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ヒートシール可能な複合ポリエステルフィルム
説明

ヒートシール可能な複合ポリエステルフィルム

【課題】本発明の目的は、一つ以上の前述の問題に対処し、特に食料品用の、特にオーブンにかけられる食料品用の、および特に素早く準備できるオーブンにかけられる食品用の改良された、および、より経済的なパッケージング手段を提供することである。
【解決手段】第二のコポリエステル材料を含有するヒートシール可能な層を表面に有する第一のコポリエステル材料を含有する基材層を含み:(i)第一のコポリエステル材料および第二のコポリエステル材料はお互いに異なり;(ii)基材層のコポリエステルは芳香族ジカルボン酸および式Cn2n(COOH)2(式中nは2から8である)の飽和脂肪族ジカルボン酸を含有し;(iii)ヒートシール可能な層は一つ以上のワックスを含有する;(iv)収縮性または熱成形可能である、ヒートシール可能な共押出し複合ポリマーフィルムおよび、パッケージングフィルム、特に食料品を含む器に対するヒートシールのためのリッディングフィルムとしての複合ポリマーフィルムの使用、またはその製造中における使用。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は広くパッケージングに関し、特に食料品、特にオーブンにかけられる食料品のパッケージングに関する。本発明は特に容器、特に調理済みのオーブンにかけられる食品の容器のためのパッケージングとしての使用に好適な多層ポリマーフィルムに関し、本発明は、特に、容器にヒートシール可能であり、容器から剥離可能な多層フィルムに関する。本発明はさらに新鮮な冷凍食料品、特に肉および魚用のパッケージングに関する。
【背景技術】
【0002】
プラスチック容器は、食料品パッケージング等のパッケージング用途に次第に使用されてきており、特にコンビニエンス食料品用のパッケージングであり、たとえば、電子レンジ中でまたは従来式のオーブン中のどちらかでまたはどちらで加熱されてもよい調理済みのオーブンにかけられる食品である。電子レンジまたは従来式のオーブン中で使用するのに好適な容器は、通常、“両方のオーブンにかけられる(dual―ovenable)”とも称する。プラスチック容器はAPET/CPETトレー(結晶性ポリエチレンテレフタラート層上にアモルファスポリエチレンテレフタラート層を有する複合材料)であることが多い。ポリスチレンおよびポリプロピレン容器も使用されてきた。プラスチック容器は、通常、保存中にパッケージの中身の洩れおよび乾燥を防ぐために、容器をシールする蓋と共に使用される。さらに、蓋はパッケージ化された内容物に粘着するべきではなく、オーブン内で発生する熱に耐えることができなければならない。該容器蓋は、通常は、二軸延伸ポリエステルフィルム等の柔軟なポリマー基材およびヒートシール可能なコーティング層を含有する、“リッディング(lidding)フィルム”ともしばしば称する、多層フィルムである。
【0003】
リッディングフィルムを使用するシールされた容器の製造には、リッディングフィルムと容器とのシールの形成が伴う。このシールは、容器の表面に接着し、蓋と容器の間に効果的なシールを形成するようにシール可能なコーティング層を軟化または溶かすために、容器の上部に蓋を置き、熱および圧力を加えることで形成される。シールは、内容物の洩れを防ぐためには十分な強度がなければならない。フィルム蓋は消費者が容器から剥離可能である必要があり、このような場合には、シールは、内容物の洩れを防ぐために十分な強度がなければならないが、容器を開ける場合に接着が強すぎて蓋を除去するのが困難になってはならない。特に、蓋は剥離中に破れてはならず、フィルム蓋の一部が容器の内容物の中に落ちると、食料品を台無しにすることになるかもしれない。強度のあるシールおよび剥離容易な特性、すなわちきれいな剥離は、たとえば周囲の低温と、たとえばオーブンで袋詰めされた食品の内容物を加熱後の高温の両方で要求されるかもしれない。
【0004】
さらに、シールされるべき容器に食料品を配置する場合、食料品からの固体または液体または他の汚染物質と接触し、リッディングフィルムとシールされるべき容器の蓋の上面にそれらがとどまるかもしれない。これによって容器と蓋との間が不十分なシール特性となり、結局はパッケージ全体が不十分となるかもしれない。この点において性能がよいフィルム、すなわち蓋と容器との間の汚染物質の存在にもかかわらず良好なシール特性を示すフィルムは、良好な“シールスルーコンタミネーション(seal through contamination)”を示すと言われ、これは、さらに、これらのヒートシール可能なリッディングフィルムにとって望ましい特性である。従来のリッディングフィルムでは、この問題は一般にヒートシール層の厚さを増やすことで対処し、たとえば、厚さは約25μm以上になり、これが経済的に不利益となっている。
【0005】
調理中に受けた高温の結果、何らかの形で劣化したという印象をパッケージングが消費者に与えないようにするべきことも望ましい。したがって、透明なパッケージングフィルムは調理中に白くならないことが望ましい。
【0006】
さらに望ましいシール特性は、良好な“ホットタック(hot−tack)”粘着力特性を有することである。この特性では、基本的にシールされるべき表面と接触するヒートシール可能なフィルムを加熱し軟化(あるいは溶融)させた場合のヒートシール結合が形成される速度を測定する。ホットタック粘着力は、したがって、基本的にヒート結合シール強度特性に対応するが、ヒートシール結合開始後の非常に短い時間間隔(一般に0.1秒)でホットタック粘着力が測定される。ヒートシール結合強度は、ヒートシール結合が一旦完全に形成されてから測定され、それは普通はヒートシール結合が周囲温度に冷却された後であり、“低温(cold)ヒートシール結合強度”とも称することができる。良好なホットタック粘着力は、迅速で、効率的および信頼性のあるパッケージングには重要である。さらに、パッケージ化されべき食料品が容器の蓋の上に突き出るほどに十分にかさ高い場合には、迅速なヒートシール結合の形成が望まれる。一般に、ホットタック粘着力は、低温ヒートシール結合強度におよそ比例し、ホットタック粘着力を最大化することが望ましいけれども、ホットタック粘着力が非常に強い場合には、低温ヒートシール結合強度が強すぎて容易かつきれいな剥離ができないかもしれない。一般的に、ヒートシール可能なポリマーの分子量が大きくなるにつれて、ホットタック粘着力は増す。多くの熱可塑性ポリマーは、異なる温度での粘着性ではあるが、ホットタック粘着力をある程度示す。
【0007】
多くの従来技術のフィルムでは、ヒートシール可能な層を有機溶媒または、水性分散液または溶液のどちらかを使用して基材に適用する。有機溶媒の使用は、有害、使用中の危険、または環境に有毒および悪影響があるかもしれないので、通常は不利益である。さらに、このようにして製造されたフィルムは残留した溶媒をしばしば含むので、食料品と接触する用途に使用するには好適ではないかもしれない。有機溶媒を使用する通常の場合には“オフライン”コーティングステップを含み、すなわち、該溶媒はフィルム製造中に用いられる通常の巻き取り動作中にフィルムの付着または粘着(blocking)を生じさせる可能性があるので、基材の製造中ではいずれかの延伸後に熱硬化動作をさせる。国際公開第A−96/19333号のプロセス中等の水性分散液または溶液の使用では、有機溶媒の実質的な使用を避け;より経済的かつ効率的な“インライン”コーティングプロセスの使用ができ、すなわちフィルム基材を延伸する前または二軸延伸プロセスの延伸ステップ間でコーティング層が適用される;しかし水に可溶なまたは十分に分散しているコーティング組成物に限られる。インラインプロセスでは、オフラインコーティングプロセス中で遭遇するさらなる加熱または乾燥ステップの使用を避け、特にオフライン溶媒コーティングプロセスの使用を避ける。これらのプロセスはフィルムを脆くし、引張特性を劣化させ得る。したがって、一般的に、インラインでコートされたフィルムは優れた機械特性を有する。ヒートシール可能なフィルムは他のインラインコーティング技法でも製造されてきた。たとえば、英国特許第2024715号では、縦および横軸の延伸作業間の押出しコーティング手法(“インタードロー(inter−draw”コーティング)を使用してポリオレフィン基材にポリオレフィン材料を適用することを開示している。ヒートシール可能なフィルムを製造するためのポリエステル基材上へのポリオレフィンのインラインインタードロー押出しコーティングのプロセスは、英国特許第1077813号に開示されている。米国特許第4333968号は、ヒートシール可能で剥離可能なフィルムを供給するために、ポリプロピレン基材にエチレン酢酸ビニル(EVA)コポリマーをインタードロー押出しコーティングする方法を開示している。
【0008】
