説明

フィルム検査装置

【課題】本発明の目的は、製造時にフィルムに生じた欠陥を精度良く検出できるフィルム検査装置を提供することにある。
【解決手段】検査装置10は、フィルム12に光L1、L2を照射して正反射光を形成させる光照射装置16と、欠陥を検出するためのセンサ18とを備える。フィルム12には光の帯22が生じ、センサ18はその間の暗部24を検出領域とする。通常、センサ18の受光量は低いが、欠陥によって散乱光が生じると受光量が高くなり、欠陥を検出できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルムの製造時に生じる欠陥を検査するためのフィルム検査装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
種々の用途に単層または多層のフィルムが使用されている。フィルムの製造時に種々の要因によってピンホール、フィッシュアイ、クラックなどの欠陥が生じる。例えば、ピンホール32aはベースフィルム36の上に積層したコーティング層38が欠ける欠陥である(図12)。フィルムの種類や使用用途によって欠陥の数や大きさなどの許容値が設けられている。したがって、フィルムの製造時に欠陥を検査し、製造されたフィルムの良否を判定する必要がある。
【0003】
例えば、下記の特許文献1にフィルムの検査装置が開示されている。この検査装置は、ロールの上にきたフィルムに帯状の光を照射し、光の反射光をセンサで検知するものである。フィルムはロールの上では曲面になるため、光の帯は中心軸から離れるにしたがって輝度が低下する。光の照射装置とシートの間に遮光マスクを配置して、光の帯の側部のみをフィルムに照射する。フィルムには輝度が低下した光のみが照射され、その反射光をセンサで検知する。欠陥によって光が散乱すれば、欠陥が暗部となって現れる。光の輝度が低いため、ハレーションを起こしにくく、ハレーションによる欠陥の検出漏れが低減される。
【0004】
しかし、光の輝度が小さくなっているため、反射光と欠陥による暗部との差が小さくなる。差を大きくするために、センサの感度を上げるとノイズが多くなる。したがって、欠陥を正確に検出できないおそれがある。特にフィルムの高機能化により、微小な欠陥検出を求められる場合もあり、特許文献1の装置では微小な欠陥を正確に検出できないおそれがある。
【0005】
また、特許文献2には、ラミネートフィルムに対して2カ所の光源から光を照射し、反射光を受光する検査装置が開示されている。受光素子は正反射光を受光しており、欠陥があると散乱が生じて正反射光を受光できなくなり、暗部となる。
【0006】
しかし、光の散乱時にハレーションを生じるおそれがあり、正反射光と暗部との差が小さくなる。暗部が検出しにくくなり、欠陥を見逃すおそれがある。
【0007】
さらに、特許文献3〜5の装置は、いずれもライン状の光を照射し、正反射光をセンサで受光して欠陥を検出するものである。特許文献1や2と同様にハレーションが生じるおそれがある。
【0008】
【特許文献1】特開2006−208184号公報(図4、図5)
【特許文献2】特開2007−205921号公報(図1)
【特許文献3】特許3210846号公報(図1、請求項1)
【特許文献4】特許3668307号公報(図1、請求項1)
【特許文献5】特開平6−26839号公報(図1、0012)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、製造時にフィルムに生じた欠陥を精度良く検出できるフィルム検査装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
フィルム検査装置は、フィルムに光を照射し、フィルムに光の帯を2本形成させる光照射装置と、前記光の帯同士の間に形成された暗部を受光領域にしたセンサとを備える。
【0011】
フィルムに光照射装置から光が照射される。光の帯は2本形成され、その帯の間の暗部がセンサの受光領域である。また、センサは、前記フィルムの欠陥によって生じた散乱光を受光する。
【0012】
前記光照射装置は、光源と、前記光源とフィルムとの間に配置され、2本の帯状の光透過部を有する遮光板とを備える。また、他の光照射装置として、2本のライン状の光源を備えてもよい。
【0013】
前記センサがフィルムの幅方向に受光素子を並べたラインセンサであり、センサが受光した光の光量の値をフィルムの幅方向に沿って微分する手段と、前記微分によって得られた値が、予め記憶しておいた閾値よりも高い場合に欠陥と判定する手段とを含む。
