説明

ビデオ記録再生方法および装置

【課題】連続した大量のデジタルビデオデータを編集して再生するにあたりシステムの負荷を軽減し編集作業の効率化を図る上で有利なビデオ記録再生方法および装置を提供する。
【解決手段】インデックスファイル44から選択されたインデックスデータ40を、最小単位のデジタルビデオデータを再生すべき順番に従って記録領域にアドレスの順番に並べて記録することで1次編集インデックスファイル46を作成した。1次編集インデックスファイル46からアドレスの順番で読み出したインデックスデータ40に基づいて最小単位区切りデータを得るとともに、該最小単位区切りデータに基づいてデジタルビデオデータ領域からデジタルビデオデータの最小単位であるフレームを読み出して再生することにより、編集済みのデジタルビデオデータを再生したのと同様の効果を得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録媒体にアクセスし、映像処理されたデータを記録媒体に記録または再生するビデオ記録再生方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来からビデオテープなどに記録された原素材としての映像データを取り込むとともに、取り込んだ映像データを編集し、編集済みの映像データをデジタルビデオデータに変換してハードディスク装置に格納する編集データ作成装置が提供されている(特許文献1参照)。
一方、ハードディスク装置に対してデジタルビデオデータを記録再生するビデオ記録再生装置がある。
このようなビデオ記録再生装置においても、上述の編集データ作成装置のように、ハードディスク装置に記録されたデジタルビデオデータを編集して再生することができれば、ユーザーの利便性の向上を図る上で好ましい。
【0003】
ところで、このようなビデオ記録再生装置は、システムコントローラがOS(Operating System)の管理下において各部の制御を行う。
そして、システムコントローラは、ファイルシステムを介してハードディスク装置に記録するデジタルビデオデータのファイルの管理を行っている。
上述した従来装置では、ハードディスク装置へのファイルの書き込みやハードディスク装置からのファイルの読み出しに際して、そのデータの記録バイト量を管理するファイル管理がファイルシステムを介して行われる。
具体的には、32ビット系のシステムで考えた場合、記録バイト数を管理する為に、32ビットの符号付整数が用いられたとすると、実質31ビットで、すなわち、2の31乗の値でファイルのデータバイト数を表現する。
このため、1つのファイルサイズの最大記録量は2Gバイトに制限される。
一方、こうしたシステム状況下では、ビデオ記録再生装置で扱うビデオ信号(デジタルビデオデータ)を、標準画質から高画質にする、画面分解能を標準からHDにする、フレームレートを標準から高フレームレートにするといったように、高スペックにすると、それに伴いハードディスク装置に記録する単位時間あたりのデータ量が増大し、録画を長時間行った場合には、最大ファイルサイズの2Gバイトを超えてしまう事になり、ハードディスク装置へのデータ記録に支障が出る。
そこで、一般的には記録ファイルサイズがシステムの最大ファイルサイズを超えそうな場合には、別のファイルに移行する作業が行われ、1つのビデオファイル(ひとまとまりのデジタルビデオデータ)を1つのファイルだけで記録することができず、1つのビデオファイルを複数のファイルに分割して記録せざるを得ず、したがって、1つのビデオファイルを複数のファイルで管理することになる。
【特許文献1】特開2000−149502
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
その結果、1つのビデオファイルが複数のファイル名で管理されることになり、編集を行うことが困難になる不利があった。
また、上述したように取り扱うデジタルビデオデータの高スペック化に伴い、例えば、Gバイト単位、10Gバイト単位のデジタルビデオデータを頻繁にハードディスク装置にコピーすることが考えられるが、このような大量のデジタルビデオデータのコピー動作を行うと、システムに過大な負荷がかかり長い処理時間を要することから、編集作業の効率化を図る上で不利がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、連続した大量のデジタルビデオデータを編集して再生するにあたりシステムの負荷を軽減し編集作業の効率化を図る上で有利なビデオ記録再生方法および装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために本発明は、デジタルビデオデータを記録媒体の記録領域にファイルシステムを介して記録および/または再生するビデオ記録再生装置であって、連続するひとまとまりのデジタルビデオデータを1つのファイルとして扱うとともに、連続するひとまとまりのデジタルビデオデータが前記ファイルの最大記録容量を超過する場合に、前記ひとまとまりのデジタルビデオデータを前記最大記録容量以下の大きさに分割し、分割したデジタルビデオデータを複数のファイルに分けて記録する第1の記録制御部と、前記複数のファイルにそれぞれ異なるファイル識別データを割り当てるとともに、前記ファイル識別データと、該ファイル識別データが割り当てられたファイル内のデジタルビデオデータの最小単位の区切りを特定する最小単位区切りデータとを対応させたインデックスデータを作成し、該インデックスデータを前記記録領域にアドレスの順番に連続して記録することでインデックスファイルを作成する第2の記録制御部と、前記インデックスファイルから選択された前記インデックスデータを、前記最小単位のデジタルビデオデータを再生すべき順番に従って前記記録領域にアドレスの順番に並べて記録することで1次編集インデックスファイルを作成する1次編集インデックスファイル作成部とを備えることを特徴とする。
また本発明は、デジタルビデオデータを記録媒体の記録領域にファイルシステムを介して記録および/または再生するビデオ記録再生装置であって、連続するひとまとまりのデジタルビデオデータを1つのファイルとして扱うとともに、連続するひとまとまりのデジタルビデオデータが前記ファイルの最大記録容量を超過する場合に、前記ひとまとまりのデジタルビデオデータを前記最大記録容量以下の大きさに分割し、分割したデジタルビデオデータを複数のファイルに分けて記録する第1の記録制御部と、前記複数のファイルにそれぞれ異なるファイル識別データを割り当てるとともに、前記ファイル識別データと、該ファイル識別データが割り当てられたファイル内のデジタルビデオデータの最小単位の区切りを特定する最小単位区切りデータとを対応させたインデックスデータを作成し、該インデックスデータを前記記録領域にアドレスの順番に連続して記録することでインデックスファイルを作成する第2の記録制御部と、前記インデックスファイルから選択された1以上のインデックスデータを読み出す順番を特定する1次上層インデックスデータを、前記各インデックスデータに対してそれらインデックスデータのアドレス順に付されたシリアル番号で構成し、前記1次上層インデックスデータを前記記録領域にアドレスの順番に記録することで1次上層インデックスファイルを作成する1次上層インデックスファイル作成部とを備えることを特徴とする。
また本発明は、デジタルビデオデータを記録媒体の記録領域にファイルシステムを介して記録および/または再生するビデオ記録再生装置であって、連続するひとまとまりのデジタルビデオデータを1つのファイルとして扱うとともに、連続するひとまとまりのデジタルビデオデータが前記ファイルの最大記録容量を超過する場合に、前記ひとまとまりのデジタルビデオデータを前記最大記録容量以下の大きさに分割し、分割したデジタルビデオデータを複数のファイルに分けて記録する第1の記録制御部と、前記複数のファイルにそれぞれ異なるファイル識別データを割り当てるとともに、前記ファイル識別データと、該ファイル識別データが割り当てられたファイル内のデジタルビデオデータの最小単位の区切りを特定する最小単位区切りデータとを対応させたインデックスデータを作成し、該インデックスデータを前記記録領域にアドレスの順番に連続して記録することでインデックスファイルを作成する第2の記録制御部と、前記インデックスファイルから選択された1以上のインデックスデータを読み出す順番を特定する1次上層インデックスデータをそれらのアドレス順に付されたシリアル番号で構成し、前記1次上層インデックスデータを前記記録領域にアドレスの順番に記録することで1次上層インデックスファイルを作成する1次上層インデックスファイル作成部とを備えることを特徴とする。
また本発明は、デジタルビデオデータを記録媒体の記録領域にファイルシステムを介して記録および/または再生するビデオ記録再生装置であって、連続するひとまとまりのデジタルビデオデータを1つのファイルとして扱うとともに、連続するひとまとまりのデジタルビデオデータが前記ファイルの最大記録容量を超過する場合に、前記ひとまとまりのデジタルビデオデータを前記最大記録容量以下の大きさに分割し、分割したデジタルビデオデータを複数のファイルに分けて記録する第1の記録制御部と、前記複数のファイルにそれぞれ異なるファイル識別データを割り当てるとともに、前記ファイル識別データと、該ファイル識別データが割り当てられたファイル内のデジタルビデオデータの最小単位の区切りを特定する最小単位区切りデータとを対応させたインデックスデータを作成し、該インデックスデータを前記記録領域にアドレスの順番に連続して記録することでインデックスファイルを作成する第2の記録制御部と、前記インデックスファイルから選択された1以上のインデックスデータを読み出す順番を特定する1次上層インデックスデータを、前記各インデックスデータに対してそれらインデックスデータのアドレス順に付されたシリアル番号で構成するとともに、前記1次上層インデックスデータと該1次上層インデックスデータが連続する個数を示す連続数データとをひとまとまりにした連続数付き1次上層インデックスデータを前記記録領域にアドレスの順番に記録することで1次上層インデックスファイルを作成する1次上層インデックスファイル作成部とを備えることを特徴とする。
また本発明は、デジタルビデオデータを記録媒体の記録領域にファイルシステムを介して記録および/または再生するビデオ記録再生方法であって、連続するひとまとまりのデジタルビデオデータを1つのファイルとして扱うとともに、連続するひとまとまりのデジタルビデオデータが前記ファイルの最大記録容量を超過する場合に、前記ひとまとまりのデジタルビデオデータを前記最大記録容量以下の大きさに分割し、分割したデジタルビデオデータを複数のファイルに分けて記録する第1の記録制御ステップと、前記複数のファイルにそれぞれ異なるファイル識別データを割り当てるとともに、前記ファイル識別データと、該ファイル識別データが割り当てられたファイル内のデジタルビデオデータの最小単位の区切りを特定する最小単位区切りデータとを対応させたインデックスデータを作成し、該インデックスデータを前記記録領域にアドレスの順番に連続して記録することでインデックスファイルを作成する第2の記録制御ステップと、前記インデックスファイルから選択された前記インデックスデータを、前記最小単位のデジタルビデオデータを再生すべき順番に従って前記記録領域にアドレスの順番に並べて記録することで1次編集インデックスファイルを作成する1次編集インデックスファイル作成ステップとを含むことを特徴とする。
