説明

ファクシミリ装置、その制御方法及びプログラム

【課題】送信又は受信に要する時間をより短くすることができる。
【解決手段】FAX装置20は、送信先がリアルタイム通信方式であるときにはT.38データを、原稿を読み取って生成した画像データに基づいてアナログデータを介さずに生成し、この生成したT.38データを送信先へ送信する一方、送信先がみなし音声通信方式であるときにはG.711データを、原稿を読み取って生成した画像データに基づいてアナログデータを介さずに生成し、この生成したG.711データを送信先へ送信する。一般的にアナログデータを介してデータを送受信する場合は送信速度の制約が大きいが、FAX装置20は、アナログデータを介さずにデータを送信する。また、FAX装置20は、同報送信が選択されると、1つの画像データを並行して各々の送信先へ送信処理する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ファクシミリ装置、その制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ファクシミリ装置としては、公衆電話回線経由のFAX送受信(T.30通信)とIP網を経由したFAX送受信(T.38通信)を実行可能なものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載された装置は、送信相手が公衆電話回線による送受信しかサポートしていないときには、T.30通信用のデジタルデータからFAXモデムによりアナログデータを生成して相手先へ送信し、送信相手がIP網による送受信に対応しているときには、T.30通信用のデジタルデータからFAXモデムにより生成したアナログデータをコーデックによりデジタル変換し、この変換したデジタルデータを送信相手へ送信する。こうして、相手先に応じたファクシミリ通信を実行する。
【特許文献1】特開2006−94024号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、この特許文献1に記載された装置では、IP網を経由したFAX送受信においてもFAXモデムによりアナログデータに変換し、この変換したアナログデータをデジタルデータに変換してIP網を介して送受信するため、アナログデータの通信速度の制約により送受信に要する時間を短くすることができなかった。
【0004】
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、送信又は受信に要する時間をより短くすることができるファクシミリ装置、その制御方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
【0006】
本発明のファクシミリ装置は、
原稿を読み取ってデジタルデータである画像データを生成する画像データ生成手段と、
デジタルデータを送受信可能な情報送受信手段と、
パケットにより送信先とのデータのやり取りを実行するリアルタイム通信方式で用いる第1デジタルデータを前記画像データ生成手段により生成した画像データに基づいてアナログデータを介さずに生成する第1データ生成手段と、
パケットにより送信先とのデータのやり取りを実行するみなし音声通信方式で用いる第2デジタルデータを前記画像データ生成手段により生成した画像データに基づいてアナログデータを介さずに生成する第2データ生成手段と、
送信先がリアルタイム通信方式により通信する旨の情報が前記情報送受信手段によって受信されたときには前記第1データ生成手段に前記第1デジタルデータを生成させ前記情報送受信手段に該生成した第1デジタルデータを前記送信先へ送信させる一方、送信先がみなし音声通信方式により通信する旨の情報が前記情報送受信手段によって受信されたときには前記第2データ生成手段に前記第2デジタルデータを生成させ前記情報送受信手段に該生成した第2デジタルデータを前記送信先へ送信させる制御手段と、
を備えたものである。
【0007】
このファクシミリ装置では、送信先がリアルタイム通信方式であるときにはリアルタイム通信方式で用いる第1デジタルデータを、原稿を読み取って生成した画像データに基づいてアナログデータを介さずに生成し、この生成した第1デジタルデータを送信先へ送信する一方、送信先がみなし音声通信方式であるときにはみなし音声通信方式で用いる第2デジタルデータを、原稿を読み取って生成した画像データに基づいてアナログデータを介さずに生成し、この生成した第2デジタルデータを送信先へ送信する。一般的に、アナログデータを介してデータを送信する場合は、送信速度の制約が大きい。ここでは、アナログデータを介さずにデータを送信するため、アナログデータを介してデータを送信先へ送信するものに比して、送信に要する時間をより短くすることができる。
【0008】
本発明のファクシミリ装置は、送信先の情報を入力可能な送信先情報入力手段、を備え、前記制御手段は、前記画像データ生成手段によって生成された前記画像データを前記送信先情報入力手段によって入力された複数の送信先へ送信する同報送信指示が前記送信先情報入力手段によって入力されたときには、該入力された複数の送信先の各々の通信方式に合わせた第1又は第2デジタルデータを前記第1又は第2データ生成手段に生成させ、該生成したデジタルデータを並行して前記情報送受信手段に該入力された複数の送信先の各々へ送信させるものとしてもよい。一般に、読み取った画像データをアナログデータを介して送信する際には複数の送信先がある場合は順に送信処理を行う必要があり、いずれかの送信先で受信不能になると次以降の送信先への送信時間が遅くなることがある。ここでは、アナログデータを介さずにデジタルデータを送信先へ送信することからデータ送信を並行して実行可能であるため、複数の送信先に対してより迅速なデータ送信を行うことができる。
