説明

フェンダーブラケットおよび車体前部構造

【課題】 必要な剛性を確保しつつ、高い荷重吸収性を実現可能であって、ヘッドランプからウインドシールド(Aピラー)根元までのスペースが狭小でも適用できるフェンダーブラケットを提供する。
【解決手段】 本発明にかかるフェンダーブラケット140の代表的な構成は、フェンダーブラケット140が、カウルサイドパネル114に略平行な部位であり、その下部がカウルサイドパネル114の側面部上端に重なって接続される第1結合面142と、エンジンルーム112を覆うフロントフード110に略平行な部位であり、第1結合面142に略直交する方向の平面である第2結合面144と、第1結合面142の上端に連続して車幅方向外側斜め上方に延びる下部位146b、および下部位146bの上端に連続して第2結合面144の車幅方向外側端部に接続される上部位146cを含む屈曲部146と、を有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フェンダーブラケットおよび車体前部構造に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車等の車体は、歩行者保護の観点より、フェンダーパネル上方からの荷重に対して、フェンダーパネルおよびこれを支持するブラケット(以下、フェンダーブラケットと称する)が変形するように設計されている。フェンダーパネルおよびフェンダーブラケットの変形量(移動量)を確保することで、高い荷重吸収性を実現することが可能となる。
【0003】
現状においては、上記変形量を確保するために、例えば特許文献1の図12に示される構造が採用されている。詳細には、エンジンルームの側部を構成するカウルサイドパネル(フェンダーエプロン)の上端に略水平なフランジを形成して、略ハット形状(略凸形状)のフェンダーブラケット(エプロンブラケット)の載置面を溶接する。そして、このフェンダーブラケットの上面にフェンダーパネルを固定することで、下方向への変形量を確保している。なお、本明細書中において、エンジンルームの側部を構成する部材を総称してカウルサイドパネルと称し、フェンダーエプロンもこれに含まれるものとする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−341550号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
昨今の自動車等では、軽量化、低燃費化が強く推進されている。そのため、エンジンルームのコンパクト化が図られ、空力特性の向上のためにウインドシールドが斜めに設置される傾向にある。これより、ヘッドランプからウインドシールド(Aピラー)根元までの距離が狭まってきている。
【0006】
しかしながら、特許文献1の図12に代表される従来構造では、車体前後方向に略ハット形状のフェンダーブラケットが2つの載置面を備えることから車体前後方向に長くなりがちである。ヘッドランプからウインドシールド(Aピラー)根元までの距離の狭まりに伴い、フェンダーブラケットを取り付けるスペースを確保できないおそれがある。
【0007】
また、フェンダーパネル上方からの荷重を受けて変形するように、フェンダーブラケットの剛性が低く設定されるため、フェンダー周りの部品が、さほど大きくない荷重でも変形して(撓んで)しまうおそれがある。これより、フェンダー周りの部品同士の隙間や段差が変化してしまい、見栄えや商品性を損なうおそれがある。
【0008】
加えて、フェンダーブラケットが比較的容易に変形してしまうことから、ヘッドランプやフェンダーパネルの組付精度を維持できないおそれもある。特に、フェンダーブラケットの下方向への変形量を確保するために、その上下方向の寸法を大きくするほどこの問題は顕著となる。組付精度の低下は、例えばヘッドランプの光軸のズレを招くこととなる。
