説明

パケットロス検出方法及び装置、並びにルータ

パケットロス検出方法及び装置、並びにルータが、本発明の実施形態で提供される。方法は、第1のルータによって、受信されたパケット、及び送信されたパケットを、それぞれ、各トンネル内のパケットのサービスクラス値に従って計数し、第1のルータによって、サービスクラス値に対応する第1のパケットロス検出パケットを生成し、第1のパケットロス検出パケットを、ピアエンドにおける第2のルータに送信し、第2のルータによって返された第1のパケットロス応答パケットを受信し、第1のルータによって、サービスクラス値に対応し、そして、ローカルに記録された計数値と、第1のパケットロス応答パケット内で運ばれた計数値とに従って、パケットロス値を測定することを含む。本発明の各実施形態における技術的解決法を使用すれば、複数のサービスクラスを有する疑似ワイヤについてパケットロス測定が実行される場合に、パケット順序乱れが発生し、パケットロス測定結果が正確ではなくなる、という問題が解決される。加えて、トラフィック検出が、より小さな帯域幅を占有する、という利点も存在する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2009年12月30日に中国専利局に出願された、「PACKET LOSS DETECTING METHOD AND APPARATUS,AND ROUTER(パケットロス検出方法及び装置、並びにルータ)」と題された、中国特許出願第200910258932.5号の優先権を主張するものであり、当該出願はその全体が参照によって本明細書中に援用される。
【0002】
本発明の実施形態は、通信技術に関し、特に、パケットロス検出方法及び装置、並びにルータに関する。
【背景技術】
【0003】
元来、イーサネット(登録商標)は、ローカルエリアネットワーク(Local Area Network、LANと呼ばれる)環境に主として適用されていたものであり、運用・管理・保守(Operations,Administration and Maintenance、OAMと呼ばれる)機能は弱い。現在のところ、ネットワーク要素レベルにおける管理システムのみが利用可能である。管理システムの管理ツールは、公衆通信ネットワークによって必要とされるネットワーク管理をサポートするのに十分ではない。イーサネット(登録商標)技術が、メトロポリタンエリアネットワークにおいて適用された後、OAM機能に対する需要がますます問題となっている。国際電気通信連合(International Telecommunication Union、ITUと呼ばれる)は、イーサネット(登録商標)のOAM問題を解決するために、Y.1731プロトコルを提案した。OAMは、主として、障害管理と、パフォーマンス管理とに分けられ、ここで、パフォーマンス管理の重要な部分は、パケットロス検出である。
【0004】
Y.1731プロトコルは、デュアルエンドロス測定(dual−ended lost−measure)、及びシングルエンドロス測定(single−ended lost−measure)という、パケットロス検出のための2つの測定モードを主として提案する。デュアルエンドロス測定、及びシングルエンドロス測定は、一般に、中間装置を介して接続された2つのルータ間で実行される。パケットロス検出の2つのモードの原理は類似している。パケットロス検出を開始した第1のルータは、パケットロス検出パケットを、ピアエンドにおける第2のルータに送信する必要がある。ピアエンドにおける第2のルータは、受信されたパケットの計数値、及び送信されたパケットの計数値を返し(ここで、受信されたパケットの計数値、及び送信されたパケットの計数値は、ローカルに記録されたものであり)、従って、ある時点において、パケットロス検出を開始した第1のルータは、受信されたパケットの計数値、及び送信されたパケットの計数値を取得するのみでなく(ここで、受信されたパケットの計数値、及び送信されたパケットの計数値は、ローカルに記録されたものであり)、第2のルータの、受信されたパケットの計数値、及び送信されたパケットの計数値も知る。続いて、次の時点において、第1のルータは、パケットロス検出を再び開始する。予め設定された式に従って、2つの時点における、それぞれの4つの計数値の間の差を計算することによって、ロスしたパケットの数を測定することが可能である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、本発明の実施の間、発明者は、従来技術が少なくとも以下の問題を有することを見い出した。仮想プライベートローカルエリアネットワークサービス(Virtual Private LAN Service、VPLSと呼ばれる)、又は仮想専用線(Virtual Leased Line、VLLと呼ばれる)などの、仮想プライベートネットワーク(Virtual Private Network、VPNと呼ばれる)内を伝送されるパケットは、疑似ワイヤ(Pseudo−Wire、PWと呼ばれる)上を伝送される。PWは、疑似回線、又はトンネルと呼ばれる場合がある。複数のPWが、VPN内に、同時に存在してもよい。各PWは、複数のタイプのサービスフローを同時に運んでもよい。PW内を伝送されるパケットに対応するサービスフローは、様々なサービスクラス(Class of Service、CoSと呼ばれる)を有する。すなわち、送信のための、様々なスケジューリング優先度を有する。パケットロス検出パケットに対しても、特定のCoS値が設定されなければならない。前述のパケットロス検出解決法が、PW内のパケットに対して実施される場合、パケットロス検出パケットに対してどのCoS値が設定されるかに関係なく、順序乱れが発生する。最大のCoS値がパケットロス検出パケットに対して設定された場合、パケットロス検出パケットが、他のサービスフローが送信された後に送信されたならば、中間装置は、パケットロス検出パケットを優先的に送信する。その理由は、パケットロス検出パケットがより高い優先度を有するからである。このようにして、パケットロス検出パケットは、ピアエンドにおけるルータに、他のパケットより先に到着する。結果として、この時、ピアエンドにおけるルータによって取得される、受信されたパケットの計数値は、その後到着するパケットの数を含まない。反対に、パケットロス検出パケットのCoS値が低い優先度に設定された場合、パケットロス検出パケットは、中間装置によって、他のパケットが送信された後に送信される。結果として、ピアエンドにおけるルータによって取得される、受信パケットの計数値は、以前に到着したパケットの数を含む。前述のケースにおいて、測定結果は、両方とも、正確ではない。
