説明

バルブ金属、及びバルブ金属亜酸化物から成るナノサイズ構造物、及びその製造方法

ここで記載するのは、横断寸法が5〜100nmである、新規なストリップ状の、又はシート状のバルブ金属、及びバルブ金属酸化物構造物である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1方向での寸法が100mm未満である、バルブ金属及びバルブ金属亜酸化物から成る新規のラメラ構造物、及びその製造方法に関する。
【0002】
粉末状、又は比較的大きな金属基材の表面領域に存在する、金属及び金属亜酸化物から成る微細構造物は、比表面積が高いことにより、膜分野や濾過技術では触媒、触媒用担体材料として、医療分野ではインプラント材料として、二次電池では蓄電材料として、及びキャパシタのアノード材料として、多くの幅広い用途がある。
【0003】
WO00/67936は、Mg、Al、Ca、Li、及びBaといった気体状還元性金属を用いたバルブ金属酸化物粉末の還元による、バルブ金属微粉末の製造方法を開示している。酸化物から金属への還元の際の体積収縮によって、及び形成される還元性金属の固体酸化物に起因する体積増加によって、とりわけ固体電解質キャパシタを製造するために適した、高比面積を有する非常に多孔質なバルブ金属粉末が形成される。
【0004】
特定の還元条件下では、横断寸法をナノメーター範囲で有するラメラ構造が形成され、これらのラミネートは当初、還元されたバルブ金属酸化物と、酸化された還元性金属との交互層を含むことが判明している。
【0005】
還元性金属の酸化物を無機酸に溶解、及び浸出させることにより、ナノサイズのバルブ金属構造物から、還元性金属の酸化物をなくすことが可能になる。
【0006】
開始バルブ金属酸化物の三次元構造により、比較的粗い(coarse)/大きい構造を有する金属基材上にラメラ構造、又はストリップ状若しくはラメラ表面構造を有する微粉末が得られ、この金属及び/又は亜酸化物のストリップ又はラメラは、バルブ金属酸化物次第、及びその酸化物が獲得する酸化状態次第で、幅が100nm未満であり、かつ間隔(中間スペース)がストリップ幅の最大2倍であってよい。
【0007】
このようにして、一次構造粒径の寸法が平均で50〜2000nm、好ましくは500nm未満、より好ましくは300nm未満のバルブ金属酸化物微粉末を使用すれば、ラメラ構造を有し、かつ金属又は亜酸化物ストリップの幅が5〜100nm、好ましくは8〜50nm、とりわけ好ましくは最大30nmであり、かつ横断寸法が40〜500nmであり、比表面積が20m2/g超、好ましくは50m2/g超である、金属又は亜酸化物の微粉末が得られる。
【0008】
前述の寸法、例えば10μmの比較的大きなバルブ金属酸化物基材を使用すれば、幅が最大100nm、好ましくは5〜80nm、とりわけ好ましくは8〜50nm、より好ましくは最大30nm、及びストリップ幅の1〜2倍の間隔を有する、金属若しくは亜酸化物のストリップが、これらの構造上に得られる。ストリップ間の溝の深さは、最大1μmであってよい。
【0009】
ストリップ状表面を有する比較的大きい金属構造物又は基材、例えばワイヤ又はフォイルは、まず表面を化学的に、又はアノード的に酸化し、そしてその後本発明に従って表面を還元して得ることができ、ストリップの深さは、最初に生成した酸化層の厚さにより決まる。
【0010】
さらに本発明による構造物は、例えばバルブ金属酸化物層を有する他の金属又はセラミックを含む基材を用意し、例えば蒸着若しくは電解質堆積によるバルブ金属層の適用、被覆の酸化、及び本発明に従い前記被覆を還元して金属又は亜酸化物にすることによって得られる。
【0011】