また本発明は、デジタルビデオデータを記録媒体の記録領域にファイルシステムを介して記録および/または再生するビデオ記録再生方法であって、連続するひとまとまりのデジタルビデオデータを1つのファイルとして扱うとともに、連続するひとまとまりのデジタルビデオデータが前記ファイルの最大記録容量を超過する場合に、前記ひとまとまりのデジタルビデオデータを前記最大記録容量以下の大きさに分割し、分割したデジタルビデオデータを複数のファイルに分けて記録する第1の記録制御ステップと、前記複数のファイルにそれぞれ異なるファイル識別データを割り当てるとともに、前記ファイル識別データと、該ファイル識別データが割り当てられたファイル内のデジタルビデオデータの最小単位の区切りを特定する最小単位区切りデータとを対応させたインデックスデータを作成し、該インデックスデータを前記記録領域にアドレスの順番に連続して記録することでインデックスファイルを作成する第2の記録制御ステップと、前記インデックスファイルから選択された前記インデックスデータと、該選択されたインデックスデータが連続する個数を示す連続数データとをひとまとまりにした連続数付きインデックスデータを、前記最小単位のデジタルビデオデータを再生すべき順番に従って前記記録領域にアドレスの順番に並べて記録することで1次編集インデックスファイルを作成する1次編集インデックスファイル作成ステップとを含むことを特徴とする。
また本発明は、デジタルビデオデータを記録媒体の記録領域にファイルシステムを介して記録および/または再生するビデオ記録再生方法であって、連続するひとまとまりのデジタルビデオデータを1つのファイルとして扱うとともに、連続するひとまとまりのデジタルビデオデータが前記ファイルの最大記録容量を超過する場合に、前記ひとまとまりのデジタルビデオデータを前記最大記録容量以下の大きさに分割し、分割したデジタルビデオデータを複数のファイルに分けて記録する第1の記録制御ステップと、前記複数のファイルにそれぞれ異なるファイル識別データを割り当てるとともに、前記ファイル識別データと、該ファイル識別データが割り当てられたファイル内のデジタルビデオデータの最小単位の区切りを特定する最小単位区切りデータとを対応させたインデックスデータを作成し、該インデックスデータを前記記録領域にアドレスの順番に連続して記録することでインデックスファイルを作成する第2の記録制御ステップと、前記インデックスファイルから選択された1以上のインデックスデータを読み出す順番を特定する1次上層インデックスデータを、前記各インデックスデータに対してそれらインデックスデータのアドレス順に付されたシリアル番号で構成し、前記1次上層インデックスデータを前記記録領域にアドレスの順番に記録することで1次上層インデックスファイルを作成する1次上層インデックスファイル作成ステップと含むことを特徴とする。
また本発明は、デジタルビデオデータを記録媒体の記録領域にファイルシステムを介して記録および/または再生するビデオ記録再生方法であって、連続するひとまとまりのデジタルビデオデータを1つのファイルとして扱うとともに、連続するひとまとまりのデジタルビデオデータが前記ファイルの最大記録容量を超過する場合に、前記ひとまとまりのデジタルビデオデータを前記最大記録容量以下の大きさに分割し、分割したデジタルビデオデータを複数のファイルに分けて記録する第1の記録制御ステップと、前記複数のファイルにそれぞれ異なるファイル識別データを割り当てるとともに、前記ファイル識別データと、該ファイル識別データが割り当てられたファイル内のデジタルビデオデータの最小単位の区切りを特定する最小単位区切りデータとを対応させたインデックスデータを作成し、該インデックスデータを前記記録領域にアドレスの順番に連続して記録することでインデックスファイルを作成する第2の記録制御ステップと、前記インデックスファイルから選択された1以上のインデックスデータを読み出す順番を特定する1次上層インデックスデータを、前記各インデックスデータに対してそれらインデックスデータのアドレス順に付されたシリアル番号で構成するとともに、前記1次上層インデックスデータと該1次上層インデックスデータが連続する個数を示す連続数データとをひとまとまりにした連続数付き1次上層インデックスデータを前記記録領域にアドレスの順番に記録することで1次上層インデックスファイルを作成する1次上層インデックスファイル作成ステップとを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、1次編集インデックスファイルあるいは1次上層インデックスファイルを用いてデジタルビデオデータの最小単位を読み出して再生することにより、原素材であるデジタルビデオデータのコピーなどを行うことなく、デジタルビデオデータを編集した編集済みのデジタルビデオデータを再生したのと同様の効果を得ることができる。
したがって、連続した大量のデジタルビデオデータを編集して再生するにあたってシステムの負荷を軽減し編集作業の効率化を図る上で有利となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
(第1の実施の形態)
次に、本発明の第1の実施の形態によるビデオ記録再生方法および装置について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態によるビデオ記録再生方法を実現するビデオ記録再生装置の機能ブロック図である。
ビデオ記録再生装置10は、ビデオ信号入力部12、ビデオ同期回路14、ストリームエンコーダ16、システムコントローラ18、ファイルシステム20、ストリームデコーダ22、ビデオ信号出力部24、ハードディスク装置26(特許請求の範囲の記録媒体に相当)などを含んで構成されている。
【0008】
ビデオ信号入力部12は、例えば撮像装置2などから供給されるデジタルビデオデータを入力するための回路である。
ビデオ信号入力部12は、アナログビデオ信号をデジタルビデオデータに変換する変換器を備えていてもよい。
ビデオ同期回路14は、入力されたデジタルビデオデータに同期をとり、後段で必要な垂直同期信号、水平同期信号、クロック信号を含む各種信号を生成する回路である。
ストリームエンコーダ16は、入力されたデジタルビデオデータに対してコーデックを行い、デジタルビデオデータの圧縮を行う回路である。
本実施の形態では、ストリームエンコーダ16はJPEG形式によってデジタルビデオデータを圧縮する。
【0009】
ハードディスク装置26は、ストリームエンコーダ16によって圧縮されたデジタルビデオデータを記録する。
ハードディスク装置26の記録領域は、デジタルビデオデータを記録するためのデジタルビデオデータ領域と、後述するインデックスデータ領域とを含んで構成されている。
システムコントローラ18は、ハードウェアとしてのコンピュータを含んで構成されるものであり、OS(Operating System)の管理下において各部の制御を行うものである。
より詳細には、システムコントローラ18は、所定のアプリケーションソフトがOSを介して各部を制御することで実現されるものであり、例えば、システムコントローラ18は、ビデオ同期回路14、ストリームエンコーダ16、ストリームデコーダ22の動作の開始や停止を指令したり、あるいは、後述するようにデジタルビデオデータファイルのファイル名を管理するものである。
また、システムコントローラ18には、半導体メモリで構成されたRAM1802が設けられている。
ファイルシステム20は、システムコントローラ18(OS)の管理下で動作するものであり、ハードディスク装置26を管理下に置き、圧縮されたデジタルビデオデータをハードディスク装置26に記録する際のファイル管理を行う。
すなわち、ファイルシステム20は、ひとまとまりのデジタルビデオデータ(ビデオファイルともいう)をファイルとして扱う。
本実施の形態では、システムコントロール18のCPUが32ビットマシンで構成されているため、システムコントロール18がファイルシステム20を介してファイルを管理する場合、ファイルの記録バイト数を管理する為に、32ビットの符号付整数が用いられ、したがって、31ビットでファイルのデータバイト数が表現される。
すなわち、2の31乗の値でファイルのデータバイト数が表現されるため、1つのファイルサイズの最大記録量は2Gバイトに制限される。
ストリームデコーダ22は、システムコントローラ18の制御下でハードディスク装置26から読み出された圧縮ビデオデータを伸長しデコードする回路である。
本実施の形態では、ストリームデコーダ22はJPEG形式によってデジタルビデオデータを伸張する。
ビデオ信号出力部24は、デコードされたデジタルビデオデータに同期信号などを付加しビデオ信号入力部12に入力されたデジタルビデオデータと同様の波形にして出力し例えばディスプレイ装置4などに供給する回路ブロックである。
ビデオ信号出力部24は、ストリームデコーダ22から供給されるデジタルビデオデータをアナログビデオ信号に変換する変換器を備えていてもよい。
【0010】
次にビデオ記録再生装置10の基本的な動作について説明する。
ビデオ信号の記録時には、ビデオ信号がビデオ信号入力部12に入力される。そして、さらにビデオ同期回路14において、ビデオ信号入力部12に入力されたビデオ信号に同期をとることで次のブロックで必要な垂直同期信号、水平同期信号、クロック信号を含む各種信号を生成する。
次のストリームエンコーダ16では、入力されたビデオ信号に対してコーデックを行いビデオ信号の圧縮を行う。
OS管理下のファイルシステム20は、ストリームエンコーダ16で圧縮されたデジタルビデオデータをハードディスク装置26に記録する。
【0011】
ビデオ信号の再生時には、OS管理下のファイルシステム20が、記録されたビデオデータをハードディスク装置26から読み出す。読み出されたデータは、ストリームデコーダ22でデコードされ、ビデオ信号出力部24に送られる。ビデオ信号出力部24では、デコードされたビデオ信号にビデオ同期回路14において生成した同期信号等を付加しビデオ信号入力部12に入力されたビデオ信号と同様の波形にして出力する。
すなわち、上述したビデオデータのハードディスク装置26への記録や読み出しに関わる一連の動作はOS管理下のファイルシステム20が各部を制御することによってなされており、また、ファイルシステム20は、ハードディスク装置26に記録したビデオデータのファイルを管理している。
【0012】
次に、デジタルビデオデータを管理するために使用するインデックスファイルについて説明する。
図2はファイルとフレームとの関係を示す説明図である。
本実施の形態では、デジタルビデオデータは、最小単位であるフレームの単位でハードディスク装置26に記録されている。
前述したように、ファイルシステムを用いてフレームを管理する場合には、前述したように1つのファイルサイズの最大記録量は所定の値(本実施の形態では2Gバイト)に制限される。
そのため、システムコントローラ18は、ストリームエンコーダ16から出力されるひとまとまりのデジタルビデオデータが前記最大記録量を超過する場合には、ひとまとまりのデジタルビデオデータを前記最大記録容量以下の所定の大きさに分割し、分割したデジタルビデオデータを複数のファイルに分けてハードディスク装置26のデジタルビデオデータ領域に記録する(特許請求の範囲の第1の記録制御ステップに相当)。
図2に示すように、ひとまとまりのデジタルビデオデータ30は、連続するフレームF1、F2、F3、……で構成されている。
ここで、1つのファイルサイズの最大記録量ごとにひとまとまりのデジタルビデオデータ30が分割され、分割されたデジタルビデオデータが複数のファイル32に分けてデジタルビデオデータ領域に記録される。
例えば、1番目のファイル32−1にはフレームF1〜F100が記録され、2番目のファイル32−2にはフレームF101〜F100が記録され、3番目のファイル32−3にはフレームF201〜F300が記録され、以下同様にしてファイル32ごとに100フレーム分のデジタルビデオデータ30が記録されていく。
【0013】
なお、ここでは、説明を簡略化するため、デジタルビデオデータ30がそれぞれ100フレーム分ずつ分割され、分割された100フレーム分のデジタルビデオデータが複数のファイル32に分けてデジタルビデオデータ領域に記録されるものとして説明した。
