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フィブロネクチンIII型ドメインに基づくスカフォールド組成物、方法及び使用
説明

フィブロネクチンIII型ドメインに基づくスカフォールド組成物、方法及び使用

タンパク質スカフォールドをコードする単離核酸、ベクター、宿主細胞、並びにその製造法及び使用法を含む、10番目のフィブロネクチンIII型(FN3)タンパク質繰り返し体の共通配列に基づくタンパク質スカフォールドには、診断用及び/若しくは治療用組成物、方法並びにデバイスの用途がある。特に、共通配列に基づいてIgGに結合するタンパク質スカフォールド分子は、診断用及び/又は治療用用途に有用であるものとして同定されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、細胞性標的に対する結合能を含む、新しい特徴を有するタンパク質スカフォールドに関する。より詳細には、本発明は、フィブロネクチンIII型(FN3)リピートの共通配列に基づくタンパク質スカフォールドを目的とする。
【背景技術】
【0002】
モノクローナル抗体は、標的分子に対する高親和性及び特異性が望まれるときに最も広く使用されるクラスの治療用タンパク質である。しかし、このような標的に結合するように改変できる非抗体タンパク質も、生物医薬品業界で関心が高い。これら「代替スカフォールド」タンパク質は、それらの低い分子量、ジスルフィド結合の欠如、高い安定性、及び原核細胞宿主での発現可能性から、従来の抗体に優る利点を有する場合がある。簡便に薬剤/毒素と抱合され、組織内に効率よく侵入し、かつ多特異的なバインダーを容易に形成するような新しい精製法が容易に適用される(Skerra 2000;Binz and Pluckthun 2005)。
【0003】
このような代替スカフォールドの1つが免疫グロブリン(Ig)フォールドである。このフォールドは、抗体の可変領域、並びに数千もの非抗体タンパク質において見られる。1つのそのようなIgタンパク質である、ヒトフィブロネクチンの10番目のフィブロネクチンIII型(FN3)リピートは、全体的なIgフォールド構造を保持しつつも、表面に露出したループにおける多数の変異に耐え得ることが示されている。したがって、複数の異なる標的に対して選択されたこれらループ及び特異的バインダーにおいて、アミノ酸変異体のライブラリが構築されている(Koideら、1998;Karatanら、2004)。そのような改変されたFN3ドメインは、重要な生物物理学的特性を保持しつつ、高い親和性で標的に結合することが見出されている(Parkerら、2005)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
潜在的代替スカフォールド分子の望ましい物理学的特性としては、高い熱安定性及び熱によるフォールディング及びアンフォールディングからの可逆性が挙げられる。タンパク質及び酵素の見かけの熱安定性を高めるため、極めて類似性の高い熱安定性配列との比較に基づく理論的設計、ジスルフィド架橋の安定化設計、α−ヘリックス特性を増加させる変異、塩橋の設計、タンパク質の表面電荷の変更、定方向進化、及び共通配列の組成物などの、様々な方法が応用されている(Lehmann and Wyss 2001)。高い熱安定性は、得られる組み換えタンパク質の収量を増し、精製した分子の溶解度を改善し、細胞内スカフォールドの活性を向上し、免疫原性を低下させ、かつ製造におけるコールドチェーンの必要性を最低限にできるため、かかるスカフォールドに望まれる特性である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、フィブロネクチンIII型(FN3)リピートタンパク質に基づくタンパク質スカフォールド、コード化又は相補的核酸、ベクター、宿主細胞、組成物、混合物、処方、デバイス、並びにこれらの製造及び使用法を提供する。好ましい実施形態では、タンパク質スカフォールドは、ヒトフィブロネクチンからの複数のFN3ドメインの共通配列からなる。更に好ましい実施形態では、本発明のタンパク質スカフォールドは、7のFN3ドメインの共通配列である。本発明のタンパク質スカフォールドは、細胞性標的タンパク質などの様々な分子に結合するよう設計することができる。
【0006】
本発明のタンパク質スカフォールドは、追加の分子又は部分、例えば、抗体のFc領域、アルブミン結合ドメイン、又はその他半減期に影響する部分を含んでよい。更なる実施形態では、本発明のタンパク質スカフォールドは、タンパク質スカフォールドをコードできる核酸分子に結合してよい。
【0007】
本発明はまた、宿主細胞中で、複数のFN3ドメインの共通配列に基づく少なくとも1つのタンパク質スカフォールドを発現するための少なくとも1つの方法であって、少なくとも1つのタンパク質スカフォールドが検出可能及び/又は回収可能な量で発現する条件下で、本明細書に記載のように宿主細胞を培養することを含む方法も提供する。
【0008】
本発明はまた、(a)本明細書に記載のような複数のFN3ドメイン及び/又はコード化核酸の共通配列に基づくタンパク質スカフォールドと、(b)好適な及び/又は製薬学的に許容できる担体又は希釈剤と、を含む、少なくとも1つの組成物も提供する。
【0009】
本発明は、フィブロネクチンIII型(FN3)リピートタンパク質、好ましくは複数のFN3ドメインの共通配列、より好ましくはヒトフィブロネクチンの複数のFN3ドメインの共通配列に基づく、タンパク質スカフォールドのライブラリ作成方法を更に含む。スカフォールド部分内の特定の位置(例えばループ領域)においてアミノ酸又は分子内アミノ酸数を(変異により)変化させて、スカフォールドの継続世代(successive generations)を作成することによりライブラリを作成する。単一ループのアミノ酸組成物を変化させること、又は複数ループを同時に変化させることにより、ライブラリを作成することができる。変化の生じるループは、変化に応じて延長あるいは短縮され得る。このようなライブラリを作成し、それぞれの位置において可能性のある全てのアミノ酸を、又は意図されたアミノ酸サブセットを含ませることができる。このライブラリメンバーを、ディスプレイ、例えばインビトロディスプレイ(DNA、RNA、リボソームディスプレイなど)、及びファージディスプレイによるスクリーニングに用いることができる。
【0010】
本発明のタンパク質スカフォールドには、還元条件下での安定性、及び高濃度における溶解度など、改善された生物物理学的特性をもたらし、大腸菌などの原核細胞系、酵母などの真核細胞系、及びウサギ網状赤血球溶血系などのインビトロ転写/翻訳系において発現及びフォールディングさせることができる。
【0011】
更なる態様では、本発明は、標的及び検出バインダーで本発明のスカフォールドライブラリをパニングすることによる、特定の標的に対して結合するスカフォールド分子の作成方法を提供する。別の関連する態様では、本発明は、所望の活性、例えば、一定の親和性で標的タンパク質への結合能を有するタンパク質スカフォールドを製造するか、又は親和性成熟させるのに用いることができるスクリーニング法を含む。親和性成熟は、ファージディスプレイ又はインビトロディスプレイなどの系を用いて、変異を誘発させ、選別を繰り返すことにより達成することができる。この工程中の突然変異誘発は、特異的スカフォールド残基に対する部位特異的突然変異誘発、エラープローンPCRによるランダム変異誘発、DNAシャフリング、及び/又はこれらの手技の組み合わせの結果であってよい。本発明は、本明細書に記載する任意の発明を更に提供する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】FN3ドメインの構造。ヒトフィブロネクチンからの10番目のFN3ドメインの結晶構造(PDB 1TTF)(Mainら、Cell 71:671〜8,1992)。多様化の対象となっているB:C、D:E及びF:Gループが、標識される。
【図2A】pH7.4のPBS中でDSCにより測定したときのヒトフィブロネクチンから精製したFN3ドメイン(7番目のドメインは除く)の溶解度プロファイル(Melting profiles)。
【図2B】pH7.4のPBS中でDSCにより測定したときのヒトフィブロネクチンから精製したFN3ドメイン(7番目のドメインは除く)の溶解度プロファイル。
【図2C】pH7.4のPBS中でDSCにより測定したときのヒトフィブロネクチンから精製したFN3ドメイン(7番目のドメインは除く)の溶解度プロファイル。
【図2D】pH7.4のPBS中でDSCにより測定したときのヒトフィブロネクチンから精製したFN3ドメイン(7番目のドメインは除く)の溶解度プロファイル。
【図2E】pH7.4のPBS中でDSCにより測定したときのヒトフィブロネクチンから精製したFN3ドメイン(7番目のドメインは除く)の溶解度プロファイル。
【図2F】pH7.4のPBS中でDSCにより測定したときのヒトフィブロネクチンから精製したFN3ドメイン(7番目のドメインは除く)の溶解度プロファイル。
【図2G】pH7.4のPBS中でDSCにより測定したときのヒトフィブロネクチンから精製したFN3ドメイン(7番目のドメインは除く)の溶解度プロファイル。
【図2H】pH7.4のPBS中でDSCにより測定したときのヒトフィブロネクチンから精製したFN3ドメイン(7番目のドメインは除く)の溶解度プロファイル。
【図2I】pH7.4のPBS中でDSCにより測定したときのヒトフィブロネクチンから精製したFN3ドメイン(7番目のドメインは除く)の溶解度プロファイル。
【図2J】pH7.4のPBS中でDSCにより測定したときのヒトフィブロネクチンから精製したFN3ドメイン(7番目のドメインは除く)の溶解度プロファイル。
【図2K】pH7.4のPBS中でDSCにより測定したときのヒトフィブロネクチンから精製したFN3ドメイン(7番目のドメインは除く)の溶解度プロファイル。
【図2L】pH7.4のPBS中でDSCにより測定したときのヒトフィブロネクチンから精製したFN3ドメイン(7番目のドメインは除く)の溶解度プロファイル。
【図2M】pH7.4のPBS中でDSCにより測定したときのヒトフィブロネクチンから精製したFN3ドメイン(7番目のドメインは除く)の溶解度プロファイル。
【図2N】pH7.4のPBS中でDSCにより測定したときのヒトフィブロネクチンから精製したFN3ドメイン(7番目のドメインは除く)の溶解度プロファイル。
【図3】ヒトフィブロネクチンからの15のFN3ドメインの多重配列整列。整列は、VectorNTIソフトウェアを使用して実行した。
【図4】ヒトフィブロネクチンからのFN3ドメイン1、5、8、10、12、14及び15の多重配列整列。整列は、VectorNTIソフトウェアを使用して実行した。
【図5A】フィブコン(fibcon)の発現及び精製。A)4〜12%のSDS−PAGE分析は、全細胞溶解物、可溶性画分、Ni−NTAフロースルー、及びNi−NTAカラムから溶出した画分を示す。B)PBS中のフィブコンのSuperdex 75精製。矢印は、溶出体積及び分子量標準の質量を示す。
【図5B】フィブコンの発現及び精製。A)4〜12%のSDS−PAGE分析は、全細胞溶解物、可溶性画分、Ni−NTAフロースルー、及びNi−NTAカラムから溶出した画分を示す。B)PBS中のフィブコンのSuperdex 75精製。矢印は、溶出体積及び分子量標準の質量を示す。
【図6】pH7.4のPBS中のフィブコンの示差走査熱量測定。
【図7】トリプトファン固有の蛍光によってモニターされた、Gu−HClにより誘導されたフィブコンのアンフォールディング。励起は280nmの波長にて生じ、発光は365nmにて生じた。
【図8】A−B、B−C、C−D、D−E、E−F、F−Gループの位置を示すフィブコンのアミノ酸配列。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明は、ヒトフィブロネクチンからのフィブロネクチンIII型(FN3)リピートタンパク質共通配列に基づく、哺乳類由来スカフォールドを非限定的に含む、単離された組み換え及び/又は合成タンパク質スカフォールド、並びに組成物、及び10番目のFN3配列に基づくタンパク質スカフォールドをコードする少なくとも1つのポリヌクレオチドを含むコード化核酸分子を提供する。本発明は、このような核酸及びタンパク質スカフォールドの製造並びに使用方法を含むが、これらに限定されない、診断用及び治療用組成物、方法及びデバイスを更に含む。
【0014】
本発明のタンパク質スカフォールドは、従来の治療に対して、局所的に、経口的に、又は血液脳関門を介して投与可能であること、大腸菌内で発現可能であることにより哺乳類細胞発現と比較して資源に応じてタンパク質の発現を増加できること、複数の標的又は同一の標的の複数のエピトープに結合する二重特異性分子に改変できること、薬剤、ポリマー、及びプローブと抱合できること、高濃度で処方できること、並びにこのような分子を病変組織及び腫瘍に効率的に侵入させられること、などの利点がある。
【0015】
更に、タンパク質スカフォールドは、抗体の可変領域を模倣するフォールドに関連し、抗体の特性の多くを有する。これを配向することで、抗体の相補性決定領域(CDR)に類似するFN3ループが露出可能になる。これらは細胞性標的に結合可能であるはずであり、このループを変化させることで、例えば、親和性成熟させることで、特定の結合特性又は関連する特性を改善することができる。
【0016】
本発明のタンパク質スカフォールドの6つのループのうち3つは、形態的に抗体の相補性決定領域(CDR1〜3)、すなわち、抗原結合領域に相当し、一方残りの3つのループは、抗体CDRと同様の方式で表面に露出している。これらのループは、以下の表3及び図8に示すように、配列番号16の残基13〜16、22〜28、38〜43、51〜54、60〜64、及び75〜81に及ぶ。好ましくは、残基22〜28、51〜54、及び75〜81のループ領域を、結合特異性及び親和性のために変化させる。これらのループ領域はランダム化されてライブラリに登録され、潜在的バインダーは、特定の標的タンパク質に対して高い親和性を有するライブラリから選択することができる。タンパク質との抗体CDRの相互作用と同様に、1つ以上のループ領域は標的タンパク質と相互作用することができる。
【0017】
本発明のスカフォールドには、例えば、共有結合性相互作用を介して、他のサブユニットを組み込むことができる。抗体の定常領域の全て又は一部をこのスカフォールドに結合することで、例えば、補体活性(ADCC)、半減期などの抗体様特性を付与することができる。例えば、エフェクター機能は、例えば、C1q結合及び/又はFcγR結合を変化させ、それにより、CDC活性及び/又はADCC活性を変えることにより、提供及び/又は制御することができる。「エフェクター機能」は、(例えば、被験体における)生物活性を活性化又は低減させる役割を果たす。エフェクター機能の例としては、C1q結合、補体依存性細胞障害(CDC)、Fc受容体結合、抗体依存性細胞性細胞障害(ADCC)、食作用、細胞表面受容体(例えば、B細胞受容体、BCR)の下方制御などが挙げられるが、これらに限定されない。このようなエフェクター機能は、結合ドメイン(例えば、タンパク質スカフォールドループ)と結合するFc領域を必要とする場合があり、様々な試験法(例えば、Fc結合アッセイ、ADCCアッセイ、CDCアッセイなど)を用いて評価することができる。
【0018】
加えて、所望の特性のため、毒素複合体、アルブミン又はアルブミンバインダー、ポリエチレングリコール(PEG)分子をスカフォールド分子に結合してよい。任意のこれらの融合体は、標準的な手法、例えば、公表されている遺伝子配列を用いて構成された組み換え融合遺伝子による融合タンパク質の発現により作成してよい。
【0019】
本発明のスカフォールドは、単量体型で単一特異的に、又は、多量体型で二重特異的若しくは多特異的(異なる標的タンパク質又は同一の標的タンパク質上のエピトープに対して)に使用できる。結合は、共有結合性又は非共有結合性であってよい。例えば、二量体の二重特異的スカフォールドは、第1標的タンパク質又はエピトープに対して特異性を有する1つのサブユニット、かつ第2標的タンパク質又はエピトープに対して特異性を有する2つ目のサブユニットを有する。スカフォールドサブユニットは、結合価、つまり抗原の結合活性を増加することができる、様々な立体構造で連結してよい。
【0020】
本明細書で用いるとき、「抗体」としては、重鎖若しくは軽鎖の相補性決定領域(CDR)又はそのリガンド結合部、重鎖若しくは軽鎖の可変領域、重鎖若しくは軽鎖の定常領域、フレームワーク領域、又はその任意の部分の少なくとも1つなどの、ただしこれらに限定されない、免疫グロブリン分子の少なくとも一部を含む任意のタンパク質又はペプチド含有分子が挙げられる。このような抗体は所望により、更に特異的なリガンドに影響を及ぼし、限定するものではないが、例えばこのような抗体は、インビトロ、インサイチュ及び/又はインビボで、少なくとも1つの活性若しくは結合、又は受容体活性若しくは結合を、調節、低減、増大、拮抗、作動、軽減、緩和、遮断、阻害、無効化及び/又は干渉する。
【0021】
用語「抗体」は、抗体、その消化断片、特定部分及び変異体を更に含むことを意図し、これには抗体模倣薬が非限定的に挙げられ、又は抗体の構造及び/若しくは機能を模倣する抗体の部分若しくはその特定断片若しくは一部を含み、単鎖抗体、単一ドメイン抗体及びその断片が非限定的に挙げられる。機能断片としては、特定の標的に結合する抗原結合断片が挙げられる。例えば、Fab(例えば、パパイン消化による)、Fab’(例えば、ペプシン消化及び部分的還元による)、及びF(ab’)2(例えば、ペプシン消化による)、facb(例えば、プラスミン消化による)、pFc’(例えば、ペプシン又はプラスミン消化による)、Fd(例えば、ペプシン消化、部分的還元、及び再集合による)、Fv又はscFv(例えば、分子生物学的技術による)断片が挙げられるが、これらに限定されない、特定の標的又はその一部に結合できる抗体断片が、本発明に含まれる(例えば、上記のColligan,Immunology,参照のこと)。
【0022】
このような断片は、当該技術分野において既知であるような、及び/又は本明細書に記載のような、酵素的切断、合成又は組み換え技術により生成できる。抗体はまた、1つ以上の終止コドンが天然の終止部位の上流に導入されている抗体遺伝子を用いて、種々の切断型で生成できる。例えば、F(ab’)2重鎖部をコードする遺伝子の組み合わせは、重鎖のCH1ドメイン及び/又はヒンジ領域をコードするDNA配列を含むよう設計することができる。抗体の種々の部分を従来の技術により化学的に連結でき、又は遺伝子工学技術を用いて隣接タンパク質(contiguous protein)として調製できる。
【0023】
本発明のスカフォールドタンパク質を用いて細胞、組織、器官又は動物(哺乳類及びヒトを含む)で測定し、又は効果を及ぼして、免疫疾患若しくは疾病、循環器疾患若しくは疾病、感染性、悪性、及び/若しくは神経性疾患若しくは疾病、又は他の既知の若しくは特定の関連症状の少なくとも1つから選択されるが、これらに限定されない、少なくとも1つの疾病又は症状を診断する、モニターする、調節する、処置する、緩和する、発生を予防するのを助ける、又は症状を低減することができる。
【0024】
このような方法は、このような症状の調節、処置、軽減、予防、若しくは低減する効果、又は機序を必要としている細胞、組織、器官、動物又は患者に、少なくとも1つのスカフォールドタンパク質を含む組成物又は医薬組成物を有効量投与することを含んでよい。有効量は、本明細書に記載のように、又は関連分野で既知のように、既知の方法を用いて行い決定するとき、単回(例えば、ボーラス)、複数回、若しくは持続投与あたり約0.001〜500mg/kgの量、又は単回、複数回、若しくは持続投与あたり0.01〜5000μg/mLの血清濃度を達成する量、又はこの中の任意の有効範囲若しくは値を含んでよい。
【0025】
本発明のスカフォールドタンパク質−産生及び作製
本発明の少なくとも1つのスカフォールドタンパク質は、所望により、当該技術分野において周知の細胞株、混合細胞株、不死化細胞又は不死化細胞のクローン集団によって産生することができる。例えば、Ausubelら編、Current Protocols in Molecular Biology,John Wiley & Sons,Inc.,NY,NY(1987〜2001);Sambrookら、Molecular Cloning:A Laboratory Manual,2nd Edition,Cold Spring Harbor,NY(1989);Harlow及びLane、Antibodies,a Laboratory Manual,Cold Spring Harbor,NY(1989);Colliganら編、Current Protocols in Immunology,John Wiley & Sons,Inc.,NY(1994〜2001);Colliganら、Current Protocols in Protein Science,John Wiley & Sons,NY,NY,(1997〜2001)を参照されたい。
【0026】
当該技術分野において既知のように、スカフォールドタンパク質から、アミノ酸を変更、付加、及び/又は欠失して、免疫原性を低減する、又は結合、親和性、会合速度、解離速度、結合活性、特異性、半減期、安定性、溶解度、若しくは任意のその他好適な特性を低減、増強、若しくは変化させることができる。
【0027】
所望により、スカフォールドタンパク質を、抗原に対する高い親和性及びその他の好適な生物学的特性を保持させたまま変化させることができる。この目的を達成するため、スカフォールドタンパク質を、所望により親配列及び改変配列の三次元モデルを使用して、親配列及び様々な概念的改変産物の分析プロセスによって調製することができる。三次元モデルが一般的に利用可能であり、当業者によく知られている。選択された候補配列の考えられる三次元立体構造を図示し表示するコンピュータプログラムが使用可能であり、潜在的な免疫原性を計測することができる(例えば、Xencor,Inc.(Monrovia,CA)のImmunofilterプログラム)。これらの表示を調べることにより、候補配列の機能における残基の役割として可能性の高いものの分析、すなわち、候補のスカフォールドタンパク質が、その抗原に結合する能力に影響を及ぼす残基の分析が可能となる。このようにして、標的抗原に対する親和性などの望ましい特性が達成されるように、親配列及び参照配列から残基を選択し組み合わせることができる。上記手順の別の方法として、又はそれに加えて、その他好適な改変方法を使用できる。
【0028】
スクリーニング
類似するタンパク質又は断片に特異的に結合するタンパク質スカフォールドのスクリーニングを、ヌクレオチド(DNA若しくはRNAディスプレイ)又はペプチドディスプレイライブラリ、例えば、インビトロディスプレイを用いて便利に達成することができる。この方法は、望ましい機能又は構造をもつ個々のメンバーについてペプチドの大規模コレクションをスクリーニングすることを含む。表示されるヌクレオチド又はペプチド配列の長さは、3〜5000個又はそれ以上のヌクレオチド又はアミノ酸、しばしば5〜100個のアミノ酸、更にしばしば約8〜25個のアミノ酸であり得る。ペプチドライブラリを作成するための直接的な化学合成方法に加えて、複数の組換えDNA方法も記述されている。1つのタイプには、バクテリオファージ又は細胞の、表面上のペプチド配列のディスプレイが関与している。それぞれのバクテリオファージ又は細胞は、特定のディスプレイされたペプチド配列をコードするヌクレオチド配列を含有する。このような方法は、国際公開第91/17271号、同第91/18980号、同第91/19818号、及び同第93/08278号に記載されている。
【0029】
ペプチドのライブラリを作成するための他のシステムは、インビトロ化学合成及び組み換え方法の両方の局面を有する。国際公開第92/05258号、同第92/14843号、及び同第96/19256号を参照のこと。米国特許第5,658,754号及び同第5,643,768号も参照のこと。ペプチドディスプレイライブラリ、ベクター及びスクリーニングキットはInvitrogen(Carlsbad,CA)及びCambridge Antibody Technologies(Cambridgeshire,UK)のような供給元から市販されている。例えば、Enzonに譲渡された米国特許第4704692号、同第4939666号、同第4946778号、同第5260203号、同第5455030号、同第5518889号、同第5534621号、同第5656730号、同第5763733号、同第5767260号、同第5856456号、Dyaxに譲渡された同第5223409号、同第5403484号、同第5571698号、同第5837500号、Affiymaxに譲渡された同第5427908号、同第5580717号、Cambridge Antibody Technologiesに譲渡された同第5885793号、Genentechに譲渡された同第5750373号、Xomaに譲渡された同第5618920号、同第5595898号、同第5576195号、同第5698435号、同第5693493号、同第5698417号、上記Colligan、上記Ausubel、又は上記Sambrookを参照のこと。
【0030】
本発明のタンパク質スカフォールドは、ヒト又はその他哺乳類のタンパク質に、広範な親和性(KD)で結合することができる。好ましい実施形態では、少なくとも1つの本発明のタンパク質スカフォールドは、所望により、高い親和性、例えば、当業者により実施されるように、表面プラズモン共鳴又はKinexa法で測定されるとき、KDが約10-7M以下、例えば、限定するものではないが、0.1〜9.9(又はこのうちの任意の範囲若しくは値)×10-8、10-9、10-10、10-11、10-12、10-13、10-14、10-15又はこのうちの任意の範囲若しくは値で、標的タンパク質に結合することができる。
【0031】