【0009】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、必要な剛性を確保しつつ、高い荷重吸収性を実現可能であって、ヘッドランプからウインドシールド(Aピラー)根元までのスペースが狭小でも適用できるフェンダーブラケットおよび車体前部構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために本発明の代表的な構成は、エンジンルームの側部を構成するカウルサイドパネルの上端近傍に取り付けられ、車体前方に備えられるヘッドランプおよびカウルサイドパネルの車幅方向外側に備えられるフェンダーパネルを連結するフェンダーブラケットにおいて、カウルサイドパネルに略平行な部位でありその下部がカウルサイドパネルの側面部上端に重なって接続される第1結合面と、エンジンルームを覆うフロントフードに略平行な部位であり第1結合面に略直交する方向の平面である第2結合面と、第1結合面の上端に連続して車幅方向外側斜め上方に延びる下部位、および下部位の上端に連続して第2結合面の車幅方向外側端部に接続される上部位を含む屈曲部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明では、カウルサイドパネルの側面部上端に、これと略平行なフェンダーブラケットの第1結合面が重なって接続されるため、車体前後方向の長さを抑えることができる。したがって、ヘッドランプからウインドシールド(Aピラー)根元までのスペースが狭小でも充分対応できる。他の観点では、単に略平行な第1結合面を重ね合わせて溶接するため、取付位置に自由度があり、車種や仕様に合わせて簡単に取付位置を変更することが可能である。
【0012】
また、フェンダーパネル上方からの荷重に対して、車幅方向外側に屈曲した屈曲部が潰れるように変形するとともに、フェンダーブラケットおよびカウルサイドパネルが車内側へと折れ曲がるように変形する。複数の箇所にて変形を生じるため、従来構造よりも変形量を大きく確保することができ高い荷重吸収性を実現可能である。
【0013】
また、ヘッドランプやフェンダーパネルの組付精度、保持機能を確保するために、必要な部分にてフェンダーブラケットの剛性が高くなるように設計しても、歩行者保護性能への影響を抑えることができる。これは、フェンダーパネル上方からの荷重に対して変形する箇所が複数あるため、必要な部分の剛性を向上させても、これ以外の部分の変形のしやすさが変わらないからである。すなわち、ある程度剛性を高くしても、フェンダーパネル上方からの荷重を受けて充分変形することから、剛性と荷重吸収性の両立を図ることが可能である。
【0014】
上記の第1結合面を延長した延長線が、第2結合面の略中央に交わると好ましい。これにより、第2結合面からの荷重は、概ね、偏ることなく第1結合面へと伝達されることとなる。そのため、フェンダー周りの部品の組付精度の確保、保持機能の向上を図ることができる。
【0015】
上記の屈曲部に、車体前後方向に長手の長孔があけられていて、長孔の寸法によって屈曲部の剛性が調整されていると好ましい。かかる長孔の大きさを車種や仕様に合わせて変えることで、フェンダーブラケットの剛性および荷重吸収性の調整を簡単に行うことができる。
【0016】
上記の第1結合面、屈曲部および第2結合面の車体前後方向の端部に、連続したフランジが設けられていると好ましい。これにより、車体上下方向に対する(主に第2結合面の)剛性を好適に確保することができる。車体前後方向に関しては、第1結合面、屈曲部および第2結合面の延伸方向であるため、もとより高い剛性が確保される。よって、ヘッドランプおよびフェンダーパネルの組付精度の確保、保持機能の向上を図ることができる。
【0017】
上記課題を解決するために本発明の代表的な他の構成は、エンジンルームの側部を構成するカウルサイドパネルと、車体前方に備えられるヘッドランプと、カウルサイドパネルの車幅方向外側に備えられるフェンダーパネルと、カウルサイドパネルの上端近傍に取り付けられヘッドランプおよびフェンダーパネルに連結されるフェンダーブラケットとを備える車体前部構造において、フェンダーブラケットは、カウルサイドパネルに略平行な部位でありその下部がカウルサイドパネルの側面部上端に重なって接続される第1結合面と、エンジンルームを覆うフロントフードに略平行な部位であり第1結合面に略直交する方向の平面である第2結合面と、第1結合面の上端に連続して車幅方向外側斜め上方に延びる下部位、および下部位の上端に連続して第2結合面の車幅方向外側端部に接続される上部位を含む屈曲部と、を有し、ヘッドランプおよびフェンダーパネルが、第2結合面にて固定されていることを特徴とする。
【0018】
