説明

フィードフォワード・ノイズキャンセレーションを備えた直接変調又は外部変調レーザ光伝送システム

【課題】レーザを含む遠隔受信器に対し、ファイバ光リンク上に伝送のための変調された光信号を生成する光送信器を提供する。
【解決手段】アナログRF信号でレーザを直接変調して振幅変調情報保持成分を有する光信号を生成するための変調器と、レーザにおいて生成されたノイズ信号をキャンセルするためのレーザ出力に結合された位相変調器とからなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アナログ信号光伝送システムに関し、特に、直接変調又は外部変調のいずれかがなされた固体レーザに関する。さらに、本発明は、多くのノイズ源、例えば半導体レーザ内における荷電キャリアのブラウン運動から生じるホワイトノイズ成分(ホワイトノイズ)のキャンセレーション、あるいは、バイアス電流若しくはレーザの熱環境から生じるノイズ(これは周波数に反比例して変化するものであり、そのために、典型的には「1/f」ノイズと呼ばれる)のキャンセレーションに関する。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオード(LED)又は半導体レーザのアナログ強さを電気信号により直接変調することは、光ファイバ上の音声信号及びビデオ信号といったアナログ信号を伝送するための先行技術として知られた最も簡素な方法の一つと考えられている。かかるアナログ伝送技術は、デジタルパルスコード変調といったデジタル伝送や、アナログ又はパルス周波数変調が要求するものよりも大幅に小さなバンド幅しか要求しないという利点があるが、振幅変調を利用することは、典型的には送信器のノイズ特性及び歪曲特性に関してより厳格な要求を提起する。
【0003】
これらの理由のために、直接変調技術は、ゼロ分散の状態で光ファイバを用いる短い伝送リンクに対して適用される、1310nmのレーザに関して使用されてきた。地下鉄及び長距離ファイバ伝送リンクに適用する場合には、リンクを低損失にするために、外部変調された1550nmレーザを使用すること、典型的には非常に長い距離(100km)にわたり、高周波数(900MHz)のものを使用することが必要である。かかるリンクにおいては、ファイバリンクに現れる分散を介して振幅ノイズに変換されたレーザからの残留位相ノイズの変換が制限要因となることがある。
それゆえ、本発明は、アナログ光出力が地下鉄及び長距離光ネットワーク、特にブロードバンドRF信号のアナログ伝送に使用できるようにする、レーザの位相ノイズに関するノイズキャンセレーションのための簡単で低コストのシステムを提供する課題に取り組むものである。
【0004】
レーザの直接電流変調は、高密度波長分割多重(DWDM)システムといったデジタル光伝送システムに使用するものとして知られている。例えば、Kartalopoulosの「DWDMネットワーク、デバイス、及び技術」(IEEEプレス,2003)の第154頁を参照されたい。
【0005】
1550nmのアナログ光伝送システムにおいては、低ノイズ特性が求められることに加えて、システムは高度に線形性でなければならない。ある種のアナログ送信器に固有の歪みは、線形電気変調信号が線形的に光学信号に変換されるのを阻止し、代わりに信号に歪みを生じさせる原因となる。これらの効果は、チャンネル間の干渉を防ぐために高度の線形性が要求されるマルチチャンネルのビデオ伝送に特に有害である。高度に線形化されたアナログ光システムは、ブロードキャストTV伝送、CATV,インタラクティブTV、及びビデオテレフォン伝送といった商業アナログシステムに広範に適用できる。
【0006】
光送信器その他の非線形送信器を線形化することは、ある期間にわたって研究されてきたが、提案された解決策は実際上の不都合に遭遇している。上述した用途の殆どは、バンド幅が、多くの実際上の実施にとって大き過ぎる。線形化のためのフィードフォワード技術は、光パワー結合器及び複数の光源といった複雑なシステム構成を要求する。擬似光学的フィードフォワード技術(Quasi-optical feedforward techniques)は、同様の複雑な問題に遭遇しており、極めて良好に調和する部品をさらに必要とする。しかしながら、後述するように、位相ノイズキャンセレーションに対するフィードフォワード技術は、多くの良好に改善された技術を使用して実施可能となる実用的な技術である。
【0007】
上述したように、外部変調器は、先行技術において、光伝送システムに使用するものとして知られている。米国特許第5,699,179号明細書には、ファイバにより誘起された混成2次(CSO)歪み成分を減らすための、外部変調されたフィードフォワード線形化アナログ光送信器が記載されている。
【0008】