【0006】
従来技術では、インラインリアルタイムフロー監視(In−Line Real−time Flow Monitoring、IRSMと呼ばれる)検出解決法が更に提供されている。IRSM検出は、サービスフローに基づく検出である。この検出解決法では、サービスパケットが、各サービスフローについて複製され、サービスパケットは、受信された、及び送信されたパケットの計数値を運ぶ。この技術的解決法は、サービスフローに基づくものである。しかし、PW内のパケットロスが検出される状況には適用できない。一般に、PWは、何千ものサービスフローを運ぶ。IRSM検出解決法では、各サービスフローについて、1つのIRSM検出フローが配置される必要があり、PW帯域幅の莫大な浪費がもたらされる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施形態では、パケットロス検出の精度を向上させるための、パケットロス検出方法及び装置、並びにルータが提供される。
【0008】
本発明の一実施形態では、
第1のルータによって、受信されたパケット、及び送信されたパケットを、それぞれ、各トンネル内のパケットのサービスクラス値に従って計数し、
第1のルータによって、サービスクラス値に対応する第1のパケットロス検出パケットを生成し、第1のパケットロス検出パケットを、ピアエンドにおける第2のルータに送信し、第2のルータによって返された第1のパケットロス応答パケットを受信し、
第1のルータによって、サービスクラス値に対応し、そして、ローカルに記録された計数値と、第1のパケットロス応答パケット内で運ばれた計数値とに従って、パケットロス値を測定すること
を含む、パケットロス検出方法が提供される。
【0009】
本発明の一実施形態では、
受信されたパケット、及び送信されたパケットを、それぞれ、各トンネル内のパケットのサービスクラス値に従って計数するように構成された、計数モジュールと、
サービスクラス値に対応する第1のパケットロス検出パケットを生成し、第1のパケットロス検出パケットを、ピアエンドにおける第2のルータに送信し、第2のルータによって返された第1のパケットロス応答パケットを受信するように構成された、パケットロス検出モジュールと、
サービスクラス値に対応し、そして、ローカルに記録された計数値と、第1のパケットロス応答パケット内で運ばれた計数値とに従って、パケットロス値を測定するように構成された、パケットロス測定モジュールと
を含む、パケットロス検出装置が提供される。
【0010】
本発明の一実施形態では、ルータが更に提供され、これは、本発明におけるパケットロス検出装置を含む。このルータは、この実施形態で提供されるルータと同じである別のルータと、トンネルを介して相互接続される。
【発明の効果】
【0011】
本発明の各実施形態における技術的解決法を使用すれば、PWのみを検出対象として取り上げることが、PWとCoS値とを検出対象として取り上げることに拡張される。これにより、複数のCoS値を有するPWについてパケットロス測定が実行される場合に、パケット順序乱れが発生し、パケットロス測定結果が正確ではなくなる、という問題を解決することが可能である。本発明の実施形態における技術的解決法を使用すれば、各PW内の、同じCoS値を有するサービスフローパケットについて、パケットロス検出が同時に実行される。多くても、CoS値の数に一致する数の測定フローが、PW内に配置される必要があり、従って、PW内の全てのトラフィックについてのパケットロス検出が、小さなPW帯域幅のみを占有することによって実施されることが可能である。従って、トラフィック検出は、より小さな帯域幅を占有し、設定の量は少なく、かつ、相互接続は影響を受けない、という利点も存在する。
【0012】
本発明の実施形態における、又は従来技術における、技術的解決法をより明確に説明するために、実施形態、又は従来技術について説明するために必要とされる添付の図面について、以下に簡単に紹介する。明らかに、以下の説明における添付の図面は、本発明のいくつかの実施形態にすぎず、当業者は、それらの添付の図面に従って、創造的な活動を行うことなく、その他の図面を取得することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第1の実施形態で提供されるパケットロス検出方法のフローチャートである。
【図2】本発明の第2の実施形態で提供されるパケットロス検出方法のフローチャートである。
【図3】本発明の第2の実施形態で提供されるパケットロス検出方法の概略フロー図である。
【図4】本発明の第3の実施形態で提供されるパケットロス検出方法のフローチャートである。
【図5】本発明の第3の実施形態で提供されるパケットロス検出方法の概略フロー図である。
