説明

フィルター洗浄装置

【課題】超音波振動によりフィルターを洗浄する際に、フィルターの内部の気泡を減少させることで、フィルターの内部の異物を除去することができるフィルター洗浄装置を得る。
【解決手段】洗浄液2が貯留される貯留部1bを有した洗浄槽1と、洗浄槽1に設けられ、洗浄槽1の内部の気圧を低減させる減圧手段4と、洗浄槽1に設けられ、洗浄される洗浄槽1内のフィルター5に向かって洗浄液2を噴射する洗浄液噴射手段6と、洗浄槽1に設けられ、洗浄液2に超音波を照射する超音波発生手段3とを備えたフィルター洗浄装置において、洗浄液噴射手段6は、複数種類の直径の液流または液滴の洗浄液2を噴射する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、洗浄液が貯留される洗浄槽と、この洗浄槽に設けられた超音波発生手段とを備え、超音波発生手段から超音波が照射された洗浄液によりフィルターが洗浄されるフィルター洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、洗浄液が貯留される洗浄槽と、この洗浄槽に取り付けられ、前記洗浄槽の内部の気圧を低減させる減圧手段と、前記洗浄槽に取り付けられ、被洗浄物に向かって洗浄液を噴射する洗浄液噴射手段と、前記洗浄槽に取り付けられ、前記洗浄槽に貯留された前記洗浄液に超音波を照射する超音波発生手段とを備えた洗浄装置が知られている(例えば、特許文献1)。
この洗浄装置は、前記洗浄液噴射手段から前記被洗浄物に前記洗浄液を噴射した後、貯留された前記洗浄液の中に前記被洗浄物を入れ、さらに、前記減圧手段により前記洗浄槽の内部の気圧を低減させて前記被洗浄物の周囲の気泡を除去した後、前記超音波発生手段により前記洗浄液に前記超音波を照射して、前記被洗浄物の周囲の異物を除去する。
【0003】
【特許文献1】特開2000−229271号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このものの場合、被洗浄物として3次元の立体構造を有したフィルターを用いると、洗浄液が貯留された洗浄槽にフィルターを入れて、減圧手段により洗浄槽の内部の気圧を低減させても、フィルターの内部の気泡が外部に向かって移動しないので、フィルターの内部の気泡を除去することが困難であった。
そのため、フィルターの内部に残留した気泡は、洗浄液を介して超音波がフィルター5の内部に侵入することを妨害するので、超音波によるフィルターの内部の洗浄が妨害され、フィルターの内部に異物が残ってしまうという問題点があった。
【0005】
この発明は、上述のような問題点を解決することを課題とするものであって、その目的は、超音波によりフィルターを洗浄する際に、フィルターの内部の気泡を減少させることで、フィルターの内部の異物を除去することができるフィルター洗浄装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係るフィルター洗浄装置は、洗浄液が貯留される貯留部を有した洗浄槽と、前記洗浄槽に設けられ、前記洗浄槽の内部の気圧を低減させる減圧手段と、前記洗浄槽に設けられ、洗浄される前記洗浄槽内のフィルターに向かって前記洗浄液を噴射する洗浄液噴射手段と、前記洗浄槽に設けられ、前記洗浄液に超音波を照射する超音波発生手段とを備えたフィルター洗浄装置において、前記洗浄液噴射手段は、複数種類の直径の液流または液滴の前記洗浄液を噴射する。
【発明の効果】
【0007】
この発明に係るフィルター洗浄装置によれば、複数種類の直径の液流または液滴の洗浄液がフィルターに噴射されるので、超音波によりフィルターを洗浄する際に、フィルターの内部の気泡を減少させて、フィルターの内部の異物を除去することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、この発明の各実施の形態を図に基づいて説明するが、各図において、同一または相当の部材、部位については、同一符号を付して説明する。
実施の形態1.
