説明

パイプ状の部品およびその作製方法

本発明は、エアロゲル、キセロゲルもしくはクリオゲルを含浸したファイバーマトリックスから形成されるマット(1)であって、第1の主要面(2)と、第1の主要面(2)とは反対側の第2の主要面(3)と、長手方向を画成する第1の縁部(4)と、第1の縁部(4)に対して実質的に平行な第2の縁部(5)と、長手方向に対して実質的に直交する横方向を画成する第3の縁部(6)と、第3の縁部(6)に対して実質的に平行な第4の縁部(7)とを有するマット(1)を提供する工程;第1の主要面に対して接着剤(8)をつける工程;マットをマンドレル(13)の回りに巻回することで、内側の円周を画成する内側面(11)と、外側の円周を画成する外側面(12)と、内側および外側の円周の平面に対して実質的に直交する長手軸であって、マットの横方向に対して実質的に平行である長手軸とを有するマットを提供する工程;および、巻回されたマットを、外側面と内側面との間において実質的に半径方向に切り分けて、長手軸に対して実質的に平行な方向に伸びる切れ目を提供する工程;を含む、パイプ状の部品を製造する方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的にエアロゲル、キセロゲルおよびクリオゲルとして知られる乾燥ゲル生成物の用法に関する。これらの生成物は、それらの非常に大きな表面積、大きな気孔率、および、比較的に大きな気孔体積ゆえに、優れた断熱特性を有することが知られている。これらは、流動可能なゾル/ゲル溶液をゲル化し、次に、得られたゲルから、ゲルの気孔を破壊しないかたちで液体を除去することにより製造される。
【背景技術】
【0002】
乾燥条件に依存して、エアロゲル、キセロゲルもしくはクリオゲルを作成することができる(例えば、特許文献1などを参照)。湿潤ゲルが液体の臨界点を超えて乾燥される場合、液体が除去されるときに毛管圧力は無いことから、相対的な収縮は殆ど無い。かかるプロセスの生成物は非常に孔性が大きく、エアロゲルとして知られている。一方、ゲルが臨界未満条件下で蒸発により乾燥されたなら、結果的な生成物はキセロゲル複合体である。キセロゲルの生成において収縮は阻害されないが、材料は通常、非常に小さな気孔サイズと組み合わせて、非常に大きな気孔率および大きな表面積を保持する。
【0003】
ゲルが凍結乾燥プロセスで乾燥されたときは、クリオゲルが得られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開公報第2002/0094426号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これらの従来のエアロゲル、キセロゲルおよびクリオゲル製品は、良好な断熱体であるが、脆弱なので裂開し易く、かつ、長い処理時間を必要とする。
【0006】
ゆえに、より詳細には本発明は、材料の補強に資する繊維のマトリクスをさらに含むエアロゲル、キセロゲルもしくはクリオゲル製品の用法に関する。これらの材料は、エアロゲル、キセロゲルおよびクリオゲル・マトリクス複合体として知られ、一般的にはマットの形態で作製され、マットは典型的には、流動可能なゾル/ゲル溶液を補強繊維に含浸させ、ゲル化し、次に、ゲルの気孔を破壊しないようにゲルから液体を除去することにより製造される。超臨界乾燥、臨界未満乾燥および凍結乾燥は、それぞれ、エアロゲル、キセロゲルおよびクリオゲル・マトリクス複合体を与える。
【0007】
エアロゲル、キセロゲルおよびクリオゲル・マトリクス複合体は、機械的に強固である良好な断熱体であり、必要とする処理時間が短い。ゆえに、それらは断熱材料としての工業的利用に非常に良く適しており、一般的にはこの目的のために使用される。たとえば、特許文献1は、エアロゲル・マトリクス複合体、および、断熱目的のためのそれらの用法を記述している。
【0008】
本発明は、より詳細には、エアロゲル、キセロゲルもしくはクリオゲル・マトリクス複合体を含むパイプのための断熱生成物に関する。
【0009】
エアロゲル、キセロゲルもしくはクリオゲル・マトリクス複合体によりパイプを断熱する従前の試みは、多くの不都合があった。第1に、アスペン・エアロゲル社(Aspen Aerogels, Inc.)のウェブ・サイトにおける多数の“ケース・スタディ”において開示されているように、パイプの回りに平坦なエアロゲルもしくはクリオゲル・マトリクス複合体マットを現場で巻き付けることによりパイプを断熱することは可能であり、このマットは、接着剤を使用してパイプの回りに固着されることもある。
【0010】
現場でパイプの回りに巻き付けられるべき平坦形状の断熱マットを供給することは保存および搬送のための製品形態に関して効率的である一方、この形態は、現場での断熱マットの巻き付けは不便でありかつ相当量の手作業を要するという不都合がある。更に、小径のパイプの場合、または、マットが特に非可撓性である場合、マットを巻き付けて固着するプロセスが妨げられる可能性がある。