本明細書に開示されているパッケージングフィルムのさらなる形態は、予め調理され、卸売業者、小売業者または消費者に出荷される食料品における“クックイン(cook−in)”パッケージングとしての使用である。クックインパッケージングは食料品が中に配置されるトレーおよび、トレーにヒートシールされるポリマーリッディングフィルムを含んでもよく、または食料品の周りを全てパッケージングするポリマーフィルムまたはバッグを含んでもよい。これらのタイプの食料品は、消費者が暖める前にパッケージングを除去する必要もなく、従来式のオーブンまたは電子レンジで暖められてもよい。このようにして、肉を収縮包装する収縮性のポリマーフィルムバッグに生肉をパッケージすることが知られ、消費者がパッケージング中にある肉を調理する。該“クックイン”パッケージングは、食事を準備するための時間を節約し、消費者にはほとんど調理技術を要求しないので次第に人気が出てきている。上述したこのタイプのパッケージングは、特に、米国特許第4820536号、米国特許第5552169号、米国特許第6623821号、米国公開特許第2003/0021870−A1号、国際公開第2003/061957−A1号、国際公開第02/26493−A1号および国際公開第03/026892−A1号に開示されてきた。“クックイン”コンセプトは、ある消費者は嫌だと感じている、生肉または生魚に手を触れる必要がないので特に望ましい。さらに、生肉または生魚の取り扱いには食料品の安全面から関心が高まっており、予めパッケージ化されたクックイン食料品は汚染のリスクを減らす。調理の説明をパッケージング産物と一緒に提供することができるので、消費者にとっての利便性を増すこともできる。さらに、食料品のプリパッケージングは、食事量を管理する仕組みとして使用でき、増大する健康を意識した市場では望ましくなりつつある。プリパッケージングは、病原体およびバクテリアを死滅させるのに十分に高い温度まで食料品の内容物の中心部を到達させることで、袋詰めにされた食料品を適切かつ安全に調理することができることを保証するとともに、調理時間を削減することができるので消費者の利便性も向上させることができる。しかしながら、クックインパッケージングの利便性と調理された食料品の風味およびテクスチャ特性とのバランスも重要であり、消費者に味のついたまたはマリネのプリパッケージされたクックイン食料品を提供することも望ましいだろう。
【0009】
状況次第では、シーラントフィルムには収縮性または熱成形可能性も要求され、シーラントフィルム製造用の全ての従来式の製造プロセスが好適というわけではない。たとえば、非収縮ポリエステルシーラントフィルムは、非収縮性のPETベースフィルム上にコポリエステルシーラント層を溶媒コーティングすることで製造できる。しかしながら、ベース基材へ加えることができる熱量が非常に限られているので、収縮性のPETベース層または熱成形可能なPETベース層上への該コポリエステルの溶媒コーティングは困難である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、一つ以上の前述の問題に対処し、特に食料品用の、特にオーブンにかけられる食料品用の、および特に素早く準備できるオーブンにかけられる食品用の改良された、および、より経済的なパッケージング手段を提供することである。本発明のさらなる目的は、ヒートシール可能な、および、好ましくは剥離も可能な、特に食料品用の、特にオーブンにかけられる食料品用の、および特に素早く準備できるオーブンにかけられる食品用の、パッケージング手段としての使用に好適なフィルムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明によれば、表面に、第二のコポリエステル材料を含むヒートシール可能な層を有する第一のコポリエステル材料を含む基材層を含む、ヒートシール可能な共押出し複合ポリマーフィルムが提供され:
(i)第一のコポリエステル材料および第二のコポリエステル材料はお互いに異なり;
(ii)基材層のコポリエステルは一般式Cn2n(COOH)2の芳香族ジカルボン酸および飽和脂肪族ジカルボン酸を含み、ここでnは2から8であり;
(iii)ヒートシール可能な層は一つ以上のワックスを含み;および
(iv)複合フィルムは収縮性または熱成形可能である。
【0012】
本発明の他の実施形態によれば、第一のコポリエステル材料を含む基材および第二のコポリエステル材料を含むヒートシール可能な層の共押出しステップを有する、ヒートシール可能な複合ポリマーフィルムの製造プロセスが提供され:
(i)第一のコポリエステル材料および第二のコポリエステル材料はお互いに異なり;
(ii)基材層のコポリエステルは一般式Cn2n(COOH)2の芳香族ジカルボン酸および飽和脂肪族ジカルボン酸を含み、ここでnは2から8であり;
(iii)ヒートシール可能な層は一つ以上のワックスを含み;および
(iv)複合フィルムは収縮性または熱成形可能である。
【0013】
複合フィルムは好ましくは剥離可能でもある。
【0014】
このように、本発明では、好適な収縮性の複合フィルムばかりではなく、熱成形可能な複合フィルムも作製し、これは基材層の高分子材料の選択によって主に達成される。収縮または熱成形可能な特性は、より詳細に以下に記載される、適切な組成的特徴とプロセス条件によって与えられる。
【0015】
好ましくは、収縮性の複合フィルムの収縮は、機械方向および横軸両方で少なくとも10%、好ましくは少なくとも25%、および好ましくは少なくとも40%ある。収縮は、基材単独よりも、複合フィルムそれ自身上で測定される。フィルム製造における延伸および熱硬化ステップ中のプロセスパラメータを変更することで、最終的なフィルムの収縮を制御する方法は当業者によく知られ、より詳細に以下に記載される。
【0016】
熱成形プロセスは、フィルムを温度(T1)へ加熱するステップと、ここでT1は材料のガラス転移温度(Tg)よりも高く、もし材料が結晶溶融点(Tm)を示す場合にはT1は結晶溶融点よりも低く、および次に材料を変形させ、すなわち軟化し、ゴムのような、固体状態である間に材料を変形させるステップを含むプロセスである。熱成形可能なフィルムは:
(i)材料のガラス転移温度(Tg)を超える温度、材料が結晶溶融点(Tm)を示す場合には、結晶溶融点よりも低い温度で、可逆的に軟化し、その温度では材料は外部の力によって変形可能なゴムのような固体状態を呈し;
(ii)フィルムがガラス転移点よりも低い温度に一旦冷却されると、ガラス転移点を超える温度でフィルムに発生した変形を保持しなければならない。
【0017】
さらに、破断点の伸び(ひずみ)(ETB)は熱成形動作中に経験されるひずみよりも大きくなければならず、最大引張強さ(最大抗張力)(UTS)は引張強さよりも大きくなければならない。
【発明を実施するための形態】
【0018】
好適な熱成形可能なフィルムは市販されており、当業者であればそれらの製造方法およびそれらの特性をよく知っているであろう。熱成形可能性は、材料のガラス転移温度上の応力歪み曲線によって示される(たとえば、“熱成形”JamesL. Throne著(Karl Henser Verlag出版、ミュンヘン1987;ISBN3−446−14699−7を参照)。熱成形可能なポリマーフィルムは、標準ポリマーフィルムと比較すると、材料のTgを超えた温度でフィルムを延伸するために要求される比較的小さい力と、延伸量が比較的大きいことによって特徴付けられる。ASTMD882に従って測定されるUTSおよびETBによる熱成形可能性の定量的評価では、Tgを超える温度での熱成形可能なフィルムの該測定は比較的不正確であるために、定量的評価が不十分であることが分かった。長方形のフィルムストリップを使用している場合にグリップの真上で破壊がよく起こるので、不正確なデータとなるのである。フィルムサンプルにドッグボーン形状を使用した場合には、ストリップを切断した切痕のために、予期していたよりも短い伸張で破壊が起こるので、やはり不正確な測定となるのである。熱成形可能性の評価は一つ以上のヤング率、引張強さおよび塑性係数、以下の明細書で記載されるように、特にTgを超える温度におけるフィルムの引張強さおよび塑性係数を測定することによってより適切に達成される。Tgを超える様々な温度におけるこれらのパラメータの測定によってフィルムの熱成形可能性の一般的な目安を提供すが、応力歪み挙動は熱成形プロセスの温度でのみ原則的に意味を持つので、フィルムの種類および厚さ、要求される変形(あるいは“引っ張り(draw)”)度、使用される装置および加えられる変形ひずみの大きさおよび割合等の要因に依存する。より基本的には、もちろん、一旦冷却されると、熱成形性は、変形したフィルムは変形形状を保持することを要求する。したがって、熱成形可能なフィルムの重要な特性は、フィルムを所望のひずみへ延伸させた後の、プロセシング温度で誘導された応力の緩和である。この特性は、ほとんどの場合に、定義済みの時間(秒)後に保持された応力の割合で、または定義済みの割合だけ応力を緩和するのに要求される時間で表され、熱成形可能なフィルムでは、これらのパラメータの値はできる限り小さくなるべきことが、当該技術分野において知られている(たとえば“Viscoelastic Properties of Polymers”;JohnD.Ferry著、page8etseq.、第3版、Wiley、ニューヨーク州;ISBN0−471−04894−1;および“Mechanical Properties of Solid Polymers”、I.M.Ward著、第2版、John Wiley)参照)。
【0019】
フィルム中の結晶化度の割合(X)で、フィルムの熱成形能力の目安を示すことができる。一実施形態では、コポリエステル基材の結晶化度の割合(X)は約50%よりも小さく、一層好ましくは約45%よりも小さく、一層好ましくは5から約42%の範囲であり、一層好ましくは3から約40%の範囲である。
【0020】
本明細書に記載されている複合フィルムは、好ましくはヒートシール可能であり、および、剥離可能なフィルムである。本明細書で使用する場合、“ヒートシール可能で剥離可能なフィルム”という用語は、加熱で表面にシールを形成することができ、そのシールはフィルムを破壊しないで剥がすことができるフィルムを指す。本明細書に記載されているフィルムの好ましい剥離可能な特性は、高シール強度または“溶着可能な(weldable)”フィルムとは区別される。
【0021】
本発明の複合フィルムによれば、一般に、ヒートシール強度(周囲温度)は、一般的なAPET/CPETトレーのAPET側にシールされる場合には、約200から約1800g/25mmの範囲であり、好ましくは約200から約1500g/25mm、好ましくは約200から約1400g/25mm、好ましくは少なくとも300g/25mm、好ましくは少なくとも400g/25mm、および好ましくは約1200g/25mm以下、一層好ましくは約1000g/25mm以下を示す。一実施形態では、ヒートシール強度は、一般的なAPET/CPETトレーのAPET側にシールされる場合には、約200から約1200g/25mmの範囲であり、一層好ましくは約400から約900g/25mmの範囲である。一般的なヒートシールフィルムのそれ自体への強度は、約200から約1400g/25mmの範囲であり、好ましくは約400から約600g/25mmの範囲である。