図1はこの実施の形態に係るフィルター洗浄装置を示す断面図である。
この実施の形態に係るフィルター洗浄装置は、上部に開閉可能な上蓋1aが取り付けられた、内部に洗浄液2が貯留可能な貯留部1bを有した洗浄槽1を備えている。
また、この実施の形態に係るフィルター洗浄装置は、洗浄槽1の下面に取り付けられた、貯留部1bに貯留された洗浄液2に超音波を照射する超音波発生手段3と、洗浄槽1に取り付けられた、洗浄槽1の内部の気圧を低減させる減圧手段4と、洗浄槽1に取り付けられた、貯留部1bに貯留された洗浄液2をくみ上げて、洗浄される洗浄槽1内のフィルター5に洗浄液2を噴射する洗浄液噴射手段6と、洗浄槽1の上蓋1aに取り付けられた、重力方向に伸縮することで、洗浄されるフィルター5を重力方向に移動させる移動手段7とを備えている。
【0009】
超音波発生手段3は、周波数が10kHz〜数100kHzの超音波を洗浄液2に照射可能であり、洗浄液2にこの超音波を照射すると、洗浄液2の内部に微細な真空の気泡が発生し、この気泡が破裂するときに、キャビテーション効果によって衝撃波が発生する。
【0010】
減圧手段4は、洗浄槽1の内部と連通した排気管8と、この排気管8に取り付けられた排気ポンプ9とを有している。
排気ポンプ9が駆動すると、洗浄槽1の内部の気圧が低減されて、洗浄槽1の洗浄液2の内部に入り込んだ気泡が洗浄液2の外部へ飛び出す。
【0011】
洗浄液噴射手段6は、洗浄槽1の内部の上側にそれぞれが対向して配置された一対の噴射板10と、この噴射板10と貯留部1bとの間に取り付けられた、貯留部1bに貯留された洗浄液2を噴射板10に循環させる循環配管11と、この循環配管11に取り付けられた、循環配管11を通って貯留部1bから噴射板10に洗浄液2をくみ上げる循環ポンプ12とを有している。
循環ポンプ12が駆動すると、貯留部1bの洗浄液2が吸い上げられ、噴射板10から洗浄液2が噴射される。
【0012】
移動手段7は、洗浄槽1の上蓋1aに取り付けられており、洗浄させるフィルター5を固定する、上下方向に移動可能な固定棒13を有している。
移動手段7が駆動して、固定棒13が下方に移動すると、フィルター5は、貯留部1bに移動して洗浄液2に浸漬される洗浄位置にあり、固定棒13が上方に移動すると、フィルター5は、貯留部1bの上方に引上げられて、洗浄液噴射手段6により洗浄液2が噴射される噴射位置にある。
【0013】
噴射板10には、フィルター5の繊維14の直径より大きい直径の液流の洗浄液2を噴射する第1のノズルである液流ノズル15と、フィルター5の繊維14の直径または隣接した繊維14の間隔より小さい直径の微小液滴の洗浄液2を噴射する第2のノズルである微小液滴ノズル16とが取り付けられている。
なお、液流ノズル15からはフィルター5の繊維14の直径より大きい直径の液滴の洗浄液2が噴射されてもよく、また、微小液滴ノズル16からはフィルター5の繊維14の直径または隣接した繊維14の間隔より小さい直径の液流の洗浄液2が噴射されてもよい。
液流ノズル15および微小液滴ノズル16は、外部からの制御手段(図示せず)により、洗浄液2を噴射するタイミングが制御される。
【0014】
次に、この実施の形態に係るフィルター洗浄装置の動作について説明する。
図2は図1の噴射された洗浄液2がフィルター5に浸透する様子を示す説明図である。
まず、固定棒13にフィルター5を取り付け、上蓋1aを開けて洗浄槽1の内部にフィルター5を配置する。このとき、フィルター5は、貯留部1bの上方である洗浄位置に配置されている。
次に、排気ポンプ9を駆動させて、洗浄槽1の内部の気圧を100Pa以下、好ましくは、0.1〜10Paに低減させる。
さらに、循環ポンプ12を駆動させると、貯留部1bの洗浄液2が吸い上げられ、噴射板10の液流ノズル15および微小液滴ノズル16からフィルター5に向かって洗浄液2が噴射される。
