説明

パターン付き拡散媒体の調製

拡散媒体の表面の100%未満が疎水性ポリマーで覆われるような堆積疎水性ポリマーのパターンを含む燃料電池用ガス拡散媒体が提供される。この媒体は、最初に炭素繊維紙シートを疎水性ポリマーの水性乳剤にぬらすことによって作られる。ぬれたシートは、所定のまたは所望の疎水性ポリマー堆積パターンに対応するように配向された1つまたは複数の開口部を含むパターン部材と接触させられる。シートは、それから水を蒸発させるために、まだパターン部材と接触している間に加熱される、または別の方法で処理される。パターン部材と接触している間の蒸発は、疎水性ポリマーが蒸発プロセスによってシート内のパターン部材の開口部に集中するように起こる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池、および燃料電池の動作中の水管理を改善するための方法に関する。本発明はさらに、燃料電池用の拡散媒体上に疎水性材料を付着させる方法に関する。
【背景技術】
【0002】
燃料電池は、電気自動車およびその他の用途の動力源としてますます使用されている。例示的な燃料電池は、触媒電極とその電極間に形成されたプロトン交換膜とを有する膜電極アセンブリ(MEA)を備えている。燃料電池の動作中、MEA内で起こる水素と酸素の電極化学反応に基づいてカソード電極に水が生成される。燃料電池の効率的な動作は、システムにおける効率的な水管理を提供する能力に依存する。
【0003】
ガス拡散媒体は、PEM燃料電池において重要な役割を果たす。一般に、拡散媒体は、ガス流れチャネルから触媒層までの反応ガス流を維持しながら、カソード触媒層から生成水を吸い取る必要がある。さらに、電極間のプロトン交換膜は、それが完全に水和したときに最もよく機能する。したがって、ガス拡散媒体の最も重要な機能の1つは、燃料電池の動作中に水管理を提供することである。
【0004】
最良の水管理のためには、親水性と疎水性の望ましいバランスを有するガス拡散媒体を提供することが望ましい。親水性と疎水性の適切なバランスを有するガス拡散媒体を設けることにより、プロトン交換膜の適切な水和を維持しながら、気孔内に水が過剰にたまるせいで電池内で氾濫するのを防止することが可能である。
【0005】
したがって、燃料電池に効率的な水管理を提供するように引き出されうる疎水性と親水性のバランスを向上させたガス拡散媒体を提供することが望ましいであろう。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記に鑑み、本発明は、最適な燃料電池効率を得るために疎水性領域および親水性領域が正確に位置付けられうるように、かかる拡散媒体上にポリテトラフルオロエチレンなどの疎水性材料を付着させる方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態によれば、拡散媒体の表面の100%未満が疎水性ポリマーで覆われるように付着した疎水性ポリマーのパターンを含む燃料電池用ガス拡散媒体が提供される。本発明はまた、そのようなシート上に疎水性ポリマーを付着させるための方法も提供する。疎水性ポリマーは、フルオロカーボンポリマー(fluorocarbon polymer)であることが望ましく、フルオロ樹脂であることがより望ましい。本発明は、フルオロ樹脂を使用することによって例示されるが、それに限定されない。フルオロ樹脂およびフルオロカーボンポリマーという用語は、当業者によってしばしば同義に用いられる。上記方法は、最初に炭素繊維紙シートを疎水性ポリマーの水性乳剤でぬらすことを含む。その後、そのぬれたシートは、所定のまたは所望の疎水性ポリマー堆積パターンに対応するように配向された1つまたは複数の開口部を含むパターン部材と接触させられる。シートは、それから溶媒を蒸発させるために、まだそのパターン部材と接触している間に加熱されるか、あるいは別の方法で処理される。パターン部材と接触している間の蒸発は、疎水性ポリマーが蒸発プロセスによってシート内のパターン部材の開口部に集中するように起こる。
【0008】
上記方法の他の変形形態では、炭素繊維紙シートは、最初に水および疎水性ポリマー粒子を含む水性乳剤でぬらされてもよい。その後、ぬれたシートはホットプレスのプロセスによってパターン部材と接触させられ、パターン部材と接触している間に水がシートから蒸発する。前述のように、疎水性ポリマー粒子が、パターン部材の開口部の場所に対応するシート内の場所に集中するように、水はシートから蒸発する。
【0009】
好ましい実施形態では、パターン部材は、本質的に平面のパターン部材内にほぼ規則正しい開口部パターンによって特徴付けられたスクリーンからなる。
いくつかの実施形態では、接触ステップは、同一または異なるパターンを有することができる2つの型の表面の間にシートを保持することを含む。このような実施形態では、同一または異なる疎水性ポリマー堆積パターンが、カーボンシートの両面上に設けられてもよい。水は、加熱するかわずかな減圧で吸引することによって、あるいはそれらの組合せによってシートから蒸発させることができる。ぬれたシートから水が完全に除去された後、シートは高温で硬化される。乾燥プロセス中に形成されたパターンは、高温硬化後も不変である。
