説明

ファクシミリ、およびそれを利用した送受信方法

【課題】 FAX番号の人為的入力を一切不要とし、未送信や誤送信の発生を確実に防止できるものとした新たなファクシミリ技術を提供する。
【解決手段】 送受信器2、ディスプレー30を有する操作パネル3、イメージスキャナ4、プリンター5、スピーカー6、記憶装置7および制御装置8を有し、同制御装置8が、送受信器2で受信した二次元画像信号を該記憶装置7に記録し、プリンター5の印刷制御、ならびに、発信元FAX番号を同記憶装置7に記録可能な一方、発信準備の段階で発信原稿の二次元画像信号を記録し、且つ、文字認識プログラムによって送信先FAX番号を読み取り、記憶装置7に記録可能であり、同送信先FAX番号を当該ディスプレー30に表示し、送信操作を受けたときに送信制御するようにしてなるファクシミリ1である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ファクシミリに関するものであり、特にFAX受信した送信元や、FAX送信する送信先のFAX番号を自動入力可能なファクシミリを製造する分野は勿論のこと、その輸送、保管、組み立ておよび設置に必要となる設備、器具類を提供、販売する分野から、それら資材や機械装置、部品類に必要となる素材、例えば、木材、石材、各種繊維類、プラスチック、各種金属材料等を提供する分野、それらに組み込まれる電子部品やそれらを集積した制御関連機器の分野、各種計測器の分野、当該設備、器具を動かす動力機械の分野、そのエネルギーとなる電力やエネルギー源である電気、オイルの分野といった一般的に産業機械と総称されている分野、更には、それら設備、器具類を試験、研究したり、それらの展示、販売、輸出入に係わる分野、将又、それらの使用の結果やそれを造るための設備、器具類の運転に伴って発生するゴミ屑の回収、運搬等に係わる分野、それらゴミ屑を効率的に再利用するリサイクル分野などの外、現時点で想定できない新たな分野までと、関連しない技術分野はない程である。
【背景技術】
【0002】
(着目点)
従来型のファクシミリは、二次元画像を様々な通信網を通じて遠隔地間で簡単に送受信可能とし、その便利さから様々な企業や団体から一般家庭に至るまで広く普及しているが、実際に使用してみるとFAX発信前に宛先に電話を入れて、これからFAX発信する旨を伝えたり、FAX発信後にFAX送信した旨の電話連絡をしたりする外、FAX受信後に発信元宛に受信済み確認用のFAX返信をしたりするなどして、誤送信や未着信などによるトラブルを未然に防ぐよう配慮する必要がある外、予め登録されていないFAX番号に送信する場合には、ファクシミリのテンキーやタッチパネルなどを操作して直接入力しなければならず、誤って入力してしまうと、そのまま無関係の宛先に送信してしまう虞が高く、誤送信先が電話機の場合には、自動的に複数回に渡ってリダイヤルしてしまい、大変な迷惑を掛けてしまう虞がある外、誤送信先がファクシミリの場合は、通信情報が第三者に漏洩してしまうと、その後に重大な問題に発展してしまうことが懸念されるものであり、こうした未送信や誤送信を未然に防ぐ必要があった。
【0003】
(従来の技術)
こうした状況を憂慮し、例えば、下記の特許文献1(1)に提案されているものに代表されるように、ファクシミリ通信を受信した際に同報元の送信元情報を格納し、受信完了信号により送達の確認を行い、同報元に送達確認を送信し、自動的な送達確認を可能としたものや、同特許文献1(2)ないし(6)に見られるような、ファクシミリ送信原稿に記載したFAX番号を読み取り発呼することにより、テンキーなどを介した利用者による直接的入力操作を不要とし、簡単でかつ相手FAX番号の間違い等がなく、またキースイッチ等の機械的接点の摩耗による故障も減少できるようにしたものなどが散見される。
【0004】
しかし、前者特許文献1(1)に示されているようなファクシミリは、受信すると、自動的に送信元のFAX番号を記憶して、自動的に送達確認文を作成し、返信するものであり、人為的な操作の必要がなく、未着信や誤送信を未然に防ぐことができるものとなっているが、次回以降の同送信元宛にファクシミリ信号を送信する場合には、テンキーなどを操作してFAX番号を入力しなければならず、こうした場合には、未送信や誤送信を確実に阻止できないという欠点を残すものであり、また、後者の特許文献1(2)ないし(6)のファクシミリのように、送信原稿を光学的に読み取り、デジタルデータ化可能として、手作業で相手先のFAX番号をファクシミリに登録しなくても、送信先のFAX番号および送信元名称を自動で登録できるようにしたものは、利用者の操作負担を軽減すると共に、FAX番号および送信元名称の入力ミスを防止可能とするものとなるが、受信したファクシミリ通信からは、送信元のFAX番号や送信元名称を自動的に登録することができず、受信確認の為に返信する場合には、やはり人為的にFAX番号を入力しなければならないから、返信の場合には未送信や誤送信を確実に阻止できないという欠点が残るものであった。
【特許文献1】(1)特開2003−189078号公報 (2)特開平5−14666号公報(3)特開平8−204938号公報 (4)特開平9−83763号公報 (5)特開平11−239260号公報 (6)特開2005−311990号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
(問題意識)
