説明

ピラゾリルアクリロニトリル化合物及びその使用

式Iの構造によって表されるピラゾリルアクリロニトリル化合物(式中、Rは、H、C−CアルコキシC−Cアルキル、C−CアルケニルオキシC−Cアルキル、C−CアルキニルオキシC−Cアルキル、C−CアルキルチオC−Cアルキル、C−Cアルキルカルボニル、C−Cシクロアルキルカルボニル、C−Cアルコキシカルボニル又はC−Cアルキルチオカルボニルから選択され;Rは、Cl又はメチルであり;Rは、H、メチル、CN、NO又はハロゲンである)又はその立体異性体。式Iで表される化合物は、高い殺虫活性又は殺ダニ活性を有し、殺虫剤又は殺ダニ剤として使用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、殺虫剤又は殺ダニ剤、特に、一種のピラゾリルアクリロニトリル化合物及びその使用に関する。
【0002】
発明の背景
害虫又はダニは、長期間使用された殺虫剤又は殺ダニ剤に対して耐性になるので、改善された殺虫活性及び/又は殺ダニ活性を有する新規化合物及び組成物を継続的に発明することが必要である。同時に、農産物及び畜産物に対する需要の増大に加えて、環境保護に対する意識が高まるにつれて、コスト効率が高かったり、環境にやさしかったりする新規殺虫剤又は殺ダニ剤が常に求められている。
【0003】
幾つかの1−メチルピラゾリルアクリロニトリル化合物及びその使用は、中国特許出願公開第1763003号、特開2003-201280号、特開2003-206281号及び中国特許出願公開第101367784号に開示されている。特開2003-206280号において、化合物KCは、優れた殺虫活性及び殺ダニ活性を示した。化合物KCは、cyenopyrafenという一般名の殺ダニ剤として市販されており、その立体異性体化合物KCも開示された。中国特許出願公開第101367784号において、化合物KCは、400ppmでハダニに対して80%を超える死亡率を示した。
【0004】
【化1】

【0005】
当技術分野の現状においては、2−フェニル又は置換フェニル−3−(1−エチルピラゾリル)アクリロニトリル化合物の調製についても、これらの殺虫活性又は殺ダニ活性についても記載されていない。
【0006】
発明の概要
本発明の目的は、一種の新規ピラゾリルアクリロニトリル化合物、及び農業、林業又は公衆衛生において昆虫又はダニを防除するためのその施用を提供することである。
【0007】
本発明の詳細な説明は以下のとおりである。
【0008】
本発明は、一般式I:
【0009】
【化2】


(式中、
は、H、C−CアルコキシC−Cアルキル、C−CアルケニルオキシC−Cアルキル、C−CアルキニルオキシC−Cアルキル、C−CアルキルチオC−Cアルキル、C−Cアルキルカルボニル、C−Cシクロアルキルカルボニル、C−Cアルコキシカルボニル又はC−Cアルキルチオカルボニルから選択され;
は、Cl又はメチルから選択され;
は、H、メチル、CN、NO又はハロゲンから選択される)
によって表される一種のピラゾリルアクリロニトリル化合物又はその立体異性体を提供する。
【0010】
本発明における一般式Iで表される好ましい化合物は、
が、H、C−CアルコキシC−Cアルキル、C−Cアルキルカルボニル、C−Cシクロアルキルカルボニル又はC−Cアルコキシカルボニルから選択され;
が、メチルであり;
が、H、メチル、CN、又はハロゲンから選択される
化合物又はその立体異性体である。
【0011】
簡便な合成、調製コスト、環境に対するやさしさ、及び他の要因を考慮して、本発明における一般式Iで表されるより好ましい化合物は、
が、C−Cアルコキシメチル、C−Cアルキルカルボニル、C−Cシクロアルキルカルボニル又はC−Cアルコキシカルボニルから選択され;
が、メチルであり;
が、H、CN、F又はClから選択される
化合物又はその立体異性体である。
【0012】
一般式Iで表される化合物の上記定義において、用語「アルキル」は、メチル、エチル、n−プロピル、iプロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、2−メチル−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル等の直鎖又は分岐鎖のアルキルを意味する。「シクロアルキル」は、シクロプロピル、1−メチルシクロプロピル、1,2−ジ−メチルシクロプロピル、1,2,3−トリ−メチルシクロプロピル、1,2,2,3−テトラ−メチルシクロプロピル、1,2,2,3,3−ペンタ−メチルシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、及びシクロヘキシル等の環状鎖の形態を示す。「アルケニル」は、1−プロペニル、2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル及び4−ペンテニル等の直鎖又は分岐鎖のアルケンを意味する。「アルキニル」は、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル及び4−ペンチニル等の直鎖又は分岐鎖のアルキンを含む。「アルコキシ」は、メトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、i−プロピルオキシ及びt−ブトキシ等の、アルキルの末端が酸素である。「アルキルチオ」は、メチルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、i−プロピルチオ、及びt−ブチルチオ等の、アルキルの末端が硫黄である。「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素である。立体異性体は、一般式IにおけるE−体及びZ体を指す。置換基CN及びORが二重結合Bに対して同じ側に存在する場合、立体配置はZ形態である。置換基CN及びORが二重結合Bに対して異なる側に存在する場合、立体配置はE形態である。
【0013】
特に明記しない限り、本発明における一般式Iで表される化合物は、以下の方法に従って調製することができ、反応スキームにおける置換基は、上記定義と同じである。
【0014】
が水素である場合、本発明における一般式Iで表される化合物は、以下の方法:
【0015】
【化3】


によって調製することができる。
【0016】
一般式IIで表される化合物(この化合物は、特開2001-342178号及び中国特許出願公開第1626520号において開示されている手順に従って化合物を調製することができる。Rは、C−Cアルキルから選択される)と、一般式IIIで表される化合物(この化合物は、Organic Syntheses, Coll. 1941, 1, 107及びOrganic Syntheses, Coll. 1922, 2, 9に開示されている手順に従って調製することができる)とを、塩基の存在下で30分間〜48時間、−10℃から沸点までの特定の温度で、適切な溶媒中で反応させて、一般式I-Aで表される化合物を得る。
【0017】
適切な溶媒は、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ベンゼン、トルエン、メタノール、エタノール、酢酸エチル、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、2−メチル−ペンタン、メチル−シクロペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、メチル−シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールブチルエーテル等、又は上記溶媒のうちの2つ若しくは3つの混合物から選択される。
【0018】
適切な塩基を添加することが、反応にとって有利である。適切な塩基は、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、ピリジン、2−メチル−ピリジン、3−メチルピリジン、4−メチルピリジン、5−エチル−2−メチルピリジン、2,3−ジメチルピリジン、2,4−ジメチルピリジン、3,5−ジメチルピリジン、2,6−ジメチルピリジン、2,4,6−トリメチルピリジン、キノリン、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、若しくはカリウムtert−ブトキシド等の有機塩基、又は水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、若しくは炭酸カリウム等の無機塩基から選択される。
【0019】
が水素以外である場合、本発明における一般式Iで表される化合物は、以下の方法:
【0020】
【化4】