本発明より以前に、レーザの半導体構造における多様なノイズ源から生じる位相ノイズ成分をキャンセルする目的のために、直接(電流)変調レーザに位相変調器を結合して使用するものは存在していなかった。半導体レーザは、振幅(時として、相対強さノイズと呼ばれる)及び位相の両方にノイズを示すものである。ノイズそれ自体は、単一モードファイバ伝送においては、異なる波長において異なるように現れるが、ノイズ特性は本質的にレーザ波長から独立したものである。位相及び振幅ノイズをもたらす主要な内部機構は、そのレーザの活動領域内での自然放出である。自然放出されたフォトンは、誘導放出によって生成されたフォトンに対して特定の位相関係を持たないので、結果として生じる光フィールドの振幅及び位相の両方が影響を受ける。自然放出のプロセスは良く理解されており、そのノイズスペクトルが作動周波数内で本質的に一定(ホワイトノイズ)となるブラウン運動プロセスによって説明される。レーザの外部では、マイクロフォニックス(micro-phonics)、温度変動、及びバイアス電流ノイズといった環境作用が、光フィールドにおいて位相ノイズを生成することもできる。これらの事象は、典型的には「1/f」依存性を伴うノイズスペクトルを表わす光位相ノイズをもたらす。本発明は、ノイズの駆動機構に関わらず、フィードフォワードキャンセレーションを通じて半導体レーザからの固有の位相ノイズを最小化することを探求するものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、直接変調されたレーザを使用する改善された光伝送システムを提供することである。
【0010】
本発明の他の目的は、アナログ光伝送システムにおいて使用されるレーザ内のノイズを補償することである。
【0011】
本発明の他の目的は、1550nmアナログ光伝送システムに使用して位相ノイズ減退を改善するための外部マッハツェンダ変調器を提供することである。
【0012】
本発明のさらに別の目的は、位相補正回路を伴った直接変調レーザを使用する長距離伝送分散型光ファイバ媒体に適切な、高度に線形性のアナログ光伝送システムを提供することである。
【0013】
本発明のさらに別の目的は、長距離伝送分散型光ファイバ媒体に適切なアナログ光伝送システムにおけるレーザからの残留位相ノイズを減少させるための位相シフト回路を提供することである。
【0014】
本発明のさらなる目的は、ブロードバンドアナログ光伝送システムにおける位相ノイズ補償プロセスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
簡潔に、かつ一般的な用語で言えば、本発明は、ブロードバンドアナログ無線周波数信号入力を受信するための入力を有する遠隔受信器に分散ファイバ光リンク上で伝送するための変調された光信号を生成する光送信器と、位相ノイズが付随する光信号を生成する半導体レーザと、光送信器の出力における位相ノイズを減少させ、したがって、位相変調ノイズ成分によってファイバ光リンクの受信器側に表れる信号歪みを減少させる光位相変調器を含むノイズキャンセレーション回路と、を提供するものである。
【0016】
他の側面において、本発明は、アナログ信号入力を備える光送信器を含む分散ファイバ光リンク上で使用するための光伝送システムと、レーザ半導体と、レーザを直接変調するための変調回路と、半導体レーザによって生成される光信号ノイズに対する外部変調器に関連する光の位相変調成分をキャンセルするための位相シフト回路とを提供するものである。
【0017】
他の側面において、本発明は、さらに、好ましくは、レーザによって生成される位相ノイズ成分を減少させる光位相変調器を制御するための回路を含む、低コストの直接変調技術を提供するものである。
【0018】
本発明の他の側面においては、半導体レーザからの出力光信号を、位相変調器への経路と周波数分別器への経路という2つの経路に分割して、アナログ信号伝送における位相ノイズを減少させるノイズキャンセレーション回路が提供される。位相変調キャンセレーション信号は、レーザによる位相ノイズの周波数又は位相依存性に合わせて振幅及び位相が調整される。信号の位相は、経路の一つにおける遅延又は位相調整要素によって同期される。そして、一次及び二次の信号は光位相変調器によって再結合されて振幅変調のみを有する単一の光信号を生成する。すなわち、位相変調器は、結果として生じる位相ノイズが最小化され分散ファイバ光リンク上の伝送に対して適切なアナログ信号を生成することとなるように、半導体レーザからの一次の信号を変調する。
【0019】
本発明のさらなる目的、利点、及び新規の特徴は、以下の詳細な説明を含む本明細書の開示、並びに本発明の実施から、当業者にとって明らかになるであろう。本発明は、好適な実施形態を参照して以下に記載されているが、本発明はこれらに限定されるものではないことを理解すべきである。ここでの教示事項を入手した当業者であれば、ここに記載され、特許請求され、本発明が十分に有益なものとなる、本発明の範囲内に含まれる、別の適用、修正、及び他の分野における実施形態が可能であることを認識するであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