【0022】
調理前、調理中、調理後に要求された性能を達成するために、ヒートシール結合の強度は変化させることができる。ヒートシール層の厚さおよび化学的性質のほかに、ヒートシール結合を形成するために使用されるプロセス条件を変化させることでヒートシール結合の強度を変化させてもよい。第一の実施形態では、ヒートシール結合は消費者によって剥離可能であることが意図され、ヒートシール結合強度は、調理を終了次第、消費者がフィルムをはがすことができる一方で、調理中にヒートシール結合が切れない程度に十分に強い。この実施形態では、ヒートシール結合強度は、一般に、200から1800g/25mmの範囲であり、好ましくは少なくとも300、一層好ましくは少なくとも400g/25mm、および好ましくは400から1500g/25mmの範囲内、好ましくは400から1200g/25mmの範囲内である。他の実施形態では、調理中にヒートシール結合は破裂する、すなわち複合フィルムが自分でガス抜きをする(self−venting)パッケージングを提供する。調理中に予め定められた閾値を超えてパッケージング内の圧力が増加すると、ヒートシール結合の破裂が生じ、破裂したヒートシール結合を介して空気を抜くことが可能になる。ヒートシール可能な層の化学的性質および厚さの変化、および/またはヒートシール結合を形成するプロセス条件の変化によって、本明細書に記載されているように、製造者は、調理中に入力される一定および規定の電力に対して、調理中に結合が壊れる時間を制御することが可能になる。さらに、パッケージデザインおよびシール手法の変更によって、製造者はヒートシール結合が壊れる場所を制御することが可能になり、調理中にパッケージング中の液体が望んでいないのに漏れることを防止し、および/または、一旦調理が終了すれば消費者がパッケージングを容易かつきれいに開封できる点で都合のよいことかもしれない。
【0023】
フィルムのホットタック粘着力強度は、トレーの充填およびシーリングルまたは蓋をするラインでの使用中にフィルムの良好な性能を確保するために調整することができる。充填ラインでの良好なホットタックを示すフィルムは好ましいホットタック値を有し、この値は明細書で以下に記載されるように測定され、少なくとも3ニュートン、好ましくは少なくとも4ニュートン、しかし好ましくは約5ニュートン以下、および好ましくは約3から約5ニュートンの範囲である。
【0024】
複合フィルムの各層は以下により詳細に記載する。
【0025】
基材層は自己支持型フィルムまたはシートであり、これはフィルムまたはシートが支持基体が無くとも独立して存在できることを意味している。基材層のフィルム形成熱可塑性コポリエステル樹脂は基材の主な構成であり、基材の総質量の少なくとも50質量%、好ましくは少なくとも65質量%、好ましくは少なくとも80質量%、好ましくは少なくとも90質量%、および好ましくは少なくとも95質量%を構成している。
【0026】
基材層として有用な合成された線状コポリエステルはジカルボン酸またはそれらの低級アルキルジエステルを縮合することで得られ、低級アルキルジエステルは、例えばテレフタル酸(TA)、イソフタル酸、フタル酸、2,5−、2,6−または2,7−ナフタレンジカルボン酸、コハク酸、セバシン酸、アジピン酸、アゼライン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、ヘキサヒドロ−テレフタル酸または1,2−ビス−p−カルボキシフェノキシエタン(ピバリン酸等のモノカルボン酸を含んでもよい)と一つ以上のグリコール、特に脂肪族または脂環式グリコールは、例えばエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールおよびジエチレングリコールとの低級アルキルジエステルである。脂肪族グリコールが好ましく、および、好ましくはエチレングリコールであって、エチレングリコールは(ポリエステルの合計ジオール含有量に対して)5モル%以下のジエチレングリコールを含有していてもよい。このように、グリコールは適切な低分子量のジオール(すなわち約250未満の分子量を有し)であって、基材層のコポリエステルに使用されるグリコールは、典型的には250を超える平均分子量、より典型的には少なくとも平均分子量400およびより典型的には少なくとも平均分子量約1000を有するPEG等のポリ(アルキレンオキシド)グリコールから選択されることを想定していない。基材層のコポリエステルは好ましくは上記の芳香族ジカルボン酸から選択される少なくとも一つの芳香族ジカルボン酸を含有し、好ましくは前記少なくとも一つの芳香族ジカルボン酸はTAである。一実施形態では、コポリエステルは、ただ1種の芳香族ジカルボン酸を含有し、好ましくはTAである。本発明で使用されるジカルボン酸モノマーはスルホン化されていることを想定していない、すなわちスルホン酸基またはそれらの塩を含有するジカルボン酸(すなわち−SO3X部分(ここでXはHまたはアルカリ金属)を含有するジカルボン酸、例えばナトリウムスルホ−イソフタレート)から選択されることを想定していない。基材層のコポリエステルは、さらに、少なくとも一つの(一般にただ一つの)アゼライン酸等の一般式Cn2n(COOH)2(式中nは2から8である)の飽和脂肪族ジカルボン酸を含有する。一実施形態では、基材層のコポリエステルのジカルボン酸フラクションは、少なくとも一つの(好ましくはただ一つの)上で定義した芳香族ジカルボン酸、および少なくとも一つの(好ましくはただ一つの)上で定義した脂肪族ジカルボン酸からなる。
【0027】
好ましくは、基材のコポリエステルは芳香族ジカルボン酸のコポリエステルの合計二酸フラクションに対して少なくとも90モル%、および、脂肪族ジカルボン酸のコポリエステルの総ての二酸フラクションに対して10モル%以下を含有する。
【0028】
基材層はリサイクル材料を基材層の50質量%レベルまで、好ましくは少なくとも10質量%、好ましくは少なくとも25質量%、および一層好ましくは基材層の少なくとも40質量%含有してもよい。“リサイクル材料”という用語は、本発明の複合フィルムからなる廃材を意味し、該廃材は、当該技術分野において知られた、エッジトリミング(通常、フィルム製造中のテンタークリップのフィルムのエッジ部)から、長手方向に沿って細長く切られた後の取り残しの余分なフィルムから、スタートアップフィルム(すなわち製造工程の開始時に製造されたフィルム)から、または他の理由で失敗したフィルムから誘導してもよい。驚くべきことに、リサイクル材料は、フィルム製造プロセスにおいて問題を発生しないで、ヒートシール可能な層からのワックスを含むような所与の高比率で基材層に使用することができる。
【0029】
基材は上述のフィルム形成材料の一つ以上の分離した共押出層を含んでいてもよい。各層の高分子材料は同一または異なっていてもよい。たとえば、基材は一つ、二つ、三つ、四つまたは五つまたはより多くの層を含んでいてもよく、一般的に多層構造はAB、ABA、ABC、ABAB、ABABAまたはABCBAのタイプを含んでもよい。好ましくは、基材は一つの層を含む。
【0030】
ヒートシール可能な層は、容器の表面にヒートシール結合を形成することができ、主に高分子材料を含有する。高分子材料は、ヒートシール可能な層の主要な成分であり、この高分子材料は、ヒートシール可能な層の総質量の少なくとも50質量%、好ましくは少なくとも65質量%、好ましくは少なくとも80質量%、好ましくは少なくとも90質量%、および好ましくは少なくとも95質量%を構成している。ヒートシール可能な層の高分子材料は、結合されるべき表面に接着するために適切に湿潤することができるのに十分に小さい粘度になる程度に十分に軟化する。ヒートシール結合は、フィルム中の他の層を溶かさずに、ヒートシール可能な層の高分子材料を軟化させるための加熱および加圧によって達成される。このように、ヒートシール可能な層の高分子材料は、基材の高分子材料の融点よりも低い温度でヒートシール結合が形成できる温度で軟化が開始しなければならない。一実施形態では、ヒートシール可能な層の高分子材料は、基材のポリマー材料の融点よりも約5から50℃低い温度、好ましくは約5から30℃低い温度、および好ましくは少なくとも約10℃低い温度でヒートシール結合が形成できるような温度で軟化を開始しなければならない。
【0031】
好ましい実施形態では、ヒートシール可能な層は、少なくとも一つの(好ましくはただ一つの)芳香族ジカルボン酸および少なくとも一つの(好ましくはただ一つの)、一つ以上のグリコールを有する脂肪族ジカルボン酸(あるいはそれらの低級アルキル(すなわち炭素原子が14個まで)ジエステル)から誘導されたコポリエステル樹脂から基本的には構成され、または含有する。
【0032】