本発明の目的のために使用されるバルブ金属酸化物は、周期表の4〜6の遷移族元素、例えばTi、Zr、V、Ta、Mo、W、及びHfの、並びにAlの、好ましくはTi、Zr、Nb、及びTaの、とりわけ好ましくはNbとTaの酸化物、並びにこれらの合金(混合酸化物)であってよい。開始酸化物として好ましいのはとりわけ、Nb25、NbO2、及びTa25である。本発明による好ましい反応生成物は、開始酸化物の金属である。開始バルブ金属酸化物の低度の酸化物(亜酸化物)もまた、還元生成物として得られる。とりわけ好ましい還元生成物は、金属的伝導特性を有する式NbOXの亜酸化ニオブ[ただし、0.7<X<1.3]であり、これはタンタルとニオブに加えて、最大10Vの低活性化電流の範囲、とりわけ好ましくは最大5V、とりわけ最大3Vで使用するためのキャパシタ用アノード材料として適している。
【0012】
還元性金属として使用可能なのは、Li、Mg、Ca、B、及び/又はAl、及び本発明に従ったこれらの合金である。好ましいのは、開始酸化物の金属よりも卑金属である限り、Mg、Ca、及びAlである。非常にとりわけ好ましいのは、Mg、又はMgとAlの共晶である。
【0013】
本発明による還元生成物の特徴は、還元中のドープが原因となり還元性金属の含分が10ppm超の範囲、とりわけ50ppm〜500ppmにあることである。
【0014】
ナノサイズ構造物を製造可能な本発明の方法は、WO00/67936に記載された、蒸気状の還元性金属による金属酸化物の還元に基づく。ここでは還元すべき粉末状バルブ金属酸化物を、反応器内で還元性金属の蒸気と接触させる。還元性金属は気化し、アルゴンのようなキャリアガス流によって、メッシュ上、又はボート内にあるバルブ金属酸化物粉末へと上昇された温度、通常900〜1200℃で、同様に通常は30分から数時間の周期で運ばれる。バルブ金属酸化物のモル体積は、相応するバルブ金属の体積の2〜3倍なので、還元の間にかなりの体積の減少が起こる。従って、スポンジ状の、高多孔質構造物(この中に還元性金属の酸化物が配置されている)が、還元の際に形成される。還元性金属の酸化物のモル体積は、バルブ金属酸化物と、バルブ金属との差よりも大きいので、残留応力の生成とともに細孔内に組み込まれる。還元性金属の酸化物の溶解によって、当該酸化物をこれらの構造物から無くすことができ、その結果、高多孔質の金属粉末が得られる。還元と細孔形成のメカニズム、及び細孔の分布に関する研究により、以下のことが判明している:バルブ金属酸化物粒子若しくは基材の表面上にある小さな反応核から始まって、ナノサイズの寸法の層状構造が反応の初期段階で、バルブ金属/バルブ金属酸化物の反応前線の後ろに形成される。これらの層はまず、表面に近い粒子/基材の領域にある表面に対して垂直に向かう。しかしながら、反応前線が酸化物粒子/基材内により深く移動するにつれて、ラメラの方向と寸法は、結晶方向とバルブ金属酸化物内の一次粒子の寸法、及び反応条件により決まる。バルブ金属酸化物クリスタリット内にある格子平面の特定の数が、バルブ金属の、及び還元性金属の酸化物の、格子平面の化学当量数で置き換えられる。これらのナノサイズ層構造は界面ストレスが高いため、現実的にはエネルギー面で不利ではあるが、それにも関わらず生成され、可能になるのは、還元が非常に発熱性であり、かつ過剰エネルギーの少なくとも一部が熱として散逸せず、構造形成に「つぎ込まれる」からであり、このことが反応速度を速めることを可能にするのである。層構造の多くの平坦界面は、還元性金属の原子に対して「高速道路」として作用する、つまりこれらの界面により速い拡散、ひいては反応系の総エネルギーの素早い、そして効果的な減少につながる反応速度が可能になる。しかしながら層状構造はバルブ金属からなり、そして還元性金属の酸化物は、熱エネルギーの導入の際にさらに低いエネルギーを有する構造状態につながる準安定的な状態でのみ形成される。「通常は」比較的長い加熱処理時間とともに、及び一定の反応条件(温度、還元性金属の蒸気圧など)で行われる還元工程において、この構造変形が不可避的に起こる、すなわちナノサイズの層構造が、バルブ金属領域と還元性金属酸化物領域とから成る著しく粗い相互貫入性の構造へと変わる。
【0015】
構造変形が起こらないうちにラメラ構造を安定的に保てる温度に、還元生成物を冷却することを保証するように気をつければ、ラメラ構造を凝固可能なことが判明した。よって本発明によれば、還元条件を調整して、短い時間内に非常に均一に還元を進められるように、すなわち酸化物の粉末床内部で微粉末の開始酸化物を使用すれば、還元完了後直ちに、還元生成物が可能な限り素早く冷却される。
