説明

パチンコ遊技機

【課題】変動開始コマンドの先読み結果を趣興性に富んだ表示内容で遊技者に報知する。
【解決手段】保留番号4の先読みエリアに特定の変動開始コマンドの先読み結果が記録された場合には4回の保留演出処理が行われる。これら4回の保留演出処理は第4保留表示領域38内と第3保留表示領域37内と第2保留表示領域36内と第1保留表示領域35内のそれぞれにリーチ映像の一部を時系列で順に表示するものであり、第1保留表示領域35内にリーチ映像の一部が表示された場合には特定の変動開始コマンドに応じてリーチ映像の続きが装飾図柄遊技の背景映像として表示される。このため、保留絵柄の色彩の変化から変動開始コマンドの先読み結果を遊技者に報知していた従来に比べて表示内容が趣興性に富んだものになる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は遊技球が始動口に入球した場合に特別入球口を開放状態とする大当りであるか否かを判定する構成のパチンコ遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ遊技機には遊技球が始動口に入球した場合に一定値を保留回数に加算し、図柄遊技の映像が表示開始された場合に一定値を保留回数から減算する構成のものがある。この保留回数は遊技球が始動口に入球することなく表示可能な図柄遊技の映像の表示回数であり、保留回数の更新結果に応じた数の保留絵柄を表示器に表示することで遊技者に報知される。このパチンコ遊技機には先読みを行う構成のものがある。この先読みは図柄遊技の映像の演出内容を判定する正規処理が開始される前に図柄遊技の映像の演出内容を判定するものであり、遊技球が始動口に入球した時点で行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−19683号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のパチンコ遊技機の場合には図柄遊技の映像の演出内容が先読みされる毎に演出内容の先読み結果が特定の演出内容であるか否かを判定する構成のものがある。この構成の場合には演出内容の先読み結果が特定の演出内容であると判定することで1つの保留絵柄を通常の色彩から別の色彩に変化させ、1つの保留絵柄の色彩の変化から演出内容の先読み結果を遊技者に報知しており、表示内容が単調であった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
1.請求項1記載のパチンコ遊技機の説明
請求項1記載のパチンコ遊技機は次の[1]始動口〜[11]保留表示手段を備えたものであり、実施例1にサポートされている。
[1]始動口は遊技球が入球可能なものであり、図2の特別図柄始動口23は始動口に相当する。
[2]特別入球口は遊技球が入球可能な開放状態および入球不能な閉鎖状態相互間で切換えられるものであり、図2の特別入賞口25は特別入球口に相当する。
[3]メモリは遊技データの検出結果が記録されるものである。図6の保留データエリアはメモリに相当し、カウンタMC1の値およびカウンタMC2の値は遊技データに相当する。
[4]遊技データ記録手段は遊技球が始動口に入球する毎に遊技データを検出し、遊技データを検出する毎に遊技データの検出結果をメモリに記録するものである。図5のステップS17は遊技データ記録手段に相当する。
[5]遊技データ検出手段はメモリに遊技データが記録されているか否かを判断するものであり、メモリに遊技データが記録されていると判断した場合にメモリから最も古い遊技データを検出する。図7のステップS31およびステップS32は遊技データ検出手段に相当する。
[6]遊技データ処理手段はメモリから最も古い遊技データが検出された場合に遊技データの検出結果に基づいて特別入球口を開放状態とする大当りであるか否かを判定すると共に大当りであるか否かの判定結果を遊技者に報知する図柄遊技の映像の演出内容を決めるための演出情報を設定するものである。図7のステップS33および図8のステップS44は遊技データ処理手段に相当し、図9の変動開始コマンド01〜14の9つのそれぞれは演出情報に相当する。
[7]表示器は図柄遊技の映像の表示が保留されていると遊技者に報知する保留絵柄が一定の表示順序で表示される複数の保留表示領域を有するものである。図2の装飾図柄表示器34は表示器に相当し、図2の第1保留表示領域35と第2保留表示領域36と第3保留表示領域37と第4の保留表示領域38のそれぞれは保留表示領域に相当し、図34の砂嵐画面の絵柄101は保留絵柄に相当する。
[8]図柄遊技手段は表示器に図柄遊技の映像を演出情報の設定結果に応じた演出内容で表示するものであり、第1の演出情報が設定された場合には図柄遊技の映像として予め決められた時間的な順序で複数の先映像を表示すると共に当該複数の先映像を表示した後に後映像を表示し、第2の演出情報が設定された場合には図柄遊技の映像として当該後映像を最初に表示する。図3の表示制御回路80は図柄遊技手段に相当し、変動開始コマンド03および変動開始コマンド13のそれぞれは第1の演出情報に相当し、変動開始コマンド04および変動開始コマンド14のそれぞれは第2の演出情報に相当する。変動開始コマンド03および変動開始コマンド13のそれぞれは主人公が怪獣と素手で戦う映像と刀で戦う映像と拳銃で戦う映像とライフルで戦う映像とバズーカ砲で戦う映像のそれぞれを順に表示するものであり、変動開始コマンド04および変動開始コマンド14のそれぞれは主人公が怪獣とバズーカ砲で戦う映像を表示するものであり、主人公が怪獣と素手で戦う映像と刀で戦う映像と拳銃で戦う映像とライフルで戦う映像のそれぞれは先映像に相当し、主人公が怪獣とバズーカ砲で戦う映像は後映像に相当する。
[9]遊技データ消去手段は表示器に図柄遊技の映像が表示開始される毎にメモリから最も古い遊技データを消去するものであり、図8のステップS50は遊技データ消去手段に相当する。
[10]先読み手段は遊技データ処理手段が遊技データに基づいてどのような演出情報を設定するかを判定する先読みを行うものであり、先読みを遊技データ処理手段が遊技データに基づいて演出情報を設定するより前に行う。図13のステップS113は先読み手段に相当する。
[11]保留表示手段はメモリに遊技データが記録される毎およびメモリから遊技データが消去される毎のそれぞれに表示器にメモリの遊技データの記録数に応じた数の保留絵柄を表示するものであり、保留絵柄を表示順序が1番の保留表示領域内から保留絵柄の数に応じた表示順序の保留表示領域内まで表示する。この保留表示手段はメモリの遊技データのうちメモリに記録された記録順序がN(Nは2以上の整数)のものに対して第2の演出情報が設定されると先読みされた場合に「表示器の1つの保留表示領域内に複数の先映像のうちの1つであると遊技者に認識させるための映像を表示する」N回の特別保留演出処理を行うことが可能なものであり、N回の特別保留演出処理のうちの1回目を表示順序がN番目の保留表示領域に対して行うと共に1回目を除く残りを前記メモリから遊技データが消去される毎に前回の特別保留演出処理での保留表示領域に比べて表示順序が1つ前の保留表示領域に対して行うことで最終のN回目を1番目の表示順序の保留表示領域に対して行う。この保留表示手段は1回目を除く(N−1)回の特別保留演出処理では特別保留演出処理毎に前回の特別保留演出処理での映像に比べて時間的に後の先映像であると遊技者に認識させるための映像を保留表示領域内に表示し、最終のN回目の特別保留演出処理では1番目の表示順序の保留表示領域内に複数の先映像のうち時間的に最も後の先映像であると遊技者に認識させるための映像を表示する。このメモリの遊技データのうちメモリに記録された記録順序がNのものに対して第2の演出情報が設定されると先読みされた場合には保留表示手段が特別保留演出処理を1番目の表示順序の保留表示領域に対して行った後に第2の演出情報に応じた演出内容で図柄遊技の映像が表示開始される。図3の表示制御回路80は保留表示手段に相当する。
2.請求項2記載のパチンコ遊技機の説明
請求項2記載のパチンコ遊技機は次の[21]および[22]のそれぞれで請求項1記載のパチンコ遊技機に対して相違するものであり、実施例2にサポートされている。
[21]図柄遊技手段は表示器に図柄遊技の映像を演出情報の設定結果に応じた演出内容で表示するものであり、特定の演出情報が設定された場合には図柄遊技の映像として予め決められた時間的な順序で複数の演出映像を表示する。
[22]保留表示手段はメモリの遊技データのうちメモリに記録された記録順序がN(Nは2以上の整数)のものに対して特定の演出情報が設定されると先読みされた場合に「表示器の1つの保留表示領域内に複数の演出映像のうちの1つであると遊技者に認識させるための映像を表示する」N回の特別保留演出処理を行うことが可能なものであり、N回の特別保留演出処理のうちの1回目を表示順序がN番目の保留表示領域に対して行うと共に1回目を除く残りをメモリから遊技データが消去される毎に前回の特別保留演出処理での保留表示領域に比べて表示順序が1つ前の保留表示領域に対して行う。この保留表示手段は1回目を除く残りの(N−1)回の特別保留演出処理で特別保留演出処理毎に前回の特別保留演出処理での映像に比べて時間的に後の演出映像であると遊技者に認識させるための映像を保留表示領域内に表示する。このメモリの遊技データのうちメモリに記録された記録順序がNのものに対して特定の演出情報が設定されると先読みされた場合には保留表示手段が特別保留演出処理を1番目の表示順序の保留表示領域に対して行った後に特定の演出情報に応じた演出内容で図柄遊技の映像が表示開始される。
【発明の効果】
【0006】
1.請求項1記載のパチンコ遊技機について
N回の特別保留演出処理はメモリの遊技データのうち記録順序がNのものに対して第2の演出情報が設定されると先読みされた場合に行われるものである。これらN回の特別保留演出処理のそれぞれは1つの保留表示領域内に複数の先映像のうちの1つであると遊技者に認識させるための映像を表示するものであり、1回目の特別保留演出処理は表示順序がN番目の保留表示領域に対して行われ、1回目を除く残りの特別保留演出処理はメモリから遊技データが消去される毎に前回の特別保留演出処理での保留表示領域に比べて表示順序が1つ前の保留表示領域に対して行われ、最終のN回目の特別保留演出処理は1番目の表示順序の保留表示領域に対して行われる。1回目を除く(N−1)回の特別保留演出処理では特別保留演出処理毎に前回の特別保留演出処理での映像に比べて時間的に後の先映像であると遊技者に認識させるための映像が保留表示領域内に表示され、最終のN回目の特別保留演出処理では1番目の表示順序の保留表示領域内に複数の先映像のうち時間的に最も後の先映像であると遊技者に認識させるための映像が表示される。このN回目の特別保留演出処理が終了した場合には第2の演出情報に応じた演出内容で図柄遊技の映像が表示開始され、図柄遊技の映像で最初に後映像が表示される。この後映像は第1の演出情報が設定された場合に複数の先映像の後で表示されるものであり、メモリの遊技データのうち記録順序がNのものに対して第2の演出情報が設定されると先読みされた場合には表示器の保留表示領域を利用して第1の演出情報が設定された場合を連想させる映像が時系列で表示された後に図柄遊技の映像として保留表示領域内の映像の続きを連想させるものが表示される。従って、保留絵柄の色彩の変化から演出情報の先読み結果を遊技者に報知していた従来に比べて趣興性に富んだ表示内容になる。
2.請求項2記載のパチンコ遊技機について
N回の特別保留演出処理はメモリの遊技データのうち記録順序がNのものに対して特定の演出情報が設定されると先読みされた場合に行われるものである。これらN回の特別保留演出処理のそれぞれは1つの保留表示領域内に複数の演出映像のうちの1つであると遊技者に認識させるための映像を表示するものであり、1回目の特別保留演出処理は表示順序がN番目の保留表示領域に対して行われ、1回目を除く残りの特別保留演出処理はメモリから遊技データが消去される毎に前回の特別保留演出処理での保留表示領域に比べて表示順序が1つ前の保留表示領域に対して行われる。1回目を除く残りの(N−1)回の特別保留演出処理は前回の特別保留演出処理での映像に比べて時間的に後の演出映像であると遊技者に認識させるための映像を保留表示領域内に表示するものであり、最終のN回目の特別保留演出処理が終了した場合には特定の演出情報に応じた演出内容で図柄遊技の映像が表示開始され、図柄遊技の映像で複数の演出映像が順に表示される。これら複数の演出情報はN回の特別保留演出処理で事前に表示されたものであり、メモリの遊技データのうち記録順序がNのものに対して特定の演出情報が設定されると先読みされた場合には表示器の保留表示領域を利用して特定の演出情報に応じた図柄遊技の映像が遊技者に時系列で紹介される。従って、保留絵柄の色彩の変化から演出情報の先読み結果を遊技者に報知していた従来に比べて趣興性に富んだ表示内容になる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】実施例1を示す図(パチンコ遊技機の外観を斜め前方から示す図)
【図2】遊技盤の外観を前方から示す図
【図3】電気的な構成を示す図
【図4】メイン制御回路のメイン処理を示すフローチャート
【図5】メイン制御回路の保留データ処理を示すフローチャート
【図6】メイン制御回路の保留データエリアを示す図
【図7】メイン制御回路の大当り判定処理を示すフローチャート
【図8】メイン制御回路の変動開始コマンド選択処理を示すフローチャート
【図9】メイン制御回路の変動開始コマンドテーブルを示す図
【図10】メイン制御回路の変動表示時間テーブルを示す図
【図11】メイン制御回路の特別図柄遊技処理を示すフローチャート
【図12】演出制御回路のメイン処理を示すフローチャート
【図13】演出制御回路の保留加算コマンド処理を示すフローチャート
【図14】演出制御回路の先読み処理を示すフローチャート
【図15】演出制御回路の先読みテーブルを示す図
【図16】演出制御回路の先読みエリアを示す図
【図17】演出制御回路の保留演出開始コマンド処理を示すフローチャート
【図18】演出制御回路の保留演出開始コマンド処理1を示すフローチャート
【図19】演出制御回路の保留演出開始コマンド処理2を示すフローチャート
【図20】演出制御回路の保留演出開始コマンド処理3を示すフローチャート
【図21】演出制御回路の装飾図柄遊技処理を示すフローチャート
【図22】演出制御回路の変動開始コマンド処理を示すフローチャート
【図23】演出制御回路のビデオコマンドテーブルを示す図
【図24】演出制御回路の保留減算コマンド処理を示すフローチャート
【図25】演出制御回路の先読みエリア処理を示すフローチャート
【図26】演出制御回路の演出制御処理1を示すフローチャート
【図27】装飾図柄遊技の映像を示す図
【図28】表示制御回路の装飾図柄遊技用のビデオデータの一覧を示す図
【図29】ビデオデータ03の構成を示す図
【図30】ビデオデータ03の再生内容を示す図
【図31】ビデオデータ13の構成を示す図
【図32】ビデオデータ13の再生内容を示す図
【図33】表示制御回路の保留表示コマンド処理を示すフローチャート
【図34】保留表示領域の表示内容を示す図
【図35】表示制御回路の保留演出開始コマンド処理を示すフローチャート
【図36】表示制御回路の保留演出処理1を示すフローチャート
【図37】保留演出処理1で装飾図柄表示器に表示される映像を示す図