コポリエステルの形成は、好都合なことに、通常275℃以下の温度での縮合またはエステル−相互交換によって既知の方法で達成される。好ましくは、芳香族ジカルボン酸は、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、および2,5−、2,6−または2,7−ナフタレンジカルボン酸から選択され、好ましくは芳香族ジカルボン酸はテレフタル酸である。ヒートシール可能な層で使用されるジカルボン酸モノマーはスルホン化されていることを想定していない、すなわちスルホン酸基を含有するジカルボン酸またはそれらの塩から選択されることを想定していない(すなわち−SO3X部分(ここでXはHまたはアルカリ金属)を含有するジカルボン酸、例えばナトリウムスルホ−イソフタレート)。好ましい脂肪族ジカルボン酸は、コハク酸、セバシン酸、アジピン酸、アゼライン酸、スベリン酸またはピメリン酸等の一般式Cn2n(COOH)2(式中nは2から8である)の飽和脂肪族ジカルボン酸であり、好ましくはセバシン酸、アジピン酸およびアゼライン酸であり、および一層好ましくはアゼライン酸である。一実施形態では、ポリエステルは90%以下の芳香族ジカルボン酸(好ましくはTA)および少なくとも10%の脂肪族ジカルボン酸を含有し、パーセントはポリエステルの合計二酸含有量のモルパーセントであり、相対軟化温度について明細書において上述したように、基材およびヒートシール可能な層のコポリエステルは異なる。好ましくは、コポリエステル中に存在する芳香族ジカルボン酸の濃度は、コポリエステルのジカルボン酸成分ベースで、約80モル%以下、および好ましくは45から80モル%の範囲、一層好ましくは50から70モル%、および特に55から65モル%である。コポリエステル中に存在する脂肪族ジカルボン酸の濃度は、コポリエステルのジカルボン酸成分ベースで、少なくとも約20モル%、および好ましくは20から55モル%の範囲、一層好ましくは30から50モル%、および特に35から45モル%である。好ましいグリコールは脂肪族グリコールであり、一層好ましくはアルキレングリコールである。このように、好適なグリコールは、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコールおよび1,6−ヘキサンジオール等の脂肪族ジオールを含有する。エチレングリコールまたは1,4−ブタジオールが好ましい。このように、グリコールは適切な低分子量のジオール(すなわち約250未満の分子量を有し)であって、ヒートシール可能な層のコポリエステルに使用されるグリコールは、典型的には250を超える平均分子量、より典型的には少なくとも平均分子量400およびより典型的には少なくとも平均分子量約1000を有するPEG等のポリ(アルキレンオキシド)グリコールから選択されることを想定していない。ヒートシール可能な層のコポリエステルは、このように、適切には線状コポリエステルである。ヒートシール可能な層の製造は、一般に異なるポリエステルのブレンドよりも単一ポリエステル種を使用することで達成される。
【0033】
好ましくは、コポリエステルのTgは約20℃以下であり、好ましくは約10℃以下、好ましくは約0℃以下、および好ましくは約−10℃以下である。一実施形態では、コポリエステルの融点Tmは好ましくは約160℃以下、好ましくは約150℃以下、一層好ましくは約140℃以下、および好ましくは以下約130℃以下である。
【0034】
特に好ましい該コポリエステルの例は、(i)アゼライン酸およびテレフタル酸と脂肪族グリコール、好ましくはエチレングリコールとのコポリエステル;(ii)アジピン酸およびテレフタル酸と脂肪族グリコール、好ましくはエチレングリコールとのコポリエステル;および(iii)セバシン酸およびテレフタル酸と脂肪族グリコール、好ましくはブチレングリコールとのコポリエステルである。好ましいポリマーは、−40℃のガラス転移点(Tg)および117℃の融点(Tm)を有するセバシン酸/テレフタル酸/ブチレングリコールのコポリエステル(好ましくは、その成分の相対モル比は45−55/55−45/100であり、一層好ましくは50/50/100である)、および−15℃のTgおよび150℃のTmを有するアゼライン酸/テレフタル酸/エチレングリコールのコポリエステル(好ましくは、その成分の相対モル比は40−50/60−50/100であり、一層好ましくは45/55/100である)を含有する。
【0035】
ヒートシール可能な層は一つ以上のワックス、典型的には一種類だけのワックスを含有する。ワックスは天然ワックスまたは合成ワックスであってもよく、好ましくは少なくとも50℃の融点を有する。天然ワックスは、好ましくは植物ワックス(カルナバワックス等)またはミネラルワックス(モンタンワックスおよびオゾケライト等)のどちらかである。パラフィンワックス(直鎖炭化水素を含有する高度に精製された低分子量ワックス)を使用してもよい。合成のワックスの例は、フィッシャートロプシュワックス(石炭ガス化によって製造され、約300から約1400g/molの範囲の分子量を有する)、および酸化および非酸化(好ましくは酸化)低分子量ポリエチレンワックス(約500から約3000g/molの範囲の分子量を有する)も対応するポリプロピレンワックスも含む。しかしながら、好ましい種類のワックスはアミドワックスである。アミドワックスは、通常、ヒートシール可能な層のベースコポリエステルとは混ざらない。アミドワックスは、一級、二級、三級または、オレアミドおよびエルカミド等のビス(脂肪)アミドであってもよい。異なる種類の実施形態はエルカミド、ベヘンアミド、オレアミドまたはステアロアミド等の一級脂肪アミド;ステアリルエルカミド、エルシルエルカミド、オレイルパルミトアミド、ステアリルステアロアミドまたはエルシイ(erucyi)ステアロアミド等の二級脂肪アミド;ジメチルステアロアミドまたはジエチルステアロアミド等の三級脂肪アミド;およびN,N’−エチレンビス(ステアルアミド)、N,N’−メチレンビス(ステアルアミド)、N,N’−プロピレンビス(ステアルアミド)、N,N’−エチレンビス(オレアミド)、N,N’−メチレンビス(オレアミド)、またはN,N’−プロピレンビス(オレアミド)等のN,N’−ビス(脂肪)アミドを含む。好ましくは、ワックスはN,N’−ビス(脂肪)アミドから選択され、一層好ましくはN,N’−エチレンビス(オレアミド)またはN,N’−エチレンビス(ステアルアミド)から選択される。ワックスは前述したヒートシール可能な層を含む複合フィルムの共押出しによる製造に役立つ。
【0036】
好ましい実施形態では、ワックスは、ヒートシール可能な層の総質量の約0.1から約3質量%、好ましくは約0.5から約3質量%、好ましくは2質量%以下、および一般に約1から約2質量%のレベルで存在する。
【0037】
複合フィルムの厚さは、好ましくは約5から300μm、一層好ましくは約5から100μm、好ましくは約5から約50μm、好ましくは約10から30μm、および一般に約12から約25μmの厚さである。基材層はヒートシール可能な層よりも相当厚い。ヒートシール可能な層の厚さは好ましくは約0.5から約4μm、好ましくは約1.0μmから約3.0μm、一層好ましくは約1.5から約2.5μmである。
【0038】
複合シートは、好ましくは14から26Kg/mm2の範囲の最大引張強さ(UTS)を有する。
【0039】
複合の形成は当該技術分野において知られた従来式の押出し技法であって、以下に記載される手順に従って達成される。一般に、押出しプロセスは、一つ以上の溶融ポリマー層の押出しステップ、押出物の急冷ステップおよび少なくとも一方向への急冷押出物の配向ステップを含む。
【0040】
フィルムは、一軸に配向していてもよい、しかし好ましくは二軸に配向されている。配向は当該技術分野において知られた配向したフィルムを製造するためのどのようなプロセスによっても達成され、たとえばそれには管状またはフラットフィルムプロセスがある。二軸配向は、機械的および物理的性質の組み合わせを満足させるために、フィルム面で二つの相互に垂直な方向に引っ張ることで達成される。管状プロセスでは、同時二軸配向は、熱可塑性チューブを押出し、急冷後に、再加熱し、そして内部ガス圧で横軸配向を誘導するために広げ、縦軸の配向を誘導する割合で吸引することで達成される。
【0041】
好ましいフラットフィルムプロセスでは、フィルム形成ポリマーをスロットダイを介して押出し、ポリマーを急冷して確実に非晶質状態にするために、冷却キャスティングドラム上で急冷させる。配向は基材ポリエステルのガラス転移温度を超えた温度で、少なくとも一つ方向に急冷押出物を延伸することで得られる。順次配向は、フラットな、急冷押出物をまず最初に一方向、ほとんどの場合縦軸の(すなわち機械)方向、すなわちフィルム延伸機械の回転方向に延伸し、次に横軸方向に延伸することで達成することができる。押出物の回転延伸は、好都合なことに一組の回転ロールまたは二対のニップロール間で得られ、横軸の延伸はテンター装置で得られる。あるいは、キャストフィルムを二軸テンターの回転および横軸両方向に同時に延伸してもよい。延伸は、通常、配向したフィルム、特にポリエステルフィルム、の寸法を、2から5倍、通常少なくとも2.5倍、好ましくは4.5倍以下、より典型的には4.0倍以下に、元の寸法をそのまたはそれぞれの方向へ延伸することで得られる。本発明では、機械方向(MD)の延伸比は、好ましくは約2.5から約3.7の範囲である。収縮可能なフィルムでは、横軸方向(TD)の延伸比は、好ましくは約3.0から約4.3である。熱成形可能なフィルムでは、横軸方向の延伸比は、好ましくは約3.0から約4.0である。MD延伸ステップは基材層の高分子材料のTgよりも高い温度でなされ、この温度は、一般に、基材層の高分子材料のTgよりも30℃高い温度未満、好ましくはTgよりも20℃高い温度未満および一層好ましくはTgよりも15℃高い温度未満の温度である。一般に、MD延伸ステップは約55から約80℃の範囲で行われる。TD延伸ステップは、基材層の高分子材料のTgよりも高い温度でなされ、この温度は、一般に、基材層の高分子材料のTgよりも80℃高い温度未満、好ましくはTgよりも60℃高い温度未満および一層好ましくはTgよりも50℃高い温度未満の温度である。本明細書に記載されている収縮性のフィルムでは、TD延伸温度は一般に約65から約100℃の範囲であり、好ましくは約65から約90℃であり、フィルムは一般に約55から約85℃の範囲の温度で予熱される。本明細書に記載されている熱成形可能なフィルムでは、TD延伸温度は一般に約90から約115℃の範囲であり、一般に約90から約110℃であり、フィルムは一般に約80から約95℃の範囲の温度で予熱される。バランスが取れた特性を所望する場合には好ましいことではあるが、機械および横軸方向に均等に延伸する必要はない。
【0042】