によって調製することができる。
【0021】
Lは、塩素原子、臭素原子、又はp−トルエンスルホナート等の適切な脱離基を表す。
【0022】
一般式I-Aで表される化合物と、一般式IVで表される化合物(ハロゲン化アルキル、スルホナート及びアシルハロゲン等であり、Synthesis, (11), 942-4; 1982及びJournal of Medicinal Chemistry, 29(5), 849-52; 1986に開示されている手順に従って調製することができる)とを、30分間〜48時間、−10℃から沸点までの特定の温度で、適切な溶媒中で反応させて、一般式Iで表される化合物を得る。
【0023】
適切な溶媒は、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、及びジメチルスルホキシド等から選択される。
【0024】
適切な塩基を添加することが、反応にとって有利である。適切な塩基は、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、ピリジン、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、若しくはカリウムtert−ブトキシド等の有機塩基、又は水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、若しくは炭酸カリウム等の無機塩基から選択される。
【0025】
二重結合Bを有する一般式Iで表される化合物では、様々な反応条件又は出発物質によって、Z体(置換基CN及びORが二重結合Bに対して同じ側に存在する)及びE体(置換基CN及びORが二重結合Bに対して異なる側に存在する)と呼ばれる立体異性体が存在する場合がある。適切な出発物質を選択することによるか、又は反応条件を制御することにより、主生成物として又は単一の立体配置の生成物として、特定の立体異性体を得ることができる。また、単一の立体配置の生成物は、カラムクロマトグラフィー、再結晶化、又は他の単離方法を通して、粗生成物を単離することによっても得ることができる。立体異性体の構造は、X線回折分析、NMR又は他の分析法により特徴づけられた。
【0026】
本発明における幾つかの化合物及びその立体異性体を、X線回折分析により特徴づけられた。試験化合物を特定の溶媒に溶解させ、室温で溶媒をゆっくり蒸発させて結晶を得た。BRUKER SMART 1000 CCD回折計でのX線回折のために、適切な大きさの結晶を選択した。293(2)K、2.01°≦θ≦25.03°の範囲で放射線が到達するMoKα(λ0.71073Å)、スキャンモードω-2θで回折データを回収した。X線回折の強度データを、Lp因子及び経験的吸収によって補正した。構造は、直接法によって解析し、ブロック対角最小二乗法によって精密化した。非水素原子は、フーリエ合成によって決定した。水素原子は、理論方法によって決定し、構造因子の計算に関与した。全ての計算を、SHELXL-97の手順によって行い、最後に偏差因子R、wR及び分子構造を得た。
【0027】
表1は、一般式I
【0028】
【化5】