【図38】表示制御回路の保留演出処理2を示すフローチャート
【図39】保留演出処理2で装飾図柄表示器に表示される映像を示す図
【図40】表示制御回路の保留演出処理3を示すフローチャート
【図41】保留演出処理3で装飾図柄表示器に表示される映像を示す図
【図42】実施例2を示す図(図18相当図)
【発明を実施するための形態】
【0008】
【実施例1】
【0009】
パチンコホールの台島には、図1に示すように、外枠1が設置されている。この外枠1は前面および後面のそれぞれが開口する四角筒状をなすものであり、外枠1には外枠1の前方に位置して内枠2が装着されている。この内枠2には横長な長方形状の上皿板3が装着されており、上皿板3には上皿4が固定されている。この上皿4は賞品として払出される遊技球を受けるものであり、上面が開口する容器状をなしている。内枠2には上皿板3の下方に位置して横長な長方形状の下皿板5が装着されており、下皿板5には下皿6が固定されている。この下皿6は上皿4内から溢れた遊技球を受けるものであり、上面が開口する容器状をなしている。
【0010】
下皿板5の右端部には、図1に示すように、ハンドル台7が固定されており、ハンドル台7には発射ハンドル8が装着されている。この発射ハンドル8は遊技者が前方から手指で操作するものであり、前後方向へ指向する軸を中心に回転可能にされている。内枠2には上皿4の後方に位置して発射ソレノイドが固定されており、発射ソレノイドの出力軸には打球槌9が連結されている。この発射ソレノイドは打球槌9の駆動源に相当するものであり、発射ハンドル8が予め決められた発射停止位置から時計回り方向へ回転操作された状態では発射ソレノイドに駆動電源が与えられ、打球槌9が駆動することで上皿4内の遊技球を上皿4内から弾き出す。
【0011】
内枠2には、図1に示すように、上皿板3の上方に位置して前枠10が装着されている。この前枠10は内枠2の前方に配置されたものであり、前枠10には透明な円形状のガラス窓11が固定されている。この前枠10の左上隅部および右上隅部のそれぞれにはスピーカカバー12が固定されている。これら両スピーカカバー12のそれぞれは網状をなすものであり、前枠10には両スピーカカバー12のそれぞれの後方に位置してスピーカ13が配置されている。これら両スピーカ13のそれぞれは効果音を再生するものであり、両スピーカ13のそれぞれが再生した効果音は前方のスピーカカバー12を通して放出される。
【0012】
前枠10には、図1に示すように、両スピーカカバー12のそれぞれの下方に位置して複数のランプカバー14が固定されており、前枠10には複数のランプカバー14のそれぞれの後方に位置して複数の電飾LED15(図3参照)が固定されている。これら複数のランプカバー14のそれぞれは有色透明なものであり、後方の電飾LED15が点灯することで照明される。
【0013】
内枠2には、図2に示すように、垂直な板状の遊技盤16が固定されている。この遊技盤16は前枠10の後方に配置されたものであり、前枠10のガラス窓11は遊技盤16を前方から視覚的に認識可能に覆っている。この遊技盤16には外レール17と内レール18と球止めゴム19が固定されている。これら外レール17〜球止めゴム19のそれぞれは遊技盤16の前方に配置されたものであり、外レール17および内レール18のそれぞれは円弧状の金属板から構成され、球止めゴム19は外レール17および内レール18相互間の隙間を塞ぐゴムから構成されている。
【0014】
遊技盤16には、図2に示すように、発射通路20および遊技領域21が形成されている。発射通路20は外レール17および内レール18相互間に位置する円弧状の隙間を称するものであり、遊技領域21は外レール17と内レール18と球止めゴム19で囲まれた領域のうち発射通路20を除く残りの円形状の領域を称するものであり、打球槌9が弾いた遊技球は発射通路20を通して遊技領域21内に放出される。この遊技領域21内には複数の障害釘22が固定されており、発射通路20から遊技領域21内に放出された遊技球は障害釘22に当りながら遊技領域21内を落下する。
【0015】
遊技盤16には、図2に示すように、遊技領域21内に位置して特別図柄始動口23が固定されている。この特別図柄始動口23は遊技球が上面から入賞することが可能なポケット状をなすものであり、特別図柄始動口23内には特別図柄始動口センサ24(図3参照)が固定されている。この特別図柄始動口センサ24は近接スイッチからなるものであり、遊技球が特別図柄始動口23内に入賞した場合には特別図柄始動口センサ24が遊技球を検出することで特別図柄始動信号を出力する。
【0016】
遊技盤16には、図2に示すように、遊技領域21内に位置して特別入賞口25が固定されている。この特別入賞口25は遊技球が前面から入賞することが可能な箱状をなすものであり、特別入賞口25内には特別入賞口センサ26(図3参照)が固定されている。この特別入賞口センサ26は近接スイッチからなるものであり、遊技球が特別入賞口25内に入賞した場合には特別入賞口センサ26が遊技球を検出することで特別入賞信号を出力する。
【0017】
特別入賞口25には、図2に示すように、扉27が左右方向へ指向する軸28を中心に回転可能に装着されている。この扉27は特別入賞口ソレノイド29(図3参照)の出力軸に連結されており、特別入賞口ソレノイド29の電気的なオフ状態では扉27が垂直な閉鎖状態となることで特別入賞口25の前面を遊技球が入賞不能に閉鎖する。この扉27は特別入賞口ソレノイド29の電気的なオン状態で前方へ水平に倒れた開放状態に回動するものであり、扉27の開放状態では遊技球が扉27に乗って特別入賞口25内に入賞可能になる。
【0018】
遊技盤16の後方には、図2に示すように、賞球払出し装置30が固定されている。この賞球払出し装置30はパルスモータからなる払出モータ31(図3参照)を有するものであり、遊技球が特別図柄始動口23内に入賞した場合および特別入賞口25内に入賞した場合のそれぞれには払出モータ31の回転軸が回転操作されることで上皿4内に単位個数の遊技球が賞品として払出される。
【0019】
遊技領域22内には、図2に示すように、表示台板32が固定されており、表示台板32には特別図柄表示器33および装飾図柄表示器34が固定されている。特別図柄表示器33はLED表示器からなるものであり、特別図柄表示器33には特別図柄として大当り図柄(○)および外れ図柄(×)のそれぞれが表示される。装飾図柄表示器34は特別図柄表示器33に比べて大きな表示領域を有するカラー液晶表示器からなるものであり、装飾図柄表示器34には左列の図柄要素と中列の図柄要素と右列の図柄要素の3つの組合せからなる装飾図柄が表示される。
【0020】
遊技者が上皿4内に遊技球を投入して発射ハンドル8を回転操作した場合には上皿4内の遊技球が遊技盤16の遊技領域21内に発射され、遊技球が障害釘22に当りながら遊技領域21内を落下する。この遊技球が特別図柄始動口23内に入賞する前には特別図柄表示器33に大当り図柄(○)および外れ図柄(×)のいずれかが表示されており、遊技球が特別図柄始動口23内に入賞した場合には特別図柄遊技の映像が表示開始され、賞球払出装置30から単位個数の遊技球が上皿4内に払出される。この特別図柄遊技の映像は特別図柄表示器33に特別図柄を変動状態および変動停止状態で順に表示するものである。特別図柄の変動表示とは特別図柄をその種類を変化させながら表示するものであり、特別図柄の変化は(○)(×)(○)(×)・・の一定順序で行われる。特別図柄の変動停止とは特別図柄の変動表示を(○)(×)のいずれかで停止させるものであり、特別図柄が変動状態となってから変動停止状態となるまでの所要時間を変動表示時間と称する。
【0021】
特別図柄表示器33に特別図柄遊技の映像で大当り図柄が停止表示された場合には大当りラウンドが開始される。この大当りラウンドは特別入賞口25を開放状態とするものであり、特別入賞口25内に限度個数(10個)の遊技球が入賞した場合または特別入賞口25の開放時間が限度時間(30×1000msec)に到達した場合には特別入賞口25が閉鎖状態となることで大当りラウンドが終了する。この大当りラウンドは一定回数(15回)だけ繰返されるものであり、一定回数の大当りラウンドの繰返しを大当り遊技と称する。この大当り遊技が開始されてから終了するまでの大当り遊技中には装飾図柄表示器34に大当り遊技演出の映像が表示され、両スピーカ13のそれぞれから効果音が出力され、複数の電飾LED15のそれぞれが発光する。
【0022】
遊技球が特別図柄始動口23内に入賞した場合に装飾図柄表示器34の表示領域内に装飾図柄遊技の映像が表示開始される。この装飾図柄遊技の映像は左列の図柄要素と中列の図柄要素と右列の図柄要素のそれぞれを変動状態および変動停止状態で順に表示するものであり、装飾図柄遊技の映像の表示中には両スピーカ13のそれぞれから効果音が出力され、複数の電飾LED15のそれぞれが発光する。この装飾図柄遊技の映像は次の通りである。
【0023】
遊技球が特別図柄始動口23内に入賞する前には装飾図柄表示器34の表示領域内に左列の図柄要素と中列の図柄要素と右列の図柄要素のそれぞれとして(1)〜(8)のいずれかの数字図柄が停止表示されており、遊技球が特別図柄始動口23内に入賞した場合には3列の図柄要素のそれぞれの変動表示が開始される。この図柄要素の変動表示は図柄要素をその種類を変化させながら表示するものであり、3列の図柄要素のそれぞれの変化は(1)(2)(3)(4)(5)(6)(7)(8)(1)・・・の循環的な一定順序に設定されている。これら3列の図柄要素のそれぞれは(1)〜(8)のいずれか1つの数字図柄で変動停止状態となるものであり、3列の図柄要素の全てが変動停止した状態の組合せには大当りの組合せと外れリーチの組合せと完全外れの組合せが設定されている。大当りの組合せは3列の図柄要素が相互に同一な組合せであり、外れリーチの組合せは左列の図柄要素および右列の図柄要素が相互に同一で中列の図柄要素が左列の図柄要素および右列の図柄要素のそれぞれに対して異なる組合せであり、完全外れの組合せは左列の図柄要素および右列の図柄要素が相互に異なる組合せである。
【0024】
装飾図柄表示器34の表示領域内には、図2に示すように、第1保留表示領域35と第2保留表示領域36と第3保留表示領域37と第4保留表示領域38が設定されている。これら第1保留表示領域35と第2保留表示領域36と第3保留表示領域37と第4保留表示領域38のそれぞれはブラウン管テレビの画面を模したものであり、装飾図柄表示器34の表示領域内の上端部に左右方向に一列に配置されている。これら第1保留表示領域35〜第4保留表示領域38のそれぞれは砂嵐画面の絵柄101または黒画面の絵柄102が表示されるものであり(図34参照)、第1保留表示領域35には砂嵐画面の絵柄101を表示する場合の表示順序として1番が設定され、第2保留表示領域36には2番が設定され、第3保留表示領域37には3番が設定され、第4保留表示領域38には4番が設定されている。砂嵐画面の絵柄101はブラウン管テレビの画面が電気的にオンされた砂嵐の状態を模したものであり、黒画面の絵柄102はブラウン管テレビの画面が電気的にオフされた真暗な状態を模したものである。
【0025】
図3のメイン制御回路50は特別図柄遊技および大当り遊技のそれぞれの遊技内容を制御するものであり、CPU51とROM52とRAM53を有している。このメイン制御回路50のROM52には制御プログラムおよび制御データが予め記録されており、CPU51はRAM53をワークエリアとしてROM52の制御プログラムおよびROM52の制御データに基づいて処理動作を行う。入力回路54は特別図柄始動口センサ24からの特別図柄始動信号および特別入賞口センサ26からの特別入賞信号のそれぞれをメイン制御回路50に出力するものであり、メイン制御回路50は入力回路54を通して特別図柄始動信号を検出した場合に制御コマンドおよび賞球コマンドを設定し、特別入賞信号を検出した場合に賞球コマンドを設定する。ソレノイド回路55は特別入賞口ソレノイド29を通断電するものであり、メイン制御回路50はソレノイド回路55を電気的に制御することで特別入賞口25の扉27を開閉操作する。LED回路56は特別図柄表示器33の複数のLEDのそれぞれを通断電するものであり、メイン制御回路50はLED回路56を電気的に制御することで特別図柄表示器33の表示内容を制御する。
【0026】
図3の払出制御回路60は賞品球の払出動作を制御するものであり、CPUとROMとRAMを有している。この払出制御回路60のROMには制御プログラムおよび制御データが予め記録されており、CPUはRAMをワークエリアとしてROMの制御プログラムおよびROMの制御データに基づいて遊技球の払出動作を行う。この払出制御回路60はメイン制御回路50から賞球コマンドが送信されるものであり、賞球コマンドを検出した場合に駆動信号を出力する。モータ回路61は払出制御回路60から駆動信号が入力されるものであり、駆動信号が入力された場合に払出しモータ31を駆動することで上皿4内に単位個数の賞品球を払出す。
【0027】
図3の演出制御回路70は装飾図柄遊技の演出内容を制御するものであり、CPU71とROM72とRAM73を有している。この演出制御回路70のROM72には制御プログラムおよび制御データが予め記録されており、CPU71はRAM73をワークエリアとしてROM72の制御プログラムおよびROM72の制御データに基づいて処理動作を行う。この演出制御回路70はメイン制御回路50から制御コマンドの設定結果が送信されるものであり、制御コマンドの送信結果を検出した場合に演出コマンドを設定する。
【0028】
図3の表示制御回路80は装飾図柄表示器34の表示内容を制御するものであり、表示制御回路80には演出制御回路70から演出コマンドの設定結果が送信される。この表示制御回路80は演出コマンドの設定結果を受信した場合に装飾図柄表示器34に演出コマンドの受信結果に応じた映像を表示するものであり、VDPとVROMとVRAMを有している。VROMは装飾図柄遊技の映像を表示するための画像データと装飾図柄遊技の背景映像を表示するためのビデオデータと大当り遊技演出の映像を表示するためのビデオデータと砂嵐画面の絵柄101を表示するための画像データと黒画面の絵柄102を表示するための画像データが予め記録されたものであり、VDPはVROMから検出した画像データおよびビデオデータのそれぞれをVRAMに展開し、装飾図柄表示器34にR・G・Bの各信号を出力することで映像をカラーで表示する。
【0029】
図3の音制御回路90は両スピーカ13のそれぞれの出力内容を制御するものであり、音制御回路90には演出制御回路70から演出コマンドの設定結果が送信される。この音制御回路90は演出コマンドの設定結果を受信した場合に演出コマンドの受信結果に応じた音信号を設定するものであり、両スピーカ13のそれぞれを音信号の設定結果に応じて電気的に操作することで両スピーカ13のそれぞれから演出コマンドの受信結果に応じた効果音を出力する。電飾制御回路100は複数の電飾LED15のそれぞれの発光内容を制御するものであり、電飾制御回路100には演出制御回路70から演出コマンドの設定結果が送信される。この電飾制御回路100は演出コマンドの設定結果を受信した場合に演出コマンドの受信結果に応じた電飾信号を設定するものであり、複数の電飾LED15のそれぞれを電飾信号の設定結果に応じて電気的に操作することで演出コマンドに応じて発光させる。
