説明

ピッキング設備

【課題】本発明は、ピッキングゾーンにおいて、複数の仕分け先毎に仮置きができるともに、ピッキング作業時間の短縮を図り得る、すなわち作業効率の向上を図り得るピッキング設備を提供することを目的とする。
【解決手段】ピッキング作業を行う作業者が、ピッキングデータに基づいて物品5のピッキング作業を行うに際し、ピッキングゾーン8に設けられている先行仮置台25の第1投入部27の一つを自由に選択して、最初にピッキングした物品5を載置すると、この先行仮置台25にピッキングデータの店舗(仕分け先)を特定する構成とする。これにより、作業者は予め指定された先行仮置台25(第1投入部27)に物品5を載置する必要がなくなり、最も作業性の良い先行仮置台25を選択してピッキング作業を実行でき、よってピッキング作業の効率を向上できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ピッキング設備、特に先行ピッキングを実行できるピッキング設備に関するものである。
【背景技術】
【0002】
多数の物品(商品)を複数の仕分け先(例えば、店舗)に効率よく仕分けするピッキング制御は、仕分け先毎に対応した物品集品容器(例えば、段ボール箱やコンテナ)に、物品の収納棚からコンピュータシステムにて指示されたそれぞれの仕分け先からの注文物品をピッキングして投入を行うようにしたものである。
【0003】
このピッキング設備においては、物品集品容器の搬送経路に沿って、物品収納部が多数設けられた収納棚の間口が複数のピッキングゾーン(ピッキング作業領域)に分けられるとともに、ピッキングゾーン毎に、作業者が当該ピッキングゾーンにおける物品収納部からコンピュータシステムからの指示により物品を物品集品容器に投入するものであり、また投入する物品の数量等の間違いを防止するために、秤機能が備えられた仮置台が具備されたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
ところで、この仮置台においては、コンピュータからの指示により、少なくとも、取り出すべき物品収納部の位置および取り出すべき物品の数量が表示されるとともに、所定の物品収納部から所定数量だけ物品を取り出し、各物品収納部において取り出された物品の重量検品が行われていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−114407号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来のピッキング設備の構成では、ピッキングゾーンには仮置台が一つしか設けられておらず、しかも仕分け先毎に対応した物品集品容器はタクト送りされているため、順番にピッキングしなければならず、ピッキング作業に時間を要するという問題がある。
【0007】
そこで、本発明は、ピッキングゾーンにおいて、複数の仕分け先毎に仮置きができるとともに、ピッキング作業時間の短縮を図り得る、すなわち作業効率の向上を図り得るピッキング設備を提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述した目的を達成するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、仕分け先から注文される物品を連続搬送する主搬送経路が備えられ、前記主搬送経路に沿って、複数の物品収納部にそれぞれ品目が異なる物品が収納されたピッキング作業領域が配置され、前記仕分け先から求められた前記物品の品目および数量に応じて、ピッキング作業領域においてピッキングする物品の品目および数量からなるピッキング情報が形成され、ピッキング作業領域では、前記ピッキング情報に基づいて前記物品収納部より物品のピッキング作業が実行されるピッキング設備であって、前記ピッキング作業領域に、前記ピッキング情報に基づいてピッキングされた物品を一旦貯留し、貯留した物品を、前記主搬送経路に対して、仕分け先毎に投入する投入部を有する仮置台を、複数設け、前記仮置台は、使用可能な仮置台であって作業者の選択を受けたものが、仕分け先毎の物品の一旦貯留に供されるように構成されていることを特徴とするものである。
【0009】
上記構成によれば、ピッキング作業領域に複数の仮置台を設けることにより、ピッキング作業を行う作業者は複数の仮置台を使用してピッキング作業を実行でき、作業効率が向上する。またピッキング情報に基づいて物品のピッキング作業を行うに際し、ピッキング作業領域に設けられている使用可能な仮置台のうち、作業者が選択した仮置台が仕分け先用に物品を一旦貯留する仮置台として供される。よって、作業者は予め指定された仮置台に物品を載置する必要がなくなり、最も作業性の良い仮置台を選択してピッキング作業を実行でき、ピッキング作業時間の短縮を図り得る。
【0010】
また請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明であって、使用可能な仮置台を表示可能なランプを各仮置台に対応して設け、ある仮置台が仕分け先用として作業者の選択を受けたときに、それ以外に仮置台に対応したランプの状態を前記ある仮置台が仕分け先用として選択を受ける前の状態から変化させる手段が設けられていることを特徴とするものである。
【0011】
上記構成によれば、使用可能な仮置台がランプを使用して表示され、この使用可能な仮置台のうち1つの仮置台が仕分け先用として作業者の選択を受けると、この仕分け先用として作業者の選択を受けた1つの仮置台以外の他の仮置台のランプの状態は、1つの仮置台が仕分け先として選択を受ける前の状態より変化される。例えば、ピッキング情報に基づいてピッキング作業を行うに際して、ランプの連続点灯または点滅により使用可能な仮置台が表示され、1つの仮置台が仕分け先用として作業者の選択を受けると、仕分け先用として作業者の選択を受けた1つの仮置台以外の他の仮置台のランプが消灯される。したがって、作業者が仮置台を選択するとき、仮置台のランプの表示(連続点灯または点滅点灯)により使用可能な仮置台を確認でき、一旦1つの仮置台が選択されると、他の仮置台のランプはその状態が変化する(消灯する)ので、以後のピッキング作業時に誤った仮置台に物品を載置する恐れが解消される。
【0012】
また請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明であって、各仮置台に、一旦貯留のためにこの仮置台に載置された物品の重量を測定する計量器をそれぞれ配置し、ある仮置台に最初の物品が載置されたときに、その仮置台を、作業者の選択を受けた仮置台と判断する手段が設けられていることを特徴とするものである。
【0013】
上記構成によれば、ピッキング作業を行う作業者が、ピッキング情報に基づいて物品のピッキング作業を行うに際し、ピッキング作業領域に設けられている仮置台の一つを選択して、初めにピッキングした物品を載置すると、計量器により物品の重量が計測され、この初めに計量器により物品の重量が計測された仮置台は、初めにピッキングされた物品が載置された仮置台と判断されて作業者が選択した仮置台と判断され、仕分け先用に物品を一旦貯留する仮置台として供される。
【0014】
また請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の発明であって、ピッキング作業領域を形成する物品収納部が変更されてピッキング作業領域の構成が変更されると、それに伴ってピッキング作業領域において使用する仮置台を変更する手段が設けられていることを特徴とするものである。
【0015】
上記構成によれば、通常使用されるピッキング作業領域と異なるピッキング作業領域へ物品収納部が変更されると、これに伴ってピッキング作業領域において使用する仮置台が変更される。これによりピッキング作業領域を形成する物品収納部が変更すると、仮置台が変更される。
【0016】
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の発明であって、各仮置台に、一旦貯留のためにこの仮置台に載置された物品の重量を測定する計量器をそれぞれ配置し、ピッキング作業終了時に、前記計量器により計測された重量と前記仮置台に載置される物品の予定重量とを比較する重量検品を実行し、重量検品の結果、重量に誤差があり検品不良と判断すると判断すると、重量検品不良信号を出力すると共に、ピッキングに誤りがあったことを出力する重量検品手段と、前記重量検品手段による前記重量検品と並行して、次のピッキング情報に基づいて他の仕分け先のピッキング作業を開始し、前記重量検品手段より前記重量検品不良信号を入力すると、以前の仕分け先のピッキング情報を表示し、表示されたピッキング情報に基づいて仮置台に載置された物品の品目および数量を確認可能な状態とする手段とが設けられていることを特徴とするものである。
【0017】
上記構成によれば、仮置台に配置された計量器により計測された重量と前記仮置台に載置される物品の予定重量とが比較されることにより重量検品が実行され、重量検品の結果、重量に誤差があり検品不良と判断されると、ピッキング作業に誤りがあったことが出力される。よって、仮置台に載置された物品のピッキング作業ミスが解消される。また重量検品と並行して、次のピッキング情報に基づいて他の仕分け先のピッキング作業が開始されることにより、重量検品の遅れがピッキング作業に及ぼす影響が少なくなり、作業効率が向上する。
【0018】
また請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の発明であって、各仮置台に、一旦貯留のためにこの仮置台に載置された物品の重量を測定する計量器をそれぞれ配置し、前記各物品収納部に、前記ピッキング情報に基づいて点灯し、前記点灯に基づいて前記ピッキング作業が実行されると消灯するランプをそれぞれ設け、ピッキング作業終了時に、前記計量器により計測された重量と前記仮置台に載置される物品の予定重量とを比較する重量検品を実行し、重量検品の結果、重量に誤差があり検品不良と判断すると、重量検品不良信号を出力する重量検品手段と、前記重量検品手段より前記重量検品不良信号を入力すると、前記ピッキング情報に基づいて点灯しピッキング作業の実行により消灯していた前記ランプを点滅させる手段とが設けられていることを特徴とするものである。
【0019】
上記構成によれば、重量検品の結果、検品不良と判断されると、ピッキング情報に基づいて点灯しピッキング作業の実行により消灯していた物品収納部のランプを点滅される。
これにより、重量検品の結果、検品不良であることが作業者へ報知される。
【0020】
また請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の発明であって、各仮置台に、一旦貯留のためにこの仮置台に載置された物品の重量を測定する計量器をそれぞれ配置し、ピッキング作業終了時に、前記計量器により計測された重量と前記仮置台に載置される物品の予定重量とを比較する重量検品を実行し、重量検品の結果、重量に誤差があり検品不良と判断すると、判断した回数をカウントし、判断された回数が所定回数を越えると、この仮置台の投入部または計量器の少なくとも一方に異常が発生したと判断し、使用不可とする重量検品手段が設けられていることを特徴とするものである。
【0021】
上記構成によれば、重量検品の結果、検品不良と判断されるとその回数がカウントされ、所定回数を越えるとこの仮置台の投入部または計量器の少なくとも一方に異常が発生した判断され、この仮置台は使用不可とされる。よって、重量検品の結果、検品不良となり、ピッキング作業をその都度確認する作業が減少し、作業効率が向上する。
【発明の効果】
【0022】
本発明のピッキング設備は、ピッキング作業領域に複数の仮置台を設けることにより、ピッキング作業を行う作業者は複数の仮置台を使用してピッキング作業を実行できるとともに、ピッキング情報に基づいて物品のピッキング作業を行うに際し、作業者は、自由に仮置台の一つを選択できることにより、最も作業性の良い仮置台を選択してピッキング作業を実行でき、よってピッキング作業時間の短縮を図り得、ピッキング作業の効率を向上できる、という効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施の形態におけるピッキング設備の全体構成図である。
【図2】同ピッキング設備の自動投入ラインを正面側から見た要部斜視図である。
【図3】同ピッキング設備の自動投入ラインを背面側から見た要部斜視図である。
【図4】同ピッキング設備に使用される表示器の平面図である。
