレベルに達し、ある場合において、成分A−Gの再分割したバッチと組み合わせる)。次に、混合/粉砕物質をローター錠剤圧縮機を使用して単層固体投与量製剤に圧縮し、単層固体投与量製剤を所望によりフィルム被覆する。
【0081】
成分A、C、D、E、FおよびGを拡散ブレンダーに入れ、混合する。次に、混合物質を篩過する。次に、篩過物質を拡散ブレンダーで再び混合する。次に、混合/篩過物質をローラー・コンパクターを使用して緻密化する。緻密化物質を篩いを介して粉砕し、次に拡散ブレンダーで成分BおよびHと混合する(この第2の混合工程は粒状化のためのBおよびHの所望のレベルに達し、ある場合において、成分A、C、D、E、FおよびGの再分割したバッチと組み合わせる)。次に、混合/粉砕物質をロータリー錠剤圧縮機を使用して単層固体投与量製剤に圧縮し、単層固体投与量製剤を所望によりフィルム被覆する。
【0082】
成分A、B、D、E、FおよびGを拡散ブレンダーに入れ、混合する。次に、混合物質を篩過する。次に、篩過物質を拡散ブレンダーで再び混合する。次に、混合/篩過物質をローラー・コンパクターを使用して緻密化する。緻密化物質を篩いを介して粉砕し、次に拡散ブレンダーで成分CおよびHと混合する(この第2の混合工程は粒状化のためのBおよびHの所望のレベルに達し、ある場合において、成分A、B、D、E、FおよびGの再分割したバッチと組み合わせる)。次に、混合/粉砕物質をロータリー錠剤圧縮機を使用して単層固体投与量製剤に圧縮し、単層固体投与量製剤を所望によりフィルム被覆する。
【0083】
成分A、D、E、FおよびGを拡散ブレンダーに入れ、混合する。次に、混合物質を篩過する。次に、篩過物質を拡散ブレンダーで再び混合する。次に、混合/篩過物質をローラー・コンパクターを使用して緻密化する。緻密化物質を篩いを介して粉砕し、次に拡散ブレンダーで成分B、CおよびHと混合する(この第2の混合工程は粒状化のためのB、CおよびHの所望のレベルに達し、ある場合において、成分A、D、E、FおよびGの再分割したバッチと組み合わせる)。次に、混合/粉砕物質をロータリー錠剤圧縮機を使用して単層固体投与量製剤に圧縮し、単層固体投与量製剤を所望によりフィルム被覆する。
【0084】
実施例6
160/12.5/5;160/12.5/10;160/25/5;160/25/10および320/25/10MGの錠剤
バルサルタン、アムロジピンおよびHCTZの二層固体投与量製剤を下記表6および表7に記載されている成分を使用して製造した。
表6
【表6】

*−10mgのアムロジピン遊離塩基に対応する
表7
【表7】

10mgのアムロジピン遊離塩基に対応する;5mgのアムロジピン遊離塩基に対応する
【0085】
最初に、バルサルタンを拡散ブレンダーで成分A−Fと混合することにより粒状化する。次に、混合物質を篩いを介して篩過する。次に、篩過物質を拡散ブレンダーで再び混合する。次に、混合/篩過物質をローラー・コンパクターを使用して緻密化する。緻密化物質を篩いを介して粉砕し、次に拡散ブレンダーで成分Gと混合する(この第2の混合工程は粒状化のための滑剤の所望のレベルに達し、ある場合において、成分A−Fの再分割したバッチと組み合わせる)。
【0086】
第2に、ベシル酸アムロジピンを拡散ブレンダーで成分H−Lと混合することにより粒状化する。次に、混合物質を篩いを介して篩過する。次に、篩過物質を拡散ブレンダーで再び混合する。次に、混合/篩過物質をローラー・コンパクターを使用して緻密化する。緻密化物質を篩いを介して粉砕し、次に拡散ブレンダーで成分Mと混合する(この第2の混合工程は粒状化のための滑剤の所望のレベルに達し、ある場合において、成分H−Lの再分割したバッチと組み合わせる)。
【0087】
最後に、バルサルタン粒状物およびアムロジピン粒状物を二層ロータリー錠剤圧縮機を使用して二層固体投与量製剤に圧縮し、二層固体投与量製剤を所望によりフィルム被覆する。
【0088】
実施例7
160/12.5/5;160/12.5/10;160/25/5;160/25/10および160/12.5/5MGの錠剤
バルサルタン、アムロジピンおよびHCTZの二層固体投与量製剤を下記表8および9に記載されている成分を使用して製造した。
表8
【表8】

