説明

パケットベースの無線通信システムにおいて限定加入者グループを提供するためのシステムおよび方法

パケットベースの無線周波数信号伝達通信システムにおいて無線周波数送受信機ユーザ装置を提供するためのシステムおよび方法が開示される。CSGホワイトリストの非一時的ストレージを含む限定加入者グループ(closed subscriber group; CSG)能力を含むユーザ装置が提供される。このホワイトリストは、ユーザ装置がそのメンバーであるCSGの識別子を含む。基地局は、基地局が対応するCSGに対応する識別子を含む信号を伝送する。ユーザ装置が実行する基地局またはセル選択プロセスは、CSGホワイトリストの一部であるセルを選択することを含む。追加の実施形態では、ユーザ装置は、ユーザにより制御されるCSGホワイトリストのためのユーザ可変ストレージを含む。さらに、ユーザ可変ストレージは、非一時的部分および一時的部分に分割されてもよい。例示的方法では、ユーザは、ユーザ装置に格納されるCSGホワイトリスト情報を使用してセル選択プロセスを制御する。CSGホワイトリストを管理するための方法についても説明される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般通信システムを対象とし、より具体的には、間欠受信、VoIPパケットサポート、および無線機器を含むパケットベースまたは回路ベースの通信システムにおける限定加入者グループ(closed subscriber group)の使用を提供するとともに、システムリソースの効率的な利用、簡素な実装、および節約した利用を可能にするシステムおよび方法を対象とする。
【背景】
【0002】
携帯電話機、衛星、およびマイクロ波通信システム等の無線通信システムは、幅広く展開され、増加するユーザを引きつけ続けているため、固定データパケットサイズに対応する固定チャネル帯域幅等の固定リソースを含む増加するデータ量を伝送する多数および不定数の通信サブシステムに対応する喫緊の必要性がある。固定リソース(例えば、ユーザ毎の固定データ速度)を用いる従来の通信システム設計は、急速に増加する顧客層を考慮して、高速で柔軟なデータ伝送速度を提供することを課題としていた。
【0003】
第3世代パートナーシップ・プロジェクト・ロング・ターム・エボリューション(Third Generation Partnership Project Long Term Evolution; 3GPP LTE)は、モバイル通信のためのユニバーサルモバイル電話通信システム(universal mobile telecommunications system; UMTS)を改善するために、当業界において進行中である取り組みを説明するために一般的に使用される名称である。この改善は、継続する新しい要件および増加するユーザ層に対処するために行われている。この広範囲にわたる計画の目標には、通信効率の改善、コストの低下、サービスの改善、新しいスペクトル機会の利用が含まれ、また、他のオープン規格と、以前の規格に適合するいくつかの既存基盤との下位互換性とのより良い統合の達成が含まれる。この計画は、ボイスオーバインターネットプロトコル(Voice over Internet Protocol; VoIP)およびマルチメディアブロードキャスト/マルチキャストサービス(Multimedia Broadcast/Multicast Services; MBMS)のようなサービスに対応するパケット交換型通信環境を想定する。MBMSは、例えば、モバイルテレビまたは無線ブロードキャスト等の、基地局が複数のユーザ機器に同時に伝送するサービスに対応可能である。3GPP LTEは、それ自体は標準規格を作る取り組みではないが、UMTSの規格に対して新たな提言となるであろう。
【0004】
UMTS地上波無線アクセスネットワーク(UMTS Terrestrial Radio Access Network; UTRAN)は、複数の無線ネットワークサブシステム(Radio Network Subsystem; RNS)を含み、その各々は、少なくとも1つの無線ネットワーク制御器(Radio Network Controller; RNC)を含む。しかしながら、RNCは、UTRANのロング・ターム・エボリューション(Long Term Evolution ; LTE)(E-UTRAN)を組み込んで実装されるシステムにおいては存在しなくなる点に留意されたい。LTEは、情報を制御するために集中型または非集中型のエンティティを含んでもよい。UTRAN動作では、各RNCはモバイル通信のためのグローバルシステム(Global System for Mobile Communication; GSM)の基地局に相当するUMTSの対応物である複数のNode Bに接続可能である。E-UTRANシステムでは、eNode Bがアクセスゲートウェイ(access gateway; aGW、場合により、サービスゲートウェイ(service gateway; sGW)と呼ばれる)に直接接続可能であり、または直接接続されている。各Node Bは、無線Uuインターフェースを介して、複数のUE機器(通常モバイル送受信機または携帯電話機を含むユーザ装置であるが、固定携帯電話機、モバイルウェブブラウザ、ノート型パソコン、PDA、MP3プレーヤ、および送受信機付きゲーム機器等の他の機器もUEであってよい)と無線連絡可能である。
【0005】
本明細書に説明する無線通信システムは、例えば、3GPP LTEに適合する無線通信システムに適用可能であり、「進化型UIMTS地上波無線アクセスネットワーク」つまりE-UTRANと呼ばれるLTEの側面に関連する。通常、E-UTRANリソースは、割り当てテーブルを使用して、またはより一般的には、ダウンリンクリソース割り当てチャネルまたは物理ダウンリンク制御チャネル(physical downlink control channel; PDCCH)を使用して、多かれ少なかれ一時的にネットワークによって、1つ以上のUE機器に割り当てられる。LTEは、パケットベースのシステムであるため、UEとネットワークとの間の通信に確保される専用の接続が存在しない。ユーザは通常、Node Bまたは進化型Node B(evolved Node B; eNode B)によって、伝送時間間隔(transmission time interval; TTI)毎に共有チャネル上でスケジューリングされる。Node BまたはeNode Bは、Node BまたはeNode Bがサービス提供するセルにおけるユーザ装置端末間の通信を制御する。通常、1つのNode BまたはeNode Bが各セルにサービス提供する。Node Bは、「基地局」と呼ばれてもよい。データ転送に必要なリソースは、1回限りの割り当てとして、または持続的/半静的方式のいずれかで割り当てられる。また、LTEは、3.9Gとも呼ばれ、通常アクティブ状態において無線リソースへの疑似同時アクセスを含むセル毎の多数のユーザに対応する。セル当たり少なくとも200人のユーザが、アクティブ状態において最大5メガヘルツ(MHz)までのスペクトル割り当てに対応するべきであること、ならびに少なくとも400人のユーザが、より高いスペクトル割り当てに対応すべきであることが設計要件である。
【0006】
E-UTRAN環境が対応可能であるUEの種類は多い。E-UTRANシステムにおいて対応すると現在提案されるUEサービスの種類の1つは、1つ以上の限定加入者グループ(closed subscriber group; CSG)に対応するUEである。本明細書における限定加入者グループは、1つ以上のセル(eNode B局または基地局)のグループであり、そのグループにおいて、1人以上のユーザの限定グループにアクセスが制限され、かつ通常ネットワーク上の「一般」アクセスに利用不可能である。この種類のUEは、eNode B機器に登録する場合に、UE機器の限定グループにだけ利用可能である一定のeNode B局と通信することが可能である。例として、住居、オフィス、アパートの建物、または特定の加入者グループUEだけがeNode B局に登録でき、かつそれと通信できるように範囲(典型的には「セル」と呼ばれる)において、eNode Bを配置することが挙げられる。単一のUEは、多数のCSGのメンバーであってもよい。単一のセルは、多数のCSGに対応してもよい。E-UTRAN環境においてCSG機能に対応する必要性から、システムに対するいくつかの問題が引き起こされる。したがって、然るべき方法および装置によって、E-UTRAN環境におけるeNode BおよびUEのためのCSG機能に効率的に対応する必要性がある。CSGの追加対応は、E-UTRAN環境における残りのサービス、他のUE、eNode B機器、およびモバイル管理エンティティ(mobile management entity; MME)の効率および動作への影響を最小限に抑えなければならない。
【発明の概要】
【0007】
本発明の有利な実施形態によって広く技術的利点が得られ、これらの問題および他の問題が広く解決または回避される。本発明の一つの実施形態においては、CSGサービスに対応するCSG対応のユーザ装置およびeNode Bを提供するための装置および方法を含む。
【0008】
例示的実施形態によると、CSG機能を実装可能なUE等の通信端末(典型的には、モバイル電話機または携帯電話機)が提供される。また、通信端末は、CSGリスト(「CSGホワイトリスト」または「許容CSGリスト」)を使用する自動的および手動的セル選択も含んでもよい。ユーザは、非一時的セルをCSGホワイトリストに追加するために、UE内にストレージ範囲を構成してもよく、また、通信端末は、一時的CSGホワイトリストにおいて最近使用したセルのリストも維持してもよい。
