説明

パルス方式高イオン化マグネトロンスパッタリングによる透明導電性金属酸化物層の製造方法

本発明は、基板上に透明導電性金属酸化物層を製造するための方法に関する。該方法では金属酸化物層の少なくともひとつの成分が高イオン化されたパルス状マグネトロンスパッタリングにより噴霧されて基板上に堆積され、その際にマグネトロンのパルスは1.5kW/cmよりも大きいピーク出力密度を有し、マグネトロンのパルスは200μs以下の持続時間を有しており、さらにプラズマ点火時の平均電流密度上昇は0.025ms以下の時間間隔内で少なくとも106A/(ms cm)である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は基板上に透明導電性金属酸化物層を製造するための方法に関する。該方法では金属酸化物層の少なくともひとつの成分がパルス方式高イオン化マグネトロンスパッタリングにより噴霧されて、基板上に堆積される。
【背景技術】
【0002】
多数の異なる変更方法における技術水準から既知の物理気相成長法(PVD:Physical Vapor Deposition)を用いて、たとえば透明で導電性を有し得る金属酸化物層により基板を被覆することができる。その際に、基板表面を被覆すべき被覆材料の少なくともひとつの成分が蒸発し、次いで被覆すべき表面上に堆積される。
【0003】
上記の物理気相成長法の重要なグループを構成するのがいわゆるスパッタリング法であり、それらでは被覆材料が固体ターゲットとしてイオン照射により噴霧されて気相に移行する。基板上に金属酸化物層を形成するために頻用される方法がいわゆるマグネトロンスパッタリング法であり、それは近年においていくつかの新規開発を果たしている。たとえば、いわゆる高電力パルスマグネトロンスパッタリング(HPPMS)は、新種の機械的および化学的特性を備えた層および層系を製造するための新規な方法である。この種の方法では、たとえばコンデンサバンクの周期的放電によりプラズマが発生する(Christie D. J.:Journal of Vacuum Science and Technology, A23(2005年)第330−5ページ参照)。これはパルス方式スパッタリング法であり、そのターゲットでの出力密度は従来の(DC)マグネトロンスパッタリング法における通常値のおよそ30〜100倍に達する。金属用スパッタリングプロセスでは、1kW/cmよりも大きいピーク出力密度が可能である(Anders A., Andersson J., Ehiasarian A., Journal of Applied Physics, 102, 113303(2007年)参照)。このようなプロセス条件では、マグネトロン放電がアーク放電へ移行する。これにより、スパッタされたターゲット材料のイオン化が高められる。
【0004】
前記の簡略説明したHPPMS法では、従来のDCスパッタリング法と比較した場合に、電離度が高く、層形成粒子流が被覆すべき基板表面に衝突する際の動的エネルギーの増大が顕著である。それにより、一方では吸着した粒子の基板表面上での運動性が高まり、他方ではエネルギー蓄積が付加的に反射された中性粒子により、またターゲットに形成された同様に層に衝突するマイナス酸素イオンにより大幅に高まる。金属のスパッタリングについては、従来の連続稼働に対する1%以下の数値に比べて、既に80%よりも高いイオン化度が達成された。しかし、反応気体プロセスにおけるセラミック固体ターゲットおよび金属固体ターゲットのスパッタリングについては、最大1.5kW/cmまでの比較的低い出力密度しか達成できなかった(V. Sittinger, F.Ruske, W. Werner, C. Gerloff, B. Szyszka, D. J. Christie: SVC Annual Technical Conference Proceedings, 49(2006年)343;V. Sittinger, F.Ruske, B. Szyszka, D. J. Christie, T. Wallendorf: SVC Annual Technical Conference Proceedings, 50(2007年)参照)。
【0005】
