説明

ファイル転送システムおよびファイル転送方法

【課題】MXFファイル化されたストリームデータのファイル転送処理が簡便、かつファイル転送時間が短縮可能なファイル転送システムおよびファイル転送方法を提供する。
【解決手段】ソースサーバ20はMXFファイルのPP毎に区切られたデータを先頭から、送信部TX(1〜n)で収録サーバ10へ予め割り当てられたネットワーク30の各チャネルを介して並列転送し、収録サーバ10は、受信部RX(1〜n)が受信したPP毎に区切られたデータをバッファcbで並べて記憶部14へ順に書き込み記憶する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放送局等で使用されるコンテンツファイルを高速で転送可能なファイル転送システムおよびファイル転送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、映像情報を端末がインターネットのWebサーバからダウンロードして利用するサービスが多用されている。しかし、ダウンロードしてデータを伝送するのに時間を要することから、コンピュータ間でデータを並列転送するのと同様に、サーバから端末が複数の経路を用いて高速ダウンロードする方法が考案されている(例えば、特許文献1。)。
【0003】
一方、放送局のスタジオ間、又は、センター局とローカル局との間のサーバ間で番組データを並列転送することにより高速転送を行う方法も検討されたが、圧縮符号化を行っているため、映像信号を単純に並列伝送するように区切ってしまうと、受信側でのフレーム再構築の処理が複雑になる問題があり、並列転送は実際上行われなかった。
【0004】
更に、放送局で使用する番組サーバには、近年素材データをファイル形式で番組サーバに収録する方法がとられる様になり、映像・音声データのファイル交換用統一フォーマットとしてSMPTEによって制定されたMXF(Material Exchange Format)規格に従ってストリームデータの番組素材の受け渡しが行われる。
【0005】
この素材データは、MPEG2の様な圧縮符号化されたストリームデータがファイル化され記憶装置に書き込み記憶、またサーバ間等で転送される。ストリームデータの途中再生、転送を実現するためには、MXFファイルの構造解析を行い、各フレームやGOPの先頭位置情報を検出し、ファイル構成の再構築が可能な処理、手順の設定が必要であり、並列転送に伴う処理が複雑になる問題があった。つまり、フレームデータの切れ目やファイルの論理的構造を考慮したファイル分割処理と、データ転送が必要である問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−215497号公報 (第7頁、第1図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記問題を解決するためになされたもので、MXFファイル化されたストリームデータのファイル転送処理が簡便で済み、かつファイル転送時間が短縮可能なファイル転送システムおよびファイル転送方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明のファイル転送システムは、放送番組の素材のMXFファイルを蓄積保存するソースサーバから、ネットワークを介して接続される収録サーバへ前記素材のMXFファイルを転送するファイル転送システムにおいて、複数の伝送チャネルを備えるネットワークと、送信する前記MXFファイルを内蔵する記憶手段から読み出してPartition Pack(PP)毎のデータに区切り、先頭から予め定めた前記ネットワークの前記複数のチャネルに対応する順に並べて並列転送するソースサーバと、前記並列転送された前記データを、前記予め定められた前記ネットワークの前記複数のチャネルに対応して受信し、前記受信したデータを元の先頭からの順番に復元して並ばせた前記MXFファイルにして自分の記憶手段へ書き込み記憶して収録する収録サーバとを備えることを特徴とする。
【0009】