【0010】
パターン部材は不透水性材料で製作され、その材料には、開口部を介した蒸発によってシート上に疎水性ポリマー堆積パターンを画定するように複数の開口部が設けられる。好ましい実施形態では、開口部はパターン部材の面積の10〜90%を占め、したがって、シートはその面積の10〜90%を疎水性ポリマーで被覆されることができる。他の好ましい実施形態では、シートの10〜60%、好ましくは10〜50%が被覆される。
【0011】
シートが2つの型の表面と接触させられるプロセスでは、両型の表面が開口部を有する場合、疎水性ポリマーのパターンがシートの両面上に付着させることができる。水が蒸発する間にぬれたシートの片面だけをパターン部材に接触させることによって、一方の面上に疎水性ポリマー堆積パターンを有し、他方の面上に疎水性ポリマーの均質被膜を有するガス拡散媒体が生成されることができる。別法として、型の中にシートを接触させることによって、あるいはシートの一方の面だけが孔を有するパターン部材と接触させられ、他方の面が固体型に当てられるホットプレス操作によって、一方の面上に堆積疎水性ポリマーのパターンを有するガス拡散媒体を製作することが可能であるが、他方の面には堆積疎水性ポリマーをほとんど含まない、または本質的にまったく含まない。
【0012】
上述のプロセスのパラメータを変えることによって、燃料電池用の様々な疎水性パターンを有するガス拡散媒体を製作することが可能である。
さらに、本発明の適用分野は、以下に提供される詳細説明から明らかになるであろう。当然のことながら、詳細説明および具体的実施例は、本発明の好ましい実施形態を示すが、説明するためだけのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
【0013】
本発明は、詳細説明および添付図面からより完全に理解されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
好ましい実施形態の以下の説明は、実際には単に例示的なものであり、本発明、その適用分野または用途を決して限定するものではない。
シート材料上にポリマーをパターン状に付着させる方法は、シート材料を溶媒およびポリマーを含むポリマーディスパージョン(polymer dispersion)でぬらすことを含む。シート材料は、ポリマーディスパージョン中にちょっと浸された後、次いで、パターンに対応する開口部を含むパターン部材と接触させられる。その後、ぬれた多孔質のシート材料がまだパターン部材と接触している間に、シート材料から溶媒が蒸発する。溶媒は、パターン部材の開口部を通ってシートから離れる。このように、ポリマーは、主に開口部のシート上に付着する。
【0015】
好ましい一実施形態では、炭素繊維紙シート上に疎水性ポリマーを付着させる方法が提供される。疎水性ポリマーは、炭素繊維紙上に、疎水性ポリマーで炭素繊維紙シートを100%未満、例えば50〜99%覆うパターンで付着することが好ましい。他の実施形態では、疎水性ポリマーなどのポリマーは、シート面積の10〜90%を、好ましくは10〜60%または10〜50%を覆うことができる。この方法は、炭素繊維紙シートを疎水性ポリマーの水性乳剤にぬらすこと、続いて、そのぬれたシートをパターン部材に接触させて、疎水性ポリマーの水性乳剤から溶媒が完全に蒸発することを含む。パターン部材は、炭素繊維紙上のポリマー被覆パターンに対応するように配向された1つまたは複数の開口部を含む。次いで、炭素繊維紙シートがまだパターン部材と接触している間に、シートから水が蒸発する。その結果、疎水性ポリマーは、炭素繊維紙上の、パターン部材内の開口部に対応する位置に集中する。
【0016】
他の好ましい実施形態では、シートがまだ溶媒でぬれている間にシートをパターン部材に接触させるプロセスは、ホットプレスのプロセスによって実現される。好ましい一実施形態では、炭素繊維紙シートが、水および疎水性ポリマー粒子を含む水性乳剤を有する疎水性ポリマーディスパージョン中にちょっと浸される。炭素繊維紙シートがまだ水でぬれている間にシートはホットプレスのプロセスによってパターン部材と接触させられ、シートがパターン部材と接触している間に水はシートから蒸発する。
【0017】
パターン状に付着した疎水性ポリマーなどのポリマーを有する炭素繊維紙などのシート材料は、例えば燃料電池内の拡散媒体として有用である。このような燃料電池はアノードおよびカソードを含み、アノードとカソードの間にはプロトン交換膜が配置される。燃料電池の動作中、水は、カソードの表面に生成される。拡散媒体は、燃料電池における水管理および反応ガス輸送に有用な様々な機能を果たすように、アノード触媒層およびカソード触媒層と接触した状態で配置される。
【0018】
