説明

ヒスタミンH3受容体のアンタゴニストおよび/または逆アゴニストとしてのテトラヒドロベンズアゼピン

本発明は、薬理活性を有する新規ベンズアゼピン誘導体、それらの調製方法、それらを含有する組成物、ならびに神経学的障害および精神医学的障害の治療におけるそれらの使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬理活性を有する新規ベンズアゼピン誘導体、それらの調製方法、それらを含有する組成物、ならびに神経学的障害および精神医学的障害の治療におけるそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
特開2001226269および国際公開WO00/23437号(Takeda Chem Ind Ltd)には、肥満の治療に有用であると特許請求されている一連のベンズアゼピン誘導体が記載されている。ドイツ特許出願第2207430号、米国特許出願第4,210,749号、ならびにフランス特許出願第2171879号(Pennwalt Corp)および英国特許出願第1268243号(Wallace and Tiernan Inc)全てには、麻薬(モルヒネまたはコデインなど)のアンタゴニスト、ならびに抗ヒスタミン剤および抗コリン剤として特許請求されている一連のベンズアゼピン誘導体が記載されている。国際公開WO02/14513号(Takeda Chem Ind Ltd)には、注意力欠陥障害、ナルコレプシー、または不安症の治療に有用であると特許請求されている、GPR12活性を有する一連のベンズアゼピン誘導体が記載されている。国際公開WO02/02530号(Takeda Chem Ind Ltd)には、高血圧症、アテローム性動脈硬化症、および心筋梗塞の治療に有用であると特許請求されている、GPR14アンタゴニストとしての一連のベンズアゼピン誘導体が記載されている。国際公開WO01/03680号(Isis Innovation Ltd)には、糖尿病などの疾患の抑制に加えて、移植用細胞の調製において有効な薬剤として特許請求されている、一連のベンズアゼピン誘導体が記載されている。国際公開WO00/21951号(SmithKline Beecham plc)には、抗精神病剤として有用であると特許請求されている、ドーパミンD3受容体のモジュレーターとしての一連のテトラヒドロベンズアゼピン誘導体が開示されている。国際公開WO01/87834号(Takeda Chem Ind Ltd)には、肥満の治療に有用であると特許請求されている、MCHアンタゴニストとしての一連のベンズアゼピン誘導体が記載されている。国際公開WO02/15934号(Takeda Chem Ind Ltd)には、神経変性障害の治療に有用であると特許請求されている、ウロテンシンII受容体アンタゴニストとしての一連のベンズアゼピン誘導体が記載されている。国際公開WO04/018432号(Eli Lilly and Company)には、ヒスタミンH3受容体アンタゴニストとしての一連の置換されたアゼピンが記載されている。国際公開WO2004/056369号(Glaxo Group Limited)には、神経学的障害および精神医学的障害の治療のための、ヒスタミンH3アンタゴニストとしての一連のベンズアゼピン誘導体が記載されている。国際公開WO2004/05639号(Glaxo Group Ltd.)には、一連のベンズアゼピン誘導体および神経学的障害の治療におけるそれらの使用が記載されている。米国特許第5,932,590号および国際公開WO99/28314号(Merck&Co.Inc.)には、癌および他の疾患の治療に有用であると特許請求されている、ファルネシルタンパク質転移酵素阻害剤としての1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンおよび同族化合物の使用が開示されている。
【0003】
ヒスタミンH3受容体は、主として哺乳類の中枢神経(CNS)に発現し、いくつかの交感神経を除く抹消組織中にもわずかに発現する(Leurs et al.,(1998),Trends Pharmacol.Sci.19,177−183)。選択的アゴニストまたはヒスタミンによってH3受容体が活性化されると、ヒスタミン作動性ニューロンおよびコリン作動性ニューロンを含めた様々な異なる神経集団から神経伝達物質の放出が阻害される(Schlicker et al.,(1994),Fundam.Clin.Pharmacol.8,128−137)。さらに、in vitroおよびin vivo研究によって、H3アンタゴニストが、大脳皮質および海馬など認知に
関連する脳領域での神経伝達物質の放出を容易にし得ることが分かった(Onodera et al.,(1998),In:The Histamine H3 receptor,ed Leurs and Timmerman,pp255−267,Elsevier Science B.V.)。さらに、文献中のいくつかの報告によって、5つの選択タスクである物体認識、高架式十字型迷路、新規タスクの取得、および受動回避を含む齧歯類モデルにおける、H3アンタゴニスト(例えば、チオペラミド(thioperamide)、クロベンプロピット(clobenpropit)、シプロキシファン(ciproxifan)、およびGT−2331)の認知強化特性が実証されている(Giovanni et al.,(1999),Behav.Brain Res.104,147−155)。これらのデータは、今回の系などの新規H3アンタゴニストおよび/または逆アゴニストが、アルツハイマー病および関連する神経変性障害などの神経学的疾患における認識障害の治療に有用であり得ることを示唆している。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、第一の態様において、式(I)の化合物または医薬として許容されるその塩、あるいはその溶媒和物を提供する。
【0005】
【化1】

(I)
式中、
は、C1〜6アルキルまたは−C3〜7シクロアルキルを表し、前記C3〜7シクロアルキル基は、C1〜3アルキルで所望により置換されていてもよく、
Aは、結合、O、S、またはNRを表し、
は、水素、C1〜6アルキル、またはアリールを表し、
は、−アリール、−ヘテロアリール、−C3〜8シクロアルキル−Y−C3〜8シクロアルキル、−C3〜8シクロアルキル−Y−アリール、−C3〜8シクロアルキル−Y−ヘテロアリール、−C3〜8シクロアルキル−Y−ヘテロシクリル、−アリール−Y−C3〜8シクロアルキル、−アリール−Y−アリール、−アリール−Y−ヘテロアリール、−アリール−Y−ヘテロシクリル、−ヘテロアリール−Y−C3〜8シクロアルキル、−ヘテロアリール−Y−アリール、−ヘテロアリール−Y−ヘテロアリール、−ヘテロアリール−Y−ヘテロシクリル、−ヘテロシクリル−Y−C3〜8シクロアルキル、−ヘテロシクリル−Y−アリール、−ヘテロシクリル−Y−ヘテロアリール、または−ヘテロシクリル−Y−ヘテロシクリルを表し、したがってRは、炭素原子を介してAと結合し、
Yは、結合、C1〜6アルキル、CO、CONH、COC2〜6アルケニル、O、SO、またはNHCOC1〜6アルキルを表し、
は、ハロゲン、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、シアノ、アミノ、またはトリフルオロメチルを表し、
nは、0、1、または2であり、
の前記アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリル基は、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、=O、SOH、−R、−CO、−COR、−NR、−C1〜6アルキル−NR、−C3〜8シクロアルキル−NR、−CONR、−NRCOR、−NRSO、−OCONR、−NRCO、−NRCONRまたは−SONR、−SHR、−アルキル−OR、−SOR、−OR、−SO、−OSO、−アルキル−SO、−アルキル−CONHR、−アルキル−SONHR、−アルキル−COR10、−CO−アルキル−R10、−O−アルキル−R11(式中、R、R、およびRは、独立に、水素、C1〜6アルキル、−C3〜8シクロアルキル、−C1〜6アルキル−C3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、またはヘテロアリールを表し、Rは、C1〜6アルキルを表し、Rは、C1〜6アルキルまたはアリールを表し、R10は、アリールを表し、R11は、C3〜8シクロアルキルまたはアリールを表し、−NRは、窒素含有ヘテロシクリル基を表すことができる)からなる群から選択される、同じでも異なっていてもよい1つまたは複数の置換基(例えば、1、2、または3個)で所望により置換されていてもよく、
前記R、R、R、R、R、R10、およびR11基は、ハロゲン、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、シアノ、アミノ、=O、またはトリフルオロメチルからなる群から選択される、同じでも異なっていてもよい1つまたは複数の置換基(例えば、1、2、または3個)で所望により置換されていてもよい。
【0006】
一態様においては、
は、C1〜3アルキルで所望により置換されている−C3〜7シクロアルキルを表し、
Aは、結合、O、S、またはNRを表し、
は、水素、C1〜6アルキル、またはアリールを表し、
は、−アリール、−ヘテロアリール、−C3〜8シクロアルキル−Y−C3〜8シクロアルキル、−C3〜8シクロアルキル−Y−アリール、−C3〜8シクロアルキル−Y−ヘテロアリール、−C3〜8シクロアルキル−Y−ヘテロシクリル、−アリール−Y−C3〜8シクロアルキル、−アリール−Y−アリール、−アリール−Y−ヘテロアリール、−アリール−Y−ヘテロシクリル、−ヘテロアリール−Y−C3〜8シクロアルキル、−ヘテロアリール−Y−アリール、−ヘテロアリール−Y−ヘテロアリール、−ヘテロアリール−Y−ヘテロシクリル、−ヘテロシクリル−Y−C3〜8シクロアルキル、−ヘテロシクリル−Y−アリール、−ヘテロシクリル−Y−ヘテロアリール、または−ヘテロシクリル−Y−ヘテロシクリルを表し、したがってRは、炭素原子を介してAと結合し、
Yは、結合、C1〜6アルキル、CO、CONH、COC2〜6アルケニル、O、SO、またはNHCOC1〜6アルキルを表し、
は、ハロゲン、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、シアノ、アミノ、またはトリフルオロメチルを表し、
nは、0、1、または2であり、
の前記アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリル基は、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、=O、C1〜6アルキル、ハロC1〜6アルキル、ハロC1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシ、アリールC1〜6アルコキシ、C1〜6アルキルチオ、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル、C3〜7シクロアルキルC1〜6アルコキシ、C1〜6アルカノイル、C1〜6アルコキシカルボニル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルフィニル、C1〜6アルキルスルホニルオキシ、C1〜6アルキルスルホニルC1〜6アルキル、スルホニル、アリールスルホニル、アリールスルホニルオキシ、アリールスルホニルC1〜6アルキル、アリールオキシ、C1〜6アルキルスルホンアミド、C1〜6アルキルアミノ、C1〜6アルキルアミド、−R、−CO、−COR、C1〜6アルキルスルホンアミドC1〜6アルキル、C1〜6アルキルアミドC1〜6アルキル、アリールスルホンアミド、アリールカルボキサミド、アリールスルホンアミドC1〜6アルキル、アリールカルボキサミドC1〜6アルキル、アロイル、アロイルC1〜6アルキル、アリールC1〜6アルカノイル、あるいは基−NR、−C1〜6アルキル−NR、−C3〜8シクロアルキル−NR、−CONR、−NRCOR、−NRSO、−OCONR、−NRCO、−NRCONR、または−SONR(式中、R、R、およびRは、独立に、水素、C1〜6アルキル、−C3〜8シクロアルキル、−C1〜6アルキル−C3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、またはヘテロアリールを表し、あるいは−NRは、窒素含有ヘテロシクリル基を表すことができ、前記R、R、およびR基は、ハロゲン、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、シアノ、アミノ、=O、またはトリフルオロメチルからなる群から選択される、同じでも異なっていてもよい1つまたは複数の置換基(例えば、1、2、または3個)で置換されていてもよい)からなる群から選択される、同じでも異なっていてもよい1つまたは複数の置換基(例えば、1、2、または3個)で所望により置換されていてもよい;
あるいはその溶媒和物。
【0007】
が、−ヘテロアリール、−ヘテロアリール−Y−C3〜8シクロアルキル、−ヘテロアリール−Y−アリール、−ヘテロアリール−Y−ヘテロアリール、−ヘテロアリール−Y−ヘテロシクリル、−ヘテロシクリル−Y−C3〜8シクロアルキル、−ヘテロシクリル−Y−アリール、−ヘテロシクリル−Y−ヘテロアリール、または−ヘテロシクリル−Y−ヘテロシクリルである態様においては、Rは、炭素原子を介してAと結合する。換言すれば、Aに結合するヘテロアリールまたはヘテロシクリル基中の原子が、炭素原子である。
【0008】
基または基の一部分として本明細書で使用する「Cx〜yアルキル」という用語は、x〜y個の炭素原子を含有する直鎖または分岐の飽和炭化水素基を指す。例えば、C1〜6アルキルは、1〜6個の炭素原子を含有する直鎖または分岐の飽和炭化水素を指す。C1〜6アルキル基の具体例には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tertブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、またはヘキシル等が含まれる。
【0009】
本明細書で使用する「C2〜6アルケニル」という用語は、1つまたは複数の炭素−炭素二重結合を含有し、2〜6個の炭素原子を有する、直鎖または分岐の炭化水素基を指す。このような基の具体例には、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、またはヘキセニル等が含まれる。
【0010】
本明細書で使用する「C1〜6アルコキシ」という用語は、C1〜6アルキルが本明細書で定義される−O−C1〜6アルキル基を指す。このような基の具体例には、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシ、またはヘキサオキシ(hexoxy)等が含まれる。
【0011】
本明細書で使用する「Cx〜yシクロアルキル」という用語は、x〜y個の炭素原子の飽和単環式炭化水素環を指す。例えば、C3〜8シクロアルキルは、3〜8個の炭素原子の飽和単環式炭化水素環を指す。C3〜8シクロアルキル基の具体例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、またはシクロオクチル等が含まれる。
【0012】
本明細書で使用する「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素原子を指す。
【0013】
本明細書で使用する「ハロC1〜6アルキル」という用語は、少なくとも1個の水素原子がハロゲンで置き換えられる、本明細書で定義されるC1〜6アルキル基を指す。このような基の具体例には、フルオロエチル、トリフルオロメチル、またはトリフルオロエチル等が含まれる。
【0014】
本明細書で使用する「ハロC1〜6アルコキシ」という用語は、少なくとも1個の水素原子がハロゲンで置き換えられる、本明細書で定義されるC1〜6アルコキシ基を指す。このような基の具体例には、ジフルオロメトキシまたはトリフルオロメトキシ等が含まれる。
【0015】
本明細書で使用する「アリール」という用語は、少なくとも1つの環が芳香族であるC6〜12単環式または二環式炭化水素環を指す。このような基の具体例には、フェニル、ナフチル、またはテトラヒドロナフタレニル等が含まれる。
【0016】
本明細書で使用する「アリールオキシ」という用語は、アリールが本明細書で定義される−O−アリール基を指す。このような基の具体例には、フェノキシ等が含まれる。
【0017】
本明細書で使用する「ヘテロアリール」という用語は、単環式または二環式環が、酸素、窒素、および硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する、5〜6員単環式芳香族環または8〜10員縮合二環式芳香族環を指す。このような単環式芳香族環の具体例には、チエニル、フリル、フラザニル、ピロリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、オキサジアゾリル、イソチアゾリル、イソキサゾリル、チアジアゾリル、ピラニル、ピラゾリル、ピリミジル、ピリダジニル、ピラジニル、ピリジル、トリアジニル、テトラジニル等が含まれる。このような縮合芳香族環の具体例には、キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、プテリジニル、シンノリニル、フタラジニル、ナフチリジニル、インドリル、イソインドリル、アザインドリル、インドリジニル、インダゾリル、プリニル、ピロロピリジニル、フロピリジニル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソキザゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾチアジアゾリル等が含まれる。
【0018】
「ヘテロシクリル」という用語は、単環式または二環式環が、酸素、窒素、および硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する、飽和または部分的に不飽和であってよい4〜7員単環式環または8〜12員縮合二環式環を指す。このような単環式環の具体例には、ピロリジニル、アゼチジニル、ピラゾリジニル、オキサゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、チアゾリジニル、ヒダントイニル、バレロラクタミル、オキシラニル、オキセタニル、ジオキソラニル、ジオキサニル、オキサチオラニル、オキサチアニル、ジチアニル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロピリジニル、テトラヒドロピリミジニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロチオピラニル、ジアゼパニル、アゼパニル等が含まれる。このような二環式環の具体例には、インドリニル、イソインドリニル、ベンゾピラニル、キヌクリジニル、2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン、テトラヒドロイソキノリニル等が含まれる。
【0019】
「窒素含有ヘテロシクリル」という用語は、窒素原子を含有する、先に定義された任意のヘテロシクリル基を表すものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
一実施形態では、Rは、C1〜3アルキル(例えば、メチル)基で所望により置換された−C3〜7シクロアルキル(例えば、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)、または
−C1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、2−メチルプロピル)
を表す。
【0021】
より特に、Rは、非置換の−C3〜7シクロアルキル(例えば、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)または−C1〜6アルキル(例えば、2−メチルプロピル)を表す。
【0022】
さらに特定の実施形態では、Rは、非置換のシクロブチルまたはシクロペンチル、特に非置換のシクロブチルを表す。
【0023】
別の実施形態では、Aは、結合またはOを表す。さらに特定の実施形態では、Aは結合を表す。
【0024】
さらなる一実施形態では、Rは、
−アリール、
−ヘテロアリール、
−アリール−Y−ヘテロアリール、
−ヘテロアリール−Y−ヘテロアリール、
−アリール−Y−ヘテロシクリル、または
−ヘテロアリール−Y−ヘテロシクリル
を表す。
【0025】
のアリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリル基が、1つまたは複数の置換基(例えば、1、2、または3個)で所望により置換されている一態様では、置換されたR基を含む環式基の数が3を超えることはできない。
【0026】
さらなる一態様では、Rのアリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリル基は、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、=O、−Rおよび−CONRからなる群から選択される、同じでも異なっていてもよい1つまたは複数の置換基(例えば、1、2、または3個)で所望により置換されていてもよい。
【0027】
別の一態様では、Yは、結合、CO、またはCONHを表す。
【0028】
より特に、Rは、
シアノ、−CO(例えば、−COH)、および−CONR(例えば、−CONH、−CON(H)(Me)、−CON(Me)、−CONH(Et)、−CONH(1−メチルエチル))から選択される1つまたは複数の置換基で所望により置換されている−アリール(例えば、−フェニル)、
ハロゲン(例えば、臭素)、シアノ、−CO(COH)、および−CONR(例えば、−CONH、−CON(H)(Me)、−CON(Me)、−CONH(Et)、−CONH(1−メチルエチル))から選択される1つまたは複数の置換基で所望により置換されている−ヘテロアリール(例えば、−ピラジニル、−ピリダジニル、−ピリジニル、またはイミダゾリル)、
−R(例えば、C1〜6アルキル)または=O基から選択される1つまたは複数の置換基で所望により置換されている−アリール−Y−ヘテロアリール(例えば、−フェニル−オキサジアゾリル、−フェニル−チアジアゾリル、−フェニル−1H−ピラゾリル、−フェニル−1H−トリアゾリル)、
1つまたは複数の−R(例えば、C1〜6アルキル)基で所望により置換されている−ヘテロアリール−Y−ヘテロアリール(例えば、−ピリジニル−オキサジアゾリル、−ピラジニル−オキサジアゾリル)、
1つまたは複数の=O基で所望により置換されている−アリール−Y−ヘテロシクリル(例えば、−フェニル−ピロリジニル、−フェニル−CO−ピロリジニル、−フェニル−CO−ピペリジニル、−フェニル−CO−モルホリニル、−フェニル−CONH−テトラヒドロ−2H−ピラニル)、あるいは
−R(例えば、C1〜6アルキル)または=O基から選択される1つまたは複数の置換基で所望により置換されている−ヘテロアリール−Y−ヘテロシクリル(例えば、ピリジニル−ピロリジニル、ピラジニル−ピロリジニル、ピリジニル−イミダゾリジニル、ピリジニル−オキサゾリジニル、ピリジニル−CO−ピロリジニル、ピラジニル−CO−ピロリジニル)
を表す。
【0029】
さらにより特に、Rは、
シアノ、−CO(例えば、−COH)、および−CONR(例えば、−CONH、−CON(H)(Me)、−CON(Me)、−CONH(Et)、−CONH(1−メチルエチル))から選択される1つまたは複数の置換基で所望により置換されている−アリール(例えば、−フェニル)、
ハロゲン(例えば、臭素)、シアノ、−CO(COH)、および−CONR(例えば、−CONH、−CON(H)(Me)、−CON(Me)、−CONH(Et)、−CONH(1−メチルエチル))から選択される1つまたは複数の置換基で所望により置換されている−ヘテロアリール(例えば、−ピラジン−2−イル、−ピリダジン−3−イル、−ピリジン−2−イル、−ピリジン−3−イル、またはイミダゾール−1−イル)、
−R(例えば、C1〜6アルキル)または=O基(例えば、−フェニル−1,2,4−オキサジアゾール−5(2H)−オン)から選択される1つまたは複数の置換基で所望により置換されている−アリール−Y−ヘテロアリール(例えば、−フェニル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル、−フェニル−1,2,3−チアトリアゾール−4−イル、−フェニル−1H−ピラゾール−1−イル、−フェニル−1H−トリアゾール−1−イル)、
1つまたは複数のC1〜6アルキル(例えば、メチル)で所望により置換されている−ヘテロアリール−Y−ヘテロアリール(例えば、−ピリジン−3−イル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル、−ピリジン−2−イル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル、または−ピラジン−2−イル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)、
1つまたは複数の=O基(例えば、−フェニル−1−ピロリジン−2−オン)で所望により置換されている−アリール−Y−ヘテロシクリル(例えば、−フェニル−ピロリジン−1−イル、−フェニル−CO−ピロリジン−1−イル、−フェニル−CO−ピペリジン−1−イル、−フェニル−CO−モルホリン−4−イル、−フェニル−CONH−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)、あるいは
1〜6アルキル(例えば、メチル)または=O基(例えば、−ピリジン−2−イル−1−ピロリジン−2−オン、−ピラジン−2−イル−1−ピロリジン−2−オン、−ピリジン−3−イル−1−(3−メチル−2−イミダゾリジノン)、−ピリジン−3−イル−1,3−オキサゾリジン−2−オン)から選択される1つまたは複数の置換基で所望により置換されている−ヘテロアリール−Y−ヘテロシクリル(例えば、ピリジン−2−イル−ピロリジニル、ピリジン−3−イル−ピロリジニル、ピラジン−2−イル−ピロリジニル、ピリジン−3−イル−イミダゾリジニル、ピリジン−3−イル−1,3−オキサゾリジニル、ピリジン−2−イル−CO−ピロリジニル、ピラジン−2−イル−CO−ピロリジニル)
を表す。
【0030】
より特に、Rは、1つまたは複数の−CONR(例えば、−CON(H)(Me)、−CONH(Et))基で所望により置換されている、−ヘテロアリール(例えば、−ピラジン−2−イル)を表す。
【0031】
最も特に、Rは、N−メチル−2−ピラジンカルボキサミドまたはN−エチル−2−ピラジンカルボキサミドを表す。
【0032】
が、一置換の6員単環式アリールまたは6員単環式ヘテロアリールを表す実施形態では、置換基は、アリールまたはヘテロアリールのAとの結合に、パラ位で結合することができる。
【0033】
が、Yを介してヘテロアリールまたはヘテロシクリル基と結合する6員単環式アリールまたは6員単環式ヘテロアリールを表す実施形態では、−Y−ヘテロアリールまたは−Y−ヘテロシクリル基は、パラ位で結合することができる。
【0034】
が、−アリール−Y−ヘテロシクリル基または−ヘテロアリール−Y−ヘテロシクリル基を表し、ヘテロシクリルが窒素含有ヘテロシクリルである実施形態では、窒素含有ヘテロシクリルは、Yを介して窒素原子と結合する。
【0035】
一実施形態では、Rは、HまたはC1〜6アルキル(例えば、メチル)を表す。
【0036】
別の実施形態では、Rは、HまたはC1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、1−メチルエチル)を表す。
【0037】
さらなる一実施形態では、Rは、HまたはC1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、1−メチルエチル)を表す。
【0038】
別の実施形態では、nは0または1、より特に0を表す。
【0039】
nが1を表すとき、Rは、ハロゲン(例えば、ヨウ素)原子またはシアノ基を表すことができる。
【0040】
一態様では、本発明は、式(I)の化合物または医薬として許容されるその塩、あるいはその溶媒和物を提供し、式中、
は、非置換の−C3〜7シクロアルキルを表し、
Aは、結合またはOを表し、
は、−アリール、−ヘテロアリール、−アリール−Y−ヘテロアリール、−アリール−Y−ヘテロシクリル、−ヘテロアリール−Y−アリール、−ヘテロアリール−Y−ヘテロアリール、−ヘテロアリール−Y−ヘテロシクリルを表し、したがってRは、Aを介して炭素原子と結合し、
Yは、結合、CO、またはCONHを表し、
nは0であり、
式中、Rの前記アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリル基は、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、=O、−R、および−CONRからなる群から選択される、同じでも異なっていてもよい1つまたは複数の置換基(例えば、1、2、または3個)で所望により置換されてよく、
、R、およびRは、独立に、HまたはC1〜6アルキルを表す。
【0041】
本発明の化合物には、以下に示される実施例E1〜E60のもの、または医薬として許容されるその塩が含まれる。
【0042】
より特に、本発明の化合物には、5−[(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]−N−メチル−2−ピラジンカルボキサミド、または
5−[(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]−N−エチル−2−ピラジンカルボキサミドが含まれる。
【0043】
式(I)の化合物は、通常の医薬として許容される酸、例えば、マレイン酸、塩酸、臭化水素酸、リン酸、酢酸、フマル酸、サリチル酸、硫酸、クエン酸、乳酸、マンデル酸、酒石酸、およびメタンスルホン酸などの酸と、酸付加塩を形成することができる。したがって、式(I)の化合物の塩、溶媒和物、および水和物は、本発明の一態様を形成する。
【0044】
医薬として許容される酸付加塩は、遊離塩基と、適切な無機または有機酸(臭化水素酸、塩化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、コハク酸、マレイン酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、安息香酸、サリチル酸、グルタミン酸、アスパラギン酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸などのナフタレンスルホン酸、またはヘキサン酸など)とを、所望により有機溶媒などの適切な溶媒中で反応させて、例えば通常、結晶化およびろ過によって分離される塩を与えることによって形成することができる。
【0045】
本発明は、水和物および溶媒和物を含めた本発明の化合物の塩の、あらゆる可能な化学量論的形態および非化学量論的形態をその範囲内に含む。
【0046】
式(I)のいくつかの化合物は、立体異性体として存在することができる。本発明は、これらの化合物のあらゆる幾何異性体および光学異性体、ならびにラセミ混合物を含めたそれらの混合物を包含することが理解されよう。互変異性体も本発明の一態様を形成する。
【0047】
本発明はまた、以下を含む、式(I)の化合物または医薬として許容されるその塩の調製方法を提供する。
(a)式(II)の化合物
【0048】
【化2】

