パーツ識別画像作成装置及び同方法、パーツ識別表示装置及び同方法、プログラム及び記憶媒体
【課題】 パーツを組付けた構成の3次元モデルを元にモデル上の着目するパーツを識別可能な強調画像で表示する際、パーツ強調画像がモデル全体画像に比べて小さいときにも、全体のデータ容量をあまり大きく増やすことなく、見易いパーツ強調画像を作成する。
【解決手段】 3次元モデルの形状を入力視線方向に対する投影面に投影し、その投影画像からモデル全体矩形領域(Sxmin,Symin,Sxmax,Symax)と、3次元モデルを構成する各パーツのパーツ矩形領域(Pxmin,Pymin,Pxmax,Pymax)を算出し、各矩形領域に基づき各画像を切り出す。切り出す画像から強調画像表示に用いる画像を作成する際、モデル全体画像に比べ、パーツ強調画像はモデル全体領域とパーツ領域の面積の比に応じた倍率でパーツの画素数を増し、小さなパーツである程大きく拡大しても鮮明に表示できるようにする。
【解決手段】 3次元モデルの形状を入力視線方向に対する投影面に投影し、その投影画像からモデル全体矩形領域(Sxmin,Symin,Sxmax,Symax)と、3次元モデルを構成する各パーツのパーツ矩形領域(Pxmin,Pymin,Pxmax,Pymax)を算出し、各矩形領域に基づき各画像を切り出す。切り出す画像から強調画像表示に用いる画像を作成する際、モデル全体画像に比べ、パーツ強調画像はモデル全体領域とパーツ領域の面積の比に応じた倍率でパーツの画素数を増し、小さなパーツである程大きく拡大しても鮮明に表示できるようにする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部品(パーツ)を組付けて構成する3次元モデルをもとにパーツカタログを作成する際に適用されるパーツ識別画像作成装置及びパーツ識別画像作成方法、パーツ識別画像表示装置及びパーツ識別画像表示方法、プログラム並びに記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コンピュータの性能向上とマルチメディア技術の進歩により、様々な画像コンテンツの利用が急速に広がってきている。工業製品を製造する製造業においても、自社の製品モデルを表示した画像を作成し、パーツカタログやサービスマニュアルなどの画像を含んだコンテンツを電子媒体として利用することが可能になってきた。機械製品や電気製品など多くの工業製品は複数のパーツから構成されており、製品モデルの画像を利用する際には、製品を構成するパーツを画像上で識別することが必要な場面も頻繁に生じる。
【0003】
このような場合、従来は製品モデルを分解した画像を作成して、画像中の個々のパーツの傍らに連番などの文字による識別子を表示させ、パーツを画像上で識別するという手法などが採られてきた。
しかし、このような手法では、パーツが組み付いた状態の製品のイメージは把握し難く、このため、製品上のある特定の部分の周辺に組み付いているパーツを識別することも困難であった。
【0004】
これに対し、下記特許文献1では、3次元の製品モデルを読み込んだCAD(Computer-aided Design)システムにおいて、3次元上の閉空間を指定することで、指定された閉空間内に位置する製品モデルのパーツを抽出する方法を提案している。
しかし、この方法により部品を抽出する際に、ユーザが抽出対象を3次元の閉空間上で認識し、操作に反映させなければならず、抽出対象の部品を識別するための入力を誰でも簡単にできない、という問題が生じる。
【0005】
そこで、本出願人は、先に、モデル画像からパーツ画像を切り出して強調表示するパーツ識別画像作成装置を提案した(特許文献2、参照)。ここには、ユーザによる視点の入力に従い、モデルを視点方向から見た2次元の全体画像及び、モデルに組み付いた特定のパーツを全体画像中において識別可能に強調表示するパーツ識別画像を作成する装置が示されている。
【特許文献1】特開平09−190456号公報
【特許文献2】特開2008−65586号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献2において、モデル全体画像に比べて、切り出したパーツ強調画像が小さい場合に、表示された画像を見るユーザにとって、パーツの形状が視認し難くなることが分かった。
このような場合、表示時に目的とするパーツや周辺を含む部分を拡大して表示する方法をとることで改善を図ることが可能であるが、元の画像の解像度が低いと拡大した画像が汚くなってしまい視認性にも限界が生じる。この点は画像の解像度を高くすることで解決できるが、作成する画像の解像度を一律に高くすると、画像を保存する容量が大きくなってしまうという問題が生じる。
【0007】
本発明の目的は、上記事情に鑑みてなされたものであり、パーツを組付けて構成する3次元モデルをもとにモデル上の着目する特定のパーツを識別可能な画像(強調画像)で表示する際に、パーツ強調画像がモデル全体画像に比べて小さいときにも、全体のデータ容量をあまり大きく増やすことなく、見やすい画像を作成することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、予め用意された3次元モデルを管理するモデルデータ管理手段と、入出力装置を通して視点情報と画像サイズ情報を受け取り、3次元モデルの形状を視点情報で示される方向の投影面に投影して、画像サイズ情報から得られるアスペクト比で3次元モデルの形状を投影した画像を取り囲むモデル領域情報を計算するモデル領域計算処理手段と、3次元モデルを構成する各パーツについて、視点情報で示される方向の投影面に各パーツの形状を投影して、パーツの形状を投影した画像を取り囲むパーツ領域情報を計算するパーツ領域計算処理手段と、3次元モデルの形状全体を前記投影面に投影した画像からモデル領域情報を元にモデル画像を切り出し、画像サイズ情報により与えられた画素数でモデル全体画像を作成し、3次元モデルを構成する各パーツについて、3次元モデル全体を前記投影面に投影し、強調表示を可能とした画像からパーツ領域情報を元にパーツ画像をそれぞれ切り出し、画像サイズ情報と、モデル領域情報、パーツ領域情報、パーツ解像度比率とに基づいて画素数を計算し、得られる画素数でパーツ強調画像を作成すると共に、モデル全体画像の画素の領域でパーツ強調画像が占める位置を画像サイズ情報、モデル領域情報及びパーツ領域情報に基づいて計算する画像データ処理手段と、前記画像データ処理手段がパーツ強調画像を作成するために用いるパーツ解像度比率を演算するパーツ解像度比率処理手段と、モデル全体画像とパーツ強調画像、パーツ位置情報及びパーツ解像度比率をまとめて、パーツカタログ用画像データとして管理する画像データ管理手段を備えたことを特徴とするパーツ識別画像作成装置である。
また、本発明は、パーツ識別画像作成装置において作成したパーツ識別画像を表示するパーツ識別画像表示装置であって、外部入出力装置に保存されたモデル画像、パーツ強調画像、パーツ位置情報、及びパーツ解像度比率の一覧表形式のデータ、並びにパーツカタログ用画像データとして保存されたデータを読み込む手段と、モデル画像と、パーツ画像をパーツ位置情報に重ね合わせて表示する手段と、パーツ画像をパーツ位置情報に重ね合わせて表示する際にパーツ解像度比率でパーツ画像を縮小し、表示倍率の指示に基づき、表示倍率とパーツ解像度比率でパーツ強調画像を縮小又は拡大する手段を備えたことを特徴とするパーツ識別画像表示装置である。
本発明は、さらに、予め用意された3次元モデルの形状を、視点情報で示される方向の投影面に投影して、画像サイズ情報から得られるアスペクト比で3次元モデルの形状を投影した画像を取り囲む、モデル領域情報を計算するモデル領域計算処理工程と、3次元モデルを構成する各パーツについて、視点情報で示される方向の投影面に各パーツの形状を投影して、パーツの形状を投影した画像を取り囲むパーツ領域情報を計算するパーツ領域計算工程と、3次元モデルの形状全体を前記投影面に投影した画像からモデル領域情報を元にモデル画像を切り出し、画像サイズ情報により与えられた画素数でモデル全体画像を作成し、3次元モデルを構成する各パーツについて、3次元モデル全体を前記投影面に投影し、強調表示を可能とした画像からパーツ領域情報を元にパーツ画像をそれぞれ切り出し、画像サイズ情報と、モデル領域情報、パーツ領域情報、パーツ解像度比率とに基づいて画素数を計算し、得られる画素数でパーツ強調画像を作成すると共に、モデル全体画像の画素の領域でパーツ強調画像が占める位置を画像サイズ情報、モデル領域情報及びパーツ領域情報に基づいて計算する画像データ処理工程と、前記画像データ処理工程でパーツ強調画像を作成するために用いるパーツ解像度比率を演算するパーツ解像度比率処理工程と、モデル全体画像とパーツ強調画像、パーツ位置情報及びパーツ解像度比率をまとめて、パーツカタログ用画像データとして管理する画像データ管理工程を有することを特徴とするパーツ識別画像作成方法である。
本発明は、さらに、パーツ識別画像作成方法で作成されたパーツ識別画像の表示方法であって、外部入出力装置に保存されたモデル画像、パーツ強調画像、パーツ位置情報、及びパーツ解像度比率の一覧表形式のデータ、並びにパーツカタログ用画像データとして保存されたデータを読み込む手段と、モデル画像と、パーツ画像をパーツ位置情報に重ね合わせて表示する手段と、パーツ画像をパーツ位置情報に重ね合わせて表示する際にパーツ解像度比率でパーツ画像を縮小し、表示倍率の指示に基づき、表示倍率とパーツ解像度比率でパーツ強調画像を縮小又は拡大する工程を有することを特徴とするパーツ識別画像表示方法である。
さらに、本発明は、パーツ識別画像作成方法又はパーツ識別画像表示方法の各工程をコンピュータに実行させるプログラムであり、また、上記プログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、全体のデータ容量をあまり大きく増やすことなく、解像度を高くしたパーツ強調画像を生成することができる。また、解像度を高くして保存したパーツ強調画像とモデル全体画像とをサイズを合わせて重ね合わせて表示できると共に、モデル全体画像とパーツ強調画像の重ね合わさった部分を拡大表示する際には、パーツ強調画像部分は高解像にして、拡大してもきれいな画像として表示することができる。しかも、最適な視線方向を選んでパーツ強調画像を表示することにより、視認性をさらに高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
本実施形態は、パーツを組み付けて構成する3次元(3D)モデルをもとに、パーツ識別画像を表示するためのパーツカタログ用画像データを作成し、また、作成された上記パーツカタログ用画像データをもとにパーツの識別表示をする処理に係る。
なお、3次元モデルという場合、データで3次元の形状が表現されたオブジェクトを指し、3D CADデータはこの一つである。
【0011】
図1は、後述するパーツカタログ用画像データ作成システム(図2、参照)を構成することができるデータ処理装置のハードウェア構成を示す図である。
図1に示すデータ処理装置は、CPU(Central Processing Unit)1、メモリ2、入出力装置3及び外部入出力装置4をバス5で接続して構成するもので、この装置は、汎用のPC或いはPCに周辺機器を接続したハードウェア構成を持つデータ処理装置(システム)によって実施することができる。
【0012】
図1において、CPU1は、このデータ処理装置の動作を制御するもので、記憶(記録)媒体としてのメモリ2内に格納(記録)した各種のアプリケーションプログラム、ワークデータ及びファイルデータ等を駆使し、各アプリケーションのデータ処理機能を実現する。なお、プログラムを記憶(記録)としては、メモリ2(カード型を含む)に限らず、HDD,CD−ROM,MO(Magnet Optical Disk)等のディスク型を含む各種記憶媒体を用いることができる。
アプリケーションプログラムとして、後述するパーツカタログ用画像データを作成するためのプログラム及び作成されたパーツカタログ用画像データをもとにパーツ識別画像を表示するためのプログラムをメモリ2等の記憶媒体に記録し保存することにより、以下に説明するパーツカタログ用画像データ作成システム(図2、図12参照)の各機能実現手段を構成する。
【0013】
入出力装置3は、CPU1の制御下におかれて、処理を要求するユーザによる処理条件の設定等の入力操作を受け取り、さらに入力操作等に応じて変化する装置側の動作状態をユーザにディスプレイを通して知らせるユーザインターフェースとしての機能を提供する。ここでは、ディスプレイに表示された入力画面に対し、キーボード、マウス等の操作によって入力を行う、いわゆるGUI(Graphical User Interface)機能を提供する。
また、外部入出力装置4は、本体の機能を拡張するために設ける周辺装置とのインターフェースで、出力装置として本実施形態ではパーツカタログ用画像データ作成システムから出力されるデータを利用する、例えば、プリンタや他のディスプレイ等と情報を交換する。
【0014】
図2は、本実施形態に係るパーツカタログ用画像データ作成システムのソフトウェア構成を示す図である。
このパーツカタログ用画像データ作成システムは、予め用意された3次元モデル(パーツを組付けて構成)を管理するモデルデータ管理部11と、視点情報、画像サイズ情報、パーツ解像度比率情報の入力を受け付ける入出力装置3と、入出力装置3を通して視点情報と画像サイズ情報を受け取り、モデルデータ管理部11から得る3次元モデルの形状を視点情報で示される方向で投影面に投影して、画像サイズ情報から得られるアスペクト比で3次元モデルの形状を投影した2次元画像を取り囲むモデル領域情報を計算するモデル領域計算処理部12と、モデル領域計算処理部12を通して3次元モデルと視点情報を得、3次元モデルを構成する各パーツについて、視点情報で示される方向で投影面に各パーツの形状を投影して、パーツの形状を投影した2次元画像を取り囲むパーツ領域情報を計算するパーツ領域計算処理部13と、モデル領域計算処理部12とパーツ領域計算処理部13の処理結果、3次元モデル、視点情報、画像サイズ情報及び後述するパーツ解像度比率処理部16からのパーツ解像度比率γを受け取り、3次元モデルの形状全体を前記投影面に投影した画像からモデル領域情報を元にモデル画像を切り出し、画像サイズ情報により与えられた画素数でモデル全体画像を作成し、3次元モデルを構成する各パーツについて、3次元モデル全体を前記投影面に投影し、強調表示を可能とした画像からパーツ領域情報を元にパーツ画像をそれぞれ切り出し、画像サイズ情報と、モデル領域情報、パーツ領域情報、パーツ解像度比率γとに基づいて画素数を計算し、得られる画素数でパーツ強調画像を作成すると共に、モデル全体画像の画素の領域でパーツ強調画像が占める位置を画像サイズ情報、モデル領域情報及びパーツ領域情報に基づいて計算する画像データ処理部14と、画像データ処理部14がパーツ強調画像を作成するために用いるパーツ解像度比率γを演算するパーツ解像度比率処理部16と、画像データ処理部14から得るモデル全体画像とパーツ強調画像、パーツ位置情報及びパーツ解像度比率γをまとめて、パーツカタログ用画像データとして管理する画像データ管理部15から構成されている。