【図6】本発明の第4の実施形態で提供されるパケットロス検出装置の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施形態の目的、技術的解決法、及び利点をより明確にするために、本発明の実施形態における技術的解決法について、本発明の実施形態における添付の図面を参照して、以下に、明確かつ完全に説明する。明らかに、説明する実施形態は、本発明の実施形態の全てではなく、一部にすぎない。本発明の実施形態に基づいて、当業者によって、創造的な活動を行うことなく取得される、その他の全ての実施形態は、本発明の保護範囲内に入る。
【0015】
実施形態1
図1は、本発明の第1の実施形態で提供されるパケットロス検出方法のフローチャートである。この方法は、以下のステップを含む。
【0016】
ステップ110:第1のルータが、受信されたパケット、及び送信されたパケットを、それぞれ、各トンネル内のパケットのCoS値に従って計数する。
【0017】
ステップ210:第1のルータは、CoS値に対応する第1のパケットロス検出パケットを生成し、第1のパケットロス検出パケットを、ピアエンドにおける第2のルータに送信し、第2のルータによって返された第1のパケットロス応答パケットを受信する。
【0018】
ステップ310:第1のルータは、CoS値に対応し、そして、ローカルに記録された計数値と、第1のパケットロス応答パケット内で運ばれた計数値とに従って、パケットロス値を測定する。
【0019】
この実施形態は、VPLS又はVLLネットワークアーキテクチャにおける、各PW内の、パケットロス検出に適用されてもよい。PWは、複数のサービスフローを運ぶデータ搬送チャネルである。各サービスフローは、同じCoS値を有する複数のパケットを含んでもよい。この実施形態における技術的解決法では、異なるCoS値を有するサービスフローパケットを、それぞれ計数する方法が採用される。第1のパケットロス検出パケット、及び第1のパケットロス応答パケットも、対応するCoS値を有する。第1のパケットロス検出パケット、及び第1のパケットロス応答パケットは、対応するサービスフローパケットのCoS値と同じCoS値を有する。従って、順序乱れ現象は発生しない。
【0020】
更に、各PWは、何千ものサービスフローを運ぶ。しかし、CoS値の数は、サービスフローの数よりはるかに少ない。例えば、現在のところ、CoS値は、0から7までの8つのレベルのうちの1つに設定される。この実施形態における技術的解決法を採用することによって、第1のパケットロス検出パケット、及び第1のパケットロス応答パケットは、各CoS値に従って送信される。パケットロス検出の数が制限され、これにより、帯域幅リソースは過度に占有されなくなる。
【0021】
現在のところ、ほとんどの事業者のネットワークにおいて、マルチプロトコルラベルスイッチング(Multi Protocol Label Switching、MPLSと呼ばれる)技術が、複数の柔軟かつ信頼性の高いネットワーク接続モードを、個人ユーザ、及び企業に提供するために、採用されている。PW内で運ばれるサービスフローパケットは、MPLSプロトコルパケットを使用することによってカプセル化され、サービスフローパケットは、PWがどのようにしてカプセル化を実行するかを知る必要はない。各PWは、各PWによって運ばれるサービスフローパケットを、MPLSプロトコルパケット内にカプセル化し、各PWによって運ばれるMPLSプロトコルパケットに対して、同じラベル(Label)を、PWの一意の識別子として設定する。異なるユーザは、異なるサービス伝送要求を有するため、MPLSプロトコルパケット内の「EXP」フィールドが設定され、MPLSプロトコルパケットをカプセル化する場合、PWは、サービスフローパケット内の優先度値を、CoS値にマッピングし、CoS値を、MPLSプロトコルパケットの「EXP」フィールド内に設定する。低い優先度を有するMPLSプロトコルパケットと比較して、高い優先度を有するMPLSプロトコルパケットは、優先的に転送され、異なるサービスクラスが、異なるユーザに提供されるという目的が達成される。
【0022】
VLANパケットを例として取り上げる。VLANパケットは、最初、このサービスフローパケットのCoS値を識別する、3ビット(bit)の「優先度」識別子を有する。CoS値は、予め設定されたマッピング関係に従って、MPLSプロトコルパケットの「EXP」フィールドにマッピングされてもよい。次に、MPLSプロトコルパケットを優先的に転送するかどうかが、サービス品質(Quality of Service、QoSと呼ばれる)スケジューリングメカニズムを介して制御される。他のタイプのサービスフローパケットが、予め設定されたマッピング関係に従って、情報をCoS値にマッピングし(ここで、情報は優先度に類似しており)、CoS値を、MPLSプロトコルパケット内に設定してもよい。
【0023】
この実施形態における前述のステップ110において、第1のルータが、受信されたパケット、及び送信されたパケットを、それぞれ、各トンネル内のパケットのCoS値に従って計数するステップは、具体的には、以下を含んでもよい。
【0024】
ステップ111:第1のルータは、パケット内のラベルとCoS値とを識別し、ここで、ラベルは、パケットが属するトンネルを識別するために使用される。
【0025】
ステップ121:第1のルータは、同じラベルとCoS値とを有する、受信されたパケットの数を、第1の受信パケットカウンタ内に、第1の受信パケット計数値として記録し、同じラベルとCoS値とを有する、送信されたパケットの数を、第1の送信パケットカウンタ内に、第1の送信パケット計数値として記録する。
【0026】
前述の技術的解決法において、ラベルは、トンネルを区別するために使用され、CoS値は、パケットを区別するために使用され、同じラベルとCoS値とを有するパケットは、計数のための検出ケースとみなされ、これにより、各トンネル内の、同じCoS値を有するパケットについての、パケットロス検出が実行されることが可能である。
【0027】