(II)
(式中、R、R、A、およびnは、上で定義した通りである)を、式R1’−Lの化合物(式中、R1’は、Rに関して上で定義した通りであり、またはそれと変換可能な基であり、Lは、ハロゲン原子(例えば、臭素、ヨウ素、またはトシレート)などの適切な脱離基を表す)と反応させること、
(b)上で定義した式(II)の化合物を、式R1”=O(式中、R1”は=C1〜6アルキルまたは=C3〜7シクロアルキルであり、C3〜7シクロアルキル基は、C1〜3アルキルで所望により置換されていてもよい)のケトンと反応させること、
(c)式(XI)の化合物(式中、Aは、結合であり、Rは、−ヘテロアリール、−ヘテロアリール−Y−アリール、−ヘテロアリール−Y−ヘテロアリール、−ヘテロアリール−Y−ヘテロシクリル、またはヘテロアリール−Y−C3〜8シクロアルキルであり、Aに結合したヘテロアリール環は、Aに結合した炭素とオルトな窒素原子を含有する)を加水分解脱炭酸すること
【0049】
【化3】

(XI)
(式中、R、R、およびnは、上で定義した通りである)、
(d)保護された式(I)の化合物を脱保護すること、あるいは
(e)式(I)のある化合物から別の化合物に相互変換すること。
【0050】
方法(a)は、通常、2−ブタノンなどの適切な溶媒中、所望によりヨウ化カリウムなどの触媒の存在下、還流温度などの適切な温度で、炭酸カリウムなどの適切な塩基を使用することを含む。
【0051】
方法(b)は、通常、所望により酢酸などの酸の存在下、ジクロロメタンなどの適切な溶媒中、室温などの適切な温度で、還元条件(ホウ化水素、例えば、トリアセトキシホウ化水素ナトリウムを用いる処理など)を使用することを含む。
【0052】
方法(c)は、酸(例えば、臭化水素水溶液)の存在下、還流温度などの適切な温度で式(XI)の化合物を反応させ、それに続いて塩基(例えば、水酸化ナトリウム水溶液)を用いて中和し、処理することを伴う。
【0053】
方法(d)において、保護基の具体例およびその除去手段は、T.W.Greene'Protective Groups in Organic Synthesis’(J.Wiley and Sons,1991)に出ている。適切なアミン保護基には、スルホニル(例えば、トシル)、アシル(例えば、アセチル、2’,2’,2’−トリクロロエトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、またはt−ブトキシカルボニル)、およびアリールアルキル(例えば、ベンジル)が含まれ、それらは適宜、加水分解によって(例えば、ジオキサン中の塩酸またはジクロロメタン中のトリフルオロ酢酸などの酸を使用する)、または還元的に(例えば、ベンジル基の加水分解、または酢酸中の亜鉛を使用する2’,2’,2’−トリクロロエトキシカルボニル基の還元除去)除去することができる。他の適切なアミン保護基には、塩基を触媒とする加水分解によって除去することができるトリフルオロアセチル(−COCF)、あるいは例えば、トリフルオロ酢酸を用いて酸を触媒とする加水分解によって除去することができるMerrifield樹脂に結合した2,6−ジメトキシベンジル基(エルマンリンカー)などの固相樹脂に結合したベンジル基が含まれる。
【0054】
方法(e)は、エピマー化、酸化、還元、アルキル化、芳香族求核置換または求電子芳香族置換、エステルまたは二トリル加水分解、アミド結合形成、あるいは遷移金属媒介カップリング反応など、通常の相互交換手順を用いて実施することができる。相互交換手順に有用な遷移金属媒介カップリング反応の具体例には、以下のものが含まれる。ハロゲン化アリールなどの有機求電子と、有機金属試薬、例えばボロン酸との間のパラジウムを触媒とするカップリング反応(鈴木クロスカップリング反応)、ハロゲン化アリールなどの有機求電子と、アミンおよびアミドなどの求核試薬との間のパラジウムを触媒とするアミン化およびアミド化反応、有機求電子(ハロゲン化アリールなど)とアミドなどの求核試薬との間の銅を触媒とするアミド化反応、ならびにフェノールとボロン酸との間の銅媒介カップリング反応。
【0055】
式(II)の化合物(式中、Aは結合を表す)は、以下のスキームに従って調製することができる。
【0056】
【化4】

式中、R、R、およびnは、上で定義した通りであり、R2’は、Rに関して上で定義した通りであり、またはそれと変更可能な基であり、Pは、Bocなどの適切な保護基を表し、Mは、クロスカップリング反応に使用される金属種、例えばSn、B、またはZn金属を表し、Lは、ハロゲン化物、例えば臭素などの脱離基を表す。
【0057】
工程(i)は、パラジウム触媒の下、ハロゲン化ベンジルなどの有機求電子を、有機金属試薬、例えばボロン酸でカップリングするのに適した標準条件を使用して実施することができる。有機金属試薬が、ボロン酸またはボロン酸エステルである場合(鈴木クロスカップリング反応)、そのクロスカップリング反応は、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)などのパラジウム触媒を使用して、適切な塩基、例えば炭酸ナトリウム水溶液の存在下、トルエンなどの適切な溶媒の下、還流温度などの適切な温度で実施することができる。有機金属試薬が、有機スタンナン(Stille反応)または有機亜鉛種である場合、そのクロスカップリング反応は、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)などのパラジウム触媒を使用して、トルエンまたはジメチルホルムアミドなどの適切な溶媒の下、還流温度などの適切な温度で実施することができる。
【0058】
工程(ii)は、一般に、脱保護反応を含み、方法(d)に関して記載のものと類似のやり方で実施することができ、例えば、Pがトリフルオロアセチルを表すとき、脱保護反応は、塩基を触媒とする加水分解反応を含む。
【0059】
式(II)の化合物(式中、AはO、S、またはNRを表す)は、以下のスキームに従って調製することができる。
【0060】
【化5】

式中、R、R2’、R、n、およびPは、上で定義した通りであり、Lは、ハロゲン基またはトリフラート基などの脱離基を表す。
【0061】
工程(i)は、方法(a)に関して記載のものと類似のやり方で実施することができる。
【0062】
工程(ii)は、一般に、脱保護反応を含み、方法(d)に関して記載のものと類似のやり方で実施することができる。
【0063】
AがNRを表し、Rが水素を表すとき、式(VI)の化合物はまた、Pの存在下で選択的に除去することができる保護基で保護され、それによって、さらなる脱保護反応を必要とする保護された式(II)の化合物を提供できることが、当分野の技術者には理解されるであろう。
【0064】
Mがホウ素である式(III)の化合物は、国際公開WO2004/056369A1に記載のものと類似のやり方で調製することができる。
【0065】
式(IV)の化合物は、以下のスキームに従って調製することができる。
【0066】
【化6】

式中、R、R2’、R、M、n、P、およびLは、上で定義した通りであり、LおよびLは、独立に、ハロゲン基またはトリフラート基などの脱離基を表す。
【0067】
式(V)、(VII)、および(VIII)の化合物からの式(IV)の化合物の形成は、パラジウム触媒の下、ハロゲン化アリールおよびアリールトリフラートなどの有機求電子を、有機金属試薬、例えばボロン酸でカップリングするのに適した標準条件を使用して実施することができる。有機金属試薬が、ボロン酸またはボロン酸エステルである場合(鈴木クロスカップリング反応)、そのクロスカップリング反応は、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)などのパラジウム触媒を使用して、適切な塩基、例えば炭酸ナトリウム水溶液の存在下、トルエンなどの適切な溶媒の下、還流温度などの適切な温度で実施することができる。有機金属試薬が、有機スタンナン(Stille反応)または有機亜鉛種である場合、そのクロスカップリング反応は、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)などのパラジウム触媒を使用して、トルエンまたはジメチルホルムアミドなどの適切な溶媒の下、還流温度などの適切な温度で実施することができる。
【0068】
式(V)および式(VII)の化合物は、以下のスキームに従って調製することができる。
【0069】
【化7】

式中、R、n、P、L、およびLは、上で定義した通りである。
【0070】
工程(i)は、パラジウムを触媒とするカルボニル化反応を介して、例えばパラジウムXを使用して、一酸化炭素雰囲気下、適切な溶媒、例えばジメチルホルムアミドまたはジメチルスルホキシドの下、メタノール存在下で加熱などの適切な温度で実施することができる。
【0071】
工程(ii)は、還元条件下、例えばLiAlHを使用して、適切な溶媒、例えばエーテルの下、適切な温度で実施することができる。
【0072】
工程(iii)、方法(e)に従って、アルコールをハロゲン、例えば臭素基またはメシラート基などの脱離基に変換。
【0073】
工程(iv)は、式(V)(式中、Lはハロゲン)の化合物を、ブチルリチウムなどの有機リチウムを使用してリチウムハロゲン交換反応を介して反応させ、それに続いてこの種を、ホウ酸トリメチルなどのトリメチルホウ素求電子、塩化トリメチルスズなどのスズ求電子、または亜鉛求電子、例えば臭化亜鉛のいずれかを用いてクエンチすることによって、実施することができる。このような反応に適する溶媒には、テトラヒドロフランおよびジエチルエーテルが含まれる。
【0074】
式(VIII)(式中、Lは、トリフラート基である)の化合物は、Bioorg.Med.Chem.Lett.;10;22;2000;2553−2556に概説されるように調製することができる。
【0075】
式(XI)の化合物は、以下のスキームに概説されるように調製することができる。
【0076】
【化8】