上述したとおり、従前までに提案のある各種ファクシミリは、受信確認用のファクシミリ通信を、自動的に発信元宛に返信可能とするものや、発信原稿から、宛先のFAX番号および送信元名称などの送信先情報を自動的に読み取り入力し、人為的な入力操作を不要としたものなどが既に開発済みとなっているが、何れの場合もファクシミリ発信またはFAX番号登録などの何れかの段階で、宛先のFAX番号を人為的に入力操作しなければならない状況が発生してしまうものであって、このときに誤入力が発生し、結果として未送信や誤送信を招いてしまう虞があり、こうした欠点を確実に克服できる技術については未だ存在しないという状況にある。
【0006】
(発明の目的)
そこで、この発明は、FAX番号の人為的入力を基本的に一切不要とし、未送信や誤送信の発生を確実に防止できるものとした新たなファクシミリ技術の開発はできないものかとの判断から、逸速くその開発、研究に着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、遂に新規な構造のファクシミリ、およびそれを利用した新規な送受信方法を実現化することに成功したものであり、以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構成を詳述することとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(発明の構成)
図面に示すこの発明を代表する実施例からも明確に理解されるように、この発明のファクシミリは、基本的に次のような構成から成り立っている。
即ち、通信回線網を通じて二次元画像信号を送受信可能な送受信器、ディスプレーを有して各種入力操作可能な操作パネル、二次元画像を読み取り可能なイメージスキャナ、二次元画像を印刷可能なプリンター、および記憶装置を具備していて、それら各部を適宜制御可能にすると共に、二次元画像用の文字認識プログラムを付属するようにした制御装置を有し、同制御装置は、当該送受信器を通じて受信した二次元画像信号を一時的に記録し、該二次元画像信号に基づき該プリンターを印刷制御可能であると共に、同着信の発信元FAX番号を記憶装置の住所録フォルダに記録可能である一方、発信準備の段階で当該イメージスキャナが読み取った発信原稿の二次元画像信号を一時的に記録し、且つ、当該文字認識プログラムによって該発信原稿中に記載されている送信先FAX番号を読み取り、記憶装置の住所録フォルダに記録可能であり、同住所録フォルダに記録した該送信先FAX番号を当該操作パネルのディスプレーに表示した上、同操作パネルが送信操作を受けたときに、当該送受信器を通じて送信先FAX番号宛に、一時的に記録してある該発信原稿の二次元画像信号を送信可能に制御するようにしてなるものとした構成を要旨とするファクシミリである。
【0008】
(関連する発明)
上記したファクシミリに関連し、この発明には、その送受信方法も包含している。
即ち、制御装置が、送受信器を通じて受信した二次元画像信号を一時的に記録し、自動的にか、または所定の操作を受けたときにかの何れか一方で、該二次元画像信号に基づき該プリンターを印刷制御すると共に、同着信の発信元FAX番号を記憶装置の住所録フォルダに記録し、ファクシミリ送信の準備段階では、イメージスキャナが読み取った発信原稿の二次元画像信号を一時的に記録し、且つ、文字認識プログラムによって該発信原稿中に記載されている送信先FAX番号を読み取り、記憶装置の住所録フォルダに記録し、同住所録フォルダに記録した該送信先FAX番号を操作パネルのディスプレーに表示した上、同操作パネルが送信操作を受けたときに、当該送受信器を通じて送信先FAX番号宛に、一時的に記録してある該発信原稿の二次元画像信号を送信可能に制御するようにしてなるものとした、この発明の基本をなす前記ファクシミリを利用した送受信方法である。
【0009】
この送受信方法を、より具体的に示すと、制御装置が、送受信器を通じて受信した二次元画像信号を一時的に記録し、自動的にか、または所定の操作を受けたときにかの何れか一方で、該二次元画像信号に基づき該プリンターを印刷制御すると共に、同着信の発信元FAX番号を記憶装置の住所録フォルダに記録し、ファクシミリ送信の準備段階でイメージスキャナが読み取った発信原稿の二次元画像信号を一時的に記録し、且つ、文字認識プログラムによって該発信原稿中に記載されている送信先FAX番号を読み取り、記憶装置の住所録フォルダに既に記録されているFAX番号および氏名や会社名などの宛先情報中に一致するものが有るか、否かを確認し、一致するものが無ければ同住所録フォルダに記録して操作パネルのディスプレーに表示し、または、氏名や会社名などの宛先情報は同一で、FAX番号に違いが有る場合や、FAX番号が同一で氏名や会社名などの宛先情報が違う場合などには、双方のFAX番号および氏名や会社名などの宛先情報を操作パネルのディスプレーに表示し、同操作パネルを通じて発信先に該当するFAX番号および氏名や会社名などの宛先情報を選択した上、送信操作を受けたときに、当該送受信器を通じて選択された送信先FAX番号宛に、一時的に記録してある該発信原稿の二次元画像信号を送信可能に制御するようにしてなるものとした、この発明の基本をなす前記ファクシミリを利用した送受信方法ということができる。
【0010】