例示的側面及びその実施形態を含む本発明の詳細が、ここに記載される。図面及び以下の記載を参照して、同様の参照番号は同様の又は機能的に類似の要素を示すために使用され、非常に簡潔に図式化する方法で例示的実施例の重要な特徴を例示する意図である。さらに、図面は、現実の実施形態の全ての特徴を表現するものではなく、表現された要素の相対的な寸法を表わすものでもなく、一定の比率で表現されたものでもない。
【0021】
図1(a)は、外部変調器を利用する米国特許第5,699,179号明細書に記載された先行技術の光送信器のブロック構成図である。全体が「10」で示された送信器は、光ファイバ経路30を通って受信器60へ光信号を送信する。送信器10は、持続波(CW)出力を生成する半導体レーザ12を有している。かかるレーザの典型的な例は、分散フィードバック(DFB)レーザ/又はファブリー・ペロ型レーザであり、1550nmの波長の出力光ビームを生成するものである。レーザからの非変調の光信号は、光ファイバ14によって変調器に結合される。変調器16は、マッハツェンダ変調器のような単一の変調器、カスケードMZ変調器、あるいはフィードバック・リニアライザにおけるもののような2以上の変調器とすることができる。また、変調器16は、端末18及びライン20を介して、ブロードバンドRF信号、例えば、振幅変調残留側波帯(AM−SDB)ケーブルテレビジョン(CATV)信号又はビデオ信号を受信する。加えて、フィードフォワード・リニアライザが使用されるとき、端末22及びライン24を介して変調器16に減極信号が供給される。この減極信号は、変調器16内のエラー訂正変調器(不図示)への光入力を減極するために使用される。
【0022】
映像データを搬送する変調光信号は、ファイバリンク26によって増幅器28に結合される。増幅器28は、典型的にはエルビウム添加ファイバ増幅器(EDFA)である。増幅された光信号は、受信器60に対するファイバ光伝送ライン30に結合される。光ファイバ伝送ライン30は、数キロメートルにわたって伸びる長距離リンクとすることができる。この場合において、信号を所望のレベルにブーストするために、EDFA28などのライン増幅器が、ラインに沿った空間インターバルに設けられる。また、受信器60においては、入ってくる光信号をブーストするために増幅器(不図示)が設けられる。そして、ブーストされた信号は光検出器に与えられ、受信器60において電気信号に復調され、ライン50においてオリジナルのビデオ又はデータ信号を表現することになる。
【0023】
図1(b)は、レーザの直接電流変調を利用する先行技術の光送信器のブロック構成図を表わす。ブロードバンドRFアナログ信号は、レーザ12に直接与えられる。レーザ12からの変調された光信号は、ファイバリンク26によってEDFAといった増幅器28に結合される。増幅された光信号は、受信器60に対するファイバ伝送ライン30に結合される。受信器において、光信号は、ライン50においてオリジナルのビデオ又はデータ信号を表現する電気信号に変換される。
【0024】
図2は、本発明に基づいた光伝送システム100の非常に簡潔なブロック構成図である。複数のチャンネルを含むブロードバンド信号などのアナログRF信号入力ソース101と、事前歪み回路105とが示されている。レーザ102に与えられるRF信号は、先行技術において知られている通り、レーザに与えられるRF信号を変調して、遠隔受信器における信号に影響するレーザの非線形応答に対する補償を行うために、事前歪み回路105を使用することによって適切に事前歪みが与えられている。本発明におけるレーザ102の変調は、AM−VSB変調器、あるいは、クアドラチュア(quadrature)、振幅変調器とすることができる。レーザの光信号出力110は2つの部分に分割される。1つは位相変調器111に与えられ、他方は周波数弁別回路115に与えられる。
【0025】
図2のシステムにおいて使用されるエッジ放出(edge-emitting)型半導体レーザは、分散フィードバックレーザ(DFB)が好ましいが、ファブリー・ペロ(FP)型レーザも同様に使用できる。FPレーザが多くのモードの中で拡散する光エネルギを有するのに対し、DFBレーザの使用は、その光出力が主として単一のレーザ光発光モード(single lasing mode)に収められるので、好ましい手法である。
【0026】
好適な実施形態において、レーザは、1530〜1570nmまでの範囲のレーザ光出力波長内にある外部キャビティレーザである。さらに、ブロードバンドアナログ信号入力は、1オクターブよりも大きなバンド幅を有し、複数の異なった情報搬送チャンネルを有するものである。