上述したフェンダーブラケットにおける技術的思想に対応する構成要素やその説明は、当該車体前部構造にも適用される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本実施形態にかかる車体前部構造を適用する自動車を示す図である。
【図2】図1に示す自動車のエンジンルーム内部を示す斜視図である。
【図3】図2の分解斜視図である。
【図4】図2のフェンダーブラケットの外観図である。
【図5】図4の各断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0021】
図1は、本実施形態にかかる車体前部構造102を適用する自動車100を示す図である。なお、以下の各図において、矢印FRは車体前方、矢印RHは車体右方を示す。図1に示すように、自動車100は、軽量化、低燃費化のために、フロントフード110で覆われるエンジンルーム112(図2参照)内のコンパクト化を図った小型車である。空力特性の向上のために、ウインドシールド130は斜めに設置されている。すなわち、Aピラー132根元が前に出ている。車体前方に備えられるヘッドランプ120は、その後端がウインドシールド130側(TL後方向)へと延伸されている。これより、ヘッドランプ120からウインドシールド130(Aピラー132)根元までの距離(取付スペースL1)が狭まっている。
【0022】
図2は、図1に示す自動車100のエンジンルーム112内部を示す斜視図であり、特にエンジンルーム112の右側を図示している。図3は、図2の分解斜視図である。図2、図3に示すように、本実施形態の車体前部構造102では、上記取付スペースL1の狭まりに伴い、取付スペースL1が少なくても対応できるフェンダーブラケット140を、エンジンルーム112の側部を構成するカウルサイドパネル114の上端近傍に取り付ける。詳細には、従来のようにカウルサイドパネル114の上端に略水平なフランジを形成することなく、カウルサイドパネル114の側面部上端に直接接続する。
【0023】
図4は、図2のフェンダーブラケット140の斜視図である。図5は、図4の各断面図である。図5(a)は図4のA−A断面図、図5(b)は図4のB−B断面図である。図5(c)は図5(a)の被衝突体170が衝突した後の断面図、図5(d)は図5(b)の被衝突体170が衝突した後の断面図である。なお、理解を容易にするために、図5(c)、(d)では、フェンダーパネル116などを図示していない。図4および図5(a)、(b)に示すように、フェンダーブラケット140は、第1結合面142および第2結合面144、並びに第1結合面142および第2結合面144を接続する略く字形状の屈曲部146からなる。
【0024】
図2および図3に示すように、第1結合面142は、カウルサイドパネル114の側面部に略平行な部位であり、その下部が4箇所の溶接スポットP1〜P4にて、カウルサイドパネル114の側面部上端に重なって溶接される。溶接面(カウルサイドパネル114、第1結合面142)が、略水平面ではなく略鉛直面となるので、車体前後方向(TL方向)の長さを抑えることができる。
【0025】
また、他の観点では、単に略平行な第1結合面142を重ね合わせて溶接するため、取付位置に自由度を持たせることができる。すなわち、車種や仕様に合わせて簡単に取付位置を変更することが可能である。なお、第1結合面142は、上記のようにカウルサイドパネル114に溶接されるものに限られず、例えばカウルサイドパネル114にボルト・ナットで締結される構成でもよい。
【0026】
第2結合面144は、エンジンルーム112を覆うフロントフード110(図1参照)に略平行な部位であり、第1結合面142に略直交する方向の平面である。第2結合面144は、2つの締結孔148a、150aと2つ位置決め孔152a、154aとを備えている。各締結孔148a、150aの裏側には、それぞれナットが溶接されている。
【0027】
カウルサイドパネル114の車幅方向外側に備えられるフェンダーパネル116は、第2結合面144上に載置される載置面116aを有する。載置面116aには、1つの締結孔148bと2つの位置決め孔152b、154bとが形成されている。
【0028】