この送受信方法を、表現を変えて示すと、制御装置が、送受信器を通じて受信した二次元画像信号を一時的に記録し、自動的にか、または所定の操作を受けたときにかの何れか一方で、該二次元画像信号に基づき該プリンターを印刷制御すると共に、同着信の発信元FAX番号を記憶装置の住所録フォルダに記録し、ファクシミリ送信の準備段階でイメージスキャナが読み取った発信原稿の二次元画像信号を一時的に記録し、且つ、文字認識プログラムによって該発信原稿中に記載されている送信先FAX番号を読み取り、記憶装置の住所録フォルダに既に記録されているFAX番号および氏名や会社名などの宛先情報中に一致するものが有るか、否かを確認し、一致するものが無ければ同住所録フォルダに記録して操作パネルのディスプレーに表示し、または、氏名や会社名などの宛先情報は同一で、FAX番号に違いが有る場合や、FAX番号が同一で氏名や会社名などの宛先情報が違う場合などには、双方のFAX番号および氏名や会社名などの宛先情報を操作パネルのディスプレーに表示し、同操作パネルを通じて発信先に該当するFAX番号および氏名や会社名などの宛先情報を選択した上、送信操作を受けたときに、当該送受信器を通じて選択された送信先FAX番号宛に、一時的に記録してある該発信原稿の二次元画像信号を送信可能に制御するようにしてなるものとした、この発明の基本をなす前記ファクシミリを利用した送受信方法ということができる。
【発明の効果】
【0011】
以上のとおり、この発明のファクシミリによれば、従前までのものとは違い、上記したとおりの固有の特徴ある構成から、送受信器が着信ファクシミリ信号を受信すると、制御装置は、その着信ファクシミリ信号に含まれる発信者情報を記憶装置の住所録フォルダに自動的に記録する一方、発信準備段階でイメージスキャナが発信原稿を読み取ると、制御装置は、同発信原稿中に記載されている送信先FAX番号を自動的に認識して該住所録フォルダに自動的に記録し、同住所録フォルダに記録した送信先FAX番号を操作パネルのディスプレーに自動表示して確認操作を要請するよう制御するようにしてあり、ファクシミリ発信元への受信確認用の返信や、ファクシミリ発信などの何れの操作にあっても、利用者が送信先FAX番号をテンキーなどから直接入力することなく、自動入力可能なものとなっていて、送信先FAX番号の入力ミスに起因する未送信や誤送信の発生を確実に防止できるものとすることができるという秀れた特徴が得られるものである。
【0012】
加えて、制御装置が、送受信器を通じて受信した着信ファクシミリ信号に含まれる発信者情報中の送信元の氏名や会社名などの宛先情報、および発信元FAX番号を読み取り、記憶装置の住所録フォルダに自動的に記録可能に制御するようにしてなるものは、受信した二次元画像信号から文字情報を読み取る工程を経ずに直接、受信した文字コード情報を記録することが可能であり、制御装置の負荷を軽減し、より迅速な宛先情報の登録、管理ができるものとなる。
【0013】
そして、制御装置が、それに付属する文字認識プログラムによって送受信器を通じて受信した二次元画像信号中の送信元の氏名や会社名などの宛先情報、および発信元FAX番号を読み取り、記憶装置の住所録フォルダに自動的に記録可能に制御するようにしてなるものは、二次元画像信号を記録し、通信を終えた後に、文字認識プログラムを起動して宛先情報を読み取ることが可能となり、通信中における制御装置への負荷を軽減し、より正確な統合制御と、宛先情報の登録、管理とを実現可能とするものとなる。
【0014】
また、発信準備段階にある制御装置が、それに付属する文字認識プログラムにより、イメージスキャナが発信原稿より読み取った二次元画像信号から、FAX番号に相当する桁数の数字、および同FAX番号に並記されている送信先の氏名や会社名などの宛先情報を自動認識すると共に、同FAX番号と氏名や会社名などの送信先情報とを相互に関連づけて、記憶装置の住所録フォルダに自動的に記録可能に制御するようにしてなるものは、従来型のファクシミリでは、発信準備段階に不可欠であったテンキーなどを介した直接的、入力操作を一切不要として、より一段と未送信や誤送信の発生を防止できるものとすることができる。
【0015】
さらにまた、この発明のファクシミリを利用した送受信方法によれば、制御装置が、送受信の各段階毎に、発信元または発信先の全てのFAX番号を、自動的に記憶装置の住所録フォルダに記録するように制御し、発信のときには、イメージスキャナが発信原稿の二次元画像信号を読み取り、同発信原稿中に記載されている送信先FAX番号を送受信器に自動的に入力し、操作パネルのディスプレーに表示して確認を求めるようにしてあるから、利用者は、発信原稿をイメージスキャナにセットして、ディスプレー表示を確認して操作パネルに送信操作を行うだけで、正確な送信ができるようになり、送信操作数の各段の削減と、未送信や誤送信の発生をより確実に防止できるものとすることができるという効果が得られる。
【0016】
加えて、制御装置が、新たに認識した送信先FAX番号が、記憶装置の住所録フォルダに既に記録されている宛先情報中に一致するものが有るか、否かを確認し、一致するものが無ければ同住所録フォルダに記録し、宛先情報の一部に違いがある場合には、双方の宛先情報を操作パネルのディスプレーに表示し、利用者に訂正操作、または、選択操作を求めるように制御するようにしたものは、宛先情報の重複記録による記憶容量の無駄遣いや、誤った情報の温存を阻止して、より効率的且つ経済的で、一段と正確な宛先情報の管理を実現化するものとなる。
【0017】