このとき、フィルター5を構成する濾材の繊維14の直径よりも大きい直径の液流17がフィルター5に当たると、繊維14と洗浄液2との間の界面張力によって、洗浄液2のフィルター5の内部への浸透が抑制され、濾材の表面に洗浄液2による液溜まり18が形成される。
この液溜まり18に、繊維14の直径または隣接した繊維14の間隔よりも小さい直径の微小液滴19が当たると、液溜まり18にはフィルター5の内部へ押し込まれる圧力が発生する。
繊維14と微小液滴19との間には、界面張力が働きにくいので、液流17よりも低い圧力であっても、液溜まり18を濾材の内部に押し込むことができる。
なお、液流17と微小液滴19とを連続的に交互に当てることで、フィルター5の内部の残留気泡や真空の巣の発生をより効果的に抑制することができる。
次に、移動手段7を駆動させて、フィルター5を貯留部1bに移動させる。これにより、フィルター5は、洗浄液2に浸漬される洗浄位置に配置される。
さらに、超音波発生手段3を駆動させて、貯留部1bの洗浄液2に超音波を照射する。
超音波が照射された洗浄液2には、衝撃波が発生し、この衝撃波がフィルター5に付着した異物に応力を与え、フィルター5から異物が剥ぎ取られる。
【0015】
以上説明したように、この実施の形態に係るフィルター洗浄装置によれば、直径の異なる洗浄液2である液流17および微小液滴19をフィルター5に噴射するので、フィルター5の内部に洗浄液2が浸漬する。
その結果、超音波が照射される洗浄液2にフィルター5を入れて洗浄する際に、フィルター5の内部の気泡を減少させることができるので、超音波がフィルター5の内部にまで届き、フィルター5の内部の異物を除去することができる。
また、微小液滴19により、液溜まり18にはフィルター5の内部へ押し込まれる圧力が発生するので、噴射される洗浄液2の圧力を上げることなく、洗浄液2をフィルター5の内部に浸透させることができ、噴射される洗浄液2の圧力を上げることにより生じるフィルター5の損傷を低減させることができる。
【0016】
また、噴射される液流17の直径はフィルター5の繊維14の直径よりも大きく、噴射される微小液滴19の直径はフィルター5の繊維14の直径よりも小さいので、効果的に、フィルター5の内部に洗浄液2を浸漬させることができる。
【0017】
なお、この実施の形態では、噴射板10から洗浄液2が横方向に噴射されるフィルター洗浄装置について説明したが、勿論このものに限らず、例えば、噴射板10から洗浄液2が重力方向に噴射されるフィルター洗浄装置であってもよい。
【0018】
実施の形態2.
図3(a)はこの実施の形態に係るフィルター洗浄装置の要部を示す側面図、図3(b)は図3(a)のフィルター洗浄装置の要部を示す平面図である。
この実施の形態に係るフィルター洗浄装置は、洗浄液噴射手段6が、洗浄槽1の内部に水平方向に延びた一対のレール20と、このレール20に沿って移動可能な固定板21と、この固定板21に取り付けられた、駆動することで固定板21を移動させる固定板移動手段22とを有している。
固定板21には、複数の液流ノズル15が格子状に配置された噴射板10aと、複数の微小液滴ノズル16が格子状に配置された噴射板10bとが取り付けられている。
固定板移動手段22は、固定板21に取り付けられた、水平方向に伸縮可能な固定腕23を有しており、固定板移動手段22が駆動すると、固定腕23が水平方向に伸縮し、固定板21がレール20に沿って移動して、液流ノズル15および微小液滴ノズル16は水平方向に移動する。
その他の構成は実施の形態1と同様である。
【0019】
この実施の形態に係るフィルター洗浄装置によれば、液流ノズル15および微小液滴ノズル16は水平方向に移動可能であるので、面積の異なる形状のフィルター5に対して、洗浄液2を全面に噴射することができる。
また、液流ノズル15および微小液滴ノズル16の数を減らすことができるので、洗浄液2を噴射するための循環ポンプ12の必要な圧力を下げることができる。
【0020】
実施の形態3.