しかしながら、各フレームのデータ長は、ストリームエンコーダ16による圧縮率の変動に応じて変動するため、各ファイル32に記録されるデジタルビデオデータのフレーム数は通常異なったものとなる。また、デジタルビデオデータの処理の手法として、圧縮率の変動に拘わらず、強制的に各フレームのデータ長が一定となるようにデータを付加する場合もある。
システムコントローラ18は、ファイルシステム20を介して、複数のファイル32に、それぞれ異なるファイル識別データとしてのファイル名34を割り当てる。
例えば、ファイル名34は、デジタルビデオデータ領域のアドレスの昇順に、File name_1、File name_2、File name_3、……、と割り当てられる。
本実施の形態では、「File name_」の部分が共通であり、「1」、「2」、「3」、……の部分が添え字(サフィックス)として1ずつ異なる数字で表現されている。
【0014】
図3はインデックスデータ領域40の構成を示す説明図である。
図3に示すように、システムコントローラ18は、ファイル名34(File name_1、File name_2、File name_3、……、)と、該ファイル名34が割り当てられたファイル内のデジタルビデオデータ30のフレーム単位(最小単位)の区切りを特定する最小単位区切りデータ36と、該最小単位区切りデータ36で区切られるフレーム(最小単位)のデータ量38とを対応させたインデックスデータ40を作成し、このインデックスデータ40をデジタルビデオデータ領域とは別にハードディスク装置26の記録領域に設けられたインデックスデータ領域42に記録する(特許請求の範囲の第2の記録制御ステップに相当)。
インデックスデータ領域42に記録されたひとまとまりのインデックスデータ40のファイルをインデックスファイル44と呼ぶ。
本実施の形態では、最小単位区切りデータ36は、ファイルの先頭から当該フレームの先頭までのデータ量(バイト値)である。
また、本実施の形態では、1つのインデックスデータ40のデータ長は以下のようにして設定されている。
すなわち、ファイル名はASCIIコードの12文字で表現するものとし、したがって、ファイル名が12バイトで構成される。
最小単位区切りデータ36は、1つのファイルサイズの最大記録量などを考慮して2Gバイトをバイナリで扱える32ビットの4バイトで構成される。
フレーム(最小単位)のデータ量38は32ビットの4バイトとしている。
したがって、1つのインデックスデータ40のデータ長は12+4+4=20バイトとなる。
なお、インデックスデータ40のデータ長はファイル名の長さや、1つのファイルで扱うデータバイト数に応じて適切に決めれば良い。
【0015】
具体的に説明すると、図3に示すように、ファイル名34(File name_1)のファイル内において1番目、2番目、3番目、……のフレームF1、F2、F3、……の区切りを特定する最小単位区切りデータ36はそれぞれ0バイト、45バイト、101バイト、……である。
また、ファイル名34(File name_2)のファイル内において1番目、2番目、3番目、……のフレームF9、F10、F11を特定する最小単位区切りデータ36は0バイト、52バイト、98バイト、……である。
【0016】
システムコントローラ18は、デジタルビデオデータ領域からのデジタルビデオデータのフレーム(最小単位)の読み出しをインデックスファイル44のインデックスデータ40に基づいて行う。
すなわち、システムコントローラ18によるデジタルビデオデータの最小単位の読み出しは、ファイル名32が特定された際に、インデックスファイル44から、ファイル名32に対応するインデックスデータ40を読み出し最小単位区切りデータ36を得るとともに、該最小単位区切りデータ36およびデータ量38に基づいて前記デジタルビデオデータ領域から前記デジタルビデオデータの最小単位を読み出して再生することでなされる。
なお、デジタルビデオデータの最小単位の読み出しに際しては、データ量38を用いずに最小単位区切りデータ36のみを用いて行うこともできるが、本実施の形態のように最小単位区切りデータ36およびデータ量38の双方を用いると、デジタルビデオデータを読み出すための処理が簡素化されるため、システムコントローラ18の負荷を軽減できるとともに、デジタルビデオデータの読み出し速度を向上させる上で有利となる。
【0017】
次に、本発明の要旨である編集を行うために使用する1次編集インデックスファイルについて具体的に説明する。
図4は第1の実施の形態におけるインデックスファイル44と1次編集インデックスファイル46の構成を示す説明図である。
本実施の形態は、インデックスファイル44から選択したインデックスデータ40によって1次編集インデックスファイル46を作成し、この1次編集インデックスファイル46のインデックスデータ44で特定される最小単位でデジタルビデオデータを記録領域から読み出して再生するものである。
【0018】
まず、1次編集インデックスファイル46の作成について説明する。
本実施の形態では、原素材となるひとまとまりのデジタルビデオデータ(ビデオファイル)、言い換えると、複数のファイル32に分割されたひとまとまりのデジタルビデオデータから作成されたインデックスファイル44に対して編集を行う。
すなわち、システムコントローラ18は、再生すべきデジタルビデオデータの最小単位の区切りを特定する最小単位区切りデータ36、すなわち、再生すべきデジタルビデオデータのフレームを特定する最小単位区切りデータ36を含むインデックスデータ40を選択する。
具体的には、図4に矢印付きの実線で示すように、システムコントローラ18は、インデックスファイル44から20バイト単位でインデックスデータ40を選択し、選択されたインデックスデータ40を、再生したい順に前記記録領域にアドレスの順番(昇順)に並べることで1次編集インデックスファイル46を作成する。
言い換えると、システムコントローラ18は、インデックスファイル44から選択されたインデックスデータ40を、最小単位のデジタルビデオデータを再生すべき順番に従って記録領域にアドレスの順番に並べて記録することで1次編集インデックスファイル46を作成する(特許請求の範囲の1次編集インデックスファイル作成ステップに相当)。
【0019】
次に1次編集インデックスファイル46を用いたデジタルビデオデータの再生について説明する。
システムコントローラ18は、デジタルビデオデータ(デジタルビデオ信号ストリーム)の再生を行うにあたって、1次編集インデックスファイル46からインデックスデータ40をアドレスの順番に1つずつ読み出す。
すなわち、システムコントローラ18は、1次編集インデックスファイル46の先頭アドレスから順次20バイトごとに20バイト分のインデックスデータ40を読み出し、先頭寄りの12バイトをファイル名34として、次の4バイトを最小単位区切りデータ36(フレームの先頭位置バイト値)とし、最後の4バイトを最小単位のデータ量38(フレームサイズ)として読み出す。
そして、システムコントローラ18は、読み出したファイル名34、最小単位区切りデータ36、データ量38を基にしてハードディスク装置26の記録領域からデジタルビデオデータを最小単位で(フレーム単位で)逐次読み出して、ストリームデコーダ22、ビデオ信号出力部24を介してビデオ信号として出力する。
この結果、1次編集インデックスファイル46で選択されたインデックスデータ40で特定されるフレームのデジタルビデオデータが1次編集インデックスファイル46に並べられたインデックスデータ40の順番で再生される。
言い換えると、システムコントローラ18は、1次編集インデックスファイル46からアドレスの順番で読み出したインデックスデータ40に基づいて最小単位区切りデータ36およびデータ量38を得るとともに、該最小単位区切りデータ36およびデータ量38に基づいてデジタルビデオデータ領域からデジタルビデオデータの最小単位を読み出して再生する(特許請求の範囲の編集再生ステップに相当)。
【0020】
なお、本実施の形態では、システムコントローラ18およびファイルシステム20によって、特許請求の範囲の第1の記録制御部と、第2の記録制御部と、1次編集インデックスファイル作成部とが構成されている。
【0021】
以上説明したように本実施の形態によれば、インデックスファイル44から選択されたインデックスデータ40を、最小単位のデジタルビデオデータを再生すべき順番に従って記録領域にアドレスの順番に並べて記録することで1次編集インデックスファイル46を作成した。
したがって、1次編集インデックスファイル46からアドレスの順番で読み出したインデックスデータ40に基づいて最小単位区切りデータを得るとともに、該最小単位区切りデータに基づいてデジタルビデオデータ領域からデジタルビデオデータの最小単位であるフレームを読み出して再生することにより、原素材であるデジタルビデオデータのコピーなどを行うことなく、デジタルビデオデータを編集した編集済みのデジタルビデオデータを再生したのと同様の効果を得ることができる。
したがって、連続した大量のデジタルビデオデータを編集して再生するにあたってシステムの負荷を軽減し編集作業の効率化を図る上で有利となる。
特に、Gバイト単位、10Gバイト単位のデジタルビデオデータの編集が必要となる場合であっても、このような大量のデジタルビデオデータのコピー動作が不要となるため、システムの負荷を軽減して短時間で編集を行うことができることから、編集作業の効率化を図る上で一層有利となる。
【0022】
なお、第1の実施の形態では、同一のインデックスファイル44から1つの1次編集インデックスファイル46を作成する場合について説明したが、1次編集インデックスファイル46の作成数は任意である。
同一のインデックスファイル44から互いに内容が異なる1次編集インデックスファイル46を複数作成すれば、同一のインデックスファイル44から(すなわち同一の原素材であるデジタルビデオデータから)内容が異なる複数の編集結果に応じたデジタルビデオデータの再生を行うことができる。
【0023】
また、1次編集インデックスファイル46から選択されたインデックスデータ40を最小単位のデジタルビデオデータを再生すべき順番に従って記録領域にアドレスの順番に記録することで2次編集インデックスファイルを作成し(2次編集インデックスファイル作成ステップ)、前記2次編集インデックスファイルからアドレスの順番で読み出したインデックスデータから最小単位区切りデータ36を得るとともに、該最小単位区切りデータ36に基づいてデジタルビデオデータ領域からデジタルビデオデータのフレーム(最小単位)を読み出して再生する(編集再生ステップ)ようにしてもよい。
この場合は、1次編集インデックスファイル46の作成にあたっては、不要なデジタルビデオデータを除くデジタルビデオデータを残し、2次編集インデックスファイルの作成時に必要なデジタルビデオデータを絞り込むといった2段階の編集作業を効率的に行う上で有利となる。
また、2次編集インデックスファイルからさらにインデックスデータを選択し3次編集インデックスファイルを作成してもよく、さらに4次編集インデックスファイル、5次編集インデックスファイル、……を作成してもよく、インデックスデータ40を何段階にわたって絞り込んで編集するかは任意である。
【0024】
(第2の実施の形態)
次に第2の実施の形態について説明する。
第2の実施の形態は、第1の実施の形態の変形例であり、インデックスデータ40に、インデックスデータ40が連続する個数を示す連続数データ48が付加されている点が第1の実施の形態と相違している。
図5は第2の実施の形態におけるインデックスファイル44と1次編集インデックスファイル46の構成を示す説明図である。なお、以下の実施の形態において第1の実施の形態と同様の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
システムコントローラ18は、1次編集インデックスファイル46の作成を次のように行う。