本発明に用いるシート材料は通常、以下に説明されるように、ポリマーの溶液に関連する水または他の溶媒でぬらすことができる多孔質の2D可撓性材料である。一実施形態では、シート材料は、織布製でも不織布製でもよい。そのような布は、高分子溶液によってぬらすことができる繊維でできている。必要なら、ポリマーおよび溶媒で繊維をぬらすことができるように、高分子溶液に界面活性剤または湿潤剤が添加されてもよい。
【0019】
好ましい一実施形態では、シート材料は炭素繊維紙でできている。炭素繊維紙は、炭素繊維でできた不織布と考えてもよい。炭素繊維紙は、様々な形で市販されている。例えば、炭素繊維紙は、0.3〜0.8g/cmの密度と100〜500μmの厚みを有することができる。下記のような燃料電池適用例に使用される適切な炭素繊維紙は、Toray Industries USAから市販されている。Torayから市販されている炭素繊維紙の一例が、かさ密度0.45gm/cm、厚み約180ミクロンのTGP H−060である。
【0020】
本発明に使用され、本発明の方法によってシート材料上に付着するポリマーは、下記の蒸発条件下で乳剤から分離して沈殿するまたは溶液中から沈殿するものである。シート材料上に付着したポリマーは、燃料電池の拡散媒体などの最終的な最終用途でのその使用条件の間、シート部分と安定的に接触した状態に保つものであることが好ましい。以下に論じるように、シート材料と接触した状態でのポリマーの親和性または安定性は、被覆シート材料が高温に加熱されてシート材料上に高分子構造が固着される特定のあと硬化によって高められることができる。
【0021】
好ましい一実施形態では、使用されるポリマーは、それが付着される基板シート材料に疎水性または親水性を与えるものである。ポリマーは、ポリマー材料の表面自由エネルギーがシート材料自体の表面自由エネルギーよりも小さい場合、基板の表面を疎水性にする。ポリマーは、その表面自由エネルギーがシート材料の表面自由エネルギーよりも大きい場合、基板の表面を親水性にする。ポリマーとシート材料の表面自由エネルギーは、それぞれ水がポリマーまたはシート材料と接触する接触角によって測定され、その接触角に対して相互に関連することができる。例えば、ポリマー上の水の接触角がシート材料上の水の接触角よりも大きい場合、ポリマーは疎水性材料と見なすことができる。ポリマー上の水の接触角がシート材料上の水の接触角よりも小さい場合、そのポリマーは親水性ポリマーと見なすことができる。
【0022】
燃料電池の拡散媒体など特定用途の場合、疎水性ポリマーが使用される。疎水性ポリマーの非限定的な例としては、フルオロ樹脂がある。フルオロ樹脂は、少なくとも1個のフッ素原子を含んでいる1つまたは複数のモノマーを重合または共重合させることによって作られる含フッ素ポリマーである。フルオロカーボンポリマーを生成するために重合されうる含フッ素モノマーの非限定的な例としては、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、フッ化ビニリデン、ペルフルオロメチルビニルエーテル、ペルフルオロプロピルビニルエーテルなどがある。フッ素−炭素結合の存在は、これらの樹脂の疎水性に関与すると考えられている。好ましいフルオロカーボンポリマーまたはフルオロ樹脂の具体例としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)やテトラフルオロエチレンのホモポリマーがある。
【0023】
ポリマーは、ポリマーおよび溶媒を含んだぬれ組成物中にシート材料をぬらすことによって、シート材料に塗布される。いくつかの実施形態では、ぬれ組成物は、乳剤の形で提供されてもよい。溶液が使用されてもよい。いくつかの実施形態では、ぬれ組成物は、ポリマーを溶液または懸濁液中に保持するために、あるいはシート材料をぬらすのを助けるために、表面活性物質または他の助剤を含む。例えば、シート材料をぬらすために使用される乳剤は、ポリテトラフルオロエチレンなどの疎水性ポリマーの粒子を1〜約70重量%含むことができる。他の実施形態では、1〜20%の範囲が好ましい。好ましい一実施形態では、ポリマー組成物は、重量で高分子固体を約2〜15%含む。上述のように、ポリマー組成物は、水などの溶媒とポリテトラフルオロエチレン粒子などのポリマー粒子とに加えて、界面活性剤または湿潤剤を含むことができる。
【0024】
シート材料のぬれは、シート材料を、ある時間の間、シート上に所望の量のポリマーを付着させるように選択されたポリマー濃度のぬれ組成物にさらすことによって実現される。例えば、シート材料は、潤滑溶液中にちょっと浸されて(dipped)も、浸漬されて(immersed)も、または浸されて(soaked)もよい。ポリマーおよびシート材料の総重量をベースにして、シート材料上に重量で好ましくは約1%〜約20%、より好ましくは約2%〜15%、さらに好ましくは約4%〜10%のポリマーが付着する。ポリマー被覆の量およびパターンは、シート材料がどの程度相対的に疎水性かまたは親水性かと、堆積ポリマー(付着したポリマー)の疎水性または親水性と、シート材料の堆積ポリマーによる所望の被覆率とに応じて変更されてもよく、すべて最終用途の要件を考慮して選択される。非限定的な実施例では、PTFEや他のフルオロ樹脂などの堆積ポリマー、フルオロカーボンポリマー、または疎水性ポリマーを重量で約7%含む炭素繊維紙は、燃料電池での使用に満足することが見出された。