延伸フィルムは、基材ポリエステルの結晶化を誘導するために、基材ポリエステルのガラス転移温度を超えるがそれらの融点よりも低い寸法拘束温度で熱硬化させることによって寸法を安定させてもよく、好ましくはそのようにして安定させる。熱硬化には、延伸フィルムに寸法安定性を提供し、延伸状態でフィルムを“固定(locking)”する効果がある。加熱によるフィルムの収縮動作は、製造における延伸作業後に、フィルムが熱硬化されたか否か、およびどの程度まで熱硬化されたかに依存する。一般に、熱硬化作業中に温度T1を経験したフィルムは、その後、製造後の熱に曝しても、温度T1以下では実質的に収縮しない。フィルムを熱硬化させる温度を上昇させるにしたがって、フィルムの引裂抵抗が変化してもよい。従って、実際の熱硬化温度および時間はフィルムの組成物によって異なるであろうが、フィルムの引裂抵抗特性を実質的に低下させるように選択するべきではない。これらの制約範囲内では、熱硬化温度は約50から約250℃が通常望ましく、一実施形態では約100から約250℃であり、より一般には約120から約230℃である。本発明の収縮性のフィルムでは、熱硬化温度は一般に約50から約200℃の範囲であり、好ましくは約50から約185℃であり、一実施形態では約120から約200℃である。本発明の熱成形可能なフィルムでは、熱硬化温度は一般に約185から約225℃の範囲である。フィルムは所与の寸法から約5%まで緩和されてもよく、一般に熱硬化ステップ中は約2−4%緩和されるが、この寸法緩和(“トーイン(toe−in)”)を、フィルムの収縮を調節するために使用してもよい。
【0043】
基材およびヒートシール可能な層を含む本発明の複合フィルムは、複数のオリフィスダイの開口部から各フィルムを形成する層を同時に共押出しをし、その後、溶融したままの層を合体させることによる共押出し、または、好ましくは、ダイマニフォールドに続いているチャネル内で、各ポリマーの溶融流を一チャンネル共押出しで最初に合体させ、その後、本明細書で前述した配向および熱硬化が可能な多層ポリマーフィルムを製造するための混合しない層流条件でダイオリフィスから一緒に押出しすことによる共押出しで得られる。
【0044】
一つ以上のフィルムの層は、好都合なことに、ポリマーフィルム製造で使用されていた従来の添加剤の何れをも含有していてもよい。従って、架橋剤、染料、顔料、発泡剤、潤滑剤、抗酸化剤、遊離基捕捉剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、粘着防止剤、界面活性剤、スリップ助剤、蛍光増白剤、光沢向上剤、プロデグラデント(prodegradents)、粘度調整剤および分散安定剤等の作用剤を必要に応じて取り込んでもよい。特に複合フィルムは微粒子充填剤を含有してもよく、たとえば、それは微粒子無機充填剤または不混和性樹脂充填剤または二つ以上の該充填剤混合物であってもよい。該充填剤は当該技術分野において知られている。
【0045】
微粒子無機充填剤は従来の無機充填剤を含み、特に、無機充填剤はアルミナ、タルク、シリカ(特に沈降シリカまたはケイソウ土シリカおよびシリカゲル)およびチタニア、焼成白土等の金属または半金属酸化物およびカルシウムおよびバリウムのカルボナートおよびサルフェート等のアルカリ金属塩である。微粒子無機充填剤は、発泡または非発泡タイプであってもよい。好適な微粒子無機充填剤は、均質で、基本的に、二酸化チタンまたは硫酸バリウムのみ等の単一の充填剤材料または化合物から構成されていてもよい。あるいは、主要な充填剤材料は追加の修飾成分と関連しているので、少なくとも一部の充填剤は不均質であってもよい。たとえば、主要な充填剤粒子は、充填剤がポリマー層と適合する度合いを変更し促進するために、顔料、石けん、界面活性カップリング剤または他の改質剤等の表面改質剤で処理されてもよい。好ましい微粒子無機充填剤は、二酸化チタンおよびシリカを含有する。無機充填剤は微粉化されるべきであり、その体積分散メジアン粒子直径(全ての粒子の体積の50%に対応する球の直径に等価であって、粒子の直径に対する体積%に関する累積分布曲線で読みとれ、しばしば“D(v、0.5)”値とも称する)は、好ましくは0.01から10μmの範囲であり、一層好ましくは0.01から5μm、一層好ましくは0.05から1.5μm、特に0.15から1.2μmの範囲である。体積分散メジアン粒子直径±0.8μm、および特に±0.5μmの範囲内で、無機充填剤粒子の体積は、好ましくは少なくとも90%、一層好ましくは少なくとも95%である。充填剤粒子の粒度は、電子顕微鏡、コールターカウンター、沈降分析および静的または動的光散乱によって測定してもよい。レーザー光回折に基づく技法が好ましい。中央粒子径は、選択された粒子径の粒子体積の百分率を示す累積分布曲線をプロットし、中央値(50パーセンタイル値)を測定することで決定されてもよい。
【0046】
好ましい実施形態では、ヒートシール可能な層は、(層の総質量に基づいて)少なくとも約0.5質量%、および約5質量%以下、好ましくは約2質量%以下、および好ましくは約1.5質量%以下の無機充填剤粒子を含む。充填剤粒子は明細書において上述した充填剤粒子から選択され、好ましくはシリカおよびタルクから選択され、好ましくはシリカである。この実施形態では、容認できない混濁または他の光学的特性の劣化がなく、フィルムの巻線性(すなわちフィルムがロールに巻かれた場合にブロッキングまたは付着が無いこと)が改良された。驚くべきことに、約0.5から約5質量%のレベルで添加された充填剤がフィルムの剥離性に関して利点を提供し、本明細書に記載されている充填剤の上限を超えると、ヒートシールされた表面(前述の容器等)から剥離される場合にフィルムは引き裂かれやすくなることが見出された。発明者らは理論に制約されることを意図していないが、充填剤粒子は本発明のヒートシール可能な層に使用されているコポリエステルに非常に固く結合しており、これらの充填剤粒子は裂け始めポイントとして振る舞うと信じられている。フィルムが剥離されると、充填剤粒子の十分に高い濃度によってポリマーマトリックス中の局所応力が限界レベルを超え、層間剥離する代わりに、充填剤がコポリエステルに接着し、引き裂きの原因になると信じられている。
【0047】
熱成形可能性は、一般に基材層中に、可塑剤を取り入れることでさらに改良することが可能である。好適な可塑剤としては、ジメチルフタラート、フタル酸ジエチル、ジ−n−ブチルフタラート、ジ−n−へキシルフタラート、ジ−n−ヘプチルフタラート、ジ−2−エチルヘキシルフタラート、ジ−n−オクチルフタラート、ジ−n−ノニルフタラート、ジエチルイソフタレート、ジ−n−ブチルイソフタレート、ジ−2−エチルヘキシルイソフタレート、ジエチルテレフタレート、ジ−n−ブチルテレフタレート、ジ−2−エチルヘキシルテレフタレート等の芳香族ジカルボン酸エステル;トリエチルホスファート、トリ−n−ブチルホスファート、トリオクチルホスファート、クレシルホスファート等のリン酸エステル;ジメチルセバカート、ジエチルセバカート、ジ−n−ブチルセバカート、ジアミルセバカート等のセバシン酸エステル;ヘキシルアジパート等のアジピン酸エステル;ブチルフタリルブチルグリコラート、トリブチルシトラート、テトラヒドロフルフリルオレート、メチルアセチルリシノレート等のエステル;およびポリエチレングリコール等が挙げられる。一実施形態では、可塑剤は、優れた耐熱性を有する芳香族ジカルボン酸エステル(特にフタル酸エステル)から選択され、著しく熱成形性を改良することができ、フィルム形成プロセス中の昇華問題およびブリードアウトの問題が無い。可塑剤の大気圧における融点は、好ましくは少なくとも300℃以上であり、一層好ましくは少なくとも350℃である。層中の可塑剤の含有量は、層の高分子材料の質量ベースで、好ましくは0.01から5質量%、一層好ましくは0.05から2質量%である。
【0048】
層の組成物の成分は従来の方法で混合されてもよい。たとえば、層ポリマーが得られるモノマー反応物との混合によって、または成分をポリマーとタンブルまたはドライブレンドによって、または押出機中で混ぜ合わせることによって混合し、その後冷却し、ほとんどの場合、粒体またはチップに粉砕してもよい。マスターバッチ技術も採用してもよい。
【0049】
一実施形態では、本発明のフィルムは光学的に透明であり、ASTM規格D1003に従った測定で、好ましくは散乱可視光(曇り度)の割合は25%未満、好ましくは15%未満、10%未満、好ましくは8%未満、および特に6%未満である。
【0050】
他の実施形態では、フィルムは不透明および高充填であり、好ましくは、透過光学濃度(TOD)(サクラ濃度計;タイプPDA65;透過モード)の範囲が0.1から2.0、一層好ましくは0.2から1.5、一層好ましくは0.25から1.25、一層好ましくは0.35から0.75および特に0.45から0.65を示す。フィルムは、好都合なことに、有効量の乳白剤をポリマーブレンドへ取り込むことで不透明状態になる。好適な乳白剤は、不混和性樹脂充填剤、微粒子無機充填剤または二つ以上の本明細書で前述した充填剤の混合物を含有する。所与の層に存在する充填剤の量は、層ポリマーの質量ベースで、好ましくは1質量%から30質量%の範囲であり、一層好ましくは3質量%から20質量%、特に4質量%から15質量%、および特に5質量%から10質量%の範囲である。不透明フィルムの表面は、好ましくは本明細書で記載するように測定される白さ指数が、60から120ユニットの範囲、一層好ましくは80から110ユニット、特に90から105ユニット、および特に95から100ユニットの範囲を示す。
【0051】
ヒートシール可能な層に接触している基材の表面を本明細書では第一側面と称する。ヒートシール可能な層に接触している表面と反対の基材の表面を、本明細書では第二側面と称する。基材の第二側面上には、一つ以上のさらなるポリマー層またはコーティング材料を有していてもよい。すべての第二側面のコーティングは、好ましくは“インライン”で実施される。本発明の複合フィルムは、ヒートシール可能な層の露出面にはどのような追加の層もなく、製造され、貯蔵され、販売されおよび使用されることが意図されている。