すなわち、システムコントローラ18は、図5に矢印付きの実線で示すように、インデックスファイル44から選択されたインデックスデータ40と、該選択されたインデックスデータ40が連続する個数を示す連続数データ48とをひとまとまりにした連続数付きインデックスデータ50を、フレーム(最小単位)のデジタルビデオデータを再生すべき順番に従ってハードディスク装置26の記録領域にアドレスの順番に並べて記録することで1次編集インデックスファイル46を作成する(1次編集インデックスファイル作成ステップ)。
再生時には、システムコントローラ18は、1次編集インデックスファイル46からアドレスの順番で読み出した連続数付きインデックスデータ50に基づいて最小単位区切りデータ36および連続数データ48を得るとともに、該最小単位区切りデータ36および連続数データ48に基づいてデジタルビデオデータ領域からデジタルビデオデータのフレーム(最小単位)を読み出して再生する(編集再生ステップ)。
【0025】
本実施の形態では、システムコントローラ18およびファイルシステム20によって特許請求の範囲の1次編集インデックスファイル作成部および編集再生部が構成されている。
【0026】
このような第2の実施の形態においても第1の実施の形態と同様の効果が奏されることは無論のこと、第2の実施の形態では次のような効果が奏される。
すなわち、デジタルビデオデータは時間的に連続することが多く、したがって、編集時にも連続する複数のフレーム(最小単位)のデジタルビデオデータをひとまとまりにして編集することが多い。
したがって、インデックスデータ40も複数連続した状態で編集されることが多い。
そのため、第2の実施の形態のように連続するインデックスデータ40の数を示す連続数データ48を用いることで、複数の連続するインデックスデータ40を選択して1次編集インデックスファイル46を作成する際にインデックスデータ40のデータ量(データサイズ)を削減することができる。
したがって、1次編集インデックスファイル46を作成および読み出す際の処理速度の高速化を図る上で有利となるばかりでなく、1次編集ハードディスク装置26の記録領域に格納するデジタルビデオデータの容量を確保する上でも有利となり、その効果は連続するデジタルビデオデータのフレーム(最小単位)の数、言い換えると、選択されるインデックスデータ40の連続数が多いほど顕著となる。
【0027】
また、第2の実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、1次編集インデックスファイル46を複数設けてもよいし、2次以上の編集インデックスファイル46を設けてもよい。
【0028】
(第3の実施の形態)
次に第3の実施の形態について説明する。
第3の実施の形態では、インデックスファイル44におけるインデックスデータ40に割り当てたシリアル番号を用いて構成された1次上層インデックスファイル52を用いて編集を行う点が第1、第2の実施の形態と異なっている。
次に、編集を行うために使用する1次上層インデックスファイル52について具体的に説明する。
図6は第3の実施の形態におけるインデックスファイル44と1次上層インデックスファイル52の構成を示す説明図である。
【0029】
まず、1次上層インデックスファイル52の作成について説明する。
図6に示すように、インデックスファイル44の各インデックスデータ40にはそれらのアドレスの順番でシリアル番号serial_no(1、2、3、……)が割り当てられている。
ただし、シリアル番号serial_no自体は、ハードディスク装置26の記録領域にデータとして格納されるものではない。
図6に矢印付きの実線で示すように、システムコントローラ18は、インデックスファイル40から選択された1以上のインデックスデータ40を読み出す順番を特定する1次上層インデックスデータ54を、各インデックスデータ40に対してそれらインデックスデータ40のアドレス順に付されたシリアル番号serial_noで構成し、1次上層インデックスデータ54を記録領域にアドレスの順番(昇順)に記録することで1次上層インデックスファイル52を作成する(特許請求の範囲の1次上層インデックスファイル作成ステップに相当)。
言い換えると、インデックスファイル44に対して、インデックスデータ40の単位である20バイト毎に編集で残したい部分を選択し、次に再生したい順にそれらインデックスデータ40を並べ変え、夫々の20バイトデータ(インデックスデータ40)が元になるインデックスファイルの20バイトデータごとの何番目になるかを特定するシリアル番号serial_noをリストにすることで1次上層インデックスファイル52を作成する。
【0030】
次に1次上層インデックスファイル52を用いたデジタルビデオデータの再生について説明する。
システムコントローラ18は、デジタルビデオデータ(デジタルビデオ信号ストリーム)の再生を行うにあたって、1次上層インデックスファイル52からアドレスの順番で読み出した1次上層インデックスデータ54(シリアル番号serial_no)に基づいてインデックスファイル44からインデックスデータ40を特定し、該特定したインデックスデータ40から順次20バイトごとに20バイト分のインデックスデータ40を読み出し、先頭寄りの12バイトをファイル名34として、次の4バイトを最小単位区切りデータ36(フレームの先頭位置バイト値)とし、最後の4バイトを最小単位のデータ量38(フレームサイズ)として読み出す。
そして、システムコントローラ18は、読み出したファイル名34、最小単位区切りデータ36、データ量38を基にしてハードディスク装置26の記録領域からデジタルビデオデータを最小単位で(フレーム単位で)逐次読み出して、ストリームデコーダ22、ビデオ信号出力部24を介してビデオ信号として出力する。
この結果、1次編集インデックスファイル46で選択されたインデックスデータ40で特定されるフレームのデジタルビデオデータが1次編集インデックスファイル46に並べられたインデックスデータ40の順番で再生される(特許請求の範囲の編集再生ステップに相当)。
言い換えると、システムコントローラ18は、1次上層インデックスファイル52からアドレスの順番で読み出した1次上層インデックスデータ54に基づいてインデックスファイル44からインデックスデータ40を特定し、該特定したインデックスデータ40から最小単位区切りデータ36を得るとともに、該最小単位区切りデータ36に基づいてデジタルビデオデータ領域からデジタルビデオデータの最小単位を読み出して再生する。
さらに言い換えると、編集したビデオデータの再生は次のようになされる。
1次上層インデックスファイル52の1次上層インデックスデータ54(シリアル番号serial_no)から、インデックスファイル44の20バイト毎のデータの何番目を使うかを特定し、その20バイトのデータの中から、再生するデジタルビデオデータのフレームがあるハードディスク装置26上のファイル名34と、ファイル内の位置を特定する最小単位区切りデータ36と、フレームのデータ量38が分かるので、フレームデータを読み込んで、ストリームデコーダ22とビデオ信号出力部24の各ブロック経由で出力する。
この操作を、1次上層インデックスファイル52の1次上層インデックスデータ54をアドレスの順番に読み出して逐次行うことで、編集で選択したフレームのみが、並び替えた順に再生されることになる。
【0031】
なお、本実施の形態では、システムコントローラ18およびファイルシステム20によって、特許請求の範囲の第1の記録制御部と、第2の記録制御部と、1次上層インデックスファイル作成部と、編集再生部とが構成されている。
【0032】
以上説明したように本実施の形態によれば、インデックスファイル44から選択された1以上のインデックスデータ40を読み出す順番を特定する1次上層インデックスデータ54をそれらのアドレス順に付されたシリアル番号serial_noで構成し、1次上層インデックスデータ54を記録領域にアドレスの順番に記録することで1次上層インデックスファイル52を作成した。
したがって、1次上層インデックスファイル52からアドレスの順番で読み出した1次上層インデックスデータ54に基づいてインデックスファイル44からインデックスデータ40を特定し、該特定したインデックスデータ40から最小単位区切りデータを得るとともに、該最小単位区切りデータに基づいてデジタルビデオデータ領域からデジタルビデオデータの最小単位であるフレームを読み出して再生することにより、原素材であるデジタルビデオデータのコピーなどを行うことなく、デジタルビデオデータを編集した編集済みのデジタルビデオデータを再生したのと同様の効果を得ることができる。
したがって、連続した大量のデジタルビデオデータを編集して再生するにあたってシステムの負荷を軽減し編集作業の効率化を図る上で有利となる。
特に、Gバイト単位、10Gバイト単位のデジタルビデオデータの編集が必要となる場合であっても、このような大量のデジタルビデオデータのコピー動作が不要となるため、システムの負荷を軽減して短時間で編集を行うことができることから、編集作業の効率化を図る上で一層有利となる。
さらに、第3の実施の形態では、1次上層インデックスデータ54をインデックスデータ40にそれらのアドレス順に付されたシリアル番号serial_noで構成した。シリアル番号serial_noは番号(数字)のみで構成されているためデータサイズが小さく、そのため、1次上層インデックスファイル52を効率的に作成でき、言い換えると、編集作業の効率化を図る上でより一層有利となる。
また、1次上層インデックスファイル52のデータサイズを縮小できるので、1次編集ハードディスク装置26の記録領域に格納するデジタルビデオデータの容量を確保する上でも有利となり、その効果は連続するデジタルビデオデータのフレーム(最小単位)の数、言い換えると、選択されるインデックスデータ40の連続数が多いほど顕著となる。
【0033】
(第4の実施の形態)
次に第4の実施の形態について説明する。
第4の実施の形態は第3の実施の形態の変形例であり、同一のインデックスファイル44から複数の1次上層インデックスファイル52を作成する点が第3の実施の形態と異なっている。
図7は第4の実施の形態におけるインデックスファイル44と1次上層インデックスファイル52の構成を示す説明図である。
第3の実施の形態では、同一のインデックスファイル44から1つの1次上層インデックスファイル52を1つ作成する場合について説明したが、1次上層インデックスファイル52の作成数は任意である。
図7に示すように、同一のインデックスファイル44から互いに内容が異なる1次編集インデックスファイル46を2つあるいは3つ以上作成すれば、第3の実施の形態と同様の効果が奏されることは無論のこと、同一のインデックスファイル44から(すなわち同一の原素材であるデジタルビデオデータから)内容が異なる複数の編集結果に応じたデジタルビデオデータの再生を行うことができ、編集の自由度を確保する上で有利となる。
【0034】
(第5の実施の形態)
次に第5の実施の形態について説明する。
第5の実施の形態は第3の実施の形態の変形例であり、1次上層インデックスファイル52から2次上層インデックスファイル56を作成する点が第3の実施の形態と異なっている。
図8は第5の実施の形態におけるインデックスファイル44と1次上層インデックスファイル52と2次上層インデックスファイル56の構成を示す説明図である。
すなわち、1次上層インデックスファイル52の各1次上層インデックスデータ54にはそれらのアドレスの順番でシリアル番号index_serial_no(1、2、3、……)が割り当てられている。
ただし、シリアル番号index_serial_no自体は、ハードディスク装置26の記録領域にデータとして格納されるものではない。
【0035】
図8に示すように、システムコントローラ18は、第3の実施の形態と同様の手順で1次上層インデックスファイル52を作成する。