1.メイン制御回路50の処理内容
1−1.メイン処理
図4のメイン処理はメイン制御回路50のCPU51が実行するものであり、CPU51は電源が投入された場合にはステップS1の電源投入処理でRAM53を初期設定し、ステップS2でRAM53のタイマ割込みフラグがオン状態に設定されているか否かを判断する。ここでタイマ割込みフラグがオン状態に設定されていると判断した場合にはステップS3へ移行し、ステップS3でタイマ割込みフラグをオフ状態に設定する。このタイマ割込みフラグはCPU51がタイマ割込み処理でオン状態に設定するものである。このタイマ割込み処理は一定時間(4msec)が経過する毎に起動するものであり、タイマ割込みフラグは一定時間が経過する毎にオン状態に設定される。
【0030】
CPU51はステップS3でタイマ割込みフラグをオフ状態に設定すると、ステップS4のカウンタ更新処理へ移行する。このカウンタ更新処理はRAM53のカウンタMC1の値およびカウンタMC2の値のそれぞれを一定値(1)だけ更新するものであり、カウンタMC1およびカウンタMC2のそれぞれの値はステップS1で下限値(0)に初期設定される。カウンタMC1の値は大当りであるか否かを判定するためのものであり、下限値(0)から上限値(248)に加算された後に下限値(0)に戻して循環的に加算される。カウンタMC2の値は装飾図柄遊技の背景映像の演出内容を選択するためのものであり、下限値(0)から上限値(99)に加算された後に下限値(0)に戻して循環的に加算される。
【0031】
CPU51はステップS4のカウンタ更新処理を終えると、ステップS5の保留データ処理へ移行する。図5はステップS5の保留データ処理であり、CPU51はステップS11で入力回路54からの特別図柄始動信号があるか否かを判断する。ここで特別図柄始動信号があると判断した場合にはステップS12でカウンタMC1の値の更新結果を検出し、ステップS13でカウンタMC2の値の更新結果を検出し、ステップS14でRAM53のカウンタMNの値が上限値(4)に比べて小さいか否かを判断する。このカウンタMNの値はステップS1で初期値(0)に設定されるものであり、CPU51はステップS14でカウンタMNの値が上限値であると判断した場合にはステップS15でカウンタMC1およびカウンタMC2のそれぞれの値の検出結果を消去する。
【0032】
CPU51はステップS14でカウンタMNの値が上限値に比べて小さいと判断すると、ステップS16でカウンタMNの値に単位値(1)を加算し、ステップS17でカウンタMC1およびカウンタMC2のそれぞれの値の検出結果をRAM53に記録する。図6はRAM53の保留データエリアである。この保留データエリアには保留番号1〜4の4つが設定されており、CPU51はカウンタMNの値の加算結果が(1)である場合にはカウンタMC1およびカウンタMC2のそれぞれの値の検出結果を保留番号1の保留データエリアに記録し、カウンタMNの値の加算結果が(2)である場合には保留番号2の保留データエリアに記録し、カウンタMNの値の加算結果が(3)である場合には保留番号3の保留データエリアに記録し、カウンタMNの値の加算結果が(4)である場合には保留番号4の保留データエリアに記録する。
【0033】
CPU51はステップS17でカウンタMC1およびカウンタMC2のそれぞれの値の検出結果をRAM53に記録すると、ステップS18で保留加算コマンドを設定し、ステップS19で保留加算コマンドの設定結果を演出制御回路70に送信する。この保留加算コマンドはステップS16でのカウンタMNの値の加算結果を演出制御回路70に通知するものであり、CPU51はステップS16でのカウンタMNの値の加算結果が(1)である場合に保留加算コマンド1を設定し、カウンタMNの値の加算結果が(2)である場合に保留加算コマンド2を設定し、カウンタMNの値の加算結果が(3)である場合に保留加算コマンド3を設定し、カウンタMNの値の加算結果が(4)である場合に保留加算コマンド4を設定する。
【0034】
CPU51はステップS19で保留加算コマンドの設定結果を演出制御回路70に送信すると、ステップS20で先読みコマンド1を設定し、ステップS21で先読みコマンド1の設定結果を演出制御回路70に送信する。この先読みコマンド1はステップS12でのカウンタMC1の値の検出結果を演出制御回路70に通知するものであり、CPU51はステップS12でのカウンタMC1の値の検出結果を先読みコマンド1に設定する。
【0035】
CPU51はステップS21で先読みコマンド1の設定結果を演出制御回路70に送信すると、ステップS22で先読みコマンド2を設定し、ステップS23で先読みコマンド2の設定結果を演出制御回路70に送信する。この先読みコマンド2はステップS13でのカウンタMC2の値の検出結果を演出制御回路70に通知するものであり、CPU51はステップS13でのカウンタMC2の値の検出結果を先読みコマンド2に設定する。
【0036】
CPU51はステップS5の保留データ処理を終えると、RAM53のプロセスフラグの値の設定結果に応じてステップS6の大当り判定処理とステップS7の変動開始コマンド選択処理とステップS8の特別図柄遊技処理とステップS9の大当り遊技処理のいずれか1つを実行する。このプロセスフラグの値はステップS1の電源投入処理で(0)に初期設定されるものであり、CPU51はステップS6の大当り判定処理〜ステップS9の大当り遊技処理のいずれか1つを終えた場合にはステップS2に復帰する。
1−2.大当り判定処理
図7はステップS6の大当り判定処理である。この大当り判定処理はプロセスフラグの値が(0)に設定されている場合に実行されるものであり、CPU51はステップS31で保留番号1の保留データエリアにカウンタMC1およびカウンタMC2のそれぞれの値が記録されているか否かを判断する。ここで保留番号1の保留データエリアにカウンタMC1およびカウンタMC2のそれぞれの値が記録されていないと判断した場合には大当り判定処理を終え、保留番号1の保留データエリアにカウンタMC1およびカウンタMC2のそれぞれの値が記録されていると判断した場合にはステップS32で保留番号1の保留データエリアからカウンタMC1およびカウンタMC2のそれぞれの値を検出する。
【0037】
CPU51はステップS32でカウンタMC1およびカウンタMC2のそれぞれの値を検出すると、ステップS33でカウンタMC1の値の検出結果を大当り値(7)と比較する。この大当り値(7)はROM52に予め記録されたものであり、CPU51はカウンタMC1の値の検出結果が大当り値と同一であると判断した場合にはステップS34でRAM53の大当りフラグをオン状態に設定する。この大当りフラグはステップS1の電源投入処理でオフ状態に初期設定されるものであり、CPU51はステップS34で大当りフラグをオン状態に設定した場合にはステップS35へ移行する。ここで特別図柄を大当り図柄に設定し、ステップS36で演出制御回路70に大当りコマンドを送信し、ステップS40でプロセスフラグの値に(1)を設定する。
【0038】
CPU51はステップS33でカウンタMC1の値の検出結果が大当り値と異なると判断すると、ステップS37で大当りフラグをオフ状態に設定する。そして、ステップS38で特別図柄を外れ図柄に設定し、ステップS39で演出制御回路70に外れコマンドを送信し、ステップS40でプロセスフラグの値に(1)を設定する。
1−3.変動開始コマンド選択処理
図8はステップS7の変動開始コマンド選択処理である。この変動開始コマンド選択処理はプロセスフラグの値が(1)に設定されている場合に実行されるものであり、CPU51はステップS41で大当りフラグがオン状態に設定されているか否かを判断する。ここで大当りフラグがオン状態に設定されていると判断した場合にはステップS42でROM52から変動開始コマンドテーブル1を検出し、大当りフラグがオフ状態に設定されていると判断した場合にはステップS43でROM52から変動開始コマンドテーブル2を検出する。
【0039】
図9の(a)は変動開始コマンドテーブル1である。この変動開始コマンドテーブル1はROM52に予め記録されたものであり、カウンタMC2の更新範囲内の100の値のそれぞれに1つの変動開始コマンドを割付けることで設定されている。これら変動開始コマンド01〜04の4つのそれぞれは装飾図柄遊技の背景映像の演出内容を設定するためのものであり、変動開始コマンド01の選択確率は(10/100)に設定され、変動開始コマンド02の選択確率は(20/100)に設定され、変動開始コマンド03の選択確率は(30/100)に設定され、変動開始コマンド04の選択確率は(40/100)に設定されている。
【0040】
図9の(b)は変動開始コマンドテーブル2である。この変動開始コマンドテーブル2はROM52に予め記録されたものであり、カウンタMC2の更新範囲内の100の値のそれぞれに1つの変動開始コマンドを割付けることで設定されている。これら変動開始コマンド10〜14の5つのそれぞれは装飾図柄遊技の背景映像の演出内容を設定するためのものであり、変動開始コマンド10の選択確率は(80/100)に設定され、変動開始コマンド11〜14の4つのそれぞれの選択確率は(5/100)に設定されている。
【0041】
CPU51は変動開始コマンドテーブル1および変動開始コマンドテーブル2のいずれかを検出すると、ステップS44で変動開始コマンドテーブルの検出結果からカウンタMC2の値の検出結果に応じた1つの変動開始コマンドを選択する。そして、ステップS45で演出制御回路70に変動開始コマンドの選択結果を送信し、ステップS46でROM52から変動表示時間テーブルを検出する。図10は変動表示時間テーブルである。この変動表示時間テーブルはROM52に予め記録されたものであり、変動開始コマンド01〜14の9つのそれぞれに変動表示時間を割付けることで設定されている。
【0042】
CPU51はステップS46で変動表示時間テーブルを検出すると、ステップS47で変動表示時間テーブルから変動開始コマンドの選択結果に応じた1つの変動表示時間を選択する。そして、ステップS48でRAM53のタイマMTの値に変動表示時間の選択結果を設定し、ステップS49でプロセスフラグの値に(2)を設定する。
【0043】
CPU51はステップS49でプロセスフラグの値を設定すると、ステップS50で保留番号1の保留データエリアからカウンタMC1およびカウンタMC2のそれぞれの値を消去し、ステップS51でカウンタMNの値が(2)以上であるか否かを判断する。ここでカウンタMNの値が(1)であると判断した場合にはステップS57へ移行し、カウンタMNの値が(2)以上であると判断した場合にはステップS52で保留番号2の保留データエリアのカウンタMC1およびカウンタMC2のそれぞれの値を保留番号1の保留データエリアにシフトする。
【0044】
CPU51はステップS52でカウンタMC1およびカウンタMC2のそれぞれの値をシフトすると、ステップS53でカウンタMNの値が(3)以上であるか否かを判断する。ここでカウンタMNの値が(2)であると判断した場合にはステップS57へ移行し、カウンタMNの値が(3)以上であると判断した場合にはステップS54で保留番号3の保留データエリアのカウンタMC1およびカウンタMC2のそれぞれの値を保留番号2の保留データエリアにシフトする。
【0045】
CPU51はステップS54でカウンタMC1およびカウンタMC2のそれぞれの値をシフトすると、ステップS55でカウンタMNの値が(4)であるか否かを判断する。ここでカウンタMNの値が(3)であると判断した場合にはステップS57へ移行し、カウンタMNの値が(4)であると判断した場合にはステップS56で保留番号4の保留データエリアのカウンタMC1およびカウンタMC2のそれぞれの値を保留番号3の保留データエリアにシフトし、ステップS57へ移行する。
【0046】
CPU51はステップS57へ移行すると、カウンタMNの値から一定値(1)を減算する。そして、ステップS58で保留減算コマンドに設定し、ステップS59で演出制御回路70に保留減算コマンドの設定結果を送信する。この保留減算コマンドは演出制御回路70にステップS57でのカウンタMNの値の減算結果を通知するものであり、ステップS57でのカウンタMNの値の減算結果が(3)である場合には保留減算コマンド3が設定され、カウンタMNの値の減算結果が(2)である場合には保留減算コマンド2が設定され、カウンタMNの値の減算結果が(1)である場合には保留減算コマンド1が設定され、カウンタMNの値の減算結果が(0)である場合には保留減算コマンド0が設定される。
1−4.特別図柄遊技処理
図11はステップS8の特別図柄遊技処理である。この特別図柄遊技処理はプロセスフラグの値が(2)に設定されている場合に実行されるものであり、CPU51はステップS61の変動表示処理で特別図柄表示器33に特別図柄を変動状態で表示する。そして、ステップS62でタイマMTの値から一定値(4msec)を減算し、ステップS63でタイマMTの値の減算結果を限度値(0)と比較する。
【0047】
CPU51はステップS63でタイマMTの値の減算結果が限度値に到達したと判断すると、ステップS64の変動停止処理へ移行する。ここで特別図柄表示器33の特別図柄の変動表示を特別図柄の設定結果で停止し、ステップS65で演出制御回路70に変動停止コマンドを送信することで特別図柄遊技の映像が停止したと通知する。即ち、大当りと判定された場合には特別図柄の変動表示が大当り図柄で停止し、外れと判定された場合には特別図柄の変動表示が外れ図柄で停止する。
【0048】
CPU51はステップS65で変動停止コマンドを送信すると、ステップS66で大当りフラグがオン状態に設定されているか否かを判断する。ここで大当りフラグがオフ状態に設定されていると判断した場合にはステップS67でプロセスフラグの値に(0)を設定し、大当りフラグがオン状態に設定されていると判断した場合にはステップS68で大当りフラグをオフ状態に設定し、ステップS69でプロセスフラグの値に(3)を設定する。
1−5.大当り遊技処理
図4のステップS9の大当り遊技処理はプロセスフラグの値が(3)に設定されている場合に実行されるものであり、CPU51はステップS9の大当り遊技処理で15回の大当りラウンドを行う。この大当り遊技処理で初回の大当りラウンドを開始する場合には演出制御回路70に大当り遊技開始コマンドを送信することで初回の大当りラウンドが始まることを通知し、最終回の大当りラウンドを終える場合には演出制御回路70に大当り遊技停止コマンドを送信することで最終回の大当りラウンドが終了することを通知し、演出制御回路70に大当り遊技停止コマンドを送信した場合にはプロセスフラグの値に(0)を設定する。
2.演出制御回路70の処理内容
2−1.メイン処理
図12のメイン処理は演出制御回路70のCPU71が実行するものであり、CPU71は電源が投入された場合にはステップS101の電源投入処理でRAM73を初期設定し、ステップS102でRAM73のタイマ割込みフラグがオン状態に設定されているか否かを判断する。このタイマ割込みフラグはCPU71がタイマ割込み処理でオン状態に設定するものである。このタイマ割込み処理は一定時間(10msec)が経過する毎に起動するものであり、タイマ割込みフラグは一定時間(10msec)が経過する毎にオン状態に設定される。
【0049】