【0011】
ゆえに、本発明の目的は、パイプ状の部品(pipe section)として事前形成されたエアロゲル、キセロゲルもしくはクリオゲル・マトリクス複合体断熱材であって、断熱されるべきパイプ上へと容易に設置される断熱材を提供することである。本発明の更なる目的は、かかるエアロゲル、キセロゲルもしくはクリオゲル・マトリクス複合体のパイプ状の部品を製造する方法を提供することである。
【0012】
国際特許出願公開公報第WO2008/011423号は、平坦形状で梱包されて出荷される断熱マットに対して曲率を付与する方法を開示している。このマットは、好適にはエアロゲル・マットもしくはエアロゲル・マトリクス複合体マットであり、“薄寸バッグ”内に載置されて、バッグ内に真空シールされる。上記“薄寸バッグ”は熱収縮可能な2枚の薄膜により形成されることから、製品に対して熱が付与されたとき、上記薄膜の一方は、反対側の薄膜よりも大きく収縮することで、上記断熱マットに対して曲率を付与する。
【0013】
この製品は巻き付けプロセスを一定程度まで助力するが、特に非可撓性である断熱マットに対してや、小径のパイプ上での適用に対しては、非実用的である。さらに、断熱材を設置する前に熱を直接的に付与する必要があるという不便さによる不都合もある。上記“薄寸バッグ”はまた、特に、薄膜の単軸的な収縮が強く望まれることから、作製の費用も増大する。
【0014】
ゆえに、本発明の更なる目的は、経済的であると共に小径パイプに対する断熱材の作製に適したエアロゲル、キセロゲルもしくはクリオゲル・マトリクス複合体のパイプ状の部品を作製する方法を提供することにある。また、比較的非可撓性であるエアロゲル、キセロゲルもしくはクリオゲル・マトリクス複合体マットからパイプ状の部品を形成し得る方法を提供することも本発明の目的である。
【0015】
国際特許出願公開公報第WO97/48932号は、パイプに対する断熱システムを開示しており、その場合に各パイプ状の部品は協働する2つの半体により形成される。このシステムは、少なくとも2つの異なる形式のパイプ断熱材を含んでいる。断熱材の内側層としては、エアロゲル、および、エアロゲル・マトリクス複合体が好適な材料である。しかし、エアロゲルもしくはエアロゲル・マトリクス複合体を如何にして半体状のパイプ形態へと形成するかに関しては、教示が殆ど与えられていない。
【0016】
他の特許文献は、エアロゲル・マトリクス複合体の作製プロセスの一部として、マットをロール状形成することを記述している。たとえば米国特許出願公開公報第2005/0046086号においては連続的なゾル/ゲル注入方法が記述され、その場合、ゲル化プロセスは、スペーサ層と組み合わせてマットをロール状形成することにより実施され、かつ、乾燥プロセスは孔質スペーサ層と共にロール状形成することで実施される。このプロセスの最終的な生成物は、平坦なエアロゲル・マトリクス複合体マットである。
【0017】
米国特許出願公開公報第2007/0004306号は、ロール状形成されるに十分に可撓性であるエアロゲル・マトリクス複合体の形態である熱的もしくは音響的な絶縁材を開示している。作製プロセスにおけるひとつの工程は、エアロゲルを既存製品に注入することであり得る。上記エアロゲルは、デュポン社により製造されたTyvek(登録商標)などのスパンボンド・ポリオレフィンなどの別の既存製品、または、ロール形態の他の製品へと形成され得る。しかし、最終製品は、パイプ断熱のためのパイプ状の部品の形態ではない。
【0018】
未硬化の鉱物繊維をマンドレルに対して適用してパイプ状の部品を形成してから、上記繊維を硬化させてパイプ用の断熱生成物を形成することも知られている。たとえば、国際特許出願公開公報第WO2002/48599号においては、鉱物繊維フリースからパイプ状の部品を製造することが知られている。しかし、鉱物繊維の物理的特性はエアロゲル、キセロゲルもしくはクリオゲル・マトリクス複合体のそれと全く異なり、かつ、これらの乾燥ゲル繊維複合体からのパイプ状の部品の形成は、種々の問題を呈する。
【0019】
故に、本発明の目的は、優れた断熱特性を有する事前形成エアロゲル、キセロゲルもしくはクリオゲル・マトリクス複合体のパイプ状の部品であって、設置が容易で作製が経済的であると共に、小径のパイプに対し、かつ、エアロゲル、キセロゲルもしくはクリオゲル・マトリクス複合体が比較的非可撓性である場合に対して適している複合体のパイプ状の部品を提供するに在る。
【0020】
本発明の更なる目的は、マットからエアロゲル、キセロゲルもしくはクリオゲル・マトリクス複合体のパイプ状の部品を作製する方法であって、そのプロセスは、経済的であり、かつ、比較的非可撓性のマットを使用し得ると共に、設置が容易で比較的小径のパイプに適したパイプ状の部品を作製し得る、方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0021】