【0016】
このため好ましくは、厚さが薄い粉末床を用いて、前記床を通じて還元性金属の蒸気の均一な浸透を保証する。粉末床の厚さはとりわけ好ましくは、1cm未満、より好ましくは0.5cm未満である。
【0017】
さらに、粉末床を通じて還元性金属の蒸気を均一に浸透させることにより、還元性金属蒸気の自由経路長を大きく得ることが保証される。よって本発明によれば、この還元は好ましくは減圧下で行い、より好ましくはキャリアガスの不存在下で行う。還元はとりわけ好ましくは、還元性金属の蒸気圧が10-2〜0.4bar、より好ましくは0.1〜0.3barで、酸素の不存在下で行う。最大0.2bar、好ましくは0.1bar未満というキャリアガス圧の低さが、不利になることなく適用可能である。適切なキャリアガスはとりわけ希ガス、例えばアルゴン、及びヘリウム、及び/又は水素である。
【0018】
ラメラ構造の深さ増加は、深さが増すにつれて、還元された金属ラメラと、金属ラメラ間に形成された還元性金属の酸化物との間の界面に沿った拡散路が長いことの結果として減少する。還元の間、材料における深さが最大1μmまでは、ラメラ構造の変形が基本的に全く起こらないことが判明した。
【0019】
よって本発明によれば好ましくは、最も小さい一次構造粒径断面の寸法(クリスタリットの寸法)が2μm、好ましくは1μm、とりわけ好ましくは平均0.5μmを越えない、バルブ金属酸化物粉末を用いる。一次構造の小ささが適切である場合、バルブ金属酸化物粉末を多孔質焼結アグロメレートとして使用することができる。有利には、一次粒子を強力に一緒に焼結させて(ただし、開口細孔の階層構造ネットワークがアグロメレート化された一次粒子間に存在するように)、開口細孔の細孔サイズ分布により還元性金属の蒸気を一次粒子表面の非常に大きな割合に直接到達させて、還元することが可能になる。
【0020】
このような一次粒子は細孔チャネルよりも著しく効率が低いものの、隣接する一次粒子間の結晶粒界もまた、拡散を加速させることができる。従って有利には、一次粒子間の結晶粒界が非常に高い割合で、小さな一次粒子、及びアグリゲート化されたバルブ金属酸化物粒子内の開口細孔に加えて形成される。これは、一次粒径サイズの最適化、及び水酸化物として酸化物前駆体が沈着する際の焼結、及び水酸化物のか焼によってバルブ金属酸化物を形成することにより達成される。か焼は好ましくは、400〜700℃の温度で行う。か焼温度はとりわけ好ましくは、500〜600℃である。
【0021】
ラメラ表面構造を有する金属フォイル又はワイヤの製造において好ましくは、表面に厚さ1μm未満、好ましくは0.5μm未満の酸化物層を有する、金属フォイル又はワイヤを使用する。大気圧未満での還元後(この還元は、使用する還元性金属蒸気若しくは金属蒸気混合物とその蒸気圧次第で、数分から数時間、好ましくは約10〜90分にわたって行うことがある)に、還元性金属蒸気の供給を遮断することによって還元を止め、そして還元されたバルブ金属を素早く100℃未満に冷却して、バルブ金属若しくはバルブ金属亜酸化物、及び還元性金属の酸化物から成る層のナノサイズラメラ構造を安定化させる。僅かに粗くはなるが、異なる方向を有する隣接ラメラ構造の焼結も、行うことができる。冷却は例えば、保護ガス(冷却ガス)、好ましくはアルゴン又はヘリウムの導入による迅速な圧力上昇によって、行うことができる。好ましくは、3分以内に300℃に、さらには次の3分以内に200℃に、そしてさらに次の5分以内に100℃に冷却する。
【0022】
本発明によれば、還元は好ましくは比較的低い温度で行い、ナノサイズのラメラ構造が粗くなるのを最小限にする。還元すべきバルブ金属酸化物の温度は、好ましくは500℃〜850℃、より好ましくは750℃未満、とりわけ好ましくは650℃である。この際に実際の温度は、還元反応の発熱性が原因で還元当初の時点ではかなり超過していてもよい。
【0023】