CPU71はステップS102でタイマ割込みフラグがオフ状態に設定されていると判断すると、ステップS103のカウンタ更新処理でRAM73のカウンタSC1の値とカウンタSC2の値とカウンタSC3の値とカウンタSC4の値のそれぞれを一定値(1)だけ更新し、ステップS102に復帰する。これらカウンタSC1〜SC4のそれぞれの値はステップS101の電源投入処理で下限値(0)に初期設定されるものであり、カウンタSC1の値は下限値(0)から上限値(249)に加算された後に下限値(0)に戻して循環的に加算され、カウンタSC2の値は下限値(0)から上限値(162)に加算された後に下限値(0)に戻して循環的に加算され、カウンタSC3の値は下限値(0)から上限値(72)に加算された後に下限値(0)に戻して循環的に加算され、カウンタSC4の値は下限値(0)から上限値(99)に加算された後に下限値(0)に戻して循環的に加算される。
【0050】
CPU71はステップS102でタイマ割込みフラグがオン状態に設定されていると判断すると、ステップS104でタイマ割込みフラグをオフ状態に設定する。そして、ステップS105の保留加算コマンド処理とステップS106の装飾図柄遊技処理とステップS107の大当り遊技演出処理のそれぞれへ順に移行し、ステップS107の大当り遊技演出処理を終えた場合にはステップS102に復帰する。
2−2.外部割込処理
演出制御回路70のCPU71はメイン制御回路50から保留加算コマンドと先読みコマンド1と先読みコマンド2と大当りコマンドと外れコマンドと変動開始コマンドと保留減算コマンドと変動停止コマンドと大当り遊技開始コマンドと大当り遊技停止コマンドのそれぞれが送信されることで外部割込み処理を起動する。このCPU71は外部割込み処理を起動した場合には割込み禁止状態となり、保留加算コマンド〜大当り遊技停止コマンドのそれぞれを外部割込み処理でRAM73に記録した後に割込み禁止状態を解除する。
2−3.保留加算コマンド処理
図13はステップS105の保留加算コマンド処理であり、CPU71はステップS111でRAM73に保留加算コマンドが記録されているか否かを判断する。ここでRAM73に保留加算コマンドが記録されていると判断した場合にはステップS112でRAM73から保留加算コマンドを検出し、ステップS113の先読み処理へ移行する。
【0051】
CPU71はステップS113の先読み処理を終えると、ステップS114で保留加算コマンドの検出結果が保留加算コマンド4であるか否かを判断する。ここで保留加算コマンドの検出結果が保留加算コマンド4でないと判断した場合にはステップS117へ移行し、保留加算コマンドの検出結果が保留加算コマンド4であると判断した場合にはステップS115へ移行する。
【0052】
CPU71はステップS115へ移行すると、RAM73の保留演出中フラグがオフ状態に設定されているか否かを判断する。この保留演出中フラグはステップS101の電源投入処理でオフ状態に初期設定されるものであり、CPU71はステップS115で保留演出中フラグがオン状態に設定されていると判断した場合にはステップS117へ移行し、ステップS115で保留演出中フラグがオフ状態に設定されていると判断した場合にはステップS116の保留演出開始コマンド処理を経てステップS117へ移行する。
【0053】
CPU71はステップS117へ移行すると、保留表示コマンドを設定する。そして、ステップS118で表示制御回路80に保留表示コマンドの設定結果を送信し、ステップS119でRAM73から保留加算コマンドを消去する。この保留表示コマンドは保留加算コマンドの検出結果に応じて設定されるものであり、保留加算コマンドの検出結果が保留加算コマンド1である場合には保留表示コマンド1が設定され、保留加算コマンドの検出結果が保留加算コマンド2である場合には保留表示コマンド2が設定され、保留加算コマンドの検出結果が保留加算コマンド3である場合には保留表示コマンド3が設定され、保留加算コマンドの検出結果が保留加算コマンド4である場合には保留表示コマンド4が設定される。
【0054】
図14はステップS113の先読み処理であり、CPU71はステップS121でRAM73から先読みコマンド1を検出し、ステップS122でRAM73から先読みコマンド2を検出し、ステップS123で先読みコマンド1の検出結果がROM72に予め記録された大当り値(7)と同一であるか否かを判断する。この大当り値はメイン制御回路50がカウンタMC1の値の検出結果に応じて大当りであるか否かを判定する場合の大当り値と同一に設定されたものであり、CPU71はステップS123で先読みコマンド1の検出結果が大当り値と同一であると判断した場合にはステップS124でROM72から先読みテーブル1を検出し、先読みコマンド1の検出結果が大当り値と異なると判断した場合にはステップS125でROM72から先読みテーブル2を検出する。
【0055】
図15の(a)は先読みテーブル1である。この先読みテーブル1はROM72に予め記録されたものであり、メイン制御回路50の大当り用の変動開始コマンドテーブル1と同一の(0〜9)の10の先読みコマンド2の値のそれぞれに先読み結果として変動開始コマンド01を割付け、変動開始コマンドテーブル1と同一の(10〜29)の20の先読みコマンド2の値のそれぞれに先読み結果として変動開始コマンド02を割付け、変動開始コマンドテーブル1と同一の(30〜59)の30の先読みコマンド2の値のそれぞれに先読み結果として変動開始コマンド03を割付け、変動開始コマンドテーブル1と同一の(60〜99)の40の先読みコマンド2の値のそれぞれに先読み結果として変動開始コマンド04を割付けることで設定されている。
【0056】
図15の(b)は先読みテーブル2である。この先読みテーブル2はROM72に予め記録されたものであり、メイン制御回路50の外れ用の変動開始コマンドテーブル2と同一の(0〜79)の80の先読みコマンド2の値のそれぞれに先読み結果として変動開始コマンド10を割付け、変動開始コマンドテーブル2と同一の(80〜84)の5の先読みコマンド2の値のそれぞれに先読み結果として変動開始コマンド11を割付け、変動開始コマンドテーブル2と同一の(85〜89)の5の先読みコマンド2の値のそれぞれに先読み結果として変動開始コマンド12を割付け、変動開始コマンドテーブル2と同一の(90〜94)の5の先読みコマンド2の値のそれぞれに先読み結果として変動開始コマンド13を割付け、変動開始コマンドテーブル2と同一の(95〜99)の5の先読みコマンド2の値のそれぞれに先読み結果として変動開始コマンド14を割付けることで設定されている。
【0057】
CPU71は先読みテーブル1または先読みテーブル2を検出すると、ステップS126で先読みテーブルの検出結果から先読みコマンド2の検出結果に応じた1つの先読み結果を選択し、ステップS127で先読み結果の選択結果をRAM73に記録する。そして、ステップS128でRAM73から先読みコマンド1を消去し、ステップS129でRAM73から先読みコマンド2を消去する。図16はRAM73の先読みエリアである。この先読みエリアには保留番号1〜4の4つが設定されており、先読み結果の選択結果は保留加算コマンドの検出結果が保留加算コマンド1である場合に保留番号1の先読みエリアに記録され、保留加算コマンドの検出結果が保留加算コマンド2である場合に保留番号2の先読みエリアに記録され、保留加算コマンドの検出結果が保留加算コマンド3である場合に保留番号3の先読みエリアに記録され、保留加算コマンドの検出結果が保留加算コマンド4である場合に保留番号4の先読みエリアに記録される。
【0058】
図17はステップS116の保留演出開始コマンド処理であり、CPU71はステップS131でRAM73からカウンタSC4の値の更新結果を検出し、ステップS132の保留演出開始コマンド処理1とステップS133の保留演出開始コマンド処理2とステップS134の保留演出開始コマンド処理3のそれぞれへ順に移行する。
【0059】
図18はステップS132の保留演出開始コマンド処理1であり、CPU71はステップS141で保留番号4の先読みエリアの先読み結果が変動開始コマンド04であるか否かを判断する。ここで保留番号4の先読みエリアの先読み結果が変動開始コマンド04でないと判断した場合にはステップS142へ移行し、保留番号4の先読みエリアの先読み結果が変動開始コマンド04であると判断した場合にはステップS143へ移行する。
【0060】
CPU71はステップS142へ移行すると、保留番号4の先読みエリアの先読み結果が変動開始コマンド14であるか否かを判断する。ここで保留番号4の先読みエリアの先読み結果が変動開始コマンド14でないと判断した場合には保留演出開始コマンド処理1を終え、保留番号4の先読みエリアの先読み結果が変動開始コマンド14であると判断した場合にはステップS143へ移行する。
【0061】
CPU71はステップS143へ移行すると、表示制御回路80に保留演出開始コマンド1を送信する。そして、ステップS144でRAM73のカウンタSNの値に(4)を設定し、ステップS145で保留演出中フラグをオン状態に設定する。即ち、メイン制御回路50が保留番号4の保留データエリアのカウンタMC2の値に応じて大当り用の変動開始コマンド04を選択する場合および外れ用の変動開始コマンド14を選択する場合のそれぞれには演出制御回路70から表示制御回路80に保留演出開始コマンド1が送信される。
【0062】
図19はステップS133の保留演出開始コマンド処理2であり、CPU71はステップS151で保留番号4の先読みエリアの先読み結果が変動開始コマンド10であるか否かを判断する。ここで保留番号4の先読みエリアの先読み結果が変動開始コマンド10でないと判断した場合には保留演出開始コマンド処理2を終え、保留番号4の先読みエリアの先読み結果が変動開始コマンド10であると判断した場合にはステップS152でカウンタSC4の値の検出結果が(0)から(2)の範囲内にあるか否かを判断する。ここでカウンタSC4の値の検出結果が(0)から(2)の範囲内にないと判断した場合には保留演出開始コマンド処理2を終え、カウンタSC4の値の検出結果が(0)から(2)の範囲内にあると判断した場合にはステップS153へ移行する。
【0063】
CPU71はステップS153へ移行すると、表示制御回路80に保留演出開始コマンド2を送信する。そして、ステップS154でカウンタSNの値に(4)を設定し、ステップS155で保留演出中フラグをオン状態に設定する。即ち、メイン制御回路50が保留番号4の保留データエリアのカウンタMC2の値に応じて外れ用の変動開始コマンド10を選択する場合には演出制御回路70から表示制御回路80に保留演出開始コマンド2が(3/100)の確率で送信される。
【0064】
図20はステップS134の保留演出開始コマンド処理3であり、CPU71はステップS161で保留番号4の先読みエリアの先読み結果が変動開始コマンド01と変動開始コマンド02と変動開始コマンド03のいずれかであるか否かを判断する。ここで保留番号4の先読みエリアの先読み結果が変動開始コマンド01〜03のいずれでもないと判断した場合にはステップS163へ移行し、保留番号4の先読みエリアの先読み結果が変動開始コマンド01〜03のいずれかであると判断した場合にはステップS162でカウンタSC4の値の検出結果が(0)から(9)の範囲内にあるか否かを判断する。ここでカウンタSC4の値の検出結果が(0)から(9)の範囲内にないと判断した場合には保留演出開始コマンド処理3を終え、カウンタSC4の値の検出結果が(0)から(9)の範囲内にあると判断した場合にはステップS165へ移行する。
【0065】
CPU71はステップS163へ移行すると、保留番号4の先読みエリアの先読み結果が変動開始コマンド11と変動開始コマンド12と変動開始コマンド13のいずれかであるか否かを判断する。ここで保留番号4の先読みエリアの先読み結果が変動開始コマンド11〜13のいずれでもないと判断した場合には保留演出開始コマンド処理3を終え、保留番号4の先読みエリアの先読み結果が変動開始コマンド11〜13のいずれかであると判断した場合にはステップS164でカウンタSC4の値の検出結果が(0)から(4)の範囲内にあるか否かを判断する。ここでカウンタSC4の値の検出結果が(0)から(4)の範囲内にないと判断した場合には保留演出開始コマンド処理3を終え、カウンタSC4の値の検出結果が(0)から(4)の範囲内にあると判断した場合にはステップS165へ移行する。
【0066】
CPU71はステップS165へ移行すると、表示制御回路80に保留演出開始コマンド3を送信する。そして、ステップS166でカウンタSNの値に(2)を設定し、ステップS167で保留演出中フラグをオン状態に設定する。即ち、メイン制御回路50が保留番号4の保留データエリアのカウンタMC2の値に応じて大当り用の変動開始コマンド01〜03のいずれかを選択する場合には演出制御回路70から表示制御回路80に保留演出開始コマンド3が(10/100)の高確率で送信され、メイン制御回路50が保留番号4の保留データエリアのカウンタMC2の値に応じて外れ用の変動開始コマンド11〜13のいずれかを選択する場合には演出制御回路70から表示制御回路80に保留演出開始コマンド3が(5/100)の低確率で送信される。
2−4.装飾図柄遊技処理
図21はステップS106の装飾図柄遊技処理であり、演出制御回路70のCPU71はステップS171でRAM73に変動開始コマンドが記録されているか否かを判断する。ここでRAM73に変動開始コマンドが記録されていないと判断した場合にはステップS177へ移行し、RAM73に変動開始コマンドが記録されていると判断した場合にはステップS172でRAM73の装飾図柄遊技フラグをオン状態に設定する。この装飾図柄遊技フラグはステップS101の電源投入処理でオフ状態に初期設定されるものであり、CPU71はステップS172で装飾図柄遊技フラグをオン状態に設定した場合にはステップS173の変動開始コマンド処理へ移行する。
【0067】
CPU71はステップS173の変動開始コマンド処理を終えると、ステップS174でRAM73のタイマSTの値に(0)を設定する。そして、ステップS175で表示制御回路80に再生開始コマンドを送信し、ステップS176でRAM73から変動開始コマンドを消去し、ステップS177へ移行する。
【0068】
CPU71はステップS177へ移行すると、装飾図柄遊技フラグがオン状態に設定されているか否かを判断する。ここで装飾図柄遊技フラグがオン状態に設定されていると判断した場合にはステップS178でタイマSTの値に一定値(10msec)を加算し、ステップS179の演出制御処理1へ移行する。この演出制御処理1を終えた場合にはステップS180でRAM73に変動停止コマンドが記録されているか否かを判断し、RAM73に変動停止コマンドが記録されていると判断した場合にはステップS181の演出制御処理2へ移行する。
【0069】
CPU71はステップS181の演出制御処理2を終えると、ステップS182で装飾図柄遊技フラグをオフ状態に設定する。そして、ステップS183でRAM73から変動停止コマンドを消去し、ステップS184で表示制御回路80に再生停止コマンドを送信する。
2−4−1.変動開始コマンド処理
