説明

ファイバスタブおよびスプライスチャネルを備えた光ファイバプラグ

光ファイバコネクタプラグ370は、第1の端部にある後部入口378および第1のファイバスタブチャネルへ開口している第1のファイバスタブ94出口を具備する接続部分372を備えている。第1のファイバスタブ出口は、第2のファイバスタブチャネルへ開口している第2のファイバスタブ出口に平行である。光ファイバコネクタプラグはまた、少なくとも1つの剥ぎ取り、割断および研磨のなされた光ファイバ16の永久保持のために、接続部分の後部入口に嵌め込まれるホルダ380を具備する。接続部分は、第1の圧着要素386および第2の圧着要素388を具備する。各圧着要素は、光ファイバスタブ94、96を収容する。接続部分の上方にある成形上部110は、各圧着要素における光ファイバスタブに光ファイバをスプライスする圧縮要素114を収容する開口部を具備する。屈曲緩和ブーツ124が一方の端部の接続部分を囲包し、シュラウドが他方の端部でそれに着脱可能に係合する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フェルールを使用することなく、最適な信号伝送のために、光ファイバを整列するプラグおよびソケットアセンブリを用いる遠距離通信ネットワークにおける相互接続用の光ファイバを前処理し、成端するための装置に関する。さらに詳細には、本発明は、光ファイバプラグおよびレセプタクルコネクタのプラグ部分に現場設置のために光ファイバケーブルの終端部分の適切な調整中に、一時的に格納するための装置を用いて、1つ以上の割断および研磨された裸のファイバ端部の現場処理を容易にする。
【背景技術】
【0002】
遠距離通信ネットワークにおける光ファイバの使用は、当業界では主流である銅線システムと比べた場合に、より広い帯域幅という利点を提供する。今日の高速かつ帯域幅消費型の計算環境は、光ファイバケーブルの使用の増大を正当化する。伝送プロトコルがますます高速になり、帯域幅の必要性が増大し続けているため、光ファイバの必要性が増大すると予想される。最近まで、コストが光ファイバシステムの使用に対する抑止力であった。電子機器および光通信のインフラのサポートが向上したことから、コストの影響はそれほど大きくないようになっている。さらに、光ファイバ生産量の増大が、光ファイバ素子および装置のコストを下げている。素子および設置のコストが銅線システムと同程度に近づいているため、光ファイバシステムが好ましい選択となりつつあると推測される。
【0003】
銅線と同様に、光ファイバの相互接続および成端のための手段を設けることが必要である。光ファイバの相互接続は、スプライシングおよび接続の方法を初めとする種々の方法によって実現されてもよい。スプライスは一般に、1対の光ファイバの間に永久接続を形成することであると理解される。光ファイバの接続行為は、装置、光ファイバの係合および係合からの開放の繰り返しを容易にするコネクタを必要とする。1本以上の光ファイバコネクタは一般に、プラグ部分およびレセプタクルまたはソケット部分を具備する。レセプタクル部分の中にプラグ部分を挿入することにより、光ファイバ間の光信号伝送のための相互接続を形成する。光ファイバコネクタのレセプタクル部分とプラグ部分の嵌合中、各プラグまたはレセプタクルの中に収容される複数の光ファイバに関して光ファイバの長さの正確な軸方向の位置合せを行う必要がある。光ファイバコネクタの1つの要件は、光エネルギが容易に感知できるほどの光減衰として観測されうるような挿入損失を生じることなく、1つのファイバから他のファイバへ伝播するように調整された光ファイバの長さをつなげることである。光ファイバ接続点における挿入損失を低減するために、各光ファイバ端面の端部全体にわたるファイバ接点を正確に位置合せして、当接することが必要である。
【0004】
接続が1対の光ファイバのみを含む、すなわち光ファイバコネクタのプラグおよびレセプタクル部分の両方に1本の光ファイバを含むか、または2つ以上の1対のファイバを含むかに関係なく、光ファイバを接続して調整するための広範囲な装置が存在する。コネクタの大部分は、光ファイバコネクタにおける各光ファイバ端部の成端、研磨および位置決め中のファイバの位置合せを行うために、各フェルールの外面の位置合せに左右されるフェルールを具備する。
【0005】
光ファイバ相互接続装置における比較的最近の開発により、フェルールで成端した光ファイバの必要性が削減されている。これらの代替プラグおよびソケットコネクタは、最適な信号伝送のために剥ぎ取られた光ファイバの割断および研磨のなされた端部分を位置合せするために、ファイバ誘導用のV字状溝を用いる。光ファイバの位置合せのためにV字状溝を用いたコネクタアセンブリは、シンプレックスコネクタ(1本のファイバ)、デュプレックスコネクタ(2本のファイバ)およびマルチプレックスコネクタ(2本以上のファイバ)の必要性に適応可能である。それらのコネクタアセンブリはまた、少数の構成要素部品、より小さなサイズおよび使い勝手のよいアセンブリなどのフェルールで成端される光ファイバに関する利点を提供する。
【0006】
さらなる説明は、光ファイバの係合および係合からの開放を繰り返し行う光ファイバのV字状溝位置合せを用いるコネクタアセンブリに重点を置いている。特許文献1は、銅製コネクタ用の従来のRJ45と類似の概観を有するプラグおよびレセプタクルを備えたモジュラー式多ファイバコネクタについて述べている。プラグは、光ファイバのそれ以外の自由端部分を位置決めし、その移動を制限する複数の溝を備えた面を有する本体を具備している。レセプタクルの内側のファイバは、レセプタクルの本体における開口部を通ってプラグに挿入する間、プラグ本体の内側の溝の中を進み、プラグファイバの成端との強力な接合部へ自由に移動する。特許文献2および特許文献3および関連特許は、たとえば、光ファイバのV字状溝位置合せを用いてコネクタのその後の開発について述べている。光ファイバコネクタのこれらの後の変形は、特許文献4に記載されたものと類似の圧着要素を用いて内部のファイバスプライスおよび特許文献5に記載されるタイプの光ファイバホルダなどの特徴部を備えている。光ファイバホルダは、1本以上の光ファイバの剥ぎ取られた終端部分を光ファイバレセプタクルの寸法によって決定される長さに割断する装置を用いるファイバの前処理中に、1本以上の光ファイバの周囲に永久に取付けられるようになっている。割断工程は、実質的に同一の長さを有する複数の光ファイバを作製するために、正確な割断および研磨を行うことができる。特許文献6および特許文献7は、現場におけるコネクタレセプタクルまたはソケットの組立前に光ファイバの終端部分を割断および研磨するためのシステムおよび工程についてさらに記載している。
【0007】
V字状溝コネクタに基づくケーブル相互接続を用いる光ファイバケーブルネットワークの実装は、コネクタレセプタクルまたはコネクタプラグのいずれか、あるいは両方の現場での成端を必要とする。光ファイバケーブルの現場設置は、1本以上の光ファイバの剥ぎ取られた端部分にレセプタクルまたはソケットを取付けるための周知の方法を用いる。コネクタプラグの現場設置のための対応する方法に欠けていることは、各端部にコネクタレセプタクルを有する光ファイバケーブルを現場成端することができる性能に制限があることである。この制限は、両端部にコネクタレセプタクルを有する現場で成端されたケーブルが両端部にコネクタレセプタクルを有する工場で成端されたケーブルと交代する1つのオプションに光ファイバケーブルの相互接続を制限する。光ファイバケーブルを成端したコネクタプラグの工場生産は一般に、限られた多様性の標準ケーブル長さを提供する。光ファイバケーブルの予め成端された標準長さを用いることにより、ケーブルの長さを相互接続するためのコネクタプラグおよびソケットに適用する前に、ケーブルダクトなどを通すことによって光ファイバケーブルを設置するための一般的な方法を使用することができない。
【特許文献1】米国特許第5,381,498号明細書
【特許文献2】米国特許第5,757,997号明細書
【特許文献3】米国特許第6,026,210号明細書
【特許文献4】米国特許第5,638,477号明細書
【特許文献5】米国特許第6,078,719号明細書
【特許文献6】米国特許第5,813,902号明細書
【特許文献7】米国特許第6,099,392号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