【0009】
別の例示的実施形態によると、ネットワークからCSGホワイトリストのエントリを受信するための手段を含み得るUE等の通信端末が提供される。CSGリストがネットワークにより提供されない場合、UEは、別の実施形態において、格納または入手した情報を使用して、CSGホワイトリストの確立を開始してもよい。ユーザインターフェースは、UEのユーザが、非一時的または一時的CSGストレージのためにCSG情報をホワイトリストに入力可能にするように提供されてもよい。
【0010】
代替の例示的実施形態では、CSGストレージハンドラは、UEに含まれてもよく、CSGホワイトリストを実装するために情報を不揮発性メモリに格納してもよい。
【0011】
代替の実施形態では、ユーザは、限定加入者グループ(closed subscriber group; CSG)をホワイトリストから除去してもよい。一つの例示的方法では、UEが、除去されたCSGに対応するセルと現在通信中である場合、UEは、セル再選択を実行し、異なるセルを選択する。UEが、リストから削除される限定加入者グループのメンバーであるセルに現在キャンプ中である場合、ホワイトリストは、更新されるべきであり、UEは別のセルを選択するべきである。UEがそのセルと現在通信中でない場合、CSGホワイトリストは更新され、そのCSGエントリはリストから排除される。
【0012】
別の例示的実施形態では、CSGホワイトリストストレージは、分割された範囲において提供される。非一時的範囲は、ネットワークによりUEに提供されるCSGエントリを含んでもよい。一つの例示的実施形態では、この範囲は、UEが最初に初期化される場合にのみ変更され、または代替として、ユーザではなくネットワークにより変更されてもよい。ホワイトリストのこの部分は、ユーザによるアクセスから保護される。別の非一時的範囲は、UEのユーザが提供するエントリを格納してもよい。この非一時的範囲では、ユーザは、ホームセルまたはeNode B局、ワークセルまたはeNode B局のCSG情報を入力してもよい。最終的に、例示的実施形態では、一時的CSG範囲が提供される。この範囲は、UEが以前使用および登録したセルまたはeNode B局に関するCSG情報を格納する。一時的リストは、利用可能な空間ベースで循環し、この範囲のホワイトリストが一杯になると、新しいエントリが古いエントリまたは使用頻度の低いエントリに取って代わる。
【0013】
別の例示的実施形態では、電源を入れる際または他の時にセル選択を実行する場合に、UEは、CSGホワイトリスト上にあるセルを自動的に検索するように作製されてもよい。セルまたはNode B局は、どのCSGにセルが属するかをUEが把握できるように、そのビーコン信号においてCSG情報を伝送する。別の例示的実施形態では、この検索は、ユーザにより制御されてもよい。これらの好適なセルを最初に検索することによって、電池式UEの電力を節約することができ、セル選択をより速く実行することができる。一つの代替実施形態では、UEは、ホワイトリスト上のセルを自動的にバックグラウンドスキャンしてもよく、このようなセルが位置する場合にユーザに標示してもよい。代替として、UEは、ホワイトリスト上の1つ以上の特定のセルを自動的にバックグラウンドスキャンしてもよい。別の代替実施形態では、バックグラウンドスキャンは、UEの近傍に位置し得る任意のCSGセルをスキャンするように設定されてもよく、ホワイトリスト上のCSGに属するか否かを無視する。別の代替実施形態では、UEは、CSGホワイトリストのメンバーである追加の識別されたセルを比較し、受信、電力、負荷、または他のパラメータに基づいて最良のセルを自動的に選択してもよい。
【0014】
追加の例示的実施形態では、セル選択(または再選択)プロセスは、ネットワークから非一時的CSGホワイトリストにあるセル、ユーザにより入力されたセルを含む任意の非一時的CSGリストにあるセル、格納されたCSGリストの任意の部分にあるセル、または利用可能な任意のセルだけを自動的に検索するように、ユーザにより構成されてもよい。一つの代替実施形態では、UEは、非一時的CSGホワイトリスト上のセルを自動的にバックグラウンドスキャンしてもよく、非一時的CSGホワイトリスト上のCSGに属する追加のセルが位置確認されたことをユーザに標示してもよい。別の代替実施形態では、UEは、非一時的CSGホワイトリストのメンバーである追加の識別されたセルを比較し、受信、電力、負荷、または他のパラメータに基づいて最良のセルを自動的に選択してもよい。
【0015】
セル選択またはバックグラウンドスキャンが行われる方法をユーザが制御可能にすることによって、ユーザは、UEがどのセルを識別するかを制御し、選択タスクにおいて使用する電池を節約することができる。別の例示的実施形態では、ユーザは、選択のために特定のセルを識別し、さらに、セル選択および/またはバックグラウンドスキャンタスクにおいてUEが消費する時間および電力を制限することができる。
【0016】
前述の説明は、以下の本発明の詳細説明をより理解できるように、本発明の特徴および技術的利点をかなり広範に概説している。本発明の請求の主題を形成する本発明の追加的特徴および利点について以下に説明する。開示される概念および具体的な実施形態を、他の構造を修正または設計するための基礎あるいは本発明の同一の目的を実行するためのプロセスとして容易に利用してもよいことは、当業者によって理解される。また、このような同等の構造が、添付の請求項に記載の本発明の精神および範囲から逸脱しないことも、当業者によって認識される。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本発明およびその利点をより完全に理解するために、添付の図面を併用して、以下の説明を参照する。
【図1】本発明の有利な実施形態に従う通信システムを図示する。
【図2】本発明の有利な実施形態に従う、無線インターフェース上でeNode Bに通信するユーザ装置と、E-UTRAN通信システムとを図示する。
【図3】本発明の有利な実施形態に従う通信端末のブロック図を示す。
【図4】本発明の有利な実施形態に従うUE、eNB、およびMMEの通信層を図示する。
【図5】本発明の有利な実施形態の実装に使用され得る限定加入者グループ(closed subscriber group; CSG)情報のための受信機、CSGストレージ、およびCSGメモリ部分、アンテナ、およびeNode Bセルを含むUEを図示する。
【図6】本発明の有利な実施形態の実装に使用され得る図5のUEのCSGメモリおよびストレージに関する追加の詳細を図示する。
【図7】図5および図6のUEが本発明の実施形態の実装に使用し得る状態図の第1の部分を示す。
【図8】図5および図6のUEが本発明の実施形態の実装に使用し得る状態図の第2の部分を示す。
【詳細な説明】
【0018】
最初に図1を参照すると、本発明の原理を適用するための環境を提供する無線通信システムを含む無線周波数インターフェース通信システムのシステムレベル図が示されている。無線通信システムは、進化型UMTS地上波無線アクセスネットワーク(evolved terrestrial radio access network; e-UTRAN)のユニバーサルモバイル電話通信サービスを提供するように構成されてもよい。モバイル管理エンティティ(mobile management entity; MME)およびユーザプレーンエンティティ(user plane entity; UPE)は、S1インターフェースまたは通信リンクを介して、1つ以上のE-UTRAN Node B(「eNB」、「進化型Node B」と示し、また、一般的に「基地局」と呼ばれる)のための制御機能性を提供する。また、基地局15は、X2インターフェースまたは通信リンクを介して通信する。種々の通信リンクは、典型的には、ファイバ、マイクロ波、または同軸リンク等の他の高周波金属通信、あるいはそれらの組み合わせである。
【0019】
基地局15は、典型的にはユーザが携帯するモバイル送受信機であるユーザ装置(「UE」と示す)と、無線インターフェース上で通信する。代替として、ユーザ装置17は、モバイルウェブブラウザ、テキストメッセージング器具、モバイルPCモデムを備えるノート型パソコン、またはセルラーもしくはモバイルサービスのために構成される他のユーザ機器であってもよい。したがって、基地局をユーザ装置に接続する通信リンク(「Uu」リンクで示す)は、無線通信信号を用いる無線リンクである。例えば、機器は、1.8GHz直交周波数分割多重(orthogonal frequency division multiplex; OFDM)信号等の既知の信号伝達手法を使用して通信してもよい。他の無線周波数信号を使用してもよい。
【0020】
図2は、本発明の原理を適用するための環境を提供する無線通信システムを含む通信システムをシステムレベル図を示す。無線通信システムは、ユーザ装置17(「UE」で示す)を対象とするE-UTRANユーザプレーン(パケットデータ収束プロトコル/無線リンク制御/媒体アクセス制御/物理トランスポート)と、制御プレーン(無線リソース制御)プロトコル終了とを提供する基地局15(LTE 3GPP用語では、eNode Bまたは「eNB」で示す)を含むE-UTRANアーキテクチャを提供する。基地局15は、X2インターフェースまたは通信リンクと相互接続される。また、基地局は、S1インターフェースまたは通信リンクによって、例えば、アクセスゲートウェイ(access gateway ; aGW、システムアーキテクチャ進化ゲートウェイ)を形成できるモビリティ管理エンティティ(mobility management entity; MME)およびユーザプレーンエンティティ(user plane entity; UPE)11を含む進化型パケットコア(evolved packet core; EPC)にも接続される。S1インターフェースは、モビリティ管理エンティティ/ユーザプレーンエンティティと基地局との間の複数のエンティティ関係に対応し、モビリティ管理エンティティとユーザプレーンエンティティとの間の機能分割に対応する。