抗原に対するタンパク質スカフォールドの親和性又は結合活性は、任意の好適な方法を用いて実験的に決定できる(例えば、Berzofskyら、「Antibody−Antigen Interactions」、In Fundamental Immunology、Paul,W.E.編、Raven Press:New York,NY(1984);Kuby,Janis Immunology,W.H.Freeman and Company:New York,NY(1992)、及び本明細書に記載される方法を参照のこと)。特定のタンパク質スカフォールド−抗原相互作用の測定される親和性は、異なる条件(例えば、塩濃度、pH)下で測定される場合に異なる場合がある。したがって、親和性及びその他抗原結合パラメータ(例えば、KD、Kon、Koff)の測定は、好ましくは、タンパク質スカフォールド及び抗原の標準化溶液、及び本明細書で記載される緩衝液などの標準化緩衝液を用いて行われる。
【0032】
本発明のタンパク質スカフォールドと標的タンパク質への結合を競合するのは、及び/又はエピトープ領域を共有するのは、どのタンパク質、抗体、及びその他拮抗物質であるのかを確認するため、本発明のタンパク質スカフォールドについて競合アッセイを実施することができる。容易に当業者に知られるように、これらのアッセイは、タンパク質上の限られた結合部位に対する、拮抗物質又はリガンド間の競合を評価する。競合の前後でタンパク質及び/又は抗体を固定化又は不溶化し、例えば、デカント(タンパク質/抗体を予め不溶化した場合)又は遠心分離(競合反応後タンパク質/抗体を沈殿した場合)により、標的タンパク質に結合したサンプルを未結合のサンプルと分離する。また、標的タンパク質にタンパク質スカフォールドが結合したことにより、又は結合しなかったことにより機能が変わるかどうか、例えば、タンパク質スカフォールド分子が、例えば、ラベルの酵素活性を阻害又は強化するかどうかにより、競合結合を決定してもよい。当該技術分野において周知のような、ELISA及びその他機能性アッセイを使用してよい。
【0033】
核酸分子
本発明のタンパク質スカフォールドをコードする核酸分子は、mRNA、hnRNA、tRNA若しくは任意の他の形態などのRNAの形態、又はクローニングにより得られる若しくは合成的に生成されるcDNA及びゲノムDNAが挙げられるがこれらに限定されないDNAの形態、又はこれらの任意の組み合わせであってよい。DNAは、3本鎖、2本鎖若しくは1本鎖、又はこれらの任意の組み合わせであってよい。DNA又はRNAの少なくとも1本の鎖の任意の部分は、センス鎖としても知られるコード鎖であってよく、又はアンチセンス鎖と呼ばれる、非コード鎖であってもよい。
【0034】
本発明の単離核酸分子には、本明細書に記載のように、及び/又は当該技術分野において既知のように、1つ以上のイントロン(例えば、限定するものではないが、少なくとも1つのタンパク質スカフォールドの少なくとも1つの特定の部位)を任意に有するオープンリーディングフレーム(ORF)を含む核酸分子、標的タンパク質に結合するタンパク質スカフォールド又はループ領域のコード配列を含む核酸分子、及び上述のものとは実質的に異なるヌクレオチド配列を含むが、遺伝コードの縮重に起因して、タンパク質スカフォールドを依然としてコードする核酸分子を含むことができる。当然のことながら、遺伝コードは、当該技術分野においてよく知られている。したがって、当業者には、本発明の特異的なタンパク質スカフォールドをコードする、これらの変性核酸変異体を作成することは、日常的であるであろう。例えば、上記のAusubelら、を参照されたい。かかる核酸変異体は、本発明に含まれる。
【0035】
本明細書に記されているように、タンパク質スカフォールドをコードする核酸を含む本発明の核酸分子には、単独でタンパク質スカフォールド断片のアミノ酸配列をコードするもの、全タンパク質スカフォールド又はその一部分についてのコード配列、タンパク質スカフォールド、断片又は一部分についてのコード配列、並びに付加的配列、例えばスプライシング及びポリアデニル化シグナルを含む、転写、mRNAプロセシングにおいて役割を果たす転写された非翻訳配列(例えば、リボソーム結合及びmRNAの安定性)といった非コード5’及び3’配列を含むが、これらに限定されない、付加的な非コード配列を伴う、少なくとも1つのイントロンなどの、前述の付加的なコード配列を伴うか否かを問わない、少なくとも1つのシグナルリーダー又は融合ペプチドのコード配列、付加的なアミノ酸(例えば付加的な機能を提供するものなど)をコードする付加的なコード配列、を含んでよいが、これらに限定されない。したがって、タンパク質スカフォールドをコードする配列は、マーカー配列、例えば、タンパク質スカフォールド断片又は一部分を含む融合タンパク質スカフォールドの精製を容易にするペプチドをコードする配列と融合させてよい。
【0036】
本明細書に記載のポリヌクレオチドに選択的にハイブリダイズするポリヌクレオチド
本発明は、本明細書で開示されるポリヌクレオチドに対して、選択的なハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズする単離核酸を提供する。したがって、本実施形態のポリヌクレオチドは、このようなポリヌクレオチドを含む核酸を単離、検出、及び/又は定量するために使用することができる。例えば、本発明のポリヌクレオチドを使用して、蓄積されたライブラリにおける部分又は完全長クローンを同定、単離、又は増幅することができる。いくつかの実施形態においては、ポリヌクレオチドは、単離された、又はそうでなければヒト若しくは哺乳類の核酸ライブラリからのcDNAに相補的な、ゲノム配列又はcDNA配列である。
【0037】
好ましくは、cDNAライブラリは完全長配列の少なくとも80%、好ましくは完全長配列の少なくとも85%又は90%、より好ましくは完全長配列の少なくとも95%を含む。cDNAライブラリは、稀な配列の発現量を増大させるために正規化してよい。相補的な配列に対して低い配列同一性をもつ配列とともに使用される、ストリンジェンシーが低度又は中程度のハイブリダイゼーション条件が典型的であるが、排他的ではない。ストリンジェンシーが中程度及び高度の条件は、所望により、より高い同一性をもつ配列に対して使用することができる。低ストリンジェンシーな条件は、約70%の配列同一性をもつ配列の選択的ハイブリダイゼーションを可能にし、オルソロガス又はパラロガスな配列を同定するために利用できる。
【0038】
所望により、本発明のポリヌクレオチドは本明細書に記載されるポリヌクレオチドによってコードされるタンパク質スカフォールドの少なくとも一部をコードすることになる。本発明のポリヌクレオチドは、本発明のタンパク質スカフォールドをコードするポリヌクレオチドに対する選択的ハイブリダイゼーションのために利用可能な核酸配列を含む。例えば、上記Ausubel、上記Colliganを参照されたい。これらはそれぞれ参照により全体が本明細書に組み込まれる。
【0039】
核酸の構築
本発明の単離核酸は、当該技術分野において周知のように、
(a)組換え方法、(b)合成方法、(c)精製方法、及び/又は、
(d)これらの組み合わせ、を使用して作ることができる。
【0040】
核酸は、本発明のポリヌクレオチドに加えて、便利に配列を含むことができる。例えば、1つ以上のエンドヌクレアーゼ制限酵素認識部位を含むマルチクローニングサイトを、核酸に挿入して、ポリヌクレオチドの単離に役立てることができる。また、翻訳可能な配列を挿入して、本発明の翻訳されたポリヌクレオチドの単離に役立てることができる。例えば、ヘキサヒスチジンマーカー配列は、本発明のタンパク質を精製するための便利な手段を提供する。本発明の核酸(コード配列を除く)は、所望により、本発明のポリヌクレオチドのクローニング及び/又は発現のためのベクター、アダプター、又はリンカーである。
【0041】
追加の配列をかかるクローニング及び/又は発現配列に付加して、クローニング及び/又は発現におけるそれらの機能を最適化し、ポリヌクレオチドの単離に役立てることができるか、又は細胞へのポリヌクレオチドの導入を改善することができる。クローニングベクター、発現ベクター、アダプター、及びリンカーの使用は、当該技術分野において周知である(例えば、上記Ausubel又は上記Sambrookを参照されたい)。
【0042】
核酸を構築するための組み換え方法
例えば、RNA、cDNA、ゲノムDNA、又はこれらの任意の組み合わせのような本発明の単離核酸組成物は、当業者に既知の任意の数のクローニング手順を用いて生物源から得ることができる。いくつかの実施形態において、本発明のポリヌクレオチドに対してストリンジェントな条件下で選択的にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドプローブが、cDNA又はゲノムDNAライブラリ内の望ましい配列を同定するために使用される。RNAの単離、並びに、cDNA及びゲノムライブラリの構築は、当業者にとって周知である(例えば、上記Ausubel又は上記Sambrookを参照されたい)。
【0043】
核酸のスクリーニング及び単離方法
本明細書で開示されているような、本発明のポリヌクレオチドの配列に基づいたプローブを用いて、cDNA又はゲノムライブラリをスクリーニングすることができる。プローブを使用して、同じ又は異なる生体内の相同遺伝子を単離するため、ゲノムDNA又はcDNA配列にハイブリダイズさせることができる。当業者であれば、アッセイにさまざまな度合のハイブリダイゼーションストリンジェンシーを用いることができ、ハイブリダイゼーション又は洗浄媒質のいずれかをストリンジェントであり得ることは明らかであろう。ハイブリダイゼーションのための条件がストリンジェントになるにつれて、二重鎖形成が生じるための、プローブと標的の間に必要な相補性の程度は大きくなるはずである。ストリンジェンシーの程度は、温度、イオン強度、pH、及びホルムアミドなどの部分的変性溶媒の存在のうちの、1つ以上によって制御することができる。例えば、ハイブリダイゼーションのストリンジェンシーは、例えば、0%〜50%の範囲内でのホルムアミド濃度の操作を通して反応溶液の極性を変えることにより都合良く変更される。検出可能な結合のために必要な相補性(配列同一性)の程度は、ハイブリダイゼーション媒質及び/又は洗浄媒質のストリンジェンシーに従って変化する。相補性の程度は、最適には100%、又は70〜100%、又はその中の任意の範囲若しくは値である。しかしながら、プローブ及びプライマー内のわずかな配列変動は、ハイブリダイゼーション及び/又は洗浄媒質のストリンジェンシーを低下させることで補償できるということを理解すべきである。
【0044】
RNA又はDNAの増幅方法は、当該技術分野において周知であり、本明細書で紹介する教示及び指針に基づいて、過度の実験なしに、本発明にしたがって使用可能である。
【0045】
既知のDNA又はRNA増幅方法としては、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)及び関連する増幅プロセス(例えば、米国特許第4,683,195号、同第4,683,202号、同第4,800,159号、同第4,965,188号(Mullisら)、同第4,795,699号、及び同第4,921,794号(Taborら)、同第5,142,033号(Innisら)、同第5,122,464号(Wilsonら)、同第5,091,310号(Innis)、同第5,066,584号(Gyllenstenら)、同第4,889,818号(Gelfandら)、同第4,994,370号(Silverら)、同第4,766,067号(Biswas)、同第4,656,134号(Ringold)及び二本鎖DNA合成のためのテンプレートとして標的配列に対するアンチセンスRNAを用いるRNA媒介増幅(米国特許第5,130,238号(Malekら)、商標NASBA)が挙げられるがこれらに限定されず、これらの参考文献の全内容は参照により本明細書に組み込まれる。(例えば、上記Ausubel又は上記Sambrookを参照されたい)。
【0046】
例えば、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)技術を用いて、ゲノムDNA又はcDNAライブラリから直接、本発明のポリヌクレオチド及び関連する遺伝子の配列を増幅することができる。PCR及び他のインビトロ増幅方法はまた、例えば、発現すべきタンパク質をコードする核酸配列をクローニングする、サンプル中の所望のmRNAの存在を検出するため、核酸の配列決定のため、又は他の目的のためのプローブとして用いるための核酸を作成するのに有用である場合がある。インビトロ増幅方法を通して当業者を導くのに十分な技術の例は、上記Berger、上記Sambrook及び上記Ausubel並びに米国特許第4,683,202号(Mullisら、1987)、及びInnisら、PCR Protocols A Guide to Methods and Applications,Eds.,Academic Press Inc,San Diego,CA(1990)に見られる。ゲノムPCR増幅用の市販キットは当該技術分野において既知である。例えば、Advantage−GC Genomic PCR Kit(Clontech)を参照のこと。加えて、例えば、T4遺伝子32タンパク質(Boehringer Mannheim)を用いて、長いPCR産物の収率を改善することができる。
【0047】
核酸を構築するための合成方法
本発明の単離核酸は、既知の方法による直接化学合成によっても調製可能である(例えば、上記Ausubelらを参照)。化学合成は、一般に、相補的配列とのハイブリダイゼーションによって、又は1本鎖をテンプレートとして使用するDNAポリメラーゼでの重合によって、2本鎖DNAに変換可能な1本鎖オリゴヌクレオチドを生成する。当業者であれば、DNAの化学合成は約100以上の塩基の配列に限定され得るものの、より長い配列は、より短い配列のライゲーションによって得ることができることを認識するであろう。
【0048】
組み換え発現カセット
本発明は、本発明の核酸を含む組み換え発現カセットを更に提供する。本発明の核酸配列、例えば、本発明のタンパク質スカフォールドをコードするcDNA又はゲノム配列を用いて、少なくとも1つの所望の宿主細胞に導入できる組み換え発現カセットを構築することができる。組み換え発現カセットは、典型的には、意図される宿主細胞においてポリヌクレオチドの転写を導く、転写開始調節配列に機能的に連結される、本発明のポリヌクレオチドを含む。異種及び非異種(すなわち、内因性)プロモーターの両方を使用して、本発明の核酸の発現を導くことができる。
【0049】
いくつかの実施形態では、プロモーター、エンハンサー、又は他の構成要素として機能する単離核酸を、本発明のポリヌクレオチドの発現を上方又は下方調節するために、本発明のポリヌクレオチドの非異種形の適切な位置(上流、下流又はイントロン内)に導入することができる。例えば、インビボ又はインビトロで、変異、欠失及び/又は置換により、内因性プロモーターを変化させることができる。
【0050】
ベクター及び宿主細胞
本発明はまた、本発明の単離核酸分子を含むベクター、組換えベクターで遺伝子組換えされている宿主細胞、及び当該技術分野において周知であるような組換え技術による少なくとも1つのタンパク質スカフォールドの産生にも関与する。例えば、Sambrookら、上記、Ausubelら、上記を参照されたい。これらはそれぞれ参照により全体が本明細書に組み込まれる。
【0051】
ポリヌクレオチドは、所望により、宿主の増殖についての選択マーカーを含有するベクターに連結することができる。一般に、プラスミドベクターは、リン酸カルシウム沈殿物のような沈殿物内、又は荷電脂質との複合体内に導入される。ベクターがウイルスである場合は、適切なパッケージング細胞株を用いてインビトロでこれをパッケージングし、その後、宿主細胞内に形質導入することができる。
【0052】
DNA挿入物は、適切なプロモーターに機能的に連結されるべきである。発現コンストラクトは、転写開始部位、転写終結部位、及び転写された領域内の、翻訳のためのリボソーム結合部位を更に含む。コンストラクトにより発現する成熟した転写産物のコード部分は、好ましくは、翻訳されるべきmRNAの最後に適切に位置する開始及び終止コドン(例えば、UAA、UGA、又はUAG)で始まる翻訳を含み、哺乳類又は真核生物細胞の発現ではUAA及びUAGが好ましい。
【0053】
発現ベクターは、好ましくは少なくとも1つの選択可能なマーカーを含むが、これは任意である。このようなマーカーとしては、例えば、真核細胞培養時のメトトレキサート(MTX)、ジヒドロ葉酸還元酵素(DHFR、米国特許第4,399,216号、同第4,634,665号、同第4,656,134号、同第4,956,288号、同第5,149,636号、同第5,179,017号)、アンピシリン、ネオマイシン(G418)、マイコフェノール酸、又はグルタミンシンセターゼ(GS、米国特許第5,122,464号、同第5,770,359号、同第5,827,739号)耐性、及び、大腸菌及びその他の細菌若しくは原核細胞を培養する際のテトラサイクリン又はアンピシリン耐性遺伝子が挙げられるが、これらに限定されない(上記特許は参照により全体が本明細書に組み込まれる)。上記の宿主細胞に対して適切な培養培地及び条件は、当該技術分野において既知である。適切なベクターは、当事者にとって容易に明白となる。宿主細胞へのベクターコンストラクトの導入は、リン酸カルシウムトランスフェクション、DEAE−デキストラン媒介トランスフェクション、カチオン性脂質媒介トランスフェクション、エレクトロポレーション、形質導入、感染又は他の既知の方法により影響を受ける場合がある。このような方法については、上記Sambrook、第1〜4及び16〜18章、上記Ausubel、第1、9、13、15、16章などのように、当該技術分野において記述されている。
【0054】
本発明の少なくとも1つのタンパク質スカフォールドは、融合タンパク質などの修飾された形態で発現され得、分泌シグナルだけでなく、追加の異種機能領域も含むことができる。例えば、追加アミノ酸の領域、特に荷電アミノ酸をタンパク質スカフォールドのN末端に追加して、精製中又は後処理中、及び保存中に、宿主細胞における安定性及び持続性を改善することができる。また、ペプチド部分を本発明のタンパク質スカフォールドに追加して、精製を促進することもできる。タンパク質スカフォールド又は少なくとも1つのその断片の最終調製前に、このような領域を除去することができる。このような方法は、上記Sambrook、17.29〜17.42及び18.1〜18.74章、上記Ausubel、16、17及び18章のような、多くの標準的な実験室マニュアルに記載されている。
【0055】
当業者であれば、本発明のタンパク質をコードする核酸の発現に利用可能な多数の発現系について精通している。別の方法としては、本発明の核酸は、本発明のタンパク質スカフォールドをコードする内因性DNAを含む宿主細胞内で(操作により)作動させることにより、宿主細胞内で発現させることができる。このような方法は、米国特許第5,580,734号、同第5,641,670号、同第5,733,746号、及び同第5,733,761号に記載されているように、当該技術分野において周知であり、これらは参照により全体が本明細書に組み込まれる。
【0056】
タンパク質スカフォールド、特定の部分、又はその変異体の産生に有用な細胞培養の実例は、当該技術分野において既知の細菌、酵母、及び哺乳類細胞である。哺乳類細胞系は、しばしば単層の細胞の形態をとるが、哺乳類細胞の懸濁液又はバイオリアクターも使用可能である。無傷なグリコシル化タンパク質を発現可能な多数の好適な宿主細胞株が当該技術分野において開発されており、これにはCOS−1(例えばATCC CRL 1650)、COS−7(例えばATCC CRL−1651)、HEK293、BHK21(例えばATCC CRL−10)、CHO(例えばATCC CRL1610)及びBSC−1(例えばATCC CRL−26)細胞株、Cos−7細胞、CHO細胞、hepG2細胞、P3X63Ag8.653、SP2/0−Ag14、293細胞、HeLa細胞などが挙げられ、これらは例えば、アメリカ培養細胞系統保存機関(American Type Culture Collection)(Manassas,Va)(www.atcc.org)から容易に入手できる。好ましい宿主細胞には、骨髄腫及びリンパ腫細胞などのリンパ系起源の細胞が挙げられる。特に好ましい宿主細胞はP3X63Ag8.653細胞(ATCC登録番号CRL−1580)及びSP2/0−Ag14細胞(ATCC登録番号CRL−1851)である。特に好ましい実施形態では、組み換え細胞は、P3X63Ab8.653又はSP2/0−Ag14細胞である。
【0057】
これらの細胞における発現ベクターは、例えば、複製起点、プロモーター(例えば、SV40後期又は初期プロモーター、CMVプロモーター(米国特許第5,168,062号、同第5,385,839号)、HSV tkプロモーター、pgk(ホスホグリセリン酸キナーゼ)プロモーター、EF−1アルファプロモーター(米国特許第5,266,491号))、少なくとも1つのヒトプロモーター、エンハンサー、及び/又はプロセシング情報部位、例えばリボゾーム結合部位、RNAスプライス部位、ポリアデニル化部位(例えば、SV40ラージT AgポリA付加部位)、及び転写終結配列に限定されない、1つ以上の発現調節配列を含むことができる。例えば、上記Ausubelら、上記Sambrookら、を参照されたい。本発明の核酸又はタンパク質の生成に有用な他の細胞は既知であり、及び/又は例えば、American Type Culture Collectionの細胞株及びハイブリドーマのカタログ(www.atcc.org)若しくは他の既知の若しくは商業的供給源から入手可能である。
【0058】
真核宿主細胞が利用されるとき、典型的には、ベクター内にポリアデニル化又は転写終結配列が組み込まれる。終結配列の一例は、ウシ成長ホルモン遺伝子からのポリアデニル化配列である。転写の正確なスプライシングのための配列も、同様に含むことができる。スプライシング配列の一例は、SV40由来のVP1イントロンである(Spragueら、J.Virol.45:773〜781(1983))。加えて、宿主細胞内の複製を制御するための遺伝子配列を、当該技術分野において既知のとおりに、ベクター内に組み込むことができる。
【0059】
タンパク質スカフォールドの精製
タンパク質スカフォールドは、プロテインA精製、硫酸アンモニウム又はエタノール沈殿、酸抽出、アニオン又はカチオン交換クロマトグラフィー、ホスホセルロースクロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、アフィニティクロマトグラフィー、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィー及びレクチンクロマトグラフィーが挙げられるが、これらに限定されない、周知の方法により、組換え細胞培養物から回収し、精製することができる。高速液体クロマトグラフィー(「HPLC」)を精製に利用することもできる。例えば、Colligan、Current Protocols in Immunology又はCurrent Protocols in Protein Science,John Wiley & Sons,Inc.,NY,NY(1997〜2001)の、例えば、第1、4、6、8、9、10章を参照されたい。これらはそれぞれ参照により全体が本明細書に組み込まれる。
【0060】
本発明のタンパク質スカフォールドには、天然に精製された産物、化学合成手順の産物、及び例えば、大腸菌、酵母、高等植物、昆虫及び哺乳類細胞などの原核細胞又は真核生物宿主から組み換え技術により産生された産物が含まれる。組み換え産生手順において利用される宿主に応じて、本発明のタンパク質スカフォールドは、グリコシル化されていてもよく、又はグリコシル化されていなくてもよい。このような方法については数多くの標準的な実験室マニュアル、例えば、上記Sambrook、第17.37〜17.42章、上記Ausubel、第10、12、13、16、18、及び20章、上記Colligan,Protein Science、第12〜14章の中で記載されており、これらはそれぞれ参照により全体が本明細書に組み込まれる。
【0061】
アミノ酸コード
本発明のタンパク質スカフォールドを構成するアミノ酸は、略語化されることが多い。アミノ酸表記は、その1文字コード、その3文字コード、名称、又は3つのヌクレオチドのコドンによりアミノ酸を表記することにより示すことができ、当該技術分野においてよく理解されている(Alberts,B.ら、Molecular Biology of The Cell,Third Ed.,Garland Publishing,Inc.,New York,1994を参照のこと)。本発明のタンパク質スカフォールドは、本明細書で特定されるように、自然変異又はヒトによる操作のいずれかによる、1つ以上のアミノ酸の置換、欠失又は付加を含むことができる。本発明のタンパク質スカフォールド内の機能上不可欠であるアミノ酸は、部位特異的変異導入又はアラニンスキャニング変異導入などの、当該技術分野において既知の方法により同定できる(例えば、上記Ausubel、8、15章;Cunningham and Wells,Science,244:1081〜1085(1989))。後者の手順では、分子内の全ての残基毎に1つずつアラニン置換変異が導入される。次いで得られた置換変異分子は、例えば(ただし制限されるものではないが)少なくとも1つの中和活性などの生物活性について、試験される。タンパク質スカフォールド結合にとって重要な部位もまた、結晶化、核磁気共鳴又は光親和性標識などの構造解析によって同定することができる(Smithら、J.Mol.Biol.224:899〜904(1992)及びde Vosら、Science 255:306〜312(1992))。
【0062】
当業者には明らかなように、本発明には、本発明の少なくとも1つの生物活性のあるタンパク質スカフォールドが含まれている。生物活性のあるタンパク質スカフォールドは、天然(非合成)、内因性、又は関連する、及び既知のタンパク質スカフォールドの、少なくとも20%、30%又は40%、好ましくは少なくとも50%、60%又は70%、最も好ましくは少なくとも80%、90%、又は95%〜1000%以上の比活性を有する。酵素活性及び基質特異性のアッセイ及び定量測定の方法は、当業者にとって周知である。
【0063】