【0052】
一実施形態では、第二側面上の追加のコーティングは、取り扱い性およびフィルムの巻線性を改良するために“スリップコーティング”を含んでもよい。好適なスリップコーティングは、たとえば、その開示が参照によって本明細書に援用される欧州特許第A−0408197号に記載されているような架橋剤をさらに含有してもよい、アクリルおよび/またはメタクリルポリマー樹脂の不連続層であってもよい。他のスリップコーティングは、たとえば、それらの開示が参照によって本明細書に援用される米国特許第5925428号および米国特許第5882798号に開示されている、ケイ酸カリウムコーティングを含有してもよい。
【0053】
さらなる実施形態では、基材の第二側面の上には印刷可能なまたはインク受理層が配置され、基材と印刷可能なまたはインク受理層との間にはプライマー層(欧州特許第0680409号、欧州特許第0429179号、欧州特許第0408197号、欧州特許第0576179号または国際公開第97/37849号等に開示され、それらの開示は参照によって本明細書に援用される)が粘着力を増加させるために配置されてもよい。好適な印刷可能なまたはインク受理層は、たとえば、欧州特許第0696516号、米国特許第5888635号、米国特許第5663030号、欧州特許第0289162号、欧州特許第0349141号、欧州特許第0111819号および欧州特許第0680409号に開示され、それらの開示は参照によって本明細書に援用する。好ましいインク受理層は、欧州特許第A−0408197号に開示されているアクリルおよび/またはメタクリルポリマー樹脂を含有する。好ましい受理層ポリマーは、アルキルアクリラートモノマーユニットおよびアルキルメタクリラートモノマーユニット、好ましくはエチルアクリラートおよびアルキルメタクリラート(好ましくはメチルメタクリラート)を含有する。好ましい実施形態では、アルキルアクリラートモノマーユニットが約30から約65モル%の割合で存在し、アルキルメタクリラートモノマーユニットは約20から約60モル%の割合で存在する。特に好ましい実施形態では、ポリマーは約35から60モル%のエチルアクリラート、約30から55モル%のメチルメタクリラートおよび約2から20モル%のメタクリルアミドを含有する。該ポリマーは、好ましくは、水性分散体または代替的に有機溶媒中の溶液として基材に適用される。ポリマー組成物は、すでに配向したフィルム基材に適用してもよい。しかしながら、好ましくは延伸作業前または延伸作業中に適用されることで効果がある。基材が二軸配向される場合には、インク受理層は、二軸延伸作業の二段階(縦軸および横軸)の間に適用されることが好ましい。
【0054】
一実施形態では、複合フィルムは、本明細書に定義されているように、基材およびヒートシール可能な層からなり、すなわちフィルム中には他の層は存在しない。他の実施形態では、複合フィルムは、基材、ヒートシール可能な層、および基材の第二側面上の印刷可能なまたはインク受理層、および任意に含まれる基材および印刷可能なまたはインク受理層間の粘着力促進プライマー層からなる。
【0055】
本発明の複合フィルムは、特に、食料品用の容器または器に関連した使用が意図され、それは特に、オーブン、特に電子レンジで加熱されてもよい調理済みのインスタント食料品である。しかしながら、本発明は、従来式の対流式オーブン、直接放射オーブンおよび強制熱風オーブン等の他のどのようなタイプのオーブンでも加熱されるインスタント食品にも適用できる。容器は、たとえば、熱成形トレー、熱成形ボウルまたはボウル状に成形されたビンであってもよい。容器は、ポリエチレンテレフタラート等のポリエステル、またはポリプロピレン、ポリスチレンから形成されてもよく、またはPVDCがコートされていてもよく、またはガラスであってもよい。本発明は、特に、APET/CPET容器を用いた使用に好適であり、特に食料品または飲料のパッケージングに好適な熱成形トレーを用いた使用に好適である。他の好適なタイプの容器は、金属で被覆したトレーおよびPETがコートされたカートン板または紙板から形成されたトレーを含む。特別な用途では、トレーは、金属で被覆した(特にフラッシュめっき)PETカートン板から形成される。たとえば、トレーは、光学濃度の範囲が約0.01から4.0に金属皮膜が施されたPETであって、カートン板が積層されたPETから製造されてもよい。一実施形態では、トレーは、英国特許第A−2280342号、欧州特許第A−0563442号または英国特許第A−2250408号等に開示されている材料から製造されるサセプタトレー、またはこれらの文書の開示に従って製造されたサセプタトレーであり、これらは参照によって本明細書に援用する。
【0056】
本明細書に記載されている複合フィルムは、容器用のリッディングフィルムとして使用される場合は、収縮性または熱成形可能性があってもよい。リッディングフィルムは、好ましくは、本明細書に記載されているように、ヒートシール可能であって、剥離可能である。
【0057】
本発明の他の実施形態によれば、本明細書に記載されている複合フィルムの使用、または、食料品、特に調理済みであるオーブンにかけられる食品を含む器をヒートシールするのに好適なリッディングフィルムの製造中の使用が提供される。
【0058】
本発明は、さらに、食料品、特にオーブンにかけられる食品を含む器、および本明細書に定義されている複合フィルムから形成される蓋を含むシールされた容器を提供する。シールされた容器は、当業者にとって知られた技法で製造される。一旦、パッケージ化されるべき食料品が器に取り込まれると、従来式の技術および設備を用いた温度および/または圧力でヒートシール可能なフィルム蓋が貼られる。
【0059】
本発明の複合フィルムは本明細書に記載されているように“クックイン”パッケージングとしても使用される。該パッケージングは、複合フィルムが食料品全体を包むクックインバッグまたは小袋の形態を取ってもよく、その意味では単一のパッケージング手段として働く。この実施形態では、シーリングはフィルムの第一の部分をフィルムの第二の部分にヒートシールすることで達成される。該シールは、従来の技術で達成され、“フィンシール”および“オーバーラップシール”を含み、一般にはフィンシールである。ヒートシール結合は、一般に約110から約150℃の範囲の温度で形成される。ここで複合フィルムはこの実施形態では収縮性があり、フィルムは食料品の表面の周囲を収縮包装してもよく、この収縮は、一般に、90℃を超える温度の温水タンクにパッケージ化された品物を浸す、または90℃を超える温度で空気中のヒート穴を通過させることで達成される。
【0060】
他のタイプの“クックイン”パッケージングは、熱成形可能でもよい分離カバーフィルムと一緒に熱成形可能なレシービングフィルムを含む。食料品は、レシービングおよびカバーフィルムの少なくとも一つの接触表面がヒートシール可能な表面である二枚のフィルムの間に配置される。本明細書に記載されている熱成形可能なおよびヒートシール可能な複合フィルムは、レシービングフィルムおよび/またはカバーフィルムのような組立て品で使用されてもよい。一実施形態では、本明細書に記載されている熱成形可能なレシービングフィルムは、カバーフィルムと使用され、このカバーフィルムは、熱可塑性ポリマーフィルム、好ましくはポリエステルであり、これはヒートシール可能であってもよく、一般には低収縮(本明細書で測定される機械および/または横軸方向で、好ましくは7%未満、好ましくは5%未満、好ましくは3%未満)を示す。一般的な熱成形技法の記述は、Modern Plastics Encyclopedia、1984−1985、329−336ページに記載されている。ドレープ成形、真空成形、プラグアシスト成形、プラグアシスト真空成形、深絞り、深絞り型、スナップバックおよびツインシートを含むプラスチックシートの熱成形には多くの異なる形態がある。好ましくは、市販されている設備を使用した従来の技術に従って、真空熱成形が使用される。このように、食料品を収容するための高くなった外側部およびへこんだ中央部が、レシービングフィルムがトレーの全体の形を実質的に示すように熱成形することによってレシービングフィルムに提供される。一旦、食料品が適切にそこに配置されると、カバーフィルムが食料品の充填されたレシービングフィルムと位置合わせされ、二つのフィルムは接触させられ、熱および圧力が一緒に加えられてヒートシールされ、その結果、シールされたパッケージングが形成される。真空は、パッケージングを排気するためにシールプロセス中に適用されてもよく、好ましくは、適用される。一般に、ヒートシール結合は120から約180℃の温度範囲で達成される。一般に、要求されたヒートシール結合を達成する保持時間は約0.1から約10秒である。シールプレートの圧力は約1から10バールである。袋詰めされた食品は、一般的に次に、冷蔵庫または冷凍庫中で約−7から5℃の間の温度に冷却され、食料品が消費される準備ができるまで、保存および卸売業者、小売業者または消費者への輸送中は、所望の温度で維持される。一実施形態では、パッケージングには、特にセルフベントの場合には、調理中にそこから放出されるどのような液体も吸収し、液体がパッケージングから流れ出るのを防ぐために、レシービングフィルムと食料品との間に配置される液体吸収材料または層が備わっていてもよい。
【0061】
本発明は、さらに、パッケージングには本明細書で定義された複合フィルムを含む、パッケージ化され、シールされた食料品、特にオーブンにかけられる食品を提供する。本発明は、したがってさらに、食料品の周囲にシールを形成し、効果を発するパッケージングは、本明細書で定義されるそれ自身にヒートシールされる複合フィルムである、パッケージ化され、シールされた食料品、特にオーブンにかけられる食品を提供する。
【0062】