技術水準から既知なのは、1.5kW/cmよりも大きいピーク出力密度および200μs以下の持続時間のパルスによって金属層を分離するためのHPPMS法である(Anders 等, J.Appl.Phys.,102巻(1997年)S.113303;Sprout等:Thin Solid Films、491巻(2005年)第1〜17ページおよびDE 102006021 994A1参照)。最初に挙げた刊行物からさらに既知なのは、ターゲット材料および印加した電圧に応じて、プラズマ点火時に高い電流密度が発生し得ることである。さらに同刊行物は、発生した電流をいわゆるアークハンドリング(アーク放電ハンドリング)により制限するための技術水準において通常の技法を裏付けている。
【0006】
技術水準から既知の方法により製造された透明導電性金属酸化物層の欠点は、それが多数の実際的適用例に対して充分な機械的および化学的安定性ならびに満足できる光学的特性を発揮できないことにある。
【発明の概要】
【0007】
本発明は、パルス方式高性能マグネトロンスパッタリングによって基板上に透明導電性金属酸化物層を製造するために、特にその機械的および化学的安定性の観点から金属酸化物層の特に有利な層特性を得られる方法を提供することを目的とする。
【0008】
この目的は、請求項1の特徴的部分の諸特徴を備えた冒頭に述べた様式の方法により達成される。従属請求項は、それぞれ本発明の有利な構成を対象としている。
【0009】
パルス方式高イオン化高出力マグネトロンスパッタリングによって基板上に金属酸化物層(または金属酸化物層系)を製造するための本発明に基づく方法は、
マグネトロンのパルスは1.5kW/cmよりも大きいピーク出力密度を有し、
マグネトロンのパルスは200μs以下の持続時間を有し、
プラズマ点火時の平均電流密度上昇は0.025ms以下の時間間隔内で少なくとも106A/(ms cm)である、
ことを特徴とする。
【0010】
該方法を実施するために、マグネトロンがパルス稼働に使用されるが、パルスは一定の持続時間を有しており、またプラズマ点火時の平均電流上昇は少なくとも106A/(ms cm)である。その際に、時間間隔は0.025msを超えない。ターゲットのパルス化面積に関係するピーク出力密度は、1.5kW/cmよりも大きくなければならない。透明導電性金属酸化物層により被覆される基板は、特にガラス、プラスチック、金属あるいはセラミックから形成できる。たとえば、透明な導電性金属酸化物層はガラス基板上に設けられるインジウム錫酸化物層とすることができるが、それによりたとえば自動車の外装ガラスを製造するために使用できる低反射性表面を持つガラス製品が得られる。技術水準から公知の方法に対して本発明に基づく方法では、およそ200μs以下の同等もしくはさらに短縮されたパルス持続時間において、パルスあたり1.5kW/cmよりも大きいピーク出力密度が得られる。これまでに判明しているのは、種々の応用例に対する金属酸化物層の特性がより急峻な電流上昇によって決定的に最適化できることである。さらに、特に有利な機械的および化学的特性を持つ層構造を製造するためには、パルスおよび出力パラメータが重要なことが判明している。したがって、金属酸化物層の形態および組織ならびにそれから生じる層特性が、ジェネレータパラメータの精妙な調整/変化により顕著に影響され得る。
【0011】
技術水準から公知の従来のDCマグネトロンスパッタリング法および従来使用されているイオン化法に比べて、本発明に基づく方法は基板表面上の層形成に寄与する成分の運動エネルギーの増加ならびにイオン化度の増加をもたらすが、これらの成分はたとえば層形成に続く単一安全ガラスプロセスおよび複合安全ガラスプロセス(略称:ESGプロセスおよびVSGプロセス)により機械的に安定な金属酸化物層を得るために重要である。本発明に基づく方法により調整できる組織および形態により、金属酸化物層は続いて実施される調温プロセス(ESG/VSGプロセス)において所要特性を獲得するとともに、曲げプロセスに耐久することができる。
【0012】
あらゆる形式のアーク放電検出およびアーク放電ハンドリングを回避できる特に有利な方法である。HPPMS法において使用された従来のジェネレータ形式では、機器の過負荷のゆえに、たとえば電流上昇を閾値スイッチにより制限するいわゆる「アークハンドリング」(アーク放電ハンドリング)が提供される。ここに提示した方法ではこれはもはや不要である、なぜならば、パルス持続時間の長さをプリセットすることにより、ジェネレータの停止を自動的に行えるからである。これにより、以前よりはるかに有利なジェネレータの使用を、特に有利な方法で行うことができる。
【0013】
特に有利な実施形態において、マグネトロンのパルスが少なくとも3.0kW/cmのピーク出力密度を有する。
【0014】