式中、R、R、n、Pは、上に定義された通りであり、LおよびLは、ホウ素などの脱離基を表し、Rは、ヘテロアリール基であり、Aは、結合であり、Aに結合している点は、窒素原子に隣接しており、例えばRは、2−ピリジル基である。
【0077】
工程(i)は、無機シアン塩、例えばシアン化ナトリウムを使用して、適切な溶媒、例えばエタノールの下、適切な温度、例えば還流温度で実施することができる。
【0078】
工程(ii)は、塩基、例えばハロゲン化ナトリウムを使用して、適切な溶媒、例えばN,N−ジメチルホルムアミドの下、適切な温度、例えば室温で実施することができる。
【0079】
工程(iii)は、方法(d)に従って実施することができる。
【0080】
工程(iv)は、方法(a)または(b)に従って実施することができる。
【0081】
式(I)の化合物および医薬として許容されるその塩は、ヒスタミンH3受容体に対してアフィニティーを有し、そのアンタゴニストおよび/または逆アゴニストであり、アルツハイマー病、認知症、加齢による記憶障害、軽度認識障害、認識障害、癲癇;神経痛、神経炎、および背痛を含めた神経障害由来の疼痛、変形性関節症、関節リュウマチ、急性炎症性疼痛、および背痛を含めた炎症性疼痛;偏頭痛、パーキンソン病、多発性硬化症、発作、ならびにナルコレプシーを含む睡眠障害を含む神経学的疾患と、統合失調症(特に統合失調症の認知障害)、注意欠陥他動性障害、鬱、および依存症を含めた精神医学的疾患と、肥満および胃腸障害を含めた他の疾患治療とに、潜在的に有用であると考えられる。
【0082】
式(I)の化合物は、ヒスタミンH1受容体などの他のヒスタミン受容体サブタイプよりも、ヒスタミンH3受容体に対して選択的と予測されることも理解されよう。一般に、本発明の化合物は、H1よりもH3に対して少なくとも10倍選択的であり、例えば少なくとも100倍選択的であることがある。
【0083】
したがって、本発明はまた、式(I)の化合物または医薬として許容されるその塩を、上記障害、特にアルツハイマー病などの疾患における認知障害、および関連する神経変性障害の治療または予防における治療物質として使用するために提供する。
【0084】
本発明はさらに、治療有効量の式(I)の化合物または医薬として許容されるその塩を患者に投与することを含む、ヒトを含めた哺乳類における上記障害の治療法または予防法を提供する。
【0085】
別の態様では、本発明は、式(I)の化合物または医薬として許容されるその塩を、上記障害の治療に使用するための医薬品の製造に使用することを提供する。
【0086】
式(I)の化合物が治療に使用されるとき、通常は標準の医薬組成物として処方される。このような組成物は、標準の手順を使用して調製することができる。
【0087】
したがって、本発明はさらに、式(I)の化合物または医薬として許容されるその塩および医薬として許容される担体を含む、上記障害の治療に使用する医薬組成物を提供する。
【0088】
本発明はさらに、式(I)の化合物または医薬として許容されるその塩および医薬として許容される担体を含む、医薬組成物を提供する。
【0089】
式(I)の化合物は、他の治療剤、例えばアルツハイマー病の病態改変治療または対症治療として有用であるとされている医薬品と併用することができる。他のこのような治療剤の適切な具体例は、5−HTアンタゴニスト、M1ムスカリン性アゴニスト、M2ムスカリンアンタゴニスト、またはアセチルコリンエステラーゼ阻害剤などのコリン作動性伝達を修飾することが知られている薬剤でよい。この化合物が他の治療剤と併用される場合、化合物は、好都合な任意の経路によって、連続してまたは同時に投与することができる。
【0090】
したがって本発明は、さらなる一態様において、式(I)の化合物または医薬として許容されるその誘導体を、さらなる1種または複数の治療剤と一緒に含む組合せを提供する。
【0091】
上に言及した組合せは、好都合には、医薬処方の形で使用するために提供することができ、したがって、上で定義した組合せを、医薬として許容される担体または賦形剤と一緒に含む医薬処方は、本発明のさらなる一態様を構成する。このような組合せの個々の成分は、連続してまたは同時に、別々または組み合わせた医薬処方で投与することができる。
【0092】
式(I)の化合物または医薬として許容されるその誘導体が、同じ病状に対して有効な第2の治療剤と併用される場合、各化合物の用量は、その化合物が単独で使用される場合とは異なることがある。適切な用量は、当分野の技術者によって、容易に理解されるであろう。
【0093】
適切には、周囲温度および大気圧での混合によって調製することができる本発明の医薬組成物は、通常、経口、非経口、または直腸投与に適用され、錠剤、カプセル剤、経口用液体製剤、粉剤、顆粒剤、トローチ剤、復元可能粉剤、注入可能な溶剤または懸濁剤、不融性溶剤または懸濁剤、あるいは座薬の形態とすることができるものである。一般に、経口投与組成物が好ましい。
【0094】
経口投与用錠剤およびカプセル剤は、単位剤形でよく、結合剤、充填剤、錠剤用滑剤、崩壊剤、および許容される湿潤剤などの通常の賦形剤を含有することができる。錠剤は、通常の薬務において周知の方法に従って被覆することができる。
【0095】
経口用液体製剤は、例えば、水性または油性懸濁剤、溶剤、エマルジョン剤、シロップ剤、またはエリキシル剤の形態でよく、あるいは使用前に水または他の適切なビヒクルで再生される乾燥性生物の形態でよい。このような液体製剤は、懸濁化剤、乳化剤、非水性ビヒクル(食用油を含んでよい)、保存剤などの通常の添加剤、ならびに所望により通常の香味剤または着色剤を含有することができる。
【0096】
非経口投与に関しては、流体単位剤形は、本発明の化合物または医薬として許容されるその塩および滅菌ビヒクルを利用して調製される。化合物は、使用されるビヒクルおよび濃度に応じて、そのビヒクルに懸濁または溶解させることができる。溶剤の調製においては、化合物を、適切なバイアルまたはアンプルに充填し封止する前に、注入のために溶解し、ろ過滅菌することができる。有利には、局所麻酔剤、保存剤、および緩衝剤などのアジュバントを、ビヒクルに溶解させる。安定性を高めるためには、組成物をバイアルに充填した後に凍結させ、真空下で水を除去することができる。非経口懸濁剤は、化合物がビヒクル中に溶解するのではなく懸濁している場合を除き、実質的に同じやり方で調製されるが、滅菌は、ろ過によっては実施することができない。化合物は、滅菌ビヒクルへ懸濁させる前に、エチレンオキシドに暴露することによって滅菌することができる。有利には、界面活性剤または湿潤剤を組成物中に含めると、化合物の均一な分配が容易になる。
【0097】
この組成物は、投与方法に応じて、活性材料の0.1重量%〜99重量%、好ましくは10〜60重量%を含有することができる。前記障害の治療に使用される化合物の用量は、障害の重篤度、患者の体重、および他の類似の要因に伴って、通常のやり方が変わることになる。しかし、一般的指針としては、適切な単位用量は、0.05〜1000mg、より適切には0.1〜200mg、さらにより適切には1.0〜200mgとすることができる。一態様では、適切な単位用量は、0.1〜50mgとなるはずである。このような単位用量は、1日2回以上、例えば1日2または3回投与することができる。このような治療は、数週間または数ヶ月間延長してよい。
【0098】
以下の説明および実施例は、本発明の化合物の調製を示すものである。
【0099】
説明1
1,1−ジメチルエチル7−[(4−シアノフェニル)メチル]−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(D1)
4−ブロモメチルベンゾニトリル(100mg、0.51mmol)のエチレングリコールジメチルエーテル(1ml)中溶液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(30mg、0.025mmol)と、(3−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)ボロン酸(国際公開WO2004056369号)(222mg、0.77mmol)の、エチレングリコールジメチルエーテルとエタノールが2:1の混合物(1ml)中溶液とを加えた。反応物を、アルゴン下で16時間還流した。反応物を冷却し、酢酸エチルおよび水で希釈し、セライトろ過した。有機相を、水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮した。得られた残渣を、酢酸エチル:ペンタン(10:90〜40:60)の混合物で溶出するカラムクロマトグラフィーで精製して、表題生成物を得た。MS(AP+)m/e263[M−COOBu
【0100】
説明2
4−(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イルメチル)ベンゾニトリル(D2)
1,1−ジメチルエチル7−[(4−シアノフェニル)メチル]−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(説明1に記載のように調製することができる)(162mg、0.45mmol)のジクロロメタン(2ml)中溶液に、トリフルオロ酢酸(2ml)を加え、反応物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を、減圧濃縮し、ジクロロメタン(5ml)に再び溶かし、この溶液を.880アンモニア(5ml)に加えた。有機相を分離し、水相をジクロロメタン(×2)で抽出した。合わせた有機相を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮した。残渣を、.880アンモニア:メタノール:ジクロロメタン(1:9:90)の混合物で溶出するカラムクロマトグラフィーで精製して、表題生成物を得た。MS(AP+)m/e263[M+H]
【0101】
説明3
3−(1,1−ジメチルエチル)7−メチル1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3,7−ジカルボン酸塩(D3)
【0102】
方法A
1,1−ジメチルエチル7−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(10g、25.3mmol)(Bioorganic and Medicinal Chemistry Letters 10(22),2553(2000)に記載の方法によって調製することができる)、酢酸パラジウム(0.29g、1.3mmol)、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(0.58g、1.4mmol)、およびトリエチルアミン(2.0ml、27.8mmol)の、ジメチルスルホキシド(45ml)およびメタノール(30ml)中混合物に、30分間、アルゴンを気泡として通した。混合物に、一酸化炭素を25分間気泡として通し、混合物を、一酸化炭素雰囲気下、70?Cで5時間加熱した。混合物をセライトろ過し、減圧下、メタノールを蒸発させることによって除去した。残渣を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出物を混合し、乾燥させ(硫酸マグネシウム)、蒸発させた。この残渣を、ペンタン:酢酸エチル(20:1)の混合物で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーで精製して、表題化合物(D3)(3.0g、38%)を得た。MS(AP+)m/e309[M+H]
【0103】
方法B
1,1−ジメチルエチル7−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(30g、75.9mmol)(Bioorganic and Medicinal Chemistry Letters 10(22),2553(2000)に記載の方法によって調製することができる)、酢酸パラジウム(851mg、3.8mmol)、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(4.2g、7.6mmol)、およびトリエチルアミン(21ml、152mmol)の、ジメチルホルムアミド(150ml)およびメタノール(60ml)中混合物に、90分間、アルゴンを気泡として通した。混合物に、一酸化炭素を30分間気泡として通し、一酸化炭素を充填したバルーンの下、その混合物を65℃で4時間加熱した。溶媒を蒸発させることによって除去して黒色ゴムを得、それをペンタン:酢酸エチル(9:1)の混合物で溶出する75+M biotageカラムで精製して、表題化合物を淡黄色の粘性油として得た。H NMR(CDCl)δ7.80(2H,m)、7.18(H,m)、3.90(3H,s)、3.56(4H,m)、2.95(4H,m)、1.48(9H,s)。
【0104】
説明4
1,1−ジメチルエチル7−(ヒドロキシメチル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(D4)
【0105】
方法A
3−(1,1−ジメチルエチル)7−メチル1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3,7−ジカルボン酸塩(説明3に記載の方法によって調製することができる)(0.8g、2.6mmol)のジエチルエーテル(5ml)中溶液を、水素化アルミニウムリチウムのジエチルエーテル(2.6ml、2.6mmol)中1.0M溶液に加えた。得られた混合物を、還流温度で6時間撹拌した。混合物を放置冷却し、水で急冷した。各層を分離し、水性部分をジエチルエーテルで抽出した。抽出物を混合し、乾燥させ(硫酸マグネシウム)、蒸発させた。この残渣を、ペンタン:酢酸エチル(20:1)の混合物で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーで精製して、表題化合物(D4)を無色の油(0.49g;38%)として得た。MS(AP+)m/e204[M−OtBu]
【0106】
方法B
水素化アルミニウムリチウムのテトラヒドロフラン(70ml、70mmol)中1M溶液を、氷/水で冷却し、3−(1,1−ジメチルエチル)7−メチル1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3,7−ジカルボン酸塩(説明3、方法Bに記載の方法によって調製することができる)(10.29g、33.7mmol)の乾燥ジエチルエーテル(70ml)中溶液を、アルゴン下で滴加した。添加の終了後、混合物を放置して室温に温め、室温で週末中撹拌した。水(〜10ml)を滴加し(注意、強烈な反応)、それに続いて1M水酸化ナトリウム溶液を滴加した。混合物を水(〜500ml)で希釈し、ジエチルエーテル(×5)で抽出した。抽出物を混合し、洗浄し(水2×100ml、ブライン100ml)、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、蒸発させて、表題化合物を淡黄色の粘性ゴムとして得た。MS(AP+)m/e204[M−OtBu]。HNMR(CDCl)δ7.13−7.07(3H,m)、4.64(2H,s)、3.51(4H,m)、2.92(4H,m)、2.56(H,brs),1.49(9H,s)。
【0107】
説明5
1,1−ジメチルエチル7−{[(メチルスルホニル)オキシ]メチル}−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(D5)
塩化メタンスルホニル(0.11g、0.95mmol)を、1,1−ジメチルエチル7−(ヒドロキシメチル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(説明4に記載の方法によって調製することができる)(0.24g、0.9mmol)およびトリエチルアミン(0.12ml、0.9mmol)のジクロロメタン(5ml)中混合物に加え、混合物を室温で18時間撹拌した。混合物を蒸発させて、精製なしで直接使用することができる粗表題化合物(D5)を提供した。
【0108】
説明6
1,1−ジメチルエチル7−[({5−[(メチルオキシ)カルボニル]−2−ピラジニル}オキシ)メチル]−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(D6)
1,1−ジメチルエチル7−{[(メチルスルホニル)オキシ]メチル}−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(説明5に記載の方法によって調製することができる)(0.9mmol)、メチル5−オキソ−4,5−ジヒドロ−2−ピラジンカルボン酸塩(0.22g、1.4mmol)(Synlett(1994),(10),814−16に記載の方法によって調製することができる)、および炭酸セシウム(0.92g、2.8mmol)の、ジメチルホルムアミド(3ml)中混合物を、80℃で2時間加熱した。混合物を、水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出物を混合し、乾燥させ(硫酸マグネシウム)、蒸発させた。この残渣を、ペンタン:酢酸エチル(1:1)の混合物で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーで精製して、黄色固体(0.23g、39%)としての表題化合物(D6)を得た。MS(AP+)m/e314[M−BOC]
【0109】
説明7
5−{[(3−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]オキシ}−2−ピラジンカルボン酸(D7)
水酸化ナトリウム(64mg、1.6mmol)を、1,1−ジメチルエチル7−[({5−[(メチルオキシ)カルボニル]−2−ピラジニル}オキシ)メチル]−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(説明6に記載の方法によって調製することができる)(0.22g、0.53mmol)の、メタノール(5ml)および水(2ml)中溶液に加えた。この混合物を、還流温度で30分加熱し、溶媒を減圧下で蒸発させることによって除去した。残渣を、2M塩酸を使用して酸性化し、酢酸エチルで抽出した。抽出物を混合し、乾燥させ(硫酸マグネシウム)、蒸発させて、表題化合物(D7)(0.21g、100%)を得た。MS(AP+)m/e344[M−OtBu]
【0110】
説明8
1,1−ジメチルエチル7−[({5−[(メチルアミノ)カルボニル]−2−ピラジニル}オキシ)メチル]−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(D8)
1,1’−(オキソメタンジイル)ビス−1H−イミダゾール(0.17g、1.06mmol)を、5−{[(3−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]オキシ}−2−ピラジンカルボン酸(説明7に記載の方法によって調製することができる)(0.21g、0.53mmol)の、テトラヒドロフラン(5ml)中溶液に加えた。室温で18時間撹拌した後、メチルアミン(0.53ml、1.06mmol)の2M溶液を加え、混合物を室温で2時間撹拌した。溶媒を、蒸発させることによって除去し、残渣をジクロロメタン:メタノール(97:3)の混合物で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーで精製して、表題化合物(D8)(0.22g、100%)を得た。MS(AP+)m/e313[M−BOC]
【0111】
説明9
N−メチル−5−[(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イルメチル)オキシ]−2−ピラジンカルボキサミド(D9)
トリフルオロ酢酸(2ml)を、1,1−ジメチルエチル7−[({5−[(メチルアミノ)カルボニル]−2−ピラジニル}オキシ)メチル]−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(説明8に記載の方法によって調製することができる)(0.21mmol、0.5mmol)の、ジクロロメタン(5ml)中溶液に加え、混合物を室温で1時間撹拌した。混合物を蒸発させ、メタノール、次いでメタノール中2Mアンモニアで溶出するSCXイオン交換カートリッジで精製した。生成物を含有する画分を混合し、蒸発させて、表題化合物(D9)(0.1g、64%)を得た。MS(AP+)m/e313[M+H]
【0112】
説明10
1,1−ジメチルエチル7−[({5−[(メチルオキシ)カルボニル]−2−ピリジニル}オキシ)メチル]−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(D10)
1,1−ジメチルエチル7−{[(メチルスルホニル)オキシ]メチル}−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(説明5に記載のように調製することができる)(450mg、1.27mmol)、メチル6−ヒドロキシ−3−ピリジンカルボン酸塩(291mg、1.91mmol、Synthesis(3),285−293(1995)に記載の方法を使用して調製することができる)、および炭酸セシウム(828mg、2.54mmol)の、ジメチルホルムアミド(5ml)中混合物を、アルゴン下、80°Cで2時間加熱した。混合物を放置冷却し、水に注いだ。これを酢酸エチル(×3)で抽出し、抽出物を合わせた。これらを乾燥させ(硫酸マグネシウム)、減圧下で蒸発させた。残渣を、ペンタン中酢酸エチルの20〜50%勾配で溶出するシリカでのカラムクロマトグラフィーで精製して、表題化合物を得た。MS(ES+)m/e357[M−Bu]
【0113】
説明11
6−{[(3−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]オキシ}−3−ピリジンカルボン酸(D11)
水酸化ナトリウム(119mg、2.98mmol)の水(2ml)溶液を、1,1−ジメチルエチル7−[({5−[(メチルオキシ)カルボニル]−2−ピリジニル}オキシ)メチル]−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(説明11に記載のように調製することができる)(410mg、0.99mmol)のメタノール(6ml)中溶液に加え、得られた混合物を90°Cで30分間加熱した。混合物を放置冷却し、減圧下で蒸発させた。残渣を2M塩酸を使用して酸性化し、酢酸エチル(×3)で抽出した。抽出物を混合し、乾燥させ(硫酸マグネシウム)、減圧下で蒸発させて、表題化合物を得た。MS(AP−)m/e397[M−]。
【0114】
説明12
1,1−ジメチルエチル7−[({5−[(メチルアミノ)カルボニル]−2−ピリジニル}オキシ)メチル]−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(D12)
6−{[(3−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]オキシ}−3−ピリジンカルボン酸(説明12に記載のように調製することができる)(340mg、0.85mmol)の乾燥テトラヒドロフラン(6ml)中溶液を、1,1’−(オキソメタンジイル)ビス−1H−イミダゾール(276mg、1.7mmol)で処理し、混合物を、アルゴン下、室温で終夜撹拌した。メチルアミンのテトラヒドロフラン(0.85ml、1.7mmol)中2M溶液を加え、室温で2時間、撹拌を続けた。混合物を減圧下で蒸発させ、残渣を酢酸エチルに溶かした。この溶液を、0.5M塩酸で洗浄し、有機部分を乾燥させ(硫酸マグネシウム)、減圧下で蒸発させて、表題化合物を得た。MS(AP+)m/e312[M−BOC]
【0115】
説明13
N−メチル−6−[(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イルメチル)オキシ]−3−ピリジンカルボキサミド(D13)
トリフルオロ酢酸(2.5ml)を、アルゴン下で0°Cに冷却した、1,1−ジメチルエチル7−[({5−[(メチルアミノ)カルボニル]−2−ピリジニル}オキシ)メチル]−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(説明12に記載のように調製することができる)(319mg、0.78mmol)のジクロロメタン(5ml)中溶液に滴加した。得られた混合物を放置して室温に温め、1時間撹拌した。混合物をメタノールで希釈し、メタノール、次いでメタノール中2Mアンモニアで溶出するBondelut SCXイオン交換カートリッジで精製した。塩基画分を混合し、蒸発させて、表題化合物を得た。MS(AP+)m/e312[M+H]
【0116】
説明14
1,1−ジメチルエチル7−[({6−[(エチルオキシ)カルボニル]−3−ピリダジニル}オキシ)メチル]−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(D14)
1,1−ジメチルエチル7−{[(メチルスルホニル)オキシ]メチル}−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(説明5に記載のように調製することができる)(450mg、1.27mmol)、エチル6−ヒドロキシ−3−ピリダジンカルボン酸塩(294mg、1.91mmol、Chem.Pharm.Bull.42(2),371−2,(1994)に記載の方法を使用して調製することができる)、および炭酸セシウム(828mg、2.54mmol)のジメチルホルムアミド(5ml)中混合物を、アルゴン下、80°Cで2時間加熱した。混合物を放置して室温に冷却し、酢酸エチルおよび水に注いだ。水性層を分離し、酢酸エチル(×3)で抽出した。合わせた有機画分を、水(×1)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、蒸発させた。残渣を、ペンタン中酢酸エチルの20〜50%勾配で溶出するHorizon(シリカカラムクロマトグラフィー)で精製して、白色固体としての表題化合物を得た。MS(ES+)m/e204[M−BOC]
【0117】
説明15
6−{[(3−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]オキシ}−3−ピリダジンカルボン酸(D15)
水酸化ナトリウム(104mg、2.60mmol)の水(2ml)中溶液を、1,1−ジメチルエチル7−[({6−[(エチルオキシ)カルボニル]−3−ピリダジニル}オキシ)メチル]−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(説明14に記載のように調製することができる)(370mg、0.86mmol)のメタノール(6ml)中溶液に加え、得られた混合物を、アルゴン下、90°Cで30分間撹拌した。混合物を放置冷却し蒸発させて、メタノールを除去した。残渣を2M塩酸を使用してpH1に酸性化し、酢酸エチル(×3)で抽出した。抽出物を、硫酸マグネシウムで乾燥させ、蒸発させて、白色固体としての表題化合物を得た。MS(AP−)m/e398[M−]。
【0118】
説明16
1,1−ジメチルエチル7−[({6−[(メチルアミノ)カルボニル]−3−ピリダジニル}オキシ)メチル]−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(D16)
6−{[(3−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]オキシ}−3−ピリダジンカルボン酸(説明15に記載のように調製することができる)(330mg、0.83mmol)の乾燥テトラヒドロフラン(6ml)中撹拌溶液を、1,1’−(オキソメタンジイル)ビス−1H−イミダゾール(269mg、1.66mmol)で処理し、混合物をアルゴン下、室温で終夜撹拌した。過剰の、メチルアミンのテトラヒドロフラン中2M溶液を加え、室温で2時間、撹拌を続けた。テトラヒドロフランを蒸発させて黄色の油を得、それを酢酸エチル(20ml)に溶かした。この溶液を0.5M塩酸(10ml)で洗浄し、有機層を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を蒸発させて、白色固体としての表題化合物を得た。MS(AP+)m/e313[M−BOC]
【0119】
説明17
N−メチル−6−[(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イルメチル)オキシ]−3−ピリダジンカルボキサミド(D17)
1,1−ジメチルエチル7−[({6−[(メチルアミノ)カルボニル]−3−ピリダジニル}オキシ)メチル]−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(説明16に記載のように調製することができる)(327mg、0.79mmol)を、乾燥ジクロロメタン(5ml)に溶かし、氷浴で0°Cに冷却した。トリフルオロ酢酸(2.5ml)を、アルゴン下で撹拌しながら滴加し、得られた混合物を放置して室温に温め、1時間撹拌した。混合物をメタノールで希釈し、メタノール、次いでメタノール中2Mアンモニアで溶出するSCXイオン交換カートリッジで精製した。塩基画分を混合し、蒸発させて、白色固体としての表題化合物を得た。MS(AP+)m/e313[M+H]
【0120】
説明18
4−[(3−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]安息香酸(D18)
1,1−ジメチルエチル7−[(4−シアノフェニル)メチル]−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(説明1に記載のように調製することができる)(333mg、0.92mmol)を、エタノール(3ml)に溶かし、10%水酸化ナトリウム水溶液(3ml)で処理し、還流させながら4時間加熱した。反応混合物を、放置して室温に冷却し、減圧下で蒸発させた。残渣を水で希釈し、5M塩酸で酸性化し、酢酸エチル(×3)で抽出した。酢酸エチル層を混合し、硫酸マグネシウムの下で乾燥させ、減圧下で蒸発させて、表題生成物を得た。MS(AP+)m/e282[[M−COOBu]+H]
【0121】
説明19
1,1−ジメチルエチル7−{[4−(3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)フェニル]メチル−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(D19)
4−[(3−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]安息香酸(説明18に記載のように調製することができる)(279mg、0.73mmol)を、テトラヒドロフラン(2.7ml)に溶かし、N,N’−カルボニルジイミダゾール(130mg、0.81mmol)で処理し、還流させながら2時間加熱した。反応混合物を放置して室温に冷却し、溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣をトルエン(3ml)に溶かし、アセトアミドオキシム(162mg)で処理し、得られた混合物を、還流させながら18時間加熱した。反応物を、放置して室温に冷却し、溶媒を減圧下で蒸発させた。得られた残渣を、酢酸エチル:ペンタン(1:4)で溶出するカラムクロマトグラフィーで精製して、表題生成物を得た。MS(AP+)m/e320[[M−COOBu]+H]
【0122】
説明20
7−{[4−(3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)フェニル]メチル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(D20)
ジクロロメタン(2ml)中、1,1−ジメチルエチル7−{[4−(3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)フェニル]メチル}−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(説明19に記載のように調製することができる)(120mg、0.29mmol)を、トリフルオロ酢酸(2ml)に加え、得られた混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し、残渣をメタノールに溶かし、SCXイオン交換カートリッジ(Varianボンドエルート(bond−elute)、5g)に適用し、メタノールおよび2Mアンモニア/メタノールで洗浄した。合わせた塩基画分を減圧濃縮して、表題生成物を得た。MS(AP+)m/e320[M+H]
【0123】
説明21
1,1−ジメチルエチル7−[(6−シアノ−3−ピリジニル)メチル]−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(D21)
(3−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)ボロン酸(国際公開WO2004056369号に記載の通常の方法を使用して調製することができる)(525mg、1.80mmol)および5−(ブロモメチル)−2−ピリジンカルボニトリル(J.Med.Chem.,2003,46,17,3612−3622に記載の通常の方法を使用して調製することができる)(477mg、1.64mmol)を、エタノールおよび1,2−ジメトキシエタンが5:8の混合物(13ml)に溶かし、1M炭酸ナトリウム水溶液(4.1ml、4.1mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(95mg、0.08mmol)で処理した。得られた混合物を、還流させながら終夜加熱した。反応物を室温に冷却し、酢酸エチルで希釈し、セライトろ過した。ろ液を水で洗浄し、分離し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、蒸発させた。得られた残渣を、酢酸エチル:ペンタン(1:4)で溶出するカラムクロマトグラフィーで精製して、表題生成物を得た。MS(AP+)m/e264[[M−COOBu]+H]
【0124】
説明22
5−[(3−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]−2−ピリジンカルボン酸(D22)
1,1−ジメチルエチル7−[(6−シアノ−3−ピリジニル)メチル]−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(説明21に記載のように調製することができる)(235mg、0.65mmol)をエタノール(2ml)に溶かし、10%水酸化ナトリウム水溶液(2ml)で処理し、還流させながら7時間加熱した。反応混合物を、放置して室温に冷却し、減圧下で蒸発させた。残渣を水で希釈し、5M塩酸で酸性化し、酢酸エチル(×2)で抽出した。酢酸エチル層を混合し、硫酸マグネシウムの下で乾燥させ、減圧下で蒸発させて、表題生成物を得た。MS(AP+)m/e381[M−H]
【0125】
説明23
1,1−ジメチルエチル7−{[6−(3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)−3−ピリジニル]メチル}−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(D23)
5−[(3−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]−2−ピリジンカルボン酸(説明22に記載のように調製することができる)(176mg、0.46mmol)を、ジクロロメタン(9.4ml)に溶かし、N,N’−カルボニルジイミダゾール(149mg、0.92mmol)で処理し、得られた混合物を、室温で18時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をトルエン(3ml)に再び溶かし、アセトアミドオキシム(51mg、0.69mmol)で処理し、得られた混合物を、還流させながら18時間加熱した。反応物を、放置して室温に冷却し、溶媒を減圧下で蒸発させた。得られた残渣を、酢酸エチル:ペンタン(1:4〜1:1)で溶出するカラムクロマトグラフィーで精製して、表題生成物を得た。MS(AP+)m/e421[M+H]
【0126】
説明24
1,1−ジメチルエチル7−(ブロモメチル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(D24)
1,1−ジメチルエチル7−(ヒドロキシメチル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(説明4、方法Bに記載のように調製することができる)(5.38g、19.4mmol)の乾燥ジクロロメタン(100ml)中溶液を、氷/水で冷却し、アルゴン下、トリフェニルホスフィン(7.6g、29.1mmol)で処理した。N−ブロモスクシンアミド(5.2g、29.1mmol)を少しずつ加え、混合物を放置して室温に温め、3時間撹拌した。溶媒を蒸発させることによって除去し、残渣(黒色ゴム)を、9−1のペンタン−酢酸エチルで溶出する75+M biotageカートリッジで精製した。この生成物を含有する画分を混合し、蒸発させて、無色の油としての表題化合物を得た。MS(AP+)m/e240&242[M−COOtBu]
【0127】
説明25
1,1−ジメチルエチル7−(シアノメチル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(D25)
1,1−ジメチルエチル7−(ブロモメチル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(説明24に記載のように調製することができる)(770mg、2.26mmol)のエタノール(3ml)および水(0.5ml)の混合物中溶液に、シアン化ナトリウム(111mg、2.26mmol)を加え、反応物を1時間還流させた。反応混合物を冷却し、酢酸エチルおよび水の間で分配し、有機相を分離し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させて粗油とし、それを酢酸エチル/ペンタンの混合物で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーを使用して精製して、油としての表題生成物を623mg(96%)を得た。(MS(AP+):m/z231で[M−Bu(C12H14BrNO2は、m/z231で[M−Buを要する)。
【0128】
説明26
1,1−ジメチルエチル7−[(5−ブロモ−2−ピリジニル)(シアノ)メチル]−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(D26)
水素化ナトリウム(鉱油の60wt%分散液、26mg、0.66mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(1ml)中氷冷懸濁液に、1,1−ジメチルエチル7−(シアノメチル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(説明25に記載のように調製することができる)(180mg、0.629mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(1ml)中溶液を滴加し、25分間撹拌した。次いで、反応物を2,5−ジブロモピリジン(223mg、0.943mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(1ml)中溶液で20分かけて滴加処理し、1時間放置して室温に温めた。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣を酢酸エチルおよび水の間で分配した。水性部分を分離し、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機相を、水、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。粗残渣を、酢酸エチル/ペンタンの混合物で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーを使用して精製して、表題生成物77mg(28%)を得た。m/z 342/344で(MS(AP+):[M−Bu(C22H24BrN3O2は、m/z 342/344で[M−Buを要する)。
【0129】
説明27
(5−ブロモ−2−ピリジニル)(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)アセトニトリル(D27)
トリフルオロ酢酸(2ml)を、1,1−ジメチルエチル7−[(5−ブロモ−2−ピリジニル)(シアノ)メチル]−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(説明26に記載のように調製することができる)の生成物(235mg、0.53mmol)のジクロロメタン(3ml)中溶液に加え、反応物を室温で30分間撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣を、メタノールに続いてアンモニアのメタノール中2M溶液で溶出するVarian Mega Bondelut SCXカートリッジを使用して精製して、蒸発後に表題生成物167mg(92%)を得た。m/z 342/344で[M+H](C17H16BrN3は、m/z 342/344で[M+H]を要する)。
【0130】
説明28
(5−ブロモ−2−ピリジニル)(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)アセトニトリル(D28)
シクロブタノン(51mg、0.73mmol)を、(5−ブロモ−2−ピリジニル)(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)アセトニトリル(説明27に記載のように調製することができる)(167mg、0.48mmol)の、ジクロロメタン/酢酸(99:1、v:v)混合物中溶液に加えた。反応物を室温で1時間撹拌し、次いでトリアセトキシホウ化水素ナトリウム(155mg、0.73mmol)で処理し、室温でさらに2時間撹拌した。反応物を、メタノール(2ml)で希釈し、メタノールに続いてアンモニアのメタノール中2M溶液で溶出するVarian Mega Bond Elut SCXカートリッジを使用して精製して、蒸発後に表題生成物182mg(94%)を得た。m/z 396/398で[M+H](C21H22BrN3は、m/z 396/398で[M+H]を要する)。
【0131】
説明29
メチル5−(トリメチルスタンニル)−2−ピラジンカルボン酸塩(D29)
メチル5−クロロ−2−ピラジンカルボン酸塩(2.22g、12.90mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.75g、0.65mmol)、およびヨウ化テトラブチルアンモニウム(5.24g、14.19mmol)のトルエン中溶液に、トルエン中ヘキサメチルジチン(4.65g、14.19mmol)を加え、それによってトルエンの総容量を60mlにした。得られた混合物を、アルゴン下で還流させながら30分間加熱し、それに続いて放置して室温に冷却し、溶媒を減圧下で除去した。得られた残渣を、1:9の酢酸エチル:ペンタンに続いて1:4の酢酸エチル:ペンタンで溶出するFLASH75カラムで精製して、表題生成物を得た。MS(AP+)m/e302[M+2H]
【0132】
説明30
1,1−ジメチルエチル7−({5−[(メチルオキシ)カルボニル]−2−ピラジニル}メチル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(D30)
【0133】
方法A
1,1−ジメチルエチル7−(ブロモメチル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(0.94g、2.78mmol)(説明24に記載のように調製することができる)およびビス(トリフェニルホスフィン)塩化パラジウム(II)(98mg、0.14mmol)のジオキサン中溶液に、ジオキサン中メチル5−(トリメチルスタンニル)−2−ピラジンカルボン酸塩(1.0g、3.33mmol、説明29に記載のように調製することができる)を加え、それによってジオキサンの総容量を15mlにした。得られた混合物を、アルゴン下、還流させながら1.5時間加熱し、放置して室温に冷却し、溶媒を減圧下で除去した。得られた残渣を、酢酸エチル:ペンタン(1:1)で溶出するカラムクロマトグラフィーで精製して、表題生成物を得た。MS(AP+)m/e398[M+H]
【0134】
方法B
1,1−ジメチルエチル7−(ブロモメチル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(300mg、0.88mmol)(説明24に記載のように調製することができる)、ビス(トリフェニルホスフィン)塩化パラジウム(II)(31mg、0.04mmol)、およびメチル5−(トリメチルスタンニル)−2−ピラジンカルボン酸塩(318mg、1.06mmol、説明29に記載のように調製することができる)を、一緒にジオキサン(5ml)に加えた。得られた混合物を、アルゴン下、還流させながら2時間加熱し、放置して室温に冷却し、溶媒を減圧下で除去した。得られた残渣を、酢酸エチル:ペンタン(1:1)で溶出するカラムクロマトグラフィーで精製して、表題生成物を得た。MS(AP+)m/e398[M+H]
【0135】
説明31
5−[(3−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]−2−ピラジンカルボン酸(D31)
【0136】
方法A
1,1−ジメチルエチル7−({5−[(メチルオキシ)カルボニル]−2−ピラジニル}メチル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(説明30、方法Aに記載のように調製することができる)(846mg、2.13mmol)を、エタノール(10ml)に溶かし、2M水酸化ナトリウム水溶液(3.2ml、6.39mmol)で処理し、得られた混合物を、室温で30分間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を水で希釈し、2M塩酸溶液で酸性化し、酢酸エチル(×2)で抽出した。酢酸エチル層を混合し、乾燥させ、蒸発させて、表題生成物を得た。MS(AP+)m/e284[[M−COOBu]+H]
【0137】
方法B
1,1−ジメチルエチル7−({5−[(メチルオキシ)カルボニル]−2−ピラジニル}メチル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(説明30、方法Bに記載のように調製することができる)(231mg、0.58mmol)を、エタノール(4ml)に溶かし、2M水酸化ナトリウム水溶液(0.87ml、1.75mmol)で処理し、得られた混合物を1時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を水で希釈し、2M塩酸溶液で酸性化し、酢酸エチル(×2)で抽出した。酢酸エチル層を混合し、乾燥させ、蒸発させて、表題生成物を得た。MS(ES−)m/e382[M−H]
【0138】
説明32
1,1−ジメチルエチル7−{[5−(3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)−2−ピラジニル]メチル}−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(D32)
5−[(3−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]−2−ピラジンカルボン酸(説明31に記載のように調製することができる)(100mg、0.26mmol)をジクロロメタン(2.5ml)に溶かし、N,N’−カルボニルジイミダゾール(85mg、0.52mmol)で処理し、得られた混合物を、室温で18時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をトルエン(3ml)に再び溶かし、アセトアミドオキシム(58mg、0.78mmol)で処理し、得られた混合物を還流させながら36時間加熱した。反応物を、放置して室温に冷却し、溶媒を減圧下で蒸発させた。得られた残渣を、酢酸エチル:ペンタン(1:1)で溶出するカラムクロマトグラフィーで精製して、表題生成物を得た。MS(AP+)m/e322[[M−COOBu]+H]
【0139】
説明33
6−(トリブチルスタンニル)−3−ピリジンカルボニトリル(D33)
ヘキサブチルジスタンナン(hexabutyldistannane)(3.98ml、7.94mmol)のテトラヒドロフラン(40ml)中溶液に、アルゴン下0℃で、n−ブチルリチウムのヘキサン(3.18ml、7.94mmol)中2.5M溶液を加えた。得られた混合物を、0℃で15分間撹拌した後、6−クロロ−3−ピリジンカルボニトリル(1.00g、7.22mmol)のテトラヒドロフラン(5ml)中溶液を加えた。反応混合物を、終夜放置してゆっくりと室温に温めた。反応混合物を蒸発させ、残渣を、40+M biotageカートリッジを使用し、酢酸エチルおよびヘキサンの勾配(0〜10%)で溶出するクロマトグラフィーで精製して、表題生成物を得た。MS(ES+)m/e393,394,395[M+H]
【0140】
説明34
1,1−ジメチルエチル7−[(5−シアノ−2−ピリジニル)メチル]−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(D34)
6−(トリブチルスタンニル)−3−ピリジンカルボニトリル(説明33に記載のように調製することができる)(173mg、0.44mmol)、1,1−ジメチルエチル7−(ブロモメチル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(説明24に記載のように調製することができる)(100mg、0.29mmol)、およびビス(トリフェニルホスフィン)塩化パラジウム(II)(11.0mg、0.015mmol)のジオキサン(4ml)中混合物を、還流温度で終夜加熱した。反応混合物を蒸発させ、酢酸エチルおよびペンタンの勾配(10〜30%)で溶出する25+M biotageカートリッジで精製して、表題生成物を得た。MS(ES+)m/e308[M−tBu]
【0141】
説明35
6−(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イルメチル)−3−ピリジンカルボニトリル(D35)
1,1−ジメチルエチル7−[(5−シアノ−2−ピリジニル)メチル]−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(説明34に記載のように調製することができる)(92.0mg、0.25mmol)をジクロロメタン(2ml)に溶かし、0°Cに冷却した。トリフルオロ酢酸2mlを加え、混合物を室温で30分間撹拌した。次いで、反応混合物をSCXカートリッジ(Varianボンドエルート、2g)に適用し、メタノールに続いて2Mアンモニア/メタノールで溶出した。塩基画分を混合し、蒸発させ、さらにメタノール/ジクロロメタン中アンモニアの勾配(2〜6%)で溶出する25+5Biotageカートリッジで精製して、表題化合物を得た。MS(ES+)m/e264[M+H]
【0142】
説明36
6−[(3−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]−3−ピリジンカルボン酸(D36)
1,1−ジメチルエチル7−[(5−シアノ−2−ピリジニル)メチル]−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(説明34に記載のように調製することができる)(840mg、2.31mmol)のエタノール(15ml)中溶液を、10%水酸化ナトリウム水溶液(15ml)で処理した。得られた混合物を、還流温度で3時間加熱し、次いで蒸発乾固させた。残渣を水(20ml)に再び溶かし、塩酸で酸性化し、酢酸エチル(2×40ml)中に抽出した。合わせた抽出物を、硫酸マグネシウムで乾燥させ、蒸発させて、表題化合物を産出した。MS(ES+)m/e327[M−tBu]
【0143】
説明37
1,1−ジメチルエチル7−({5−[(メチルアミノ)カルボニル]−2−ピリジニル}メチル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(D37)
6−[(3−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]−3−ピリジンカルボン酸(説明36に記載のように調製することができる)(100mg、0.26mmol)、ポリマー結合したジシクロヘキシルカルボジイミド樹脂(248mg、0.52mmol、2.1mmol/g)、および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(70.0mg、0.52mmol)、ならびにジメチルホルムアミド(2ml)の混合物を、室温で1時間撹拌した。次いで、メチルアミン(40%水溶液、45.0μl、0.52mmol)を加え、得られた混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物をろ過し、溶媒を減圧下で除去した。生成物を、メタノール/ジクロロメタン中2Mアンモニアの勾配(2〜6%)で溶出するシリカでのクロマトグラフィーで精製して、表題化合物を得た。MS(ES+)m/e340[M−tBu]
【0144】
説明38〜39(D38〜39)
中間体D38〜39を、説明D37に記載したものと類似の方法を使用して、6−[(3−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]−3−ピリジンカルボン酸(説明36に記載のように調製することができる)および適切なアミンから調製することができる(表参照)。
【0145】
【表1】