また、発信原稿をイメージスキャナにセットして操作パネルのスタートボタンを操作するだけで、制御装置が文字認識プログラムによって該発信原稿中に記載されている送信先FAX番号を自動的に読み取り、同送信先FAX番号が正確に読み取れたか否かを自動的に判断し、正確に読み取れたと判断した場合には、スピーカーより発信音を出力して即座に、送信先FAX番号宛に該発信原稿の二次元画像信号を送信するようにしたものは、当該ファクシミリの発信操作性を大幅に改善できるだけでなく、未送信や誤送信の発生を確実に防止できる上、該発信原稿に手書きなどで不明瞭に記載された送信先FAX番号が正確に認識できなかった場合には、該制御装置が自動的に、読み取り失敗と判断してディスプレーに送信先FAX番号の訂正入力待ち状態であることを表示し、これに応じた利用者が操作パネルを介して送信先FAX番号を入力したときに、該制御装置は、その訂正入力された送信先FAX番号をディスプレーに表示した後、直ちにスピーカー発信音を出力して送信先FAX番号宛に、該発信原稿の二次元画像信号を送信するよう制御し、ファクシミリの動作不良や誤送信などを確実に防止できると共に、発信操作性をより簡潔で迅速に行えるものとすることができるという秀れた特徴を発揮する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
上記したとおりの構成からなるこの発明の実施に際し、その最良もしくは望ましい形態について説明を加えることにする。
送受信器は、制御装置からの制御に従い、電話回線などの通信回線を通じて遠隔地のファクシミリとの間で、少なくとも何れかのファクシミリ規格に準じたファクシミリ信号を送受信可能とし、その送受信信号を該制御装置に情報伝達可能とする機能を果たすものであり、例えばG1,G2,G3,SuperG3,カラーG3,インバンド IP FAX,InternetFAX,G4などの外、今後開発される各種通信網規格に基づくファクシミリ信号の少なくとも何れか1つを送受信可能なものとしなければならず、また、有線通信に限定されるものではなく、無線通信可能なものとすることができ、通話信号を通信可能なものとすることができる。
【0019】
操作パネルは、利用者によるファクシミリへの直接的、入力操作を可能とし、制御装置に対して所望する各種操作を可能とする機能を果たし、入力状態を視覚的に確認可能とするディスプレーを併設したものとしなければならず、FAX番号などの数値入力を可能とするテンキーや、読み取り、送信、通話などの各種操作用のボタン類などを有するものとすべきであり、機械式のボタンの外、ディスプレー一体型のタッチパネル、または、今後開発される何れかの入力装置とすることができ、当該ディスプレーは、制御装置が同ディスプレーに送信した表示情報を、利用者に視認可能な状態に表示する機能を果たし、液晶ディスプレー、陰極線管、プラズマディスプレー、その他の何れかの表示パネルとすることができる。
【0020】
イメージスキャナは、制御装置からの制御に従い、発信原稿などに表示された二次元画像から二次元画像信号を光学的に読み取り、その二次元画像信号を制御装置に信号伝達可能とする機能を果たし、読み取った二次元画像信号をアナログ−デジタル変換し、ファクシミリ送受信可能なデジタル静止画像情報を取得可能なものとしなければならず、より具体的には、縮光光学系タイプや等倍光学系タイプとすることが可能であり、表現を変えて示すと、フラットベッドタイプ、自動原稿送り装置タイプ、ハンディタイプ、ドラムスキャナタイプ、その外、今後開発される何れかのタイプなどとすることができる。
【0021】
プリンターは、制御装置からの制御に従い、制御装置より伝達される二次元画像信号を各種印刷紙に印刷出力可能とする機能を果たし、熱転写方式、熱熔融型、昇華型、感熱式、放電破壊式、インクジェット方式、レーザープリンター方式、ドットインパクト方式、ノンインパクトプリンター、乾式電子写真方式、活字プリンター、プロッター、シリアルプリンター、ラインプリンター、日本語ラインプリンター、ページプリンター、フィルムプリンター、その外、何れの形式の印刷機器類とすることも可能である。
【0022】
スピーカーは、制御装置からの制御に従い、制御装置より伝達される音声信号を音波として再生出力可能とする機能を果たし、各種操作入力や各部動作の確認音を出力するものとしなければならず、例えば、発信動作を開始するときに、「ピー」音を発したり、送受信完了直後に「ピー」音を発したり、または、送受信失敗直後に「ピッピッ」音を発したりするなど、利用者がファクシミリの様々な作動状態を音で識別できるようにしたものとすることができる外、利用者のスイッチ操作によって電話の受話音をスピーカー出力できるように切り替え可能なものなどとすることができる。
【0023】
記憶装置は、制御装置からの制御に従い、制御装置より伝達される各種情報を電子的に書き込み記録可能であり、且つ、書き込み保存した記録を随時読み取り、制御装置に出力可能とするものであり、1個または複数個の住所録フォルダを有するか、または、必要に応じて1個または複数個の住所録フォルダを増減可能に作成可能なものとするかの何れか一方のものとしなければならず、必要に応じて住所録フォルダ用の制御プログラムを記録することが可能である外、該制御装置から出力される二次元画像信号や文字認識プログラムなどを保存、読み取り可能なものとすることができ、さらにまた、同制御装置から出力された、その外の情報をデジタル信号として随時書き込み、読み取り自在に記録可能なものとするのが望ましい。
【0024】
