説明

パーキングロック装置

【課題】油圧ブレーキを用いることなく予期しない車両挙動の抑制効果を高められるパーキングロック装置の提供を図る。
【解決手段】パーキングロック機構7は、ロック解除遅延機構30によりロック解除に向けた動きを遅延させることによって、ロック解除する前に実際にパーキングロック機構7が動くか否かを確認する時間を確保でき、ロック解除前にACTコントローラ8のフェイル判定機能によるフェイル判定を行える。これにより、一方のパーキングロック機構7がロック解除できない場合、ロック解除可能な他方のパーキングロック機構7を、解除前の段階で再締結作動させ、もしくはロック解除動作を中断させることが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に用いられるパーキングロック装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、一対の左右輪を互いに独立して駆動可能とし、パーキングロック機構により左右輪を機械的に固定する車両において、パーキングロック解除時に、左右一対の車輪に設けられたパーキングロック機構のうち、解除が早かった側の車輪に対して油圧ブレーキを作動させることにより、予期しない車両挙動を抑制するようにした技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3956962号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の開示技術では、パーキングロックの解除時に油圧ブレーキを作動させる構成であるため、この油圧ブレーキの作動を実現するための機械構造、油圧回路、および制御が必要となり、製造・開発コストが高くなるという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は油圧ブレーキを用いることなく予期しない車両挙動の抑制効果を高められるパーキングロック装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のパーキングロック装置は、複数のパーキングロック機構と、少なくとも1つのパーキングロック機構がロック解除できない場合には、パーキングロック機構がフェイル状態にあると判定するフェイル判定手段と、フェイル判定手段によりフェイルと判定した場合には、解除可能な他のパーキングロック機構のロック解除を中断させ、もしくは再締結状態にする手段と、を備えている。
【0007】
そして、各パーキングロック機構は、ロック解除開始時に、ロック解除動作を遅延させるロック解除遅延機構を備えたことを主要な特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ロック解除遅延機構によりロック解除に向けた動きを遅延させることによって、ロック解除する前に実際にパーキングロック機構が動くか否かを確認する時間を確保でき、ロック解除前にフェイル判定手段によるフェイル判定を行うことができる。
【0009】
これにより、少なくとも1つのパーキングロック機構がロック解除できない場合に、ロック解除可能な他のパーキングロック機構のロック解除動作を中断させ、もしくは再締結状態にすることができる。
【0010】
このように、ロック解除可能な他のパーキングロック機構を、そのロック解除前にロック解除動作を中断させ、もしくは再締結状態にすることが可能となるため、予期しない車両挙動の抑制効果を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の採用対象とする電動車両の一例を示す全体構成図。
【図2】本発明のパーキングロック装置の第1実施形態を示す説明図。
【図3】第1実施形態のパーキングロック装置のロック解除動作を説明するフローチャート図。
【図4】第1実施形態のパーキングロック装置のロック解除動作を説明するタイムチャート図。
【図5】第1実施形態のパーキングロック装置のロック解除する場合の車両停車状況の一例を示す説明図。
【図6】第1実施形態のパーキングロック装置を再締結する場合を示す説明図。
【図7】本発明のパーキングロック装置の第2実施形態を示す説明図。