【0009】
本発明のファクシミリ装置において、前記第2データ生成手段は、第1デジタルデータをデジタル−デジタル変換して前記第2デジタルデータを生成可能であり、前記制御手段は、前記情報送受信手段によって送信先がみなし音声通信方式である情報が受信されたときには、前記第1データ生成手段に前記第1デジタルデータを生成させ、該生成した第1デジタルデータから前記第2デジタルデータを前記第2データ生成手段に生成させるものとしてもよい。こうすれば、見なし音声通信方式に比して送信速度の制約の小さなリアルタイム通信方式のデータ送信を主とすることにより、送信に要する時間をより短くしやすい。
【0010】
本発明のファクシミリ装置において、前記第1データ生成手段は、前記第1デジタルデータから画像データをアナログデータを介さずに生成可能であり、前記第2データ生成手段は、前記第2デジタルデータから画像データをアナログデータを介さずに生成可能であり、前記制御手段は、送信元から前記第1デジタルデータを前記情報送受信手段が受信したときには前記受信した第1デジタルデータから画像データを前記第1データ生成手段に生成させる一方、送信元から前記第2デジタルデータを前記情報送受信手段が受信したときには前記受信した第2デジタルデータから画像データを前記第2データ生成手段に生成させるものとしてもよい。こうすれば、受信したデータを、受信速度の制約が大きなアナログデータを介さずに画像データへ変換するため、受信したデータをアナログデータを介して画像データへ変換するものに比して、受信に要する時間をより短くすることができる。
【0011】
本発明のファクシミリ装置において、前記第2データ生成手段は、第2デジタルデータをデジタル−デジタル変換して前記第1デジタルデータを生成可能であり、前記制御手段は、送信元から前記第2デジタルデータを受信したときには、該受信した第2デジタルデータから前記第1デジタルデータを前記第2データ生成手段に生成させ、該生成した第1デジタルデータから画像データを前記第1データ生成手段に生成させるものとしてもよい。こうすれば、見なし音声通信方式に比して受信速度の制約の小さなリアルタイム通信方式のデータ受信を主とすることにより、受信に要する時間をより短くしやすい。
【0012】
本発明のファクシミリ装置の制御方法は、
パケットにより送信先とのデータのやり取りを実行するリアルタイム通信方式で用いる第1デジタルデータを原稿を読み取って生成したデジタルデータである画像データに基づいてアナログデータを介さずに生成する第1データ生成手段と、パケットにより送信先とのデータのやり取りを実行するみなし音声通信方式で用いる第2デジタルデータを原稿を読みとって生成した画像データに基づいてアナログデータを介さずに生成する第2データ生成手段と、を備えたファクシミリ装置の制御方法であって、
(a)送信先がリアルタイム通信方式であるときには前記第1データ生成手段に前記第1デジタルデータを生成させ該生成した第1デジタルデータを前記送信先へ送信するステップと、
(b)送信先がみなし音声通信方式であるときには前記第2データ生成手段に前記第2デジタルデータを生成させ該生成した第2デジタルデータを前記送信先へ送信するステップと、
を含むものである。
【0013】
このファクシミリ装置の制御方法では、送信先がリアルタイム通信方式であるときにはリアルタイム通信方式で用いる第1デジタルデータを、原稿を読み取って生成した画像データに基づいてアナログデータを介さずに生成し、この生成した第1デジタルデータを送信先へ送信する一方、送信先がみなし音声通信方式であるときにはみなし音声通信方式で用いる第2デジタルデータを、原稿を読み取って生成した画像データに基づいてアナログデータを介さずに生成し、この生成した第2デジタルデータを送信先へ送信する。一般的に、アナログデータを介してデータを送信する場合は、送信速度の制約が大きい。ここでは、アナログデータを介さずにデータを送受信するため、アナログデータを介してデータを送信先へ送信するものに比して、送信に要する時間をより短くすることができる。なお、このファクシミリ装置の制御方法において、上述したファクシミリ装置の種々の態様を採用してもよいし、また、上述したファクシミリ装置の各機能を実現するようなステップを追加してもよい。
【0014】
本発明のプログラムは、上述したファクシミリ装置の制御方法の各ステップを1又は複数のコンピュータに実現させるためのものである。このプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体(例えばハードディスク、ROM、FD、CD、DVDなど)に記録されていてもよいし、伝送媒体(インターネットやLANなどの通信網)を介してあるコンピュータから別のコンピュータへ配信されてもよいし、その他どのような形で授受されてもよい。このプログラムを一つのコンピュータに実行させるか又は複数のコンピュータに各ステップを分担して実行させれば、上述したファクシミリ装置の制御方法の各ステップが実行されるため、該制御方法と同様の作用効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