【0025】
パターン部材がそう呼ばれるのは、パターン部材が、シート材料上にポリマーが付着するパターンを画定する開口部を有する比較的剛性のフレームワーク材料でできているからである。パターン部材内の開口部は、孔、鑽孔、溝、または他の形状の形で設けられてもよく、適切な打抜き、裁断、または他の加工によってパターン部材の形に製作されてもよい。他の実施形態では、パターン部材は、1つまたは2つの寸法の孔または開口部のパターンを有するスクリーンの形で設けられてもよい。スクリーンの形をとるパターン部材は、多孔板またはメッシュ金網の形をとることもできる。非限定的な例としては、多孔薄鋼板、多孔ステンレス鋼スクリーンなどがある。一般に、開口部は、シートに接触されるスクリーンの面積の10〜90%を占めることができる。他の実施形態では、開口部は、スクリーンの接触面積の10〜60%、好ましくは10〜50%を占めることができる。他の実施形態では、パターン部材は、板または本質的に平面の部材の形で提供されてもよい。パターン部材は、平板でもよく、あるいはわずかに湾曲していてもよい。いずれにせよ、パターン部材は、後述の後段の蒸発ステップ中にシート材料に押し付けられるようになされる。
【0026】
他の実施形態では、パターン部材は円筒型でもよい。この実施形態では、円筒型のパターン部材は、熱間圧延プロセスによってシート材料上に被覆パターンを生成するようになされてもよい。この実施形態では、円筒型パターン材料の部分が、最初にシート材料に押し付けられる。シート材料が円筒と接触している間、シート材料から溶媒を蒸発させるために高温または他の条件が適用される。円筒は、円筒型パターン部材がシート材料と瞬間的に接触している間、蒸発が起こるのに十分遅い速度でシート上を転がされる。ぬれたシート材料は、そのような転がり円筒型パターン部材を収容する装置の中に連続的に送り込まれることができる。
【0027】
パターン部材のフレームワーク材料が作製される材料は、好ましくは水または他の溶媒に対して不浸透性とすべきであり、好ましくは以下に論じる溶媒の蒸発を促進するために熱伝導性とすべきである。シート材料と接触しているとき、パターン部材内の開口部は、溶媒の蒸発経路を画定して、パターン部材と接触した状態で保持される多孔質シート材料から溶媒を逃がす。
【0028】
シート材料がまだぬれているとき、蒸発ステップは、パターン部材をシート材料に接触させると共に蒸発条件を適用することによって実行される。好ましい一実施形態では、シート材料は、パターン部材と接触している間に加熱される。他の実施形態では、溶媒を蒸発させるために真空引きされてもよく、あるいは、蒸発を容易にするために、パターン部材と接触している間にシート材料の表面全体にわたって空気または他のガスが吹き付けられてもよい。乾燥は、マイクロ波または赤外線放射を使用してその材料を加熱し溶媒を蒸発させることによって実現されることもできる。上記の蒸発条件の組合せが使用されてもよい。
【0029】
溶媒を蒸発させるためにシート材料が加熱されるとき、蒸発の速度は温度の関数である。乾燥温度は、乾燥速度に影響を及ぼすが、インプレーン(in−plane)PTFE分布(すなわちパターン自体)には影響を及ぼさず、スループレーン(through−plane)分布に影響を及ぼす。例えば、速い乾燥では、PTFEを紙面の開口部に引っ張る傾向があり、遅い乾燥では、PTFEは紙の断面で多くなる、または開口部に集まる。温度、真空、ガスの流れなどの条件を適切に組み合わせることにより、溶媒が許容速度で蒸発し、それによって所望の断面PTFE分布をもたらす条件を選択することができる。
【0030】
一実施形態では、パターン部材は、開口部を含んでいても含んでいなくてもよい型においてシート材料と接触させられ、いくつかの実施形態が図示されている。他の好ましい実施形態では、パターン部材は、ホットプレスのプロセスによってシート材料と接触させられてもよい。そのようなプロセスでは、パターン部材は、シート部材と接触する前に加熱されることが好ましい。ホットプレス部材は、上述のような板、湾曲材料、または円筒の形をとることができる。ホットプレス法は、連続プロセスまたはハイスループットプロセスへの適応に特に適している。
【0031】
乾燥または蒸発ステップの間、PTFE粒子などのポリマー粒子は、溶媒と共に移動し、溶媒が基板から蒸発する場所に沈殿する。パターン部材は、シート材料上に比較的多い堆積ポリマー含有量が必要とされる場所に開孔または溝が裁断されるように調製される。シート材料は、高分子溶液にちょっと浸されてもよく、またはその他の方法で接触させられてもよく、炭素繊維紙などの湿式シート材料は、2個の一致する鏡像のパターン型の間に置かれてもよい。別法として、シート材料は、その両面に異なるパターン設計を有する型またはパターン部材で接触されてもよい。もう1つの代替方法では、シート材料の一方の面がパターン部材と接触させられ、他方の面が閉鎖ブロックにさらされてもよい。これらおよびその他の実施形態は、図を用いて非限定的な実施例でさらに詳細に説明される。