で表される幾つかの代表的な化合物の構造及びそれらの物性を示す。
【0029】
【表1】











【0030】
幾つかの代表的な化合物の1H NMR(300MHz,CDCl3)データは、以下のとおりである:
化合物1:7.43 (d, 2H), 7.34 (d, 2H), 6.70 (s, 1H), 5.26 (s, 1H), 4.46 (q, 2H), 2.28 (s, 3H), 1.34 (t, 3H), 1.30 (s, 9H)。
化合物5.1:7.32 (d, 2H), 7.07 (d, 2H), 6.18 (s, 1H), 3.57 (q, 2H), 2.28 (s, 3H), 1.36 (s, 9H), 1.27 (s, 9H), 1.01 (t, 3H)。
化合物5.2:7.46 (d, 2H), 7.45 (d, 2H), 6.36 (s, 1H), 4.25 (q, 2H), 2.31 (s, 3H), 1.54 (t, 3H), 1.34 (s, 9H), 1.14 (s, 9H)。
化合物6.1:7.31 (d, 2H), 7.07 (d, 2H), 6.19 (s, 1H), 3.57 (q, 2H), 2.29 (s, 3H), 1.72 (q, 2H), 1.29 (s, 6H), 1.27 (s, 9H), 0.89 (t, 3H), 1.00 (t, 3H)。
化合物6.2:7.47 (d, 2H), 7.45 (d, 2H), 6.34 (s, 1H), 4.25 (q, 2H), 2.30 (s, 3H), 1.57-1.50 (m, 5H), 1.33 (s, 9H), 1.10 (s, 6H), 0.63 (t, 3H)。
化合物7.1:7.31(d, 2H),7.08 (d, 2H), 6.18 (s, 1H),3.60 (q, 2 H), 1.84-1.80 (m, 1H), 1.25 (s, 9H), 1.20-1.08 (m, 5H), 1.04 (t, 3H)。
化合物7.2:7.50 (d, 2H), 7.45 (d, 2H), 6.48 (s, 1H), 4.20 (q, 2H), 2.30 (s, 3H), 1.76-1.66 (m, 1H), 1.51 (t, 3H) , 1.35 (s, 9H), 1.13-0.98 (m, 4H)。
化合物13.1:7.32 (d, 2H), 7.09 (d, 2H), 6.18 (s,1H), 3.61 (q, 2H), 2.50-2.30 (m, 4H), 2.34 (s, 3H), 2.10-1.94 (m, 2H), 1.27 (s, 9H), 1.04 (t, 3H)。
化合物13.2:7.50 (d, 2H), 7.45 (d, 2H), 6.45(s, 1H), 4.22(q, 2H), 3.26-3.18 (m, 1H), 2.31 (s, 3H), 2.21-2.13 (m, 4H), 2.00-1.80 (m, 2H), 1.49 (t, 3H) , 1.28 (s, 9H)。
化合物17.1:7.33 (d, 2H), 7.10 (d, 2H), 6.25 (s, 1H), 4.28 (q, 2H), 3.63 (q, 2H), 2.29 (s, 3H), 1.36 (t, 3H), 1.28 (s, 9H), 1.06 (t, 3H)。
化合物17.2:7.56 (d, 2H), 7.48 (d, 2H), 6.54 (s, 1H), 4.30-4.10 (m, 4H), 2.31 (s, 3H), 1.49 (t, 3H), 1.34 (s, 9H), 1.23 (t, 3H)。
化合物39:7.93 (d, 2H), 7.48 (d, 2H), 4.20-4.00 (m, 2H), 2.10 (s, 3H), 2.09 (s, 3H), 1.36 (s, 9H), 1.24 (t, 3H)。
化合物42.1:7.30 (d, 2H), 7.04 (d, 2H), 3.90-3.60 (m, 2H), 2.18 (s, 3H), 1.84 (s, 3H), 1.35 (s, 9H), 1.27 (s, 9H), 1.13 (t, 3H)。
化合物42.2:7.48 (d, 2H), 7.46 (d, 2H), 4.20-4.10 (m, 2H), 2.23 (s, 3H), 2.12 (s, 3H), 1.48 (t, 3H), 1.34 (s, 9H), 1.15 (s, 9H)。
化合物43.1:7.30 (d, 2H), 7.04 (d, 2H), 4.00-3.60 (m, 2H), 2.18 (s, 3H), 1.85 (s, 3H), 1.75 (q, 2H), 1.29 (s, 6H), 1.27 (s, 9H), 1.12 (t, 3H), 0.89 (t, 3H)。
化合物43.2:7.50 (d, 2H), 7.44 (d, 2H), 4.17 (q, 2H), 2.22 (s, 3H), 2.13 (s, 3H), 1.49 (q, 5H), 1.33 (s, 9H), 1.11 (s, 6H), 0.61 (t, 3H)。
化合物44.1:7.29 (d, 2H), 7.06 (d, 2H), 3.90-3.60 (br, 2H), 2.16 (s, 3H), 1.90-1.80(m, 1H), 1.79 (s, 3H), 1.27 (s, 9H), 1.18 (d, 4H), 1.07 (m, 3H)。
化合物44.2:7.55 (dd, 2H,), 7.47 (dd, 2H), 4.14 (q, 2H), 2.22 (s, 3H), 2.11 (s, 3H), 1.80-1.60 (m, 1H), 1.48 (t, 3H), 1.35 (s, 9H), 1.27 (d, 2H), 0.95 (d, 2H)。
化合物50.1:7.30 (d, 2H), 7.06 (d, 2H), 4.00-3.60 (br, 2H), 3.40-3.10 (m, 1H), 2.50-2.00 (m, 6H), 2.17 (s, 3H), 1.79 (s, 3H), 1.27 (s, 9H), 1.16 (t, 3H)。
化合物50.2:7.52 (d, 2H), 7.45 (d, 2H), 4.13 (q, 2H), 3.22 (m, 1H), 2.23 (s, 3H), 2.12 (s, 3H), 2.00-1.60 (m, 6H), 1.34 (s, 9H), 0.96 (t, 3H)。
化合物54.1:7.30 (d, 2H), 7.08 (d, 2H), 4.27 (q, 2H), 3.90-3.70 (br s, 2H), 2.17 (s, 3H), 1.77 (s, 3H), 1.35 (t, 3H), 1.27 (s, 9H), 1.19 (t, 3H)。
化合物54.2:7.61 (d, 2H), 7.48 (d, 2H), 4.22-4.14 (m, 4H), 2.24 (s, 3H), 2.13 (s, 3H), 1.45 (t, 3H), 1.35 (s, 9H), 1.24 (t, 3H)。
化合物77.1:7.36 (d, 2H), 7.05 (d, 2H), 3.76-3.64 (m, 1H), 3.52-3.42 (m, 1H), 2.41 (s,3H), 1.38 (s, 9H), 1.27 (s, 9H), 0.97 (t, 3H)。
化合物77.2:7.56 (d, 2H), 7.50 (d, 2H), 4.30 (q, 2H), 2.43 (s, 3H), 1.61 (t, 3H), 1.35 (s, 9H), 1.25 (s, 9H)。
化合物78.1:7.36 (d, 2H), 7.05 (d, 2H), 3.76-3.64 (m, 1H), 3.52-3.42 (m, 1H), 2.41 (s, 3H), 1.78 (q, 2H), 1.35 (s, 6H), 1.30 (s, 9H), 0.96 (t, 3H), 0.93 (t, 3H)。
化合物78.2:7.55 (d, 2H), 7.49 (d, 2H), 4.30 (q, 2H), 2.43 (s, 3H), 1.64-1.58 (m, 5H), 1.28 (s, 9H), 1.19 (s, 6H), 0.70 (t, 3H)。
化合物79.1:7.33 (d, 2H), 7.07 (d, 2H), 3.58 (q, 2H), 2.40 (s, 3H), 1.88-1.80 (m, 1H), 1.26 (s, 9H), 1.24-1.10 (m, 4H), 0.98 (t, 3H)。
化合物79.2:7.51 (d, 2H), 7.45 (d, 2H), 4.12 (q, 2H), 2.27 (s, 3H), 1.80-1.66 (m, 1H), 1.47 (t, 3H), 1.33 (s, 9H), 1.08-1.02 (m, 4H)。
化合物80.1:7.18 (d, 2H), 7.26 (d, 2H), 4.20 (q, 2H), 3.42(q, 1H), 2.42 (s, 3H), 2.38-2.22 (m, 4H), 2.06-1.80 (m, 2H), 1.62 (t, 3H),1.34 (s, 9H)。
化合物80.2:7.58 (d, 2H), 7.48 (d, 2H), 4.28 (q, 2H), 3.40-3.30 (m, 1H), 2.42 (s, 3H), 2.36-2.22 (m, 4H), 2.06-1.84 (m, 2H), 1.59 (t, 3H),1.33 (s, 9H)。
化合物82.1:7.34 (d, 2H), 7.14 (d, 2H), 3.52 (q, 2H), 2.22 (s, 3H), 1.36 (s, 9H), 1.28 (s, 9H), 1.02 (t, 3H)。
化合物82.2:7.50 (d, 2H), 7.46 (d, 2H), 4.16 (q, 2H), 2.23 (s, 3H), 1.51 (t, 3H), 1.34 (s, 9H), 1.23 (s, 9H)。
化合物83.1: 7.32 (d, 2H), 7.15 (d, 2H), 4.16 (q, 2H), 2.26 (s,3H), 1.72 (q, 2H), 1.33 (s, 6H), 1.30(s, 9H), 1.00 (t, 3H), 0.92 (t, 3H)。
化合物83.2:7.50 (d, 2H), 7.46 (d, 2H), 4.25 (q, 2H), 2.28 (s, 3H), 1.58-1.53 (m, 5H), 1.34 (s, 9H), 1.15 (s, 6H), 0.66 (t, 3H)。
化合物84.1:7.33 (d, 2H), 7.14 (d, 2H), 3.58 (q, 2H), 2.21 (s, 3H), 1.88-1.80 (m, 1H), 1.25 (s, 9H), 1.30-1.10 (m, 4H), 1.06 (t, 3H)。
化合物84.2:7.51 (d, 2H), 7.45 (d, 2H), 4.12 (q, 2H), 2.27 (s, 3H), 1.80-1.66 (m, 1H), 1.47 (t, 3H), 1.33 (s, 9H), 1.03-1.01 (m, 4H)。
化合物85.1:7.34 (d, 2H), 7.15 (d, 2H), 3.57 (q, 2H), 3.42-3.36 (m, 1H), 2.50-2.30 (m, 4H), 2.22 (s, 3H), 2.10-1.95 (m, 2H), 1.28 (s, 9H), 1.06(t, 3H)。
化合物85.2:7.49 (d, 2H), 7.43 (d, 2H), 4.12 (q, 2H), 3.30-3.28 (m, 1H), 2.26 (s, 3H), 2.25-2.18 (m, 4H), 2.06-1.80 (m, 2H), 1.47 (t, 3H), 1.33 (s, 9H)。
化合物87.1:7.26 (d, 2H), 7.00 (d, 2H), 4.90 (q, 2H), 3.62 (s, 3H), 3.80-3.40 (m, 2H), 2.26 (s, 3H), 1.26 (s, 9H), 1.04 (t, 3H)。
化合物87.2:7.87 (d, 2H), 7.48 (d, 2H), 5.00-4.80 (q, 2H), 4.10 (q, 2H), 3.42 (s, 3H), 2.30 (s, 3H), 1.49 (t, 3H), 1.35 (s, 9H)。
化合物90.1:7.29 (d, 2H), 7.06 (d, 2H), 3.80-3.40 (m, 2H), 2.25 (s, 3H), 1.36 (s, 9H), 1.27 (s, 9H), 0.98 (t, 3H)。
化合物90.2:7.53 (d, 2H), 7.47 (d, 2H), 4.21 (q, 2H), 2.27 (s, 3H), 1.55 (t, 3H), 1.34 (s, 9H), 1.20 (s, 9H)。
化合物91.1:7.32 (d, 2H), 7.06 (d, 2H), 3.80-3.40 (m, 2H), 2.25 (s, 3H), 1.74 (q, 2H), 1.27 (s, 6H), 1.22 (s, 9H), 1.15-0.87 (m, 6H)。
化合物91.2:7.53 (d, 2H), 7.47 (d, 2H), 4.23 (q, 2H), 2.27 (s, 3H), 1.61-1.53 (m, 5H), 1.34 (s, 9H), 1.15 (s, 6H), 0.66 (t, 3H)。
化合物92.1:7.32 (d, 2H), 7.07 (d, 2H), 3.82-3.76 (m, 1H), 3.58-3.42 (m, 1H), 2.24 (s, 3H), 1.88-1.78 (m, 1H), 1.35 (s, 9H), 1.25-1.03 (m, 4H), 1.04 (t, 3H)。
化合物92.2:7.59 (d, 2H), 7.49 (d, 2H), 4.19 (q, 2H), 2.28 (s, 3H), 1.80-1.70 (m, 1H), 1.50 (t, 3H), 1.35 (s, 9H), 1.07-1.01 (m, 4H)。
化合物97.1:7.32 (d, 2H), 7.07 (d, 2H), 3.80-3.70 (m, 1H), 3.50-3.40 (m, 1H), 3.42-3.34 (m, 1H), 2.45-2.33 (m,4H), 2.32 (s, 3H), 2.03-2.00 (m, 2H), 1.27 (s, 9H), 1.01(t, 3H)。
化合物97.2:7.55 (d, 2H), 7.48 (d, 2H), 4.23 (t, 2H), 3.30-3.20 (m, 1H), 2.27 (s, 3H), 2.27-2.20 (m, 4H), 2.04-1.80 (m, 2H), 1.52 (t, 3H), 1.34 (s, 9H)。
化合物101.1:7.33 (d, 2H), 7.10 (d, 2H), 4.30 (q, 2H), 3.50-4.00 (br, 2H), 2.25 (s, 3H), 1.36 (t, 3H), 1.28 (s, 9H), 1.08 (t, 3H)。
化合物101.2:7.64 (d, 2H), 7.49 (d, 2H), 4.25-4.15 (m, 4H), 2.29 (s, 3H), 1.49 (t, 3H), 1.35 (s, 9H), 1.26 (t, 3H)。
化合物124.1:7.32 (d, 2H), 7.04 (d, 2H), 3.80(q, 1H), 3.48 (q, 1H), 2.26 (s, 3H), 1.36(s, 9H), 1.27 (s, 9H), 0.96 (t, 3H)。
化合物124.2:7.54 (d, 2H), 7.46 (d, 2H), 4.24 (q, 2H), 2.28 (s, 3H), 1.56 (t, 3H), 1.34 (s, 9H), 1.20 (s, 9H)。
化合物125.1:7.32 (d, 2H), 7.04 (d, 2H), 3.48 (q, 1H), 3.80 (q, 1H), 2.26 (s, 3H), 1.73 (q, 2H), 1.30 (s, 6H), 1.27 (s, 9H), 0.94 (t, 3H), 0.90 (t, 3H)。
化合物125.2:7.51 (d, 2H), 7.44 (d, 2H), 4.25 (q, 2H), 2.28 (s, 3H), 1.58-1.53 (m, 5H), 1.34 (s, 9H), 1.15 (s, 6H), 0.66 (t, 3H)。
化合物126.1:7.32 (d, 2H), 7.05 (d, 2H), 3.82-3.76 (m, 1H), 3.58-3.42 (m, 1H), 2.25 (s, 3H), 1.88-1.78 (m, 1H), 1.27 (s, 9H), 1.27-1.08 (m, 4H), 0.99 (t, 3H)。
化合物126.2:7.59 (d, 2H), 7.50 (d, 2H), 4.21 (q, 2H), 2.28 (s, 3H), 1.80-1.70 (m, 1H), 1.51 (t, 3H) , 1.34 (s, 9H), 1.09-1.00 (m, 4H)。
化合物127.1:7.32 (d, 2H), 7.06 (d, 2H), 3.80-3.70 (m, 1H), 3.50-3.40(m, 1H), 3.42-3.34 (m, 1H), 2.50-2.30 (m, 4H) ,2.25 (s, 3H), 2.10-1.90 (m, 2H), 1.25 (s, 9H), 0.99 (t, 3H)。
化合物127.2:7.57 (d, 2H), 7.47 (d, 2H), 4.23 (t, 2H), 3.35-3.20 (m, 1H), 2.28 (s, 3H), 2.30-2.18 (m, 4H), 2.04-1.80 (m, 2H), 1.53 (t, 3H), 1.34 (s, 9H)。
【0031】
有機分子におけるメチル及びエチルは類似の化学的特性を有するが、炭素原子数が異なるので、それらの電気陰性度、体積、及び空間配置には著しい違いがあり、このことにより、分子全体が、昆虫又は植物等の生物において大きく異なる輸送特性又は結合特性を示す。生物活性分子の適切な輸送及び空間配置は、生物学的効率において重要な役割を果たす。分子の適切な輸送又は空間配置は予測不能であるので、広範囲に及ぶ独創的な研究を通して、これらが見出され得る。
【0032】
本発明における1−エチルピラゾリルアクリロニトリル化合物は、以下の昆虫に対して驚くほど高い殺虫活性又は殺ダニ活性を有する:コナガ(Plutella xylostella Linnaeus)、シロイチモンジヨトウガの幼虫(Spodoptera exigua Huibner)、ハスモンヨトウ(Fabricius)、オオタバコガの幼虫(Helicoverpa zea Boddie)、アワヨトウ(Walker)、イラクサキンウワバ(Trichoplusiani, Tn)、エンドウヒゲナガアブラムシ、ダイズアブラムシ(Aphis craccivora Koch)、ビートアブラムシ(Pemphigus beatae)、ワタアブラムシ(Aphis gossypii Glover)、リンゴアブラムシ(Aphis pomi De Geer)、モモアカアブラムシ(Myzus peisicae Sulzer)、トウモロコシアブラムシ(rhopalosiphummaidis)、コナジラミ、ヨコバイ、ウンカ、トビイロウンカ(Nilaparvatalugens Stal)、コナカイガラムシ、カメムシ、メクラカメムシ、アオカメムシ(Linnaeus)、トコジラミ、ネギアザミウマ(Lindemen)、ジャガイモハムシ(Leptinotarsa decemlineata, Say)、コメツキムシ、ハエ、蚊、ダニ及び他の害虫。1−メチルピラゾリルアクリロニトリル化合物等の公知の化合物と比較して、本発明における1−エチルピラゾリルアクリロニトリル化合物は、成体ダニ、第二若虫期のダニ、及びダニの卵に対して驚くべきほど高い殺ダニ活性を有する。同時に、1−エチルピラゾリルアクリロニトリル化合物は、驚くほどの輸送特性を有する。したがって、本発明は、また、ダニ又は昆虫を防除するための一般式Iで表される化合物の施用を提供する。
【0033】
本発明の別の態様は、一般式Iで表される化合物が活性成分である殺虫組成物又は殺ダニ組成物を含む。前記組成物における活性成分の重量パーセントは、1%〜99%である。これらの組成物中には、農業、林業又は公衆衛生において許容しうる担体も存在する。
【0034】
本発明の組成物を、様々な製剤の形で使用してもよい。通常、活性成分としての一般式Iで表される化合物は、担体に溶解又は分散させるか、又は製剤化することができ、その結果、前記化合物は、水和剤又は乳剤等の殺虫剤又は殺ダニ剤として容易に分散することができる。したがって、これらの組成物では、少なくとも液体又は固体の担体を添加し、必要に応じて、通常適切な界面活性剤を添加してもよい。
【0035】
更に、昆虫又はダニを防除するための施用方法であって、上述の昆虫又はダニの生育地域にに本発明の組成物を施用する方法も本発明によって提供される。本発明の化合物の適切な有効用量は、通常、10g/ha〜1000g/ha、好ましくは50g/ha〜500g/haの範囲である。
【0036】
幾つかの施用では、1つ以上の他の殺真菌剤、殺虫剤、除草剤、植物成長調整剤又は肥料を本発明の殺虫組成物又は殺ダニ組成物に添加して、更なる利点及び効果を得ることができる。
【0037】
本発明の特許請求の範囲内において、変形及び変更が許容されることに留意すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】図1は、化合物5.1の分子構造である。
【図2】図2は、化合物5.2の分子構造である。
【図3】図3は、化合物90.1の分子構造である。
【図4】図4は、化合物90.2の分子構造である。
【図5】図5は、化合物KC(cyenopyrafen)の分子構造である。
【図6】図6は、化合物KC(cyenopyrafenの異性体)の分子構造である。
【0039】
発明の詳細な説明
以下の合成例及び生物学的試験の結果を使用して、更に本発明を例証するが、本発明は、それに限定されるものではない。
【0040】
合成例
実施例1. 化合物1、5.1及び5.2の合成
(1)化合物1の合成
【0041】
【化6】