次に、本発明を実施するための最良の形態を図面を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態であるFAXシステム10の構成の概略を示す構成図である。本実施例のFAXシステム10は、LAN12に接続されインターネット16を介してFAXデータを送受信するFAX装置20と、インターネット16に接続されFAXの送信先を管理する情報管理装置としてのSIP(Session Initiation Protocol)サーバ40と、インターネット16に接続されたFAX装置50,52,54と、によって構成されている。このLAN12には、ユーザパソコン(PC)37や図示しないユーザPC,プリンタ38や図示しない他のプリンタなどが接続されている。
【0016】
FAX装置20は、各種制御を実行するCPU22と、各種処理プログラムを記憶したROM23と、データを一時的に記憶するRAM24と、記録紙に画像を印刷する印刷機構25と、記録紙上の画像を読み取る読取機構26と、LAN12と接続され外部機器との間で信号の送受信が可能なネットワークインタフェース(I/F)27と、ユーザが各種の指示を入力する操作パネル28と、を備えている。このCPU22は、バス29によって情報のやり取りが可能なように印刷機構25や読取機構26などと接続されている。RAM24には、印刷機構25に印刷させる画像データを一時的に記憶する印刷バッファや読取機構26により読み取られた画像データを一時的に記憶するスキャナバッファ、FAX通信に用いるデジタルデータ(以下FAXデータともいう)を一時的に記憶する通信用バッファなど複数の領域が設けられている。印刷機構25は、単一感光体方式と中間転写方式とを採用したフルカラーの電子写真方式の印刷装置として構成されており、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4色に色分解された各色ごとの画像の静電潜像をトナー像として現像し、記録紙に転写し加熱溶着させるものである。読取機構26は、ガラス面に載置された原稿である記録紙に向かって光を照射した後の反射光をラインイメージセンサによりレッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の各色に分解してデジタルのスキャンデータ(画像データ)を生成する、いわゆるラインイメージセンサを走査して原稿を読み取るフラットベッド型のスキャナとして構成されている。操作パネル28は、ユーザがFAX装置20に対して各種の指示を入力するためのデバイスであり、各種の指示に応じた文字、図形及び記号が表示される液晶ディスプレイである表示部28aや、表示部28aに表示されたカーソルを移動するカーソルキーや入力内容を決定する決定キー、FAX番号を入力するテンキーなどを含み各種操作を入力する操作部28bが設けられている。I/F27は、LAN12を介してルータ14と接続されており、このルータ14が接続された光回線15を介してインターネット16に接続可能となっている。
【0017】
また、このFAX装置20は、FAXデータの送受信機能として、読取機構26により生成されたデジタルのスキャンデータとITU−T勧告のFAXデータであるT.30方式のデジタルデータ(以下T.30データという)とを相互に変換するT.30画像データ変換部32と、T.30データとITU−T勧告のT.38通信方式のデジタルデータ(以下T.38データという)とを相互に変換するコーデックとしてのT.38データ変換部33と、T.38データとITU−T勧告のG.711符号化方式によるデジタルデータ(以下G.711データという)とを相互に変換するコーデックとしてのG.711D/D(デジタル/デジタル)変換部34と、呼制御用のSIPパケットを生成しSIPサーバ40と情報のやりとりを実行して通信相手との接続を行う呼設定制御部35と、ユーザからの送信指令に基づきスキャンデータと送信先とを対応づけた情報を管理するジョブ管理部36と、を備えている。T.38データ変換部33は、スキャンデータからT.38データへの変換やT.38データから画像データへの変換をアナログデータを介さずに行い、リアルタイム通信方式でデジタルデータを通信相手とやり取りするT.38ゲートウェイの機能を有している。G.711D/D変換部34は、T.38データからG.711データへの変換やG.711データからT.38データへの変換をアナログデータを介さずに行い、みなし音声通信方式でデジタルデータを通信相手とやり取りするVoIPゲートウェイの機能を有している。このG.711D/D変換部34は、T.38データに含まれるT.30データとG.711データに含まれるT.30データとを対応付けた変換テーブルを備えている。このFAX装置20では、ユーザが操作部28bを操作して送信指令を入力すると、読取機構26がスキャンデータを生成し、呼設定制御部35が送信先の情報を取得すると共に送信先との接続処理を実行し、T.30画像データ変換部32がT.30データを生成し、このT.30データから送信先の通信方式に合わせて、T.38データを生成するか、又はT.38データを介してG.711データを生成し、生成したデータをパケット単位でI/F27により送信先へ送信出力する。このように、FAX装置20では、アナログデータを介さずに通信用のデジタルデータを生成するのである。