【図5】同ピッキング設備の自動投入ラインの自動投入装置の図面であって、(a)は側面図、(b)は正面図、(c)は動作説明図である。
【図6】同ピッキング設備の制御構成図である。
【図7】同ピッキング設備の自動投入ラインの制御構成図である。
【図8】同ピッキング設備の統括コントローラに記憶される注文リスト、店舗−物品集品容器リストの説明図である。
【図9】同ピッキング設備の物品投入コントローラに記憶されるデータ、および動作説明図である。
【図10】同ピッキング設備の先行仮置台の先行投入表示器のランプ動作の説明図である。
【図11】同ピッキング設備の自動投入ラインにおけるピッキング作業、およびピッキング表示器と先行投入表示器のランプ動作の説明図である。
【図12】同ピッキング設備の自動投入ラインにおける重量検品動作の説明図である。
【図13】同ピッキング設備の自動投入ラインにおけるピッキング作業の説明図である。
【図14】同ピッキング設備の人手投入ラインの制御構成図である。
【図15】同ピッキング設備の人手投入ラインの人手投入ピッキングコントローラに記憶されるデータ、および動作説明図である。
【図16】同ピッキング設備の人手投入ラインの動作説明図である。
【図17】同ピッキング設備の不定貫品の物品が注文されたときのピッキング動作の説明図である。
【図18】同ピッキング設備の多量の物品が注文されたときのピッキング動作の説明図である。
【図19】同ピッキング設備の同一重量の物品が注文されたときのピッキング動作の説明図である。
【図20】本発明の他の実施の形態におけるピッキング設備のピッキングゾーン変更時の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の実施の形態におけるピッキング設備の平面図であり、ピッキング設備1は、主に自動投入ライン2とその下流の人手投入ライン3から構成されている。
[自動投入ライン2]
自動投入ライン2は、ピッキングされた物品5が、一旦仮置きされた後(貯留された後)、連続搬送される物品集品容器(例えば、コンテナ、段ボール箱等)6へ自動投入されるラインであり、前記物品集品容器6を一定速度で連続搬送する主搬送経路(一定経路)iを形成する第1コンベヤ装置(例えば、ローラ駆動コンベヤ装置)7に沿って、作業者がピッキング作業を担当する複数のピッキングゾーン(ピッキング作業領域)8が配置されている。自動投入ライン2では、各ピッキングゾーン8において、店舗(仕分け先の一例)から求められた物品5の品目および数量に応じてピッキングされた物品5が、第1コンベヤ装置7により搬送される(主搬送経路iに沿って搬送される)物品集品容器6に対して自動投入される。なお、ピッキングゾーン8に順に、第1コンベヤ装置7に搬送される物品集品容器6の上流側から順にナンバー、例えばピッキングゾーン−1、ピッキングゾーン−2、ピッキングゾーン−3…と、とナンバーが付けられている。また第1コンベヤ装置7の搬送方向の上流側で、複数のピッキングゾーン8が配置されたエリアより上流には、第1コンベヤ装置7に沿って物品集品容器6のバーコード(物品集品容器を特定する情報の一例)を読み取るバーコードリーダ9が設けられている。
【0025】
前記各ピッキングゾーン8は、図2および図3に示すように、物品収納ピッキング部11と物品投入部12から構成されている。
「物品収納ピッキング部11」
物品収納ピッキング部11は、流動棚から形成されたピッキング棚13から構成され、前方に傾斜している複数段(図では4段)のラック14を有し、各ラック14にはそれぞれ、品目(種類)が異なるピッキング対象の物品5の収納箱15がそれぞれ収納される複数列(図ではピッキングゾーン8毎に6列)の物品収納部16が形成され、各物品収納部16毎にフリーローラコンベヤ17が設けられ、各フリーローラコンベヤ17の前端にはストッパ(図示せず)が設けられている。この構成により、ストッパにより係止された収納箱15から必要な物品5を取り出し、収納箱15が空になればその収納箱15を除去することにより、次の収納箱15が前面にでてくる。本実施の形態では、6列4段の物品収納部16により物品収納ピッキング部11が形成されている。また自動投入ライン2の各ピッキングゾーン8に収納される物品5は、店舗からの注文の頻度が高い高頻度の物品としている。
【0026】
またピッキング棚13の物品収納部16毎にそれぞれ、その前面に、ピッキング表示器21が設けられている。各ピッキング表示器21は、図4(a)に示すように、ピッキングする物品5の数量を示す3桁のディジタル表示器21aと、ピッキング作業があることを表示するランプとピッキング作業終了時に操作するボタンスイッチ(ピッキング作業の実行を確認するピッキング作業終了確認手段の一例)を兼ねた表示/完了ボタン21bから形成されている。
「物品投入部12」
物品投入部12は、第1コンベヤ装置7(主搬送経路i)に沿って連続して設けられ、ピッキングデータ(ピッキング情報;後述する)に基づいてピッキングされた物品5を一旦貯留し、貯留した物品5を連続搬送される物品集品容器6に対して投入する複数台(図ではピッキングゾーン毎に5台)の先行仮置台(仮置台の一例)25と、作業予告表示灯26から構成されている。
【0027】
各先行仮置台25はそれぞれ、第1コンベヤ装置7による物品集品容器6の搬送方向とは直角な左右方向に2列構成(複数列構成の一例)とされている。先行仮置台25の前列(複数列の中の1列で最前列に相当;物品収納ピッキング部11に最も近い側の列)はピッキングされた物品5が投入(載置)され一旦貯留する第1投入部(載置部)27から構成され、後列(複数列の中の他の1列で最後列に相当;物品収納ピッキング部11に最も遠い側の列)は第1投入部27に投入された物品5を一旦貯留し、第1コンベヤ装置7により連続搬送されている物品集品容器6に自動投入する第2投入部(投入部)28から構成されており、第2投入部28より物品集品容器6へ物品5を投入すると、第1投入部27に載置された物品5を、第2投入部27へ移載する構成とされている。また各先行仮置台25にはそれぞれ上流から連続したナンバーを付している。
*第1投入部26
前記第1投入部26は、重量計30付き(秤機能付き)のベルトコンベヤ装置31から形成され、前端(物品収納ピッキング部11側)には、先行投入表示器32が設けられている。この先行投入表示器32は、図4(b)に示すように、第1投入部26上の物品5を投入する物品集品容器6がどのピッキングゾーン8にあるか(移動しているか)を、上流のピッキングゾーン8までの数で表示し、また後述する重量検品が異常のときにエラー(Err)を表示する3桁のディジタル表示器32aと、第1投入部26が物品投入可能であること等を表示するランプと先行仮置台25上への物品5投入終了時に操作するボタンスイッチ(先行仮置台25上への物品5投入終了を確認する物品投入終了確認手段の一例)を兼ねた表示/完了ボタン32bと、重量検品が異常のときに強制的に作業完了とする操作を行う強制完了ボタン32cから形成されている。
*第2投入部27
第2投入部27は、自動投入装置(投入手段の一例)34から構成されている。この自動投入装置34は、移動している物品集品容器6に対して物品5を自動投入する装置であり、図5に示すように、物品5が投入できるように上方が開放され、搬送方向とは直角な左右方向に開閉可能な構成とされた2枚の底板35が自在に左右方向に開閉される箱体36から形成され、2枚の底板35の開放部が第1コンベヤ装置7により連続搬送されている物品集品容器6の上方に位置するように配置されている。また第1投入部26のベルトコンベヤ装置31は、その下流端から搬出される物品5が箱体36内に投入されるよう、配置されている。
【0028】
前記2枚の底板35の開閉手段として、各底板35の中央部にそれぞれ一端が連結されたリンク棒37と、各リンク棒37の他端が円周上に連結された連動する左右一対の歯車38と、一方の歯車38を回転する歯車が軸支された回転モータ39が設けられている。この構成により、回転モータ39が回転され、一方の歯車38が時計周り方向に回転され、他方の歯車38が反時計周り方向に回転されることにより、各リンク棒37が下方へ移動し、この移動により底板35が開く。また回転モータ39が逆回転され、一方の歯車38が反時計周り方向に回転され、他方の歯車38が時計周り方向に回転されることにより、各リンク棒37が上方へ移動し、この移動により底板35が閉じる。
【0029】
また作業予告表示灯26は、先行投入表示器32のディジタル表示器32aの表示に連動し、ピッキングゾーン8の5台の先行仮置台25よりそれぞれ物品5を投入する物品集品容器6のうち最も近づいている物品集品容器6が移動しているピッキングゾーン8に応じて、点灯する色を変える表示灯であり、図4(e)に示すように、赤色ランプ26a、青色ランプ26b、緑色ランプ26cの3色のランプを上下に重ねて構成され、ブザーが付設されている。前記赤色ランプ26aにより、設置されているピッキングゾーン8の上流0〜1のピッキングゾーン8にこのピッキングゾーン8において物品5が投入される物品集品容器6があることが表示され、青色ランプ26bにより、このピッキングゾーン8の上流2〜3のピッキングゾーン8にこのピッキングゾーン8において物品5が投入される物品集品容器6があることが表示され、緑色ランプ26cにより、このピッキングゾーン8の上流4以上のピッキングゾーン8にこのピッキングゾーン8において物品5が投入される物品集品容器6があることが表示される。
[人手投入ライン3]
人手投入ライン3は、図1に示すように、自動投入ライン2の第1コンベヤ装置7の下流端に連結され、第1コンベヤ装置7より搬出された物品集品容器6を搬送するローラ駆動コンベヤ装置からなる、主搬送経路(一定経路)iを形成する第2コンベヤ装置41と、この第2コンベヤ装置41に沿って配置されるピッキングエリア42から構成されている。また第2コンベヤ装置41により搬送される(主搬送経路iに沿って搬送される)物品集品容器6に対して人手で物品5を荷合わせする荷合わせ投入部44が設けられている。人手投入ライン3では、荷合わせ投入部44に対して、自動投入ライン2でピッキングされる物品以外で店舗(仕分け先)から求められた物品5が供給される。なお、人手投入ライン3より荷合わせ投入部44へ供給される物品5は、店舗からの注文の頻度が低い低頻度の物品としている。この自動投入ライン2に人手投入ライン3と荷合わせ投入部44を加えた構成により、店舗から注文された物品5は、まず自動投入ライン2において集品され、自動投入ライン2より、主搬送経路iにより搬送される物品集品容器6に自動投入され、また人手投入ライン3で集品されて荷合わせ投入部44へ供給され、荷合わせ投入部44において前記物品集品容器6に人手で投入される。このように、自動投入ライン2と人手投入ライン3が混合された設備構成により、高頻度の物品は自動投入ライン2により効率的に集品され、低頻度の物品は人手投入ライン3により、自動投入ライン2より安価な設備で集品され、作業効率と設備費のバランスを取ることを可能としている。
【0030】
前記ピッキングエリア42は、自動投入ライン2でピッキングされる物品5以外で注文があった物品5(上記低頻度の物品)を箱形状の集品箱43に集めるエリアであり、物品5が集品された集品箱43を循環させることにより、集品箱43に集品された物品5は第2コンベヤ装置41の荷合わせ投入部44へ搬送され、物品集品容器6へ移し替えられる。またこの人手投入ライン3の物品5を集品するピッキングエリア42が、第2コンベヤ装置41(主搬送経路i)に沿ったエリアに配置されることにより、設備スペースが有効に使用されている。
「ピッキングエリア42」
ピッキングエリア42は、複数(図1では5箱)の集品箱43毎に集品箱43をタクト送りする第1搬送コンベヤ装置45と、この第1搬送コンベヤ装置45に沿って配置され、タクト送りされる複数の集品箱43毎に物品5を集品する複数(図1では3ゾーン)のピッキングゾーン46と、第1搬送コンベヤ装置45と並列に配置され、第1搬送コンベヤ装置45の下流端から上記荷合わせ投入部44へ集品済みの集品箱43を搬送する第2搬送コンベヤ装置47から構成されており、第1搬送コンベヤ装置45と第2搬送コンベヤ装置47により集品箱43の循環ラインを形成し、自動投入ライン2でピッキングされる物品以外で店舗から注文された物品5を集品箱43に集品し、集品箱43を循環させることにより集品した物品5を、荷合わせ投入部44へ供給する構成とされている。
【0031】