次いで、図8に矢印付きの実線で示すように、システムコントローラ18は、1次上層インデックスファイル52から選択された1以上の1次上層インデックスデータ54を読み出す順番を特定する2次上層インデックスデータ58を、各1次上層インデックスデータ54に対してそれら1次上層インデックスデータ54のアドレス順に付されたインデックスシリアル番号index_serial_noで構成し、2次上層インデックスデータ58を記録領域にアドレスの順番(昇順)に記録することで2次上層インデックスファイル56を作成する(特許請求の範囲の2次上層インデックスファイル作成ステップに相当)。
そして、再生時には、システムコントローラ18は、2次上層インデックスファイル56からアドレスの順番で読み出した2次上層インデックスデータ58に基づいて1次上層インデックスファイル52から1次上層インデックスデータ54を特定し、次いで、特定した1次上層インデックスデータ54に基づいてインデックスファイル44からインデックスデータ40を特定し、該特定したインデックスデータ40から最小単位区切りデータを得るとともに、該最小単位区切りデータに基づいてデジタルビデオデータ領域からデジタルビデオデータの最小単位であるフレームを読み出して再生する(特許請求の範囲の編集再生ステップに相当)ようにしてもよい。
言い換えると、第5の実施の形態は、第3の実施の形態で編集する1次上層インデックスファイル52の上層インデックスとして、2次インデックスファイル58を更に設定するものである。
この場合は、第3の実施の形態と同様の効果が奏されることは無論のこと、1次上層インデックスファイル52の作成にあたっては、不要なデジタルビデオデータを除くデジタルビデオデータを残し、2次上層インデックスファイル56の作成時に必要なデジタルビデオデータを絞り込むといった2段階の編集作業を効率的に行う上で有利となる。
また、2次上層インデックスファイル56から3次上層インデックスファイルを作成してもよく、さらに4次上層インデックスファイル、5次上層インデックスファイル、……を作成してもよく、上層インデックスファイルを何段階にわたって作成するかは任意である。
【0036】
(第6の実施の形態)
次に第6の実施の形態について説明する。
第6の実施の形態は第3の実施の形態の変形例であり、1次上層インデックスデータ54に1次上層インデックスデータ54が連続する個数を示す連続数データ60が付加されている点が第3の実施の形態と異なっている。
図9は第6の実施の形態におけるインデックスファイル44と1次上層インデックスファイル52の構成を示す説明図である。
システムコントローラ18は、1次上層インデックスファイル52の作成を次のように行う。
すなわち、システムコントローラ18は、図9に矢印付きの実線で示すように、インデックスファイル40から選択された1以上のインデックスデータ40を読み出す順番を特定する1次上層インデックスデータ54を、各インデックスデータ40に対してそれらインデックスデータ40のアドレス順に付されたシリアル番号serial_noで構成し、1次上層インデックスデータ54と、該選択された1次上層インデックスデータ54が連続する個数を示す連続数データ60とをひとまとまりにした連続数付き1次上層インデックスデータ62を、フレーム(最小単位)のデジタルビデオデータを再生すべき順番に従ってハードディスク装置26の記録領域にアドレスの順番に並べて記録することで1次上層インデックスファイル52を作成する(1次上層インデックスファイル作成ステップ)。
再生時には、システムコントローラ18は、1次上層インデックスファイル54からアドレスの順番で読み出した連続数付き1次上層インデックスデータ62に基づいてインデックスファイル44からインデックスデータ40を特定し、該特定したインデックスデータ40から最小単位区切りデータ36を得るとともに、最小単位区切りデータ36に基づいてデジタルビデオデータ領域からデジタルビデオデータのフレーム(最小単位)を読み出して再生する(編集再生ステップ)。
【0037】
本実施の形態では、システムコントローラ18およびファイルシステム20によって特許請求の範囲の1次上層インデックスファイル作成部および編集再生部が構成されている。
【0038】
このような第6の実施の形態においても第3の実施の形態と同様の効果が奏されることは無論のこと、第6の実施の形態では次のような効果が奏される。
すなわち、デジタルビデオデータは時間的に連続することが多く、したがって、編集時にも連続する複数のフレーム(最小単位)のデジタルビデオデータをひとまとまりにして編集することが多い。
したがって、インデックスデータ40を特定する1次上層インデックスデータ54も複数連続した状態で編集されることが多い。
そのため、第6の実施の形態のように連続する1次上層インデックスデータ54の数を示す連続数データ60を用いることで、複数の連続する1次上層インデックスデータ54を選択する1次上層インデックスファイル52のデータ量(データサイズ)を削減することができる。
したがって、1次上層インデックスファイル52を作成および読み出す際の処理速度の高速化を図る上で有利となるばかりでなく、ハードディスク装置26の記録領域に格納するデジタルビデオデータの容量を確保する上でも有利となり、その効果は連続するデジタルビデオデータのフレーム(最小単位)の数、言い換えると、選択されるインデックスデータ40の連続数が多いほど顕著となる。
【0039】
また、第6の実施の形態においても、第4の実施の形態と同様に、1次上層インデックスファイル52を複数設けてもよいし、第5の実施の形態と同様に、2次以上の1次上層インデックスファイル52を設けてもよい。
【0040】
(第7の実施の形態)
次に第7の実施の形態について説明する。
上述した第1乃至第6の実施の形態では、原素材のデジタルビデオデータ(ビデオファイル)を1次編集インデックスファイル46、1次上層インデックスファイル52を用いて再生することであたかも編集したデジタルビデオデータを再生したのと同様の結果を得るものであった。
これに対して、第7の実施の形態では、システムコントローラ18によって、1次編集インデックスファイル46、1次上層インデックスファイル52を用いて原素材のデジタルビデオデータから編集された編集デジタルビデオデータ(編集デジタルビデオストーリームファイル)を作成する。
【0041】
例えば、第1の実施の形態では、図4に示すように、1次編集インデックスファイル46には、ファイル名34と、最小単位区切りデータ36と、データ量38とを含むインデックスデータ40が再生の順番に並べられている。
したがって、システムコントローラ18によって、1次編集インデックスファイル46に格納されているインデックスデータ40に基づいてデジタルビデオデータのフレーム(最小単位)を集めてきて、ハードディスク装置26の空き領域、或いは他の記録媒体(ハードディスク装置など)へコピーすることによって、編集デジタルビデオデータを作成する(デジタルビデオデータ編集ステップ)。
また、第3の実施の形態では、図6に示すように、1次上層インデックスファイル52を用いることにより、システムコントローラ18によって、インデックスファイル44に格納されているインデックスデータ40に基づいてデジタルビデオデータのフレーム(最小単位)を集めてきて、ハードディスク装置26の空き領域、或いは他のハードディスク装置へコピーすることによって、編集デジタルビデオデータを作成する(デジタルビデオデータ編集ステップ)。
ただし、集めたデジタルビデオデータのフレームをコピーして編集デジタルビデオデータを作成する際の処理速度(編集の処理速度)は実スピードである必要がないので(実時間のスピードコピーの必要がないので)、編集の処理には時間をかけてもよく、したがって、システムコントローラ18にかかる負荷を軽減でき、パワーの無いシステムコントロール18でも編集処理を行うことができる利点がある。
また、編集デジタルビデオデータを得たのち、原素材としてのデジタルビデオデータが不要であれば、原素材としてのデジタルビデオデータを全て消去することも可能である。
また、この編集デジタルビデオデータを新たな原素材としてのデジタルビデオデータとして、更に同様の編集処理を行うことも可能である。
なお、第2、第4、第5、第6の実施の形態においても上述と同様にしてデジタルビデオデータの編集を同様に行うことができることは無論である。
したがって、第7の実施の形態においては、システムコントローラ18およびファイルシステム20によって、特許請求の範囲のデジタルビデオデータ編集部が構成されている。
【0042】
(第8の実施の形態)
次に第8の実施の形態について説明する。
第8の実施の形態は、第7の実施の形態の変形例である。
第8の実施の形態では、編集デジタルビデオデータの作成と共に、この編集デジタルビデオデータを原素材として、第1乃至第6の実施の形態におけるインデックスファイル44を同時に作成するものである。
言い換えると、システムコントロール18は、編集デジタルビデオデータから該編集デジタルビデオデータに対応するインデックスファイル44を作成する。
これにより、編集デジタルビデオデータの再編集が直ちにでき、編集作業の効率化を図る上で有利となる。
また、インデックスファイル44を利用することで、フレーム単位でのデジタルビデオデータの読み出しが可能となるので、再生時のトリックプレイ(早送り再生や早戻し再生など)を容易に行う上で有利となる。
【0043】
(第9の実施の形態)
次に第9の実施の形態について説明する。
第9の実施の形態では、原素材としてのデジタルビデオデータが複数ある場合、これら複数のデジタルビデオデータを対象として編集(合成編集)を行う。
すなわち、原素材としてのひとまとまりのデジタルビデオデータをビデオファイルとし、ハードディスク装置26の記録領域に前記ビデオファイルが複数格納されている場合に、システムコントローラ18は、複数の原素材としてのデジタルビデオデータのそれぞれに対応して作成されたインデックスファイル40を用いて編集作業を行い、複数のビデオファイルにまたがって(複数のビデオファイルを対象として)1次編集インデックスファイル46あるいは1次上層インデックスファイル52を作成する。
作成された1次編集インデックスファイル46あるいは1次上層インデックスファイル52を用いて再生を行えば、複数のビデオファイルにまたがってデジタルビデオデータの再生を行うことができる。
また、作成された1次編集インデックスファイル46あるいは1次上層インデックスファイル52を用いて第7の実施の形態と同様の編集作業を行えば、複数のビデオファイルにまたがった編集デジタルビデオデータを得ることができる。
このように原素材としてのビデオファイルが複数ある場合でも、合成編集を行うことが出来る。
【0044】
(第10の実施の形態)
次に第10の実施の形態について説明する。
第10の実施の形態は、原素材としてのデジタルビデオデータのうち編集で使用しなかったデジタルビデオデータを消去することで新たなデジタルビデオデータを記録する記録領域を確保するようにしたものである。
すなわち、第1乃至第6の実施の形態において、1次編集インデックスファイル46あるいは1次上層インデックスファイル52が作成された場合、1次編集インデックスファイル46あるいは1次上層インデックスファイル52によって特定されるデジタルビデオデータのフレーム(最小単位)(言い換えると、編集して再生されるデジタルビデオデータのフレーム(最小単位))を除く残りのデジタルビデオデータを消去してもよい場合がある。
そこで、第10の実施の形態では、1次編集インデックスファイル46あるいは1次上層インデックスファイル52によって特定されるデジタルビデオデータのファイル名34に対応するファイルに印を付けて識別可能な状態とする。
そして、編集に使用した全ての原素材としてのデジタルビデオデータを構成するファイルのうち、前記印が付いているファイルを残し、前記印の無いファイルのデジタルビデオデータをハードディスク装置26の記録領域から消去する。
すなわち、第10の実施の形態では、1次編集インデックスファイル46あるいは1次上層インデックスファイル52によって特定されるファイルのデジタルビデオデータ以外のデジタルビデオデータを消去するファイル消去部が設けられている。