【0018】
SIPサーバ40は、電話番号管理サーバとしての機能を有しており、インターネット16に直接又はLAN12などを介して接続されている端末同士の通信接続を行うサーバであり、各種制御を実行するCPU42と、各種制御プログラムを記憶するROM43と、データを一時記憶するRAM44と、各種アプリケーションプログラムや各種データファイルを記憶する大容量メモリであるHDD45と、LAN12に接続された外部機器との間で信号の送受信が可能なI/F46とを備えている。このCPU42は、図示しないバスによって情報のやり取りが可能なようにHDD45やI/F46などと接続されている。このSIPサーバ40は、インターネット16を介してFAX装置20,50,52,54などとデータを送受信する際には、RAM44の所定領域に設けられた受信バッファ及び送信バッファを利用して行う。HDD45には、電話番号(FAX番号)と端末のアドレスと端末の機能についての情報(例えば利用可能な通信方式など)を対応づけた送信先対応情報45aが記憶されている。SIPサーバ40は、この送信先対応情報45aを利用し、図示しない他のSIPサーバなどと情報のやりとりを行い送信先(例えばFAX装置50)のアドレスを特定すると共に送信元(例えばFAX装置20)と送信先との接続を実行する。
【0019】
FAX装置50は、T.38通信方式によりリアルタイムでFAXデータの送受信を実行するT.38FAX装置として構成されている。このFAX装置50は、図示しないネットワークインタフェース(I/F)によりインターネット16と接続されている。FAX装置52は、FAXモデムを備えたG3対応FAX装置として構成されている。このFAX装置52は、T.38ゲートウェイ51と接続されており、T.38ゲートウェイ51が接続された光回線17を介してインターネット16と接続可能となっている。FAX装置54は、FAXモデムを備えたG3対応FAX装置として構成されている。このFAX装置54は、VoIPゲートウェイ53と接続されており、VoIPゲートウェイ53が接続されたADSLなどのIP回線18を介してインターネット16と接続可能となっている。なお、FAX装置50,52,54は、制御部としてのCPU,ROM,RAMや印刷機構、読取機構の構成についてはFAX装置20と同様であるため、その説明を省略する。
【0020】
次に、こうして構成された本実施形態のFAXシステム10の動作について、まず、ユーザがFAXデータを送信する動作について説明する。図2は、FAX装置20のCPU22により実行されるFAX送信先設定送信実行処理ルーチンの一例を表すフローチャートである。このルーチンは、ROM23に記憶され、FAX装置20が起動したあと繰り返し実行される。このルーチンが実行されると、CPU22は、まず、FAXデータの送信指令がされたか否かを判定し(ステップS100)、FAXデータの送信指令がなされていないときにはそのまま待機する。ここで、送信指令の判定は、表示部28aに表示されたFAX送信先設定画面80で送信実行ボタンが押下されたか否かに基づいて行うものとした。図3は、表示部28aに表示されるFAX送信先設定画面80の説明図である。このFAX送信先設定画面80には、設定項目を選択可能なカーソル81と、設定項目としての送信先が1つである通常送信か同じデータを複数の送信先へ送信する同報送信かを設定可能な送信モード入力部82と、現在送信先として設定されているFAX番号を表示する送信先表示部83などが含まれている。ユーザは、操作部28bを操作し必要な情報をFAX送信先設定画面80に入力する。情報が入力されると、CPU22はその内容をRAM24に記憶する処理を行う。
【0021】
ステップS100でFAXデータの送信指令があると判定されたときには、CPU22は、原稿の読取処理を実行しデジタルデータである画像データを生成するよう読取機構26を駆動制御する(ステップS110)。読取処理は、読取機構26により光を原稿に照射すると共に原稿で反射した光をラインイメージセンサで読み取り出力されたアナログ信号からデジタルの画像データであるスキャンデータを生成する処理を実行する。ここでは、画像データとしてTIFFデータを生成するものとした。次に、CPU22は、送信先と画像データとを対応づけてジョブ管理部36にFAXデータ管理情報24aへ記憶させる(ステップS120)。図4は、FAXデータ管理情報24aの説明図である。このFAXデータ管理情報24aは、FAXの送信指令を行った順番を表すジョブ番号と、FAXデータと、このFAXデータの送信先であるFAX番号とを含んでいる。送信モードとして通常送信が設定されているものでは1つのFAXデータに対して1つの送信先のFAX番号が対応づけられ、送信モードとして同報送信が設定されているものでは1つのFAXデータに対して複数のFAX番号が対応づけられている。次に、CPU22は、読み取った画像データからT.30データをT.30画像データ変換部32に生成させる(ステップS130)。
【0022】
