説明

パワーステアリング装置

【課題】転舵輪と駆動輪とが同一か否かにかかわらず、車輪を駆動するモータの駆動力を用いてステアリングホイールの操舵をアシストする。
【解決手段】パワーステアリング装置20において、左モータ40左輪を駆動する。右モータ42は、右輪を駆動する。左転舵クラッチ52は、左モータ40と操舵軸32との間に介在する。右転舵クラッチ62は、右モータ42と操舵軸32との間に介在する。ECU80は、車速が所定速度以下のときに、右旋回方向にステアリングホイール30が操舵されたときは右転舵クラッチ62をオンにして右モータ42と操舵軸32とを接続させ、左旋回方向にステアリングホイール30が操舵されたときは左転舵クラッチ52をオンにして左モータ40と操舵軸32とを接続させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パワーステアリング装置に関し、特に、車輪を駆動するモータを用いたパワーステアリング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、アシスト出力発生源と、転舵輪にトルクを付与する駆動源と、の双方から得られるトルクによって転舵輪の転舵をアシストするパワーステアリング装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、据え切り操舵時において、車輪を駆動するためのインホイールモータの駆動力を用いて、パワーステアリングモータの操舵アシスト負荷を減少させる電動パワーステアリング装置の負荷低減装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−196439号公報
【特許文献2】特開2011−126427号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の特許文献に記載された技術は、ともに転舵輪を駆動するモータのトルクを用いて転舵輪の転舵をアシストするものである。しかしながら、転舵輪は必ずしも駆動されるとは限らず、例えば転舵輪と駆動輪とが異なる車両には上述の特許文献に記載された技術を適用することは困難である。
【0005】
そこで、本発明は上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、転舵輪と駆動輪とが同一か否かにかかわらず、車輪を駆動するモータの駆動力を用いてステアリングホイールの操舵をアシストすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある態様のパワーステアリング装置は、車輪を駆動するモータと、ステアリングホイールの操舵により回転する操舵軸と、の間に介在する転舵クラッチと、前記転舵クラッチのオンオフを切り換えることで前記モータと前記操舵軸との接続および接続解除を切り換える制御部と、を備える。前記制御部は、所定の条件を満たす場合、前記ステアリングホイールの操舵を前記モータの駆動力を用いてアシストするよう、前記転舵クラッチをオンにして前記モータと前記操舵軸とを接続する。
【0007】
この態様によれば、クラッチを用いてモータによる駆動力の操舵軸への伝達および伝達解除に切り換えることができる。このため、転舵輪と駆動輪とが同一か否かにかかわらず、車輪を駆動するモータの駆動力を用いてステアリングホイールの操舵を適切にアシストすることができる。
【0008】
前記モータは、左輪を駆動する左モータと、右輪を駆動する右モータと、を含んでもよい。前記転舵クラッチは、前記左モータと前記操舵軸との間に介在する左転舵クラッチと、前記右モータと前記操舵軸との間に介在する右転舵クラッチと、を含んでもよい。前記制御部は、前記ステアリングホイールの操舵方向を検出する操舵方向センサによる検出結果を取得し、右旋回方向に前記ステアリングホイールが操舵されたときは前記右転舵クラッチをオンにして前記右モータと前記操舵軸とを接続させ、左旋回方向に前記ステアリングホイールが操舵されたときは前記左転舵クラッチをオンにして前記左モータと前記操舵軸とを接続させてもよい。
【0009】
この態様によれば、旋回内輪を駆動するモータの駆動力を用いて操舵をアシストすることで、旋回外輪の駆動力が操舵のアシストのため低下することを回避できる。このため、車両の適切な旋回と操舵力の抑制とを両立することができる。