【0015】
次に、このパーツカタログ用画像データ作成システムの動作を下記(ステップ1)〜(ステップ10)の作成プロセスに従って順次説明する。
(ステップ1)
モデルデータ管理部11は、予め管理下のデータとして用意しておいた、複数のパーツが組み付いた状態の3次元モデルのデータをモデル領域計算処理部12に渡す。
(ステップ2)
また、モデル領域計算処理部12は、入出力装置3から視点情報と画像サイズ情報を受け取る。この視点情報は、2つの3次元ベクトル(視線ベクトルとビューアップ・ベクトル)により構成される。
【0016】
図3は、この視点情報を説明するための図である。同図に示すように、視線ベクトルは、3次元モデルを定義する(X−Y−Z)3次元空間において、目線の向きを表すベクトルであり、3次元モデルをどの向きに平行投影するかを指定する。また、ビューアップ・ベクトルは、この3次元空間において、目線に対して真上の方向を表すベクトルであり、視線ベクトルと直角をなす。よって、ビューアップ・ベクトルは、視線ベクトル方向に平行に投影する場合の投影面と平行になる。
また、画像サイズ情報は、3次元モデルの投影像として作成される画像のサイズを表す。ここでは、横方向の画素数(W)と、縦方向の画素数(H)で指定される。よって、画像面上において所定の解像度の画素配列で画像を表現することを前提とすれば、画像サイズを画素数によって定めると、画像サイズは縦・横の長さで表される。
図4は、3次元モデルを投影面へ投影した状態を示している。なお、図4では、X−Y直交座標系で投影面を表し、投影面(X−Y面)は、視線ベクトルと直交する。また、ここでは投影面のX−Y直交座標系のX方向が画像面の横(W)方向に相当し、Y方向が画像面の縦(H)方向に相当する。
【0017】
(ステップ3)
モデル領域計算処理部12は、モデルデータ管理部11から受け取った3次元モデルの形状全体を、入出力装置3で入力された視点情報の視線ベクトル方向に平行投影した場合に、投影面上でモデルの投影図形が収まり、かつ、入出力装置3で入力された画像サイズ情報と同じアスペクト比(W/H)となるモデルの矩形領域を求め、求めたモデルの矩形領域情報(モデル領域情報)を画像データ作成処理部14に渡す。
このモデルの矩形領域は、入出力装置3で入力されたビューアップ・ベクトルをY軸方向としたX−Y直交座標系で投影面を表したとき、下記(1)〜(3)の手順によって求める。なお、この手順は、3次元モデルを投影面(X−Y面)に投影した状態を説明する図4を参照することでより良く理解される。
【0018】
(1)3次元モデルの形状を定義している全ての点を投影面に投影し、その(X,Y)座標値を求める。
(2)上記(1)で求めた各点の(X,Y)座標値のうち、最小のX座標値とY座標値の組み合わせ(Xmin,Ymin)と、最大のX座標値とY座標値の組み合わせ(Xmax,Ymax)を求める。
(3)与えられた画像サイズのアスペクト比をα(=横方向の画素数(W)/縦方向の画素数(H))とし、3次元モデルの求める矩形領域の最小の座標値(Sxmin,Symin〉及び最大の座標値(Sxmax,Symax)を下記のように、モデルの矩形領域(Xmin,Ymin)、(Xmax,Ymax)が(i)縦長(縦=横を含む)か、(ii)横長かの条件に応じてそれぞれ下記式(I)、式(II)のように計算し、矩形領域の情報とする。
(i)Xmax−Xmin≧Ymax−Yminならば、
Sxmin=Xmin
Sxmax=Xmax
Symin=(Ymax−Ymin)/2−α(Xmax−Xmin)/2
Symax=(Ymax−Ymin)/2+α(Xmax−Xmin)/2
・・・式(I)
(ii)Xmax−Xmin<Ymax−Yminならば、
Sxmin=(Xmax−Xmin)/2−(Ymax−Ymin)/(2α)
Sxmax=(Xmax−Xmin)/2+(Ymax−Ymin)/(2α)
Symin=Ymin
Symax=Ymax
・・・式(II)
【0019】
図5は上記(2)で説明した3次元モデルの座標の最大及び最小値を求める手順を示すフローチャートである。
図5のフローによると、まず、3次元モデルを定義している点のうち一つの点を視点情報の視線ベクトル方向に平行投影した投影面上に投影する(S101)。次いで、投影面上の当該点のX座標は今まで投影したどの点よりも大きいか又は小さいかを判断する(S102)、その判断がNOであれば(S102,NO)、次に当該点のY座標について同様に今まで投影したどの点よりも大きいか又は小さいかを判断する(S104)、その判断がNOであれば(S104,NO)、まだ投影を行っていない3次元モデルを定義する点があれば(S106、YES)、ステップS101に戻って、ステップS106までの各処理を繰り返す。
ステップS102の判断がYES(S102、YES)であれば、そのX座標値をXmax又はXminとして記憶し(S103)、次のステップS104に進む、またステップS104において、その判断がYES(S104、YES)であれば、そのY座標値Ymax又はYminとして記憶し(S105)、次のステップS106に進む。
ステップS106で、3次元モデルを定義する点のなかに、投影処理を行っていない点が無いことを確認して(S106、NO)、処理を終了する。
【0020】
(ステップ4)
モデル領域計算処理部12は、上記3次元モデルのデータ及び視点情報をパーツ領域計算処理部13に渡す。また、画像データ作成処理部14へは、ステップ3で計算したモデル領域情報に加えて画像サイズ情報を渡す。
【0021】
(ステップ5)
パーツ領域計算処理部13は、モデル領域計算処理部12を介して受け取った3次元モデルデータ及び視点情報を元に、3次元モデルを構成するパーツ毎に、パーツを視点情報の視線ベクトル方向で平行投影した場合に、投影面上で当該パーツの投影図形が収まる最小の矩形領域を求め、その情報(パーツ領域情報)を画像データ作成処理部14に渡す。
このパーツの投影図形が収まる最小の矩形領域は、ステップ3と同様のX−Y直交座標系で投影面を表したとき、下記(1)、(2)の手順によって求めることができる。
【0022】
(1)パーツを形状定義している全ての点を投影面に投影し、その(X,Y)座標値を求める。
(2)上記(1)で求めた各点の(X,Y)座標値のうち、パーツの最小のX座標値とY座標値の組み合わせ(Pxmin,Pymin)及び同パーツの最大のX座標値とY座標値の組み合わせ(Pxmax,Pymax)を求め、求めた最小の(X,Y)座標値及び最大の(X,Y)座標値により表した矩形領域をパーツ領域情報とする。
【0023】
(ステップ6)
パーツ領域計算処理部13は、ステップ5において、既に上記パーツ領域情報(パーツの投影図形が収まる最小の矩形領域情報)を画像データ作成処理部14に渡しているが、更に、ステップ4でモデル領域計算処理部12を介して受け取った3次元モデルを構成する各パーツのデータと視点情報を画像データ作成処理部14に渡す。
(ステップ7)
画像データ作成処理部14は、受け取った3次元モデルを構成する各パーツのデータと視点情報を元に、視点情報の視線ベクトル方向に平行投影した画像を、上記したモデル領域情報によってモデルの矩形領域で切り出し、切り出した画像から画像サイズ情報に従った画素数でモデル全体画像の画像データを作成し、画像データ管理部15に渡す。
【0024】
(ステップ8)
また、画像データ作成処理部14は、受け取った3次元モデルを構成する各パーツのデータと視点情報を元に、各パーツについて、上記視点情報の視点ベクトル方向に3次元モデル全体を平行投影し、かつ、識別すべきパーツだけを強調表示した画像を、当該パーツに対応する上記パーツ領域情報によってパーツの矩形領域で切り取り、上記画像サイズ情報(W,H)と、上記モデルの矩形領域(Sxmin,Symin,Sxmax,Symax)、及び上記パーツの矩形領域(Pxmin,Pymin,Pxmax,Pymax)と、パーツ解像度比率処理装置16から渡されるパーツ解像度比率γに基づいて、下記式(III)により得られる横方向画素数及び縦方向画素数で画像データ(パーツ強調画像)を作成し、画像データ管理部15に渡す。
横方向画素数
γ[(Pxmax−Pxmin)/{(Sxmax−Sxmin)/W}]
縦方向画素数
γ[(Pymax−Pymin)/{(Symax−Symin)/H}]
・・・式(III)
【0025】
上記式(III)におけるパーツ解像度比率γは、例えば、下記式(IV)により得ることができる。
γ=β×√[{(Sxmax−Sxmin)×(Symax−Symin)}/{(Pxmax−Pxmin)×(Pymax−Pymin)}]
・・・式(IV)
但し、γ<1のときは、γ=1とする。
即ち、γは、モデル領域の矩形の面積とパーツ領域の矩形の面積の比(モデル領域の矩形の面積/パーツ領域の矩形の面積)の平方根をβ倍したものである。
ここで、βの値は、入出力装置3で与えられる定数であり、大きさを0<β<1の間で設定することでパーツ強調画像のデータ容量と解像度のバランスを調整することができる。
【0026】
例えば、モデル領域の矩形の面積とパーツ領域の矩形の面積の比が16:1の場合、比の平方根は4になる、入出力装置3でβ=1/2を与えたときは、パーツ解像度比率γ=2となる。これによりパーツの強調画像の画素数を2倍に増やすことになり、高解像度画像とすることができる。
また、モデル画像領域の矩形の面積とパーツ領域の矩形の面積の比が64:1の場合、この比の平方根は8になる。β=1/2のときは、パーツ解像度比率γ=4となる。これによりパーツ強調画像の画素数を4倍に増やすことになり、高解像度画像とすることができる。
このように、モデル領域の矩形の面積とパーツ領域の矩形の面積の比が大きければ大きい程、つまりパーツ強調画像面積がモデル画像領域に比べて小さければ小さい程、γの値を大きくしてパーツの強調画素数を増やして解像度を上げることができる。
なお、ここで求めたパーツ解像度比率γは、画像データ管理部15に渡される。
【0027】
(ステップ9)
画像データ作成処理部14は、ステップ8で指定のパーツ解像度比率γに従った画素数で作成した各パーツの強調表示画像の領域が、モデル全体画像の領域中のどの位置を占めるかを、各パーツ画像について求め、求めた位置情報(パーツ位置情報)を画像データ管理部15に渡す。
【0028】
この位置情報は、例えば、モデル全体画像データの画素の領域の左上隅を原点とした場合に、各パーツの画像データの画素の領域の左上隅がどこに位置するかによって示す。
図6は、このモデル全体画像に対するパーツ強調画像の位置関係を表現する方法を説明する図である。同図に示すように、原点(モデル全体画像の左上隅)に対するパーツ強調画像の左上隅の位置を横方向の画素数wと、縦方向の画素数hによって表すことで、パーツ強調画像の位置情報を示す。このとき、wとhは、それぞれ下記式(V)によって求める。
w=W(Pxmin−Sxmin)/(Sxmax−Sxmin)
h=H(Symax−Pymax)/(Symax−Symin)
・・・式(V)
【0029】
(ステップ10)
画像データ管理部15は、画像データ作成処理部14から受け取った3次元モデル全体画像と、各パーツについてのパーツ強調画像、パーツ解像度比率γ及び各パーツのパーツ位置情報をまとめてパーツカタログ用画像データとして保存管理する。
図7は、このパーツカタログ用画像データを保存管理する際のデータ構造の1例を示す。ここでは、後述するパーツカタログの画像出力に適応し得るパーツカタログ用画像データとして、図7に示すように、識別対象(モデル全体,パーツ1,パーツ2,・・・)に対応付けて、画像データ、パーツ位置情報及びパーツ解像度比率γをまとめて、一覧表形式のデータ構造をとることで、ディスプレイ等に外部入出力装置4を介してデータを提供できる形態とする。
【0030】
次に、以上で説明したパーツ識別画像作成装置において作成したパーツ識別画像(パーツカタログ画像)を表示するパーツ識別画像表示装置及び同方法について説明する。
パーツ識別画像表示装置は、CPU1と入出力装置3に備えた図示しない例えばLCD(液晶表示装置)等の周知の表示手段とで構成され、CPU1は、パーツ識別画像の表示要求に応じて、パーツカタログ用画像データとして画像データ管理部15で保存管理されたモデル画像、パーツ強調画像、パーツ位置情報、及びパーツ解像度比率をまとめて一覧表形式のデータを外部入出力装置4に読み込む。また、CPU1は、読み込んだモデル画像とパーツ画像をパーツ位置情報に重ね合わせて表示する場合は、パーツ画像の縮小手段として機能してパーツ解像度比率でパーツ画像を縮小処理して表示手段を動作させる画像データを生成し、かつ、入出力手段3における表示倍率の指示に基づき表示する場合は、表示倍率とパーツ解像度比率でパーツ強調画像を縮小、または拡大処理して表示手段を動作させる画像データを生成して、画像表示を行う。
【0031】
図8は、このように画像を重ね合わせた状態を示す図である。同図(a)は、モデル全体画像であり、同図(b)は、識別すべきパーツ画像であり、ここでは濃色(例えば、赤色)でハイライト表示することで、強調して表示された画像であり、同図(c)は、モデル全体画像(a)の上にパーツ強調画像(b)を重ね合わせた状態を示す図である。
【0032】
図9は、重ねたモデル画像とパーツ画像をそれぞれ拡大画像として表示した状態を示す図である。モデル画像は拡大により像が粗くなるが、パーツ画像はパーツ解像度比率γだけ画素数が多いのでモデル画像よりも高精細な画像として表示される。つまり、パーツ強調画像は高解像度で保存されているので、拡大してもその部分は、周りの部分と比べて、画質を落とさないで拡大することができる。
【0033】