別の態様では、本発明は、有機部分の共有結合連結により修飾される、本明細書に記載されているようなタンパク質スカフォールド及び断片に関する。そのような修飾によって、薬物動態学特性(例えば、インビボ血清半減期の延長)の改善されたタンパク質スカフォールド断片を生成することができる。有機部分は、直鎖又は分枝鎖親水性ポリマー基、脂肪酸基、又は脂肪酸エステル基であることができる。特定の実施形態では、親水性ポリマー基は、分子量が約800〜約120,000ダルトンであって、ポリアルカングリコール(例えば、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG))、炭水化物ポリマー、アミノ酸ポリマー又はポリビニルピロリドンである可能性もあり、また、脂肪酸基又は脂肪酸エステル基の炭素原子数は、約8〜約40であってよい。
【0064】
本発明の修飾されたタンパク質スカフォールド及び断片は、直接的又は間接的に抗体に共有結合される、1つ以上の有機部分を含むことができる。本発明のタンパク質スカフォールド又は断片に結合しているそれぞれの有機部分は、独立して、親水性ポリマー基、脂肪酸基又は脂肪酸エステル基であってよい。本明細書で使用するとき、「脂肪酸」という用語は、モノカルボン酸及びジカルボン酸を含む。本明細書で使用するとき、「親水性ポリマー基」という用語は、オクタンよりも水に対する溶解度が高い有機ポリマーを意味する。例えば、ポリリシンは、オクタンよりも水に対する溶解度が高い。そのため、ポリリシンを共有結合することによって修飾されたタンパク質スカフォールドは、本発明に含まれる。本発明のタンパク質スカフォールドを修飾するのに適した親水性ポリマーは、直鎖又は分枝鎖であることができ、例えば、ポリアルカングリコール(例えば、PEG、モノメトキシ−ポリエチレングリコール(mPEG)、PPGなど)、炭水化物(例えば、デキストラン、セルロース、オリゴ糖、多糖類など)、親水性アミノ酸のポリマー(例えば、ポリリシン、ポリアルギニン、ポリアスパルテートなど)、ポリアルカンオキシド(例えば、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシドなど)及びポリビニルピロリドンを挙げることができる。好ましくは、本発明のタンパク質スカフォールドを修飾する親水性ポリマーは、個別の化合物として、約800〜約150,000ダルトンの分子量を有する。例えば、PEG5000及びPEG20,000を使用することができる。下付き文字は、ポリマーの平均分子量(ダルトン)である。親水性ポリマー基は、1〜約6個のアルキル基、脂肪酸基又は脂肪酸エステル基で置換することができる。脂肪酸又は脂肪酸エステル基で置換された親水性ポリマー類は、適切な方法を利用することによって調製することができる。例えば、アミン基を含むポリマーを、脂肪酸又は脂肪酸エステルのカルボン酸塩にカップリングさせることができ、脂肪酸又は脂肪酸エステル上の活性化カルボン酸塩(例えば、N,N−カルボニルジイミダゾールで活性化されている)をポリマー上のヒドロキシル基にカップリングさせることができる。
【0065】
本発明のタンパク質スカフォールドを修飾するのに好適な脂肪酸及び脂肪酸エステルは飽和状態であってよく、又は1つ以上の不飽和単位を含有してよい。本発明のタンパク質スカフォールドを修飾するために好適な脂肪酸としては、例えば、n−ドデカン酸(C12、ラウリン酸)、n−テトラデカン酸(C14、ミリスチン酸)、n−オクタデカン酸(C18、ステアリン酸)、n−エイコサン酸(C20、アラキジン酸)、n−ドコサン酸(C22、ベヘン酸)、n−トリアコンタン酸(C30)、n−テトラコンタン酸(C40)、シス−Δ9−オクタデカン酸(C18、オレイン酸)、全てのシス−Δ5,8,11,14−エイコサテトラエン酸(C20、アラキドン酸)、オクタンジオン酸、テトラデカンジオン酸、オクタデカンジオン酸、ドコサンジオン酸などが挙げられる。適切な脂肪酸エステルは、直鎖又は分枝鎖の低級アルキル基を含む、ジカルボン酸のモノエステルを含む。低級アルキル基は、1〜約12個、好ましくは1〜約6個の炭素原子を含んでよい。
【0066】
修飾されたタンパク質スカフォールド及び断片は、1つ以上の修飾剤と反応させるなど、好適な方法を使用して調製することができる。本明細書で使用されるとき、用語「修飾剤」は、活性化基を含む適切な有機基(例えば、親水性ポリマー、脂肪酸、脂肪酸エステル)を意味する。「活性化基」とは、適切な条件下で第2の化学基と反応し、これにより修飾剤と第2の化学基との間に共有結合を形成することのできる、化学部分又は官能基である。例えば、アミン反応性活性化基としては、トシル酸、メシル酸、ハロ(クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨード)などの求電子性基、N−ヒドロキシスクシニミジルエステル(NHS)などが挙げられる。チオール類と反応可能な活性化基としては、例えば、マレイミド、ヨードアセチル、アクリロリル、ピリジルジスルフィド、5−チオール−2−ニトロ安息香酸チオール(TNB−チオール)などが挙げられる。アルデヒド官能基は、アミン−又はヒドラジド−含有分子と結合することができ、また、アジド基は、三価リン基と反応してホスホルアミデート又はホスホルイミド結合を形成することができる。分子中に活性基を導入するための好適な方法が、当該技術分野において既知である(例えば、Hermanson,G.T.、Bioconjugate Techniques,Academic Press:San Diego,CA(1996)参照)。活性化基は、有機基(例えば、親水性ポリマー、脂肪酸、脂肪酸エステル)に直接的に、又はリンカー部分(例えば、二価のC1〜C12基、ここで1つ以上の炭素原子は酸素、窒素又はイオウなどのヘテロ原子に置換できる)を介して、結合することができる。好適なリンカー部分としては例えば、テトラエチレングリコール、−(CH23−、−NH−(CH26−NH−、−(CH22−NH−及び−CH2−O−CH2−CH2−O−CH2−CH2−O−CH−NH−が挙げられる。リンカー部分を含む修飾剤は例えば、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)の存在下で、モノ−Boc−アルキルジアミン(例えばモノ−Boc−エチレンジアミン、モノ−Boc−ジアミノへキサン)を脂肪酸と反応させることにより、遊離アミンと脂肪酸カルボキシレートとの間のアミド結合を形成することによって、生成可能である。Boc保護基を、トリフルオロ酢酸(TFA)処理により生成物から除去し、記載されているようにもう1つのカルボン酸塩にカップリングし得る一級アミンを露出させることができ、あるいは、これを無水マレイン酸と反応させ、結果として得られた生成物を環化させて脂肪酸の活性化マレイミド誘導体を生成することができる(例えば国際公開第92/16221号(Thompsonら)を参照されたい、なお、参照によりこの教示の全体が本明細書に組み込まれる)。
【0067】
修飾された本発明のタンパク質スカフォールドは、タンパク質スカフォールド又は断片を修飾剤と反応させることにより製造することができる。例えば、有機部分は、アミン反応性修飾剤、例えば、PEGのNHSエステルを利用することによって、非部位特異的方式でタンパク質スカフォールドに結合させることができる。本発明のタンパク質スカフォールドの特異的部位に結合する有機部分を含む、修飾タンパク質スカフォールド及び断片を、逆タンパク質分解(reverse proteolysis)などの好適な方法を用いて調製することができる(Fischら、Bioconjugate Chem.,3:147〜153(1992);Werlenら、Bioconjugate Chem.,5:411〜417(1994);Kumaranら、Protein Sci.6(10):2233〜2241(1997);Itohら、Bioorg.Chem.,24(1):59〜68(1996);Capellasら、Biotechnol.Bioeng.,56(4):456〜463(1997)及びHermanson,G.T.、Bioconjugate Techniques,Academic Press:San Diego,CA(1996)に記載の方法)。
【0068】
更なる治療活性成分を含むタンパク質スカフォールド組成物
本発明のタンパク質スカフォールド組成物は、所望により更に、抗感染症薬、心臓血管(CV)系作用薬、中枢神経系(CNS)薬、自律神経系(ANS)薬、呼吸器薬、消化(GI)管作用薬、ホルモン薬、体液又は電解質平衡薬、血液製剤、抗腫瘍薬、免疫調節薬、眼、耳又は鼻用薬、局所作用薬、栄養薬などのうち、少なくとも1つから選択される、少なくとも1つの化合物又はタンパク質(低分子又は高分子)を有効量含むことができる。このような薬物は、本明細書に提示されているそれぞれについての処方、適応症、用量及び用法を含め、当該技術分野において周知である(例えば、Nursing 2001 Handbook of Drugs,21st edition,Springhouse Corp.,Springhouse,PA,2001;Health Professional’s Drug Guide 2001,ed.,Shannon,Wilson,Stang,Prentice−Hall,Inc,Upper Saddle River,NJ;Pharmcotherapy Handbook,Wellsら、Appleton & Lange,Stamford,CTを参照されたい。これらはそれぞれ参照により全体が本明細書に組み込まれる)。
【0069】
抗感染薬は、殺アメーバ薬又は少なくとも1種の抗原虫薬、駆虫薬、抗真菌薬、抗マラリア薬、抗結核薬又は少なくとも1種の抗らい薬、アミノグリコシド、ペニシリン、セファロスポリン、テトラサイクリン、スルホンアミド、フルオロキノロン、抗ウイルス薬、マクロライド抗感染薬、及び種々の抗感染薬から選択される少なくとも1種であり得る。CV薬は、強心薬、抗不整脈薬、抗狭心症薬、降圧薬、抗高脂血症薬、及び種々の心臓脈管薬から選択される少なくとも1種であり得る。CNS薬は、非麻薬性鎮痛薬から選択される少なくとも1種、又は解熱薬、非ステロイド性抗炎症薬、麻薬性若しくは少なくとも1種のオピオイド鎮痛薬、鎮静睡眠薬、抗痙攣薬、抗うつ薬、抗不安薬、抗精神病薬、中枢神経系刺激薬、抗パーキンソン病薬、及び種々の中枢神経系薬から選択される少なくとも1種であり得る。ANS薬は、コリン作動薬(副交感神経刺激薬)、抗コリン作動薬、アドレナリン作動薬(交感神経刺激薬)、アドレナリン遮断薬(交感神経遮断薬)、骨格筋弛緩薬、及び神経筋遮断薬から選択される少なくとも1種であり得る。呼吸器薬は、抗ヒスタミン薬、気管支拡張薬、去痰薬又は少なくとも1種の鎮咳薬、及び種々の呼吸器薬から選択される少なくとも1種であり得る。GI管作用薬は、制酸剤、又は少なくとも1種の吸着剤、又は少なくとも1種の抗鼓腸薬、消化酵素、又は少なくとも1種の胆石溶解剤、止瀉薬、緩下剤、制吐剤、及び抗潰瘍薬から選択される少なくとも1種であり得る。ホルモン薬は、コルチコステロイド、アンドロゲン、又は少なくとも1種のアナボリックステロイド、エストロゲン、又は少なくとも1種のプロゲスチン、ゴナドトロピン、抗糖尿病薬、又は少なくとも1種のグルカゴン、甲状腺ホルモン、甲状腺ホルモン拮抗薬、下垂体ホルモン、及び副甲状腺様薬から選択される少なくとも1種であり得る。体液及び電解質平衡薬は、利尿薬、電解質又は少なくとも1種の補充液、酸性化薬、又は少なくとも1種のアルカリ性化薬から選択される少なくとも1種であり得る。血液製剤は、造血剤、抗凝固薬、血液誘導体、及び血栓溶解酵素から選択される少なくとも1種であり得る。抗腫瘍薬は、アルキル化剤、代謝拮抗薬、抗生物質性抗腫瘍薬、ホルモンバランスを変える抗腫瘍薬、及び種々の抗腫瘍薬から選択される少なくとも1種であり得る。免疫調節薬は、免疫抑制薬、ワクチン又は少なくとも1種のトキソイド、抗毒素、又は少なくとも1種の抗蛇毒、免疫血清、及び生物学的応答調節物質から選択される少なくとも1種であり得る。眼、耳、及び鼻用薬は、眼の抗感染薬、眼の抗炎症薬、縮瞳薬、散瞳薬、眼血管収縮薬、種々の眼、耳、及び鼻用薬から選択される少なくとも1種であり得る。局所薬は、局所抗感染薬、抗疥癬薬、又は少なくとも1種の殺シラミ薬、又は局所コルチコステロイドから選択される少なくとも1種であり得る。栄養薬は、ビタミン、ミネラル、又はカロリー剤から選択される少なくとも1種であり得る。例えば、上記Nursing 2001 Drug Handbookの内容を参照されたい。
【0070】
少なくとも1種の殺アメーバ薬又は抗原虫薬は、アトバクオン、塩酸クロロキン、リン酸クロロキン、メトロニダゾール、塩酸メトロニダゾール、及びイセチオン酸ペンタミジンから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の駆虫薬は、メベンダゾール、パモ酸ピランテル、及びチアベンダゾールから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の抗真菌薬は、アンホテリシンB、アンホテリシンB硫酸コレステリル複合体、アンホテリシンB脂質複合体、アンホテリシンBリポソーム製剤、フルコナゾール、フルシトシン、グリセオフルビン微粒子、グリセオフルビン超微粒子、イトラコナゾール、ケトコナゾール、ナイスタチン、及び塩酸テルビナフィンから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の抗マラリア薬は、塩酸クロロキン、リン酸クロロキン、ドキシサイクリン、硫酸ヒドロキシクロロキン、塩酸メフロキン、リン酸プリマキン、ピリメタミン、及びスルファドキシンを伴うピリメタミンから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の抗結核薬又は抗らい薬は、クロファジミン、シクロセリン、ダプソン、塩酸エタンブトール、イソニアジド、ピラジナミド、リファブチン、リファンピン、リファペンチン、及び硫酸ストレプトマイシンから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種のアミノグリコシドは、硫酸アミカシン、硫酸ゲンタマイシン、硫酸ネオマイシン、硫酸ストレプトマイシン、及び硫酸トブラマイシンから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種のペニシリンは、アモキシシリン/クラブラン酸カリウム、アモキシシリン三水和物、アンピシリン、アンピシリンナトリウム、アンピシリン三水和物、アンピシリンナトリウム/スルバクタムナトリウム、クロキサシリンナトリウム、ジクロキサシリンナトリウム、メズロシリンナトリウム、ナフシリンナトリウム、オキサシリンナトリウム、ペニシリンGベンザチン、ペニシリンGカリウム、ペニシリンGプロカイン、ペニシリンGナトリウム、ペニシリンVカリウム、ピペラシリンナトリウム、ピペラシリンナトリウム/タゾバクタムナトリウム、チカルシリン二ナトリウム、及びチカルシリン二ナトリウム/クラブラン酸カリウムから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種のセファロスポリンは、セファクロル、セファドロキシル、セファゾリンナトリウム、セフジニル、塩酸セフェピム、セフィキシム、セフメタゾールナトリウム、セフォニシドナトリウム、セフォペラゾンナトリウム、セフォタキシムナトリウム、セフォテタン二ナトリウム、セフォキシチンナトリウム、セフポドキシムプロキセチル、セフプロジル、セフタジジム、セフチブテン、セフチゾキシムナトリウム、セフトリアキソンナトリウム、セフロキシムアキセチル、セフロキシムナトリウム、塩酸セファレキシン、セファレキシン一水和物、セフラジン、及びロラカルベフから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種のテトラサイクリンは、塩酸デメクロサイクリン、ドキシサイクリンカルシウム、ドキシサイクリンヒクラート、塩酸ドキシサイクリン、ドキシサイクリン一水和物、塩酸ミノサイクリン、及び塩酸テトラサイクリンから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種のスルホンアミドは、コトリモキサゾール、スルファジアジン、スルファメトキサゾール、スルフイソキサゾール、及びアセチルスルフイソキサゾールから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種のフルオロキノロンは、メシル酸アラトロフロキサシン、シプロフロキサシン、エノキサシン、レボフロキサシン、塩酸ロメフロキサシン、ナリジクス酸、ノルフロキサシン、オフロキサシン、スパルフロキサシン、及びメシル酸トロバフロキサシンから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種のフルオロキノロンは、メシル酸アラトロフロキサシン、シプロフロキサシン、エノキサシン、レボフロキサシン、塩酸ロメフロキサシン、ナリジクス酸、ノルフロキサシン、オフロキサシン、スパルフロキサシン、及びメシル酸トロバフロキサシンから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の抗ウイルス薬は、硫酸アバカビル、アシクロビルナトリウム、塩酸アマンタジン、アンプレナビル、シドフォビル、メシル酸デラビルジン、ジダノシン、エファビレンズ、ファムシクロビル、フォミビルセンナトリウム、ホスカルネットナトリウム、ガンシクロビル、硫酸インジナビル、ラミブジン、ラミブジン/ジドブジン、メシル酸ネルフィナビル、ネビラピン、リン酸オセルタミビル、リバビリン、塩酸リマンタジン、リトナビル、サキナビル、メシル酸サキナビル、スタブジン、塩酸バラシクロビル、ザルシタビン、ザナミビル、及びジドブジンから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種のマクロライン抗感染薬は、アジトロマイシン、クラリスロマイシン、ジリトロマイシン、エリスロマイシン塩基、エリスロマイシンエストレート、エチルコハク酸エリスロマイシン、ラクトビオン酸エリスロマイシン、及びステアリン酸エリスロマイシンから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の種々の抗感染薬は、アズトレオナム、バシトラシン、コハク酸クロラムフェニコールナトリウム、塩酸クリンダマイシン、塩酸パルミチン酸クリンダマイシン、リン酸クリンダマイシン、イミペネム及びシラスタチンナトリウム、メロペネム、ニトロフラントイン大結晶)、ニトロフラントイン微結晶、キヌプリスチン/ダルホプリスチン、塩酸スペクチノマイシン、トリメトプリム、及び塩酸バンコマイシンから選択される少なくとも1種であり得る(例えば、Nursing 2001 Drug Handbookの24〜214頁を参照されたい)。
【0071】
少なくとも1種の強心薬は、乳酸アムリノン、ジゴキシン、及び乳酸ミルリノンから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の抗不整脈薬は、アデノシン、塩酸アミオダロン、硫酸アトロピン、トシル酸ブレチリウム、塩酸ジルチアゼム、ジソピラミド、リン酸ジソピラミド、塩酸エスモロール、酢酸フレカイニド、フマル酸イブチリド、塩酸リドカイン、塩酸メキシレチン、塩酸モリシジン、フェニトイン、フェニトインナトリウム、塩酸プロカインアミド、塩酸プロパフェノン、塩酸プロプラノロール、硫酸水素キニジン、グルコン酸キニジン、ポリガラクツロン酸キニジン、硫酸キニジン、ソタロール、塩酸トカイニド、及び塩酸ベラパミルから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の抗狭心症薬は、ベシル酸アムロジピン、亜硝酸アミル、塩酸ベプリジル、塩酸ジルチアゼム、硝酸イソソルビド、一硝酸イソソルビド、ナドロール、塩酸ニカルジピン、ニフェジピン、ニトログリセリン、塩酸プロプラノロール、ベラパミル、及び塩酸ベラパミルから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の降圧薬は、塩酸アセブトロール、ベシル酸アムロジピン、アテノロール、塩酸ベナゼプリル、塩酸ベタキソロール、フマル酸ビソプロロール、カンデサルタンシレキセチル、カプトプリル、塩酸カルテオロール、カルベジロール、クロニジン、塩酸クロニジン、ジアゾキシド、塩酸ジルチアゼム、メシル酸ドキサゾシン、エナラプリラート、マレイン酸エナラプリル、メシル酸エプロサルタン、フェロジピン、メシル酸フェノルドパム、ホシノプリルナトリウム、酢酸グアナベンズ、硫酸グアナドレル、塩酸グアンファシン、塩酸ヒドララジン、イルベサルタン、イスラジピン、塩酸ラベタロール、リシノプリル、ロサルタンカリウム、メチルドパ、塩酸メチルドペート、コハク酸メトプロロール、酒石酸メトプロロール、ミノキシジル、塩酸モエキシプリル、ナドロール、塩酸ニカルジピン、ニフェジピン、ニソルジピン、ニトロプルシドナトリウム、硫酸ペンブトロール、ペリンドプリルエルブミン、メシル酸フェントラミン、ピンドロール、塩酸プラゾシン、塩酸プロプラノロール、塩酸キナプリル、ラミプリル、テルミサルタン、塩酸テラゾシン、マレイン酸チモロール、トランドラプリル、バルサルタン、及び塩酸ベラパミルから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の抗高脂血症薬は、アトルバスタチンカルシウム、セリバスタチンナトリウム、コレスチラミン、塩酸コレスチポール、フェノフィブラート(微粒子化)、フルバスタチンナトリウム、ゲムフィブロジル、ロバスタチン、ナイアシン、プラバスタチンナトリウム、及びシンバスタチンから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の種々のCV薬は、アブシキシマブ、アルプロスタジル、塩酸アルブタミン、シロスタゾール、重硫酸クロピドグレル、ジピリダモール、エプチフィバチド、塩酸ミドドリン、ペントキシフィリン、塩酸チクロピジン、及び塩酸チロフィバンから選択される少なくとも1種であり得る(例えば、Nursing 2001 Drug Handbookの215〜336頁を参照されたい)。
【0072】
少なくとも1種の非麻薬性鎮痛薬又は解熱薬は、アセトアミノフェン、アスピリン、コリンマグネシウムトリサリチル酸、ジフルニサル、及びサリチル酸マグネシウムから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の非ステロイド性抗炎症薬は、セレコキシブ、ジクロフェナクカリウム、ジクロフェナクナトリウム、エトドラク、フェノプロフェンカルシウム、フルルビプロフェン、イブプロフェン、インドメタシン、インドメタシンナトリウム三水和物、ケトプロフェン、ケトロラクトロメタミン、ナブメトン、ナプロキセン、ナプロキセンナトリウム、オキサプロジン、ピロキシカム、ロフェコキシブ、及びスリンダクから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の麻薬性若しくはオピオイド鎮痛薬は、塩酸アルフェンタニル、塩酸ブプレノルフィン、酒石酸ブトルファノール、リン酸コデイン、硫酸コデイン、クエン酸フェンタニル、フェンタニル経皮系、フェンタニル経粘膜、塩酸ヒドロモルホン、塩酸メペリジン、塩酸メサドン、塩酸モルヒネ、硫酸モルヒネ、酒石酸モルヒネ、塩酸ナルブフィン、塩酸オキシコドン、ペクチン酸オキシコドン、塩酸オキシモルホン、塩酸ペンタゾシン、塩酸ペンタゾシン及び塩酸ナロキソン、乳酸ペンタゾシン、塩酸プロポキシフェン、ナプシル酸プロポキシフェン、塩酸レミフェンタニル、クエン酸スフェンタニル、及び塩酸トラマドールから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の鎮静睡眠薬は、抱水クロラール、エスタゾラム、塩酸フルラゼパム、ペントバルビタール、ペントバルビタールナトリウム、フェノバルビタールナトリウム、セコバルビタールナトリウム、テマゼパム、トリアゾラム、ザレプロン、及び酒石酸ゾルピデムから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の抗痙攣薬は、アセタゾラミドナトリウム、カルバマゼピン、クロナゼパム、クロラゼプ酸二カリウム、ジアゼパム、ジバルプロエクスナトリウム、エトスクシムド、ホスフェニトインナトリウム、ギャバペンチン、ラモトリジン、硫酸マグネシウム、フェノバルビタール、フェノバルビタールナトリウム、フェニトイン、フェニトインナトリウム、フェニトインナトリウム(徐放性)、プリミドン、塩酸タイアガビン、トピラメート、バルプロ酸ナトリウム、及びバルプロ酸から選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の抗うつ薬は、塩酸アミトリプチリン、パモ酸アミトリプチリン、アモキサピン、塩酸ブプロピオン、臭化水素酸シタロプラム、塩酸クロミプラミン、塩酸デシプラミン、塩酸ドキセピン、塩酸フルオキセチン、塩酸イミプラミン、パモ酸イミプラミン、ミルタザピン、塩酸ネファゾドン、塩酸ノルトリプチリン、塩酸パロキセチン、硫酸フェネルジン、塩酸セルトラリン、硫酸トラニルシプロミン、マレイン酸トリミプラミン、及び塩酸ベンラファキシンから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の抗不安薬は、アルプラゾラム、塩酸ブスピロン、クロルジアゼポキシド、塩酸クロルジアゼポキシド、クロラゼプ酸二カリウム、ジアゼパム、塩酸ドキセピン、エンボン酸ヒドロキシジン、塩酸ヒドロキシジン、パモ酸ヒドロキシジン、ロラゼパム、メフロバメート、塩酸ミダゾラム、及びオキサゼパムから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の抗精神病薬は、塩酸クロルプロマジン、クロザピン、デカン酸フルフェナジン、エナント酸フルエフェナジン、塩酸フルフェナジン、ハロペリドール、デカン酸ハロペリドール、乳酸ハロペリドール、塩酸ロキサピン、コハク酸ロキサピン、ベシル酸メソリダジン、塩酸モリンドン、オランザピン、ペルフェナジン、ピモジド、プロクロルペラジン、フマル酸ケチアピン、リスペリドン、塩酸チオリダジン、チオチキセン、塩酸チオチキセン、及び塩酸トリフルオペラジンから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の中枢神経系刺激薬は、硫酸アンフェタミン、カフェイン、硫酸デキストロアンフェタミン、塩酸ドキサプラム、塩酸メタンフェタミン、塩酸メチルフェニデダート、モダフィニル、ペモリン、及び塩酸フェンテルミンから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の抗パーキンソン病薬は、塩酸アマンタジン、メシル酸ベンズトロピン、塩酸ビペリデン、乳酸ビペリデン、メシル酸ブロモクリプチン、カルビドパ−レボドパ、エンタカポン、レボドパ、メシル酸ペルゴリド、塩酸プラミペキソール、塩酸ロピニロール、塩酸セレギリン、トルカポン、及び塩酸トリヘキシフェニジルから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の種々の中枢神経系薬は、塩酸ブプロピオン、塩酸ドネペジル、ドロペリドール、マレイン酸フルボキサミン、炭酸リチウム、クエン酸リチウム、塩酸ナラトリプタン、ニコチンポラクリレックス、ニコチン経皮系、プロポフォール、安息香酸リザトリプタン、塩酸シブトラミン一水和物、コハク酸スマトリプタン、塩酸タクリン、及びゾルミトリプタンから選択される少なくとも1種であり得る(例えば、Nursing 2001 Drug Handbookの337〜530頁を参照されたい)。