【図8】本発明のパーキングロック装置の第3実施形態を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を図面と共に詳述する。
【0013】
図1は、本発明の採用対象とする電動車両の全体構成を示している。電動車両1は、車輪2と、車両駆動源の駆動モータ3と、駆動モータ3に電力供給を行う充放電可能なバッテリ4と、車両全体の作動システムを制御するメインコントローラ5と、を備えている。
【0014】
図1に示す例では、ステアリングハンドルSWおよびステアリング機構SLによって操舵される左右の前輪2Fと、左右の後輪2Rのうち、左右の後輪2Rのそれぞれに駆動モータ3を配設して、それぞれ独立して回転駆動可能としてある。各駆動モータ3には、メインコントローラ5の制御信号にもとづいてそれぞれインバータ6を介してバッテリ4の充電電力が供給され、また、減速時における各駆動モータ3の回生エネルギーをバッテリ4に充電可能としている(図1の破線参照)。
【0015】
また、各駆動モータ3には、メインコントローラ5と、ACTコントローラ8とによって作動制御されて後述するロータ軸3aの動きを拘束可能なパーキングロック機構7を配設してある。
【0016】
メインコントローラ5は、車速、アクセル開度、ブレーキペダル踏力、シフトレバーポジション、車両加速度、操舵角、車両傾斜角度、などの車両状況を検出する各種の車両状況センサ9の検出信号を入力するようにしている。これにより、メインコントローラ5は、車両状況センサ9の各種の検出信号にもとづいて、インバータ6およびACTコントローラ8に指令信号を送り、駆動モータ3の駆動制御およびバッテリ4の充放電制御と、パーキングロック機構7の作動制御とを行うようにしている。
【0017】
ACTコントローラ8には、各駆動モータ3に設けたパーキングロック機構7のロック解除状況を検出するロック解除状況センサ10の検出信号を入力するようにしている。これにより、ACTコントローラ8は、ロック解除状況センサ10の検出信号にもとづいてパーキングロック機構7がロック解除できないフェイル状態にあるかを判断し、一方のパーキングロック機構7がフェイル状態にあると判定した場合には、ロック解除可能な他方のパーキングロック機構7のロック解除を中断させ、もしくは再締結状態に作動制御可能としている。即ち、このACTコントローラ8は、パーキングロック機構7のフェイル判定手段としての機能、およびフェイル時のロック解除中段、または再締結の作動制御手段としての機能を備えている。
【0018】
図2は、パーキングロック機構7の第1実施形態を(a)〜(c)に動作順にそれぞれ側面図と正面図とを併記して示している。このパーキングロック機構7は、駆動モータ3のロータ軸3aに固定したパーキングロックギャ21と、パーキングロックギャ21と係
脱可能なパーキングポール22と、パーキングポール22の動きを規制するウェッジ23と、ウェッジ23を動かすパーキングロッド24と、を備えている。
【0019】
パーキングポール22は、一端にパーキングロックギャ21に噛み合う突起22aを備えていて、他端をポールシャフト22bに回転可能に支持してある。また、図外のスプリングによって、突起22aがパーキングロックギャ21から離脱する方向(図2の下方)への回動力を付勢してある。
【0020】
ウェッジ23は、パーキングロッド24に摺動可能に配設してあり、パーキングポール22とサポート26との間に進入係合したロック位置(図2(a)参照)では、パーキングロッド24に配設したスプリング27のばね荷重をウェッジ後面で受け、パーキングロックギャ21と突起22aの噛み合い不整合が生じる時の後退方向の補正移動を可能としている。
【0021】
パーキングロッド24は、アクチュエータ、例えばACTコントローラ8によって作動制御される電磁アクチュエータ25によって進,退作動する構成としている。このパーキングロッド24は、電磁アクチュエータ25により進出することにより、スプリング27を介してウェッジ23を上述のロック位置に押動し、後退することによりロッド端のストッパー24aがウェッジ23に係合して、該ウェッジ23をパーキングポール22とサポート26との間から引き抜いたロック解除位置(図2(c)参照)に移動させる。
【0022】