予め成端された工場組立光ファイバケーブルは、従来のケーブルシステムより費用が嵩み、大きなケーブルダクト空間を必要とする。成端されたケーブルの標準長さに依存することはまた、特定用途向けの設置に関連する空間の有効利用という利点を否定する。さらに多くのオプションを提供し、特定用途向けのケーブルネットワークの設置を容易にするために、ケーブルネットワーク設置者が、コネクタプラグまたはコネクタソケットのいずれかを備えた特定のケーブルを成端するかどうかを選択するような現場設置可能な光ファイバコネクタプラグが必要とされる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、1本以上の光ファイバを収容するコネクタプラグ本体に挿入されることになっている光ファイバの割断および研磨中に用いられる装置を提供する。本発明に係るコネクタプラグには、光ファイバコネクタ素子の組立工として比較的未熟な人によって光ファイバの前処理および挿入およびスプライシングを容易にする設計上の特徴部を有する複数の異なる実施形態が挙げられる。光ファイバの挿入は、コネクタプラグの内側に1本以上のスプライスされた光ファイバを固定して保持するために、圧着要素密封装置用の圧着工具を用いることだけを必要とする現場作業として、手によって行われてもよい。
【0010】
前述の現場設置可能なレセプタクルに関連して、光ファイバコネクタプラグの現場設置は、標準的な素子のアレイではなく、利便性、カスタムネットワークセグメントの開発および大量供給を注文するための機会をはじめとする複数の利点を提供する。これらの利点は、光ファイバケーブルネットワークの設置コストの削減に寄与しうる。
【0011】
工場の制御された組立環境から実際の設置要件がより明確に分かる現場位置に光ファイバ成端部を移動することから、予め入手可能な現場設置可能なソケットを備えた本発明に係るコネクタプラグおよび工程の使用は有用である。特定の設置の必要性に適合するようにケーブルシステムを構成する機会が与えられたとすると、組立工は、工場で成端される標準ケーブル長さを用いることに制限されることはなく、特注の相互接続ケーブルの利点を有してもよい。特注の相互接続ケーブルは、バルク光ファイバケーブルおよびコネクタ素子を用いて前処理されてもよい。バルク光ファイバケーブルおよびコネクタ素子を用いる方が、プラグによって成端されるケーブルの供給業者によって決定される標準長さに左右される場合より廉価なオプションであることが分かっている。コネクタプラグの現場成端により、ケーブル設置者はより伝統的なネットワーク設置方法に戻ることができる。
【0012】
本発明は、光ファイバコネクタアセンブリのコネクタプラグまたはソケットの内側で成端する前に、光ファイバの端部を割断および研磨する工程において用いられる物品を含む。光ファイバコネクタアセンブリは、光信号搬送光ファイバの終端部分の割断および研磨のなされた端部を位置合せするために、フェルールではなくV字状溝を有するコネクタプラグおよびソケットを具備する。
【0013】
本願明細書では成端のために光ファイバを前処理するための物品を、光ファイバ端部を割断および研磨するための「パック」と呼ぶ。1本以上の個別の光ファイバを収容するケーブルの初期処理は、各光ファイバの十分な終端部分からシースおよびバッファ層を剥ぎ取ることが必要とされる。
【0014】
本願明細書に述べるように、パックは、光ファイバ割断および研磨の工程中に同時に単一光ファイバまたは複数のファイバを収容するための十分な空間を備えた設計を有する。複数のファイバの同時工程は、等しくて正確に制御された長さの剥ぎ取られた終端ファイバ部分における割断および研磨された光ファイバ端部を作製する。長さ要件は、本発明に係る光ファイバコネクタプラグの実施形態のいずれかの本体に挿入した後、最適なファイバ位置決めのために必要とされる用件を満たす。
【0015】
光ファイバの端部を割断および研磨する工程は、剥ぎ取られた光ファイバ終端部分を、ばねクランプを具備するファイバホルダに一時的に挿入することを含む。光ファイバ端部の割断のための前処理は、1本以上の光ファイバの短い長さが、ホルダから剥ぎ取られていない光ファイバケーブルの部分を収容するホルダ入口ポートに対向するガイドプレートにおける開口部を通過するように、パックにおける凹部にファイバホルダを配置することを必要とする。凹部におけるホルダの正確な位置決めにより、ホルダ入口ポートを出る被覆付きケーブルをパックにおける溝に配置する。パックに取付けられる蝶番式の蓋は、ケーブルを把持し、ホルダにおけるばねクランプを作動させるために、ホルダおよび被覆付き光ファイバケーブルを閉じ込める。掛止機構は、光ファイバ端部の割断中に剥ぎ取られていない被覆付きケーブルまたは剥ぎ取られた光ファイバ終端部分のいずれかが移動しないように、パックの本体に蝶番式の蓋を固定する。パックにホルダおよび光ファイバケーブルを装着して固定した後、移動不能の光ファイバの割断により、設計およびパックの寸法に基づいて、正確かつ等しい長さの光ファイバ終端部分を作製する。ガイドプレートは、割断および研磨装置における溝に対して必要な一定の向きで嵌合するための形状を有する。ガイドプレートを用いたパックの正確な位置決めの後、ガイドプレートから延在する剥ぎ取られた光ファイバは、割断および研磨装置の割断ブレードに対して本質的に垂直である。パックが割断ブレードを過ぎて滑らかに移動することにより、10°以下の角度のわずかに角度を成した端面を任意に有する1本以上の割断済み光ファイバを作製する。わずかに角度を成し研磨された光ファイバ端面は、研磨された端面が光ファイバの長手軸に対して実質的に垂直である光スプライスより信号の減衰が小さい光信号を伝送する光スプライスを形成することが分かっている。
【0016】
パックは割断および研磨装置の割断断面から取り除いてもよく、依然としてパックの中にあってもよく、その掛止位置にある蓋によって割断された光ファイバ端部はラビング移動の複数回の繰り返しを用いて研磨剥ぎ取りに対して研磨されてもよい。研磨後、光信号の減衰の原因となるファイバ端面の覆う可能性がある蓄積した破片を取り除くために、液体噴霧洗浄をはじめとする従来の洗浄材料および洗浄方法を用いて、ファイバ端部の洗浄を必要としてもよい。しかる後に、ガイドプレートを枢動して、蝶番式の蓋の掛止を外し、被覆付きケーブルおよびファイバホルダを解除し、一時的なホルダの2つの主要部品を分離することにより、パックから剥ぎ取られた割断および研磨された光ファイバを開放する。
【0017】
コネクタプラグの現場組立は、1本以上の光ファイバを圧着要素の一方の側に挿入する比較的簡素な工程を伴う。圧着要素は、本発明に係るコネクタプラグの複数の実施形態のいずれか1つの金型ベースの底に形成される細長い凹部において移動が制限されている。コネクタプラグは単一光ファイバと共に用いられてもよいが、プラグは2本以上の光ファイバを収容するような設計を有することが好ましい。プラグは、単独の被覆付きケーブルの中に収容される2本の光ファイバ用の2芯プラグとして用いることができればもっとも好ましい。各光ファイバは、圧着要素の対向する端部に工場で設置された光ファイバスタブの割断および研磨のなされた面に接触する点に割り当てられた圧着要素を挿入する。圧着要素は、新たに割断された各光ファイバと各光ファイバスタブとの間に正確な位置決め、向きおよび面の接触を提供するようなサイズおよび内部設計を有する。多ファイバコネクタプラグによる最適な信号伝送のための界面の接触は、等しい長さで、わずかに角度を成し、割断および研磨のなされた端面を有する光ファイバ終端部分と、コネクタプラグ内の圧着要素の正確な位置決めと、に左右される。所望の位置決めおよび位置合せを実現した後、新たに割断されたファイバ端部は、圧着工具を用いて圧着要素に固定されてもよい。この工具はまた、本願明細書では圧縮キャップとも呼ばれる。
【0018】
光信号伝送は、前述のような圧着要素を用いてスプライスされた光ファイバのわずかに角度を成した端部および光ファイバスタブの正確な位置合せをした全面接触に左右される。本発明に係るコネクタプラグの他の特徴部は、コネクタプラグの本体への1本以上の光ファイバの挿入を容易にするほか、素子のサイズを縮小することができ、結果として光ファイバケーブルの設置により狭い空間を必要とするか、または増大した数のプラグおよびソケット接続を収容する。
【0019】