【0010】
前記左輪と前記左モータとの間に介在する左駆動クラッチと、前記右輪と前記右モータとの間に介在する右駆動クラッチと、をさらに備えてもよい。前記制御部は、右旋回方向に前記ステアリングホイールが操舵されたときは前記右駆動クラッチをオフにして前記右輪と前記右モータとを接続解除し、左旋回方向に前記ステアリングホイールが操舵されたときは前記左駆動クラッチをオフにして前記左輪と前記左モータとを接続解除してもよい。
【0011】
この態様によれば、旋回内輪への駆動力の付与を回避できる。このため、旋回内輪と操舵軸の双方に駆動力を与える場合に比べて駆動力の伝達機構を簡略化することができ、パワーステアリング装置の小型化および低コスト化を実現できる。
【0012】
前記制御部は、車速を検出する車速センサによる検出結果を取得し、車速が所定速度以下のときに、右旋回方向に前記ステアリングホイールが操舵されたときは前記右転舵クラッチをオンにして前記右モータと前記操舵軸とを接続させ、左旋回方向に前記ステアリングホイールが操舵されたときは前記左転舵クラッチをオンにして前記左モータと前記操舵軸とを接続させてもよい。この態様によれば、操舵のアシストが特に必要となる車両が低速走行中に、モータの駆動力を操舵のアシストに適切に利用することができる。このため、運転者の操舵を適切にアシストできる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、転舵輪と駆動輪とが同一か否かにかかわらず、車輪を駆動するモータの駆動力を用いてステアリングホイールの操舵をアシストすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本実施形態に係るパワーステアリング装置が搭載された車両の構成を示す図である。
【図2】本実施形態に係るパワーステアリング装置による操舵アシスト制御の実行手順を示すフローチャートである。
【図3】図2におけるS14の据え切り時操舵アシスト制御の実行手順を示すフローチャートである。
【図4】図2におけるS18の低速時操舵アシスト制御の実行手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態(以下、「実施形態」という。)について詳細に説明する。
【0016】
図1は、本実施形態に係るパワーステアリング装置20が搭載された車両10の構成を示す図である。車両10は、車体12および3つの車輪14を有する。車両10は、3つの車輪14のうち1つは車両前方に配置され、2つがそれぞれ車両左後部および右後部に配置される、いわゆる3輪自動車である。以下、車両前方に配置された車輪14を「前輪14F」といい、車両左後部および右後部に配置された2つの車輪14をそれぞれ「左後輪14RL」および「右後輪14RR」という。
【0017】
車体12には、転舵機構16、駆動機構18、およびパワーステアリング装置20が設けられている。転舵機構16は、運転者によるステアリングホイール30の操舵に応じて前輪14Fを転舵させる。転舵機構16は、操舵軸32、転舵部材34を有する。操舵軸32は、ステアリングホイール30の操舵により回転する。転舵部材34は、操舵軸32の下端に接続され、操舵軸32の回転に応じて、中央部分を中心に回転する。転舵部材34は転舵輪である前輪14Fを回転可能に支持する。こうして、ステアリングホイール30が操舵されることで、操舵軸32および転舵部材34を介して前輪14Fが転舵される。
【0018】
駆動機構18は、左モータ40および右モータ42を有する。左モータ40は、左後輪14RLを駆動する。右モータ42は、右後輪14RRを駆動する。車輪を駆動するモータは公知であるため、左モータ40および右モータ42の種類は構成に関する詳細な説明は省略する。
【0019】
パワーステアリング装置20は、メインギヤ36、トルクセンサ38、左ギヤ50、左転舵クラッチ52、左駆動クラッチ54、右ギヤ60、右転舵クラッチ62、右駆動クラッチ64、車輪速センサ70、および電子制御ユニット(以下、「ECU」という)80を有する。トルクセンサ38は、操舵軸32に設けられ、運転手がステアリングホイール30を操舵するときの操舵トルクを検出する。トルクセンサ38は、ステアリングホイール30が左右いずれに操舵されたかという操舵方向を検出できるため、操舵方向センサとしても機能する。メインギヤ36も操舵軸32の中途部に操舵軸32と同軸に固定されている。左ギヤ50および右ギヤ60は、このメインギヤ36に噛み合っている。