【0027】
周波数弁別器115の出力は、周波数弁別器の出力RF信号に対して別個の作動を実行する、一連の直列接続された回路から構成される信号調節回路103に与えられる。RF信号は、減衰器116に与えられる信号の振幅が適切に調節されて、レーザ102の位相ノイズ特性によってもたらされる位相シフト成分の振幅と同程度(commensurate)のものとなる。
【0028】
次いで、減衰器の出力は位相シフト回路117に接続される。この回路117は、回路要素115、116、117に与えられる信号出力のタイムラグを、変調器111に与えられる信号と比較して修正する。問題となるビデオ伝送バンド(従来のCATVシステムに対して50MHz〜1000MHz)においては、半導体レーザの位相ノイズは「ホワイト」に、つまり、ノイズスペクトル強度の密度が周波数から独立したものとなっている。この場合において、位相修正経路は、一次経路のものに正確に整合する遅延を伴った一定の(調整可能な)ゲインを有することが必要とされる。考慮する必要があるひとつの側面は、周波数弁別器であり、特に位相修正経路における電気的変換プロセスのための光学装置(optical)である。光信号がフォトダイオードによって検知されたとき、ショットノイズとして知られる現象が見られる。このノイズは、フォトダイオードにおけるフォトンを吸収する統計プロセスから生じて電子ホール対を生成する。このノイズは、全ての実践的な目的に対して不可避のものである。それゆえ、ショットノイズは、達成できる位相ノイズキャンセレーションの量に下限を課することとなる。
【0029】
次いで、位相シフト回路117の出力は位相変調器111に与えられ、それによって光信号内に位相修正をもたらし、その結果、生成されたノイズの修正又は補償を行う。
【0030】
フォトダイオードから発生する光電流のスペクトルノイズ密度は、次式で与えられる。
<in2> = 2eIp
【0031】
ここで、eは電子の荷電量であり、IpはDC光電流である。当業者であれば、ノイズパワーは受信した光パワーに線形依存するものであり、それゆえショットノイズ優位のプロセスの信号対ノイズ比は受信パワーの増大に伴い改善されるということを直ちに評価するであろう。これは、本発明における根本的な設計的妥協事項を表わすものである。位相修正経路の中にタップされたさらなるパワーは、送信器の光出力パワーを代償(expense)として極限のノイズキャンセレーションを改善するものとなる。
【0032】
変調器111の出力は、ファイバ112を通って増幅器113に結合され、増幅器113は、次に光ファイバ又はリンク114に結合される。遠隔端では、光ファイバ又はリンク114が受信器に接続され、受信した光信号をRF信号に変換する。
【0033】
本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく、当業者であれば多くの変形及び修正が容易であろう。例えば、レーザ又は発光ダイオードを変調するTV信号を内容として記載及び図示したが、増幅器などの他の非線形デバイスは、本技術によって大幅に軽減させることができる固有の歪みを有する。一次(primary)及び二次(secondary)経路における信号の相対的な位相の微調整は、例示した実施形態においては二次経路において行われるが、この微調整は、粗調整と共に一次経路に配置することもできる。一次経路におけるかかる遅延は、この経路にとって不適当なインピーダンスを有するものとなるから、二次経路が好ましい。
【0034】
本発明にかかる技術及び装置の多くの側面は、デジタル回路、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、あるいはこれらの組み合わせにおいて実施可能である。本発明の回路は、プログラマブルプロセッサによって実行される機械読み取り可能記憶デバイスにおいて有形的に具現化されたコンピュータ製品において、また、このコンピュータ製品にダウンロード可能なネットワークノード又はウェブサイトに配置されたソフトウェア上で、あるいはオンデマンドで実施することができる。上述した技術は、例えば単一の中央処理装置、マイクロプロセッサ、1又は複数のデジタル信号プロセッサ、命令信号又は命令プログラムのシーケンスを実行し入力データを操作して出力を生成することによって本発明の関数を実行するための論理ゲートのゲートアレイ、あるいは配線論理回路によって実行することができる。本方法は、受信データ及びそこからの命令と送信データ及びそこへの命令とに結合された少なくとも1つのプログラマブルプロセッサと、データ記憶システムと、少なくとも1つの入出力装置と、少なくとも1つの出力装置とを含むプログラマブルシステム上で実行可能な、1又は複数のコンピュータプログラムにおいて有利に実施することができる。