【0014】
前記フィルムを密着させ、フィルムの移動速度に同期して回転する検査ローラを備え、前記光照射装置が、検査ローラに密着されたフィルムに対して、フィルムの幅方向に光の帯を形成する。また、検査ローラは、表面に光吸収処理がなされていても良い。
【0015】
前記フィルムを密着させ、フィルムの移動速度に同期して回転するガイドローラを2本備え、前記光照射装置が、ガイドローラ間を移動するフィルムに対して、フィルムの幅方向に光の帯を形成しても良い。
【0016】
上記のいずれかのフィルム検査装置を2台備え、一方のフィルム検査装置でフィルムの一面の欠陥を検査し、他方のフィルム検査装置でフィルムの他面の欠陥を検査しても良い。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、通常、センサが暗部を検査領域とし、欠陥による散乱光を検知する。したがって明部を受光領域として、フィルムの欠陥によって生じるハレーションをセンサが受光することはない。フィルムの正常部と欠陥との受光光量の差を大きくすることができ、欠陥の検出精度がよい。また、暗部の中に散乱光による輝点が生じるため、実際に肉眼で確認しても欠陥が良く認識でき、装置の製造や調整などをおこないやすい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明のフィルム検査装置について図面を用いて説明する。図面は模式的に示したものであり、実際の装置の縮尺などとは異なる場合がある。
【0019】
フィルム検査装置は、フィルムの製造途中で検査をおこなう装置である。検査されるフィルムの一例としては、ベースフィルムにコーティング層を形成した多層フィルムや銅箔などの金属箔を貼り合わせた積層フィルムなどが挙げられ、模様などは施されていない均質なものである。図中、コーティング層などは省略している。本発明では、光が照射されたときに光の散乱を生じる欠陥を検査することができる。欠陥の例としては、コーティング層に生じたピンホール、フィルム表面に発生したフィッシュアイやクラック、製造時に材料がうまく溶解せずにフィルム内部で固化した部分などが挙げられる。
【0020】
図1に示す検査装置10は、光透過性のフィルム12を搬送するための検査ローラ14と、フィルム12に光L1、L2を照射して正反射光を生じさせる光照射装置16と、欠陥を検出するためのセンサ18とを備える。
【0021】
検査ローラ14は、フィルム12を搬送するために、フィルム12を密着させ、フィルム12の移動速度に同期して回転する。フィルム12の検査面が検査ローラ14の反対側に配置される。検査ローラ14にフィルム12を密着させるために、ガイドローラ20を設ける。図1では、ガイドローラ20によってフィルム12が上下に蛇行しながら搬送される。フィルム12が検査ローラ14に密着されるため、フィルム12のばたつきがなくなり、正確な検査をおこなうことができる。
【0022】
検査ローラ14の表面に光吸収処理が施されている。光吸収率は90%以上、好ましくは95〜98%である。光吸収の一例として、黒色つや消し処理が挙げられ、黒色つや消し処理のために表面粗さを2s以上、好ましくは4s〜10sにする。また、検査ローラ14の表面材料として、フォスブラックII、黒クロム、酸化銅黒、黒ニッケル、黒アルマイトなどを使用して光吸収処理をおこなってもよい。光吸収処理によって、センサ18に対するノイズを減少させ、欠陥部分を正確に検出できるようにする。
【0023】
検査ローラ14の直径は約50〜180mmである。あまり小さな直径にしすぎると、検査ローラ14の表面のカーブによって光の帯が広がりすぎるからである。
【0024】
光照射装置16は、検査ローラ14に密着されているフィルム12に光L1、L2を照射する。フィルム12に光L1、L2が照射されたときに、フィルム12には正反射光が生じ、光の帯22ができる(図2(a))。光の帯22は2本であり、平行に並んでいる。光の帯22の幅は2mm以下であり、好ましくは0.3〜1.5mmである。また、光の帯22の間にできる暗部24の幅は2mm以下であり、好ましくは0.5〜1.0mmである。検査ローラ14の表面は曲面であるため、光の帯22の中でも光量の変化がある(図2(b))。
【0025】
フィルム12が搬送される間、光照射装置16がフィルム12に光L1,L2を照射する。フィルム12に生じた欠陥部分は、光照射されたときに散乱光を生じさせる。この散乱光をセンサ18で受光する。
【0026】