図4はこの実施の形態に係るフィルター洗浄装置を示す断面図である。
この実施の形態に係るフィルター洗浄装置は、洗浄槽1の内部であって噴射位置にあるフィルター5の下方に配置可能に取り付けられ、噴射板10から噴射されてフィルター5から異物とともに流下する洗浄液2を回収する洗浄液回収槽24と、この洗浄液回収槽24に取り付けられた、洗浄液回収槽24に回収された洗浄液2を貯留部1bへ導く回収配管25と、この回収配管25に取り付けられた、回収配管25を通過する洗浄液2をろ過するろ過フィルター26と、回収配管25に取り付けられた、回収配管25を通って、洗浄液回収槽24に回収された洗浄液2を貯留部1bへ移動させるろ過ポンプ27とをさらに備えている。
【0021】
洗浄槽1の側壁には、洗浄液回収槽24を固定する伸縮可能な固定腕28を有した回収槽移動手段29が配置されており、固定腕28を水平方向に伸縮させることで、洗浄液回収槽24をフィルター5の下に入れたり、フィルター5の下から外したりする。
【0022】
洗浄液噴射手段6の循環配管11には、貯留部1bから噴射板10に向かって循環配管11を通過する洗浄液2をろ過するろ過フィルター30が取り付けられている。
その他の構成は実施の形態1と同様である。
【0023】
次に、この実施の形態に係るフィルター洗浄装置の動作について説明する。
減圧された洗浄槽1の内部で、洗浄液噴射手段6からフィルター5に洗浄液2を噴射すると、フィルター5の内部に浸透しなかった洗浄液2は、フィルター5に付着していた異物とともにフィルター5から流下して、洗浄液回収槽24に回収される。
次に、ろ過ポンプ27が駆動すると、洗浄液回収槽24に回収された洗浄液2が回収配管25を通過して、ろ過フィルター26に到達する。
洗浄液2は、ろ過フィルター26を通過することで異物が除去されて、貯留部1bに送られる。
フィルター5への洗浄液2の噴射が終了すると、回収槽移動手段29が駆動して固定腕28を収縮させ、洗浄液回収槽24を水平方向に移動させてフィルター5の下から外す。
次に、移動手段7が駆動して、フィルター5を貯留部1bに移動させ、超音波発生手段3を駆動させて、貯留部1bに貯留された洗浄液2に超音波を照射し、フィルター5の超音波洗浄を行う。
【0024】
この実施の形態に係るフィルター洗浄装置によれば、噴射板10から噴射されてフィルター5の内部に浸透しなかった洗浄液2は、フィルター5から異物とともに流下して洗浄液回収槽24に回収され、ろ過フィルター26によりろ過されて、貯留部1bに貯留されるので、洗浄液2を長期間使用することができる。
また、ろ過フィルター26により洗浄液2がろ過されて異物が除去されるので、洗浄液2を循環利用することによるフィルター5への異物の再付着を抑制することができる。
また、ろ過フィルター30により貯留部1bから噴射板10へ送られる洗浄液2がろ過されて異物が除去されるので、噴射板10から噴射される洗浄液2によるフィルター5への再付着を効果的に抑制することができる。
【0025】
実施の形態4.