【0146】
説明40
1,1−ジメチルエチル7−{[5−(3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)−2−ピリジニル]メチル}−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(D40)
6−[(3−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]−3−ピリジンカルボン酸(150mg、0.39mmol)(説明36に記載のように調製することができる)を、テトラヒドロフラン(1.5ml)に溶かし、N,N’−カルボニルジイミダゾール(70mg、0.43mmol)で処理し、還流させながら4時間加熱した。反応混合物を、放置して室温に冷却し、溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣をトルエン(3ml)に溶かし、アセトアミドオキシム(87mg)で処理し、得られた混合物を還流させながら54時間加熱した。反応物を放置して室温に冷却し、溶媒を減圧下で蒸発させた。得られた残渣を、酢酸エチル:ペンタン(1:4)で溶出するカラムクロマトグラフィーで精製して、表題生成物を得た。MS(AP+)m/e365[[M−Bu]+H]
【0147】
説明41
1,1−ジメチルエチル7−({4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]フェニル}メチル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(D41)
4−[(3−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]安息香酸(説明18に記載のように調製することができる)(216mg、0.57mmol)を、テトラヒドロフラン(3ml)に溶かし、N,N’−カルボニルジイミダゾール(101mg、0.62mmol)で処理し、還流させながら2時間加熱した。反応混合物を、放置して室温に冷却し、18時間撹拌し、溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣を、ジクロロメタン(3ml)に溶かし、THF(0.29ml、0.58mmol)中2Mジメチルアミンで処理し、得られた混合物を、4時間撹拌した。反応混合物を、直接シリカカラムに適用し、生成物を、酢酸エチル:ペンタン(1:1)で溶出するカラムクロマトグラフィーで精製して、表題生成物を得た。MS(AP+)m/e309[M−COOBu
【0148】
説明42〜43(D42〜43)
以下の中間体を、説明41に記載したものと類似の方法を使用して、4−[(3−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]安息香酸(説明18に記載のように調製する)および対応するアミンから調製することができる。
【0149】
【表2】