制御装置は、送受信器、操作パネル、ディスプレー、イメージスキャナ、プリンター、スピーカーおよび記憶装置などの、少なくとも当該ファクシミリに不可欠な各機器類を統合的に制御可能とするものであり、この発明の特徴となる各種制御を正確に実現可能とすると共に、文字認識プログラムを付属するものとし、プログラムに従って制御を実行する集積回路の場合には、該制御装置か当該記憶装置かの何れか一方に、各種制御プログラムや文字認識プログラムなどを読み取り、実行自在とするよう組み込まれてなるものとしなければならず、また、それら各種制御プログラムや文字認識プログラムなどを書き換え更新可能に記録自在なものとすることができ、例えばICやLSIなどの各種集積回路からなるものとするのが望ましく、各種シーケンス制御装置、リレー回路、マイクロコンピュータ、マイクロコントローラ、プログラマブルロジックコントローラ、または、それらの組み合わせからなるものとすることができる。
【0025】
この発明のファクシミリの各部を構成する、送受信器、操作パネル、ディスプレー、イメージスキャナ、プリンター、スピーカー、記憶装置および制御装置は、互いに一体化したものとすることができる外、各部が別体のものからなり、それらを電気的に接続するなどして組み他合わせたものとすることが可能であり、制御装置をコンピュータに置き換えたり、あるいは、全体をコピー機や印刷装置などの他の機能を有する機械に組み込んだりしたものとすることができる。
以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構造について詳述することとする
【実施例1】
【0026】
図1の着信制御のフローチャート、図2の発信制御のフローチャート、および、図3のファクシミリのブロック図に示す事例は、送受信器2、ディスプレー30を有する操作パネル3、イメージスキャナ4、プリンター5、スピーカー6、記憶装置7および制御装置8を有し、同制御装置8が、送受信器2で受信した二次元画像信号を該記憶装置7に記録し、プリンター5の印刷制御、ならびに、発信元FAX番号を同記憶装置7に記録可能な一方、発信準備の段階でイメージスキャナ4が発信原稿から読み取った二次元画像信号、および文字認識プログラムで読み取った送信先FAX番号を記憶装置7に記録可能であり、同送信先FAX番号を当該ディスプレー30に表示し、送信操作を受けたときに送信制御するようにしてなるものとした、この発明のファクシミリにおける代表的な一実施例を示すものである。
【0027】
図3からも明確に把握できるとおり、この発明のファクシミリ1は、アナログ電話回線、デジタル電話回線、光回線、無線LAN、インターネット、または、携帯電話、自動車電話、船舶電話、衛星電話などの移動体通信網などに直接か、またはターミナルアダプターなどのインターフェイス変換装置類を介して間接的にかの何れか一方で接続可能な、送受話器20を有する例えばG3またはG4規格の送受信器2、文字情報や二次元画像情報を表示可能なディスプレー30およびテンキー32を含む各種操作ボタン31を備えた操作パネル3、フラットヘッドタイプまたは自動原稿送り装置付きタイプなどの何れかのイメージスキャナ4、レーザー方式またはインクジェット方式のプリンター5、各種音声出力可能なスピーカー6、および、各種RAM(Random Access Memory)、各種フラッシュメモリー(Flash Memory)、各種HDD(Hard Disk Drive)、各種CD−RWドライブ(Compact Disc−ReWritable Drive)、各種フレキシブルディスクドライブ(Flexible Disk Drive)などの何れかからなる記憶装置7を具備し、それら各部は、IC(Integrated Circuit)またはLSI(Large Scale Integration)などの集積回路か、または、それらの組み合わせからなる制御装置8によって統合的に制御されるよう、同制御装置8に対して図示しない増幅器や抵抗器などの必要な機器類を適宜介すなどして接続されてなるものとした上、該制御装置8は、当該記憶装置7にFAX番号と、その氏名や会社名などの宛先情報を関連づけて記録可能な住所録フォルダ70を随時書き換え、読み取り自在に記録すると共に、文字認識プログラムを書き換え不能、読み取り自在にか、または、書き換え更新可能、読み取り自在にかの何れかで記録されてなるものとしている。
【0028】
また、当該制御装置8による発信制御は、ファクシミリ1の製造段階で制御プログラムを変更するか、または、複数の発信制御パターンの中から、何れか1つを選択して利用できるよう予めプログラム設定されたものとするなどして、発信制御用のプログラムを、図4の発信制御のフローチャートに示すように、動作するよう変更することが可能である。
【0029】
(実施例1の作用)
以上のとおりの構成からなるこの発明のファクシミリ1は、その制御装置8の統合的制御構造に特徴を有するものであり、以下では図1および図2中に示す各フローチャート、ならびに図3のブロック図を参照しながら、送受信制御の作用と共に、その構成について示して行くこととする。
【0030】
図1および図3中に示すように、ファクシミリ1の送受信器2が、ファクシミリ信号を受信すると、制御装置8は、該ファクシミリ信号中に含まれる発信元FAX番号と、送信先の氏名や会社名などの宛先情報(双方とも文字コード情報)とを関連づけた状態で記憶装置7の住所録フォルダ70に自動的に記録Aすると共に、該ファクシミリ信号中の二次元画像信号を同記憶装置7の住所録フォルダ70とは別の記憶領域に一時的に記録Bするよう自動制御する。
【0031】