第1搬送コンベヤ装置45はベルトコンベヤ装置より形成され、第2搬送コンベヤ装置47はローラコンベヤ装置により形成されており、第2搬送コンベヤ装置47の下流端が第1搬送コンベヤ装置45の上流端と位置するように配置され、集品箱43に集品された物品5が物品集品容器6へ移し替えられて空になった集品箱43が第1搬送コンベヤ装置45の上流端に容易に投入されるように構成されている。また上流のピッキングゾーン46へ搬送される集品箱43のバーコード(集品箱43を特定する情報の一例)を読み取るバーコードリーダ48が設けられている。
【0032】
各ピッキングゾーン46は、ピッキング棚50と、タクト送りされる集品箱43の数に合わせて配置された複数(図では5台)の仮置台51から形成されている。
前記ピッキング棚50は、上記自動投入ライン2のピッキング棚13と同様な構成とされており、複数のラック14からなる流動棚から形成され、各ラック14にはそれぞれ物品収納部16が形成され、各物品収納部16毎にピッキング表示器21(図14)が設けられている。
【0033】
また各仮置台51は、集品箱43に対して物品5を搬出するベルトコンベヤ装置により構成され、ベルトが停止した状態で、店舗(仕分け先の一例)の注文に応じてピッキング棚50においてピッキングされた物品5が載せられ、集品箱43の到着を待って前記ベルトを駆動することにより、集めた物品5を集品箱43に投入するように構成されている。また図16に示すように、各仮置台51にはそれぞれ、投入される物品5をその重量により検品するために、秤機能として物品5の重量を計測する重量計52が配置され、また先行投入表示器53が設けられている。
【0034】
先行投入表示器53は、図4(c)に示すように、仮置台51に載置される物品5を投入する集品箱4が上流のどのピッキングゾーン46にあるかを、上流のピッキングゾーン46までの数(タクト)で表示し、また後述する重量検品が異常のときにエラー(Err)を表示する3桁のディジタル表示器53aと、ピッキング作業を実行する仮置台51であることを表示するランプとピッキング作業完了時に操作するボタンスイッチを兼ねた表示/完了ボタン53bと、重量検品が異常のときに強制的に作業完了とする操作を行う強制完了ボタン53cと、前記仮置台51を構成するベルトコンベヤ装置を駆動し、ベルト上の物品5を集品箱43へ投入OKであることを表示するランプと投入操作ボタンを兼ねた表示/投入ボタン53dから形成されている。
【0035】
上記構成から明らかなように、人手投入ライン3のピッキングゾーン46の設備は、自動投入ライン2のピッキングゾーン8の設備より安価な設備とされている。
「第2コンベヤ装置41の荷合わせ投入部44」
また上記荷合わせ投入部44には、図1に示すように、物品集品容器6のバーコードを読み取るバーコードリーダ55と、前記集品箱43から物品5の追加投入がある物品集品容器6の移動を停止させるストッパ56と、停止した物品集品容器6の前後の物品集品容器6に対して物品5が誤って投入されることを防止する囲い57と、荷合わせ投入カウントダウン表示器58と、物品5の追加投入(荷合わせ)がある物品集品容器6が停止していることを表示する表示ランプ59が設けられている。
【0036】
荷合わせ投入カウントダウン表示器58は、第2コンベヤ装置41により搬送される物品集品容器6のうち、集品箱43より実際に物品5が人手で荷合わせする次の物品集品容器6が、荷合わせ投入部44に停止している物品集品容器6よりどれだけ上流に位置するか(何箱上流に位置するか)を表示するカウントダウン表示器であり、図4(d)に示すように、荷合わせを行う物品集品容器6が何箱上流に有るかを表示する3桁のディジタル表示器58aと、荷合わせ終了時に操作する作業完了ボタン58bから構成されている。[制御構成]
上記構成のピッキング設備1の制御構成図を図6に示す。
【0037】
自動投入ライン2の各ピッキングゾーン8毎に、物品収納ピッキング部11の24台のピッキング表示器21を制御する自動投入ピッキングコントローラ61と、物品投入部12の5台の第1投入部27を制御し、作業予告表示灯26を制御する先行仮置台コントローラ62が設けられている。また自動投入ライン2の第1コンベヤ装置7および全てのピッキングゾーン8の第1投入部27および第2投入部28をそれぞれ制御する物品投入コントローラ63が設けられている。
【0038】
また人手投入ライン3の第2コンベヤ装置41、第1搬送コンベヤ装置45および第2搬送コンベヤ装置47を制御するコンベヤコントローラ64が設けられ、人手投入ライン3の各ピッキングゾーン46毎に、ピッキング表示器21を制御する人手投入ピッキングコントローラ65が設けられている。また荷合わせ投入部44を制御する荷合わせコントローラ67が設けられている。
【0039】
そして、上記各コントローラ61〜65,67,68を統括する統括コントローラ68が設けられている。各コントローラ61〜65,67,68について詳細に説明する。なお、各コントローラ61〜65,67,68はそれぞれコンピュータにより構成されている。
「統括コントローラ68」
統括コントローラ68には、自動投入ライン2の各ピッキングゾーン8毎の自動投入ピッキングコントローラ61および先行仮置台コントローラ62、物品投入コントローラ63、コンベヤコントローラ64、人手投入ライン3の各ピッキングゾーン46毎の人手投入ピッキングコントローラ65、および荷合わせコントローラ67が接続されており、予め物品5を仕分けて出荷する店舗(仕分け先の一例)のリストが設定され、各店舗から物品5の品目および数量からなる注文データが入力される。また、統括コントローラ68には、自動投入ライン2の各ピッキングゾーン8に保管される物品5の品目および人手投入ライン3の各ピッキングゾーン46に保管される物品5の品目が予め設定されているものとする。
【0040】
統括コントローラ68は、図6に示すように、全体制御部71と、後述する注文リスト(図8)を記憶する注文リスト記憶部72と、後述する店舗−物品集品容器のバーコードのデータ(図8)を記憶する店舗−物品集品容器リスト記憶部73と、自動投入ライン制御部74と、人手投入ライン制御部75と、荷合わせ制御部76から構成されている。各制御部71,74,75,76について説明する。
*全体制御部71
全体制御部71は、以下の3つの機能を有している。
【0041】
イ.各店舗から物品5の品目および数量からなる注文データが入力されると、入力された注文データにしたがって自動投入ライン2の各ピッキングゾーン8毎および人手投入ライン3の各ピッキングゾーン46毎に、図8に示すように、ピッキング順に各店舗と注文された物品5の品目および数量からなる注文リストを形成して注文リスト記憶部72へ記憶する。
【0042】
ロ.物品投入コントローラ63より自動投入ライン1の第1コンベヤ装置7の最上流に投入された物品集品容器6のバーコードを入力すると、入力順に店舗コード(店舗を特定する情報の一例)に割り付け、図8に示すように、店舗コード−物品集品容器のバーコードの店舗割り付けデータを形成して店舗−物品集品容器リスト記憶部73へ記憶し、同時に店舗割り付けデータを物品投入コントローラ63へ出力する。
【0043】
ハ.ピッキング作業開始に伴い、自動投入ライン制御部74と、人手投入ライン制御部75と、荷合わせ制御部76へピッキング開始信号を出力する。
*自動投入ライン制御部74
注文リスト記憶部72に記憶された注文リストより、自動投入ライン2の各ピッキングゾーン8毎に各店舗と注文された物品5の品目および数量からなるピッキングデータを形成し、全体制御部71よりピッキング開始信号を入力すると、自動投入ライン2の各ピッキングゾーン8の自動投入ピッキングコントローラ61へ該当するピッキングデータを出力する。また自動投入ライン2の各ピッキングゾーン8の先行仮置台コントローラ62より、後述する先行仮置台25のナンバーを含む使用不可信号を入力するとこれを記憶し、使用不可とされた先行仮置台25が、全てのピッキング作業終了時に調査される。
*人手投入ライン制御部75
注文リスト記憶部72に記憶された注文リストより、人手投入ライン3でピッキングする物品5が有る店舗を求め、求めた店舗コードを注文リストの店舗順に並べたピッキング店舗リストを形成し、全体制御部71よりピッキング開始信号を入力すると、前記ピッキング店舗リストをコンベヤコントローラ64へ出力する。
【0044】
また人手投入ライン3の各ピッキングゾーン46毎に、求めたピッキングする物品5が有る各店舗と注文された物品5の品目および数量からなるピッキングデータを形成し、全体制御部71よりピッキング開始信号を入力すると、人手投入ライン3の各ピッキングゾーン46の人手投入ピッキングコントローラ65へ該当するピッキングデータを出力する。
*荷合わせ制御部76
注文リスト記憶部72に記憶された注文リストより、人手投入ライン3でのピッキングする物品5が有る店舗を求め、店舗−物品集品容器リスト記憶部73に記憶された店舗−物品集品容器リストより、求めた店舗に割り当てられた物品集品容器6のバーコードを求め、ピッキング順の店舗−人手投入ライン3でのピッキングデータの有無−物品集品容器6のバーコードからなる荷合わせデータを形成し、全体制御部71よりピッキング開始信号を入力すると、前記荷合わせデータを荷合わせコントローラ67へ出力する。
「自動投入ライン2の各自動投入ピッキングコントローラ61」
図7に示すように、各自動投入ピッキングコントローラ61には、各物品収納部16の24台のピッキング表示器21と、統括コントローラ68と、同じピッキングゾーン8の先行仮置台コントローラ62が接続されている。また各物品収納部16に収納されている物品5の品目は予め設定されているものとする。
【0045】
ピッキングコントローラ61は、統括コントローラ68より前記ピッキングデータ(各店舗毎に注文された物品5の品目および数量からなるデータ)を入力すると、入力した店舗順にピッキングデータを記憶し、入力した店舗順に、ピッキングデータの物品5の品目によりこの物品5が収納されている物品収納部16を検索する。
【0046】
そして、店舗順で、かつ店舗毎に以下の動作を実行する。
まず、最初の店舗のピッキングデータからなるピッキング作業データを同じピッキングゾーン8の先行仮置台コントローラ62へ出力し、検索した物品収納部16のピッキング表示器21の表示/完了ボタン21bのランプを点灯し(点滅とすることも可能)、ディジタル表示器21aにピッキングする物品の数量を表示する。
【0047】
そして、表示/完了ボタン(ピッキング作業終了確認手段)21bの操作信号によりこの表示/完了ボタン21bを設けた物品収納部16におけるピッキング作業が終了と判断し(ピッキング作業の実行を確認し)、表示/完了ボタン21bの表示を消灯する(ディジタル表示器21aの数量表示はそのまま残す)。
【0048】
そして、店舗の全てのピッキング作業が終了したことを確認すると(ピッキングする物品収納部16の表示/完了ボタン21bの操作信号を全て入力したことを確認すると)、先行仮置台コントローラ62へピッキング完了信号を出力する。
【0049】
そして先行仮置台コントローラ62より、後述する先行投入表示器32の表示/完了ボタン操作信号を入力すると、ディジタル表示器21aの数量表示を消灯し、次の店舗のピッキングデータに基づいて次のピッキング表示器21への表示を行う。
【0050】
この次の店舗のピッキングデータによるピッキング作業中に、後述する重量検品に基づいて先行仮置台コントローラ62より、重量検品不良信号(後述する)を入力すると、次の店舗のピッキング作業終了(後述する先行投入表示器32の表示/完了ボタン操作信号の入力)を待って、以前の店舗のピッキングデータに基づいて、消していた店舗のディジタル表示器21aの数量表示を再表示し、消灯していたピッキング表示器21の表示/完了ボタン21bのランプを点滅(フリッカ)し、次に重量検品良好信号を入力すると、ディジタル表示器21aの数量表示、および表示/完了ボタン21bのランプを消灯する。そして、次の次の店舗のピッキングデータに基づいて次のピッキング表示器21への表示を行う。
【0051】
これにより入力した店舗順、かつ店舗毎に物品5がピッキングされ、ピッキングされた物品5は先行仮置台25の第1投入部27へ投入される。
「自動投入ライン2の各先行仮置台コントローラ62」
図7に示すように、各先行仮置台コントローラ62には、同じピッキングゾーン8の自動投入ピッキングコントローラ61と、5台の各先行仮置台25の重量計30および先行投入表示器32と、物品投入コントローラ63が接続されている。また各先行仮置台コントローラ62には、設置されているピッキングゾーン8の物品収納部16に収納されている全ての物品5の品目および物品1個当たりの重量が予め設定されているものとする。