各コンピュータプログラムは、高レベルの手続き言語あるいはオブジェクト指向プログラミング言語で実装することができ、あるいは、必要であればアセンブリ又は機械語にて実装することもできる。いずれにせよ、言語は、コンパイル型又はインタープリタ型の言語である。適切なプロセッサは、例示として、汎用及び専用目的のマイクロプロセッサを含む。一般に、プロセッサは、リードオンリーメモリ及び/又はランダムアクセスメモリから命令及びデータを受信する。有形的に具現化されたコンピュータプログラム命令及びデータに対して適切な記憶デバイスとしては、全ての不揮発性メモリを含み、例示として、EPROM,EEPROMといった半導体デバイス、フラッシュメモリデバイス、内蔵ハードディスク及びリムーバブルディスクといった磁気ディスク、磁気光ディスク、及びCD−ROMディスクが挙げられる。上述のいずれも、特別に設計された特定用途向け集積回路(ASIC)によって、又は組み込みとして補足することができる。
【0035】
上述の要素の各々、又は2つあるいはそれ以上のものも互いに、上記形式とは異なる構造の他の形式において有益な適用を見出すことができることが理解できるであろう。
【0036】
本発明は、光伝送システムにおいて具体化されるものとして例示及び記載されたが、本発明の趣旨をいかなる形であれ逸脱することなく多様な修正及び構造の変更が可能であるので、詳細に示したものに限定される趣旨ではない。
【0037】
さらなる分析なしに、上述の事項は、先行技術の観点からみて、本発明の一般的又は特定の特徴の本質的特性を正しく構成するものと認められる特徴を割愛することなく、第三者者が現行の知識を適用することによって多くの用途に容易に適合させることができる本発明の要点を完全に示している。それゆえ、かかる適合は、次に続く特許請求の範囲と均等なものの意義及び範囲内に包含されるものであり、かつそのように意図されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1(a)】先行技術において既知の外部変調された光伝送システムの簡潔なブロック構成図である。
【図1(b)】先行技術において既知の直接変調された光伝送システムの簡潔なブロック構成図である。
【図2】本発明に基づいた光伝送システムの簡潔なブロック構成図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ファイバリンク上で遠隔受信器に伝送される変調光信号を生成する光送信器であって、
周波数スペクトル上に拡散するノイズを含むベースバンド光信号を生成するレーザと、
前記レーザをアナログRF信号で直接振幅変調し、振幅変調情報保持成分と位相変調成分とを含む光信号を生成する変調器と、
前記光信号に付随する前記位相ノイズをキャンセルするための前記レーザの出力に結合された位相変調器と
を備えたことを特徴とする送信器。
【請求項2】
前記レーザは半導体レーザであり、前記位相変調器が前記レーザ出力信号内の前記ノイズ成分をキャンセルすることを特徴とする請求項1に記載の送信器。
【請求項3】
前記位相変調器は、前記遠隔受信器における受信光信号のSBS閾値を増加させることを特徴とする請求項1に記載の送信器。
【請求項4】
前記レーザの出力に接続された入力とフォトダイオードに結合された出力とを有する周波数弁別回路をさらに備え、これによって、前記光信号における前記位相ノイズが前記位相変調器に与えられる変調電気信号に変換されて効果的な位相ノイズキャンセレーションが生じるようにされたことを特徴とする請求項1に記載の送信器。
【請求項5】
前記レーザの光出力の波長は、1530〜1570nmの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の送信器。
【請求項6】
ブロードバンドアナログ信号入力は、1オクターブよりも大きなバンド幅を有し、複数の識別できる情報搬送チャンネルを有することを特徴とする請求項1に記載の送信器。
【請求項7】
前記レーザに与えられる前記RF信号を変調するための事前歪み回路をさらに備えて前記遠隔受信器における前記信号に作用する前記レーザの非線形反応を補償することを特徴とする請求項1に記載の送信器。

【図1(a)】
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【図1(b)】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−193709(P2008−193709A)
【公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−51203(P2008−51203)
【出願日】平成20年2月1日(2008.2.1)
【出願人】(507200916)エムコア コーポレイション (6)
【Fターム(参考)】