また、このパーキングロッド24は、図2(a)に示すように、ウェッジ23がロック位置にある状態では、先端のストッパー24aがウェッジ23の先端から所要の間隔をおいて離間する長さとして、ロック解除方向の作動ストロークに、ウェッジ23に対する不感帯域δを設定している。即ち、この不感帯域δの設定によって、パーキングロック機構7のロック解除開始時に、パーキングロッド24の後退によってもウェッジ23を不動としてロック状態を維持し、パーキングロッド24の不感帯域δを越えた後退ストロークでロック解除を許容するロック解除遅延機構30を構成している。
【0023】
上述の構成からなるパーキングロック機構7は、車両状況センサ9およびロック解除状況センサ10からの情報提供にもとづいて、ACTコントローラ8によってロック,ロック解除の作動制御が行われる。
【0024】
即ち、ドライバーによってシフトレバーがPレンジにシフト操作されると、車両状況センサ9におけるポジションセンサからPレンジに対応する信号がACTコントローラ8に出力される。すると、ACTコントローラ8は、このポジションセンサ信号の入力により、左右の駆動モータ3における各パーキングロック機構7にパーキングロックの指令信号を出力する。これにより電磁アクチュエータ25が作動してパーキングロッド24を進出させ、ウェッジ23をパーキングポール22とサポート26との間に進入させて該パーキングポール22を押し上げる。ウェッジ23が図2(a)に示すロック位置まで移動すると、パーキングポール22の突起22aがパーキングロックギャ21に噛み合い、ウェッジ23がパーキングポール22とサポート26に係合してロック状態となる。
【0025】
ドライバーによってシフトレバーがPレンジから他のレンジにシフト操作されると、車両状況センサ9におけるポジションセンサからこのPレンジ以外のレンジに対応する信号がACTコントローラ8に出力される。すると、ACTコントローラ8は、左右の駆動モータ3における各パーキングロック機構7にロック解除の指令信号を出力する。これにより、電磁アクチュエータ25が作動してパーキングロッド24を後退させ、ウェッジ23をパーキングポール22とサポート26との間から図2(c)に示すロック解除位置まで引き抜く。これにより、パーキングポール22の突起22aがパーキングロックギャ21
から離脱して、ロック解除状態となる。
【0026】
このロック解除の初期動作では、パーキングロッド24が図2(a)に示すロック状態から後退作動しても、不感帯域δの作動ストロークではウェッジ23に対して空振りするだけで、図2(b)に示すようにこの不感帯域δを越えてストッパー24aがウェッジ23に係合する作動ストローク以上の後退作動によって、上述のロック解除が行われる。
【0027】
図3は、ACTコントローラ8のロック解除時における制御動作を示すフローチャート図である。
【0028】
ステップS1では、シフトレバーがPレンジから他のレンジへ操作されたかを判断する。
【0029】
ステップS1で肯定の場合、ステップS2へ進んでロック解除フラグをONにする。ロック解除フラグは、例えばパーキングロック機構7が正常で、かつ、フットブレーキペダルが踏まれている等、パーキングロック機構7のロック解除の実行を許可する場合にONとなり、パーキングロック機構7に異常が発生し、かつ、フットブレーキペダルが踏まれていない等、パーキングロック機構7のロック解除の実行を禁止する場合にOFFとなる。
【0030】
ステップS1,ステッップS2で否定の場合、処理動作をリターンする。
【0031】
ステップS2で肯定の場合、ステップS3へ進んで左右のパーキングロック機構7のロック解除作動を開始して、正常に作動するかの動作確認を行う。この動作確認はロック解除状況センサ10の検出信号にもとづいて行われる。ロック解除状況センサ10は、電磁アクチュエータ25の制御指令に対する作動電流の有無を検出する電流センサ、パーキングポール22,ウェッジ23,パーキングロッド24の動作を検出する位置センサ、等を用いることができる。
【0032】
次に、ステップS4では、左右のパーキングロック機構7の正常な作動が確認されたかを判断する。
【0033】
ステップS4で肯定の場合、ステップS5へ進んで左右のパーキングロック機構7をロック解除する。
【0034】
ステップS4で否定の場合、左右何れか一方のパーキングロック機構7がロック解除できないフェイル状態にあると判定する。