該制御装置8は、その記憶装置7に一時的に記録Bした二次元画像信号に基づく二次元画像を、当該操作パネル3のディスプレー30上に縮小表示すると共に、印刷するか否かを問う短文章を表示Cし、同ディスプレー30を見た利用者が、印刷不要と判断して印刷中止の操作ボタン31を操作Dすると、記憶装置7に一時的に記録Bした二次元画像信号を消去して受信制御を終了するものとなり、また、同ディスプレー30を見た利用者が、印刷必要と判断して印刷実行の操作ボタン31を操作Eすると、記憶装置7に一時的に記録Bした二次元画像信号に基づき当該プリンター5を印刷制御し、二次元画像を印刷紙にプリントアウトFした後、受信制御を終了するものとなる。
【0032】
また、制御装置8は、ファクシミリ信号受信に伴い、該記憶装置7に一時的に記録Bした二次元画像信号が、印刷済みか否かに拘わらず、次回以降のファクシミリ信号受信の二次元画像信号で記憶容量が一杯になるまで保存し、それ以降は古い二次元画像信号から順次、重ね書き状に消去するよう制御するものとすることが可能な外、操作パネル3の操作ボタン31操作によって起動可能な編集プログラムを当該記憶装置7に記録しておき、1受信または1頁を1単位とする二次元画像信号毎に、ディスプレー30に表示し、利用者が不要と確認後、操作ボタン31を操作して、消去管理可能とするにしたものとすることが可能である。
【0033】
図2および図3中に示すように、ファクシミリ1からファクシミリ送信する場合には、その準備段階として利用者が、イメージスキャナ4に発信原稿(図示せず)をセットすると、同イメージスキャナ4は自動的に読み取り動作を開始し、該発信原稿から読み取った二次元画像信号を制御装置8に送信し、該二次元画像信号を受信した同制御装置8は、記憶装置7に転送して一時的に記録すると共に、文字認識プログラムを起動して該二次元画像信号中のFAX番号に相当する桁数の数字を自動認識して送信先FAX番号と、同FAX番号に並記されている送信先の氏名や会社名などの宛先情報とを読み取りG、当該記憶装置7の住所録フォルダ70に、既に同一のFAX番号が存在するか否かを自動的に確認Hし、住所録フォルダ70の記録に無い場合には、当該宛先の氏名や会社名などの宛先情報に関連づけて宛先FAX番号を同住所録フォルダ70に自動的に記録Jし、さらに、その宛先情報であるFAX番号および氏名や会社名を操作パネル3のディスプレー30に表示Kする。
【0034】
この段階で、当該制御装置8は、氏名や会社名などの宛先情報は同一で、FAX番号に違いが有る場合や、FAX番号が同一で氏名や会社名などの宛先情報が違う場合に、双方のFAX番号および氏名や会社名などの宛先情報を操作パネル3のディスプレー30に表示Kして、利用者の確認および操作パネル3への入力待機状態Lとなる。
【0035】
前述のようにディスプレー30に1個のFAX番号を表示Kした場合には、利用者が、操作パネル3操作ボタン31を通じて発信操作Mすると、制御装置8は、送受信器2を介して表示した送信先FAX番号宛に、一時的に記録してある該発信原稿の二次元画像信号を送信するよう制御し、また、利用者が、操作パネル3操作ボタン31を通じて中止操作Nした場合には、これを受けた制御装置8が、発信制御を中止Pするものとなる。
【0036】
また、該制御装置8が、前述のようにディスプレー30に誤記の可能性が高い類似した2個のFAX番号を並記表示Kした場合には、利用者が操作パネル3操作ボタン31を通じて何れか一方のFAX番号を選択操作するか、または、テンキー32から新たなFAX番号の編集入力があるかの何れかの操作があるまで待機Lし、利用者が、操作パネル3を通じて選択または編集入力したときに、それによって更新されたFAX番号および氏名や会社名などの宛先情報を記憶装置7住所録フォルダ70に更新記録H(,J)した上、該ディスプレー30に、更新後のFAX番号および氏名や会社名などの宛先情報のみを表示Kして、利用者による確認と操作パネル3への入力とを待機Lする状態となり、それ以降の制御は、前述と同様に発信制御M,Q、または発信中止制御N,Pに従い、送受信器2を通じて選択された送信先FAX番号宛に、該発信原稿の二次元画像信号を発信するか、または、発信停止した後、一連の発信制御を終了するものとなる。
【0037】
また、図4に示すように、制御装置8による発信制御プログラムを変更したファクシミリ1は、利用者が発信原稿をイメージスキャナ4にセットして操作パネル3のスタートボタン(操作ボタン)31を操作すると、当該制御装置8が、これを認識Rし、発信原稿から二次元画像信号を読み取ると共に、文字認識プログラムを起動して該二次元画像信号中のFAX番号を読み取りS、この読み取ったFAX番号が正確に読み取られたものか否かを、数字桁数などに基づき自動的に判断Tし、FAX番号が正確に読み取られたものである場合には、ディスプレー30に送信先FAX番号を表示Uし、スピーカー6を通じて即座に「ピー」という発信音を出力Vして発信動作開始を利用者に知らせると共に、送受信器2を通じて該送信先FAX番号宛に、該発信原稿の二次元画像信号を自動発信Wする。
【0038】
また、制御装置8が、前記文字認識プログラムによって読み取ったS、送信先FAX番号が、FAX番号の桁数に満たない場合には、送信先FAX番号を正確に読み取ることができなかったと判断Tし、ディスプレー30に「発信先FAX番号入力待ち」と表示Xし、利用者がテンキー32を通じて発信先FAX番号を入力するまで待機Yするように動作し、利用者がテンキー32を操作してFAX番号の桁数に一致する入力を行ったことを確認Yしたとき即座に、ディスプレー30に送信先FAX番号を表示Uし、スピーカー6を通じて「ピー」という発信音を出力Vすると共に、送受信器2を通じて該送信先FAX番号宛に、該発信原稿の二次元画像信号を発信Wするように自動制御する。