ヘプタン(40mL)中のメチル1−エチル−3−メチルピラゾール−5−イルカルボキシラート(3.63g、0.021mol、参照文献:中国特許出願公開第1626520号)、p−tertブチルフェニルアセトニトリル(3.29g、0.019mol、参照文献:Org. Syn., Coll. 1941, 1, 107; Org. Syn., Coll. 1922, 2, 9)、エチレングリコールエチルエーテル(4mL)の混合物を、Dean-Srarkトラップを備えるフラスコ内にて窒素雰囲気下、室温で撹拌し、次いで、1時間加熱還流下で共沸脱水を行った。前記反応混合物に、20%のナトリウムメトキシドメタノール溶液(5.71g、0.028mol)を滴下し、そして、得られた混合物を還流下で6時間更に反応させた。30℃に冷却した後、得られた混合物を水150mL及び酢酸エチル100mLで抽出した。水層を濃塩酸でpH2〜3に酸性化し、そして、酢酸エチル(3×150mL)で抽出した。有機層を重炭酸ナトリウム飽和水溶液150mL及び飽和ブライン150mLで洗浄し、無水MgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、融点70〜72℃の黄色の固体として2.50g(収率37%)の化合物1を得た。
【0042】
(2)化合物5.1及び5.2の合成
【0043】
【化7】