次に、CPU22は、同報送信モードが選択されているか否かをFAX送信先設定画面80に入力されRAM24に記憶された情報に基づいて判定し(ステップS140)、同報送信モードでないとき、即ち通常送信モードであるときには、ステップS150〜S200のFAX送信処理を実行する。具体的には、まず、CPU22は、呼設定制御部35に呼設定処理を実行させる(ステップS150)。ここで、呼設定処理は、呼設定制御部35に記憶されているSIPサーバ40のアドレスへSIPパケットを送信し、送信先のFAX番号に対応するアドレス及び送信先のFAX装置の性能に関する情報、例えば利用可能な通信方式や通信速度などを受信する処理を行い、送信先と通信可能となるよう呼設定を行う。続いて、CPU22は、T.30データからT.38データをT.38データ変換部33に生成させる(ステップS160)。ここでは、T.38データ変換部33は、T.30データを含むIFPパケットのフォーマットとなるようT.38データをアナログ信号を介さずに生成する。
【0023】
続いて、CPU22は、送信先が対応している通信方式がT.38データを用いるリアルタイム通信方式であるかG.711データを用いるみなし音声通信方式であるかを判定する(ステップS170)。送信先が対応している通信方式がみなし音声通信方式であるときには、T.38データからG.711データへの変換をG.711D/D変換部34に実行させる(ステップS180)。ここでは、G.711D/D変換部34は、FAXモデムによりT.30データからアナログ信号へ変調する変調方式ごとにT.38データとG.711データとを対応づけた変換テーブルを記憶しており、送信先のFAXモデムが対応する変調方式が与えられると、その変調方式に対応する変換テーブルを読み出し、この変換テーブルを用いて、T.38データに含まれるT.30データに相当する部分をG.711データへアナログ信号を介さずにデジタル/デジタル変換するものとした。
【0024】
ステップS180のあと、または、ステップS170でT.38データを用いるリアルタイム通信方式であるときには、送信先へFAXデータを送信出力する(ステップS190)。ここで、T.38データを送信出力するときには、呼設定制御部35により設定された送信先へ、IFPパケットをFAXデータとして送信先の受信速度に合わせた送信速度でI/F27から送信する。また、G.711データを送信出力するときには、呼設定制御部35により設定された送信先へ、送信元及び送信先のアドレスを格納したIPヘッダ、送受信に用いるポート番号を格納したUDPヘッダ、IPパケット番号を格納したRTPヘッダ及びFAX画像を割り当てた音声データ(T.30データ相当部分)を含むフォーマットのIPパケットをFAXデータとして送信先の受信速度に合わせた送信速度でI/F27から送信する。続いて、CPU22は、FAXデータの送信がすべて終了したか否かを判定し(ステップS200)、FAXデータの送信が終了していないときには、送信処理を継続し、FAXデータの送信が終了したときには、呼設定を解除し、このルーチンを終了する。
【0025】
一方、ステップS140で同報送信モードが選択されているときには、送信先ごとにステップS150〜S200のFAX送信処理を起動し(S210)、すべてのFAX送信処理が終了するとこのルーチンを終了する。即ち、同報送信として入力された複数の送信先の各々の通信方式に合わせてT.38データ又はG.711データをT.38データ変換部33またはG.711D/D変換部34に生成させ、この生成したデジタルデータを並行してI/F27から送信先の各々へパケット単位で送信する処理を行う。このとき、RAM24のリソースが確保可能な数だけ並行したFAX送信処理を実行するものとする。具体的には、T.38データ通信に対応するFAX装置50やT.38ゲートウェイ51に接続されたG3対応のFAX装置52へFAXデータを送信するときには、T.38データを送信し、VoIPゲートウェイ53に接続されたG3対応のFAX装置54へFAXデータを送信するときには、T.38データからFAX装置54が対応する変調方式に合わせたG.711データを生成し、この生成したG.711データを送信するのである。なお、T.38データもG.711データも受信可能なFAX装置(例えばFAX装置20と同じ機能を有する装置)にFAXデータを送信する際には、この送信先がアナログデータを介さずに受信処理可能である場合があることから、T.38データを優先的に生成して送信するものとした。こうすれば、FAX通信に要する時間をより短くする可能性が高まる。また、複数の送信先にFAXデータを送信するに際して、例えば通信方法が同じ送信先が複数あるときには、これらの送信先に対してFAXデータを重複して用いるものとしてもよい。このように、アナログデータを介さずにFAXデータを生成し、送信先へ送信するのである。このため、FAXモデムでのアナログデータへの変換や1対1での通信などによる制約がなく、複数の送信先に対する同報送信を同時並行で実行可能である。
【0026】
次に、FAXデータを受信する動作について説明する。図5は、FAX装置20のCPU22により実行されるFAX受信処理ルーチンの一例を表すフローチャートである。このルーチンは、ROM23に記憶され、FAX装置20が起動したあと所定のタイミングごと(例えば数msecごと)に繰り返し実行される。このルーチンが実行されると、CPU22は、まず、FAXデータを受信したか否かを判定し(ステップS300)、FAXデータを受信していないときにはそのままこのルーチンを終了する。なお、FAXデータを受信する際には、送信元からの接続要求により送信元が対応する通信方式に合わせて呼設定制御部35が接続処理を行うものとした。