【0039】
(実施例1の効果)
以上のような構成からなる実施例1のファクシミリ1を利用した送受信方法には、前記この発明の効果の項で記載の特徴に加え、図2中に示すように、ファクシミリ送信の準備段階でイメージスキャナ4が、発信原稿から読み取った二次元画像信号を記憶装置7に記録すると共に、該二次元画像信号から文字認識プログラムによって(文字コード情報に)変換GしたFAX番号および氏名や会社名などの宛先情報を住所録フォルダ70にJ記録する前に、該住所録フォルダ70に既に記録されているFAX番号および氏名や会社名などの宛先情報中に一致するものが有るか、否かを確認Hし、氏名や会社名などの宛先情報は同一で、FAX番号に違いが有る場合や、FAX番号が同一で氏名や会社名などの宛先情報が違う場合などには、双方のFAX番号および氏名や会社名などの宛先情報を操作パネル3のディスプレー30に表示Kし、これを確認した利用者が、同操作パネル3操作ボタン31を通じて発信先に該当するFAX番号および氏名や会社名などの宛先情報を選択操作するか、または、操作ボタン31およびテンキー32を介して誤った文字情報を編集、更新することが可能となり、ディスプレー30で正しく更新されているか確認して直ちに、発信操作M,Qすることができ、従来型のファクシミリに比較して、より迅速で正確なファクシミリ送信を実現可能とするものとなる。
【0040】
また、制御装置8が図4中に示すように送信制御するファクシミリ1とした場合には、イメージスキャナ4に発信原稿をセットしてスタートボタン(操作ボタン)31を操作Rするだけで、即座に発信原稿中に記載されている送信先FAX番号を自動的に読み取りS,T、送信先FAX番号をディスプレー30に表示すると共に、「ピー」という発信音を出力Vして自動発信Wするから、従前までのファクシミリの発信操作に比較して煩雑な操作を一切排除して、各段に迅速な発信を実現化することができるようになり、しかも発信原稿中の送信先FAX番号を正確に読み取りS,Tできなかった場合には、利用者がテンキー32を操作して直接入力X,Yしてファクシミリ発信できるように制御するから、発信原稿に手書きされた送信先FAX番号を読み取れなかった場合などにも柔軟且つ簡単に対応することができ、ファクシミリ送信操作を一段と簡略化することができるものとなる。
(結 び)
叙述の如く、この発明のファクシミリ、およびそれを利用した送受信方法によれば、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、しかも製造も容易で、従前からのファクシミリ技術に比較して各段に正確で、未送信や誤送信などのトラブルを大幅に低減することができ、経済的に製造することができる上、送受信操作を簡素化して利用者への操作負担を一段と軽減できることから、これまでファクシミリの操作性の向上に苦慮してきたファクシミリメーカー、家電業界および事務機器業界はもとより、それを利用する一般家庭や各種企業や団体などにおいても高く評価され、広範に渡って利用、普及していくものになると予想される。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図面は、この発明のファクシミリ、およびそれを利用した送受信方法の技術的思想を具現化した代表的な幾つかの実施例を示すものである。
【図1】ファクシミリの受信制御を示すフローチャートである。
【図2】ファクシミリの送信制御を示すフローチャートである。
【図3】ファクシミリの基本的構造を示すブロック図である。
【図4】ファクシミリの一部に変更を加えた送信制御を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0042】
1 ファクシミリ
2 送受信器
20 同 送受話器
3 操作パネル
30 同 ディスプレー
31 同 操作ボタン
32 同 テンキー
4 イメージスキャナ
5 プリンター
6 スピーカー
7 記憶装置
70 同 住所録フォルダ
8 制御装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信回線網を通じて二次元画像信号を送受信可能な送受信器、ディスプレーを有して各種入力操作可能な操作パネル、二次元画像を読み取り可能なイメージスキャナ、二次元画像を印刷可能なプリンター、音声出力可能なスピーカー、および記憶装置を具備していて、それら各部を適宜制御可能にすると共に、二次元画像用の文字認識プログラムを付属するようにした制御装置を有し、同制御装置は、当該送受信器を通じて受信した二次元画像信号を一時的に記録し、該二次元画像信号に基づき該プリンターを印刷制御可能であると共に、同着信の発信元FAX番号を記憶装置の住所録フォルダに記録可能である一方、発信準備の段階で当該イメージスキャナが読み取った発信原稿の二次元画像信号を一時的に記録し、且つ、当該文字認識プログラムによって該発信原稿中に記載されている送信先FAX番号を読み取り、記憶装置の住所録フォルダに記録可能であり、同住所録フォルダに記録した該送信先FAX番号を当該操作パネルのディスプレーに表示した上、同操作パネルが送信操作を受けたときに、当該送受信器を通じて送信先FAX番号宛に、一時的に記録してある該発信原稿の二次元画像信号を送信可能に制御するようにしてなるものとしたことを特徴とするファクシミリ。