図10及び図11は、この実施形態においてパーツカタログ画像(パーツ識別画像)を表示する際のデータ処理のフローチャートを示す。図10は、パーツカタログ画像表示に用いる画像及び設定データ等を画像表示の前段で処理するフローを示し、図11は、図10のフローで処理されたデータをもとに画像表示実行段階で行う処理フローを示す。
図10の処理フローによると、まず、外部入出力装置4に読み込んだパーツカタログ用画像データから、3次元モデル全体を視点情報の視線ベクトル方向に平行投影したときの投影面上での3次元モデルの投影図形を取り囲む矩形領域の最小及び最大の座標(Sxmin,Symin)、(Sxmax,Symax)を得る(S201)。
また、3次元モデルを構成する各パーツについても同様に、平行投影したパーツの矩形領域の最小及び最大の座標(Pxmin,PSymin)、(Pxmax,Pymax)を得る(S202)。
【0034】
次に、パーツ解像度比率γを、3次元モデル及び各パーツの矩形領域の上記座標情報及び入出力装置3で与えられたβを用いて上記式(IV)に従って求める(S203)。求めたγが1未満であるときは(S204、YES)、これを1にして(S205)、また、γが1以上であれば(S204、NO)求めた値のままを用いる。
次にパーツ強調画像の横方向の画素数及び同縦方向の画素数を上記式(III)に従って求める(S206、S207)。
続いて、パーツ強調画像の位置情報w、hを上記式(V)に従って求め(S208)、さらにこの位置情報とステップS206、S207で求めたパーツ強調画像の横縦方向の画素数からパーツ強調画像データを切り出して、パーツカタログ画像の表示に用いるデータとして保存し(S209)、この処理を終了する。
【0035】
上記した図10のフローで処理されたデータをもとにパーツカタログ画像(パーツ識別画像)の表示実行段階で行う処理の手順は、図11の処理フローに示すように、まず、パーツカタログ画像表示に用いるデータとして外部入出力装置4に保存されたデータを読み込む(S301)。
この後、読み込んだパーツ強調画像をγ(パーツ解像度比率)分の1に画像サイズを縮小して3次元モデル全体画像に重ね合わせて表示する(S302)。なお、パーツ強調画像の画像サイズを縮小するのは、3次元モデル全体画像の解像度で表示する場合に、パーツ強調画像を全体画像に対して適正な位置に配するために、全体画像のパーツ解像度比率1に合わせる処理である。
【0036】
次に、さらに表示要求として拡大指示が行われたか否かを確認し(S303)、指示が行われなければ(S303、NO)、処理を終了する。
他方、拡大指示が行われれば(S303、YES)、3次元モデル全体を表示指示倍率に拡大した画像(S304)と、パーツ強調表示画像をγ×表示指示倍率で拡大(又は縮小)した画像データを変倍処理により求める(S305)。
次いで、求めた画像、即ち表示サイズを変えた3次元モデル全体画像とパーツ強調表示とを重ね合わせて表示して(S306)、処理を終了する。
【0037】
以上説明したように、本実施形態によれば、パーツ解像度比率処理部16でパーツ識別解像度γを求め、求めたパーツ識別解像度γに基づきパーツ強調画像の画像解像度を上げて視認性を向上したパーツ識別画像を作成することができる。
また、入出力装置3を通して上記βの値を指示することにより、パーツ強調画像と3次元モデル全体画像のバランスをとり、全体のデータ容量を上げないようにして、パーツ強調画像の画素数を増やして、各パーツ画像の解像度を上げて視認性をよくすることができる。
【0038】
また、モデル全体画像とパーツ強調画像とパーツ位置情報とパーツ解像度比率を一覧表形式のデータ構造で外部入出力装置4に出力し、パーツカタログ用画像データとして保存・管理するため、個々のパーツについて、パーツを識別するための画像を、モデル全体画像と同じ画像サイズで保存する場合に比べ、必要とする外部出入力装置4の容量を減らすことができる。
【0039】
また、パーツ解像度を含めて、パーツカタログ用画像データとして保存することで、表示する際に3次元モデル全体画像とパーツ強調画像の大きさをそろえて重ね合わせることができる。
即ち、モデル全体に対応した画像データの上に、特定のパーツに対応した画像を、そのパーツに対応した位置情報に従って重ね合わせて表示する場合は、パーツはパーツ解像度比率γだけ画素数が多いので、逆にパーツ解像度比率γでパーツ強調画像は縮小して表示することによって、パーツが組み付いた状態のモデルを自然な状態で表示し、その表示画像において当該パーツを識別することができる。
【0040】
また、パーツが組み付いた状態のモデルの表示を拡大表示するときは、モデル全体の画像を拡大し、特定のパーツに対応した画像を拡大し重ね合わせて表示する。その際、3次元モデル全体画像部分は画質が荒れるが、パーツ強調画像部分は3次元モデル全体画像よりも多い画総数で保存されているので、画質が荒れない状態で画像を重ね合わせることができる。
【0041】
以上に実施形態として記載したパーツカタログ用画像データ作成システム(以下、「第一の実施形態」という)を基礎にして、視点の適合度を判定する機能を付加機能として有した第二の実施形態を以下に説明する。
図2を参照して説明した第一の実施形態のパーツカタログ用画像データ作成システムでは、視点情報をどのように入力するかについては特に示さず、一般的に用いられる方法により視線ベクトル方向が指示され(図2および後記図13の説明、参照)、この視線ベクトル方向に3次元モデルを投影した投影面におけるパーツカタログ用画像データが作成される。このシステムの場合、ユーザが特定のパーツの組み付け位置や組み付け状態を表示する際には、注目するパーツに向けておおよその見当を付けて視線の方向を入力する、というやり方で指示を行う。よって、入力した視線の方向(視点)は、必ずしも注目したパーツが見易い方向である保証はなく、見易い視点が他に存在する場合もあり得る。
【0042】
この問題は、見易い視点を探し出せるように、複数視点を指示できるようにして、複数視点からの投影画像を画面表示し、ユーザが最適な表示画像を選択するという方法を採用することによって解決が可能である。
ただ、この方法を採用する場合、どのような3次元モデルが対象でも見易い視点を選ぶことを可能にしようとすると、視点数が多くなってしまい、視点数に対応する表示画像をユーザに提示できるように各視点のパーツ強調画像をモデル全体図と組み合わせて生成すると、全体の画像データ量が膨大になる。
【0043】
そこで、この実施形態では、ユーザが指示した複数の視点について、システム側でパーツごとにどの視点が注目するパーツにとって見易い視点であるか、即ち視点によって変わる見易さ(視認性)の度合いを適合度として判定し、判定結果に従って複数視点間で優先度を決定し、決定した優先度をパーツ強調画像の作成に反映させることができるようにする。この実施形態では、優先度の高い視点だけパーツ強調画像表示を行うための画像データを作成する、という方法をとる。
【0044】
複数視点間における適合度は、それぞれの視点で得られるパーツ強調画像の大きさを比べ、大きいほど適合度が高いと判定し、適合度が高い順に従って優先度を決定する。パーツ強調画像の大きさは、画像の面積により表わされるという前提をここでは置いて、画像を構成する画素のドット数を計数することにより、この値を求める。また、パーツ強調画像の大きさを表す値は、上記パーツ領域情報(パーツの投影図形が収まる最小の矩形領域情報)から領域の面積を計算する方法を採用して求めた値を用いてもよい。
【0045】
図12は、この実施形態に係るパーツカタログ用画像データ作成システムのソフトウェア構成を示す図である。
視点の適合度を判定し、優先度を定める機能を付加機能として有した本実施形態におけるパーツカタログ用画像データ作成システムは、図12に示すように、第一の実施形態における同システム(図2、参照)に新たに視点判定処理部17を付加要素とすることにより構成することができる。
この付加した視点判定処理部17は、入力された複数視点の視認性への適合度を判定し、適合度が高い順に従って複数視点間における優先度を決定する処理を行い、処理結果を画像データ作成処理部14へ渡す。
【0046】
画像データ作成処理部14は、視点判定処理部17から受け取った複数視点間における優先度に示される優先度の高い視点のパーツ強調画像表示を行うための画像データを優先して作成する処理を行う。ただ、第一の実施形態とは、この付加要素である視点判定処理部17以外にパーツカタログ用画像データ作成システムとしての構成に変わりがないので、これらについては、先に示した第一の実施形態のパーツカタログ用画像データ作成システム(図2、参照)の構成に関する説明を参照することとする。
なお、上記の付加機能は、ソフトウェア構成の追加、変更によって実施でき、データ処理装置のハードウェア構成については変更することなく、第1の実施形態に示した図1の構成を適用し得る。
【0047】
次に、この実施形態のパーツカタログ用画像データ作成システム(図12)の動作を作成プロセスに従って説明する。なお、この動作についても、第一の実施形態における同システムの動作と多くの部分で共通するので、共通部分については、第一の実施形態における同システムの先の動作説明を参照することとし、記載を省く。
この第二の実施形態のパーツカタログ用画像データ作成システムにおいても、入力された視点情報の視線ベクトル方向に3次元モデル全体を平行投影したときの投影面上での3次元モデルの投影図形を取り囲む矩形領域の最小、最大の座標(Sxmin,Symin)、(Sxmax,Symax)を求め、さらに3次元モデルを構成する各パーツについても同様に平行投影したパーツの矩形領域の最小、最大の座標(Pxmin,Pymin)、(Pxmax,Pymax)を求めるので、これらの処理ステップは、第一の実施形態における同システムの動作として先に上記(ステップ1)〜(ステップ6)で説明したと同様に行う。
ただし、ここでは、複数視点の入力が行われるので、複数の視点それぞれについて、モデル全体の矩形領域及びパーツの矩形領域を求め、求めたデータを画像データ作成処理部14に渡す。
【0048】
(ステップ7)
画像データ作成処理部14は、3次元モデルを構成する各パーツのデータ、視点情報及び画像サイズ情報、並びに(ステップ1)〜(ステップ4)で求めたモデル矩形領域を元に、モデル全体画像の画像データを作成する。このモデル全体画像の作成方法は、先に第一の実施形態の(ステップ7)で説明したと同様に行う。
ただし、この実施形態では、入力された複数の視点それぞれについて、モデル全体画像の画像データ。
【0049】
(ステップ8)
画像データ作成処理部14は、3次元モデルを構成する各パーツのデータ、視点情報及び画像サイズ情報、並びに(ステップ1)〜(ステップ6)で求めたモデル矩形領域及びパーツ矩形領域を元に、識別すべきパーツだけを強調表示する画像を作成する。
ただ、この実施形態では、入力された複数の視点それぞれについて、パーツ強調画像を作成する。強調表示は、例えば、注目するパーツだけを識別できる強調色で表し、これ以外は全て無彩色で表現するといった、通常パーツに現れない特定の色を用いて表現する。また、複数の視点ごとに作成された各パーツ強調画像は、視点によって変わる見易さ(視認性)に従って、視点間における優先度を決定する視点判定処理を行う視点判定処理部17に渡される。
【0050】
複数の視点それぞれのパーツ強調画像を受け取る視点判定処理部17は、視点によって各パーツの見易さ(視認性)が変わるので、その度合いを受け取ったパーツ強調画像の画素(ドット)数をカウントすることにより求める。また、求めた計数値から視認性のよい視点としての適合度を判定する。即ち、求めた計数値が大きいほど、適合度が高いと判定し、この判定結果から、適合度が高い順に視点間の優先度を決定する。
図14は、視点判定処理の過程において求めたパーツ強調画像の画素(ドット)数の計数値と視点との関係を示すテーブルである。ここに示したテーブルは、注目した一つのパーツについての強調画像の画素数の計数結果を例示したもので、複数パーツの構成については、図14のテーブルがパーツ数だけ作成される。
なお、図14のテーブルに視点情報として示される(α,β)は、視線を表すパラメータである。このパラメータは、図13に参照されるように、(X,Y,Z)軸よりなる3次元座標系の原点を注視点として、視点から原点(注視点)への視線を極座標系のα角とβ角の組み合わせで表現している。
【0051】
図14に例示した4つの視点でパーツ強調画像を作成した場合に、各視点における強調色のドット数の計数値が大きいほど、視認性のよい視点への適合度が高いので、この例では、ドット数が「652」となる視点情報「α=225度、β=45度」の視点が、例示した4つの視点の中では最も視認性のよい視点である。
ここでは、ドット数が多い順に優先度を付与し、この優先度の情報をパーツ強調画像の作成に反映できるように、視点判定処理部17は、判定処理で得た優先度の情報を図14のテーブルとともに画像データ作成処理部14に渡す。
【0052】
画像データ作成処理部14は、視点判定処理部17から受け取った複数の視点間に付与された優先度に従い、パーツ強調表示画像に用いる画像を選択し、後段の表示処理で用いるようにする。
このとき、対象モデルは複数パーツで構成されているのが普通であるから、視点判定処理部17から与えられる優先度の情報は、モデル画像に表われるパーツの数だけ与えられる。つまり、注目するパーツによっては、複数の視点間の優先度が異なってくる。よって、注目するパーツを指定して、指定したパーツについて付与された優先度に従い、最も見易い視点を選択する。
注目するパーツの指定は、システム側で所定のルールでパーツを選択する順序を定め、この順序に従って指定するパーツの強調表示画像を一つずつ作成し、ユーザの選択に委ねる方法をとることができる。
【0053】
画像データ作成処理部14は、複数の視点間に付与された優先度に従って視点を選択し、選択した視点でパーツ強調表示に用いる画像データを作成し、画像データ管理部15に渡す。
このパーツ強調画像の画像データ処理プロセスは、第一の実施形態におけるパーツカタログ用画像データ作成システムの(ステップ8)の動作として先に説明したと同様に行う。なお、この処理に用いる視点情報は、上記したように、優先度に従って選択された視点であり、入力された複数の視点中、この視点のパーツ強調画像だけが表示用の画像データとして作成され、画像データ管理部15で保存、管理される。つまり、優先度がより高い視点で作成されたパーツ強調画像がユーザの意図に合わず、視点を変えることが要求されるまで、他の視点のパーツ強調画像を表示するための画像データの作成及び作成された画像データの保存、管理は行わない。