また、本発明のファイル転送システムのファイル転送方法は、ネットワークと、ソースサーバと、収録サーバとを備え、放送番組の素材のMXFファイルを蓄積保存するソースサーバから前記ネットワークを介して接続される収録サーバへ前記素材のMXFファイルを転送するファイル転送システムのファイル転送方法において、ネットワークと、前記ソースサーバは、前記MXFファイルを内蔵する記憶手段から読み出してPartition Pack(PP)毎のデータに区切り、先頭から予め定めた前記ネットワークの複数のチャネルに順に並べて前記収録サーバへ並列転送する送信を行い、前記収録サーバは、前記ネットワークを介して前記並列転送された前記データを前記予め定められた前記ネットワークの前記複数のチャネルに対応して受信し、前記受信したデータを元の先頭からの順番に復元して並ばせた前記MXFファイルにして自分の記憶手段へ書き込み記憶して収録することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、MXFファイル化されたストリームデータのファイル転送処理が簡便で済み、かつファイル転送時間が短縮可能なファイル転送システムおよびファイル転送方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施例に係わるファイル転送システムの動作を説明する機能ブロック図。
【図2】MXFファイルの基本構造図。
【図3】映像データを含むMXFファイル形式の番組データ(ビデオ信号)の論理的構造図の一例。
【図4】MXFファイルをサーバ間で並列転送する概念を説明する概念図。
【図5】本発明の実施例に係わるソースサーバ20、および収録サーバ10のファイル送受信に係わる動作を説明する機能ブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
【実施例】
【0013】
図1は、本発明の実施例に係るファイル転送システムの動作を説明する機能ブロック図である。
【0014】
図1においてファイル転送システムは、MXFファイル化された番組素材をFTP(Fole Transfer Protocol)によりネットワーク30を介して送出するソースサーバ20と、IPネットワークを介して受信した番組素材を記憶蓄積(収録)する収録サーバ10とを備えている。ネットワーク30は、FTPプロトコルによりファイル転送が可能で有るネットワークであり、代表例としては高速のIPネットワークが用いられる。
【0015】
収録サーバ10は、それぞれの間が内部バスB(図示せず。)等により相互に接続されている制御部11、解析部12、管理テーブル13、記憶部14、オペレータが制御情報を入出力するためのユーザIF部15、デコーダ16、データI/F部17、誤り制御部18を備えている。
【0016】
ソースサーバ20も収録サーバ10と同様の構成を備えており、MXFファイルを記憶部14から読み出し、データI/F部17とネットワーク30とを介して収録サーバ10へ送信する。収録サーバ10は、ネットワーク30とデータI/F部17とを介してMXFファイルを受信し、記憶部14へ書き込み記憶する。
【0017】
当該サーバが、ソースサーバ又は収録サーバとして動作するかは、ユーザI/F部15から入力されたコマンドによって制御部11が実行するプログラムを選択する。制御部11は、内部バスBを監視し、解析部12、管理テーブル13、記憶部14、ユーザIF部15、デコーダ16、データI/F部17、誤り制御部18の動作を統合制御する。
【0018】
データI/F部17は、ネットワーク30を介して映像収録再生装置10とソースサーバ20との間で番組データを入出力するための手段であり、内部バスBを介してネットワーク30との間でパケット化されたファイルを入出力する。
【0019】
ユーザIF部15は、マウス、キーボード、ディスプレイパネル等からなるオペレータが所要のコマンドやデータを入力したり、収録サーバ10の動作状態を表示する入出力制御手段である。例えば、番組素材の所要の部分を切り出す指定入力を行う、ソースサーバ20から番組データの転送パラメータを入力する、サーバのアドレス情報の設定、ネットワークのチャネル設定等に使用される。
【0020】
デコーダ16は、制御部11の制御に従い記憶部14に記憶されている映像データを読み出し入力してデコード(復号化)して、外部の映像モニタ、又は、ネットワーク等へ出力するものである。
【0021】
データI/F部17は、制御部11から指定されたファイルをネットワーク30を介してソースサーバ20から送受信する。データI/F部17は、FTPサーバ上のMXFファイルを先頭から受信するだけではなく、ユーザIF部15によって入力されたコマンドやデータに従った制御部11の制御により、例えば、ファイル先頭から指定バイト数の位置からデータ受信し内部バスBへ出力する処理を行う。
【0022】
解析部12は、データI/F部17が内部バスBから番組データを入力しデータ内容を解析して、例えば、検出した映像データ、MXFファイルに係わるPartition Pack情報、IndexTableSegment情報、RandomIndex Pack情報の位置とデータサイズを解析情報として管理テーブル13に記憶し、解析が終了した番組データを、誤り制御部18を経由して記憶部14に書き込み記憶する動作処理を管理、制御する。