上述の課題は、本発明においては、新規なパイプ状の部品、および、パイプ状の部品を製造する方法を提供することにより解決される。
パイプ状の部品を製造する方法は、
エアロゲル、キセロゲルもしくはクリオゲルを含浸したファイバーマトリックスから形成されるマットであって、第1の主要面と、第1の主要面とは反対側の第2の主要面と、長手方向を画成する第1の縁部と、第1の縁部に対して実質的に平行な第2の縁部と、長手方向に対して実質的に直交する横方向を画成する第3の縁部と、第3の縁部に対して実質的に平行な第4の縁部とを有するマットを提供する工程;
第1の主要面に対して接着剤をつける工程;
マットをマンドレルの回りに巻回することによって、内側の円周を画成する内側面と、外側の円周を画成する外側面と、内側の円周および外側の円周のそれぞれの平面に対して実質的に直交し、かつ、マットの横方向に対して実質的に平行である長手軸とを有する、巻回されたマットを提供する工程;および、
巻回されたマットを、外側面と内側面との間において実質的に半径方向に切ることによって、長手軸に対して実質的に平行な方向に伸びる切れ目を提供する工程;
を含む。
【0022】
本発明に係る新規なパイプ状の部品は、内側の円周を画成する内側面と、外側の円周を画成する外側面とを有し、内側の円周および外側の円周の平面に対して実質的に直交する長手軸を備えるパイプ状の部品であって、
エアロゲル、キセロゲルもしくはクリオゲルを含浸した繊維のマトリクスを含み、かつ、第1の主要面と、第1の主要面の反対側である第2の主要面とを有する巻回されたマットであって、パイプ状の部品の内側面および外側面の間に少なくとも第1の層および第2の層を有する連続的なロールを形成する巻回されたマット;
第1の層を形成するマットの部分の第1の主要面と、第2の層を形成するマットの部分の第2の主要面との間の接面における接着剤;および、
内側面と外側面との間で実質的に半径方向に伸びると共に、パイプ状の部品の長手軸に対して実質的に平行な方向に伸びる切れ目;
を含む。
【0023】
本発明はまた、本発明の上記方法によって得られるパイプ状の部品も提供する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明のプロセスおよび生成物において使用されるに適したマットを示す図である。
【図2】本発明の実施例において使用されるプロセス工程の概略図である。
【図3】複合マットに対する接着剤の適用の代替実施例を示す図である。
【図4】本発明に係るパイプ状の部品の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明の方法は、エアロゲル、キセロゲルもしくはクリオゲルにより含浸された繊維のマトリクスで形成されたマットを用いて実施される。これらの生成物は、たとえば、Cryogel(登録商標)およびPyrogel(登録商標)の商標名でアスペン・エアロゲル社から市販されている。それらはまた、たとえば、特許文献1、米国特許第5,789,075号、米国特許第5,306,555号、米国特許第6,770,584号、米国特許第6,479,416号、米国特許第6,083,619号および米国特許第6,080,475号においても開示されている。
【0026】
上記エアロゲル、キセロゲルもしくはクリオゲル・マトリクス複合体は、典型的には、ファイバーマトリックスに流動可能ゾル/ゲル溶液を含浸させることにより形成される。通常、これはシリカ含有ゾル/ゲル溶液であるが、適切なエアロゲル、キセロゲルおよびクリオゲルは、ゾル/ゲル技術に対して適したアルミナまたは他の金属酸化物を基にしても得ることができる。エアロゲル、キセロゲルおよびクリオゲル・マトリクス複合体は、(たとえば、米国特許第5,973,015号および米国特許第6,087,407号に開示されているように)有機前駆体からも作成され得る。特に、米国特許第5,086,085号は、メラミン・ホルムアルデヒド縮合体を基にしたエアロゲルを記述し、米国特許第4,873,218号はレゾルシノール/ホルムアルデヒド縮合体を基にしたエアロゲルを記述している。
【0027】
上記複合体は次に、ゲル化されて繊維/ゲル複合体が形成される。最後に、繊維/ゲル複合体は乾燥されることで、エアロゲル、キセロゲルもしくはクリオゲル・マトリクス複合体が形成される。適切な方法の更に詳細な記述は、特許文献1、米国特許第5,789,075号、米国特許第5,306,555号、米国特許第6,770,584号、米国特許第6,479,416号、米国特許第6,083,619号および米国特許第6,080,475号に、開示されている。
【0028】
上記繊維/ゲル複合体が超臨界条件下で乾燥された場合、収縮は殆ど起こらず、エアロゲル・マトリクス複合体が生じる。臨界未満乾燥はキセロゲル・マトリクス複合体を与え、凍結乾燥はクリオゲル・マトリクス複合体を与える。
【0029】