マグネトロンのパルスが100μs以下の持続時間を有することが、特に有利な実施形態において可能である。特に有利な実施形態において、マグネトロンのパルスが50μs以下、好ましくは40μs以下、特に35μs以下の持続時間を有する。できるかぎり短いパルスが金属酸化物層の特性に有利に作用し得ることが、判明している。
【0015】
マグネトロンのパルスは、好ましくは少なくとも100Hzの周波数を有することができる。特に好ましい実施形態では、パルスは350Hz〜2kHzの周波数を有することができる。
【0016】
有利な実施形態において、透明導電性金属酸化物層を製造するために、セラミックターゲットを噴霧する。有利な変更実施形態では、透明導電性金属酸化物層を製造するために、酸素を添加した反応ガスプロセスにおいて金属ターゲットを噴霧する。
【0017】
好ましい実施形態において、金属酸化物により基板を被覆する温度が100℃未満である。好ましくは、基板は常温で金属酸化物により被覆される。ここで紹介した高イオン化被覆法を常温および100℃未満で用いることにより、従来のPVDおよびイオン化PVD法により形成された従来層に比べて、新規かつはるかに改良された層特性が達成できる。これらの改良された層特性は、たとえば金属酸化物層の高められた機械的安定性において発揮される。技術水準から公知の方法では、常温での基板被覆の際に成長する結晶子の優先配向が維持された。それに対して、ここで紹介した方法では、金属酸化物粉末の構造特性に合致した構造特性を有する微結晶金属酸化物層が基板表面に形成できる。したがって、たとえばここで説明した方法により透明導電性金属酸化物層(たとえばインジウム酸化物層)が装着されているガラス製品つまりガラス基板は、該被覆が高い機械的および/または化学的負荷にさらされる自動車の外装ガラスあるいはその他の応用例に適している。
【0018】
特に有利な実施形態において、その縦および横の粒径が35nm未満の微細結晶を持つ金属酸化物層を製造する。
【0019】
別の有利な実施形態において、金属酸化物層が堆積された基板が別工程において調温されるという可能性がある。この調温プロセスとしては、およそ650℃のプロセス温度に到達し得るESG/VSG調温プロセスを挙げることができる。好ましくは、金属酸化物層が調温プロセス後にその結晶性および結晶子粒度を本質的に維持している。好適には調温プロセス後の結晶子粒度変化は、縦および横のいずれについても30%未満、好ましくは20%未満、特に10%未満である。
【0020】
たとえば判明しているのは、インジウム酸化物層が140nm厚さ(あるいは干渉現象の理由からこの厚さの数倍)を有する場合には、可視スペクトル範囲(およそ380nm〜780nm)において特に高い透明性を示すこと、またESG/VSG調温プロセスおよび/または曲げプロセス後に優れた導電性(300μΩcm未満)および高い透過率(2mmフロートガラスで75%よりも高い)、さらに高い機械的および化学的安定性を有することである。
【0021】
本発明のさらなる特徴および利点は、添付の図面を参照して、以下の実施形態の説明に基づき明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】金属酸化物層を基板上に製造するために使用されるHPPMSパルスを生成するための誘導結合マグネトロンの電流および出力パルスの時間的推移を示す。
【図2】DIN 52347(1987)に従う摩耗試験装置の回転台の回転数に対する異なる試料の摩耗試験の結果を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
まず図1を参照するならば、そこに図示されているのは、透明導電性金属酸化物層を基板上に製造するために使用される高出力パルス式マグネトロンスパッタリングのパルス(略称:HPPMSパルス)を生成するための誘導結合システムの可能なパルスパターンである。ここに示されたパルスパターンは、結合を誘導的に行うために用いるジェネレータの形式により決定される。基本的には、別の電流および出力の変化も可能である。金属酸化物層の特性に対して特に重要なのは、限定された時間内に達成される電流上昇である。ここに示された実施形態では、ターゲット表面における30mTの磁場を有する従来型マグネトロンが使用された。その際の電流上昇は磁場強さに依存しており、磁場強さの増大により顕著に高まる。
【0024】
従来のDCマグネトロンスパッタリング法およびその他の従来使用されてきたイオン化法と比べて、ここに紹介された高出力マグネトロンスパッタリング法は運動エネルギーの増加ならびに層形成に寄与する元素のイオン化度の増加をもたらすのであり、それらは層形成に続く単一安全ガラスおよび複合安全ガラス用調温工程において機械的に安定な金属酸化物層を得るために重要である。