図22はステップS173の変動開始コマンド処理であり、演出制御回路70のCPU71はステップS191でRAM73から変動開始コマンドを検出し、ステップS192でRAM73に大当りコマンドが記録されているか否かを判断する。ここでRAM73に大当りコマンドが記録されていると判断した場合にはステップS193でRAM73から大当りコマンドを消去し、ステップS194の大当り図柄設定処理へ移行する。この大当り図柄設定処理は装飾図柄を大当りの組合せに設定するものであり、CPU71はステップS194でRAM73からカウンタSC1の値の更新結果を検出する。そして、(1)〜(8)の8つの図柄要素のうちからカウンタSC1の値の検出結果に応じた1つを選択し、左列の図柄要素と中列の図柄要素と右列の図柄要素のそれぞれを図柄要素の選択結果に設定することで装飾図柄を大当りの組合せに設定する。
【0070】
CPU71はステップS192でRAM73に大当りコマンドが記録されていないと判断すると、ステップS195へ移行する。この場合にはRAM73に外れコマンドが記録されており、CPU71はステップS195でRAM73から外れコマンドを消去し、ステップS196で変動開始コマンドの検出結果が完全外れ用の変動開始コマンド10であるか否かを判断する。ここで変動開始コマンドの検出結果が変動開始コマンド10であると判断した場合にはステップS197の完全外れ図柄設定処理へ移行する。この完全外れ図柄設定処理は装飾図柄を完全外れの組合せに設定するものであり、CPU71はステップS197でRAM73からカウンタSC1とSC2とSC3のそれぞれの値の更新結果を検出する。そして、(1)〜(8)の8つの図柄要素のうちからカウンタSC1の値の検出結果に応じた1つを選択し、左列の図柄要素を図柄要素の選択結果に設定する。次に(1)〜(8)の8つの図柄要素のうち左列の図柄要素の設定結果を除いた7つのうちからカウンタSC2の値の検出結果に応じた1つを選択し、右列の図柄要素を図柄要素の選択結果に設定する。最後に(1)〜(8)の8つの図柄要素のうちからカウンタSC3の値の検出結果に応じた1つを選択し、中列の図柄要素を図柄要素の選択結果に設定することで装飾図柄を完全外れの組合せに設定する。
【0071】
CPU71は変動開始コマンドの検出結果が変動開始コマンド11〜14の4つのいずれかである場合にはステップS196で変動開始コマンドの検出結果が変動開始コマンド10でないと判断し、ステップS198の外れリーチ図柄設定処理へ移行する。この外れリーチ図柄設定処理は装飾図柄を外れリーチの組合せに設定するものであり、CPU71はステップS198でRAM73からカウンタSC1およびSC2のそれぞれの値の更新結果を検出する。そして、(1)〜(8)の8つの図柄要素のうちからカウンタSC1の値の検出結果に応じた1つを選択し、左列の図柄要素および右列の図柄要素のそれぞれを図柄要素の選択結果に設定する。次に(1)〜(8)の8つの図柄要素のうち左列の図柄要素および右列の図柄要素のそれぞれの設定結果を除いた7つのうちからカウンタSC2の値の検出結果に応じた1つを選択し、中列の図柄要素を図柄要素の選択結果に設定することで装飾図柄を外れリーチの組合せに設定する。
【0072】
CPU71はステップS194またはステップS197またはステップS198で装飾図柄の組合せを設定すると、ステップS199で表示制御回路80に左列の図柄要素の設定結果と中列の図柄要素の設定結果と右列の図柄要素の設定結果のそれぞれを送信し、ステップS200で保留演出中フラグがオン状態に設定されているか否かを判断する。ここで保留演出中フラグがオフ状態に設定されていると判断した場合にはステップS209へ移行し、保留演出中フラグがオン状態に設定されていると判断した場合にはステップS201へ移行する。ここで表示制御回路80に保留演出変更コマンドを送信し、ステップS202でカウンタSNの値から一定値(1)を減算する。
【0073】
CPU71はステップS202でカウンタSNの値を減算すると、ステップS203でカウンタSNの値の減算結果が限度値(0)であるか否かを判断する。ここでカウンタSNの値の減算結果が限度値でないと判断した場合にはステップS205へ移行し、カウンタSNの値の減算結果が限度値であると判断した場合にはステップS204へ移行する。ここで保留演出中フラグをオフ状態に設定し、ステップS205へ移行する。即ち、演出制御回路70から表示制御回路80に保留演出開始コマンド1が送信された場合には保留演出開始コマンド1が送信されたときに保留番号4の保留データエリアに記録されていたカウンタMC2の値に応じて装飾図柄遊技の映像が開始されるときに保留演出中フラグがオン状態からオフ状態に切換えられ、演出制御回路70から表示制御回路80に保留演出開始コマンド2が送信された場合には保留演出開始コマンド2が送信されたときに保留番号4の保留データエリアに記録されていたカウンタMC2の値に応じて装飾図柄遊技の映像が開始されるときに保留演出中フラグがオン状態からオフ状態に切換えられ、演出制御回路70から表示制御回路80に保留演出開始コマンド3が送信された場合には保留演出開始コマンド2が送信されたときに保留番号4の保留データエリアに記録されていたカウンタMC2の値に応じて装飾図柄遊技の映像が開始されるより前に保留演出中フラグがオン状態からオフ状態に切換えられる。
【0074】
CPU71はステップS205へ移行すると、保留番号1の先読みエリアに先読み結果として変動開始コマンド04が記録されているか否かを判断する。ここで保留番号1の先読みエリアに先読み結果として変動開始コマンド04が記録されていると判断した場合にはステップS206で表示制御回路80にビデオコマンド04spを送信し、ステップS212の保留減算コマンド処理およびステップS213の先読みエリア処理のそれぞれへ順に移行する。
【0075】
CPU71はステップS205で保留番号1の先読みエリアに先読み結果として変動開始コマンド04が記録されていないと判断すると、ステップS207で保留番号1の先読みエリアに先読み結果として変動開始コマンド14が記録されているか否かを判断する。ここで保留番号1の先読みエリアに先読み結果として変動開始コマンド14が記録されていないと判断した場合にはステップS209へ移行し、保留番号1の先読みエリアに先読み結果として変動開始コマンド14が記録されていると判断した場合にはステップS208へ移行する。ここで表示制御回路80にビデオコマンド14spを送信し、ステップS212の保留減算コマンド処理およびステップS213の先読みエリア処理のそれぞれへ順に移行する。
【0076】
CPU71はステップS209へ移行すると、ROM72からビデオコマンドテーブルを検出する。図23はビデオコマンドテーブルである。このビデオコマンドテーブルはROM72に予め記録されたものであり、変動開始コマンド01〜14の9つのそれぞれにビデオコマンドを割付けることで設定されている。
【0077】
CPU71はステップS209でビデオコマンドテーブルを検出すると、ステップS210でビデオコマンドテーブルから変動開始コマンドの検出結果に応じた1つのビデオコマンドを選択する。そして、ステップS211で表示制御回路80にビデオコマンドの選択結果を送信し、ステップS212の保留減算コマンド処理およびステップS213の先読みエリア処理のそれぞれへ順に移行する。
【0078】
保留番号4の先読みエリアに変動開始コマンド04の先読み結果が記録されていた場合には保留番号4の先読みエリアに変動開始コマンド04の先読み結果が記録されたときに装飾図柄表示器34に表示されていた装飾図柄遊技の映像を1回目として5回目の装飾図柄遊技の映像が表示開始されるときに表示制御回路80にビデオコマンド04spが送信され、保留番号4の先読みエリアに変動開始コマンド14の先読み結果が記録されていた場合には保留番号4の先読みエリアに変動開始コマンド14の先読み結果が記録されたときに装飾図柄表示器34に表示されていた装飾図柄遊技の映像を1回目として5回目の装飾図柄遊技の映像が表示開始されるときに表示制御回路80にビデオコマンド14spが送信され、保留番号4の先読みエリアに変動開始コマンド04の先読み結果が記録されていた場合および変動開始コマンド14の先読み結果が記録されていた場合のそれぞれを除いては今回の装飾図柄遊技の映像が始まるときにメイン制御回路50からの変動開始コマンドの送信結果に応じたビデオコマンドがビデオコマンドテーブルから選択され、表示制御回路80にビデオコマンドの選択結果が送信される。
【0079】
図24はステップS212の保留減算コマンド処理であり、CPU71はステップS221でRAM73から保留減算コマンドを検出し、ステップS222で保留表示コマンドを設定する。そして、ステップS223で表示制御回路80に保留表示コマンドの設定結果を送信し、ステップS224でRA73から保留減算コマンドを消去する。この保留表示コマンドは保留減算コマンドの検出結果が保留減算コマンド0である場合に保留表示コマンド0に設定され、保留減算コマンドの検出結果が保留減算コマンド1である場合に保留表示コマンド1に設定されるものであり、保留減算コマンドの検出結果が保留減算コマンド2である場合には保留表示コマンド2に設定され、保留減算コマンドの検出結果が保留減算コマンド3である場合には保留表示コマンド3に設定される。
【0080】
図25はステップS213の先読みエリア処理であり、CPU71はステップS231で保留番号1の先読みエリアから先読み結果を消去し、ステップS232で保留番号2の先読みエリアに先読み結果が記録されているか否かを判断する。ここで保留番号2の先読みエリアに先読み結果が記録されていないと判断した場合には先読みエリア処理を終え、保留番号2の先読みエリアに先読み結果が記録されていると判断した場合にはステップS233で保留番号2の先読みエリアの先読み結果を保留番号1の先読みエリアにシフトする。
【0081】
CPU71はステップS233で保留番号2の先読みエリアの先読み結果をシフトすると、ステップS234で保留番号3の先読みエリアに先読み結果が記録されているか否かを判断する。ここで保留番号3の先読みエリアに先読み結果が記録されていないと判断した場合には先読みエリア処理を終え、保留番号3の先読みエリアに先読み結果が記録されていると判断した場合にはステップS235で保留番号3の先読みエリアの先読み結果を保留番号2の先読みエリアにシフトする。
【0082】
CPU71はステップS235で保留番号3の先読みエリアの先読み結果をシフトすると、ステップS236で保留番号4の先読みエリアに先読み結果が記録されているか否かを判断する。ここで保留番号4の先読みエリアに先読み結果が記録されていないと判断した場合には先読みエリア処理を終え、保留番号4の先読みエリアに先読み結果が記録されていると判断した場合にはステップS237で保留番号4の先読みエリアの先読み結果を保留番号3の先読みエリアにシフトする。
2−4−2.演出制御処理1
図26はステップS179の演出制御処理1であり、演出制御回路70のCPU71はステップS241でタイマSTの値が全図変動開始時間(0)であるか否かを判断する。ここでタイマSTの値が全図変動開始時間でないと判断した場合にはステップS243へ移行し、タイマSTの値が全図変動開始時間であると判断した場合にはステップS242で表示制御回路80に全図変動開始コマンドを送信する。この表示制御回路80は全図変動開始コマンドを受信した場合には装飾図柄表示器34の表示領域のうち第1保留表示領域35〜第4保留表示領域38の下方の変動領域内に左列の図柄要素と中列の図柄要素と右列の図柄要素のそれぞれの変動表示を開始する(図27のa参照)。
【0083】
CPU71はステップS243へ移行すると、タイマSTの値が左列の変動停止時間(>全図変動開始時間)であるか否かを判断する。ここでタイマSTの値が左列の変動停止時間でないと判断した場合にはステップS245へ移行し、タイマSTの値が左列の変動停止時間であると判断した場合にはステップS244で表示制御回路80に左列の変動停止コマンドを送信する。この表示制御回路80は左列の変動停止コマンドを受信した場合にはVRAMから左列の図柄要素の設定結果を検出し、左列の図柄要素の変動表示を左列の図柄要素の検出結果で停止する(図27のb参照)。
【0084】
CPU71はステップS245へ移行すると、タイマSTの値が右列の変動停止時間(>左列の変動停止時間)であるか否かを判断する。ここでタイマSTの値が右列の変動停止時間でないと判断した場合には演出制御処理1を終え、タイマSTの値が右列の変動停止時間であると判断した場合にはステップS246で表示制御回路80に右列の変動停止コマンドを送信する。この表示制御回路80は右列の変動停止コマンドを受信した場合にはVRAMから右列の図柄要素の設定結果を検出し、右列の図柄要素の変動表示を右列の図柄要素の検出結果で停止する(図27のc参照)。
2−4−3.演出制御処理2
図21のステップS181の演出制御処理2は表示制御回路80に中列の変動停止コマンドを送信するものであり、表示制御回路80は中列の変動停止コマンドを受信した場合にはVRAMから中列の図柄要素の設定結果を検出し、中列の図柄要素の変動表示を中列の図柄要素の検出結果で停止する(図27のd参照)。即ち、装飾図柄遊技の映像は左列の図柄要素と右列の図柄要素と中列の図柄要素を順に変動停止状態とするものであり、メイン制御回路50が外れと判定することで変動開始コマンド10を選択した場合には最終の中列の図柄要素が変動停止状態になることで装飾図柄が完全外れの組合せとなり、メイン制御回路50が外れと判定することで変動開始コマンド11〜14の4つのいずれかを選択した場合には最終の中列の図柄要素が変動停止状態になることで装飾図柄が外れリーチの組合せとなり、メイン制御回路50が大当りと判定した場合には変動開始コマンドの選択結果に拘らず最終の中列の図柄要素が変動停止状態になることで装飾図柄が大当りの組合せとなる。
2−5.大当り遊技演出処理
図12のステップS107の大当り遊技演出処理はRAM73に大当り遊技開始コマンドおよび大当り遊技停止コマンドのそれぞれが記録されているか否かを判断するものであり、演出制御回路70のCPU71はRAM73に大当り遊技開始コマンドが記録されていると判断した場合にはRAM73から大当り遊技開始コマンドを消去し、表示制御回路80に大当り遊技演出開始コマンドを送信する。このCPU71はRAM73に大当り遊技停止コマンドが記録されていると判断した場合にはRAM73から大当り遊技停止コマンドを消去し、表示制御回路80に大当り遊技演出停止コマンドを送信する。
【0085】
表示制御回路80は大当り遊技演出開始コマンドを受信すると、VROMから大当り遊技演出用のビデオデータを検出する。この大当り遊技演出用のビデオデータはVROMに予め記録されたものであり、表示制御回路80は大当り遊技演出用のビデオデータを検出した場合には大当り遊技演出用のビデオデータを再生することで装飾図柄表示器34の変動領域内に大当り遊技演出の映像を表示開始する。この表示制御回路80は大当り遊技演出停止コマンドを受信した場合には大当り遊技演出用のビデオデータの再生処理を停止し、大当り遊技演出の映像を表示停止する。
3.表示制御回路80の処理内容
図28は表示制御回路80のVROMに予め記録された装飾図柄遊技用のビデオデータの一覧である。これらビデオデータ01〜14spの11のそれぞれは装飾図柄遊技の背景映像を表示するためのものであり、表示制御回路80のVDPは演出制御回路70からのビデオコマンドを受信した場合にVROMからビデオコマンドの受信結果に応じた1つのビデオデータを検出する。このVDPは演出制御回路70からの再生開始コマンドを受信した場合にビデオデータの検出結果を再生開始することで装飾図柄表示器34の変動領域内に装飾図柄遊技の背景映像を表示開始し、演出制御回路70からの再生停止コマンドを受信した場合にビデオデータの検出結果を再生停止することで装飾図柄遊技の背景映像を表示停止するものであり、左列の図柄要素と中列の図柄要素と右列の図柄要素のそれぞれは装飾図柄表示器34の変動領域内に装飾図柄遊技の背景映像の前方に重ねて表示される。