超臨界乾燥条件によって生じる非常に大きい気孔率によれば、優れた断熱特性を備えたエアロゲル・マトリクス複合体が提供される。ゆえに、上記マトリクス複合体は好適には、エアロゲル・マトリクス複合体である。
【0030】
更に、全てのエアロゲル、キセロゲルおよびクリオゲル・マトリクス複合体は本発明の有効範囲内であるが、最も好適な断熱特性はシリカ系の複合体により実現される。ゆえに、好適には、上記エアロゲル、キセロゲルもしくはクリオゲルはシリカを含有する。
【0031】
最も好適には、上記マットはシリカ・エアロゲル・マトリクス複合体で形成される。
【0032】
図1には、適切なマットが示される。マット1は、第1の主要面2と、第1の主要面2と反対側の第2の主要面3とを有する。マット1は、第1の縁部4と、第1の縁部4に対して実質的に平行な第2の縁部5とを有する。第1の縁部は、マットの長手方向を画成する。
【0033】
上記マットはまた、第1の縁部4および第2の縁部5に対して実質的に直交する第3の縁部6、および、第3の縁部6に対して実質的に平行な第4の縁部7も有する。第3の縁部6は、マットの横方向を画成する。
【0034】
図1に示されたように、第3の縁部6および第4の縁部7は、マットの厚みがこれらの縁部において減少するように、テーパ付けされることが好ましい。第3および第4の縁部6、7がテーパ付けされた場合、マットを巻回することにより更に円滑なパイプ状の部品が形成され得る。なぜならば、各縁部は巻回されたマットの内側面および外側面上で段部を形成しないからである。同様に、このことによって、断熱されるべきパイプの回りに対して更に良好に装着されるようになり、かつ、更に一貫した厚みを有するパイプ状の部品を与えるようになる。テーパ付けは、マットの一側からのみ、または、図1に示されたように両側から適用され得る。
【0035】
上記マトリクスの繊維の材料は、用途に依存して変更され得ると共に任意の適切な材料を含み得、たとえば、繊維は、ガラス繊維、鉱物繊維(たとえばセラミック繊維)もしくは炭素繊維のような無機繊維;ポリエステル繊維、ポリオレフィン繊維(たとえば、ポリプロピレン繊維)、ポリアミド繊維(たとえば、アラミド繊維)、ナイロン繊維もしくはメラミン/ホルムアルデヒド繊維のような有機繊維;または、植物由来の繊維、および、それらの混合物であり得る。繊維は被覆されても良く、たとえば、ポリエステル繊維がアルミニウムのような金属によって金属化され得る。
【0036】
好適には、マット1はポリマー繊維、セラミック繊維、鉱物ウール繊維、炭素繊維、または、これらの混合物を含む。ポリマー繊維は更に可撓性であるマットを提供する一方、セラミックおよび鉱物ウール繊維は耐火用途に対して更に効果的である。
【0037】
上記マットが良好な断熱特性および機械的強度を有するためには、繊維の直径は0.1〜30マイクロメータの範囲内であることが好適である。更に好適には、繊維の直径は0.5〜5マイクロメータである。
【0038】
上記マットの機械的強度もまた、繊維の長さにより影響される。本発明に依れば、繊維の長さは0.5〜10cmであることが好適である。更に好適には、繊維の長さは、1cm〜5cmである。
【0039】
本発明は、比較的に小径のパイプに対する耐火断熱材が必要とされたときに特に好適である。なぜならば、上記方法は、セラミックもしくは鉱物ウール繊維を含む比較的非可撓性のエアロゲル、キセロゲルもしくはクリオゲル・マトリクスからパイプ状の部品を作製し得るからである。
【0040】
本発明の上記方法は、ある程度の可撓性を有するマットに対して特に適している。マットが過剰に堅固である場合、マットをマンドレル上へと巻回する工程が困難となり、更に強力な接着剤が必要とされる。巻回のプロセスが、特に堅固なマットを損傷することもあり得る。
【0041】
他方、上記マットが比較的非可撓性であるときには、先行技術におけるのと同様に、平坦なマットをパイプに対して手作業で装着することが困難となる。これらの状況において、本発明の方法および生成物は特に好適である。
【0042】
本発明において使用されるエアロゲル、キセロゲルもしくはクリオゲル・マトリクス複合体マットは、任意の適切な厚みとされ得るが、好適には、3mm〜10mm、更に好適には3mm〜6mmの厚みを有する。本発明の方法および生成物は、これらの厚みのマットを使用したときに特に好適である。なぜならば、これらのマットは、一般的に、容易に実施されるべき本発明の方法に対しては十分に可撓性であるが、マットをパイプの回りに現場で巻き付けるという先行技術の方法が妨げられるのに十分なほどには非可撓性だからである。これらの寸法のマットは、所定数の層を以て適切な厚みのパイプ状の部品が作製されるほど十分に薄寸でもある。マットの厚みが大き過ぎる場合、巻回されたマットに対して必要とされるマットの層数は、更に少ない。このことは、巻回されたマットが、たとえば、その円周部の一部の周りには一層を、そして、その円周部の残部の周りには二層を有する状況となる。このことは、不都合にも、自身の円周部に沿い厚みが相当に変動するパイプ状の部品を与えることになる。