【0052】
先行仮置台コントローラ62は以下の5つの機能を有している。
イ.重量計30より重量データを入力していない先行仮置台25を物品投入可能(空き状態)と判断し、空き状態と判断した、すなわち使用可能な各先行仮置台25の先行投入表示器32の表示/完了ボタン32bのランプを点滅点灯する(なお、連続点灯とすることも可能である)。このように、使用可能な先行仮置台25を先行投入表示器32のランプ表示を使用して表示する。
【0053】
ロ.同ピッキングゾーン8の自動投入ピッキングコントローラ61より前記ピッキング作業データを入力すると、重量計30の重量データにより物品5が投入されたかどうかを確認し、重量データの入力を確認すると、この重量データを入力した重量計30が設置されている先行仮置台25のナンバーに、ピッキング作業データの店舗に割り付け、「先行仮置台25のナンバー−店舗コード」からなる割り付けデータを形成して、物品投入コントローラ63へ出力する。また他の4台の先行仮置台25の先行投入表示器32の表示/完了ボタン32bのランプを消灯する。これにより、ピッキングデータに基づいてピッキング作業を行うに際して、初めにピッキングされた物品5が載置された先行仮置台25が、店舗(仕分け先)用に物品5を貯留する先行仮置台25と特定され、この特定された先行仮置台25以外の他の先行仮置台25の先行投入表示器32の表示/完了ボタン32bは消灯される。このように、使用可能な先行仮置台25のうち1つの先行仮置台25が店舗用に特定されると、この店舗用に特定された1つの先行仮置台25以外の他の先行仮置台25の先行投入表示器32の表示/完了ボタン32bのランプの状態を、1つの先行仮置台25が店舗用に特定される前の状態より変化する。
【0054】
ハ.物品投入コントローラ63より、前記割り付けデータの店舗用の物品集品容器6が移動しているピッキングゾーン8のナンバーのデータを含むゾーン先データ(後述する)を入力すると、入力したピッキングゾーン8のナンバーより前記割り付けデータの店舗用の物品集品容器6がこの先行仮置台25を設けたピッキングゾーンよりどれだけのピッキングゾーン数、上流にあるかを求め、このゾーン数を先行投入表示器32のディジタル表示器32aに表示する。また物品集品容器6が近づいて、ゾーン先データのゾーン数が更新されると、表示を更新する(カウントダウン表示を行う)。またこの先行投入表示器32のディジタル表示器32aのカウントダウン表示に連動して、5台の先行仮置台25毎に入力されたゾーン先データのゾーン数の中で最も小さいゾーン数、すなわち最も近いゾーン数(ピッキングゾーン8の5台の先行仮置台25の中で物品5を投入する物品集品容器6が最も近づいている物品集品容器6が移動しているピッキングゾーン8までのゾーン数)が、0〜1のとき、作業予告表示灯26の赤色ランプ26aを点灯し、2〜3のとき、作業予告表示灯26の青色ランプ26bを点灯し、4以上のとき、作業予告表示灯26の緑色ランプ26cを点灯する。
【0055】
ニ.同ピッキングゾーン8の自動投入ピッキングコントローラ61より入力したピッキング作業データの物品5の品目および数量と、予め設定された物品5の重量のデータにより、ベルトコンベヤ装置31に投入される予定の物品5の総重量を演算する。
【0056】
ホ.同ピッキングゾーン8の自動投入ピッキングコントローラ61より上記ピッキング完了信号を入力すると、先行投入表示器32の表示/完了ボタン32bのランプを点滅から連続点灯に切り換え、先行投入表示器32の表示/完了ボタン(物品投入終了確認手段)32bの操作信号を確認すると(先行仮置台25上への物品投入終了を確認すると)、表示/完了ボタン32bのランプを消灯し、先行投入表示器32の表示/完了ボタン操作信号を、同ピッキングゾーン8の自動投入ピッキングコントローラ61へ出力する。そして、上記演算した物品5の総重量と重量計30により計測されたベルトコンベヤ装置31上の物品5の重量を比較する(重量検品をする)。
【0057】
重量検品の結果、所定の誤差の範囲で重量が一致すると、同ピッキングゾーン8の自動投入ピッキングコントローラ61へ重量検品良好信号を出力し、物品投入コントローラ63へ「先行仮置台25のナンバー−店舗」データを含むピッキング終了信号を出力する。
【0058】
また重量検品の結果、所定の誤差の範囲で重量が一致しないと、先行投入表示器32のディジタル表示器32aにエラー(Err)を表示し、同ピッキングゾーン8の自動投入ピッキングコントローラ61へ重量検品不良信号を出力し、作業予告表示灯26の赤色ランプ26aを点滅し、ブザーを鳴動させる{ピッキング作業に誤りがあったことを報知(出力)する}。
【0059】
これにより、ベルトコンベヤ装置31上の物品5の品目と数量がチェックされ、是正され、再重量検品の結果、所定の誤差の範囲で重量が一致すると、同ピッキングゾーン8の自動投入ピッキングコントローラ61へ重量検品良好信号を出力し、物品投入コントローラ63へ前記ピッキング終了信号を出力する。
【0060】
またチェックの結果、ピッキングの物品5の品目と数量が一致して正しいと、演算した物品5の総重量に誤差がある、あるいは重量計30が不良と判断され、先行投入表示器32の強制完了ボタン32cが操作される。この強制完了ボタン32cの操作信号を入力すると、同ピッキングゾーン8の自動投入ピッキングコントローラ61へ重量検品良好信号を出力し、物品投入コントローラ63へ前記ピッキング終了信号を出力する。また、先行投入表示器32の強制完了ボタン32cの操作回数をカウントし、所定回数以上となると、この先行仮置台25の第1投入部27または重量計30の少なくとも一方に異常が発生したと判断し、この先行仮置台25は使用不可と判定し、強制完了に基づき、物品5が第2投入部28へ移動され、空きの状態となっても表示/完了ボタン32bのランプは消灯したままとし、すなわちこの先行仮置台25を切り離し、この先行仮置台25のナンバーを含む使用不可信号を統括コントローラ68へ出力し、統括コントローラ68に記憶させる。なお、全てのピッキング作業が終了した後、演算した物品5の総重量に誤差があるのか、あるいは重量計30が不良なのか検証される。
「物品投入コントローラ63」
図7に示すように、物品投入コントローラ63には、自動投入ライン2の第1コンベヤ装置7、バーコードリーダ9、各ピッキングゾーン8の先行仮置台コントローラ62、各ピッキングゾーン8の各先行仮置台25のベルトコンベヤ装置31および自動投入装置34の回転モータ39が接続されている。
【0061】
物品投入コントローラ63は以下の5つの機能を有している。
イ.バーコードリーダ9より物品集品容器6のバーコードが読み取られて入力されると、入力した物品集品容器6のバーコードを順に記憶するとともに統括コントローラ68へ出力し、さらに入力した物品集品容器6のバーコードを入力する毎に、図9に示すように、記憶しているバーコードを下流側へ先行仮置台25へ位置をずらして、移動している物品集品容器6のバーコードを物品集品容器6が対向している先行仮置台25と一致させる。図9は、各先行仮置台25の第1投入部27に載置されている物品5を注文している店舗のコード、第2投入部28に載置されている物品5を注文している店舗のコード、対向している物品集品容器6のバーコード、物品集品容器6に割り当てられている店舗コードから構成されている。
【0062】
ロ.統括コントローラ68より上記店舗割り付けデータ(店舗コード−物品集品容器のバーコードのデータ)を入力すると、図9に示すように、物品集品容器6のバーコードに店舗コードを付加して記憶する。
【0063】
ハ.先行仮置台コントローラ62より「先行仮置台25のナンバー−店舗コード」からなる割り付けデータを入力すると、図9に示すように、先行仮置台25のナンバーの第1投入部27へ店舗のコードを記憶し、続いて図9のデータに基づいて先行仮置台25に割り付けた店舗コードの物品集品容器6がどこの先行仮置台25の位置を通過しているかを確認し、確認した先行仮置台25が属するピッキングゾーン8を確認し、割り付けデータの先行仮置台25のナンバー−ピッキングゾーン8のナンバーのデータを含む上記ゾーン先データを先行仮置台コントローラ62へ出力する。なお、ピッキング終了信号を入力する前に、すなわちピッキング作業終了前に、第1投入部27に記憶した店舗のコードの物品集品容器6が、この先行仮置台25の位置に到着すると、第1コンベヤ装置7を停止して(主搬送経路iによる搬送を停止して)自動投入されるまで待機する。
【0064】
ニ.先行仮置台コントローラ62より「先行仮置台25のナンバー−店舗コード」データを含むピッキング終了信号を入力すると、図9に示す第2投入部28(自動投入装置34)が空きの状態(店舗のコード無し)かを確認し、空きの状態のとき、この先行仮置台25のベルトコンベヤ装置31を所定時間駆動して物品5を自動投入装置34内へ投入し、第1投入部27に記憶していた店舗のコードを第2投入部28へ記憶する。これにより、自動投入装置34に投入されている物品5を仕分ける店舗が特定される。
【0065】
ホ.第2投入部28に記憶された店舗のコードと、物品集品容器6のバーコードとともに移動している店舗のコードが一致すると、自動投入装置34の回転モータ39を一定時間、回転させて底板35を開状態として、物品5を、移動してきている物品集品容器6へ投入し、一定時間後に、回転モータ39を一定時間、逆回転させて底板35を閉状態とする。そして、第2投入部28に記憶していた店舗のコードを削除する(店舗コード無しとする)。これにより、先行仮置台25に特定された店舗が、この先行仮置台25位置に連続搬送されてきた物品集品容器6に割り付けられた店舗と対照され、一致したことを条件として、先行仮置台25に貯留された物品5は物品集品容器6へ投入される。
【0066】
またこのとき第1投入部27に店舗のコードが記憶されていると、先行仮置台25のベルトコンベヤ装置31を所定時間駆動して物品5を自動投入装置34内へ投入し、第1投入部27に記憶していた店舗のコードを第2投入部28へ記憶する。
「人手投入ライン3のコンベヤコントローラ64」
図14に示すように、コンベヤコントローラ64には、人手投入ライン3の第2コンベヤ装置41、第1搬送コンベヤ装置45および第2搬送コンベヤ装置47と、バーコードリーダ48と、統括コントローラ68と、人手投入ライン3の各人手投入ピッキングコントローラ65が接続されている。
【0067】
コンベヤコントローラ64は以下の5つの機能を有している。
イ.コンベヤコントローラ64は、統括コントローラ68(人手投入ライン制御部75)より前記ピッキング有りの店舗コードを入力すると、入力した店舗順に記憶する。
【0068】
ロ.バーコードリーダ48より集品箱43のバーコードを入力する毎に、集品箱43に順番(ナンバー)を付すとともに、集品箱43のバーコードに記憶した店舗順に店舗を割り当て、図15に示すように、集品箱43のナンバー−店舗コード−集品箱43のバーコードのデータを記憶し、集品箱43をタクト送りする数量(図では5台)毎にグループ(群)分けする。
【0069】
ハ.第1搬送コンベヤ装置45を駆動して、集品箱43を5台毎にタクト送りし、3つのピッキングゾーン46内の計15箱およびその上流の5箱の集品箱43の店舗コードに、集品箱43のナンバーを付した集品箱移動データを、各ピッキングゾーン46の人手投入ピッキングコントローラ65へ出力する。
【0070】
ニ.各人手投入ピッキングコントローラ65よりそれぞれ後述するピッキング完了信号を入力すると、第1搬送コンベヤ装置45を駆動して集品箱43を5台毎にタクト送りし、新たに全てのピッキングゾーン46内に移動している集品箱43の店舗コードを、各ピッキングゾーン46の人手投入ピッキングコントローラ65へ出力する。
【0071】
ホ.人手投入ライン3の第2コンベヤ装置41および第2搬送コンベヤ装置47を駆動する。
「人手投入ライン3の各人手投入ピッキングコントローラ65」
図14に示すように、各人手投入ピッキングコントローラ65には、各物品収納部16のピッキング表示器21と、各仮置台51の先行投入表示器53および重量計52と、コンベヤコントローラ64と、荷合わせコントローラ67と、統括コントローラ68が接続されている。また各物品収納部16に収納されている物品5の品目は予め設定され、また1個当たりの重量が予め設定されているものとする。
【0072】
人手投入コントローラ65は以下の6つの機能を有している。
イ.各ピッキングコントローラ65は、統括コントローラ68(人手投入ライン制御部75)より前記ピッキングデータ(各店舗毎に注文された物品5の品目および数量からなるデータ)を入力すると、記憶する。