【0032】
このように、PTFE粒子または他のポリマー粒子は、シート材料上の、溶媒がシート材料から蒸発する場所に最も密集して付着する。その堆積場所は、パターン部材内の開口部に対応する。パターン部材の固体部分(すなわち、開口部でない)と接触しているシート材料上の場所は、検出可能なポリマー堆積量を有することができるが、その堆積量は、開口部での量よりも著しく少なくなる。
【0033】
溶媒が蒸発し、シート材料上にポリマーが所望のパターンで付着した後、通常は、次のあと硬化ステップまたは焼結ステップを実行することが望ましい。あと硬化は一般に、硬化を実現するのに十分な時間をかけて比較的高温に加熱することによって実現される。ポリテトラフルオロエチレンなどのフルオロカーボンポリマー被覆の場合、一般に約380℃の温度に加熱すれば十分である。一般に、そのようなポリマー被覆を、その融解温度または軟化温度前後に加熱することが好ましい。軟化により、ポリマーとシート材料の布地とのより親密な接触が可能になる。焼結前に粒子は、それらが懸濁液中にあったのと同じ形状で付着する。焼結ステップは個々の粒子を実質的に連続的な結晶構造を有する層に変えると考えられる。この層は、ぬれ挙動に影響を及ぼす。乾燥ステップの間、その布地上に付着したパターンは、高温硬化では変化しない。したがって、パターン形成ステップは、安価な方法を提供するように、比較的低温で実行されてもよい。
【0034】
図1Aは、この場合は一連の溝8として図示されているパターン部材2内の開口部8を画定する固体部分または不浸透性部分6で作られた本発明のパターン部材2を示す。図1Bは、固体部分6および開口部8を示すパターン部材2の断面を示す。図1Cは、本発明の方法に従ってパターン部材2を多孔質布地と接触させることによって作られたシート部材4を示す。シート4は、パターン部材内の開口部8に隣接している場所に対応する領域10を含み、接触領域12は、パターン部材の固体部分6に隣接している場所に対応する。主として開放領域8におけるシート上にポリマーが付着する。
【0035】
図2Aは、この場合はパターン部材内に2次元パターンの孔の形をとる開口部8を有するスクリーンの形をとる固体部分6として示されているパターン部材2の他の実施形態の斜視図である。図2Bは、主として開放領域10上にポリマーが付着しているが、接触領域12上にはほとんどあるいはまったくポリマーが付着されていない多孔質布地4を示す。
【0036】
図3Aは、多孔質布地4と接触した状態のパターン部材2の断面を示す。パターン部材2は、多孔質布地4に溶媒の蒸発経路を画定する開口部8を有する固体部分6で作られている。多孔質布地4は、接触領域12でパターン部材と接触させて、多孔質布地の開放領域10はパターン部材とは接触させないでおく。図3Aに示されている実施形態では、多孔質布地4の反対面11は、蒸発ステップの間、パターン部材とは接触していない。図3Bは、3Aの多孔質布地の蒸発ステップ後の構造を概略的な形で示す。図3Bは、多孔質布地4上の主に開放領域10に対応する場所と図3Aの多孔質布地の反対面11とに付着されたポリマーを示す。一方、多孔質布地が蒸発ステップの間パターン部材と接触していた場所に対応する多孔質布地上の場所12には、ポリマーはほどんどあるいはまったく付着されない。
【0037】
図4Aは、一方の面でパターン部材2と、他方の面で固体型5の表面と接触している本発明の多孔質布地を示す。図4Bは、蒸発ステップ後の、4Aの多孔質布地上のポリマー堆積パターンを示す。パターン部材と接触していた面は、場所10にポリマーが付着しているが、場所12にはポリマーは付着していないことを示す。また、多孔質布地の反対面11は、蒸発ステップの間、型の表面とは接触しており、したがって反対面からの蒸発経路が設けられなかったので、堆積ポリマーをほとんどあるいはまったく含まない。
【0038】
図5Aは、一方の面でパターン部材2と、他方の面でパターン部材2’と接触している多孔質布地4を概略的な形で示す。多孔質布地の反対面に付着するパターン部材2’は、固体部分6’とパターン部材内の開口部8’とで作られている。多孔質布地4は、蒸発ステップの間、パターン部材の場所12および12’で接触しているが、パターン部材2および2’のそれぞれの場所10および10’では、蒸発ステップの間、接触していない。図5Bは、図5Aにおいて蒸発によって形成された堆積ポリマーを有する多孔質布地を示す。ポリマーは、多孔質布地4上の、図5Aの開放領域に対応する場所10および10’に付着する。さらに、ポリマーは、蒸発ステップの間、布地とパターン部材との間の接触領域に対応する場所12および12’にはほとんどあるいはまったく付着しない。
実施例
【実施例1】
【0039】