さらに詳細には、本発明は、その端面の割断および続いて研磨を必要とする少なくとも1本の光ファイバの剥ぎ取られた終端部分を具備する光ファイバケーブルを一時的に保持するための物品を提供する。この物品は、着脱式光ファイバホルダのための凹部を有するハウジングを具備する。着脱式光ファイバホルダは、少なくとも1本の光ファイバの剥ぎ取られた部分に収容するために、その上に形成された少なくとも第1のファイバチャネルを有するベースプレートを具備する。ベースプレートは、複数のポケットを有する。着脱式光ファイバホルダ用のカバープレートは、着脱式光ファイバホルダを組立てるために、ベースプレートのポケットと嵌合するためのばねクランプ、少なくとも第1の上部チャネルおよび複数のポストを具備する。物品は、第1の枢動位置と第2の枢動位置との間で枢動するために、ハウジングの末端部に取付けられるガイドプレートをさらに具備する。ガイドプレートは、少なくとも1本の光ファイバの剥ぎ取られた部分のための少なくとも1つの開口部を有する。ハウジングに取付けられる回転可能な蓋は、開放位置と閉鎖位置との間で回転する。蓋はラッチおよび圧力バーを具備し、着脱式ホルダが凹部にあるとき、ばねクランプと少なくとも第1のファイバチャネルとの間で光ファイバを移動不能に保持するために、ハウジングに係合するラッチをばねクランプに対して圧力バーを付勢させる。物品は、蓋が閉じているときに、その端面の割断および研磨のために光ファイバケーブルを一時的に保持する。
【0020】
本発明はまた、光ファイバ接続を形成するために、光ファイバレセプタクルと嵌合するための光ファイバコネクタプラグを提供する。光ファイバコネクタプラグは、第1の端部の後部入口および第1のファイバスタブチャネルへ開口する第1のファイバスタブ出口を備えた格納本体を具備する接続部分を具備する。第1のファイバスタブ出口は、第2のファイバスタブチャネルへ開口する第2のファイバスタブ出口に平行である。第1のファイバスタブ出口および第2のファイバスタブ出口は、格納本体の第1の端部に対向する第2の端部に形成される。後部入口は、接合点で第1のファイバ溝および第1のファイバ溝から分岐する第2のファイバ溝に分かれる。格納本体は、第1のファイバ溝および第2のファイバ溝と同軸である開放端孔をそれぞれ有する第1の圧着要素および第2の圧着要素を具備する。各圧着要素は、光ファイバスタブを収容する。格納本体に取付けられる成形上部は、実質的に矩形の開口部を具備する。第1の圧着要素および第2の圧着要素に力を印加するために、開口部は第1の位置と第2の位置との間で移動する圧縮要素を収容する。その第1の位置および第2の位置において、圧縮要素は最初に各孔を調整し、次に、圧着要素のそれぞれに光ファイバの剥ぎ取り、割断および研磨のなされた端部分および光ファイバスタブを捕捉することによって、スプライスを形成する。屈曲緩和ブーツが一方の端部の接続部分を囲包し、シュラウドが他方の端部でそれに着脱可能に係合する。
【0021】
本発明は、光ファイバ接続を形成するために、光ファイバレセプタクルと嵌合するための光ファイバコネクタプラグをさらに提供する。光ファイバコネクタプラグは、第1の端部の後部入口および第1のファイバスタブチャネルへ開口する第1のファイバスタブ出口を備えた格納本体を具備する接続部分を具備する。第1のファイバスタブ出口は、第2のファイバスタブチャネルへ開口する第2のファイバスタブ出口に平行である。第1のファイバスタブ出口および第2のファイバスタブ出口は、格納本体の第1の端部に対向する第2の端部に形成される。本発明に係る光ファイバコネクタプラグは、光ファイバの少なくとも1つの剥ぎ取り、割断および研磨のなされた端部分を永久保持するためのホルダを具備する。ホルダは、格納本体の後部入口への挿入に適したサイズを有する。格納本体は、ファイバスタブチャネルと同軸である開放端孔をそれぞれ有する第1の圧着要素および第2の圧着要素を具備する。各圧着要素は、光ファイバスタブを収容する。格納本体に取付けられる成形上部は、実質的に矩形の開口部を具備する。第1の圧着要素および第2の圧着要素に力を印加するために、開口部は第1の位置と第2の位置との間で移動する圧縮要素を収容する。その第1の位置および第2の位置において、圧縮要素は最初に各孔を調整し、次に、圧着要素のそれぞれに光ファイバの剥ぎ取り、割断および研磨のなされた端部分および光ファイバスタブを捕捉することによって、スプライスを形成する。屈曲緩和ブーツが一方の端部の接続部分を囲包し、シュラウドが他方の端部でそれに着脱可能に係合する。
【0022】
本発明によれば、光ファイバコネクタプラグにおいて少なくとも1本の光ファイバを現場成端するための工程を用いてもよい。この工程は、光ファイバケーブルを保持するための物品を提供するステップをはじめとする複数のステップを含む。物品は、光ファイバホルダ用の凹部を有するハウジングを具備する。物品は、第1の枢動位置と第2の枢動位置との間で枢動するためにハウジングの端部に取付けられるガイドプレートをさらに具備する。ガイドプレートは、少なくとも1本の光ファイバの剥ぎ取られた部分のための少なくとも1つの開口部を有する。ハウジングに取付けられる回転可能な蓋は、開放位置と閉鎖位置との間で回転する。物品は、蓋が閉じているときに、光ファイバの端面の割断および研磨のために光ファイバケーブルを一時的に保持する。ガイドプレートは、少なくとも1本の光ファイバを割断するための割断装置を係合する。この後、少なくとも1本の光ファイバの剥ぎ取り、割断および研磨のなされた端部分を形成するために、少なくとも1つの割断されたファイバ端部の端面を研磨する。物品からの光ファイバケーブルおよび着脱式光ファイバホルダの取り外しが、光ファイバホルダから少なくとも1本の光ファイバの剥ぎ取り、割断および研磨のなされた端部分の開放前に行われる。光ケーブルは、次に、少なくとも1本の光ファイバの剥ぎ取り、割断および研磨のなされた端部分を光ファイバコネクタプラグに挿入することによって成端される。光ファイバコネクタプラグは、圧着要素を用いて、光ファイバの剥ぎ取り、割断および研磨のなされた端部分をコネクタプラグの前に位置する光ファイバスタブにスプライスするために、接続部分を有する。スプライスを終了した後、接続部分の一方の端部を囲包するための屈曲緩和ブーツを適用し、他方の端部の上にシュラウドを係合することにより、本発明に係る光ファイバコネクタプラグによって成端される少なくとも1本の光ファイバを形成する。
【0023】
範囲または本発明に含まれる任意の他の形態にかかわらず、本発明の好ましい形態は添付図面を参照してほんの一例としてここでは示される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下の説明は、光ファイバコネクタプラグと、選択されたコネクタプラグに設置されることになっている剥ぎ取られた光ファイバの端部の割断および研磨を行う際に用いるためのパックと本願明細書では呼ばれる装置との複数の種類の情報を提供する。それぞれの場合において、パックおよびコネクタプラグは、光ケーブルネットワークの従来の特注設置を容易にするために、特に現場での使用および組立てに適している。本願明細書に記載される光ファイバコネクタプラグは、光ファイバの終端部分の位置決めおよび位置合せを行うために、V字状溝を用いるタイプの光ファイバコネクタプラグである。本願明細書に示されている図は必ずしも一定の縮尺ではなく、特定の素子の詳細を示すために一部の特徴部が誇張または最小化されていてもよい。したがって、本願明細書に開示されている特定の構造的詳細および機能的詳細は限定するものと解釈されるべきではなく、単に特許請求の範囲の基準および本発明を種々に用いる当業者に教示する代表的な基準と解釈されるべきである。
【0025】
ここで類似の参照符号は、複数の図を通じて類似の部分をさす図を参照すると、図1は、光ファイバ割断および研磨装置と共に用いるためのパック10または研磨パックと業界では呼ばれる物品を示す概略平面図である。パック10は、その開放位置にある様子が示されている。パック10は、1本以上の剥ぎ取られた光ファイバ16の割断のために前処理された多ファイバケーブル14を収容するようなサイズのハウジング12を具備する。任意に、パック10は、単一の被覆付きファイバまたはパック10に並んで配置される複数の被覆付きファイバを収容に設計されていてもよい。ケーブル14の前処理は、光ファイバケーブル14によって収容される各光ファイバ16から光ファイバシースおよびバッファ層の除去を必要する。保護シースおよびバッファ層の除去によって、光ファイバホルダ18に挿入するのに十分な長さを有する剥ぎ取られた光ファイバ16をむき出しにし、光ファイバ16がファイバチャネル34、36(図2参照)を通過し、ケーブル14の外部被覆がホルダ18の入口ポート20においてケーブルストップ44に当たる(図3参照)までファイバホルダ18の他方の側面から突出するようになっている。ホルダ18の任意の実施形態において、ファイバチャネル34、36は、シースのあるケーブル14に隣接するファイバチャネル34、36の近接部分がバッファを覆っている光ファイバ16を収容するのに十分な幅を有するように、その長さに沿って幅を変化させる。近接部分を過ぎると、ファイバチャネル34、36の末端部分は、シースおよびバッファ層の両方を剥ぎ取られた光ファイバ16のちょうどの幅まで狭まる。ファイバチャネル34、36の近接部分と末端部分との間の転移点はバッファストップを形成し、バッファのある光ファイバ16の前縁がバッファストップに当たるとき、ホルダ18のファイバチャネル34、36を通る光ファイバ16の移動を防止する。バッファストップを形成するために機械加工または成形された任意の転移プレートは、ファイバチャネル34、36と位置合せするように、入口ポート20に対向するホルダ18の端部に接合されてもよい。光ファイバ16のスレッディング中、ケーブルストップ44を用いて被覆付きケーブルの干渉によって、バッファストップとバッファで覆われたファイバ16の接触によって、またはその両方の組合せ効果によって、ホルダ18における光ファイバ16の正確な位置決めを実現してもよい。