【0020】
左転舵クラッチ52は、左モータ40の駆動軸と左ギヤ50との間に介在している。左転舵クラッチ52がオンのときは左モータ40の駆動軸が回転することで左ギヤ50が回転し、左ギヤ50に噛み合っているメインギヤ36とともに操舵軸32を回転させてステアリングホイール30の操舵をアシストする。このように左転舵クラッチ52は、左モータ40と操舵軸32との間に介在し、左モータ40と操舵軸32との接続および接続解除を切り換える。
【0021】
右転舵クラッチ62は、右モータ42の駆動軸と右ギヤ60との間に介在している。右転舵クラッチ62がオンのときは右モータ42の駆動軸が回転することで右ギヤ60が回転し、右ギヤ60に噛み合っているメインギヤ36とともに操舵軸32を回転させてステアリングホイール30の操舵をアシストする。このように右転舵クラッチ62は、右モータ42と操舵軸32との間に介在し、右モータ42と操舵軸32との接続および接続解除を切り換える。
【0022】
左駆動クラッチ54は、左後輪14RLと左モータ40との間に介在し、左後輪14RLと左モータ40との接続および接続解除を切り換える。右駆動クラッチ64は、右後輪14RRと右モータ42との間に介在し、右後輪14RRと右モータ42との接続および接続解除を切り換える。
【0023】
車輪速センサ70は、左後輪14RLおよび右後輪14RRの各々に対応して1つずつ設けられる。車輪速センサ70は、対応する車輪の回転速度を検出する。ECU80は、各種の演算を実行するCPU、各種の制御プログラムを格納するROM、およびデータ格納やプログラム実行のためのワークエリアとして利用されるRAMを有する。ECU80は、車両10に設けられた様々なセンサの検出結果を取得し、車両10に設けられた様々なアクチュエータの作動を制御する。例えばECU80は、車輪速センサ70による検出結果を取得し、車速を算出する。したがって車輪速センサ70は、車速を検出する車速センサとして機能する。
【0024】
ECU80は、左転舵クラッチ52のオンオフを切り換えることで、左モータ40と操舵軸32との接続および接続解除を切り換える。ECU80は、左駆動クラッチ54のオンオフを切り換えることで、左モータ40と左後輪14RLとの接続および接続解除を切り換える。ECU80は、右転舵クラッチ62のオンオフを切り換えることで、右モータ42と操舵軸32との接続および接続解除を切り換える。ECU80は、右駆動クラッチ64のオンオフを切り換えることで、右モータ42と右後輪14RRとの接続および接続解除を切り換える。
【0025】
本実施形態では、ECU80は、所定の条件を満たす場合、ステアリングホイール30の操舵を左モータ40または右モータ42の駆動力を用いてアシストするよう、左転舵クラッチ52または右転舵クラッチ62をオンにして左モータ40または右モータ42と操舵軸32とを接続する。なお、本実施形態において「駆動力」とは、トルクをいうものとする。以下、この操舵アシスト制御について、フローチャートに関連して詳細に説明する。
【0026】
図2は、本実施形態に係るパワーステアリング装置20による操舵アシスト制御の実行手順を示すフローチャートである。本フローチャートにおける処理は、車両のイグニッションスイッチがオンにされている間、所定時間毎に実行される。
【0027】
ECU80は、トルクセンサ38の検出結果を用いて、ステアリングホイール30が操舵されたか否かを判定する(S10)。ステアリングホイール30が操舵されていない場合(S10のN)、本フローチャートにおける処理を一旦終了する。
【0028】
ステアリングホイール30が操舵された場合(S10のY)、ECU80は、車輪速センサ70の検出結果を用いて車両停止状態か否かを判定する(S12)。車両停止状態の場合(S12のY)、ECU80は、据え切り時操舵アシスト制御を実行する(S14)。
【0029】
車両停止状態でない場合(S12のN)、ECU80は、車速が所定速度V1以下か否かを判定することで、車両10が微低速で走行中か否かを判定する(S16)。車速が所定速度V1以下の場合(S16のY)、ECU80は、低速時操舵アシスト制御を実行する(S18)。