この消去操作により、ハードディスク装置26の記録領域に再利用可能な空きスペース(新たな記録領域)をファイル単位で確保することができる。
例えば、ビデオ記録再生装置10として、ビデオカメラなどの撮像装置を想定すると、ハードディスク装置26の記録領域のほとんどを記録したフル記録状態において、上述のような手順で不要なファイルを消去すれば、新たな記録領域をファイル単位で確保できるので、更に撮影を行って新たなデジタルビデオデータの記録が可能となる。
したがって、例えば、旅先などで、記録したデジタルビデオデータの中から必要なファイルのみ編集して、不要なファイルを消去することで、消去したファイルに相当する記録領域を新たな記録スペースとして使う事が出来る。
これを繰り返せば、撮影者にとって保存すべき度合いが高いファイルのみをハードディスク装置26の限られた記録領域に記録することができ、したがって、密度の濃いファイルのみを蓄えることが出来る。
なお、ビデオ記録再生装置として、ハードディスク装置26に記録されているデジタルビデオデータを再生した映像を表示するモニタ付きのビデオカメラを想定した場合、このビデオカメラ単体で上述した編集作業を十分に行うことができることはもちろんである。
【0045】
(第11の実施の形態)
次に第11の実施の形態について説明する。
第11の実施の形態は第10の実施の形態の変形例であり、デジタルビデオデータをフレーム(最小単位)ごとに消去するものである。
すなわち、第1乃至第6の実施の形態において、1次編集インデックスファイル46あるいは1次上層インデックスファイル52が作成された場合、1次編集インデックスファイル46あるいは1次上層インデックスファイル52によって特定されるデジタルビデオデータのフレーム(最小単位)(言い換えると、編集して再生されるデジタルビデオデータのフレーム(最小単位))を除く残りのデジタルビデオデータを消去してもよい場合がある。
そこで、第11の実施の形態では、1次編集インデックスファイル46あるいは1次上層インデックスファイル52によって特定されるデジタルビデオデータのフレーム(最小単位)のそれぞれに印を付けて識別可能な状態とする。
上記の印による識別は、例えば、インデックスファイル44の各インデックスデータ40に消去可、消去不可の何れかを示すフラグを付加することで実現することができる。
そして、編集に使用した全ての原素材としてのデジタルビデオデータのうち、前記印が付いているフレーム(最小単位)を残し、前記印の無いフレーム(最小単位)のデジタルビデオデータをハードディスク装置26の記録領域から消去する。
すなわち、第11の実施の形態では、1次編集インデックスファイル46あるいは1次上層インデックスファイル52によって特定されるフレーム(最小単位)のデジタルビデオデータ以外のデジタルビデオデータを消去するファイル消去部が設けられている。
この消去操作により、ハードディスク装置26の記録領域に再利用可能な空きスペース(新たな記録領域)がフレーム単位で確保されることになり、第10の実施の形態に比較してより多くの空きスペースを確保する上で有利となる。
【0046】
なお、実施の形態では、ハードディスク装置26の記録領域に記録されるデジタルビデオデータがJPEG形式で圧縮される場合について説明したが、デジタルビデオデータの圧縮形式は従来公知のさまざまな圧縮形式が採用可能である。
例えば、圧縮形式としてMPEG2を用いてもよく、その場合には、デジタルビデオデータの最小単位として、フレームの代わりにGOP(Group Of Picture)を用いればよい。
また、デジタルビデオデータが圧縮されていない非圧縮のデジタルビデオデータであっても本発明は無論適用される。
【0047】
なお、実施の形態では、記録媒体としてハードディスク装置26を用いた場合について説明したが、記録媒体はハードディスク装置26に限定されるものではなく、本発明は、ディスク状記録媒体、例えば、CD−RW、DVD−RWなどの記録媒体、あるいは、フラッシュメモリなどの半導体メモリにビデオデータを記録および/または再生するビデオ記録再生方法およびビデオ記録再生装置に広く適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるビデオ記録再生方法を実現するビデオ記録再生装置の機能ブロック図である。
【図2】ファイルとフレームとの関係を示す説明図である。
【図3】インデックスデータ領域40の構成を示す説明図である。
【図4】第1の実施の形態におけるインデックスファイル44と1次編集インデックスファイル46の構成を示す説明図である。
【図5】第2の実施の形態におけるインデックスファイル44と1次編集インデックスファイル46の構成を示す説明図である。
【図6】第3の実施の形態におけるインデックスファイル44と1次上層インデックスファイル52の構成を示す説明図である。
【図7】第4の実施の形態におけるインデックスファイル44と1次上層インデックスファイル52の構成を示す説明図である。
【図8】第5の実施の形態におけるインデックスファイル44と1次上層インデックスファイル52と2次上層インデックスファイル56の構成を示す説明図である。
【図9】第6の実施の形態におけるインデックスファイル44と1次上層インデックスファイル52の構成を示す説明図である。
【符号の説明】
【0049】
10……ビデオ記録再生装置、18……システムコントローラ、20……ファイルシステム、26……ハードディスク装置、34……ファイル名、36……最小単位区切りデータ、40……インデックスデータ、44……インデックスファイル、46……1次編集インデックスファイル、52……1次上層インデックスファイル。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
デジタルビデオデータを記録媒体の記録領域にファイルシステムを介して記録および/または再生するビデオ記録再生装置であって、
連続するひとまとまりのデジタルビデオデータを1つのファイルとして扱うとともに、連続するひとまとまりのデジタルビデオデータが前記ファイルの最大記録容量を超過する場合に、前記ひとまとまりのデジタルビデオデータを前記最大記録容量以下の大きさに分割し、分割したデジタルビデオデータを複数のファイルに分けて記録する第1の記録制御部と、
前記複数のファイルにそれぞれ異なるファイル識別データを割り当てるとともに、前記ファイル識別データと、該ファイル識別データが割り当てられたファイル内のデジタルビデオデータの最小単位の区切りを特定する最小単位区切りデータとを対応させたインデックスデータを作成し、該インデックスデータを前記記録領域にアドレスの順番に連続して記録することでインデックスファイルを作成する第2の記録制御部と、
前記インデックスファイルから選択された前記インデックスデータを、前記最小単位のデジタルビデオデータを再生すべき順番に従って前記記録領域にアドレスの順番に並べて記録することで1次編集インデックスファイルを作成する1次編集インデックスファイル作成部と、
を備えることを特徴とするビデオ記録再生装置。
【請求項2】
前記1次編集インデックスファイルから前記アドレスの順番で読み出した前記インデックスデータに基づいて前記最小単位区切りデータを得るとともに、該最小単位区切りデータに基づいて前記記録領域から前記デジタルビデオデータの最小単位を読み出して再生する編集再生部を設けた、
ことを特徴とする請求項1記載のビデオ記録再生装置。
【請求項3】
前記最小単位区切りデータは、前記ファイルの先頭から前記最小単位データの先頭までのデータ量である、
ことを特徴とする請求項1記載のビデオ記録再生装置。
【請求項4】
前記インデックスデータは、前記ファイル識別データと、前記最小単位区切りデータとに加えて、該最小単位区切りデータで区切られる前記最小単位のデータ量を含み、
前記編集再生部は、前記記録領域からの前記デジタルビデオデータの最小単位の読み出しを前記最小単位のデータ量に基づいて行う、
ことを特徴とする請求項2記載のビデオ記録再生装置。
【請求項5】
前記1次編集インデックスファイルが複数設けられている、
ことを特徴とする請求項1記載のビデオ記録再生装置。
【請求項6】
前記1次編集インデックスファイルから選択されたインデックスデータを前記最小単位のデジタルビデオデータを再生すべき順番に従って前記記録領域にアドレスの順番に記録することで2次編集インデックスファイルを作成する2次編集インデックスファイル作成部を設け、
前記編集再生部は、前記2次編集インデックスファイルから前記アドレスの順番で読み出した前記インデックスデータに基づいて前記最小単位区切りデータを得るとともに、該最小単位区切りデータに基づいて前記記録領域から前記デジタルビデオデータの最小単位を読み出して再生する機能をさらに有する、
ことを特徴とする請求項1記載のビデオ記録再生装置。
【請求項7】
前記1次編集インデックスファイルから前記アドレスの順番で読み出した前記インデックスデータに基づいて前記最小単位区切りデータを得るとともに、該最小単位区切りデータに基づいて前記記録領域から前記デジタルビデオデータの最小単位を読み出して前記記録領域または前記記録媒体以外の他の記録媒体にコピーすることで編集デジタルビデオデータを作成するデジタルビデオデータ編集部を設けた、
ことを特徴とする請求項1記載のビデオ記録再生装置。
【請求項8】
前記第1、第2の記録制御部は、前記編集デジタルビデオデータから該編集デジタルビデオデータに対応する前記インデックスファイルを作成する、
ことを特徴とする請求項7記載のビデオ記録再生装置。
【請求項9】
原素材としてのひとまとまりのデジタルビデオデータをビデオファイルとし、前記記録領域に前記ビデオファイルが複数格納されている場合に、
前記第1、第2の記録制御部は前記各ビデオファイルに対応して前記インデックスファイルを作成し、
前記1次編集インデックスファイル作成部は、前記複数のインデックスファイルを対象として前記1次編集インデックスファイルを作成する、
ことを特徴とする請求項1記載のビデオ記録再生装置。
【請求項10】
前記1次編集インデックスファイルによって特定される前記ファイルのデジタルビデオデータ以外のデジタルビデオデータを消去するファイル消去部を設けた、
ことを特徴とする請求項1記載のビデオ記録再生装置。
【請求項11】
前記1次編集インデックスファイルによって特定される前記最小単位のデジタルビデオデータ以外のデジタルビデオデータを消去するファイル消去部を設けた、
ことを特徴とする請求項1記載のビデオ記録再生装置。
【請求項12】
デジタルビデオデータを記録媒体の記録領域にファイルシステムを介して記録および/または再生するビデオ記録再生装置であって、
連続するひとまとまりのデジタルビデオデータを1つのファイルとして扱うとともに、連続するひとまとまりのデジタルビデオデータが前記ファイルの最大記録容量を超過する場合に、前記ひとまとまりのデジタルビデオデータを前記最大記録容量以下の大きさに分割し、分割したデジタルビデオデータを複数のファイルに分けて記録する第1の記録制御部と、
前記複数のファイルにそれぞれ異なるファイル識別データを割り当てるとともに、前記ファイル識別データと、該ファイル識別データが割り当てられたファイル内のデジタルビデオデータの最小単位の区切りを特定する最小単位区切りデータとを対応させたインデックスデータを作成し、該インデックスデータを前記記録領域にアドレスの順番に連続して記録することでインデックスファイルを作成する第2の記録制御部と、
前記インデックスファイルから選択された前記インデックスデータと、該選択されたインデックスデータが連続する個数を示す連続数データとをひとまとまりにした連続数付きインデックスデータを、前記最小単位のデジタルビデオデータを再生すべき順番に従って前記記録領域にアドレスの順番に並べて記録することで1次編集インデックスファイルを作成する1次編集インデックスファイル作成部と、
を備えることを特徴とするビデオ記録再生装置。
【請求項13】