【0150】
説明44
1,1−ジメチルエチル7−({5−[(メチルアミノ)カルボニル]−2−ピラジニル}メチル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(D44)
5−[(3−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]−2−ピラジンカルボン酸(説明31、方法Bに記載のように調製することができる)(119mg、0.31mmol)を、ジクロロメタン(5ml)に溶かし、N,N’−カルボニルジイミダゾール(100mg、0.62mmol)で処理し、アルゴン下、室温で18時間撹拌した。反応混合物を、THF(0.62ml、1.24mmol)中2Mメチルアミンで処理し、得られた混合物を、アルゴン下、室温で2時間撹拌した。反応混合物を、直接カラムに適用し、生成物を酢酸エチル:ペンタン(1:1)で溶出するカラムクロマトグラフィーで精製して、表題生成物を得た。MS(AP+)m/e397[M+H]
【0151】
説明45〜46(D45〜46)
以下の中間体を、説明44に記載したものと類似の方法を使用して、5−[(3−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]−2−ピラジンカルボン酸(説明31に記載のように調製することができる)および対応するアミンから調製することができる。
【0152】
【表3】

【0153】
説明47
1,1−ジメチルエチル7−({5−[(エチルアミノ)カルボニル]−2−ピラジニル}メチル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(D47)
【0154】
工程1
5−[(3−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]−2−ピラジンカルボン酸(説明31、方法Aに記載のように調製することができる)(400mg、1.04mmol)を、ジクロロメタン(10ml)に溶かし、N,N’−カルボニルジイミダゾール(338mg、2.08mmol)で処置し、室温で18時間撹拌した。
【0155】
工程2
ジクロロメタン3mlに溶かした、説明47、工程1の生成物の4分の1(0.2mmol)を、塩酸エチルアミン(65mg、0.80mmol)およびトリエチルアミン(0.11ml、0.80mmol)で処理し、得られた混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を、直接カラムに適用し、生成物を酢酸エチル:ペンタン(1:1)で溶出することによって精製して、表題生成物を得た。MS(AP+)m/e411[M+H]
【0156】
説明48〜50(D48〜50)
以下の中間体を、説明47に記載したものと類似の方法を使用して、5−[(3−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]−2−ピラジンカルボン酸(説明31に記載のように調製することができる)および対応するアミンから調製することができる。
【0157】
【表4】

【0158】
説明51
1,1−ジメチルエチル7−{[5−(アミノカルボニル)−2−ピラジニル]メチル}−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(D51)
5−[(3−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]−2−ピラジンカルボン酸(説明31に記載のように調製することができる)(84mg、0.22mmol)を、ジクロロメタン(4.5ml)に溶かし、N,N’−カルボニルジイミダゾール(71mg、0.44mmol)で処理し、室温で18時間撹拌した。反応混合物を、0.88アンモニア溶液(0.05ml、0.88mmol)で処理し、得られた混合物を2時間撹拌した。反応混合物を、直接シリカカラムに適用し、生成物を酢酸エチル:ペンタン(1:1)で溶出するカラムクロマトグラフィーで精製して、表題生成物を得た。MS(AP+)m/e281[[M−COOBu]+H]
【0159】
説明52〜53(D52〜53)
以下の中間体を、説明51に記載したものと類似の方法を使用して、5−[(3−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]−2−ピリジンカルボン酸(説明22に記載のように調製することができる)および対応するアミンから調製することができる。
【0160】
【表5】

*使用したアミンは、THF中2Mメチルアミンであった。
【0161】
説明54
1,1−ジメチルエチル7−[(4−ブロモフェニル)メチル]−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(D54)
(3−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)ボロン酸(国際公開WO2004056369号に記載の方法によって調製することができる)(200mg、0.69mmol)および4−ブロモベンジル臭化物(181mg、0.72mmol)を、エタノールおよびトルエンが2:3の混合物(5ml)に溶かし、1M炭酸ナトリウム水溶液(0.83ml、0.83mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(24mg、0.021mmol)で処理した。得られた混合物を、アルゴン下、室温で1時間撹拌し、アルゴン下で還流させながら4時間加熱した。反応物を、室温に冷却し、室温で終夜静置した。反応物を、酢酸エチルで希釈し、セライトろ過した。ろ液を水で洗浄し、分離し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧濃縮した。得られた残渣を、酢酸エチル:ペンタン(1:9)で溶出するカラムクロマトグラフィーで精製して、表題生成物を得た。MS(AP+)m/e317[[M−COOBu]+H]
【0162】
説明55
1,1−ジメチルエチル7−{[4−(2−オキソ−1−ピロリジンイル)フェニル]メチル}−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(D55)
1,1−ジメチルエチル7−[(4−ブロモフェニル)メチル]−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(説明54に記載のように調製することができる)(174mg、0.42mmol)、2−ピロリジノン(0.06ml、0.84mmol)、炭酸カリウム(209mg、1.51mmol)、ヨウ化銅(I)(24mg、0.13mmol)、およびジメチル−1,2−エタンジアミン(0.01ml、0.13mmol)を、一緒に乾燥ジオキサン(4ml)に加え、得られた混合物を、アルゴン下で還流させながら18時間加熱した。反応混合物を、放置して室温に冷却し、水で希釈し、酢酸エチル(×2)で抽出した。酢酸エチル層を分離し、混合し、硫酸マグネシウムの下で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。得られた残渣を、酢酸エチル:ペンタン(1:1)で溶出するカラムクロマトグラフィーで精製して、表題生成物を得た。MS(AP+)m/e321[[M−COOBu]+H]
【0163】
説明56
1−(5−メチル−2−ピリジニル)−2−ピロリジノン(D56)
表題化合物を、説明55に記載したものと類似の方法を使用して、2−ブロモ−5−メチルピリジンおよび2−ピロリジノンから調製した。MS(AP+)m/e177[M+H]
【0164】
説明57
1−[5−(ブロモメチル)−2−ピリジニル]−2−ピロリジノン(D57)
1−(5−メチル−2−ピリジニル)−2−ピロリジノン(説明56に記載のように調製することができる)(0.85g、4.82mmol)の四塩化炭素(10ml)中溶液に、N−ブロモスクシンイミド(0.86g、4.83mmol)および2,2’−アゾビス(2−メチルピロピオニトリル)(48mg、0.29mmol)を加えた。得られた混合物を、還流させながら3時間加熱し、放置して室温に冷却し、ろ過した。固体を破棄し、ろ液を、減圧下で蒸発させた。得られた残渣を、酢酸エチル:ジクロロメタン(1:9)で溶出するカラムクロマトグラフィーで精製して、表題生成物を得た。MS(AP+)m/e257[M+2H]
【0165】
説明58
1,1−ジメチルエチル7−{[6−(2−オキソ−1−ピロリジニル)−3−ピリジニル]メチル}−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(D58)
表題化合物を、説明22に記載したものと類似の方法を使用して、(3−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)ボロン酸(国際公開WO2004056369号に記載の方法によって調製することができる)および1−[5−(ブロモメチル)−2−ピリジニル]−2−ピロリジノン(説明57に記載のように調製することができる)から調製した。MS(AP+)m/e422[M+H]
【0166】
説明59
1,1−ジメチルエチル7−(2−ピラジニルメチル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(D59)
1,1−ジメチルエチル7−(ブロモメチル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(100mg、0.29mmol)(説明24に記載のように調製することができる)、2−トリブチルスタンニルピラジン(161mg、0.44mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(17mg、0.015mmol)、および塩化リチウム(37mg、0.87mmol)のトルエン(3ml)中混合物を、アルゴン下、還流させながら3時間加熱した。反応混合物を、放置して室温に冷却し、セライトろ過し、溶媒を減圧下で除去した。得られた残渣を、酢酸エチル:ペンタン(1:4〜1:1)で溶出するカラムクロマトグラフィーで精製して、表題生成物を得た。MS(AP+)m/e240[[M−COOBu]+H]
【0167】
説明60
1,1−ジメチルエチル7−[(5−アミノ−2−ピラジニル)メチル]−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(D60)
1,1−ジメチルエチル7−(ブロモメチル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(346mg、1.02mmol)(説明24に記載のように調製することができる)、5−(トリメチルスタンニル)−2−ピラジンアミン(Chemistry:A European Journal,2000,6,22,4132−4139に記載の方法によって調製することができる)(394mg、1.53mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)塩化パラジウム(II)(36mg、0.05mmol)のジオキサン(7ml)中混合物を、アルゴン下、還流させながら2時間加熱した。反応混合物を放置して室温に冷却し、溶媒を減圧下で除去した。得られた残渣を、酢酸エチル:ペンタン(1:1〜4:1)で溶出するカラムクロマトグラフィーで精製して、表題生成物を得た。MS(AP+)m/e355[M+H]
【0168】
説明61
1,1−ジメチルエチル7−({5−[(4−ブロモブタノイル)アミノ]−2−ピラジニル}メチル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(D61)
1,1−ジメチルエチル7−[(5−アミノ−2−ピラジニル)メチル]−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(説明60に記載のように調製することができる)(150mg、0.42mmol)をジクロロメタン(4ml)に溶かし、ピリジン(0.04ml、0.46mmol)で処理し、アルゴン下で0℃に冷却した。塩化4−ブロモブチリル(0.05ml、0.46mmol)のジクロロメタン(2ml)中溶液を滴加し、得られた混合物を0℃で10分間撹拌した。反応混合物を、放置して室温に温め、18時間撹拌し、ジクロロメタンで希釈し、飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄した。ジクロロメタン層を分離し、硫酸マグネシウムの下で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。得られた残渣を、酢酸エチル:ペンタン(1:1)で溶出するカラムクロマトグラフィーで精製して、表題生成物を得た。MS(AP+)m/e448[[M−Bu]+H]
【0169】
説明62
1,1−ジメチルエチル7−{[5−(2−オキソ−1−ピロリジニル)−2−ピラジニル]メチル}−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(D62)
1,1−ジメチルエチル7−({5−[(4−ブロモブタノイル)アミノ]−2−ピラジニル}メチル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(説明61に記載のように調製することができる)(106mg、0.21mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(3ml)に溶かし、氷浴で冷却し、水素化ナトリウム(鉱油中60%、9mg、0.23mmol)で処理した。得られた混合物を10分間撹拌し、次いで放置して室温に温め、2.5時間撹拌した。反応物を氷浴で冷却し、水(5ml)で処理し、放置して室温に温め、酢酸エチル(×3)で抽出した。酢酸エチル層を混合し、硫酸マグネシウムの下で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。得られた残渣を、酢酸エチル:ペンタン(1:1)で溶出するカラムクロマトグラフィーで精製して、表題生成物を得た。MS(AP+)m/e323[[M−COOBu]+H]
【0170】
説明63
1,1−ジメチルエチル7−{[5−(アセチルアミノ)−2−ピラジニル]メチル}−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(D63)
表題化合物を、説明61に記載したものと類似の方法を使用して、1,1−ジメチルエチル7−[(5−アミノ−2−ピラジニル)メチル]−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(説明60に記載のように調製することができる)および塩化アセチルから調製することができる。MS(AP+)m/e395[M−H]
【0171】
説明64
N−メチル−5−(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イルメチル)−2−ピラジンカルボキサミド(D64)
1,1−ジメチルエチル7−({5−[(メチルアミノ)カルボニル]−2−ピラジニル}メチル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(説明44に記載のように調製することができる)(84mg、0.21mmol)をジクロロメタン(1.5ml)に溶かし、トリフルオロ酢酸(1.5ml)で処理し、得られた混合物を30分間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をメタノールに溶かし、SCXカラムに適用し、メタノールおよび2Mアンモニア/メタノールで溶出した。塩基画分を混合し、蒸発させて、表題生成物を得た。MS(AP+)m/e297[M+H]
【0172】
説明65
N−エチル−5−(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イルメチル)−2−ピラジンカルボキサミド(D65)
1,1−ジメチルエチル7−({5−[(エチルアミノ)カルボニル]−2−ピラジニル}メチル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(説明47に記載のように調製することができる)(56mg、0.14mmol)のジクロロメタン(1ml)中溶液に、トリフルオロ酢酸(1ml)を加え、得られた混合物を30分間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をメタノールに溶かし、SCXイオン交換カートリッジに適用し、メタノールおよび2Mアンモニア/メタノールで溶出した。塩基画分を混合し、蒸発させて、表題生成物を得た。MS(AP+)m/e311[M+H]
【0173】
説明66〜85(D66〜85)
以下の中間体を、説明20に記載したものと類似の方法を使用して、対応するベンズアゼピン出発材料から調製することができる。
【0174】
【表6−1】