【請求項2】
制御装置は、当該送受信器を通じて受信した着信ファクシミリ信号に含まれる発信者情報および二次元画像信号を一時的に記録し、該二次元画像信号に基づき該プリンターを印刷制御可能にすると共に、当該発信者情報中の送信元の氏名や会社名などの宛先情報、および発信元FAX番号を読み取り、記憶装置の住所録フォルダに自動的に記録可能に制御するようにしてなるものとした、請求項1記載のファクシミリ。
【請求項3】
制御装置は、当該送受信器を通じて受信した二次元画像信号を一時的に記録し、該二次元画像信号に基づき該プリンターを印刷制御可能にすると共に、文字認識プログラムによって同二次元画像信号中の送信元の氏名や会社名などの宛先情報、および発信元FAX番号を読み取り、記憶装置の住所録フォルダに自動的に記録可能に制御するようにしてなるものとした、請求項1記載のファクシミリ。
【請求項4】
制御装置は、発信準備の段階で発信原稿の二次元画像信号をイメージスキャナで読み取り、その文字認識プログラムを駆動して、FAX番号に相当する桁数の数字を自動認識可能であり、同FAX番号に並記されている送信先の氏名や会社名などの宛先情報に関連づけて記憶装置の住所録フォルダに自動的に記録可能に制御するようにしてなるものとした、請求項1ないし3何れか一項記載のファクシミリ。
【請求項5】
制御装置が、送受信器を通じて受信した二次元画像信号を一時的に記録し、自動的にか、または所定の操作を受けたときにかの何れか一方で、該二次元画像信号に基づき該プリンターを印刷制御すると共に、同着信の発信元FAX番号を記憶装置の住所録フォルダに記録し、ファクシミリ送信の準備段階では、イメージスキャナが読み取った発信原稿の二次元画像信号を一時的に記録し、且つ、文字認識プログラムによって該発信原稿中に記載されている送信先FAX番号を読み取り、記憶装置の住所録フォルダに記録し、同住所録フォルダに記録した該送信先FAX番号を操作パネルのディスプレーに表示した上、同操作パネルが送信操作を受けたときに、当該送受信器を通じて送信先FAX番号宛に、一時的に記録してある該発信原稿の二次元画像信号を送信可能に制御するようにしてなるものとした、請求項1ないし4何れか一項記載のファクシミリを利用した送受信方法。
【請求項6】
制御装置が、送受信器を通じて受信した二次元画像信号を一時的に記録し、自動的にか、または所定の操作を受けたときにかの何れか一方で、該二次元画像信号に基づき該プリンターを印刷制御すると共に、同着信の発信元FAX番号を記憶装置の住所録フォルダに記録し、ファクシミリ送信の準備段階でイメージスキャナが読み取った発信原稿の二次元画像信号を一時的に記録し、且つ、文字認識プログラムによって該発信原稿中に記載されている送信先FAX番号を読み取り、記憶装置の住所録フォルダに既に記録されているFAX番号および氏名や会社名などの宛先情報中に一致するものが有るか否かを確認し、一致するものが無ければ同住所録フォルダに記録して操作パネルのディスプレーに表示し、または、氏名や会社名などの宛先情報は同一で、FAX番号に違いが有る場合や、FAX番号が同一で氏名や会社名などの宛先情報が違う場合などには、双方のFAX番号および氏名や会社名などの宛先情報を操作パネルのディスプレーに表示し、同操作パネルを通じて発信先に該当するFAX番号および氏名や会社名などの宛先情報を選択した上、送信操作を受けたときに、当該送受信器を通じて選択された送信先FAX番号宛に、一時的に記録してある該発信原稿の二次元画像信号を送信可能に制御するようにしてなるものとした、請求項1ないし4何れか一項記載のファクシミリを利用した送受信方法。
【請求項7】
制御装置が、送受信器を通じて受信した二次元画像信号を一時的に記録し、自動的にか、または所定の操作を受けたときにかの何れか一方で、該二次元画像信号に基づき該プリンターを印刷制御すると共に、同着信の発信元FAX番号を記憶装置の住所録フォルダに記録し、ファクシミリ送信する場合には、操作パネルのスタートボタンが操作されると、イメージスキャナが発信原稿を読み取り、同発信原稿の二次元画像信号を一時的に記録し、且つ、文字認識プログラムによって該発信原稿中に記載されている送信先FAX番号を読み取り、同送信先FAX番号が正確に読み取れたか否かを自動的に判断し、正確に読み取れたと判断した場合には、スピーカーより発信音を出力して即座に送信先FAX番号宛に、該発信原稿の二次元画像信号を送信し、また、正確に読み取れなかった場合には、ディスプレーに送信先FAX番号の訂正入力待ち状態であることを表示すると共に、送信先FAX番号の入力を待ち、操作パネルに送信先FAX番号の入力がなされたときに、その訂正入力された送信先FAX番号をディスプレーに表示した後、スピーカー発信音を出力して即座に送信先FAX番号宛に、該発信原稿の二次元画像信号を送信可能に制御するようにしてなるものとした、請求項1ないし4何れか一項記載のファクシミリを利用した送受信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−245708(P2010−245708A)
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−90551(P2009−90551)
【出願日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【出願人】(594030122)
【Fターム(参考)】