【0073】
少なくとも1種のコリン作動薬(例えば、副交感神経刺激薬)は、塩化ベタネコール、塩化エドロホニウム、臭化ネオスチグミン、メチル硫酸ネオスチグミン、サリチル酸フィゾスチグミン、及び臭化ピリドスチグミンから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の抗コリン作動薬は、硫酸アトロピン、塩酸ジシクロミン、グリコピロレート、ヒヨスチアミン、硫酸ヒヨスチアミン、臭化プロパンテリン、スコポラミン、ブチル臭化スコポラミン、及び臭化水素酸スコポラミンから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種のアドレナリン作動薬(交感神経作動薬)は、塩酸ドブタミン、塩酸ドーパミン、酒石酸水素メタラミノール、酒石酸水素ノルエピネフリン、塩酸フェニレフリン、塩酸偽エフェドリン、及び硫酸偽エフェドリンから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種のアドレナリン遮断薬(交感神経遮断薬)は、メシル酸ジヒドロエルゴタミン、酒石酸エルゴタミン、マレイン酸メチセルギド、及び塩酸プロプラノロールから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の骨格筋弛緩薬は、バクロフェン、カリソプロドール、クロルゾキサゾン、塩酸シクロベンザプリン、ダントロレンナトリウム、メトカルバモール、及び塩酸チザニジンから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の神経筋遮断薬は、ベシル酸アトラクリウム、ベシル酸シサトラクリウム、塩化ドキサクリウム、塩化ミバクリウム、臭化パンクロニウム、臭化ピペクロニウム、臭化ラパクロニウム、臭化ロクロニウム、塩化スクシニルコリン、塩化ツボクラリン、及び臭化ベクロニウムから選択される少なくとも1種であり得る(例えば、Nursing 2001 Drug Handbookの531〜84頁を参照されたい)。
【0074】
少なくとも1種の抗ヒスタミン薬は、マレイン酸ブロムフェニラミン、塩酸セチリジン、マレイン酸クロルフェニラミン、フマル酸クレマスチン、塩酸シプロヘプタジン、塩酸ジフェンヒドラミン、塩酸フェキソフェナジン、ロラタジン、塩酸プロメタジン、テオクル酸プロメタジン、及び塩酸トリプロリジンから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の気管支拡張薬は、アルブテロール、硫酸アルブテロール、アミノフィリン、硫酸アトロピン、硫酸エフェドリン、エピネフリン、酒石酸水素エピネフリン、塩酸エピネフリン、臭化イプラトロピウム、イソプロテレノール、塩酸イソプロテレノール、硫酸イソプロテレノール、塩酸レバルブテロール、硫酸メタプロテレノール、オキシトリフィリン、酢酸ピルブテロール、キシナホ酸サルメテロール、硫酸テルブタリン、及びテオフィリンから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の去痰薬若しくは鎮咳薬は、ベンゾナテート、リン酸コデイン、硫酸コデイン、臭化水素酸デキストラメトルファン、塩酸ジフェンヒドラミン、グアイフェネシン、及び塩酸ヒドロモルホンから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の種々の呼吸器薬は、アセチルシステイン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、ベラクタント、ブデソニド、カルファクタント、クロモリンナトリウム、ドルナーゼアルファ、エポプロステノールナトリウム、フルニソリド、プロピオン酸フルチカゾン、モンテルカストナトリウム、ネドクロミルナトリウム、パリビズマブ、トリアムシノロンアセトニド、ザフィルルカスト、及びジロートンから選択される少なくとも1種であり得る(例えば、Nursing 2001 Drug Handbookの585〜642頁を参照されたい)。
【0075】
少なくとも1種の制酸剤、吸着剤、若しくは抗鼓腸薬は、炭酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、マガルドラート、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、ジメチコン、及び炭酸水素ナトリウムから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の消化酵素又は胆石溶解剤は、パンクレアチン、パンクレリパーゼ、及びウルソジオールから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の止瀉薬は、アタパルジャイト、次サリチル酸ビスマス、ポリカルボフィルカルシウム、塩酸ジフェノキシレート及び硫酸アトロピン、ロペラミド、酢酸オクトレオチド、アヘンチンキ、及びアヘンチンキ(カンファー入り)から選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の緩下剤は、ビサコジル、ポリカルボフィルカルシウム、カスカラサグラダ、カスカラサグラダ芳香流エキス、カスカラサグラダ流エキス、ヒマシ油、ドキュセートカルシウム、ドキュセートナトリウム、グリセリン、ラクツロース、クエン酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム、メチルセルロース、鉱物油、ポリエチレングリコール又は電解質溶液、オオバコ、センナ、及びリン酸ナトリウムから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の制吐剤は、塩酸クロルプロマジン、ジメンヒドリナート、メシル酸ドラセトロン、ドロナビノール、塩酸グラニセトロン、塩酸メクリジン、塩酸メトクロプロアミド、塩酸オンダンセトロン、ペルフェナジン、プロクロルペラジン、エジシル酸プロクロルペラジン、マレイン酸プロクロルペラジン、塩酸プロメタジン、スコポラミン、マレイン酸チエチルペラジン、及び塩酸トリメトベンズアミドから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の抗潰瘍薬は、シメチジン、塩酸シメチジン、ファモチジン、ランソプラゾール、ミソプロストール、ニザチジン、オメプラゾール、ラベプラゾールナトリウム、ランチジンクエン酸ビスマス、塩酸ラニチジン、及びスクラルファートから選択される少なくとも1種であり得る(例えば、Nursing 2001 Drug Handbookの643〜95頁を参照されたい)。
【0076】
少なくとも1種のコルチコステロイドは、ベタメタゾン、酢酸ベタメタゾン又はリン酸ベタメタゾンナトリウム、リン酸ベタメタゾンナトリウム、酢酸コルチゾン、デキサメサゾン、酢酸デキサメサゾン、リン酸デキサメサゾンナトリウム、酢酸フルドロコルチゾン、ヒドロコルチゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、シピオン酸ヒドロコルチゾン、リン酸ヒドロコルチゾンナトリウム、コハク酸ヒドロコルチゾンナトリウム、メチルプレドニゾロン、酢酸メチルプレドニゾロン、コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム、プレドニゾロン、酢酸プレドニゾロン、リン酸プレドニゾロンナトリウム、テブト酸プレドニゾロン、プレドニゾン、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、及び酢酸トリアムシノロンから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種のアンドロゲン又はタンパク質同化ステロイド薬は、ダナゾール、フルオキシメステロン、メチルテストステロン、デカン酸ナンドロロン、フェンプロピオン酸ナンドロロン、テストステロン、シピオン酸テストステロン、エナント酸テストステロン、プロピオン酸テストステロン、及びテストステロン経皮剤から選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種のエストロゲン又はプロゲスチンは、エステル化エストロゲン、エストラジオール、シピオン酸エストラジオール、エストラジオール/酢酸ノルエチンドロン経皮系、吉草酸エストラジオール、エストロゲン(抱合)、エストロピペート、エチニルエストラジオール、エチニルエストラジオール及びデソゲストレル、エチニルエストラジオール及び二酢酸エチノジオール、エチニルエストラジオール及びデソゲストレル、エチニルエストラジオール及び二酢酸エチノジオール、エチニルエストラジオール及びレボノルゲストレル、エチニルエストラジオール及びノルエチンドロン、エチニルエストラジオール及び酢酸ノルエチンドロン、エチニルエストラジオール及びノルゲスチメート、エチニルエストラジオール及びノルゲストレル、エチニルエストラジオール及びノルエチンドロン並びに酢酸及びフマル酸鉄、レボノルゲストレル、酢酸メドロキシプロゲステロン、メストラノール及びノルエチンドロン、ノルエチンドロン、酢酸ノルエチンドロン、ノルゲストレル、及びプロゲステロンから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種のゴナドロプトロピンは、酢酸ガニレリックス、酢酸ゴナドレリン、酢酸ヒストレリン、及びメノトロピンから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の抗糖尿病薬又はグルカゴン薬(glucaon)は、アカルボース、クロルプロパミド、グリメピリド、グリピジド、グルカゴン、グリブリド、インスリン、塩酸メトフォルミン、ミグリトール、塩酸ピオグリタゾン、レパグリニド、マレイン酸ロシグリタゾン、及びトログリタゾンから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の甲状腺ホルモンは、レボチロキシンナトリウム、リオチロニンナトリウム、リオトリックス、及び甲状腺製剤から選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の甲状腺ホルモン拮抗薬は、メチマゾール、ヨウ化カリウム、ヨウ化カリウム(飽和溶液)、プロピルチオウラシル、放射活性ヨウ素(ヨウ化ナトリウム131I)、及び濃ヨウ素溶液から選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の下垂体ホルモンは、コルチコトロピン、コシントロピン、酢酸デスモフレシン、酢酸ロイプロリド、リポジトリコルチコトロピン、ソマトレム、ソマトロピン、及びバソプレシンから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の副甲状腺様薬は、カルシフェジオール、カルシトニン(ヒト)、カルシトニン(サケ)、カルシトリオール、ジヒドロタキステロール、及びエチドロン酸二ナトリウムから選択される少なくとも1種であり得る(例えば、Nursing 2001 Drug Handbookの696〜796頁を参照されたい)。
【0077】
少なくとも1種の利尿薬は、アセタゾラミド、アセタゾラミドナトリウム、塩酸アミロリド、ブメタニド、クロルタリドン、エタクリン酸ナトリウム、エタクリン酸、フロセミド、ヒドロクロロチアジド、インダパミド、マンニトール、メトラゾン、スピロノラクトン、トルセミド、トリアムテレン、及び尿素から選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の電解質又は補充液は、酢酸カルシウム、炭酸カルシウム、塩化カルシウム、クエン酸カルシウム、グルビオン酸カルシウム、グルセプト酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、乳酸カルシウム、リン酸カルシウム(二塩基性)、リン酸カルシウム(三塩基性)、デキストラン(高分子量)、デキストラン(低分子量)、ヘタスターチ、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、酢酸カリウム、炭酸水素カリウム、塩化カリウム、グルコン酸カリウム、リンゲル液、リンゲル液(乳酸加)、及び塩化ナトリウムから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の酸性化剤又はアルカリ性化剤は、炭酸水素ナトリウム、乳酸ナトリウム、及びトロメタミンから選択される少なくとも1種であり得る(例えば、Nursing 2001 Drug Handbookの797〜833頁を参照されたい)。
【0078】
少なくとも1種の造血剤は、フマル酸鉄、グルコン酸鉄、硫酸鉄、硫酸鉄(乾燥)、鉄デキストラン、鉄ソルビトール、多糖−鉄複合体、及びグルコン酸第二鉄複合体から選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の抗凝固薬は、アルデパリンナトリウム、ダルテパリンナトリウム、ダナパロイドナトリウム、エノキサパリンナトリウム、ヘパリンカルシウム、ヘパリンナトリウム、及びワルファリンナトリウムから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の血液誘導体は、アルブミン5%、アルブミン25%、抗血友病因子、活性化プロトロンビン複合体、アンチトロンビンIII(ヒト)、第IX因子(ヒト)、第IX因子複合体、及び血漿タンパク質画分から選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の血栓溶解酵素は、アルテプラーゼ、アニストレプラーゼ、レテプラーゼ(組み換え)、ストレプトキナーゼ、及びウロキナーゼから選択される少なくとも1種であり得る(例えば、Nursing 2001 Drug Handbookの834〜66頁を参照されたい)。
【0079】
少なくとも1種のアルキル化剤は、ブスルファン、カルボプラチン、カルムスチン、クロラムブシル、シスプラチン、シクロホスファミド、イホスファミド、ロムスチン、塩酸メクロレタミン、メルファラン、塩酸メルファラン、ストレプトゾシン、テモゾロミド、及びチオテパから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の代謝拮抗薬は、カペシタビン、クラドリビン、シタラビン、フロクスウリジン、リン酸フルダラビン、フルオロウラシル、ヒドロキシ尿素、メルカプトプリン、メトトレキサート、メトトレキサートナトリウム、及びチオグアニンから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の抗生物質性抗腫瘍薬は、硫酸ブレオマイシン、ダクチノマイシン、クエン酸ダウノルビシンリポソーム製剤、塩酸ダウノルビシン、塩酸ドキソルビシン、塩酸ドキソルビシンリポソーム製剤、塩酸エピルビシン、塩酸イダルビシン、マイトマイシン、ペントスタチン、プリカマイシン、及びバルルビシンから選択される少なくとも1種であり得る。ホルモンバランスを変える少なくとも1種の抗腫瘍薬は、アナストロゾール、ビカルタミド、リン酸エストラムスチンナトリウム、エキセメスタン、フルタミド、酢酸ゴセレリン、レトロゾール、酢酸ロイプロリド、酢酸メゲストロール、ニルタミド、クエン酸タモキシフェン、テストラクトン、及びクエン酸トレミフェンから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の種々の抗腫瘍薬は、アスパラギナーゼ、カルメット−ゲラン桿菌(BCG)(生菌、膀胱内)、ダカルバジン、ドセタキセル、エトポシド、リン酸エトポシド、塩酸ゲムシタビン、塩酸イリノテカン、ミトタン、塩酸ミトキサントロン、パクリタキセル、ペグアスパラガーゼ、ポルフィマーナトリウム、塩酸プロカルバジン、リツキシマブ、テニポシド、塩酸トポテカン、トラスツズマブ、トレチノイン、硫酸ビンブラスチン、硫酸ビンクリスチン、及び酒石酸ビノレルビンから選択される少なくとも1種であり得る(例えば、Nursing 2001 Drug Handbookの867〜963頁を参照されたい)。
【0080】
少なくとも1種の免疫抑制薬は、アザチオプリン、バシリキシマブ、シクロスポリン、ダクリズマブ、リンパ球免疫グロブリン、ムロモナブ−CD3、ミコフェノール酸モフェチル、塩酸ミコフェノール酸モフェチル、シロリムス、及びタクロリムスから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種のワクチン又は類毒素は、BCGワクチン、コレラワクチン、ジフテリア及び破傷風類毒素(吸着型)、ジフテリア及び破傷風類毒素及び無細胞百日咳ワクチン吸着因子、ジフテリア及び破傷風類毒素及び全細胞百日咳ワクチン、ヘモフィルス(Haemophilus)b型ワクチン、A型肝炎ワクチン(不活化)、B型肝炎ワクチン(組み換え)、インフルエンザウイルスワクチン1999〜2000年三価A & B型(精製表面抗原)、インフルエンザウイルスワクチン1999〜2000年三価A & B型(サブビリオン又は精製サブビリオン)、インフルエンザウイルスワクチン1999〜2000年三価A & B型(whole virion)、日本脳炎ウイルスワクチン(不活化)、ライム病ワクチン(組み換えOspA)、麻疹及び流行性耳下腺炎及び風疹ウイルスワクチン(生)、麻疹及び流行性耳下腺炎及び風疹ウイルスワクチン(生、弱毒化)、麻疹ウイルスワクチン(生、弱毒化)、髄膜炎菌多糖ワクチン、流行性耳下腺炎ウイルスワクチン(生)、ペストワクチン、肺炎球菌ワクチン(多価)、ポリオウイルスワクチン(不活化)、ポリオウイルスワクチン(生、経口、三価)、狂犬病ワクチン(吸着型)、狂犬病ワクチン(ヒト2倍体細胞)、風疹及び流行性耳下腺炎ウイルスワクチン(生)、風疹ウイルスワクチン(生、弱毒化)、破傷風類毒素(吸着)、破傷風類毒素(液体)、腸チフスワクチン(経口)、腸チフスワクチン(非経口)、腸チフスVi多糖ワクチン、水痘ウイルスワクチン、及び黄熱病ワクチンから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の抗毒素又は抗蛇毒は、クロゴケグモ抗蛇毒、マムシ科抗蛇毒(多価)、ジフテリア抗毒素(ウマ)、及びアメリカサンゴヘビ抗蛇毒から選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の免疫血清は、サイトメガロウイルス免疫グロブリン(静脈内)、B型肝炎免疫グロブリン(ヒト)、免疫グロブリン筋肉内、免疫グロブリン静脈内、狂犬病免疫グロブリン(ヒト)、呼吸器合胞体ウイルス免疫グロブリン静脈内(ヒト)、Rh0(D)免疫グロブリン(ヒト)、Rh0(D)免疫グロブリン静脈内(ヒト)、破傷風免疫グロブリン(ヒト)、及び水痘−帯状ヘルペス免疫グロブリンから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の生物学的応答調節物質は、アルデスロイキン、エポエチンアルファ、フィルグラスチム、注射用酢酸グラチラマー、インターフェロンアルファコン−1、インターフェロンアルファ−2a(組み換え)、インターフェロンアルファ−2b(組み換え)、インターフェロンベータ−1a、インターフェロンベータ−1b(組み換え)、インターフェロンガンマ−1b、塩酸レバミソール、オプレルベキン、及びサルグラモスチムから選択される少なくとも1種であり得る(例えば、Nursing 2001 Drug Handbookの964〜1040頁を参照されたい)。
【0081】
少なくとも1種の眼用抗感染薬は、バシトラシン、クロラムフェニコール、塩酸シプロフロキサシン、エリスロマイシン、硫酸ゲンタマイシン、オフロキサシン0.3%、硫酸ポリミキシンB、スルファセタミドナトリウム10%、スルファセタミドナトリウム15%、スルファセタミドナトリウム30%、トブラマイシン、及びビダラビンから選択され得る。少なくとも1種の眼用抗炎症薬は、デキサメサゾン、リン酸デキサメサゾンナトリウム、ジクロフェナクナトリウム0.1%、フルオロメトロン、フルルビプロフェンナトリウム、ケトロラクトロメタミン、酢酸プレドニゾロン(懸濁液)、及びリン酸プレドニゾロンナトリウム(溶液)から選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の縮瞳薬は、塩化アセチルコリン、カルバコール(眼内)、カルバコール(局所)、ヨウ化エコチオファート、ピロカルピン、塩酸ピロカルピン、及び硝酸ピロカルピンから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の散瞳薬は、硫酸アトロピン、塩酸シクロペントラート、塩酸エピネフリン、ホウ酸エピネフリル、臭化水素酸ホマトロピン、塩酸フェニレフリン、臭化水素酸スコポラミン、及びトロピカミドから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の眼血管収縮薬は、塩酸ナファゾリン、塩酸オキシメタゾリン、及び塩酸テトラヒドロゾリンから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の種々の眼用薬は、塩酸アプラクロニジン、塩酸ベタキソロール、酒石酸ブリモニジン、塩酸カルテオロール、塩酸ジピベフリン、塩酸ドルゾラミド、フマル酸エメダスチン、フルオレセインナトリウム、フマル酸ケトチフェン、ラタノプロスト、塩酸レボブノロール、塩酸メチプラノロール、塩化ナトリウム(高張)、及びマレイン酸チモロールから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の耳用薬は、ホウ酸、過酸化カルバミド、クロラムフェニコール、及びオレイン酸トリエタノールアミンポリペプチド縮合物から選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の鼻用薬は、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、ブデソニド、硫酸エフェドリン、塩酸エピネフリン、フルニソリド、プロピオン酸フルチカゾン、塩酸ナファゾリン、塩酸オキシメタゾリン、塩酸フェニレフリン、塩酸テトラヒドロゾリン、トリアムシノロンアセトニド、及び塩酸キシロメタゾリンから選択される少なくとも1種であり得る(例えば、Nursing 2001 Drug Handbookの1041〜97頁を参照されたい)。
【0082】
少なくとも1種の局所抗感染薬は、アシクロビル、アンホテリシンB、アゼライン酸クリーム、バシトラシン、硝酸ブトコナゾール、リン酸クリンダマイシン、クロトリマゾール、硝酸エコナゾール、エリスロマイシン、硫酸ゲンタマイシン、ケトコナゾール、酢酸マフェニド、メトロニダゾール(局所)、硝酸ミコナゾール、ムピロシン、塩酸ナフチフィン、硫酸ネオマイシン、ニトロフラゾン、ナイスタチン、スルファジアジン銀、塩酸テルビナフィン、テルコナゾール、塩酸テトラサイクリン、チオコナゾール、及びトルナフテートから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の疥癬殺虫剤若しくは殺シラミ薬は、クロタミトン、リンデン、ペルメトリン、及びピレトリンから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の局所コルチコステロイドは、ジプロピオン酸ベタメタゾン、吉草酸ベタメタゾン、プロピオン酸クロベタゾール、デソニド、デスオキシメタゾン、デキサメサゾン、リン酸デキサメサゾンナトリウム、酢酸ジフロラゾン、フルオシノロンアセトニド、フルオシノニド、フルランドレノリド、プロピオン酸フルチカゾン、ハルシノニド(halcionide)、ヒドロコルチゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、酪酸ヒドロコルチゾン、吉草酸ヒドロコルチゾン、フロ酸モメタゾン、及びトリアムシノロンアセトニドから選択される少なくとも1種であり得る(例えば、Nursing 2001 Drug Handbookの1098〜1136頁を参照されたい)。
【0083】
少なくとも1種のビタミン又はミネラルは、ビタミンA、ビタミンB複合体、シアノコバラミン、葉酸、ヒドロキソコバラミン、ロイコボリンカルシウム、ナイアシン、ナイアシンアミド、塩酸ピリドキシン、リボフラビン、塩酸チアミン、ビタミンC、ビタミンD、コレカルシフェロール、エルゴカルシフェロール、ビタミンD類似体、ドキセルカルシフェロール、パリカルシトール、ビタミンE、ビタミンK類似体、フィトナジオン、フッ化ナトリウム、フッ化ナトリウム(局所)、微量元素、クロム、銅、ヨウ素、マンガン、セレン、及び亜鉛から選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種のカロリー剤は、アミノ酸輸液(結晶)、ブドウ糖中アミノ酸輸液、電解質を含むアミノ酸輸液、ブドウ糖中電解質を含むアミノ酸輸液、肝不全のためのアミノ酸輸液、高代謝性ストレスのためのアミノ酸輸液、腎不全のためのアミノ酸輸液、ブドウ糖、脂肪乳剤、及び中鎖トリグリセリドから選択される少なくとも1種であり得る(例えば、Nursing 2001 Drug Handbookの1137〜63頁を参照されたい)。
【0084】