*−5mgのアムロジピン遊離塩基に対応する
表9
【表9】

【0089】
最初に、バルサルタンを拡散ブレンダーで成分A−Eと混合することにより粒状化する。次に、混合物質を篩いを介して篩過する。次に、篩過物質を拡散ブレンダーで再び混合する。次に、混合/篩過物質をローラー・コンパクターを使用して緻密化する。緻密化物質を篩いを介して粉砕し、次に拡散ブレンダーで成分Fと混合する(この第2の混合工程は粒状化のための滑剤の所望のレベルに達し、ある場合において、成分A−Eの再分割したバッチと組み合わせる)。
【0090】
第2に、ベシル酸アムロジピンを拡散ブレンダーで成分G−Lと混合することにより粒状化する。次に、混合物質を篩いを介して篩過する。次に、篩過物質を拡散ブレンダーで再び混合する。次に、混合/篩過物質をローラー・コンパクターを使用して緻密化する。緻密化物質を篩いを介して粉砕し、次に拡散ブレンダーで成分Mと混合する(この第2の混合工程は粒状化のための滑剤の所望のレベルに達し、ある場合において、成分G−Lの再分割したバッチと組み合わせる)。
【0091】
最後に、バルサルタン粒状物およびアムロジピン粒状物を二層ロータリー錠剤圧縮機を使用して二層固体投与量製剤に圧縮し、二層固体投与量製剤を所望によりフィルム被覆する。
【0092】
実施例8
160/12.5/5;160/12.5/10;160/25/5;160/25/10および320/25/10MGの錠剤
バルサルタン、アムロジピンおよびHCTZの二層固体投与量製剤を下記表10および11に記載されている成分を使用して製造した。
表10
【表10】

