説明

フォトマスクの製造工程における工程進捗の光学的識別符号による処理手順の管理方法

【課題】フォトマスクの製造工程内において、フォトマスク基板とその製造指示書とを照合する際、製品名、基板の材質、処理条件等の確認の誤りや漏れの防止により、誤った処理を行うことを回避するフォトマスクの製造工程の処理手順の管理方法を提供する。
【解決手段】描画工程時に、光学的識別符号をフォトマスク基板に形成し、光学的識別符号を基幹システムに登録し、対応する工程フロー情報を基幹システムデータベースに保管し、洗浄工程、検査工程、最終検査工程、出荷発送工程において、光学的識別符号を読み取り、その製品名の出力と、その工程フロー情報の出力と、該工程フロー情報とフォトマスク基板に添付した製造指示書の工程フロー情報とを照合し、製品名の一致を確認し、不一致の場合は、処理手順を中止し、又は一致の場合は、工程処理の実行と、その実績入力することを少なくとも含むフォトマスクの製造工程における工程進捗の処理手順の管理方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フォトマスクの製造工程における工程進捗の処理手順の管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
フォトマスクの製造工程内では、フォトマスク基板(以下、半導体装置の製造プロセスにおいて、フォトリソグラフィー技術に用いられるフォトマスク、又はそのフォトマスクのパターンのパターン形成前の基板であるフォトマスクブランクを含む)の当該工程の工程処理の前及び工程処理の後において、フォトマスク基板上に形成した製品名をキーコードにして、該フォトマスク基板と製造指示書とを目視照合して確認する作業が行われている。前記目視照合により、フォトマスク基板と製造指示書が一致した場合、製造指示書からの工程フロー情報、例えばフォトマスク基板の基板の材質等、処理条件等に従って工程処理する。
【0003】
従来のフォトマスクの製造工程における工程進捗の処理手順の管理方法の一例を説明する。図4は、フォトマスクの製造工程における工程進捗の管理方法を説明する既存システムの一例の説明図である。管理するフォトマスクには、識別可能な品名、すなわち製品名(19)が形成されている。製品名(19)は、英数字の組み合わせで表記され、当該の製品名に係る全ての情報は所定の形式でファイル化されている。該ファイルは、製造指示書番号(18)により管理され、すなわち、ファイルは、製造指示書番号をキーコードにして、製品名以下全ての情報からなる工程フロー情報を集約し、管理するシステムである。図4の参考図より、フォトマスク基板(20)は、基板上に製品名(19)が形成され、その製品名は作業員による目視により識別されている。フォトマスク基板(20)は、必ず、製造指示書番号(18)が付与され、該製造指示書番号(18)により管理する製造指示書(12a)が添付されている。製造工程内では、フォトマスク基板(20)と製造指示書(12a)が一対で、同時に巡回する。従って、各製造工程では、その処理前にフォトマスク基板(20)上の製品名(19)を視認し、該製品名と製造指示書(12a)に表記された製品名(19)とを照合する作業が必要となる。
【0004】
前記照合作業が完了後、その製造工程の進捗状況を随時、所定の定義済み処理(13)に従って処理する。同時に、定義済み処理(13)よりの工程フロー情報は登録データベース(14)へ登録されている。
【0005】
従来の工程進捗の処理手順の管理方法では、フォトマスク基板(20)と製造指示書(12a)とを目視照合して確認する作業が行われていることが問題である。目視照合では、例えばフォトマスク基板の場合、形成された製品名(19)がフォトマスク基板の材質により、黒文字、白文字の相違があり、また描画装置の相違や文字の大小、形状の相違もある。そのため、作業員の目視作業では確認しづらく、その回数増や短時間化の環境下では、誤認する場合があり、問題となる。また作業員の確認作業では、人為的なミスが発生し、確認漏れや確認間違いが発生し、フォトマスク基板と製造指示書の対応付けに誤りが発生する。そのため、誤った工程処理を行い、フォトマスク基板が不良となる。その対応策は、種々の提案がある(特許文献1、特許文献2参照)。
【0006】
以下に公知文献を記す。
【特許文献1】特開平5−313350号公報