【0027】
一方、ステップS300でFAXデータを受信したときには、受信したデータがT.38データであるかG.711データであるかを判定する(ステップS310)。この判定は、呼設定制御部35による接続設定や受信したFAXデータのヘッダ情報などに基づいて行うことができる。受信したデータがG.711データであるときには、受信したG.711データからT.38データへの変換をG.711D/D変換部34に実行させる(ステップS320)。ここでは、G.711D/D変換部34は、上述した変換テーブルを用いて、送信元のFAXモデムが対応する変調方式が与えられると、その変調方式に対応する変換テーブルを読み出し、この変換テーブルを用いて、G.711データに含まれるT.30データに相当する部分をT.38データへアナログ信号を介さずにデジタル/デジタル変換するものとした。
【0028】
ステップS320のあと、または、ステップS310で受信したデータがT.38データであるときには、CPU22は、T.38データからT.30データをT.38データ変換部33に生成させ(ステップS330)、生成したT.30データから画像データをT.30画像データ変換部32に生成させる(ステップS340)。次に、CPU22は、受信処理が終了したか否かを判定し(ステップS350)、受信処理が終了していないときには、ステップS300以降の処理を実行する。即ち、複数の送信元からのFAXデータを受信した際には、送信処理の場合と同様に、複数の送信元からのFAXデータ受信処理を並行して行うものとした。このとき、ジョブ管理部36は、受信中のいずれかのデータと送信元との情報を対応づけてFAXデータ管理情報24aに登録するものとした。ステップS350でFAXデータの受信処理が終了したときには、CPU22は印刷処理を実行するよう印刷機構25を駆動制御し(ステップS360)、このルーチンを終了する。印刷処理は、印刷機構25により、帯電させた感光体上に画像データに基づいて静電潜像を形成し、印加して帯電したトナーをこの静電潜像に付着させてトナー像を形成し、転写ベルトを介して各色のトナー像を重ね合わせ、この重ね合わせたトナー像を記録紙上に転写し、この記録紙を搬送させながら加熱,加圧し、このトナー像を記録紙の表面に定着させる処理を行う。なお、複数のFAXデータを受信した場合は、受信が終了したFAXデータから順に印刷処理を実行するものとした。
【0029】
ここで、本実施形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係を明らかにする。本実施形態の読取機構26が本発明の画像データ生成手段に相当し、I/F27が情報送受信手段に相当し、T.38データが第1デジタルデータに相当し、T.38データ変換部33が第1データ生成手段に相当し、G.711データが第2デジタルデータに相当し、G.711D/D変換部34が第2データ生成手段に相当し、CPU22が制御手段に相当し、操作パネル28が送信先情報入力手段に相当する。なお、本実施形態では、FAX装置20の動作を説明することにより本発明のファクシミリ装置の制御方法の一例も明らかにしている。
【0030】
以上詳述した本実施形態のFAX装置20によれば、送信先がリアルタイム通信方式であるときにはT.38データを、原稿を読み取って生成した画像データに基づいてアナログデータを介さずに生成し、この生成したT.38データを送信先へ送信する一方、送信先がみなし音声通信方式であるときにはG.711データを、原稿を読み取って生成した画像データに基づいてアナログデータを介さずに生成し、この生成したG.711データを送信先へ送信する。一般的に、FAXモデムを用いてアナログデータを介してデータを送受信する場合は、取り得る送信速度の最大値(例えば9.6kbps)が決まっており制約が大きいが、ここでは、アナログデータを介さずにデータを送信するため、アナログデータを介してデータを送信先へ送信するものに比して、送信に要する時間をより短くすることができる。また、複数の送信先へ送信する同報送信指示が入力されたときには、この入力された複数の送信先の各々の通信方式に合わせたFAXデータをT.38データ変換部33又はG.711D/D変換部34に生成させ、この該生成したFAXデータを並行して複数の送信先の各々へ送信させるため、一般に読み取った画像データをアナログデータを介して送信する際には複数の送信先がある場合は順に送信処理を行う必要がありいずれかの送信先で受信不能になると次以降の送信先への送信時間が遅くなることがあるが、ここでは、アナログデータを介さずにデジタルデータを送信先へ送信することからデータ送信を並行して実行可能であり、複数の送信先に対してより迅速なデータ送信を行うことができる。更に、G.711D/D変換部34が、FAX送信の際に、T.38データをデジタル−デジタル変換してG.711データを生成するため、見なし音声通信方式に比して送信速度の制約の小さなリアルタイム通信方式のデータ送信を主として、送信に要する時間をより短くしやすい。更にまた、受信したデジタルデータをアナログデータを介さずに画像データへ変換するため、アナログデータを介して受信したデータを画像データへ変換するものに比して、受信に要する時間をより短くすることができる。このとき、G.711D/D変換部34が、FAX受信の際に、G.711データをデジタル−デジタル変換してT.38データを生成するため、見なし音声通信方式に比して送信速度の制約の小さなリアルタイム通信方式のデータ受信を主として、受信に要する時間をより短くしやすい。そして、T.38データ変換部33及びG.711D/D変換部34は、T.30画像データ変換部32に対してT.38データを入出力するため、T.38通信方式に対応する既存のFAX装置へT.38データ変換部33やG.711D/D変換部34を搭載しやすい。