センサ18はフィルム12に生じた欠陥部分があるときだけ光照射装置16から照射された光L1,L2の散乱光を受光することができる。受光感度の一例として、センサ18の受光感度が約2400V/lx・secである。なお、フィルム12に生じた欠陥部分の散乱光を利用して検出できる適応範囲としては、センサ18の受光感度が約1000〜4000V/lx・secである。
【0027】
光照射装置16は、光を発する光源26と、光源26とフィルム12との間の遮光板28とを備える。光源26は特に限定されないが、フィルム12に向かって光L1,L2が広がらずに直進する必要がある。
【0028】
遮光板28は、2本の帯状の光透過部30を備える(図3)。遮光板28の表面は、不要な光の乱反射などを生じさせないために、検査ローラ14と同じ光吸収処理をおこなうことが好ましい。光源26に遮光板28を取り付けても良いし(図4(a))、光源26とフィルム12の間の空間にあっても良い(図4(b))。光透過部30を通過した光L1,L2がフィルム12に照射され、他の光は遮光される。不必要な光は全くフィルム12に照射されず、センサ18が誤検知することを防止できる。
【0029】
図4(a)の構成例としては、フィルム12と遮光板28との距離は約50〜200mmであり、遮光板28と光源26との距離は約10〜30mmである。図4(a)において、光源26に遮光板28が直接取り付けられているが、光源26の実際に光を発する部分から遮光板28までは間隔があり、上記の距離はその間隔である。遮光板28は光透過部30の幅が約10mmであり、光透過部30同士の間の遮光部31が約10mmである。図4(b)では、フィルム12と遮光板28との距離は約50〜200mmであり、遮光板28と光源26と距離は適宜設定する。
【0030】
また、他の光照射装置16として、2つの光源26を備えても良い(図4(c))。光源26はライン状に光を発光するものである。ライン状に光を発するために、各光源26は多数のLEDを1本のライン状に並べたものが挙げられる。LEDはレンズ形状の樹脂でパッケージされているため光L1,L2の指向性や光量の点で好ましい。LEDの代わりに高周波蛍光管であれば、レンズなどで光の指向性を持たせて使用する。光源26を覆うカバーを設け、カバーのスリットから所望の光を出射するようにしても良い。
【0031】
図4(c)では、フィルム12と光源26との距離は約100〜600mmであり、約2〜20mmのスリットから光L1,L2が出射されるようにする。光L1,L2の中心軸同士の距離は、約25mmである。
【0032】
フィルム12が光透過性であると、光L1,L2が照射されない箇所は検査ローラ14の光吸収処理によって黒くなる。光の帯22同士の間は黒色の暗部24となる。センサ16はこの暗部24を受光領域として設定される。センサ18の受光軸L3は暗部24の中心軸と交わる。フィルム12の正反射光はセンサ18で受光されない。センサ18としては、フォトダイオードなどの受光素子を線状に並べたラインセンサが挙げられる。フィルム12の幅方向に受光素子が並べられる。
【0033】
センサ18が一定の周期で受光し、受光した光量に応じてディジタルデータに変換され、コンピュータ34で演算処理される。通常、センサ18は暗部24を受光領域にしているため、図5(a)のように、受光素子の受光光量は0か0に近い値である。検査ローラ14の光吸収処理によってノイズを受光しにくい構成になっている。また、フィルム12に欠陥があると、欠陥からの散乱光を受光した受光素子の光量が増加する(図5(b))。
【0034】
センサ18が散乱光を受光する原理を説明する。フィルム12に欠陥がなければ、図6のように、センサ18に正反射光L4,L5が到達しない構成になっている。フィルム12にピンホールなどの欠陥32があると、フィルム12が移動して欠陥32に光が照射されたとき、散乱光が生じる。例えば、図7のように、一方の光L1が欠陥32に照射されて散乱光L6が生じると、センサ18が受光する。
【0035】
また、図8のように、両方の光L1,L2が欠陥32に照射されて散乱光L6,L7が生じると、図7よりも多くの散乱光が受光され、受光光量が大きくなる。したがって、フィルム12が移動すると、任意の受光素子の受光量は、欠陥32の中心が暗部を通過した時間に光量が最大となる。その様子を図9のグラフで示す。センサ18は、2本の光の帯22によって大きな散乱光L6,L7を得ることができ、正常部との差を大きくすることができる。
【0036】