【0021】
基地局15は、無線リソース管理(例えば、インターネットプロトコル(internet protocol; IP)、ユーザデータストリームのヘッダ圧縮および符号化、ユーザデータストリームの暗号化、無線ベアラ制御、無線許可制御、接続モビリティ制御、ならびにアップリンクおよびダウンリンクの両方におけるリソースのユーザ装置への動的割り当て)、ユーザ装置取り付けにおけるモビリティ管理エンティティ11の選択、ユーザプレーンエンティティに対するユーザプレーンデータの経路付け、ページングメッセージ(モビリティ管理エンティティから発信される)のスケジューリングおよび伝送、ブロードキャスト情報(モビリティ管理エンティティまたは動作および保守により発信される)のスケジューリングおよび伝送、ならびにモビリティおよびスケジューリングのための測定およびレポート構成等の機能をホストしてもよい。モビリティ管理エンティティ/ユーザプレーンエンティティ11は、ページングメッセージの基地局への配信、セキュリティ制御、ページング理由のユーザプレーン(Uプレーン)パケットの終了、ユーザ装置モビリティに対応するためのUプレーンの切り替え、アイドル状態モビリティ制御、およびシステムアーキテクチャ進化ベアラ制御等の機能をホストしてもよい。ユーザ装置17は、基地局からの情報ブロックのグループの割り当てを受信する。
【0022】
図3は、本発明の原理を適用するための環境および構造を提供する通信システムの例示的通信要素31の簡略型システムレベル図を示す。通信要素31は、基地局、端末もしくは移動局等のユーザ装置、ネットワーク制御要素、またはその同等物を含む装置を表わしてもよいが、それに限定されない。通信要素31は、プロセッサ35と、一時的または非一時的な性質の、プログラムおよびデータを格納するメモリ37と、アンテナ38と、双方向無線通信のためにアンテナおよびプロセッサに接続される無線周波数送受信機39とを少なくとも含む。他の機能も設けてもよい。通信要素は、ポイントツーポイントおよび/またはポイントツーマルチポイント通信サービスを提供してもよい。
【0023】
セルラーネットワークにおける基地局等の通信要素は、公衆交換電話通信ネットワークのネットワーク制御要素等の通信ネットワーク要素33に接続されてもよい。次いで、ネットワーク制御要素は、プロセッサ、メモリ、および他の電子要素(図示せず)で形成されてもよい。ネットワーク制御要素は、通常公衆交換電話通信ネットワーク(public switched telecommunication network; PSTN)等の電話通信ネットワークへアクセスを提供する。アクセスは、光ファイバ、同軸ツイストペア、マイクロ波通信、または適切なリンク終端要素へ接続される類似の通信リンクを使用して提供されてもよい。移動局として形成される通信要素は、通常エンドユーザが携帯するように意図される内蔵型機器である。しかしながら、有線サービスが利用不可能である範囲では、移動局は、固定位置に非一時的に設置されてもよい。
【0024】
1つまたは複数の処理機器により実装可能な通信要素31におけるプロセッサ35は、通信メッセージを形成する個々のビットの符号化および復号、情報のフォーマット化、ならびにリソースの管理に関するプロセスを含む通信要素の全体の制御を含むがこれらに限定されないその動作に関連する機能を実行する。リソースの管理に関連する例示的機能には、ハードウェアインストール、トラフィック管理、性能データ分析、エンドユーザおよび移動局の追跡、構成管理、エンドユーザ管理、移動局の管理、料金、加入、および請求の管理、ならびにその同等物が含まれるが、これらに限定されない。リソースの管理に関連する特定の機能またはプロセスの全部または一部の実行は、通信要素から分離した装置および/または通信要素に接続される装置において実行されてもよく、このような機能またはプロセスの結果は、実行するために通信要素に通信される。通信要素31のプロセッサ35は、ローカルアプリケーション環境に適切な任意の種類であってもよく、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(digital signal processor; DSP)、およびマルチコアプロセッサアーキテクチャに基づくプロセッサのうちの1つ以上を、非限定的な例として含んでもよい。
【0025】
通信要素31の送受信機39は、アンテナ38を介して通信要素によって別の通信要素に伝送するために、キャリア波形上へ情報を変調する。送受信機は、他の通信要素によりさらに処理するために、アンテナ38を介して受信した情報を復調する。
【0026】
上に紹介したような通信要素31のメモリ37は、ローカルアプリケーション環境に適切な任意の種類であってもよく、半導体ベースのメモリ機器、磁気メモリ機器およびシステム、光メモリ機器およびシステム、固定メモリ、ならびにリムーバブルメモリ等の、任意の適切な揮発性または不揮発性データストレージ技術を使用して実装されてもよい。メモリ37に格納されるプログラムは、関連プロセッサによる実行時に、通信要素が、本明細書に説明するタスクを実行することを可能にするプログラム命令を含んでもよい。本明細書に説明するシステム、サブシステム、およびモジュールの例示的実施形態は、例えば、移動局および基地局のプロセッサにより実行可能なコンピュータソフトウェアによって、またはハードウェアによって、またはそれらの組み合わせによって、少なくとも部分的に実装されてもよい。ファームウェアおよび/または状態機械等の他のプログラミングを使用してもよい。より明白であるように、システム、サブシステム、およびモジュールは、上に図示および説明するような通信要素において具現化されてもよい。
【0027】
図4は、本発明の原理に従って構築されるユーザ装置17および基地局15のある実施形態のブロック図を示す。ユーザ装置UE17および基地局eNB15の各々は、多種多様の層およびサブシステム、つまり、物理層(PHY)サブシステム、媒体アクセス制御層(medium access control layer; MAC)サブシステム、無線リンク制御層(radio link control layer; RLC)サブシステム、パケットデータ収束プロトコル層(packet data convergence protocol layer; PDCP)サブシステム、および無線リソース制御層(radio resource control layer; RRC)サブシステムを含む。加えて、ユーザ装置およびモバイル管理エンティティ(mobile management entity; MME)11は、ノンアクセスストラタム(non-access stratum; NAS)サブシステムを含む。
【0028】
物理層サブシステムは、LTE無線インターフェース上のパケットの物理トランスポートに対応し、非限定的な例として、周期的冗長検査(cyclic redundancy check; CRC)挿入(例えば、24ビットCRCは、物理ダウンリンク共有チャネル(physical downlink shared channel; PDSCH)、チャネル符号化、物理層ハイブリッド自動繰り返しまたは再伝送要求(hybrid-automatic repeat or retransmit request; HARQ)処理、およびチャネルインターリーブを提供する。また、物理層サブシステムは、ダウンリンク共有チャネル(downlink-shared channel; DL-SCH)、ブロードキャストチャネル(broadcast channel; BCH)、およびページングチャネル(paging channel; PCH)上のトランスポートチャネル特有のスクランブリング等のスクラビング、ならびに特定のマルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス単一周波数ネットワーク(multimedia broadcast multicast service single frequency network; MBSFN)伝送に関与する全てのセルの閉鎖型マルチキャストチャネル(closed multicast channel; MCH)スクランブリングも実行する。また、物理層サブシステムは、4相偏移変調(quadrature phase shift keying; QPSK)、16値直交振幅変調(16 quadrature amplitude modulation; QAM)、および64QAM等の信号変調、層マッピング、および事前符号化、ならびに割り当てリソースおよびアンテナポートへのマッピングも実行する。媒体アクセス層またはMACは、HARQ機能性と、論理トランスポート層またはレベル2と物理トランスポート層またはレベル1との間の他の重要な機能とを実行する。
【0029】
各層は、システムにおいて、多種多様の方式で実装されてもよい。UEにおけるPHY等の層は、当技術分野において既知であるハードウェア、ソフトウェア、プログラム可能なハードウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせを使用して実装されてもよい。DSP、縮小命令セット(reduced instruction set; RISC)、完全命令セット(complete instruction set; CISC)、マイクロプロセッサ、マイクロ制御器、およびその同等物等のプログラム可能な機器は、層の機能を実行するために使用されてもよい。再利用可能な設計コアまたはマクロは、ASICライブラリ機能等のベンダによって提供され、例えば、機能の一部または全部を提供するように作製され、これらは、新しい機器の設計および商業生産において、新しいUEまたはeNode B実装の設計の実行を高速および容易にする種々の半導体製造業者に資格が与えられてもよい。