【表6−2】

【表6−3】

【表6−4】

【0175】
説明86
1,1−ジメチルエチル7−[(6−ブロモ−3−ピリジニル)メチル]−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(D86)
表題化合物を、説明21に記載したものと類似の方法を使用して、(3−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)ボロン酸(国際公開WO2004056369号に記載の方法を使用して調製することができる)および2−ブロモ−5−(ブロモメチル)ピリジン(国際公開WO2005016876号に記載の方法を使用して調製することができる)から調製した。MS(AP+)m/e318[[M−COOBu]+H]
【0176】
説明87
7−[(6−ブロモ−3−ピリジニル)メチル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(D87)
表題化合物を、説明19に記載したものと類似の方法を使用して、1,1−ジメチルエチル7−[(6−ブロモ−3−ピリジニル)メチル]−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(説明86に記載のように調製することができる)から調製した。MS(AP+)m/e319[M+2H]
【0177】
説明88
N−メチル−6−(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イルメチル)−3−ピリジンカルボキサミド(D88)
トリフルオロ酢酸(3ml)を、1,1−ジメチルエチル7−({5−[(メチルアミノ)カルボニル]−2−ピリジニル}メチル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(説明37に記載のように調製することができる)(109mg、0.28mmol)のジクロロメタン(5ml)中溶液に、アルゴン下、0℃で加えた。混合物を、15分間撹拌し、次いでSCXカートリッジ(Variaボンドエルート、10g)に適用し、メタノールに続いて2Mアンモニア/メタノール混合物で洗浄した。塩基画分を混合し、蒸発させて、表題化合物を得た。MS(ES+)m/e296[M+H]
【0178】
説明89〜90
中間体89〜90を、説明88に記載したものと類似の方法を使用して、適切なアミド(D38〜39)から調製することができる(表参照)。
【0179】
【表7】

【0180】
説明91
1,1−ジメチルエチル7−{[4−(1,2,3−チアジアゾール−4−イル)フェニル]メチル}−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(D91)
4−[4−(ブロモメチル)フェニル]−1,2,3−チアジアゾール(180mg、0.70mml)のジメトキシエタン(2ml)中溶液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(41.0mg、0.04mmol)、(3−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)ボロン酸(国際公開WO2004056369号に記載の方法を使用して調製することができる)(306mg、1.05mmol)のジメトキシエタン/エタノール(1:1、2ml)中溶液、2M炭酸ナトリウム水溶液(0.9ml、1.75mmol)を、順次加えた。得られた混合物を、アルゴン下、還流温度で24時間加熱した。酢酸エチル(10ml)および水(10ml)で希釈し、セライトろ過し、酢酸エチルで洗浄した。酢酸エチル層を、水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発乾固させた。生成物を、酢酸エチルおよびペンタン(0〜60%)混合物で溶出するシリカでのクロマトグラフィーで精製して、表題化合物を得た。MS(ES+)m/e322[M−BOC]
【0181】
説明92〜94
説明92〜94のものを、説明91に記載したものと類似の方法を使用して、(3−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)ボロン酸(国際公開WO2004056369号に記載の方法を使用して調製することができる)および適切な臭化ベンジルから調製することができる(表参照)。
【0182】
【表8】

【0183】
説明95
7−{[4−(1,2,3−チアジアゾール−4−イル)フェニル]メチル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(D95)
トリフルオロ酢酸(2.5ml)を、1,1−ジメチルエチル7−{[4−(1,2,3−チアジアゾール−4−イル)フェニル]メチル}−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(説明91に記載のように調製することができる)(220mg、0.52mmol)のジクロロメタン(2.5ml)中溶液に、アルゴン下0℃で加えた。混合物を30分間撹拌し、次いでSCXカートリッジ(Varianボンドエルート、5g)に適用し、メタノールに続いて2Mアンモニア/メタノール混合物で洗浄した。塩基画分を混合し、蒸発させて、表題化合物を得た。MS(ES+)m/e322[M+H]
【0184】
説明96〜98
説明96〜98のものを、説明95に記載したものと類似の方法を使用して、適切なBOC−ベンズアゼピン(D92〜D94)およびトリフルオロ酢酸から調製することができる(表参照)。
【0185】
【表9】

【0186】
説明99
1,1−ジメチルエチル7−({5−[(エチルオキシ)カルボニル]−1H−イミダゾール−1−イル}メチル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(D99)
エチル1H−イミダゾール−4−カルボン酸塩(0.113g、0.81mmol、Combi−Blocksから入手できる)のジメチルホルムアミド(3ml)中溶液に、水素化ナトリウム(鉱油中60%分散液、0.032g、0.81mmol)を加えた。反応物を室温で20分間撹拌して、次いでジメチルホルムアミド(2ml)中1,1−ジメチルエチル7−(ブロモメチル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(説明24に記載のように調製することができる)(0.250g、0.735mmol)を加えた。次いで反応物を、50Cで20分間加熱した後、室温に冷却し、水で急冷し、ブラインで希釈し、ジエチルエーテルで抽出した。次いで、エーテル抽出物を乾燥させ、ろ過し、減圧下で還元し、得られた粗反応混合物を、酢酸エチル/ペンタン(4:1)混合物で溶出するカラムクロマトグラフィーで精製して、表題生成物0.062g(21%)を得た。m/z400で(MS(ES+):[M+H]
【0187】
説明100
1,1−ジメチルエチル7−({4−[(エチルオキシ)カルボニル]−1H−イミダゾール−1−イル}メチル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(D100)
表題化合物0.120g(40%)を、酢酸エチル/ペンタン(4:1)混合物で溶出するカラムクロマトグラフィーを使用して、説明99のものを調製するのに使用した反応物から分離することができる。m/z400で(MS(ES+):[M+H]
【0188】
説明101
1−[(3−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]−1H−イミダゾール−5−カルボン酸(D101)
メタノール中、1,1−ジメチルエチル7−({5−[(エチルオキシ)カルボニル]−1H−イミダゾール−1−イル}メチル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(説明99に記載のように調製することができる)(0.06g、0.15mmol)を、2M水酸化ナトリウム水溶液(2ml)で処理し、次いで室温で3時間撹拌した。反応物を酢酸で酸性化し、酢酸エチル中に抽出し、乾燥させ、減圧下で還元して、表題化合物0.05gを提供した。H NMR(DMSO,d6)7.90(1H,s)、7.45(1H,s)、7.08(1H,d)、6.99(1H,s)、6.91(1H,d)、5.50(2H,s)、3.41(m,4H)、2.77(4H,m)、1.39(s,9H)。
【0189】
説明102
1,1−ジメチルエチル7−({5−[(メチルアミノ)カルボニル]−1H−イミダゾール−1−イル}メチル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(D102)
表題化合物を、説明37に記載したものと類似の方法を使用して、1−[(3−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]−1H−イミダゾール−5−カルボン酸(説明101に記載のように調製することができる)およびメチルアミンから調製した。m/z385で(MS(ES+):[M+H]
【0190】
説明103
N−メチル−1−(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イルメチル)−1H−イミダゾール−5−カルボキサミド(D103)
表題化合物を、説明35に記載したものと類似の方法を使用して、1,1−ジメチルエチル7−({5−[(メチルアミノ)カルボニル]−1H−イミダゾール−1−イル}メチル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(説明102に記載のように調製することができる)から調製した。m/z285でMS(ES+):[M+H]
【0191】
説明104
1−[(3−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]−1H−イミダゾール−4−カルボン酸(D104)
表題化合物を、説明101に記載したものと類似の方法を使用して、1,1−ジメチルエチル7−({4−[(エチルオキシ)カルボニル]−1H−イミダゾール−1−イル}メチル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(説明100に記載のように調製することができる)から調製することができる。m/z372でMS(ES+):[M+H]
【0192】
説明105
1,1−ジメチルエチル7−({4−[(メチルアミノ)カルボニル]−1H−イミダゾール−1−イル}メチル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(D105)
表題化合物を、説明16に記載したものと類似の方法を使用して、1−[(3−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]−1H−イミダゾール−4−カルボン酸(説明104に記載のように調製することができる)およびメチルアミンから調製した。m/z385でMS(ES+):[M+H]
【0193】
説明106
N−メチル−1−(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イルメチル)−1H−イミダゾール−4−カルボキサミド(D106)
表題化合物を、説明35に記載したものと類似の方法を使用して、1,1−ジメチルエチル7−({4−[(メチルアミノ)カルボニル]−1H−イミダゾール−1−イル}メチル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸塩(説明105に記載のように調製することができる)から調製した。m/z285でMS(ES+):[M+H]
[実施例1]
【0194】
4−[(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]ベンゾニトリル(E1)
【0195】
【化9】

4−(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イルメチル)ベンゾニトリル(説明2に記載のように調製することができる)(99mg、0.34mmol)のジクロロメタン:酢酸(99:1)混合物中溶液に、シクロブタノン(36mg、0.51mmol)を加え、反応物を室温で1時間撹拌した。次いで、反応物をトリアセトキシホウ化水素ナトリウム(109mg、0.51mmol)で処理し、室温でさらに3時間撹拌した。メタノール(1ml)を加え、反応物を15分間撹拌した。次いで反応混合物を、SCXイオン交換カートリッジ(Varianボンドエルート、5g)に適用し、メタノール、次いで水、次いでアンモニアのメタノール中2M溶液で洗浄した。合わせた塩基画分を減圧濃縮し、表題生成物を得た。MS(AP+)m/e317[M+H]
[実施例2]
【0196】
5−{[(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]オキシ}−N−メチル−2−ピラジンカルボキサミド(E2)
【0197】
【化10】

トリアセトキシホウ化水素ナトリウム(68mg、0.32mmol)を、N−メチル−5−[(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イルメチル)オキシ]−2−ピラジンカルボキサミド(説明9に記載のように調製することができる)(50mg、0.16mmol)、シクロブタノン(30μl、0.32mmol)、およびジクロロメタン(5ml)中氷酢酸の撹拌混合物に加え、混合物を室温で3日間撹拌した。混合物をメタノールで希釈し、メタノール、次いでメタノール中2Mアンモニアで溶出するSCXイオン交換カートリッジで精製した。生成物を含有する画分を混合し、蒸発させ、残渣をメタノール中2Mアンモニア溶液:ジクロロメタン(3:97)混合物で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーで精製して、表題生成物を得た(42mg、64%)。MS(AP+)m/e367[M+H]
[実施例3]
【0198】
5−{[(3−シクロペンチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]オキシ}−N−メチル−2−ピラジンカルボキサミド(E3)
【0199】
【化11】

実施例3(E3)を、実施例2と類似のやり方で、シクロブタノンをシクロペンタノンで置換して、N−メチル−5−[(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イルメチル)オキシ]−2−ピラジンカルボキサミド(説明9に記載のように調製することができる)から調製した(34mg、56%)。MS(AP+)m/e381[M+H]
[実施例4]
【0200】
7−[(5−ブロモ−2−ピリジニル)メチル]−3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(E4)
【0201】
【化12】

(5−ブロモ−2−ピリジニル)(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)アセトニトリル(説明28に記載のように調製することができる)(180mg、0.45mmol)を、48%臭化水素水溶液中で4時間還流させた。次いで冷却した反応混合物を、撹拌した炭酸カリウム水溶液(45wt%)(9ml)に加えた。pHを、12.5M水酸化ナトリウム水溶液を加えることによって14に調節して、酢酸エチルで抽出し、水、次いでブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させて、表題生成物25mgを得た(15%)。m/z 371/373で[M+H](C20H23BrN2は、m/z 3371/373で[M+H]を要する)。
[実施例5]
【0202】
1−{6−[(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]−3−ピリジニル}−2−ピロリジノン(E5)
【0203】
【化13】

7−[(5−ブロモ−2−ピリジニル)メチル]−3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(実施例4に記載のように調製することができる)(25mg、0.067mmol)の1,4−ジオキサン(2ml)中溶液に、順次、2−ピロリジノン(12mg、0.135mmol)、炭酸カリウム(33mg、0.242mmol)、N,N’−ジメチルエチレンジアミン(9mg、0.0067mmol)、およびヨウ化銅I(2mg、0.0067mmol)を加え、反応物を還流温度で4時間加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣を酢酸エチルおよび水の間で分配した。有機相を分離し、水、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させて粗残渣とし、それをメタノール/ジクロロメタン中2Mアンモニアの混合物で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーを使用して精製して、表題生成物10mgを得た(40%)。m/z 376で(MS(ES+):[M+H](C24H29BrN3Oは、m/z 376で[M+H]を要する)。
[実施例6]
【0204】
6−{[(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]オキシ}−N−メチル−3−ピリジンカルボキサミド(E6)
【0205】
【化14】

シクロブチルケトン(30μl、0.44mmol)および氷酢酸(0.5ml)を、N−メチル−6−[(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イルメチル)オキシ]−3−ピリジンカルボキサミド(説明13に記載のように調製することができる)(70mg、0.22mmol)のジクロロメタン(5ml)中撹拌溶液に加え、アルゴン下で0°Cに冷却した。30分間後、トリアセトキシホウ化水素ナトリウム(93mg、0.44mmol)を加え、混合物を、室温に温めながら3時間撹拌した。混合物をメタノールで希釈し、メタノール、次いでメタノール中2Mアンモニアで溶出するBondelut SCXイオン交換カートリッジで精製した。塩基画分を混合し、蒸発させた。残渣を、95−5のジクロロメタン−メタノール中2Mアンモニアで溶出するシリカでのカラムクロマトグラフィーで精製して、表題化合物を得た。MS(AP+)m/e366[M+H]
[実施例7〜8]
【0206】
(E7〜8)
【0207】
実施例7および8(E7およびE8)を、実施例6を調製するのに使用したものと類似の方法を使用して、N−メチル−6−[(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イルメチル)オキシ]−3−ピリジンカルボキサミド(説明13に記載のように調製することができる)および適切なカルボニル化合物から調製することができる。
【0208】
【表10】

[実施例9]
【0209】
6−{[(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]オキシ}−N−メチル−3−ピリダジンカルボキサミド(E9)
【0210】
【化15】

N−メチル−6−[(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イルメチル)オキシ]−3−ピリダジンカルボキサミド(説明17に記載のように調製することができる)(70mg、0.22mmol)を、乾燥ジクロロメタン(5ml)に溶かし、氷浴で0°Cに冷却した。次いでこれをシクロブタノン(30μl、0.44mmol)、氷酢酸(0.5ml)で処理し、アルゴン下で30分間撹拌した。トリアセトキシホウ化水素ナトリウム(93mg、0.44mmol)を少しずつ加え、混合物をアルゴン下、室温で3時間撹拌した。混合物をメタノールで希釈し、メタノール、次いでメタノール中2Mアンモニアで溶出するSCXイオン交換カートリッジで精製した。塩基画分を混合し、蒸発させた。残渣を、ジクロロメタン中2Mアンモニア/メタノール5%で溶出するフラッシュシリカで精製した。溶媒を蒸発させて、白色固体としての表題化合物を得た。MS(AP+)m/e367[M+H]
[実施例10〜11]
【0211】
(E10〜11)
【0212】
実施例10および11(E10およびE11)を、実施例9を調製するのに使用したものと類似の方法によって、6−{[(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]オキシ}−N−メチル−3−ピリダジンカルボキサミド(説明17に記載のように調製することができる)および適切なカルボニル化合物から調製することができる。
【0213】
【表11】

[実施例12]
【0214】
5−[(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]−2−ピリジンカルボニトリル(E12)
【0215】
【化16】