【0086】
図29はビデオデータ03を説明するものであり、ビデオデータ03は通常映像データとリーチ映像データ31とリーチ映像データ32とリーチ映像データ33とリーチ映像データ34とリーチ映像データ35−0から構成されている。このビデオデータ03が選択されている場合には装飾図柄が大当りの組合せに設定されており、装飾図柄はリーチ状態を経て大当りの組合せとなる。これら通常映像データ〜リーチ映像データ35−0は通常映像データ→リーチ映像データ31→リーチ映像データ32→リーチ映像データ33→リーチ映像データ34→リーチ映像データ35−0の順に再生されるものであり、図30は表示制御回路80のVDPがビデオデータ03を再生することで装飾図柄表示器34の変動領域内に表示する装飾図柄遊技の背景映像である。
【0087】
通常映像データは主人公が怪獣を探す通常映像を表示するものである(図30のa参照)。この通常映像データの再生処理は左列の図柄要素と中列の図柄要素と右列の図柄要素のそれぞれの変動表示が開始されるタイミングで開始されるものであり、装飾図柄がリーチ状態となった直後に終了する。リーチ映像データ31は主人公が素手で怪獣と戦うリーチ映像31を表示するものであり(図30のb参照)、リーチ映像データ32は主人公が刀で怪獣と戦うリーチ映像32を表示するものであり(図30のc参照)、リーチ映像データ33は主人公が拳銃で怪獣と戦うリーチ映像33を表示するものであり(図30のd参照)、リーチ映像データ34は主人公がライフルで怪獣と戦うリーチ映像34を表示するものであり(図30のe参照)、リーチ映像データ31〜リーチ映像データ34のそれぞれは主人公が怪獣を倒すことができない結末に設定されている。リーチ映像データ35−0は主人公がバズーカ砲で怪獣と戦うリーチ映像35−0を表示するものであり(図30のf参照)、主人公が怪獣を倒す大当りの結末に設定されている(図30のg参照)。これらリーチ映像データ31〜リーチ映像データ35−0のそれぞれの再生処理はリーチ状態で行われるものであり、装飾図柄はリーチ映像データ35−0の再生処理が終了した直後に中列の図柄要素が変動停止状態になることで大当りの組合せとなる。
【0088】
図31はビデオデータ13を説明するものであり、ビデオデータ13は通常映像データとリーチ映像データ31とリーチ映像データ32とリーチ映像データ33とリーチ映像データ34とリーチ映像データ35−1から構成されている。このビデオデータ13が選択されている場合には装飾図柄が外れリーチの組合せに設定されており、装飾図柄はリーチ状態を経て外れリーチの組合せとなる。これら通常映像データ〜リーチ映像データ35−1は通常映像データ→リーチ映像データ31→リーチ映像データ32→リーチ映像データ33→リーチ映像データ34→リーチ映像データ35−1の順に再生されるものであり、図32は表示制御回路80のVDPがビデオデータ13を再生することで装飾図柄表示器34の変動領域内に表示する装飾図柄遊技の背景映像である。
【0089】
ビデオデータ13の通常映像データとリーチ映像データ31とリーチ映像データ32とリーチ映像データ33とリーチ映像データ34のそれぞれはビデオデータ03と同一であり、装飾図柄表示器34の変動領域内にはビデオデータ13が再生されることで主人公が怪獣を探す通常映像(図32のa参照)と主人公が素手で怪獣と戦うリーチ映像31(図32のb参照)と主人公が刀で怪獣と戦うリーチ映像32(図32のc参照)と主人公が拳銃で怪獣と戦うリーチ映像33(図32のd参照)と主人公がライフルで怪獣と戦うリーチ映像34(図32のe参照)が順に表示される。このビデオデータ13のリーチ映像データ35−1は主人公がバズーカ砲で怪獣と戦うリーチ映像35−1を表示するものであり(図32のf参照)、主人公が怪獣を倒すことができない外れの結末(図32のg参照)に設定されている点でビデオデータ03のリーチ映像35−0と相違する。
【0090】
ビデオデータ04spはビデオデータ03の最終のリーチ映像データ35−0のみから構成されたものであり、ビデオコマンド04spが選択された場合に再生される。このビデオコマンド04spは保留番号4の先読みエリアに変動開始コマンド04の先読み結果が記録されていた場合に5回目の装飾図柄遊技の映像が表示開始されるときに送信されるものであり(保留番号4の先読みエリアに変動開始コマンド04の先読み結果が記録されたときに装飾図柄表示器34に表示されていた装飾図柄遊技の映像を1回目とする)、保留番号4の先読みエリアに変動開始コマンド04の先読み結果が記録されていた場合には5回目の装飾図柄遊技の映像で主人公がバズーカ砲で怪獣を倒すリーチ映像35−0が背景映像として表示される。
【0091】
ビデオデータ14spはビデオデータ13の最終のリーチ映像データ35−1のみから構成されたものであり、ビデオコマンド14spが選択された場合に再生される。このビデオコマンド14spは保留番号4の先読みエリアに変動開始コマンド04の先読み結果が記録されていた場合に5回目の装飾図柄遊技の映像が表示開始されるときに送信されるものであり、保留番号4の先読みエリアに変動開始コマンド14の先読み結果が記録されていた場合には5回目の装飾図柄遊技の映像で主人公がバズーカ砲で怪獣を倒すことができないリーチ映像35−1が背景映像として表示される。
【0092】
ビデオデータ04はビデオデータ04spとは異なる演出内容の背景映像を表示するものであり、ビデオデータ04およびビデオデータ04spのそれぞれの再生時間は相互に同一の(10×1000msec)に設定されている。このビデオデータ04はビデオコマンド04が選択された場合に再生されるものであり、今回の装飾図柄遊技が開始されるときにメイン制御回路50から演出制御回路70に変動開始コマンド04が送信された場合には保留番号4の先読みエリアに変動開始コマンド04の先読み結果が記録されていた場合を除いてビデオコマンド04が選択されることでビデオデータ04が再生される。
【0093】
ビデオデータ14はビデオデータ14spとは異なる演出内容の背景映像を表示するものであり、ビデオデータ14およびビデオデータ14spのそれぞれの再生時間は相互に同一の(10×1000msec)に設定されている。このビデオデータ14はビデオコマンド14が選択された場合に再生されるものであり、今回の装飾図柄遊技が開始されるときにメイン制御回路50から演出制御回路70に変動開始コマンド14が送信された場合には保留番号4の先読みエリアに変動開始コマンド14の先読み結果が記録されていた場合を除いてビデオコマンド14が選択されることでビデオデータ14が再生される。
【0094】
図33の保留表示コマンド処理は表示制御回路80のVDPがVROMに予め記録された制御プログラムに基づいて行うものであり、VDPはステップS301でVRAMに保留表示コマンドが記録されているか否かを判断する。このVDPは演出制御回路70からの保留表示コマンドを受信することでVRAMに記録するものであり、VDPはステップS301でVRAMに保留表示コマンドが記録されていないと判断した場合には保留表示コマンド処理を終える。
【0095】
VDPはステップS301でVRAMに保留表示コマンドが記録されていると判断すると、ステップS302でVRAMから保留表示コマンドを検出する。そして、ステップS303の保留表示処理へ移行し、ステップS303の保留表示処理を終えた場合にはステップS304でVRAMから保留表示コマンドを消去する。このステップS303の保留表示処理はVROMから保留表示コマンドの検出結果に応じた画像データを検出し、画像データの検出結果を再生することで装飾図柄表示器34の第1保留表示領域35内〜第4保留表示領域38内のそれぞれに絵柄を表示するものである。
【0096】
図34は保留表示処理で第1保留表示領域35内〜第4保留表示領域38内に表示される絵柄であり、VDPは保留表示コマンド4を検出した場合には第1保留表示領域35内〜第4保留表示領域38内の4つのそれぞれに砂嵐画面の絵柄101を表示することで装飾図柄遊技の保留回数が4回であると報知し(図34のa参照)、保留表示コマンド0を検出した場合には第1保留表示領域35内〜第4保留表示領域38内の4つのそれぞれに黒画面の絵柄102を表示することで装飾図柄遊技の保留回数が0回であると報知する(図34のe参照)。このVDPは保留表示コマンド3を検出した場合には第1保留表示領域35内〜第3保留表示領域37内の3つのそれぞれに砂嵐画面の絵柄101を表示し、第4保留表示領域38内の1つに黒画面の絵柄102を表示することで装飾図柄遊技の保留回数が3回であると報知する(図34のb参照)。このVDPは保留表示コマンド2を検出した場合には第1保留表示領域35内および第2保留表示領域36内の2つのそれぞれに砂嵐画面の絵柄101を表示し、第3保留表示領域37内および第4保留表示領域38内の2つのそれぞれに黒画面の絵柄102を表示することで装飾図柄遊技の保留回数が2回であると報知する(図34のc参照)。このVDPは保留表示コマンド1を検出した場合には第1保留表示領域35内の1つに砂嵐画面の絵柄101を表示し、第2保留表示領域102内〜第4保留表示領域38内の3つのそれぞれに黒画面の絵柄102を表示することで装飾図柄遊技の保留回数が1回であると報知する(図34のd参照)。
【0097】
図35の保留演出開始コマンド処理は表示制御回路80のVDPがVROMに予め記録された制御プログラムに基づいて行うものであり、VDPはステップS311でVRAMに保留演出開始コマンド1が記録されているか否かを判断する。このVDPは演出制御回路70からの保留演出開始コマンド1を受信した場合にVRAMに記録するものであり、VDPはステップS311でVRAMに保留演出開始コマンド1が記録されていないと判断した場合にはステップS314へ移行し、VRAMに保留演出開始コマンド1が記録されていると判断した場合にはステップS312へ移行する。ここでVRAMから保留演出開始コマンド1を消去し、ステップS313の保留演出処理1へ移行する。
【0098】
VDPはステップS314へ移行すると、VRAMに保留演出開始コマンド2が記録されているか否かを判断する。このVDPは演出制御回路70からの保留演出開始コマンド2を受信した場合にVRAMに記録するものであり、VDPはステップS314でVRAMに保留演出開始コマンド2が記録されていないと判断した場合にはステップS317へ移行し、VRAMに保留演出開始コマンド2が記録されていると判断した場合にはステップS315へ移行する。ここでVRAMから保留演出開始コマンド2を消去し、ステップS316の保留演出処理2へ移行する。
【0099】
VDPはステップS317へ移行すると、VRAMに保留演出開始コマンド3が記録されているか否かを判断する。このVDPは演出制御回路70からの保留演出開始コマンド3を受信した場合にVRAMに記録するものであり、VDPはステップS317でVRAMに保留演出開始コマンド3が記録されていないと判断した場合には保留演出開始コマンド処理を終え、VRAMに保留演出開始コマンド3が記録されていると判断した場合にはステップS318へ移行する。ここでVRAMから保留演出開始コマンド3を消去し、ステップS319の保留演出処理3へ移行する。
【0100】
図36はステップS313の保留演出処理1であり、VDPはステップS321でVROMから保留ビデオデータ1と保留ビデオデータ2と保留ビデオデータ3と保留ビデオデータ4を検出する。これら保留ビデオデータ1〜保留ビデオデータ4のそれぞれはVROMに予め記録されたものであり、保留ビデオデータ1〜4のそれぞれの所要時間は最短の変動表示時間(4×1000msec)に比べて短い(2×1000msec)に設定されている。
【0101】
図29は保留ビデオデータ1〜4を説明するものである。保留ビデオデータ4はビデオデータ03およびビデオデータ13のそれぞれのうち1回目のリーチ映像データ31の最後の一部(2×1000msec)と同一に設定されたものであり、保留ビデオデータ4が再生された場合には主人公が素手で怪獣と戦うものの怪獣を倒すことができないリーチ映像31の最終演出部が表示される。保留ビデオデータ3はビデオデータ03およびビデオデータ13のそれぞれのうち2回目のリーチ映像データ32の最後の一部(2×1000msec)と同一に設定されたものであり、保留ビデオデータ3が再生された場合には主人公が刀で怪獣と戦うものの怪獣を倒すことができないリーチ映像32の最終演出部が表示される。保留ビデオデータ2はビデオデータ03およびビデオデータ13のそれぞれのうち3回目のリーチ映像データ33の最後の一部(2×1000msec)と同一に設定されたものであり、保留ビデオデータ2が再生された場合には主人公が拳銃で怪獣と戦うものの怪獣を倒すことができないリーチ映像33の最終演出部が表示される。保留ビデオデータ1はビデオデータ03およびビデオデータ13のそれぞれのうち4回目のリーチ映像データ34の最後の一部(2×1000msec)と同一に設定されたものであり、保留ビデオデータ1が再生された場合には主人公がライフルで怪獣と戦うものの怪獣を倒すことができないリーチ映像34の最終演出部が表示される。
【0102】
VDPはステップS321で保留ビデオデータ1〜保留ビデオデータ4を検出すると、ステップS322で第4保留表示領域38内から砂嵐画面の絵柄101を消去し、ステップS323で保留ビデオデータ4の再生処理を開始する。この保留ビデオデータ4の再生処理は第4保留表示領域38内に行われるものであり、VDPはステップS323で保留ビデオデータ4の再生処理を開始した場合にはステップS324でVRAMに保留演出変更コマンドが記録されているか否かを判断する。このVDPは演出制御回路70からの保留演出変更コマンドを受信した場合にVRAMに記録するものであり、VDPはステップS324でVRAMに保留演出変更コマンドが記録されていると判断した場合にはステップS325でVRAMから保留演出変更コマンドを消去し、ステップS326で保留ビデオデータ4の再生処理を停止する。
【0103】
メイン制御回路50が保留番号4の保留データエリアにカウンタMC1およびカウンタMC2のそれぞれの値として変動開始コマンド04または変動開始コマンド14が選択されることとなる特定のものを記録した場合には演出制御回路70が保留番号4の先読みエリアの先読みコマンド1および先読みコマンド2の双方に応じて変動開始コマンド04または変動開始コマンド14が選択されると先読みし、演出制御回路70が変動開始コマンド04または変動開始コマンド14が選択されると先読みした場合には表示制御回路80に保留演出開始コマンド1を送信する。この表示制御回路80が保留演出開始コマンド1を受信した場合には保留ビデオデータ4を再生することで第4保留表示領域38内に砂嵐画面の絵柄101に換えてリーチ映像31の最終演出部を表示し(図37のa参照)、第1保留表示領域35内〜第3保留表示領域37内のそれぞれに保留表示コマンドに応じて砂嵐画面の絵柄101を表示する。この保留ビデオデータ4の再生処理は保留ビデオデータ4が終了した場合に最初から再開されるものであり、第4保留表示領域38内には保留演出変更コマンドが送信されるまでリーチ映像31の最終演出部が繰返し表示される。