【0030】
図5は、本発明が適用可能な環境の第1の例示的実施形態を示す。図5では、セルラー基地局eNB53は、アンテナ51を介して無線周波数信号を使用して、無線インターフェース上でCSG情報をUE55に伝送する。次いで、CSG情報は、UE内において受信器範囲からCSGストレージまで転送され、本例示的実施形態において、CSGストレージは、揮発性もしくは不揮発性メモリを含むローカルメモリ57か、またはフラッシュカード、スマートカード、コンパクトフラッシュ(登録商標)、およびその同等物等のリムーバブルメディアストレージか、または不揮発性ストレージカードである加入者識別モジュール(subscriber identity module; SIM)カード等の、セルラープロバイダからUEに提供される非一時的または半非一時的ストレージ59かを備える。59等のSIMカードは、UEが最初に作動する場合、追加的特徴を追加する場合、または他の時にサービスプロバイダによって提供されてもよい。SIMカード59は、ユーザの電話番号、頻繁に掛ける電話番号、加入者データ特徴、およびユーザがサービスプロバイダから購入するサービスの一部であるCSGホワイトリスト情報を含む加入者特徴のリストをユーザが保持できるように、別のUEに移動されることができるため、ユーザは、電話番号を変更せずに、または加入者情報を失わずにサービスへアクセスするように、そのSIMカードを別のUEにインポートすることができる。
【0031】
CSG情報は、UEがその加入者である、またはそのメンバーであるセル/アクセス可能なCSGのリストであって、「CSGホワイトリスト」と呼ばれるリストを含む。本例示的実施形態では、ネットワークは、MMEまたは他のネットワークリソースに格納される加入者情報に従って、CSGホワイトリストをUEに提供する。CSGホワイトリストは、どのセル、CSG、または基地局(E-UTRAN規格の専門用語では、eNode B局または「eNB」)にUEが登録可能であるかを判断するために、通信システムによって使用される。UEを異なる環境で使用する場合、「ホワイトリスト」は、ホテル、カフェ、オフィスパーク、およびその同等物に位置するeNB装置等の、通常オープンなセルを含むように拡張してもよい。UEは、これらセルへ自動的にアクセスしてもよいが、ユーザが、ユーザインターフェースを使用して、これらのセルをリストに入力しなければならない場合もある。例えば、企業は、そのセルへの加入者になるオプションを顧客に与えてもよいし、アクセスコードもしくは他のパスワードを必要とすることとしてもよい。UEを異なる環境で使用する場合、CSGホワイトリストを管理するUEのCSGストレージハンドラは、UEが過去にアクセスしたセル、すなわち、UEが以前「キャンプ」していたセルを追加してもよい。UEがCSGホワイトリスト上にセルを検出する場合、第1の例示的実施形態では、UEは、セルに自動的に登録してもよい。代替の例示的実施形態では、UEは、特定のセルに登録するか否か、または登録する別のセルを検索するか否かについてユーザに入力することを求めてもよい。
【0032】
別の例示的実施形態では、UEにおけるCSGホワイトリストは、ユーザ非一時的リストとして保持される部分を有する。一つの実施形態では、ユーザは、このリスト上のセルエントリを管理してもよい。例えば、ユーザは、メニューまたは他のユーザインターフェースを使用して、自身の家におけるセルをこのリストに手動で追加してもよい。ユーザが頻繁に位置するオフィスのセルおよび他の場所をこのリストに載せてもよい。代替の例示的実施形態として、セルラーストア等のサービスプロバイダは、UE(典型的には、携帯電話機)が作動する際にCSG非一時的リストを格納してもよい。
【0033】
CSGホワイトリストの第2の任意の部分は、一時的、循環的、または周期的部分である。この循環CSGホワイトリストの長さは、利用可能なメモリストレージによって判断される。UEがアクセスする異なるセル、つまり、UEがその加入者であるセル加入者グループを含むセル上にUEが「キャンプ」すると、ホワイトリストが更新される。最終的に、古いエントリは、新しいエントリに置換される。しかしながら、CSGホワイトリストの非一時的部分は、ホームセルまたはeNode Bおよび他の類似のセルが、UE内に格納されるCSGホワイトリスト上に常にあるように保護されるべきである。
【0034】
図6は、UE55内に提供されるCSG機能性の詳細ブロック図を示す。CSGストレージハンドラ61は、ASICまたはセミカスタム集積回路を使用して、またはマイクロプロセッサ、RISCコア、もしくは状態機械等のプログラム可能な機器を使用して、ハードウェアとして実装されてもよい。CSGストレージハンドラ61は、UE内に存在し、UEの他の機能を組み込む集積回路の一部であってもよく、または当技術分野において既知であるような集積回路技術およびウェハー製造工場より入手可能である半導体作製施設を使用して、ローカルメモリ57等の不揮発性ストレージとともに実装されてもよい。
【0035】
また、SIMカード59も、CSGホワイトリストの一部を格納してもよい。これらのエントリも、多かれ少なかれ非一時的であると考えられ、ユーザの家、オフィス、大学、または近所、UEが限定加入者グループの非一時的メンバーであるセルに関連するCSG情報62を含んでもよい。
【0036】
ローカルメモリ57は、2つのストレージ範囲、つまり、ユーザ非一時的エントリ60およびユーザ一時的エントリ58を有するように図示される。CSGホワイトリスト上のユーザ一時的エントリは、UEが「キャンプ」し、かつアクセスが与えられているセルまたはeNBを含む。UEが以前使用に成功したセルのリストを保持することによって、電源を入れる際のUEの登録プロセス、またはUEが一方のセル信号受信範囲から別の範囲に移動する際に必要とされる再登録プロセスがより迅速に行われてもよい。このプロセスについては後述するが、CSGホワイトリストを提供することによって、セル選択および登録プロセスが効率的になり、電池および時間が節約される。加えて、UEは、ユーザの好み、システムコマンド、または信号受信パラメータに基づいて、自律的UEセル再選択を実行してもよい。UEは、CSGホワイトリストを使用して選択プロセスを短縮することができる。CSGホワイトリスト上のセルのバックグラウンドスキャンは、ユーザコマンドに応じて、またはある他のスキームを介して定期的に実行されて、UEがキャンプするセルを自律的に再選択してもよい。一時的CSGホワイトリストは、UEがセルへのキャンプを成功させると更新される。UEが、ホワイトリスト上に無いセルに登録する際、ユーザは、視覚的または聴覚的プロンプトによってプロンプトされ、セルをCSGホワイトリスト上に入力するか否かについて質問されてもよい。代替として、UEは、CSGホワイトリストを自動的に更新するように設定されてもよい。一時的CSGストレージ範囲が一杯になると、UEは、一時的ホワイトリスト上のあまり頻繁に使用しないエントリまたは古いエントリを、新しいエントリに置換するように構成されてもよい。これは、提供されるUE特徴に応じて、自律的に行われるか、またはユーザプロンプトにより行われてもよい。
【0037】
エントリは、一時的ストレージ範囲が一杯になる際にCSGホワイトリスト上で置換されるため、非一時的範囲が必要とされる。ユーザ非一時的範囲におけるセルは、ユーザもしくはネットワークによって、またはある他の機構によって承認されない限り削除されるべきではない。CSGホワイトリストの非一時的範囲に列挙されるセルには、ユーザの家、職場、アパートの建物、またはUEが頻繁に位置する他の範囲におけるeNBもしくはセルが含まれてもよい。UEが多くの他のセルにキャンプするとしても、CSGホワイトリストのこの部分を維持することは重要である。図6に示すようにストレージを分割することによって、この非一時的CSGストレージは、容易に保持される。
【0038】
UEが、電源「オフ」状態から「オン」状態になる場合、UEは、まず、どのネットワークが利用可能であるか、およびどのネットワークに接続するかを判断しなければならない。加えて、UEは、ネットワークが利用可能である場合に、登録(「キャンプ」)に適切なセルを識別しなければならない。UEがネットワーク上のセルに登録または「キャンプ」されると、UEは、アクティブになり、例えば、呼もしくはデータを受信するために呼び出しを受けることが可能になるか、または呼もしくはデータの伝送を開始することが可能になる。
【0039】
電源を入れる際に、公共地上波モバイルネットワーク(public land mobile network; PLMN)は、種々の基準に基づいて選択される。一つの実施形態は、UEは、ネットワークを自動的に選択することが可能であるか、または代替手法では、UEは、利用可能なネットワークのリストをユーザにプロンプトすることが可能であり、ユーザは、ネットワークを選択することが可能である。UEは、どのネットワークが選択に利用可能であるかを判断するために、セルからの無線伝送を監視しなければならない。セルまたはeNBから伝送されるビーコン信号の一部は、セルが対応するCSGを識別する情報を含む。
【0040】