【0043】
図2は、本発明の方法の実施例を概略的に示している。本発明の方法の第1工程は、図1に関して記述されたマットを提供することである。本発明の方法の第2工程は、エアロゲル、キセロゲルもしくはクリオゲル・マトリクス複合体マットの第1の主要面2に対して接着剤8をつけることである。接着剤は、マットをその巻回形態に保持し、所望直径の巻回されたマットを提供し得る任意の接着剤とされ得る。
【0044】
接着剤8は、図2に示されたように、接着剤塗布器9から塗布されてもよい。接着剤8は好適には、噴霧の形態で塗布される。代替的にそれは、単一もしくは複数のノズルを通して接着剤塗布器9から塗布される、一条もしくは複数条の接着剤の形態で塗布されても良い。この様に接着剤が塗布される場合、一条の接着剤は好適には、マットの長手方向に対して実質的に平行である。このことは、マットが巻回されたときに堅固な巻回されたマット10が形成され、かつ、第4の縁部7が巻回されたマット10の外側面にて堅固に締着されるように、接着剤8が第4の縁部7に至るまで塗布されることになる。
【0045】
一旦ロール状形成されたならば巻回されたマット10が堅固となるために、マットの第1の主要面2の大部分であって、巻回されたマット10おいては第2の主要面3に接触する大部分に対し、接着剤8をつけることが好適である。好適には接着剤8は、マットの第1の主要面2の少なくとも70%、更に好適には80%の面積であって、マット1が巻回されて巻回されたマット10を形成するときにマットの第2の主要面3に接触する面積に対して塗布される。
【0046】
図2に示されたような幾つかの実施例において、マット1の第1の主要面2の一部分は、巻回されたマットの内側面を形成する。これらの場合、接着剤8は、巻回されたマット10の内側面11を形成する第1の主要面2の部分に対してはつけられないことが好適である。これにより、巻回されたマット10がマンドレル13に対して付着することが防止される。
【0047】
第1の主要面2が、巻回されたマット10の外側面12を形成するようにマット1が巻回される場合には、巻回されたマット10の外側面12を形成する第1の主要面の部分に対しては接着剤8をつけないことが好適であり得る。他方、外側面12に対して上張り材料が装着される場合には、巻回されたマット10の外側面12を形成する第1の主要面2の部分に対して接着剤8をつけることが好適であり得る。
【0048】
一例が図3に示される幾つかの実施例において、マットが巻回されたときに、それぞれの接触表面が自身上に適用された接着剤8を有するように、マット1の第1の主要面2および第2の主要面3に対しては接着剤がつけられる。エアロゲル、キセロゲルもしくはクリオゲル・マトリクス複合体マット1は、示されたように多くの場合に実質的に垂直の配向にて、ローラー14間を通過し、かつ、接着剤8は、各接着剤塗布器9により第1の主要面2および第2の主要面3に対して塗布される。マット1は次に、マンドレル13上へと巻回されて巻回されたマット10が形成される。この実施例は、作成されるべきパイプ状の部品が特に小径であるとき、または、出発原料として使用されるエアロゲル、キセロゲルもしくはクリオゲル・マットが特に非可撓性であるときに、特に好適である。これらの状況においては、上記表面の各々に対してコンタクト型接着剤が塗布され得ると共に、各表面同士が一旦接触されたならばコンタクト型接着剤は非常に迅速に結合を形成してマットをその巻回形態に固定し得るような、コンタクト型接着剤が好適である。コンタクト型接着剤が使用される場合には、接着剤が、接着剤の塗布の時点とマットの巻回の時点との間における期間にわたり乾燥することを許容することが好適であり得る。
【0049】
本発明の方法に依れば、図2に示されたように、エアロゲル、キセロゲルもしくはクリオゲル・マトリクス複合体マット1は、マンドレル13をその長手軸の回りで回転させることにより、マンドレル上に巻回されることで、巻回されたマット10が提供される。好適には、マンドレル13は少なくとも部分的に中空であり、かつ、マンドレルは、マンドレルの外側面から内部の中空スペース15まで存在する複数の孔16を含む。そのときに、マンドレル13内の中空スペース15からは空気ポンプが空気を吸い込み、上記外側面上の孔16における吸引を提供する。この様に、マットは最初はマンドレル13上に保持され、かつ、巻回され得る。
【0050】
第1の主要面2が巻回されたマット10の内側面11を形成するように、または、マット1の第2の主要面3がマット1の内側面11を形成するように、マット1は巻回され得る。
【0051】
マンドレル13の直径は、パイプ状の部品の内側の円周の最終直径を制御することから、パイプ状の部品が装着されることが意図されるパイプの直径に対応する。
【0052】