フラスコ内のCHCl10mL中の3−(1−エチル−3−メチルピラゾール−5−イル)−2−(4−tertブチルフェニル)−3−ヒドロキシ−アクリロニトリル(1)(0.59g、0.002mol)、トリエチルアミン(0.36g、0.003mol)の混合物に、氷水浴にて塩化ピバロイル(0.46g、0.003mol)を滴下し、次いで、室温で2時間撹拌した。減圧下で溶媒を除去した後、酢酸エチル100mL及び水50mLで残留物を分配し、有機層を重炭酸ナトリウム飽和水溶液100mL及び飽和ブライン100mLで洗浄し、無水MgSOで乾燥させ、濃縮した。カラムクロマトグラフィー(溶出剤としてEtOAc:P.E.=1:10)により、それぞれ、化合物5.1(白色の固体、0.15g、収率20%、融点92〜93℃)及び化合物5.2(白色の固体、0.27g、収率36%、融点121〜123℃)を得た。
【0044】
アセトン5mLに溶解させた化合物5.1(0.1g)の溶液を僅かに蒸発させて、室温で無色の結晶を得た。X線回折のために結晶を選択し、その大きさは約0.38mm×0.32mm×0.30mmであった。回折データ数は、総計11999に達し、そして、4207(Rint0.0175)が独立した回折データである。4207の観察可能な反射(I>2σ(I))を使用して、構造を決定し、そして、精密化した。全ての計算は、SHELXL-97の手順によって行い、最後に偏差因子R0.0459、wR0.1212及び化合物5.1の分子構造を得た。
【0045】
アセトン5mLに溶解させた化合物5.2(0.1g)の溶液を僅かに蒸発させて、室温で無色の結晶を得た。X線回折のために結晶を選択し、その大きさは約0.28mm×0.22mm×0.20mmであった。回折データ数は、総計5980に達し、そして、4108(Rint0.0124)が独立した回折データである。4108の観察可能な反射(I>2σ(I))を使用して、構造を決定し、そして、精密化した。全ての計算は、SHELXL-97の手順によって行い、最後に偏差因子R0.0761、wR0.2175及び化合物5.2の分子構造を得た。
【0046】
実施例2. 化合物39、42.1及び42.2の合成
(1)化合物39の合成
【0047】
【化8】


ヘプタン(60mL)中のメチル1−エチル−3,4−ジメチルピラゾール−5−イルカルボキシラート(6.00g、0.033mol、参照文献:特開2001-342178号)、p−tertブチルフェニルアセトニトリル(5.20g、0.030mol)、エチレングリコールエチルエーテル(2.5mL)の混合物を、Dean-Srarkトラップを備えるフラスコ内にて窒素雰囲気下、室温で撹拌し、次いで、1時間加熱還流下で共沸脱水を行った。反応混合物に、20%のナトリウムメトキシドメタノール溶液(12.15g、0.045mol)を滴下し、そして、得られた混合物を還流下で5時間更に反応させた。30℃に冷却した後、得られた混合物を水200mL及び酢酸エチル100mLで抽出した。水層を濃塩酸でpH2〜3に酸性化し、そして、酢酸エチル(3×200mL)で抽出した。有機層を重炭酸ナトリウム飽和水溶液200mL及び飽和ブライン200mLで洗浄し、無水MgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、融点86〜88℃の黄色の固体として7.37g(収率79%)の化合物39を得た。
【0048】
(2)化合物42.1及び42.2の合成
【0049】
【化9】