【0025】
基板上に透明導電性金属酸化物層を製造するための方法は、一般に、
マグネトロンのパルスは1.5kW/cmよりも大きいピーク出力密度を有し、
マグネトロンのパルスは200μs以下の持続時間を有し、
プラズマ点火時の平均電流密度上昇は0.025ms以下の時間間隔内で少なくとも106A/(ms cm)である、
ことを特徴とする。
【0026】
透明導電性金属酸化物層により被覆される基板は、特にガラス、プラスチック、金属あるいはセラミックから形成できる。
【0027】
金属酸化物層を製造するために、たとえばセラミックの固体ターゲットを使用して、高出力マグネトロンスパッタリング法により噴霧することができる。変更実施形態では、金属酸化物層を製造するために、酸素を添加した反応ガスプロセスにおいて金属の固体ターゲットを使用することもできる。
【0028】
ここに紹介された方法によりガラス基板上に製造された透明導電性金属酸化物層の有利な特性を吟味するために、種々の試料の濁度(Haze)測定値の比較を示す図2について以下に参照する。
【0029】
これらの測定結果から、一定の機械的負荷後の試料の摩耗に関する結論が得られる。摩耗試験は、DIN 52347(1987)に基づく散乱光測定による摩擦ホイール法により行われた。この試験法は、しばしば「Taberテスト」とも呼ばれる。試料は、DIN 52347(1987)に詳述されているように、摩耗試験装置の回転台上で互いに逆方向に回転する2つの摩擦ホイールによってすべり摩擦を受ける。試料の摩耗度に対する測定値は、表面変化により惹起されて試料の濁りを生じる透過光の散乱割合である。
【0030】
図2には、下記試料の摩耗試験結果が示されている。
・従来のガラス
・SnO:F被覆を有するガラス基板
・常温で従来のDCスパッタリング法により基板上に堆積され、続いて調温されたインジウム錫酸化物層を有するガラス基板(図2では「DC pa」と表示)
・T=300℃において従来のDCスパッタリング法により基板上に堆積されたインジウム錫酸化物層を有するガラス基板(図2では「DC warm」と表示)
・本出願書において開示された方法パラメータを有する高出力マグネトロンスパッタリング法によりガラス基板上に堆積され、続いて調温されたインジウム錫酸化物層を有するガラス基板(図2では「HPPMS」と表示)
【0031】
図示されているのは、試料の濁り尺度としての積分光散乱と摩耗試験装置の回転台の回転数との関係である。測定された百分率の散乱光割合が大きいほど、各試料の濁りが増大する。
【0032】
これらの結果は、ここに紹介された高出力マグネトロンスパッタリング法により製造された金属酸化物層が、特に有利な機械的および光学的特性を有することを示している。
【0033】
被覆されていないガラス基板は、摩耗試験装置の回転台の回転数が増加するにつれて、およそ3%への散乱光割合の増加(1000回転時)を示している。SnO:F被覆を有するガラス基板は当初の200回転内では、8%以上への散乱光割合の最大増加、つまりこの範囲における最大濁りを示している。回転数がさらに増すと、散乱光割合は既に500回転において被覆されていないガラス基板の散乱光割合に近づいている。その原因としては、ガラス基板表面のSnO:F被覆の摩耗が想定される。
【0034】
従来のDCスパッタリング法によりインジウム錫酸化物層が被覆された2つのガラス基板は、回転数が増加するにつれて急増する散乱光割合、つまり強く増加した濁りを示している。際立つのは、T=300℃において生じた試料の濁りが、最初は常温で生じた試料の濁りよりも強いことである。700回転では、およそ14%という散乱光割合が両試料においてほぼ同一である。1000回転では、常温で被覆されたガラス基板の散乱光割合がT=300℃において製造された試料の散乱光割合を凌駕している。1000回転以上では、両試料はいずれの場合にも16%を超える高い散乱光割合の増加を示している。
【0035】
上記の各試料と比べて、ここに述べた高出力マグネトロンスパッタリング法によりインジウム錫酸化物層が被覆されたガラス基板は、はるかに優れた機械的および光学的特性を散乱光割合において示している。すなわち、それは試験装置の回転台の回転数が増加するにつれて上昇するが、1000回転では5%を下回っている。したがって、この試料における散乱光割合は、従来のDCスパッタリング法により製造された試料の散乱光割合の1/3以下である。
【0036】