【特許文献2】特開平5−326359号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、フォトマスクの製造工程内において、フォトマスク基板の工程処理の前及び後において、フォトマスク基板とその製造指示書との照合を行う際に、製品名、フォトマスク基板の材質、その処理条件等の確認の誤りや確認漏れを防止することにより、誤った処理を行うことを回避し、不良品の発生を防止することを可能とするフォトマスクの製造工程の処理手順の管理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の請求項1に係る発明は、フォトマスクの製造工程における少なくとも以下の手順を含むことを特徴とする工程進捗の処理手順の管理方法である。
(a)既存システムの製造指示書管理番号(以下製造指示書番号と記す)により製造するフォトマスクの描画工程時に、フォトマスクの管理番号を表す光学的識別符号をフォトマスク基板に形成する処理手順。
(b)前記光学的識別符号及び前記製造指示書番号を基幹システムに登録する処理手順。(c)前記光学的識別符号と対応する前記製造指示書番号の工程フロー情報を既存システムより基幹システムへ出力し、データベースに保管する処理手順。
(d)プロセス工程の各工程処理の進捗に従って、その工程フロー情報を入力する処理手順。
(e)洗浄工程、検査工程、最終検査工程、出荷発送工程等のフォトマスクと工程フロー情報との視認照合を含む工程において、その当該工程の処理開始前に、フォトマスク基板上に形成された前記光学的識別符号を読み取らせて、該光学的識別符号から出力した製品名及び/又は製造指示書管理番号をキーコードにして基幹システムデータベースから当該フォトマスク基板の工程フロー情報を出力する処理手順。
(f)前記当該フォトマスク基板の工程フロー情報と前記製造指示書番号の工程フロー情報が、適合しているか否かを照合判定する処理手順。
(g)前記照合判定の結果が適合であれば、当該工程処理を実行する処理手順。
【0009】
本発明の請求項2に係る発明は、前記光学的識別符号が、バーコードにより表示したことを特徴とする請求項1記載の工程進捗の処理手順の管理方法である。
【0010】
本発明の請求項3に係る発明は、前記光学的識別符号が、光学的文字読みとり(OCR)のための文字により表示したことを特徴とする請求項1記載の工程進捗の処理手順の管理方法である。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に係る本発明のフォトマスクの製造工程における工程進捗の光学的識別符号による処理手順の管理方法によれば、光学的識別符号が表す情報、例えば管理番号、製品名をキーにして、フォトマスク基板とそのフォトマスク製造工程における工程フロー情報、例えば処理フロー情報の対応付けを、基幹システム上により自動的に行うので、照合時、確認の誤りや確認漏れを防止することができる。また、それにより、誤った処理を行うことを回避することができるので、不良品の発生を防止することができる。さらに、照合等に作業負荷が低減する効果もある。
【0012】
請求項2に係る本発明のフォトマスクの製造工程における工程進捗の光学的識別符号による処理手順の管理方法によれば、光学的識別符号をバーコードとしたことにより、確実に、フォトマスクの製造工程における処理手順の管理方法を実現することができる。
【0013】
請求項3に係る本発明のフォトマスクの製造工程における工程進捗の光学的識別符号による処理手順の管理方法によれば、光学的識別符号をOCRの文字としたことにより、確実に、フォトマスクの製造工程における処理手順の管理方法を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明のフォトマスクの製造工程における工程進捗の光学的識別符号による処理手順の管理方法を一実施形態に基づいて以下説明する。図1は、フォトマスクの製造工程における工程進捗の光学的識別符号による処理手順のフロー図である。
【0015】
図1は、基幹システム上での処理手順を説明するフロー図である。処理手順aでは、最初に、光学的識別符号を付与し、キーコードとして登録する。光学的識別符号は、定型化した、名称、若しくは英数字の文字列、又はバーコード、又はOCRの光学的文字認識用の文字等がある。光学的識別符号は、読み取り装置により正確に、自動的に読み取られることが重要であり、既存の読み取り装置の仕様に従って定型化する場合もある。また、基幹システム上では、全ての情報は前記光学的識別符号により集約管理されている。
【0016】