【0030】
すなわち車両10が微低速以上の速度で走行中の場合、前輪14Fの操舵をアシストしなくても、運転手はあまり力をかけることなくステアリングホイール30を操舵可能である。このため、車速が所定速度V1より大きい場合(S16のN)、ECU80は、左モータ40または右モータ42によるステアリングホイール30の操舵アシストを回避する。
【0031】
図3は、図2におけるS14の据え切り時操舵アシスト制御の実行手順を示すフローチャートである。据え切り時操舵アシスト制御において、ECU80は、車両停止状態のため、まず左駆動クラッチ54および右駆動クラッチ64をオフする(S40)。左駆動クラッチ54および右駆動クラッチ64の双方がオフになっていることから、左モータ40および右モータ42のどちらを用いてもステアリングホイール30の操舵アシストは可能である。このためECU80は、左転舵クラッチ52および右転舵クラッチ62のうちオンになっている転舵クラッチがあるか否かを判定する(S42)。
【0032】
オンになっている転舵クラッチがある場合(S42のY)、ECU80は、接続されている転舵クラッチを介して操舵をアシストする(S44)。例えば、左転舵クラッチ52がすでにオンになっている場合、ECU80は左モータ40を作動させ、トルクセンサ38によって検出されたトルクに応じた駆動力でステアリングホイール30の操舵をアシストする。右転舵クラッチ62がすでにオンになっている場合、ECU80は右モータ42を作動させ、トルクセンサ38によって検出されたトルクに応じた駆動力でステアリングホイール30の操舵をアシストする。このようにすでにオンになっている転舵クラッチを利用することで、ステアリングホイール30の操舵を迅速にアシストすることができる。
【0033】
オンになっている転舵クラッチがない場合(S42のN)、ECU80は、操舵方向側の転舵クラッチを介して操舵をアシストする(S46)。例えばトルクセンサ38の検出結果からステアリングホイール30が左に操舵されたと判定された場合、ECU80は、左転舵クラッチ52をオンにすると共に左モータ40を作動させ、トルクセンサ38によって検出されたトルクに応じた駆動力でステアリングホイール30の操舵をアシストする。ステアリングホイール30が右に操舵されたと判定された場合、ECU80は、右転舵クラッチ62をオンにすると共に右モータ42を作動させ、トルクセンサ38によって検出されたトルクに応じた駆動力でステアリングホイール30の操舵をアシストする。
【0034】
図4は、図2におけるS18の低速時操舵アシスト制御の実行手順を示すフローチャートである。ECU80は、トルクセンサ38の検出結果を用いて、ステアリングホイール30が右に操舵されたか否かを判定する(S60)。ステアリングホイール30が右に操舵された場合(S60のY)、ECU80は、左駆動クラッチ54および右転舵クラッチ62をオンにし、右駆動クラッチ64および左転舵クラッチ52をオフにする(S62)。次にECU80は、左モータ40で左後輪14RLを駆動し、右モータ42で操舵アシストする(S64)。
【0035】
ステアリングホイール30が左に操舵された場合(S60のN)、ECU80は、右駆動クラッチ64および左転舵クラッチ52をオンにし、左駆動クラッチ54および右転舵クラッチ62をオフにする(S66)。次にECU80は、右モータ42で右後輪14RRを駆動、左モータ40で操舵アシストする(S68)。
【0036】
このように車速が所定速度V1以下の場合であって、右旋回方向にステアリングホイール30が操舵されたときは、ECU80は、右転舵クラッチ62をオンにして右モータ42と操舵軸32とを接続させる。左旋回方向にステアリングホイール30が操舵されたときは、ECU80は、左転舵クラッチ52をオンにして左モータ40と操舵軸32とを接続させる。これにより、旋回内輪を駆動するモータの駆動力を用いて操舵をアシストすることで、旋回外輪の駆動力が操舵のアシストのため低下することを回避できる。
【0037】
このときECU80は、右旋回方向にステアリングホイール30が操舵されたときは右駆動クラッチ64をオフにして右後輪14RRと右モータ42とを接続解除する。また、ECU80は、左旋回方向にステアリングホイール30が操舵されたときは左駆動クラッチ54をオフにして左後輪14RLと左モータ40とを接続解除する。