フラスコ内のCHCl10mL中の3−(1−エチル−3,4−ジメチルピラゾール−5−イル)−2−(4−tertブチルフェニル)−3−ヒドロキシル−アクリロニトリル(39)(0.60g、0.002mol)、トリエチルアミン(0.30g、0.003mol)の混合物に、氷水浴にて塩化ピバロイル(0.36g、0.003mol)を滴下し、次いで、室温で2時間撹拌した。減圧下で溶媒を除去した後、酢酸エチル100mL及び水50mLで残留物を分配し、有機層を重炭酸ナトリウム飽和水溶液100mL及び飽和ブライン100mLで洗浄し、無水MgSOで乾燥させ、濃縮した。カラムクロマトグラフィー(溶出剤としてEtOAc:P.E.=1:10)によって、それぞれ、化合物42.1(黄色の油状物、0.10g、収率14%)及び化合物42.2(黄色の油状物、0.20g、収率27%)を得た。
【0050】
実施例3. 化合物76、77.1及び77.2の合成
(1)メチル1−エチル−4−ヨード−3−メチルピラゾール−5−イルカルボキシラートの合成
【0051】
【化10】


フラスコ内にて、メチル1−エチル−3−メチルピラゾール−5−イルカルボキシラート(1.00g、0.006mol、参照文献:中国特許出願公開第1626520号)をDMF10mLに溶解させ、そして、N−ヨードスクシンイミド(1.47g、0.007mol)をバッチで添加した。室温で8時間反応させた後、混合物を水50mLで希釈し、次いで、酢酸エチル50mLで抽出した。有機層を重炭酸ナトリウム飽和水溶液50mL及び飽和ブライン50mLで洗浄し、無水MgSOで乾燥させて、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(溶出剤としてEtOAc:P.E.=1:10)によって黄色の油状物(収率47%)として0.82gの表題化合物を得た。
【0052】
(2)メチル4−シアノ−1−エチル−3−メチルピラゾール−5−イルカルボキシラートの合成
【0053】
【化11】


フラスコ内にて、メチル1−エチル−4−ヨード−3−メチルピラゾール−5−イルカルボキシラート(1.00g、0.003mol)をDMF10mLに溶解させ、そして、銅(I)シアン化物(0.46g、0.005mol)をバッチで添加した。1時間加熱還流した後、混合物を濾過によって分離した。濾液を水50mLで希釈し、次いで、酢酸エチル50mLで抽出した。有機層を重炭酸ナトリウム飽和水溶液50mL及び飽和ブライン50mLで洗浄し、無水MgSOで乾燥させて、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(溶出剤としてEtOAc:P.E.=1:10)によって黄色の油状物(収率80%)として0.53gの表題化合物を得た。
【0054】
(3)化合物76の合成
【0055】
【化12】


ヘプタン(30mL)中のメチル4−シアノ−1−エチル−3−メチルピラゾール−5−イルカルボキシラート(1.42g、0.007mol)、p−tertブチルフェニルアセトニトリル(0.93g、0.005mol)、エチレングリコールエチルエーテル(3mL)の混合物を、Dean-Srarkトラップを備えるフラスコ内にて窒素雰囲気下、室温で撹拌し、次いで、1時間加熱還流下で共沸脱水を行った。反応混合物に、20%のナトリウムメトキシドメタノール溶液(2.95g、0.011mol)を滴下し、そして、得られた混合物を還流下で4時間更に反応させた。30℃に冷却した後、得られた混合物を水100mL及び酢酸エチル100mLで抽出した。水層を濃塩酸でpH2〜3に酸性化し、そして、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。有機層を重炭酸ナトリウム飽和水溶液200mL及び飽和ブライン200mLで洗浄し、無水MgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、黄色の油状物として1.60g(収率65%)の化合物76を得た。
【0056】
(4)化合物77.1及び77.2の合成
【0057】
【化13】


フラスコ内のTHF10mL中の3−(4−シアノ−1−エチル−3−メチルピラゾール−5−イル)−2−(4−tertブチルフェニル)−3−ヒドロキシ−アクリロニトリル(76)(0.85g、0.002mol)、トリエチルアミン(0.30g、0.002mol)の混合物に、氷水浴にて塩化ピバロイル(0.35g、0.003mol)を滴下し、次いで、室温で2時間撹拌した。減圧下で溶媒を除去した後、酢酸エチル100mL及び水50mLで残留物を分配し、有機層を重炭酸ナトリウム飽和水溶液100mL及び飽和ブライン100mLで洗浄し、無水MgSO4で乾燥させ、濃縮した。カラムクロマトグラフィー(溶出剤としてEtOAc:P.E.=1:20)によって、それぞれ、化合物77.1(黄色の油状物、0.07g、収率7%)及び化合物77.2(黄色の油状物、0.13g、収率12%)を得た。
【0058】
実施例4. 化合物81、82.1及び82.2の合成
(1)メチル1−エチル−4−フルオロ−3−メチルピラゾール−5−イルカルボキシラートの合成
【0059】
【化14】


フラスコ内にて、メチル1−エチル−3−メチルピラゾール−5−イルカルボキシラート(1.70g、0.010mol、参照文献:中国特許出願公開第1626520号)をアセトニトリル30mLに溶解させ、そして、selectfluor(1−クロロメチル−4−フルオロ−1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタニウムビス(テトラフルオロボラート))(5.30g、0.015mol)をバッチで添加した。1.5時間加熱還流した後、混合物を水50mLで希釈し、次いで、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を重炭酸ナトリウム飽和水溶液150mL及び飽和ブライン150mLで洗浄し、無水MgSOで乾燥させて、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(溶出剤としてEtOAc:P.E.=1:20)によって黄色の油状物(収率26%)として0.50gの表題化合物を得た。
【0060】
(2)化合物81の合成
【0061】
【化15】


ヘプタン(30mL)中のメチル1−エチル−4−フルオロ−3−メチルピラゾール−5−イルカルボキシラート(1.00g、0.005mol)、p−tertブチルフェニルアセトニトリル(0.67g、0.003mol)、エチレングリコールモノエチルエーテル(3mL)の混合物を、Dean-Srarkトラップを備えるフラスコ内にて窒素雰囲気下、室温で撹拌し、次いで、1時間加熱還流下で共沸脱水を行った。反応混合物に、20%のナトリウムメトキシドメタノール溶液(2.20g、0.008mol)を滴下し、そして、得られた混合物を還流下で4時間更に反応させた。30℃に冷却した後、得られた混合物を水100mL及び酢酸エチル100mLで抽出した。水層を濃塩酸でpH2〜3に酸性化し、そして、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。重炭酸ナトリウム飽和水溶液200mL及び飽和ブライン200mLで有機層を洗浄し、無水MgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、黄色の固体として0.60g(収率34%)の化合物81を得た。
【0062】
(3)化合物82.1及び82.2の合成
【0063】
【化16】