前記1次編集インデックスファイルから前記アドレスの順番で読み出した前記連続数付きインデックスデータに基づいて前記最小単位区切りデータおよび前記連続数データを得るとともに、前記最小単位区切りデータおよび前記連続数データに基づいて前記記録領域から前記デジタルビデオデータの最小単位を読み出して再生する編集再生部を設けた、
ことを特徴とする請求項12記載のビデオ記録再生装置。
【請求項14】
前記最小単位区切りデータは、前記ファイルの先頭から前記最小単位データの先頭までのデータ量である、
ことを特徴とする請求項12記載のビデオ記録再生装置。
【請求項15】
前記インデックスデータは、前記ファイル識別データと、前記最小単位区切りデータとに加えて、該最小単位区切りデータで区切られる前記最小単位のデータ量を含み、
前記編集再生部は、前記記録領域からの前記デジタルビデオデータの最小単位の読み出しを前記最小単位のデータ量に基づいて行う、
ことを特徴とする請求項13記載のビデオ記録再生装置。
【請求項16】
前記1次編集インデックスファイルが複数設けられている、
ことを特徴とする請求項12記載のビデオ記録再生装置。
【請求項17】
前記1次編集インデックスファイルから選択されたインデックスデータを前記最小単位のデジタルビデオデータを再生すべき順番に従って前記記録領域にアドレスの順番に記録することで2次編集インデックスファイルを作成する2次編集インデックスファイル作成部を設け、
前記編集再生部は、前記2次編集インデックスファイルから前記アドレスの順番で読み出した前記インデックスデータに基づいて前記インデックスファイルから前記インデックスデータを特定し、該特定したインデックスデータから前記最小単位区切りデータを得るとともに、前記最小単位区切りデータに基づいて前記記録領域から前記デジタルビデオデータの最小単位を読み出して再生する機能をさらに有する、
ことを特徴とする請求項12記載のビデオ記録再生装置。
【請求項18】
前記1次編集インデックスファイルから前記アドレスの順番で読み出した前記連続数付きインデックスデータに基づいて前記最小単位区切りデータおよび前記連続数データを得るとともに、前記最小単位区切りデータおよび前記連続数データに基づいて前記記録領域から前記デジタルビデオデータの最小単位を読み出して前記記録領域または前記記録媒体以外の他の記録媒体にコピーすることで編集デジタルビデオデータを作成するデジタルビデオデータ編集部を設けた、
ことを特徴とする請求項12記載のビデオ記録再生装置。
【請求項19】
前記第1、第2の記録制御部は、前記編集デジタルビデオデータから該編集デジタルビデオデータに対応する前記インデックスファイルを作成する、
ことを特徴とする請求項12記載のビデオ記録再生装置。
【請求項20】
原素材としてのひとまとまりのデジタルビデオデータをビデオファイルとし、前記記録領域に前記ビデオファイルが複数格納されている場合に、
前記第1、第2の記録制御部は前記各ビデオファイルに対応して前記インデックスファイルを作成し、
前記1次編集インデックスファイル作成部は、前記複数のインデックスファイルを対象として前記1次編集インデックスファイルを作成する、
ことを特徴とする請求項12記載のビデオ記録再生装置。
【請求項21】
前記1次編集インデックスファイルによって特定される前記ファイルのデジタルビデオデータ以外のデジタルビデオデータを消去するファイル消去部を設けた、
ことを特徴とする請求項12記載のビデオ記録再生装置。
【請求項22】
前記1次編集インデックスファイルによって特定される前記最小単位のデジタルビデオデータ以外のデジタルビデオデータを消去するファイル消去部を設けた、
ことを特徴とする請求項12記載のビデオ記録再生装置。
【請求項23】
デジタルビデオデータを記録媒体の記録領域にファイルシステムを介して記録および/または再生するビデオ記録再生装置であって、
連続するひとまとまりのデジタルビデオデータを1つのファイルとして扱うとともに、連続するひとまとまりのデジタルビデオデータが前記ファイルの最大記録容量を超過する場合に、前記ひとまとまりのデジタルビデオデータを前記最大記録容量以下の大きさに分割し、分割したデジタルビデオデータを複数のファイルに分けて記録する第1の記録制御部と、
前記複数のファイルにそれぞれ異なるファイル識別データを割り当てるとともに、前記ファイル識別データと、該ファイル識別データが割り当てられたファイル内のデジタルビデオデータの最小単位の区切りを特定する最小単位区切りデータとを対応させたインデックスデータを作成し、該インデックスデータを前記記録領域にアドレスの順番に連続して記録することでインデックスファイルを作成する第2の記録制御部と、
前記インデックスファイルから選択された1以上のインデックスデータを読み出す順番を特定する1次上層インデックスデータを、前記各インデックスデータに対してそれらインデックスデータのアドレス順に付されたシリアル番号で構成し、前記1次上層インデックスデータを前記記録領域にアドレスの順番に記録することで1次上層インデックスファイルを作成する1次上層インデックスファイル作成部と、
を備えることを特徴とするビデオ記録再生装置。
【請求項24】
前記1次上層インデックスファイルから前記アドレスの順番で読み出した前記1次上層インデックスデータに基づいて前記インデックスファイルから前記インデックスデータを特定し、該特定したインデックスデータから前記最小単位区切りデータを得るとともに、前記最小単位区切りデータに基づいて前記記録領域から前記デジタルビデオデータの最小単位を読み出して再生する編集再生部を設けた、
ことを特徴とする請求項23記載のビデオ記録再生装置。
【請求項25】
前記最小単位区切りデータは、前記ファイルの先頭から前記最小単位データの先頭までのデータ量である、
ことを特徴とする請求項23記載のビデオ記録再生装置。
【請求項26】
前記インデックスデータは、前記ファイル識別データと、前記最小単位区切りデータとに加えて、該最小単位区切りデータで区切られる前記最小単位のデータ量を含み、
前記編集再生部は、前記記録領域からの前記デジタルビデオデータの最小単位の読み出しを前記最小単位のデータ量に基づいて行う、
ことを特徴とする請求項24記載のビデオ記録再生装置。
【請求項27】
前記1次上層インデックスファイルが複数設けられている、
ことを特徴とする請求項23記載のビデオ記録再生装置。
【請求項28】
前記1次上層インデックスファイルから選択された1以上の1次上層インデックスデータを読み出す順番を特定する2次上層インデックスデータを、前記各1次上層インデックスデータに対してそれら1次上層インデックスデータのアドレス順に付されたインデックスシリアル番号で構成し、前記2次上層インデックスデータを前記記録領域にアドレスの順番に記録することで2次上層インデックスファイルを作成する2次上層インデックスファイル作成部と、
前記編集再生部は、前記2次上層インデックスファイルからアドレスの順番で読み出した前記2次上層インデックスデータに基づいて前記1次上層インデックスファイルから前記1次上層インデックスデータを特定し、該特定した1次上層インデックスデータに基づいて前記インデックスファイルから前記インデックスデータを特定し、該特定したインデックスデータら前記最小単位区切りデータを得るとともに、該最小単位区切りデータに基づいて前記記録領域からデジタルビデオデータの最小単位を読み出して再生する機能をさらに有する、
ことを特徴とする請求項23記載のビデオ記録再生装置。
【請求項29】
前記1次上層インデックスファイルから前記アドレスの順番で読み出した前記1次上層インデックスデータに基づいて前記インデックスファイルから前記インデックスデータを特定し、該特定したインデックスデータから前記最小単位区切りデータを得るとともに、前記最小単位区切りデータに基づいて前記記録領域から前記デジタルビデオデータの最小単位を読み出して前記記録領域または前記記録媒体以外の他の記録媒体にコピーすることで編集デジタルビデオデータを作成するデジタルビデオデータ編集部を設けた、
ことを特徴とする請求項23記載のビデオ記録再生装置。
【請求項30】
前記第1、第2の記録制御部は、前記編集デジタルビデオデータから該編集デジタルビデオデータに対応する前記インデックスファイルを作成する、
ことを特徴とする請求項23記載のビデオ記録再生装置。
【請求項31】
原素材としてのひとまとまりのデジタルビデオデータをビデオファイルとし、前記記録領域に前記ビデオファイルが複数格納されている場合に、
前記第1、第2の記録制御部は前記各ビデオファイルに対応して前記インデックスファイルを作成し、
前記1次上層インデックスファイル作成部は、前記複数のインデックスファイルを対象として前記1次上層インデックスファイルを作成する、
ことを特徴とする請求項23記載のビデオ記録再生装置。
【請求項32】
前記1次上層インデックスファイルによって特定される前記ファイルのデジタルビデオデータ以外のデジタルビデオデータを消去するファイル消去部を設けた、
ことを特徴とする請求項23記載のビデオ記録再生装置。
【請求項33】
前記1次上層インデックスファイルによって特定される前記最小単位のデジタルビデオデータ以外のデジタルビデオデータを消去するファイル消去部を設けた、
ことを特徴とする請求項23記載のビデオ記録再生装置。
【請求項34】
デジタルビデオデータを記録媒体の記録領域にファイルシステムを介して記録および/または再生するビデオ記録再生装置であって、
連続するひとまとまりのデジタルビデオデータを1つのファイルとして扱うとともに、連続するひとまとまりのデジタルビデオデータが前記ファイルの最大記録容量を超過する場合に、前記ひとまとまりのデジタルビデオデータを前記最大記録容量以下の大きさに分割し、分割したデジタルビデオデータを複数のファイルに分けて記録する第1の記録制御部と、
前記複数のファイルにそれぞれ異なるファイル識別データを割り当てるとともに、前記ファイル識別データと、該ファイル識別データが割り当てられたファイル内のデジタルビデオデータの最小単位の区切りを特定する最小単位区切りデータとを対応させたインデックスデータを作成し、該インデックスデータを前記記録領域にアドレスの順番に連続して記録することでインデックスファイルを作成する第2の記録制御部と、
前記インデックスファイルから選択された1以上のインデックスデータを読み出す順番を特定する1次上層インデックスデータを、前記各インデックスデータに対してそれらインデックスデータのアドレス順に付されたシリアル番号で構成するとともに、前記1次上層インデックスデータと該1次上層インデックスデータが連続する個数を示す連続数データとをひとまとまりにした連続数付き1次上層インデックスデータを前記記録領域にアドレスの順番に記録することで1次上層インデックスファイルを作成する1次上層インデックスファイル作成部と、
を備えることを特徴とするビデオ記録再生装置。
【請求項35】
前記1次上層インデックスファイルから前記アドレスの順番で読み出した前記連続数付き1次上層インデックスデータに基づいて前記インデックスデータを特定し、該特定したインデックスデータから前記最小単位区切りデータを得るとともに、前記最小単位区切りデータに基づいて前記記録領域から前記デジタルビデオデータの最小単位を読み出して再生する編集再生部を設けた、
ことを特徴とする請求項34記載のビデオ記録再生装置。
【請求項36】
前記最小単位区切りデータは、前記ファイルの先頭から前記最小単位データの先頭までのデータ量である、
ことを特徴とする請求項34記載のビデオ記録再生装置。
【請求項37】
前記インデックスデータは、前記ファイル識別データと、前記最小単位区切りデータとに加えて、該最小単位区切りデータで区切られる前記最小単位のデータ量を含み、
前記編集再生部は、前記記録領域からの前記デジタルビデオデータの最小単位の読み出しを前記最小単位のデータ量に基づいて行う、
ことを特徴とする請求項35記載のビデオ記録再生装置。
【請求項38】