組付工程においては、第2結合面144上に載置面116aが載置された状態で、一側面から所定量突出したピン部を有する位置決め治具156aが後側の位置決め孔152b、152aに挿入される。これにより、フェンダーブラケット140に対しフェンダーパネル116が位置決めされる。そして、その位置決め孔152b、152aに隣接する締結孔148b、148aにボルト158aを挿入して裏側のナットに締結することで、載置面116aが第2結合面144に固定される。なお、位置決め治具156aの形状は例示であってこれに限定されず、一側面から所定量突出したピン部にて挿通可能なものであればよい。
【0029】
一方、ヘッドランプ120後方の取付部120aには、1つの締結孔150bと1つの位置決め孔154cとが形成されている。組付工程においては、この取付部120aを第2結合面144上に位置合わせした状態で、クリップ156b(リベット)がヘッドランプ120側の位置決め孔154c、154b、154aに挿入される。これにより、フェンダーパネル116およびフェンダーブラケット140に対し、ヘッドランプ120が位置決めされる(組み付けられる)。そして、その位置決め孔154c、154b、154aに隣接する締結孔150b、150aにボルト158bを挿入して裏側のナットに締結することで、取付部120aが第2結合面144に固定される。
【0030】
図4および図5(a)、(b)に示すように、屈曲部146は、第1結合面142の上端に連続して車幅方向外側斜め上方に延びる下部位146b、および下部位146bの上端に連続して第2結合面144の車幅方向外側端部に接続される上部位146cからなる。本実施形態では、第1結合面142を延長した延長線L2が第2結合面144に交わり、略T字形状を形成するように、かかる屈曲部146が設定される。すなわち、第1結合面142を延長した延長線L2が第2結合面144の略中央に交わるため、第2結合面144からの荷重を、概ね、偏らせることなく(真っ直ぐに)第1結合面142へと伝達することができる。
【0031】
フェンダーブラケット140の車体前後方向の端部には、フランジ162a、162bが設けられている。かかるフランジ162a、162bは、第1結合面142、屈曲部146および第2結合面144に連続して形成されており、車体上下方向(WL方向)に対する(主として第2結合面144の)剛性を確保する役割を担う。
【0032】
なお、車体前後方向に関しては、第1結合面142、屈曲部146および第2結合面144の長手方向(延伸方向)であるため、もとより高い剛性が確保される。これより、本実施形態では、車体前後方向に並ぶように、第2結合面144の締結孔148a、150aおよび位置決め孔152a、154aが形成される。
【0033】
上述した構成により、フェンダーブラケット140の必要な部分にて剛性が確保され、組付工程や通常の使用態様時におけるフェンダーブラケット140の変形を防止することができる。そして、フェンダー周りの部品(ヘッドランプ120やフェンダーパネル116)の組付精度の確保、保持機能の向上を図ることができる。そのため、ヘッドランプ120の光軸のズレ等の不具合を回避可能となる。
【0034】
本実施形態の車体前部構造102は、歩行者保護の観点からも極めて優れている。図5(c)、(d)に示すように、この車体前部構造102では、被衝突体170の衝突により、フェンダーパネル116上方より荷重がかかると、屈曲部146が潰れるように変形するとともに、フェンダーブラケット140およびカウルサイドパネル114が車内側へと折れ曲がるように変形する。複数の箇所にて変形を生じるため、全体としての変形量を大きく確保することができ、高い荷重吸収性を実現可能である。
【0035】
上述したように、本実施形態ではフランジ162a、162bを立てるなどして必要な部分の剛性を確保している。しかし、このような複数の箇所にて変形を生じ、大きな変形量を確保できる構造を採ることで、フェンダーパネル116上方からの荷重を受けて充分変形可能(荷重を吸収可能)となる。複数の箇所のうち、弱い箇所から変形を生じはじめるため、必要な部分にて剛性を与えても、歩行者保護性能に影響を与えることがない。よって、剛性と荷重吸収性の両立を図ることが可能である。
【0036】
屈曲部146には、車体前後方向に長手の長孔146aがあけられていて、長孔146aの寸法によって屈曲部146の剛性が調整される。かかる長孔146aの大きさを車種や仕様に合わせて変えることで、フェンダーブラケット140の剛性および荷重吸収性の調整を簡単に行うことができる。
【0037】