フラスコ内のTHF10mL中の3−(1−エチル−4−フルオロ−3−メチルピラゾール−5−イル)−2−(4−tertブチルフェニル)−3−ヒドロキシ−アクリロニトリル(81)(0.50g、0.002mol)、トリエチルアミン(0.30g、0.003mol)の混合物に、氷水浴にて塩化ピバロイル(0.35g、0.003mol)を滴下し、次いで、室温で2時間撹拌した。減圧下で溶媒を除去した後、酢酸エチル100mL及び水50mLで残留物を分配し、有機層を重炭酸ナトリウム飽和水溶液100mL及び飽和ブライン100mLで洗浄し、無水MgSOで乾燥させ、濃縮した。カラムクロマトグラフィー(溶出剤としてEtOAc:P.E.=1:20)によって、それぞれ、化合物82.1(黄色の油状物、0.09g、収率14%)及び化合物82.2(黄色の油状物、0.16g、収率25%)を得た。
【0064】
実施例5. 化合物86、90.1及び90.2の合成
(1)化合物86の合成
【0065】
【化17】


ヘプタン(30mL)中のメチル4−クロロ−1−エチル−3−メチルピラゾール−5−イルカルボキシラート(2.57g、0.012mol、参照文献:中国特許出願公開第1626520号)、p−tertブチルフェニルアセトニトリル(1.85g、0.010mol)、エチレングリコールエチルエーテル(3mL)の混合物を、Dean-Srarkトラップを備えるフラスコ内にて窒素雰囲気下、室温で撹拌し、次いで、1時間加熱還流下で共沸脱水を行った。反応混合物に、20%のナトリウムメトキシドメタノール溶液(3.17g、0.015mol)を滴下し、そして、得られた混合物を還流下で4時間更に反応させた。30℃に冷却した後に、得られた混合物を水100mL及び酢酸エチル100mLで抽出した。水層を濃塩酸でpH2〜3に酸性化し、そして、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。有機層を重炭酸ナトリウム飽和水溶液200mL及び飽和ブライン200mLで洗浄し、無水MgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、黄色の油状物として1.41g(収率38%)の化合物86を得た。
【0066】
(2)化合物90.1及び90.2の合成
【0067】
【化18】


フラスコ内のTHF10mL中の3−(4−クロロ−1−エチル−3−メチルピラゾール−5−イル)−2−(4−tertブチルフェニル)−3−ヒドロキシ−アクリロニトリル(86)(0.60g、0.002mol)、トリエチルアミン(0.30g、0.002mol)の混合物に、氷水浴にて塩化ピバロイル(0.35g、0.003mol)を滴下し、次いで、室温で1時間撹拌した。減圧下で溶媒を除去した後、酢酸エチル100mL及び水50mLで残留物を分配し、有機層を重炭酸ナトリウム飽和水溶液100mL及び飽和ブライン100mLで洗浄し、無水MgSOで乾燥させ、濃縮した。カラムクロマトグラフィー(溶出剤としてEtOAc:P.E.=1:20)により、それぞれ、化合物90.1(白色の固体、0.11g、収率15%、融点93〜94℃)及び化合物90.2(白色の固体、0.38g、収率51%、融点124〜125℃)を得た。
【0068】
アセトン5mLに溶解させた化合物90.1(0.1g)の溶液を僅かに蒸発させて、室温で無色の結晶を得た。X線回折のために結晶を選択し、その大きさは約0.38mm×0.34mm×0.28mmであった。回折データの数は、総計6437に達し、そして、4354(Rint0.0149)が独立した回折データである。4354の観察可能な反射(I>2σ(I))を使用して、構造を決定し、そして、精密化した。全ての計算は、SHELXL-97の手順によって行われ、最後に偏差因子R0.0388、wR0.0935及び化合物90.1の分子構造が得られた。
【0069】
アセトン5mLに溶解させた化合物90.2(0.1g)の溶液を僅かに蒸発させて、無色の結晶を得た。X線回折のために結晶を選択し、その大きさは約0.38mm×0.32mm×0.30mmであった。回折データの数は、総計6269に達し、そして、4137(Rint0.0162)が独立した回折データである。4137の観察可能な反射(I>2σ(I))を使用して、構造を決定し、そして、精密化した。全ての計算は、SHELXL-97の手順によって行われ、最後に偏差因子R0.0331、wR0.0838及び化合物90.2の分子構造が得られた。
【0070】
実施例6. 化合物101.1及び101.2の合成
【0071】
【化19】


フラスコ内のジクロロメタン10mL中の3−(4−クロロ−1−エチル−3−メチルピラゾール−5−イル)−2−(4−tertブチルフェニル)−3−ヒドロキシ−アクリロニトリル(86)(0.60g、0.002mol)、トリエチルアミン(0.27g、0.003mol)の混合物に、クロロ酢酸エチル(0.32g、0.003mol)を室温で30分間滴下した。減圧下で溶媒を除去した後、酢酸エチル100mL及び水50mLで残留物を分配し、有機層を重炭酸ナトリウム飽和水溶液100mL及び飽和ブライン100mLで洗浄し、無水MgSOで乾燥させ、濃縮した。カラムクロマトグラフィー(溶出剤としてEtOAc:P.E.=1:10)によって、それぞれ、化合物101.1(黄色の油状物、0.11g、収率15%)及び化合物101.2(黄色の油状物、0.24g、収率33%)を得た。
【0072】
実施例7. 化合物KC、KCの合成
特開2003-201280号中に記載されている文献の通り、化合物KC及びKCを合成した。
【0073】
アセトン10mLに溶解させた化合物KC(1g)の溶液を僅かに蒸発させて、無色の結晶を得た。X線回折のために結晶を選択し、その大きさは約0.38mm×0.32mm×0.30mmであった。回折データの数は、総計12177に達し、そして、4174(Rint0.0149)が独立した回折データである。4207の観察可能な反射(I>2σ(I))を使用して、構造を決定し、そして、精密化した。全ての計算は、SHELXL-97の手順によって行われ、最後に偏差因子R0.0392、wR0.1005及び化合物KCの分子構造が得られた。
【0074】
アセトン10mLに溶解させた化合物KC(1g)の溶液を僅かに蒸発させて、無色の結晶を得た。X線回折のために結晶を選択し、その大きさは約0.34mm×0.32mm×0.28mmであった。回折データの数は、総計12247に達し、そして、4212(Rint0.0177)が独立した回折データである。4212の観察可能な反射(I>2σ(I))を使用して、構造を決定し、そして、精密化した。全ての計算は、SHELXL-97の手順によって行われ、最後に偏差因子R0.0654、wR0.1894及び化合物KCの分子構造が得られた。
【0075】
実施例8. 化合物KCの合成
中国特許出願公開第101367784号中に記載されている文献の通り、黄色の油状物として化合物KCを合成した。
1H NMR (300MHz, CDCl3):7.58 (d, 2H), 7.49 (d, 2H), 3.97 (s, 3H), 2.65 (q, 2H), 2.21 (s, 3H), 1.36 (s, 9H), 1.27 (t, 3H)。
【0076】
生物学的試験
試験化合物の可溶性によって、アセトン又はジメチルスルホキシドに前記化合物を溶解させ、次いで、0.1%Tween80水溶液で希釈して、溶液全体におけるアセトン又はジメチルスルホキシドの含有率が10%以下である試験液を50mL形成した。
【0077】
実施例9. 殺ダニ活性の試験
(1)成体ハダニ(Tetranychus cinnabarinus)に対する試験
マメ科植物の2枚の本葉に成体ハダニ(Tetranychus cinnabarinus)を置いた。ダニの数を調べた後、スプリンクラーを使用して、特定の濃度の試験化合物の溶液を噴霧し、これを3回繰り返した。次いで、標準的な観察室中で前記葉を維持した。72時間後、各葉における生存ダニを観察し、ダニの死亡率を決定した。
【0078】
上記方法に従って、本発明の代表的な化合物、化合物KC(特開2003-201280号における化合物30、E体)、化合物KC(特開2003-201280号における化合物31、Z体)及び化合物KC(中国特許出願公開第101367784号における化合物24)を成体ハダニに対する平行活性試験に選択した。幾つかの試験結果を表2に示した。
【0079】
【表2】