本発明のタンパク質スカフォールド組成物は、このような調節、処置又は治療を必要としている、細胞、組織、器官、動物又は患者に接触又は投与されるタンパク質スカフォールドを含む、少なくとも1つの、任意の、好適かつ有効量の組成物又は製薬学的組成物を更に含むことができ、かかる組成物は所望により、少なくとも1種のTNF拮抗薬(例えば、限定されるものではないが、TNF化学物質若しくはタンパク質拮抗薬、TNFモノクローナル若しくはポリクローナル抗体若しくは断片、可溶性TNF受容体(例えば、p55、p70又はp85)若しくは断片、これらの融合ポリペプチド、又は低分子TNF拮抗薬、例えば、TNF結合タンパク質I若しくはII(TBP−1若しくはTBP−II)、ネレリモンマブ(nerelimonmab)、インフリキシマブ、エタネルセプト、CDP−571、CDP−870、アフェリモマブ、レネルセプトなど)、抗リウマチ薬(例えば、メトトレキサート、オーラノフィン、アウロチオグルコース、アザチオプリン、エタネルセプト、金チオリンゴ酸ナトリウム、硫酸ヒドロキシクロロキン、レフルノミド、スルファサラジン)、筋弛緩薬、麻薬、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、鎮痛薬、麻酔薬、鎮静薬、局所麻酔薬、神経筋遮断薬、抗菌薬(例えば、アミノグリコシド、抗真菌薬、抗寄生虫薬、抗ウイルス薬、カルバペナム、セファロスポリン、フルオロキノロン(flurorquinolone)、マクロライド、ペニシリン、スルホンアミド、テトラサイクリン、その他抗菌薬)、乾癬治療薬、コルチコステロイド、タンパク質同化ステロイド、糖尿病関連薬、ミネラル、栄養薬、甲状腺剤、ビタミン、カルシウム関連ホルモン、止瀉薬、鎮咳薬、制吐剤、抗腫瘍薬、緩下剤、抗凝固薬、エリスロポエチン(例えば、エポエチンα)、フィルグラスチム(例えば、G−CSF、ニューポジェン)、サルグラモスチム(GM−CSF、Leukine)、免疫付与剤、免疫グロブリン、免疫抑制剤(例えば、バシリキシマブ、シクロスポリン、ダクリズマブ)、成長ホルモン、ホルモン補充薬、エストロゲン受容体調節薬、散瞳剤、毛様体筋麻痺薬、アルキル化剤、代謝拮抗薬、分裂阻害剤、放射性医薬品、抗うつ薬、抗躁薬、抗精神病薬、抗不安薬、睡眠薬、交感神経刺激薬、刺激薬、ドネペジル、タクリン、ぜんそく治療薬、ベータ作用薬、吸入ステロイド薬、ロイコトリエン阻害剤、メチルキサンチン、クロモリン、エピネフリン若しくは類縁体、ドルナーゼα(パルモザイム)、サイトカイン若しくはサイトカイン拮抗薬から選択される、少なくとも1種を更に含む。このようなサイトカインの、非制限的な例としては、IL−1〜IL−32(例えば、IL−1、IL−2など)のいずれかが挙げられるが、これらに限定されない。適切な投与量は、当該技術分野において周知である。例えば、Wellsら、Pharmacotherapy Handbook,2nd Edition,Appleton & Lange、Stamford,CT(2000);PDR Pharmacopoeia,Tarascon Pocket Pharmacopoeia 2000,Deluxe Edition,Tarascon Publishing,Loma Linda,CA(2000)を参照されたい。これらはそれぞれ、参照により全体が本明細書に組み込まれる。
【0085】
このような抗癌剤又は抗感染薬にはまた、本発明の少なくとも1つのタンパク質スカフォールドと関連、結合、同時処方又は同時投与される毒素分子を挙げることができる。毒素は任意に作用して、病態細胞又は組織を選択的に死滅させることができる。病態細胞は、癌細胞又は他の細胞であり得る。このような毒素は、限定するものではないが、例えば、リシン、ジフテリア毒、ヘビ毒、又は細菌毒の少なくとも1つから選択される、毒素の少なくとも1つの機能的細胞毒性ドメインを含む、精製若しくは組み換え毒素又は毒素断片であり得る。毒素という用語は、ヒト及び他の哺乳類において、死に至り得る毒素性ショックを含む、任意の病態をもたらし得る任意の自然発生するか、突然変異若しくは組み換え細菌又はウイルスによって生成される内毒素及び外毒素の両方を含む。かかる毒素には、腸管毒素原性大腸菌熱不安定性エンテロトキシン(LT)、熱安定性エンテロトキシン(ST)、赤痢菌細胞毒素、アエロモナス属エンテロトキシン、毒素性ショック症候群毒素−1(TSST−1)、ブドウ球菌エンテロトキシンA(SEA)、B(SEB)、又はC(SEC)、連鎖球菌エンテロトキシンなどを挙げることができるが、これらに限定されない。かかる細菌には、腸管毒素原性大腸菌(ETEC)、腸管出血性大腸菌(例えば、血清型0157:H7の株)、ブドウ球菌種(例えば、黄色ブドウ球菌、化膿ブドウ球菌)、赤痢菌種(例えば、Shigella dysenteriae、Shigella flexneri、Shigella boydii、及びShigella sonnei)、サルモネラ種(例えば、Salmonella typhi、Salmonella cholera−suis、Salmonella enteritidis)、クロストリジウム種(例えば、Clostridium perfringens、Clostridium dificile、Clostridium botulinum)、カンピロバクター種(例えば、Camphlobacter jejuni、Camphlobacter fetus)、ヘリコバクター種(例えば、Heliobacter pylori)、アエロモナス種(例えば、Aeromonas sobria、Aeromonas hydrophila、Aeromonas caviae)、Pleisomonas shigelloide、腸炎エルシニア菌、ビブリオ種(例えば、コレラ菌、腸炎ビブリオ)、クレブシエラ種、緑膿菌、及び連鎖球菌の株が挙げられるが、それらに限定されない。例えば、Stein編、INTERNAL MEDICINE,3rd ed.,pp 1〜13,Little,Brown and Co.,Boston,(1990);Evansら編、Bacterial Infections of Humans:Epidemiology and Control,2d.Ed.,pp 239〜254,Plenum Medical Book Co.,New York(1991);Mandellら、Principles and Practice of Infectious Diseases,3d.Ed.,Churchill Livingstone,New York(1990);Berkowら編、The Merck Manual,16th edition,Merck and Co.,Rahway,N.J.,1992;Woodら、FEMS Microbiology Immunology,76:121〜134(1991);Marrackら、Science,248:705〜711(1990)を参照されたい。これら参考文献の内容は、参照により全て本明細書に組み込まれる。
【0086】
本発明のタンパク質スカフォールド化合物、組成物又は混合物は更に、希釈剤、結合剤、安定剤、緩衝剤、塩、親油性溶媒、保存剤、アジュバントなどのような、ただしこれらに限定されない任意の好適な助剤のうちの少なくとも1つを含むことができる。製薬学的に許容できる助剤が好ましい。かかる滅菌溶液を調製する方法及びその非限定例は、当該技術分野において周知であり、例えば、Gennaro,Ed.,Remington’s Pharmaceutical Sciences,18th,Mack Publishing Co.(Easton,PA),1990が挙げられるが、これに限定されない。当該技術分野において周知のように、又は本明細書に記載されているように、タンパク質スカフォールド、断片又は変異体組成物の投与方法、溶解度及び/又は安定性に好適な製薬学的に許容できる担体を、日常的に選択することができる。
【0087】
本組成物において有用な医薬賦形剤及び添加剤には、タンパク質、ペプチド、アミノ酸、脂質、及び炭水化物(例えば、糖には、単糖類、二糖類、三糖類、四糖類、及びオリゴ糖などの糖、アルジトール、アルドン酸、エステル化糖などの誘導化糖類、及び多糖類又は糖ポリマーが挙げられる)が挙げられるが、これらに限定されず、これらは単独、又は1〜99.99重量%若しくは体積%での組み合わせが含まれる、単独又は組み合わせで存在させることができる。代表的なタンパク質賦形剤には、ヒト血清アルブミン(HSA)などの血清アルブミン、組換えヒトアルブミン(rHA)、ゼラチン、カゼインなどが挙げられる。緩衝能においても機能することができる代表的なアミノ酸/タンパク質構成要素には、アラニン、グリシン、アルギニン、ベタイン、ヒスチジン、グルタミン酸、アスパラギン酸、システイン、リジン、ロイシン、イソロイシン、バリン、メチオニン、フェニルアラニン、アスパルテームなどが挙げられる。好ましいアミノ酸の1つはグリシンである。
【0088】
本発明での使用に好適な炭水化物賦形剤としては、例えば、フルクトース、マルトース、ガラクトース、グルコース、D−マンノース、ソルボースなどの単糖類、ラクトース、スクロース、トレハロース、セロビオースなどの二糖類、ラフィノース、メレジトース、マルトデキストリン、デキストラン、デンプンなどの多糖類、及びマンニトール、キシリトール、マルチトール、ラクチトール、キシリトールソルビトール(グルシトール)、ミオイノシトールなどのアルジトール類が挙げられる。本発明で使用するのに好ましい炭水化物賦形剤は、マンニトール、トレハロース、及びラフィノースである。
【0089】
タンパク質スカフォールド組成物はまた、緩衝液又はpH調整剤を含むことも可能であり、典型的に、緩衝液は有機酸又は塩基から調製された塩である。代表的な緩衝剤は、クエン酸、アスコルビン酸、グルコン酸、カルボン酸、酒石酸、コハク酸、酢酸、又はフタル酸の塩などの有機酸塩、トリス、塩酸トロメタミン、又はリン酸緩衝剤を含む。本組成物における使用に適した緩衝剤は、クエン酸などの有機酸塩である。
【0090】
加えて、本発明のタンパク質スカフォールド組成物は、ポリビニルピロリドン、フィコール(ポリマー糖)、デキストレート(例えば、2−ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンなどのシクロデキストリン)、ポリエチレングリコール、着香剤、抗菌剤、甘味料、抗酸化剤、帯電防止剤、界面活性剤(例えば、「TWEEN 20」及び「TWEEN 80」などのポリソルベート)、脂質(例えば、リン脂質、脂肪酸)、ステロイド(例えば、コレステロール)、及びキレート剤(例えば、EDTA)などのポリマー賦形剤/添加剤を含むことができる。
【0091】
本発明によるタンパク質スカフォールド、部分又は変異体組成物における使用に好適なこれら及び追加の既知の製薬学的賦形剤及び/又は添加剤は、当該技術分野において既知であり、例えば、「Remington:The Science & Practice of Pharmacy」,19th ed.,Williams & Williams,(1995)、及び「Physician’s Desk Reference」,52nd ed,Medical Economics,Montvale,NJ(1998)に記載されている。これらの開示は、参照によって全体が本明細書に組み込まれる。好ましい担体又は賦形剤材料は、炭水化物(例えば、単糖類及びアルジトール類)並びに緩衝剤(例えば、クエン酸)又は高分子試薬である。代表的な担体分子はムコ多糖、ヒアルロン酸であり、これらは関節内送達に有用であり得る。
【0092】
製剤
上記のとおり、本発明は、好ましくは、生理食塩水又は選択された塩を含むリン酸緩衝剤を含む安定した処方、並びに保存剤を含有する保存溶液及び処方、並びに製薬学的に許容できる処方中の少なくとも1つのタンパク質スカフォールドを含む医薬品又は動物用医薬品用に好適な多用途保存処方を提供する。保存処方は、水性希釈剤中に、少なくとも1種の既知の、すなわち所望によりフェノール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−クレゾール、クロロクレゾール、ベンジルアルコール、硝酸フェニル水銀、フェノキシエタノール、ホルムアルデヒド、クロロブタノール、塩化マグネシウム(例えば、六水和物)、アルキルパラベン(メチル、エチル、プロピル、ブチルなど)、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、デヒドロ酢酸ナトリウム及びチメロサール、ポリマー、又はそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種の保存剤を含有する。当該技術分野において既知であるように、任意の好適な濃度又は混合物、例えば約0.0015%、又は所望の範囲、値、又はこのうちの一部を使用することができる。非限定例としては、保存料を全く含まないもの、約0.1〜2%のm−クレゾール(例えば、0.2、0.3、0.4、0.5、0.9、1.0%)、約0.1〜3%のベンジルアルコール(例えば、0.5、0.9、1.1、1.5、1.9、2.0、2.5%)、約0.001〜0.5%のチメロサール(例えば、0.005、0.01)、約0.001〜2.0%のフェノール(例えば、0.05、0.25、0.28、0.5、0.9、1.0%)、0.0005〜1.0%のアルキルパラベン(類)(例えば、0.00075、0.0009、0.001、0.002、0.005、0.0075、0.009、0.01、0.02、0.05、0.075、0.09、0.1、0.2、0.3、0.5、0.75、0.9、1.0%)などが挙げられる。
【0093】
上述のとおり、本発明は、包装材と、所望により水性希釈剤中に処方された緩衝液及び/又は保存剤を伴う少なくとも1つのタンパク質スカフォールドの溶液を含む少なくとも1つのバイアルと、を含む製品を提供し、包装材は、このような溶液を1、2、3、4、5、6、9、12、18、20、24、30、36、40、48、54、60、66、72時間以上にわたり保存できることを記したラベルを含む。本発明は、包装材と、凍結乾燥された少なくとも1つのタンパク質スカフォールドを含む第1のバイアルと、処方された緩衝剤又は保存剤の水性希釈剤を含む第2のバイアルと、を含む、製品を更に含み、包装材は、水性希釈剤中の少なくとも1つのタンパク質スカフォールドを溶解して、24時間以上にわたって保存できる溶液を形成するように患者に指示するラベルを含む。
【0094】
本発明にしたがって用いられる少なくとも1つのタンパク質スカフォールドは、本明細書に記載のように、又は当該技術分野において既知であるように、哺乳類細胞又はトランスジェニック調製物から生成することを含む、組み換え手段により生成することができる、又は他の生物源から精製することができる。
【0095】
本発明の製品中に含まれる、少なくとも1つのタンパク質スカフォールドは、湿式/乾式システムの場合、溶解時に約1.0μg/mL〜約1000mg/mLの範囲の濃度が得られる量で含まれるが、これより低い濃度及び高い濃度でも取り扱い可能であり、これらの濃度は意図される送達ビヒクルによって決まる。例えば溶液処方では、経皮パッチ、肺、経粘膜、又は浸透圧性若しくはマイクロポンプ方法とは異なる。
【0096】
好ましくは、水性希釈剤は所望により、更に、製薬学的に許容できる保存剤を含む。好ましい保存剤には、フェノール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−クレゾール、クロロクレゾール、ベンジルアルコール、アルキルパラベン(メチル、エチル、プロピル、ブチルなど)、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、デヒドロ酢酸ナトリウム及びチメロサール又はそれらの混合物からなる群から選択されるものが含まれる。処方中で使用される保存剤の濃度は、抗菌効果を生み出すのに十分な濃度である。このような濃度は選択された保存剤によって異なり、当業者により容易に決定される。
【0097】
他の賦形剤、例えば、等張剤、緩衝剤、抗酸化剤、及び保存剤エンハンサーは、所望によりかつ好ましくは希釈剤に添加することができる。グリセリンなどの等張剤が、既知の濃度で一般に使用される。好ましくは、生理学的に許容される緩衝剤を添加して、改善されたpH制御を提供する。処方物は、約pH4〜約pH10、及び好ましくは約pH5〜約pH9の範囲、及び最も好ましくは約6.0〜約8.0の範囲などの、広範囲のpH範囲をカバーすることができる。好ましくは、本発明の処方は、約6.8〜約7.8のpHを有する。好適な緩衝剤には、リン酸緩衝剤を含み、最も好ましくは、リン酸ナトリウム、特にリン酸緩衝生理食塩水(PBS)を含む。
【0098】
所望により他の添加剤、例えばTween 20(ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート)、Tween 40(ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノパルミテート)、Tween 80(ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート)、Pluronic F68(ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー)、及びPEG(ポリエチレングリコール)などの、製薬学的に許容できる可溶化剤、又はポリソルベート20若しくは80又はポロキサマー184若しくは188、Pluronic(登録商標)ポリオール(polyls)などの非イオン性界面活性剤、その他のブロックコポリマー、並びにEDTA及びEGTAなどのキレート剤を、処方又は組成物に添加することで、凝集を低減させることができる。これらの添加物は、処方を投与するためにポンプ又はプラスチック容器が使用される場合に特に有用である。製薬学的に許容できる界面活性剤の存在により、タンパク質の凝集の傾向が軽減される。
【0099】
本発明の処方は、少なくとも1つのタンパク質スカフォールドと、フェノール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−クレゾール、クロロクレゾール、ベンジルアルコール、アルキルパラベン(メチル、エチル、プロピル、ブチルなど)、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、デヒドロ酢酸ナトリウム及びチメロサール又はこれらの混合物からなる群から選択される保存剤を水性希釈剤中で混合することを含むプロセスにより調製できる。少なくとも1つのタンパク質スカフォールド及び保存剤の水性希釈剤中での混合は、従来の溶解及び混合手順を使用して実施する。好適な処方を調製するため、例えば、緩衝溶液中の一定量の少なくとも1種のタンパク質スカフォールドを、十分な量の緩衝溶液中で所望の保存剤と組み合わせることで、所望の濃度のタンパク質及び保存剤を提供する。当業者は、このプロセスの変化形態を認識する。例えば、構成成分の添加順序、付加的な添加剤の使用の有無、処方調製時の温度及びpHは、全て、使用する投与濃度及び投与手段に関して最適化することのできる因子である。
【0100】
特許請求される処方は、透明な溶液として、又は水、保存剤及び/若しくは賦形剤、好ましくはリン酸緩衝剤及び/若しくは生理食塩水、並びに選択された塩を水性希釈剤内に含む第2のバイアルに溶解される、凍結乾燥された少なくとも1つのタンパク質スカフォールドのバイアルを含む、併用バイアル(dual vial)として患者に提供することができる。単一溶液バイアル又は溶解を必要とする併用バイアルはいずれも複数回再利用することができ、患者処置の単一又は複数サイクルを満たすことができ、したがって、現在使用できるよりも便利な処置レジメンを提供することができる。
【0101】
特許請求される本製品は、即時から24時間以上の範囲の期間にわたる投与に有用である。したがって、本発明により特許請求される製品は、患者に著しい利益を提供する。本発明の処方は、約2℃〜約40℃の温度で所望により安全に保管し、長期間タンパク質の生物活性を保持することができ、したがってパッケージラベルは、溶液が6、12、18、24、36、48、72、又は96時間以上にわたって保存及び/又は使用できることを示すことができる。保存されている希釈剤を使用する場合には、このようなラベルに最高1〜12ヵ月、半年、1年半及び/又は2年までの使用を含むことができる。
【0102】
少なくとも1つのタンパク質スカフォールド溶液は、少なくとも1つのタンパク質スカフォールドを水性希釈剤中で混合することを含むプロセスにより調製することができる。混合は従来の溶解及び混合手順を使用して実施する。好適な希釈剤を調製するため、例えば、水又は緩衝剤中の一定量の少なくとも1つのタンパク質スカフォールドを、所望の濃度のタンパク質、及び任意に保存剤又は緩衝剤を提供するのに十分な量で組み合わせる。当業者は、このプロセスの変化形態を認識する。例えば、構成成分の添加順序、付加的な添加剤の使用の有無、処方調製時の温度及びpHは、全て、使用する投与濃度及び投与手段に関して最適化することのできる因子である。
【0103】
特許請求される製品は、透明な溶液として、又は水性希釈剤を含有する第2のバイアルで溶解される凍結乾燥された少なくとも1つのタンパク質スカフォールドのバイアルを含む併用バイアルとして、患者に提供することができる。単一溶液バイアル又は溶解を必要とする併用バイアルはいずれも複数回再利用することができ、患者処置の単一又は複数サイクルを満たすことができ、したがって、現在使用できるよりも便利な処置レジメンを提供する。
【0104】
特許請求される製品は、透明溶液、又は水性希釈剤を含有する第2のバイアルを用いて溶解される凍結乾燥された少なくとも1つのタンパク質スカフォールドのバイアルを含む併用バイアルを、薬局、診療所、又はその他のこのような機関及び施設に提供することによって、患者に対し間接的に提供することができる。大きな容器から少なくとも1種のタンパク質スカフォールド溶液のより少量を1回又は複数回取り出してより小さなバイアルに移すことができ、かつ薬局又は診療所により顧客及び/又は患者に提供できる場合、かかる透明溶液は最高1リットル又は更にはそれ以上の容量であってよい。
【0105】
単一バイアルシステムを含む承認済みデバイスとしては、例えば、Becton Dickensen(Franklin Lakes,NJ,www.bectondickenson.com)、Disetronic(Burgdorf,Switzerland,www.disetronic.com)、Bioject(Portland,Oregon,www.bioject.com)、National Medical Products,Weston Medical(Peterborough,UK,www.weston−medical.com)、Medi−Ject Corp(Minneapolis,MN,www.mediject.com)によって製造又は開発された、BD Pens、BD Autojector(登録商標)、Humaject(登録商標)、NovoPen(登録商標)、B−D(登録商標)Pen、AutoPen(登録商標)、及びOptiPen(登録商標)、GenotropinPen(登録商標)、Genotronorm Pen(登録商標)、Humatro Pen(登録商標)、Reco−Pen(登録商標)、Roferon Pen(登録商標)、Biojector(登録商標)、Iject(登録商標)、J−tip Needle−Free Injector(登録商標)、Intraject(登録商標)、Medi−Ject(登録商標)などの溶液送達用ペン型注射器デバイス、及び類似の好適なデバイスが挙げられる。併用バイアルシステムを含む承認済みデバイスとしては、HumatroPen(登録商標)などの、溶解した溶液を送達するためのカートリッジ内で凍結乾燥された薬剤を溶解させるためのペン型注射器システムが挙げられる。好適な他のデバイスの例としては、予め充填された注射器、自動注射器、針なし注射器及び針なしIV輸液セットが挙げられる。
【0106】
ここで特許請求される製品は、包装材を含む。包装材は、規制当局によって必要とされる情報に加えて、製品を使用できる条件を提供する。本発明の包装材は、少なくとも1つのタンパク質スカフォールドを水性希釈剤に溶解して溶液を形成し、2〜24時間以上にわたって、この溶液を併用バイアルの湿式/乾式製品に使用する、という指示を患者に提供する。単一バイアルの溶液製品の場合、ラベルは、この溶液が2〜24時間又はそれ以上にわたって使用できることを示す。ここで特許請求される製品は、ヒト用医薬製品用途に有用である。
【0107】
本発明の処方は、少なくとも1つのタンパク質スカフォールド及び選択された緩衝剤、好ましくは生理的食塩水又は選択された塩を含むリン酸緩衝剤を混合することを含むプロセスにより調製することができる。水性希釈剤中での少なくとも1つのタンパク質スカフォールド及び緩衝剤の混合は、従来の溶解及び混合手順を使用して実施する。好適な処方を調製するため、例えば、水又は緩衝剤中の一定量の少なくとも1つのタンパク質スカフォールドを、十分な量の水中の所望の緩衝剤と組み合わせて、所望の濃度のタンパク質及び緩衝剤を提供する。当業者は、このプロセスの変化形態を認識する。例えば、構成成分の添加順序、付加的な添加剤の使用の有無、処方調製時の温度及びpHは、全て、使用する投与濃度及び投与手段に関して最適化することのできる因子である。
【0108】
特許請求される安定又は保存処方は、透明な溶液として、又は水性希釈剤中に保存剤若しくは緩衝剤及び賦形剤を含有する第2のバイアルを用いて溶解される凍結乾燥されたタンパク質スカフォールドのバイアルを含む併用バイアルとして、患者に提供することができる。単一溶液バイアル又は溶解を必要とする併用バイアルはいずれも複数回再利用することができ、患者処置の単一又は複数サイクルを満たすことができ、したがって、現在使用できるよりも便利な処置レジメンを提供する。
【0109】