【0104】
VDPはステップS326で保留ビデオデータ4の再生処理を停止すると、ステップS327で第3保留表示領域37内から砂嵐画面の絵柄101を消去し、ステップS328で保留ビデオデータ3の再生処理を開始する。この保留ビデオデータ3の再生処理は第3保留表示領域37内に行われるものであり、VDPはステップS328で保留ビデオデータ3の再生処理を開始した場合にはステップS329でVRAMに保留演出変更コマンドが記録されているか否かを判断する。ここでVRAMに保留演出変更コマンドが記録されていると判断した場合にはステップS330でVRAMから保留演出変更コマンドを消去し、ステップS331で保留ビデオデータ3の再生処理を停止する。
【0105】
メイン制御回路50が特別図柄遊技の映像を表示開始する場合には演出制御回路70に変動開始コマンドを送信し、保留番号4の保留データエリアの特定のカウンタMC1の値および特定のカウンタMC2の値のそれぞれを保留番号3の保留データエリアにシフトする。この場合には演出制御回路70が変動開始コマンドを受信することで装飾図柄遊技の映像を表示開始し、装飾図柄遊技の映像を表示開始する場合に表示制御回路80に保留演出変更コマンドを送信する。この表示制御回路80は保留演出変更コマンドを受信することで保留ビデオデータ4の再生処理を停止し、保留ビデオデータ4の再生処理を停止することで保留ビデオデータ3の再生処理を開始する。この表示制御回路80は保留ビデオデータ3の再生処理を行うことで第3保留表示領域37内に砂嵐画面の絵柄101に換えてリーチ映像32の最終演出部を表示するものであり(図37のb参照)、第1保留表示領域35内および第2保留表示領域36内のそれぞれには保留表示コマンドに応じて砂嵐画面の絵柄101を表示し、第4保留表示領域38内には砂嵐画面の絵柄101および黒画面の絵柄102のいずれかを表示する。この表示制御回路80は保留ビデオデータ3の今回の再生処理が終了した場合に次回の再生処理を始めから再開するものであり、第3保留表示領域37内には次の保留演出変更コマンドが送信されるまでリーチ映像32の最終演出部が繰返し表示される。
【0106】
VDPはステップS331で保留ビデオデータ3の再生処理を停止すると、ステップS332で第2保留表示領域36内から砂嵐画面の絵柄101を消去し、ステップS333で保留ビデオデータ2の再生処理を開始する。この保留ビデオデータ2の再生処理は第2保留表示領域36内に行われるものであり、VDPはステップS333で保留ビデオデータ2の再生処理を開始した場合にはステップS334でVRAMに保留演出変更コマンドが記録されているか否かを判断する。ここでVRAMに保留演出変更コマンドが記録されていると判断した場合にはステップS335でVRAMから保留演出変更コマンドを消去し、ステップS336で保留ビデオデータ2の再生処理を停止する。
【0107】
メイン制御回路50が特別図柄遊技の映像を表示開始する場合には演出制御回路70に変動開始コマンドを送信し、保留番号3の保留データエリアの特定のカウンタMC1の値および特定のカウンタMC2の値のそれぞれを保留番号2の保留データエリアにシフトする。この場合には演出制御回路70が変動開始コマンドを受信することで装飾図柄遊技の映像を表示開始し、装飾図柄遊技の映像を表示開始する場合に表示制御回路80に保留演出変更コマンドを送信する。この表示制御回路80は保留演出変更コマンドを受信することで保留ビデオデータ3の再生処理を停止し、保留ビデオデータ3の再生処理を停止することで保留ビデオデータ2の再生処理を開始する。この表示制御回路80は保留ビデオデータ2の再生処理を行うことで第2保留表示領域36内に砂嵐画面の絵柄101に換えてリーチ映像33の最終演出部を表示するものであり(図37のc参照)、第1保留表示領域35内には保留表示コマンドに応じて砂嵐画面の絵柄101を表示し、第3保留表示領域37内および第4保留表示領域38内のそれぞれには砂嵐画面の絵柄101および黒画面の絵柄102のいずれかを表示する。この表示制御回路80は保留ビデオデータ2の今回の再生処理が終了した場合に次回の再生処理を始めから再開するものであり、第2保留表示領域36内には次の保留演出変更コマンドが送信されるまでリーチ映像33の最終演出部が繰返し表示される。
【0108】
VDPはステップS336で保留ビデオデータ2の再生処理を停止すると、ステップS337で第1保留表示領域35内から砂嵐画面の絵柄101を消去し、ステップS338で保留ビデオデータ1の再生処理を開始する。この保留ビデオデータ1の再生処理は第1保留表示領域35内に行われるものであり、VDPはステップS338で保留ビデオデータ1の再生処理を開始した場合にはステップS339でVRAMに保留演出変更コマンドが記録されているか否かを判断する。ここでVRAMに保留演出変更コマンドが記録されていると判断した場合にはステップS340でVRAMから保留演出変更コマンドを消去し、ステップS341で保留ビデオデータ1の再生処理を停止する。この保留ビデオデータ1の再生処理の停止は主人公が怪獣を倒すことができない保留ビデオデータ1の結末の最終映像で行われるものであり、VDPはステップS341で保留ビデオデータ1の再生処理を最終映像で停止した場合にはステップS342で第1保留表示領域35内から保留ビデオデータ1の最終映像を消去する。
【0109】
メイン制御回路50が特別図柄遊技の映像を表示開始する場合には演出制御回路70に変動開始コマンドを送信し、保留番号2の保留データエリアの特定のカウンタMC1の値および特定のカウンタMC2の値のそれぞれを保留番号1の保留データエリアにシフトする。この場合には演出制御回路70が変動開始コマンドを受信することで装飾図柄遊技の映像を表示開始し、装飾図柄遊技の映像を表示開始する場合に表示制御回路80に保留演出変更コマンドを送信する。この表示制御回路80は保留演出変更コマンドを受信することで保留ビデオデータ2の再生処理を停止し、保留ビデオデータ2の再生処理を停止することで保留ビデオデータ1の再生処理を開始する。この表示制御回路80は保留ビデオデータ1の再生処理を行うことで第1保留表示領域35内に砂嵐画面の絵柄101に換えてリーチ映像34の最終演出部を表示するものであり(図37のd参照)、第2保留表示領域36内〜第4保留表示領域38内のそれぞれには保留表示コマンドに応じて砂嵐画面の絵柄101および黒画面の絵柄102のいずれかを表示する。この表示制御回路80は保留ビデオデータ1の今回の再生処理が終了した場合に次回の再生処理を始めから再開するものであり、第1保留表示領域35内には次の保留演出変更コマンドが送信されるまでリーチ映像34の最終演出部が繰返し表示される。
【0110】
VDPはステップS342で第1保留表示領域35内から保留ビデオデータ1の最終映像を消去すると、ステップS343で第1保留表示領域35内に保留表示コマンドに応じて砂嵐画面の絵柄101および黒画面の絵柄102のいずれかを表示し、ステップS344で第1保留表示領域35〜第4保留表示領域38の下方に保留ビデオデータ1の最終映像を表示する。この最終映像は第1保留表示領域35内に表示されていた場合と同一の初期サイズで表示されるものであり、VDPはステップS344で保留ビデオデータ1の最終映像を初期サイズで再表示した場合にはステップS345で保留ビデオデータ1の最終映像を装飾図柄表示器34の表示領域の全体に相当する目標サイズに拡大し、ステップS346で装飾図柄表示器34の表示領域内から目標サイズの最終映像を消去する。
【0111】
メイン制御回路50が特別図柄遊技の映像を表示開始する場合には演出制御回路70に変動開始コマンドを送信し、保留番号1の保留データエリアから特定のカウンタMC1の値および特定のカウンタMC2の値のそれぞれを消去する。この場合には演出制御回路70が変動開始コマンドを受信することで装飾図柄遊技の映像を表示開始し、装飾図柄遊技の映像を表示開始する場合に表示制御回路80に保留演出変更コマンドを送信する。この表示制御回路80は保留演出変更コマンドを受信することで保留ビデオデータ1の再生処理を停止し、保留ビデオデータ1の再生処理を停止することで保留ビデオデータ1の最終映像を拡大表示する(図37のe/f参照)。この最終映像の拡大表示は最終映像が目標サイズとなることで停止するものであり、最終映像の拡大表示が停止した場合には装飾図柄表示器34から最終映像が消去され、装飾図柄表示器34から最終映像が消去された場合には再生開始コマンドが検出されることで装飾図柄遊技用のビデオデータ04spまたはビデオデータ14spの再生処理が開始される(図30のg参照)。ビデオデータ04spの再生処理が開始された場合にはリーチ映像34の最終映像が装飾図柄表示器34の表示領域の全体に拡がった後に消去されることでリーチ映像35−0の最初に視覚的に繋がり、リーチ映像35−0で主人公が怪獣をバズーカ砲で倒す映像が表示された後に装飾図柄が大当りの組合せとなる。ビデオデータ14spの再生処理が開始された場合にはリーチ映像34の最終映像が装飾図柄表示器34の表示領域の全体に拡がった後に消去されることでリーチ映像35−1の最初に視覚的に繋がり、リーチ映像35−1で主人公が怪獣をバズーカ砲で倒すことができない映像が表示された後に装飾図柄が外れリーチの組合せとなる。
【0112】
図38はステップS316の保留演出処理2である。この保留演出処理2はステップS321〜ステップS344のそれぞれが保留演出処理1と同一に設定されたものであり、VDPは図38のステップS323で第4保留表示領域38内にリーチ映像31の最終演出部を表示し(図39のa参照)、図38のステップS328で第3保留表示領域37内にリーチ映像32の最終演出部を表示し(図39のb参照)、図38のステップS333で第2保留表示領域36内にリーチ映像33の最終演出部を表示し(図39のc参照)、図38のステップS338で第1保留表示領域35内にリーチ映像34の最終演出部を表示し(図39のd参照)、図38のステップS344で第1保留表示領域35〜第4保留表示領域38の下方に保留ビデオデータ1の最終映像を初期サイズで表示する(図39のe参照)。
【0113】
VDPは図38のステップS344で保留ビデオデータ1の最終映像を初期サイズで表示すると、図38のステップS351で最終映像を初期サイズから目標サイズに拡大し、ステップS352で最終映像を消去する。この目標サイズは装飾図柄表示器34の表示領域の全体に比べて小さな大きさに設定されたものであり、最終映像は装飾図柄表示器34の表示領域の全体に拡がる前に消去され(図39のf参照)、装飾図柄表示器34から最終映像が消去された場合には再生開始コマンドが検出されることで装飾図柄遊技用のビデオデータ10の再生処理が開始される(図39のg参照)。このビデオデータ10は装飾図柄遊技の背景映像として通常映像のみを表示するものであり(図28参照)、遊技者の目線ではリーチ映像34の最終映像が装飾図柄表示器34の表示領域の全体に拡がる前に消去されることで通常映像に変化し、通常映像を背景として装飾図柄が完全外れの組合せとなる。
【0114】
図40はステップS319の保留演出処理3である。この保留演出処理3はステップS321〜ステップS331のそれぞれが保留演出処理1と同一に設定されたものであり、VDPは図40のステップS323で第4保留表示領域38内にリーチ映像31の最終演出部を表示し(図41のa参照)、図40のステップS328で第3保留表示領域37内にリーチ映像32の最終演出部を表示する(図41のb参照)。そして、図40のステップS331で保留ビデオデータ3の再生処理を停止することで第3保留表示領域37内のリーチ映像32の最終演出部の表示を停止し、ステップS361で第1保留表示領域35内〜第4保留表示領域38内に保留表示コマンドに応じて砂嵐画面の絵柄101および黒画面の絵柄102のいずれかを表示する(図41のc参照)。即ち、遊技者の目線では第4保留表示領域38内にリーチ映像31の最終演出部が表示され、第3保留表示領域37内にリーチ映像32の最終演出部が表示された時点で演出が終了し、第2保留表示領域36内および第1保留表示領域35内のそれぞれにリーチ映像が表示されない。
【0115】
上記実施例1によれば次の効果を奏する。
遊技球が特別図柄始動口23に入賞したことで保留番号4の保留データエリアにカウンタMC1の値およびカウンタMC2の値のそれぞれが記録された場合には保留番号4の先読みエリアの先読み結果が変動開始コマンド04および変動開始コマンド14のそれぞれと比較され、保留番号4の先読みエリアの先読み結果が変動開始コマンド04および変動開始コマンド14のいずれかであると判定された場合には保留ビデオデータを再生する4回の保留演出処理が行われる。
【0116】
1回目の保留演出処理は保留ビデオデータ4を再生することで第4保留表示領域38内にリーチ映像31の最終演出部を表示するものであり、2回目の保留演出処理は保留ビデオデータ3を再生することで第3保留表示領域37内にリーチ映像31の次のリーチ映像32の最終演出部を表示するものであり、3回目の保留演出処理は保留ビデオデータ2を再生することで第2保留表示領域36内にリーチ映像32の次のリーチ映像33の最終演出部を表示するものであり、4回目の保留演出処理は保留ビデオデータ1を再生することで第1保留表示領域35内にリーチ映像33の次のリーチ映像34の最終演出部を表示するものであり、2回目から4回目までの各回の保留演出処理は保留番号1の保留データエリアからカウンタMC1の値およびカウンタMC2の値のそれぞれが消去される毎に行われる。
【0117】
リーチ映像31の最終演出部とリーチ映像32の最終演出部とリーチ映像33の最終演出部とリーチ映像34の最終演出部は変動開始コマンド03が選択された場合および変動開始コマンド13が選択された場合のそれぞれに装飾図柄遊技の映像を演出するために順に表示されるものであり、装飾図柄遊技の保留回数が4回に到達した場合には保留番号4の先読みエリアに変動開始コマンド04または変動開始コマンド14の先読み結果が記録されていることを条件に第4保留表示領域38内から第1保留表示領域35内のそれぞれに相互に異なる映像が順に表示され、第1保留表示領域35内に映像が表示された後に変動開始コマンド04または変動開始コマンド14に応じた演出内容で装飾図柄遊技の映像が表示開始される。この装飾図柄遊技の映像は主人公が怪獣とバズーカ砲で戦う映像で始まるものである。この映像は変動開始コマンド03および変動開始コマンド13のそれぞれが選択された場合にリーチ映像34の後で表示されるものであり、装飾図柄遊技の保留回数が4回に到達した時点で保留番号4の先読みエリアに変動開始コマンド04または変動開始コマンド14の先読み結果が記録されている場合には遊技者にリーチ映像31〜リーチ映像34を連想させる映像が装飾図柄表示器34の第4保留表示領域38〜第1保留表示領域35を利用して表示された後にリーチ映像34の続きを連想させる映像が装飾図柄遊技の映像として表示される。従って、保留絵柄の色彩の変化から変動開始コマンドの先読み結果を遊技者に報知していた従来に比べて装飾図柄表示器34の表示内容が趣興性に富んだものになる。
【0118】