孔の面積がパターン部材の全表面積の約20〜63%を占めるようにステンレス鋼板内に一連の孔を有する、スクリーンの形をとるパターン部材が用意される。このようなスクリーンは、例えばMcMaster−Carrから市販されている。炭素繊維紙シート(例えばToray TGP H−060、東レ、日本)が、3重量%のポリテトラフルオロエチレン溶液中に4分間浸される。この3重量%のPTFE溶液は、60重量%のDuPont T−30溶液の20:1希釈によって調製されている。次いで、炭素繊維紙は、パターン部材と接触した状態で置かれ、120℃で0.5時間乾燥される。この時点で、約8.2重量%の吸収であり、これは、市販の溶液では一般にPTFEおよび界面活性剤で作られる。溶媒が除去された後、炭素繊維紙は、パターン部材との接触状態から取り外され、380℃で20分間硬化される。硬化ステップの後、依然として約7重量%のPTFE吸収である。
【実施例2】
【0040】
アノード触媒層がパターン部材を使用せずに塗布された7重量%のPTFEを含んでいる炭素繊維紙シートToray TGPH−060と接触した状態の電気化学燃料電池が調製された。3個の異なる電池では、1)PTFEパターンはないが全7重量%のPTFEを含んだもの、2)紙の両面上にミラーパターンを有する7重量%のPTFEを含み、このPTFEが紙の面積の37%を覆い、かつ直径1.14mm(0.045インチ)のドットとして存在する炭素繊維紙、3)両面上にミラーパターンを有する7重量%のPTFEを備え、このPTFEが紙の面積の約63%を覆い、かつ直径3.96mm(0.156インチ)のドットとして存在する炭素繊維紙、を含むカソードに隣接して拡散媒体が設けられた。最初の実験は、かなり乾燥した条件下でのガス拡散媒体の性能を評価するために行われ、図6に分極曲線が示されている。この実験および後述の実験は、50cmの活性領域を有する単一の燃料電池で行われた。この電池は、以下の条件で動作した。80℃、50kPa(ゲージ圧)、アノードへ化学量論比(stoichiometry)2.0の100%Hを供給、カソードへ酸素の化学量論比2.0の空気を供給、供給流れの露点70℃。これらの条件下では、本発明の方法によって調製されたパターン付き拡散媒体を備える電池は、PTFEを有するがパターンなしの拡散媒体が設けられた電池と同等の性能を有することが分かる。
【0041】
2番目の実験は、非常に湿った条件下でのガス拡散媒体の性能を評価するために行われ、図7に分極曲線が示されている。電池は、以下の条件で動作した。60℃、170kPa(ゲージ圧)、アノードへ化学量論比2.0の100%Hを供給、カソードへ酸素の化学量論比2.0の空気を供給、供給流れの露点80℃。この図から、PTFE(直径1.14mm(0.045インチ)のドットでできている)で37%被覆されたカソード拡散媒体を備える電池は、7重量%のPTFEを有するがパターンなしの拡散媒体が設けられた電池とほぼ同等の性能を有することが分かる。一方、PTFE(直径3.96mm(0.156インチ)のドットでできている)で63%被覆されたカソード拡散媒体を備える燃料電池は、より高い性能を発揮した。湿潤条件下での燃料電池の性能は、生成水排出特性と反応ガス輸送特性との最良バランスを達成するようにPTFEパターンを微調整することによって達成することができる。
【0042】
前述の説明および実験から分かるように、本発明は、所望のパターンをもたらすプロセスによって作られた拡散媒体を提供する。より具体的には、拡散媒体は、燃料電池内で両極性プレートと組み合わせた場合に最適化される。両極性プレートは、複数のランドおよびグルーブを含んでおり、パターン部材の開口部は、これらのランドまたはグルーブあるいはその他のフィーチャに対応している。本発明は、その好ましい実施形態において、拡散媒体上のポリマーを所望のパターンで分散させて、他の面積と比較した面積に所望の疎水性堆積物を設ける方法を提供するが、本発明は、ポリマーを拡散媒体上に所望のパターンで配置するためにも使用可能である。例えば、その最も一般的な実施形態での方法は、拡散媒体を溶媒およびポリマーを含む溶液でぬらし、次いでシートを所定のパターンを有するパターン部材と接触させ、次いでシートがパターン部材と接触している間に溶媒をシートから蒸発させることによって、一部分上にポリマーが付着した拡散媒体を作る方法を提供する。より具体的には、この拡散媒体は、燃料電池内で両極性プレートと組み合わせた場合に最適化される。両極性プレートは、複数のランドおよびグルーブを含む。パターン部材が平行チャネルを備える場合には、パターン部材の開放チャネルは、ランド領域またはグルーブ領域に対応することができる。したがって、ポリマーの付着堆積は、ランド領域が高くなるように、あるいはグルーブ領域が高くなるように制御されてもよい。以上のように、本発明の方法は、両極性プレートのランドおよびグルーブと一致する、フルオロカーボンポリマー含有量が異なるパターン付きGDMを備える燃料電池を調製する能力を提供する。別のケースでは、燃料電池の動作中、ガス入口領域はかなり乾燥しているが、ガス出口付近により多くの水がたまり、反応ガスがさらに加湿していれば望ましいであろう。より望ましい選択肢は、ガス入口領域付近を比較的希薄な疎水性フルオロカーボンポリマーで覆い、かつガス出口領域付近のガス拡散媒体上を濃密な疎水性フルオロカーボンポリマーで覆う拡散媒体をもたらすパターンを使用することかもしれない。