第1のルータが、CoS値に対応し、そして、パケットロス値を測定した後、第1のルータは、更に、各トンネルに対応する各CoS値を測定することによって取得された、各パケットロス値を加算して、このトンネル内の総パケットロス値を取得してもよい。
【0028】
ネットワーク上の各ルータが、この実施形態における技術的解決法を実行してもよい。すなわち、第2のルータと第1のルータとが、同様の計数及びパケットロス検出解決法を実行してもよい。
【0029】
実施形態2
図2は、本発明の第2の実施形態で提供されるパケットロス検出方法のフローチャートである。この実施形態における方法は、具体的には、PWを介して接続された第1のルータと第2のルータとの間でパケットロス検出が実行される、シングルエンドパケットロス検出モードである。シングルエンドパケットロス検出は、次を意味する。ソースエンドにおけるルータが、パケットロス検出パケットを、デスティネーションエンドにおけるルータに送信し、デスティネーションエンドにおけるルータは、パケットロス応答パケットを返し、パケットロス応答パケットを受信した後、ソースエンドにおけるルータは、パケットロス応答パケット内で運ばれたトラフィック計数に従って、計算を実行する。一般に、各ルータ内で、メンテナンスアソシエーションエンドポイント(Maintenance association End Point、MEPと呼ばれる)が確立され、MEPは、計算及びパケットロス検出を実行する。この方法は、以下のステップを含む。
【0030】
ステップ120:第1のルータのMEPが、受信されたパケット、及び送信されたパケットを、それぞれ、各トンネル内のパケットのCoS値に従って計数する。
具体的には、同じラベルとCoS値とを有する、受信されたパケットの数が、第1の受信パケットカウンタ内に、第1の受信パケット計数値、RxFClとして記録され、同じラベルとCoS値とを有する、送信されたパケットの数が、第1の送信パケットカウンタ内に、第1の送信パケット計数値、TxFCfとして記録される。
【0031】
ステップ221a:第1の時点(tp)において、第1のルータのMEPは、CoS値に対応する第1のパケットロス検出パケットを生成し、対応するCoS値を、第1のパケットロス検出パケット内に設定する。
シングルエンドパケットロス検出モードにおいて、第1のパケットロス検出パケットは、ロス測定メッセージ(Loss Measurement Message、LMMと呼ばれる)パケットを採用してもよく、LMMパケットのフォーマットを、表1に示す。
【表1】

【0032】
ステップ222a:第1のルータのMEPは、第1のパケットロス検出パケット内に、現在ローカルに記録されている第1の送信パケット計数値を設定し、現在の時点(tp)における第1の送信パケット計数値を、TxFCf[tp]として記録する。
【0033】
ステップ223a:第1のルータのMEPは、第1のパケットロス検出パケットを、ピアエンドにおける第2のルータに送信する。
【0034】
ステップ224a:第1のルータのMEPは、第2のルータによって返された第1のパケットロス応答パケットを受信する。
【0035】
ステップ320:第1のルータのMEPは、CoS値に対応し、そして、ローカルに記録された計数値と、第1のパケットロス応答パケット内で運ばれた計数値とに従って、パケットロス値を測定し、ここで、ローカルに記録された、現在の時点(tp)における、第1の受信パケット計数値は、RxFCl[tp]として記録される。
【0036】
前述のステップ223aの後、ピアエンドにおける第2のルータ内のMEPは、パケットロス検出に応答するために、以下のステップを実行してもよい。第2のルータ内での、受信されたパケット、及び送信されたパケットの計数は、第1のルータ内における計数と同様であり、これは、具体的には、以下の通りであってもよい。同じラベルとCoS値とを有する、受信されたパケットの数が、第2の受信パケットカウンタ内に、第2の受信パケット計数値、RxFCfとして記録され、同じラベルとCoS値とを有する、送信されたパケットの数が、第2の送信パケットカウンタ内に、第2の送信パケット計数値、TxFCbとして記録される。第2のルータのMEPによって実行される応答動作は、以下の通りである。
【0037】
ステップ621a:第2のルータのMEPは、第1のルータによって送信されたLMMパケットを受信する。
【0038】
ステップ622a:第2のルータのMEPは、LMMパケットのフォーマットを、第1のパケットロス応答パケットとして変換し、現在の時点(tp)におけるローカルな第2の受信計数値RxFCf[tp]を、第1のパケットロス応答パケット内に設定し、ここで、第1のパケットロス応答パケットは、具体的には、ロス測定応答(Loss Measurement Reply、LMRと呼ばれる)パケットを採用してもよく、LMRパケットのフォーマットを、表2に示す。
【表2】

【0039】
ステップ623a:第2のルータのMEPは、LMRパケット内に、ローカルに記録された現在の第2の送信パケット計数値TxFCb[tp]を設定する。
【0040】
ステップ624a:第2のルータのMEPは、LMRパケットを、第1のルータに返す。
【0041】
前述のステップ320において、第1のルータのMEPは、ローカルに記録された、第1の受信パケット計数値RxFCl[tp]、及び第1の送信パケット計数値TxFCf[tp]と、第2のルータによって返された、第2の受信パケット計数値RxFCf[tp]、及び第2の送信パケット計数値TxFCb[tp]とを取得する。前述のプロセスは、次の時点(Tc)における4つの計数値、すなわち、RxFCl[tc]、TxFCf[tc]、RxFCf[tc]、及びTxFCb[tc]を取得するために繰り返される。このCoS値についての、パケットロスは、以下の式に従って測定されてもよい。