要約するならば、ここに紹介された方法により製造された透明導電性金属酸化物層は、その安定性および光学的特性に関して、従来方法により製造された被覆材とはきわめて異なるものである。たとえば特に高い透明度を発揮する厚さ140nmのインジウム錫酸化物層は、ESG/VSG調温プロセスおよび/または曲げプロセス後に優れた導電性(300μΩcm未満)および高い透過率、さらに高い機械的および化学的安定性を有する。したがって、このようなインジウム錫酸化物層を備えたガラス基板を有するガラス製品は、たとえば自動車の低放射性外装ガラスの製造に適している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に透明導電性金属酸化物層を製造するための方法であって、金属酸化物層の少なくともひとつの成分が高イオン化されたパルス状マグネトロンスパッタリングにより噴霧されて基板上に堆積される、方法において、
マグネトロンのパルスは1.5kW/cmよりも大きいピーク出力密度を有し、
マグネトロンのパルスは200μs以下の持続時間を有しており、
プラズマ点火時の平均電流密度上昇は0.025ms以下の時間間隔内で少なくとも106A/(ms cm)である、ことを特徴とする方法。
【請求項2】
マグネトロンのパルスが少なくとも3.0kW/cmのピーク出力密度を有することを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】
マグネトロンのパルスが100μs以下の持続時間を有することを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
マグネトロンのパルスが50μs以下、好ましくは40μs以下、特に35μs以下の持続時間を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
マグネトロンのパルスは、少なくとも100Hzの周波数を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
マグネトロンのパルスは、350Hz〜2kHzの周波数を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
透明導電性金属酸化物層を製造するために、セラミックターゲットを噴霧することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
透明導電性金属酸化物層を製造するために、酸素を添加した反応ガスプロセスにおいて金属ターゲットを噴霧することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
金属酸化物により基板を被覆する温度が100℃未満であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
縦および横の粒径が35nm未満の微細結晶を持つ金属酸化物層を製造することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
金属酸化物層が堆積された基板が別工程において調温されることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
金属酸化物層が調温プロセス後にその結晶性および結晶子粒度を本質的に維持していることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
調温プロセス後の結晶子粒度変化は、縦および横のいずれについても30%未満、好ましくは20%未満、特に10%未満であることを特徴とする請求項11または12に記載の方法。
【請求項14】
マグネトロンは、アーク放電ハンドリングなしで駆動されることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2011−522967(P2011−522967A)
【公表日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−512884(P2011−512884)
【出願日】平成21年6月9日(2009.6.9)
【国際出願番号】PCT/EP2009/004115
【国際公開番号】WO2009/149888
【国際公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【出願人】(510327219)フラウンホッファー−ゲゼルシャフト ズル フェルデルング デア アンゲヴァントテン フォルシュング エー.ヴェー. (2)
【Fターム(参考)】