【0043】
本発明の説明は、実際には単に例示的なものであり、したがって、本発明の趣旨から逸脱しない変形形態は、本発明の範囲内にあるものとする。かかる変形形態は、本発明の精神および範囲からの逸脱と見なされるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明のパターン部材およびシート材料を示す図である。
【図2】本発明の他の実施形態を示す図である。
【図3】開放型の断面図である。
【図4】密閉型の適用例の断面図である。
【図5】両面型の断面図である。
【図6】比較的低いガス入口湿度での電池性能のグラフである。
【図7】比較的高いガス入口湿度での電池性能のグラフである。
【図1a】

【図1b】

【図1c】

【図2a】

【図2b】

【図3a】

【図3b】

【図4a】

【図4b】

【図5a】

【図5b】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
多孔質シート材料上にポリマーを所定のパターンで付着させる方法であって、
前記多孔質シート材料を、溶媒および疎水性ポリマーを含むポリマー組成物でぬらすステップと、
前記多孔質シート材料がまだぬれている間に、前記ぬれた多孔質シート材料を、前記所定のパターンに対応する開口部を含むパターン部材と接触させるステップと、
前記ぬれた多孔質シート材料が前記パターン部材と接触している間に、前記溶媒を前記ぬれた多孔質シート材料から蒸発させるステップとを含む方法。
【請求項2】
前記多孔質シート材料が、炭素繊維紙を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記炭素繊維紙が、50%を超える気孔率を有する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記疎水性ポリマーが、フルオロカーボンポリマーを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記フルオロカーボンポリマーが、ポリテトラフルオロエチレンを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記多孔質シート材料の片面だけを前記パターン部材と接触させるステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記多孔質シート材料の両面をパターン部材と接触させるステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記パターンが、前記多孔質シート材料上を前記疎水性ポリマーで50〜99%覆う、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
炭素繊維紙シート上に、フルオロカーボンポリマーを、前記フルオロカーボンポリマーで前記シートを100%未満覆う所定のパターンで付着させる方法であって、
炭素繊維紙シートを、フルオロカーボンポリマーの水性乳剤中の溶媒でぬらすステップと、
前記ぬれたシートを、前記所定のパターンに対応するように配向された1つまたは複数の開口部を含むパターン部材と接触させるステップと、
前記フルオロカーボンポリマーが前記シート上の前記開口部に集中するように、前記シートが前記パターン部材と接触している間に前記溶媒を前記シートから蒸発させるステップとを含む方法。
【請求項10】
前記フルオロカーボンポリマーが、ポリテトラフルオロエチレンを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記接触ステップが2つの型の表面の間に前記シートを保持するステップを含み、少なくとも一方の型の表面が、前記溶媒がそれを介して蒸発することができる開口部を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
一方の型の表面が開口部を含み、他方の型の表面が固体である、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
両方の型の表面が開口部を含み、フルオロカーボンポリマーのパターンが前記シートの両面上に付着する、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記パターン部材が、スクリーンを備える、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
蒸発ステップが、前記シートを加熱して溶媒を除去することによって実現される、請求項9に記載の方法。
【請求項16】