マット1がマンドレル13上に巻回されるにつれ、マットはマンドレル13上に複数の層を形成する。図2に示された実施例において、各層の第1の主要面2は、その直接的な内側の層の第2の主要面2と接触する。この様にして、マット1の第1の主要面2上の接着剤8は、マットの各層を相互に固定し、かつ、マットをその巻回形態に固める。図2に示された実施例において、外側層の第2の主要面3は、巻回されたマット10の外側面12を形成する。
【0053】
厚みが実質的に均一であるパイプ状の部品を提供するために、マンドレル13上にマット1を巻回する工程は、2回以上、更に好適には3回以上、マンドレル13を完全に回転させる工程を含むことが好適である。但し、マット1の優れた断熱特性および好適な厚みゆえに、4回以上、マンドレル13を完全に回転させることは、通常は必要でない。
【0054】
マット1の所定部分に対する接着剤8の塗布と、マットの所定部分の巻回との間の時間長は、接着剤適用の箇所とマンドレルとの間の距離と、巻回の速度との両方に依存する。好適実施例において、マットは、毎秒当たりに巻回されるマットの長さが10cm/秒〜2m/秒の速度にて、マンドレル上に巻回される。更に好適には、巻回の速度は30cm/秒と1m/秒との間である。これにより、接着剤を塗布する箇所とマンドレルとの間における大規模のスペースを要することなく、接着剤8の塗布とマット1の巻回との間における適切な時間長が許容される。そのことはまた、巻回プロセスの間においてマット1に対して過剰な応力を及ぼさずに、適切な作製速度も与える。
【0055】
一実施例において上記方法は、巻回されたマット10を処理してその外側面12を円滑化する工程を更に含む。この工程は通常、外側面12を研磨する工程を含む。
【0056】
本発明の方法は、外側面12と内側面11との間において実質的に半径方向に巻回されたマット10を切り分けて、長手軸に対して実質的に平行な方向に伸びる切れ目18を提供する工程を含む。この様にして巻回されたマット10を切り分けると、完成したパイプ状の部品は、断熱材として迅速かつ容易に、パイプに対して装着され得る。巻回されたマット10は、任意の適切な切り分け手段17により切り分けられ得る。
【0057】
本発明は、小径を有するパイプに対する装着に対して相当な利点を提供する。これらの場合、特にマットが比較的非可撓性であるとき、先行技術の方法は実施することが特に困難である。かかる場合、平坦なマットではなく、断熱のための事前形成パイプ状の部品を形成する方法を提供することは、特に好適である。ゆえに、本発明の一実施例において、巻回されたマット10の内側の円周の直径は100mm以下、好適には70mm以下、更に好適には60mm以下である。
【0058】
巻回されたマット10が一旦形成されたなら、巻回されたマット10の外側面に対して上張り材料を装着することが可能である。上張り材料は、増大強度を付与する。それはまた、湿気、摩耗および塵埃からのパイプ状の部品の保護も助力すると共に、最終生成物を更に美観的に良好としかつ作業を更に容易とする。このことは、パイプ状の部品の断熱特性にも寄与し得る。本発明において上張り材料は任意の適切な材料であり得ると共に、特に、ガラス繊維により補強され得るアルミニウム箔、アルミニウム処理された箔体、紙材の箔体、または、ポリマーの箔体とされ得る。好適には、上張り材料は、ガラス繊維により補強されたアルミニウム箔である。
【0059】
一実施例において本発明の方法は、パイプ状の部品のひとつの構成要素として、鉱物ウール繊維を含む層であって、エアロゲル、キセロゲルもしくはクリオゲルを含まない層を提供する工程を更に含む。この層は、含浸されたファイバーマトリックスで形成された部分の内側もしくは外側に提供され得る。たとえばそれは、マットが巻回される前に、マンドレル上に載置される事前硬化された管状断片として提供され得る。巻回されたマット10および鉱物繊維ウール層は別個に形成されてから、一方が他方の内側に載置されかつ好適には接着剤により固着されることで完成パイプ状の部品を形成し得ることも想起される。鉱物繊維は、一台以上の遠心紡糸器に溶融鉱物を注入して一群の繊維を形成し、この繊維群に対して硬化可能な結合剤を加え、紡糸器から前方へと繊維群を空気の流れ中で搬送し、かつ、実質的に連続的な移動収集器上のウェブとして繊維群を収集することにより、標準的な手法で作製され得る。ウェブは、次に、硬化される前に、マンドレルに対して装着され得る。
【0060】
鉱物繊維層は好適には、10kg/m3〜250kg/m3、更に好適には40〜150kg/m3、最も好適には80〜100kg/m3の密度を有する。
【0061】
本発明の方法において、巻回されたマット10はその外側面12とその内側面11との間において実質的に半径方向に切り分けられることで、長手軸に対して実質的に平行な方向に伸びる切れ目を提供する。巻回されたマット10を切り分けるために任意の適切な手段が使用され得るが、好適には、マットは、回転刃17により切り分けられる。巻回されたマット10を切り分けると、断熱されるべきパイプに対するパイプ状の部品の装着が促進される。