【0026】
二部品光ファイバホルダ18の一時的な取付けのための前処理の後、光ファイバケーブル14は、ハウジング12の開口部22にある弾性パッド21の上に載るように設置されてもよい。図1において、ファイバホルダ18は、正確に割断される長さの端部が研磨された光ファイバ16を作製するために用いられる割断および研磨装置においてパック10の向きに適したサイズおよび形状を有するガイドプレート24に隣接する凹部(明確に図示せず)を占める。光ファイバ16の割断中にケーブル14および光ファイバホルダ18を固定位置に保持することが重要である。この目的のために、蝶番28によってハウジング12に取付けられる回転可能な蓋26は、ハウジング12の上を覆い、ケーブル14および光ファイバホルダ18が蓋26とハウジング12との間で移動不能に捕捉されるようになっている。
【0027】
図2は、二部品からなる着脱式光ファイバホルダ18のベースプレート30の構造を示している。ベースプレートは、ケーブル入口ポート20の下半分32を具備し、第1のファイバチャネル34および第2のファイバチャネル36へのアクセスを提供する。光ファイバホルダ18に設置されるとき、剥ぎ取られた光ファイバ16は、それぞれがチャネル34、36の一方を占め、入口ポート20に対向するホルダ18の端部を越えて延在するのに十分長さを有する個別のストランドに分割される。ベースプレート30は、ベースプレート30とカバープレート40の摺動係合を容易にするために、複数のポケット38を具備する。
【0028】
図3は、本発明に係る着脱式光ファイバホルダ18の第2の部品であるカバープレート40の下側の構造を示している。カバープレート40は、入口ポート20の上半分42を具備し、組立てられるファイバホルダ18に入る光ファイバケーブル14の被覆の量を制限するために、ケーブルストップ44を有する。第1の上部チャネル46および第2の上部チャネル48は、カバープレート40がベースプレート30と係合するとき、剥ぎ取られた光ファイバ16を囲包するために、第1のファイバチャネル34および第2のファイバチャネル36と軸方向の位置合せを行う。組立式光ファイバホルダ18を作製するために、ポスト50がベースプレート30のポケット38の中に摺動するとき、これらの2つの部品30,40の係合が生じる。本発明に係る光ファイバホルダ18の重要な特徴部は、付勢力の印加中に、ファイバチャネル34、36に移動不能に固締するために、光ファイバ16に対して収縮させるためにカバープレート40と一体形成されるばねクランプ52である。図3に示されているように、ばねクランプ52は、一方の面上のファイバ接触バー53および接触バー53に対向する面上の圧縮バー54(図4参照)を具備するT字型片持ち梁である。
【0029】
図4は、光ファイバホルダ18から突出する剥ぎ取られた光ファイバ16を備えた光ファイバケーブル14の端部に適用される組立式光ファイバホルダを示している。個別の素子を参照して前述したが、光ファイバホルダ18は一般に、ホルダ18を通じて剥ぎ取られたファイバ16のスレッディングを行う前に、組立てられてパック10の凹部に配置される。
【0030】
光ファイバケーブル14にファイバホルダ18を取付ける工程は、ケーブル14から被覆を最初に取り除き、次に光ファイバホルダ18の長さ寸法を超える各個別の光ファイバ16の長さからシースおよびバッファを剥ぎ取ることを必要とする。剥ぎ取られた光ファイバ16は、組立式ホルダ18の入口ポート20の中に光ファイバ16を挿入し、ホルダ18の端部を超えて突出するようにばねクランプ52を通過させるために、チャネル34、48;36、46を通じてなだらかに誘導することによって、ファイバホルダ18の内側の位置に達する。多ファイバケーブル14の被覆がケーブル入口ポート20の内側のケーブルストップ44に当たるとき、またはバッファを備えたファイバがバッファストップに当たるときに、チャネル34、48;36、46を通じた光ファイバ16の移動が止まる。ケーブルストップ44(図3参照)またはバッファストップに対する光ファイバケーブル14の合致した位置決めにより、正確に均一の長さの剥ぎ取られた光ファイバ16の割断を生じる。
【0031】
図5は、光ファイバホルダ18および本発明に係るパック10のハウジングの内側の光ファイバケーブル14の終端部分の相対位置決めを示す斜視図である。光ファイバホルダ18は、光ファイバケーブル14を支持するために、凹部(明確に図示せず)と、ファイバホルダ入口ポート20から延在するケーブル14に嵌合し、開口部22にある弾性パッド21に寄りかかっている。光ファイバホルダ18から延在する剥ぎ取られた光ファイバ16は、パック10の蓋26の掛止後、ガイドプレート24の前面と水平な割断用の位置にあるガイドプレート24の開口部を通って突出する。ばねクランプ52の圧縮バー54に印加される圧力は、接触バー53(図示せず)を割断中に固定位置に保持する光ファイバ16との把持関係にまで移動させる。
【0032】
回転可能な蓋26は圧力バー56および圧力プレート58を具備し、蓋26がハウジング12に対して掛止するために蝶番28を中心にして回転されるとき、圧力を光ファイバホルダ18および光ファイバケーブル14に対して印加する。任意の数の掛止機構を用いて、回転可能な蓋26をハウジング12と接触するように効果的に保持してもよい。図示されているように、図5において、ラッチ60は、鉤状の縁62を有する細長いバーを具備する。その完全閉鎖位置において、回転可能な蓋26の鉤状の縁62は、パック10のハウジング12に成形される棚状突起部分64を把持する。ケーブル14が圧力プレート58とパッド21との間で移動不能となるようにし、剥ぎ取られた光ファイバ16が圧縮バー54からばねクランプ52を解して接触バー53まで伝達される力を用いて、ファイバチャネル34、36に固定されるように、閉じて掛止された蓋26の圧力バー56および圧力プレート58は、ばねクランプ52の圧縮バー54および光ファイバケーブル14のそれぞれに対して圧力を印加する。
【0033】
図6は、その閉鎖位置にあるパック10を示す側部断面図であり、光ファイバケーブル14の終端部分および着脱式光ファイバホルダ18がパック10のガイドプレート24における開口部から突出する光ファイバ16から余分な長さを割断するための前処理において着脱可能に固定されている。
【0034】
以下に記載される割断および研磨の工程は、本願明細書と同一人の所有である米国特許第6,099,392号明細書にさらに詳細に示されている。割断および研磨工程の1つの結果は、剥ぎ取られた終端部分が等しい長さであるように割断されている複数の光ファイバにおいて研磨された端面の作製である。本発明に係るパック10または研磨パックは、米国特許第6,099,392号明細書に記載される光ファイバ割断および研磨装置の1対の対向するトラックに着座する嵌合素子としてガイドプレート24を用いる。光ファイバ16がトラック中を摺動するとき、ガイドトラック間で、溝はガイドプレート24の開口部から延在する光ファイバ16の余分な長さを収容するための空間を提供する。研磨パック10がガイドトラックに沿って修道するとき、研磨パック10は、ファイバ16の割断が行われる鋭利な縁に接近して接触する。割断および研磨装置のガイドトラックは、パック10を開放する前に鋭利な縁を越えて短距離だけ延在する。これにより、ファイバ16の割断点を越えて短距離のガイドプレート24の向きを維持する。
【0035】
光ファイバ端面の複数の測定可能変数が光ファイバ接続の信号伝送の品質に影響を及ぼすことは周知である。このような変数は、光ファイバ端面の角度およびその平面性および表面平滑性を備える。端面角度は、スプライスまたは接続される光ファイバ間の面対面の全体にとって重要である。表面粗さおよび面平面性の欠如はまた、スプライスまたは接続される光ファイバの端面間の接触を妨げる。
【0036】