【0054】
次の処理ステップでは、上記第二の実施形態の(ステップ8)で作成したパーツ強調画像における各パーツの表示画像の領域が、モデル全体画像の領域中のどの位置を占めるかを、各パーツ画像について求め、求めた位置情報(パーツ位置情報)を画像データ管理部15に渡す。
この処理ステップは、第一の実施形態の(ステップ9)の動作として先に説明したと同様に、原点(モデル全体画像の左上隅)に対するパーツ強調画像の左上隅の位置を横方向の画素数wと、縦方向の画素数hによって表し、wとhを式(V)によって求める。
【0055】
また、画像データ管理部15は、画像データ作成処理部14から受け取った3次元モデル全体画像と、各パーツについてのパーツ強調画像、パーツ解像度比率γ及び各パーツのパーツ位置情報をまとめてパーツカタログ用画像データとして保存管理する。
この処理ステップも、第一の実施形態の(ステップ10)で説明したと同様に、モデル全体画像と、各パーツ強調画像、パーツ解像度比率γ及びパーツ位置情報をまとめて図7に示すような一覧表形式のデータ構造で管理する。ただし、本実施形態のように、入力された複数の視点から優先度に従って視点が選択されると、対象モデルを構成するパーツによって選択する視点が異なる場合がある。即ち、視点数分のテーブルを作成し、パーツ強調画像を表示する際に、注目するパーツによってテーブルを使い分けて、対応しなければならない場合がある。
【0056】
以上で説明した本実施形態のパーツカタログ用画像データ作成システムによって作成され、画像データ管理部15で図7に示したようなテーブルの形で管理された、モデル画像、パーツ強調画像、パーツ位置情報、及びパーツ解像度比率の各データよりなるパーツカタログ用画像データは、パーツ強調画像の表示に用いられる。
画像データ管理部15でテーブル管理されるこのデータは、本実施形態では、視点数分のテーブルとして用意され、パーツ強調画像を表示する際には、注目するパーツが指示されたときに、視点数分のテーブルから当該パーツに付与された優先度に従い決定されたテーブルを選択して、パーツ強調画像の表示に用いる。
【0057】
表示要求時に使用するテーブル(パーツカタログ用画像データ)が決まれば、その後、パーツ強調画像の表示に用いる画像データを生成し、画像表示を行うためのデータ処理は、第一の実施形態で説明したと同様である。
即ち、図10及び図11のフローチャートを参照して第一の実施形態で説明したように、モデル全体画像とパーツ画像をパーツ位置情報に重ね合わせて表示する場合は、パーツ画像の縮小手段として機能してパーツ解像度比率でパーツ画像を縮小処理して表示手段を動作させる画像データを生成し、さらに、表示倍率の指示に基づき表示する場合は、表示倍率とパーツ解像度比率でパーツ強調画像を縮小、または拡大処理して表示手段を動作させる画像データを生成して、画像表示を行う。
【0058】
上記した第二の実施形態によれば、入力された複数の視点について、システムが有した機能によって、注目するパーツの見易さを判定して、複数視点間の優先度を決定し、また、決定した優先度に基づいて優先度の高い視点、即ち最も見易い視点のパーツ強調画像を表示するための画像データだけを作成し、他の視点の表示画像データの作成及び作成された画像データの保存・管理は行わないので、全ての入力視点の画像表示を行うことを前提に表示用の画像データを作成し、保存・管理する方法に比べ、必要とするメモリ等の資源の容量を低減することができる。
また、入力された複数の視点について、注目するパーツの見易い視点の優先度をシステムが有した機能によって決定して、その視点のパーツ強調画像を先ず表示するので、複数の視点のパーツ強調画像をユーザのモニタに表示し得るようにして、複数視点の画像を切替表示することによりユーザ自身で見易い画像を選ぶ、という方法をとる場合にかかるユーザの負担を軽減することができる。
【0059】
以上、パーツ識別画像作成装置、同方法、パーツ識別画像表示装置及び同方法の実施形態について説明したが、これらは、上記CPUを含むコンピュータを上記各装置を構成する各手段として機能させ、かつ上記各方法における各工程を実行させるプログラムによって実施し、上記プログラムを周知のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録しておくことにより、課題を解決するための実現手段が容易に得られる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】パーツカタログ用画像データ作成システム(図2)を構成できるデータ処理装置のハードウェア構成を示す図である。
【図2】パーツカタログ用画像データ作成システム(第一の実施形態)のソフトウェア構成を示す図である。
【図3】視点情報を説明するための概略図である。
【図4】3次元モデルを投影面(X−Y面)に投影した状態を説明する概略図である。
【図5】最小のX座標値とY座標値の組み合わせと、最大のX座標値とY座標値の組み合わせを求める際に用いる処理の一例を示したフローチャートである。
【図6】モデル全体画像に対するパーツ強調画像の位置関係を表現する方法を説明する図である。
【図7】パーツカタログ用画像データを保存管理する際のデータ構造の1例を示す。
【図8】モデル画像とパーツ画像を重ね合わせた状態を示した図である。
【図9】重ねたモデル画像とパーツ画像を拡大表示した状態を示す図である。
【図10】パーツカタログ画像表示に用いる画像及び設定データ等を処理する画像表示の前段のフローチャートである。
【図11】図10のフローで処理されたデータをもとに画像表示実行段階で行う処理のフローチャート図である。
【図12】パーツカタログ用画像データ作成システム(第二の実施形態)のソフトウェア構成を示す図である。
【図13】3次元座標系において角度α,βで定義される視点情報を説明するための概略図である。
【図14】視点情報とパーツ強調画像のドット数の関係を表すテーブルである。
【符号の説明】
【0061】
1・・・CPU、2・・・メモリ、3・・・入出力装置、4・・・外部入出力装置、5・・・バス、11・・・モデルデータ管理部、12・・・モデル領域計算処理部、13・・・パーツ領域計算処理部、14・・・画像データ作成処理部、15・・・画像データ管理部、16・・・パーツ解像度比率処理部、17・・・視点判定処理部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、部品(パーツ)を組付けて構成する3次元モデルをもとにパーツカタログを作成する際に適用されるパーツ識別画像作成装置及びパーツ識別画像作成方法、パーツ識別画像表示装置及びパーツ識別画像表示方法、プログラム並びに記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コンピュータの性能向上とマルチメディア技術の進歩により、様々な画像コンテンツの利用が急速に広がってきている。工業製品を製造する製造業においても、自社の製品モデルを表示した画像を作成し、パーツカタログやサービスマニュアルなどの画像を含んだコンテンツを電子媒体として利用することが可能になってきた。機械製品や電気製品など多くの工業製品は複数のパーツから構成されており、製品モデルの画像を利用する際には、製品を構成するパーツを画像上で識別することが必要な場面も頻繁に生じる。
【0003】
このような場合、従来は製品モデルを分解した画像を作成して、画像中の個々のパーツの傍らに連番などの文字による識別子を表示させ、パーツを画像上で識別するという手法などが採られてきた。
しかし、このような手法では、パーツが組み付いた状態の製品のイメージは把握し難く、このため、製品上のある特定の部分の周辺に組み付いているパーツを識別することも困難であった。
【0004】
これに対し、下記特許文献1では、3次元の製品モデルを読み込んだCAD(Computer-aided Design)システムにおいて、3次元上の閉空間を指定することで、指定された閉空間内に位置する製品モデルのパーツを抽出する方法を提案している。
しかし、この方法により部品を抽出する際に、ユーザが抽出対象を3次元の閉空間上で認識し、操作に反映させなければならず、抽出対象の部品を識別するための入力を誰でも簡単にできない、という問題が生じる。
【0005】
そこで、本出願人は、先に、モデル画像からパーツ画像を切り出して強調表示するパーツ識別画像作成装置を提案した(特許文献2、参照)。ここには、ユーザによる視点の入力に従い、モデルを視点方向から見た2次元の全体画像及び、モデルに組み付いた特定のパーツを全体画像中において識別可能に強調表示するパーツ識別画像を作成する装置が示されている。
【特許文献1】特開平09−190456号公報
【特許文献2】特開2008−65586号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献2において、モデル全体画像に比べて、切り出したパーツ強調画像が小さい場合に、表示された画像を見るユーザにとって、パーツの形状が視認し難くなることが分かった。
このような場合、表示時に目的とするパーツや周辺を含む部分を拡大して表示する方法をとることで改善を図ることが可能であるが、元の画像の解像度が低いと拡大した画像が汚くなってしまい視認性にも限界が生じる。この点は画像の解像度を高くすることで解決できるが、作成する画像の解像度を一律に高くすると、画像を保存する容量が大きくなってしまうという問題が生じる。
【0007】
本発明の目的は、上記事情に鑑みてなされたものであり、パーツを組付けて構成する3次元モデルをもとにモデル上の着目する特定のパーツを識別可能な画像(強調画像)で表示する際に、パーツ強調画像がモデル全体画像に比べて小さいときにも、全体のデータ容量をあまり大きく増やすことなく、見やすい画像を作成することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、予め用意された3次元モデルを管理するモデルデータ管理手段と、入出力装置を通して視点情報と画像サイズ情報を受け取り、3次元モデルの形状を視点情報で示される方向の投影面に投影して、画像サイズ情報から得られるアスペクト比で3次元モデルの形状を投影した画像を取り囲むモデル領域情報を計算するモデル領域計算処理手段と、3次元モデルを構成する各パーツについて、視点情報で示される方向の投影面に各パーツの形状を投影して、パーツの形状を投影した画像を取り囲むパーツ領域情報を計算するパーツ領域計算処理手段と、3次元モデルの形状全体を前記投影面に投影した画像からモデル領域情報を元にモデル画像を切り出し、画像サイズ情報により与えられた画素数でモデル全体画像を作成し、3次元モデルを構成する各パーツについて、3次元モデル全体を前記投影面に投影し、強調表示を可能とした画像からパーツ領域情報を元にパーツ画像をそれぞれ切り出し、画像サイズ情報と、モデル領域情報、パーツ領域情報、パーツ解像度比率とに基づいて画素数を計算し、得られる画素数でパーツ強調画像を作成すると共に、モデル全体画像の画素の領域でパーツ強調画像が占める位置を画像サイズ情報、モデル領域情報及びパーツ領域情報に基づいて計算する画像データ処理手段と、前記画像データ処理手段がパーツ強調画像を作成するために用いるパーツ解像度比率を演算するパーツ解像度比率処理手段と、モデル全体画像とパーツ強調画像、パーツ位置情報及びパーツ解像度比率をまとめて、パーツカタログ用画像データとして管理する画像データ管理手段を備えたことを特徴とするパーツ識別画像作成装置である。
また、本発明は、パーツ識別画像作成装置において作成したパーツ識別画像を表示するパーツ識別画像表示装置であって、外部入出力装置に保存されたモデル画像、パーツ強調画像、パーツ位置情報、及びパーツ解像度比率の一覧表形式のデータ、並びにパーツカタログ用画像データとして保存されたデータを読み込む手段と、モデル画像と、パーツ画像をパーツ位置情報に重ね合わせて表示する手段と、パーツ画像をパーツ位置情報に重ね合わせて表示する際にパーツ解像度比率でパーツ画像を縮小し、表示倍率の指示に基づき、表示倍率とパーツ解像度比率でパーツ強調画像を縮小又は拡大する手段を備えたことを特徴とするパーツ識別画像表示装置である。
本発明は、さらに、予め用意された3次元モデルの形状を、視点情報で示される方向の投影面に投影して、画像サイズ情報から得られるアスペクト比で3次元モデルの形状を投影した画像を取り囲む、モデル領域情報を計算するモデル領域計算処理工程と、3次元モデルを構成する各パーツについて、視点情報で示される方向の投影面に各パーツの形状を投影して、パーツの形状を投影した画像を取り囲むパーツ領域情報を計算するパーツ領域計算工程と、3次元モデルの形状全体を前記投影面に投影した画像からモデル領域情報を元にモデル画像を切り出し、画像サイズ情報により与えられた画素数でモデル全体画像を作成し、3次元モデルを構成する各パーツについて、3次元モデル全体を前記投影面に投影し、強調表示を可能とした画像からパーツ領域情報を元にパーツ画像をそれぞれ切り出し、画像サイズ情報と、モデル領域情報、パーツ領域情報、パーツ解像度比率とに基づいて画素数を計算し、得られる画素数でパーツ強調画像を作成すると共に、モデル全体画像の画素の領域でパーツ強調画像が占める位置を画像サイズ情報、モデル領域情報及びパーツ領域情報に基づいて計算する画像データ処理工程と、前記画像データ処理工程でパーツ強調画像を作成するために用いるパーツ解像度比率を演算するパーツ解像度比率処理工程と、モデル全体画像とパーツ強調画像、パーツ位置情報及びパーツ解像度比率をまとめて、パーツカタログ用画像データとして管理する画像データ管理工程を有することを特徴とするパーツ識別画像作成方法である。
本発明は、さらに、パーツ識別画像作成方法で作成されたパーツ識別画像の表示方法であって、外部入出力装置に保存されたモデル画像、パーツ強調画像、パーツ位置情報、及びパーツ解像度比率の一覧表形式のデータ、並びにパーツカタログ用画像データとして保存されたデータを読み込む手段と、モデル画像と、パーツ画像をパーツ位置情報に重ね合わせて表示する手段と、パーツ画像をパーツ位置情報に重ね合わせて表示する際にパーツ解像度比率でパーツ画像を縮小し、表示倍率の指示に基づき、表示倍率とパーツ解像度比率でパーツ強調画像を縮小又は拡大する工程を有することを特徴とするパーツ識別画像表示方法である。