【0035】
そして、ステップS6,ステップS7へ進んで、右側のパーキングロック機構7がロック解除可能であれば、該右側のパーキングロック機構7を再締結状態に作動させ、もしくはロック解除動作を中断させる。
【0036】
あるいは、ステップS6からステップS8,ステップS9へ進んで、左側のパーキングロック機構7がロック解除可能であれば、該左側のパーキングロック機構7を再締結状態に作動させ、もしくはロック解除動作を中断させる。
【0037】
図4は、上述のロック解除動作のタイムチャート図を示し、Phase0がステップS1,ステップS2に対応しており、パーキングロック機構7は図2(a)のロック状態にある。また、Phase1がステップS3に対応しており、パーキングロック機構7は図2(b)のウェッジ不感帯作動状態にある。更に、Phase2がステップS4,ステッ
プS5に対応しており、パーキングロック機構7は図2(c)のロック解除状態となる。
【0038】
ここで、例えば、図5に示すような勾配の大きい(勾配率30%等)の坂道や、冠雪路あるいは水溜り等の低μ路において停車中の車両1が発進する場合を想定する。この際、車両1は停車中であるため、シフトレバーはPレンジ位置にあり、従って、左右のパーキングロック機構7は図6(a)に示すようにロック状態にある。
【0039】
この状態からドライバによりフットブレーキペダルが踏まれてシフトレバーがPレンジからDレンジへのシフト操作が行われ、ACTコントローラ8から左右のパーキングロック機構7にロック解除信号が出力されることによって、ロック解除作動されることになる。ところが、図6(b)に示すように例えば右側のパーキングロック機構7がロック解除できない場合、左側のパーキングロック機構7のみがロック解除してしまうと、車両1に予期しない回転挙動が発生する可能性がある。
【0040】
一方、本実施形態の構成によれば、パーキングロック機構7は、ロック解除遅延機構30によりロック解除に向けた動きを遅延させることによって、ロック解除する前に実際にパーキングロック機構7が動くか否かを確認する時間を確保でき(ステップS3,S4,図2(b)参照)、ロック解除前にACTコントローラ8のフェイル判定機能によりフェイル判定を行うことができる。
【0041】
これにより、左右何れか一方のパーキングロック機構7がロック解除できない場合に、ロック解除可能な他方のパーキングロック機構7を再締結状態に作動させ、もしくはロック解除動作を中断させることができる(ステップS6,S7またはステップS8,S9)。
【0042】
このように、ロック解除可能な他方のパーキングロック機構7を、そのロック解除前の段階で再締結状態に作動させ、もしくはロック解除動作を中断させることが可能となるため、予期しない車両の回転挙動等の抑制効果を高めることができる。
【0043】
また、本実施形態によれば、パーキングロック機構7の構成要素であるパーキングロッド24に、ロック解除方向の作動ストロークにウェッジ23に対する不感帯域δを設定するだけの簡単な構成によってロック解除遅延機構30を構成できて、設計の自由度を高められると共に、コスト的に有利に得ることができる。
【0044】
図7は、パーキングロック機構7の第2実施形態を(a),(b)に動作順にそれぞれ側面図と正面図とを併記して示している。
【0045】
本実施形態にあっては、前記第1実施形態におけるパーキングロッド24の前端部を延長して、ストッパー24aとウェッジ23との間にスプリング27とばね荷重がバランスする弾性部材としてのスプリング28を介装して、ロック解除遅延機構30を構成している。
【0046】
この第2実施形態の構造では、図7(a)に示すロック状態から電磁アクチュエータ25によりパーキングロッド24が後退作動すると、スプリング28の圧縮方向の弾性変形でウェッジ23のロック解除方向の移動速度を遅らせて、ロック解除に所要の待ち時間を(図4のPhase1,Phase2)を確保する。
【0047】
そして、この待ち時間はパーキングロッド24の先端部の延設長さ、およびスプリング28のばね定数の設定によって任意に調整することができ、第1実施形態と等価の効果を得ることができる。
【0048】
図8は、パーキングロック機構7の第3実施形態を示すものである。
【0049】