光ファイバ軸に対して90°の角度である端面が必要であることを、初期の証拠は示唆している。本発明によれば、平面性および表面平滑性の要件を満たした後、光ファイバ軸に対する端面の角度が90°よりわずかに大きいとき、信号伝送をさらに向上させることができる。ファイバ軸に対して垂直からの角度偏差に関して述べれば、約10°未満および好ましくは8°の端面角度により、より小さな減衰の信号向上を提供することを証拠は示している。端面角度調整は、本発明に係る剥ぎ取られた光ファイバ16の終端部分を前処理するために用いられるパック10の構成に左右される。図6を参照すると、ガイドプレート24は、枢動ポスト27と摩擦接触する鉤25を具備する枢動機構を用いて、ハウジング12に対して枢動するように取付けられる。枢動機構により、図6に示されているような閉鎖位置と、割断および研磨中に光ファイバ端部が占める開口部からガイドプレート24によって光ファイバ端部を開放する開放位置との間でガイドプレート24を移動することができる。その閉鎖位置において、光ファイバ16の軸に対するガイドプレート24の角度は、10°未満の所望の量だけ垂直からずれる。割断および研磨装置のガイドトラックにおけるガイドプレート24の位置決めにより、割断点における光ファイバ16と鋭利な縁との角度を決定する。光ファイバ16の軸に対するガイドプレート24の位置および角度に応じて、割断の角度を変化させることができることを十分に理解されたい。
【0037】
鋭利な縁を過ぎて、割断装置のガイドトラックから解放した後、ガイドプレート24の露出面は、割断および研磨装置によって形成されるラッピング面に対して光ファイバ16の割断された端面の向きを固定する。予め決定されたパターンの複数のストロークを用いて、ラッピング面に対するパック10の移動により、光ファイバ16の割断された端面の平滑化および研磨を生じる。
【0038】
割断および研磨工程の終了により、所定の長さで研磨された端面を有する1本以上の光ファイバ16を提供する。パック10は、等しい長さを有するように前処理された1対の光ファイバ16を収容する。このように前処理されるため、ハウジング12から離れるようにガイドプレート24を枢動することによって、ガイドプレート24の開口部から光ファイバ16を開放してもよい。蓋26が外され、ハウジング12から離れるように回転した後、取付けられたホルダ18を用いてケーブル14をパック10から取り外してもよい。弾性パッド21から被覆付きケーブルを取り外すことによって、凹部からホルダ18を取り出してもよい。ベースプレート30に形成されるポケット38からカバープレート40のポスト50を引き抜くことにより、着脱式ホルダ18のベースプレート30からカバープレート40を分離してもよい。これにより、光ファイバ16の裸の端部分の前処理のために被覆が取り除かれた端部分を有し、たとえば本発明に係るコネクタプラグに予め設置された光ファイバスタブの端面と実質的に前面接触するために、割断および研磨による前処理の後、実質的に等しい長さであり、研磨された端面を有する被覆付き光ファイバケーブル14を提供する。
【0039】
図7は、本発明に係る光ファイバコネクタプラグ70の分解組立斜視図を提供しており、前述のように、パック10および割断および研磨装置を用いた前の処理の結果分かるように、選択された等しい長さの剥ぎ取り、割断および研磨のなされた2本の光ファイバ16を示す光ファイバケーブル14の終端部分を備えている。等しい長さのファイバ16の使用は、最適な信号伝送のために、光ファイバコネクタプラグ70の現場組立への鍵を提供する。成形接続部分72は、本発明に係るコネクタプラグ70の最適な現場組立の可能性をさらに増大するさらなる特徴部および素子を具備する。接続部分72は、第1のファイバ溝82および第2のファイバ溝84の接合点80まで延在する後部入口78を有する構造付き床76を備えたファイバ格納本体74を具備する。溝82、84は、バッファ被覆された光ファイバ16の直径よりわずかに大きい高さを有し、それぞれ第1の圧着要素86および第2の圧着要素88用の座部として機能する第1の細長い凹部85および第2の細長い凹部87で成端する前に、ファイバ格納本体74の中心領域への分岐経路上に延在する。圧着要素86、88のそれぞれは、ファイバ格納本体74の床76における細長い凹部85、87での移動を制限する。各細長い凹部85、87における正確な位置決めは、圧着要素86、88および光ファイバ16を圧着要素86、88の中に案内するために用いられる各溝82、84の長手軸の位置合せを提供する。
【0040】
後部入口78に対向するファイバ格納本体74の端部は、第2のファイバスタブ出口92に平行であり、第2のファイバスタブ出口92から分離される第1のファイバスタブ出口90を具備する。各ファイバスタブ出口90、92は、圧着要素86、88の前端部98、100を誘導するスタブチャネル95、97に挿入される工場設置型の光ファイバスタブ94、96を収容する。圧着要素86、88の前端部98、100への等しい量の光ファイバスタブ94、96の挿入後、圧着要素86、88のそれぞれの孔の長さの約2分の1は、圧着要素86、88の前端部98、100に隣接する粘着性の開放端トレイ99に接着剤によって固定される光ファイバスタブ94、96の一部を収容する。
【0041】
ファイバ格納本体74の上に配置される成形上部110により、光ファイバケーブル14の割断および剥ぎ取りのなされた端部分の挿入のために前処理される予め組立てられた接続部分72を完成する。成形上部110の下面は、ファイバ格納本体74に形成される溝82、84に適合するファイバチャネルを備えていない。成形上部110における矩形孔112は、光ファイバスタブ94、96への光ファイバ16の圧着スプライスの形成中に、圧着要素86、88の前端部98、100と後端部102、104との間で圧着要素86、88に接近するように設計される圧縮要素114を収容する。圧縮要素114は、圧着要素86、88に対して2つの位置を占める。その第一の位置、すなわちファイバ疎横着位置において、圧縮要素114は、各圧着要素86、88の孔を狭めるために、矩形孔112を通過して、圧着要素86、88と把持関係となるようにする。各圧着要素86、88の孔を狭めることにより、光ファイバ16の端部の摺動入口のための十分な空間を提供するが、圧着要素86、88の側部開口部を通じて光ファイバ16を逃すことができない。力の印加により、圧縮要素114を矩形孔112のさらに内側の第2の位置、すなわち圧着位置に移動させる。圧縮要素114がその圧着位置に移動するとき、圧縮要素114の内面にある隆起特徴部は圧着要素86、88の側面に横方向の力を印加する。横方向の力の印加により、光ファイバ16およびファイバスタブ94、96の端部を固定する圧着式スプライスを形成するために、各圧着要素86、88の孔をさらに狭める。その結果、これらの素子の間で同軸位置合せおよび全面接触が生じる。結果として生じる圧着式スプライスは、商標名「フィブロック(FIBRLOK)TM」でミネソタ州セントポールのスリーエムカンパニー(3M Company(St.Paul,MN))から市販されている圧着要素を用いて形成されるものと類似している。このタイプの圧着要素に関する更なる説明は、本願と同一人が所有する米国特許第5,638,477号明細書および関連特許にある。
【0042】
成形上部110に形成される矩形トラフ116は、付勢要素120用の座部を提供し、シュラウドキャッチ119によって形成される接着剤注入ポート118を囲包する。開放端トレイ99の端部を通過し、紫外線の曝露中に硬化するような接着剤によって接合されるようになるファイバスタブ94、96の部分を接着剤によって固定するために、注入ポート118を通じて注入される接着剤は、開放端トレイ99中に堆積される。付勢要素120は、嵌合ソケット(図示せず)への光ファイバコネクタプラグ70の挿入中に、光ファイバスタブ94、96の屈曲に耐え、ファイバとファイバの境界で圧縮力を導入する面対面の光ファイバ接続を形成する。
【0043】
図7の分解立体図に示される成形接続部分72は、前述のように、圧着要素86、88の前端部98、100に隣接する開放端トレイ99の中に注入される光硬化性接着剤を用いて固定される光ファイバスタブ94、96を備えるように、通常は工場組立される。ファイバ格納本体74に成形上部110を固定するために、連結機構を用いた工場組立により、光ファイバケーブルの現場成端を提供するほか、通常の光ファイバより曲げ破損に対する耐性の大きいGGP(ガラス/ガラス/ポリマー)ファイバを用いて作製される好ましい光ファイバスタブ94、96も備える接続部分72を提供する。光ファイバネットワークケーブルに用いられる光ファイバのタイプに関係なく、たとえ、コネクタプラグ70の接続部分72の内側にある圧着式スプライスが光ファイバケーブル14からの他の光ファイバ16、すなわち非GGPファイバを含む場合であっても、プラグおよびソケット接続はGGP光ファイバスタブ94、96の使用による恩恵を受ける。光ファイバケーブル14の終端部分に取付けるために供給されているように、成形接続部分72は二部品エンクロージャ122の内側にある。