前記シートの少なくとも一方の面が、その面積の10〜90%をフルオロカーボンポリマーで被覆される、請求項9に記載の方法。
【請求項17】
前記シートの少なくとも一方の面が、その面積の10〜60%をフルオロカーボンポリマーで被覆される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記シートの少なくとも一方の面が、その面積の10〜50%をフルオロカーボンポリマーで被覆される、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
請求項9によるプロセスによって作られた拡散媒体を備える燃料電池。
【請求項20】
一部分上にポリマーが付着した拡散媒体を作る方法であって、
拡散媒体のシートを、溶媒およびポリマーを含む溶液でぬらすステップと、
前記シートを、所定のパターンを有するパターン部材と接触させるステップと、
前記シートが前記パターン部材と接触している間に溶媒を前記シートから蒸発させるステップとを含む方法。
【請求項21】
前記拡散媒体が炭素繊維紙であり、前記ポリマーがフルオロカーボンを含み、前記溶媒が水を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記パターン部材がスクリーンを備える、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記スクリーンが、その面積の10〜90%を占める開口部を含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記開口部が、前記スクリーンの面積の10〜60%を占める、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記開口部が、前記スクリーンの面積の10〜40%を占める、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記溶液が、1〜10重量%の粒子状ポリマーを含む水性乳剤である、請求項20に記載の方法。
【請求項27】
前記水性乳剤が、1〜5重量%の粒子状ポリマーを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記フルオロカーボンがポリテトラフルオロエチレンを含み、前記被覆済みシートの総重量をベースにして、前記炭素繊維紙上に1〜20重量%のポリテトラフルオロエチレンを付着させるステップを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項29】
前記カーボンシート上に2〜15重量%のポリテトラフルオロエチレンが付着する、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記カーボンシート上に4〜10重量%のポリテトラフルオロエチレンが付着する、請求項28に記載の方法。
【請求項31】
請求項20によるプロセスによって作られた拡散媒体を備える燃料電池。
【請求項32】
請求項1によるプロセスによって作られた拡散媒体を備える燃料電池。
【請求項33】
請求項1によるプロセスによって作られた拡散媒体を備える燃料電池であって、複数のランドおよびグルーブを含む両極性プレートを備え、前記パターン部材の開口部が前記グルーブまたは前記ランドに対応している、燃料電池。
【請求項34】
請求項1によるプロセスによって作られた拡散媒体を備える燃料電池であって、複数のランドおよびグルーブを含む両極性プレートを備え、前記パターン部材が、前記グルーブ内に前記ランドの疎水性ポリマー含有量と異なる含有量の疎水性ポリマーを画定する、燃料電池。
【請求項35】
ガス入口領域およびガス出口領域を有し、前記ガス出口領域付近に、またはその領域内により多くの疎水性ポリマーが充填される、請求項32に記載の燃料電池。
【請求項36】
多孔質シート上にポリマーを塗布する方法であって、
前記シートを溶媒およびポリマーを含む溶液でぬらすステップと、
前記ぬれた多孔質シートをパターン部材と接触させるステップと、
前記パターン部材に対応する前記シート上へのポリマー充填量を変えるように、前記シートが前記パターン部材と接触している間に前記シートから水を蒸発させるステップとを含む方法。

【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2007−533101(P2007−533101A)
【公表日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−508331(P2007−508331)
【出願日】平成17年2月2日(2005.2.2)
【国際出願番号】PCT/US2005/002851
【国際公開番号】WO2005/105323
【国際公開日】平成17年11月10日(2005.11.10)
【出願人】(590001407)ゼネラル・モーターズ・コーポレーション (118)
【氏名又は名称原語表記】GENERAL MOTORS CORPORATION
【Fターム(参考)】