【0031】
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
【0032】
例えば、上述した実施形態では、画像データ(T.30データも含む)とみなし音声通信方式のデータ(G.711データ)との変換を、リアルタイム通信方式のデータ(T.38データ)を介してT.38データ変換部33及びG.711D/D変換部34により行うものとしたが、リアルタイム通信方式のデータを介さずに画像データとみなし音声通信方式のデータとを直接変換するものとしてもよい。あるいは、画像データとリアルタイム通信方式のデータとの変換は、画像データとリアルタイム通信方式のデータとを直接変換するものとしたが、みなし音声通信方式のデータを介して画像データとリアルタイム通信方式のデータとの変換を行う、即ち、みなし音声通信方式を主とするデータ変換を行うものとしてもよい。こうしても、送受信に要する時間をより短くすることができる。
【0033】
上述した実施形態では、リアルタイム通信方式のデジタルデータとしてT.38データを用い、みなし音声通信方式のデジタルデータとしてG.711データを用いるものとしたが、リアルタイム通信方式のデジタルデータやみなし音声通信方式のデジタルデータであれば特にこれに限定されずに用いることができる。
【0034】
上述した実施形態では、電話番号管理サーバとしてSIPサーバ40に送信先の情報を問い合わせるものとしたが、ITU−T勧告によるH.323プロトコルにより端末同士の接続制御を実行するH.323サーバに送信先の情報を問い合わせるものとしてもよいし、ENUM(Telephone Number Mapping)情報を管理するDNSサーバとしてのENUMサーバに送信先の情報を問い合わせるものとしてもよい。こうしても、送信先と呼設定処理を行うことができる。
【0035】
上述した実施形態では、送信モードとして通常送信と同報送信とを選択可能としたが、通常送信のみとしてもよい。また、上述した実施形態では、T.30画像データ変換部32とT.38データ変換部33とG.711D/D変換部34とにより画像データとFAXデータとを変換するものとしたが、これらの機能を有する1以上の変換部により画像データとFAXデータとを変換するものとしてもよい。
【0036】
上述した実施形態では、FAX装置20は、FAXモデムを備えないものとしたが、IPパケットでFAX情報を送受信する際にはFAXモデム(アナログデータ)を介さずにFAX情報を送受信するものとすれば、FAXモデムを備えるものとし電話回線を介してFAXデータを送受信可能なものとしてもよい。こうしても、IPパケットでFAXデータを送受信する際には、送受信に要する時間をより短くすることができる。
【0037】
上述した実施形態では、印刷機構25は、単一感光体方式と中間転写方式とを採用したフルカラーの電子写真方式を採用するものとしたが、プリントヘッド内に設けられた圧電素子又はヒータによりインクカートリッジ内のインクを加圧して記録紙Sに向かって吐出するインクジェット方式を採用してもよい。また、読取機構26は、ラインイメージセンサを走査して原稿を読み取るフラットベッド型のスキャナとしたが、ラインイメージセンサを固定し原稿を搬送してこの原稿上に形成された画像を読み取るタイプのスキャナとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】FAXシステム10の構成の概略を示す構成図である。
【図2】FAX送信先設定送信実行処理ルーチンのフローチャートである。
【図3】表示部28aに表示されるFAX送信先設定画面80の説明図である。
【図4】FAXデータ管理情報24aの説明図である。
【図5】FAX受信処理ルーチンの一例を表すフローチャートである。
【符号の説明】
【0039】
10 FAXシステム、12 LAN、14 ルータ、15 光回線、16 インターネット、17 光回線、18 IP回線、20 FAX装置、22 CPU、23 ROM、24 RAM、24a FAXデータ管理情報、25 印刷機構、26 読取機構、27 ネットワークインタフェース(I/F)、28 操作パネル、28a 表示部、28b 操作部、29 バス、32 T.30画像データ変換部、33 T.38データ変換部、34 G.711D/D変換部、35 呼設定制御部、36 ジョブ管理部、37 ユーザパソコン(PC)、38 プリンタ、40 SIPサーバ、42 CPU、43 ROM、44 RAM、45 HDD、45a 送信先対応情報、46 ネットワークインタフェース(I/F)、50 FAX装置、51 T.38ゲートウェイ、52 FAX装置、53 VoIPゲートウェイ、54 FAX装置、80 FAX送信先設定画面、81 カーソル、82 送信モード入力部、83 送信先表示部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿を読み取ってデジタルデータである画像データを生成する画像データ生成手段と、