反応生成物と酸化された還元性金属(これらは還元初期に形成される)とから成るナノサイズラメラ構造が分解及び粗くなるのを避けるために、本発明により様々な方法を代替法として、又は組み合わせて使用することができる。
【0024】
例えば高い還元温度では、短い還元時間を保証するために、還元性金属蒸気を効果的かつ迅速に、例えば開始金属酸化物の小粉末床、及び/又は減圧されたキャリアガス圧によって(つまり還元性金属蒸気の原子のための自由経路長を増やす)、到達させれば充分である。
【0025】
その一方で、低い還元温度でより長い還元時間も可能である。
【0026】
有利な開口細孔構造を有する開始バルブ金属酸化物粉末アグロメレートにより、本発明によるラメラ構造を得るためにより穏やかな工程条件が可能になる。
【0027】
還元が完了し、還元されたバルブ金属酸化物を冷却し、酸素若しくは空気の漸進的な導入により不活性にした後に、生成するナノサイズ構造物から、例えば無機酸、例えば硫酸若しくは塩化水素、又はこれらの混合物を用いて閉じこめられた還元性金属酸化物を浸出させることができ、これを中性になるまで脱イオン水で洗浄し、そして乾燥させる。
【0028】
微粉末を還元する場合、この粉末は平板状一次構造を有する粒子(部分的に相互に樹枝状結晶のように成長している)を含む。
【0029】
還元性金属の酸化物を浸出させた後、今や自立しているバルブ金属のラメラ構造は、隣接する一般的に異なる方向のラメラ構造に対して各層の末端部により充分にしっかり焼結されているので、形状的に安定が保たれる。こうしてもともとの(多結晶性の)バルブ金属酸化物粒子は、アグリゲート化されたバルブ金属粒子へと変わっており、その一次粒子は異なる方向の層構造群を含み、相互に焼結されている。全般的に、安定的な相互貫入金属構造、及び「平面的な」細孔は、このようにして形成される。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の方法を実施するための装置を概略的に示す。
【図2】透過電子顕微鏡による、タンタル粉末の拡大図である。
【図3】透過電子顕微鏡による、タンタル粉末の拡大図である。
【図4】透過電子顕微鏡による、タンタル粉末の拡大図である。
【0031】
図1は、本発明の方法を実施するための装置を概略的に示す。符号1を付した反応器は、還元室2を有する。参照番号3は、加熱コイルと冷却コイルとを含む温度制御部である。保護ガス若しくはフラッシュガス、又は冷却ガスは、バルブを通って還元室に矢印4の方向で導入される。還元室は矢印5の方向に脱気、又は気体を取り除く。還元室2は、隔離加熱部7を備える還元性金属用気化室6により連結されている。気化室と還元室の熱的な隔離は、バルブ領域8により行われる。還元すべきバルブ金属酸化物は、薄層粉末床としてボート10内に存在する。バルブ金属酸化物フォイル若しくはワイヤ、又はバルブ金属酸化物から成る表面を有するフォイル若しくはワイヤを使用する場合、これらは好ましくは垂直に、かつ還元室内の還元性金属蒸気流に対して平行に吊り下げられている。ボート9内の還元性金属は、所望の蒸気圧をもたらす温度に加熱する。
【0032】
酸化物粉末は、ボート内で高さ5mmの床として導入する。マグネシウム切削屑を有するボートは、気化室内に置く。反応器はアルゴンで洗浄する。この後、還元室を還元温度に加熱し、0.1barの圧力に脱気する。引き続き気化室を、800℃に加熱する。マグネシウム蒸気圧(静止圧)は、約0.04barである。30分後に還元室と気化室の加熱を切り、200barからの減圧により冷却したアルゴンを導入し、さらに一定時間、還元室を通過させる。還元室の壁面は、同時に水により冷却する。
【0033】
図2、3、及び4は、還元生成物を集束イオンビーム作成した後、本発明により還元されたタンタル粉末を様々な倍率で撮影した、透過型電子顕微鏡写真である。図の黒いストライプはタンタルラメラであり、色の明るいストライプは酸化マグネシウムラメラである。ラメラ構造の異なる方向は、開始タンタル五酸化物の異なるクリスタリット方向に相応する。
【符号の説明】
【0034】