5−(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イルメチル)−2−ピリジンカルボニトリル(説明66に記載のように調製することができる)(244mg、0.93mmol)のジクロロメタン(5ml)中溶液に、シクロブタノン(0.14ml、1.86mmol)および酢酸(2滴)を加え、得られた混合物を、20分間撹拌した。反応物をトリアセトキシホウ化水素ナトリウム(394mg、1.86mmol)で処理し、さらに18時間撹拌した。反応混合物をメタノールで希釈し、SCXイオン交換カートリッジに適用し、メタノールおよび2Mアンモニア/メタノールで溶出した。合わせた塩基画分を減圧下で蒸発させて、表題生成物を得た。MS(AP+)m/e318[M+H]
[実施例13〜34]
【0216】
(E13〜34)
【0217】
以下の実施例は、実施例12に記載したものと類似の方法を使用して、対応するアミンおよびシクロブタノンから調製することができる。
【0218】
【表12−1】


【表12−2】


【表12−3】

【表12−4】

[実施例33]
【0219】
5−[(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]−N−メチル−2−ピラジンカルボキサミド(E33)
【0220】
【化17】

【0221】
方法A
N−メチル−5−(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イルメチル)−2−ピラジンカルボキサミド(説明64に記載のように調製することができる)(60mg、0.20mmol)を、ジクロロメタン(3ml)に溶かし、シクロブタノン(0.03ml、0.40mmol)、トリアセトキシホウ化水素ナトリウム(85mg、0.40mmol)、および酢酸(1滴)で処理した。反応混合物を、アルゴン下、室温で2時間撹拌した。反応混合物を、メタノールで希釈し、SCXイオン交換カートリッジに適用し、メタノールおよび2Mアンモニア/メタノールで溶出した。塩基画分を混合し、減圧下で蒸発させて、表題生成物を得た。MS(AP+)m/e351[M+H]H NMR(CDCl)9.30(1H,s)、8.35(1H,s)、7.70(1H,s)、7.06−6.99(3H,m)、4.18(2H,s)、3.04−3.02(3H,d)、2.90−2.83(4H,m)、2.79−2.75(1H,m)、2.49−2.38(4H,m)、2.10−2.03(2H,m)、1.93−1.88(2H,m)、1.71−1.57(2H,m)。
【0222】
方法B
N−メチル−5−(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イルメチル)−2−ピラジンカルボキサミド(説明64に記載のように調製することができる)(30mg、0.10mmol)を、ジクロロメタン(2ml)に溶かし、シクロブタノン(0.02ml、0.20mmol)および酢酸(1滴)で処理し、得られた混合物を、20分間撹拌した。反応物を、トリアセトキシホウ化水素ナトリウム(42mg、0.20mmol)で処理し、さらに18時間撹拌した。反応混合物を、メタノールで希釈し、SCXカラムに適用し、メタノールおよび2Mアンモニア/メタノールで溶出した。塩基画分を混合し、減圧下で蒸発させて、表題生成物を得た。MS(AP+)m/e351[M+H]H NMR(CDCl)9.30(1H,s)、8.35(1H,s)、7.70(1H,s)、7.06−6.99(3H,m)、4.18(2H,s)、3.04−3.02(3H,d)、2.90−2.83(4H,m)、2.79−2.75(1H,m)、2.49−2.38(4H,m)、2.10−2.03(2H,m)、1.93−1.88(2H,m)、1.71−1.57(2H,m)。
【0223】
方法C
N−メチル−5−(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イルメチル)−2−ピラジンカルボキサミド(説明64に記載のように調製することができる)(36mg、0.12mmol)を、ジクロロメタン(2ml)に溶かし、シクロブタノン(0.018ml、0.24mmol)および酢酸(1滴)で処理し、得られた混合物を、室温で撹拌した。反応物をトリアセトキシホウ化水素ナトリウム(51mg、0.24mmol)で処理し、1.5時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をメタノールに溶かし、SCXカラムに適用し、メタノールおよび2Mアンモニア/メタノールで溶出した。画分を含有する生成物を減圧下で蒸発させて、表題生成物を得た。MS(AP+)m/e351[M+H]H NMR(CDCl)9.30(1H,s)、8.35(1H,s)、7.70(1H,s)、7.06−6.99(3H,m)、4.18(2H,s)、3.04−3.02(3H,d)、2.90−2.83(4H,m)、2.79−2.75(1H,m)、2.49−2.38(4H,m)、2.10−2.03(2H,m)、1.93−1.88(2H,m)、1.71−1.57(2H,m)。
[実施例33A]
【0224】
5−[(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]−N−メチル−2−ピラジンカルボキサミド塩酸塩(E33A)
【0225】
【化18】

5−[(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]−N−メチル−2−ピラジンカルボキサミド(実施例33、方法Aに記載のように調製することができる)を、メタノールに溶かし、ジエチルエーテル中1M HClの1当量で処理した。次いで混合物を減圧下で蒸発させて、表題生成物を得た。1H NMR(DMSO)10.65−10.60(1H,m)、9.06(1H,s)、8.81−8.80(1H,d)、8.71(1H,s)、7.15(3H,s)、4.19(2H,s)、3.64−3.41(1H,m)、3.50−3.40(2H,m)、3.31−3.22(2H,m)、2.96−2.91(2H,m)、2.82−2.81(3H,d)、2.78−2.67(2H,m)、2.40−2.30(2H,m)、2.20−2.14(2H,m)、1.77−1.60(2H,m)。
[実施例34]
【0226】
5−[(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]−N−エチル−2−ピラジンカルボキサミド(E34)
【0227】
【化19】

N−エチル−5−(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イルメチル)−2−ピラジンカルボキサミド(説明65に記載のように調製することができる)(37mg、0.12mmol)のジクロロメタン(3ml)中溶液に、シクロブタノン(0.02ml、0.24mmol)、酢酸(1滴)、およびトリアセトキシホウ化水素ナトリウム(51mg、0.24mmol)を加えた。得られた混合物を、1時間撹拌した。反応混合物を、メタノールで希釈し、SCXイオン交換カートリッジに適用し、メタノールおよび2Mアンモニア/メタノールで溶出した。塩基画分を混合し、蒸発させて、表題生成物を得た。MS(AP+)m/e365[M+H]H NMR(CDCl)9.30(1H,s)、8.35(1H,s)、7.69(1H,s)、7.05−6.99(3H,m)、4.18(2H,s)、3.55−3.47(2H,s)、2.90−2.83(4H,m)、2.78−2.74(1H,m)、2.48−2.38(4H,m)、2.09−2.03(2H,m)、1.92−1.87(2H,m)、1.71−1.57(2H,m)、1.27−1.24(3H,t)。
[実施例35〜37]
【0228】
(E35〜37)
【0229】
以下の実施例を、実施例12に記載したものと類似の方法を使用して、対応するアミンおよびシクロペンタノンから調製することができる。
【0230】
【表13】

[実施例38]
【0231】
7−[(6−ブロモ−3−ピリジニル)メチル]−3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(E38)
【0232】
【化20】

7−[(6−ブロモ−3−ピリジニル)メチル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(説明87に記載のように調製することができる)(177mg、0.56mmol)のジクロロメタン(4ml)中溶液に、シクロブタノン(0.08ml、1.12mmol)および酢酸(2滴)を加え、得られた混合物を、室温で20分間撹拌した。反応物を、トリアセトキシホウ化水素ナトリウム(237mg、1.12mmol)で処理し、室温でさらに18時間撹拌した。反応混合物をメタノールで希釈し、SCXイオン交換カートリッジ(Varianボンドエルート、10g)に適用し、メタノールおよび2Mアンモニア/メタノールで洗浄した。合わせた塩基画分を減圧濃縮して、表題生成物を得た。MS(AP+)m/e373[M+2H]
[実施例39]
【0233】
3−{5−[(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]−2−ピリジニル}−1,3−オキサゾリジン−2−オン(E39)
【0234】
【化21】

7−[(6−ブロモ−3−ピリジニル)メチル]−3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(実施例38に記載のように調製することができる)(98mg、0.26mmol)、オキサゾリジノン(45mg、0.52mmol)、炭酸カリウム(130mg、0.94mmol)、ヨウ化銅(I)(15mg、0.08mmol)、およびN,N’−ジメチル−1,2−エタンジアミン(0.01ml、0.10mmol)を、一緒に乾燥ジオキサン(3ml)に加え、得られた混合物を、マイクロ波反応器中140℃で40分間加熱した。反応混合物をメタノールで希釈し、SCXイオン交換カートリッジ(Varianボンドエルート、5g)に適用し、メタノールおよび2Mアンモニア/メタノールで洗浄した。合わせた塩基画分を減圧濃縮し、得られた残渣を、メタノール中2Mアンモニア:ジクロロメタン(1:19)で溶出するカラムクロマトグラフィーで精製して、表題生成物を得た。MS(AP+)m/e378[M+H]
[実施例40]
【0235】
1−{5−[(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]−2−ピリジニル}−3−メチル−2−イミダゾリジノン(E40)
【0236】
【化22】

表題化合物を、実施例39に記載したものと類似の方法を使用して、7−[(6−ブロモ−3−ピリジニル)メチル]−3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(実施例38に記載のように調製することができる)および1−メチル−2−イミダゾリジノンから調製することができる。MS(AP+)m/e391[M+H]
[実施例41]
【0237】
6−[(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]−3−ピリジンカルボニトリル(E41)
【0238】
【化23】

シクロブタノン(0.02ml、0.27mmol)を、氷酢酸(1滴)を含有する、6−(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イルメチル)−3−ピリジンカルボニトリル(説明35に記載のように調製することができる)(48.0mg、0.18mmol)のジクロロメタン(2ml)中溶液に加えた。混合物を、室温で〜10分間撹拌し、次いでトリアセトキシホウ化水素ナトリウム(57.0mg、0.27mmol)を加え、混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を、SCXカートリッジ(Varianボンドエルート、2g)に適用し、メタノールに続いて2Mアンモニア/メタノール混合物で溶出した。塩基画分を混合し、蒸発させて、表題化合物を得た。MS(ES+)m/e318[M+H]
[実施例42]
【0239】
6−[(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]−N−メチル−3−ピリジンカルボキサミド(E42)
【0240】
【化24】

シクロブタノン(35.0μl、0.47mmol)を、氷酢酸(4滴)を含有する、N−メチル−6−(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イルメチル)−3−ピリジンカルボキサミド(説明88に記載のように調製することができる)(90.0mg、0.31mmol)のジクロロメタン(4ml)中溶液に加えた。混合物を室温で15分間撹拌し、次いでトリアセトキシホウ化水素ナトリウム(99.0mg、0.47mmol)を加え、混合物を室温で2時間撹拌した。さらなるシクロブタノンの一部分(35μl、0.47mmol)およびトリアセトキシホウ化水素ナトリウムの一部分(99.0mg、0.47mmol)を加え、混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物をSCXカートリッジ(Varianボンドエルート、2g)に適用し、メタノールに続いて2Mアンモニア/メタノール混合物で洗浄した。塩基画分を混合し、蒸発させた。生成物を、メタノール/ジクロロメタン中2Mアンモニアの勾配(0〜10%)で溶出するシリカでのクロマトグラフィーで精製して、表題化合物を得た。MS(ES+)m/e350[M+H]
[実施例43〜44]
【0241】
(E43〜44)
【0242】
実施例43〜44を、実施例42に記載したものと類似の方法を使用して、適切なアミド(D89〜D90)およびシクロブタノンから調製することができる(表参照)。
【0243】
【表14】

[実施例45]
【0244】
4−[(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]安息香酸(E45)
【0245】
【化25】

4−[(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]ベンゾニトリル(実施例1に記載のように調製することができる)(360mg、1.14mmol)のギ酸(3ml)中溶液を、濃塩酸(3ml)で処理し、還流温度で24時間加熱した。反応混合物を放置冷却し、蒸発乾固し、トルエンを使用して共沸させて、表題化合物を産出した。MS(ES+)m/e336[M+H]
[実施例46]
【0246】
4−[(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]ベンズアミド(E46)
【0247】
【化26】

4−[(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]安息香酸(実施例45に記載のように調製することができる)(54.0mg、0.16mmol)、ポリマー結合したジシクロヘキシルカルボジイミド樹脂(152mg、0.32mmol、2.1mmol/g)、および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(43.0mg、0.32mmol)、ならびにジメチルホルムアミド(2ml)の混合物を、室温で1時間撹拌した。次いで、0.880アンモニア(8.00mg、0.48mmol)を加え、得られた混合物を、室温で18時間撹拌した。ポリマー結合したジシクロヘキシルカルボジイミド樹脂のさらなる一部分(152mg、0.32mmol、2.1mmol/g)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールの一部分(43.0mg、0.32mmol)、および0.880アンモニアの一部分(8.00mg、0.48mmol)を加え、反応混合物を24時間撹拌した。混合物をSCXカートリッジ(Varianボンドエルート、5g)に適用し、メタノールに続いて2Mアンモニア/メタノール混合物で洗浄した。塩基画分を混合し、蒸発させた。生成物を、メタノール/ジクロロメタン中2Mアンモニア混合物(0〜10%)で溶出するシリカでのクロマトグラフィーで精製して、表題化合物を得た。MS(ES+)m/e335[M+H]
[実施例47〜51]
【0248】
実施例47〜51を、実施例46に記載したものと類似の方法を使用して、4−[(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]安息香酸(実施例45に記載のように調製することができる)および適切なアミンから調製することができる(表参照)。
【0249】
【表15】

[実施例52]
【0250】
5−[(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]−2−ピリジンカルボン酸(E52)
【0251】
【化27】

5−[(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]−2−ピリジンカルボニトリル(実施例12に記載のように調製することができる)(230mg、0.72mmol)のギ酸(2ml)および濃塩酸(2ml)中溶液を、還流温度で24時間加熱した。溶媒を蒸発させ、生成物を、トルエンを使用して共沸させて、水を除去した。次いで反応混合物を40°Cの真空オーブン中で乾燥させて、表題化合物を産出した。MS(ES+)m/e337[M+H]、293[M−CO
[実施例53]
【0252】
5−[(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]−N−(1−メチルエチル)−2−ピリジンカルボキサミド(E53)
【0253】
【化28】

5−[(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]−2−ピリジンカルボン酸(実施例52に記載のように調製することができる)(50.0mg、0.15mmol、1当量)、ポリマー結合したジシクロヘキシルカルボジイミド樹脂(152mg、0.30mmol、2当量、2.1mmol/g)、および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(41.0mg、0.30mmol、2当量)、ならびにジメチルホルムアミド(2ml)の混合物を、室温で1時間撹拌した。次いで、(1−メチルエチル)アミン(27.0mg、0.45mmol、3当量)のジメチルホルムアミド(0.5ml)中懸濁液を加え、得られた混合物を、室温で終夜撹拌した。ポリマー結合したジシクロヘキシルカルボジイミド樹脂、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、および(1−メチルエチル)アミンのさらなる当量を加え、反応混合物を24時間撹拌した。混合物をSCXカートリッジ5gに適用し、メタノールに続いて2Mアンモニア/メタノール混合物で溶出した。画分を含有する塩基性生成物を混合し、蒸発させた。生成物を、最小容量のジクロロメタンに溶かし、25+5Biotageシリカカートリッジ上に搭載し、メタノール/ジクロロメタン中2Mアンモニアの0〜5%勾配で溶出した。画分を含有する生成物を混合し、蒸発させて、表題化合物を得た。MS(ES+)m/e378[M+H]
[実施例54〜56]
【0254】
(E54〜56)
【0255】
実施例54〜56は、実施例53に記載したものと類似の方法を使用して、5−[(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]−2−ピリジンカルボン酸(実施例52に記載のように調製することができる)および適切なアミンから調製することができる(表参照)。
【0256】
【表16】

[実施例57]
【0257】
3−シクロブチル−7−{[4−(1,2,3−チアジアゾール−4−イル)フェニル]メチル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(E57)
【0258】
【化29】

シクロブタノン(49.0μl、0.65mmol)を、氷酢酸(1%)を含有する、7−{[4−(1,2,3−チアジアゾール−4−イル)フェニル]メチル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(説明95に記載のように調製することができる)(140mg、0.43mmol)のジクロロメタン(2ml)中溶液に加えた。混合物を室温で1時間撹拌し、次いでトリアセトキシホウ化水素ナトリウム(138mg、0.65mmol)を加え、混合物を室温で2時間撹拌した。反応物をメタノールで急冷し、混合物をSCXカートリッジ(Varianボンドエルート、5g)に適用し、メタノールに続いて2Mアンモニア/メタノール混合物で洗浄した。塩基画分を混合し、蒸発させた。生成物を、メタノール/ジクロロメタン中2Mアンモニア混合物(0〜5%)で溶出するシリカでのクロマトグラフィーで精製して、表題化合物を得た。MS(ES+)m/e376[M+H]
[実施例58〜62]
【0259】
(E58〜62)
【0260】
実施例58〜62を、実施例57に記載したものと類似の方法を使用して、適切なベンズアゼピン(D96〜D98、D103およびD106)およびシクロブタノンから調製した(表参照)。
【0261】
【表17】