【0023】
このような、ソースサーバ20から送信されたMXFファイル形式の番組データを受信して解析し、番組データ記憶部14に記憶する処理を以下「収録」と呼ぶ。
【0024】
誤り制御部18は、解析部12から送られてきた番組データを所定のデータサイズ又はブロックごとに誤り訂正符号を付加する処理を行い記憶部14に書き込み記憶する。
【0025】
収録しているデータを再生する場合には、制御部11は、ユーザIF部15から、例えば番組データの識別情報や、再生位置等を示すコマンド、データ等を内部バスBを介して受信する。そして記憶部14に記憶されている番組データを読み出し、それと管理テーブル13の解析情報とを参照してその番組データに対応した再生処理を規定した再生情報を記憶部14から読み出しデコーダ16に送信する。
【0026】
番組データとその再生情報とを受信したデコーダ16は、再生情報に従ってMXFファイル形式の番組データの指定された位置から映像データの復号化を開始し、所要の映像データのみを再生して外部へ出力する。また、映像データの復号化の際、収録時に誤り制御部18で付加された誤り訂正符号を用いた誤り訂正処理も合わせて行われる。
【0027】
図2は、MXFファイルの基本構造図である。
図2において、MXFファイルは、Key3A、Length4A、Value5Aの3つの記述が繰り返すことで構成され、これをKLVコーディング方式という。Key3Aにはデータの識別タグ、Length4Aにはこの後に続くValueのデータのデータ長などのデータサイズに関する情報が記述され、Value5AにはMXFファイルに格納したいデータそのものが入る。
【0028】
図3は、映像データを含むMXFファイル形式の番組データ(ビデオ信号)の論理的構造図の一例である。
MXFファイルは、大きく分けてヘッダ部hp、ボディ部bp、およびフッタ部fpからなる。ヘッダ部fpは、MXFファイルの先頭部に常駐し、メタデータを含んでいる。また、ボディ部bpには映像データ等Essenceと呼ばれるデータ本体が格納され、フッタ部fpは、MXFファイルの最後尾に存在する。またMXFファイルは、ヘッダ部hp、ボディ部bp、およびフッタ部の先頭にPartition Pack(以下、PPと略す。)によりデータの区切りを示した分割構造をとる。ボディ部に置かれるPPは、更に一定のフレーム数毎に設けられる。
【0029】
MXFファイルのボディ部hpは、PPにより番組データが所要のデータ単位のグループに区切られる。例えば、PPに続くフレームfnは、映像のデータフレームとそれに対応する音声1〜pのデータフレームの組合せになっている。そして、PPに続く先頭のフレームfnでは、MPEG符号化の場合、Iフレームが先頭になったGOP(Group ofPictures)が位置するように複数のフレームが並べられる。
【0030】
フッタ部fpは、1つの番組データのMXFファイルの締めくくりにあたる情報が記載され、例えば、Random Indexにより、各PPの先頭からのオフセット値の情報が記載されている。
【0031】
この様なMXFファイルの構造は、ソースサーバ20においてデフォルト設定されている。そして、MXFファイルをサーバ間で転送する時には、このMXFファイルが先頭部分から順にパーティション単位で読み出され、ftpプロトコルに従ってパケットデータとして伝送される。
【0032】
先頭から、終わりまでのデータを全て転送するには、サーバ間のネットワークの伝送速度により転送時間が決定されるが、スタジオ内やセンター局とローカル局間で高速にデータ転送をする場合、ファイル転送時間を短く済ませたい場合が多々ある。そこで、本実施例では、MXFファイルをPPを区切りとして並列転送する方法により、複雑なデータ処理をすることなくデータを分割して並列転送して短時間ファイル転送を実現している。
【0033】
図4は、MXFファイルをサーバ間で並列転送する概念を説明する概念図である。
図4において、ソースサーバ20はMXFファイルのPP毎に区切られたデータを先頭から、送信部TX(1〜n)で収録サーバ10へ並列転送し、収録サーバ10は、PP毎の受信部RX(1〜n)がバッファcbでデータを並べて記憶部14へ順に書き込み記憶する。
【0034】
並列チャネル数nは、両サーバ間で確保できる通信チャネル数で決定され、多いほど転送時間は少なくて済むが、ファイル再構築に処理が増えるため、数チャネル程度が好ましい。また、PPの総数Mは、チャネル数nに等しいか、又はチャネル数nより多い関係に定められる。
【0035】
図5は、本発明の実施例に係わるソースサーバ20、および収録サーバ10のファイル送受信に係わる動作を説明する機能ブロック図である。