処理手順bでは、付与された光学的識別符号をフォトマスク基板の外周部の所定に位置に形成する命令を既存システムを経由し、その製造指示書へ登録し、その製造仕様書により当該光学的識別符号をフォトマスク基板の遮光膜上に形成する。以上により、フォトマスク基板には、製品名及び光学的識別符号が形成される。以降の工程では、既存システム上で、製造指示書へ当該光学的識別符号を追加登録し、基幹システムと既存システムの間のデータの出入力により業務に利用する。製造工程内では、全てのフォトマスク基板に光学的識別符号が形成されているため、基板の識別は、自動読み込み装置から読み込み、基幹システム上で変換、製品名を出力し、その製品名で行う。
【0017】
処理手順cでは、描画工程での光学的識別符号を形成した後、当該光学的識別符号を製造工程内、及び関連部署へ出力する。
【0018】
処理手順dでは、光学的識別符号に対応する製造指示書上に登録した工程フロー情報を既存システムから基幹システムへ出力し、基幹システム上に入力し、データベースの登録を行う。光学的識別符号を形成した後、当該工程フロー情報を製造工程内、及び関連部署へ出力する。
【0019】
処理手順eでは、光学的識別符号に対応する製造工程内の進捗の工程フロー情報を基幹システム上に入力し、データベースへの登録を行う。当該光学的識別符号により、製造指示書上の工程フロー情報及び製造工程内の進捗上の工程フロー情報を集約し、製造工程及び関連部署へ出力することが可能となる。
【0020】
次に、次工程のプロセス工程へフォトマスク基板を回送する。処理手順fは、プロセス工程であり、フォトプロセス法による現像処理、エッチング処理、レジスト剥膜処理の工程である。
【0021】
処理手順fでは、基幹システムの定義済み処理(3)を処理する。以上で、プロセス工程は処理完了する。
【0022】
処理手順gでは、次の洗浄工程へフォトマスク基板を回送する。洗浄工程は、フォトマスク基板のすべての表面を清浄にする工程であり、薬品や純水の水溶液中で洗浄する。
【0023】
処理手順hでは、次の検査工程へフォトマスク基板を回送する。検査工程は、フォトマスク基板上に形成したパターンの形状及び形状寸法を測定検査する、又は形状の比較検査
をする工程であり、複数の検査装置、複数の検査方法を重複させ、そのフォトマスクの仕上がり精度を検査し、当該工程検査規格により、判定する工程である。なお、検査工程は、検査装置及び検査条件、又はその順番は製造指示書に決められ、その指示を遵守するが、各作業員への作業負荷の減少、人為的なミスや確認漏れの防止ため、本発明の処理手順を導入したことにより大幅に、作業員の視認作業が減少し、作業負荷が減少する。
【0024】
処理手順iでは、次の最終検査工程へフォトマスク基板を回送する。最終検査工程は、フォトマスク基板上に形成したパターンの形状及び形状寸法を測定検査する、又は形状の比較検査をする工程であり、フォトマスクの検査規格により、判定する工程である。
【0025】
処理手順j〜kでは、製造指示書の工程フォロー情報に記述された工程が全て漏れなく完了したことを確認するもので、例えば、工程漏れを防止する処理手順である。次の回送先がない場合、最終工程の出荷発送工程へ回送する。
【0026】
次に、前記処理手順lでは、次の出荷発送工程へフォトマスク基板を回送する。出荷発送工程は、フォトマスクを出荷梱包し、送付先に届ける業務を行う。以上で、本発明の処理手順フローが終了する。
【0027】
次に、図1の処理手順fの前記定義済み処理(3)について詳細に説明する。図2は、本発明の定義済み処理(3)の処理手順を説明する工程フロー図である。図2に示す処理手順、すなわち、f1〜f5までの処理を行う。以下詳細に説明する。
【0028】
処理手順f1では、当該工程内のライン投入前、読み取り装置により、フォトマスク基板の光学的識別符号を読み取り、フォトマスク基板の製品名を出力する。
【0029】
処理手順f2では、前記製品名毎、当該工程毎に必要な工程フロー情報を出力する。
【0030】
処理手順f3では、前記製品名毎、当該工程毎の工程フロー情報と、フォトマスク基板に添付した製造指示書の工程フロー情報とを照合し、製品名、各々の工程フロー情報の詳細項目の一致を視認する。照合結果、不一致した場合は、処理手順を中止し、規定の異常処置扱いとする。
【0031】
処理手順f4では、照合結果、一致した場合であり、当該工程の製造の処理手順に従って製造を進め、当該工程の処理を完了する。
【0032】
処理手順f5では、前記製品名毎、当該工程毎に進捗の工程フロー情報を実績入力し、当該工程の定義済み処理が終了する。
【0033】
定義済み処理(3)は、前記処理手順f1〜f5に固定するものではなく、当然、当該工程の実情に最適な処理手順を追加することもできる。そのため、人為的な作業手順は、定義済み処理(3)に加えるために、処理手順として規定し、標準化することが好ましい。