図5はこの実施の形態に係るフィルター洗浄装置を示す断面図である。
この実施の形態に係るフィルター洗浄装置は、洗浄槽1の内部に形成された、洗浄液2が貯留される貯留部1bとフィルター5から流下した洗浄液2が回収される回収部31とに区画する仕切り板32と、回収部31に取り付けられた、回収部31に回収された洗浄液2が貯留部1bに移動する回収配管33と、この回収配管33に取り付けられた、回収配管33を通過する洗浄液2をろ過するろ過フィルター34と、回収配管33に取り付けられた、回収配管33を通って、回収部31に回収された洗浄液2を貯留部1bへ移動させるろ過ポンプ35とをさらに備えている。
【0026】
移動手段7は、洗浄槽1の上蓋1aの端部に取り付けられており、移動手段7の固定棒13は、洗浄槽1の内部を重力方向から傾いた方向に沿って伸縮可能となっている。
固定棒13が収縮すると、固定棒13に固定されたフィルター5は洗浄液噴射手段6により洗浄液2が噴射される噴射位置にあり、固定棒13が伸長すると、フィルター5は貯留部1bに移動して洗浄液2に浸漬される洗浄位置にある。
洗浄液噴射手段6の噴射板10は、洗浄槽1の内部であって回収部31の上方に配置されており、噴射板10から噴射されてフィルター5の内部に浸透しなかった洗浄液2は、フィルター5に付着していた異物とともに流下して、回収部31に回収される。
その他の構成は実施の形態1と同様である。
【0027】
次に、この実施の形態に係るフィルター洗浄装置の動作について説明する。
まず、固定棒13を介してフィルター5を移動手段7に取り付け、上蓋1aを開けて洗浄槽1の内部にフィルター5を配置する。このとき、フィルター5は、洗浄槽1の内部であって回収部31の上方である洗浄位置となっている。
次に、排気ポンプ9を駆動させて、洗浄槽1の内部の気圧を100Pa以下に低下させ、循環ポンプ12を駆動させて、貯留部1bの洗浄液2が吸い上げられ、噴射板10の液流ノズル15および微小液滴ノズル16からフィルター5に向かって洗浄液2が噴射される。
このとき、フィルター5に向かって噴射されて、フィルター5の内部に浸透しなかった洗浄液2は、フィルター5に付着していた異物とともに流下して、回収部31に回収される。
次に、洗浄液2への噴射を停止し、移動手段7を駆動させて固定棒13を伸長させ、フィルター5を貯留部1bに移動させて洗浄液2に浸漬される洗浄位置に配置する。
さらに、超音波発生手段3を駆動させて、洗浄液2に超音波を照射し、フィルター5を洗浄する。
このとき、ろ過ポンプ35を駆動させると、回収部31の内部に回収された洗浄液2は、回収配管33を通って、貯留部1bに送られるとともに、ろ過フィルター34を通過して異物が除去される。
【0028】
この実施の形態に係るフィルター洗浄装置によれば、フィルター5に向かって噴射されてフィルター5の内部に浸透しなかった洗浄液2は、フィルター5から流下して回収部31に回収され、ろ過フィルター34によりろ過されて、貯留部1bに貯留されるので、洗浄液2を長期間使用することができる。
また、移動手段7の駆動によりフィルター5を噴射位置に移動させることで、フィルター5に向かって噴射されてフィルター5の内部に浸透しなかった洗浄液2が異物とともに貯留部1bに流下することを防止することができるので、洗浄時間を短縮することができる。
【0029】
なお、この実施の形態では、噴射板10がフィルター5の上面側にのみ配置されているが、勿論このものに限らず、フィルター5の両面側に配置してもよい。
【0030】
また、上記各実施の形態では、液流ノズル15および微小液滴ノズル16を用いて、液流17および微小液滴19を噴射する洗浄液噴射手段6について説明したが、勿論このものに限らず、例えば、孔径を調節可能なノズルを用いて、複数種類の直径の液流または液滴の洗浄液2を噴射する洗浄液噴射手段6であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】この発明の実施の形態1に係るフィルター洗浄装置を示す断面図である。
【図2】図1の噴射された洗浄液がフィルターに浸透する様子を示す説明図である。