なお、上記の受光状態は欠陥32の大きさなどで変化するため、検出したい最小の欠陥32の大きさに合わせて、光の帯22の幅や暗部24の幅を適宜決定する。欠陥32の中心が暗部24の中心に来たときに、欠陥32の両端がそれぞれ光の帯22の中に入るようにする。
【0037】
以上より、非常に光量の小さい暗部24の中に光量の大きな散乱光L6,L7が入ることとなる。検査ローラ14に光吸収処理を施しているため、センサ18はノイズの影響を受けにくい。欠陥32に光L1,L2が照射されてハレーションを生じても、そのハレーションはセンサ18の受光軸L3からははずれているため、従来あったハレーションの影響もない。したがって、欠陥32の検出精度を高めることができる。暗部24の中の輝点を検出するため、肉眼で確認することも容易であり、装置10の製造や調整をおこないやすい。
【0038】
センサ18が検出した光量の値はディジタルデータに変換し、コンピュータ34で欠陥を判定する。そのために、光量の値をディジタルデータに変換する手段、センサ18が受光した光の光量の値をフィルム12の幅方向に沿って微分する手段、微分によって得られた値が、予め記憶しておいた閾値よりも高い場合に欠陥と判定する手段として、コンピュータ34を動作させる。これらの手段は、ハードウェア、ソフトウェア、またはその両方によって実現される。光量の絶対的な値ではなく、微分による相対的な値を使用して欠陥を判定している。フィルム12が変更されても、装置10の設定が容易である。なお、微分は、図5のグラフを微分することとなる。
【0039】
欠陥32が検出されたら、警告灯に信号を送り、警告灯を点灯させるようにしても良い。コンピュータ34は、フィルム12の移送速度やセンサ18の受光周期などから欠陥の位置を特定し、モニタ36にその位置を表示するようにしても良い。
【0040】
図10のようにガイドローラ20の間に2本の検査ローラ14を設けた検査装置であってもよい。フィルム12を通すことによって一方の検査ローラ14をフィルム14が通過するときにフィルム14の一面を検査し、他方の検査ローラ14をフィルム12が通過するときにフィルム12の他面を検査する。すなわち、フィルム12の両面を検査することができる。コンピュータ34とモニタ36は1台にまとめ、両方のセンサ18からの受光値を1台のコンピュータ34で受信し、上述した処理をおこなっても良い。
【0041】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されることはない。一例として示した数値は検査目的などに応じて適宜変更することが可能である。
【0042】
銅箔などの金属箔を貼り合わせた積層フィルムなどの不透明なフィルム12であれば、検査ローラ14の光吸収処理を省いても良い。光が照射されない暗部24がセンサ18の受光領域になっており、センサ18が受光する散乱光に対してノイズは非常に小さくなる。センサ18が誤検知しにくい。本発明であれば、光透過性のフィルム12だけでなく、不透明なフィルム12にも対応することができる。
【0043】
図1のフィルム検査装置10は検査ローラ14に密着されたときのフィルム12に光L1,L2を照射していたが、不透明なフィルム12であれば、検査ローラ14を省く構成であっても良い。図11に示すフィルム検査装置10bのように、フィルム12がガイドローラ20同士の間を移動するときに光L1,L2を照射する。光照射装置16は図1と同様にフィルム12の幅方向に2本の光の帯22ができるものである。フィルム12はガイドローラ20に押圧(密着)されている。ガイドローラ20同士の間隔を狭くすることによってフィルム12のばたつきが抑えられる。例えば、ガイドローラ20の間隔を約100〜500mmにする。
【0044】
図11のフィルム検査装置10bであっても、図10のように2台備えても良い。一方の検査装置10bがフィルム12の一面を検査し、他方の検査装置10bがフィルム12の他面を検査する。
【0045】
フィルム12を移動させる以外に、フィルム12を固定し、光照射装置16およびセンサ18を移動させても良い。光照射装置16とセンサ18は一定間隔を保ったまま移動する。ロール状のフィルム12だけでなく、枚葉のフィルム12を検査することができる。
【0046】
以上のように、いずれの実施形態であってもフィルム12に2本の光の帯22を形成し、暗部24をセンサ18の受光領域にする。従来あったハレーションの影響が生じず、散乱光とノイズとの差も大きいため、正確な検査が可能である。
【0047】