デジタルデータを送受信可能な情報送受信手段と、
パケットにより送信先とのデータのやり取りを実行するリアルタイム通信方式で用いる第1デジタルデータを前記画像データ生成手段により生成した画像データに基づいてアナログデータを介さずに生成する第1データ生成手段と、
パケットにより送信先とのデータのやり取りを実行するみなし音声通信方式で用いる第2デジタルデータを前記画像データ生成手段により生成した画像データに基づいてアナログデータを介さずに生成する第2データ生成手段と、
送信先がリアルタイム通信方式により通信する旨の情報が前記情報送受信手段によって受信されたときには前記第1データ生成手段に前記第1デジタルデータを生成させ前記情報送受信手段に該生成した第1デジタルデータを前記送信先へ送信させる一方、送信先がみなし音声通信方式により通信する旨の情報が前記情報送受信手段によって受信されたときには前記第2データ生成手段に前記第2デジタルデータを生成させ前記情報送受信手段に該生成した第2デジタルデータを前記送信先へ送信させる制御手段と、
を備えたファクシミリ装置。
【請求項2】
請求項1に記載のファクシミリ装置であって、
送信先の情報を入力可能な送信先情報入力手段、を備え、
前記制御手段は、前記画像データ生成手段によって生成された前記画像データを前記送信先情報入力手段によって入力された複数の送信先へ送信する同報送信指示が前記送信先情報入力手段によって入力されたときには、該入力された複数の送信先の各々の通信方式に合わせた第1又は第2デジタルデータを前記第1又は第2データ生成手段に生成させ、該生成したデジタルデータを並行して前記情報送受信手段に該入力された複数の送信先の各々へ送信させる、ファクシミリ装置。
【請求項3】
前記第2データ生成手段は、第1デジタルデータをデジタル−デジタル変換して前記第2デジタルデータを生成可能であり、
前記制御手段は、前記情報送受信手段によって送信先がみなし音声通信方式である情報が受信されたときには、前記第1データ生成手段に前記第1デジタルデータを生成させ、該生成した第1デジタルデータから前記第2デジタルデータを前記第2データ生成手段に生成させる、請求項1又は2に記載のファクシミリ装置。
【請求項4】
前記第1データ生成手段は、前記第1デジタルデータから画像データをアナログデータを介さずに生成可能であり、
前記第2データ生成手段は、前記第2デジタルデータから画像データをアナログデータを介さずに生成可能であり、
前記制御手段は、送信元から前記第1デジタルデータを前記情報送受信手段が受信したときには前記受信した第1デジタルデータから画像データを前記第1データ生成手段に生成させる一方、送信元から前記第2デジタルデータを前記情報送受信手段が受信したときには前記受信した第2デジタルデータから画像データを前記第2データ生成手段に生成させる、請求項1〜3のいずれかに記載のファクシミリ装置。
【請求項5】
前記第2データ生成手段は、第2デジタルデータをデジタル−デジタル変換して前記第1デジタルデータを生成可能であり、
前記制御手段は、送信元から前記第2デジタルデータを受信したときには、該受信した第2デジタルデータから前記第1デジタルデータを前記第2データ生成手段に生成させ、該生成した第1デジタルデータから画像データを前記第1データ生成手段に生成させる、請求項3に記載のファクシミリ装置。
【請求項6】
パケットにより送信先とのデータのやり取りを実行するリアルタイム通信方式で用いる第1デジタルデータを原稿を読み取って生成したデジタルデータである画像データに基づいてアナログデータを介さずに生成する第1データ生成手段と、パケットにより送信先とのデータのやり取りを実行するみなし音声通信方式で用いる第2デジタルデータを原稿を読みとって生成した画像データに基づいてアナログデータを介さずに生成する第2データ生成手段と、を備えたファクシミリ装置の制御方法であって、
(a)送信先がリアルタイム通信方式であるときには前記第1データ生成手段に前記第1デジタルデータを生成させ該生成した第1デジタルデータを前記送信先へ送信するステップと、
(b)送信先がみなし音声通信方式であるときには前記第2データ生成手段に前記第2デジタルデータを生成させ該生成した第2デジタルデータを前記送信先へ送信するステップと、
を含むファクシミリ装置の制御方法。
【請求項7】
請求項6に記載のファクシミリ装置の制御方法の各ステップを1又は複数のコンピュータに実現させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−283610(P2008−283610A)
【公開日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−127796(P2007−127796)
【出願日】平成19年5月14日(2007.5.14)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】