【0034】
図3は、本発明のフォトマスクの製造工程における工程進捗の光学的識別符号による処理手順の管理方法の説明図である。
【0035】
図3に示すように、本発明のフォトマスクの製造工程における工程進捗の光学的識別符号による処理手順では、既存システムと、新規の基幹システムを併用して管理する方法である。図左側に基幹システム(1)があり、図右側に既存システム(100)があり、図中央にフォトマスクの製造ライン(21)がある説明図である。
【0036】
製造ライン(21)について説明する。既存システムより製造指示書(12a)が発行され、該製造指示書(12a)と基板用材料等がライン内へ投入される。製造指示書(12a)は、製造する、数量、又は進捗日程計画等を記載した指示書と、製造する、品質、又は方法等を記載した製造仕様書と、経由する、製造工程、又はその順番等を記載した工程書等よりなる書類である。フォトマスク基板は、製造指示書(12a)の指示により、描画工程(22)の処理により、レジスト層を露光処理しパターン画像を形成する。次に、プロセス工程の処理により、レジストの現像、レジストをマスクとして遮光膜のエッチング、レジストの剥膜の処理し、遮光膜からなるマスクパターンを形成する。以後、洗浄工程(24)と、検査工程(25)及び最終検査工程(26)の工程を経てフォトマスクが完成する。最後に出荷発送工程(27)では、出荷梱包した後、指示された配送先へ届ける。
【0037】
図3の参考図に示すように、管理するフォトマスク基板(20)には、識別可能な品名、すなわち製品名(19)と、光学的識別符号(9)が形成されている。製品名(19)は、英数字の組み合わせで表記され、当該の製品名に係る全ての情報は所定の形式でファイル化されている。
【0038】
図3の参考図に示すように、既存システムの製造指示書(12a)では、製造指示書番号(18)と製品名(19)がキーコードとなり、基幹システムでは、光学的識別符号(9)と製品名(19)がキーコードとなり、フォトマスク基板(20)では、製品名(19)及び光学的識別符号(9)がキーコードとなる管理体制である。
【0039】
基幹システム(1)について説明する。基幹システムデータベース(10)は、既存システムの製造指示データベース(12)とデータベース入出力(5)を介して双方向のネットワーク回線によりむすばれ、双方のデータベースは工程フロー情報を同時に、共有している。
【0040】
前記基幹システムデータベース(10)上には、光学的識別符号(9)と製品名(19)がキーコードとなる工程フロー情報を製造指示データベース(2)及び進捗からなる工程フロー情報を登録データベース(4)に保存し、既存システムのそれと共有している。それにより、必要時、工程フロー情報を出力し、表示画面へ開示する。また、各工程毎の定義済み処理(3)を実行する役割があり、自動的に、効率良く本発明の処理手順を進めることができる(図2参照)。
【0041】
登録データベース(4)では、既存システム(100)側の登録データベース(14)とデータを共有し、必要な場合、基幹システム特有の工程フロー情報を追加保存し、活用することもある。
【0042】
工程フロー情報のデータファイルは、光学的識別符号(9)により管理され、すなわち、製品名で管理され、全ての情報からなる工程フロー情報を集約し、管理するシステムである。図3の参考図より、フォトマスク基板(20)は、基板上に製品名(19)と光学的識別符号(9)が形成され、その製品名は作業員による基板の光学的識別符号(9)の自動読み込みにより識別されている。フォトマスク基板(20)は、必ず、製造指示書(12a)が添付されている。製造工程内では、フォトマスク基板(20)と製造指示書(12a)が一対で、同時に巡回する。従って、本発明の処理手順では、各製造工程の、その処理前にフォトマスク基板(20)上の光学的識別符号(9)を自動確認し、該製品名と製造指示書(12a)に表記された製品名とを照合する。すなわち作業員による視認照合が削除された。
【0043】
前記照合作業が完了後、その製造工程の進捗状況を随時、所定の定義済み処理(13)の手順に従って処理する。同時に、定義済み処理(13)よりの進捗の工程フロー情報は登録データベース(14)へ登録されている。
【0044】
前記光学的識別符号が、バーコードにより表示した場合もある。描画工程では、製品名をバーコードにより表現する事例である。フォトマスク基板には、製品名(19)及びバーコードからなる製品名(9)が形成されている。各工程の処理開始前に、前記バーコードの自動読み込みにより、製品名を出力し、該製品名と製造指示書(12a)に表記された製品名とを照合する。前記製造指示書(12a)の工程フロー情報も画面上に表示し、ペーパーレス化による発塵源の削減及びクリーン化の効果もある。すなわち、バーコードを自動的に読み込むことにより、フォトマスク基板と製造指示書の対応付けが基幹システム上で自動判定すること可能となり、不良品の低減になる。