その他、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき種々の改良、修正、変更を加えた態様で実施できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】検査ローラに密着されたフィルムに光を照射する本発明のフィルム検査装置の構成を示す図である。
【図2】検査ローラ上のフィルムに光を照射して生じた光の帯の図であり、(a)は2本の光の帯が平行に生じた様子を示す図であり、(b)は光量を示す図である。
【図3】遮光板を示す図である。
【図4】光照射装置を示す図であり、(a)は光源を構成する筐体に遮光板を取り付けた図であり、(b)は光源とフィルムの間に遮光板を設けた図であり、(c)は光源を2つ設けた図である。
【図5】センサが受光した光量を示す図であり、(a)はフィルムの正常部に対応し、(b)はフィルムの欠陥がある位置に対応した図である。
【図6】フィルムの正常部に光を照射したときの受光の様子を示す図であり、(a)は全体図であり、(b)はセンサ付近の拡大図である。
【図7】フィルムの欠陥に光を照射したときの受光の様子を示す図であり、(a)は全体図であり、(b)はセンサ付近の拡大図である。
【図8】フィルムの欠陥に光を照射したときの受光の様子を示す図であり、(a)は全体図であり、(b)はセンサ付近の拡大図である。
【図9】センサの中にある任意の受光素子の受光光量の時間変化を示す図である。
【図10】図1のフィルム検査装置を2台備えたフィルム検査装置を示す図である。
【図11】ガイドローラ間を移動するフィルムに光を照射する本発明のフィルム検査装置の構成を示す図である。
【図12】ピンホールの欠陥を示す図である。
【符号の説明】
【0049】
10、10b、11:フィルム検査装置
12:フィルム
14:検査ローラ
16:光照射装置
18:センサ
20:ガイドローラ
22:光の帯
24:光の帯の間の暗部
26:光源
28:遮光板
30:光透過部
31:遮光部
32:欠陥
34:コンピュータ
36:モニタ
36:ベースフィルム
38:コーティング層
L1,L2:照射する光
L3:受光軸
L4,L5:正反射光
L6,L7:散乱光

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィルムを検査するために、
前記フィルムに光を照射し、フィルムに光の帯を2本形成させる光照射装置と、
前記光の帯同士の間に形成された暗部を受光領域にしたセンサと、
を備え、
前記フィルムの欠陥によって生じた散乱光をセンサが受光するフィルム検査装置。
【請求項2】
前記光照射装置が、
光源と、
前記光源とフィルムとの間に配置され、2本の帯状の光透過部を有する遮光板と、
を備えた請求項1のフィルム検査装置。
【請求項3】
前記光照射装置が、2本のライン状の光源を備えた請求項1のフィルム検査装置。
【請求項4】
前記センサがフィルムの幅方向に受光素子を並べたラインセンサであり、センサが受光した光の光量の値をフィルムの幅方向に沿って微分する手段と、
前記微分によって得られた値が、予め記憶しておいた閾値よりも高い場合に欠陥と判定する手段と、
を含む請求項1乃至3のいずれかのフィルム検査装置。
【請求項5】
前記フィルムを密着させ、フィルムの移動速度に同期して回転する検査ローラを備え、
前記光照射装置が、検査ローラに密着されたフィルムに対して、フィルムの幅方向に光の帯を形成する
請求項1乃至4のフィルム検査装置。
【請求項6】
前記検査ローラが、表面に光吸収処理がなされている請求項5のフィルム検査装置。
【請求項7】
前記フィルムを密着させ、フィルムの移動速度に同期して回転するガイドローラを2本備え、
前記光照射装置が、ガイドローラ間を移動するフィルムに対して、フィルムの幅方向に光の帯を形成する
請求項1乃至4のフィルム検査装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかのフィルム検査装置を2台備え、一方のフィルム検査装置でフィルムの一面の欠陥を検査し、他方のフィルム検査装置でフィルムの他面の欠陥を検査するフィルム検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−85209(P2010−85209A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−253727(P2008−253727)
【出願日】平成20年9月30日(2008.9.30)
【出願人】(000001339)グンゼ株式会社 (919)
【Fターム(参考)】