【0042】
リモートエンドフレームロス、すなわち、出力データフレームに関連付けられたフレームのロス=|TxFCf[tc]−TxFCf[tp]|−|RxFCf[tc]−RxFCf[tp]
【0043】
ニアエンドフレームロス、すなわち、入力データフレームに関連付けられたフレームのロス=|TxFCb[tc]−TxFCb[tp]|−|RxFCl[tc]−RxFCl[tp]
【0044】
他のCoS値に対応するパケットロス値が、同じ方法を使用することによって取得されてもよい。最後に、各リモートエンドフレームのロス計算結果が加算されて、PWのリモートエンドフレームロス結果が取得されてもよい。各ニアエンドフレームのロス計算結果が加算されて、PWのニアエンドフレームロス結果が取得される。
【0045】
各ルータは、周期的に、パケットロス検出を開始してもよい。第1のルータについて、以下の動作が、更に含まれてもよい。
第1のルータによって、第2のルータによって送信された第2のパケットロス検出パケットを受信し、
第1のルータによって、第2のパケットロス検出パケットのフォーマットを、第2のパケットロス応答パケットとして変換し、ローカルな現在の第1の受信パケット計数値を、第2のパケットロス応答パケット内に設定し、
第1のルータによって、第2のパケットロス応答パケット内に、ローカルに記録された現在の第1の送信パケット計数値を設定し、
第1のルータによって、第2のパケットロス応答パケットを、第2のルータに返すこと。
【0046】
第2のパケットロス検出パケットは、第2のルータがパケットロス検出を開始した場合に送信されるパケットであり、第2のパケットロス検出パケットの送信は、第1のルータによる、第1のパケットロス検出パケットの送信に類似している。この場合、第1のルータは、応答側として、第2のパケットロス応答パケットを返し、動作は、第2のルータが第1のパケットロス応答パケットを返す動作に類似している。
【0047】
前述の技術的解決法に基づいて、シングルエンドパケットロス検出モードが実施されてもよい。概略フロー図は、図3に示す通りである。パケットロス検出の精度が向上する可能性があり、かつ、より小さな帯域幅が占有される。
【0048】
実施形態3
図4は、本発明の第3の実施形態で提供されるパケットロス検出方法のフローチャートである。この実施形態における方法は、具体的には、デュアルエンドパケットロス検出モードである。デュアルエンドパケットロス検出モードは、次を意味する。両エンドにおけるルータが、送信パケット計数値と、受信パケット計数値とを運ぶ、パケットロス検出パケットを、同時に送信し、ここで、パケットロス検出パケットは、具体的には、コンティニュイティチェックメッセージ(Continuity Check Message、CCMと呼ばれる)メッセージであってもよく、パケットロス値は、両エンドにおいて同時に計算されてもよい。同様に、この実施形態における方法は、ルータ内に確立されたMEPによって実行されてもよく、そして、以下のステップを含む。
【0049】
ステップ130:第1のルータのMEPが、受信されたパケット、及び送信されたパケットを、それぞれ、各トンネル内のパケットのサービスクラス値に従って計数し、そして、第2の実施形態におけるのと同様に、第1の受信パケット計数値RxFCl、及び第1の送信パケット計数値TxFCfを記録してもよい。
【0050】
ステップ231b:第1の時点(tp)において、第1のルータのMEPは、CoS値に対応する第1のパケットロス検出パケットを生成し、対応するCoS値を、第1のパケットロス検出パケット内に設定し、ここで、第1のパケットロス検出パケットは、具体的には、表3に示すCCMパケットを採用する。
【表3】

【0051】
ステップ232b:第1のルータのMEPは、CCMパケット内に、現在ローカルに記録されている第1の送信パケット計数値を設定し、ここで、現在の時点(tp)における第1の送信パケット計数値は、TxFCf[tp]として記録される。
【0052】
ステップ233b:第1のルータのMEPは、CCMパケットを、ピアエンドにおける第2のルータに送信する。
【0053】
ステップ234b:第1のルータのMEPは、第2のルータによって返された第1のパケットロス応答パケットを受信し、ここで、第1のパケットロス応答パケットも、CCMパケットを採用してもよい。
【0054】
ステップ330:第1のルータは、CoS値に対応し、そして、ローカルに記録された計数値と、CCMパケット内で運ばれた計数値とに従って、パケットロス値を測定する。
【0055】
前述のステップ233bの後、ピアエンドにおける第2のルータ内のMEPは、パケットロス検出に応答するために、以下のステップを実行してもよい。
【0056】
ステップ631b:第2のルータのMEPは、第1のルータによって送信されたCCMパケットを受信する。
【0057】
ステップ632b:第2のルータのMEPは、CCMパケットのフォーマットを、第1のパケットロス応答パケットとして変換し、これは、具体的には、受信されたCCMパケット内のTxFCf[tp]を、TxFcbフィールドにコピーし、TxFCf[tp]を、TxFcb[tp]として記録し、現在の時点(tp)におけるローカルな第2の受信パケット計数値RxFCb[tp]を、CCMパケット内に設定することであってもよい。
【0058】
ステップ633b:第2のルータのMEPは、CCMパケット内に、現在の時点(tp)における、ローカルに記録された、第2の送信パケット計数値TxFCb[tp]を設定する。
【0059】
ステップ634b:第2のルータのMEPは、CCMパケットを、第1のルータに返す。
【0060】