ネットワークまたはPLMN選択の後に、UEは、セルを選択しなければならない。CSGの追加の機能性およびCSGホワイトリストは、セル選択、セル再選択、およびバックグラウンドスキャンプロセスに影響を与え、これについてさらに後述する。
【0041】
図7は、セル選択およびセル再選択方法の実装を第1の例示的実施形態で使用する状態および選択肢を示す簡略型状態図である。図7では、UEのアイドルモード状態が示される。ページの上部は、状態「01」、セル選択状態を示す。UEがPLMNを変更するか、またはPLMNに接続する場合はいつもこの状態に入る。例えば、電源を入れる際に、UEが弱信号を検出するか、またはある他の理由によりネットワークを変更する必要がある場合、UEは、状態「01」に戻るか、または状態「01」に入る。また、UEは、ユーザもしくはシステムがPLMNの選択もしくは再選択を標示する場合、または新しいセルもしくはCSGの検索が所望される場合、または再選択を必要とする場合にも、セル選択状態「01」に入ってもよい。
【0042】
セル選択状態01から出る際に、UEは判断を行う。PLMNに使用すべきセルを標示する情報がUE内に格納されている場合、UEは、まず、図7のブロック71に示すように、これらのセルを探索する。格納された情報が存在する場合、状態図は、図7の「格納された情報セルの選択」状態73に入る。格納されたCSGホワイトリストは、上述のように、非一時的であるCSG識別子のリストを含む。これらのセルには、ホームセルまたはeNBと、UE加入者サービスの非一時的部分であると考えられる他のセルとが含まれる。UEは、まず、これらのセルのうちの1つの位置確認を試行してもよい。全ての実施形態ではないが、追加の実施形態において、格納されたCSGホワイトリストの別の部分は、以前の使用(「キャンプ」と呼ばれる)に成功したセルを含む。UEは、これらの「適切な」セルのうちの1つを探索する。「適切な」セルは、UEがその制御チャネルに同調することを可能にし、ネットワークに登録することを可能にするセルである。登録されると、UEは、ネットワーク情報を受信し、無線アクセス技術パラメータ(radio access technology parameter; RAT)を受信し、ページング信号を受信し、必要に応じて、受信または送信するために接続を開始することが可能である。CSGセルは、そのブロードキャストビーコン信号においてCSG IDを提供する。次いで、UEは、CSGホワイトリストを照合してCSG IDを確認し、UEがそのセルの限定加入者グループのメンバーであるかを判断することが可能である。したがって、適切なセルが位置確認される場合、状態図は、ブロック75を介して、図7の正常キャンプUE状態02に遷移する。
【0043】
UEに格納されたCSG情報が存在せず、かつCSGホワイトリストが存在しない場合、UEは、ブロック74を介して、図7の「初期セル選択」、ブロック76と示す状態に遷移する。この状態(ブロック76)では、UEは、適切なセルの位置確認を試行する。CSGホワイトリストを含まないUEに適切なセルは、選択されたPLMNの一部であるセルおよびシステムにより提供される他の「適切なセル」基準を満たすセルである。一つの代替実施形態では、UEは、任意のセルを検索し、このようなセルが位置確認されたことをユーザに標示する。他の代替実施形態では、UEは、CSGホワイトリストへの追加に適切な新しいセルを識別する際に、測定ルールに従って適切なセルを自律的に選択してもよい。
【0044】
適切なセルが位置確認されると、UEは、ブロック75を介して「正常キャンプ」状態、UEアイドルモード状態02に遷移する。次いで、ネットワークへの登録が実行される。登録されたUEは、ページングされることが可能であり、情報およびパラメータを受信することが可能であり、ネットワークと通信するために「接続モード」状態への遷移を開始することが可能である。
【0045】
定期的に、「正常キャンプ」モードのUEは、セルを再選択する必要があってもよい。この再選択は、タイマーに従って行われるか、またはUEが移動可能であって、現在のセルのカバー範囲を出るために行われるか、または他の理由により行われてもよい。一つの代替実施形態では、UEがキャンプするセルがCSGホワイトリストの一部でなくなるようにCSGホワイトリストを修正する場合、UEは、その接続を終了させ、再選択を実行することによって新しいセルを選択するべきである。「セル再選択プロセス」状態に入るための理由は、本明細書において集合的に「トリガ」と呼ばれ、図7のブロック79として示される。トリガには、時間切れまたは時間経過、位置変更、受信変更、ユーザコマンドによる変更、システムコマンドによる変更、および他の要因が含まれてもよい。いずれの場合も、「トリガ」の検出時に、UEは、ブロック79を介して「セル再選択プロセス」状態80に遷移する。次いで、UEは、再び、適切なセルの発見を試行してもよい。例示的方法では、CSGホワイトリスト上のセルは、初めに非一時的CSGホワイトリストから始めて、次に一時的CSGホワイトリストで検索される。いずれの場合も、セル再選択プロセス80は、UE状態図が図7のブロック75を介して正常キャンプ状態02に戻って遷移することによって適切なセルを発見すると終了する。
【0046】
また、UEは、代替実施形態において、CSGホワイトリスト上のセルを探索するためにバックグラウンドスキャンにおいて自律的スキャンを実行し、種々の最適化パラメータに基づいて、新しく識別されたセルが、いくつかのパラメータ情報に基づいて以前のセルよりも優れている場合、「キャンプ」する新しいセルを自律的に再選択してもよい。代替として、UEは、新しく識別されたセルについてユーザに警告し、ユーザがインターフェースによって再選択の好みを入力することを可能にしてもよい。言い換えると、「正常キャンプ」状態にある場合、UEは、非一時的CSGホワイトリスト、一時的CSGホワイトリスト、またはその両方を使用して、CSGホワイトリスト上のセルの多種多様の検索を実行してもよい。これらは、ユーザ要求に応じて、またはシステム要求に応じて、ある時限間隔で、または測定された受信パラメータの変更時に自動的に行われてもよい。セル検索は、実行時にUEの電池を節約するように時間制限されてもよい。
【0047】
UEが「正常キャンプ」状態にあり、適切なページング信号を受信する場合、UEは、図7の「接続モード」状態81に遷移することが可能である。接続モードにおけるトランザクションが完了すると、UEは、再び「格納された情報セル選択」状態に遷移し、再び適切なセルの位置確認を試行してもよい。
【0048】
UEによりその受信範囲における適切なセルの位置確認が不可能である事例がある。1つの事例は図示されており、UEが「正常キャンプ」状態、状態02にあり、ネットワークへの登録の試行がブロック84においてPLMN登録拒否で示すように拒否される場合、UEは、図8に示す「任意のセル選択状態」、状態03に遷移してもよい。また、UEが、図7の初期セル選択状態76において適切なセルを位置確認することができず、「正常キャンプ」状態、状態02に入ることができない場合も、UEは、図8に示す「任意セル選択状態」に遷移してもよい。同様に、UEが、適切なセルを発見することによって「接続モード」状態81から出ることができない場合、UEは、状態73に遷移してもよく、再び適切なセルが位置確認されない場合は、「初期セル選択」状態76に遷移してもよい。
【0049】
図8では、「任意のセル選択」プロセスについて示す。図8に示す状態では、UEは、適切なセルが位置確認されなかったため、UE状態02において「正常キャンプ」することができない。しかしながら、緊急サービスを提供するために、UEは、依然としてセルとの接続を行うことが可能である。図8の第1の状態、「任意のセル選択」、状態03では、UEは、「許容可能なセル」を探索することによって開始する。UEが「許容可能なセル」を発見する場合、UEは、ブロック91を介して「任意セルキャンプ」状態、UE状態04に遷移してもよい。「許容可能なセル」は、接続を可能にする任意のセルであり、すなわち、接続は、禁止または阻止されないが、「適切なセル」ではない。
【0050】
UEが「任意セルキャンプ」状態04にある間、UEは、緊急サービスの呼び出しのみを受信することが可能である。これは、明らかに、UE(または、ユーザ)に通常適切な状況ではなく、ゆえに、UEは、適切なセルを発見するためにその受信範囲に入る追加のセルを評価し続けてもよい。適切なセルが位置確認される場合、UEは、ブロック75を介して、図7の「正常キャンプ」状態02に遷移する。「任意セルキャンプ」状態中、UEは、依然として、セル再選択プロセスを定期的に実行してもよい。例えば、UEは、位置を変更している場合があり(典型的には、UEは、携帯電話機、自動車電話機、またはPDAもしくは電子メールコミュニケータ等の携帯型機器等のモバイル電話機である)、そのため、セルの無線受信は弱くなる場合があり、またはタイマーが経過し、またはシステムもしくはセルのコマンドがUEに再選択させてもよい。前述のように、これらのイベントは、図8のブロック93において「トリガ」として示され、このイベントにより、UEは、図8の95に示すセル選択評価状態に遷移してもよい。状態04における「任意セルキャンプ」にある間にUEについてページを受信する場合、UEは、図8の97で示す「緊急使用のみの接続モード」状態で示す状態への遷移を開始することが可能である。この状態におけるドランザクションが完了すると、UEは、セル選択状態に戻って遷移しなければならず、「許容可能なセル」が位置確認される場合は、状態04「任意セルキャンプ」に戻る。接続モード、緊急使用のみ状態を出ると、UEは、図8の99で示す任意セル選択状態に遷移し、再び、許容可能なセルの位置確認を試行する。許容可能なセルが発見されない場合、状態図は、図8のブロック101を介して任意のセル選択状態03に戻って遷移してもよい。