さらに、本発明は、パーツ識別画像作成方法又はパーツ識別画像表示方法の各工程をコンピュータに実行させるプログラムであり、また、上記プログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、全体のデータ容量をあまり大きく増やすことなく、解像度を高くしたパーツ強調画像を生成することができる。また、解像度を高くして保存したパーツ強調画像とモデル全体画像とをサイズを合わせて重ね合わせて表示できると共に、モデル全体画像とパーツ強調画像の重ね合わさった部分を拡大表示する際には、パーツ強調画像部分は高解像にして、拡大してもきれいな画像として表示することができる。しかも、最適な視線方向を選んでパーツ強調画像を表示することにより、視認性をさらに高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
本実施形態は、パーツを組み付けて構成する3次元(3D)モデルをもとに、パーツ識別画像を表示するためのパーツカタログ用画像データを作成し、また、作成された上記パーツカタログ用画像データをもとにパーツの識別表示をする処理に係る。
なお、3次元モデルという場合、データで3次元の形状が表現されたオブジェクトを指し、3D CADデータはこの一つである。
【0011】
図1は、後述するパーツカタログ用画像データ作成システム(図2、参照)を構成することができるデータ処理装置のハードウェア構成を示す図である。
図1に示すデータ処理装置は、CPU(Central Processing Unit)1、メモリ2、入出力装置3及び外部入出力装置4をバス5で接続して構成するもので、この装置は、汎用のPC或いはPCに周辺機器を接続したハードウェア構成を持つデータ処理装置(システム)によって実施することができる。
【0012】
図1において、CPU1は、このデータ処理装置の動作を制御するもので、記憶(記録)媒体としてのメモリ2内に格納(記録)した各種のアプリケーションプログラム、ワークデータ及びファイルデータ等を駆使し、各アプリケーションのデータ処理機能を実現する。なお、プログラムを記憶(記録)としては、メモリ2(カード型を含む)に限らず、HDD,CD−ROM,MO(Magnet Optical Disk)等のディスク型を含む各種記憶媒体を用いることができる。
アプリケーションプログラムとして、後述するパーツカタログ用画像データを作成するためのプログラム及び作成されたパーツカタログ用画像データをもとにパーツ識別画像を表示するためのプログラムをメモリ2等の記憶媒体に記録し保存することにより、以下に説明するパーツカタログ用画像データ作成システム(図2、図12参照)の各機能実現手段を構成する。
【0013】
入出力装置3は、CPU1の制御下におかれて、処理を要求するユーザによる処理条件の設定等の入力操作を受け取り、さらに入力操作等に応じて変化する装置側の動作状態をユーザにディスプレイを通して知らせるユーザインターフェースとしての機能を提供する。ここでは、ディスプレイに表示された入力画面に対し、キーボード、マウス等の操作によって入力を行う、いわゆるGUI(Graphical User Interface)機能を提供する。
また、外部入出力装置4は、本体の機能を拡張するために設ける周辺装置とのインターフェースで、出力装置として本実施形態ではパーツカタログ用画像データ作成システムから出力されるデータを利用する、例えば、プリンタや他のディスプレイ等と情報を交換する。
【0014】
図2は、本実施形態に係るパーツカタログ用画像データ作成システムのソフトウェア構成を示す図である。
このパーツカタログ用画像データ作成システムは、予め用意された3次元モデル(パーツを組付けて構成)を管理するモデルデータ管理部11と、視点情報、画像サイズ情報、パーツ解像度比率情報の入力を受け付ける入出力装置3と、入出力装置3を通して視点情報と画像サイズ情報を受け取り、モデルデータ管理部11から得る3次元モデルの形状を視点情報で示される方向で投影面に投影して、画像サイズ情報から得られるアスペクト比で3次元モデルの形状を投影した2次元画像を取り囲むモデル領域情報を計算するモデル領域計算処理部12と、モデル領域計算処理部12を通して3次元モデルと視点情報を得、3次元モデルを構成する各パーツについて、視点情報で示される方向で投影面に各パーツの形状を投影して、パーツの形状を投影した2次元画像を取り囲むパーツ領域情報を計算するパーツ領域計算処理部13と、モデル領域計算処理部12とパーツ領域計算処理部13の処理結果、3次元モデル、視点情報、画像サイズ情報及び後述するパーツ解像度比率処理部16からのパーツ解像度比率γを受け取り、3次元モデルの形状全体を前記投影面に投影した画像からモデル領域情報を元にモデル画像を切り出し、画像サイズ情報により与えられた画素数でモデル全体画像を作成し、3次元モデルを構成する各パーツについて、3次元モデル全体を前記投影面に投影し、強調表示を可能とした画像からパーツ領域情報を元にパーツ画像をそれぞれ切り出し、画像サイズ情報と、モデル領域情報、パーツ領域情報、パーツ解像度比率γとに基づいて画素数を計算し、得られる画素数でパーツ強調画像を作成すると共に、モデル全体画像の画素の領域でパーツ強調画像が占める位置を画像サイズ情報、モデル領域情報及びパーツ領域情報に基づいて計算する画像データ処理部14と、画像データ処理部14がパーツ強調画像を作成するために用いるパーツ解像度比率γを演算するパーツ解像度比率処理部16と、画像データ処理部14から得るモデル全体画像とパーツ強調画像、パーツ位置情報及びパーツ解像度比率γをまとめて、パーツカタログ用画像データとして管理する画像データ管理部15から構成されている。
【0015】
次に、このパーツカタログ用画像データ作成システムの動作を下記(ステップ1)〜(ステップ10)の作成プロセスに従って順次説明する。
(ステップ1)
モデルデータ管理部11は、予め管理下のデータとして用意しておいた、複数のパーツが組み付いた状態の3次元モデルのデータをモデル領域計算処理部12に渡す。
(ステップ2)
また、モデル領域計算処理部12は、入出力装置3から視点情報と画像サイズ情報を受け取る。この視点情報は、2つの3次元ベクトル(視線ベクトルとビューアップ・ベクトル)により構成される。
【0016】
図3は、この視点情報を説明するための図である。同図に示すように、視線ベクトルは、3次元モデルを定義する(X−Y−Z)3次元空間において、目線の向きを表すベクトルであり、3次元モデルをどの向きに平行投影するかを指定する。また、ビューアップ・ベクトルは、この3次元空間において、目線に対して真上の方向を表すベクトルであり、視線ベクトルと直角をなす。よって、ビューアップ・ベクトルは、視線ベクトル方向に平行に投影する場合の投影面と平行になる。
また、画像サイズ情報は、3次元モデルの投影像として作成される画像のサイズを表す。ここでは、横方向の画素数(W)と、縦方向の画素数(H)で指定される。よって、画像面上において所定の解像度の画素配列で画像を表現することを前提とすれば、画像サイズを画素数によって定めると、画像サイズは縦・横の長さで表される。
図4は、3次元モデルを投影面へ投影した状態を示している。なお、図4では、X−Y直交座標系で投影面を表し、投影面(X−Y面)は、視線ベクトルと直交する。また、ここでは投影面のX−Y直交座標系のX方向が画像面の横(W)方向に相当し、Y方向が画像面の縦(H)方向に相当する。
【0017】
(ステップ3)
モデル領域計算処理部12は、モデルデータ管理部11から受け取った3次元モデルの形状全体を、入出力装置3で入力された視点情報の視線ベクトル方向に平行投影した場合に、投影面上でモデルの投影図形が収まり、かつ、入出力装置3で入力された画像サイズ情報と同じアスペクト比(W/H)となるモデルの矩形領域を求め、求めたモデルの矩形領域情報(モデル領域情報)を画像データ作成処理部14に渡す。
このモデルの矩形領域は、入出力装置3で入力されたビューアップ・ベクトルをY軸方向としたX−Y直交座標系で投影面を表したとき、下記(1)〜(3)の手順によって求める。なお、この手順は、3次元モデルを投影面(X−Y面)に投影した状態を説明する図4を参照することでより良く理解される。
【0018】
(1)3次元モデルの形状を定義している全ての点を投影面に投影し、その(X,Y)座標値を求める。
(2)上記(1)で求めた各点の(X,Y)座標値のうち、最小のX座標値とY座標値の組み合わせ(Xmin,Ymin)と、最大のX座標値とY座標値の組み合わせ(Xmax,Ymax)を求める。
(3)与えられた画像サイズのアスペクト比をα(=横方向の画素数(W)/縦方向の画素数(H))とし、3次元モデルの求める矩形領域の最小の座標値(Sxmin,Symin〉及び最大の座標値(Sxmax,Symax)を下記のように、モデルの矩形領域(Xmin,Ymin)、(Xmax,Ymax)が(i)縦長(縦=横を含む)か、(ii)横長かの条件に応じてそれぞれ下記式(I)、式(II)のように計算し、矩形領域の情報とする。
(i)Xmax−Xmin≧Ymax−Yminならば、
Sxmin=Xmin
Sxmax=Xmax
Symin=(Ymax−Ymin)/2−α(Xmax−Xmin)/2
Symax=(Ymax−Ymin)/2+α(Xmax−Xmin)/2
・・・式(I)
(ii)Xmax−Xmin<Ymax−Yminならば、
Sxmin=(Xmax−Xmin)/2−(Ymax−Ymin)/(2α)
Sxmax=(Xmax−Xmin)/2+(Ymax−Ymin)/(2α)
Symin=Ymin
Symax=Ymax
・・・式(II)
【0019】
図5は上記(2)で説明した3次元モデルの座標の最大及び最小値を求める手順を示すフローチャートである。
図5のフローによると、まず、3次元モデルを定義している点のうち一つの点を視点情報の視線ベクトル方向に平行投影した投影面上に投影する(S101)。次いで、投影面上の当該点のX座標は今まで投影したどの点よりも大きいか又は小さいかを判断する(S102)、その判断がNOであれば(S102,NO)、次に当該点のY座標について同様に今まで投影したどの点よりも大きいか又は小さいかを判断する(S104)、その判断がNOであれば(S104,NO)、まだ投影を行っていない3次元モデルを定義する点があれば(S106、YES)、ステップS101に戻って、ステップS106までの各処理を繰り返す。
ステップS102の判断がYES(S102、YES)であれば、そのX座標値をXmax又はXminとして記憶し(S103)、次のステップS104に進む、またステップS104において、その判断がYES(S104、YES)であれば、そのY座標値Ymax又はYminとして記憶し(S105)、次のステップS106に進む。
ステップS106で、3次元モデルを定義する点のなかに、投影処理を行っていない点が無いことを確認して(S106、NO)、処理を終了する。
【0020】
(ステップ4)
モデル領域計算処理部12は、上記3次元モデルのデータ及び視点情報をパーツ領域計算処理部13に渡す。また、画像データ作成処理部14へは、ステップ3で計算したモデル領域情報に加えて画像サイズ情報を渡す。
【0021】
(ステップ5)
パーツ領域計算処理部13は、モデル領域計算処理部12を介して受け取った3次元モデルデータ及び視点情報を元に、3次元モデルを構成するパーツ毎に、パーツを視点情報の視線ベクトル方向で平行投影した場合に、投影面上で当該パーツの投影図形が収まる最小の矩形領域を求め、その情報(パーツ領域情報)を画像データ作成処理部14に渡す。
このパーツの投影図形が収まる最小の矩形領域は、ステップ3と同様のX−Y直交座標系で投影面を表したとき、下記(1)、(2)の手順によって求めることができる。
【0022】
(1)パーツを形状定義している全ての点を投影面に投影し、その(X,Y)座標値を求める。
(2)上記(1)で求めた各点の(X,Y)座標値のうち、パーツの最小のX座標値とY座標値の組み合わせ(Pxmin,Pymin)及び同パーツの最大のX座標値とY座標値の組み合わせ(Pxmax,Pymax)を求め、求めた最小の(X,Y)座標値及び最大の(X,Y)座標値により表した矩形領域をパーツ領域情報とする。
【0023】
(ステップ6)
パーツ領域計算処理部13は、ステップ5において、既に上記パーツ領域情報(パーツの投影図形が収まる最小の矩形領域情報)を画像データ作成処理部14に渡しているが、更に、ステップ4でモデル領域計算処理部12を介して受け取った3次元モデルを構成する各パーツのデータと視点情報を画像データ作成処理部14に渡す。
(ステップ7)
画像データ作成処理部14は、受け取った3次元モデルを構成する各パーツのデータと視点情報を元に、視点情報の視線ベクトル方向に平行投影した画像を、上記したモデル領域情報によってモデルの矩形領域で切り出し、切り出した画像から画像サイズ情報に従った画素数でモデル全体画像の画像データを作成し、画像データ管理部15に渡す。
【0024】
(ステップ8)
また、画像データ作成処理部14は、受け取った3次元モデルを構成する各パーツのデータと視点情報を元に、各パーツについて、上記視点情報の視点ベクトル方向に3次元モデル全体を平行投影し、かつ、識別すべきパーツだけを強調表示した画像を、当該パーツに対応する上記パーツ領域情報によってパーツの矩形領域で切り取り、上記画像サイズ情報(W,H)と、上記モデルの矩形領域(Sxmin,Symin,Sxmax,Symax)、及び上記パーツの矩形領域(Pxmin,Pymin,Pxmax,Pymax)と、パーツ解像度比率処理装置16から渡されるパーツ解像度比率γに基づいて、下記式(III)により得られる横方向画素数及び縦方向画素数で画像データ(パーツ強調画像)を作成し、画像データ管理部15に渡す。
横方向画素数
γ[(Pxmax−Pxmin)/{(Sxmax−Sxmin)/W}]
縦方向画素数
γ[(Pymax−Pymin)/{(Symax−Symin)/H}]
・・・式(III)
【0025】
上記式(III)におけるパーツ解像度比率γは、例えば、下記式(IV)により得ることができる。
γ=β×√[{(Sxmax−Sxmin)×(Symax−Symin)}/{(Pxmax−Pxmin)×(Pymax−Pymin)}]
・・・式(IV)
但し、γ<1のときは、γ=1とする。
即ち、γは、モデル領域の矩形の面積とパーツ領域の矩形の面積の比(モデル領域の矩形の面積/パーツ領域の矩形の面積)の平方根をβ倍したものである。