前述のステップ330において、第1のルータのMEPは、ローカルに記録された、第1の受信パケット計数値RxFCl[tp]、及び第1の送信パケット計数値TxFCf[tp]と、第2のルータによって返された、第2の受信パケット計数値RxFCf[tp]、及び第2の送信パケット計数値TxFCb[tp]とを取得する。前述のプロセスは、次の時点(Tc)における4つの計数値、すなわち、RxFCl[tc]、TxFCf[tc]、RxFCf[tc]、及びTxFCb[tc]を取得するために繰り返される。このCoS値についての、パケットロスは、以下の式に従って測定されてもよい。
【0061】
リモートエンドフレームロス、すなわち、出力データフレームに関連付けられたフレームのロス=|TxFCb[tc]−TxFCb[tp]|−|RxFCb[tc]−RxFCb[tp]
【0062】
ニアエンドフレームロス、すなわち、入力データフレームに関連付けられたフレームのロス=|TxFCf[tc]−TxFCf[tp]|−|RxFCl[tc]−RxFCl[tp]
【0063】
他のCoS値に対応するパケットロス値が、同じ方法を使用することによって取得されてもよい。最後に、各リモートエンドフレームのロス計算結果が加算されて、PWのリモートエンドフレームロス結果が取得されてもよい。各ニアエンドフレームのロス計算結果が加算されて、PWのニアエンドフレームロス結果が取得される。
【0064】
前述の技術的解決法に基づいて、デュアルエンドパケットロス検出モードが実施されてもよい。概略フロー図は、図5に示す通りである。パケットロス検出の精度が向上する可能性があり、かつ、より小さな帯域幅が占有される。
【0065】
実施形態4
図6は、本発明の第4の実施形態によるパケットロス検出装置の概略構成図である。パケットロス検出装置は、具体的には、ルータ内に確立されるMEPであってもよい。この装置は、計数モジュール10と、パケットロス検出モジュール20と、パケットロス測定モジュール30とを含む。計数モジュール10は、受信されたパケット、及び送信されたパケットを、それぞれ、各トンネル内のパケットのサービスクラス値に従って計数するように構成され、パケットロス検出モジュール20は、サービスクラス値に対応する第1のパケットロス検出パケットを生成し、第1のパケットロス検出パケットを、ピアエンドにおける第2のルータに送信し、第2のルータによって返された第1のパケットロス応答パケットを受信するように構成され、パケットロス測定モジュール30は、サービスクラス値に対応し、そして、ローカルに記録された計数値と、第1のパケットロス応答パケット内で運ばれた計数値とに従って、パケットロス値を測定するように構成される。
【0066】
本発明の各実施形態における技術的解決法を使用すれば、PWのみを検出対象として取り上げることが、PWとCoS値とを検出対象として取り上げることに拡張され、これにより、Y.1731プロトコルにおいて、複数のCoSを有するPWについてパケットロス測定が実行される場合に、パケット順序乱れが発生し、パケットロス測定結果が正確ではなくなる、という問題が解決されることが可能である。本発明の実施形態における技術的解決法を使用すれば、各PW内の、同じCoS値を有するサービスフローパケットについて、パケットロス検出が同時に実行される。多くても、CoS値の数に一致する数の測定フローが、PW内に配置される必要があり、従って、PW内の全てのトラフィックについてのパケットロス検出が、小さなPW帯域幅のみを占有することによって実施されることが可能である。従って、トラフィック検出は、より小さな帯域幅を占有し、設定の量は少なく、かつ、相互接続は影響を受けない、という利点も存在する。
【0067】
前述の技術的解決法に基づいて、計数モジュール10は、具体的には、識別ユニット11と、計数ユニット12とを含んでもよい。識別ユニット11は、パケット内のラベルとサービスクラス値とを識別するように構成され、ここで、ラベルは、パケットが属するトンネルを識別するために使用され、計数ユニット12は、同じラベルとサービスクラス値とを有する、受信されたパケットの数を、第1の受信パケットカウンタ内に、第1の受信パケット計数値として記録し、同じラベルとサービスクラス値とを有する、送信されたパケットの数を、第1の送信パケットカウンタ内に、第1の送信パケット計数値として記録するように構成される。
【0068】
更に、この装置は、各チャネルに対応する各サービスクラス値を測定することによって取得された、パケットロス値を加算して、トンネルのパケットロス値を取得するように構成された、パケットロス値総計モジュール40を更に含んでもよい。
【0069】
前述の計数方法に基づいて、この装置は、シングルエンドパケットロス検出モード、及びデュアルエンドパケットロス検出モードを実施してもよい。パケットロス検出モジュール20は、具体的には、検出パケット生成ユニット21と、第3の計数値設定ユニット22と、第2の送信ユニット23と、応答パケット受信ユニット24とを含んでもよい。検出パケット生成ユニット21は、第1の時点において、サービスクラス値に対応する第1のパケットロス検出パケットを生成し、対応するサービスクラス値を、検出パケット生成ユニット21によって生成された第1のパケットロス検出パケット内に設定するように構成され、第3の計数値設定ユニット22は、検出パケット生成ユニット21によって生成された第1のパケットロス検出パケット内に、現在ローカルに記録されている第1の送信パケット計数値を設定するように構成され、第2の送信ユニット23は、検出パケット生成ユニット21によって生成された第1のパケットロス検出パケットを、ピアエンドにおける第2のルータに送信するように構成され、応答パケット受信ユニット24は、第2のルータによって返された第1のパケットロス応答パケットを受信するように構成される。
【0070】