【0073】
ロ.コンベヤコントローラ64より、図15に示す前記集品箱移動データを入力すると、記憶するとともに、各仮置台51毎に、5箱飛びの集品箱43に添付された店舗コードによりピッキングデータを検索し、各仮置台51毎のピッキングデータのリストを作成する。
【0074】
例えば、図15に示すように、最も下流のピッキングゾーン−1で最も下流に位置する仮置台51には、5箱飛びの店舗コードα,β,γ,δによりピッキングデータが検索され、ピッキングデータのリストが求められる。
【0075】
ハ.検索したピッキングデータの物品5の品目と数量および予め設定された品目の重量に基づいて、各仮置台51毎でかつピッキングデータ毎に、投入される物品5の総重量を演算する(予定重量を求める)。
【0076】
ニ.各仮置台51毎に形成したピッキングデータが、自分のピッキングゾーン46に位置する集品箱43のピッキングデータ(以下、現状ピッキングデータと称す)か、上流のピッキングゾーン46に位置する集品箱43のピッキングデータ(以下、先行ピッキングデータと称す)かを確認する。そして、現状ピッキングデータがある仮置台51を求め、この仮置台51の先行投入表示器53のディジタル表示器53aに0を表示し、また現状ピッキングデータが無く先行ピッキングデータがある仮置台51では、この仮置台51の先行投入表示器53のディジタル表示器53aに、どれだけ上流のピッキングゾーン46に移動してきている集品箱43用なのかを示す、タクト・ナンバーを表示する。
【0077】
ホ.現状ピッキングデータが有るとき、ピッキング済み(先行ピッキングデータに基づいてピッキングが終了している場合)かどうかを確認し、ピッキング済みのとき、ピッキング済みの現状ピッキングデータの仮置台51の先行投入表示器53の表示/投入ボタン53dのランプを点滅する。これに応じて、表示/投入ボタン53dが操作されると、仮置台51を構成するベルトコンベヤ装置を駆動する。これにより、仮置台51上の物品5は集品箱43に投入される。
【0078】
ピッキング済みではないとき、まず現状ピッキングデータの集品箱43の先行投入表示器53の表示/完了ボタン53bを点灯させ、ピッキングデータに基づいて物品収納部16のピッキング表示器21の表示/完了ボタン21bのランプを点灯し、ディジタル表示器21aにピッキングする物品の数量を表示する。
【0079】
これにより、ピッキング作業者は、ピッキング表示器21の表示にしたがって物品5をピッキングし、表示/完了ボタン21bを操作し、先行投入表示器53の表示/完了ボタン53bが点灯している仮置台51へ投入する。
【0080】
前記表示/完了ボタン21bの操作信号によりこの表示/完了ボタン21bを設けた物品収納部16におけるピッキング作業が終了と判断し、表示/完了ボタン21bの表示を消灯する(ディジタル表示器21aの数量表示はそのまま残す)。
【0081】
そして、店舗の全てのピッキング作業が終了したことを確認すると(ピッキングする物品収納部16の表示/完了ボタン21bの操作信号を全て入力したことを確認すると)、先行投入表示器53の表示/完了ボタン53bを点滅させる。
【0082】
これに応じて、表示/完了ボタン53bの操作信号を入力すると、重量検品を実行する。
すなわち、重量計52により計測されている仮置台51上の物品5の重量と、予め演算した総重量とを比較し、その差が所定の誤差内に有ると、重量検品良好と判断して、先行投入表示器53の表示/完了ボタン53bを消灯する。また上記比較の結果、その差が所定の誤差を越えると、重量検品不良と判断して、先行投入表示器53の表示/完了ボタン53bの点滅を継続し、警報状態とする。これにより、ディジタル表示器21aの数量表示にしたがって、物品5の品目および数量がチェックされ、重量良好、あるいは強制完了ボタン53cが操作されると重量検品良好となったと判断して、先行投入表示器53の表示/完了ボタン53bを消灯する。
【0083】
続いて先行投入表示器53の表示/投入ボタン53dのランプを点滅し、表示/投入ボタン53dの操作信号を入力すると、仮置台51を構成するベルトコンベヤ装置を駆動する。これにより、仮置台51上の物品5は集品箱43に投入され、表示/投入ボタン53dのランプを消灯する。
【0084】
このように現状ピッキングデータによるピッキング作業が、全て終了すると、コンベヤコントローラ64へピッキングゾーンナンバーを含む上記ピッキング完了信号を出力する。
【0085】
ヘ.先行ピッキングデータによるピッキング作業を実行する。基本的には現状ピッキングデータによるピッキング時と同様であるが、重量良好となると、先行投入表示器53の表示/投入ボタン53dのランプを点灯状態とする。上述したように、表示/投入ボタン53dのランプは、集品箱43が自分のピッキングゾーン46にタクト送りされ、先行ピッキングデータが現状ピッキングデータとなると点滅する。ディジタル表示器53aの表示が0とならない限り、表示/投入ボタン53dを操作しても仮置台51を構成するベルトコンベヤ装置が駆動されることはない。
【0086】
そして、最も下流のピッキングゾーン46によるピッキング作業が終了した集品箱43は、第2搬送コンベヤ装置47により荷合わせ投入部44へ搬送され待機される。
「荷合わせコントローラ67」
図14に示すように、荷合わせ投入部44を制御する荷合わせコントローラ67には、バーコードリーダ55と、ストッパ56と、荷合わせ投入カウントダウン表示器58と、表示ランプ59と、各人手投入ピッキングコントローラ65と、総括コントローラ68が接続されている。
【0087】
荷合わせコントローラ67は以下の2つの機能を有している。
イ.荷合わせコントローラ67は、統括コントローラ68より店舗−人手投入ライン3でのピッキングデータの有無−物品集品容器6のバーコードからなる荷合わせデータを入力すると、記憶する。
【0088】
ロ.バーコードリーダ55より物品集品容器6のバーコードを入力すると、このバーコードにより記憶した荷合わせデータを検索し、人手投入ライン3でのピッキングデータの有無を確認し、人手投入ライン3でのピッキングデータの有りを確認すると、ストッパ56を上昇してこの物品集品容器6を停止させ、表示ランプ59を点灯する。また停止させた物品集品容器6(人手投入ライン3でのピッキングデータの有りの物品集品容器6)の次に停止させる物品集品容器6が何箱上流か(何箱先か)どうかを荷合わせデータにより求め、荷合わせ投入カウントダウン表示器58のディジタル表示器58aに何箱先かを表示する。
【0089】
作業者は、停止した物品集品容器6に、第2搬送コンベヤ装置47により搬送されてきた先頭の集品箱43の物品5を投入する。投入が終了すると、荷合わせ投入カウントダウン表示器58の作業完了ボタン58bを操作し、空きとなった集品箱43を第1搬送コンベヤ装置45へ移載する。
【0090】
荷合わせコントローラ67は、作業完了ボタン58bの操作信号を入力すると、ストッパ56を下降して物品集品容器6を移動させ、表示ランプ59を消灯する。
上記構成による自動投入ライン2の作用を、図10〜図13を参照しながら説明する。
*主搬送経路
第1コンベヤ装置7が駆動され、第1コンベヤ装置7の最上流より物品集品容器6が順に投入され、バーコードリーダ9位置を通過すると、物品集品容器6のバーコードが読み取られ、物品投入コントローラ63へ入力される。物品投入コントローラ63からこのバーコードのデータは統括コントローラ68へ出力され、仕分け先の店舗が順にこの物品集品容器6のバーコードに割り付けられ、店舗コード−物品集品容器6のバーコードからなる店舗割り付けデータが形成され、物品投入コントローラ63へ出力され、店舗と物品集品容器6が関連付けされて記憶される。すなわち、主搬送経路iにより仕分け先(店舗)が割り付けられた物品集品容器6が連続搬送される。
【0091】
そして、物品集品容器6が先行仮置台25の前を通過するときに、図9に示すように、店舗割り付けデータが移動する。
*ピッキングゾーン
統括コントローラ68は、各店舗から物品5の品目および数量からなる注文データが入力されると、図8に示す注文リストを形成し、続いてこの注文リストに基づいて、自動投入ライン2のピッキングゾーン8毎のピッキングデータを形成し、各ゾーンの自動投入ピッキングコントローラ61へそれぞれ出力する。
【0092】
これにより、各自動投入ピッキングコントローラ61はピッキングデータに基づいて予め設定された店舗の順(ピッキング作業順)にピッキング動作を実行する。
図11に示すように、ピッキング表示器21のピッキングする物品5の数量を表示し、表示/完了ボタン21bを点灯する。また自動投入ピッキングコントローラ61は実行する前記ピッキング作業データを先行仮置台コントローラ62へ出力する。
【0093】
先行仮置台コントローラ62は、自動投入ピッキングコントローラ61より入力したピッキング作業データの物品5の品目および数量と、予め設定された物品5の重量のデータにより、第1投入部27(ベルトコンベヤ装置31)に投入される予定の物品5の総重量(予定重量)を演算する。
【0094】
また、重量計30により重量が計測されていない、第1投入部27が空き状態の先行仮置台25では、図10および図11に示すように、先行投入表示器32の表示/完了ボタン32bが点滅し、投入許可を表示している。
【0095】
ピッキング作業者は、ピッキング表示器21の表示に基づいて、最初の物品収納部16から物品5を取り出し、表示/完了ボタン21bを押し、図10(a)に示すように、投入許可を表示している先行仮置台25のうち、最も近い先行仮置台25の第1投入部27へ投入する。前記表示/完了ボタン21bの操作により図11に示すように、表示/完了ボタン21bのランプ表示は消灯する。ピッキング作業者は、表示/完了ボタン21bのランプ表示の消灯により、ピッキング作業を実行したことを確認でき、このときディジタル表示器21aの数量表示がそのまま残されることにより、ピッキングした物品5の検品が可能とされている。
【0096】
物品5が投入された先行仮置台25では、重量計30が物品5の重さを計測することにより、先行仮置台25がピッキングデータの店舗に関係付けられ、店舗コードが第1投入部27のデータとして記憶され、図10(b)に示すように他の先行仮置台25の先行投入表示器32の表示/完了ボタン32bのランプが消灯される。ピッキング作業者は、一旦先行仮置台25の第1投入部27へ物品5を投入すると(一旦先行仮置台25を選択すると)、他の先行投入表示器32の表示/完了ボタン32bのランプは消灯するので、以後のピッキング作業時に誤った先行仮置台25に物品を載置する恐れが解消される。以後、表示/完了ボタン32bが点滅している先行仮置台25のみに物品5のピッキングが行われる。
【0097】
また先行仮置台25がピッキングデータの店舗に関係付けられると、上記割り付けデータが物品投入コントローラ62へ出力され、先行仮置台25のナンバーの第1投入部27へ店舗のコードとして記憶され、この店舗に割り付けられた物品集品容器6がどのピッキングゾーン8を移動中かが確認され、この先行仮置台25の上流の何番目のピッキングゾーン8かが求められ、このゾーン先データが先行仮置台コントローラ62へ出力され、先行仮置台25の先行投入表示器32のディジタル表示器32aに表示される(カウントダウン表示される)。また5台の先行仮置台25毎に入力されたゾーン先データに応じて(先行投入表示器32のディジタル表示器32aのカウントダウン表示に連動して)、最も近いゾーン数が、0〜1のとき、作業予告表示灯26の赤色ランプ26aが点灯され、2〜3のとき、作業予告表示灯26の青色ランプ26bが点灯され、4以上のとき、作業予告表示灯26の緑色ランプ26cが点灯される。
【0098】
作業者は、先行仮置台25の先行投入表示器32のディジタル表示器32aに表示される、上流の何番目かのデータにより、先行仮置台25の第1投入部27に対して実行しているピッキング作業が、余裕があるピッキング作業なのか否かが判断され、余裕があるとき、前後のピッキングゾーン8において近くに物品集品容器6が移動してきて未だピッキングが実行されているときに手助けすることが可能となる。また作業予告表示灯26の色により、担当のピッキングゾーン8として余裕があるピッキング作業を実行しているか否かが判断される。またこれら判断により前後のピッキングゾーン8において近くに物品集品容器6が移動してきて未だピッキングが実行されているときに手助けすることが可能となる。
【0099】