表11
【表11】

【0093】
最初に、バルサルタンを拡散ブレンダーで成分A−Fと混合することにより粒状化する。次に、混合物質を篩いを介して篩過する。次に、篩過物質を拡散ブレンダーで再び混合する。次に、混合/篩過物質をローラー・コンパクターを使用して緻密化する。緻密化物質を篩いを介して粉砕し、次に拡散ブレンダーで成分Gと混合する(この第2の混合工程は粒状化のための滑剤の所望のレベルに達し、ある場合において、成分A−Fの再分割したバッチと組み合わせる)。
【0094】
第2に、HCTZを拡散ブレンダーで成分H−Lと混合することにより粒状化する。次に、混合物質を篩いを介して篩過する。次に、篩過物質を拡散ブレンダーで再び混合する。次に、混合/篩過物質をローラー・コンパクターを使用して緻密化する。緻密化物質を篩いを介して粉砕し、次に拡散ブレンダーで成分Mと混合する(この第2の混合工程は粒状化のための滑剤の所望のレベルに達し、ある場合において、成分H−Lの再分割したバッチと組み合わせる)。
【0095】
最後に、バルサルタン粒状物およびアムロジピン粒状物を二層ロータリー錠剤圧縮機を使用して二層固体投与量製剤に圧縮し、二層固体投与量製剤を所望によりフィルム被覆する。
【0096】
本発明は特定の態様に関して上記したが、多数の変化、改良および変法が本明細書に記載の本発明の概念から逸脱することなく作成することができることが明らかである。したがって、このような変化、改良および変法すべて、添付の特許請求の範囲の精神および広範な範囲内に包含されることを意図する。本明細書で引用されたすべての特許出願、特許および他の文献のそれらの内容を出典明示により包含させる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バルサルタン;
アムロジピン;
ヒドロクロロチアジド;および
バルサルタンの固体投与量剤形の製造のために適当な薬学的に許容される添加剤
を含む固体投与量剤形。
【請求項2】
アムロジピンがベシル酸アムロジピン形態で提供されている、請求項1の固体投与量剤形。
【請求項3】
固体投与量剤形が単層錠剤形をとる、請求項1の固体投与量剤形。
【請求項4】
固体投与量剤形が二層錠剤形をとる、請求項1の固体投与量剤形。
【請求項5】
二層錠が、第1の層でバルサルタンおよびヒドロクロロチアジドを、第2の層でアムロジピンを有する、請求項4の固体投与量剤形。
【請求項6】
二層錠が、第1の層でバルサルタンを、第2の層でアムロジピンおよびヒドロクロロチアジドを有する、請求項4の固体投与量剤形。
【請求項7】
バルサルタンが約80mgから約640mgの範囲の量で使用されている、請求項1の固体投与量剤形。
【請求項8】
バルサルタンが160mgおよび320mgから選択される量で使用されている、請求項7の固体投与量剤形。
【請求項9】
アムロジピンが約2.5mgから約20mgの範囲の量で使用されている、請求項1の固体投与量剤形。
【請求項10】
アムロジピンが5mgおよび10mgから選択される量で使用されている、請求項9の固体投与量剤形。
【請求項11】
ヒドロクロロチアジドが約6.25mgから約50mgの範囲の量で使用されている、請求項1の固体投与量剤形。
【請求項12】
ヒドロクロロチアジドが12.5mgおよび25mgから選択される量で使用されている、請求項1の固体投与量剤形。
【請求項13】
薬学的に許容される添加剤が希釈剤、崩壊剤、流動促進剤、滑剤、結合剤、着色剤およびそれらの組合せからなる群から選択されている、請求項1の固体投与量剤形。
【請求項14】
(a)バルサルタン、アムロジピン、ヒドロクロロチアジドおよび薬学的に許容される添加剤を混合して、混合物質を形成し;
(b)該混合物質を篩過して、篩過物質を形成し;
(c)該篩過物質を混合して、混合/篩過物質を形成し;
(d)該混合/篩過物質を緻密化(compacting)して、緻密化(compacted)物質を形成し;
(e)該緻密化物質を粉砕して、粉砕物質を形成し;
(f)該粉砕物質を混合して、混合/粉砕物質を形成し;そして、
(g)該混合/粉砕物質を圧縮(compressing)して、単層固体投与量剤形を形成する
工程を含む固体投与量剤形の製造法。
【請求項15】
(h)単層固体投与量剤形をフィルム被覆する
工程をさらに含む請求項14に記載の方法。
【請求項16】
(a)バルサルタン、薬学的に許容される添加剤および所望によりヒドロクロロチアジドを粒状化して、バルサルタン粒状物を形成し;
(b)アムロジピン、薬学的に許容される添加剤および所望によりヒドロクロロチアジドを混合して、アムロジピン混合物を形成し;そして、
(c)該バルサルタン粒状物および該アムロジピン混合物を共圧縮して、二層固体投与量剤形を形成する
工程を含む固体投与量剤形の製造法であって、ここで、ヒドロクロロチアジドがバルサルタン粒状物および/またはアムロジピン混合物中に存在している方法。
【請求項17】
工程(a)が
(a1)バルサルタン、薬学的に許容される添加剤およびヒドロクロロチアジドを混合して、混合物質を形成し;
(a2)該混合物質を篩過して、篩過物質を形成し;
(a3)該篩過物質を混合して、混合/篩過物質を形成し;
(a4)該混合/篩過物質を緻密化して、緻密化物質を形成し;
(a5)該緻密化物質を粉砕して、粉砕物質を形成し;そして、
(a6)該粉砕物質を混合して、バルサルタン粒状物を形成する