保留番号4の先読みエリアに変動開始コマンド04および変動開始コマンド14のいずれかが記録された場合には第4保留表示領域38内と第3保留表示領域37内と第2保留表示領域36内と第1保留表示領域35内の4つに順にリーチ映像の一部を表示し、保留番号4の先読みエリアに変動開始コマンド01と変動開始コマンド02と変動開始コマンド03と変動開始コマンド11と変動開始コマンド12と変動開始コマンド13のいずれかが記録された場合には第4保留表示領域38内および第3保留表示領域37内の2つに順にリーチ映像の一部を表示した。このため、装飾図柄遊技で大当りの信頼度が高い背景映像が表示される場合には大当りの信頼度が低い背景映像が表示される場合に比べて多数回の保留演出処理が行われるので、保留演出処理の回数で遊技者に大当りの信頼度の高低が報知されるようになる。
【0119】
上記実施例1においては、保留番号3の先読みエリアに変動開始コマンド04または変動開始コマンド14が記録されている場合に第3保留表示領域37内にリーチ映像32の一部を表示しても良い。この構成の場合には次の装飾図柄遊技の映像が表示開始されることで第2保留表示領域36内にリーチ映像33の一部を表示し、さらに次の装飾図柄遊技の映像が表示開始されることで第1保留表示領域35内にリーチ映像34の一部を表示すると良い。
【0120】
上記実施例1においては、保留番号4の先読みエリアに変動開始コマンド04または変動開始コマンド14が記録されている場合に保留演出開始コマンド1を送信するか否かを抽選で判定しても良い。
【0121】
上記実施例1においては、表示制御回路80のVROMに保留ビデオデータ1〜4に加えて保留ビデオデータ5を予め記録しても良い。この保留ビデオデータ5は通常映像データの一部からなるものであり、保留番号4の先読みエリアに変動開始コマンド04または変動開始コマンド14が記録されている場合には第4保留表示領域38内に保留ビデオデータ4または保留ビデオデータ5を抽選で表示すると良い。次の1)および2)は第4保留表示領域38内に保留ビデオデータ5を表示する場合の順序である。
1)第4保留表示領域38内に保留ビデオデータ5を表示する。→第3保留表示領域37内に保留ビデオデータ4を表示する。→第2保留表示領域36内に保留ビデオデータ2または3を表示する。→第1保留表示領域35内に保留ビデオデータ1を表示する。
2)第4保留表示領域38内に保留ビデオデータ5を表示する。→第3保留表示領域37内に保留ビデオデータ3を表示する。→第2保留表示領域36内に保留ビデオデータ2を表示する。→第1保留表示領域35内に保留ビデオデータ1を表示する。
【実施例2】
【0122】
図42の保留演出開始コマンド処理1は演出制御回路70のCPU71が図18の保留演出開始コマンド処理1に換えて行うものであり、CPU71はステップS401で保留番号4の先読みエリアの先読み結果が変動開始コマンド03であるか否かを判断し、ステップS402で保留番号4の先読みエリアの先読み結果が変動開始コマンド13であるか否かを判断する。このCPUは保留番号4の先読みエリアの先読み結果が変動開始コマンド03および変動開始コマンド13のいずれかであると判断した場合にはステップS143で表示制御回路80に保留演出開始コマンド1を送信し、ステップS144でカウンタSN4の値に4を設定し、ステップS145で保留演出中フラグをオン状態に設定する。
【0123】
表示制御回路80のVDPは保留演出開始コマンド1を受信すると、図36の保留演出処理1を行うことで第4保留表示領域38内にリーチ映像31の最終演出部を表示し、第4保留表示領域38内にリーチ映像31の最終演出部を表示した場合には第3保留表示領域37内にリーチ映像32の最終演出部を表示し、第3保留表示領域37内にリーチ映像32の最終演出部を表示した場合には第2保留表示領域36内にリーチ映像33の最終演出部を表示し、第2保留表示領域36内にリーチ映像33の最終演出部を表示した場合には第1保留表示領域35内にリーチ映像34の最終演出部を表示する。
【0124】
VDPは第1保留表示領域35内にリーチ映像34の最終演出部を表示すると、ビデオデータ03またはビデオデータ13を再生することで装飾図柄遊技の映像で通常映像とリーチ映像31とリーチ映像32とリーチ映像33とリーチ映像34を順に表示し、リーチ映像34の表示を終えた場合には主人公がバズーカ砲で怪獣と戦う映像を表示する。このため、保留番号4の保留データエリアにカウンタMC1の値およびカウンタMC2の値として変動開始コマンド03または変動開始コマンド13が選択されることとなる特定の値が記録された場合には第4保留表示領域38〜第1保留表示領域35を利用してリーチ映像31〜リーチ映像34のそれぞれの一部が事前に表示されるので、遊技者は第4保留表示領域38〜第1保留表示領域35に表示されたリーチ映像が装飾図柄遊技の映像で実際に表示されることを楽しみに待つことができる。
【0125】
上記実施例2においては、保留番号3の先読みエリアに変動開始コマンド03または変動開始コマンド13が記録されている場合に第3保留表示領域37内にリーチ映像32の一部を表示しても良い。この構成の場合には次の装飾図柄遊技の映像が表示開始されることで第2保留表示領域36内にリーチ映像33の一部を表示し、さらに次の装飾図柄遊技の映像が表示開始されることで第1保留表示領域35内にリーチ映像34の一部を表示すると良い。
【0126】
上記実施例2においては、表示制御回路80のVROMに保留ビデオデータ1〜4に加えて保留ビデオデータ5を予め記録しておき、保留番号4の先読みエリアに変動開始コマンド03または変動開始コマンド13が記録されている場合には第4保留表示領域38内と第3保留表示領域37内と第2保留表示領域36内と第1保留表示領域35内に保留ビデオデータ1〜5のいずれか1つを変動開始コマンド03および変動開始コマンド13が選択された場合の装飾図柄遊技の映像と同一の時間的な順序で表示しても良い。
【0127】
上記実施例2においては、保留番号4の先読みエリアに変動開始コマンド03または変動開始コマンド13が記録されている場合に保留演出開始コマンド1を送信するか否かを抽選で判定しても良い。
【0128】
上記実施例1〜2のそれぞれにおいては、第4保留表示領域38内にリーチ映像31の1フレームを静止画像で表示しても良い。これは第1保留表示領域35〜第3保留表示領域37のそれぞれについても同様である。
【0129】
上記実施例1〜2のそれぞれにおいては、第4保留表示領域38内にリーチ映像31を要約したダイジェスト映像を表示しても良く、要は遊技者にリーチ映像31であると認識させる動画像または静止画像を表示すれば良い。これは第1保留表示領域35〜第3保留表示領域37のそれぞれについても同様である。
【符号の説明】
【0130】
23は特別図柄始動口(始動口)、25は特別入賞口(特別入球口)、34は装飾図柄表示器(表示器)、35は第1保留表示領域(保留表示領域)、36は第2保留表示領域(保留表示領域)、37は第3保留表示領域(保留表示領域)、38は第4保留表示領域(保留表示領域)、50はメイン制御回路(メモリ,遊技データ記録手段,遊技データ検出手段,遊技データ処理手段,遊技データ消去手段)、70は演出制御回路(先読み手段,判定手段)、80は表示制御回路(図柄遊技手段,保留表示手段)、101は砂嵐画面の絵柄(保留絵柄)である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技球が入球可能な始動口と、
遊技球が入球可能な開放状態および入球不能な閉鎖状態相互間で切換えられる特別入球口と、
遊技データの検出結果が記録されるメモリと、
遊技球が前記始動口に入球する毎に遊技データを検出し、遊技データを検出する毎に当該遊技データの検出結果を前記メモリに記録する遊技データ記録手段と、
前記メモリに遊技データが記録されているか否かを判断するものであって、前記メモリに遊技データが記録されていると判断した場合に前記メモリから最も古い遊技データを検出する遊技データ検出手段と、
前記メモリから最も古い遊技データが検出された場合に当該遊技データの検出結果に基づいて前記特別入球口を開放状態とする大当りであるか否かを判定すると共に大当りであるか否かの判定結果を遊技者に報知する図柄遊技の映像の演出内容を決めるための演出情報を設定する遊技データ処理手段と、
図柄遊技の映像の表示が保留されていると遊技者に報知する保留絵柄が一定の表示順序で表示される複数の保留表示領域を有する表示器と、
前記表示器に図柄遊技の映像を演出情報の設定結果に応じた演出内容で表示するものであって、第1の演出情報が設定された場合には図柄遊技の映像として予め決められた時間的な順序で複数の先映像を表示すると共に当該複数の先映像を表示した後に後映像を表示し、第2の演出情報が設定された場合には図柄遊技の映像として当該後映像を最初に表示する図柄遊技手段と、
前記表示器に図柄遊技の映像が表示開始される毎に前記メモリから最も古い遊技データを消去する遊技データ消去手段と、
前記遊技データ処理手段が前記メモリの遊技データに基づいてどのような演出情報を設定するかを判定する先読みを行うものであって、当該先読みを前記遊技データ処理手段が当該遊技データに基づいて演出情報を設定するより前に行う先読み手段と、
前記メモリに遊技データが記録される毎および前記メモリから遊技データが消去される毎のそれぞれに前記表示器に前記メモリの遊技データの記録数に応じた数の保留絵柄を表示するものであって、当該保留絵柄を表示順序が1番の保留表示領域内から当該保留絵柄の数に応じた表示順序の保留表示領域内まで表示する保留表示手段を備え、
前記保留表示手段は、
前記メモリの遊技データのうち前記メモリに記録された記録順序がN(Nは2以上の整数)のものに対して前記第2の演出情報が設定されると先読みされた場合に「前記表示器の1つの保留表示領域内に前記複数の先映像のうちの1つであると遊技者に認識させるための映像を表示する」N回の特別保留演出処理を行うことが可能なものであって、
N回の特別保留演出処理のうちの1回目を表示順序がN番目の保留表示領域に対して行うと共に1回目を除く残りを前記メモリから遊技データが消去される毎に前回の特別保留演出処理での保留表示領域に比べて表示順序が1つ前の保留表示領域に対して行うことで最終のN回目を1番目の表示順序の保留表示領域に対して行い、
1回目を除く(N−1)回の特別保留演出処理では特別保留演出処理毎に前回の特別保留演出処理での映像に比べて時間的に後の先映像であると遊技者に認識させるための映像を保留表示領域内に表示し、
最終のN回目の特別保留演出処理では1番目の表示順序の保留表示領域内に前記複数の先映像のうち時間的に最も後の先映像であると遊技者に認識させるための映像を表示し、
前記図柄遊技手段は、
前記メモリの遊技データのうち前記メモリに記録された記録順序がNのものに対して前記第2の演出情報が設定されると先読みされた場合には前記保留表示手段が特別保留演出処理を1番目の表示順序の保留表示領域に対して行った後に前記第2の演出情報に応じた演出内容で図柄遊技の映像を表示開始することを特徴とするパチンコ遊技機。
【請求項2】
遊技球が入球可能な始動口と、
遊技球が入球可能な開放状態および入球不能な閉鎖状態相互間で切換えられる特別入球口と、
遊技データの検出結果が記録されるメモリと、
遊技球が前記始動口に入球する毎に遊技データを検出し、遊技データを検出する毎に当該遊技データの検出結果を前記メモリに記録する遊技データ記録手段と、
前記メモリに遊技データが記録されているか否かを判断するものであって、前記メモリに遊技データが記録されていると判断した場合に前記メモリから最も古い遊技データを検出する遊技データ検出手段と、
前記メモリから最も古い遊技データが検出された場合に当該遊技データの検出結果に基づいて前記特別入球口を開放状態とする大当りであるか否かを判定すると共に大当りであるか否かの判定結果を遊技者に報知する図柄遊技の映像の演出内容を決めるための演出情報を設定する遊技データ処理手段と、
図柄遊技の映像の表示が保留されていると遊技者に報知する保留絵柄が一定の表示順序で表示される複数の保留表示領域を有する表示器と、
前記表示器に図柄遊技の映像を演出情報の設定結果に応じた演出内容で表示するものであって、特定の演出情報が設定された場合には図柄遊技の映像として予め決められた時間的な順序で複数の演出映像を表示する図柄遊技手段と、
前記表示器に図柄遊技の映像が表示開始される毎に前記メモリから最も古い遊技データを消去する遊技データ消去手段と、
前記遊技データ処理手段が前記メモリの遊技データに基づいてどのような演出情報を設定するかを判定する先読みを行うものであって、当該先読みを前記遊技データ処理手段が当該遊技データに基づいて演出情報を設定するより前に行う先読み手段と、
前記メモリに遊技データが記録される毎および前記メモリから遊技データが消去される毎のそれぞれに前記表示器に前記メモリの遊技データの記録数に応じた数の保留絵柄を表示するものであって、当該保留絵柄を表示順序が1番の保留表示領域内から当該保留絵柄の数に応じた表示順序の保留表示領域内まで表示する保留表示手段を備え、
前記保留表示手段は、
前記メモリの遊技データのうち前記メモリに記録された記録順序がN(Nは2以上の整数)のものに対して前記特定の演出情報が設定されると先読みされた場合に「前記表示器の1つの保留表示領域内に前記複数の演出映像のうちの1つであると遊技者に認識させるための映像を表示する」N回の特別保留演出処理を行うことが可能なものであって、
N回の特別保留演出処理のうちの1回目を表示順序がN番目の保留表示領域に対して行うと共に1回目を除く残りを前記メモリから遊技データが消去される毎に前回の特別保留演出処理での保留表示領域に比べて表示順序が1つ前の保留表示領域に対して行い、
1回目を除く残りの(N−1)回の特別保留演出処理では特別保留演出処理毎に前回の特別保留演出処理での映像に比べて時間的に後の演出映像であると遊技者に認識させるための映像を保留表示領域内に表示するものであり、
前記図柄遊技手段は、
前記メモリの遊技データのうち前記メモリに記録された記録順序がNのものに対して前記特定の演出情報が設定されると先読みされた場合には前記保留表示手段が特別保留演出処理を1番目の表示順序の保留表示領域に対して行った後に前記特定の演出情報に応じた演出内容で図柄遊技の映像を表示開始することを特徴とするパチンコ遊技機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate

【図29】
image rotate

【図30】
image rotate

【図31】
image rotate

【図32】
image rotate

【図33】
image rotate

【図34】
image rotate

【図35】
image rotate

【図36】
image rotate

【図37】
image rotate

【図38】
image rotate

【図39】
image rotate

【図40】
image rotate

【図41】
image rotate

【図42】
image rotate


【公開番号】特開2012−245099(P2012−245099A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−117933(P2011−117933)
【出願日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【特許番号】特許第4858655号(P4858655)
【特許公報発行日】平成24年1月18日(2012.1.18)
【出願人】(000121693)奥村遊機株式会社 (978)
【Fターム(参考)】