タンパク質スカフォールドを安定化するその他の処方又は方法は、タンパク質スカフォールドを含む凍結乾燥粉末の透明溶液以外のものであってよい。非透明溶液としては、微粒子懸濁液を含む処方があり、このような微粒子は、ミクロスフェア、微小粒子、ナノ粒子、ナノスフェア、又はリポソームとしてさまざまに知られる種々の大きさの構造内に、タンパク質スカフォールドを含有する組成物である。活性薬剤を含有するこうした比較的均質な本質的に球状の微粒子処方は、米国特許第4,589,330号に教示されるとおり、活性薬剤及びポリマーを含有する水相と非水相とを接触させ、次いで非水相を蒸発させて水相からの粒子の合体を引き起こすことにより形成することができる。多孔性微小粒子は、米国特許第4,818,542号に教示されるとおり、連続溶媒中に分散された活性薬剤とポリマーとを含有する第1相を使用し、凍結乾燥又は希釈−抽出−沈殿により懸濁液から溶媒を除去することで調製することができる。こうした調製に好ましいポリマーは、ゼラチン寒天、デンプン、アラビノガラクタン、アルブミン、コラーゲン、ポリグリコール酸、ポリ乳酸(polylactic aced)、グリコリド−L(−)ラクチドポリ(エプシロン−カプロラクトン)、ポリ(エプシロン−カプロラクトン−CO−乳酸)、ポリ(エプシロン−カプロラクトン−CO−グリコール酸)、ポリ(β−ヒドロキシ酪酸)、ポリエチレンオキシド、ポリエチレン、ポリ(アルキル−2−シアノアクリレート)、ポリ(ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリアミド、ポリ(アミノ酸)、ポリ(2−ヒドロキシエチルDL−アスパルトアミド)、ポリ(エステル尿素)、ポリ(L−フェニルアラニン/エチレングリコール/1,6−ジイソシアナトヘキサン)及びポリ(メチルメタクリレート)からなる群から選択される、天然又は合成のコポリマー又はポリマーである。特に好ましいポリマーは、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、グリコリド−L(−)ラクチドポリ(エプシロン−カプロラクトン)、ポリ(エプシロン−カプロラクトン−CO−乳酸)、及びポリ(エプシロン−カプロラクトン−CO−グリコール酸)などのポリエステルである。ポリマー及び/又は活性物質を溶解させるのに有用な溶媒としては水、ヘキサフルオロイソプロパノール、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、へキサン、ベンゼン、又はヘキサフルオロアセトンセスキ水和物がある。活性物質を含有する相を第2相に分散させるプロセスには、第1相をノズル内のオリフィスに圧力で強制的に通過させて液滴形成に作用する工程を含むことができる。
【0110】
乾燥粉末処方は、例えば、噴霧乾燥法、又は蒸発による溶媒抽出法、若しくは水性又は非水性溶媒を除去するための1つ以上の工程が後続する結晶性組成物の沈殿による溶媒抽出法などの、凍結乾燥以外のプロセスの結果として得ることができる。噴霧乾燥タンパク質スカフォールド製剤の調製は、米国特許第6,019,968号に教示される。タンパク質スカフォールドベースの乾燥粉末組成物は、タンパク質スカフォールドの溶液又はスラリー、及び所望により賦形剤を、呼吸用乾燥粉末を提供するための条件下で、溶媒中で噴霧乾燥させることによって生産できる。溶媒には、容易に乾燥可能な、例えば水及びエタノールなどの極性化合物が挙げられる。タンパク質スカフォールドの安定性は、酸素不在下、例えば窒素ブランケット下において噴霧乾燥手順を実施すること、又は乾燥用気体として窒素を使用することにより増強させることができる。別の比較的乾燥した処方は、国際公開第9916419号中で教示されているような、典型的にヒドロフルオロアルカン噴射剤を含む懸濁培地中に分散した、複数の有孔微細構造の分散物である。安定化された分散物は、定量吸入器を用いて患者の肺に投与できる。噴霧乾燥された薬剤の商業的製造において有用な機器は、Buchi Ltd.又はNiro Corp.により製造されている。
【0111】
当該技術分野において周知のように、本明細書に記載される安定又は保存処方又は溶液のいずれかにおける少なくとも1つのタンパク質スカフォールドは、本発明にしたがって、SC若しくはIM注射、経皮、肺、経粘膜、移植、浸透圧ポンプ、カートリッジ、マイクロポンプ、又は当業者に理解される他の手段を含む様々な送達方法により、患者に投与することができる。
【0112】
治療適用
本発明はまた、当該技術分野において既知又は本明細書に記載のように、少なくとも1つの本発明のタンパク質スカフォールドを用いて、例えば、細胞、組織、器官、動物、又は患者に、治療的有効量のタンパク質スカフォールドを投与又は接触させて、細胞、組織、器官、動物、又は患者における疾病を調節又は処置するための方法も提供する。本発明はまた、細胞、組織、器官、動物、又は患者における、肥満、免疫関連疾患、循環器疾患、感染症、悪性疾患又は神経学的疾患のうち少なくとも1つを含むが、これらに限定されない疾病を調節又は処置するための方法も提供する。
【0113】
本発明はまた、細胞、組織、器官、動物、又は患者において少なくとも1つの免疫関連疾患を調節又は処置するための方法も提供し、関節リウマチ、若年性関節リウマチ、全身性発症若年性関節リウマチ、乾癬性関節炎、強直性脊椎炎、胃潰瘍、血清反応陰性関節症、変形性関節炎、骨融解、整形外科用インプラントの無菌性のゆるみ、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、全身性エリテマトーデス、抗リン脂質症候群、虹彩毛様体炎/ブドウ膜炎/視神経炎、特発性肺線維症、全身性血管炎/ヴェグナー肉芽腫症、サルコイドーシス、精巣炎/精管切除修復術、アレルギー性/アトピー性疾病、ぜんそく、アレルギー性鼻炎、皮膚炎、アレルギー性接触性皮膚炎、アレルギー性結膜炎、過敏性肺炎、移植、器官移植拒絶反応、移植片対宿主病、全身性炎症反応症候群、敗血症症候群、グラム陽性菌敗血症、グラム陰性菌敗血症、培養陰性敗血症、真菌敗血症、好中球減少性発熱、尿性敗血症、髄膜炎菌血症、外傷/出血、熱傷、電離放射線暴露、急性膵炎、成人呼吸窮迫症候群、関節リウマチ、アルコール性肝炎、慢性炎症性病変、サルコイドーシス、クローン病変、鎌状赤血球貧血症、糖尿病、ネフローゼ、アトピー性疾患、過敏性反応、アレルギー性鼻炎、枯草熱、通年性鼻炎、結膜炎、子宮内膜症、ぜんそく、じん麻疹、全身性アナフィラキシー、皮膚炎、悪性貧血、溶血性疾患、血小板減少症、任意の器官又は組織の移植片拒絶反応、腎移植拒絶反応、心臓移植拒絶反応、肝臓移植拒絶反応、膵臓移植拒絶反応、肺移植拒絶反応、骨髄移植(BMT)拒絶反応、皮膚同種移植拒絶反応、軟骨移植拒絶反応、骨移植片拒絶反応、小腸移植拒絶反応、胎児胸腺移植拒絶反応、副甲状腺移植拒絶反応、任意の器官又は組織の異種移植拒絶反応、同種移植拒絶反応、抗受容体免疫過剰反応、グレーブス病、レイノー病、B型インスリン抵抗性糖尿病、ぜんそく、重症筋無力症、抗体媒介性細胞障害、III型免疫過剰反応、POEMS症候群(多発性神経障害、臓器肥大、内分泌障害、単クローン性免疫グロブリン血症、及び皮膚症状症候群)、多発性神経障害、臓器肥大、内分泌障害、単クローン性免疫グロブリン血症、皮膚症状症候群、抗リン脂質症候群、天疱瘡、強皮症、混合性結合組織病、特発性アジソン病、真性糖尿病、慢性活動性肝炎、原発性胆汁性肝硬変、白斑、血管炎、MI後心臓切開術症候群、IV型免疫過剰、接触性皮膚炎、過敏性肺炎、同種移植拒絶反応、細胞内生物による肉芽腫、薬物過敏、代謝性/特発性ウィルソン病、ヘモクロマトーシス、アルファ1−アンチトリプシン欠乏症、糖尿病性網膜症、橋本甲状腺炎、骨粗鬆症、視床下部・下垂体・副腎皮質系評価、原発性胆汁性肝硬変、甲状腺炎、脳脊髄炎、悪液質、嚢胞性線維症、新生児慢性肺疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、家族性血球貪食性リンパ組織球症、皮膚病変、乾癬、脱毛症、ネフローゼ症候群、腎炎、糸球体腎炎、急性腎不全、血液透析、尿毒症、毒性、子癇前症、okt3療法、抗cd3療法、サイトカイン療法、癌化学療法、放射線療法(例えば、無力症、貧血、悪液質などが挙げられるが、これらに限定されない)、慢性サリチル酸塩中毒などの少なくとも1つが挙げられるが、それらに限定されない。例えば、Merck Manual,12th〜17th Editions,Merck & Company,Rahway,NJ(1972,1977,1982,1987,1992,1999),Pharmacotherapy Handbook,Wellsら編、Second Edition,Appleton and Lange,Stamford,Conn.(1998,2000)を参照されたい。それぞれ参照することによりその全体を組み込まれる。
【0114】
本発明はまた、細胞、組織、器官、動物、又は患者において少なくとも1つの循環器疾患を調節又は処置するための方法も提供し、心臓性失神症候群、心筋梗塞、うっ血性心不全、脳卒中、虚血性脳卒中、出血、急性冠不全症候群、動脈硬化、アテローム性動脈硬化症、再狭窄、糖尿病性動脈硬化性疾患、高血圧、動脈性高血圧、腎血管性高血圧、失神、ショック、心血管系の梅毒、心不全、肺性心、原発性肺高血圧、心不整脈、心房異所性拍動、心房粗動、心房細動(持続性又は発作性)、潅流後症候群、心肺バイパス炎症反応、多源性つまり多病巣性心房頻拍、幅の狭いQRS波をもつ頻脈、頻拍、特異的不整脈、心室細動、ヒス束不整脈、房室ブロック、脚ブロック、心筋虚血性疾患、冠動脈疾患、狭心症、心筋梗塞、心筋症、拡張型うっ血性心筋症、収縮性心筋症、心臓弁膜症、心内膜炎、心膜疾患、心臓腫瘍、大動脈及び末梢動脈瘤、大動脈解離、大動脈の炎症、腹部大動脈及びその分枝の閉塞、末梢血管障害、閉塞性動脈性疾患、末梢アテローム硬化性疾患、閉塞性血栓血管炎、機能性末梢動脈性疾患、レイノー現象及びレイノー病、先端チアノーゼ、肢端紅痛症、静脈疾患、静脈血栓症、静脈瘤、動静脈瘻、リンパ浮腫(lymphederma)、脂肪性浮腫、不安定狭心症、再潅流傷害、ポストポンプ症候群、虚血再潅流傷害などの少なくとも1つが挙げられるが、それらに限定されない。このような方法は、少なくとも1つのタンパク質スカフォールドを含む有効量の組成物又は医薬組成物を、このような調節、処置又は治療を必要とする、細胞、組織、器官、動物又は患者に対して投与することを、所望により含むことができる。
【0115】
本発明はまた、細胞、組織、器官、動物、又は患者において少なくとも1つの感染症を調節又は処置するための方法も提供し、急性又は慢性細菌感染、細菌、ウイルス、及び菌感染を含む急性及び慢性寄生又は感染プロセス、HIV感染/HIV神経障害、髄膜炎、肝炎(A、B、又はCなど)、敗血症性関節炎、腹膜炎、肺炎、喉頭蓋炎、大腸菌0157:h7、溶血性尿毒症症候群/塞栓性血小板減少性紫斑病、マラリア、デング出血熱、リーシュマニア症、ハンセン病、中毒性ショック症候群、連鎖球菌筋炎、ガス壊疽、ヒト型結核菌、トリ型結核菌、ニューモシスティス・カリニ肺炎、骨盤感染症、精巣炎/精巣上体炎、レジオネラ、ライム病、A型インフルエンザ、エプスタイン・バーウイルス、ウイルス関連血球貪食症候群、ウイルス性脳炎/無菌性髄膜炎などの少なくとも1つが挙げられるが、それらに限定されない。
【0116】
本発明はまた、細胞、組織、器官、動物又は患者において少なくとも1つの悪性疾患を調節又は処置するための方法も提供し、白血病、急性白血病、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性リンパ球性白血病、B細胞、T細胞又はFAB ALL、急性骨髄性白血病(AML)、急性骨髄性白血病、慢性骨髄球性白血病(CML)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、ヘアリーセル白血病、骨髄異形成症候群(MDS)、リンパ腫、ホジキン病、悪性リンパ腫、非ホジキンリンパ腫、バーキットリンパ腫、多発性骨髄腫、カポジ肉腫、結腸直腸癌、膵癌、上咽頭癌、悪性組織球増殖症、新生物随伴症候群/悪性の高カルシウム血症、充実性腫瘍、膀胱癌、乳癌、結腸直腸癌、子宮内膜癌、頭部癌、頚部癌、遺伝性非ポリポーシス癌、ホジキンリンパ腫、肝癌、肺癌、非小細胞肺癌、卵巣癌、膵癌、前立腺癌、腎細胞癌、睾丸癌、腺癌、肉腫、悪性黒色腫、血管腫、転移性疾患、癌関連の骨吸収、癌関連の骨痛などの少なくとも1つが挙げられるが、それらに限定されない。
【0117】
本発明はまた、細胞、組織、器官、動物又は患者において少なくとも1つの神経疾患を調節又は処置するための方法も提供し、神経変性疾患、多発性硬化症、片頭痛、エイズによる認知症、脱髄性疾患、例えば、多発性硬化症及び急性横断性脊髄炎;錐体外路及び小脳疾患、例えば、皮質脊髄系の障害;大脳基底核の疾患;多動疾患、例えば、ハンチントン舞踏病及び老年性舞踏病;薬剤誘発性運動障害、例えば、CNSドーパミン受容体遮断薬により誘発されるもの;運動低下性運動障害、例えば、パーキンソン病;進行性核上麻痺;小脳の構造病変;脊髄小脳変性症、例えば、脊髄性運動失調症、フリードライヒ失調症、小脳皮質変性症、多系統変性症(Mencel、Dejerine−Thomas,Shi−Drager、及びMachado−Joseph);全身性疾患(レフサム病、無βリポタンパク血症、運動失調症、毛細血管拡張症、及びミトコンドリア多系統疾患);脱髄性コア疾患、例えば、多発性硬化症、急性横断性脊髄炎;及び運動単位の疾患、例えば、神経原性筋委縮症(前角細胞変性症、例えば、筋萎縮性側索硬化症、乳児脊髄性筋萎縮症、及び若年性脊髄性筋萎縮症);アルツハイマー病;中年層のダウン症候群;びまん性レヴィー小体病;レヴィー型老年性認知症;ウェルニッケ・コルサコフ症候群;慢性アルコール依存症;クロイツフェルト・ヤコブ病;亜急性硬化性全脳炎、ハレルフォルデン−スパッツ病;ボクサー認知症;神経外傷性障害(例えば、脊髄損傷、脳損傷、震盪、反復震盪);疼痛;炎症性疼痛;自閉症;抑うつ;脳卒中;認知障害;てんかんなどの少なくとも1つが挙げられるが、それらに限定されない。所望により、少なくとも1つのTNF抗体又は特定部分又は変異体を含む有効量の組成物又は医薬組成物を、このような調節、処置又は治療を必要としている細胞、組織、器官、動物又は患者に対し投与する工程を含むことができる。例えば、Merck Manual,16th Edition,Merck & Company,Rahway,NJ(1992)を参照のこと。
【0118】
本発明はまた、細胞、組織、器官、動物又は患者において少なくとも1つの創傷、外傷若しくは組織傷害又は関連する慢性症状を調節又は処置するための方法も提供し、歯周外科手術、抜歯、歯内療法、歯インプラントの挿入、義歯の適応及び使用など口腔外科手術に関連する肉体的損傷若しくは外傷;又は無菌創、挫傷、切創、裂創、非穿通創、開放創、穿通創、穿孔創、穿刺創、感染創、梗塞及び皮下創からなる群から選択される創傷;又は虚血性潰瘍、褥創、瘻孔、重度の咬傷、熱傷及び採取部位創からなる群から選択される創傷;又はアフタ創、外傷若しくはヘルペス関連創である創傷などの少なくとも1つが挙げられるが、それらに限定されない。
【0119】
創傷及び/又は潰瘍は、皮膚から若しくは粘膜表面上に突き出ていたり又は器官内の梗塞(「脳卒中」)の結果として、通常は見出される。創傷は、軟組織の欠損若しくは損傷の結果又は基礎疾患の結果であることがある。この文脈では、用語「皮膚」は、ヒトを含む動物の体の最も外側表面に関連し、正常又はほぼ正常の皮膚、並びに損傷皮膚表面を包含する。用語「粘膜」は、ヒトを含む動物の非損傷又は損傷粘膜に関連し、口腔、頬、耳、鼻、肺、眼、胃腸、膣、又は直腸粘膜であってよい。
【0120】
この文脈では、用語「創傷」は、通常の組織構造の完全性が崩壊している状態である肉体的障害を意味する。この用語はまた、用語「傷口」、「損傷」、「壊死」、及び「潰瘍」を包含することも意図する。通常、用語「傷口」は、皮膚又は粘膜のほとんどの損傷に対する一般的な用語であり、用語「潰瘍」は、壊死組織の脱落により形成される、器官又は組織表面の局部的欠損又は陥凹である。損傷は、一般には任意の組織欠損に関連する。壊死は、感染、障害、炎症又は梗塞の結果生じる死亡組織に関連する。
【0121】
この文脈で用いられる用語「創傷」は、何らかの治癒が始まる前、又は更には術創などのある創傷が作られる前の段階(予防的処置)を含む、治癒過程中の任意の特定の段階にある、任意の創傷(創傷の分類については以下を参照)を意味する。本発明にしたがって予防及び/又は処置することができる創傷例は、例えば、非感染創、挫傷、切創、裂創、非穿通創(すなわち、皮膚の破壊はないが、下層構造に障害がある創傷)、開放創、穿通創、穿孔創、穿刺創、感染創、皮下創などである。傷口の例は、床擦れ、アフタ性口内炎、クロム皮膚潰瘍、ヘルペス、褥瘡などである。潰瘍の例は、例えば、消化性潰瘍、十二指腸潰瘍、胃潰瘍、痛風潰瘍、糖尿病性潰瘍、高血圧性虚血性潰瘍、うっ血性潰瘍、下腿潰瘍(静脈性潰瘍)、舌下腺潰瘍、粘膜下潰瘍、症候性潰瘍、栄養障害性潰瘍、熱帯性潰瘍、及び例えば、淋病(尿道炎、子宮頸内膜炎及び直腸炎を含む)による性病性潰瘍である。本発明にしたがって良好に処置できる創傷又は傷口に関する状態は、熱傷、炭疽、破傷風、ガス壊疽、猩紅熱、丹毒、鬚毛瘡、毛嚢炎、伝染性膿痂疹、又は水疱性膿痂疹などである。用語「創傷」及び「潰瘍」及び「創傷」及び「傷口」の使用法の間にはある程度の重複があることが多く、更には、これらの用語は無作為に使われることが多い。したがって、上述のように、この文脈では、用語「創傷」は、用語「潰瘍」、「損傷」、「傷口」及び「梗塞」を包含し、特に指示のない限り、これらの用語は無差別に使用される。
【0122】
本発明にしたがって処置される創傷の種類としてはまた、(i)例えば、手術創傷、外傷、感染性創傷、虚血性創傷、熱性創傷、化学的創傷及び水疱性創傷などの一般的な創傷、(ii)例えば、抜歯後創傷、特に嚢胞及び膿瘍の処置に関連する歯内創傷、細菌性、ウイルス性又は自己免疫性起源の潰瘍及び損傷、機械的、化学的、熱的、感染性及び苔癬様創傷などの口腔内特異的な創傷であって、ヘルペス潰瘍、アフタ性口内炎、急性壊死性潰瘍性歯肉炎及び口腔しゃく熱症候群が具体例である創傷、並びに(iii)例えば、腫瘍、熱傷(例えば化学的、熱的)、損傷(細菌性、ウイルス性、自己免疫性)、咬傷及び術創などの皮膚上の創傷、も挙げられる。創傷を分類する別の方法は、(i)術創、小程度の擦過及び小程度の咬傷による小組織の欠損によるもの、又は(ii)著しい組織欠損によるものである。後者の群には、虚血性潰瘍、褥瘡、フィステル、裂傷、重篤な咬傷、熱傷及び採取部位創(軟組織及び硬組織における)並びに梗塞が挙げられる。
【0123】
本発明に関連する重要なその他の創傷は、虚血性潰瘍、褥瘡、フィステル、重篤な咬傷、熱傷及び採取部位創などの創傷である。虚血性潰瘍及び褥瘡は、通常、治癒が極めて緩慢でしかない創傷であり、このような場合は特に、改善されたより早い治癒プロセスが患者にとって非常に重要であるのは当然である。更に、治癒が促進され、より早く起こるとき、このような創傷を患う患者の処置にかかる費用は顕著に削減される。
【0124】
採取部位創は、例えば、移植に関連して、例えば、体の一部分から体の別の部分への硬組織の除去に関連して発生する創傷である。そのような手術によって生じた創傷は痛みが激しいため、治癒の改善が最も価値がある。用語「皮膚」は、皮膚の表皮層(皮膚表面がより多く又はより少なく傷ついている場合)、及び真皮層を含む非常に広い意味で用いられる。角質層を除き、皮膚表皮層は外側(上皮)層であり、より深い皮膚の結合組織層は真皮と呼ばれる。
【0125】
本発明の任意の方法は、このような調節、処置又は治療を必要としている細胞、組織、器官、動物又は患者に対して、少なくとも1つのタンパク質スカフォールドを含む有効量の組成物又は医薬組成物を投与することを含むことができる。かかる方法は、所望により、このような疾病又は疾患の処置のための同時投与又は併用療法を更に含むことができ、ここで、少なくとも1つのTNF拮抗薬(例えば、以下に限定されないが、化学物質性若しくはタンパク質性TNF拮抗薬、TNFモノクローナル若しくはポリクローナル抗体若しくは断片、可溶性TNF受容体(例えば、p55、p70又はp85)若しくは断片、その融合ポリペプチド、又は低分子TNF拮抗薬、例えば、TNF結合タンパク質I又はII(TBP−1又はTBP−II)、ネレリモンマブ、インフリキシマブ、エタネルセプト(Enbrel(商標))、アダリムマブ(Humira(商標))、CDP−571、CDP−870、アフェリモマブ、レネルセプトなど)、抗リウマチ薬(例えば、メトトレキサート、オーラノフィン、アウロチオグルコース、アザチオプリン、金チオリンゴ酸ナトリウム、硫酸ヒドロキシクロロキン、レフルノミド、スルファサラジン)、筋弛緩薬、麻薬、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、鎮痛薬、麻酔薬、鎮静薬、局所麻酔薬、神経筋遮断薬、抗菌薬(例えば、アミノグリコシド、抗真菌薬、抗寄生虫薬、抗ウイルス薬、カルバペナム、セファロスポリン、フルオロキノロン、マクロライド、ペニシリン、スルホンアミド、テトラサイクリン、その他抗菌薬)、乾癬治療薬、コルチコステロイド、アナボリックステロイド、糖尿病関連薬、ミネラル、栄養薬、甲状腺剤、ビタミン、カルシウム関連ホルモン、止瀉薬、鎮咳薬、制吐剤、抗腫瘍薬、緩下剤、抗凝固薬、エリスロポエチン(例えば、エポエチンアルファ)、フィルグラスチム(例えば、G−CSF、Neupogen)、サルグラモスチム(GM−CSF、Leukine)、免疫付与剤、免疫グロブリン、免疫抑制剤(例えば、バシリキシマブ、シクロスポリン、ダクリズマブ)、成長ホルモン、ホルモン補充薬、エストロゲン受容体調節薬、散瞳剤、毛様体筋麻痺薬、アルキル化剤、代謝拮抗薬、分裂阻害剤、放射性医薬品、抗うつ薬、抗躁薬、抗精神病薬、抗不安薬、睡眠薬、交感神経刺激薬、刺激薬、ドネペジル、タクリン、ぜんそく治療薬、ベータ作用薬、吸入ステロイド、ロイコトリエン阻害剤、メチルキサンチン、クロモリン、エピネフリン若しくは類縁体、ドルナーゼアルファ(Pulmozyme)、サイトカイン若しくはサイトカイン拮抗薬から選択される少なくとも1つの前に、同時に、及び/又は後に、その少なくとも1つのタンパク質スカフォールド、特定部分又はその変異体を投与することを更に含む。適切な投与量は、当該技術分野において周知である。例えば、Wellsら編、Pharmacotherapy Handbook,2nd Edition,Appleton and Lange,Stamford,CT(2000);PDR Pharmacopoeia,Tarascon Pocket Pharmacopoeia 2000,Deluxe Edition,Tarascon Publishing,Loma Linda,CA(2000);Nursing 2001 Handbook of Drugs,21st edition,Springhouse Corp.,Springhouse,PA,2001;Health Professional’s Drug Guide 2001,ed.,Shannon,Wilson,Stang,Prentice−Hall,Inc,Upper Saddle River,NJ.を参照されたい。これらの参考文献はそれぞれ参照によって全体が本明細書に組み込まれる。
【0126】
サイトカインにはいかなる既知のサイトカインも包含する。例えば、CopewithCytokines.comを参照されたい。サイトカイン拮抗薬としては、任意のタンパク質スカフォールド、抗体、断片若しくは模倣薬、任意の可溶性の受容体、断片若しくは模倣薬、任意の低分子拮抗薬、又はそれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0127】
典型的には、病態の処置は、組成物中に含有される活性薬剤の比活性に応じ、平均して、合計、1回の投与あたり患者の体重1kgあたり少なくとも約0.01〜500ミリグラムの範囲の少なくとも1つのタンパク質スカフォールド、好ましくは、単回又は複数回投与あたり患者の体重1kgあたり少なくとも約0.1〜100ミリグラムの範囲の少なくとも1つのタンパク質スカフォールドの、有効量又は用量を投与することにより達成される。あるいは、有効な血清濃度は、単回又は複数回投与あたり0.1〜5000μg/mLの血清濃度を含み得る。適切な用量は、医療実践者には周知であり、当然のことながら、具体的な疾患状態、投与される組成物の比活性、及び処置を受けている具体的な患者に依存する。場合によっては、望ましい治療量に達するために、反復投与、すなわち特定の監視された量又は計量された量の反復個別投与を提供することが必要となる場合があり、この場合、個別投与は、望ましい日用量又は効果が得られるまで繰り返される。
【0128】
好ましい用量としては、所望により、約0.1〜99及び/若しくは100〜500mg/kg/投与、若しくはその任意の範囲、値、若しくは部分、あるいは、単回又は複数回投与あたりの血清濃度が約0.1〜5000μg/mL、若しくはその任意の範囲、値若しくは部分の血清濃度に達するような用量を挙げることができる。本発明のタンパク質スカフォールドの好ましい用量範囲は、約1mg/kgから約3、約6、又は約12mg/kg患者体重である。
【0129】
あるいは、投与される用量は、具体的な薬剤の薬力学的特性などの既知の因子、並びにその投与方式及び投与経路、レシピエントの年齢、健康、及び体重、症候の性質及び程度、現行処置の種類、処置の頻度、並びに所望の効果に応じて異なることができる。活性成分の用量は、通常、体重1キログラムあたり約0.1〜100ミリグラムであることができる。通常、0.1〜50、好ましくは0.1〜10ミリグラム/キログラム/投与、又は徐放性形態が、望ましい結果を得るために有効である。
【0130】
非限定例として、1日あたり約0.1〜100mg/kg又はその任意の範囲、値若しくは部分の1回又は反復投与量の少なくとも1つの本発明のタンパク質スカフォールドを、1〜40日のうちの少なくとも1日、又は別の方法として若しくは追加的に1〜52週のうちの少なくとも1週、又は別の方法として若しくは追加的に1〜20年のうちの少なくとも1年、又はこれらの任意の組み合わせの期間で、単回投与、持続投与又は反復投与することにより、ヒト又は動物の処置を提供することができる。
【0131】
体内投与に適した剤形(組成物)は、一般に、1単位又は容器あたり約0.001ミリグラム〜約500ミリグラムの活性成分を含む。これらの医薬組成物において、活性成分は、組成物の総重量に基づいて、通常、約0.5〜99.999重量%の量で存在する。
【0132】
非経口投与には、タンパク質スカフォールドは、製薬学的に許容できる非経口ビヒクルと合わせた状態の、又は別途供給される状態の、溶液、懸濁液、エマルション、粒子、粉末、若しくは凍結乾燥粉末として、処方することができる。このようなビヒクルの例は、水、生理食塩水、リンゲル液、デキストロース溶液、及び約1〜10%ヒト血清アルブミンである。リポソーム及び固定油などの非水性ビヒクルを使用することもできる。ビヒクル又は凍結乾燥粉末は、等張性(例えば、塩化ナトリウム、マンニトール)及び化学安定性(例えば、緩衝剤及び保存剤)を維持する添加剤を含有することができる。処方は、既知の又は適切な技術によって滅菌される。
【0133】