ここで、βの値は、入出力装置3で与えられる定数であり、大きさを0<β<1の間で設定することでパーツ強調画像のデータ容量と解像度のバランスを調整することができる。
【0026】
例えば、モデル領域の矩形の面積とパーツ領域の矩形の面積の比が16:1の場合、比の平方根は4になる、入出力装置3でβ=1/2を与えたときは、パーツ解像度比率γ=2となる。これによりパーツの強調画像の画素数を2倍に増やすことになり、高解像度画像とすることができる。
また、モデル画像領域の矩形の面積とパーツ領域の矩形の面積の比が64:1の場合、この比の平方根は8になる。β=1/2のときは、パーツ解像度比率γ=4となる。これによりパーツ強調画像の画素数を4倍に増やすことになり、高解像度画像とすることができる。
このように、モデル領域の矩形の面積とパーツ領域の矩形の面積の比が大きければ大きい程、つまりパーツ強調画像面積がモデル画像領域に比べて小さければ小さい程、γの値を大きくしてパーツの強調画素数を増やして解像度を上げることができる。
なお、ここで求めたパーツ解像度比率γは、画像データ管理部15に渡される。
【0027】
(ステップ9)
画像データ作成処理部14は、ステップ8で指定のパーツ解像度比率γに従った画素数で作成した各パーツの強調表示画像の領域が、モデル全体画像の領域中のどの位置を占めるかを、各パーツ画像について求め、求めた位置情報(パーツ位置情報)を画像データ管理部15に渡す。
【0028】
この位置情報は、例えば、モデル全体画像データの画素の領域の左上隅を原点とした場合に、各パーツの画像データの画素の領域の左上隅がどこに位置するかによって示す。
図6は、このモデル全体画像に対するパーツ強調画像の位置関係を表現する方法を説明する図である。同図に示すように、原点(モデル全体画像の左上隅)に対するパーツ強調画像の左上隅の位置を横方向の画素数wと、縦方向の画素数hによって表すことで、パーツ強調画像の位置情報を示す。このとき、wとhは、それぞれ下記式(V)によって求める。
w=W(Pxmin−Sxmin)/(Sxmax−Sxmin)
h=H(Symax−Pymax)/(Symax−Symin)
・・・式(V)
【0029】
(ステップ10)
画像データ管理部15は、画像データ作成処理部14から受け取った3次元モデル全体画像と、各パーツについてのパーツ強調画像、パーツ解像度比率γ及び各パーツのパーツ位置情報をまとめてパーツカタログ用画像データとして保存管理する。
図7は、このパーツカタログ用画像データを保存管理する際のデータ構造の1例を示す。ここでは、後述するパーツカタログの画像出力に適応し得るパーツカタログ用画像データとして、図7に示すように、識別対象(モデル全体,パーツ1,パーツ2,・・・)に対応付けて、画像データ、パーツ位置情報及びパーツ解像度比率γをまとめて、一覧表形式のデータ構造をとることで、ディスプレイ等に外部入出力装置4を介してデータを提供できる形態とする。
【0030】
次に、以上で説明したパーツ識別画像作成装置において作成したパーツ識別画像(パーツカタログ画像)を表示するパーツ識別画像表示装置及び同方法について説明する。
パーツ識別画像表示装置は、CPU1と入出力装置3に備えた図示しない例えばLCD(液晶表示装置)等の周知の表示手段とで構成され、CPU1は、パーツ識別画像の表示要求に応じて、パーツカタログ用画像データとして画像データ管理部15で保存管理されたモデル画像、パーツ強調画像、パーツ位置情報、及びパーツ解像度比率をまとめて一覧表形式のデータを外部入出力装置4に読み込む。また、CPU1は、読み込んだモデル画像とパーツ画像をパーツ位置情報に重ね合わせて表示する場合は、パーツ画像の縮小手段として機能してパーツ解像度比率でパーツ画像を縮小処理して表示手段を動作させる画像データを生成し、かつ、入出力手段3における表示倍率の指示に基づき表示する場合は、表示倍率とパーツ解像度比率でパーツ強調画像を縮小、または拡大処理して表示手段を動作させる画像データを生成して、画像表示を行う。
【0031】
図8は、このように画像を重ね合わせた状態を示す図である。同図(a)は、モデル全体画像であり、同図(b)は、識別すべきパーツ画像であり、ここでは濃色(例えば、赤色)でハイライト表示することで、強調して表示された画像であり、同図(c)は、モデル全体画像(a)の上にパーツ強調画像(b)を重ね合わせた状態を示す図である。
【0032】
図9は、重ねたモデル画像とパーツ画像をそれぞれ拡大画像として表示した状態を示す図である。モデル画像は拡大により像が粗くなるが、パーツ画像はパーツ解像度比率γだけ画素数が多いのでモデル画像よりも高精細な画像として表示される。つまり、パーツ強調画像は高解像度で保存されているので、拡大してもその部分は、周りの部分と比べて、画質を落とさないで拡大することができる。
【0033】
図10及び図11は、この実施形態においてパーツカタログ画像(パーツ識別画像)を表示する際のデータ処理のフローチャートを示す。図10は、パーツカタログ画像表示に用いる画像及び設定データ等を画像表示の前段で処理するフローを示し、図11は、図10のフローで処理されたデータをもとに画像表示実行段階で行う処理フローを示す。
図10の処理フローによると、まず、外部入出力装置4に読み込んだパーツカタログ用画像データから、3次元モデル全体を視点情報の視線ベクトル方向に平行投影したときの投影面上での3次元モデルの投影図形を取り囲む矩形領域の最小及び最大の座標(Sxmin,Symin)、(Sxmax,Symax)を得る(S201)。
また、3次元モデルを構成する各パーツについても同様に、平行投影したパーツの矩形領域の最小及び最大の座標(Pxmin,PSymin)、(Pxmax,Pymax)を得る(S202)。
【0034】
次に、パーツ解像度比率γを、3次元モデル及び各パーツの矩形領域の上記座標情報及び入出力装置3で与えられたβを用いて上記式(IV)に従って求める(S203)。求めたγが1未満であるときは(S204、YES)、これを1にして(S205)、また、γが1以上であれば(S204、NO)求めた値のままを用いる。
次にパーツ強調画像の横方向の画素数及び同縦方向の画素数を上記式(III)に従って求める(S206、S207)。
続いて、パーツ強調画像の位置情報w、hを上記式(V)に従って求め(S208)、さらにこの位置情報とステップS206、S207で求めたパーツ強調画像の横縦方向の画素数からパーツ強調画像データを切り出して、パーツカタログ画像の表示に用いるデータとして保存し(S209)、この処理を終了する。
【0035】
上記した図10のフローで処理されたデータをもとにパーツカタログ画像(パーツ識別画像)の表示実行段階で行う処理の手順は、図11の処理フローに示すように、まず、パーツカタログ画像表示に用いるデータとして外部入出力装置4に保存されたデータを読み込む(S301)。
この後、読み込んだパーツ強調画像をγ(パーツ解像度比率)分の1に画像サイズを縮小して3次元モデル全体画像に重ね合わせて表示する(S302)。なお、パーツ強調画像の画像サイズを縮小するのは、3次元モデル全体画像の解像度で表示する場合に、パーツ強調画像を全体画像に対して適正な位置に配するために、全体画像のパーツ解像度比率1に合わせる処理である。
【0036】
次に、さらに表示要求として拡大指示が行われたか否かを確認し(S303)、指示が行われなければ(S303、NO)、処理を終了する。
他方、拡大指示が行われれば(S303、YES)、3次元モデル全体を表示指示倍率に拡大した画像(S304)と、パーツ強調表示画像をγ×表示指示倍率で拡大(又は縮小)した画像データを変倍処理により求める(S305)。
次いで、求めた画像、即ち表示サイズを変えた3次元モデル全体画像とパーツ強調表示とを重ね合わせて表示して(S306)、処理を終了する。
【0037】
以上説明したように、本実施形態によれば、パーツ解像度比率処理部16でパーツ識別解像度γを求め、求めたパーツ識別解像度γに基づきパーツ強調画像の画像解像度を上げて視認性を向上したパーツ識別画像を作成することができる。
また、入出力装置3を通して上記βの値を指示することにより、パーツ強調画像と3次元モデル全体画像のバランスをとり、全体のデータ容量を上げないようにして、パーツ強調画像の画素数を増やして、各パーツ画像の解像度を上げて視認性をよくすることができる。
【0038】
また、モデル全体画像とパーツ強調画像とパーツ位置情報とパーツ解像度比率を一覧表形式のデータ構造で外部入出力装置4に出力し、パーツカタログ用画像データとして保存・管理するため、個々のパーツについて、パーツを識別するための画像を、モデル全体画像と同じ画像サイズで保存する場合に比べ、必要とする外部出入力装置4の容量を減らすことができる。
【0039】
また、パーツ解像度を含めて、パーツカタログ用画像データとして保存することで、表示する際に3次元モデル全体画像とパーツ強調画像の大きさをそろえて重ね合わせることができる。
即ち、モデル全体に対応した画像データの上に、特定のパーツに対応した画像を、そのパーツに対応した位置情報に従って重ね合わせて表示する場合は、パーツはパーツ解像度比率γだけ画素数が多いので、逆にパーツ解像度比率γでパーツ強調画像は縮小して表示することによって、パーツが組み付いた状態のモデルを自然な状態で表示し、その表示画像において当該パーツを識別することができる。
【0040】
また、パーツが組み付いた状態のモデルの表示を拡大表示するときは、モデル全体の画像を拡大し、特定のパーツに対応した画像を拡大し重ね合わせて表示する。その際、3次元モデル全体画像部分は画質が荒れるが、パーツ強調画像部分は3次元モデル全体画像よりも多い画総数で保存されているので、画質が荒れない状態で画像を重ね合わせることができる。
【0041】
以上に実施形態として記載したパーツカタログ用画像データ作成システム(以下、「第一の実施形態」という)を基礎にして、視点の適合度を判定する機能を付加機能として有した第二の実施形態を以下に説明する。
図2を参照して説明した第一の実施形態のパーツカタログ用画像データ作成システムでは、視点情報をどのように入力するかについては特に示さず、一般的に用いられる方法により視線ベクトル方向が指示され(図2および後記図13の説明、参照)、この視線ベクトル方向に3次元モデルを投影した投影面におけるパーツカタログ用画像データが作成される。このシステムの場合、ユーザが特定のパーツの組み付け位置や組み付け状態を表示する際には、注目するパーツに向けておおよその見当を付けて視線の方向を入力する、というやり方で指示を行う。よって、入力した視線の方向(視点)は、必ずしも注目したパーツが見易い方向である保証はなく、見易い視点が他に存在する場合もあり得る。
【0042】
この問題は、見易い視点を探し出せるように、複数視点を指示できるようにして、複数視点からの投影画像を画面表示し、ユーザが最適な表示画像を選択するという方法を採用することによって解決が可能である。
ただ、この方法を採用する場合、どのような3次元モデルが対象でも見易い視点を選ぶことを可能にしようとすると、視点数が多くなってしまい、視点数に対応する表示画像をユーザに提示できるように各視点のパーツ強調画像をモデル全体図と組み合わせて生成すると、全体の画像データ量が膨大になる。
【0043】
そこで、この実施形態では、ユーザが指示した複数の視点について、システム側でパーツごとにどの視点が注目するパーツにとって見易い視点であるか、即ち視点によって変わる見易さ(視認性)の度合いを適合度として判定し、判定結果に従って複数視点間で優先度を決定し、決定した優先度をパーツ強調画像の作成に反映させることができるようにする。この実施形態では、優先度の高い視点だけパーツ強調画像表示を行うための画像データを作成する、という方法をとる。
【0044】
複数視点間における適合度は、それぞれの視点で得られるパーツ強調画像の大きさを比べ、大きいほど適合度が高いと判定し、適合度が高い順に従って優先度を決定する。パーツ強調画像の大きさは、画像の面積により表わされるという前提をここでは置いて、画像を構成する画素のドット数を計数することにより、この値を求める。また、パーツ強調画像の大きさを表す値は、上記パーツ領域情報(パーツの投影図形が収まる最小の矩形領域情報)から領域の面積を計算する方法を採用して求めた値を用いてもよい。
【0045】
図12は、この実施形態に係るパーツカタログ用画像データ作成システムのソフトウェア構成を示す図である。
視点の適合度を判定し、優先度を定める機能を付加機能として有した本実施形態におけるパーツカタログ用画像データ作成システムは、図12に示すように、第一の実施形態における同システム(図2、参照)に新たに視点判定処理部17を付加要素とすることにより構成することができる。
この付加した視点判定処理部17は、入力された複数視点の視認性への適合度を判定し、適合度が高い順に従って複数視点間における優先度を決定する処理を行い、処理結果を画像データ作成処理部14へ渡す。
【0046】
画像データ作成処理部14は、視点判定処理部17から受け取った複数視点間における優先度に示される優先度の高い視点のパーツ強調画像表示を行うための画像データを優先して作成する処理を行う。ただ、第一の実施形態とは、この付加要素である視点判定処理部17以外にパーツカタログ用画像データ作成システムとしての構成に変わりがないので、これらについては、先に示した第一の実施形態のパーツカタログ用画像データ作成システム(図2、参照)の構成に関する説明を参照することとする。
なお、上記の付加機能は、ソフトウェア構成の追加、変更によって実施でき、データ処理装置のハードウェア構成については変更することなく、第1の実施形態に示した図1の構成を適用し得る。
【0047】
次に、この実施形態のパーツカタログ用画像データ作成システム(図12)の動作を作成プロセスに従って説明する。なお、この動作についても、第一の実施形態における同システムの動作と多くの部分で共通するので、共通部分については、第一の実施形態における同システムの先の動作説明を参照することとし、記載を省く。
この第二の実施形態のパーツカタログ用画像データ作成システムにおいても、入力された視点情報の視線ベクトル方向に3次元モデル全体を平行投影したときの投影面上での3次元モデルの投影図形を取り囲む矩形領域の最小、最大の座標(Sxmin,Symin)、(Sxmax,Symax)を求め、さらに3次元モデルを構成する各パーツについても同様に平行投影したパーツの矩形領域の最小、最大の座標(Pxmin,Pymin)、(Pxmax,Pymax)を求めるので、これらの処理ステップは、第一の実施形態における同システムの動作として先に上記(ステップ1)〜(ステップ6)で説明したと同様に行う。