図5において、両サーバは、ネットワーク30を介して接続される。ここでは、ネットワーク30は、3チャネルの分割チャネル(C1〜C3)で伝送する場合で説明する。両サーバは、データI/F17に3チャンネルに対応するバストランシーバTR1〜TR3とそれらに接続されたチャネルバッファCB1〜CB3とを備えている。
【0036】
並列転送しない場合は、1チャネルのみ、例えば、バストランシーバTRX1とチャネルバッファCB1とを使用し、他は休止状態となる。これらのトランシーバの収容台数は予め最大容量が設定あれており、並列チャネル数等、この台数と転送可能なチャネルとして準備されるチャネル条件がユーザIF15からオペレータによって入力される。
【0037】
チャネルバッファCB1〜CB3は、それぞれ制御部11の制御に従い、TRX1〜TRX3が送受信するデータを記憶部14との間で一時記憶するバッファである。ソースサーバ20から収録サーバ10のトランシーバTRX1は同じ番号同士で対向してftpによるファイル転送を行い、転送チャネルと並列転送されるデータ関係も1対1に保たれるので送信されたPPの並ぶ順序が受信側でも同じ並ぶ順序になるので並列転送前後のファイル構成の再構築を容易に行うことが出来る。
【0038】
先ず、概要を述べると、ソースサーバ20と収録サーバ10の間では、予め図1のユーザIF部15からオペレータによって転送するMXFファイル名称はじめ、そのファイルを並列伝送するチャネルの設定情報が入力される。制御部11は、例えば、チャネル1についてのソースサーバ20と収録サーバ10のバストランシーバTRX1間のアドレス情報を設定し、両トランシーバ間のIP通信による通信路を確立する。
【0039】
次に、ソースサーバの20の制御部11は、MXFファイルのデータを先頭から順に、TRX1〜TRX3に割り当てて並列伝送する設定を行う。即ち、ヘッダ部hpに続けてボディ部bpのPPで区切られたデータをチャネルC1〜チャネルC3で並列転送し、その並列転送が終了する毎に、ボディ部fpの次の3つの区切りのデータを順に並べて並列転送する動作を繰り返す。なお、最後フッタ部fpまで転送する時に3つのチャネル全部が埋まらず空きのチャネルが生じた場合、その空のチャネルは転送を行わない。
【0040】
MXFファイルの送信元であるソースサーバ20は、制御部11の指示によって、ヘッダ部のメタデータに続き、指定されたデータを記憶部14からPPで区切られたデータを順に読み出し、先頭のPP(#1)のデータから3番目のPP(#3)までのデータをチャネルバッファCB1〜CB3に並べ、更に各チャネルのバストランシーバTR1〜TR3を介してチャネルC1〜C3を介して送信する。
【0041】
収録サーバ10は、この動作の逆の処理を行う。即ち、チャネルC1〜C3で受信するPPで区切られたデータをチャネルバッファCB1〜CB3で一時保存後、PPの順に従って並べて記憶部14へ順次書き込み記録する。チャネルの順序とデータの並び方は前述の様に対応しているので、複雑な処理は必要なく書き込みが実行出来る。
【0042】
この過程で、ソースサーバ20と収録サーバ10との間でそれぞれ対応する各バストランシーバTR1〜TR3は、それぞれIPプロトコル(ftp手順)によってチャネルバッファに蓄えられたデータを転送する。チャネルC1で仮に転送が終了するとソースサーバ20のバストランシーバTR1は、収録サーバ10のバストランシーバTR1からの転送完了の応答信号を受信し、その応答信号をバスを介して制御部11へ通知する。
【0043】
各PPで区切られて転送されるデータ量は、PP毎に比較すると多少の大小があり、3チャンネルが同時に転送終了する訳では無い。つまり、MPEG圧縮符号化された映像信号の各フレームは、フレーム画面を構成する元の映像の状態により圧縮率が変化するので圧縮率が低くなる映像信号のフレームではデータ量が多くなり転送時間もその分長くかかる。
【0044】
従って、ソースサーバ20の制御部11は、3チャネルの並列転送したうち3つ目の受信応答を受信した時点で次の3チャネルの並列転送を行う。なお、収録サーバ10では、この3つ目のファイル受信が終了してから、収録サーバの記憶部14への書き込みが行われる。そして、転送はフッタ部分fpまで実施されると終了する。この結果、並列転送を行うことにより、並列転送しない場合よりも短時間でファイル転送を終了することが出来る。
【0045】
また、並列転送の方法は、上記の如く、1チャネルをPP1つ毎の区切りに限定する必要は無く、他の方法であっても良い。例えばPPを100毎に区切ったグループにし、そのグループ単位で並列転送するものでも良い。チャネルC1では、1〜100番目毎のPP迄をグループにして連続して送り、同様にチャネルC2、C3では、101〜200番目毎、201〜300番目毎として並列転送することを繰り返す。