なお、この先行仮置台25の第1投入部27に投入した物品5を集品する物品集品容器6が上流のどの位置(ピッキングゾーン8)にいるかの表示(カウントダウン表示)は、物品5が第2投入部28に移動するまで連続して実行される。またピッキング終了信号を入力する前に、第1投入部27に記憶した店舗のコードの物品集品容器6がこの先行仮置台25の位置に到着すると、第1コンベヤ装置7が停止され、自動投入されるまで待機される。
【0100】
そして、ピッキング作業が進み、自動投入ピッキングコントローラ61は、店舗の全てのピッキング作業が終了したことを確認すると(ピッキングする物品収納部16の表示/完了ボタン21bの操作信号を全て入力したことを確認すると)、先行仮置台コントローラ62へピッキング完了信号を出力する。
【0101】
先行仮置台コントローラ62は、このピッキング完了信号により、図11に示すように、先行投入表示器32の表示/完了ボタン32bのランプを点滅から連続点灯に切り換える。
【0102】
ピッキング作業者は、先行投入表示器32の表示/完了ボタン32bのランプは連続点灯となることによりピッキング作業完了を確認でき、連続点灯した先行投入表示器32の表示/完了ボタン32bを操作する。
【0103】
すると、ディジタル表示器21aの数量表示を消灯し、図12に示すように、次の店舗のピッキングデータ(図12ではBオーダー)に基づいて次のピッキング表示器21への表示を行い、同時に先行仮置台コントローラ62は、図11に示すように、表示/完了ボタン32bのランプを消灯し、演算した物品5の総重量と重量計30により計測されたベルトコンベヤ装置31上の物品5の重量を比較する(重量検品をする)。図12に示すように、次のピッキングデータによるピッキング作業と重量検品が同時に開始される。
*重量検品良好
重量検品の結果、良好のとき、先行仮置台コントローラ62は、「先行仮置台25のナンバー−店舗コード」データを含むピッキング終了信号を、物品投入コントローラ63へ出力する。
*重量検品不良
重量検品の結果、不良のとき、先行投入表示器32のディジタル表示器32aに「Err」を表示し、表示/完了ボタン32bのランプを点灯し、自動投入ピッキングコントローラ61へ重量検品不良信号を出力し、作業予告表示灯26の赤色ランプ26aを点滅し、ブザーを鳴動させる。自動投入ピッキングコントローラ61は、この重量検品不良信号を入力すると、次の店舗(Bオーダー)のピッキング作業終了(先行投入表示器32の表示/完了ボタン操作信号の入力)を待って、図11に示すように、前の店舗(Aオーダー)のディジタル表示器21aの数量表示を再表示し、ピッキング表示器21の表示/完了ボタン21bのランプを点滅する。
【0104】
これにより、ピッキング作業者によりAオーダーのベルトコンベヤ装置31上の物品5の品目と数量がチェックされ、是正され、先行投入表示器32の表示/完了ボタン32bが再操作され、再重量検品が実行される。表示/完了ボタン32bが消灯される。再重量検品の結果、所定の誤差の範囲で重量が一致すると、ピッキングコントローラ61へ重量検品良好信号が出力され、物品投入コントローラ63へ前記ピッキング終了信号が出力される。
【0105】
またピッキング作業者によるチェックの結果、ピッキングの物品5の品目と数量が一致し正しいと認識されると、演算した物品5の総重量に誤差がある、あるいは重量計30が不良と判断され、先行投入表示器32の強制完了ボタン32cが操作される。この強制完了ボタン32cの操作信号を入力すると、ピッキングコントローラ61へ重量検品良好信号が出力され、物品投入コントローラ63へ前記ピッキング終了信号が出力される。
*自動投入
物品投入コントローラ63は、ピッキング終了信号を入力すると、第2投入部28(自動投入装置34)が空きの状態(店舗のコード無し)かを確認し、空きの状態のとき、この先行仮置台25のベルトコンベヤ装置31を所定時間駆動して物品5を自動投入装置34内へ投入し、第1投入部27に記憶していた店舗のコードを第2投入部28へ記憶する。これにより、自動投入装置34に投入されている物品5を仕分ける店舗が特定される。
【0106】
そして、第2投入部28に記憶された店舗のコードと、物品集品容器6のバーコードとともに移動している店舗のコードが一致すると、自動投入装置34の回転モータ39を一定時間、回転させて底板35を開状態として物品5を移動してきている物品集品容器6へ投入し、一定時間後に、回転モータ39を一定時間、逆回転させて底板35を閉状態とする。そして、第2投入部28に記憶していた店舗のコードを削除する(店舗コード無しとする)。
【0107】
またこのとき第1投入部27に店舗のコードが記憶されていると、先行仮置台25のベルトコンベヤ装置31を所定時間駆動して物品5を自動投入装置34内へ投入し、第1投入部27に記憶していた店舗のコードを第2投入部28へ記憶する。
*ピッキングゾーンの応援
上記のように、各ピッキングゾーン8において2段構成の先行仮置台25を使用して先行ピッキングが実行されるが、図13に示すように、作業予告表示灯26の赤色ランプ26aが点灯しているピッキングゾーン8では、このピッキングゾーン8で集品している物品5を投入する物品集品容器6が上流0〜1のゾーンに迫ってきており、このピッキングゾーン8では、ピッキング作業者(Aさん)は緊急にピッキング作業を行う。これに対して、緑色ランプ26cが点灯しているピッキングゾーン8では、ピッキング作業者(Bさん)は、上流4ゾーン以上前のピッキング作業を実行しており、余裕がある。このとき、隣りのピッキング作業者(Aさん)の作業領域のピッキング作業を応援する。
【0108】
このように作業予告表示灯26のランプの点灯により、各ピッキングゾーン8のピッキング作業の進行が表示されていることにより、労力を分け合うことができる。
また上記構成による人手投入ライン3と荷合わせ投入部44の動作を説明する。
*主搬送経路(第2コンベヤ装置41)
主搬送経路では、自動投入ライン2の第1搬送コンベヤ装置7から搬出された物品集品容器6を、荷合わせ投入部44へ向けて搬送し、荷合わせ投入部44を通過すると、出荷場へ搬送する。
*ピッキングエリア42
ピッキングエリア42では、集品箱43を使用して物品5が集品され、荷合わせ投入部44へ搬送される。
【0109】
すなわち、空きの集品箱43は第1搬送コンベヤ装置45の上流に投入されると、バーコードリーダ48により集品箱43特有のバーコードが読み取られ、続いてピッキングゾーン46の上流で5箱毎にまとめられ(5箱でグループが形成され)、3つのピッキングゾーン46へタクト送りされる。
【0110】
各ピッキングゾーン46では、タクト送りされてくる5箱の集品箱43毎に、それぞれピッキングされた物品5が、5箱の集品箱43にそれぞれ対応する重量検品付き仮置台51を介して投入される。このとき、ピッキングゾーン46に到着している集品箱43に対するピッキング、または上流のタクトの集品箱43に対する先行ピッキングが仮置台51に対して実行される。
【0111】
仮置台51への集品が終了すると、重量検品が実行される。すなわち、重量計52により計測されている仮置台51上の物品5の重量と、予め演算した総重量とが比較され、その差が所定の誤差内に有ると、重量検品良好と判断される。また上記比較の結果、その差が所定の誤差を越えると、重量検品不良と判断され、先行投入表示器53の表示/完了ボタン53bの点滅が継続され、警報状態とされる。これにより、ディジタル表示器21aの数量表示にしたがって、物品5の品目および数量がチェックされ、重量良好、あるいは強制完了ボタン53cが操作されると重量検品良好となったと判断される。
【0112】
そして、ゾーンに到着している集品箱43に対しては、表示/投入ボタン53dが操作され、仮置台51を構成するベルトコンベヤ装置が駆動されて、物品5が集品箱43に投入され、全てのピッキングゾーン46において投入が終了すると、タクト送りされる。
【0113】
また先行ピッキングの際に、図16に示すように、先行投入表示器53のディジタル表示器53aに上流のタクト数が表示されることから、まだ余裕があるピッキング作業なのか否かが判断され、前後のピッキングゾーン46においてタクト数が少ないピッキングが実行されているときに手助けすることが可能となっている。
【0114】
最も下流のピッキングゾーン46を通過した(集品が終了した)集品箱43は、第1搬送コンベヤ装置45より第2搬送コンベヤ47へ移載され、荷合わせ投入部44へ搬送されて順番に待機され、荷合わせ投入部44に自動投入ライン2でピッキングされる物品以外で店舗から注文されて物品5が供給される。
*荷合わせ投入部44
荷合わせを行う物品集品容器6は、ストッパ56によりこの荷合わせ投入部44において停止され、表示ランプ59が点灯され作業者に報知される。また荷合わせ投入カウントダウン表示器58のディジタル表示器58aには、次の荷合わせを行う物品集品容器6が何箱上流かが表示される。作業者は、集品箱43から物品5を停止している物品集品容器6へ移載する(荷合わせを行う)。このとき、囲い57により物品5を移載する物品集品容器6が限定され、誤った物品集品容器6への物品5の移載が阻止され、また荷合わせ投入カウントダウン表示器58のディジタル表示器58aの上記表示により、作業者は、物品集品容器6に対して人手で物品5を荷合わせするに際して、実行している荷合わせ作業に余裕があるかどうか否かを確認できる。
【0115】
荷合わせが終了すると、作業者は、空となった集品箱43を第1搬送コンベヤ装置45の最上流部へ移載して、集品箱43を再利用し、荷合わせ投入カウントダウン表示器58の作業完了ボタン58bを操作する。すると、ストッパ56は下がり物品集品容器6は下流へ搬送され、表示ランプ59は消灯される。
【0116】
「ピッキングデータの分割1」
統括コントローラ68の自動投入ライン制御部74は、注文リスト記憶部72に記憶された注文リストより、自動投入ライン2の各ピッキングゾーン8毎に各店舗と注文された物品5の品目および数量からなるピッキングデータを形成している。そして、このピッキングデータに基づいて先行仮置台25に集品された重量検品が実行される。
【0117】
この重量検品のとき、予め物品5の1個当たりの重量により、先行仮置台25に集品される物品5の総重量(予定重量)が求められるが、物品5の品目によっては、1個当たりの重量が一定でないもの(不定貫品と称す)がある。例えば、魚や肉などである。これら不定貫品を、1個当たりの重量が略一定の物品と一緒に重量検品すると、重量検品不良と判断される頻度が高くなる。
【0118】
そこで、不定貫品を含むピッキングデータは、分割して、不定貫品のピッキングデータと、不定貫品以外の重量が略一定の物品のピッキングデータとする。例えば、図17に示すように、重量が略一定の物品であるA1とA2は同じピッキングデータによるピッキングとし、不定貫品であるA3は単独でのピッキングデータによるピッキングとする。これにより、重量が略一定の物品A1とA2は、不定貫品A3とは別の先行仮置台25の第1投入部27への集品となり、重量が略一定の物品A1とA2が集品された第1投入部27では、集品が正確なとき、重量計30により計測された重量が予め演算された総重量と等しくなり、重量検品が有効に使用される。また不定貫品A3が集品された第1投入部27では、予め演算された総重量と計測された重量との間との間の許容誤差を大きくしておくことにより、重量検品不良と判断されることが回避され、重量検品不良と判断される頻度が減少し、ピッキング作業の効率を改善することができる。分割されたピッキングデータに基づいてそれぞれ別の異なる先行仮置台25に集品された物品5は、同一店舗が割り付けられた物品集品容器6へ集品される。物品集品容器6の数は、1個(単数)の物品集品容器6または同一店舗が割り付けられた複数の物品集品容器6のいずれでもよい。また分割されたピッキングデータに基づいて集品された物品5の物品集品容器6への投入は、別の異なる先行仮置台25から実行され、同一物品集品容器6へ同一先行仮置台25からの連続投入とならないことから、第1コンベヤ装置7(主搬送経路i)を停止(投入待ち)とすることなく、自動投入することができる。
【0119】
「ピッキングデータの分割2」
統括コントローラ68の自動投入ライン制御部74は、注文リスト記憶部72に記憶された注文リストより、自動投入ライン2の各ピッキングゾーン8毎に各店舗と注文された物品5の品目および数量からなるピッキングデータを形成している。そして、このピッキングデータに基づいて先行仮置台25に物品5が集品される。
【0120】
このとき、集品される物品5の数量あるいは容量が大きいと、これに合わせて、物品集品容器6、先行仮置台25のサイズを大きくしなければならず、コストがアップしてしまう。また物品集品容器6に予めビニール袋を入れて袋内に集品するとき、このビニール袋のサイズも大きくなければならず、コストがアップしてしまう。