調理中にパッケージングはセルフベントするが、パッケージングのセルフベント機能は、食料品のパッケージング後のおよび調理中のフィルムの収縮よりもむしろ、ヒートシール結合の強度を制御することで基本的に制御され与えられる。好ましくは、明細書に開示されている熱成形可能でシール可能な複合フィルムは、調理中に、重要な収縮を示すべきではなく、すなわち、どのような収縮も、たとえば190℃で5分間、オーブン中にパッケージングを置いた場合の測定で、フィルムの機械および横軸方向で5%未満、好ましくは3%未満および好ましくは2%未満であるべきである。
【0063】
次の試験方法はポリマーフィルムのいくつかの特性を判定するために使用してもよい。(i)広角の曇り度はヘイズガードシステムXL−211を使用して、ASTMD1003−61に従って測定される。
【0064】
(ii)白さ指数はASTMD313に記載されている原理に基づいて、カラーガードシステム2000、モデル/45(Pacific Scientificによって製造)を使用して測定される。
【0065】
(iii)ヒートシール強度は次のように測定される。フィルムは、Microseal PA201(Pachaging Automation Ltd、英国、から入手)トレーシーラーを使用して2秒間、温度180℃圧力80psiで、一般的なAPET/CPETトレー(FaerchA/S、デンマーク、から入手)に、ヒートシール可能な層でシールされる。シールされたフィルムおよびトレーのストリップ(25mm幅)はシールに対して90°で切り取られ、シールを引き離すために必要な負荷は、クロスヘッド速度0.25m/分で動作するインストロンを使用して測定される。手順は、通常4回繰り返され、5個の結果の平均値が計算される。
【0066】
(iv)複合フィルムのそれ自身に対するヒートシール強度は、フィルムの二つのサンプルを一緒に置き、そのヒートシール可能な層を0.5秒間、温度160℃圧力80psiで加熱して測定される。シールされたフィルムは室温まで冷却され、シールされた複合体は25mm幅のストリップに切断される。ヒートシール強度は、一定速度0.25m/分でフィルム層を引き剥がすために、シールの単位幅毎に線形な引張り力で要求された力を測定して決定される。
【0067】
(v)ホットタック粘着力は、Davinor J&Bホットタックテスターを使用してASTMF1921−98(“可撓性ウエブのシール表面を含む熱可塑性プラスチックポリマーおよび混合物のホットシール強度(ホットタック)用の標準試験方法”)に従って測定する。複合フィルムのストリップ(25mm幅)は機械中で、規定の条件のシール温度および力で、APET/CPET表面(FaerchA/S、デンマーク、から入手)にシールされ、シールを形成後に所与の剥離速度で、所与の回数、シール強度が測定される。この試験では、シール温度は150℃;シール圧力は1N/mm2;シール時間は0.5秒;冷却時間(すなわちシールの製造とシール強度測定の実施との間の時間)は0.1秒;および剥離速度は120mm/秒であった。
【0068】
(vi)収縮はサンプルを温度190℃で5分間オーブン中に置いて測定される。収縮挙動は5個のフィルムサンプルを使用して評価される。
【0069】
(vii)最大引張強さはASTMD882−88に従って測定され、フィルムの縦軸および横軸方向の平均値を取る。
【0070】
(viii)熱成形可能性はポリマーのガラス転移温度を超える応力歪み曲線から、ヤング率、引張強さ、および塑性係数(post−yiedldmodulus)のパラメータを参照して、特に引張強さ、および塑性係数を参照して、推論できる。代表的な応力歪み曲線を図1に示す。
【0071】
ヤング率は所与の材料の剛性の測定である。ヤング率はひずみによる応力の変化の割合を示し、引張試験中の応力歪み曲線の初期傾斜から実験的に決定できる。このように、ヤング率は降伏応力未満の伸びに対する引張強さの割合である。本明細書で引用される値は0〜10%の間の伸びでの最も大きい引張強さの割合を計算する。
【0072】
降伏応力は引張試験中に示される応力歪み曲線から決定されてもよく、応力試験片の永久変形の発生が始まる点の応力を示す、すなわち引張強さを超えると、材料は回復不能に伸びきってしまう。本明細書で引用される値は、伸びに対する引張りの比が最高値(すなわちヤング率)から60%減少した点での応力として計算される。望ましくは、熱成形プロセスのプロセス温度では、降伏応力はできるだけゼロに近くなるべきである。
【0073】
塑性係数(post−yield modulus)は所与の材料のひずみ硬化の測定で求められ、材料が降伏点を超えてひずんだ場合の応力歪み曲線の傾きである。変形を追加して製造するには応力を増加することが要求される。このように、塑性係数は、降伏応力を超えた(当然、破断伸び未満である)伸びに対する引張強度の比である。本明細書で引用される値は、伸び(%)がE1からE2の範囲の平均比で計算され、ここで(i)10≦(E2−E1)≦20;(ii)60≦E2≦120;および(iii)50≦E1≦100(範囲は一般に60から80%の間である、しかし場合によっては、40から60%の間または50から60%または100から120%であり、曲線の形状に依存する)である。望ましくは、塑性係数は、プロセシングの関心領域ではできるだけゼロに近づけるべきである、すなわち熱成形プロセスに使用されるひずみおよび温度領域である。
【0074】
ヤング率、降伏応力および塑性係数は様々な温度:25℃;Tg;Tg+50℃;およびTg+100℃で測定される。直線定規および校正されたサンプルカッター(ストリップの中央で10mm±0.5mm)を使用して、5個のフィルムのドッグボーン形状をしたストリップ(長さ500mm)を機械方向に沿って切断した。同一の手順を横軸方向で繰り返す。各サンプルはインストロンモデル3111材料試験機械を使用し、ゴム製のジョーフェースを備えた空気圧式アクショングリップおよび高温ボックスを使用して試験される。温度を要求に応じて変化させる。クロスヘッド速度(分離速度)は25mm/分である。ひずみ率は50%である。伸びは、実際には、ストリップに予め印を付けた二つの黒点間の距離を録画することで測定される。
【0075】
(ix)ガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)で測定される。フィルムから取った10mgのポリマー試料を12時間、80℃の真空下で乾燥させる。乾燥した試料を2分間290℃で加熱し、次に、冷たいブロック上で急冷させる。急冷した試料をパーキンエルマーDSC7Bを使用して0℃から290℃へ20℃/分の速度で加熱する。パーキンエルマーは20℃/分の加熱速度で校正された、そして冷却温度はコンピュータが生成した結果に3.9℃を加え修正した。引用したガラス転移温度が発現する。
【0076】
(x)結晶化度パーセントは示差走査熱量測定で測定できる。フィルムから取った5mgサンプルを、パーキンエルマーDSC7Bで、0℃から300℃へ80℃/分で加熱する。結晶化度パーセントは結晶化度が全サンプルに存在することを仮定している。
【0077】
本発明は、さらに次の実施例で説明される。実施例は説明目的にのみ用いられ、上記の本発明を制限する意図はないことが理解されるであろう。詳細な変形は本発明の範囲から逸脱することなく実施することが可能である。
【実施例】
【0078】
(実施例1)
複合フィルムは共押出しで製造され、第一の(基材)層はアゼライン酸/テレフタル酸/エチレングリコール(6/94/100)の無充填のコポリエステルであり、および第二の層は、Tgが−15℃でTmが150℃である、アゼライン酸/テレフタル酸/エチレングリコール(45/55/100)のヒートシール可能なコポリエステルであった。ヒートシール可能な層は、(層の合計組成物に対して)1.5質量%のN5N’−エチレンビス(オレアミド)ワックス(EBO;クローダ社からCrodamideEBOとして入手)および、(層の合計組成物に対して)3質量%の、平均粒径が1μmである、シリカ充填剤粒子をさらに含有する。
【0079】
コポリエステルは、分離成型機から供給される別々のストリームを使用して共押出しされ、単一チャネルで共押出し集合体となった。ポリマー層はフィルム形成金型を介して、非晶質キャスト複合押出物を生産するために、水冷式、回転、急冷ドラム上に、様々なライン速度で押出しされた。キャスト押出物を温度約60℃に加熱し、次に、順方向の延伸比が約3.5:1で縦方向に延伸した。ポリマーフィルムを温度約90℃のテンターオーブンに通し、シートを元の寸法に対して約3.6倍、横方向に延伸し、次に温度約50℃で熱硬化させた。フィルムの最終的な厚さは26μmであり、その中の第二の(ヒートシール可能な)層は2.5μm厚であった。フィルム収縮はMD方向で26%およびTD方向で42%であった。フィルムの曇り度は15%であった。フィルムの自分自身に対するヒートシール強度は900g/25mmであった。フィルムはトレーから容易かつきれいに手で剥離できた。APETに対するフィルムのヒートシール強度は750g/25mmであった。CPETに対するフィルムのヒートシール強度は400g/25mmであった。
次に、本発明の好ましい態様を示す。
1. 第二のコポリエステル材料を含有するヒートシール可能な層を表面に有する第一のコポリエステル材料を含有する基材層を含むヒートシール可能な、共押出し複合ポリマーフィルムであって:
(i)前記第一のコポリエステル材料および前記第二のコポリエステル材料はお互いに異なり;
(ii)前記基材層のコポリエステルは芳香族ジカルボン酸および式Cn2n(COOH)2(式中nは2から8である)の飽和脂肪族ジカルボン酸を含有し;
(iii)ヒートシール可能な層は一つ以上のワックスを含有し;および、
(iv)前記複合フィルムは収縮性または熱成形可能であるフィルム。
2. 上記1に記載のフィルムであって、基材の前記コポリエステルは、前記コポリエステルの合計二酸フラクションに対して、少なくとも90モル%の芳香族ジカルボン酸、および前記コポリエステルの合計二酸フラクションに対して、10モル%以下の脂肪族ジカルボン酸を含有するフィルム。