【0046】
複数のPP毎のグループにする管理は、制御部11が、内部バスを監視し、記憶部14から読み出してチャネルバッファ(ここでは、例えば、CB1とする。)へ内部バスBを介して転送されるデータを計数して制御する。
【0047】
この方法では、収録サーバ10のバストランシーバからの応答受信回数を少なくすることが出来るのでその分転送に要する時間が短時間で済む。
【0048】
更に別の方法では、予め制御部11が、記憶部14に書き込むMXFファイルのフッタ部fpにRI(Random Index)情報としてPPの総数を書き込み記憶し、転送コマンドを受信した場合、そのRI情報を読み出し、読み出したPPの総数を並列チャネル数で除する事により各チャネルで送信するPP数を定める。例えば、総数が6000PPであるとすれば、1〜2000PP、2001〜4000PP、4001〜6000PPとするようにしてチャネルバッファCB1〜CB3へバッファすることにより1回の並列転送で済ませるようにしても良い。1階に送信するデータ量は、上記の3つの方法説明する順に従って大きくなり、転送時間も少なくなるが、その分チャネルバッファの容量が必要となる。
【0049】
なお、チャネル間で並列伝送するPP数に不揃いが出ても良い。例えば、PP総数が5900PPであった場合、最初の2つのチャネルは2000PPずつ、最後の1チャネルを1900PPとして伝送しても良い。
【0050】
以上の方法により、本実施例のファイル転送システムおよびファイル転送方法は、従来に比べ転送時間を短くすることが出来る。
【符号の説明】
【0051】
10 収録サーバ
11 制御部
12 解析部
13 管理テーブル
14 記憶部
15 ユーザIF部
16 デコーダ
17 データI/F部
TRX1〜TRX3 バストランシーバ
CB1〜CB3 チャネルバッファ
B 内部バス
pp Partition Pack(PP)
20 ソースサーバ
30 ネットワーク
C1〜C3 チャネル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放送番組の素材のMXFファイルを蓄積保存するソースサーバから、ネットワークを介して接続される収録サーバへ前記素材のMXFファイルを転送するファイル転送システムにおいて、
複数の伝送チャネルを備えるネットワークと、
送信する前記MXFファイルを内蔵する記憶手段から読み出してPartition Pack(PP)毎のデータに区切り、先頭から予め定めた前記ネットワークの前記複数のチャネルに対応する順に並べて並列転送するソースサーバと、
前記並列転送された前記データを、前記予め定められた前記ネットワークの前記複数のチャネルに対応して受信し、前記受信したデータを元の先頭からの順番に復元して並ばせた前記MXFファイルにして自分の記憶手段へ書き込み記憶して収録する収録サーバ
とを備えることを特徴とするファイル転送システム。
【請求項2】
前記並列転送は、
前記複数のチャネル毎に同じ個数のPPで区切られたデータのグループとして転送されることを特徴とする請求項1記載のファイル転送システム。
【請求項3】
ネットワークと、ソースサーバと、収録サーバとを備え、放送番組の素材のMXFファイルを蓄積保存するソースサーバから前記ネットワークを介して接続される収録サーバへ前記素材のMXFファイルを転送するファイル転送システムのファイル転送方法において、
ネットワークと、
前記ソースサーバは、前記MXFファイルを内蔵する記憶手段から読み出してPartition Pack(PP)毎のデータに区切り、先頭から予め定めた前記ネットワークの複数のチャネルに順に並べて前記収録サーバへ並列転送する送信を行い、
前記収録サーバは、前記ネットワークを介して前記並列転送された前記データを前記予め定められた前記ネットワークの前記複数のチャネルに対応して受信し、前記受信したデータを元の先頭からの順番に復元して並ばせた前記MXFファイルにして自分の記憶手段へ書き込み記憶して収録することを特徴とするファイル転送システムのファイル転送方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−29936(P2011−29936A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−173748(P2009−173748)
【出願日】平成21年7月24日(2009.7.24)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】