前記1次上層インデックスファイルが複数設けられている、
ことを特徴とする請求項34記載のビデオ記録再生装置。
【請求項39】
前記1次上層インデックスファイルから選択された前記連続数付き1次上層インデックスデータを前記最小単位のデジタルビデオデータを再生すべき順番に従って前記記録領域にアドレスの順番に記録することで2次上層インデックスファイルを作成する2次上層インデックスファイル作成部を設け、
前記編集再生部は、前記2次上層インデックスファイルから前記アドレスの順番で読み出した前記連続数付き1次上層インデックスデータに基づいて前記インデックスファイルから前記インデックスデータを特定し、該特定したインデックスデータから前記最小単位区切りデータを得るとともに、前記最小単位区切りデータに基づいて前記記録領域から前記デジタルビデオデータの最小単位を読み出して再生する機能をさらに有する、
ことを特徴とする請求項34記載のビデオ記録再生装置。
【請求項40】
前記1次上層インデックスファイルから前記アドレスの順番で読み出した前記連続数付き1次上層インデックスデータに基づいて前記インデックスデータを特定し、該特定したインデックスデータから前記最小単位区切りデータを得るとともに、前記最小単位区切りデータに基づいて前記記録領域から前記デジタルビデオデータの最小単位を読み出して前記記録領域または前記記録媒体以外の他の記録媒体にコピーすることで編集デジタルビデオデータを作成するデジタルビデオデータ編集部を設けた、
ことを特徴とする請求項34記載のビデオ記録再生装置。
【請求項41】
前記第1、第2の記録制御部は、前記編集デジタルビデオデータから該編集デジタルビデオデータに対応する前記インデックスファイルを作成する、
ことを特徴とする請求項34記載のビデオ記録再生装置。
【請求項42】
原素材としてのひとまとまりのデジタルビデオデータをビデオファイルとし、前記記録領域に前記ビデオファイルが複数格納されている場合に、
前記第1、第2の記録制御部は前記各ビデオファイルに対応して前記インデックスファイルを作成し、
前記1次上層インデックスファイル作成部は、前記複数のインデックスファイルを対象として前記1次上層インデックスファイルを作成する、
ことを特徴とする請求項34記載のビデオ記録再生装置。
【請求項43】
前記1次上層インデックスファイルによって特定される前記ファイルのデジタルビデオデータ以外のデジタルビデオデータを消去するファイル消去部を設けた、
ことを特徴とする請求項34記載のビデオ記録再生装置。
【請求項44】
前記1次上層インデックスファイルによって特定される前記最小単位のデジタルビデオデータ以外のデジタルビデオデータを消去するファイル消去部を設けた、
ことを特徴とする請求項34記載のビデオ記録再生装置。
【請求項45】
前記記録媒体はディスク状記録媒体である、
ことを特徴とする請求項1、12、23、34に何れか1項記載のビデオ記録再生装置。
【請求項46】
前記記録媒体はハードディスク装置である、
ことを特徴とする請求項1、12、23、34に何れか1項記載のビデオ記録再生装置。
【請求項47】
前記記録媒体は半導体メモリである、
ことを特徴とする請求項1、12、23、34に何れか1項記載のビデオ記録再生装置。
【請求項48】
前記デジタルビデオデータ領域に記録される前記デジタルビデオデータは圧縮されており、前記デジタルビデオデータの圧縮はJPEG形式でなされ、
前記最小単位はフレームである、
ことを特徴とする請求項1、12、23、34に何れか1項記載のビデオ記録再生装置。
【請求項49】
前記デジタルビデオデータ領域に記録される前記デジタルビデオデータは圧縮されており、前記デジタルビデオデータの圧縮はMPEG2形式でなされ、
前記最小単位はGOP(Group Of Picture)である、
ことを特徴とする請求項1、12、23、34に何れか1項記載のビデオ記録再生装置。
【請求項50】
デジタルビデオデータを記録媒体の記録領域にファイルシステムを介して記録および/または再生するビデオ記録再生方法であって、
連続するひとまとまりのデジタルビデオデータを1つのファイルとして扱うとともに、連続するひとまとまりのデジタルビデオデータが前記ファイルの最大記録容量を超過する場合に、前記ひとまとまりのデジタルビデオデータを前記最大記録容量以下の大きさに分割し、分割したデジタルビデオデータを複数のファイルに分けて記録する第1の記録制御ステップと、
前記複数のファイルにそれぞれ異なるファイル識別データを割り当てるとともに、前記ファイル識別データと、該ファイル識別データが割り当てられたファイル内のデジタルビデオデータの最小単位の区切りを特定する最小単位区切りデータとを対応させたインデックスデータを作成し、該インデックスデータを前記記録領域にアドレスの順番に連続して記録することでインデックスファイルを作成する第2の記録制御ステップと、
前記インデックスファイルから選択された前記インデックスデータを、前記最小単位のデジタルビデオデータを再生すべき順番に従って前記記録領域にアドレスの順番に並べて記録することで1次編集インデックスファイルを作成する1次編集インデックスファイル作成ステップと、
を含むことを特徴とするビデオ記録再生方法。
【請求項51】
前記1次編集インデックスファイルから前記アドレスの順番で読み出した前記インデックスデータに基づいて前記最小単位区切りデータを得るとともに、該最小単位区切りデータに基づいて前記記録領域から前記デジタルビデオデータの最小単位を読み出して再生する編集再生ステップを含む、
ことを特徴とする請求項50記載のビデオ記録再生方法。
【請求項52】
デジタルビデオデータを記録媒体の記録領域にファイルシステムを介して記録および/または再生するビデオ記録再生方法であって、
連続するひとまとまりのデジタルビデオデータを1つのファイルとして扱うとともに、連続するひとまとまりのデジタルビデオデータが前記ファイルの最大記録容量を超過する場合に、前記ひとまとまりのデジタルビデオデータを前記最大記録容量以下の大きさに分割し、分割したデジタルビデオデータを複数のファイルに分けて記録する第1の記録制御ステップと、
前記複数のファイルにそれぞれ異なるファイル識別データを割り当てるとともに、前記ファイル識別データと、該ファイル識別データが割り当てられたファイル内のデジタルビデオデータの最小単位の区切りを特定する最小単位区切りデータとを対応させたインデックスデータを作成し、該インデックスデータを前記記録領域にアドレスの順番に連続して記録することでインデックスファイルを作成する第2の記録制御ステップと、
前記インデックスファイルから選択された前記インデックスデータと、該選択されたインデックスデータが連続する個数を示す連続数データとをひとまとまりにした連続数付きインデックスデータを、前記最小単位のデジタルビデオデータを再生すべき順番に従って前記記録領域にアドレスの順番に並べて記録することで1次編集インデックスファイルを作成する1次編集インデックスファイル作成ステップと、
を含むことを特徴とするビデオ記録再生方法。
【請求項53】
前記1次編集インデックスファイルから前記アドレスの順番で読み出した前記連続数付きインデックスデータに基づいて前記最小単位区切りデータおよび前記連続数データを得るとともに、前記最小単位区切りデータおよび前記連続数データに基づいて前記記録領域から前記デジタルビデオデータの最小単位を読み出して再生する編集再生ステップを含む、
ことを特徴とする請求項52記載のビデオ記録再生方法。
【請求項54】
デジタルビデオデータを記録媒体の記録領域にファイルシステムを介して記録および/または再生するビデオ記録再生方法であって、
連続するひとまとまりのデジタルビデオデータを1つのファイルとして扱うとともに、連続するひとまとまりのデジタルビデオデータが前記ファイルの最大記録容量を超過する場合に、前記ひとまとまりのデジタルビデオデータを前記最大記録容量以下の大きさに分割し、分割したデジタルビデオデータを複数のファイルに分けて記録する第1の記録制御ステップと、
前記複数のファイルにそれぞれ異なるファイル識別データを割り当てるとともに、前記ファイル識別データと、該ファイル識別データが割り当てられたファイル内のデジタルビデオデータの最小単位の区切りを特定する最小単位区切りデータとを対応させたインデックスデータを作成し、該インデックスデータを前記記録領域にアドレスの順番に連続して記録することでインデックスファイルを作成する第2の記録制御ステップと、
前記インデックスファイルから選択された1以上のインデックスデータを読み出す順番を特定する1次上層インデックスデータを、前記各インデックスデータに対してそれらインデックスデータのアドレス順に付されたシリアル番号で構成し、前記1次上層インデックスデータを前記記録領域にアドレスの順番に記録することで1次上層インデックスファイルを作成する1次上層インデックスファイル作成ステップと、
を含むことを特徴とするビデオ記録再生方法。
【請求項55】
前記1次上層インデックスファイルから前記アドレスの順番で読み出した前記1次上層インデックスデータに基づいて前記インデックスファイルから前記インデックスデータを特定し、該特定したインデックスデータから前記最小単位区切りデータを得るとともに、前記最小単位区切りデータに基づいて前記記録領域から前記デジタルビデオデータの最小単位を読み出して再生する編集再生ステップを含む、
ことを特徴とする請求項54記載のビデオ記録再生方法。
【請求項56】
デジタルビデオデータを記録媒体の記録領域にファイルシステムを介して記録および/または再生するビデオ記録再生方法であって、
連続するひとまとまりのデジタルビデオデータを1つのファイルとして扱うとともに、連続するひとまとまりのデジタルビデオデータが前記ファイルの最大記録容量を超過する場合に、前記ひとまとまりのデジタルビデオデータを前記最大記録容量以下の大きさに分割し、分割したデジタルビデオデータを複数のファイルに分けて記録する第1の記録制御ステップと、
前記複数のファイルにそれぞれ異なるファイル識別データを割り当てるとともに、前記ファイル識別データと、該ファイル識別データが割り当てられたファイル内のデジタルビデオデータの最小単位の区切りを特定する最小単位区切りデータとを対応させたインデックスデータを作成し、該インデックスデータを前記記録領域にアドレスの順番に連続して記録することでインデックスファイルを作成する第2の記録制御ステップと、
前記インデックスファイルから選択された1以上のインデックスデータを読み出す順番を特定する1次上層インデックスデータを、前記各インデックスデータに対してそれらインデックスデータのアドレス順に付されたシリアル番号で構成するとともに、前記1次上層インデックスデータと該1次上層インデックスデータが連続する個数を示す連続数データとをひとまとまりにした連続数付き1次上層インデックスデータを前記記録領域にアドレスの順番に記録することで1次上層インデックスファイルを作成する1次上層インデックスファイル作成ステップと、
を含むことを特徴とするビデオ記録再生方法。
【請求項57】
前記1次上層インデックスファイルから前記アドレスの順番で読み出した前記連続数付き1次上層インデックスデータに基づいて前記インデックスデータを特定し、該特定したインデックスデータから前記最小単位区切りデータを得るとともに、前記最小単位区切りデータに基づいて前記記録領域から前記デジタルビデオデータの最小単位を読み出して再生する編集再生部を含む、
ことを特徴とする請求項56記載のビデオ記録再生方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−27304(P2009−27304A)
【公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−186575(P2007−186575)
【出願日】平成19年7月18日(2007.7.18)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】