本実施形態にあっては、前記第1実施形態におけるウェッジ23を、先端から後端に向かって傾斜部23aを境に径大変化して形成し、パーキングポール22の動きを径大部23bと径小部23cとで段階的に規制する段差D,Dを設けて、ロック解除遅延機構30を構成している。
【0050】
この第3実施形態の構造では、ウェッジ23の径大部23bの段差Dによって図4のPhase1を、径小部23cの段差Dによって図4のPhase2を現出して、ロック解除に所要の待ち時間を確保する。
【0051】
そして、この待ち時間は径大部23bと径小部23cの形成長さ(幅)によって任意に調整することができ、第1実施形態と等価の効果を得ることができる。
【0052】
なお、前記実施形態では、後輪2Rにパーキングロック機構7を備えた駆動モータ3を設けた例を示したが、前輪2Fにも同様の駆動モータ3を設けて、前後,左右の車輪2のそれぞれを独立して回転駆動制御する仕様に適用可能であることは勿論である。
【0053】
また、パーキングロック機構7は前記実施形態の構造の他、駆動モータ3のロータ軸3aを機械的に締結・締結解除可能な構成であればどのような構造のものでも採用可能である。
【符号の説明】
【0054】
1…電動車両
2…車輪
3…駆動モータ
4…バッテリ
5…メインコントローラ
7…パーキングロック機構
8…ACTコントローラ(フェイル判定手段・再締結手段)
9…車両状況センサ
10…ロック解除状況センサ
21…パーキングロックギャ
22…パーキングポール
23…ウェッジ
24…パーキングロッド
25…アクチュエータ
28…スプリング(弾性部材)
30…ロック解除遅延機構
δ…不感帯域
,D…ウェッジの段差


【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のパーキングロック機構と、
少なくとも1つのパーキングロック機構がロック解除できない場合には、パーキングロック機構がフェイル状態にあると判定するフェイル判定手段と、
前記フェイル判定手段によりフェイルと判定した場合には、ロック解除可能な他のパーキングロック機構のロック解除を中断させ、もしくは再締結状態にする手段と、を備え、前記パーキングロック機構は、ロック解除開始時に、ロック解除動作を遅延させるロック解除遅延機構を備えたことを特徴とするパーキングロック装置。
【請求項2】
前記パーキングロック機構は、
パーキングロックギャと、
前記パーキングロックギャと係脱可能なパーキングポールと、
前記パーキングポールの動きを規制するウェッジと、
アクチュエータに連結されて、前記ウェッジを動かすパーキングロッドと、を備え、
前記パーキングロッドは、ロック解除方向の作動ストロークに、前記ウェッジに対する不感帯域を設定して、前記解除動作遅延機構を構成したことを特徴とする請求項1に記載のパーキングロック装置。
【請求項3】
前記パーキングロック機構は、
パーキングロックギャと、
前記パーキングロックギャと係脱可能なパーキングポールと、
前記パーキングポールの動きを規制するウェッジと、
アクチュエータに連結されて、前記ウェッジを動かすパーキングロッドと、と備え、
前記パーキングロッドと前記ウェッジとの間に、ロック解除時の前記パーキングロッドの動きに対して前記ウェッジの動きを相対的に遅延させる弾性部材を設けて、前記ロック解除遅延機構を構成したことを特徴とする請求項1に記載のパーキングロック装置。
【請求項4】
前記パーキングロック機構は、
パーキングロックギャと、
前記パーキングロックギャと係脱可能なパーキングポールと、
前記パーキングポールの動きを規制するウェッジと、
アクチュエータに連結されて、前記ウェッジを動かすパーキングロッドと、を備え、
前記ウェッジに、前記パーキングポールの動きを段階的に規制する段差を設けて、前記ロック解除遅延機構を構成したことを特徴とする請求項1に記載のパーキングロック装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−140109(P2012−140109A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−873(P2011−873)
【出願日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】