適切な製薬学的担体は、この分野での標準的参考テキストであるRemington’s Pharmaceutical Sciences,A.Osolの最新版の中で記載されている。
【0134】
代替的投与
本発明による少なくとも1つのタンパク質スカフォールドの製薬学的に有効な量を投与するために、本発明にしたがって、数多くの既知の及び開発された投与方式を使用することができる。下記の記述では経肺投与が使用されているが、本発明にしたがってその他の投与方式を使用して、適切な結果を得ることもできる。本発明のタンパク質スカフォールドは、担体中で、溶液、エマルション、コロイド、若しくは懸濁液として、又は乾燥粉末として、吸入によるか、又は本明細書に記載の若しくは当該技術分野において既知であるその他の方式による投与に好適な様々なデバイス及び方法のいずれかを用いて、送達することができる。
【0135】
非経口処方及び投与
非経口投与用処方は、一般的な賦形剤として滅菌水又は生理食塩水、ポリエチレングリコールなどのポリアルキレングリコール、植物性油、水素化ナフタレンなどを含有してよい。注射用の水性又は油性懸濁液は、既知の方法にしたがって、適切な乳化剤又は加湿剤及び懸濁剤を使用することによって調製可能である。注射剤は、例えば水溶液、無菌注射液又は溶媒中懸濁液などの非毒性の非経口投与可能な希釈剤であってよい。使用可能なビヒクル又は溶媒としては、水、リンゲル液、等張食塩水などが許容され、通常の溶媒又は懸濁溶媒としては、無菌不揮発性油を使用することができる。これらの目的では、天然又は合成若しくは半合成の、脂肪油又は脂肪酸、天然又は合成若しくは半合成の、モノグリセリド又はジグリセリド又はトリグリセリドを含む、あらゆる種類の不揮発性油及び脂肪酸を使用することができる。非経口投与は当該技術分野において既知であり、従来の注射手段、米国特許第5,851,198号に記載のようなガス加圧式無針注入デバイス、及び米国特許第5,839,446号に記載のようなレーザー穿孔機デバイスが挙げられるが、これらに限定されず、これらは参照によって全体が本明細書に組み込まれる。
【0136】
代替的送達
本発明は更に、非経口、皮下、筋肉内、静脈内、関節内、気管支内、腹内、関節包内、軟骨内、洞内、腔内、小脳内、脳室内、結腸内、頚管内、胃内、肝内、心筋内、骨内、骨盤内、心膜内、腹腔内、胸膜内、前立腺内、肺内、直腸内、腎臓内、網膜内、脊髄内、滑液嚢内、胸郭内、子宮内、膀胱内、病巣内、ボーラス、膣内、直腸、口腔内、舌下、鼻腔内、又は経皮手段による少なくとも1つのタンパク質スカフォールドの投与に関する。少なくとも1つのタンパク質スカフォールド組成物を、特に液体溶液又は懸濁液の形での非経口(皮下、筋肉内、若しくは静脈内)又は任意のその他投与に使用するため;クリーム又は座薬といった(ただしこれらに限定されない)特に半固体形態で膣内又は直腸内投与に使用するため;錠剤又はカプセルの形での(ただしこれらに限定されない)口腔内又は舌下投与のため;又は粉末、点鼻薬、若しくはエアロゾル、若しくは一部の作用剤の形で(ただしこれらに限定されない)鼻腔内で;又は皮膚構造を修飾するか若しくは経皮パッチ内の薬物濃度を増大させるためジメチルスルホキンシドなどの化学的エンハンサーを伴う(Jungingerら、「Drug Permeation Enhancement」、Hsieh,D.S.編、pp.59〜90(Marcel Dekker,Inc.New York 1994、参照により全体が本明細書に組み込まれる)、又は皮膚上へのタンパク質及びペプチドを含有する処方の適用(国際公開第98/53847号)若しくは電気穿孔などの過渡的輸送経路を作り出すか若しくはイオントフォレシスなどの皮膚を通して荷電薬物の易動性を増大させるための電界の適用、若しくはソノフォレシスなどの超音波の適用(米国特許第4,309,989号及び同第4,767,402号)を可能にする酸化剤を伴う、ゲル、軟こう、ローション、懸濁液若しくはパッチ送達系(ただしこれらに限定されない)などで経皮的に投与するために、調製することができる(上述の刊行物及び特許は参照により全体が本明細書に組み込まれる)。
【0137】
経肺/鼻腔内投与
経肺投与のためには、好ましくは、少なくとも1つのタンパク質スカフォールド組成物が、肺の下気道又は洞に達するのに有効な粒径で送達される。本発明にしたがって、少なくとも1つのタンパク質スカフォールドは、吸入により治療薬を投与するための、当該技術分野において既知の様々な吸入又は鼻腔内デバイスのいずれかにより送達することができる。患者の洞腔又は肺胞内にエアロゾル化した処方を被着させる能力のあるこれらのデバイスとしては、定量吸入器、ネブライザー、乾燥粉末発生器、噴霧器などが挙げられる。タンパク質スカフォールドの肺又は鼻腔内投与を目的とするのに好適なその他のデバイスも、当該技術分野において既知である。このようなデバイスは全てエアロゾル中のタンパク質スカフォールドを分配するための投与に好適な処方を使用することができる。このようなエアロゾルは、溶液(水性及び非水性の両方)又は固体粒子のいずれかで構成されることができる。
【0138】
Ventolin(登録商標)定量吸入器のような定量吸入器は典型的には噴射ガスを使用し、吸息中の作動を必要とする(例えば、国際公開第94/16970号、国際公開第98/35888号を参照されたい)。Turbuhaler(商標)(Astra)、Rotahaler(登録商標)(Glaxo)、Diskus(登録商標)(Glaxo)、Spiros(商標)吸入器(Dura)、Inhale Therapeuticsにより市販されているデバイス、及びSpinhaler(登録商標)パウダー吸入器(Fisons)などの乾燥粉末吸入器は、混合粉末の呼気作動を用いる(米国特許第4668218号(Astra)、欧州特許第237507号(Astra)、国際公開第97/25086号(Glaxo)、国際公開第94/08552号(Dura)、米国特許第5458135号(Inhale)、国際公開第94/06498号(Fisons)、これらは参照により全体が本明細書に組み込まれる)。AERx(商標)(Aradigm)、Ultravent(登録商標)ネブライザー(Mallinckrodt)、及びAcorn II(登録商標)ネブライザー(Marquest Medical Products)などのネブライザー(米国特許第5404871号(Aradigm)、国際公開第97/22376号)(以上の参考文献は参照により全体が本明細書に組み込まれる)は溶液からエアロゾルを発生させるのに対し、定量吸入器、乾燥粉末吸入器などは小粒子エアロゾルを発生させる。市販の吸入デバイスのこれらの具体例は、本発明の実施に適した具体的デバイスを代表するものとして意図されており、本発明の範囲を制限するものとして意図されているものではない。
【0139】
好ましくは、少なくとも1つのタンパク質スカフォールドを含む組成物は、乾燥粉末吸入器又は噴霧器によって送達される。本発明の少なくとも1つのタンパク質スカフォールドを投与するための吸入デバイスには、複数の望ましい特徴が存在する。例えば、吸入デバイスによる送達は、有利に信頼性が高く、再現可能であり、かつ正確である。吸入デバイスは所望により、うまく呼吸できるように、例えば、約10μm未満、好ましくは約1〜5μmの小さな乾燥粒子を送達することができる。
【0140】
スプレーとしてのタンパク質スカフォールド組成物の投与
タンパク質スカフォールド組成物を含むスプレーは、少なくとも1つのタンパク質スカフォールドの懸濁液又は溶液に加圧下でノズルを通過させることにより作成することができる。ノズルの大きさ及び構成、適用される圧並びに液体供給速度は、所望の出力及び粒径を達成するように選定することができる。例えば、キャピラリー又はノズルフィードとともに電界により電気スプレーを作成することができる。有利なことに、噴霧器により送達される少なくとも1つのタンパク質スカフォールド組成物の粒子は、約10μm未満、好ましくは約1μm〜約5μm、最も好ましくは約2μm〜約3μmの範囲の粒径を有する。
【0141】
噴霧器で用いるのに好適な少なくとも1つのタンパク質スカフォールド組成物の処方は、典型的には、溶液1mLあたり又は1グラムあたり約0.1mg〜約100mgの少なくとも1つのタンパク質スカフォールド組成物濃度で、又はその任意の範囲、値、若しくは部分で、水性溶液中にタンパク質スカフォールド組成物を含む。この処方は、賦形剤、緩衝剤、等張剤、保存剤、界面活性剤及び好ましくは亜鉛のような剤を包含してよい。この処方は、緩衝剤、還元剤、バルクタンパク質、又は炭水化物のような、タンパク質スカフォールド組成物の安定化のための賦形剤又は剤もまた包含してよい。タンパク質スカフォールド組成物の処方において有用なバルクタンパク質はアルブミン、プロタミンなどを包含する。タンパク質スカフォールド組成物の処方において有用な典型的な炭水化物としては、ショ糖、マンニトール、乳糖、トレハロース、ブドウ糖などが挙げられる。タンパク質スカフォールド組成物の処方はまた、エアゾール形成時の溶液の霧化により引き起こされるタンパク質スカフォールド組成物の表面誘発性の凝集を低減又は予防することができる界面活性剤を含んでもよい。ポリオキシエチレン脂肪酸エステル及びアルコール、並びにポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステルのような多様な従来の界面活性剤を使用することができる。量は、一般に処方の0.001〜14重量%の範囲にわたる。本発明の目的上とりわけ好ましい界面活性剤は、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリソルベート80、ポリソルベート20などである。タンパク質スカフォールド、又は特異的部分若しくは変異体のようなタンパク質の処方には、当該技術分野において既知の付加的な剤もまた処方中に含んでもよい。
【0142】
ネブライザーによるタンパク質スカフォールド組成物の投与
本発明のタンパク質スカフォールド組成物は、ジェットネブライザー又は超音波ネブライザーなどのネブライザーにより投与できる。典型的には、ジェットネブライザー中では、オリフィスを通して高速の空気ジェットを作り出すのに圧縮空気供給源を使用する。ガスがノズルを超えて膨脹する際に低圧領域が作り出され、それが液体リザーバに接続された毛細管を通してタンパク質スカフォールド組成物の溶液を引き出す。毛細管からの液体流は、それが管を出る際に不安定な糸状体及び液滴に剪断されてエアゾールを作り出す。ある範囲の構成、流速及びバッフル型を、所定のジェットネブライザーから所望の性能の特徴を達成するのに使用することができる。超音波ネブライザーにおいては、高周波電気エネルギーを使用して、典型的には圧電変換器を使用して、振動性の機械的エネルギーを作り出す。このエネルギーが、直接又はカップリング液を通じてタンパク質スカフォールド組成物の処方に伝播されて、タンパク質スカフォールド組成物を含むエアゾールを作り出す。有利なことに、ネブライザーにより送達されるタンパク質スカフォールド組成物の粒子は、約10μm未満、好ましくは約1μm〜約5μm、最も好ましくは約2μm〜約3μmの範囲の粒径を有する。
【0143】
ジェット又は超音波いずれかのネブライザーでの使用に好適な少なくとも1つのタンパク質スカフォールドの処方は、典型的には、溶液1mLあたり約0.1mg〜約100mgの少なくとも1つのタンパク質スカフォールドの濃度を含む。この処方は、賦形剤、緩衝剤、等張剤、保存剤、界面活性剤及び好ましくは亜鉛のような剤を包含してよい。この処方は、緩衝剤、還元剤、バルクタンパク質、又は炭水化物のような、少なくとも1つのタンパク質スカフォールド組成物の安定化のための賦形剤又は剤もまた包含してよい。少なくとも1つのタンパク質スカフォールド組成物の処方において有用なバルクタンパク質はアルブミン、プロタミンなどを包含する。少なくとも1つのタンパク質スカフォールド処方において有用な典型的な炭水化物としては、ショ糖、マンニトール、乳糖、トレハロース、ブドウ糖などが挙げられる。少なくとも1つのタンパク質スカフォールド処方はまた、エアゾール形成時に溶液の霧化により引き起こされる少なくとも1つのタンパク質スカフォールドの表面誘発性の凝集を低減又は予防し得る界面活性剤を含んでもよい。ポリオキシエチレン脂肪酸エステル及びアルコール、並びにポリオキシエチレンソルビタル脂肪酸エステルのような多様な従来の界面活性剤を使用することができる。量は、一般に処方の約0.001〜4重量%の範囲にわたる。本発明の目的上とりわけ好ましい界面活性剤は、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリソルベート80、ポリソルベート20などである。タンパク質スカフォールドなどのタンパク質の処方について、当該技術分野において既知の付加的な剤もまた処方中に含んでもよい。
【0144】
計量式吸入器によるタンパク質スカフォールド組成物の投与
計量式吸入器(MDI)では、噴射剤、少なくとも1つのタンパク質スカフォールド、及び任意の賦形剤又は他の添加剤が、液化圧縮ガスを包含する混合物としてキャニスター中に収容される。計量バルブの起動により、約10μm未満、好ましくは約1μm〜約5μm、最も好ましくは約2μm〜約3μmの範囲の大きさの粒子を含有するエアゾールとして混合物が放出される。所望のエアゾール粒径は、ジェットミル粉砕、噴霧乾燥、臨界点凝縮などが挙げられる当業者に既知の多様な方法により生成される、タンパク質スカフォールド組成物の処方を使用することにより得ることができる。好ましい計量式吸入器としては、3M又はグラクソにより製造されかつヒドロフルオロカーボン噴射剤を使用するものが挙げられる。計量式吸入デバイスで使用するための少なくとも1つのタンパク質スカフォールドの処方は、一般に、少なくとも1つのタンパク質スカフォールドを、例えば、界面活性剤の助けを借りて噴射剤中に懸濁した非水性溶媒中の懸濁液として含有する微粉を含む。噴射剤は、トリクロロフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタノール及び1,1,1,2−テトラフルオロエタン、HFA−134a(ヒドロフルオロアルカン−134a)、HFA−227(ヒドロフルオロアルカン−227)などが挙げられる、クロロフルオロカーボン、ヒドロクロロフルオロカーボン、ヒドロフルオロカーボン、又は炭化水素のような本目的上使用される任意の従来の物質であることができる。好ましくは、噴射剤はヒドロフルオロカーボンである。界面活性剤は、少なくとも1つのタンパク質スカフォールドを噴射剤中の懸濁液として安定化させる、活性薬剤を化学的分解に対して保護するなどのために選定することができる。好適な界面活性剤はソルビタントリオレエート、ダイズレシチン、オレイン酸などが挙げられる。いくつかの場合には、エタノールなどの溶媒を使用する溶液エアゾールが好ましい。タンパク質の処方のための当該技術分野で既知の付加的な剤を処方中に含んでもよい。当業者は、本発明の方法を、本明細書に記述されないデバイスを介する少なくとも1つのタンパク質スカフォールド組成物の経肺投与により達成し得ることを認識するであろう。
【0145】
経口処方及び投与
経口投与のための処方は、腸壁の浸透性を人工的に増大させるためのアジュバント(例えば、レゾルシノール、並びにポリオキシエチレンオレイルエーテル及びn−ヘキサデシルポリエチレンエーテルのような非イオン性界面活性剤)の同時投与、並びに酵素的分解を阻害するための酵素阻害剤(例えば、膵トリプシン阻害剤、ジイソプロピルフルオロリン酸(DFF)及びトラシロール)の同時投与による。経口、口腔内、粘膜、鼻、肺、膣経膜、又は直腸投与を意図する、タンパク質及びタンパク質スカフォールド並びに少なくとも2つの界面活性剤の組み合わせを包含する親水性剤の送達のための処方が、米国特許第6,309,663号に教示されている。経口投与のための固体型剤形の活性成分化合物を、ショ糖、乳糖、セルロース、マンニトール、トレハロース、ラフィノース、マルチトール、デキストラン、デンプン、寒天、アルギン酸塩、キチン、キトサン、ペクチン、トラガカントガム、アラビアゴム、ゼラチン、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、合成又は半合成ポリマー、及びグリセリドを含む、少なくとも1種の添加物と混合することができる。これらの剤形はまた、他の種類の添加剤、例えば、不活性希釈剤、滑沢剤(ステアリン酸マグネシウムなど)、パラベン保存剤(ソルビン酸、アスコルビン酸、アルファ−トコフェロールなど)、抗酸化剤(システインなど)、崩壊剤、結合剤、増粘剤、緩衝剤、甘味剤、着香剤、香料などを含有してもよい。
【0146】
錠剤及び丸剤は腸溶コーティング調製物に更に加工することができる。経口投与のための液体製剤は、医学的用途に許容できる乳剤、シロップ剤、エリキシル剤、懸濁剤及び溶液調製物を含む。これらの製剤は、その分野で通例に使用される不活性希釈剤、例えば、水を含有することができる。リポソームはインスリン及びヘパリンの薬物送達系としてもまた記述されている(米国特許第4,239,754号)。より最近、混合アミノ酸の人工的ポリマーのミクロスフェア(プロテイノイド)が、医薬品を送達するために使用されている(米国特許第4,925,673号)。更に、米国特許第5,879,681号及び同第5,5,871,753号に記述され、生物学的に活性な成分を経口で送達するのに使用される担体化合物が、当該技術分野において既知である。
【0147】
粘膜処方及び投与
生じるマイクロカプセルの大きさが適正であるために、消化管を通過した後にも有効さを損うことなく集合リンパ小節(動物の「パイエル板」又は別名「GALT」として知られる)に達して取り込まれるような剤をもたらすマイクロカプセルを提供する、1つ以上の生体適合性ポリマー又はコポリマー賦形剤、好ましくは生物分解性ポリマー又はコポリマー中に、生物活性薬剤を封入して経口投与するための処方。類似の集合リンパ小節は気管支(BALT)及び大腸に見ることができる。上述の組織は一般に粘膜関連リンパ組織(MALT)と称される。粘膜表面を通る吸収のため、少なくとも1つのタンパク質スカフォールドを投与するための組成物及び投与方法は、複数のサブミクロン粒子と、粘膜付着性巨大分子と、生物活性ペプチドと、エマルション粒子の粘膜付着を達成することにより粘膜表面を通る吸収を促進する水性連続相と、を含む、エマルション(米国特許第5,514,670号)を含む。本発明のエマルションの適用に適する粘膜表面には、角膜、結膜、口腔内、舌下、鼻、膣、肺、胃、腸及び直腸投与経路を挙げることができる。膣又は直腸投与のための処方、例えば、坐剤は、賦形剤として、例えば、ポリアルキレングリコール、ワセリン、カカオバターなどを含有してよい。鼻内投与のための処方は固体であってよく、賦形剤として例えば、乳糖を含有することができ、又は水性若しくは油性溶液の点鼻薬であることができる。口腔内投与のために、賦形剤として、糖、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、前ゼラチン化デンプンなどが挙げられる(米国特許第5,849,695号)。
【0148】
経皮処方及び投与
経皮投与のためには、少なくとも1つのタンパク質スカフォールドを、リポソーム若しくはポリマーナノ粒子、微小粒子、マイクロカプセル、又はミクロスフェア(特に明示しない限り集合的に微小粒子と称する)のような送達デバイス中にカプセル化する。ポリ乳酸、ポリグリコール酸及びそれらのコポリマーのようなポリヒドロキシ酸、ポリオルトエステル、ポリ無水物及びポリホスファゼンのような合成ポリマー、並びにコラーゲン、ポリアミノ酸、アルブミン及び他のタンパク質、アルギン酸塩及び他の多糖類のような天然ポリマー、並びにそれらの組み合わせから作成される微小粒子を包含する多くの好適なデバイスが既知である(米国特許第5,814,599号)。
【0149】
長時間投与及び処方
本発明の化合物を、単回投与により、長期間にわたり、例えば、1週〜1年間、被験体に送達することが望ましい場合がある。多様な徐放、デポー又は埋め込み剤形を利用することができる。例えば、剤形は、体液中での溶解度が低い化合物の製薬学的に許容できる非毒性の塩、例えば、(a)リン酸、硫酸、クエン酸、酒石酸、タンニン酸、パモ酸、アルギン酸、ポリグルタミン酸、ナフタレンモノ若しくはジスルホン酸、ポリガラクツロン酸などのような多塩基性酸との酸付加塩、(b)亜鉛、カルシウム、ビスマス、バリウム、マグネシウム、アルミニウム、銅、コバルト、ニッケル、カドミウムなどのような多価金属カチオン、若しくは例えば、N,N’−ジベンジル−エチレンジアミン若しくはエチレンジアミンから形成される有機カチオンとの塩、又は(c)(a)及び(b)の組み合わせ、例えば、亜鉛タンニン酸塩を含有することができる。加えて、本発明の化合物、又は好ましくは前述したものなどの比較的不溶性の塩を、注射に好適な例えば、ゴマ油とともに、例えば、モノステアリン酸アルミニウムゲルなどのゲル中で処方することができる。とりわけ好ましい塩は、亜鉛塩、亜鉛タンニン酸塩、パモ酸塩などである。別の種類の注射用徐放デポー処方は、例えば米国特許第3,773,919号に記述されるところのポリ乳酸/ポリグリコール酸ポリマーのようなゆっくりと分解する非毒性の非抗原性ポリマー中にカプセル化のため分散された化合物又は塩を含有する。化合物、又は好ましくは上述したものなどの比較的不溶性の塩は、特に動物での使用のためコレステロールマトリックスのシラスティックペレット中でもまた処方することができる。更なる徐放デポー又は注入処方、例えば、気体又は液体リポソームは、文献(米国特許第5,770,222号、及び「Sustained and Controlled Release Drug Delivery Systems」,J.R.Robinson編、Marcel Dekker,Inc.,N.Y.,1978)で既知である。
【0150】
本発明を全般的に記述したことから、同様物は、具体的説明として提供されかつ制限することを意図していない以下の実施例を参照することにより、より容易に理解されるであろう。
【実施例】
【0151】
実施例1−フィブコン設計
ヒトフィブロネクチンからの10番目のFN3ドメイン(配列番号10)は、B:C、D:E及びF:Gループとして示される抗体の相補性決定領域(CDR)と構造的に類似した、表面を露出したループを介して特異的標的分子に結合するように改変することができる別のスカフォールドとして利用されている(図1)(Koideら、J.Mol Biol 284:1141〜51,1998)。フィブロネクチンタンパク質は、14個の他の独立してフォールディングしたFN3ドメインを含有し、それらの各々は、配列類似性に基づいて、10番目のFN3ドメインに対して同様のフォールディングを採用すると予測される(配列番号1〜9、11〜15)。実際、これらのドメインの一部についての構造保存は、フィブロネクチンFN3ドメイン1、7、8、9、10、12、13及び14の高解像度の構造により確認される(Vakonakisら、Embo J 26:2575〜83,2007;Leahyら、Cell 84:155〜64,1996;Sharmaら、Embo J 18:1468〜79,1999)。15個のドメイン全てが独立してフォールディングされた単位を形成できるように、各ドメインをコードする遺伝子配列は、標準的なPCR法を用いて、ユニバーサルヒトcDNA供給源(Biochain Institute Inc.(Hayward,CA))からPCR増幅により得、改質pET15ベクター(Novagen)の中にサブクローニングし、BL21 Star(DE3)大腸菌(Invitrogen)中に形質転換させ、75μg/mLのカルベニシリンを含有するLB寒天プレート上に蒔いた。PCR工程中に、6Xポリヒスチジンタグをコードするヌクレオチドを各遺伝子のC末端に加えた。FN3ドメイン7は、この供給源からは上手くクローニングすることができず、そのため、ここに提供される分析には含まれなかった。各コンストラクトにつきコロニーを1つ取り、37℃で、2%ブドウ糖及び100μg/mLカルベニシリンを含有するTB培地50mL中で一晩培養した。この培養物を用いて、2.5LのUltra Yieldフラスコ(Thomson Instrument Company)中の自己誘導培地(Overnight Express Instant TB media,Novagen)500mLに播種した。増殖及び発現は、ATR Multitron振盪培養機の二重プログラム(37℃、300rpmで3時間、続いて30℃、250rpmで16時間)を用いて行った。
【0152】
培養物を回収し、JL8.1ローターで7000rpm、15分間遠心分離し、細胞を沈殿させた。細胞を、20mMリン酸ナトリウム(pH7.5)、500mMのNaCl、10%グリセロール、20mMのイミダゾール、0.37mg/mLのリゾチーム、1×Complete Protease inhibitor(EDTA−フリー、Roche)、及びBenzonase(Sigma−Aldrich、0.25μL/mL最終濃度)を含有する緩衝剤30mLに再懸濁し、Misonix XL2020超音波処理器を用いて、氷上で5分間、パルスモード(5秒オン、30秒オフ)で溶解させた。JA−17ローターで、17,000rpmにて、30分にわたって遠心分離して、不溶性物質を除去した。
【0153】
FN3タンパク質を、2段階クロマトグラフィー法で可溶性ライセートから精製した。まず、Ni−NTAアガロースビーズ(Qiagen)2mLをライセートに加え、4℃で1時間にわたって振動台上に置いて、固定化金属アフィニティクロマトグラフィーによりタンパク質を捕捉した。続いて、Poly−Prepカラム(Bio−Rad)に樹脂を充填し、20mMリン酸ナトリウム(pH7.5)、500mM NaCl、10%グリセロール、及び20mMイミダゾールで洗浄して未結合の物質を除去した。20mMリン酸ナトリウム(pH7.5)、500mM NaCl、10%グリセロール、及び500mMイミダゾールで樹脂からタンパク質を溶出した。HRP抱合抗His抗体(Immunology Consultants Laboratory)を用いたクマシー染色及びウエスタンブロットの両方により、画分をSDS−PAGEで分析した。所望の画分をプールし、PBS(pH7.4)に透析した。精製の第2工程として、PBSで平衡化したSuperdex−75 HiLoad 16/60カラム(GE Healthcare)にタンパク質をのせた。画分をSDS−PAGEで分析し、FN3タンパク質を含有する画分をプールし、Centriprep UltraCel YM−3濃縮機(Amicon)を用いて濃縮した。