3. 上記1または2に記載のフィルムであって、基材コポリエステルの前記芳香族ジカルボン酸はテレフタル酸であるフィルム。
4. 上記1、2または3に記載のフィルムであって、前記脂肪族ジカルボン酸はセバシン酸、アジピン酸およびアゼライン酸から構成されるグループから選択されるフィルム。
5. 上記1乃至4の何れかに記載のフィルムであって、基材コポリエステルのグリコールはエチレングリコールであるフィルム。
6. 上記1乃至5の何れかに記載のフィルムであって、前記ヒートシール可能な層は、前記コポリエステルの合計二酸フラクションに対して90モル%以下の前記芳香族ジカルボン酸、および、前記コポリエステルの合計二酸フラクションに対して少なく10モル%以下の前記脂肪族ジカルボン酸を含有するコポリエステルを含むフィルム。
7. 上記6に記載のフィルムであって、前記ヒートシール可能な層のコポリエステルはテレフタル酸および式Cn2n(COOH)2であって、式中nは2から8である飽和脂肪族ジカルボン酸を含有するフィルム。
8. 上記6または7に記載のフィルムであって、ヒートシール可能なコポリエステル中に存在する前記芳香族ジカルボン酸は、前記コポリエステルのジカルボン酸成分ベースで、45から80モル%の範囲であるフィルム。
9. 上記8に記載のフィルムであって、前記コポリエステル中に存在する前記芳香族ジカルボン酸は、前記コポリエステルの前記ジカルボン酸成分ベースで、55から65モル%の範囲であるフィルム。
10. 上記6から9の何れかに記載のフィルムであって、前記ヒートシール可能な層の前記コポリエステルはアゼライン酸およびテレフタル酸とエチレングリコールとのコポリエステルであって;アゼライン酸/テレフタル酸/エチレングリコールの相対モル比は40〜50/60〜50/100の範囲にあるフィルム。
11. 上記1から10の何れかに記載のフィルムであって、複合フィルムの合計厚さは約5から約50μmの範囲であるフィルム。
12. 上記1から11の何れかに記載のフィルムであって、前記ヒートシール可能な層の厚さは約0.3から約3.0μmの範囲であるフィルム。
13. 上記1から12の何れかに記載のフィルムであって、複合フィルムの収縮は機械方向および横軸方向の両方で少なくとも10%であるフィルム。
14. 二軸配向である上記1から13の何れかに記載のフィルム。
15. 剥離可能である上記1から14の何れかに記載のフィルム。
16. ヒートシール可能な、複合ポリマーフィルムの製造プロセスであって、第一のコポリエステル材料を含む基材および、第二のコポリエステル材料を含有するヒートシール可能な層を共押出しするステップを含み:
(i)第一のコポリエステル材料および第二のコポリエステル材料はお互いに異なり;
(ii)基材層のコポリエステルは芳香族ジカルボン酸および式Cn2n(COOH)2(式中nは2から8である)の飽和脂肪族ジカルボン酸を含有し、;
(iii)ヒートシール可能な層は一つ以上のワックスを含有し;および、
(iv)前記複合フィルムは収縮性または熱成形可能である製造プロセス。
17. 上記1から15の何れかに記載のフィルムまたは上記16に記載のプロセスであって、ワックスは、ミネラルワックス、植物ワックスまたは合成ワックスから選択されるフィルムまたはプロセス。
18. 上記17に記載のフィルムまたはプロセスであって、前記ワックスはアミドワックスであるフィルムまたはプロセス。
19. 上記18に記載のフィルムまたはプロセスであって、前記ワックスはN,N’−エチレンビス(オレアミド)またはN,N’−エチレンビス(ステアルアミド)から選択されるフィルムまたはプロセス。
20. 食料品を含む器に対するヒートシールのためのリッディングフィルムとしての上記1から15または17から19の何れかで定義される複合フィルムの使用、または食料品を含む器に対するヒートシールのためのリッディングフィルムの製造における上記1から15または17から19で定義される複合フィルムの使用。
21. 食料品を含む器を含むシールされた容器であって、上記1から15または17から19の何れかで定義される複合フィルムから形成される蓋をさらに含む容器。
22. 袋詰めされた食料品であって、パッケージングには上記1から15または17から19の何れかで定義されるフィルムを含む食料品。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒートシール可能な、複合ポリマーフィルムの製造プロセスであって、第一のコポリエステル材料を含む基材および、第二のコポリエステル材料を含有するヒートシール可能な層を共押出しするステップ;押出物を急冷するステップ;急冷押出物を65から100℃の範囲の温度で横軸方向(TD)に3.0から4.3の範囲の延伸比に延伸するステップであって、前記フィルムは55から85℃の範囲の温度で予熱されているステップ;および急冷押出物を前記基材のTgよりも高い温度で機械方向(MD)に2.5から3.7の範囲の延伸比に延伸するステップを含み;前記フィルムを50から200℃の範囲の温度で熱硬化するステップを含んでもよく:
(i)第一のコポリエステル材料および第二のコポリエステル材料はお互いに異なり;
(ii)基材層のコポリエステルは芳香族ジカルボン酸および式Cn2n(COOH)2(式中nは2から8である)の飽和脂肪族ジカルボン酸を含有し、;
(iii)ヒートシール可能な層は一つ以上のワックスを含有し;
(iv)ヒートシール可能な層のコポリエステルのTgは20℃以下であり;および
(v)前記複合フィルムは収縮性である製造プロセス。
【請求項2】
第二のコポリエステル材料を含有するヒートシール可能な層を表面に有する第一のコポリエステル材料を含有する基材層を含むヒートシール可能な、共押出し複合ポリマーフィルムであって:
(i)前記第一のコポリエステル材料および前記第二のコポリエステル材料はお互いに異なり;
(ii)前記基材層のコポリエステルは芳香族ジカルボン酸および式Cn2n(COOH)2(式中nは2から8である)の飽和脂肪族ジカルボン酸を含有し;
(iii)ヒートシール可能な層は一つ以上のワックスを含有し;
(iv)ヒートシール可能な層のコポリエステルのTgは20℃以下であり;および
(v)前記複合フィルムは収縮性であるフィルム。
【請求項3】
請求項2に記載のフィルムであって、基材の前記コポリエステルは、前記コポリエステルの合計二酸フラクションに対して、少なくとも90モル%の芳香族ジカルボン酸、および前記コポリエステルの合計二酸フラクションに対して、10モル%以下の脂肪族ジカルボン酸を含有するフィルム。
【請求項4】
請求項2または3に記載のフィルムであって、基材コポリエステルの前記芳香族ジカルボン酸はテレフタル酸であるフィルム。
【請求項5】
請求項2乃至4の何れかに記載のフィルムであって、前記脂肪族ジカルボン酸はセバシン酸、アジピン酸およびアゼライン酸から構成されるグループから選択されるフィルム。
【請求項6】
請求項2乃至5の何れかに記載のフィルムであって、基材コポリエステルのグリコールはエチレングリコールであるフィルム。
【請求項7】
請求項2乃至6の何れかに記載のフィルムであって、前記ヒートシール可能な層は、前記コポリエステルの合計二酸フラクションに対して90モル%以下の前記芳香族ジカルボン酸、および、前記コポリエステルの合計二酸フラクションに対して10モル%以上の前記脂肪族ジカルボン酸を含有するコポリエステルを含むフィルム。
【請求項8】
請求項7に記載のフィルムであって、前記ヒートシール可能な層のコポリエステルはテレフタル酸および式Cn2n(COOH)2であって、式中nは2から8である飽和脂肪族ジカルボン酸を含有するフィルム。
【請求項9】
請求項7または8に記載のフィルムであって、ヒートシール可能なコポリエステル中に存在する前記芳香族ジカルボン酸は、前記コポリエステルのジカルボン酸成分ベースで、45から80モル%の範囲であるフィルム。
【請求項10】
請求項7から9の何れかに記載のフィルムであって、前記ヒートシール可能な層の前記コポリエステルはアゼライン酸およびテレフタル酸とエチレングリコールとのコポリエステルであって;アゼライン酸/テレフタル酸/エチレングリコールの相対モル比は40〜50/60〜50/100の範囲にあるフィルム。
【請求項11】
請求項2から10の何れかに記載のフィルムまたは請求項1に記載のプロセスであって、前記ワックスはアミドワックスであるフィルムまたはプロセス。
【請求項12】
請求項11に記載のフィルムまたはプロセスであって、前記ワックスはN,N’−エチレンビス(オレアミド)またはN,N’−エチレンビス(ステアルアミド)から選択されるフィルムまたはプロセス。
【請求項13】
食料品を含む器に対するヒートシールのためのリッディングフィルムとしての請求項2から12の何れかで定義される複合フィルムの使用、または食料品を含む器に対するヒートシールのためのリッディングフィルムの製造における請求項2から12の何れかで定義される複合フィルムの使用。
【請求項14】
食料品を含む器を含むシールされた容器であって、請求項2から12の何れかで定義される複合フィルムから形成される蓋をさらに含む容器。
【請求項15】
袋詰めされた食料品であって、パッケージングには請求項2から12の何れかで定義されるフィルムを含む食料品。

【公開番号】特開2013−60021(P2013−60021A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−270627(P2012−270627)
【出願日】平成24年12月11日(2012.12.11)
【分割の表示】特願2009−533954(P2009−533954)の分割
【原出願日】平成19年10月31日(2007.10.31)
【出願人】(509122267)デュポン テイジン フィルムス ユーエス リミテッド パートナーシップ (3)
【Fターム(参考)】