【0044】
図8は、屈曲緩和ブーツ124および保護シュラウド126を具備する本発明に係る二部品エンクロージャ122の斜視図を提供している。光ファイバコネクタプラグ70の接続部分72に割断および研磨のなされた光ファイバ16を挿入する前に、コネクタプラグ70組立キットと共に供給される屈曲緩和ブーツ124は、図7に示されているように、光ファイバケーブル14の周囲に配置される。親指と人差し指との間で剥ぎ取られた光ファイバ16を保持しながら、設置者はファイバ16の間でわずかに広がるように分離し、次にファイバ16を成形接続部分72の後部入口78に挿入する。ファイバ16を第1のファイバ溝82または第2のファイバ溝84の1つに入れるのを助けるために、光ファイバ16をわずかに広げて分離することが必要とされる。正確に位置決めされたファイバ16は、挿入される溝82、84と同一のV字形の関係を取り入れる。X形状の関係に配置し、このタイプの光ファイバコネクタプラグ70を通過する光信号を誤った方向に向けるような光ファイバ16の交差を防止するために、接合点80を過ぎて剥ぎ取られた光ファイバをスレッディングする間、注意する必要がある。ファイバ溝82、84における光ファイバ16の挿入に成功した後、光ファイバケーブル14は後部入口78に入り、各光ファイバ16の端部は圧着要素86、88の第1の後端部102および第2の後端部104の中を延在して、圧着要素86、88の前端部98、100に既に確実に位置決めされた光ファイバスタブ94、96の面と面対面で接触する。光ファイバ16の最終的な接続には、圧着要素86、88の内側の光ファイバを固定するために、圧縮要素114に対する下向きの力の印加を必要とする。剥ぎ取られた光ファイバ16と光ファイバスタブ94、96との間のスプライスを終了直後に、注入口121を通って注入される接着剤が、光ケーブル14の「ケブラー(KEVLAR)TM」ファイバ層123を後部入口78の壁に接合して、張力緩和を図る。次に、圧着要素86、88の前端部98、100との境界に対応する接続部分72の一部を把持して囲包するために、屈曲緩和ブーツ124が光ファイバケーブル14に沿って前方に摺動されてもよい。コネクタプラグ70の最終的な組立は、接続部分72を保護する二部品エンクロージャ122を提供するために、シュラウド開口部117とシュラウドキャッチ119との間の係合による保護シュラウド126の取付けを必要とする。
【0045】
図9は、本発明に係る光ファイバコネクタプラグ270の第2の実施形態の分解組立斜視図を提供し、本発明に係るコネクタプラグ270の最適な現場組立の可能性をさらに増大するさらなる特徴部を備える成形接続部分272を具備する。接続部分272は、構造付き床276を備えるファイバ格納本体274を具備する。構造付き床276は、前述の構造付き床76と本質的に同一の特徴部を有し、第1のファイバ溝82および第2のファイバ溝84ならびに第1の圧着要素86および第2の圧着要素88の接合点80まで延在する後部入口78を有する。これらの特徴部に加えて、ファイバ格納本体274は、光ファイバ16の交差を防止して、それによって光信号保全性を維持するための補正圧着要素86、88に対して光ファイバ16を向けるために、第1のファイバ溝82と第2のファイバ溝84との間で床276に成形される先細りの壁277をさらに具備する。
【0046】
前述のファイバ格納本体74と同様の他の特徴部は、第2のファイバスタブ出口92に平行であり、第2のファイバスタブ出口92から分離される第1のファイバスタブ出口90を具備する。各ファイバスタブ出口90、92は、圧着要素86、88の前端部98、100における正確な位置決めのためにスタブチャネル95、97を通って挿入される工場設置型の光ファイバスタブ94、96を収容する。既に述べたように、圧着要素86、88の前端部98、100への等しい量の光ファイバスタブ94、96の挿入後、圧着要素86、88のそれぞれの孔の長さの約2分の1は、圧着要素86、88の前端部98、100に隣接する開放端トレイ99の端部で接着剤によって固定される光ファイバスタブ94、96の一部を収容する。
【0047】
ファイバ格納本体274の上に配置される成形上部210により、光ファイバケーブル14の割断および剥ぎ取りのなされた端部分の挿入のために前処理される予め組立てられた接続部分272を完成する。前述のように、連結機構は、ファイバ格納本体274への成形上部210の確実な取付けを提供する。図9は、ファイバ格納本体274と成形上部210を連結するために用いられる素子を明確に示している。連結機構は上部210の前方で対向する側面に突起212を具備し、上部210の後方でクラスプ216を位置決めするために、この突起212がファイバ格納本体274における突出部214と係合する結果、成形上部210が格納本体274の下方に折れて、貫通孔218と連結するようになっている。
【0048】
成形上部210は、光ファイバ16と光ファイバスタブ94、96との間の圧着式スプライスの形成中に、圧着要素86、88を近づける圧縮要素114を収容するための実質的に矩形の孔112を具備する。成形上部210に形成される矩形トラフ116は、注入ポート118を囲包し、ネクタレセプタクル(図示せず)の中へのコネクタプラグ270の挿入後、光ファイバスタブ94、96の移動を制限するために用いられる付勢要素120用の座部を提供する。
【0049】
上述の成形上部110と類似であるが、光ファイバプラグ270の第2の実施形態の成形上部210は、後部入口78からほぼ成形上部210の中央まで延在する長手スロット278をさらに具備する。スロット278は溝82、84へのよりよいアクセスを提供し、後部入口78を通って挿入されるファイバ16が接合点80を通過するときに交差する可能性を克服する。光信号保全性を確保するための圧着式スプライス形成のためにファイバ16を分離し、溝82、84に向けさせるために、スロット278に配置される光ファイバ16は、スロット278の中に突出する先細りの壁277に直面する。スロット278における剥ぎ取られた光ファイバ16の設置は、既に述べたように、ファイバ16が互いからわずかに広がるように、親指と人差し指との間のファイバ16の把持を必要とすることが好ましい。これにより、スロット278中および先細りの壁277の両側における光ファイバ16の配置を容易にする。光ファイバ16が圧着要素86、88へ前方に摺動して、光ファイバスタブ94、96の端部に当たる所望の位置を占めるようにするために、それぞれの溝82、84に剥ぎ取られた光ファイバ16を配置した後、光ファイバケーブル14の被覆付き部分を後部入口78に向かって移動してもよい。光ファイバコネクタプラグのこの実施形態において、光ファイバ16の挿入点と圧着要素86、88との間の距離は、前述の実施形態より短い。これはさらなる利点であり、スプライシングのために、光ファイバ16の挿入中に、ファイバ溝82、84の壁との不慮の接触によって、光ファイバ16の保護されていない裸の端部が破損して欠ける確率を小さくする。
【0050】
図10および図11は、光ファイバケーブル14の割断および剥ぎ取りのなされた端部分の挿入のために前処理される予め組立てられた接続部分272の斜視図および概略平面図をそれぞれ提供する。本発明に係るコネクタプラグ270の接続部分272のこのバージョンを用いて、割断および研磨のなされた光ファイバ16の先端を、先細りの壁277の上に位置決めして、先細りの壁277の両側に位置するようにスロット278の中に下ろしてもよい。このように分割されるため、光ファイバ16は、ファイバ溝82、84における剥ぎ取られた光ファイバ16の正確な配置を必要とする広がった関係を維持する。接続部分272の中で光ファイバ16をさらに移動するために、ファイバケーブル14を用いて、光ファイバ16の先端を圧着要素86、88に入るまでファイバ溝82、84に従わせる。さらなる移動に対して抵抗があることにより、光ファイバ16の端面とファイバスタブ94、96との間が接していることを示している。前述のように、圧着式スプライスを形成するために、そのファイバ装着位置からその圧着位置までの圧縮要素114の移動によって光ファイバ16の端部およびファイバスタブ94、96を捕捉する。既に述べたように、光ファイバケーブル14の「ケブラー(KEVLAR)TM」ファイバ123と接続部分272の後部入口78の壁との間の接着剤による接合の形成により、ケーブル14と本発明に係るコネクタプラグ270との間で張力緩和を図る。
【0051】