ただし、ここでは、複数視点の入力が行われるので、複数の視点それぞれについて、モデル全体の矩形領域及びパーツの矩形領域を求め、求めたデータを画像データ作成処理部14に渡す。
【0048】
(ステップ7)
画像データ作成処理部14は、3次元モデルを構成する各パーツのデータ、視点情報及び画像サイズ情報、並びに(ステップ1)〜(ステップ4)で求めたモデル矩形領域を元に、モデル全体画像の画像データを作成する。このモデル全体画像の作成方法は、先に第一の実施形態の(ステップ7)で説明したと同様に行う。
ただし、この実施形態では、入力された複数の視点それぞれについて、モデル全体画像の画像データ。
【0049】
(ステップ8)
画像データ作成処理部14は、3次元モデルを構成する各パーツのデータ、視点情報及び画像サイズ情報、並びに(ステップ1)〜(ステップ6)で求めたモデル矩形領域及びパーツ矩形領域を元に、識別すべきパーツだけを強調表示する画像を作成する。
ただ、この実施形態では、入力された複数の視点それぞれについて、パーツ強調画像を作成する。強調表示は、例えば、注目するパーツだけを識別できる強調色で表し、これ以外は全て無彩色で表現するといった、通常パーツに現れない特定の色を用いて表現する。また、複数の視点ごとに作成された各パーツ強調画像は、視点によって変わる見易さ(視認性)に従って、視点間における優先度を決定する視点判定処理を行う視点判定処理部17に渡される。
【0050】
複数の視点それぞれのパーツ強調画像を受け取る視点判定処理部17は、視点によって各パーツの見易さ(視認性)が変わるので、その度合いを受け取ったパーツ強調画像の画素(ドット)数をカウントすることにより求める。また、求めた計数値から視認性のよい視点としての適合度を判定する。即ち、求めた計数値が大きいほど、適合度が高いと判定し、この判定結果から、適合度が高い順に視点間の優先度を決定する。
図14は、視点判定処理の過程において求めたパーツ強調画像の画素(ドット)数の計数値と視点との関係を示すテーブルである。ここに示したテーブルは、注目した一つのパーツについての強調画像の画素数の計数結果を例示したもので、複数パーツの構成については、図14のテーブルがパーツ数だけ作成される。
なお、図14のテーブルに視点情報として示される(α,β)は、視線を表すパラメータである。このパラメータは、図13に参照されるように、(X,Y,Z)軸よりなる3次元座標系の原点を注視点として、視点から原点(注視点)への視線を極座標系のα角とβ角の組み合わせで表現している。
【0051】
図14に例示した4つの視点でパーツ強調画像を作成した場合に、各視点における強調色のドット数の計数値が大きいほど、視認性のよい視点への適合度が高いので、この例では、ドット数が「652」となる視点情報「α=225度、β=45度」の視点が、例示した4つの視点の中では最も視認性のよい視点である。
ここでは、ドット数が多い順に優先度を付与し、この優先度の情報をパーツ強調画像の作成に反映できるように、視点判定処理部17は、判定処理で得た優先度の情報を図14のテーブルとともに画像データ作成処理部14に渡す。
【0052】
画像データ作成処理部14は、視点判定処理部17から受け取った複数の視点間に付与された優先度に従い、パーツ強調表示画像に用いる画像を選択し、後段の表示処理で用いるようにする。
このとき、対象モデルは複数パーツで構成されているのが普通であるから、視点判定処理部17から与えられる優先度の情報は、モデル画像に表われるパーツの数だけ与えられる。つまり、注目するパーツによっては、複数の視点間の優先度が異なってくる。よって、注目するパーツを指定して、指定したパーツについて付与された優先度に従い、最も見易い視点を選択する。
注目するパーツの指定は、システム側で所定のルールでパーツを選択する順序を定め、この順序に従って指定するパーツの強調表示画像を一つずつ作成し、ユーザの選択に委ねる方法をとることができる。
【0053】
画像データ作成処理部14は、複数の視点間に付与された優先度に従って視点を選択し、選択した視点でパーツ強調表示に用いる画像データを作成し、画像データ管理部15に渡す。
このパーツ強調画像の画像データ処理プロセスは、第一の実施形態におけるパーツカタログ用画像データ作成システムの(ステップ8)の動作として先に説明したと同様に行う。なお、この処理に用いる視点情報は、上記したように、優先度に従って選択された視点であり、入力された複数の視点中、この視点のパーツ強調画像だけが表示用の画像データとして作成され、画像データ管理部15で保存、管理される。つまり、優先度がより高い視点で作成されたパーツ強調画像がユーザの意図に合わず、視点を変えることが要求されるまで、他の視点のパーツ強調画像を表示するための画像データの作成及び作成された画像データの保存、管理は行わない。
【0054】
次の処理ステップでは、上記第二の実施形態の(ステップ8)で作成したパーツ強調画像における各パーツの表示画像の領域が、モデル全体画像の領域中のどの位置を占めるかを、各パーツ画像について求め、求めた位置情報(パーツ位置情報)を画像データ管理部15に渡す。
この処理ステップは、第一の実施形態の(ステップ9)の動作として先に説明したと同様に、原点(モデル全体画像の左上隅)に対するパーツ強調画像の左上隅の位置を横方向の画素数wと、縦方向の画素数hによって表し、wとhを式(V)によって求める。
【0055】
また、画像データ管理部15は、画像データ作成処理部14から受け取った3次元モデル全体画像と、各パーツについてのパーツ強調画像、パーツ解像度比率γ及び各パーツのパーツ位置情報をまとめてパーツカタログ用画像データとして保存管理する。
この処理ステップも、第一の実施形態の(ステップ10)で説明したと同様に、モデル全体画像と、各パーツ強調画像、パーツ解像度比率γ及びパーツ位置情報をまとめて図7に示すような一覧表形式のデータ構造で管理する。ただし、本実施形態のように、入力された複数の視点から優先度に従って視点が選択されると、対象モデルを構成するパーツによって選択する視点が異なる場合がある。即ち、視点数分のテーブルを作成し、パーツ強調画像を表示する際に、注目するパーツによってテーブルを使い分けて、対応しなければならない場合がある。
【0056】
以上で説明した本実施形態のパーツカタログ用画像データ作成システムによって作成され、画像データ管理部15で図7に示したようなテーブルの形で管理された、モデル画像、パーツ強調画像、パーツ位置情報、及びパーツ解像度比率の各データよりなるパーツカタログ用画像データは、パーツ強調画像の表示に用いられる。
画像データ管理部15でテーブル管理されるこのデータは、本実施形態では、視点数分のテーブルとして用意され、パーツ強調画像を表示する際には、注目するパーツが指示されたときに、視点数分のテーブルから当該パーツに付与された優先度に従い決定されたテーブルを選択して、パーツ強調画像の表示に用いる。
【0057】
表示要求時に使用するテーブル(パーツカタログ用画像データ)が決まれば、その後、パーツ強調画像の表示に用いる画像データを生成し、画像表示を行うためのデータ処理は、第一の実施形態で説明したと同様である。
即ち、図10及び図11のフローチャートを参照して第一の実施形態で説明したように、モデル全体画像とパーツ画像をパーツ位置情報に重ね合わせて表示する場合は、パーツ画像の縮小手段として機能してパーツ解像度比率でパーツ画像を縮小処理して表示手段を動作させる画像データを生成し、さらに、表示倍率の指示に基づき表示する場合は、表示倍率とパーツ解像度比率でパーツ強調画像を縮小、または拡大処理して表示手段を動作させる画像データを生成して、画像表示を行う。
【0058】
上記した第二の実施形態によれば、入力された複数の視点について、システムが有した機能によって、注目するパーツの見易さを判定して、複数視点間の優先度を決定し、また、決定した優先度に基づいて優先度の高い視点、即ち最も見易い視点のパーツ強調画像を表示するための画像データだけを作成し、他の視点の表示画像データの作成及び作成された画像データの保存・管理は行わないので、全ての入力視点の画像表示を行うことを前提に表示用の画像データを作成し、保存・管理する方法に比べ、必要とするメモリ等の資源の容量を低減することができる。
また、入力された複数の視点について、注目するパーツの見易い視点の優先度をシステムが有した機能によって決定して、その視点のパーツ強調画像を先ず表示するので、複数の視点のパーツ強調画像をユーザのモニタに表示し得るようにして、複数視点の画像を切替表示することによりユーザ自身で見易い画像を選ぶ、という方法をとる場合にかかるユーザの負担を軽減することができる。
【0059】
以上、パーツ識別画像作成装置、同方法、パーツ識別画像表示装置及び同方法の実施形態について説明したが、これらは、上記CPUを含むコンピュータを上記各装置を構成する各手段として機能させ、かつ上記各方法における各工程を実行させるプログラムによって実施し、上記プログラムを周知のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録しておくことにより、課題を解決するための実現手段が容易に得られる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】パーツカタログ用画像データ作成システム(図2)を構成できるデータ処理装置のハードウェア構成を示す図である。
【図2】パーツカタログ用画像データ作成システム(第一の実施形態)のソフトウェア構成を示す図である。
【図3】視点情報を説明するための概略図である。
【図4】3次元モデルを投影面(X−Y面)に投影した状態を説明する概略図である。
【図5】最小のX座標値とY座標値の組み合わせと、最大のX座標値とY座標値の組み合わせを求める際に用いる処理の一例を示したフローチャートである。
【図6】モデル全体画像に対するパーツ強調画像の位置関係を表現する方法を説明する図である。
【図7】パーツカタログ用画像データを保存管理する際のデータ構造の1例を示す。
【図8】モデル画像とパーツ画像を重ね合わせた状態を示した図である。
【図9】重ねたモデル画像とパーツ画像を拡大表示した状態を示す図である。
【図10】パーツカタログ画像表示に用いる画像及び設定データ等を処理する画像表示の前段のフローチャートである。
【図11】図10のフローで処理されたデータをもとに画像表示実行段階で行う処理のフローチャート図である。
【図12】パーツカタログ用画像データ作成システム(第二の実施形態)のソフトウェア構成を示す図である。
【図13】3次元座標系において角度α,βで定義される視点情報を説明するための概略図である。
【図14】視点情報とパーツ強調画像のドット数の関係を表すテーブルである。
【符号の説明】
【0061】
1・・・CPU、2・・・メモリ、3・・・入出力装置、4・・・外部入出力装置、5・・・バス、11・・・モデルデータ管理部、12・・・モデル領域計算処理部、13・・・パーツ領域計算処理部、14・・・画像データ作成処理部、15・・・画像データ管理部、16・・・パーツ解像度比率処理部、17・・・視点判定処理部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め用意された3次元モデルを管理するモデルデータ管理手段と、
入出力装置を通して視点情報と画像サイズ情報を受け取り、3次元モデルの形状を視点情報で示される方向の投影面に投影して、画像サイズ情報から得られるアスペクト比で3次元モデルの形状を投影した画像を取り囲むモデル領域情報を計算するモデル領域計算処理手段と、
3次元モデルを構成する各パーツについて、視点情報で示される方向の投影面に各パーツの形状を投影して、パーツの形状を投影した画像を取り囲むパーツ領域情報を計算するパーツ領域計算処理手段と、
3次元モデルの形状全体を前記投影面に投影した画像からモデル領域情報を元にモデル画像を切り出し、画像サイズ情報により与えられた画素数でモデル全体画像を作成し、3次元モデルを構成する各パーツについて、3次元モデル全体を前記投影面に投影し、強調表示を可能とした画像からパーツ領域情報を元にパーツ画像をそれぞれ切り出し、画像サイズ情報と、モデル領域情報、パーツ領域情報、パーツ解像度比率とに基づいて画素数を計算し、得られる画素数でパーツ強調画像を作成すると共に、モデル全体画像の画素の領域でパーツ強調画像が占める位置を画像サイズ情報、モデル領域情報及びパーツ領域情報に基づいて計算する画像データ処理手段と、
前記画像データ処理手段がパーツ強調画像を作成するために用いるパーツ解像度比率を演算するパーツ解像度比率処理手段と、
モデル全体画像とパーツ強調画像、パーツ位置情報及びパーツ解像度比率をまとめて、パーツカタログ用画像データとして管理する画像データ管理手段を備えたことを特徴とするパーツ識別画像作成装置。
【請求項2】
請求項1に記載されたパーツ識別画像作成装置において、
前記パーツ領域計算処理手段は、3次元モデルを構成するパーツ毎に、パーツの形状を定義しているすべての点を、X−Y直交座標系で定義される投影面に投影し、最小のX座標値とY座標値、および最大のX座標値とY座標値によって矩形領域を求め、その矩形領域をパーツ領域情報とすることを特徴とするパーツ識別画像作成装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載されたパーツ識別画像作成装置において、
前記パーツ解像度比率処理手段は、モデル領域情報及びパーツ領域情報に基づきパーツ解像度比率を計算する手段であることを特徴とするパーツ識別画像作成装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載されたパーツ識別画像作成装置において、
入出力装置を通して複数の視点情報を受け取り、得られる各視点情報に基づいて前記画像データ処理手段によって処理されるパーツ強調画像の大きさから視点の適合度を判定し、判定結果に従い複数視点間の優先度をパーツごとに決定する視点判定処理手段を備え、
前記画像データ処理手段は、前記画像データ管理手段で管理するパーツ強調画像を前記視点判定処理手段により決定された優先度に従い作成する手段であることを特徴とするパーツ識別画像作成装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載されたパーツ識別画像作成装置において、