【0051】
図7および図8は、UEのセル選択および再選択プロセスを実装するための例示的実施形態における状態図であり、本発明の種々の実施形態のCSGの対応およびCSGホワイトリスト機能を含む。当業者に既知であるように、これらの状態および状態間の遷移を組み合わせたり、再配置したりしてもよい。ラベルや数字は、重要または限定を意味するものではなく、表示する状態の意味または動作を変更せずに変更してもよい。また、これらの代替実装も、本発明の範囲内にあり、かつ添付の請求項により対象とされる例示的実施形態として想定される。
【0052】
追加の例示的実施形態では、セル検索および選択プロセスは、格納されたCSGホワイトリストを使用することによってユーザにより制御されてもよい。UEは、限定されたセル検索およびセル選択プロセスを自動的または手動的に実行するように構成されてもよい。非限定的な例では、ユーザは、UEのCSGホワイトリストの非一時的ネットワーク部分上にあるCSG識別子を有するeNode B局にセル選択を制限してもよい。代替として、検索は、ユーザ非一時的CSGホワイトリスト上にあるセルまたはeNode B局を含んでもよいか、または検索は、両方の部分を含むように拡張されてもよい。代替として、UEは、CSGホワイトリストの任意の部分上にあるセルのリストを示し、ユーザがそのリストから選択することを可能にするように構成されてもよい。また、別の代替実施形態として、ユーザは、CSGホワイトリスト上の一定のセルを特定し、検索および選択プロセスをこれらのセルだけに制限してもよい。
【0053】
追加の例示的実施形態では、UEは、ユーザによって、ネットワークによって、またはサービスプロバイダによって、非一時的ホワイトリスト上にあるCSG識別子を有する局の自動検索を実行するように構成されてもよい。このようなeNode B局が位置確認されると、UEは、それをユーザに標示するか、またはユーザまたはサービスプロバイダにより設定される構成または好みに基づいて基地局を自律的に選択してもよい。この自律的な検索は、一定の間隔で、またはユーザもしくはシステムのコマンドに応答してバックグラウンドタスクとして実行されてもよい。自律的な検索は、UEが電池の節約を実行する場合に、時間制限されてもよい。
【0054】
例示的実施形態では、CSGホワイトリストを管理する方法は、非限定的な例として、UEによるセル選択、UEによるPLMN検索、UEによるセルまたはPLMN再選択、セルに既に「キャンプ」している場合のUEによる自律的なバックグラウンド検索に適用されてもよい。さらに、ユーザは、ホワイトリストの非一時的部分、ホワイトリストの一時的部分、ホワイトリストのシステムのみの部分の上にあるセルを自動的に検索するようにUEを構成してもよく、ホワイトリストエントリを管理するために他の区分をユーザインターフェースとともに使用してもよい。
【0055】
他の例示的実施形態では、格納されたホワイトリストからCSGを削除する場合、UEは、現在選択されているセルを選択解除し(セルが、削除したところのCSGのメンバーである場合)、検索および再選択プロセスを実行してもよい。
【0056】
追加の例示的実施形態は、CSGホワイトリストに追加するためのユーザインターフェースを含む。UEは、UEに利用可能なCSGを有するセルを標示し、CSGをCSGホワイトリストに追加するべきか否かをユーザに問い合わせることが可能である。この特徴は、ユーザがUEを自身の家、オフィス、大学、およびその同等物に持ち運ぶ際に、新しく作動するUEのためのCSGホワイトリストを初期化する手段として特に効率的であって、UEは、ホワイトリストに追加可能なCSG識別子を有するセルが利用可能であることをユーザに標示することが可能であり、さらに、ユーザインターフェースによって、ユーザは、CSG識別子を非一時的リストまたは一時的リストに加えることが可能になる。例えば、ユーザが時々登録するのに便利と考えてもよいカフェ、ホテル、およびその同等物を、リストの一時的部分に追加してもよい。家、オフィス、および他の場所におけるセルでは、ユーザは、しばしばUEを使用することを便利であると考え、ユーザ非一時的ホワイトリストに追加可能である。CSGホワイトリストの使用により、セル選択プロセスが速くなり、電池が節約される。
【0057】
例示的実施形態では、無線インターフェース上で信号を送受信することと、限定加入者グループのリストを格納することと、格納されたリストが、格納された限定加入者グループにおけるメンバーを標示することと、限定加入者グループの格納されたリストを、非一時的格納部分と一時的格納部分とに分割することと、限定加入者グループ識別子を含む無線信号を無線インターフェース上で受信することと、受信した限定加入者グループ識別子が、格納されたリスト上の限定加入者グループのうちの1つに対応するかを判断することと、判断するステップに応答して制御チャネルを受信すること、とを含む方法が実行される。
【0058】
別の例示的実施形態では、限定加入者グループ識別子を含む無線信号を複数のネットワーク要素から受信することと、受信した限定加入者グループ識別子のうちのどれもが、格納されたリスト上の限定加入者グループのうちの1つに対応しないことを判断することと、ネットワーク要素のうちの1つ以上が接続に利用可能であることをユーザに標示することと、ネットワーク要素のうちの1つに対応する限定加入者グループ識別子を、格納されたリストの部分のうちの1つに追加するユーザコマンドを受信することと、限定加入者グループのリスト上に限定加入者グループ識別子を格納することとをさらに含む上記方法が実行される。
【0059】
別の例示的実施形態では、不揮発性メモリを提供することによって格納される限定加入者グループのリストを格納することをさらに含む上記方法が実行される。
【0060】
別の例示的実施形態では、不揮発性メモリを、ユーザ可変区分とユーザ可変ではない非一時的区分とに分割することをさらに含む上記方法が実行される。
【0061】
別の例示的実施形態では、非一時的区分が加入者識別モジュール(subscriber identity module; SIM)カードに存在する上記方法が実行される。
【0062】
別の例示的実施形態では、制御チャネルの受信後に、制御チャネルを伝送するネットワーク要素に関連付けられるネットワークに登録することと、ネットワーク要素に対応する限定加入者グループを、限定加入者グループの格納されたリストから除去するコマンドを受信することと、ネットワーク要素を選択解除することとをさらに含む上記方法が実行される。
【0063】
別の例示的実施形態では、ネットワーク要素に対応する限定加入者グループを、格納されたリストから削除することをさらに含む上記方法が実行される。
【0064】
別の例示的実施形態では、限定加入者グループを、限定加入者グループの格納されたリストに追加するように動作可能であるユーザインターフェースを提供することをさらに含む上記方法が実行される。
【0065】
別の例示的実施形態では、受信領域内において利用可能な複数のネットワーク要素を、ユーザインターフェース上に示すことと、利用可能なネットワーク要素のうちの1つ以上に対応する限定加入者グループを、限定加入者グループの格納されたリストに追加するコマンドを受信することと、限定加入者グループの格納されたリストに限定加入者グループを格納することとをさらに含む上記方法が実行される。
【0066】
別の例示的実施形態では、格納されたリストのユーザ可変部分を、非一時的部分および一時的部分に分割することをさらに含む上記方法が実行される。
【0067】
別の例示的実施形態では、ユーザコマンドに応じて、限定加入者グループ識別子を非一時的部分および一時的部分に選択可能に格納するように動作可能であるユーザインターフェースを提供することをさらに含む上記方法が実行される。
【0068】
別の例示的実施形態では、限定加入者グループの格納されたリスト上に位置する限定加入者グループ識別子を含む無線信号を検索することと、限定加入者グループの格納されたリスト上に識別子を伝送するネットワーク要素が利用可能であることをユーザに標示することとをさらに含む上記方法が実行される。
【0069】
別の例示的実施形態では、格納されたリストの非一時的部分上に限定加入者グループ識別子を含む無線信号を検索することに限定される無線信号を検索することをさらに含む上記方法が実行される。
【0070】
別の例示的実施形態では、格納されたリストの一時的部分上に限定加入者グループ識別子を含む無線信号を検索することに限定される無線信号を検索することをさらに含む上記方法が実行される。
【0071】
別の例示的実施形態では、無線周波数送受信機の受信領域内における限定加入者グループ情報を標示する無線信号を伝送するネットワーク要素を定期的に検索することと、ネットワーク要素が、格納されたリスト上の限定加入者グループのメンバーであるか否かを格納されたパラメータから判断することと、現在選択されているネットワーク要素を選択解除することと、ネットワーク要素の検索により位置するネットワーク要素を選択することとをさらに含む上記方法が実行される。
【0072】
別の例示的実施形態では、ネットワーク要素を定期的に検索することは、ネットワーク要素の最後の選択からの所定の経過時間に応答して、バックグラウンドタスクとしてネットワーク要素を定期的に検索することをさらに含む上記方法が実行される。
【0073】
別の例示的実施形態では、ネットワーク要素を定期的に検索することは、ユーザコマンドに応答して、ネットワーク要素を定期的に検索することをさらに含む上記方法が実行される。
【0074】