図12は、コネクタプラグ270のファイバ格納本体274の概略図であり、被覆付きケーブル14の端部、剥ぎ取られた光ファイバ16および特に圧着要素86、88に対する圧縮要素114の関係の相対位置を示している。図示されているように、光ファイバケーブル14の端部はファイバ格納本体274の後部入口78を占め、剥ぎ取られた光ファイバ16の終端部分が第1のファイバ溝82および第2のファイバ溝84にあり、先細りの壁277における分離によって広がった後、圧着要素86、88の中に延在している。圧縮要素114に対する圧力の印加によって、各光ファイバ16とそれぞれの工場設置されたファイバスタブ94、96との間の圧着式スプライスを形成する。図12の図は、圧着要素86、88の前端部98、100と後端部102、104との間に圧着式スプライスを形成するために、圧縮要素114が力を印加することを示している。
【0052】
図13は、図11の線13−13によって切り取った概略断面図を提供し、本発明に係るコネクタプラグ270の工場で組立てられた接続部分272を示している。図示されているように、圧縮要素114はそのファイバ装着位置にあり、光ファイバ16の終端部分を妨げられることなく、圧着要素86、88に入れることができる。この図はまた、コネクタレセプタクルと確実な嵌合関係でコネクタプラグ270保持するための手段として用いられるプラグラッチ280を示している。
【0053】
図14は、光ファイバケーブル14の成端が前述した予め組立てられた接続部分72、272に形成されるチャネル82、84またはスロット278に光ファイバ16の剥ぎ取られた終端部分を送り込むことに関連する設置者の器用さを必要としない状況で、現場設置に適した光ファイバコネクタプラグ370の第3の実施形態の分解組立斜視図を提供する。代わりに、設置者は、上述の着脱式の一時的な光ファイバホルダ18ではなく、研磨パック10と共に用いられてもよい永久ファイバ位置決め装置380を適用することによって、1本以上の光ファイバ16を現場で成端するオプションを有する。位置決め装置380がシースおよびバッファ層を取り除くためにケーブル14を前処理し、位置決め装置380のチャネルおよびパックのガイドプレート24の開口部を通って光ファイバ16の終端部分を挿入した後、再解放することが困難であるような場合に、永久ファイバ位置決め装置380は、カバープレート340に接続されるベースプレート330を具備する。二部品ファイバ位置決め装置380の実質的に永久的な取付けのための前処理後に、回転可能な蓋26(たとえば図5または図6参照)を掛止してからその中で移動不能であるように、光ファイバケーブル14をパック10に設置してもよい。ガイドプレート24の面から突出する光ファイバ16の終端部分の割断および研磨は、光ファイバ位置決め装置380を用いて移動不能に保持される光ファイバによって進められる。この場合には、割断および研磨の装置および工程は、たとえば図5に示された一時的なホルダ18と共に用いられたものと変わらない。既に述べたように、割断および研磨工程は、本発明に係るコネクタプラグ370の接続断面372に挿入するのに等しい長さの複数のファイバを作製することができる。
【0054】
蓋26が外され、ハウジング12から遠ざかるように回転された後、取付けられた光ファイバ位置決め装置380を用いて、ケーブル14をパック10から取り除いてもよい。弾性パッド21から被覆付きケーブルを取り外すことによって、ファイバ位置決め装置380は凹部から取り出され、光ファイバケーブル14の端部に保持されてもよい。これにより、コネクタプラグ370の成形接続部分372への挿入前に、光ファイバ16の終端部分の間の平行関係を維持する。接合ポート321を通じて注入される接着剤は、シース付き光ファイバ16を囲包する「ケブラー(KEVLAR)TM」ストランド(図示せず)を光ファイバ位置決め装置380に接合して、光ファイバケーブル14の張力緩和を図る。
【0055】
成形接続部分372は、本発明に係るコネクタプラグ370の最適な現場組立に向いた特徴部を具備する。接続部分372は、構造付き床376を備えるファイバ格納本体374を具備する。工場で予め組立てられた接続部分372は、既に述べたように、接着剤によって接合されるGGP光ファイバスタブ94、96を具備する。この実施形態において、後部入口378は、平行な関係で剥ぎ取られた光ファイバ16を予め位置決めするファイバ位置決め装置380を収容するように変形されている。また、この実施形態では、ファイバ位置決め装置380によって平行に保持される光ファイバ16は、今度は対応する細長い凹部385、387において互いに平行な関係を有する圧着要素386、388に直接送り込まれるように位置合せする必要があることから、接合点または広がるファイバ溝を必要としない。本発明の最初の方の実施形態と同様に、圧縮要素114は、ファイバスタブ94、96と接する光ファイバ16のスプライスの形成のために、各圧着要素386、388の孔サイズを調整するために、ファイバ装着位置と圧着位置との間で作動する。後部入口378に光ファイバ位置決め装置380を挿入し、そのスプライス形成圧着位置に対して圧縮要素114を作動した後、接続部分372を囲包して、コネクタプラグ370の現場組立を完成するための位置まで屈曲緩和ブーツ124およびシュラウド126を移動させてもよい。光ファイバ位置決め装置380のサイズは、コネクタプラグ370のこの実施形態の全体サイズを増大する必要があり、本発明の最初の方の実施形態に比べて、欠点である可能性がある。サイズに関係なく、コネクタプラグ370のこのバージョンは、光ファイバケーブルの現場成端を容易にするのに有用である。
【0056】
必要に応じて、本発明の詳細が本願明細書に開示されているが、開示されている実施形態は単なる例示に過ぎず、限定するものと解釈されるべきではなく、単に特許請求の範囲の基準および本発明を種々に用いる当業者に教示する代表的な基準と解釈されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】割断および研磨の間、光ファイバを収容するパックと本願明細書では呼ばれる装置を示す概略平面図である。
【図2】その中に位置決めされる1対の剥ぎ取られた光ファイバを有する光ファイバホルダのプレートのファイバ収容プレートを示す平面図である。
【図3】本発明に係る光ファイバホルダのカバープレートの平面図である。
【図4】少なくとも1本の光ファイバを収容するために組立てられた光ファイバホルダを示す平面図である。
【図5】光ファイバホルダおよび被覆付き光ファイバケーブルの位置決めを示す割断および研磨中、光ファイバを収容するために用いられる装置の斜視図である。
【図6】割断および研磨の間、光ファイバを収容するために用いられる装置の閉鎖および掛止位置を示す断面側面図である。
【図7】光ファイバを収容するように設計されるコネクタプラグの一実施形態の分解組立斜視図である。
【図8】本発明に係るコネクタプラグの斜視図である。
【図9】コネクタプラグ本体における光ファイバの位置決めを容易にするために、挿入スロットを備えたコネクタプラグの第2の実施形態の分解組立斜視図である。
【図10】本発明に係るコネクタプラグの予め組立てられた接続部分の斜視図である。
【図11】挿入スロットおよび予め設置された光ファイバスタブを具備するコネクタプラグの予め組立てられた接続部分の概略平面図である。
【図12】光ファイバケーブルの成端中に、圧着スプライスを形成するために用いられる圧縮要素および圧着要素の相対位置決めを示すコネクタプラグのファイバ格納本体の概略平面図を提供する。
【図13】光ファイバ接続アセンブリのコネクタレセプタクルと接するようにコネクタプラグを保持するためのラッチを具備するコネクタの予め組立てられた接続部分を示す一部を切り取った切開斜視図である。
【図14】コネクタプラグ本体における光ファイバの位置決めを容易にするために、ファイバ位置決め装置を具備するコネクタアセンブリの第3の実施形態の分解組立斜視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ファイバ接続を形成するために、光ファイバレセプタクルと嵌合するための光ファイバコネクタプラグ(370)であって、
第2の端部に対向する第1の端部を有し、前記第1の端部が後部入口(378)を具備し、前記第2の端部が第2のファイバスタブ出口に平行な第1のファイバスタブ出口を有する格納本体(374)と、
前記第1のファイバスタブ出口に位置決めされる第1の光ファイバスタブと、
前記第2のファイバスタブ出口に位置決めされる第2の光ファイバスタブと、