【0080】
(2)第二若虫期のハダニ(Tetranychus cinnabarinus)に対する試験
マメ科植物の2枚の本葉に10匹の健康な雌の成体ハダニ(Tetranychus cinnabarinus)を置いた。24時間後に前記成体ハダニを取り除き、卵の孵化を継続させた。10日後、第二若虫期のダニの数を調査し、そして記録した。スプリンクラーを使用して、特定の濃度の試験化合物の溶液を噴霧し、これを3回繰り返した。次いで、第二若虫期のハダニを標準的な観察室で維持した。72時間後、各葉における生存ダニを観察し、ダニの死亡率を決定した。
【0081】
上記方法に従って、本発明における高殺ダニ性化合物5.1、90.1、及び公知の高殺ダニ性化合物KCを、第二若虫期のハダニに対する平行活性試験に選択した。試験結果を表3に示した。
【0082】
【表3】

【0083】
(3)ハダニ(Tetranychus cinnabarinus)の卵に対する試験
マメ科植物の2枚の本葉を取り、1枚の本葉を除去した。次いで、前記本葉に10匹の健康な雌の成体ダニを置いた。24時間後に前記成体ハダニを取り除き、卵を調べた。スプリンクラーを使用して、特定の濃度の試験化合物の溶液を噴霧し、これを3回繰り返した。5日後に未処理の卵はすべて孵化した。葉における処理された卵の未孵化を観察して、卵の孵化阻害率を決定した。
【0084】
上記方法に従って、本発明における高殺ダニ性化合物5.1、90.1、及び公知の高殺ダニ性化合物KCを、ハダニの卵に対する平行活性試験に選択した。試験結果を表4に示した。
【0085】
【表4】

【0086】
(4)経根吸収によるハダニに対する浸透移行性活性の試験
アセトンに試験化合物を溶解させ、次いで、0.1%Tween80水溶液で希釈して、様々な濃度の試験溶液を形成し、全ての処理を3回繰り返した。水が、ブランク対照である。チューブへ10mLの試験化合物溶液を添加した。マメ科植物2枚の本葉を取り、根の土を取り除いた。前記マメ科植物を様々な濃度の試験溶液に浸漬した。24時間吸収させた後に、前記本葉上に30〜50匹のハダニを置いた。次いで、25±1℃の観察室でマメ科植物を維持した。72時間後、各葉における死亡ダニ及び生存ダニを観察し、ダニの死亡率及び浸透移行性活性を決定した。試験結果を表5に示した。
【0087】
【表5】

【0088】
実施例10. モモアカアブラムシ(Myzus peisicae Sulzer)に対する試験
モモアカアブラムシのいるキャベツ葉を取り、モモアカアブラムシの数を調査した後、スプリンクラーを使用して特定の濃度の試験化合物の溶液を噴霧し、これを3回繰り返した。次いで、標準的な観察室中で前記葉を維持した。72時間後、生存モモアカアブラムシを観察し、モモアカアブラムシの死亡率を決定した。
【0089】
600ppmの濃度の化合物81の試験では、モモアカアブラムシに対して60%の死亡率が示された。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式I:
【化20】


(式中、
は、H、C−CアルコキシC−Cアルキル、C−CアルケニルオキシC−Cアルキル、C−CアルキニルオキシC−Cアルキル、C−CアルキルチオC−Cアルキル、C−Cアルキルカルボニル、C−Cシクロアルキルカルボニル、C−Cアルコキシカルボニル又はC−Cアルキルチオカルボニルから選択され;
は、Cl又はメチルから選択され;
は、H、メチル、CN、NO又はハロゲンから選択される)
で表される一種のピラゾリルアクリロニトリル化合物又はその立体異性体。
【請求項2】
が、H、C−CアルコキシC−Cアルキル、C−Cアルキルカルボニル、C−Cシクロアルキルカルボニル又はC−Cアルコキシカルボニルから選択され;
が、メチルであり;
が、H、メチル、CN又はハロゲンから選択される
一般式Iで表される化合物又はその立体異性体を特徴とする、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
が、C−Cアルコキシメチル、C−Cアルキルカルボニル、C−Cシクロアルキルカルボニル又はC−Cアルコキシカルボニルから選択され;
が、メチルであり;
が、H、CN、F又はClから選択される
一般式Iで表される化合物又はその立体異性体を特徴とする、請求項2に記載の一般式Iによって表される化合物。
【請求項4】
ダニ又は昆虫を防除するために用いられる請求項1に記載の一般式Iによって表される化合物。
【請求項5】
活性成分の重量パーセントが1%〜99%の範囲である、請求項1に記載の一般式Iによって表される化合物と、農業、林業又は公衆衛生において許容しうる担体とを含む殺虫組成物又は殺ダニ組成物。
【請求項6】
害虫又はダニを防除する方法であって、10g/ha〜1000g/haの範囲内の有効用量で、請求項5に記載の組成物を害虫、ダニ又はその増殖媒体に施用することを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2012−525340(P2012−525340A)
【公表日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−507591(P2012−507591)
【出願日】平成22年4月27日(2010.4.27)
【国際出願番号】PCT/CN2010/072224
【国際公開番号】WO2010/124617
【国際公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【出願人】(507389565)シノケム・コーポレーション (5)
【氏名又は名称原語表記】SINOCHEM CORPORATION
【出願人】(506156768)瀋陽化工研究院有限公司 (7)
【Fターム(参考)】