別の例示的実施形態では、ネットワーク要素を定期的に検索することは、以前選択されたネットワーク要素の無線信号の受信における変更に応答して、ネットワーク要素を定期的に検索することをさらに含む上記方法が実行される。
【0075】
別の例示的実施形態では、無線インターフェース上で信号を送受信するための無線周波数送受信機と、限定加入者グループ情報を格納するように動作可能である、システムおよびユーザコマンドを受信するための限定加入者グループストレージハンドラと、システムリソースから受信した限定加入者グループ識別子を格納するために動作可能である、限定加入者グループストレージハンドラに接続されるシステム可変メモリ部分と、ユーザインターフェースから受信した限定加入者グループ識別子を格納するために動作可能である、限定加入者グループストレージハンドラに接続されるユーザ可変メモリ部分とを備える装置が提供される。
【0076】
別の例示的実施形態では、ユーザ可変メモリ部分が非一時的ストレージ部分および一時的ストレージ部分をさらに備える上記装置が提供される。
【0077】
別の例示的実施形態では、ユーザ可変メモリ部分が、不揮発性メモリをさらに備える上記装置が提供される。
【0078】
別の例示的実施形態では、システム可変メモリ部分が不揮発性メモリをさらに備える上記装置が提供される。
【0079】
別の例示的実施形態では、システム可変メモリ部分が加入者識別モジュール(subscriber identity module; SIM)カードをさらに備える上記装置が提供される。
【0080】
別の例示的実施形態では、限定加入者グループストレージハンドラが、ユーザ装置に格納されるリストから限定加入者グループを除去するコマンドを受信するように動作可能であり、さらに、コマンドに応答して、それぞれの限定加入者グループをリストから削除するように動作可能である上記装置が提供される。
【0081】
別の例示的実施形態では、無線周波数送受信機が、限定加入者グループ識別子信号を受信するように動作可能であり、さらに、受信した識別子信号を、ユーザ装置に格納される限定加入者グループのリストと比較するように動作可能であり、さらに、格納されたリストのうちの1つの上に位置する識別子を伝送するネットワーク要素を選択し、かつその選択されたネットワーク要素から信号を受信するように調節するように動作可能である上記装置が提供される。
【0082】
別の例示的実施形態では、限定加入者グループストレージハンドラは、選択されたネットワーク要素に対応する限定加入者グループのうちの選択された1つを、限定加入者グループの格納されたリストのうちの1つから削除するコマンドを受信するように動作可能であり、無線周波数送受信機は、格納されたリストからの限定加入者グループ識別子の削除に応答して、選択されたネットワーク要素を選択解除する上記装置が提供される。
【0083】
別の例示的実施形態では、限定加入者グループストレージハンドラが、限定加入者グループのリストをシステムリソースから受信し、さらに、受信した限定加入者グループのリストをシステム可変メモリ部分に格納するように動作可能である上記装置が提供される。
【0084】
別の例示的実施形態では、ユーザ装置がモバイル無線送受信機である上記装置が提供される。
【0085】
別の例示的実施形態では、プログラム可能なユーザ装置による実行時に、無線インターフェース上で信号を送受信することと、限定加入者グループのリストを格納することと、格納されたリストが、格納された限定加入者グループにおけるメンバーを標示することと、格納されたリストを、非一時的格納部分と一時的格納部分とに分割することと、限定加入者グループ識別子を含む無線信号を無線インターフェース上で受信することと、受信した限定加入者グループ識別子が、格納されたリスト上の限定加入者グループのうちの1つに対応するかを判断することと、判断するステップに応答して、制御チャネルを受信することとを、ユーザ装置に実行させる、その上に格納された命令を備えるコンピュータ可読ストレージ媒体が提供される。
【0086】
別の例示的実施形態では、実行時に、限定加入者グループ識別子を含む無線信号を複数のネットワーク要素から受信することと、受信した限定加入者グループ識別子のうちのどれもが、格納されたリスト上の限定加入者グループのうちの1つに対応しないことを判断することと、ネットワーク要素のうちの1つ以上が接続に利用可能であることをユーザに標示することと、ネットワーク要素のうちの1つに対応する限定加入者グループ識別子を、格納されたリストに追加するユーザコマンドを受信することと、限定加入者グループのリスト上に限定加入者グループ識別子を格納することとを、ユーザ装置に実行させる命令をさらに備える上記コンピュータ可読ストレージ媒体が提供される。
【0087】
別の例示的実施形態では、実行時に、制御チャネルの受信後に、制御チャネルを伝送するネットワーク要素に関連付けられるネットワークに登録することと、ネットワーク要素に対応する限定加入者グループを、限定加入者グループの格納されたリストから除去するコマンドを受信することと、ネットワーク要素を選択解除することとを、ユーザ装置に実行させる命令をさらに備える上記コンピュータ可読ストレージ媒体が提供される。
【0088】
別の例示的実施形態では、実行時に、ネットワーク要素に対応する限定加入者グループを、格納されたリストから削除することを、ユーザ装置に実行させる命令をさらに備える上記コンピュータ可読ストレージ媒体が提供される。
【0089】
別の例示的実施形態では、実行時に、限定加入者グループを、限定加入者グループの格納されたリストに追加するように動作可能であるユーザインターフェースを提供することを、ユーザ装置に実行させる命令をさらに備える上記コンピュータ可読ストレージ媒体が提供される。
【0090】
別の例示的実施形態では、実行時に、受信領域内において利用可能な複数のネットワーク要素を、ユーザインターフェース上に示すことと、利用可能なネットワーク要素のうちの1つ以上に対応する限定加入者グループを、限定加入者グループの格納されたリストに追加するコマンドを受信することと、限定加入者グループの格納されたリストに限定加入者グループを格納することとを、ユーザ装置に実行させる命令をさらに備える上記コンピュータ可読ストレージ媒体が提供される。
【0091】
別の例示的実施形態では、無線インターフェース上で無線信号を送受信するための手段と、限定加入者グループ情報を格納するように動作可能である、システムおよびユーザコマンドを受信するための手段と、システムリソースから受信したシステム可変限定加入者グループ識別子のリストを格納するための手段と、ユーザインターフェースから受信した限定加入者グループ識別子のリストを格納するための手段とを備える装置が提供される。
【0092】
別の例示的実施形態では、ユーザ装置に格納されるリストから限定加入者グループを除去するコマンドを受信するための手段と、コマンドに応答して、それぞれの限定加入者グループをリストから削除するための手段とをさらに備える上記装置が提供される。
【0093】
別の例示的実施形態では、限定加入者グループ識別子信号を受信するための手段と、受信した識別子信号を、限定加入者グループのリストと比較するための手段と、格納されたリストのうちの1つの上に位置する識別子を伝送するネットワーク要素を選択するための手段と、その選択されたネットワーク要素から信号を受信するための手段とを備える上記装置が提供される。
【0094】
別の例示的実施形態では、限定加入者グループ情報を格納および管理するように動作可能である、システムおよびユーザコマンドを受信するための限定加入者グループストレージハンドラと、システムリソースから受信した限定加入者グループ識別子を格納するために動作可能である、限定加入者グループストレージハンドラに接続されるシステム可変メモリ部分と、ユーザインターフェースから受信した限定加入者グループ識別子を格納するために動作可能である、限定加入者グループストレージハンドラに接続されるユーザ可変メモリ部分とを備える集積回路が提供される。
【0095】
別の例示的実施形態では、ユーザ可変メモリ部分が非一時的ストレージ部分および一時的ストレージ部分をさらに備える上記集積回路が提供される。
【0096】
別の例示的実施形態では、ユーザ可変メモリ部分が不揮発性メモリをさらに備える上記集積回路が提供される。
【0097】
別の例示的実施形態では、システム可変メモリ部分が不揮発性メモリをさらに備える上記集積回路が提供される。
【0098】
本発明の実施形態は、環境におけるUEのCSG機能に対する解決法を提供する。格納されたCSGホワイトリストをユーザが管理および変更することを可能にするユーザサービスが提供される。選択セル検索および再選択プロセスは、ホワイトリストを使用して有利に実行可能である。CSGホワイトリストによって、システムは、MMEに影響を及ぼさずに、限定加入者グループを含むeNode B基地局を実装することが可能になる。本明細書に提示される本発明の例示的実施形態は、既存のサービスを提供し、また、最小限のコストで、かつ可能な限りシステム帯域幅を節約してCSG機能性を含むUE機器に対応する方法に対処する。
【0099】
本発明の種々の実施形態およびその利点について詳述したが、添付の請求項により規定される本発明の精神および内容から逸脱することなく、種々の変更、置換、および修正を本明細書に加えることが可能であることを理解されたい。例えば、上述のプロセスの多くは、異なる方法論において実装され、他のプロセスに置換され、またはそれらの組み合わせにより、本明細書に説明するように、ハンドオーバ元基地局からハンドオーバ先基地局に、コンテンションを含まずに、その間でタイミング情報を共有することを必要とせずに、ユーザ装置がハンドオーバされるリソースの割り当てを有利に調整することが可能である。