【0062】
本発明はまた、請求項1の方法により獲得可能である新規なパイプ状の部品にも関している。このパイプ状の部品は、事前形成エアロゲル、キセロゲルもしくはクリオゲル・マトリクス複合体のパイプ状の部品として製造されても良いという新規な特徴を呈する。この新規なパイプ状の部品は、製造の容易さ及び設置の容易さに関し、先行技術との比較において相当の利点を提供する。
【0063】
これに加え、巻回されたマットは、巻回されたマットの長手方向に対して実質的に直交する方向に切断され得る。この様にして、任意の必要な長さのパイプ状の部品が提供され得る。このプロセスは、マット1が僅かな角度を以て巻回された場合に、四角にする為に各端部を切り落とすためにも有用である。好適には、巻回されたマットが切断されるときには、振動するまたは回転するブレードが使用される。
【0064】
本発明はまた、請求項12に係る新規なパイプ状の部品も提供する。本発明の断熱パイプ状の部品の一実施例は、図4に示される。
【0065】
このパイプ状の部品は、内側の円周を画成する内側面11、および、外側の円周を画成する外側面12を有し、内側の円周および外側の円周のそれぞれの平面に対して実質的に直交する長手軸を備え、パイプ状の部品は:エアロゲル、キセロゲルもしくはクリオゲルを含浸した繊維のマトリクスを含み、かつ、第1の主要面2と、第1の主要面2の反対側である第2の主要面3とを有する巻回されたマット10であって、パイプ状の部品の内側面および外側面11、12の間に少なくとも第1の層および第2の層を有する連続的なロールを形成する巻回されたマット10と;第1の層を形成するマットの部分の第1の主要面2と、第2の層を形成するマットの部分の第2の主要面3との間の接面21における接着剤8と;内側面11と外側面12との間で実質的に半径方向に伸びると共に、パイプ状の部品の長手軸に対して実質的に平行な方向に伸びる切れ目20と;を含む。
【0066】
巻回されたマット10を形成すべくマット1がいずれの方向に巻回されるかに依存して、第2の層は、第1の層の内側もしくは外側とされ得る。言い換えると、マットの第1の主要面2は、マット1が巻回される方向に依存して、内方もしくは外方を向き得る。
【0067】
示された上記実施例は、巻回されたマット10の外側面12に対して装着された上張り材料19を含む。本発明の方法に関して記述されたように、上張り材料19は好適には、ガラス繊維強化アルミニウム箔である。
【0068】
本発明のパイプ状の部品は好適には、100mm以下、更に好適には70mm以下、最も好適には60mm以下の直径を備えた内側の円周を有する。
【0069】
パイプ状の部品は、少なくとも2層、更に好適には少なくとも3層の完全な層を有することが好ましい。通常、それは4層以下の完全な層を有する。
【0070】
更に、本発明の方法に関して上述された付加的な特徴の各々は、適用可能な場合、本発明の生成物に関しても使用され得る。
【符号の説明】
【0071】
1 マット
2 第1の主要面
3 第2の主要面
4 第1の縁部
5 第2の縁部
6 第3の縁部
7 第4の縁部
8 接着剤
9 接着剤塗布器
10 巻回されたマット
11 内側面
12 外側面
13 マンドレル
14 ローラー
15 中空スペース
16 孔
17 回転刃/切り分け手段
18 切れ目
19 上張り材料
20 切れ目
21 接面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パイプ状の部品を製造する方法であって、
エアロゲル、キセロゲルもしくはクリオゲルを含浸したファイバーマトリックスから形成されるマットであって、第1の主要面と、前記第1の主要面とは反対側の第2の主要面と、長手方向を画成する第1の縁部と、前記第1の縁部に対して実質的に平行な第2の縁部と、前記長手方向に対して実質的に直交する横方向を画成する第3の縁部と、前記第3の縁部に対して実質的に平行な第4の縁部とを有するマットを提供する工程;
前記第1の主要面に対して接着剤をつける工程;
前記マットをマンドレルの回りに巻回することによって、内側の円周を画成する内側面と、外側の円周を画成する外側面と、前記内側および外側の円周の平面に対して実質的に直交し、かつ、前記マットの前記横方向に対して実質的に平行である長手軸とを有する、巻回されたマットを提供する工程;および、
前記巻回されたマットを、前記外側面と前記内側面との間において実質的に半径方向に切ることによって、前記長手軸に対して実質的に平行な方向に伸びる切れ目を提供する工程;
を含む方法。
【請求項2】