画像データ管理手段は、モデル全体画像とパーツ強調画像とパーツ位置情報とパーツ解像度比率を一覧表形式のデータ構造で外部入出力装置に出力し、パーツカタログ用画像データとして保存及び管理する手段であることを特徴とするパーツ識別画像作成装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載されたパーツ識別画像作成装置において作成したパーツ識別画像を表示するパーツ識別画像表示装置であって、
外部入出力装置に保存されたモデル画像、パーツ強調画像、パーツ位置情報、及びパーツ解像度比率の一覧表形式のデータ、並びにパーツカタログ用画像データとして保存されたデータを読み込む手段と、モデル画像と、パーツ画像をパーツ位置情報に重ね合わせて表示する手段と、パーツ画像をパーツ位置情報に重ね合わせて表示する際にパーツ解像度比率でパーツ画像を縮小し、表示倍率の指示に基づき、表示倍率とパーツ解像度比率でパーツ強調画像を縮小又は拡大する手段を備えたことを特徴とするパーツ識別画像表示装置。
【請求項7】
予め用意された3次元モデルの形状を、視点情報で示される方向の投影面に投影して、画像サイズ情報から得られるアスペクト比で3次元モデルの形状を投影した画像を取り囲む、モデル領域情報を計算するモデル領域計算処理工程と、
3次元モデルを構成する各パーツについて、視点情報で示される方向の投影面に各パーツの形状を投影して、パーツの形状を投影した画像を取り囲むパーツ領域情報を計算するパーツ領域計算工程と、
3次元モデルの形状全体を前記投影面に投影した画像からモデル領域情報を元にモデル画像を切り出し、画像サイズ情報により与えられた画素数でモデル全体画像を作成し、3次元モデルを構成する各パーツについて、3次元モデル全体を前記投影面に投影し、強調表示を可能とした画像からパーツ領域情報を元にパーツ画像をそれぞれ切り出し、画像サイズ情報と、モデル領域情報、パーツ領域情報、パーツ解像度比率とに基づいて画素数を計算し、得られる画素数でパーツ強調画像を作成すると共に、モデル全体画像の画素の領域でパーツ強調画像が占める位置を画像サイズ情報、モデル領域情報及びパーツ領域情報に基づいて計算する画像データ処理工程と、
前記画像データ処理工程でパーツ強調画像を作成するために用いるパーツ解像度比率を演算するパーツ解像度比率処理工程と、
モデル全体画像とパーツ強調画像、パーツ位置情報及びパーツ解像度比率をまとめて、パーツカタログ用画像データとして管理する画像データ管理工程を有することを特徴とするパーツ識別画像作成方法。
【請求項8】
請求項7に記載されたパーツ識別画像作成方法において、
前記パーツ領域計算処理工程は、3次元モデルを構成するパーツ毎に、パーツの形状を定義しているすべての点を、X−Y直交座標系で定義される投影面に投影し、最小のX座標値とY座標値、および最大のX座標値とY座標値によって矩形領域を求め、その矩形領域をパーツ領域情報とする工程を有することを特徴とするパーツ識別画像作成方法。
【請求項9】
請求項7又は8に記載されたパーツ識別画像作成方法において、
パーツ解像度比率処理工程は、モデル領域情報及びパーツ領域情報に基づきパーツ解像度比率を計算する工程であることを特徴とするパーツ識別画像作成方法。
【請求項10】
請求項7乃至9のいずれかに記載されたパーツ識別画像作成方法において、
複数の視点情報各々に基づいて前記画像データ処理工程で処理されるパーツ強調画像の大きさから視点の適合度を判定し、判定結果に従い複数視点間の優先度をパーツごとに決定する視点判定処理工程をさらに有し、
前記画像データ処理工程は、前記画像データ管理工程で管理するパーツ強調画像を前記視点判定処理工程で決定された優先度に従い作成する工程であることを特徴とするパーツ識別画像作成方法。
【請求項11】
請求項7乃至10のいずれかに記載されたパーツ識別画像作成方法において、
前記画像データ管理工程は、モデル全体画像とパーツ強調画像とパーツ位置情報とパーツ解像度比率を一覧表形式のデータ構造で外部入出力装置に出力し、パーツカタログ用画像データとして保存及び管理する工程であることを特徴とするパーツ識別画像作成方法。
【請求項12】
請求項7乃至11のいずれかに記載されたパーツ識別画像作成方法で作成されたパーツ識別画像を表示するパーツ識別画像表示方法であって、
外部入出力装置に保存されたモデル画像、パーツ強調画像、パーツ位置情報、及びパーツ解像度比率の一覧表形式のデータ、並びにパーツカタログ用画像データとして保存されたデータを読み込む手段と、モデル画像と、パーツ画像をパーツ位置情報に重ね合わせて表示する手段と、パーツ画像をパーツ位置情報に重ね合わせて表示する際にパーツ解像度比率でパーツ画像を縮小し、表示倍率の指示に基づき、表示倍率とパーツ解像度比率でパーツ強調画像を縮小又は拡大する工程を有することを特徴とするパーツ識別画像表示方法。
【請求項13】
請求項7乃至11のいずれかに記載されたパーツ識別画像作成方法又は請求項12に記載されたパーツ識別画像表示方法の各工程をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項14】
請求項13に記載されたプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
【請求項1】
予め用意された3次元モデルを管理するモデルデータ管理手段と、
入出力装置を通して視点情報と画像サイズ情報を受け取り、3次元モデルの形状を視点情報で示される方向の投影面に投影して、画像サイズ情報から得られるアスペクト比で3次元モデルの形状を投影した画像を取り囲むモデル領域情報を計算するモデル領域計算処理手段と、
3次元モデルを構成する各パーツについて、視点情報で示される方向の投影面に各パーツの形状を投影して、パーツの形状を投影した画像を取り囲むパーツ領域情報を計算するパーツ領域計算処理手段と、
3次元モデルの形状全体を前記投影面に投影した画像からモデル領域情報を元にモデル画像を切り出し、画像サイズ情報により与えられた画素数でモデル全体画像を作成し、3次元モデルを構成する各パーツについて、3次元モデル全体を前記投影面に投影し、強調表示を可能とした画像からパーツ領域情報を元にパーツ画像をそれぞれ切り出し、画像サイズ情報と、モデル領域情報、パーツ領域情報、パーツ解像度比率とに基づいて画素数を計算し、得られる画素数でパーツ強調画像を作成すると共に、モデル全体画像の画素の領域でパーツ強調画像が占める位置を画像サイズ情報、モデル領域情報及びパーツ領域情報に基づいて計算する画像データ処理手段と、
前記画像データ処理手段がパーツ強調画像を作成するために用いるパーツ解像度比率を演算するパーツ解像度比率処理手段と、
モデル全体画像とパーツ強調画像、パーツ位置情報及びパーツ解像度比率をまとめて、パーツカタログ用画像データとして管理する画像データ管理手段を備えたことを特徴とするパーツ識別画像作成装置。
【請求項2】
請求項1に記載されたパーツ識別画像作成装置において、
前記パーツ領域計算処理手段は、3次元モデルを構成するパーツ毎に、パーツの形状を定義しているすべての点を、X−Y直交座標系で定義される投影面に投影し、最小のX座標値とY座標値、および最大のX座標値とY座標値によって矩形領域を求め、その矩形領域をパーツ領域情報とすることを特徴とするパーツ識別画像作成装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載されたパーツ識別画像作成装置において、
前記パーツ解像度比率処理手段は、モデル領域情報及びパーツ領域情報に基づきパーツ解像度比率を計算する手段であることを特徴とするパーツ識別画像作成装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載されたパーツ識別画像作成装置において、
入出力装置を通して複数の視点情報を受け取り、得られる各視点情報に基づいて前記画像データ処理手段によって処理されるパーツ強調画像の大きさから視点の適合度を判定し、判定結果に従い複数視点間の優先度をパーツごとに決定する視点判定処理手段を備え、
前記画像データ処理手段は、前記画像データ管理手段で管理するパーツ強調画像を前記視点判定処理手段により決定された優先度に従い作成する手段であることを特徴とするパーツ識別画像作成装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載されたパーツ識別画像作成装置において、
画像データ管理手段は、モデル全体画像とパーツ強調画像とパーツ位置情報とパーツ解像度比率を一覧表形式のデータ構造で外部入出力装置に出力し、パーツカタログ用画像データとして保存及び管理する手段であることを特徴とするパーツ識別画像作成装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載されたパーツ識別画像作成装置において作成したパーツ識別画像を表示するパーツ識別画像表示装置であって、
外部入出力装置に保存されたモデル画像、パーツ強調画像、パーツ位置情報、及びパーツ解像度比率の一覧表形式のデータ、並びにパーツカタログ用画像データとして保存されたデータを読み込む手段と、モデル画像と、パーツ画像をパーツ位置情報に重ね合わせて表示する手段と、パーツ画像をパーツ位置情報に重ね合わせて表示する際にパーツ解像度比率でパーツ画像を縮小し、表示倍率の指示に基づき、表示倍率とパーツ解像度比率でパーツ強調画像を縮小又は拡大する手段を備えたことを特徴とするパーツ識別画像表示装置。
【請求項7】
予め用意された3次元モデルの形状を、視点情報で示される方向の投影面に投影して、画像サイズ情報から得られるアスペクト比で3次元モデルの形状を投影した画像を取り囲む、モデル領域情報を計算するモデル領域計算処理工程と、
3次元モデルを構成する各パーツについて、視点情報で示される方向の投影面に各パーツの形状を投影して、パーツの形状を投影した画像を取り囲むパーツ領域情報を計算するパーツ領域計算工程と、
3次元モデルの形状全体を前記投影面に投影した画像からモデル領域情報を元にモデル画像を切り出し、画像サイズ情報により与えられた画素数でモデル全体画像を作成し、3次元モデルを構成する各パーツについて、3次元モデル全体を前記投影面に投影し、強調表示を可能とした画像からパーツ領域情報を元にパーツ画像をそれぞれ切り出し、画像サイズ情報と、モデル領域情報、パーツ領域情報、パーツ解像度比率とに基づいて画素数を計算し、得られる画素数でパーツ強調画像を作成すると共に、モデル全体画像の画素の領域でパーツ強調画像が占める位置を画像サイズ情報、モデル領域情報及びパーツ領域情報に基づいて計算する画像データ処理工程と、
前記画像データ処理工程でパーツ強調画像を作成するために用いるパーツ解像度比率を演算するパーツ解像度比率処理工程と、
モデル全体画像とパーツ強調画像、パーツ位置情報及びパーツ解像度比率をまとめて、パーツカタログ用画像データとして管理する画像データ管理工程を有することを特徴とするパーツ識別画像作成方法。
【請求項8】
請求項7に記載されたパーツ識別画像作成方法において、
前記パーツ領域計算処理工程は、3次元モデルを構成するパーツ毎に、パーツの形状を定義しているすべての点を、X−Y直交座標系で定義される投影面に投影し、最小のX座標値とY座標値、および最大のX座標値とY座標値によって矩形領域を求め、その矩形領域をパーツ領域情報とする工程を有することを特徴とするパーツ識別画像作成方法。
【請求項9】
請求項7又は8に記載されたパーツ識別画像作成方法において、
パーツ解像度比率処理工程は、モデル領域情報及びパーツ領域情報に基づきパーツ解像度比率を計算する工程であることを特徴とするパーツ識別画像作成方法。
【請求項10】
請求項7乃至9のいずれかに記載されたパーツ識別画像作成方法において、
複数の視点情報各々に基づいて前記画像データ処理工程で処理されるパーツ強調画像の大きさから視点の適合度を判定し、判定結果に従い複数視点間の優先度をパーツごとに決定する視点判定処理工程をさらに有し、
前記画像データ処理工程は、前記画像データ管理工程で管理するパーツ強調画像を前記視点判定処理工程で決定された優先度に従い作成する工程であることを特徴とするパーツ識別画像作成方法。
【請求項11】
請求項7乃至10のいずれかに記載されたパーツ識別画像作成方法において、
前記画像データ管理工程は、モデル全体画像とパーツ強調画像とパーツ位置情報とパーツ解像度比率を一覧表形式のデータ構造で外部入出力装置に出力し、パーツカタログ用画像データとして保存及び管理する工程であることを特徴とするパーツ識別画像作成方法。
【請求項12】
請求項7乃至11のいずれかに記載されたパーツ識別画像作成方法で作成されたパーツ識別画像を表示するパーツ識別画像表示方法であって、
外部入出力装置に保存されたモデル画像、パーツ強調画像、パーツ位置情報、及びパーツ解像度比率の一覧表形式のデータ、並びにパーツカタログ用画像データとして保存されたデータを読み込む手段と、モデル画像と、パーツ画像をパーツ位置情報に重ね合わせて表示する手段と、パーツ画像をパーツ位置情報に重ね合わせて表示する際にパーツ解像度比率でパーツ画像を縮小し、表示倍率の指示に基づき、表示倍率とパーツ解像度比率でパーツ強調画像を縮小又は拡大する工程を有することを特徴とするパーツ識別画像表示方法。
【請求項13】
請求項7乃至11のいずれかに記載されたパーツ識別画像作成方法又は請求項12に記載されたパーツ識別画像表示方法の各工程をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項14】
請求項13に記載されたプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2009−134708(P2009−134708A)
【公開日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−280818(P2008−280818)
【出願日】平成20年10月31日(2008.10.31)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年10月31日(2008.10.31)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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