【0045】
前記光学的識別符号が、光学的文字読みとり(OCR)のための文字(OCRのための文字)により表示した場合もある。製品名をOCRのための文字により表現する事例である。フォトマスク基板には、製品名(19)及びOCRのための文字からなる製品名(9)が形成されている。各工程の処理開始前に、前記OCRのための文字からなる製品名(9)の自動読み込みにより、製品名を出力し、該製品名と製造指示書(12a)に表記された製品名とを照合する。前記製造指示書(12a)の工程フロー情報も画面上に表示し、ペーパーレス化による発塵源の削減及びクリーン化の効果もある。すなわち、OCRのための文字を自動的に読み込むことにより、フォトマスク基板と製造指示書の対応付けが基幹システム上で自動判定すること可能となり、不良品の低減になる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明のフォトマスクの製造工程における工程進捗の光学的識別符号による全体の処理手順のフロー図である。
【図2】本発明のフォトマスクの製造工程における工程進捗の光学的識別符号による定義済み処理の処理手順のフロー図である。
【図3】本発明のフォトマスクの製造工程における工程進捗の光学的識別符号による処理手順の管理方法の部分説明図である。
【図4】従来のフォトマスクの製造工程における工程進捗を管理する既存システムの一例の説明図である。
【符号の説明】
【0047】
1…基幹システム
2、12…製造指示データベース
3、13…定義済み処理
4、14…登録データベース
5…データベース入出力
9…光学的識別符号
10…基幹システムデータベース
11…製造工程の進捗管理システム
12a…製造指示書
18…製造指示書(管理)番号
19…製品名
20…フォトマスク基板
21…製造ライン
22…描画工程
23…プロセス工程
24…洗浄工程
25…検査工程
26…最終検査工程
27…出荷発送工程
100…既存システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フォトマスクの製造工程における少なくとも以下の手順を含むことを特徴とする工程進捗の処理手順の管理方法。
(a)既存システムの製造指示書管理番号(以下製造指示書番号と記す)により製造するフォトマスクの描画工程時に、フォトマスクの管理番号を表す光学的識別符号をフォトマスク基板に形成する処理手順。
(b)前記光学的識別符号及び前記製造指示書番号を基幹システムに登録する処理手順。(c)前記光学的識別符号と対応する前記製造指示書番号の工程フロー情報を既存システムより基幹システムへ出力し、データベースに保管する処理手順。
(d)プロセス工程の各工程処理の進捗に従って、その工程フロー情報を入力する処理手順。
(e)洗浄工程、検査工程、最終検査工程、出荷発送工程等のフォトマスクと工程フロー情報との視認照合を含む工程において、その当該工程の処理開始前に、フォトマスク基板上に形成された前記光学的識別符号を読み取らせて、該光学的識別符号から出力した製品名及び/又は製造指示書番号をキーコードにして基幹システムデータベースから当該フォトマスク基板の工程フロー情報を出力する処理手順。
(f)前記当該フォトマスク基板の工程フロー情報と前記製造指示書番号の工程フロー情報が、適合しているか否かを照合判定する処理手順。
(g)前記照合判定の結果が適合であれば、当該工程処理を実行する処理手順。
【請求項2】
前記光学的識別符号が、バーコードにより表示したことを特徴とする請求項1記載の工程進捗の処理手順の管理方法。
【請求項3】
前記光学的識別符号が、光学的文字読みとり(OCR)のための文字により表示したことを特徴とする請求項1記載の工程進捗の処理手順の管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−119695(P2006−119695A)
【公開日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−303820(P2004−303820)
【出願日】平成16年10月19日(2004.10.19)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】