【0121】
そこで、集品される物品5の数量あるいは容量が大きいとき、複数の物品集品容器6に分けて集品するようにすれば、物品集品容器6、先行仮置台25、ビニール袋のサイズを大きくする必要がなくなり、コストアップを避けることができる。すなわち、図18に示すように、ピッキングデータを求めて、集品する物品5の総数量あるいは総容量が、1箱の物品集品容器6の所定集品個数あるいは所定容量を越えると、所定集品個数あるいは所定容量になるようにピッキングデータを分割する。
【0122】
これにより、図18に示すように、分割されたピッキングデータに基づいて、先行仮置台25に同じ店舗に集品される物品5は別々に集品され、同じ店舗の物品5が同じ店舗に割り付けられた複数の物品集品容器6に集品される。したがって、物品集品容器6、先行仮置台25、ビニール袋のサイズを大きくする必要がなくなり、標準サイズの物品集品容器6、先行仮置台25、ビニール袋を使用でき、コストアップを避けることができる。また分割されたピッキングデータに基づいて集品された物品5の物品集品容器6への投入は、別の異なる先行仮置台25から実行され、同一物品集品容器6へ同一先行仮置台25からの連続投入とならないことから、第1コンベヤ装置7(主搬送経路i)を停止(投入待ち)とすることなく、自動投入することができる。
【0123】
「ピッキングデータの分割3」
統括コントローラ68の自動投入ライン制御部74は、注文リスト記憶部72に記憶された注文リストより、自動投入ライン2の各ピッキングゾーン8毎に各店舗と注文された物品5の品目および数量からなるピッキングデータを形成している。そして、このピッキングデータに基づいて先行仮置台25に集品された重量検品が実行される。
【0124】
この重量検品のとき、予め物品5の1個当たりの重量により、先行仮置台25に集品される物品5の総重量(予定重量)が求められるが、物品5の品目によっては、1個当たりの重量が同一または略同一のものがある。このような同一重量(略同一重量を含む)の複数の品目の物品5を一緒に重量検品すると、ピッキングした同一重量の品目の物品全体の数量は正しくても、ピッキングした同一重量の品目の物品の数量に互いに誤りがあるとき(ピッキングした数量に誤りがあるにも関わらず)、重量検品が良と判断される恐れがある。例えば、図19に示すように、同一重量の物品A1とA2をそれぞれ2個ピッキングしなければならないとき、誤って物品A1を3個、物品A2を1個ピッキングしても重量検品は良とされる。
【0125】
そこで、複数の同一重量の品目(物品5)を含むピッキングデータは、分割して、同一重量の品目(物品5)が含まれないピッキングデータとする。例えば、図19に示すように、同一重量の物品A1と物品A2は別のピッキングデータによるピッキングとする。これにより、物品A1と物品A2とは別の先行仮置台25の第1投入部27への集品となり、ピッキングする数量に誤まりがあったときに確実に重量不良と判断でき、重量検品が有効に使用され、重量検品の信頼性を向上することができる。
【0126】
分割されたピッキングデータに基づいてそれぞれ別の異なる先行仮置台25に集品された物品5は、同一店舗が割り付けられた物品集品容器6へ集品される。物品集品容器6の数は、1個(単数)の物品集品容器6または同一店舗が割り付けられた複数の物品集品容器6のいずれでもよい。また分割されたピッキングデータに基づいて集品された物品5の物品集品容器6への投入は、別の異なる先行仮置台25から実行され、同一物品集品容器6へ同一先行仮置台25からの連続投入とならないことから、第1コンベヤ装置7(主搬送経路i)を停止(投入待ち)とすることなく、自動投入することができる。
【0127】
なお、同一重量(略同一重量を含む)の物品A1と物品A2をピッキングするときにピッキングデータを分けているが、単品(1個)で同一重量(略同一重量を含む)が一致するときに限ることはなく、物品A1の重量と、物品A2の重量を整数倍した重量(整数個の重量)が、同一または略同一なとき、これら物品A1と物品A2は、別のピッキングデータに分割することが望ましい。
【0128】
以上のように本実施の形態によれば、各ピッキングゾーン8毎に複数の先行仮置台25を設けることにより、ピッキング作業を行う作業者は複数の先行仮置台25を使用してピッキング作業を実行でき、ピッキング作業の効率を向上できる。さらに、作業者が、ピッキングデータに基づいて物品5のピッキング作業を行うに際し、ピッキングゾーン8に設けられている先行仮置台25の一つを自由に選択して、初めにピッキングした物品5を載置すると、この先行仮置台25にピッキングデータの店舗(仕分け先)が特定されることによって、作業者は予め指定された先行仮置台25に物品を載置する必要がなくなり、最も作業性の良い先行仮置台25を選択してピッキング作業を実行でき、よってピッキング作業時間の短縮を図り得、ピッキング作業の効率を向上できる。
【0129】
また本実施の形態によれば、作業者が先行仮置台25を選択するとき、各先行仮置台25に設けられた先行投入表示器32の表示/完了ボタン32bのランプの点滅(或いは点灯)により使用可能な先行仮置台25を確認でき、また一旦選択すると、他の先行仮置台25の先行投入表示器32の表示/完了ボタン32bのランプが消灯することから、以後のピッキング作業時に誤った先行仮置台25に物品5を載置する恐れを解消することができる。
【0130】
また本実施の形態によれば、作業者が、ピッキングデータに基づいて物品5のピッキング作業を行うに際し、ピッキングゾーン8に設けられている先行仮置台25の一つを自由に選択して、初めにピッキングした物品5を載置すると、重量計30により物品5の重量が計測され、この初めに重量計30により物品5の重量が計測された先行仮置台25は、初めにピッキングされた物品5が載置された先行仮置台25と判断され、この先行仮置台25にピッキングデータの店舗(仕分け先)が特定されることによって、作業者は予め指定された先行仮置台25に物品を載置する必要がなくなり、最も作業性の良い先行仮置台25を選択してピッキング作業を実行でき、よってピッキング作業時間の短縮を図り得、ピッキング作業の効率を向上できる。
【0131】
また本実施の形態によれば、物品集品容器6は連続搬送されていることから、目的の物品集品容器6に、先行仮置台25から物品5を投入するタイミングを図る必要があるが、先行仮置台25に特定された店舗(仕分け先)と先行仮置台25の位置に連続搬送されてきた物品集品容器6に割り付けられた仕分け先と一致したことを条件とすることでタイミングを図ることができ、先行仮置台25に載置された物品5を間違いなく、物品集品容器6に投入することができる。
【0132】
また本実施の形態によれば、物品集品容器6は連続搬送されていることから、目的の物品集品容器6に、先行仮置台25から物品5を投入するタイミングを図る必要があるが、店舗が特定された先行仮置台25において、ピッキング作業が終了する前に、この先行仮置台25の位置に、同じ店舗(仕分け先)が割り付けられた物品集品容器6が搬送されてくると、第1コンベヤ装置7(主搬送経路i)による物品集品容器6の搬送を停止することにより、ピッキング作業が遅れても、目的の物品集品容器6に先行仮置台25より物品5を投入することができる。
【0133】
また本実施の形態によれば、先行仮置台25は2列(複数列)構成とされており、ピッキングされた物品5を一旦貯留する機能を、複数列の中の1列の第1投入部27に持たせ、ピッキングされた物品5を第1コンベヤ装置7(主搬送経路i)により連続搬送されている物品集品容器6に自動投入する機能を複数列の中の他の1列の第2投入部28に持たせ、先行仮置台25としての機能が分割されることにより、同時に2つの機能を同時進行させることができ、また第2投入部28から物品集品容器6へ物品5が投入されると、第1投入部27に載置された物品6が、第2投入部28へ移載されて一旦貯留されることにより、2箇所の貯留箇所を有効に使用でき、作業効率を改善できる。また第2投入部28から物品集品容器6へ物品5が自動投入されることにより、作業者は物品集品容器6の移動状態を気にする必要がなくなり、作業効率を改善できる。
【0134】
また本実施の形態によれば、先行仮置台25の第1投入部27に載置された物品5の重量検品が実行され、重量検品の結果、重量に誤差があり検品不良と判断されると、ピッキング作業に誤りがあったことが報知されることにより、第1投入部27に載置された物品5のピッキング作業ミスを解消できる。またこの重量検品時に、第2投入部28は、ピッキングされた物品5を第1コンベヤ装置7(主搬送経路i)により連続搬送されている物品集品容器6に自動投入する機能を並行して実行できる。
【0135】
また本実施の形態によれば、重量検品と並行して、次のピッキングデータに基づいて他の店舗(仕分け先)のピッキング作業が開始されることにより、重量検品の遅れがピッキング作業に及ぼす影響を少なくでき、作業効率を向上することができる。
【0136】
また本実施の形態によれば、重量検品の結果、検品不良と判断されると、ピッキングデータに基づいて点灯されピッキング作業の終了により消灯していた物品収納部16のピッキング表示器21の表示/完了ボタン21bのランプが点滅されることにより、重量検品の結果、検品不良であることを作業者へ報知することができる。
【0137】
また本実施の形態によれば、先行仮置台25における重量検品の結果、検品不良と判断されるとその回数がカウントされ、所定回数を越えるとこの先行仮置台25における第1投入部27または重量計30の少なくとも一方に異常が発生した判断され、この先行仮置台25は使用不可とされることにより、重量検品の結果が検品不良となり、ピッキング作業をその都度、確認する作業を減少でき、作業効率を向上することができる。
【0138】
なお、本実施の形態では、各ピッキングゾーン8毎に予め先行仮置台25は設定(固定)されているが、図20に示すように、時期(例えば、繁忙期と閑散期)によってピッキングゾーン8を形成する物品収納部16が変更されてピッキングゾーン8の範囲(構成)が変更されるとき、それに伴って自動的にピッキングゾーン8において使用する先行仮置台25を変更することも可能である。そして、このようにピッキングゾーン8の範囲の変更があるとき、先行仮置台25毎に設けられる先行投入表示器32の表示/完了ボタン32bのランプの色は、同一の色(例えば、赤色)としているが、図20に示すように、先行投入表示器32の表示/完了ボタン32bのランプの色を、隣接するピッキングゾーンで異なる色(例えば、赤色と緑色を交互に使用する)とすることもできる。
【0139】
これにより、時期によって、通常のピッキングゾーン8の使用状態からピッキングゾーン8’のようにゾーンが拡張(あるいは減縮)されるとき、先行投入表示器32の表示/完了ボタン32bのランプの色が、隣接するピッキングゾーンと異なる色とされ、通常とは異なる使用であることが明示され、よってピッキングゾーンが通常とは変更となっても、作業者はピッキング作業時に担当するピッキングゾーン8を確実に認識でき、通常慣れているピッキングゾーン8以外のピッキングゾーン8の作業(先行仮置台25を使用したピッキング作業)を確実に実行することができる。
【0140】
また本実施の形態では、先行仮置台25は、前後2列の構成とされているが、さらに列を加えた3列以上の複数列構成とすることも可能である。すなわち、物品収納部16に最も近い最前列を、物品収納部16よりピッキングされた物品5が載置され一旦貯留する載置部(第1投入部27に相当)から構成し、物品収納部16に最も遠い最後列を、前記載置部に載置された物品5を一旦貯留し第1コンベヤ装置7(主搬送経路i)により連続搬送されている物品集品容器6に自動投入する投入部(第2投入部28に相当)から構成し、載置部と投入部との間に、物品5を一旦貯留しつぎつぎと順送りするストレージ部を単数また複数設け、前記投入部から物品集品容器6へ物品5が投入されると、前記載置部に載置された物品5が、単数また複数のストレージ部を介して順に前記投入部へ向けて移動される構成とする。
【0141】
このようにストレージ部を設けることにより、先行仮置台25に少なくとも3箇所以上の物品5の貯留箇所を形成でき、よって3つ以上の物品集品容器6へ対する先行ピッキングを実行でき、作業効率を改善することができる。
【0142】