前記外側面に対して上張り材料をつける工程を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記上張り材料はガラス繊維強化アルミニウム箔である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記パイプ状の部品の構成要素として、鉱物ウール繊維を含むが、エアロゲル、キセロゲルもしくはクリオゲルを含まない層を提供する工程をさらに含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記ファイバーマトリックスは、ポリマー繊維、鉱物ウール繊維、セラミック繊維、または、それらの混合物を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記巻回されたマットの前記内側の円周の直径は、100mm以下、好適には70mm以下、更に好適には60mm以下である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記マットは、前記長手方向および横方向に対して直交する厚みであって、3mm〜10mm、好適には3mm〜6mmの厚みを有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
マットをマンドレル上に巻回する前記工程は、前記マンドレルを少なくとも2回、好適には少なくとも3回、完全に回転させる工程を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
マットをマンドレル上に巻回する前記工程は、前記マンドレルを4回以下、完全に回転させる工程を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記マットは、シリカ含有エアロゲルを含浸したファイバーマトリックスで形成される、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
内側の円周を画成する内側面と、外側の円周を画成する外側面とを有し、前記内側および外側の円周の平面に対して実質的に直交する長手軸を備えるパイプ状の部品であって、
エアロゲル、キセロゲルもしくはクリオゲルを含浸した繊維のマトリクスを含み、かつ、第1の主要面と、前記第1の主要面の反対側である第2の主要面とを有する巻回されたマットであって、前記パイプ状の部品の前記内側および外側面の間に少なくとも第1の層および第2の層を有する連続的なロールを形成する巻回されたマット;
前記第1の層を形成する前記マットの部分の前記第1の主要面と、前記第2の層を形成する前記マットの部分の前記第2の主要面との間の、接面における接着剤;および、
前記内側面と前記外側面との間で実質的に半径方向に伸びると共に、前記パイプ状の部品の前記長手軸に対して実質的に平行な方向に伸びる切れ目;
を含む、パイプ状の部品。
【請求項12】
前記パイプ状の部品の前記外側面に対してつけられた上張り材料を更に含む、請求項11記載のパイプ状の部品。
【請求項13】
前記上張り材料はガラス繊維強化アルミニウム箔である、請求項12記載のパイプ状の部品。
【請求項14】
前記パイプ状の部品は、鉱物ウール繊維を含むが、エアロゲル、キセロゲルもしくはクリオゲルを含まない層をさらに含む、請求項11〜13のいずれか一項に記載のパイプ状の部品。
【請求項15】
前記ファイバーマトリックスは、ポリマー繊維、鉱物ウール繊維、セラミック繊維、または、それらの混合物を含む、請求項11〜14のいずれか一項に記載のパイプ状の部品。
【請求項16】
前記内側の円周の直径は、100mm以下、好適には70mm以下、更に好適には60mm以下である、請求項11〜15のいずれか一項に記載のパイプ状の部品。
【請求項17】
前記連続的なロールは、少なくとも2層、好適には少なくとも3層の完全な層を有する、請求項11〜16のいずれか一項に記載のパイプ状の部品。
【請求項18】
前記連続的なロールは、4層以下の完全な層を有する、請求項11〜17のいずれか一項に記載のパイプ状の部品。
【請求項19】
前記ファイバーマトリックスはシリカ含有エアロゲルを含浸されている、請求項11〜18のいずれか一項に記載のパイプ状の部品。
【請求項20】
前記巻回されたマットの各層は、3mm〜10mm、好適には3mm〜6mmの厚みを有する、請求項11〜19のいずれか一項に記載のパイプ状の部品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2011−520657(P2011−520657A)
【公表日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−509872(P2011−509872)
【出願日】平成21年5月4日(2009.5.4)
【国際出願番号】PCT/EP2009/003172
【国際公開番号】WO2009/141052
【国際公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【出願人】(500336306)ロックウール・インターナショナル・アクティーゼルスカブ (7)
【Fターム(参考)】