【図3】図3(a)は実施の形態2に係るフィルター洗浄装置の要部を示す側面図、図3(b)は図3(a)のフィルター洗浄装置の要部を示す平面図である。
【図4】この発明の実施の形態3に係るフィルター洗浄装置を示す断面図である。
【図5】この発明の実施の形態4に係るフィルター洗浄装置を示す断面図である。
【符号の説明】
【0032】
1 洗浄槽、1a 上蓋、1b 貯留部、2 洗浄液、3 超音波発生手段、4 減圧手段、5 フィルター、6 洗浄液噴射手段、7 移動手段、8 排気管、9 排気ポンプ、10、10a、10b 噴射板、11 循環配管、12 循環ポンプ、13 固定棒、14 繊維、15 液流ノズル、16 微小液滴ノズル、17 液流、18 液溜まり、19 微小液滴、20 レール、21 固定板、22 固定板移動手段、23 固定腕、24 洗浄液回収槽、25 回収配管、26 ろ過フィルター、27 ろ過ポンプ、28 固定腕、29 回収槽移動装置、30 ろ過フィルター、31 回収部、32 仕切り板、33 回収配管、34 ろ過フィルター、35 ろ過ポンプ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄液が貯留される貯留部を有した洗浄槽と、
前記洗浄槽に設けられ、前記洗浄槽の内部の気圧を低減させる減圧手段と、
前記洗浄槽に設けられ、洗浄される前記洗浄槽内のフィルターに向かって前記洗浄液を噴射する洗浄液噴射手段と、
前記洗浄槽に設けられ、前記洗浄液に超音波を照射する超音波発生手段とを備えたフィルター洗浄装置において、
前記洗浄液噴射手段は、複数種類の直径の液流または液滴の前記洗浄液を噴射することを特徴とするフィルター洗浄装置。
【請求項2】
前記洗浄液噴射手段は、前記フィルターを構成する繊維の直径より大きい直径の液流または液滴の前記洗浄液を噴射する第1のノズルと、前記繊維の直径より小さい直径の液流または液滴の前記洗浄液を噴射する第2のノズルとを有し、
前記第1のノズルおよび前記第2のノズルは、同時または交互に前記洗浄液を噴射することを特徴とする請求項1に記載のフィルター洗浄装置。
【請求項3】
前記洗浄槽の内部に設けられ、前記フィルターから流下した前記洗浄液が回収される洗浄液回収槽と、
端部が前記洗浄液回収槽に接続され、前記洗浄液回収槽に回収された前記洗浄液を前記貯留部へ導く回収配管と、
前記回収配管に設けられ、前記洗浄液回収槽から前記貯留部へ移動する前記洗浄液をろ過するろ過フィルターと、
前記回収配管に設けられ、前記回収配管を通って、前記洗浄液回収槽に回収された前記洗浄液を前記貯留部へ移動させるポンプとをさらに備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のフィルター洗浄装置。
【請求項4】
前記洗浄槽に設けられ、前記フィルターから流下した前記洗浄液が回収される回収部と前記貯留部とを区画する仕切り板と、
前記洗浄槽に設けられ、垂直方向に対して所定の角度だけ傾いた方向に伸縮することで、前記フィルターを前記回収部の上方または前記貯留部の内部に移動させる移動手段と、
前記回収部と前記洗浄部との間に接続され、前記回収部に回収された前記洗浄液を前記洗浄部へ導く回収配管と、
前記回収配管に設けられ、前記回収部から前記洗浄部へ移動する前記洗浄液をろ過するろ過フィルターと、
前記回収配管に設けられ、前記回収配管を通って、前記回収部に回収された前記洗浄液を前記洗浄部へ移動させるポンプとをさらに備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のフィルター洗浄装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−189999(P2009−189999A)
【公開日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−35988(P2008−35988)
【出願日】平成20年2月18日(2008.2.18)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【出願人】(000236056)三菱電機ビルテクノサービス株式会社 (1,792)
【Fターム(参考)】