また本実施の形態では、人手投入ライン3において、仮置台51に集品された物品5を作業者の操作(先行投入表示器53の表示/投入ボタン53d)により、集品箱43に対して投入しているが、集品箱43に対して自動で投入するようにすることもできる。この自動投入は、例えば各ピッキングゾーン46において5台の仮置台51への物品5の集品が全て終了したタイミングで実行される。
【0143】
また本実施の形態では、先行投入表示器32では、先行仮置台25上の物品5を投入する物品集品容器6が上流のどのピッキングゾーン8にあるかを、上流のピッキングゾーン8までの数で表示しているが(カウントダウン方式で表示しているが)、実際に物品集品容器6が移動しているピッキングゾーン8のナンバー(ピッキングゾーン8に予め設定されたナンバー)で表示するようにすることも可能である。また数で表示するだけでなく、各ピッキングゾーン8に特有の記号(コード,英文字等)や色を設定してその記号や色を表示するようにすることも可能である。
【0144】
また本実施の形態では、各先行仮置台25はそれぞれ、第1コンベヤ装置7による物品集品容器6の搬送方向とは直角な左右方向に2列構成(複数列構成)とされているが、搬送方向に沿って2列構成(複数列構成)としてもよい。このとき、複数列の中の他の1列の第2投入部(投入部)28は、物品集品容器6に対して物品5を垂直に投入するのではなく、第2投入部28の位置から物品集品容器6の方向へ左右方向に滑らせて物品集品容器6に対して物品5を投入する。
【0145】
また本実施の形態では、各先行仮置台25はそれぞれ、第1コンベヤ装置7による物品集品容器6の搬送方向とは直角な左右方向に2列構成(複数列構成)とされているが、1列構成、すなわち、第2投入部(投入部)28が第1投入部(載置部)27を兼ねた構成とされ、第2投入部(投入部)28にピッキングされた物品4が投入され(仮置きされ)、第2投入部(投入部)28から物品集品容器6に対して物品5が投入される構成とすることも可能である。
【0146】
また本実施の形態では、各先行仮置台25において、最後列の第2投入部(投入部)28に物品4が載置(収納)されているか否かに関係なく、最前列の第1投入部(載置部)27に物品4を投入できるが、第2投入部(投入部)28に物品4が載置(収納)されているときのみ、第1投入部(載置部)27に物品4を投入できるようにすることも可能である。
【0147】
また本実施の形態では、人手投入ライン3より荷合わせ投入部44へ供給される物品5は、店舗からの注文の頻度が低い低頻度の物品としているが、このように低頻度の物品だけではなく、自動投入ライン2よる自動投入に支障がある物品、例えば自動投入により外形が変形したり、割れる恐れがある物品とすることもできる。このような変形しやすい物品或いは割れ物は人手投入ライン3で慎重に集品されて荷合わせ投入部44へ供給され、荷合わせ投入部44において前記物品集品容器6に人手で慎重に投入されることにより、集品された物品5に変形や割れの発生を回避することができる。また自動投入ライン2では、店舗からの注文の頻度が高い高頻度の物品5の他、低頻度の物品5も扱うこともある。
【0148】
また本実施の形態では、ピッキング作業終了確認手段としてピッキング表示器21の表示/完了ボタン21bを設け、この表示/完了ボタン21bの作業者の操作による操作信号によりこの表示/完了ボタン21bを設けた物品収納部16におけるピッキング作業が終了と判断しているが(ピッキング作業の実行を確認しているが)、ピッキング作業終了確認手段として自動検知手段を設け、作業者による操作を伴わずに、ピッキング作業の実行を自動的に確認することも可能である。例えば、自動検知手段として光センサや超音波センサを、各物品収納部16の物品取り出し口にそれぞれ取り付け、これらセンサにより作業者が物品5を取り出すときに物品収納部16へ侵入する作業者の手を検知することにより、検知した物品収納部16におけるピッキング作業の実行を確認する。
【0149】
また本実施の形態では、物品投入終了確認手段として先行投入表示器32の表示/完了ボタン32bを設け、この先行投入表示器32の表示/完了ボタン32bの作業者の操作による操作信号によりこの表示/完了ボタン32bを設けた先行仮置台25の第1投入部27上への物品投入終了を確認しているが、物品投入終了確認手段として自動検知手段を設け、作業者による操作を伴わずに、先行仮置台25の第1投入部27上への物品投入終了を自動的に確認することも可能である。例えば、自動検知手段として光センサや超音波センサを、先行仮置台25の第1投入部27の物品投入口に取り付け、これらセンサにより作業者が物品5を投入するときに第1投入部27へ侵入する作業者の手を検知し、検知した回数をカウントし、ピッキングする物品5の品目数と一致することにより、先行仮置台25上への物品投入終了を自動的に確認する。
【0150】
また本実施の形態では、ピッキング表示器21の表示/完了ボタン21bのランプや先行投入表示器32の表示/完了ボタン32bのランプを、連続点灯や点滅させて、種種の情報を作業者へ報知しているが、連続点灯や点滅に代えて、ランプの色(例えば、赤色点灯を青色点灯に切り替える)を変化させて種種の状態を作業者へ報知するようにしてもよい。
【0151】
また本実施の形態では、人手投入ライン3のピッキングエリア42において、物品5を集品する集品箱43を箱形状としているが、集品された物品5が搬送中に落下しない形状であればよく、例えばトレイ形状とすることも可能である。
【0152】
また本実施の形態では、自動投入ライン2におけるピッキング作業時、ピッキング表示器21のディジタル表示器21aの数量表示および表示/完了ボタン21bのランプの「点灯」にしたがって物品収納部16より物品5がピッキングされ、表示/完了ボタン21bの操作信号が確認されると(ピッキング作業終了確認手段によりピッキング作業が確認されると)、ディジタル表示器21aの数量表示を残し、表示/完了ボタン21bのランプを「消灯」しているが、前記表示/完了ボタン21bのランプの「点灯」に代えてランプを「点滅」し、またランプの「消灯」に代えてランプを「点灯」するようにすることもできる。このとき、ディジタル表示器21aの数量表示が消されるときに同時に前記ランプを消灯する。
【符号の説明】
【0153】
1 ピッキング設備
2 自動投入ライン
3 人手投入ライン
5 物品
6 物品集品容器
7 第1コンベヤ装置
8 ピッキングゾーン
9,48,49 バーコードリーダ
11 物品収納ピッキング部
13 ピッキング棚
15 収納箱
16 物品収納部
21 ピッキング表示器
21a ディジタル表示器
21b 表示/完了ボタン
25 先行仮置台
26 作業予告表示灯
26a 赤色ランプ
26b 青色ランプ
26c 緑色ランプ
27 第1投入部
28 第2投入部
30 重量計
31 ベルトコンベヤ装置
32 先行投入表示器
32a ディジタル表示器
32b 表示/完了ボタン
32c 強制完了ボタン
34 自動投入装置
41 第2コンベヤ装置
42 ピッキングエリア
43 集品箱
44 荷合わせ投入部
45 第1搬送コンベヤ装置
46 ピッキングゾーン
47 第2搬送コンベヤ装置
50 ピッキング棚
51 仮置台
52 重量計
53 先行投入表示器
53a ディジタル表示器
53b 表示/完了ボタン
53c 強制完了ボタン
53d 表示/投入ボタン
55 バーコードリーダ
57 囲い
58 カウントダウン表示器
58a ディジタル表示器
58b 作業完了ボタン
59 表示ランプ
61 自動投入ピッキングコントローラ
62 先行仮置台コントローラ
63 物品投入コントローラ
64 コンベヤコントローラ
65 人手投入ピッキングコントローラ
67 荷合わせコントローラ
68 統括コントローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
仕分け先から注文される物品を連続搬送する主搬送経路が備えられ、前記主搬送経路に沿って、複数の物品収納部にそれぞれ品目が異なる物品が収納されたピッキング作業領域が配置され、
前記仕分け先から求められた前記物品の品目および数量に応じて、ピッキング作業領域においてピッキングする物品の品目および数量からなるピッキング情報が形成され、ピッキング作業領域では、前記ピッキング情報に基づいて前記物品収納部より物品のピッキング作業が実行されるピッキング設備であって、
記ピッキング作業領域に、前記ピッキング情報に基づいてピッキングされた物品を一旦貯留し、貯留した物品を、前記主搬送経路に対して、仕分け先毎に投入する投入部を有する仮置台を、複数設け、
前記仮置台は、使用可能な仮置台であって作業者の選択を受けたものが、仕分け先毎の物品の一旦貯留に供されるように構成されていること
を特徴とするピッキング設備。
【請求項2】
使用可能な仮置台を表示可能なランプを各仮置台に対応して設け、
ある仮置台が仕分け先用として作業者の選択を受けたときに、それ以外に仮置台に対応したランプの状態を前記ある仮置台が仕分け先用として選択を受ける前の状態から変化させる手段が設けられていること
を特徴とする請求項1に記載のピッキング設備。
【請求項3】
各仮置台に、一旦貯留のためにこの仮置台に載置された物品の重量を測定する計量器をそれぞれ配置し、
ある仮置台に最初の物品が載置されたときに、その仮置台を、作業者の選択を受けた仮置台と判断する手段が設けられていること
を特徴とする請求項1または請求項2に記載のピッキング設備。
【請求項4】
ピッキング作業領域を形成する物品収納部が変更されてピッキング作業領域の構成が変更されると、それに伴ってピッキング作業領域において使用する仮置台を変更する手段が設けられていること
を特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のピッキング設備。
【請求項5】
各仮置台に、一旦貯留のためにこの仮置台に載置された物品の重量を測定する計量器をそれぞれ配置し、
ピッキング作業終了時に、前記計量器により計測された重量と前記仮置台に載置される物品の予定重量とを比較する重量検品を実行し、重量検品の結果、重量に誤差があり検品不良と判断すると判断すると、重量検品不良信号を出力すると共に、ピッキングに誤りがあったことを出力する重量検品手段と、
前記重量検品手段による前記重量検品と並行して、次のピッキング情報に基づいて他の仕分け先のピッキング作業を開始し、前記重量検品手段より前記重量検品不良信号を入力すると、以前の仕分け先のピッキング情報を表示し、表示されたピッキング情報に基づいて仮置台に載置された物品の品目および数量を確認可能な状態とする手段とが設けられていること
を特徴とする請求項1に記載のピッキング設備。
【請求項6】
各仮置台に、一旦貯留のためにこの仮置台に載置された物品の重量を測定する計量器をそれぞれ配置し、
前記各物品収納部に、前記ピッキング情報に基づいて点灯し、前記点灯に基づいて前記ピッキング作業が実行されると消灯するランプをそれぞれ設け、
ピッキング作業終了時に、前記計量器により計測された重量と前記仮置台に載置される物品の予定重量とを比較する重量検品を実行し、重量検品の結果、重量に誤差があり検品不良と判断すると、重量検品不良信号を出力する重量検品手段と、
前記重量検品手段より前記重量検品不良信号を入力すると、前記ピッキング情報に基づいて点灯しピッキング作業の実行により消灯していた前記ランプを点滅させる手段とが設けられていること
を特徴とする請求項1に記載のピッキング設備。
【請求項7】
各仮置台に、一旦貯留のためにこの仮置台に載置された物品の重量を測定する計量器をそれぞれ配置し、
ピッキング作業終了時に、前記計量器により計測された重量と前記仮置台に載置される物品の予定重量とを比較する重量検品を実行し、重量検品の結果、重量に誤差があり検品不良と判断すると、判断した回数をカウントし、判断された回数が所定回数を越えると、この仮置台の投入部または計量器の少なくとも一方に異常が発生したと判断し、使用不可とする重量検品手段が設けられていること
を特徴とする請求項1に記載のピッキング設備。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate


【公開番号】特開2011−219277(P2011−219277A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−172481(P2011−172481)
【出願日】平成23年8月8日(2011.8.8)
【分割の表示】特願2007−59303(P2007−59303)の分割
【原出願日】平成19年3月9日(2007.3.9)
【出願人】(000003643)株式会社ダイフク (1,209)
【Fターム(参考)】