【0100】
さらに、本出願の範囲は、本明細書に説明するプロセス、機械、製品、組成物、手段、方法、およびステップに関する特定の実施形態に限定されるように意図されない。本発明の開示により当業者が容易に理解するように、現存するか、または後に進化するプロセス、機械、製品、組成物、手段、方法、またはステップであって、本明細書に説明する対応する実施形態と実質的に同一の機能を実行するか、または実質的に同一の結果を達成するものを、本発明に従って利用してもよい。したがって、添付の請求項は、このようなプロセス、機械、製品、組成物、手段、方法、またはステップをその範囲内に含むように意図される。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
限定加入者グループのリストを格納することであって、前記格納されたリストは、前記格納された限定加入者グループにおけるメンバーを標示することと、
前記限定加入者グループの格納されたリストに基づいて、利用可能なネットワーク要素を検索するユーザコマンドを受信することと、
前記限定加入者グループの格納されたリストに基づいて、利用可能なネットワーク要素の検索結果をユーザに標示することと、
さらなるユーザコマンドにより標示される前記限定加入者グループに対応するネットワーク要素を選択することと、
を含む、方法。
【請求項2】
限定加入者グループ識別子を含む無線信号を複数のネットワーク要素から受信することと、
前記受信した限定加入者グループ識別子のうちのどれもが、前記格納されたリスト上の前記限定加入者グループのうちの1つに対応しないことを判断することと、
ネットワーク要素のうちの1つ以上が接続に利用可能であることをユーザに標示することと、
前記ネットワーク要素のうちの1つに対応する前記限定加入者グループ識別子を、前記格納されたリストに追加するユーザコマンドを受信することと、
前記限定加入者グループのリスト上に前記限定加入者グループ識別子を格納することと、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記限定加入者グループのリストを格納することは、システムにより構成可能なリストおよびユーザにより構成可能なリストを格納することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記無線信号の前記受信後に、前記無線信号を伝送する1つ以上のネットワーク要素に関連付けられるネットワークに登録することと、
前記ネットワークの1つ以上のネットワーク要素に対応する前記限定加入者グループ識別子を、前記限定加入者グループのリスト上に格納することと、
をさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記限定加入者グループを、前記限定加入者グループの格納されたリストから除去するコマンドを受信することと、
前記格納されたリストから前記限定加入者グループを除去することと、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
限定加入者グループを、前記限定加入者グループの格納されたリストに追加し、限定加入者グループに対応するネットワーク要素を選択するように動作可能であるユーザインターフェースを提供することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
受信領域内において複数のネットワーク要素を、ユーザインターフェース上に示すことと、
利用可能なネットワーク要素のうちの1つ以上に対応する限定加入者グループを、前記限定加入者グループの格納されたリストに追加するコマンドを受信することと、
前記限定加入者グループの格納されたリストに限定加入者グループを格納することと、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
ユーザコマンドに応じて、限定加入者グループ識別子をユーザにより構成可能なリストに選択的に格納するように構成されるユーザインターフェースを提供することをさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項9】
限定加入者グループ情報を格納するように構成される限定加入者グループストレージハンドラと、
システムリソースから受信した限定加入者グループ識別を格納するように構成される、前記限定加入者グループストレージハンドラに接続されるシステム可変メモリ部分と、
ユーザから受信した限定加入者グループ識別を格納するように構成される、前記限定加入者グループストレージハンドラに接続されるユーザ可変メモリ部分と、
を備える、装置。
【請求項10】
前記ユーザ可変メモリ部分は、不揮発性メモリをさらに備える、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記システム可変メモリ部分は、不揮発性メモリをさらに備える、請求項9に記載の装置。
【請求項12】
前記システム可変メモリ部分は、加入者識別モジュール(subscriber identity module; SIM)カードをさらに備える、請求項9に記載の装置。
【請求項13】
前記限定加入者グループストレージハンドラは、前記ユーザ装置に格納される前記リストから限定加入者グループを除去するコマンドを受信するように構成され、さらに、前記コマンドに応答して、前記それぞれの限定加入者グループを前記格納されたリストから削除するように構成される、請求項9に記載の装置。
【請求項14】
前記装置は無線周波数送受信機をさらに備え、
前記無線周波数送受信機が、
・ 限定加入者グループ識別子信号を受信するように構成され、
・ かつ前記受信した識別子信号を、前記ユーザ装置に格納される前記限定加入者グループのリストと比較するように構成され、
前記無線周波数送受信機が、さらに、
・ 前記格納されたリストのうちの1つの上に位置する識別子を伝送するネットワーク要素を選択し、
・ かつその選択されたネットワーク要素から信号を受信する、
ように動作しうる、請求項9に記載の装置。
【請求項15】
前記限定加入者グループストレージハンドラは、選択されたネットワーク要素に対応する前記限定加入者グループのうちの前記選択された1つを、前記限定加入者グループの格納されたリストのうちの1つから削除するコマンドを受信するように構成され、
前記装置は、前記格納されたリストからの前記限定加入者グループ識別子の前記削除に応答して、前記選択されたネットワーク要素を選択解除する、
請求項9に記載の装置。
【請求項16】
前記限定加入者グループストレージハンドラは、限定加入者グループのリストをシステムリソースから受信し、さらに、前記受信した限定加入者グループのリストを前記システム可変メモリ部分に格納するように動作可能である、請求項9に記載の装置。
【請求項17】
プログラム可能なプロセッサによる実行時に、
限定加入者グループのリストを格納することであって、前記格納されたリストは、前記格納された限定加入者グループにおけるメンバーを標示することと、
前記限定加入者グループの格納されたリストに基づいて、利用可能なネットワーク要素を検索するユーザコマンドを受信することと、
前記限定加入者グループの格納されたリストに基づいて、利用可能なネットワーク要素の検索結果をユーザに標示することと、
さらなるユーザコマンドにより標示される前記限定加入者グループに対応するネットワーク要素を選択することと、
を実行する格納された命令を含むコンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項18】
前記ユーザにより構成可能なリストを格納することは、前記ユーザにより構成可能なリストにおいて限定加入者グループを非一時的エントリとして格納することと、限定加入者グループを一時的エントリとして含むことのうちの1つから選択される格納することを少なくともさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項19】
前記ユーザ可変メモリ部分は、限定加入者グループを非一時的に格納するように構成される非一時的エントリ部分と、限定加入者グループを一時的に格納するように構成される一時的エントリ部分とをさらに備える、請求項9に記載の装置。
【請求項20】
限定加入者グループ情報を格納するように構成される限定加入者グループストレージハンドラと、
システムリソースから受信した限定加入者グループ識別子を格納するように構成される、前記限定加入者グループストレージハンドラに接続されるシステム可変メモリ部分と、
ユーザから受信した限定加入者グループ識別を格納するように構成される、前記限定加入者グループストレージハンドラに接続されるユーザ可変メモリ部分と、
をさらに備える第1の無線送受信機と、
無線周波数信号伝達を使用して、無線インターフェース上で前記第1の無線送受信機と限定加入者グループ信号を通信するように構成される第2の無線送受信機と、
を備える、システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2011−517176(P2011−517176A)
【公表日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−500305(P2011−500305)
【出願日】平成21年3月17日(2009.3.17)
【国際出願番号】PCT/IB2009/000546
【国際公開番号】WO2009/115897
【国際公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(398012616)ノキア コーポレイション (1,359)
【Fターム(参考)】