各ルータ内のパケットロス検出装置は、パケットロス検出を開始するだけでなく、同時に、他のルータから受信されたパケットロス検出パケットに応答して、パケットロス応答パケットを生成してもよい。すなわち、各パケットロス検出装置は、パケットロス応答モジュール50を更に含んでもよい。パケットロス応答モジュール50は、検出パケット受信ユニット51と、第1の計数値設定ユニット52と、第2の計数値設定ユニット53と、第1の送信ユニット54とを含む。検出パケット受信ユニット51は、第2のルータによって送信された第2のパケットロス検出パケットを受信するように構成され、第1の計数値設定ユニット52は、第2のパケットロス検出パケットのフォーマットを、第2のパケットロス応答パケットとして変換し、ローカルな現在の第1の受信パケット計数値を、第2のパケットロス応答パケット内に設定するように構成され、第2の計数値設定ユニット53は、第2のパケットロス応答パケット内に、現在ローカルに記録されている第1の送信パケット計数値を設定するように構成され、第1の送信ユニット54は、第2のパケットロス応答パケットを、第2のルータに返すように構成される。
【0071】
本発明の一実施形態は、本発明の実施形態のうちの任意の1つにおいて提供される、パケットロス検出装置を含む、ルータを更に提供する。このルータは、トンネルを介して、本発明の実施形態で提供されるパケットロス検出装置を含む別のルータと相互接続され、パケットロス検出装置に基づいて、パケットロス検出を実施する。
【0072】
本発明の各実施形態におけるパケットロス検出装置は、本発明の実施形態で提供されるパケットロス検出方法を使用してもよく、これにより、Y.1731プロトコルにおいて、複数のCoSを有するPWについてパケットロス測定が実行される場合に、パケット順序乱れが発生し、パケットロス測定結果が正確ではなくなる、という問題が解決されることが可能である。加えて、小さなPW帯域幅のみが占有される。
【0073】
前述の方法実施形態におけるステップの全て又は一部は、関連するハードウェアに指示するプログラムによって実行されてもよいということが、当業者によって理解されるであろう。前述のプログラムは、コンピュータによって読み取られることが可能な記憶媒体内に記憶されてもよい。プログラムが実行された場合、前述の方法実施形態におけるステップが実行される。前述の記憶媒体は、ROM、RAM、磁気ディスク、又は光ディスクなどの、プログラムコードを記憶することが可能な任意の媒体を含んでもよい。
【0074】
最後に、前述の実施形態は、本発明の技術的解決法を説明するために使用されるにすぎず、本発明を限定することを意図するものではない、ということに留意されたい。本発明について、前述の実施形態を参照して詳細に説明したが、各前述の実施形態において説明された技術的解決法に対して更に修正が行われてもよく、又は、技術的解決法の技術的特徴の一部に対して均等な置換が行われてもよく、しかし、それらの修正又は置換は、対応する技術的解決法の本質を、本発明の各実施形態における技術的解決法の精神及び範囲から逸脱させるものではない、ということを当業者は理解されたい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のルータによって、受信されたパケット、及び送信されたパケットを、それぞれ、各トンネル内のパケットのサービスクラス値に従って計数し、
前記第1のルータによって、前記サービスクラス値に対応する第1のパケットロス検出パケットを生成し、前記第1のパケットロス検出パケットを、ピアエンドにおける第2のルータに送信し、前記第2のルータによって返された第1のパケットロス応答パケットを受信し、
前記第1のルータによって、サービスクラス値に対応し、そして、ローカルに記録された計数値と、前記第1のパケットロス応答パケット内で運ばれた計数値とに従って、パケットロス値を測定すること
を含む、パケットロス検出方法。
【請求項2】
第1のルータによって、受信されたパケット、及び送信されたパケットを、それぞれ、各トンネル内のパケットのサービスクラス値に従って計数することは、
前記第1のルータによって、パケット内のラベルとサービスクラス値とを識別し、ここで、前記ラベルは、前記パケットが属するトンネルを識別するために使用され、
前記第1のルータによって、同じラベルとサービスクラス値とを有する、受信されたパケットの数を、第1の受信パケットカウンタ内に、第1の受信パケット計数値として記録し、同じラベルとサービスクラス値とを有する、送信されたパケットの数を、第1の送信パケットカウンタ内に、第1の送信パケット計数値として記録すること
を含む、請求項1に記載のパケットロス検出方法。
【請求項3】
前記第1のルータによって、前記第2のルータによって送信された第2のパケットロス検出パケットを受信し、
前記第1のルータによって、前記第2のパケットロス検出パケットのフォーマットを、第2のパケットロス応答パケットとして変換し、ローカルな現在の第1の受信パケット計数値を、前記第2のパケットロス応答パケット内に設定し、
前記第1のルータによって、前記第2のパケットロス応答パケット内に、現在ローカルに記録されている第1の送信パケット計数値を設定し、
前記第1のルータによって、前記第2のパケットロス応答パケットを、前記第2のルータに返すこと
を更に含む、請求項1又は2に記載のパケットロス検出方法。
【請求項4】
前記第1のルータによって、前記サービスクラス値に対応する前記第1のパケットロス検出パケットを生成し、前記第1のパケットロス検出パケットを、前記ピアエンドにおける前記第2のルータに送信し、前記第2のルータによって返された前記第1のパケットロス応答パケットを受信することは、
前記第1のルータによって、第1の時点において、前記サービスクラス値に対応する第1のパケットロス検出パケットを生成し、対応するサービスクラス値を、前記第1のパケットロス検出パケット内に設定し、