【0038】
これにより、旋回内輪への駆動力の付与を回避できる。このため、旋回内輪と操舵軸の双方に駆動力を与える場合に比べて駆動力の伝達機構を簡略化することができ、パワーステアリング装置の小型化および低コスト化を実現できる。
【0039】
本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本実施形態の各要素を適宜組み合わせたものも、本発明の実施形態として有効である。また、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を本実施形態に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施形態も本発明の範囲に含まれうる。
【符号の説明】
【0040】
10 車両、 12 車体、 14 車輪、 14F 前輪、 14RL 左後輪、 14RR 右後輪、 16 転舵機構、 18 駆動機構、 20 パワーステアリング装置、 30 ステアリングホイール、 32 操舵軸、 34 転舵部材、 36 メインギヤ、 38 トルクセンサ、 40 左モータ、 42 右モータ、 50 左ギヤ、 52 左転舵クラッチ、 54 左駆動クラッチ、 60 右ギヤ、 62 右転舵クラッチ、 64 右駆動クラッチ、 80 ECU。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車輪を駆動するモータと、ステアリングホイールの操舵により回転する操舵軸と、の間に介在する転舵クラッチと、
前記転舵クラッチのオンオフを切り換えることで前記モータと前記操舵軸との接続および接続解除を切り換える制御部と、
を備え、
前記制御部は、所定の条件を満たす場合、前記ステアリングホイールの操舵を前記モータの駆動力を用いてアシストするよう、前記転舵クラッチをオンにして前記モータと前記操舵軸とを接続することを特徴とするパワーステアリング装置。
【請求項2】
前記モータは、左輪を駆動する左モータと、右輪を駆動する右モータと、を含み、
前記転舵クラッチは、前記左モータと前記操舵軸との間に介在する左転舵クラッチと、前記右モータと前記操舵軸との間に介在する右転舵クラッチと、を含み、
前記制御部は、前記ステアリングホイールの操舵方向を検出する操舵方向センサによる検出結果を取得し、右旋回方向に前記ステアリングホイールが操舵されたときは前記右転舵クラッチをオンにして前記右モータと前記操舵軸とを接続させ、左旋回方向に前記ステアリングホイールが操舵されたときは前記左転舵クラッチをオンにして前記左モータと前記操舵軸とを接続させることを特徴とする請求項1に記載のパワーステアリング装置。
【請求項3】
前記左輪と前記左モータとの間に介在する左駆動クラッチと、
前記右輪と前記右モータとの間に介在する右駆動クラッチと、
をさらに備え、
前記制御部は、右旋回方向に前記ステアリングホイールが操舵されたときは前記右駆動クラッチをオフにして前記右輪と前記右モータとを接続解除し、左旋回方向に前記ステアリングホイールが操舵されたときは前記左駆動クラッチをオフにして前記左輪と前記左モータとを接続解除することを特徴とする請求項2に記載のパワーステアリング装置。
【請求項4】
前記制御部は、車速を検出する車速センサによる検出結果を取得し、車速が所定速度以下のときに、右旋回方向に前記ステアリングホイールが操舵されたときは前記右転舵クラッチをオンにして前記右モータと前記操舵軸とを接続させ、左旋回方向に前記ステアリングホイールが操舵されたときは前記左転舵クラッチをオンにして前記左モータと前記操舵軸とを接続させることを特徴とする請求項2または3に記載のパワーステアリング装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−107473(P2013−107473A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−253148(P2011−253148)
【出願日】平成23年11月18日(2011.11.18)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】