なお、上述したフェンダーブラケット140は前後対象形状であるため、左右共通で使用することができる。すなわち、上記では、フェンダーブラケット140がエンジンルーム112の右側に備えられる場合について説明したが、このフェンダーブラケット140をエンジンルーム112の左側に適用することも可能である。
【0038】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明は、フェンダーブラケットおよび車体前部構造として利用することができる。
【符号の説明】
【0040】
L1…取付スペース、L2…延長線、P1〜P4…溶接スポット、100…自動車、102…車体前部構造、110…フロントフード、112…エンジンルーム、114…カウルサイドパネル、116…フェンダーパネル、116a…載置面、120…ヘッドランプ、120a…取付部、130…ウインドシールド、132…Aピラー、140…フェンダーブラケット、142…第1結合面、144…第2結合面、146…屈曲部、146a…長孔、146b…下部位、146c…上部位、148a、148b…締結孔、150a、150b…締結孔、152a、152b、152c…位置決め孔、154a、154b…位置決め孔、156a…位置決め治具、156b…クリップ、158a、158b…ボルト、162a、162b…フランジ、170…被衝突体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンルームの側部を構成するカウルサイドパネルの上端近傍に取り付けられ、車体前方に備えられるヘッドランプおよび該カウルサイドパネルの車幅方向外側に備えられるフェンダーパネルを連結するフェンダーブラケットにおいて、
前記カウルサイドパネルに略平行な部位であり、その下部が該カウルサイドパネルの側面部上端に重なって接続される第1結合面と、
前記エンジンルームを覆うフロントフードに略平行な部位であり、前記第1結合面に略直交する方向の平面である第2結合面と、
前記第1結合面の上端に連続して車幅方向外側斜め上方に延びる下部位、および該下部位の上端に連続して第2結合面の車幅方向外側端部に接続される上部位を含む屈曲部と、
を有することを特徴とするフェンダーブラケット。
【請求項2】
前記第1結合面を延長した延長線が、前記第2結合面の略中央に交わることを特徴とする請求項1に記載のフェンダーブラケット。
【請求項3】
前記屈曲部に、車体前後方向に長手の長孔があけられていて、該長孔の寸法によって該屈曲部の剛性が調整されていることを特徴とする請求項1または2に記載のフェンダーブラケット。
【請求項4】
前記第1結合面、前記屈曲部および前記第2結合面の車体前後方向の端部に、連続したフランジが設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のフェンダーブラケット。
【請求項5】
エンジンルームの側部を構成するカウルサイドパネルと、車体前方に備えられるヘッドランプと、該カウルサイドパネルの車幅方向外側に備えられるフェンダーパネルと、該カウルサイドパネルの上端近傍に取り付けられ前記ヘッドランプおよびフェンダーパネルに連結されるフェンダーブラケットと、を備える車体前部構造において、
前記フェンダーブラケットは、
前記カウルサイドパネルに略平行な部位であり、その下部が該カウルサイドパネルの側面部上端に重なって接続される第1結合面と、
前記エンジンルームを覆うフロントフードに略平行な部位であり、前記第1結合面に略直交する方向の平面である第2結合面と、
第1結合面の上端に連続して車幅方向外側斜め上方に延びる下部位、および該下部位の上端に連続して第2結合面の車幅方向外側端部に接続される上部位を含む屈曲部と、
を有し、
前記ヘッドランプおよび前記フェンダーパネルが、前記第2結合面にて固定されていることを特徴とする車体前部構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−96735(P2012−96735A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−247948(P2010−247948)
【出願日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【出願人】(000002082)スズキ株式会社 (3,196)
【Fターム(参考)】