前記第1のルータによって、前記第1のパケットロス検出パケット内に、現在ローカルに記録されている第1の送信パケット計数値を設定し、
前記第1のルータによって、前記第1のパケットロス検出パケットを、前記ピアエンドにおける前記第2のルータに送信し、
前記第1のルータによって、前記第2のルータによって返された第1のパケットロス応答パケットを受信すること
を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載のパケットロス検出方法。
【請求項5】
前記第1のルータによって、前記サービスクラス値に対応し、そして、前記ローカルに記録された計数値と、前記第1のパケットロス応答パケット内で運ばれた前記計数値とに従って、前記パケットロス値を測定することは、
前記第1のルータによって、各トンネルに対応する各サービスクラス値を測定することによって取得された、パケットロス値を加算して、前記トンネルの総パケットロス値を取得すること
を更に含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のパケットロス検出方法。
【請求項6】
受信されたパケット、及び送信されたパケットを、それぞれ、各トンネル内のパケットのサービスクラス値に従って計数するように構成された、計数モジュールと、
前記サービスクラス値に対応する第1のパケットロス検出パケットを生成し、前記第1のパケットロス検出パケットを、ピアエンドにおける第2のルータに送信し、前記第2のルータによって返された第1のパケットロス応答パケットを受信するように構成された、パケットロス検出モジュールと、
サービスクラス値に対応し、そして、ローカルに記録された計数値と、前記第1のパケットロス応答パケット内で運ばれた計数値とに従って、パケットロス値を測定するように構成された、パケットロス測定モジュールと
を備える、パケットロス検出装置。
【請求項7】
前記計数モジュールは、
パケット内のラベルとサービスクラス値とを識別するように構成された、識別ユニットと(ここで、前記ラベルは、前記パケットが属するトンネルを識別するために使用され)、
同じラベルとサービスクラス値とを有する、受信されたパケットの数を、第1の受信パケットカウンタ内に、第1の受信パケット計数値として記録し、同じラベルとサービスクラス値とを有する、送信されたパケットの数を、第1の送信パケットカウンタ内に、第1の送信パケット計数値として記録するように構成された、計数ユニットと
を備える、請求項6に記載のパケットロス検出装置。
【請求項8】
パケットロス応答モジュールを更に備え、前記パケットロス応答モジュールは、
前記第2のルータによって送信された第2のパケットロス検出パケットを受信するように構成された、検出パケット受信ユニットと、
前記第2のパケットロス検出パケットのフォーマットを、第2のパケットロス応答パケットとして変換し、ローカルな現在の第1の受信パケット計数値を、前記第2のパケットロス応答パケット内に設定するように構成された、第1の計数値設定ユニットと、
前記第2のパケットロス応答パケット内に、現在ローカルに記録されている第1の送信パケット計数値を設定するように構成された、第2の計数値設定ユニットと、
前記第2のパケットロス応答パケットを、前記第2のルータに返すように構成された、第1の送信ユニットと
を備える、請求項6又は7に記載のパケットロス検出装置。
【請求項9】
前記パケットロス検出モジュールは、
第1の時点において、サービスクラス値に対応する第1のパケットロス検出パケットを生成し、対応するサービスクラス値を、検出パケット生成ユニットによって生成された前記第1のパケットロス検出パケット内に設定するように構成された、前記検出パケット生成ユニットと、
前記検出パケット生成ユニットによって生成された前記第1のパケットロス検出パケット内に、現在ローカルに記録されている第1の送信パケット計数値を設定するように構成された、第3の計数値設定ユニットと、
前記検出パケット生成ユニットによって生成された前記第1のパケットロス検出パケットを、前記ピアエンドにおける前記第2のルータに送信するように構成された、第2の送信ユニットと、
前記第2のルータによって返された第1のパケットロス応答パケットを受信するように構成された、応答パケット受信ユニットと
を備える、請求項6〜8のいずれか一項に記載のパケットロス検出装置。
【請求項10】
各トンネルに対応する各サービスクラス値を測定することによって取得された、パケットロス値を加算して、前記トンネルの総パケットロス値を取得するように構成された、パケットロス値総計モジュール
を更に備える、請求項6〜9のいずれか一項に記載のパケットロス検出装置。
【請求項11】
請求項6〜10のいずれか一項に記載のパケットロス検出装置を備えるルータであって、前記ルータは、前記ルータと同じである別のルータと、トンネルを介して相互接続される、ルータ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2013−516807(P2013−516807A)
【公表日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−546329(P2012−546329)
【出願日】平成22年12月10日(2010.12.10)
【国際出願番号】PCT/CN2010/079641
【国際公開番号】WO2011/079702
【国際公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【出願人】(503433420)華為技術有限公司 (107)
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian Longgang District, Shenzhen 518129 P.R. China
【Fターム(参考)】