1対の光ファイバ(16)の剥ぎ取り、割断および研磨のなされた端部分の永久保持のためのホルダ(380)であって、前記1対の光ファイバ(16)の前記端部分を位置決めし、前記端部分の一方を前記第1の光ファイバスタブに、前記1対の光ファイバの前記他の端部分を前記第2の光ファイバスタブに接続する接続部を形成するために、前記格納本体(374)の前記後部入口(378)に挿入するためのサイズに作られた前記ホルダ(380)と、
前記格納本体(374)に取付けられる成形上部(110)であって、前記成形上部(110)の第1の端部分と対向する第2の端部分との間に配置される開口部を具備する前記成形上部(110)と、
第1の位置と第2の位置との間の前記開口部において移動可能であり、前記第1の位置において前記1対の光ファイバの前記端部分のそれぞれが、前記第1の光ファイバスタブおよび前記第2の光ファイバスタブの一方に接触するようになっている圧縮要素(114)であって、前記第1の光ファイバスタブ、前記第2の光ファイバスタブおよび前記1対の光ファイバの前記端部分を把持してそれらの間の前記接続部を提供するために、前記第2の位置まで移動する前記圧縮要素(114)と、
を具備する接続部分(372)を具備する、前記光ファイバコネクタプラグ(370)。
【請求項2】
前記格納本体(374)が、前記第1のファイバスタブ出口に開口している第1のファイバスタブチャネルおよび前記第2のファイバスタブ出口に開口している第2のファイバスタブチャネルをさらに具備する、請求項1記載の光ファイバコネクタプラグ。
【請求項3】
第1の圧着要素(386)および第2の圧着要素(388)をさらに具備し、前記第1の圧着要素(386)が前記第1のファイバスタブチャネルと同軸である開放端孔を有し、前記開放端孔が前記第1のファイバスタブチャネルへの前端部開口部を有し、前記1対の光ファイバ(16)の一方の剥ぎ取り、割断および研磨のなされた端部分を収容するための後端部をさらに具備し、前記第2の圧着要素(388)が前記第2のファイバスタブチャネルと同軸である開放端孔を有し、前記第2の圧着要素(388)の前記開放端孔が前記第2のファイバスタブチャネルへの前端部開口部を有し、前記1対の光ファイバ(16)の他方の剥ぎ取り、割断および研磨のなされた端部分を収容するための後端部をさらに具備する、請求項2記載の光ファイバコネクタプラグ(370)。
【請求項4】
前記第1の圧着要素(386)に入るために前記第1のファイバスタブチャネルに沿って挿入される前記第1の光ファイバスタブおよび前記第2の圧着要素(388)に入るために前記第2のファイバスタブチャネルに沿って挿入される前記第2の光ファイバスタブを有する、請求項3記載の光ファイバコネクタプラグ(370)。
【請求項5】
前記圧縮要素(114)が、前記第2の位置において、前記第1の圧着要素(386)に前記第1の光ファイバスタブおよび前記1対の光ファイバ(16)の前記一方の前記端部分を把持させ、前記第2の圧着要素(388)に前記第2の光ファイバスタブおよび前記1対の光ファイバ(16)の前記他方の剥ぎ取り、割断および研磨のなされた端部分を把持させ、前記接続部を形成する、請求項4記載の光ファイバコネクタプラグ(370)。
【請求項6】
第2の弾性フィンガに実質的に平行である第1の弾性フィンガを有し、前記光ファイバレセプタクルと前記コネクタプラグ(370)の嵌合後、前記第1の弾性フィンガおよび前記第2の弾性フィンガが前記第1の光ファイバスタブおよび前記第2の光ファイバスタブの移動を制限する付勢要素(120)をさらに具備する、請求項1記載の光ファイバコネクタプラグ(370)。
【請求項7】
前記格納本体(374)の前記第1の端部および前記成形上部(110)の前記第1の端部分を囲包するために、それを通る開口部を有する屈曲緩和ブーツ(124)をさらに具備する、請求項1記載の光ファイバコネクタプラグ(370)。
【請求項8】
前記格納本体(374)の前記第2の端部および前記成形上部(110)の前記対向する第2の端部分の上に着脱可能に係合するためのシュラウド(126)をさらに具備する、請求項1記載の光ファイバコネクタプラグ(370)。
【請求項9】
光ファイバ接続を形成するために、光ファイバレセプタクルと嵌合するための光ファイバコネクタプラグ(370)であって、
その第1の端部でその中に形成される後部入口(378)および第1のファイバスタブチャネルへ開口する第1のファイバスタブ出口を具備する格納本体(374)であって、前記第1のファイバスタブ出口が第2のファイバスタブチャネルへ開口する第2のファイバスタブ出口に平行であり、前記第1のファイバスタブ出口および前記第2のファイバスタブ出口が前記格納本体の前記第1の端部に対向する第2の端部に形成される前記格納本体(374)と、
少なくとも1本の光ファイバ(16)の剥ぎ取り、割断および研磨のなされた端部分の永久保持のためのホルダ(380)であって、前記格納本体(374)の前記後部入口(378)に挿入するためのサイズを有する前記ホルダ(380)と、
前記第1のファイバスタブチャネルと同軸である開放端孔を有し、前記開放端孔が前記第1のファイバスタブチャネルへ開口する前端部を有し、前記少なくとも1本の光ファイバ(16)の剥ぎ取り、割断および研磨のなされた端部分を収容する後端部をさらに有する第1の圧着要素(386)と、
前記第2のファイバスタブチャネルと同軸である開放端孔を有する第2の圧着要素(388)であって、前記第2の圧着要素(388)の前記開放端孔が前記第2のファイバスタブチャネルへ開口する前端部を有し、前記少なくとも1本の光ファイバ(16)の剥ぎ取り、割断および研磨のなされた端部分を収容する後端部をさらに有する前記第2の圧着要素(388)と、
前記第1の圧着要素に入るために前記第1のファイバスタブチャネルに沿って挿入される第1の光ファイバスタブと、
前記第2の圧着要素に入るために前記第2のファイバスタブチャネルに沿って挿入される第2の光ファイバスタブと、
前記格納本体(374)に取付けられる成形上部(110)であって、第1の端部分と対向する第2の端部分との間に配置される実質的に矩形の開口部を具備する前記成形上部(110)と、
前記第1の圧着要素(386)および前記第2の圧着要素(388)のそれぞれに力を印加するために、第1の端部分と第2の端部分との間の移動のために前記実質的に矩形の開口部に位置決めされる圧縮要素(114)であって、前記少なくとも1本の光ファイバ(16)の剥ぎ取り、割断および研磨のなされた端部分を収容するために、前記第1の圧着要素(386)および前記第2の圧着要素(388)の各前記孔の幅調整のために前記第1の位置を占める前記圧縮要素(114)であり、前記第1の圧着要素(386)における前記少なくとも1本の光ファイバ(16)の剥ぎ取り、割断および研磨のなされた端部分と前記第1のファイバスタブのスプライシングおよび前記第2の圧着要素(388)における前記少なくとも1本の光ファイバ(16)の剥ぎ取り、割断および研磨のなされた端部分と前記第2のファイバスタブのスプライシングのために、前記第2の位置を占める前記圧縮要素(114)と、
を具備する接続部分(372)、
第2の弾性フィンガに実質的に平行である第1の弾性フィンガを有し、前記光ファイバレセプタクルと前記コネクタプラグ(370)の嵌合後、前記弾性フィンガが前記第1の光ファイバスタブおよび前記第2の光ファイバスタブの移動を制限する付勢要素(120)、
前記格納本体(374)の前記第1の端部および前記成形上部(110)の前記第1の端部分を囲包するために、それを通る開口部を有する屈曲緩和ブーツ(124)、および、
前記格納本体(374)の前記第2の端部および前記成形上部(110)の前記対向する第2の端部分の上に着脱可能に係合するためのシュラウド(126)、を具備する光ファイバコネクタプラグ(370)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図8】
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【図7】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公表番号】特表2006−500620(P2006−500620A)
【公表日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−537630(P2004−537630)
【出願日】平成15年7月24日(2003.7.24)
【国際出願番号】PCT/US2003/023234
【国際公開番号】WO2004/027481
【国際公開日】平成16年4月1日(2004.4.1)
【出願人】(599056437)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (1,802)
【Fターム(参考)】