1 反応器、 2 還元室、 3 温度制御部、 4 ガス導入方向、 5 脱気方向、 6 気化室、 7 隔離加熱部、 8 バルブ領域、 9 ボート、 10 ボート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
横断寸法が5〜100nmである、ストリップ状の、若しくはシート状のバルブ金属及びバルブ金属亜酸化物構造物。
【請求項2】
シート状の、又は層状の一次構造を有する、粉末形態の、請求項1に記載のバルブ金属及びバルブ金属亜酸化物構造物。
【請求項3】
表面ストリップ構造の形態の、請求項1に記載のバルブ金属及びバルブ金属亜酸化物構造物。
【請求項4】
幅5〜100nmのストリップ、及びストリップ幅の1〜2倍のストリップ間隔を有する、フォイル又はワイヤの形態の、請求項3に記載のバルブ金属構造物。
【請求項5】
前記ストリップ又はラメラが、まとまって並行に整列されている、請求項1から4までのいずれか1項に記載のバルブ金属及びバルブ金属亜酸化物構造物。
【請求項6】
前記横断寸法又はストリップ幅が、8〜50nmである、請求項1から5までのいずれか1項に記載のバルブ金属及びバルブ金属亜酸化物構造物。
【請求項7】
Ti、Zr、V、Nb、Ta、Mo、W、Hf若しくはAl、とりわけNb若しくはTa、又はこれらの合金を含有する、請求項1から6までのいずれか1項に記載のバルブ金属構造物。
【請求項8】
式NbOx[式中、0.7<x<1.3である]
の、請求項1から6までのいずれか1項に記載のバルブ金属亜酸化物構造物。
【請求項9】
少なくとも1つの還元性金属の含分が、10〜500ppmの量であることを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項に記載のバルブ金属及びバルブ金属亜酸化物構造物。
【請求項10】
ナノサイズのラメラ構造を形成するための還元に充分な温度での、還元性金属の蒸気によるバルブ金属酸化物の還元方法において、前記ラメラ構造の熱分解前、かつ粗い構造に変形する前に、還元されたバルブ金属酸化物を凝固させることを特徴とする、還元方法。
【請求項11】
前記還元を、0.2bar未満の不活性ガス圧、及び10-2〜0.4barの還元性金属の蒸気圧で行うことを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
還元完了直後、前記還元生成物を数分以内に100℃未満に冷却することを特徴とする、請求項10又は11に記載の方法。
【請求項13】
Li、Al、Mg、及び/又はCa、とりわけMgを、還元性金属として使用することを特徴とする、請求項10から12までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
Al、Hf、Ti、Zr、V、Nb、Ta、Mo及び/又はW、とりわけNb又はTaの酸化物、並びにこれらの混合酸化物を、還元すべき酸化物として使用することを特徴とする、請求項10から13までのいずれか1項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2010−537040(P2010−537040A)
【公表日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−520521(P2010−520521)
【出願日】平成20年7月23日(2008.7.23)
【国際出願番号】PCT/EP2008/059659
【国際公開番号】WO2009/021820
【国際公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【出願人】(507239651)ハー.ツェー.スタルク ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (59)
【氏名又は名称原語表記】H.C. Starck GmbH
【住所又は居所原語表記】Im Schleeke 78−91, D−38642 Goslar, Germany
【Fターム(参考)】