生物学的データ
ヒスタミンH3受容体を含有する膜調製物は、以下の手順に従って調製することができる。
【0262】
(i)ヒスタミンH3細胞株の作製
ヒトのヒスタミンH3遺伝子をコードするDNA(Huvar,A.et al.(1999)Mol.Pharmacol.55(6),1101−1107)を、ホールディングベクターであるpCDNA3.1 TOPO(InVitrogen)にクローン化し、そのcDNAを、酵素であるBamH1およびNot−1でプラスミドDNAを制限消化することによってこのベクターから単離し、同じ酵素で消化した誘導発現ベクターであるpGene(InVitrogen)に連結させた。GeneSwitch(商標)系(導入遺伝子の発現が、誘導物質がない状態ではスイッチオフされ、誘導物質の存在下ではスイッチオンされる系)を、米国特許第5,364,791号、同第5,874,534号、および同第5,935,934号に記載のように実施した。連結したDNAを、DH5αイー・コリ宿主細菌のコンピテント細胞に形質転換し、Zeocin(商標)(pGeneおよびpSwitchに存在するsh ble遺伝子を発現する細胞の選択を可能にする抗生物質)を含有するLuria Broth(LB)アガー上に、50μg ml−1で平板培養した。再連結したプラスミドを含有するコロニーを、制限分析によって同定した。pGeneH3プラスミドを含有する宿主細菌の培養物250mlから、哺乳類細胞に形質転換するためのDNAを調製し、DNA調製キット(Qiagen Midi−Prep)を使用して、製造者の指針(Qiagen)通りに単離した。
【0263】
予めpSwitch調製プラスミド(InVitrogen)でトランスフェクトしたCHO K1細胞を、使用の24時間前に、10%v/vの透析したウシ胎仔血清、L−グルタミン、およびハイグロマイシン(hygromycin)(100μg ml−1)で補足したHams F12(GIBCOBRL,Life Technologies)培地を含有する完全培地中のT75フラスコ当たり2×10e6細胞で播種した。プラスミドDNAを、リポフェクタミン(Lipofectamine)プラスを使用して、製造者の指針(InVitrogen)に従って細胞にトランスフェクトした。トランスフェクションから48時間後、細胞を、Zeocin(商標)(500μg ml−1)で補足した完全培地中に平板培養した。
【0264】
選択の10〜14日後、10nMのミフェプリストン(Mifepristone)(InVitrogen)を培地に加えて、受容体の発現を誘発した。誘発の18時間後、細胞をpH7.4のリン酸塩緩衝生理食塩水で数回洗浄した後、エチレンジアミンテトラ−酢酸(EDTA、1:5000、InVitrogen)を使用してフラスコから取り出し、フェノールレッドなしの最小必須培地(MEM)を含有し、アール(Earles)塩および3%Foetal Clone II(Hyclone)で補足したソート用培地に再懸濁した。約1×10e7の細胞を、ヒスタミンH3受容体のN−末端ドメインに対して得られたウサギのポリクローナル抗体(4a)で染色し、氷上で60分間インキュベートし、その後ソート用培地で2回洗浄することによって、受容体発現について試験した。細胞をAlexa488蛍光マーカー(Molecular Probes)とコンジュゲートしたヤギ抗ウサギ抗体と氷上で60分間インキュベートすることにより、受容体に結合した抗体を検出した。さらにソート用培地で2回洗浄した後、細胞を50μmのFilcon(商標)(BD Biosciences)でろ過し、次いで自動細胞析出装置を備えたFACS Vantage SEフローサイトメーターで分析した。対照細胞は、類似のやり方で処理した非誘発型細胞とした。確実に染色した細胞を、500μg ml−1のZeocin(商標)を含有する完全培地を含有する96−ウェルプレートに、単一の細胞としてソートし拡張させた後、抗体による受容体発現の再分析およびリガンド結合研究を実施した。1つのクローンとしての3H3を、膜調製のために選択した。
【0265】
(ii)培養した細胞からの膜調製物
プロトコルの全ての工程を、4°Cで、予冷した試薬を用いて実施する。細胞ペレットを、ホモジナイズ用緩衝液(50mMのN−2−ヒドロキシエチルピペラジン−N’−2−エタンスルホン酸(HEPES)、KOHでpH7.4とし、10e−6Mのロイペプチン(アセチル−ロイシル−ロイシル−アルギナール(arginal);Sigma L2884)で補足した1mMのエチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、バシトラシン(Sigma B0125)25μg/ml、1mMのフッ化フェニルメチルスルホニル(PMSF)、および2×10e−6Mのpepstain A(Sigma))の10容量に再懸濁する。次いで、その細胞を1リットルのガラス製Waringブレンダー中、2×15秒バーストによってホモジナイズし、その後500gで20分間遠心分離した。次いで上清を48,000gで30分間スパンする。ペレットを、5秒間過流することによりホモジナイズ用緩衝液(元の細胞ペレットの容量×4)に再懸濁し、その後Dounceホモジナイザー(10〜15ストローク)でホモジナイズする。この時点で、調製物を各ポリプロピレン管に等分して入れ、−80°Cで保存する。
【0266】
(iii)ヒスタミンH1細胞株の作製
ヒトH1受容体を、文献[Biochem.Biophys.Res.Commun.1994,201(2),894]に記載される周知の手順を使用してクローン化した。ヒトH1受容体を安定発現するチャイニーズハムスター卵巣細胞を、文献に記載される周知の手順に従って作製した[Br.J.Pharmacol.1996,117(6),1071]。
【0267】
本発明の化合物を、in vitro生物活性について以下のアッセイに従って試験することができる。
【0268】
(II)ヒスタミンH3機能的アンタゴニストアッセイ
不透明白色384ウェルプレート中でアッセイする各化合物に対して、以下を添加する。
(a)DMSO中で必要濃度に希釈した試験化合物0.5μl(または対照としてのDMSO0.5μl)、
(b)小麦胚芽凝集素ポリスチレンLeadSeeker(登録商標)(WGA PS LS)シンチレーション近接アッセイ(SPA)ビーズを、膜(上記方法論に従って調製する)と混合し、アッセイ緩衝液(20mMのN−2−ヒドロキシエチルピペラジン−N’−2−エタンスルホン酸(HEPES)+100mMのNaCl+10mMのMgCl、pH7.4 NaOH)中に希釈して、ウェル当たりタンパク質5μgおよびビーズ0.25mgを含有する30μlの最終容量を与え、ローラー上、室温で60分間インキュベートし、プレートに添加する直前、最終濃度10μMのグアノシン5’ジホスフェート(GDP)(Sigma、アッセイ緩衝液中に希釈した)を加えることによって調製した、ビーズ/膜/GDP混合物30μl、
(c)0.38nMの[35S]−GTPγS(Amersham、放射能濃度=37MBq/ml、比活性度=1160Ci/mmol)15μl、ヒスタミン(ヒスタミンの最終アッセイ濃度がEC80となる濃度)。
【0269】
2〜6時間後、プレートを1500rpmで5分間遠心分離し、613/55フィルターを使用するViewluxカウンターで、プレート当たり5分間計数する。データを、4−パラメータのロジスティック方程式を使用して分析する。基底活性は、最小、すなわちヒスタミンをウェルに加えずに得られるものを使用する。
【0270】
(III)ヒスタミンH1機能的アンタゴニストアッセイ
ヒスタミンH1細胞株を、10%の透析したウシ胎仔血清(Gibco/Invitrogen カタログ番号12480−021)および2mMのL−グルタミン(Gibco/Invitrogen カタログ番号25030−024)で補足したアルファ最小必須培地(Gibco/Invitrogen,カタログ番号22561−021)中、被覆していない黒壁透明底の384ウェル組織培養プレートに播種し、5%COで、37°Cで終夜維持した。
【0271】
過剰の培地を、各ウェルから除去して10μlを残した。ローディングダイ30μl(250μMのBrilliant Black、Tyrodes緩衝液中に希釈した2μMのFluo−4+プロベネシド(145mMのNaCl、2.5mMのKCl、10mMのHEPES、10mMのD−グルコース、1.2mMのMgCl、1.5mMのCaCl、2.5mMのプロベネシド、pHを1.0MのNaOHで7.40に調節した))を、各ウェルに加え、プレートを5%COで、37℃で60分間インキュベートした。
【0272】
Tyrodes緩衝液中で必要濃度に希釈した試験化合物10μl+プロベネシド(または対照としてのTyrodes緩衝液10μl+プロベネシド)を、各ウェルに加え、プレートを37℃、5%COで30分間インキュベートした。次いで、Sullivan et al.(In:Lambert DG(ed.),Calcium Signaling Protocols,New Jersey:Humana Press,1999,125−136)に記載のやり方で、ヒスタミンの最終アッセイ濃度がEC80となる濃度で、ヒスタミン10μlを加える前および後に、プレートをFLIPR(商標)(Molecular Devices,UK)に入れて、細胞系光度(λex=488nm、λEM=540nm)をモニタした。
【0273】
機能的拮抗は、FLIPR(商標)システム(Molecular Devices)で測定するように、ヒスタミンによって誘導される蛍光度の増大の抑制によって示される。濃度効果曲線によって、機能的アフィニティーを、標準の薬理数学分析を使用して決定する。
【0274】
結果
実施例E1〜E3、E5〜E24、E26〜E37、E39〜E44、E46、E48〜E51、およびE53〜E62の化合物を、ヒスタミンH3機能的アンタゴニストアッセイで試験した。結果を、機能的pK(fpK)値として表す。機能的pKiは、培養したH3細胞から調製された膜を使用するH3機能的アンタゴニストアッセイで決定されるように、アンタゴニスト平衡解離定数の負のログ値である。与えられた結果は、いくつかの実験の平均とする。試験した全ての化合物が、拮抗作用>6.0fpKを示し、より特に、実施例E1、E5、E12〜E24、E26〜E37、E39〜E44、E46、E48〜E51、E53〜E60の化合物が、拮抗作用>8.5fpKを示した。さらにより特に、実施例E1、E13、E31、E33、E46、E57、およびE59〜E60の化合物が、拮抗作用>9.5fpKを示した。
【0275】
実施例E1〜E3、E5〜E37、E39〜E44、E46〜E49、E51、E53〜E55、およびE61〜E62の化合物を、ヒスタミンH1機能的アンタゴニストアッセイで試験した。この場合も、結果を機能的pK(fpK)値として表し、いくつかの実験の平均値である。機能的pKiは、H1機能的アンタゴニストアッセイでは、Cheng−Prusoff方程式(Cheng,Y.C.and Prusoff,W.H.,1973,Biochem.Pharmacol.22,3099−3108.)に従って、pIC50(50%の阻害を生ずる濃度)の負のログ値から導くことができる。試験した全ての化合物が、拮抗作用<6.0fpKを示した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

(I)
[式中、
は、C1〜6アルキルまたは−C3〜7シクロアルキルを表し、ここで該C3〜7シクロアルキル基は、C1〜3アルキルで置換されていてもよく;
は、水素、C1〜6アルキル、またはアリールを表し;
は、−アリール、−ヘテロアリール、−C3〜8シクロアルキル−Y−C3〜8シクロアルキル、−C3〜8シクロアルキル−Y−アリール、−C3〜8シクロアルキル−Y−ヘテロアリール、−C3〜8シクロアルキル−Y−ヘテロシクリル、−アリール−Y−C3〜8シクロアルキル、−アリール−Y−アリール、−アリール−Y−ヘテロアリール、−アリール−Y−ヘテロシクリル、−ヘテロアリール−Y−C3〜8シクロアルキル、−ヘテロアリール−Y−アリール、−ヘテロアリール−Y−ヘテロアリール、−ヘテロアリール−Y−ヘテロシクリル、−ヘテロシクリル−Y−C3〜8シクロアルキル、−ヘテロシクリル−Y−アリール、−ヘテロシクリル−Y−ヘテロアリール、または−ヘテロシクリル−Y−ヘテロシクリルを表し、そこでRは、炭素原子を介してAと結合し;
Yは、結合、C1〜6アルキル、CO、CONH、COC2〜6アルケニル、O、SO、またはNHCOC1〜6アルキルを表し;
は、ハロゲン、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、シアノ、アミノ、またはトリフルオロメチルを表し;
nは、0、1、または2であり;
の該アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリル基は、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、=O、SOH、−R、−CO、−COR、−NR、−C1〜6アルキル−NR、−C3〜8シクロアルキル−NR、−CONR、−NRCOR、−NRSO、−OCONR、−NRCO、−NRCONRまたは−SONR、−SHR、−アルキル−OR、−SOR、−OR、−SO、−OSO、−アルキル−SO、−アルキル−CONHR、−アルキル−SONHR、−アルキル−COR10、−CO−アルキル−R10、−O−アルキル−R11(ここで、R、R、およびRは、独立に、水素、C1〜6アルキル、−C3〜8シクロアルキル、−C1〜6アルキル−C3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、またはヘテロアリールを表し、RはC1〜6アルキルを表し、RはC1〜6アルキルまたはアリールを表し、R10はアリールを表し、R11はC3〜8シクロアルキルまたはアリールを表し、−NRは窒素含有ヘテロシクリル基を表すことができる)からなる群から選択される、同じでも異なっていてもよい1つまたは複数の置換基(例えば、1、2、または3個)で置換されていてもよく;
、R、R、R、R、R10、およびR11基は、ハロゲン、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、シアノ、アミノ、=O、またはトリフルオロメチルからなる群から選択される、同じでも異なっていてもよい1つまたは複数の置換基(例えば、1、2、または3個)で置換されていてもよい]
で示される化合物またはその医薬上許容される塩あるいはその溶媒和物。
【請求項2】
がC1〜3アルキル基で置換されている−C3〜7シクロアルキルを表す、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
が非置換のシクロブチルまたはシクロペンチルを表す、請求項2記載の化合物。
【請求項4】
Aが結合またはOを表す、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の化合物。
【請求項5】
Aが結合を表す、請求項4記載の化合物。
【請求項6】
が:
−アリール;
−ヘテロアリール;
−アリール−Y−ヘテロアリール;
−ヘテロアリール−Y−ヘテロアリール;
−アリール−Y−ヘテロシクリル;または
−ヘテロアリール−Y−ヘテロシクリル
を表す、請求項1ないし5のいずれか1つに記載の化合物。
【請求項7】
のアリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリル基が、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、=O、−R、および−CONRからなる群から選択される同じでも異なっていてもよい1つまたは複数の置換基で置換されていてもよい、請求項の1ないし6のいずれか1つに記載の化合物。
【請求項8】
Yが結合、CO、またはCONHを表す、請求項1ないし7のいずれか1つに記載の化合物。
【請求項9】
が:
シアノ、−CO、および−CONRから選択される1つまたは複数の置換基で置換されていてもよい−アリール;
ハロゲン、シアノ、−CO、および−CONRから選択される1つまたは複数の置換基で置換されていてもよい−ヘテロアリール;
−Rまたは=O基から選択される1つまたは複数の置換基で置換されていてもよい−アリール−Y−ヘテロアリール;
1つまたは複数の−R基で置換されていてもよい−ヘテロアリール−Y−ヘテロアリール;
1つまたは複数の=O基で置換されていてもよい−アリール−Y−ヘテロシクリル;あるいは
−Rまたは=O基から選択される1つまたは複数の置換基で場合によっては置換された−ヘテロアリール−Y−ヘテロシクリル
を表す、請求項6記載の化合物。
【請求項10】
が1つまたは複数の−CONR基で置換されていてもよい−ヘテロアリールを表す、請求項9記載の化合物。
【請求項11】
がN−メチル−2−ピラジンカルボキサミドまたはN−エチル−2−ピラジンカルボキサミドを表す、請求項2記載の化合物。
【請求項12】
がHまたはC1〜6アルキルを表す、請求項1ないし11のいずれか1つに記載の化合物。
【請求項13】
がHまたはC1〜6アルキルを表す、請求項1ないし12のいずれか1つに記載の化合物。
【請求項14】
がHまたはC1〜6アルキルを表す、請求項1ないし13のいずれか1つに記載の化合物。
【請求項15】
nが0を表し、別の実施形態においてはnが0または1、さらには0を表す、請求項1ないし14のいずれか1つに記載の化合物。
【請求項16】
E1〜E60の化合物またはその医薬上許容される塩である、請求項1記載の化合物。
【請求項17】
5−[(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]−N−メチル−2−ピラジンカルボキサミド、
5−[(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)メチル]−N−エチル−2−ピラジンカルボキサミド、
あるいはその医薬上許容される塩
である、請求項16記載の化合物。
【請求項18】
請求項1ないし17のいずれか一項に記載の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩と、医薬上許容される担体または賦形剤とを含む医薬組成物。
【請求項19】
治療に使用するための、請求項1ないし17のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項20】
神経学的疾患の治療に使用するための、請求項1ないし17のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項21】
請求項1ないし17のいずれか一項に記載の化合物の、神経学的疾患の治療のための医薬品の製造における使用。
【請求項22】
請求項1ないし17のいずれか一項に記載の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩の有効量を、それを必要とする宿主に投与する工程を含む、神経学的疾患の治療方法。
【請求項23】
請求項1ないし17のいずれか一項に記載の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩および医薬上許容される担体を含む、神経学的疾患の治療に使用するための医薬組成物。
【請求項24】
請求項1に定義される式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩の調製方法であって、
(a)式(II):
【化2】

(II)
(式中、R、R、A、およびnは、請求項1で定義した通りである)
で示される化合物を、式:R1’−L(式中、R1’は、Rに関して請求項1で定義した通りであり、またはそれと変換可能な基であり、Lは、ハロゲン原子などの適切な脱離基を表す)で示される化合物と反応させる工程;
(b)請求項1で定義した式(II)の化合物を、式:R1”=O(式中、R1”は=C1〜6アルキルまたは=C3〜7シクロアルキルであり、C3〜7シクロアルキル基は、C1〜3アルキルで置換されていてもよい)のケトンと反応させる工程、
(c)式(XI):
【化3】

(式中、Aは、結合であり、Rは、−ヘテロアリール、−ヘテロアリール−Y−アリール、−ヘテロアリール−Y−ヘテロアリール、−ヘテロアリール−Y−ヘテロシクリル、またはヘテロアリール−Y−C3〜8シクロアルキルであり、ここでAに結合したヘテロアリール環は、Aに結合した炭素とオルトの窒素原子を含有し、R、R、およびnは、請求項1で定義した通りである)
で示される化合物を加水分解脱炭酸する工程;
(d)保護された式(I)の化合物を脱保護する工程、あるいは
(e)式(I)のある化合物から別の化合物に相互変換する工程
を含む方法。

【公表番号】特表2008−509955(P2008−509955A)
【公表日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−526371(P2007−526371)
【出願日】平成17年8月12日(2005.8.12)
【国際出願番号】PCT/EP2005/008841
【国際公開番号】WO2006/018260
【国際公開日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【出願人】(397009934)グラクソ グループ リミテッド (832)
【氏名又は名称原語表記】GLAXO GROUP LIMITED
【住所又は居所原語表記】Glaxo Wellcome House,Berkeley Avenue Greenford,Middlesex UB6 0NN,Great Britain
【Fターム(参考)】