【0154】
280nmでのサンプルの吸光度を測定するためにBioTekプレートリーダーを用いてタンパク質濃度を決定した。クマシー染色、抗His抗体を用いたウエスタンブロット、及びPBSで平衡化したG3000SW−XLカラム(TOSOH Biosciences)を用いたHPLC−SECにより、最終調製物を分析した。SDS−PAGE分析は、FN3ドメインが、単量体タンパク質について予測された量と一致して、6〜14kDaで転位することを示す。
【0155】
各FN3ドメインのフォールディング及び熱安定性は、示差走査熱量測定法により特徴付けられた。各FN3ドメインのPBS溶液1.0mg/mLを、N−DSCII熱量計(Applied Thermodynamics)において、35℃から95℃まで、1℃/分の割合で加熱することによりDSCデータを得た。緩衝剤のみの曲線を差し引き、図2A−Nに示したプロファイルを作成した。このデータから、融解温度を、表1に示しているように、CpCalc(Microcal)ソフトウェアを用いて各ドメインについて計算した。このデータは、各ドメインが独立してフォールディングされていること、及び、これらのドメインが広範な熱安定性を呈することを示す。
【0156】
15のフィブロネクチンFN3ドメイン全ての多重配列整列は、共通タンパク質配列を設計するために行われた。図3における多重配列整列の分析は、これらの15個のドメインが同様な構造にフォールディングしているにもかかわらず、これらが27〜48%の範囲の中程度の配列同一性しか持たないことを示す。第一の共通配列は、図3に示されている整列から各位置にて最も保存されたアミノ酸を組み込むことにより設計された。第一の共通配列は、フィブロネクチンの15のFN3ドメインに対して配列の同一性が42〜62%の範囲であり、平均同一性は45%である。第一共通配列のアミノ酸配列は逆翻訳され、このタンパク質をコードする合成遺伝子配列は、重複PCRにより合成され、発現のために改質pET15ベクター中にサブクローニングされた。発現のために、このベクターは、大腸菌宿主BL21−Gold(DE3)(Stratagene)の中に形質転換された。コロニーを1つ取り、アンピシリンを含有する0.5mLの2YT培地に加えた。IPTGを1mMの最終濃度まで加えることにより発現を誘導したところ、培養物はO.D.600でおよそ0.6に達した。誘導後30℃にて5時間の発現にわたって、発現をSDS−PAGEによりモニターした。SDS−PAGE分析は、大腸菌においてこのタンパク質が発現した証拠が全くなかったことを示した。
【0157】
図3に示した配列整列が、真の共通配列を画定できない多数の位置が存在することを示すことから、別の共通配列が、大腸菌において発現され得るタンパク質を産生させるために設計された。第二の共通配列は、第一のものと89の位置のうち79において同一であり、その結果、配列同一性は、フィブロネクチンの15のFN3ドメインに対して37〜63%の範囲であった(51%の平均同一性)。第二の共通配列のアミノ酸配列を逆翻訳させ、この遺伝子配列を用いて、第一の共通配列について述べたように、発現ベクターを産生させた。第一のものと同様に、第二の共通配列も大腸菌において検出可能なレベルに発現できなかった。
【0158】
設計された最初の2つの共通配列は大腸菌において発現できなかったので、第三のアプローチが採用された。このアプローチでは、安定した共通タンパク質を産生する可能性を最大化するために、最も安定なFN3ドメインのみの配列整列を行った。表1は、ドメイン1、2、5、8、10、12、14及び15全てが70℃を超える融解温度を有することを示す。共通配列を設計するために、ドメイン1、5、8、10、12、14及び15の多重配列整列が実施された(図4)。構造分析がN末端「A」ストランドはこのドメインにおいて不規則であることを示していたので、ドメイン2は、この整列から除外された(Vakonakisら、Embo J 26:2575〜83,2007)。図4に示されている整列の各位置にて最も頻繁に使用された残基を選択することにより、フィブコン(配列番号16)を産生させた。フィブコンは、図4において整列した個々のドメインに対して、40〜64%の範囲で同一性である。
【0159】
フィブコンのアミノ酸配列は、逆翻訳されて、配列番号17に示される遺伝子配列を産生し、リガーゼ非依存性クローニング法により、改変pET27ベクター(Novagen)の中にサブクローニングされた。このベクターをBL21−GOLD(DE3)細胞中に形質転換させ、50μg/mLのカナマイシンを添加したLB寒天プレートに蒔いた。このプレートから1コロニーを10mLの2YT/Kan培養液に摂取し、37℃にて一晩培養した。この一晩培養物を用いて、50μg/mLのカナマイシンを添加した500mLの2YT培地を播種し、これをO.D.600でおよそ0.6に達するまで37℃にて培養し、この点においてIPTGを1mMまで添加し、温度を30℃まで下げた。誘導の5時間後、4000×gにて遠心分離することにより、細胞を回収した。この得られた細胞ペレットを、湿式ペレット1グラムあたり5mLのBugBuster(Novagen)及び1μLのBenzonase(Novagen)を添加し、室温にて30分にわたって揺らすことにより、溶解させたが、この点においてライセートは30分にわたる15,000gでの遠心分離により洗浄した。洗浄したライセートを1mLのHitrap HP Ni−NTAカラム(GE Healthcare)上に装填し、10カラム容量のPBS(pH7.4)、12.5mMのイミダゾールで洗浄した。20カラム容量にわたって12.5mM〜250mMのイミダゾール勾配を適用することにより、カラムからフィブコンを溶出させた。SDS−PAGE(図5A及び5B)により画分を分析し、プールし、濃縮してから、PBS中でsuperdex 75 16/60ゲル濾過カラム(GE Healthcare)上に注射した。図5A及び5Bから、フィブコンは、大腸菌の可溶性画分において全体が発現され、効果的に精製され、単一の単量体種で存在することが示される。
【0160】
フィブコンのフォールディング及び熱安定性を示差走査熱量測定法及び固有トリプトファン蛍光により評価した。フィブコンのPBS溶液1.0mg/mLを、N−DSCII熱量計(Applied Thermodynamics)において、30℃から115℃まで、1℃/分の割合で加熱することによりDSCデータを得た。緩衝剤のみの曲線を差し引き、図6に示すプロファイルを得た。溶融プロファイルは、フォールディングされたドメインと一致し、フィブコンが82℃及び105℃において熱転移を有する高度に安定なタンパク質であることを示す。この転移は濃度依存性であるので、高温でのフィブコンの凝集に起因して、105℃における転移が最も起こりやすい。
【0161】
フィブコンは、他のFN3ドメインの構造分析によりタンパク質の疎水性コアに埋もれることが予想される単一のトリプトファン残基のみを含有する。このトリプトファン残基の蛍光を用いて、96ウェルプレートにおいて50mMのリン酸ナトリウム(pH7.0)、150mMのNaCl及びグアニジン塩酸塩(Gu−HCl)の緩衝溶液中でフィブコン(10μM)の溶液を平衡化することにより、フィブコンのフォールディングをモニターした。Gu−HClの濃度をプレートの各ウェルで、0〜6.5Mの濃度で0.25M単位の増分で変えた。モノクロメーターを装備したSpectraMax M5プレートリーダー(Molecular Devices)によって、280nmでの励起及び360nmでの発光により、トリプトファン蛍光をモニターした。図7は、フィブコンが4M以下のGu−HCl濃度でフォールディングされていることを示す。グアニジン滴定におけるこのトリプトファン残基の蛍光により、フィブコンのフォールディング及び構造が確認される。
【0162】
利点
フィブコンタンパク質は、82℃という高度な熱安定性を有する。この高い安定性に基づき、このスカフォールド分子は、ループ又はストランドにおいてアミノ酸置換が可能で、製造が容易である傾向を有することから、有益な代替的スカフォールド分子になる。タンパク質の安定性を低下させる変異は、より安定なスカフォールドという意味において、より寛容されると考えられ、したがって高い安定性を有するスカフォールドは、スカフォールド変異体ライブラリから、より機能的で、よくフォールディングされたバインダーをもたらすと考えられる。この新規タンパク質はヒトゲノムによりコードされたタンパク質ではないので、治療分子又は診断ツールとしての使用のためにヒトに対して投与した際に、10番目のFN3ドメインなどの天然フィブロネクチンドメインの配列に基づくスカフォールド分子に比べ、天然ヒトフィブロネクチンドメインに対する免疫応答の生成の危険性を低減させ得る。
【0163】
実施例2−フィブコンライブラリの作成
フィブコン変異体ライブラリを所望の複雑度、及び分子内における変異の相対位置に応じて、様々な方法で作成することができる。フィブコン遺伝子全体に点在する変異を作るには、DNA合成法が好ましい。遺伝子の異なる領域に変異を含有するDNA断片を組み換えるための、制限酵素クローニングも用いることができる。単一のフィブコンループなど、小さく定められた領域における飽和突然変異誘発は、変性オリゴヌクレオチド及びオリゴヌクレオチド指定突然変異誘発を用いて導入することができる(Kunkelら、1987)。
【0164】
オリゴヌクレオチド指定突然変異誘発を用いてFGループを7〜12個のランダムアミノ酸で置換するように設計されたフィブコンライブラリを構築する。オリゴヌクレオチドは、FGループと、フィブコン遺伝子配列に対して相補性を有する2つの隣接する20〜27bpヌクレオチド配列と、をコードする位置にて、変性ヌクレオチドNNSを組み込むように合成される。この設計では、20種全てのアミノ酸をFGループに提示できる。
【0165】
フィブコンF:Gループをコードする配列を、AscI制限部位を含有するステムループ配列で置換することにより、オリゴヌクレオチド指定突然変異誘発のテンプレートを構築する。この系では、生じたDNAを形質転換前にAscIで消化することにより、突然変異誘発後のテンプレートDNAのバックグラウンドを排除することができる。突然変異誘発において1本鎖(single-strained)DNAテンプレートを精製するため、ベクターを持つ大腸菌CJ236のコロニーを1つ、カルベニシリン(50μg/mL最終濃度)及びクロラムフェニコール(10μg/mL)を含む2YT増殖培地5mLに取った。6時間後、VCSM13ヘルパーファージを最終濃度1010 pfu/mLになるよう加え、振盪せずに10分間インキュベートし、カルベニシリン(10μg/mL)及びウリジン(0.25μg/mL)を含む2YT150mLに移して200rpmで振盪しながら37℃で一晩インキュベートする。細胞を遠心分離で沈殿させ、上清を回収し、ファージをPEG NaClで沈殿させる。QIAprep Spin M13キット(Qiagen)をメーカーの使用説明書に従って用い、この沈殿物から1本鎖DNAを精製する。
【0166】
縮重オリゴヌクレオチドをテンプレートにアニーリングするため、5μgのテンプレートDNAを、Tris−HCl(50mM、pH7.5)及びMgCl2(10mM)中でオリゴDNAとモル比10:1で混合し、90℃で2分間、60℃で3分間、及び20℃で5分間インキュベートする。アニーリング反応後、ATP(10mM)、dNTP(それぞれ25mM)、DTT(100mM)、T4リガーゼ(7単位)、及びT7 DNAポリメラーゼ(10単位)を反応混合液に加え、14℃で6時間、その後20℃で12時間インキュベートする。生じたDNAをPCR精製キット(Qiagen)を用いて精製し、100μLの水に回収する。ライブラリDNAを10単位のAscIで4時間消化し、続いてQiagenのPCR精製キットを用いて再度精製する。最終ライブラリDNAを50μLの水に回収する。次に、生じた2本鎖DNA生成物を、電気穿孔法により大腸菌MC1061F’に形質転換する。
【0167】
形質転換体を20mLのSOC培地に採取し、37℃で1時間回復させる。回復終了時点で、形質転換液の一定分量を連続希釈し、1%ブドウ糖を含有するカルベニシリン(100μg/mL)プレートで培養し、総形質転換体数を評価する。続いて残りのSOC培養液を用い、カルベニシリン及び1%ブドウ糖を含む2×YT培地1Lに播種し、OD600が0.6に達するまで増殖させる。この培養液100mLにM13ヘルパーファージを1010/mLになるように播種し、37℃でインキュベート後、遠心分離する。生じた細胞沈殿物をカルベニシリン(100μg/mL)及びカナマイシン(35μg/mL)を含む新しい2×YT培地500mLに再懸濁し、30℃で一晩増殖後遠心分離する。ファージ粒子をPEG/NaClを添加して沈殿させ、−80℃で保管する。
【0168】
第2のライブラリを設計し、フィブコンのB:C及びF:Gループ内に同時に多様性を導入する。そうするために、2つのオリゴヌクレオチドを合成する。順方向オリゴヌクレオチドはリン酸化され、B:Cループをコードするそれぞれの位置に変性コドンNNSを含有し、一方、逆方向オリゴヌクレオチドは5’末端でビオチン化され、F:Gループをコードするそれぞれの位置にNNSコドンの21塩基を含む。両オリゴヌクレオチドとも、変異させられる領域に先行及び後続する領域と同一である2つの18bpヌクレオチド配列で隣接させる。
【0169】
ライブラリを構築するため、tオリゴを用いて100μLのPCR反応を16回実施し、フィブコンDNAテンプレートを増幅し、このプロセスにおいて、B:C及びF:Gループに同時にNNSコドンを導入する。2本鎖PCR産物を、磁気ストレプトアビジンビーズ(Dynal)とB&W緩衝剤(10mMのTris−HCl(pH7.5)、1mMのEDTA、2MのNaCl、0.1%のTween−20)内で混合し、20分間インキュベート後、磁石で落とし、B&W緩衝剤で2回洗浄する。順方向鎖を150mMのNaOH 300μLでビーズから溶出させる。この「メガプライマー」(理論的多様性において8×1016を超える長いプライマーの混合物)を用い、1本鎖ライブラリテンプレートをアニーリングする。ライブラリ構築は、第一ライブラリについて上述した通りに実施する。
【0170】
実施例3−標的タンパク質に対するバインダーの選別
標的タンパク質に結合するフィブコンライブラリメンバーの選別を実行するために、PBSに透析する前に、スルホ−NHS−LC−ビオチン(Pierce)を用いて、標的タンパク質をビオチン化する。選別には、200μLのファージディスプレイライブラリを200μLのケミブロッカーでブロッキングした後、500nM(1回目)又は100nM(2回目及び3回目)の濃度のビオチン化標的タンパク質を添加する。結合したファージを、1回目はNeutravidin磁気ビーズ(Seradyne)で、2回目及び3回目はストレプトアビジン磁気ビーズ(Promega)で回収する。未結合のファージを、tween含有Tris緩衝生理食塩水(TBST)1mLで5〜10回洗浄し、続いてTris緩衝生理食塩水(TBS)1mLで2回洗浄し、ビーズから洗い流す。対数増殖期中期の大腸菌MC1061F’を添加することにより、結合したファージをビーズから溶出させる。カルベニシリンとグルコースとを添加したLB寒天プレート上に感染細胞を蒔く。翌日、細胞をプレートからかき取り、対数増殖期中期まで増殖させた後、VCSM13ヘルパーファージで回復させ、一晩増殖する。PEG/NaCl沈殿で単離したファージ粒子を、次の選択回で用いる。
【0171】
標的タンパク質を3回以上パニングした後、産出物を、PCRによりフィブコン遺伝子を増幅することによって、リガーゼ独立クローニング部位を含むように改質されたpET27ベクターの中にサブクローニングする。このPCR産物をベクターにアニーリングし、BL21−GOLD(DE3)細胞(Stratagene)に形質転換する。個々のコロニーを96深ウェルプレート(Corning)の1mLの培養液内に取り、37℃で一晩、飽和するまで増殖させる。翌日、一晩培養液50μLを用いて、新しい1mL培養液に播種する。培養液を37℃で2時間増殖させた後、IPTGを1mMになるよう加え、温度を30℃に低下させる。誘導の16時間後、細胞を遠心分離で回収し、100μLのBugBuster(Novagen)で溶解させる。生じたライセートを遠心分離により洗浄し、ELISAによるIgGへの結合試験に使用する。
【0172】
Maxisorpプレート(Nunc)を0.1μgの抗His抗体(Qiagen)で一晩コーティングし、TBSTで洗浄し、Starting Block T20(Thermo Scientific)でブロッキングする。透明なライセートをStarting Blockで1:4に希釈し、プレートに加え、1時間結合させた後、TBSTで洗浄する。ビオチン化IgG又はビオチン化HSAを1μg/mLの濃度で添加し、1時間インキュベートした後、TBSTで洗浄する。ストレプトアビジン−HRP(Jackon Immunoresearch)の添加、及びPOD化学発光基質による検出により、結合IgG又はHSAの検出を達成する。
【0173】
本発明の目的のため、当該技術分野において既知であるように、好適なコンピュータアルゴリズムを用いて、70〜100%のアミノ酸又はヌクレオチドの配列同一性(すなわち、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、又はこのうちの任意の範囲若しくは値)が決定される。
【0174】
以上の記述及び実施例中で特に記されたものとは異なる形で本発明を実施できることは明白であろう。以上の教示に照らして、本発明の数多くの修正及び変形形態が可能であり、したがってこれらは、添付の特許請求の範囲内に入るものである。
【0175】
【表1】

【0176】
【表2−1】

【0177】
【表2−2】

【0178】
【表3】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィブロネクチンIII型(FN3)ドメインの共通配列に由来するアミノ酸配列を含むFN3ドメインに基づく単離されたタンパク質スカフォールドであって、前記アミノ酸配列が、前記共通FN3ドメイン配列に対して少なくとも75%の同一性を有する、タンパク質スカフォールド。
【請求項2】
フィブロネクチンIII型(FN3)ドメインの共通配列に由来するアミノ酸配列を含むフィブロネクチンFN3ドメインに基づく単離されたタンパク質スカフォールドであって、前記アミノ酸配列が、配列番号16に対して少なくとも75%の同一性を有する、タンパク質スカフォールド。
【請求項3】
7つのストランドと、該ストランド間の6つのループと、を含む、請求項2に記載のタンパク質スカフォールド。
【請求項4】
配列番号16のアミノ酸配列を含み、細胞内タンパク質及び/又は核酸分子に結合できる配列番号16の残基13〜16、22〜28、38〜43、51〜54、60〜64、及び75〜81にループを形成する、請求項3に記載のタンパク質スカフォールド。
【請求項5】
配列番号16のアミノ酸配列を含み、細胞内タンパク質及び/又は核酸分子に結合できる配列番号16の残基13〜16、22〜28、38〜43、51〜54、60〜64、及び75〜81にループを形成し、前記ループの1つ以上が標的に結合するために変化する、請求項3に記載のタンパク質スカフォールド。
【請求項6】
前記スカフォールドが、表面プラズモン共鳴又はKinexa法で測定されるとき、少なくとも10-9M、少なくとも10-10M、少なくとも10-11M、少なくとも10-12M、少なくとも10-13M、少なくとも10-14M及び少なくとも10-15Mから選択される少なくとも1つの親和性を有する標的に結合する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のタンパク質スカフォールド。
【請求項7】
前記ループが標的に結合するための部位を形成する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のタンパク質スカフォールド。
【請求項8】
フィブロネクチンIII型(FN3)ドメインに基づくタンパク質スカフォールドのライブラリの構築方法であって、
配列番号16のアミノ酸配列を有するポリペプチドを提供する工程と、
前記タンパク質スカフォールドライブラリを形成するために前記配列番号16のアミノ酸配列を有するポリペプチドの複製の中に多様性を導入する工程と、を含む、方法。
【請求項9】
前記多様性導入工程が、配列番号16の13〜16、22〜28、38〜43、51〜54、60〜64、及び75〜81の残基からなる群から選択される少なくとも1つのループ領域に変異導入することを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法によって製造されたライブラリ。
【請求項11】
所定の結合親和性で特異的な標的に結合するタンパク質スカフォールドを生成する方法であって、請求項10に記載のライブラリを前記特異的な標的と接触させることと、所定の親和性で前記特異的な標的に結合するタンパク質スカフォールドを単離することと、を含む、方法。
【請求項12】
前記単離工程が、前記特異的な標的に結合するスカフォールド分子を単離することと、前記単離したスカフォールド分子の前記特異的な標的に対する結合親和性を検査することと、を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記親和性が約10-7M以下である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
請求項1〜5のいずれか一項に記載のタンパク質スカフォールドをコードする単離核酸分子。
【請求項15】
配列番号17に記載されるヌクレオチド配列を含む、請求項14に記載の単離核酸分子。
【請求項16】
請求項14に記載の単離核酸分子を含む、単離核酸ベクター。
【請求項17】
請求項14に記載の単離核酸分子を含む、原核又は真核宿主細胞。
【請求項18】
前記宿主細胞が、大腸菌BL21Star(DE3)、その他の大腸菌細胞、酵母、COS−1、COS−7、HEK293、BHK21、CHO、BSC−1、Hep G2、653、SP2/0、293、HeLa、骨髄腫、又はリンパ腫細胞、又はこれらの任意の誘導体、不死化細胞若しくは形質転換細胞から選択される少なくとも1つである、請求項17に記載の宿主細胞。
【請求項19】
請求項1〜5のいずれか一項に記載のタンパク質スカフォールドと、少なくとも1つの製薬上許容できる担体又は希釈剤と、を含む組成物。
【請求項20】
検出可能な標識又はリポーター、TNF拮抗薬、抗感染症薬、循環器(CV)系薬、中枢神経系(CNS)薬、自律神経系(ANS)薬、呼吸器薬、消化(GI)管薬、ホルモン薬、体液又は電解質平衡薬、血液製剤、抗腫瘍薬、免疫調節薬、眼、耳又は鼻用薬、局所作用薬、栄養薬、サイトカイン、及びサイトカイン拮抗薬から選択される、少なくとも1つの化合物又はポリペプチドを更に含む、請求項19に記載の組成物。
【請求項21】
医療デバイスであって、請求項1〜5のいずれか一項に記載のタンパク質スカフォールドを含み、前記デバイスが、非経口、皮下、筋内、静脈内、関節内、気管支内、腹内、関節包内、軟骨内、洞内、腔内、小脳内、脳室内、結腸内、頸管内、胃内、肝臓内、心筋内、骨内、骨盤内、心膜内、腹腔内、胸膜内、前立腺内、肺内、直腸内、腎臓内、網膜内、脊髄内、滑液嚢内、胸郭内、子宮内、膀胱内、病巣内、ボーラス、膣内、直腸、口腔内、舌下、鼻腔内、及び経皮から選択される少なくとも1つの方式により、前記タンパク質スカフィールドを接触又は投与するのに好適である、医療デバイス。
【請求項22】
溶液又は凍結乾燥形態の請求項1〜5のいずれか一項に記載のタンパク質スカフォールドを含む、包装材及び容器を含む、ヒトの製薬又は診断用途向けの製品。
【請求項23】
前記容器が、非経口、皮下、筋肉内、静脈内、関節内、気管支内、腹内、関節包内、軟骨内、洞内、腔内、小脳内、脳室内、結腸内、頚管内、胃内、肝臓内、心筋内、骨内、骨盤内、心膜内、腹腔内、胸膜内、前立腺内、肺内、直腸内、腎臓内、網膜内、脊髄内、滑液嚢内、胸郭内、子宮内、膀胱内、病巣内、ボーラス、膣内、直腸、口腔内、舌下、鼻腔内、又は経皮的送達デバイス又は系の構成要素である、請求項22に記載の製品。
【請求項24】
本明細書に記載されたいずれかの発明。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図2E】
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【図2F】
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【図2G】
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【図2H】
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【図2I】
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【図2J】
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【図2K】
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【図2L】
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【図2M】
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【図2N】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2012−517240(P2012−517240A)
【公表日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−550185(P2011−550185)
【出願日】平成22年2月9日(2010.2.9)
【国際出願番号】PCT/US2010/023625
【国際公開番号】WO2010/093627
【国際公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【出願人】(509087759)ヤンセン バイオテツク,インコーポレーテツド (77)
【Fターム(参考)】