工程を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
工程(a)が
(a1)バルサルタンおよび薬学的に許容される添加剤を混合して、混合物質を形成し;
(a2)該混合物質を篩過して、篩過物質を形成し;
(a3)該篩過物質を混合して、混合/篩過物質を形成し;
(a4)該混合/篩過物質を緻密化して、緻密化物質を形成し;
(a5)該緻密化物質を粉砕して、粉砕物質を形成し;そして、
(a6)該粉砕物質を混合して、ヒドロクロロチアジドバルサルタン粒状物を形成する
工程を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
工程(b)が
(b1)アムロジピン、薬学的に許容される添加剤およびヒドロクロロチアジドを混合して、混合物質を形成し;
(b2)該混合物質を篩過して、篩過物質を形成し;
(b3)該篩過物質を混合して、混合/篩過物質を形成し;
(b4)該混合/篩過物質を緻密化して、緻密化物質を形成し;
(b5)該緻密化物質を粉砕して、粉砕物質を形成し;そして、
(b6)該粉砕物質を混合して、アムロジピン粒状物を形成する
工程を含む粒状化方法を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
工程(b)が
(b1)アムロジピンおよび薬学的に許容される添加剤を混合して、混合物質を形成し;
(b2)該混合物質を篩過して、篩過物質を形成し;
(b3)該篩過物質を混合して、混合/篩過物質を形成し;
(b4)該混合/篩過物質を緻密化して、緻密化物質を形成し;
(b5)該緻密化物質を粉砕して、粉砕物質を形成し;そして、
(b6)該粉砕物質およびヒドロクロロチアジドを混合して、アムロジピン粒状物を形成する
工程を含む粒状化方法を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項21】
(d)二層固体投与量剤形をフィルム被覆する
工程をさらに含む請求項16に記載の方法。
【請求項22】
(a)バルサルタン、薬学的に許容される添加剤およびアムロジピンを混合して、バルサルタン粒状物を形成し;
(b)ヒドロクロロチアジドおよび薬学的に許容される添加剤を混合して、ヒドロクロロチアジド混合物を形成し;そして、
(c)該バルサルタン粒状物および該ヒドロクロロチアジド混合物を共圧縮して、二層固体投与量剤形を形成する
工程を含む固体投与量剤形の製造法。
【請求項23】
工程(a)が
(a1)バルサルタン、薬学的に許容される添加剤およびアムロジピンを混合して、混合物質を形成し;
(a2)該混合物質を篩過して、篩過物質を形成し;
(a3)該篩過物質を混合して、混合/篩過物質を形成し;
(a4)該混合/篩過物質を緻密化して、緻密化物質を形成し;
(a5)該緻密化物質を粉砕して、粉砕物質を形成し;そして、
(a6)該粉砕物質を混合して、バルサルタン粒状物を形成する
工程を含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
工程(a)が
(a1)バルサルタンおよび薬学的に許容される添加剤を混合して、混合物質を形成し;
(a2)該混合物質を篩過して、篩過物質を形成し;
(a3)該篩過物質を混合して、混合/篩過物質を形成し;
(a4)該混合/篩過物質を緻密化して、緻密化物質を形成し;
(a5)該緻密化物質を粉砕して、粉砕物質を形成し;そして、
(a6)該粉砕物質およびアムロジピンを混合して、バルサルタン粒状物を形成する
工程を含む、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
工程(b)が
(b1)ヒドロクロロチアジドおよび薬学的に許容される添加剤を混合して、混合物質を形成し;
(b2)該混合物質を篩過して、篩過物質を形成し;
(b3)該篩過物質を混合して、混合/篩過物質を形成し;
(b4)該混合/篩過物質を緻密化して、緻密化物質を形成し;
(b5)該緻密化物質を粉砕して、粉砕物質を形成し;そして、
(b6)該粉砕物質を混合して、ヒドロクロロチアジド粒状物を形成する
工程を含む粒状化方法を含む、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
(d)二層固体投与量剤形をフィルム被覆する
工程をさらに含む請求項22に記載の方法。
【請求項27】
高血圧、鬱血性心不全、狭心症、心筋梗塞、動脈硬化症、糖尿病性腎症、糖尿病性心筋疾患、腎不全、末梢血管障害、卒中、左心室肥大、認知機能障害、頭痛または慢性心不全を処置する方法であって、請求項1に記載の固体投与量剤形をこのような処置を必要とする対象に投与することを含む方法。
【請求項28】
固体投与量剤形を対象に経口投与する、請求項27に記載の処置法。

【公表番号】特表2009−542709(P2009−542709A)
【公表日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−518503(P2009−518503)
【出願日】平成19年6月26日(2007.6.26)
【国際出願番号】PCT/US2007/072097
【国際公開番号】WO2008/002905
【国際公開日】平成20年1月3日(2008.1.3)
【出願人】(597011463)ノバルティス アクチエンゲゼルシャフト (942)
【Fターム(参考)】